JP5815399B2 - 内燃機関用ピストンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のシリンダの内壁に摺接するピストンスカートを具備する内燃機関用ピストンの製造方法に関する。
自動車は、燃料が供給された内燃機関が発生する駆動力を回転駆動力に変換してタイヤを回転動作させ、これにより走行している。このような構成の自動車において、近時、内燃機関の燃料消費率(燃費)を向上させることが種々試みられている。燃料の消費量が低減するので、省エネルギ化となるとともに、地球環境保護に貢献し得るからである。
そのような試みの1つとして、内燃機関のシリンダの内壁(ボア又はスリーブの内壁)と、該シリンダ内を往復動作するピストンとの摺動抵抗を低減することが挙げられる。摺動抵抗が小さい場合、ピストンが往復動作することが容易となる。このため、ピストンを往復動作させるための駆動力が小さくなり、ひいては燃料消費量が低減するからである。
このような観点から、摺動抵抗を低減するべく、潤滑性に富む物質を含む層をシリンダの内壁又はピストンスカートに設け、これにより、内壁又はピストンスカートの潤滑性能を向上させることが行われている。例えば、特許文献1には、MoS、WS、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレン、窒化ホウ素、クラスターダイヤモンド、シリコン等を分散媒に分散させて塗料ないしインク、すなわち、ペーストを調製し、これをシルク印刷やパッド印刷、スプレー等にてピストンスカートに塗布することにより、所定のパターンをなす凸状の固体潤滑皮膜を形成することが提案されている。
特開2005−320934号公報
パッド印刷は、周知の通り、パッドを印刷対象物に押し当て、これにより、前記パッドに予め保持されたペーストを前記印刷対象物に転写(印刷)するものである。従って、特許文献1に記載される凸状の固体潤滑皮膜として、例えば、線状の固体潤滑皮膜を設けようとする場合、1回のパッドの押し当てで1本の固体潤滑皮膜を形成し、次に、パッドにペーストを補充した後、1回のパッドの押し当てで1本の固体潤滑皮膜を形成するという作業を繰り返すことになる。
すなわち、特許文献1記載の技術には、1回の印刷を行う毎にペーストを補充する必要があり、この間に印刷を進行することができないので、固体潤滑皮膜を効率よく設けることができないという不具合が顕在化している。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、ピストンスカートに対し、パッド印刷によって速やかに固体潤滑部を設けることが可能であり、このため、内燃機関用ピストンの生産効率を向上させ得る内燃機関用ピストンの製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、内燃機関のシリンダの内壁に摺接する第1ピストンスカート及び第2ピストンスカートに固体潤滑部を形成する内燃機関用ピストンの製造方法において、
パッド印刷装置のパッドに、ペーストを保持させてペースト保持部を形成し、前記ペースト保持部中の前記ペーストを、前記第1ピストンスカートに予め設けられた第1凸部にのみ塗布することにより、前記ペースト保持部内に、前記第1凸部に前記ペーストを移行させた後の塗布済み部と、前記第1凸部に塗布されることなく残留したペースト残留部とを形成する工程と、
内燃機関用ピストンを回転させ、前記ペースト残留部と、前記第2ピストンスカートに予め設けられた第2凸部とを対向させる工程と、
前記パッドに前記ペーストの補充を行うことなく、前記ペースト残留部の前記ペーストを、前記第2凸部にのみ塗布する工程と、
前記第1凸部及び前記第2凸部に塗布した前記ペーストを加熱して硬化することにより、固体潤滑部を得る工程と、
を有することを特徴とする。
パッドに保持したペーストを第1ピストンスカートの第1凸部に塗布すると、パッドにおいて第1凸部に当接しなかった部位には、ペーストが残留する。そこで、本発明においては、内燃機関用ピストンを回転させ、パッドにおいてペーストが残留した部位と、第2凸部とを対向させるようにしている。その後、パッドを第2凸部に押し当てることにより、第2凸部に対してペーストを塗布することができる。
このように、本発明によれば、パッドにペーストを補充することなく、第1ピストンスカートの第1凸部、及び第2ピストンスカートの第2凸部に順次ペーストを塗布することができる。従って、固体潤滑部を速やかに形成することができるので、内燃機関用ピストンを効率よく得ることができる。すなわち、内燃機関用ピストンの生産効率が向上する。
しかも、この場合、第1及び第2凸部にのみ選択的に固体潤滑部を設けるので、第1ピストンスカート及び第2ピストンスカートの全体にわたって固体潤滑部を設ける場合に比してコスト的に有利である。その上、内燃機関用ピストンの重量が過度に大きくなることを回避することもできる。
なお、固体潤滑部を得るための前記ペーストは、銀、銀合金、銅又は銅合金の少なくともいずれか1種を含むものであることが好ましい。この場合、シリンダの内壁と第1ピストンスカート及び第2ピストンスカートの摺接部位に発生する熱が容易に拡散するので、凝着が起こることが回避される。加えて、シリンダの内壁と第1ピストンスカート及び第2ピストンスカートとの間に潤滑油が良好に保持されるので、焼付きが起こることも回避される。
以上のように、この場合、摩擦損失が低減し且つ耐久性に優れる内燃機関を供することができる。
なお、第1及び第2凸部の一例は、第1ピストンスカート及び第2ピストンスカートの各々に設けた条痕の突起部であるが、これとは別に、樹脂を用いて形成するようにしてもよい。特に、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン−6樹脂、ナイロン−6,6樹脂等から第1及び第2凸部を設けた場合、ピストンスカートと潤滑性肉盛り部との間の接合力が強固となるので好適である。
この樹脂には、二硫化モリブデン(MoS)や窒化ホウ素(BN)、グラファイト等の固体潤滑剤をさらに含めるようにしてもよい。この場合、固体潤滑部が万一脱落して第1及び第2凸部(樹脂)が露呈したとしても、該凸部に含まれる固体潤滑剤によって潤滑性能が維持されるからである。
上記の工程を繰り返すことにより、固体潤滑部を成長させてその突出高さを大きくすることも可能である。この場合には、前記固体潤滑部を設けた後、前記パッドに、前記ペースト保持部を形成し、前記ペースト保持部中の前記ペーストを、前記第1凸部又は前記第2凸部上の固体潤滑部に対して塗布することにより、前記ペースト保持部内に、前記塗布済み部と、前記ペースト残留部とを形成する工程と、
内燃機関用ピストンを回転させ、前記ペースト残留部と、前記第2凸部又は前記第1凸部の残余の一方上の前記固体潤滑部とを対向させる工程と、
前記パッドに前記ペーストの補充を行うことなく、前記ペースト残留部の前記ペーストを、前記第2凸部又は前記第1凸部の残余の一方上の前記固体潤滑部に塗布する工程と、
前記第1凸部及び前記第2凸部に塗布した前記ペーストを加熱して硬化することにより、前記固体潤滑部上に新たな固体潤滑部を得る工程と、
を少なくとも1回行うようにすればよい。
ここで、第1凸部と第2凸部が同一位相(ピストンスカートの下端部から第1凸部までの距離と、第2凸部までの距離とが同一)であるとき、内燃機関用ピストンを回転させると、パッドにおいて第1凸部にペーストが奪取された部位と、第2凸部とが対向することになる。換言すれば、内燃機関用ピストンを回転させるのみでは、パッドにおいてペーストが残留した部位と、第2凸部とが対向しない。
このような場合には、内燃機関用ピストンの回転の前後、又は回転と同時に、パッドに対して内燃機関用ピストンを相対的に変位させればよい。これにより、パッド中、前記第1凸部又は前記第2凸部に塗布されることなく残留したペーストを保持した部位と、前記第2凸部との位置を合わせることができる。従って、第2凸部に対してパッドを押し当てること、換言すれば、第2凸部にのみペーストを塗布することができる。
本発明においては、パッド印刷装置のパッドを第1ピストンスカートの第1凸部に当接させて該パッドに保持されたペーストの一部を前記第1凸部に塗布した後、内燃機関用ピストンを回転させ、必要に応じてさらに位置合わせを行うことで、前記パッドにおいて第1ピストンスカートの第1凸部に当接せず、このためにペーストが残留した部位を、第2ピストンスカートの第2凸部に対向させるようにしているので、その後、パッドを第2凸部に押し当てることにより、第2凸部に対してペーストを塗布することができる。
すなわち、本発明によれば、パッドにペーストを補充することなく、第1ピストンスカートの第1凸部、及び第2ピストンスカートの第2凸部に順次ペーストを塗布することができる。従って、パッドにペーストを補充するために要していた時間分を短縮して固体潤滑部を形成することができるので、内燃機関用ピストンを効率よく得ることができる。結局、内燃機関用ピストンの生産効率が向上する。
また、第1凸部及び第2凸部にのみ選択的に固体潤滑部を設けるので、第1ピストンスカート及び第2ピストンスカートの全体にわたって固体潤滑部を設ける場合に比してコスト的に有利であるとともに、内燃機関用ピストンの重量が過度に大きくなることが回避される。
本実施の形態に係る内燃機関用ピストンの製造方法によって得られる内燃機関用ピストンの概略全体斜視図である。 図1に示す内燃機関用ピストンの側面図である。 前記内燃機関用ピストンを構成する第1ピストンスカート(ないし第2ピストンスカート)の表層部近傍を拡大して示す断面模式図である。 パッド印刷装置のパッドを、第1ピストンスカートの第1突起部に対向させた状態を示す一部断面側面図である。 図4に続き、前記パッドを前記第1突起部に押し当てた状態を示す一部断面側面図である。 図5に続き、前記パッドを後退させて前記第1突起部から離間させた状態を示す一部断面側面図である。 図6に続き、前記内燃機関用ピストンを回転させ、第2ピストンスカートの第2突起部に前記パッドを対向させた状態を示す一部断面側面図である。 図7に続き、前記パッドを前記第2突起部に押し当てた状態を示す一部断面側面図である。 図8に続き、前記パッドを後退させて前記第2突起部から離間させた状態を示す一部断面側面図である。 第1ピストンスカート(ないし第2ピストンスカート)に凸部を有する樹脂層を形成し、前記凸部にのみ固体潤滑部を形成した場合の表層部近傍を拡大して示す断面模式図である。
以下、本発明に係る内燃機関用ピストン(以降、単に「ピストン」と表記することもある)の製造方法につき、それによって得られるピストンとの関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
先ず、ピストンの構成につき説明する。
図1は、本実施の形態に係る製造方法によって得られるピストン10の概略全体斜視図であり、図2は、その側面図である。このピストン10は、その下部に第1ピストンスカート12a、第2ピストンスカート12bを有し、該第1ピストンスカート12a、第2ピストンスカート12bの間には、略鉛直方向に沿って延在する壁部14、14が介在する。壁部14、14の各々には、ピンボス部16、16が水平方向に指向して突出するように設けられ、ピンボス部16、16の各々には、図示しないピストンピンを挿入するためのピストンピン孔17、17が貫通形成される。前記ピストンピンは、図示しないコネクティングロッド(コンロッド)の小端部に形成される貫通孔に通され、これにより、コンロッドを軸支する。
第1ピストンスカート12a、第2ピストンスカート12bの上部の円柱部には、下方から上方に向かうに従って、オイルリング溝18、第1ピストンリング溝20、第2ピストンリング溝22がこの順序で形成される。勿論、これらオイルリング溝18、第1ピストンリング溝20及び第2ピストンリング溝22は、ピストン10の頭部を円周方向に沿って周回するように形成されている。
以上のように構成されるピストン10は、AC2A、AC2B、AC4B、AC4C、AC4D、AC8H、A1100(いずれもJISに定義されるアルミニウム合金)、又はAl−Cu合金等のアルミニウム合金からなる。
図3に拡大して示すように、第1ピストンスカート12aの摺接面には、条痕24が設けられる。ここで、図3中の矢印X方向は、図1及び図2中の矢印X方向に対応し、以降の図面においても同様である。
条痕24は、隆起した第1突起部26a(第1凸部)と、陥没した谷部28とを有するうねりであり、該第1ピストンスカート12aに対し、その周回方向に沿って機械加工を施すことで形成される。第1突起部26aの高さHは0.001〜0.1mmの範囲内であり、隣接する第1突起部26a、26a同士の間隔、すなわち、ピッチPは0.1〜0.5mmの範囲内であることが好適である。なお、高さHの一層好適な範囲は0.008〜0.012mmであり、ピッチPの一層好適な範囲は0.25〜0.3mmである。
第1突起部26aには、固体潤滑部としての潤滑性肉盛り部30が設けられる。すなわち、潤滑性肉盛り部30は、条痕24を構成する谷部28には設けられておらず、第1突起部26aの軌跡に従って第1ピストンスカート12aの周回方向に沿って線状に延在する。
潤滑性肉盛り部30は、潤滑性を示す物質として周知のMoS、WS、グラファイト、ダイヤモンド、窒化ホウ素等からなるものであってもよいが、銀、銀合金、銅、又は銅合金のいずれかからなるものであることが一層好適である。この場合、潤滑性肉盛り部30がシリンダの内壁に摺接する際に発生する熱が容易に拡散し得るとともに、第1ピストンスカート12aとシリンダの内壁との間に潤滑油が良好に保持されるようになるからである。
なお、銀合金の好適な例としてはAg−Sn合金、Ag−Cu合金が挙げられ、銅合金の好適な例としてはCu−Sn合金、Cu−Zn合金、Cu−P合金等が挙げられる。
潤滑性肉盛り部30を銀又は銀合金で構成する場合、銀の純度は、60重量%以上であることが好ましい。60重量%未満であると、潤滑性肉盛り部30の熱伝導率が若干低く、このために平滑な摩耗面が形成することが容易ではなくなるので、内燃機関の摩擦損失(Psf)を低減する効果が乏しくなる傾向がある。銀の純度は、80重量%以上であることが一層好ましい。
一方、潤滑性肉盛り部30を銅又は銅合金で構成する場合、銅の純度は、上記と同様の理由から70重量%以上であることが好ましく、80重量%以上であることが特に好ましい。
ここで、銀の純度は、「潤滑性肉盛り部30に含まれる銀の重量%」として定義される。例えば、銀合金からなる潤滑性肉盛り部30を形成した場合には、銀の純度は、潤滑性肉盛り部30中に含まれる銀の重量%として求められる。さらに、銀粒子を塗布した後に焼結体からなる潤滑性肉盛り部30を得る場合、銀の純度は、ペースト中の銀粒子の割合として定義される。銅の純度についても同様である。
なお、潤滑性肉盛り部30の全てを同一金属から設ける必要は特にない。例えば、1個の条痕24の第1突起部26aを銀からなる潤滑性肉盛り部30で被覆するとともに、該条痕24に隣接する別の条痕24の第1突起部26aを銅合金からなる潤滑性肉盛り部30で被覆する等、別種の金属から設けるようにしてもよい。
また、潤滑性肉盛り部30の厚みは、特に限定されるものではないが、過度に小さいと潤滑性肉盛り部30が比較的短期間で摩耗してしまい、下地である第1突起部26aが露呈することになる。一方、過度に大きいと、潤滑性肉盛り部30の重量が大きくなるのでピストン10を往復動作させるための駆動力が大きくなってしまう。以上の不都合が発生することを回避するべく、潤滑性肉盛り部30の厚みを0.5〜100μmに設定することが好ましい。
以上の構成は、第2ピストンスカート12bにおいても同様である。すなわち、第2ピストンスカート12bにも、第2凸部としての突起部が設けられる。以下においては、説明の便宜上、この突起部を「第2突起部」と表記し、その参照符号を26bとする。それ以外の構成要素には、第1ピストンスカート12aにおいて対応する構成要素と同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、第1突起部26a及び第2突起部26bにのみ選択的に潤滑性肉盛り部30を設ける塗布方法につき、本実施の形態に係るピストン10の製造方法との関係で説明する。
はじめに、潤滑性肉盛り部30を得るための出発材となるペースト32(図4参照)を調製する。このためには、テルピネオール、ノナノール、エチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン等の適切な分散媒に対し、MoS、WS、グラファイト、ダイヤモンド、窒化ホウ素等の粒子を分散させればよい。銀、銀合金、銅又は銅合金からなる潤滑性肉盛り部30を得る場合には、銀、銀合金、銅又は銅合金の微粒子、好ましくは平均粒径が1〜80nm、より好ましくは30〜80nmである、いわゆるナノ粒子を上記したような分散媒に分散させ、ペースト32とする。
ペースト32の粘度は、10cp程度が好ましい。また、ペースト32に対して分散剤等を添加するようにしてもよい。
周知の通り、パッド印刷装置(図示せず)は、図4に示すパッド34を具備する。このパッド34を、上記のようにして調製したペースト32を貯留した凹板(図示せず)に進入させ、ペースト32に押し当てる。勿論、パッド34をペースト32に浸漬するようにしてもよい。いずれにおいても、ペースト32がパッド34に浸透することによって、該ペースト32がパッド34に保持される。
なお、図4は、ペースト32がパッド34の先端面に付着した状態ではなく、パッド34の先端部内に浸透した状態を示している。以降の図面においても、参照符号32が付されたハッチングで示した部位は、パッド34において、ペースト32が浸透した部位である。
その後、図4に示すように、所定の保持機構(図示せず)に保持されたピストン10の第1ピストンスカート12aにパッド34を対向させる。この時点では、パッド34が第1ピストンスカート12aに未だ押し当てられていないので、ペースト32はパッド34に保持された状態を保っている。
次に、パッド34を第1ピストンスカート12aに向かって前進移動させる。第1ピストンスカート12aでは、第1突起部26aが最も突出しており、従って、該第1突起部26aがパッド34に最近接している。このため、パッド34は、第1突起部26aの頂部に当接する。
当接後は、第1突起部26aから受ける反力に抗しながらパッド34を前進させるので、当接前に比してパッド34を前進させるための負荷が大きくなる。従って、パッド34を前進させながら、それに要する負荷を常時測定しておくことにより、パッド34が第1突起部26aに当接したか否かを判定することができる。
パッド34がさらに前進すると、図5に示すように、該パッド34に保持されたペースト32中に第1突起部26aの先端が進入する。この進入距離が所定の値となったとき、パッド34の前進が自動的に停止される。
このような制御を行うためには、パッド印刷装置の制御部に、パッド34が第1突起部26aに当接した後の前進距離の上限値を予め設定すればよい。すなわち、該制御部に、パッド34を前進させる際の前記負荷が大きくなってからの時間と、パッド34の進行速度とに基づいて該パッド34の前進距離の実値を算出させる。この実値が、予め設定した前進距離の上限値に一致したとき、前記制御部は、パッド34の前進を停止させる指令信号を発信する。なお、予め測定した第1突起部26aの高さが、例えば、10μmであるときには、パッド34が第1突起部26aに当接した後のパッド34の前進距離の上限値を3〜5μmの範囲内に設定すればよい。
パッド34の前進が停止すると、前記制御部は、パッド34を後退させる指令信号を発信する。この指令信号により、パッド34がピストン10から後退する。これに伴って、図6に示すように、パッド34が第1突起部26aから離間する。
パッド34において第1突起部26aが進入した部位のペースト32は、第1突起部26aに塗着し、パッド34が後退するときに該パッド34から剥離する。このため、第1突起部26aにペースト32が残留するので、結局、第1突起部26aのみに選択的にペースト32が塗布される。
その一方で、パッド34において第1突起部26aが進入しなかった部位からは、ペースト32が剥離することはない。従って、この部位では、ペースト32が保持された状態が維持される。換言すれば、この部位には、ペースト32が残留している。
次に、ピストン10を回転させる。前記保持機構が回転機構を具備するものである場合、該回転機構の作用下にピストン10を回転させればよい。また、前記保持機構が回転機構を具備するものではない場合、ピストン10を前記保持機構から一旦開放し、作業者の手作業でピストン10を回転させた後、前記保持機構にピストン10を再保持するようにしてもよい。この回転により、図7に仮想線で示すように、第2ピストンスカート12bの第2突起部26bがパッド34に対向する。
ここで、第1ピストンスカート12aの条痕24と、第2ピストンスカート12bの条痕24とは、位相が同一であることが通例である。すなわち、第1ピストンスカート12aにおける各条痕24の第1突起部26a及び谷部28の第1ピストンスカート12aの下端部からの高さ位置と、第2ピストンスカート12bにおける各条痕24の第2突起部26b及び谷部28の第2ピストンスカート12bの下端部からの高さ位置は、互いに一致する。
この場合、図7に仮想線で示すように、第2突起部26bは、ペースト32が既に剥離した部位(塗布済み部)と対向する。従って、パッド34を前進させたとしても、ペースト32が第2突起部26bに塗着することはない。
そこで、本実施の形態では、パッド34を位置決めしたままピストン10をX方向に沿って若干変位させるか、又は、これとは逆にピストン10を位置決めしたままパッド34をX方向に沿って若干変位させる。このように、パッド34に対してピストン10を相対的に変位させることにより、図7に示すように、第2突起部26bが、ペースト32が残留した部位(ペースト残留部)と対向する。
この変位は、前記保持機構の作用下に行うようにすればよいし、作業者が手作業で行うようにしてもよい。なお、ピストン10の回転及び上記変位は、いずれを先に行うようにしてもよいし、同時に行うようにしてもよい。
次に、パッド34を第2ピストンスカート12bに向かって前進移動させる。第2ピストンスカート12bでは、第2突起部26bが最も突出しているので、該第2突起部26bがパッド34に最近接している。このため、パッド34は、第2突起部26bの頂部に当接する。
以降は、第1突起部26aにペースト32を塗布する場合と同様である。すなわち、パッド34がさらに前進すると、図8に示すように、該パッド34に残留したペースト32中に第2突起部26bの先端が進入する。この進入距離が所定の値となったとき、パッド34の前進が自動的に停止されるとともに、所定量のペースト32が第2突起部26bに塗着する。
次に、パッド34がピストン10から後退すると、これに伴って、図9に示すように、パッド34が第2突起部26bから離間する。この際、パッド34において第2突起部26bが進入した部位のペースト32は、パッド34から剥離して第2突起部26bに残留する。これにより、第2突起部26bのみに選択的にペースト32が塗布される。
以上のように、本実施の形態によれば、パッド34に保持されたペースト32を、第1突起部26a及び第2突起部26bの双方を該ペースト32に順次進入させることによって、第1突起部26a及び第2突起部26bの双方に塗布することができる。すなわち、第1突起部26aに対してペースト32を塗布した後、新たなペースト32をパッド34に補充する必要がない。
このため、第1突起部26a及び第2突起部26bの双方へのペースト32の塗布を、短時間で効率よく行うことができる。従って、該ペースト32から得られる潤滑性肉盛り部30を速やかに設けることができ、結局、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bの双方に潤滑性肉盛り部30が形成されたピストン10を効率よく得ることができる。
次に、上記のようにして第1突起部26a及び第2突起部26bの各々に塗布したペースト32を加熱する。このためには、ピストン10ごと加熱すればよい。
銀、銀合金、銅又は銅合金のナノ粒子を用いた場合、この際の好適な加熱温度は、160〜240℃である。これによりペースト32中の分散媒が揮発するとともに、ナノ粒子同士が融着する。すなわち、焼結が起こり、ナノ粒子の焼結体からなる潤滑性肉盛り部30が得られるに至る。ペースト32が第1突起部26a及び第2突起部26bにのみ塗布されているので、潤滑性肉盛り部30も、第1突起部26a及び第2突起部26bにのみ選択的に形成される。
必要に応じ、図4〜図9に示した上記の工程を1回以上再実施するようにしてもよい。これにより、潤滑性肉盛り部30の突出高さを一層大きくすることができる。
銀、銀合金、銅又は銅合金のナノ粒子を用いた場合、上記したように160〜240℃という比較的低温域で焼結させて潤滑性肉盛り部30を形成することが可能である。従って、アルミニウム合金からなる第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bが高温となることが回避され、このため、該第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bの機械的強度等に影響が及ぶことを回避することができる。
銀、銀合金は概して高価であり、また、銀、銀合金、銅又は銅合金は重量が大であるので、この種の金属を含む潤滑性肉盛り部30を、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bの全体にわたって形成する場合、コストが上昇したり、ピストン10の重量が大きくなったりする懸念がある。しかしながら、本実施の形態においては、凸部である第1突起部26a及び第2突起部26bにのみ選択的に潤滑性肉盛り部30を設けるので、該潤滑性肉盛り部30を得るための金属(銀、銀合金、銅又は銅合金)の使用量が低減する。従って、コストが低廉化する。しかも、潤滑性肉盛り部30が第1突起部26a及び第2突起部26bにのみ存在するので、ピストン10の重量が大きく増加することを回避することができる。
内燃機関を組み上げて運転する際、シリンダの内壁(シリンダボアの内壁又はシリンダスリーブの内壁)に対して、実質的には第1突起部26a及び第2突起部26bのみが潤滑油を介して摺接する。上記したように該第1突起部26a及び該第2突起部26bには潤滑性肉盛り部30が設けられており、この潤滑性肉盛り部30によって、シリンダの内壁と第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bとの間に十分な潤滑作用が発現する。
すなわち、内燃機関において、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bの摺接面は、シリンダ内で、例えば、FC(ねずみ鋳鉄)スリーブ又はAlスリーブの内壁に摺接する。潤滑性肉盛り部30が銀、銀合金、銅又は銅合金からなる場合、潤滑性肉盛り部30の熱伝導度と、FCスリーブ又はAlスリーブの熱伝導度との和を求めると350W/m・K以上となり、且つ、潤滑性肉盛り部30のFCスリーブ又はAlスリーブに対するヤング率の差の絶対値が10GPa以上となる。本発明者らの鋭意検討によれば、この場合、スリーブと第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bとの間の微小なクリアランスに潤滑油が良好に保持されるとともに、スリーブと第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bとの間に凝着が発生することが回避される。このため、焼付きが生じることを有効に回避し得るとともに、内燃機関の摩擦損失を大幅に低減することができる。
以上のように、第1突起部26a及び第2突起部26bにのみ選択的に潤滑性肉盛り部30を設けることにより、コストを低廉化しつつ、しかも、ピストン10の重量増加を抑制しながら、十分な潤滑作用を発現させることができる。
なお、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bに条痕24を設け、該条痕24の第1突起部26a及び第2突起部26bを凸部とすることに代替し、樹脂によって凸部を設けるようにしてもよい。
この実施の形態について説明すると、該実施の形態では、図10に断面を拡大して示すように、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bの摺接面が平滑面として形成されるとともに、該平滑な摺接面に樹脂層40、40がそれぞれ固着されている。各樹脂層40には、摺接面を周回する複数本の線状形状をなすようにして凸部42がそれぞれ突出形成される。この場合、凸部42は、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bに近接する底部側で幅広、離間する頂部側で幅狭となっている。このため、複数本の線状形状の凸部42によって、条痕24に類似する条痕形状が形成される。
樹脂層40(凸部42)を構成する樹脂は、潤滑性肉盛り部30と第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bとの接合力を向上させる種類のものであることが好ましい。そのような素材の好適な例としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン−6樹脂、ナイロン−6,6樹脂等を挙げることができる。
この樹脂層40は、二硫化モリブデン(MoS)や窒化ホウ素(BN)、グラファイト等の固体潤滑剤をさらに含むものであってもよい。この場合、潤滑性肉盛り部30が万一脱落して凸部42(樹脂)が露呈したとしても、該凸部42に含まれる固体潤滑剤によって潤滑性能が維持される。
この実施の形態においては、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bの摺接面と潤滑性肉盛り部30との間に樹脂からなる凸部42を介在するように設けるようにしているので、潤滑性肉盛り部30をなす銀、銀合金、銅又は銅合金の使用量が低減する。その結果、コストが低廉化するとともに、ピストン10の重量が大きく増加することを回避することができる。
なお、この実施の形態において、ナノ粒子を出発原料として潤滑性肉盛り部30を形成するときには、ペーストを得るための分散媒として、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bの摺接面と潤滑性肉盛り部30の間に介在する凸部42(樹脂)を膨潤させることが可能なものを選定することが好ましい。その具体例としては、N−メチルピロリドン、ポリビニルピロリン、トリクロロエチレン、四塩化炭素等が挙げられる。
この場合、潤滑性肉盛り部30を形成するために凸部42上にペーストを塗布した際、分散媒の作用下に樹脂が膨潤する。その結果として、樹脂とペーストとの界面に銀粒子が拡散した相互混合層が形成される。この相互混合層によって、凸部42と潤滑性肉盛り部30との間にいわゆるアンカー効果が発現するので、凸部42に対する潤滑性肉盛り部30の接合力が一層強固となる。
勿論、この場合も、図4〜図9に示した上記の工程に準拠して、第1ピストンスカート12aの凸部42、第2ピストンスカート12bの凸部42の各々にペースト32が塗布され、その結果、該凸部42のみに選択的に潤滑性肉盛り部30が設けられる。上記した理由から、この塗布の間、パッド34にペースト32を補充する必要はない。
必要に応じ、図4〜図9に示した工程に準拠する工程を1回以上再実施するようにしてもよい。これにより、潤滑性肉盛り部30の突出高さを一層大きくすることができる。
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは勿論である。
例えば、第1突起部26aと第2突起部26bとが互いに相違する位相で設けられているために、第1突起部26aにペースト32を塗布した後、ピストン10を回転させるのみで、パッド34においてペースト32が残留した部位と第2突起部26bとが対向するような場合、ピストン10又はパッド34を相対的に変位させる必要はない。ペースト32が残留した部位と第2突起部26bとの位置を合わせる必要がないからである。
また、上記した実施の形態では、第1突起部26a及び第2突起部26bの上に潤滑性肉盛り部30を線状に設けるようにしているが、点状に設けるようにしてもよい。この場合、点状に散在する潤滑性肉盛り部30によって、第1突起部26a及び第2突起部26bの一部が被覆される。
さらに、図10に示した実施の形態では、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bを平滑面としているが、図1〜図9と同様に、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bの各々に条痕24を設けるとともに、第1ピストンスカート12a及び第2ピストンスカート12bに、第1突起部26a及び第2突起部26bの形状が転写された凸部42を有する樹脂層40を形成するようにしてもよい。
さらにまた、凸部は、条痕24の第1突起部26a及び第2突起部26bに限定されるものではなく、例えば、円柱形状に突出して点状に散在する円柱形状凸部であってもよい。
10…内燃機関用ピストン 12a、12b…ピストンスカート
24…条痕 26a、26b…突起部
28…谷部 30…潤滑性肉盛り部
32…ペースト 34…パッド
40…樹脂層 42…凸部

Claims (7)

  1. 内燃機関のシリンダの内壁に摺接する第1ピストンスカート及び第2ピストンスカートに固体潤滑部を形成する内燃機関用ピストンの製造方法において、
    パッド印刷装置のパッドに、ペーストを保持させてペースト保持部を形成し、前記ペースト保持部中の前記ペーストを、前記第1ピストンスカートに予め設けられた第1凸部にのみ塗布することにより、前記ペースト保持部内に、前記第1凸部に前記ペーストを移行させた後の塗布済み部と、前記第1凸部に塗布されることなく残留したペースト残留部とを形成する工程と、
    内燃機関用ピストンを回転させ、前記ペースト残留部と、前記第2ピストンスカートに予め設けられた第2凸部とを対向させる工程と、
    前記パッドに前記ペーストの補充を行うことなく、前記ペースト残留部の前記ペーストを、前記第2凸部にのみ塗布する工程と、
    前記第1凸部及び前記第2凸部に塗布した前記ペーストを加熱して硬化することにより、固体潤滑部を得る工程と、
    を有することを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法において、前記ペーストは、銀、銀合金、銅又は銅合金の少なくともいずれか1種を含むものであることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法において、前記第1凸部及び前記第2凸部が樹脂からなることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  4. 請求項3記載の製造方法において、前記第1凸部及び前記第2凸部を構成する樹脂中に固体潤滑剤を含めることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  5. 請求項4記載の製造方法において、前記固体潤滑剤として、二硫化モリブデン、窒化ホウ素、グラファイトの群から選択される少なくとも1種を選定することを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法において、前記固体潤滑部を設けた後、前記パッドに、前記ペースト保持部を形成し、前記ペースト保持部中の前記ペーストを、前記第1凸部又は前記第2凸部上の固体潤滑部に対して塗布することにより、前記ペースト保持部内に、前記塗布済み部と、前記ペースト残留部とを形成する工程と、
    内燃機関用ピストンを回転させ、前記ペースト残留部と、前記第2凸部又は前記第1凸部の残余の一方上の前記固体潤滑部とを対向させる工程と、
    前記パッドに前記ペーストの補充を行うことなく、前記ペースト残留部の前記ペーストを、前記第2凸部又は前記第1凸部の残余の一方上の前記固体潤滑部に塗布する工程と、
    前記第1凸部及び前記第2凸部に塗布した前記ペーストを加熱して硬化することにより、前記固体潤滑部上に新たな固体潤滑部を得る工程と、
    を少なくとも1回行うことを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法において、前記第1凸部と前記第2凸部が同一位相であるとき、前記内燃機関用ピストンを回転させるとともに、前記パッドを前記内燃機関用ピストンに対して相対的に変位させて、前記パッド中、前記第1凸部又は前記第2凸部に塗布されることなく残留したペーストを保持した部位と、前記第2凸部との位置を合わせることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
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