JP5815328B2 - 鋳型砂とその製造方法 - Google Patents
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Description
なお、以下の説明では、
(A) 本発明の鋳型砂の製造に用いられる鋳型砂製造装置の説明
(B) 鋳型砂製造装置(A)により鋳型砂を製造する手順について
(C) 実施例と比較例との説明
(D) 実施例と比較例との対比
の流れに従い説明する。
図1は、本発明の鋳型砂の製造に用いられる鋳型砂製造装置の一実施形態を示す概略構成図である。鋳型砂製造装置(1)は、耐火物原料(2)を収容し溶融する溶融炉(3)と、高圧空気を吹き出す(その結果、耐火物原料(2)の溶融物(4)を飛散させる)高圧空気吹付け装置(5)と、飛散して冷却固化した溶融球状物(6)を捕集する捕集容器(7)とからなる。
次に鋳型砂製造装置(1)により鋳型砂を製造する手順について説明する。
最初に、作業者は、MgO源およびアルミナ源の少なくとも一方を、例えば100mm以下程度の適当なサイズになるまで粉砕し、溶融炉(3)に収容する。
以下、本発明の一実施形態における実施例1−1〜2−2と比較例1−1、1−2、2とについて説明する。
[実施例1−1]
作業者は、Al2O3の重量%が約70重量%、SiO2が1〜2重量%、そしてMgOが約20重量%となるよう、粒径10ミリメートル以下の溶融アルミナと粒径10ミリメートル以下のマグネシアクリンカーとを適宜混合した原料を調製した。作業者は、その原料15kgを図1に示す鋳型砂製造装置(1)の溶融炉(3)すなわちアーク炉(75KVA、3個の炭素アーク電極を上方部より挿入)で1時間溶融した。次に、作業者は、溶融した原料を溶融炉(3)より排出させて、高圧空気供給装置(10)すなわちコンプレッサー(風量11m3/min)より排出した高圧圧縮空気をその溶融した原料に吹き付けた。これにより球状粒子化した溶融物(4)が得られたので、作業者は、そこから粒径が600マイクロメートル以下のものを採取し、鋳型砂とした。粒径が600マイクロメートル以下の溶融物(4)を採取したのは、そのようなものが鋳型砂として用いるための実用的な粒度分布を示すためである。
作業者は、実施例1−1の鋳型砂を1500℃で再焼成することにより、鋳型砂を得た。
作業者は、Al2O3の重量%が約55重量%、SiO2が約10重量%、そしてMgOが約30重量%となるよう、粒径20ミリメートル以下のAl2O3−SiO2系耐火物原料(ムライト−アルミナ結晶系、Al2O3が75重量%、SiO2が20重量%)と粒径10ミリメートル以下のマグネシアクリンカーとを適宜混合した原料を調製した。その後、作業者は、実施例1と同様の方法により鋳型砂を製造した。
作業者は、実施例2−1の鋳型砂を1500℃で再焼成することにより、鋳型砂を得た。
作業者は、Al2O3の重量%が約75重量%、SiO2が約15重量%、そしてMgOが5重量%以下となるよう、原料に粒径20ミリメートル以下のAl2O3−SiO2系耐火物原料(ムライト−アルミナ結晶系、Al2O3が63重量%、SiO2が32重量%)を使用し、実施例1と同様の方法により鋳型砂を製造した。
作業者は、Al2O3の重量%が約80重量%、SiO2が約10重量%、そしてMgOが5重量%以下となるよう、原料に粒径20ミリメートル以下のAl2O3−SiO2系耐火物原料(ムライト−アルミナ結晶系、Al2O3が75重量%、SiO2が20重量%)を使用し、実施例1と同様の方法により鋳型砂を製造した。
市販の合成ムライト系球状砂であるセラビーズ(登録商標)#650を用いた。
[結晶組成について]
実施例1−1〜実施例2−2にかかる鋳型砂と比較例1−1、1−2、2にかかる鋳型砂との結晶組成の分析を行った。さらに、それらの鋳型砂についてX線回折を行った。表1は、それらの鋳型砂の組成とX線回折のメインピーク強度とを示す。
アーク熱による溶融時には溶融物(4)よりシリカの分離が生じて粉塵化し易いが、シリカの分離が生じて粉塵化した場合には作業環境の劣化と溶融球状粒子の生成歩留まりが低下する結果とを伴う。このことから、シリカの減耗比率が溶融球状粒子の生成歩留まりの高低に影響することと、シリカの減耗比率がシリカの分離による作業時の粉塵発生量に対する尺度となることが類推される。そして、シリカの減耗比率がシリカの分離による作業時の粉塵発生量に対する尺度となること(言い換えると、減耗したシリカが作業時の粉塵となっていること)は、溶融作業時の粉塵発生状況の観察結果と局所的に設置した集塵機で回収した集塵粉の量とからも裏付けられている。そこで、これらの溶融物(4)の生成歩留まりと粉塵化を類推する方法として溶融前のシリカ成分と溶融後のシリカ成分とを測定し溶融前後のシリカ比を求めてシリカの減耗比率として算出した。溶融時の粉塵発生量の指標については従来技術(比較例1−1、1−2)の合成ムライト系におけるシリカ減耗比率に対する比較値として数値化することで示すものとした。
減耗比率(%)=100-(溶融物のSiO2値)/(原料のSiO2値)×100 (1)
図2と図3とは、本実施形態に係る鋳型砂の走査型電子顕微鏡(SEM)による砂粒子の写真である。なお、図2は実施例1−1に係る鋳型砂のSEM写真である。図3は実施例2−1に係る鋳型砂のSEM写真である。図4は比較例1−1(a)、1−2(b)、比較例2(c)に係る鋳型砂のSEM写真である。図2と図3とに示すSEMによる写真から明らかであるように、上記実施例の鋳型砂の表面はガラス質の如く平滑な球形をなし、特に比較例2の凹凸の顕著な形状に比べて、これらは鋳型を成型する場合の充填密度を向上させることや粘結剤の被覆性を向上させて添加量を削減することに効果を奏する。
上記の鋳型砂は、従来の鋳型砂と同様に処理され各種の粘結剤を用いた鋳型に成型されて使用することができる。これらの粘結剤としては、例えば、フラン樹脂、フェノール樹脂、オイルウレタン樹脂、フェノールウレタン樹脂、アルカリフェノール樹脂、珪酸ソーダ、ベントナイト、耐火粘土、コロイダルシリカ、エチルシリケート加水分解液などが上げられる。
2 耐火物原料
3 溶融炉
4 溶融物
5 高圧空気吹き付け装置
6 溶融球状物
7 捕集容器
8 電極(炭素電極)
9 出湯口
10 高圧空気供給装置
11 空気供給路
12 吹き込みノズル
13 ノズル口
Claims (4)
- Al2O3が54.4〜73.0重量%、MgOが23.7〜28.8重量%、SiO2が1.37〜10.7重量%の化学成分を有し、前記Al2O3の重量%と前記MgOの重量%と前記SiO2の重量%との合計が100重量%以下であり、かつ、スピネル(MgO・Al2O3) を結晶構成の一種とする溶融球状物を含み、この溶融球状物が30〜3000μmの粒度分布を有することを特徴とする、鋳型砂。
- スピネルと、アルミナ、ムライト、コーディエライト、およびサフィリンのいずれかとの複合物を結晶構成の一種とし、Al2O3が54.4〜73.0重量%、MgOが23.7〜28.8重量%、SiO2が1.37〜10.7重量%の化学成分を有する溶融球状物を含み、前記Al2O3の重量%と前記MgOの重量%と前記SiO2の重量%との合計が100重量%以下であり、前記溶融球状物が30〜3000μmの粒度分布を有することを特徴とする、鋳型砂。
- MgO源およびアルミナ源の少なくとも一方から調製され、Al2O3が54.4〜73.0重量%、MgOが23.7〜28.8重量%、SiO2が1.37〜10.7重量%の化学成分を有し、前記Al2O3の重量%と前記MgOの重量%と前記SiO2の重量%との合計が100重量%以下である耐火物原料を溶融炉に投入後、前記耐火物原料を溶融し、前記耐火物原料が溶融することで形成された溶融物に高圧ガスを吹き付けて微粒子状に飛散させながら冷却固化することで、スピネルを結晶構成の一種とし、かつ、30〜3000μmの粒度分布を有する溶融球状物を形成することを特徴とする、鋳型砂の製造方法。
- MgO源およびアルミナ源の少なくとも一方から調製され、Al2O3が54.4〜73.0重量%、MgOが23.7〜28.8重量%、SiO2が1.37〜10.7重量%の化学成分を有し、前記Al2O3の重量%と前記MgOの重量%と前記SiO2の重量%との合計が100重量%以下である耐火物原料を溶融炉に投入後、前記耐火物原料を溶融し、前記耐火物原料が溶融することで形成された溶融物に高圧ガスを吹き付けて微粒子状に飛散させながら冷却固化することで、スピネルと、アルミナ、ムライト、コーディエライト、およびサフィリンのいずれかとの複合物を結晶構成の一種とし、かつ、30〜3000μmの粒度分布を有する溶融球状物を形成することを特徴とする、鋳型砂の製造方法。
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