JP5814641B2 - クランプ機構に挟持される長尺状物を切断する方法 - Google Patents

クランプ機構に挟持される長尺状物を切断する方法 Download PDF

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本発明は、円筒(円柱)状シリコンインゴットブロック、円柱状木材、材木柱、セラミック製丸棒等の被加工物(ワーク)を水平方向に挟持(クランプ)するのに使用される主軸台と心押台とよりなるクランプ機構にワークを挟持し、回転切断刃によりワークの四側面を削ぎ落とす切断を行って四角柱状ブロックに加工する切断方法に関わる。
半導体基板に用いられる円板状単結晶シリコン基板や太陽発電電池の基板に用いられる四角形状単結晶シリコン基板の原材料の円柱状インゴットブロックは、チョクラルスキー法(CZ法)により育成した単結晶シリコンインゴットのC軸両端面を切り落とし、ついで、回転させる機能を有する主軸台と心押台とよりなるクランプ装置に挟持し、円筒研削して外周面の皴状の凹凸を取り除き、さらに、長さ200mm、250mm、400mm、500mm、800mm等の長さに回転切断刃(外周刃)またはダイソー刃で切断、あるいはワイヤーカットされて外周面平滑円筒状単結晶シリコンインゴットブロックとして市販される。
また、家屋の柱は、ダイソー刃で円木の四側面を切断して切り落として角柱とし、この角柱の四側面を鉋がけして平滑にしている。
2011年3月上旬の東京ビッグサイト国際展示場で開催されたPV展では、株式会社岡本工作機械製作所、BBS金明株式会社、旭ダイヤモンド株式会社が回転切断刃で円筒(円柱)状シリコンインゴットブロックの四側面を切断して角柱状インゴットブロックに成形することを示唆するポスターパネルを展示していた。
本願特許出願人は、上記円筒状インゴットブロックを四角柱状ブロックに切断加工する方法として特願2011−14761号明細書(特許文献1)の請求項1で次の円筒状インゴットブロックの四側面剥ぎ切断装置を提案した。
a)機枠上に左右方向に設けられた案内レール上を左右方向に往復移動できるように設けられたワークテーブル、
b)前記ワークテーブル上に左右に分離して搭載された主軸台と心押台の一対よりなるクランプ機構、
c)前記クランプ機構に支架されたワークを載せた前記ワークテーブルを左右方向に往復移動させる駆動機構、
d)前記ワークテーブルを複合面取り加工装置の正面側から見る方向であって、かつ、右側方向より左側方向へ向かって、
e)円筒状インゴットブロックのローディング/アンローディングステージ、
f)前記ローディング/アンローディングステージの背後に設けた前記クランプ機構の待機位置ステージ、
g)前記クランプ機構のワーク支持軸(C軸)を挟んで一対の外周刃(回転切断刃)をその回転切断刃直径面が相対向するように、かつ、前記ワーク支持軸の高さ位置よりも上方にある位置に回転切断刃(ツール)軸心が位置するよう回転切断刃(ツール)軸を前記案内レールに対し前後に設けた円筒状インゴットブロックの側面剥ぎスライシングステージ、
および、
h)前記ローディング/アンローディングステージのロードポート位置に、インゴットブロックの結晶方向検出機器を設けた結晶方向検出ステージ、
を設けた円筒状インゴットブロックの四側面剥ぎ切断装置。
また、請求項2において、上記の四側面剥ぎ切断装置を用い、下記の工程を経て、円筒状インゴットブロックを角柱状インゴットブロックに面取り加工する方法を提案した。
(1)ローディング/アンローディングステージに在る搬入機構を用い、ロードポートを通過させて被加工物(ワーク)である円筒状インゴットブロックをクランプ機構の回転C軸廻りに回転させる機能を有するエンコーダ付き主軸台と心押台間に搬入し、ついで、前記心押台を前進させて円筒状インゴットブロックをクランプ機構に挟持する。
(2)前記挟持された円筒状インゴットブロックの前側に離れて設置した結晶方向検出機器のセンサーによりクランプ装置の主軸台のモータにより回転される円筒状インゴットブロックの結晶方位を測定し、このC軸回転角度をエンコーダで読み取りながらC軸1回転(360度)回転させ、円筒状インゴットブロックのC軸回転角度と円筒状インゴットブロック結晶方位の相関図を表示させる。
(3)表示された4つの結晶方位を示すエンコーダ回転角度のどれか1つの角度(θ)を選択し、この角度が回転切断刃径方向面に対するエンコーダ回転角度45度の位置(切断開始C軸位置)に位置するようC軸を回転させて円筒状インゴットブロックの結晶方位位置を芯出しする。
(4)回転する一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円筒状インゴットブロックの前後面の高さを1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(5)ついで、円筒状インゴットブロックのC軸を主軸台のサーボモータを用いて180度回転させる。
(6)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円筒状インゴットブロックの前後面の高さを1/2を越える長さの溝加工を行い、円筒状インゴットブロックの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(7)ついで、2側面が切断された円筒状インゴットブロックのC軸を主軸台のサーボモータを用いて90度回転させる。
(8)回転する前記一対の回転切断刃の方向にクランプ機構を搭載する前記ワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円筒状インゴットブロックの残った前後面の高さを1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(9)ついで、円筒状インゴットブロックのC軸を主軸台のサーボモータを用いて180度回転させる。
(10)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円筒状インゴットブロックの前後面の高さを1/2を越える長さの溝加工を行い、円筒状インゴットブロックの前後の円弧状側面を切断し、四角柱状インゴットブロックに加工する。この切断加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
特願2011−14761号明細書(未公開)
上記特許文献1に記載の切断方法は、1.25〜2.5mm厚の薄肉の回転切断刃を用いることができるので、4.0〜5.5mm厚の回転切断刃を用いる従来方法と比較して切断屑の発生量を35〜50%減らすことができる利点を有する。
しかし、被加工物(ワーク)が木材や、軽量の脆弱化合物、あるいは、長さ寸法が250mm以下の脆弱化合物では問題ないが、長さ寸法が500mm、1,000mmの脆弱化合物では被加工物を半分ずつ切断して切断面が重なり合って側面が切り落とされる際に最後に切断面が重なり合った部分において1〜2mm幅のチッピング欠け点が脆弱化合物切断面に見受けられることが判明した。
本発明は、脆弱化合物の切断面にかかるチッピング欠け点が生じない切断方法、および、その切断方法に適したワークのクランプ装置を提供することにある。
本発明の請求項1は、ワークを水平方向に挟持することができる主軸台と心押台とよりなるクランプ装置であって、前記主軸台と心押台が相向き合う主軸台面と心押台面に各々の支持シャフトより下位置にワークの左端または右端にそれぞれの補助支持体が直線移動して接触できる補助サポート機構を設け、ワークテーブル上に左右に分離して搭載された主軸台と心押台の一対よりなるクランプ機構を用いて円柱状ワークを挟持し、この円筒状ワークを、下記の工程を経て、角柱状ワークに切断加工する方法を提供するものである。
(1)ローディング/アンローディングステージに在るクランプ機構の主軸台と心押台間に搬入し、ついで、前記心押台を前進させて円柱状ワークをクランプ機構により挟持する。
(2)回転する一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円柱状ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(3)ついで、円柱状ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて180度回転させる。
(4)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が円柱状ワーク端に当接するよう直線移動させて円柱状ワーク端下部を挟持させる。
(5)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円柱状ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、円柱状ワークの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(6)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が円柱状ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて円柱状ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させる。
(7)ついで、2側面が切断された前記ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて90度回転させる。
(8)回転する前記一対の回転切断刃の方向にクランプ機構を搭載する前記ワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による前記ワークの残った前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(9)ついで、前記ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて180度回転させる。
(10)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が前記ワーク端に当接するよう直線移動させてワーク端下部を挟持させる。
(11)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による前記ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、円柱状ワークの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(12)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が円柱状ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて円柱状ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させ、四角柱状ワークを得る。
請求項の発明は、ワークを水平方向に挟持することができる主軸台と心押台とよりなるクランプ装置であって、前記主軸台と心押台が相向き合う主軸台面と心押台面に各々の支持シャフトより下位置にワークの左端または右端にそれぞれの補助支持体が直線移動して接触できる補助サポート機構を設け、ワークテーブル上に左右に分離して搭載された主軸台と心押台の一対よりなるクランプ機構を用いて、円柱状ワークを挟持し、この円筒状ワークを、下記の工程を経て、角柱状ワークに切断加工する方法を提供するものである。
(1)ローディング/アンローディングステージに在るクランプ機構の主軸台と心押台間に搬入し、ついで、前記心押台を前進させて円柱状ワークをクランプ機構により挟持する。
(2)回転する一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円柱状ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(3)ついで、円柱状ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて90度回転させる。
(4)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円柱状ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(5)ついで、四本の溝が形成された円柱状ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて90度回転させる。
(6)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が円筒状ワーク端に当接するよう直線移動させて円柱状ワーク端下部を挟持させる。
(7)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円柱状ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、前記円筒状ワークの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(8)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が円筒状ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて前記円柱状ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させる。
(9)ついで、前記ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて90度または−270度回転させる。
(10)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体がワーク端に当接するよう直線移動させて前記ワーク端下部を挟持させる。
(11)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による前記ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、前記ワークの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
(12)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が前記ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて前記ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させて四角柱状ワークを得る。
円柱状ワークの両側面が回転切断刃で切断されるとき、円柱状ワークの既に切断用溝(スリット)が設けられた円柱状ワーク両端の下部面が補助サポート機構により挟持されている状態で上部スリットと下部スリットが連通して切断されるので、両スリットの連通点に負荷する切断両側面片の荷重が分散され、円柱状ワークの切断最終点にチッピングが生じることはない。
回転切断刃のダイヤモンド刃先の幅が1.2〜2.5mmと狭くても、ダイヤモンド刃先の円筒状インゴットブロックの切り込み深さが目的の溝切り深さ(h)の1/2を超え1〜5mm超える深さ(h/2+1〜5mm)に制限したので回転切断刃のダイヤモンド刃先が円筒状インゴットブロックの溝切り部分と接触している面積が回転切断刃のダイヤモンド刃先でインゴット側面を切断する際の約1/2となる。よって、電動モータに掛かる負荷もさほど増加しない。また、回転切断刃のダイヤモンド刃先の幅を1.2〜2.5mmとしたことによりインゴット切断屑の発生量も低減する。また、回転切断刃の直径を450〜550mmと小さくすることができる。
図1は四側面剥ぎ切断装置の平面図である。 図2は四側面剥ぎ切断装置の上面図である。 図3はクランプ装置の主軸台のクランプ面側を見た側面図である。 図4はクランプ装置と補助サポート機構とで挟持されたワークの状態を示すクランプ装置の正面図である。 図5は回転切断刃で円柱状シリコンインゴットブロックに切り込みをかけて四角柱状単結晶インゴットブロック形状に製作する工程を示すフロー図で、クランプ装置の側面からインゴットブロックを見た図である。 図6は回転切断刃で円柱状シリコンインゴットブロックに切り込みをかけて四角柱状単結晶インゴットブロック形状に製作する工程を示す別態様のフロー図で、クランプ装置の側面からインゴットブロックを見た図である。
図1および図2に示す円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの側面剥ぎ落とし切断装置1は、次のa)からh)の構成部材を備える。
a)機枠2上に左右方向に設けられた案内レール3,3上を左右方向に往復移動できるように設けられたワークテーブル4、
b)前記ワークテーブル4上に左右に分離して搭載された主軸台7aと心押台7bの一対よりなるクランプ機構7、
c)前記クランプ機構に支架されたワークwを載せた前記ワークテーブル4を左右方向に往復移動させる駆動機構7am、
d)前記ワークテーブル4を切断装置1の正面側から見る方向であって、かつ、右側方向より左側方向へ向かって、
e)円筒状シリコンインゴットブロックのローディング/アンローディングステージ8R、
f)前記ローディング/アンローディングステージ8Rの背後に設けた前記クランプ機構7の待機位置ステージ70、
g)前記クランプ機構のワーク支持軸7a,7bを挟んで一対の回転切断刃91a,91bをその回転切断刃直径面が相対向するように、かつ、前記ワーク支持軸(C軸)の高さ位置よりも上方にある位置に回転切断刃軸心92a,92bが位置するよう回転切断刃(ツール)軸を前記案内レール3,3に対し前後に設けた円筒状インゴットブロックの側面剥ぎスライシングステージ90、
h)前記ローディング/アンローディングステージ8Rのロードポート8位置に、インゴットブロックの結晶方向検出機器を設けた結晶方向検出ステージ。
なお、回転切断刃に供給される冷却水の圧力は、20〜35Kgf/cm、冷却液量は2〜20リットル/分がインゴット切断屑をワークより吹き飛ばすには良い。
円柱状単結晶シリコンインゴットブロック(ワーク)の結晶方位検出機器としては、公知のX線解析機器(現在価格は約1500万円)であってもレーザー光反射型変位センサー(現在価格は約35〜60万円)であってもよい。サファイアインゴットブロックの結晶方位検出機器としては、X線解析機器が利用される。前記レーザー光反射型変位センサーは、図1に示されていないが、クランプ装置7に挟持されたワークのC軸に対し、同一水平面上にあって、測定されるワークの手前45〜55mm離れた位置に設けられる。このレーザー光反射型変位センサーは、ワークがロードポート8に搬入されるときの障害が生じないよう、旋回式アームを用いて回動可能に取り付けられる。レーザー光反射型変位センサーは、結晶方位測定時は、前記位置に来るよう下方に回動され、非測定時は、ワークがロードポート8に搬入されるときの障害が生じないよう上方に回動して測定待機位置に避難するよう切断装置1に取り付けられる。
円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの結晶方位の測定は、円柱状単結晶シリコンインゴットブロックwを主軸台7aと心押台7bとよりなるクランプ装置7に挟持した後、前記挟持された円柱状単結晶シリコンインゴットブロックwの前側水平方向に離れて設置したレーザー光反射型変位センサーよりレーザー光を円柱状単結晶シリコンインゴットブロックのC軸に向けて照射し、クランプ装置の主軸台のモータによるC軸回転角度をエンコーダで読み取りながらC軸1回転(360度)させる円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの回転を行い、回転角度とパルスピークの相関図を表示させる。相関図は横方向にエンコーダの回転角度を、縦方向にパルスのピーク高さを示す相関図、あるいは、エンコーダのC軸周りの回転角度(0度から360度)を円状に示し、その円の外周にパルス高さを示す円グラフ相関図として表示することができる。(特許文献1参照)
レーザー光反射型変位センサーを用いる結晶方位検知機器Sとしては、パナソニック電工SUNX株式会社製“レーザーマーカーマイクロスコープ HL−C108F−BK”(商品名)、株式会社キィエンス製“レーザー型変位センサーLK−H085”(商品名)とアンプ(LK−G500“(商品名)の組み合わせ、レニショウ(Renishaw)社のSignumエンコーダとパルス発生器を利用するTONICシステム(商品名)など、回転されているインゴットブロックの結晶方向にレーザー光が当たるとパルス突起(ピーク)を表示する検知機器が利用できる。
パルス周波数は、50〜300Hz、好ましくは100Hzで、波長248nmのKrFエキシマ・レーザー光、波長308nmのXeClエキシマ・レーザー光が好ましい。結晶方位で反射されたレーザー光は高い反射強度として電子信号により表示画面に呈示される。なお、円柱状単結晶シリコンインゴットブロックwを0から360度一回転させるのは、高いピークが4つ、約90度間隔に表示されるデータ結果により結晶方位検知機器が正常に作動していることを作業者が確認することに繋がるからである。
円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの芯出しは、前記表示された4つのパルスピークを示すエンコーダ表示回転角度のどれか1つの角度を選択し、この角度が外周刃の回転切断刃径方向面に対するエンコーダ回転角度45度の位置(切断開始C軸位置)に位置するようC軸を主軸台7aのサーボモータ7amにより回転させて円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの結晶方位位置を固定する。選択する角度は、通常、第一のピークを
示す角度(θ)または第二のピークを示す角度(θ)を選択するのがC軸を回転させて45度の位置に固定させる回転角度が小さくて済むので好ましい。
図1と図2に戻って、前記ローディング/アンローディングステージ8Rを構成するインゴットブロック搬送機構13とインゴットストッカー14は、前記ワークテーブル4の前側に並設している。インゴットブロック搬送機構13とインゴットストッカー14の構造は、本願特許出願人が先に出願した特願2010−61844号明細書の図5および図7に詳細に開示されている。このインゴットブロック搬送機構13とインゴットストッカー14は、市場より入手できる。
ワークストッカー14,14,14は、インゴットブロック3本を収納できる断面が逆2等辺三角形状のV字棚段を備え、機枠から突き出した位置決めピン上に載置されている。
前記インゴットブロック搬送機構13は、ワークストッカー14V字棚段に保管されているインゴットブロック1本を1対の爪で挟持し、両爪を上昇させることによりワークを吊り上げ、ついで、後退、右方向への移動、下降してロードポート8前に位置させ、さらに後退させることによりこのロードポート8からワークをクランプ装置7の主軸台7aと心押台7b間へと搬入する。ワークの一端を主軸台7aのセンター支持軸7aに当接させた後、心押台7bを空気シリンダー7eで右方向に移動させてセンター支持軸7bに他端を当接させワークを宙吊り状態に支架する。ついで、前記両爪を離間させてワークの把持を開放し、ついで、両爪を支持する固定台を上昇させ、左方向に移動させ、さらに、前方向に後退させ両爪をインゴットブロック搬送機構13の待機位置へと戻す。
側面剥ぎスライシングステージ90は、クランプ装置7と、このクランプ装置7を搭載するワークテーブル4用の左右移動案内レール3,3と、このクランプ機構の主軸台7aと心押台7bのワーク支持軸7a,7bを挟んで前後移動可能なスピンドル軸92a,92bの一対に軸承された回転切断刃の一対91a,91bをその直径面が相対向するようにワークテーブルを挟んでワークテーブル前後に設けられたスライシングヘッド9とから構成される。
クランプ装置7は、図3および図4に示すように、ワークwを水平方向に挟持することができる主軸台7aと心押台7bとからなり、前記主軸台7aと心押台7bが相向き合う主軸台面と心押台面に各々のセンター支持軸7a,7bより下位置にワークの左端または右端にそれぞれの補助支持体7’a11,7’b11が直線移動して接触できる補助サポート機構7’a,7’a,7’b,7’bが設けられている。補助支持体7’a11,7’b11の直線移動手段はシリンダー機構、モータとボールネジの組み合わせ機構のいずれでもよい。上記支持シャフト(ワーク支持軸)7a,7bより下位置は、回転切断刃により設けられたスリット幅を跨るワーク端面位置であるのが好ましい。
回転切断刃91a,91bの前後移動は、回転切断刃91a,91bを軸承するスピンドル軸92a,92bを回転させるサーボモータ93m,93mを搭載したツールテーブル94t,94tを図示されていないモータ駆動ボールネジをモータ94m,94mで回転駆動することにより行われる。このツールテーブル94tの前進または後退の移動方向は、サーボモータ94mの回転軸が時計廻り方向か、逆時計廻り方向かに依存する。
一対の回転切断刃91a,91bは、一対のスピンドル軸92a,92bに軸承され、これらスピンドル軸はサーボモータ93m,93mにより駆動回転されることにより、回転切断刃91a,91bはワークに対し同一時計廻り方向に50〜7,500min−1の回転速度で回転される(両スピンドル軸の回転方向は互いに逆方向となる)。前記スピ
ンドル軸92a,92bはツールテーブル94t,94tを前後移動することによりインゴットブロックの面剥ぎ加工開始位置へと移動可能である。前記スピンドル軸92a,92bは、前記クランプ機構のワーク支持軸7a,7bを挟んで一対の回転切断刃91a,91bをその回転切断刃直径面が相対向するように、かつ、前記ワーク支持軸(C軸)の高さ位置よりも上方にある位置に回転切断刃軸心92a,92bが位置するよう回転切断刃軸心92a,92bを前記案内レール3,3に対し前後に設け、円筒状インゴットブロックの側面剥ぎスライシングステージ90を構成する。
ワークテーブル4は、5〜200mm/分の速度で移動可能であり、回転軸92a,92bの昇降は100mmまで上下移動可能である。
前記回転切断刃91a,91bとしては、直径が450〜600mm、厚み1〜2mmの鋼板シートの外周縁(厚み1.0〜2.0mm)にダイヤモンド微粒子を幅5〜10mm、厚み1.2〜2.5mm電着したダイヤモンドカッターが使用される。
ワーク(円柱状インゴットブロック)のC軸を水平方向に挟持するクランプ機構7を搭載するワークテーブル4を左方向に移動させることによりワーク端面の前後が一対の外周刃91a,91bに当接し、これら外周刃により円柱状ワーク前面および後面が円弧状に削ぎ落とされる面剥ぎ切断加工が行われる。ワーク前後面の面剥ぎ切断加工が終了したら、クランプ機構7の主軸台7aの支持軸を90度回転させ、面剥ぎ加工が為されていないワークの円弧面を前後位置に芯出し(位置決め)し、ついで、ワークテーブル4を移動させて前記一対の外周刃91a,91bをサーボモータ93m,93mで回転駆動させて残りの面剥ぎ切断加工を行う。円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの四側面の面剥ぎ切断加工時間は、直径が200mm、高さが250mmの円柱状単結晶シリコンインゴットブロックで10〜20分、直径が200mm、高さ500mmの円柱状単結晶シリコンインゴットブロックで22〜27分で行うことができる。
上記切断装置1を用いてワークである円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの四側面剥ぎ切断加工を行って四角柱状インゴットブロックに加工する方法は、次の工程を経て実施される。
(1)ローディングステージ8Rに在る円柱状インゴットブロックの搬送機構13を用い、ストッカー14上に載置されている円柱状シリコンインゴットブロック(ワーク)1本を両爪で把持し、次いで両爪を支持する固定台13fを上昇させ、左方向に移動させ、さらにサーボモータにより回転駆動されたボールネジに裏面を螺合させた前記固定台13fの滑走面13sをコラム側面に設けられた案内レール13g上を滑走させてロードポート8側へ進入させ、ついで、エアーシリンダ13pの駆動により円柱状インゴットブロックを下降させて第一クランプ機構7の回転C軸廻りに回転させる機能を有するエンコーダ付き主軸台7aと心押台7b間に搬入した後、前記心押台を前進させて円柱状シリコンインゴットブロックwを第一クランプ機構7に挟持する。
(2)前記挟持された円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの前側に離れて設置した変位センサーよりレーザー光を円柱状単結晶シリコンインゴットブロックのC軸に向けて照射し、クランプ装置の主軸台のモータによるC軸回転角度をエンコーダで読み取りながらC軸1回転(360度)回転させ、回転角度とパルスピークの相関図を表示させる。
(3)表示された4つのパルスピークを示すエンコーダ回転角度のどれか1つの角度(θ)を選択し、この角度が回転切断刃径方向面に対するエンコーダ回転角度45度の位置(切断開始C軸位置)に位置するようC軸を回転させて円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの結晶方位位置を芯出しする。
(4)回転する一対の回転切断刃91a,91bの位置する方向に前記クランプ機構7を搭載するワークテーブル4を移動させて前記一対の回転切断刃91a,91b外周刃による円柱状シリコンインゴットブロックwの前後面の高さhh/2を1〜3mm越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。(図5のI参照)
(5)円柱状インゴットブロックのC軸を主軸台7aのサーボモータを用いて180度回転させる。(図5のII参照)
(6)前記主軸台7aの補助サポート機構7’a,7’aと心押台7bの補助サポート機構7’b,7’bをそれぞれの補助支持体7’a11,7’b11が円柱状ワーク端に当接するよう直線移動させて円筒状ワーク端下部を挟持させる。(図4参照)
(7)回転する前記一対の回転切断刃91a,91bの方向に前記クランプ機構7を搭載するワークテーブル4を移動させて前記一対の回転切断刃91a,91bによる円柱状インゴットブロックの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、円柱状インゴットブロックの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃91a,91bの前後面には冷却液が供給される。
(8)前記主軸台7aの補助サポート機構7’a,7’aと心押台7bの補助サポート機構7’b,7’bをそれぞれの補助支持体7’a11,7’b11が円柱状ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて円柱状ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させる。(図5のIII参照)
(9)2側面が切断された円筒状インゴットブロックのC軸を主軸台7aのサーボモータを用いて90度回転させる。(図5のIV参照)
(10)回転する前記一対の回転切断刃91a,91bの方向にクランプ機構を搭載する前記ワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃91a,91bによる円柱状インゴットブロックの残った前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃91a,91bの前後面には冷却液が供給される。(図5のV参照)
(11)ついで、前記円柱状インゴットブロックのC軸を主軸台7aのサーボモータを用いて180度回転させる。(図5のVI参照)
(12)前記主軸台7aの補助サポート機構7’a,7’aと心押台7bの補助サポート機構7’b,7’bをそれぞれの補助支持体7’a11,7’b11が前記円柱状インゴットブロックのワーク端に当接するよう直線移動させてワーク端下部を挟持させる。
(13)回転する前記一対の回転切断刃91a,91bの方向に前記クランプ機構7を搭載するワークテーブル4を移動させて前記一対の回転切断刃91a,91bによる円柱状インゴットブロックの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、前記インゴットブロックの前後の円弧状側面を切断し、四角柱状インゴットブロックに加工する。この切断加工の際、前記回転切断刃91a,91bの前後面には冷却液が供給される。(図5のVII参照)
(14)前記主軸台7aの補助サポート機構7’a,7’aと心押台7bの補助サポート機構7’b,7’bをそれぞれの補助支持体7’a11,7’b11が前記ワー
ク端側から遠ざかるよう後退移動させて前記ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させ、四角柱状ワークを得る。
(15)ワークテーブル4をクランプ機構待機ステージ70へ移動させ、ローディング/アンローディングステージ8Rにあるインゴットブロックwの搬送機構13の爪で四角柱状ブロックを把持し、心押台7bを後退させてクランプ機構7による四角柱状ブロックの拘束を外す。
(16)インゴットブロックの搬送機構13の両爪をストッカー14上に移行させ、ついで両爪を開放して四角柱状ブロックをストッカー14上の棚上に載置する。
前記切断装置1を用いて円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの四側面剥ぎ切断加工を行って四角柱状インゴットブロックに加工する別態様の加工方法として、次の工程に置き換えてもよい。
(1)ローディングステージ8Rに在る円筒状インゴットブロックの搬送機構13を用い、ストッカー14上に載置されている円柱状シリコンインゴットブロック(ワーク)1本を両爪で把持し、次いで両爪を支持する固定台13fを上昇させ、左方向に移動させ、さらにサーボモータにより回転駆動されたボールネジに裏面を螺合させた前記固定台13fの滑走面13sをコラム側面に設けられた案内レール13g上を滑走させてロードポート8側へ進入させ、ついで、エアーシリンダ13pの駆動により円筒状インゴットブロックを下降させて第一クランプ機構7の回転C軸廻りに回転させる機能を有するエンコーダ付き主軸台7aと心押台7b間に搬入した後、前記心押台を前進させて円筒状シリコンインゴットブロックwを第一クランプ機構7に挟持する。
(2)前記挟持された円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの前側に離れて設置した変位センサーよりレーザー光を円柱状単結晶シリコンインゴットブロックのC軸に向けて照射し、クランプ装置の主軸台のモータによるC軸回転角度をエンコーダで読み取りながらC軸1回転(360度)回転させ、回転角度とパルスピークの相関図を表示させる。
(3)表示された4つのパルスピークを示すエンコーダ回転角度のどれか1つの角度(θ)を選択し、この角度が回転切断刃径方向面に対するエンコーダ回転角度45度の位置(切断開始C軸位置)に位置するようC軸を回転させて円柱状単結晶シリコンインゴットブロックの結晶方位位置を芯出しする。
(4)回転する一対の回転切断刃91a,91bの位置する方向に前記クランプ機構7を搭載するワークテーブル4を移動させて前記一対の回転切断刃91a,91b外周刃による円筒状シリコンインゴットブロックwの前後面の高さhh/2を1〜3mm越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。(図6のI参照)
(5)円柱状インゴットブロックのC軸を主軸台7aのサーボモータを用いて90度回転させる。(図6のII参照)
(6)回転する前記一対の回転切断刃91a,91bの方向に前記クランプ機構7を搭載するワークテーブル4を移動させて前記一対の回転切断刃91a,91bによる円柱状インゴットブロックの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、前記回転切断刃91a,91bの前後面には冷却液が供給される。(図6のIII参照)
(7)ついで、四本の溝が形成された円筒状ワークのC軸を主軸台7aのサーボモータを用いて90度回転させる。(図6のIV参照)
(8)前記主軸台7aの補助サポート機構7’a,7’aと心押台7bの補助サポート機構7’b,7’bをそれぞれの補助支持体7’a11,7’b11が円柱状ワーク端に当接するよう直線移動させて円柱状ワーク端下部を挟持させる。(図4参照)
(9)回転する前記一対の回転切断刃91a,91bの方向に前記クランプ機構7を搭載するワークテーブル4を移動させて前記一対の回転切断刃91a,91bによる円柱状インゴットブロックの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、円柱状インゴットブロックの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃91a,91bの前後面には冷却液が供給される。(図6のV参照)
(10)前記主軸台7aの補助サポート機構7’a,7’aと心押台7bの補助サポート機構7’b,7’bをそれぞれの補助支持体7’a11,7’b11が円筒状ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて前記円柱状ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させる。
(11)ついで、前記ワークのC軸を主軸台7aのサーボモータを用いて90度または−270度回転させる。(図6のVI参照)
(12)前記主軸台7aの補助サポート機構7’a,7’aと心押台7bの補助サポート機構7’b,7’bをそれぞれの補助支持体7’a11,7’b11がワーク端に当接するよう直線移動させて前記ワーク端下部を挟持させる。
(13)回転する前記一対の回転切断刃91a,91bの方向に前記クランプ機構7を搭載するワークテーブル4を移動させて前記一対の回転切断刃91a,91bによる円柱状インゴットブロックの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、円柱状インゴットブロックの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃91a,91bの前後面には冷却液が供給される。(図6のVII参照)
(14)前記主軸台7aの補助サポート機構7’a,7’aと心押台7bの補助サポート機構7’b,7’bをそれぞれの補助支持体7’a11,7’b11が前記ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて前記ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させて四角柱状ワークwを得る。
以上、ワークwとして円柱状シリコンインゴットブロックを例にして説明したが、ワークは丸太木、四角柱木、サファイア丸棒、セラミック丸棒、銅粉配合エポキシ樹脂製四角柱、エンジニアリングプラスチック製丸棒等も使用できる。
本発明の円筒状インゴットブロックの側面剥ぎ切断装置1を用いて四角柱状ブロックに加工する方法は、ダイヤモンド刃先幅が1.2〜2.5mmの回転切断刃を用いることを可能としたので、インゴットブロックの切削屑の発生量を少なくすることができる。
インゴット素材が単結晶シリコンインゴットであるときは、高価なX線回析装置でなく、安価な変位センサーを用いてクランプ装置に挟持された円筒状単結晶シリコンインゴットブロックの結晶方位を正確に検知できる。
1 切断装置
C C軸(クランプ装置のワーク回転軸)
w インゴットブロック(ワーク)
3 案内レール
4 ワークテーブル
7 クランプ機構
7a 主軸台
7’a 補助サポート機構
7’a11 補助支持体
7b 心押台
7’b 補助サポート機構
7’b11 補助支持体
8R ローディング/アンローディングステージ
13 インゴットブロック搬送機構
14 ストッカー
70 クランプ機構待機位置ステージ
90 スライシングステージ
91a,91b 回転切断刃(外周刃)
92a,92b ツール(回転切断刃)軸

Claims (2)

  1. ワークを水平方向に挟持することができる主軸台と心押台とよりなるクランプ装置であって、前記主軸台と心押台が相向き合う主軸台面と心押台面に各々の支持シャフトより下位置にワークの左端または右端にそれぞれの補助支持体が直線移動して接触できる補助サポート機構を設け、ワークテーブル上に左右に分離して搭載された主軸台と心押台の一対よりなるクランプ機構を用いて円柱状ワークを挟持し、この円筒状ワークを、下記の工程を経て、角柱状ワークに切断加工する方法。
    (1)ローディング/アンローディングステージに在るクランプ機構の主軸台と心押台間に搬入し、ついで、前記心押台を前進させて円柱状ワークをクランプ機構により挟持する。
    (2)回転する一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円柱状ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
    (3)ついで、円柱状ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて180度回転させる。
    (4)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が円柱状ワーク端に当接するよう直線移動させて円柱状ワーク端下部を挟持させる。
    (5)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円柱状ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、円柱状ワークの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
    (6)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が円柱状ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて円柱状ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させる。
    (7)ついで、2側面が切断された前記ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて90度回転させる。
    (8)回転する前記一対の回転切断刃の方向にクランプ機構を搭載する前記ワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による前記ワークの残った前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
    (9)ついで、前記ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて180度回転させる。
    (10)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が前記ワーク端に当接するよう直線移動させてワーク端下部を挟持させる。
    (11)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による前記ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、円柱状ワークの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
    (12)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が円柱状ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて円柱状ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させ、四角柱状ワークを得る。
  2. ワークを水平方向に挟持することができる主軸台と心押台とよりなるクランプ装置であって、前記主軸台と心押台が相向き合う主軸台面と心押台面に各々の支持シャフトより下位置にワークの左端または右端にそれぞれの補助支持体が直線移動して接触できる補助サポート機構を設け、ワークテーブル上に左右に分離して搭載された主軸台と心押台の一対よりなるクランプ機構を用いて、円柱状ワークを挟持し、この円筒状ワークを、下記の工程を経て、角柱状ワークに切断加工する方法。
    (1)ローディング/アンローディングステージに在るクランプ機構の主軸台と心押台間に搬入し、ついで、前記心押台を前進させて円柱状ワークをクランプ機構により挟持する。
    (2)回転する一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円柱状ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
    (3)ついで、円柱状ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて90度回転させる。
    (4)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円柱状ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行う。この溝加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
    (5)ついで、四本の溝が形成された円柱状ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて90度回転させる。
    (6)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が円筒状ワーク端に当接するよう直線移動させて円柱状ワーク端下部を挟持させる。
    (7)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による円柱状ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、前記円筒状ワークの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
    (8)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が円筒状ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて前記円柱状ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させる。
    (9)ついで、前記ワークのC軸を主軸台のサーボモータを用いて90度または−270度回転させる。
    (10)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体がワーク端に当接するよう直線移動させて前記ワーク端下部を挟持させる。
    (11)回転する前記一対の回転切断刃の方向に前記クランプ機構を搭載するワークテーブルを移動させて前記一対の回転切断刃による前記ワークの前後面の高さ1/2を越える長さの溝加工を行い、前記ワークの前後の円弧状側面を切断する。この切断加工の際、前記回転切断刃の前後面には冷却液が供給される。
    (12)前記主軸台の補助サポート機構と心押台の補助サポート機構をそれぞれの補助支持体が前記ワーク端側から遠ざかるよう後退移動させて前記ワーク端下部の挟持を開放し、切断された2側面を落下させて四角柱状ワークを得る。
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