JP5811296B1 - 偏光素子の製造方法、その方法を用いて得られる偏光素子及びその偏光素子を備えた表示装置 - Google Patents

偏光素子の製造方法、その方法を用いて得られる偏光素子及びその偏光素子を備えた表示装置 Download PDF

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【課題】基板上に複数の偏光層をパターニングする簡易な方法を提供することである。また、前記方法で得られた偏光層が、寸法精度に優れ、塗布欠陥のない均一な膜となる方法を提供することである。【解決手段】以下の工程を有する、基板、偏光層及び保護層を含む偏光素子の製造方法により解決する。以下の工程を有する、基板、偏光層及び保護層を含む偏光素子の製造方法。(I)基板に偏光層形成用組成物を連続塗布して偏光層を形成し、次いで前記偏光層を塩交換により不溶化処理する工程。(II)前記不溶化処理された偏光層上に、感光性樹脂組成物を塗布して保護層を形成する工程。(III)保護層上にマスクを設け露光し、アルカリ溶液による現像を行うことにより、前記保護層及び不溶化処理された偏光層をパターニングする工程。【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置等に用いる偏光素子に関し、詳しくは基板上に形成する偏光層及びその保護層を含む偏光素子の製造方法に存する。
LCD(液晶表示ディスプレイ)では、表示における旋光性や複屈折性を制御するために直線偏光板や円偏光板が用いられている。OLED(有機EL素子)においても、外光の反射防止のために円偏光板が使用されている。従来、これらの偏光板(偏光素子)には、ヨウ素や二色性を有する有機色素をポリビニルアルコール等の高分子材料に溶解又は吸着させ、その膜を一方向にフィルム状に延伸してヨウ素や二色性を有する有機色素を配向させることにより得られる偏光層が広く使用されてきた。しかしながら、このようにして製造される従来の偏光層では、用いる色素や高分子材料によっては耐熱性や耐光性が十分でない、液晶装置製造時における偏光層の貼り合せの歩留まりが悪い等の問題があった。
これらの問題を解決するために、ガラスや透明フィルム等の基材上に二色性色素を含む溶液を、剪断力を加えつつ塗布することにより、二色性色素を配向させて偏光層を製造する方法が検討されている(特許文献1及び2)。
一方、1枚の基板母材から複数個の液晶セル用の基板を切り出すことが行われている。この場合、偏光層は所定のパターンに形状化(パターニング)したものを基板上に複数形成し、これを各々分割して基板として用いる。特許文献3には、基板上に塗布で設けた二色性色素を含む膜に、不溶化液をインクジェット法等で部分的に付与し洗浄することにより二色性色素を含む膜を所定のパターンに形状化したものを基板上に複数形成する方法が開示されている。
特表平8−511109号公報 特開2008−69300号公報 特開2004−348043号公報
1枚の基板母材から複数個の液晶セル用の基板を切り出す方法として、例えば間欠塗布方法を用いて所定のパターンのみを選択して、偏光層形成用組成物を塗布することも考えられる。しかし、1枚の基板母材から効率良く液晶セル用の基板を切り出すために間欠塗布の間隔が短くなると、偏光層形成用組成物の吐出制御が難しく塗布欠陥が生じ、光学的に均質な偏光層、ひいては光学的に均質な偏光素子が得られないという問題がある。
特許文献1及び2等に記載の方法を用いて基板母材全体に二色性色素を含む溶液を塗布する場合、所定のパターン形状以外の部分、つまり塗布不要の部分にまで塗布することになる。そのため、塗布後不要部分を削除する作業が必要であるが、この削除する作業について、パターン形状の精度や生産性の点で十分に検討はなされていない。
特許文献3のように不溶化液をインクジェット法等で部分的に付与し洗浄することにより所定のパターンに形状化したものを基板上に複数形成する方法は開示されているが、処理速度が遅く、大型の基板を用い多数のパターンを形成させるには不向きである。また、不溶化処理速度が遅いことから、不溶化液付与後の偏光層の洗浄までに時間を要し、偏光層上の不溶化液が乾燥することによる偏光層のひびや割れ等が発生しやすい傾向になる。また、不溶化液付与後の偏光層に保護層等を設ける場合、保護層を設ける工程及び保護層をパターン形成する工程等が必要となり、製造プロセスが複雑となる問題がある。
本発明は、前記のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的
とするところは、基板上に複数の偏光層をパターニングする簡易な方法を提供すること
である。また、前記方法で得られた偏光層が、寸法精度に優れ、塗布欠陥のない均一な膜となる方法を提供することである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、基板上に偏光層形成用組成物を連続塗布して成膜した偏光層を塩交換により不溶化処理をし、その上に感光性樹脂組成物で保護層を設け部分的に露光した後、アルカリ溶液による現像を行うことにより、未露光部分の感光性樹脂及び不溶化済の偏光層を、同時に洗浄及び剥離し、所望のパターン形状にパターニングできることを見出した。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1]以下の工程を有する、基板、偏光層及び保護層を含む偏光素子の製造方法。
(I)基板に偏光層形成用組成物を連続塗布して偏光層を形成し、次いで前記偏光層を塩交換により不溶化処理する工程。
(II)前記不溶化処理された偏光層上に、感光性樹脂組成物を塗布して保護層を形成する工程。
(III)保護層上にマスクを設け露光し、アルカリ溶液による現像を行うことにより、前記保護層及び不溶化処理された偏光層をパターニングする工程。
[2]前記(III)工程で用いられるアルカリ溶液が、水酸化カリウム及び/又は水酸化テトラメチルアンモニウムを含むものである、 [1]に記載の偏光素子の製造方法。
[3]前記 (III)工程の後、下記(IV)工程を有するものである、[1] 又は[2]に記載の偏光素子の製造方法。
(IV)パターニングされた保護層を加熱によりメルトフローさせる工程

本発明の偏光素子の製造方法によれば、簡易に基板上に複数の偏光層をパターニングすることができる。さらに、前記方法で得られた偏光層が、寸法精度に優れ、塗布欠陥のない均一な膜となることから、偏光性能に優れた偏光素子を得ることができる。
実施例1において得られた偏光素子1の写真である。 実施例1において得られた偏光素子1の端部の顕微鏡写真である。 偏光層のパターニングにおいて、偏光層を浸食させた状態を表す概略図である。 保護層をメルトフローさせた状態を表す概略図である。
以下に本発明を実施するための代表的な態様を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の態様に限定されるものではない。
本発明において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸とメタクリル酸の双方を含み、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイル」等も同様の意味を表す。また、モノマー名の前に「(ポリ)」をつけたものは、該モノマー及び該ポリマーを意味する。
本発明は、基板、偏光層及び保護層を含む偏光素子の製造方法である。該製造方法は、少なくとも以下の工程を有する(以下、下記(I)の工程を「(I)工程」と表すことがある。また、(I)工程と同様に、「(II)工程」、「(III)工程」と表すことがある)。
(I)基板に偏光層形成用組成物を連続塗布して偏光層を形成し、次いで前記偏光層を塩交換により不溶化処理する工程。
(II)前記不溶化処理された偏光層上に、感光性樹脂組成物を塗布して保護層を形成する工程。
(III)保護層上にマスクを設け露光し、アルカリ溶液による現像を行うことにより、前記保護層及び不溶化処理された偏光層をパターニングする工程。
本発明の製造方法は、(I)〜(III)工程を有しており、(I)工程→(II)工程→(III)工程の順で実施されれば特に限定されず、それぞれの工程の間に、その他の工程を有していてもよい。例えば、(I)工程と(II)工程の間に他の工程を有していてもよい。
(偏光素子)
本発明の偏光素子は、基板面に連続塗布により得られた偏光層及び偏光層上に設けられた保護層を含むものである。また、偏光素子は偏光層及び保護層だけに限られず、偏光性能を向上させる、機械的強度を向上させる等の目的で他の層を有していてもよい。
また、本発明におけるパターンとは、基板上に面付けされた偏光層の形状パターンを表し、パターニングとはパターンを形成させることを表す。又、輪郭部とは、偏光層のパターンの外周部を指す。なお、本発明におけるパターニングは、1枚の基板母材から複数個の液晶セル用の基板を切り出すにあたっての偏光層の区画を意図したものであるが、これに限定されるものではない。
本発明の基板としては、特に限定されるものではないが、良好な表面性状、接触角特性及び吸水特性を有する基板であることが好ましい。そのような基板を形成する 基材としては、例えば、ガラス等の無機材料と高分子材料が挙げられる。高分子材料としては、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、トリアセチルセルロース系樹脂、ノルボルネン系樹脂、環状ポレオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。特に、高分子材料を含有する基材を含むことが好ましい。
基板の吸水率としては、通常5%以下、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下である。吸水率が過度に大きくないことで、湿式成膜法にて異方性偏光材料の膜を形成する際の基板が吸湿を抑制するため、基板の反りによる塗布欠陥が発生し難い傾向にある。また、塗布法にて偏光層が形成された後の基板の膨潤も抑制することができるため、光学欠陥が発生し難い傾向がある。なお、本実施の形態における「吸水率」とは、ASTM D570の試験方法を用い、23℃の水に4時間浸漬させたときの重量変化率を測定した値である。
基板の偏光層が形成される面には、偏光層に含まれる色素等の異方性偏光材料をよりよく一定方向に配向させる観点から、予め配向膜等を設けることができる。配向膜の形成方法については「液晶便覧」(丸善株式会社、平成12年10月30日発行)226頁〜239頁等に記載の公知の方法によることができる。また、基板の形状としては、一定寸法のフィルム状(枚葉状)であってもよいし、連続フィルム状(帯状)であってもよい。また、基板の膜厚としては、通常、0.01mm〜3mm、好ましくは0.02mm〜2mmである。
基板の全光線透過率としては、通常80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。 なお、本実施の形態における「全光線透過率」とは、積分球色測定装置を使用して測定されるもので、拡散透過光と平行光線透過光とをあわせた値である。
<(I)工程>
本発明の製造方法は、(I)工程として、基板に偏光層形成用組成物を連続塗布して偏光層を形成し、次いで前記偏光層を塩交換により不溶化処理する工程を有する。
(偏光層)
偏光層とは、膜の厚み方向及び任意の直交する面内2方向の立体座標系における合計3方向から選ばれる任意の2方向における電磁気学的性質に、異方性を有する光学膜である。電磁気学的性質としては、吸収、屈折等の光学的性質が挙げられる
(偏光材料及び偏光層形成用組成物)
本発明の偏光層に用いられる偏光材料は、前記異方性を発現する材料であれば特に限定されない。また、基板上に湿式塗布で偏光層を作製することから、偏光材料及び溶剤を含む組成物(以下、偏光層形成用組成物と表す事がある。)であることが好ましい。
偏光層形成用組成物の態様としては、溶液状であってもよいし、ゲル状であってもよく、偏光材料が溶剤中に分散している状態であってもよい。また、これら以外にも必要に応じ、バインダー樹脂、モノマー、硬化剤、添加剤等を含んでいてもよい。
ここで、偏光層形成用組成物は、組成物として液晶相の状態であることが、溶剤が蒸発した後に形成される偏光層を高配向度に形成する観点から好ましい。なお、本実施の形態において、液晶相の状態であるとは、『液晶の基礎と応用』(松本正一・角田市良著、1991)の1〜16ページに記載されている状態のことをいう。特に3ページに記載されているネマティック相が好ましい。 ここで、偏光材料としては、異方性を有する偏光層
を形成できるものであればよく、色素等が挙げられる。
(色素)
本発明の色素としては、二色性色素が用いられる。また、色素は、配向制御のため液晶相を有する色素であることが好ましい。ここで、液晶相を有する色素とは、溶剤中でリオトロピック液晶性を示す色素を意味する。本発明で用いられるリオトロピック液晶性を示す色素としては、塗布により偏光層を形成するために、水や有機溶媒に可溶であることが好ましく、特に水溶性であることが好ましい。さらに好ましいものは、「有機概念図−基礎と応用」(甲田善生著、三共出版、1984年)で定義される無機性値が有機性値よりも小さな化合物である。なお、水溶性とは、室温で色素が水に、通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上溶解することをいう。
本発明の色素は、塩型をとらない遊離の状態で、その分子量が200以上であるのが好ましく、300以上であるのが特に好ましい。また、1500以下であるのが好ましく、1200以下であるのが特に好ましい。
また、本発明のリオトロピック液晶性を示す色素は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
色素として、具体的には、アゾ系色素、スチルベン系色素、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、縮合多環系色素(ペリレン系、オキサジン系)等が挙げられる。これら色素の中でも、偏光層中で高い分子配列を取り得るアゾ系色素が好ましい。アゾ系色素とは、アゾ基を少なくとも1個以上持つ色素をいう。その一分子中のアゾ基の数は、色調及び製造面の観点から、2以上が好ましく、6以下が好ましく、4以下がさらに好ましい。本発明に用いられる色素は特に限定されず、公知の色素を用いることができる。
色素としては、例えば、特開2006−079030号公報、特開2010−168570号公報、特開2007−302807号公報、特開2008−081700号公報、特開平09−230142号公報、特開2007−272211号公報、特開2007−186428号公報、特開2008−69300号公報、特開2009−169341号公報、特開2009−161722号公報、特開2009−173849号公報、特開2010−039154号公報、特開2010−180314号公報、特開2010−266769号公報、特開2010−031268号公報、特開2011−012152号公報、特開2011―016922号公報、特開2010−100059号公報、特開2011−141331号公報、特開2011−190313号公報、特表平08−511109号公報、特表2001−504238号公報、特開2006−48078号公報、特開2006−98927号公報、特開2006−193722号公報、特開2006−206878号公報、特開2005−255846号公報、特開2007−145995号公報、特開2007−126628号公報、特開2008−102417号、特開2012−194357号公報、特開2012−194297号公報、特開2011−034061号公報、特開2009−110902号公報、特開2011−100059号公報、特開2012−194365号公報、特開2011−016920号公報等に記載の色素が挙げられる。
本発明に用いられる色素は、遊離酸の形のまま使用してもよく、酸基の一部が塩型を取っているものであってもよい。また、塩型の色素と遊離酸型の色素が混在していてもよい。
製造時に色素が塩型で得られた場合はそのまま使用してもよいし、所望の塩型に変換してもよい。塩型の交換方法としては、公知の方法を任意に用いることができ、例えば以下の方法が挙げられる。
1)塩型で得られた色素の水溶液に塩酸等の強酸を添加し、色素を遊離酸の形で酸析せしめた後、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
2)塩型で得られた色素の水溶液に、所望の対イオンを有する大過剰の中性塩(例えば、塩化リチウム)を添加し、塩析ケーキの形で塩交換を行う方法。
3)塩型で得られた色素の水溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂で処理し、色素を遊離酸の形で酸析せしめた後、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
4)予め所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で処理した強酸性陽イオン交換樹脂に、塩型で得られた色素の水溶液を作用させ、塩交換を行う方法。
また、本発明に用いられる色素が有する酸性基が、遊離酸型となるか塩型となるかは、色素のpKaと色素水溶液のpHに依存する。前記の塩型の例としては、Na、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基又はヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいアンモニウムの塩、有機アミンの塩等が挙げられる。
有機アミンの例として、炭素数1〜6の低級アルキルアミン、ヒドロキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン、カルボキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン等が挙げられる。
これらの塩型の場合、その種類は1種類に限らず複数種混在していてもよい。また、本発明において、色素は単独で使用することができるが、これらの2種以上を併用してもよく、また、配向を低下させない程度に前記例示色素以外の色素を配合して用いることもできる。これにより各種の色相を有する偏光層を製造することができる。
他の色素を配合する場合の配合用色素の例としては、C.I.Direct Yellow 12、C.I.Direct Yellow 34、C.I.DirectYellow 86、C.I.Direct Yellow 142、C.I.DirectYellow 132、C.I.Acid Yellow 25、C.I.Direct Orange 39、C.I.Direct Orange 72、C.I.Direct Orange 79、C.I.Acid Orange 28、C.I.Direct Red 39、C.I.Direct Red 79、C.I.DirectRed 81、C.I.Direct Red 83、C.I.Direct Red89、C.I.Acid Red 37、C.I.Direct Violet 9、C.I.Direct Violet 35、C.I.Direct Violet 48、C.I.Direct Violet 57、C.I.Direct Blue 1、C.I.Direct Blue 67、C.I.Direct Blue 83、C.I.Direct Blue 90、C.I.Direct Green 42、C.I.Direct Green 51、C.I.Direct Green 59等が挙げられる。
(偏光層形成用組成物の溶剤)
溶剤としては、水、水混和性のある有機溶剤又はこれらの混合物が適している。有機溶剤の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、グリセリン等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
(偏光層形成用組成物中の偏光材料の濃度)
偏光層形成用組成物中の偏光材料の濃度としては、偏光層の成膜条件にもよるが、好ましくは0.01重量%以上、更に好ましくは0.1重量%以上であり、好ましくは50重量%以下、更に好ましくは30重量%以下である。偏光材料濃度が前記範囲であることで、均一な薄膜塗布ができる偏光層形成用組成物の粘度が得られ、且つ偏光材料が析出しない傾向にある。また、偏光層において十分な二色比等の異方性を得られる傾向にある。
(偏光層形成用組成物の添加剤)
偏光層形成用組成物には、さらに必要に応じて、界面活性剤、レベリング剤、カップリング剤、pH調整剤等の添加剤を配合することができる。添加剤により、濡れ性、塗布性等を向上させ得る場合がある。
界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性及びノニオン性のいずれも使用可能である。その添加濃度は、特に限定されるものではないが、偏光層形成用組成物中の濃度として、通常0.05重量%以上、0.5重量%以下が好ましい。この範囲であることで、界面活性剤の添加効果が得られ、且つ、色素分子の配向を阻害しない傾向にある。
偏光層形成用組成物中での偏光材料の造塩や凝集等の不安定性を抑制する等の目的のために、公知の酸/アルカリ等のpH調整剤等を、偏光層形成用組成物の構成成分の混合の前後或いは混合中のいずれかで添加してもよい。なお、前記以外の添加剤として“Additive for Coating”, Edited by J.Bieleman,Willey−VCH(2000)に記載の公知の添加剤を用いることもできる。
(偏光層の塗布方法)
本発明の偏光層の塗布方法は連続塗布であれば特に限定されない。本発明において連続塗布とは、パターンごとの間欠塗布ではなく、複数のパターン(区画)になるべき領域を連続で塗布することを指す。基板上に複数のパターンを設ける場合でも、1回で連続塗布でき、複数のパターンごとに分けて塗布する必要はない。
偏光層形成用組成物を連続塗布し、偏光層を形成する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、原崎勇次著「コーティング工学」(株式会社朝倉書店、1971年3月20日発行)253頁〜277頁に記載の方法、市村國宏監修「分子協調材料の創製と応用」(株式会社シーエムシー出版、1998年3月3日発行)118頁〜149頁に記載の方法、スロットダイコート法、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ロールコート法、ブレードコート法、カーテンコート法、ファウンテン法、ディップ法等で塗布する方法が挙げられる。中でも、スロットダイコート法が、均一性の高い異方性偏光層が得られる傾向にあるため好ましい。
偏光層形成用組成物を塗布する際の、偏光層形成用組成物の供給方法、供給間隔は特に限定されない。塗布液の供給操作が繁雑になったり、塗布液の開始時と停止時に塗布膜厚の変動を生じてしまったりする場合があるため、偏光層の膜厚が薄い時には、特に連続的に偏光層形成用組成物を供給しながら塗布することが望ましい。
偏光層形成用組成物を塗布する速度としては、通常1mm/秒以上であり、好ましくは5mm/秒以上である。また、通常1000mm/秒以下であり、好ましくは800mm/秒以下である。塗布速度が前記範囲であることで、偏光層の異方性を得ながら、均一に塗布できる傾向にある。
なお、偏光層形成用組成物の塗布温度としては、通常0℃以上、80℃以下であり、好ましくは40℃以下である。また、偏光層形成用組成物の塗布時の湿度は、好ましくは10%RH以上、さらに好ましくは30%RH以上であり、一方、好ましくは80RH%以下である。
(不溶化処理)
本発明において、基板上に偏光層を形成した後に、塩交換によって偏光層を不溶化処理する。本発明の不溶化とは、偏光層中の色素の溶解性を低下させることにより該偏光層からの色素の溶出を抑制し、偏光層の安定性を高める処理工程を意味する。 具体的には、例えば、少ない価数のイオンをそれより大きい価数のイオンに置き換える(例えば、1価のイオンを多価のイオンに置き換える)処理が挙げられる。
不溶化処理後において、偏光層の色素の水に対する溶解度が1質量%以下であることが好ましく、0.8質量%以下であることが、偏光層の安定性の点から好ましい。
(不溶化液)
本発明の不溶化に用いる不溶化液は、特に限定されない。例えば、特開2007−241267号公報、特開2009−199075号公報、特開2010−44130号公報、特開2010−197760号公報、特開2011−257489号公報、特開2012−058427号公報等に記載の不溶化液等を用いることができる。
本発明に用いられる不溶化液のpHは特に限定されないが、陽イオン交換の原理からイオン交換に寄与するカチオン濃度がある一定濃度以上でなくてはならない。このため材料に依存する、ある特定のpHより酸性側である必要がある場合がある。また、不溶化液の色調も特に制限されるものではないが、基本的には偏光度に影響を与えない無色、淡色である方が好ましい。
本発明に用いられる不溶化液は特に限定されず、不溶化化合物と溶媒を含むことが好ましい。不溶化化合物及び溶媒は1種でもよく、複数用いてもよい。
不溶化化合物としては、スルホ基、カルボキシ基、ホスホン基及びホスフィン酸基と塩を形成する多価のイオンを有するものが好ましい。具体的にはMg、Ca等の無機塩、ポリアミン系化合物、カチオン性基を有するポリマー及び不溶化液中において金属イオンとなる化合物の混合物等が挙げられる。この中でもポリアミン系化合物が不溶化後の偏光層のクラック低減のため好ましい。
ポリアミン系化合物とは、その分子内に2以上のアミノ基を有する化合物をいう。またポリアミン系化合物一分子が有するアミノ基の数としては、通常2以上、また、その上限は、通常20以下、好ましくは10以下である。アミノ基の数が適当な範囲であることで、ポリアミン系化合物が偏光層内に拡散し、偏光層を不溶化できる傾向にある。
ポリアミン系化合物としては、脂肪族ポリアミン系化合物及び芳香族ポリアミン系化合物が挙げられる。中でも、脂肪族ポリアミン系化合物が好ましい。
脂肪族ポリアミン系化合物の具体例としては、ジアミノヘキサン、ジアミノデカン等のジアミノアルカン化合物;1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミノシクロヘキサン;4,4’−メチレンビスシクロヘキシルアミン等のジアミノシクロアルカン化合物;ジエチレントリアミン、ペンタエチレンヘキサミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン等のポリエチレンポリアミン化合物;等が挙げられる。中でも、ポリエチレンポリアミン化合物が好ましく、ビス(ヘキサメチレン)トリアミンが特に好ましい。
芳香族ポリアミン系化合物の具体例としては、ジアミノベンゼン、キシリレンジアミン等が挙げられる。中でも、ジアミノベンゼンが好ましい。
カチオン性基を有するポリマーは、カチオン性基を主鎖又は側鎖に有するポリマーである。カチオン性基は、例えば、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;グアニジノ基;イミノ基;アンモニウム塩基;環の一部に窒素原子を有する基等が挙げられる。また、カチオン性ポリマーは、1種単独で、又は2種類以上を併用してもよい。
不溶化液に含まれる金属イオンは、1価の金属イオンでもよいが、好ましくは多価金属イオンである。多価金属イオンは、アルカリ土類金属イオン又は遷移金属イオンが挙げられる。これらの金属イオンは、該金属イオンを有する化合物を、適当な溶媒に溶解させることによって液中に生じる。上記金属イオンを有する化合物としては、塩化バリウム、塩化鉛、塩化鉄、塩化マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム等の多価金属塩な等が挙げられる。
上記のカチオン性基を有するポリマー及び金属イオンは、具体的には、特開2010−44130号公報等に挙げられているものを用いることができる。
不溶化液の溶媒としては、イオンを溶解する極性溶媒であることが好ましい。具体的には水、イオン液体等が挙げられる。この中でも水が経済性及び安全性の観点で好ましい。
不溶化液中の不溶化化合物の量はイオン交換能を持つ限り特に制限されないが、不溶化化合物及び溶媒の種類、25℃における不溶化液の粘度等に合わせ適宜調整することができる。好ましくは飽和濃度の10%以上であり、更に好ましくは飽和濃度の20%以上である。また、好ましくは飽和濃度(100%)以下であり、更に好ましくは飽和濃度の90%以下である。この範囲にすることで不必要な不溶化化合物の析出を抑制し、かつ不溶化反応を速やかに行うことができる傾向がある。
(不溶化液の添加剤)
本発明の不溶化液は、増粘剤、保湿剤、界面活性剤等の添加剤を含んでいてもよい。また、不溶化液中の添加剤の量は、添加剤、不溶化化合物、溶媒の種類等に合わせ適宜調整することができる。
本発明の不溶化液の調整方法は特に限定されない。例えば、前記不溶化化合物を前記濃度範囲となるように溶媒と混合し、必要に応じて撹拌等を行って溶媒に溶解させればよい。また、必要に応じて用いられる添加剤をそれぞれ前記濃度範囲となるように、溶媒に混合してもよい。なお、混合の時期、順番等も任意である。
(不溶化方法)
偏光層を不溶化する方法は特に限定されず、浸漬法;偏光層の上方から不溶化液を供給する方法;スプレー、カーテンコート、ロールコート、ディッピングコート、フローティングコート、吹き出しコート等により不溶化液を塗布する方法;等が挙げられる。本発明の偏光層は非常に薄く、物体との接触によりはがれ等が発生しやすい傾向にある。そのため、偏光層の偏光性能の低下、膜の剥離等の欠損を抑制できる方法を用いることが好ましい。
(不溶化後の洗浄)
不溶化後の偏光層は洗浄することが好ましい。洗浄する方法は特に限定されず、ディッピング、偏光層の上方から洗浄液を供給する流水洗浄、超音波洗浄等を用いることができる。また、洗浄中に特定周波数で搖動する等洗浄を促進する効果を加えてもよい。あるいは、これらの方法を複数組み合わせて洗浄することも可能である。
前記の中でも、ディッピングが偏光層の剥離や欠陥の原因となる不要な力を加えない点において好ましい。
洗浄液は特に限定されず、具体的には、純水、純水にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコールを添加した液体等を使用してもよい。これらは洗浄性を高めるために洗浄助剤や界面活性剤等の洗浄性を制御する添加物を含んでいてもよい。
洗浄液の温度は特に限定されないが、偏光層のひび割れ抑制の観点から低い方が好ましく、好ましくは30℃以下、さらに好ましくは20℃以下が好ましい。
洗浄液のpHは洗浄性を考慮の上、硫酸、塩酸、硝酸等の無機酸及び酢酸、シュウ酸、クエン酸等の有機酸を用いて酸性に調整してもよく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸塩、リン酸塩、その他のアルカリ性化合物等を用いてアルカリ性に調整してもよい。
洗浄後の偏光層の乾燥方法は特に限定されず、風乾、エアーブロー乾燥、真空乾燥、加熱乾燥等が挙げられる。これらの中でも偏光層のひび割れ抑制の観点から、風乾及びエアーブロー乾燥を用いることが好ましい。また、これらの乾燥を組み合わせてもよい。
<(II)工程)>
本発明は、(II)工程として、(I)工程にて不溶化した偏光層上に、感光性樹脂組成物を連続塗布して保護層を形成する工程を有する。
(保護層)
本発明の保護層は、偏光層をその後のプロセスや素子作成後の刺激や衝撃等から保護する目的で形成されるものであるが、同時に偏光層の不要部分を除去してパターニングするためのレジストとしての役割も果たす。
本発明の保護層は、偏光層上に感光性樹脂組成物を連続塗布することで形成されたものであれば特に限定さないが、光学異方性を有さないものが、偏光層の性能を阻害しないため好ましい。本発明における光学異方性とは、保護層の厚み方向及び任意の直行する面内2方向の立体座標系における合計3方向から選ばれる任意の2方向における電磁気学的性質に異方性を有することである。
本発明の保護層は、偏光層の光学特性を損なわないことから、保護層の厚み500nmにおける550nmの光線透過率が80%以上であること好ましく、更に好ましくは85%以上であり、特に好ましくは90%以上である。上限は特になく、高い方が好ましい。
(感光性樹脂組成物)
本発明の保護層を形成するために用いる感光性樹脂組成物は、感光性樹脂を含有する。感光性樹脂組成物は、光の照射によって現像液への溶解性が変化するものであれば特に限定されず、光の照射によって架橋反応や重合反応を起こして硬化するネガ型感光性樹脂組成物が好ましい。
この他、本発明の感光性樹脂組成物は、重合開始剤、増感色素等の増感剤、加速剤、各種硬化剤、熱硬化性樹脂、界面活性剤、密着性向上剤、レべリング剤、有機溶剤等を含んでいてもよい。
(感光性樹脂)
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる感光性樹脂は特に限定されないが、例えばラジカル重合性不飽和基含有化合物、カチオン重合性基含有化合物等が挙げられる。
(ラジカル重合性不飽和基含有化合物)
本発明のラジカル重合性不飽和基含有化合物は、分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する化合物である。エチレン性不飽和基は、反応性の点より、アリル基又は(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
ラジカル重合性不飽和基含有化合物として、例えば、不飽和カルボン酸とポリヒドロキシ化合物とのエステル類、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物とポリイソシアネート化合物とのウレタン(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸又はヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物とポリエポキシ化合物とのエポキシ(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
具体的には、東亜合成社のアロニックスシリーズ、新中村化学社のNKシリーズ、日本油脂社のブレンマーシリーズ、共栄社化学社のライトアクリレートシリーズ、大阪有機社のビスコートシリーズ等が挙げられる。
(カチオン重合性基含有化合物)
本発明のカチオン重合性基含有化合物としては、エポキシ基含有化合物、オキセタニル基含有化合物、ビニル基含有化合物等が挙げられる。
中でもエポキシ基含有化合物が好ましい。例えば、三菱化学社のJERシリーズや、ダイセル社のセロキサイドシリーズ、新日鉄住金化学社のエポトートシリーズ、日本化薬社のNC−、XD−、EPPN−、EOCN−等のシリーズ、DIC社のEPICLON等が挙げられる。また、この他にも、グリシジルメタクリレート等のエチレン性不飽和基含有化合物を共重合させた樹脂等も好適に用いることができる。
オキセタニル基含有化合物としては、東亜合成社のOXTシリーズや、大阪有機社のOXE−10や30、それらを用いた共重合樹脂等が挙げられる。
(熱可塑性樹脂)
本発明の偏光素子の製造方法において、後述する(V)工程を有する場合には、感光性樹脂組成物は熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、ノボラック樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル、ナイロン、ポリイミド、ポリカーボネート、それらの誘導体等が挙げられる。なお、これら樹脂には、重合性基や架橋性基が付与されていてもよい。
本発明の熱可塑性樹脂は、(V)工程で実施する加熱時の温度で軟化する樹脂であれば特に制限されないが、他の成分との親和性や塗布溶剤への溶解性の点で、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ノボラック樹脂等が好ましい例として挙げられる。なお、これらの樹脂にはラジカル重合性不飽和基、カチオン重合性基、その他の架橋基等が導入されていてもよく、その場合、前記のラジカル重合性不飽和基含有化合物及び/又はカチオン重合性基含有化合物の役割も兼ね備えることが出来る。
ラジカル重合性不飽和基含有化合物と熱可塑性樹脂を兼ね備えた樹脂としては、例えば日本化薬社のZAR、ZCR、CCR等のエポキシアクリレート樹脂、グリシジル(メタ)アクリレート等を共重合成分として重合させた樹脂を(メタ)アクリル酸等で開環させた樹脂等が挙げられる。
カチオン重合性基含有化合物と熱可塑性樹脂を兼ね備える樹脂としては、例えば日本化薬社のNC、EOCN、XD、EPPN等のノボラックエポキシ樹脂、グリシジル(メタ)アクリレート及び(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(メタ)アクリレート等を共重合成分として重合させた樹脂等が挙げられる。
(重合開始剤)
本発明の感光性樹脂組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤、熱カチオン重合開始剤等が挙げられる。これらの中でも、光ラジカル重合開始剤及び光カチオン重合開始剤を用いること保護層の硬化容易性の点から好ましい。
(光ラジカル重合開始剤)
本発明の感光性樹脂組成物に好適に用いられる光ラジカル重合開始剤は、特に限定されない。例えば、特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号各公報等に記載のチタノセン化合物を含むメタロセン化合物;特開2000−56118号公報等に記載のヘキサアリールビイミダゾール誘導体;特開平10−39503号公報等に記載のハロメチル化オキサジアゾール誘導体;ハロメチル−s−トリアジン誘導体;N−フェニルグリシン等のN−アリール−α−アミノ酸類;N−アリール−α−アミノ酸塩類;N−アリール−α−アミノ酸エステル類等のラジカル活性剤;α−アミノアルキルフェノン誘導体;特開2000−80068号公報、特開2006−36750号公報等に記載のオキシムエステル誘導体;等が挙げられる。
これらの中でも、オキシムエステル誘導体類及び/又はα−アミノアルキルフェノン誘導体類が比較的薄い膜でも感度を確保し易いため好ましい。
オキシムエステル誘導体類としては例えば、特開2000−80068号公報、特開2006−36750号公報等に記載されているオキシム及びケトオキシムエステル系化合物が挙げられる。
α−アミノアルキルフェノン誘導体類としては、例えば2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、4−ジメチルアミノエチルベンゾエ−ト、4−ジメチルアミノイソアミルベンゾエ−ト、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−エチルヘキシル−1,4−ジメチルアミノベンゾエート、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、4−(ジエチルアミノ)カルコン等が挙げられる。
(光カチオン重合開始剤)
本発明の感光性樹脂組成物に好適に用いられる光カチオン重合開始剤は、可視光線、紫外線等の照射によってカチオン種又はルイス酸を発生し、カチオン硬化性成分の重合反応を開始するものである。
光カチオン重合開始剤としては、例えば、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、鉄−アレーン錯体等が挙げられる。これらの中でも、硬化性の点で芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩が好ましい。また、画像表示装置中で感光性樹脂層に隣接する液晶層の電気信頼性を確保するためには、芳香族ヨードニウム塩が特に好ましい。
芳香族ヨードニウム塩は、ジアリールヨードニウムカチオンを有する化合物であり、芳香族スルホニウム塩は、トリアリールスルホニウムカチオンを有する化合物である。これらカチオンは、アニオン(陰イオン)と対になって光カチオン重合開始剤を構成する。
光カチオン重合開始剤を構成するアニオンとしては、ヘキサフルオロホスフェートアニオンPF6-、ヘキサフルオロアンチモネートアニオンSbF6-、ペンタフルオロヒドロキシアンチモネートアニオンSbF5(OH)-、ヘキサフルオロアーセネートアニオンAsF6-、テトラフルオロボレートアニオンBF4-、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートアニオンB(C6F5)4-等が挙げられる。中でも、画像表示装置中で感光性樹脂層に隣接する液晶層の電気信頼性を確保するためには、感度はあまり高いとは言えないものの、ヘキサフルオロホスフェートアニオンPF6-感度芳香族ヨードニウム塩が好ましい。
芳香族スルホニウム塩としては、例えばサンアプロ社のCPI−100P、CPI−101A、CPI−200K、CPI−210S、ADEKA社のアデカオプトマーSP−150、SP−170、SP−171等が具体例として挙げられる。
芳香族ヨードニウム塩としては、ソルベイジャパン社のPHOTOINITIATOR2074、BASFジャパン社のIRGACURE250、日本曹達社のCI−5102、和光純薬社のWPI−113、WPI−116等が具体例として挙げられる。
(感光性樹脂及び重合開始剤の組み合わせ)
本発明の感光性樹脂及び重合開始剤の組み合わせは特に限定されないが、光ラジカル重合開始剤及びラジカル重合性不飽和基含有化合物の組み合わせ、カチオン重合性基含有化合物及び光カチオン重合開始剤の組み合わせ、さらにこれら組合せを併用した系等が光硬化性の確保の点から好ましい。
(感光性樹脂組成物の溶剤)
本発明の感光性樹脂組成物に用いる溶剤は、偏光層に対して悪影響を与えないものであれば特に限定されないが、塗布後乾燥をする必要があるため、沸点(圧力1013.25[hPa]条件下。以下、沸点に関しては全て同様。)が100〜300℃の範囲のものを選択するのが好ましい。より好ましくは120〜280℃の沸点をもつ有機溶剤である。
有機溶剤としては、グリコールモノアルキルエーテル類、グリコールジアルキルエーテル類、グリコールアルキルエーテルアセテート類、アルキルアセテート類、エーテル類、ケトン類、1価又は多価アルコール類、脂肪族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類、芳香族炭化水素類、鎖状又は環状エステル類、アルコキシカルボン酸類、ハロゲン化炭化水素類、エーテルケトン類、ニトリル類等が挙げられる。
これらの中でも、塗布性、表面張力等のバランスがよく、感光性樹脂組成物中の構成成分の溶解度が比較的高い点から、グリコールアルキルエーテルアセテート類が好ましい。また、有機溶剤は単独でも、2種以上を併用してもよい。
有機溶剤として、例えば以下が挙げられる。
(グリコールモノアルキルエーテル類)
グリコールモノアルキルエーテル類としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、メトキシメチルペンタノール、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル等が挙げられる。
(グリコールジアルキルエーテル類)
グリコールジアルキルエーテル類としては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
(グリコールアルキルエーテルアセテート類)
グリコールアルキルエーテルアセテート類としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、メトキシペンチルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等が挙げられる。
(グリコールジアセテート類)
グリコールジアセテート類としては、エチレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサノールジアセテート等が挙げられる。
(アルキルアセテート類)
アルキルアセテート類としては、シクロヘキサノールアセテート等が挙げられる。
(エーテル類)
エーテル類としては、アミルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジアミルエーテル、エチルイソブチルエーテル、ジヘキシルエーテル等が挙げられる。
(ケトン類)
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソアミルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチルアミルケトン、メチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルノニルケトン、メトキシメチルペンタノン等が挙げられる。
(1価又は多価アルコール類)
1価又は多価アルコール類としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、メトキシメチルペンタノール、グリセリン、ベンジルアルコール等が挙げられる。
(脂肪族炭化水素類)
脂肪族炭化水素類としては、n−ペンタン、n−オクタン、ジイソブチレン、n−ヘキサン、ヘキセン、イソプレン、ジペンテン、ドデカン等が挙げられる。
(脂環式炭化水素類)
脂環式炭化水素類としては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキセン、ビシクロヘキシル等が挙げられる。
(芳香族炭化水素類)
芳香族炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等が挙げられる。
(鎖状又は環状エステル類)
鎖状又は環状エステル類としては、アミルホルメート、エチルホルメート、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸アミル、メチルイソブチレート、エチレングリコールアセテート、エチルプロピオネート、プロピルプロピオネート、酪酸ブチル、酪酸イソブチル、イソ酪酸メチル、エチルカプリレート、ブチルステアレート、エチルベンゾエート、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
(アルコキシカルボン酸類)
アルコキシカルボン酸類としては、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸等が挙げられる。
(ハロゲン化炭化水素類)
ハロゲン化炭化水素類としては、ブチルクロライド、アミルクロライド等が挙げられる。
(エーテルケトン類)
エーテルケトン類としては、メトキシメチルペンタノン等が挙げられる。
(ニトリル類)
ニトリル類としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル等が挙げられる。
前記に該当する市販の溶剤としては、ミネラルスピリット、バルソル#2、アプコ#18ソルベント、アプコシンナー、ソーカルソルベントNo.1、ソーカルソルベントNo.2、ソルベッソ#150、シェルTS28 ソルベント、カルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、ジグライム(いずれも商品名)等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物に溶剤を用いる場合には、全固形分の含有率を3重量%以上とすることが好ましく、5重量%以上とすることがより好ましい。一方、30重量%以下にすることが好ましく、20重量%以下にすることがより好ましい。前記下限値以上とすることで保護層の膜厚の制御を容易にすることが出来る傾向にあり、前記上限値以下とすることで、感光性樹脂組成物のポットライフを維持し易くなる傾向にある。
(感光性樹脂組成物の調製)
本発明の感光性樹脂組成物の調製方法は特に限定されないが、例えば、前記の各成分を溶剤と共に混合し、撹拌や超音波印加により、溶解又は分散させることにより、調製することができる。なお、感光性樹脂組成物を調製する時に、ラジカル重合性不飽和基含有化合物やカチオン重合性基含有化合物が液体状である場合は、それらを溶剤の代わりとしてもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、前記の各成分を溶剤と共に混合した後に、フィルターを用いて濾過することにより、不溶物、樹脂等の合成時に生じる可能性のあるゲル成分、ゴミ、微量金属等を除去することが好ましい。フィルターとしては、例えば、インテグリスオプチマイザー、CUNOナノシールド、ゼータプラスEC等を使用することが出来る。なお、不溶物、ゲル成分、ゴミ、微量金属等は、保護層を成膜する際の感光性樹脂組成物のハジキの原因となり、保護層を貫通する異物やハジキ等の欠陥がある場合、後述する現像液がそこから下層の偏光層に侵入して偏光層を溶かしてしまう傾向にある。そのため、フィルターの目のサイズはなるべく小さいことが好ましく、少なくとも保護層の膜厚より小さいことが好ましい。
(保護層の塗布方法)
本発明の保護層は、偏光層の塗布方法に示した方法等を用いて、偏光層上に感光性樹脂組成物を連続塗布することで得ることができる。この後、感光性樹脂組成物が溶剤を含む場合は保護層を乾燥させてもよい。乾燥は、クリーンオーブン、ホットプレート、赤外線、ハロゲンヒーター、マイクロ波照射等の加熱機器を用いて加熱することにより行うことができる。中でも、膜全体を均等に加熱しやすいことから、クリーンオーブン及びホットプレートが好ましい。
乾燥条件は、溶剤の種類や偏光層の耐熱性等に応じて、適宜選択すればよい。十分に乾燥させた方が安定した硬化性を得やすい点では、高温で長時間乾燥させることが好ましい。また、乾燥に要する時間が短く生産性に優れる、及び偏光層や基板に加熱の影響を及ぼし難い点では、低温で短時間乾燥させることが好ましい。そこで、乾燥温度は、通常40℃以上、好ましくは50℃以上であり、また、一方、通常120℃以下、好ましくは100℃以下である。
乾燥時間は、15秒以上が好ましく、30秒以上が更に好ましいが、また、5分以下が好ましく、3分以下が更に好ましい。乾燥は、減圧乾燥法により行ってもよく、加熱法と減圧乾燥法を併用してもよい。
<(III)工程>
本発明の製造方法は(III)工程として、保護層上にマスクを設け露光し、アルカリ溶液による現像を行うことにより、前記保護層及び不溶化処理された偏光層をパターニングする工程を有する。本工程は、(II)工程で形成した保護層上にマスクを設け露光し、保護層の一部分を重合反応させ、保護層の非露光部(非重合部)は、アルカリ溶液による現像を行うことで溶解させる。この保護層の溶解と同時に溶解した保護層の下層に存在する偏光層を、溶解又は剥離させてパターニングすることを特徴とする。本工程は、単一の現像液によって、保護層の非露光部と不溶化偏光層の両方を一工程でパターニングすることが可能となり、プロセスの簡略化及び製造コストを削減することが可能となる。
(露光)
露光に使用される光源は、保護層を重合できれば特に限定されない。具体的には、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ、LED等のランプ光源、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミニウムレーザー、青紫色半導体レーザー、近赤外半導体レーザー等のレーザー光源が挙げられる。ここで、特定波長の光を使用する場合には、光学フィルターを用いてもよい。
露光量は、通常0.01mJ/cm2以上、好ましくは0.1mJ/cm2以上、より好ましくは1mJ/cm2以上であり、また、一方、通常1000mJ/cm2以下、好ましくは800mJ/cm2以下、より好ましくは500mJ/cm2以下である。
(保護層のマスク)
本発明のマスクは、遮光性を有するものであれば特に限定されないが、半導体パターニングプロセスで使用されるハードマスクやエマルジョンマスク、あるいは所望のパターンに加工した金属や、金属フィルム等の遮光物等を用いることができる。
ハードマスクは、ガラスや合成石英上にクロム膜を薄く着膜し、次に、感光性のレジストを塗布、露光・現像した後、クロム膜をエッチングにより除去する。その後、上層のレジスト膜も除去することで、露光用パターンを形成することで得ることができる。
エマルジョンマスクは、青板ガラスや樹脂フィルムの上に主にゼラチン材と感光体のハロゲン化銀で構成された膜をつけたものであり、写真のネガフィルムと同様に、露光、現像、定着することで得ることができる。
(現像液)
本発明の現像に用いられるアルカリ溶液は特に限定されないが、pH7.5以上であることが好ましく、pH8以上であることが更に好ましい。また、pH14以下が好ましく、pH12以下であることが更に好ましい。この範囲であることで、保護層及び偏光層の溶解又は剥離させ易い傾向にある。
具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。これらの中でも水酸化カリウム及び/又は水酸化テトラメチルアンモニウムを用
いることが、材料入手性及び現像液のpH制御容易性の観点で好ましい。
また、本発明の現像に用いられるアルカリ溶液は、水系、ノニオン系、その他の溶解可能な界面活性剤を含有していてもよい。
(現像方法)
現像方法及びその条件については、特に制限は無い。現像方法としては、浸漬現像、パドル式現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等が挙げられる。中でも、浸漬現像及びスプレー現像は、汚れが付き難く、均一に現像しやすいことから好ましい。又、パドル式現像は現像液の使用量が抑えられる点で好ましい。
現像温度については、通常10℃以上、好ましくは15℃以上であり、また、一方、通常50℃以下、好ましくは45℃以下で行う。現像後はそのまま、若しくは他の溶剤又は水で洗浄した上で、振り切り又は圧空等によって乾燥させることが好ましい。ここで他の溶剤とは、露光後の保護層や偏光層を溶かさずに、現像液とは混合する様な溶剤を選択することが好ましい。
<その他の工程>
本発明の偏光素子を得るために、前記の(I)〜(III)工程以外にも工程を有していてもよい。例えば、基板上に配向膜を設ける工程、板の濡れ性を付与する工程、保護層を加熱によりメルトフローさせる工程等が挙げられる。
(基板上に配向膜を設ける工程)
偏光層の配向性を向上させるため、前記(I)工程の前に、基板上に配向膜を設けてもよい。具体的には、「液晶便覧」 丸善株式会社、平成12年10月30日発行、226頁から239頁等に記載の公知の方法を用いることができる。
(基板の濡れ性を付与する工程)
塗布による偏光層の形成に際して、偏光層形成用組成物のはじきを抑制するため、基板に濡れ性を付与してもよい。濡れ性を付与し親液部分を形成する処理としては、特に限定されるものではないが、物理的又は化学的改質処理手段であるコロナ処理、プラズマ処理、紫外線照射(UVオゾン)処理等の表面処理を施す。この際、ガス組成や処理時間を調整するとこにより親液状態を調整してもよい。
(保護層を加熱によりメルトフローさせる工程((IV)工程))
本発明の製造方法は、(IV)工程として、(III)工程においてパターニングされた保護層を、加熱によりメルトフローさせる工程を有してもよい。図4に示すように、保護層をメルトフローさせることで、現像後露出した偏光層輪郭部の側面を封止することができる。
メルトフローの方法は、現像後の保護層が軟化して、偏光層の輪郭部側面を封止することが出来れば特に条件は限定されない。偏光層の耐熱性の点から、加熱温度が200℃以下であることが好ましく、180℃以下が特に好ましい。又、保護層の硬化を加熱によってさらに促進する目的で、100℃以上が好ましく、120℃以上が特に好ましい。
加熱時間は偏光層の劣化を回避する点でなるべく短い方が好ましいが、保護層の硬化をさらに促進する目的では長い方が好ましいため、通常1分以上、好ましくは10分以上であり、通常120分以下、好ましくは60分以下である。
加熱方法は、公地の方法を自由に選択することが出来るが、例えばホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブン等が挙げられる。
本発明の製造方法として(IV)工程を有する場合には、(III)工程において、図3に示す様に、偏光層は、保護層の輪郭部より内側まで除去させることが好ましい。除去された偏光層の輪郭より外側の保護層部分が、(IV)工程におけるメルトフローの充分な糊代となることで、保護層が偏光層輪郭部の側面を封止することができる。
偏光層の輪郭部が保護層の輪郭部より内側まで入り込む距離としては、偏光層の膜厚以上が好ましく、5mm以下が好ましい。前記下限以上であることで、偏光層の輪郭部側面をその後工程から充分に保護出来る傾向にあり、一方、前記上限以下であることで、偏光層のパターニングに要する時間を抑制することができる傾向にある。
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。 なお、以下の記載において、「部」は「質量部」を示す。
<透過率、偏光度及びコントラストの測定方法>
透過率、偏光度及びコントラストは、グラムトムソン偏光子を備える分光光度計(大塚電子(株)製、製品名「RETS-100」)を用い求めた。偏光層に直線偏光の測定光を入射し、測定により得られる400nm〜800nmの透過率波長依存性(Ty(λ)、Tz(λ)、Tm(λ))から、以下に示される計算により、測定素子の単体透過率(Tm)[%]、偏光度(PE)[%]、コントラスト(CR)を算出した。
Tm[%] =ΣV(λ)D65(λ)Tm(λ)/ΣV(λ)D65(λ)x100
Ty[%] =ΣV(λ)D65(λ)Ty(λ)/ΣV(λ)D65(λ)x100
Tz[%] =ΣV(λ)D65(λ)Tz(λ)/ΣV(λ)D65(λ)x100
CR =Ty/Tz
PE ={(Ty−Tz)/(Ty+Tz)}1/2x100
Tm(λ):各波長における偏光層の単体透過率
Tz(λ):各波長における偏光層の吸収軸方向の偏光に対する透過率
Ty(λ):各波長における偏光層の偏光軸方向の偏光に対する透過率
65(λ):各波長における物体色の測定用光源強度(CIE、ISOの基準光強度)
V(λ):国際照明委員会、国際度量衡総会により定められる比視感度波長依存性
[実施例1]
(偏光層形成用組成物1の作製)
水79部に、下記式(1)で表される色素のリチウム塩20部と、下記式(2)で表される色素1部とを撹拌溶解させることにより、偏光層形成用組成物1を作製した。
Figure 0005811296
(不溶化液1の作製)
ビス(ヘキサメチレン)トリアミン(東京化成社製)24.4部に、6規定の硫酸75.6部を加えて撹拌溶解させ、不溶化液1を作製した。不溶化液1の粘度は50cPであった。
(感光性樹脂組成物1の作製)
表1に示す各成分を混合し、固形分濃度が15重量%となるようプロピレングリコールメチルエーテルアセテートで調整し、感光性樹脂組成物1を作製した。
なお、表中の各成分は、以下に記載の通りである。
・光重合性モノマー(ラジカル重合性不飽和基含有化合物) a−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学(株)製)
・樹脂(ラジカル重合性不飽和基含有化合物) b−1:日本化薬(株)製 ZAR1035(エポキシ(メタ)アクリレート樹脂に該当。ビスフェノールA型エポキシ樹脂にアクリル酸を付加し、更にコハク酸無水物を付加した樹脂。分子量13,000、酸価 約100)
・光ラジカル重合開始剤(α−アミノアルキルフェノン誘導体類)c−1:BASF(株)製 IRGACURE907
・界面活性剤:DIC(株)製 RS−72−K(重合性基を有するフッ素系界面活性剤)
Figure 0005811296
((I)工程)
ガラス製基板(10x10cm、厚さ0.7mm)上に配向膜(ポリイミド膜厚約60nm)を形成し、端面に水平な方向にラビング処理を施したものを基板として用意した。この配向膜の上に、偏光形成層用組成物1をダイコーター(ウェット膜厚2μm、ヘッド速度15mm/s)で塗布し、自然乾燥させることにより、膜厚約0.4μmの偏光層を形成した。なお、塗布時の環境条件は23℃、50RH%であった。
不溶化液1に偏光層を塗布した基板を3秒間含浸させた。基板を取り出した後に脱塩水を用いて、余分な不溶化液を洗い流すため、十分な洗浄を実施し、その後、基板の風乾を行なった。
((II)工程)
(I)工程において不溶化処理された偏光層の上に、感光性樹脂組成物1を約1.0cc滴下し、膜厚が500nmとなるようにスピンコーターの回転数を調整し、40秒間回転させて塗布した。その後、ホットプレート上で90℃、90秒間加熱乾燥して、保護層を形成させた。
((III)工程)
(II)工程において保護層を形成した基板を、3kW高圧水銀灯を用いて、500mJ/cm2の露光量でネガパターン(1インチΦの円状)のあるマスクを介して露光させた。
次に露光後の基板を、0.06%水酸化カリウム水溶液(現像液)に90秒間、搖動浸漬し、現像した。現像後、25℃脱塩水で十分に搖動含浸洗浄した後、圧空をブローして乾燥させ、偏光素子1を得た。偏光素子1は、膜の剥がれ等の欠陥は見られなかった。
偏光素子1の基板上面からの写真を図1に示す。中央の黒い丸部分が偏光素子1である。偏光素子1以外の不要部分(不溶化後の偏光層及び保護層)が、実施例1(III)工程の露光現像により一度に除去されていることがわかる。また、図1の偏光素子1の端部拡大写真を図2に示す。偏光素子1の端部形状が良好であり、寸法特性に優れた偏光素子が得られていることがわかる。またこの素子の偏光特性を大塚電子製 RETS-100を用いて測定したところ、単体透過率41.0%、偏光度99.4%と良好な値を示し、偏光素子として十分な特性を有することが分った。
((IV)工程)
次に、この偏光素子1を180℃のオーブンで30分加熱した。加熱後の偏光素子1の、偏光層の輪郭部に該当する部分の断面SEMを観察したところ、保護層が図4の最下段の図ようにメルトフローして偏光層の輪郭部側面を封止していることを顕微鏡観察で確認した。
[実施例2]
(重合体Aの作製)
還流冷却器、攪拌機及び窒素吹込み管を備えたフラスコに、ジシクロペンタニルメタクリレート(日立化成(株)製「FA−513M」)11質量部、グリシジルメタクリレート61質量部、4−ヒドロキシフェニルメタクリレート14質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート400質量部、ジメチル2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)8.0質量部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながら液温を80℃に上昇させ、80℃で6時間反応し、さらに100℃で1時間ジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)の分解処理をした後、80℃の減圧下でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを蒸留して、固形分濃度50質量%程度まで濃縮し、重合体Aを得た。この重合体Aの重量平均分子量(Mw)は、約9,000であった。
なお、重量平均分子量は、島津製作所製「ゲル浸透クロマトグラフシステムLS Solution」で、島津製作所製「カラムGPC−804」を用いて測定した。
重合体Aにおけるエポキシ基含有ビニル化合物(グリシジルメタクリレート)由来の繰り返し単位構造の含有割合は67モル%であり、環状脂肪族基含有ビニル化合物(ジシクロペンタニルメタクリレート)由来の繰り返し単位構造の含有割合は13モル%であり、芳香族性水酸基含有ビニル化合物(4−ヒドロキシフェニルメタクリレート)由来の繰り返し単位構造の含有割合は20モル%であった。重合体Aに含まれる繰り返し単位の構造は、次の通りである。
Figure 0005811296
(感光性樹脂組成物2の作製)
表2の各成分をそれぞれ量り取り、マグネチックスターラーを用いて撹拌し完全に溶解させ、さらに10分間撹拌を続けた。次にインテグリス社のオプチマイザーV47 0.02μm FD5A XFRを用いて濾過して、感光性樹脂組成物2を得た。
Figure 0005811296
なお、表2に示す各成分は以下である。
(カチオン重合性基含有化合物 OXT−121(東亜合成社製))
Figure 0005811296
(光カチオン重合開始剤 IRGACURE250(BASF社製))
Figure 0005811296
(増感剤 UVS−1331(川崎化成社製))
Figure 0005811296
(加速剤 ET−2201(川崎化成社製))
Figure 0005811296
(レベリング剤 BYK−330(ビックケミー社製))
ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン
((I)工程)
ガラス製基板(10x10cm、厚さ0.7mm)上に配向膜(膜厚約60nmのポリイミド膜)を形成し、端面に水平な方向にラビング処理を施したものを基板として用意した。
この配向膜の上に、異方性色素膜用組成物1をダイコーター(ウェット膜厚2μm、ヘッド速度15mm/s)で塗布し、自然乾燥させることにより、膜厚約0.4μmの偏光
層を形成した。なお、塗布時の環境条件は23℃、50RH%であった。
不溶化液1中に偏光層を形成した基板を5秒間含浸させた。基板を取り出した後に脱塩水を用いて洗浄し、その後、基板の風乾を行なった。
((II)工程)
(I)工程において不溶化処理された偏光層の上に、感光性樹脂組成物を約0.5cc滴下し、後述の(III)工程の現像後の膜厚が1.5μmとなるようにスピンコーターの回転数を調整し、50秒間回転させて塗布した。その後、ホットプレート上で90℃、90秒間加熱乾燥して、保護層を形成させた。
((III)工程)
(II)工程において保護層を形成した基板を、3kW高圧水銀灯を用いて、50mJ/cm2の露光量でネガパターンのあるマスクを介して露光させた。
次に、露光後の基板を、0.04%の水酸化カリウム水溶液(現像液)で、3分間搖動しながら現像した後、流水で30秒間水洗した後、圧空をブローして乾燥させ、偏光素子2を得た。偏光素子2は、パターニングされており、膜の剥がれ等の欠陥は見られなかった。
((IV)工程)
次に、この偏光素子2を180℃のオーブンで30分加熱した。保護層の下の偏光層は、ひび割れ、膜の脱落等のない均一で良好な膜であった。
(偏光特性の評価)
得られた偏光素子2について偏光特性の評価を行なった。偏光素子2を半分に分割し、直交ニコル又は平行ニコルになる様に重ね合せた時の様子を観察したところ、光を均質に遮光又は透過できていることが確認できた。
[実施例3]
(重合体Bの作製)
還流冷却器、攪拌機及び窒素吹込み管を備えたフラスコに、トリシクロデカン骨格を有するモノメタクリレート(日立化成(株)製「FA−513M」)16質量部、グリシジルメタクリレート61質量部、メタクリル酸12質量部、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル300質量部、ジメチル2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)9質量部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながら液温を80℃に上昇させ、80℃で6時間反応して、重合体Bを得た。この重合体Bの重量平均分子量(Mw)は、約8,000であった。 なお、重量平均分子量は、島津製作所製「ゲル浸透クロマトグラフシステムLS Solution」で、島津製作所製「カラムGPC−804」を用いて測定した。
重合体Bに含まれる繰り返し単位の構造は以下のとおりである。
重合体Bにおけるエポキシ基含有ビニル化合物(グリシジルメタクリレート)由来の繰り返し単位構造の含有割合は67モル%であり、環状脂肪族基含有ビニル化合物(ジシクロペンタニルメタクリレート)由来の繰り返し単位構造の含有割合は11モル%であり、メタクリル酸由来の繰り返し単位の含有割合は22モル%であった。
Figure 0005811296
(感光性樹脂組成物3の作製)
表2の各成分を計り取り、実施例2の感光性樹脂組成物2と同様にして感光性樹脂組成物3を得た。
(III)工程の0.04%の水酸化カリウム水溶液(現像液)で、搖動時間を1分間とした以外は実施例2と同様に、(I)工程〜(III)工程を行い、偏光素子3を得た。偏光素子3は、パターニングされており、膜の剥がれ等の欠陥は見られなかった。
((IV)工程)
次に、この偏光素子3を、実施例2と同様にして加熱した。
次に、この偏光素子2を180℃のオーブンで30分加熱した。保護層の下の偏光層は、ひび割れ、膜の脱落等のない均一で良好な膜であった。
(偏光特性の評価)
得られた偏光素子3について、実施例2と同様に偏光特性の評価を行なった。偏光素子3は、光を均質に遮光又は透過できていることが確認できた。

Claims (3)

  1. 以下の工程を有する、基板、偏光層及び保護層を含む偏光素子の製造方法。
    (I)基板に偏光層形成用組成物を連続塗布して偏光層を形成し、次いで前記偏光層を塩交換により不溶化処理する工程。
    (II)前記不溶化処理された偏光層上に、感光性樹脂組成物を塗布して保護層を形成する工程。
    (III)保護層上にマスクを設け露光し、アルカリ溶液による現像を行うことにより、前記保護層及び不溶化処理された偏光層をパターニングする工程。
  2. 前記(III)工程で用いられるアルカリ溶液が、水酸化カリウム及び/又は水酸化テトラメチルアンモニウムを含むものである、請求項1に記載の偏光素子の製造方法。
  3. 前記 (III)工程の後、下記(IV)工程を有するものである、請求項1又は2に記載の偏光素子の製造方法。
    (IV)パターニングされた保護層を加熱によりメルトフローさせる工程
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