JP5810847B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 - Google Patents
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Description
例えば、高い発光効率を得るために、The 10th International Workshop on Inorganic and Organic Electroluminescence(EL’00、浜松)では、Ikai等がホール輸送性の化合物をリン光性化合物のホストとして用いている。また、M.E.Tompson等では、各種電子輸送性材料をリン光性化合物のホストとして、これらに新規なイリジウム錯体をドープして用いている。
特に、青色発光素子の場合、その発光寿命は極端に短くなり、発光効率、発光波長及び発光寿命を全て満たす青色ドーパントは未だ見出されておらず、その創出が急務である。
一対の電極と、
前記一対の電極の間に設けられ、発光層を含む有機層と、を備え、
前記有機層のうち少なくとも一層に上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料が含有されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
上記有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする表示装置が提供される。
上記有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする照明装置が提供される。
《有機EL素子の構成層》
本発明の有機EL素子の構成層について説明する。
本発明において、有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(vi)陽極//正孔輸送層/陽極バッファー層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(vii)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
本発明の有機EL素子としては白色発光であることが好ましく、これらを用いた照明装置であることが好ましい。
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層もしくは複数層を設けることができる。
前記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引性基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も電子輸送材料として用いることができる。
更に、これらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、正孔注入層、正孔輸送層と同様にn型−Si、n型−SiC等の無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
本発明に係る発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。
発光性ドーパント化合物(発光ドーパントともいう)について説明する。
発光性ドーパントとしては、蛍光ドーパント(蛍光性化合物ともいう)、リン光ドーパント(リン光発光体、リン光性化合物、リン光発光性化合物等ともいう)を用いることができる。
本発明に係るリン光ドーパントについて説明する。
本発明に係るリン光ドーパント化合物は、励起三重項からの発光が観測される化合物であり、具体的には室温(25℃)にてリン光発光する化合物であり、リン光量子収率が、25℃において0.01以上の化合物であると定義されるが、好ましいリン光量子収率は0.1以上である。
1つはキャリアが輸送されるホスト化合物上でキャリアの再結合が起こって発光性ホス
ト化合物の励起状態が生成し、このエネルギーをリン光ドーパントに移動させることでリン光ドーパントからの発光を得るというエネルギー移動型である。
もう1つはリン光ドーパントがキャリアトラップとなり、リン光ドーパント上でキャリアの再結合が起こり、リン光ドーパント化合物からの発光が得られるというキャリアトラップ型である。
いずれの場合においても、リン光ドーパントの励起状態のエネルギーはホスト化合物の励起状態のエネルギーよりも低いことが条件である。
例えば、国際公開第00/70655号、特開2002−280178号公報、特開2001−181616号公報、特開2002−280179号公報、特開2001−181617号公報、特開2002−280180号公報、特開2001−247859号公報、特開2002−299060号公報、特開2001−313178号公報、特開2002−302671号公報、特開2001−345183号公報、特開2002−324679号公報、国際公開第02/15645号、特開2002−332291号公報、特開2002−50484号公報、特開2002−332292号公報、特開2002−83684号公報、特表2002−540572号公報、特開2002−117978号公報、特開2002−338588号公報、特開2002−170684号公報、特開2002−352960号公報、国際公開第01/93642号、特開2002−50483号公報、特開2002−100476号公報、特開2002−173674号公報、特開2002−359082号公報、特開2002−175884号公報、特開2002−363552号公報、特開2002−184582号公報、特開2003−7469号公報、特表2002−525808号公報、特開2003−7471号公報、特表2002−525833号公報、特開2003−31366号公報、特開2002−226495号公報、特開2002−234894号公報、特開2002−235076号公報、特開2002−241751号公報、特開2001−319779号公報、特開2001−319780号公報、特開2002−62824号公報、特開2002−100474号公報、特開2002−203679号公報、特開2002−343572号公報、特開2002−203678号公報等である。
蛍光ドーパント(蛍光性化合物ともいう)としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、または希土類錯体系蛍光体等や、レーザー色素に代表される蛍光量子収率が高い化合物が挙げられる。
また、発光ドーパントは、複数種の化合物を併用して用いてもよく、構造の異なるリン光ドーパント同士の組み合わせや、リン光ドーパントと蛍光ドーパントを組み合わせて用いてもよい。
本発明の有機EL素子の発光層に含まれるホスト化合物とは、室温(25℃)におけるリン光発光のリン光量子収率が、0.1未満の化合物であることが好ましく、更に好ましくはリン光量子収率が0.01未満の化合物である。
ここで、ガラス転移点(Tg)とは、DSC(Differential Scanning Colorimetry:示差走査熱量法)を用いて、JIS−K−7121に準拠した方法により求められる値である。
以下、本発明の有機EL素子用材料について詳細に説明する。
本発明の有機EL素子用材料は下記一般式(1)で表される。
Rは、芳香族炭化水素基(アリール基ともいう)又は芳香族複素環基(ヘテロアリール基ともいう)を表す。Rで表される芳香族炭化水素基としては、フェニル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基、フェナントリル基、ビフェニリル基、タ―フェニル基等が挙げられ、Rで表される芳香族複素環基としては、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、キノキサリニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等が挙げられる。Rで表される芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基の炭素原子数としては、2〜20が好ましく、6〜12がより好ましい。Rで表される芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基としては、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基が好ましく、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、カルバゾリル基がより好ましく、フェニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基が更に好ましい。また、Rは、後述するR1〜R8で表される置換基と同様の置換基によって更に置換されていてもよい。
Yは、酸素原子、硫黄原子又はセレン原子であり、酸素原子又は硫黄原子であることが好ましく、酸素原子であることがより好ましい。
一般式(1)において、R1〜R8で表される置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基(アリール基ともいい、例えば、フェニル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基、フェナントリル基、ビフェニリル基、タ―フェニル基等)、非芳香族複素環基、芳香族複素環基(ヘテロアリール基ともいい、例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基等)、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、キノキサリニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)、ハロゲン原子、アルコキシル基、シクロアルコキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、ウレイド基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、アルキルホスフィノ基、アリールホスフィノ基、アルキルホスホリル基、アリールホスホリル基、アルキルチオホスホリル基又はアリールチオホスホリル基等が挙げられる。好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、ハロゲン原子、アルコキシル基、シクロアルコキシル基、アリールオキシ基、アミノ基、ニトロ基又はシアノ基であり、より好ましくは、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基又はアミノ基であり、更に好ましくは、芳香族複素環基又はアミノ基である。また、好ましい芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ビフェニリル基が挙げられる。同様に、好ましい芳香族複素環基としては、ピリジル基、ピリミジニル基、ベンゾイミダゾリル基、トリアゾリル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基が挙げられ、この中でも、ピリジル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基がより好ましく、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、カルバゾリル基が更に好ましい。同様に、好ましいアミノ基としては、ジアリールアミノ基であり、ジフェニルアミノ基がより好ましい。なお、これらの基は、さらに上記の置換基によって置換されていてもよいし、また、それらが互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(1)におけるR1〜R8はそれぞれ、水素原子、上記した置換基、一般式(2)で表される構造のうちの何れであってもよいが、R2及びR7は水素原子であることが好ましい。更に、R1〜R4のうちの何れかが一般式(2)で表される場合、R5〜R8のうち何れか1つが置換基であって、他の3つが水素原子であることが好ましい。
一般式(2)において、Lで表されるアリーレン基及びヘテロアリーレン基としては、炭素原子数が6〜15であることが好ましく、炭素原子数が6〜12であることがより好ましく、炭素原子数が6〜10であることが更に好ましい。具体的には、Lで表されるアリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基又はフルオレニレン基であることが好ましく、フェニレン基又はビフェニレン基であることがより好ましく、フェニレン基であることが更に好ましい。また、Lで表されるヘテロアリーレン基としては、ピリジレン基、チエニレン基、キノリレン基、ジベンゾフリレン基、ジベンゾチエニレン基、カルバゾリレン基、カルボリニレン基又はジアザカルバゾリレン基であることが好ましく、ピリジレン基、ジベンゾフリレン基、ジベンゾチエニレン基、カルバゾリレン基又はカルボリニレン基であることがより好ましく、ピリジレン基であることが更に好ましい。なお、これらの連結基は、更に上記の置換基によって置換されていてもよい。
また、一般式(2)において、Ar1及びAr2の少なくとも1つは、下記一般式(4)〜(6)の何れかで表されることが好ましく、一般式(4)又は(5)で表されることがより好ましい。
一般式(1)で表される化合物の好ましい例として、下記一般式(3)で表される化合物を挙げることができる。
特に、R1、R3、R4で表される置換基としては、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基であることが好ましく、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルボリニル又はジベンゾフリル基であることがより好ましく、カルバゾリル基であることが更に好ましい。また、R1、R3、R4で表される置換基は更に他の置換基を有していてもよく、そのような他の置換基としては、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基が好ましく、フェニル基、フェニルピリジル基又はピリジル基がより好ましい。
また、本発明の有機EL素子用材料の一部に、ピリジル基又はピリミジル基を有する場合は、電子輸送層に用いられることが好ましい。
以下、本発明に係る有機EL素子用材料の例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
本発明の有機EL素子用材料の合成例について説明するが、本発明の有機EL素子用材料の製造方法はこれに限定されるものではない。以下、上記した具体例のうち化合物(7),(40)の合成方法を例にとって説明する。
なお、後述する有機EL素子の作製においては、本発明の化合物(7)を更にGPC精製した後、昇華精製したサンプルを用いた。
(1)中間体(3−(ジフェニルホスフォリル)フェニル)ボロン酸の合成
なお、後述する有機EL素子の作製においては、本発明の化合物(40)を更にGPC精製した後、昇華精製したサンプルを用いた。
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層又は複数層設けることができる。
例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体及び導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
本発明においては、より高効率の発光素子が得られることから、これらの材料を用いることが好ましい。
正孔輸送層の膜厚については、特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5nm〜200nmである。この正孔輸送層は前記材料の一種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
本発明においては、このようなp性の高い正孔輸送層を用いることが、より低消費電力の素子を作製することができるため好ましい。
阻止層は、前記有機化合物薄膜の基本的な構成層の他に、必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
(1)米国Gaussian社製の分子軌道計算用ソフトウェアであるGaussian98(Gaussian98、Revision A.11.4,M.J.Frisch,et al,Gaussian,Inc.,Pittsburgh PA,2002.)を用い、キーワードとしてB3LYP/6−31G*を用いて構造最適化を行うことにより算出した値(eV単位換算値)として求めることができる。この計算値が有効な背景には、この手法で求めた計算値と実験値の相関が高いためである。
(2)イオン化ポテンシャルは光電子分光法で直接測定する方法により求めることもできる。例えば、理研計器社製の低エネルギー電子分光装置「Model AC−1」を用いて、あるいは紫外光電子分光として知られている方法を好適に用いることができる。
注入層には、正孔注入層と電子注入層がある。
注入層は、陽極と発光層又は正孔輸送層との間、陰極と発光層又は電子輸送層との間に必要に応じて設けられる。
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。
このような電極物質の具体例としては、Au等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In2O3−ZnO)等非晶質で、透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。
一方、陰極としては仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質として用いられる。
このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。
また、陰極に上記金属を1nm〜20nmの膜厚で作製した後に、陽極の説明で挙げた導電性透明材料をその上に作製することで、透明または半透明の陰極を作製することができ、これを応用することで陽極と陰極の両方が透過性を有する素子を作製することができる。
本発明の有機EL素子に用いることのできる支持基板(以下、基体、基板、基材、支持体等ともいう)としては、ガラス、プラスチック等、種類には特に限定はなく、また透明であっても不透明であってもよい。支持基板側から光を取り出す場合には、支持基板は透明であることが好ましい。
好ましく用いられる透明な支持基板としては、ガラス、石英、透明樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい支持基板は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
有機EL素子の製造方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔
阻止層/電子輸送層/電子注入層/陰極から構成される有機EL素子の製造方法について説明する。
本発明の有機EL素子は、陽極、陰極、及び陽極と陰極との間に設けられる各層を、封止部材によって外気から遮断して封止しておくことが好ましい。
金属フィルムを使用することが好ましい。
更には、ポリマーフィルムは、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が1×10−3ml/(m2・24h・MPa)以下、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が1×10−3g/(m2・24h)以下のものであることが好ましい。
なお、有機EL素子が熱処理により劣化する場合があるので、室温から80℃までに接着硬化できるものが好ましい。また、前記接着剤中に乾燥剤を分散させておいてもよい。
更に、前記封止膜の脆弱性を改良するために、これら無機層と有機材料からなる層の積層構造を持たせることが好ましい。
有機層を挟み支持基板と対向する側の封止膜あるいは封止用フィルムの外側に、有機EL素子の機械的強度を高めるため、保護膜あるいは保護板を設けてもよい。特に封止が封止膜により行われている場合には、その機械的強度は必ずしも高くないため、このような保護膜あるいは保護板を設けることが好ましい。
これに使用することができる材料としては、前記封止に用いたのと同様なガラス板、ポリマー板・フィルム、金属板・フィルム等を用いることができるが、軽量かつ薄膜化ということからポリマーフィルムを用いることが好ましい。
有機EL素子は空気よりも屈折率の高い(屈折率が1.7〜2.1程度)層の内部で発光し、発光層で発生した光のうち15%〜20%程度の光しか取り出せないと一般的に言われている。これは、臨界角以上の角度θで界面(透明基板と空気との界面)に入射する光は全反射を起こし、有機EL素子の外部に取り出すことができないことや、透明電極ないし発光層と透明基板との間で光が全反射を起こし、光が透明電極ないし発光層を導波し、結果として光が有機EL素子の側面方向に逃げるためである。
低屈折率層としては、例えば、エアロゲル、多孔質シリカ、フッ化マグネシウム、フッ素系ポリマー等が挙げられる。透明基板の屈折率は一般に1.5〜1.7程度であるので、低屈折率層は屈折率がおよそ1.5以下であることが好ましく、更には、1.35以下であることが好ましい。
この方法は回折格子が1次の回折や2次の回折といった所謂ブラッグ回折により、光の向きを屈折とは異なる特定の向きに変えることができる性質を利用して、発光層から発生した光のうち層間での全反射等により外に出ることができない光を、いずれかの層間もしくは、媒質中(透明基板内や透明電極内)に回折格子を導入することで光を回折させ、光を外に取り出そうとするものである。
このとき、回折格子の周期は媒質中の光の波長の約1/2〜3倍程度が好ましい。
本発明の有機EL素子は、基板の光取り出し側に、例えば、マイクロレンズアレイ状の構造を設けるように加工すること、あるいは集光シートと組み合わせることにより、特定方向、例えば、有機EL素子発光面に対し正面方向に集光することにより、特定方向上の輝度を高めることができる。
本発明の有機EL素子は、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。
本発明の表示装置について説明する。本発明の表示装置は、本発明の有機EL素子を具備したものである。本発明の表示装置は単色でも多色でもよいが、ここでは多色表示装置について説明する。
図1に示すとおり、ディスプレイ1は、複数の画素を有する表示部A、画像情報に基づいて表示部Aの画像走査を行う制御部B等からなる。
制御部Bは表示部Aと電気的に接続されている。
制御部Bは、複数の画素それぞれに対し、外部からの画像情報に基づいて走査信号と画像データ信号を送る。その結果、各画素が走査信号により走査線毎に画像データ信号に応じて順次発光し、画像情報が表示部Aに表示される。
表示部Aは基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、複数の画素3等とを有する。
表示部Aの主要な部材の説明を以下に行う。
図2においては、画素3の発光した光が白矢印方向(下方向)へ取り出される場合を示している。
配線部の走査線5及び複数のデータ線6はそれぞれ導電材料から構成されている。走査線5とデータ線6は互いに格子状に直交して、その直交する位置で画素3に接続されている(詳細は図示していない)。
画素3は、走査線5から走査信号が送信されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。
発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素を適宜同一基板上に並列配置することによって、フルカラー表示が可能となる。
本発明の照明装置について説明する。本発明の照明装置は、本発明の有機EL素子を有する。
また、レーザー発振をさせることにより前記用途に使用してもよい。更に、本発明の有機EL素子は照明用や露光光源のような一種のランプとして使用してもよいし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用してもよい。
この方法によれば、複数色の発光素子をアレー状に並列配置した白色有機EL装置と異なり、素子自体が発光白色である。
本発明の有機EL素子を具備した、本発明の照明装置の一態様について説明する。
本発明の有機EL素子の非発光面をガラスケースで覆い、厚み300μmのガラス基板を封止用基板として用いて、周囲にシール材として、エポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラックストラックLC0629B)を適用し、これを陰極上に重ねて透明支持基板と密着させ、ガラス基板側からUV光を照射して、硬化させて、封止し、図3、図4に示すような照明装置を形成することができる。
図3に示すとおり、有機EL素子101はガラスカバー102で覆われている。ガラスカバー102での封止作業は、有機EL素子101を大気に接触させることなく窒素雰囲気下のグローブボックス(純度99.999%以上の高純度窒素ガスの雰囲気下)で行われる。
図4に示すとおり、陰極105及び有機EL層106は、透明電極付きガラス基板107上に形成されている。ガラスカバー102内には窒素ガス108が充填され、捕水剤109が設けられている。
また、下記の実施例で用いられる化合物は下記式で表される。
100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上に、陽極としてITOを膜厚100nmで成膜し、パターニングを行った後、このITO透明電極基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
有機EL素子1−1の作製において、ホスト化合物を表1に記載の化合物に変更した。
それ以外は同様にして有機EL素子1−2〜1−15を作製した。
有機EL素子の作製後、有機EL素子1−1〜1−15の非発光面をガラスケースで覆い、厚み1.1mmのガラス基板を封止用基板として用いて、周囲にシール材としてエポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラックストラックLC0629B)を適用し、これを前記陰極上に重ねて透明支持基板と密着させ、ガラス基板側からUV光を照射して、硬化させて、封止して、図3及び図4に示すような構成からなる照明装置を構成し、これをサンプルとした。
このようにして作製した各サンプルに対し下記の評価を行った。評価結果を表1に示す。
有機EL素子を、室温(約23℃〜25℃)で、2.5mA/cm2の定電流条件下で発光させ、発光開始直後の発光輝度(L)[cd/m2]を測定することにより、外部取り出し量子効率(η)を算出した。発光輝度の測定には、CS−2000(コニカミノルタセンシング製)を用いた。
発光効率(外部取り出し量子効率)は、有機EL素子1−3の発光輝度を100とする相対値とし、有効数字2桁で表した。
有機EL素子を、室温(約23℃〜25℃)で、2.5mA/cm2の定電流条件下で連続的に発光させ、発光輝度が初期輝度の1/2の輝度になるのに要する時間(半減期τ1/2)を測定し、これを発光寿命の尺度とした。
発光寿命は有機EL素子1−3の半減期を100とする相対値とし有効数字2桁で表した。
有機EL素子を、2.5mA/cm2の定電流条件下で発光させ、その時の駆動電圧(初期駆動電圧)と発光輝度が50%になった時の駆動電圧とを測定し、ΔV=(初期駆動電圧―輝度50%時の駆動電圧)を算出した。
ΔVは有機EL素子1−3のΔVを100とする相対値で表した。
表1に示すとおり、本発明の有機EL素子1−4、1−5、1−8〜1−15は、比較例の有機EL素子1−1〜1−3と比較して、発光効率に優れ、発光寿命が長い。これは、発光層中の分子の分解が抑制されたためと考えられる。更に、本発明の有機EL素子1−4、1−5、1−8〜1−15は、駆動電圧の変化も抑制されており、この点についても、発光寿命と同様、分子の安定性が向上したことに起因するものと考えられる。
以上から、有機EL素子の発光効率や発光寿命の向上に対して、本発明の有機EL素子用材料をホスト化合物として使用することが有効であり、同時に駆動電圧変化の少ない有機EL素子が得られることがわかる。
実施例1と同様に作成した透明電極基板上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer社製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を用い、3000rpm、30秒の条件下でスピンコート法により薄膜を形成した後、200℃にて1時間乾燥し、膜厚20nmの第1正孔輸送層を設けた。
なお、陰極バッファー層及び陰極は、実施例1と同様の方法で形成した。
有機EL素子2−1の作製において、ホスト化合物を表2に記載の化合物に変更した。
それ以外は同様にして有機EL素子2−2〜2−15を作製した。
作製した有機EL素子2−1〜2−15を評価するに際しては、これら各有機EL素子を実施例1の有機EL素子1−1〜1−15と同様に封止し、図3及び図4に示すような照明装置を作製して評価した。
このようにして作製した各サンプルに対し実施例1と同様に発光効率、発光寿命及び駆動電圧の評価を行った。評価結果を表2に示す。表2における発光効率、発光寿命及び駆動電圧は、有機EL素子2−2の各特性値を100とする相対値で表した。
評価結果を表2に示す。
以上から、塗布法により有機EL素子の有機層を作製する場合においても、発光効率、発光寿命や素子安定性の向上を図るためには、発光層のホスト化合物として本発明の有機EL素子用材料を使用することが有効であることがわかる。したがって、実施例1と同様、各有機層を蒸着法に代えて塗布法で形成しても、本発明の有機EL素子用材料を用いることによる効果が顕著に表れるといえる。
有機EL素子1−1の作製において、発光層のホスト化合物をホスト化合物Aに変更し、電子輸送層の電子輸送材料を比較1に変更し、発光層上に比較1を蒸着速度0.2nm/秒で蒸着して膜厚25nmの電子輸送層を設けた。
それ以外は同様にして有機EL素子3−1を作製した。
なお、ホスト化合物として用いられるホスト化合物Aは下記式で表される。
有機EL素子3−1の作製において、電子輸送層の電子輸送材料を表3に記載の化合物に変更した。
それ以外は同様にして有機EL素子3−2〜3−10を作製した。
作製した有機EL素子3−1〜3−10を評価するに際しては、これら各有機EL素子を実施例1の有機EL素子1−1〜1−15と同様に封止し、図3及び図4に示すような照明装置を作製して評価した。
このようにして作製した各サンプルに対し実施例1と同様に発光効率、発光寿命及び駆動電圧の評価を行った。評価結果を表3に示す。表3における発光効率、発光寿命及び駆動電圧は、有機EL素子3−1の各特性値を100とする相対値で表した。
また、表3には、各有機EL素子の初期駆動電圧を併せて示す。初期駆動電圧は、有機EL素子3−1の初期駆動電圧の値を100とする相対値で表した。
評価結果を表3に示す。
(1)青色発光素子の作製
実施例1の有機EL素子1−13を青色発光素子とした。
実施例1の有機EL素子1−14の作製において、ドーパント化合物としてのD−50をD−1に変更した。
それ以外は同様にして、緑色発光素子を作製した。
実施例1の有機EL素子1−14の作製において、ドーパント化合物としてのD−50をD−10に変更した。
それ以外は同様にして、赤色発光素子を作製した。
上記で作製した赤色、緑色、青色発光有機EL素子を同一基板上に並列配置し、図1に記載のような形態を有するアクティブマトリクス方式フルカラー表示装置を作製した。
図2に示すとおり、表示部Aは、同一基板上に複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、並列配置した複数の画素3(発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素等)とを有している。配線部の走査線5及び複数のデータ線6はそれぞれ導電材料から構成されている。走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。
実施例1に記載の透明電極基板の電極を、20mm×20mmにパターニングし、その上に実施例1と同様にして各層を形成した。
このようにして有機EL素子を作製した。
100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上に、陽極としてITO(インジウムチンオキシド)を100nm成膜した基板(NHテクノグラス社製NA45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
なお、蒸着時の基板温度は室温とした。
3 画素
5 走査線
6 データ線
101 有機EL素子
102 ガラスカバー
105 陰極
106 有機EL層
107 透明電極尽きガラス基板
108 窒素ガス
109 捕水剤
A 表示部
B 制御部
Claims (10)
- 下記一般式(1)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
- 前記一般式(1)において、Xが酸素原子又は硫黄原子であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
- 前記一般式(1)において、R1〜R8で表される置換基のうち少なくとも2つが前記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
- 前記一般式(1)において、R1〜R8で表される置換基のうち少なくとも1つはカルバゾリル基、カルボリニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基の何れかであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
- 前記一般式(2)において、Lがアリーレン基であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
- 一対の電極と、
前記一対の電極の間に設けられ、発光層を含む複数層構造の有機層と、を備え、
前記有機層のうち少なくとも一層には請求項1〜5の何れか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料が含有されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 前記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料が含有されている有機層が発光層又は電子輸送層であることを特徴とする請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記有機層のうち少なくとも一層がウェットプロセスで形成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項6〜8の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする表示装置。
- 請求項6〜8の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする照明装置。
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