以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、インターホンシステム100の一例を概略的に示す。本実施形態に係るインターホンシステム100は、親機200、子機300及び外部サーバ400を備えてよい。親機200及び子機300は、インターホン装置の一例であってよい。
親機200は、住宅50内に設置されてよい。子機300は、住宅50の玄関等に設置されてよい。親機200と子機300とは、例えば、有線ケーブルによって接続される。親機200と子機300とは、無線接続されてもよい。
親機200は、住宅50内のネットワークに接続されてよい。例えば、親機200は、住宅50内に設置されたBBR(BroadBand Router)60に接続される。親機200は、BBR60に無線接続されてよい。例えば、親機200は、Wi−Fi(登録商標)によってBBR60に接続される。また、親機200は有線ケーブルによってBBR60と接続されてもよい。また、3G(3rd Generation)ネットワーク、及びLTE(Long Term Evolution)ネットワーク等の4G(4th Generation)ネットワーク対応の通信モジュールが親機に組み込まれ、ネットワークに接続されてもよい。
親機200は、BBR60経由で、BBR60に無線接続された通信端末500と通信してよい。通信端末500は、スマートフォン等の携帯電話であってよい。通信端末500は、例えば、Wi−FiによってBBR60に接続される。
また、親機200は、BBR60を介して、通信網の一例であるインターネット10に接続されてよい。親機200は、インターネット10及び携帯電話網20を介して通信端末500と通信してよい。携帯電話網20は、例えば、3G(3rd Generation)ネットワーク、及びLTE(Long Term Evolution)ネットワーク等の4G(4th Generation)ネットワークである。
また、親機200は、インターネット10に接続された外部サーバ400と通信してよい。外部サーバ400は、クライアント間の通信チャネルを確立させる。外部サーバ400は、例えば、SIP(Session Initiation Protocol)サーバである。
本実施形態に係る親機200は、外部サーバ400を介して、通信端末500との間の通信チャネルを確立する。そして、親機200は、子機300が捕捉した音声及び画像等のデータを、インターネット10及び携帯電話網20を介して通信端末500に送信するとともに、通信端末500から携帯電話網20及びインターネット10を介して受信した音声及び画像等のデータを、子機300に送信する。これにより、通信端末500が住宅50外に位置する場合であっても、通信端末500によって来訪者に応対することが可能となる。このように、インターネット10及び携帯電話網20を介して、子機300と通信端末500との間でデータを送受信するモードを屋外対応モードと呼ぶ場合がある。
また、本実施形態に係る親機200は、BBR60に接続された通信端末500との間の通信チャネルを確立する。そして、親機200は、子機300が捕捉した音声及び画像等のデータを、インターネット10を介さずに、BBR60経由で通信端末500に送信するとともに、通信端末500からBBR60経由で受信した音声及び画像等のデータを子機300に送信する。これにより、BBR60と通信を確立していれば、通信端末500がいずれの場所に位置しても、通信端末500によって来訪者に応対することが可能となる。このように、インターネット10を介さずに、BBR60を介して、子機300と通信端末500との間でデータを送受信するモードを屋内モードと呼ぶ場合がある。
親機200は、例えば、屋外対応モードの契約をしている通信端末500に対して、屋外対応モードでの子機300との間のデータの送受信を実行させる。また、親機200は、屋外対応モードの契約をしていない通信端末500に対して、屋内モードでの子機300との間のデータの送受信を実行させる。
親機200は、サーバ部224、第2クライアント部230及び第1クライアント部250を有する。サーバ部224は、クライアント間の通信チャネルを確立させる。サーバ部224は、例えば、SIPに従って、クライアント間の通信チャネルを確立させる。
第2クライアント部230は、サーバ部224のクライアントとして機能する。例えば、第2クライアント部230は、子機300から来訪通知を受信した場合に、通信端末500に対する通信確立要求を、サーバ部224に送信する。通信確立要求を受信したサーバ部224は、第2クライアント部230と通信端末500との間の、BBR60を介した通信チャネルを確立してよい。
これにより、住宅50への来訪を、住宅50内の通信端末500に通知することができ、通信端末500による応対を可能にすることができる。第2クライアント部230と通信端末500との間の、BBR60を介した通信チャネルは、第3通信チャネルの一例であってよい。
第1クライアント部250は、外部サーバ400のクライアントとして機能する。例えば、第1クライアント部250は、子機300から来訪通知を受信した場合に、通信端末500に対する通信確立要求を、外部サーバ400に送信する。通信確立要求を受信した外部サーバ400は、第1クライアント部250と通信端末500との間の、インターネット10及び携帯電話網20を介した通信チャネルを確立してよい。
これにより、住宅50への来訪を、住宅50外の通信端末500に通知することができ、通信端末500による応対を可能にすることができる。第1クライアント部250と通信端末500との間の、インターネット10及び携帯電話網20を介した通信チャネルは、第1通信チャネルの一例であってよい。第1クライアント部250は、例えば、SIPに従って第1通信チャネルを確立する。
第1クライアント部250は、さらに、サーバ部224のクライアントとして機能する。例えば、子機300からの来訪通知を第2クライアント部230が受信した場合に、第2クライアント部230が、第1クライアント部250に対する通信確立要求をサーバ部224に送信する。通信確立要求を受信したサーバ部224は、第2クライアント部230と第1クライアント部250との間の通信チャネルを確立させてよい。第2クライアント部230と第1クライアント部250との間の通信チャネルは、第2通信チャネルの一例であってよい。
そして、第1クライアント部250は、通信端末500に対する通信確立要求を外部サーバ400に送信することによって通信端末500との間の第1通信チャネルを確立し、第2クライアント部230から第2通信チャネルを介して受信したデータを、第1通信チャネルを介して通信端末500に送信してよい。これにより、子機300が捕捉した音声及び画像等のデータを、第2通信チャネル及び第1通信チャネルを介して通信端末500に転送することができ、かつ、通信端末500が送信した音声及び画像等のデータを第1通信チャネル及び第2通信チャネルを介して子機300に転送することができる。
インターホンシステム100は、さらに、APサーバ(Applicationサーバ)410を備えてよい。APサーバ410は、インターネット10に接続される。また、APサーバ410は、外部サーバ400に接続される。APサーバ410は、外部サーバ400に直接接続されてよく、インターネット10を介して接続されてもよく、また、専用網を介して接続されてもよい。
APサーバ410は、外部サーバ400が、親機200と通信端末500との間に通信チャネルを確立したときに用いた登録情報を利用して、各種サービスを親機200及び通信端末500に提供してよい。
例えば、APサーバ410は、通信端末500と親機200との間のデータ通信を中継することによって、ホームセキュリティサービスを提供する。例えば、親機200に電気錠が接続されている場合に、APサーバ410は、電気錠の操作信号を通信端末500から受信して親機200に転送する。これにより、通信端末500による電気錠の遠隔操作を可能にすることができる。また、例えば、親機200に住宅50内監視用のセンサーカメラが接続されている場合に、APサーバ410は、センサーカメラが捕捉したデータを親機200から受信して通信端末500に転送する。これにより、通信端末500による、住宅50の遠隔監視を実現することができる。また、例えば、親機200に火災報知器が接続されている場合に、APサーバ410は、火災報知器が捕捉したデータを親機200から受信して通信端末500に転送する。これにより、火災が発生した場合に、通信端末500に通知することができる。
また、例えば、APサーバ410は、音楽配信サービス等を親機200及び通信端末500に提供する。例えば、APサーバ410は、音楽配信サーバに接続して、音楽配信サーバが提供する複数のコンテンツから任意のコンテンツを通信端末500の使用者に選択させる。そして、APサーバ410は、音声配信サーバに、通信端末500の使用者によって選択されたコンテンツを親機200に向けて配信させる。これにより、通信端末500によってコンテンツを選択し、親機200によって音楽等を再生できるサービスを実現することができる。親機200は、通信端末500に比べてリビングなど家の中心となる位置に設置されている場合が多く、通信端末500によって音楽等を再生する場合に比べて、より広範囲に音楽の再生を実現することができる。
図2は、子機300の機能構成の一例を概略的に示す。子機300は、来訪検出部302、来訪通知送信部304、データ送受信部306、撮像部308、表示部310、音声取得部312及び音声出力部314を有する。
来訪検出部302は、来訪者を検出する。来訪検出部302は、例えば、押しボタンであり、押しボタンの押下によって来訪者を検出する。また、来訪検出部302は、人感センサであってもよい。来訪通知送信部304は、来訪検出部302が来訪者を検出した場合に、来訪通知を親機200に送信する。
データ送受信部306は、親機200との間でデータを送受信する。撮像部308は、カメラであってよい。撮像部308は、来訪者を撮像してよい。データ送受信部306は、撮像部308が撮像した画像データを親機200に送信してよい。表示部310は、液晶ディスプレイ等のディスプレイであってよい。表示部310は、データ送受信部306が親機200から受信した画像データを表示してよい。
音声取得部312は、マイクであってよい。音声取得部312は、来訪者の音声を取得してよい。データ送受信部306は、音声取得部312が取得した音声を示す音声データを親機200に送信してよい。音声出力部314は、スピーカーであってよい。音声出力部314は、データ送受信部306が親機200から受信した音声データを音声出力してよい。
来訪検出部302は、来訪者を検出した場合、データ送受信部306に、撮像部308により撮像された画像データを親機200に送信させてよい。これにより、親機200に対して、来訪者の画像データを提供することができる。
図3は、親機200の機能構成の一例を概略的に示す。親機200は、来訪通知受信部202、来訪通知部204、データ送受信部206、表示部208、撮像部210、音声出力部212、音声取得部214、応答受付部216、モード設定部220、通信制御部222、サーバ部224、端末登録部226、第2クライアント部230、第1クライアント部250、セキュリティ管理部282及びコンテンツ管理部284を有する。第2クライアント部230は、チャネル確立部232、通話開始要求受信部234、データ中継部236及び来訪通知転送部238を含む。第1クライアント部250は、検索応答部252、設定指示受信部254、装置識別情報送信部256、端末識別情報受信部258、端末識別情報格納部260、来訪通知受信部270、チャネル確立部272、通話開始要求受信部274及びデータ中継部276を含む。なお、親機200がこれらのすべての構成を備えることは必須とは限らない。
来訪通知受信部202は、子機300から来訪通知を受信する。来訪通知部204は、住宅50への来訪を通知する。来訪通知部204は、例えば、チャイム及びベル等の音、並びに来訪者の訪問を知らせる音声等によって、来訪を通知する。
データ送受信部206は、子機300との間でデータを送受信する。表示部208は、液晶ディスプレイ等のディスプレイであってよい。表示部208は、データ送受信部206が子機300から受信した画像データを表示してよい。来訪通知受信部202は、来訪通知を受信した場合に、子機300から受信した画像データを表示部208に表示させてよい。撮像部210は、カメラであってよい。撮像部210は、住宅50内の人物を撮像してよい。データ送受信部206は、撮像部210が撮像した画像データを子機300に送信してよい。
音声出力部212は、スピーカーであってよい。音声出力部212は、データ送受信部206が子機300から受信した音声データを音声出力してよい。音声取得部214は、マイクであってよい。音声取得部214は、住宅50内の人物の音声を取得してよい。データ送受信部206は、音声取得部214が取得した音声を示す音声データを子機300に送信してよい。
応答受付部216は、来訪通知に対する応答を受け付ける。応答受付部216は、例えば、押しボタンであり、来訪通知部204による通知後に、押しボタンが押下された場合に、応答を受け付けたと判定してよい。また、表示部208がタッチパネルディスプレイである場合、応答受付部216は、来訪通知部204による通知後に、表示部208に対するタッチ操作があった場合に、応答を受け付けたと判定してもよい。また、親機200が受話器を有する場合に、応答受付部216は、来訪通知部204による通知後に、受話器が設置場所から取り外されたことを検知した場合に、応答を受け付けたと判定してもよい。
モード設定部220は、屋内モード及び屋外対応モードのいずれかを設定する。モード設定部220は、例えば、親機200が備える不図示の操作部に対する操作に応じて、屋外対応モード又は屋内モードを設定する。また、例えば、表示部208がタッチパネルディスプレイである場合、モード設定部220は、表示部208に対する操作に応じて、屋外対応モード又は屋内モードを設定する。
通信制御部222は、来訪通知受信部202から来訪通知を受信する。通信制御部222は、モード設定部220によって設定されているモードに応じて、外部サーバ400によって第1クライアント部250と通信端末500との間に第1通信チャネルを確立するか、サーバ部224によって第2クライアント部230と通信端末500との間に第3通信チャネルを確立するかを切り替えてよい。
屋内モードが設定されている場合、通信制御部222は、チャネル確立部232に通信チャネルを確立させてよい。チャネル確立部232は、通信制御部222からの指示に応じて、通信端末500に対する通信確立要求を、サーバ部224に送信する。通信確立要求を受信したサーバ部224は、予め端末登録部226によって登録された通信端末500の登録情報を用いて、第2クライアント部230と通信端末500との間の第3通信チャネルを確立させる。
チャネル確立部232は、確立した第3通信チャネルを介して、住宅50への来訪を通信端末500に通知してよい。チャネル確立部232は、データ送受信部206が子機300から受信した画像データを、第3通信チャネルを介して通信端末500に送信してもよい。これにより、来訪者の画像データを通信端末500の使用者に提供することができる。
端末登録部226は、例えば、屋外対応モードの契約をしていない通信端末500を登録する。端末登録部226は、任意の手法によって通信端末500を登録してよい。例えば、端末登録部226は、まず、親機200に割り当てられたIPアドレス、シリアル番号及び初期パスワードを表示部208に表示させる。そして、表示されたIPアドレスを指定して親機200に接続した通信端末500から、シリアル番号及びパスワードを受信する。受信したシリアル番号及びパスワードが、表示部208に表示させたシリアル番号及び初期パスワードと一致した場合、端末登録部226は、通信端末500の製造番号の送信を促す。そして、端末登録部226は、通信端末500から受信した通信端末500の製造番号を用いて、通信端末500を登録する。
通話開始要求受信部234は、通信端末500から通話開始要求を受信する。通話開始要求受信部234が通信端末500から通話開始要求を受信した場合、データ中継部236は、データ送受信部206と通信端末500との間におけるデータ送受信の中継を開始してよい。これにより、子機300と通信端末500との間におけるデータの送受信を中継することができ、通信端末500による来訪者への応対を可能とする。
チャネル確立部232が、第3通信チャネルを介して住宅50への来訪を通信端末500に通知してから、予め定められた時間を経過するまでに通話開始要求受信部234が通話開始要求を受信しなかった場合、チャネル確立部232は、第3通信チャネルの確立を解除させてよい。
屋外対応モードが設定されている場合、通信制御部222は、来訪通知転送部238に、来訪通知を第1クライアント部250の来訪通知受信部270に対して転送させてよい。なお、通信制御部222は、来訪通知転送部238を介さずに、来訪通知を来訪通知受信部270に送信してもよい。
第1クライアント部250が含む検索応答部252、設定指示受信部254及び装置識別情報送信部256は、例えば、屋外対応モードの契約をしている通信端末500からの要求に従って、親機200を外部サーバ400に登録する。
検索応答部252は、通信端末500からの検索に応答する。例えば、検索応答部252は、通信端末500がWi−Fi環境下において送信した親機200の検索要求を受信した場合に、応答信号を送信する。
設定指示受信部254は、通信端末500から、外部サーバ400に対して親機200を登録させるべく親機200を識別する装置識別情報を送信させる初期設定指示を受信する。
装置識別情報送信部256は、設定指示受信部254が通信端末500から設定指示を受信したことに応じて、親機200を識別する装置識別情報及び親機200のIPアドレス等の登録情報を、インターネット10を介して外部サーバ400に送信する。親機200を識別する装置識別情報は、例えば、親機200のシリアル番号である。親機200から登録情報を受信した外部サーバ400は、登録情報を用いて親機200を登録してよい。
端末識別情報受信部258は、外部サーバ400に登録されている、通信端末500を識別する端末識別情報を、通信端末500から受信する。端末識別情報格納部260は、端末識別情報受信部258が受信した端末識別情報を格納する。
来訪通知受信部270は、来訪通知転送部238又は通信制御部222から来訪通知を受信する。チャネル確立部272は、来訪通知受信部270による来訪通知の受信に応じて、外部サーバ400を介して、第1クライアント部250と通信端末500との間の第1通信チャネルを確立する。チャネル確立部272は、端末識別情報格納部260に格納されている端末識別情報を用いて、外部サーバ400を介して、第1クライアント部250と通信端末500との間の第1通信チャネルを確立してよい。
チャネル確立部272は、確立した第1通信チャネルを介して、住宅50への来訪を通信端末500に通知してよい。チャネル確立部272は、データ送受信部206が子機300から受信した画像データを、第1通信チャネルを介して通信端末500に送信してもよい。これにより、来訪者の画像データを通信端末500の使用者に提供できる。
通話開始要求受信部274は、通信端末500から通話開始要求を受信する。通話開始要求受信部274が通信端末500から通話開始要求を受信した場合、データ中継部276は、データ送受信部206と通信端末500との間におけるデータ送受信の中継を開始してよい。これにより、子機300と通信端末500との間におけるデータの送受信を中継することができ、通信端末500による来訪者への応対を可能とする。
チャネル確立部272が、第1通信チャネルを介して住宅50への来訪を通信端末500に通知してから、予め定められた時間を経過するまでに通話開始要求受信部274が通話開始要求を受信しなかった場合、チャネル確立部272は、第1通信チャネルの確立を解除させてよい。
また、屋外対応モードが設定されている場合、通信制御部222は、チャネル確立部232に、第2クライアント部230と第1クライアント部250との間の第2通信チャネルを確立させてもよい。チャネル確立部232は、通信制御部222からの指示に応じて、第1クライアント部250に対する通信確立要求を、サーバ部224に送信する。通信確立要求を受信したサーバ部224は、第2通信チャネルを確立させる。
チャネル確立部232は、来訪通知転送部238に、確立した第2通信チャネルを介して訪問通知を来訪通知受信部270に転送させてよい。来訪通知受信部270による訪問通知の受信に応じて、チャネル確立部272は、第1クライアント部250と通信端末500との間の第1通信チャネルを確立させてよい。そして、通話開始要求受信部274が通信端末500から通話開始要求を受信したことに応じて、データ中継部276及びデータ中継部236が、データ送受信部206と通信端末500との間のデータ送受信の中継を開始してよい。これにより、子機300と通信端末500との間におけるデータの送受信を中継することができ、通信端末500による来訪者への応対を可能とする。
端末識別情報無効化部278は、予め定められた条件が満たされた場合に、端末識別情報格納部260が格納する端末識別情報を無効化する。ここで、端末識別情報を無効化するとは、端末識別情報を削除することであってよい。また、端末識別情報を無効化するとは、格納している端末識別情報を使用しないように制御することであってもよい。
例えば、端末識別情報無効化部278は、親機200の電源がオフにされた場合に、端末識別情報格納部260が格納する端末識別情報を無効化する。端末識別情報無効化部278は、端末識別情報を揮発性メモリに格納させることによって、親機200の電源がオフになった場合に、端末識別情報が削除されるようにしてもよい。
例えば、住宅50の居住者が転居して、別の居住者が住宅50に入居した場合に、端末識別情報格納部260に格納された端末識別情報が有効になったままだと、新たな入居者に対する来訪が、元の居住者の通信端末500に通知されてしまうおそれがある。しかし、親機200の電源がオフにされた場合に端末識別情報無効化部278が端末識別情報を無効化することによって、転居の際に親機200の電源がオフになったタイミングで、端末識別情報を無効化することができ、新たな入居者に対する来訪が、元の居住者の通信端末500に通知されてしまう事態の発生を防止することができる。なお、端末識別情報無効化部278は、親機200が格納する電話帳データが全て削除された場合に、端末識別情報を無効化してもよい。
セキュリティ管理部282は、データ送受信部206を介して、APサーバ410と通信する。例えば、セキュリティ管理部282は、APサーバ410から、電気錠の操作信号を受信する。そして、セキュリティ管理部282は、受信した電気錠の操作信号に応じて、電気錠を操作する。また、例えば、セキュリティ管理部282は、センサーカメラが捕捉したデータをAPサーバ410に送信する。また、例えば、セキュリティ管理部282は、火災報知器が捕捉したデータをAPサーバ410に送信する。
コンテンツ管理部284は、データ送受信部206を介してAPサーバ410と通信する。例えば、コンテンツ管理部284は、APサーバ410から、音楽コンテンツ等を受信する。コンテンツ管理部284は、APサーバ410の指示に基づいて、音楽コンテンツ等を配信する音声配信サーバから、音楽コンテンツ等を受信してもよい。音楽コンテンツ等を受信したコンテンツ管理部284は、音声出力部212に、音楽コンテンツを出力させてよい。
図4は、通信端末500の機能構成の一例を概略的に示す。通信端末500は、装置検索部502、設定指示送信部504、登録制御部506、端末識別情報受信部508、端末識別情報送信部510、通信確立要求受信部512、通話開始要求送信部514、データ送受信部516、表示部518、撮像部520、音声取得部522、音声出力部524及びAPサーバ通信部530を有する。なお、通信端末500がこれらのすべての構成を備えることは必須とは限らない。
装置検索部502は、親機200を検索する。装置検索部502は、例えば、同一のWi−Fiネットワークに所属する親機200を検索する。
設定指示送信部504は、装置検索部502が検索した親機200に対して、外部サーバ400に対して親機200を登録させるべく親機200を識別する装置識別情報を送信させる初期設定指示を送信する。
登録制御部506は、通信端末500を外部サーバ400に登録させる。登録制御部506は、通信端末500を識別する識別情報を外部サーバ400に送信することによって、通信端末500を外部サーバ400に登録させてよい。例えば、登録制御部506は、通信端末500のメールアドレスを外部サーバ400に送信する。
端末識別情報受信部508は、外部サーバ400に登録された通信端末500を識別する端末識別情報を外部サーバ400から受信する。端末識別情報送信部510は、端末識別情報受信部508が受信した端末識別情報を親機200に送信する。
通信確立要求受信部512は、親機200から通信確立要求を受信する。通信確立要求受信部512は、例えば、チャネル確立部272が外部サーバ400経由で送信した通信確立要求を受信する。また、通信確立要求受信部512は、例えば、チャネル確立部232がサーバ部224経由で送信した通信確立要求を受信する。
通話開始要求送信部514は、通話開始要求を親機200に送信する。通話開始要求送信部514は、通信端末500の使用者の指示に従って、通話開始要求を親機200に送信してよい。例えば、通話開始要求送信部514は、通話開始要求を送信してよいか否かを、表示部518を介して通信端末500の使用者に確認する。
データ送受信部516は、親機200との間でデータを送受信する。データ送受信部516は、例えば、第2クライアント部230を介して、子機300との間でデータを送受信する。また、データ送受信部516は、第1クライアント部250を介して、子機300との間でデータを送受信してよい。
表示部518は、液晶ディスプレイ及び有機ELディスプレイ等のディスプレイであってよい。表示部518は、データ送受信部516が受信した画像データを表示してよい。通信確立要求受信部512は、親機200から通信確立要求に加えて画像データを受信した場合、当該画像データを表示部518に表示させてよい。撮像部520は、カメラであってよい。撮像部520は、通信端末500の使用者を撮像してよい。データ送受信部516は、撮像部520が撮像した画像データを親機200に送信してよい。
音声取得部522は、マイクであってよい。音声取得部522は、通信端末500の使用者の音声を取得してよい。データ送受信部516は、音声取得部522が取得した音声を示す音声データを親機200に送信してよい。音声出力部524は、スピーカーであってよい。音声出力部524は、データ送受信部516が受信した音声データを音声出力してよい。
APサーバ通信部530は、APサーバ410と通信する。APサーバ通信部530は、例えば、親機200が備える電気錠の操作信号をAPサーバ410に送信する。また、APサーバ通信部530は、親機200に接続されたセンサーカメラの捕捉データをAPサーバ410から受信してよい。APサーバ通信部530は、受信した捕捉データを表示部518及び音声出力部524に出力させてよい。また、APサーバ通信部530は、親機200に接続された火災報知器の捕捉データをAPサーバ410から受信してよい。APサーバ通信部530は、受信した捕捉データを表示部518及び音声出力部524に出力させてよい。また、APサーバ通信部530は、音楽配信サーバが提供する複数のコンテンツから任意のコンテンツを選択する選択信号をAPサーバ410に送信してよい。
図5は、インターホンシステム100による処理フローの一例を概略的に示す。図5に示す処理フローは、外部サーバ400を介して親機200との間で通信チャネルを確立して、子機300との間でデータの送受信を実行するためのアプリが、通信端末500にインストールされた状態を開始状態として説明する。通信端末500は、インストールされた当該アプリを実行することによって、ステップ502(ステップをSと省略して記載する場合がある。)以降の処理を実行してよい。
S502では、Wi−Fi環境下において、通信端末500が親機200を検索する。S504では、親機200が応答信号を通信端末500に送信する。
S506では、通信端末500が、外部サーバ400に対して親機200を登録させるべく親機200を識別する装置識別情報を送信させる初期設定指示を、親機200に送信する。S508では、親機200が、S506で受信した初期設定指示に従って、装置識別情報を外部サーバ400に送信する。
S510では、外部サーバ400が親機200に対して応答信号を送信する。S512では、親機200が通信端末500に対して、完了報告を送信する。
S514では、通信端末500が、仮登録申請を外部サーバ400に送信する。S516では、外部サーバ400が、仮登録結果として、登録用のメールアドレスを通信端末500に送信する。
S518では、通信端末500が、S516で受信した登録用のメールアドレス宛てに空メールを送信する。S518で空メールを受信した外部サーバ400は、空メールの送信元メールアドレスを用いて、通信端末500を登録する。そして、S520では、外部サーバ400が、登録した通信端末500を識別する端末識別情報を通信端末500に送信する。
S522では、通信端末500が、S520で受信した端末識別情報を親機200に送信する。S524では、親機200が、登録が完了したことを示す登録完了通知を通信端末500に送信する。以上の処理フローによって、親機200及び通信端末500が外部サーバ400に登録される。
図6は、インターホンシステム100による処理フローの一例を概略的に示す。図6では、親機200が子機300から来訪通知を受信してから、親機200と通信端末500との間で通話が開始されるまでの処理フローについて説明する。なお、ここでは、第1クライアント部250の一例として第1SIPクライアント部251、外部サーバ400の一例として外部SIPサーバ401を採用した場合について説明する。
S602では、第1SIPクライアント部251が、宛先に通信端末500の端末識別情報を含めたINVITEメッセージを、外部SIPサーバ401に送信する。S604では、外部SIPサーバ401が、通信端末500に対してINVITEメッセージを転送する。
S606では、通信端末500が200 OKメッセージを外部SIPサーバ401に送信する。S608では、外部SIPサーバ401が、S606で受信した200 OKメッセージを第1SIPクライアント部251に対して転送する。
S610では、第1SIPクライアント部251が、ACKメッセージを外部SIPサーバ401に送信する。S612では、外部SIPサーバ401が、S610で受信したACKメッセージを通信端末500に転送する。そして、S614において、第1SIPクライアント部251と通信端末500との間の第1通信チャネルが確立する。
S616では、第1SIPクライアント部251が、第1通信チャネルを介して、子機300から受信した来訪者の画像データを通信端末500に送信する。S616で画像データを受信した通信端末500は、通信端末500の使用者に画像データを提示する。そして、通話開始するか否かを通信端末500の使用者に問い合わせる。使用者への問い合わせは、通信端末500が備える表示部518を介して行われてよい。ここでは、通話開始する旨の指示を使用者から受け付けたものとして説明を続ける。
S618では、通信端末500が、通話開始要求を第1SIPクライアント部251に送信する。S620では、第1SIPクライアント部251が、子機300と通信端末500との間での通話を開始させる。すなわち、第1SIPクライアント部251は、子機300が捕捉した音声及び画像等のデータを第1通信チャネルを介して通信端末500に送信し、通信端末500から第1通信チャネルを介して受信した音声及び画像等のデータを子機300に送信する。
図7は、インターホンシステム100による処理フローの一例を概略的に示す。図7では、親機200が子機300から来訪通知を受信してから、親機200と通信端末500との間で通話が開始されるまでの処理フローについて説明する。なお、ここでは、第2クライアント部230の一例として、サーバ部224の一例としてSIPサーバ部225、第1クライアント部250の一例として第1SIPクライアント部251を採用した場合について説明する。
S702では、第2SIPクライアント部231が、宛先に第1SIPクライアント部251の識別情報を含めたINVITEメッセージをSIPサーバ部225に送信する。S704では、SIPサーバ部225が、S702で受信したINVITEメッセージを第1SIPクライアント部251に転送する。
S706では、第1SIPクライアント部251が、200 OKメッセージをSIPサーバ部225に送信する。S708では、SIPサーバ部225が、S706で受信した200 OKメッセージを第2SIPクライアント部231に転送する。
S710では、第2SIPクライアント部231が、ACKメッセージをSIPサーバ部225に送信する。S712では、SIPサーバ部225が、S710で受信したACKメッセージを第1SIPクライアント部251に転送する。そして、S714において、第2SIPクライアント部231と第1SIPクライアント部251との間の第2通信チャネルが確立する。
S716では、第1SIPクライアント部251が、宛先に通信端末500の端末識別情報を含めたINVITEメッセージを、外部SIPサーバ401に送信する。S718では、外部SIPサーバ401が、通信端末500に対してINVITEメッセージを転送する。
S720では、通信端末500が200 OKメッセージを外部SIPサーバ401に送信する。S722では、外部SIPサーバ401が、S720で受信した200 OKメッセージを第1SIPクライアント部251に対して転送する。
S724では、第1SIPクライアント部251が、ACKメッセージを外部SIPサーバ401に送信する。S726では、外部SIPサーバ401が、S724で受信したACKメッセージを通信端末500に転送する。そして、S728において、第1SIPクライアント部251と通信端末500との間の第1通信チャネルが確立する。
S730では、第2SIPクライアント部231が、子機300から受信した画像データを、第2通信チャネルを介して第1SIPクライアント部251に送信する。S732では、S730で第2SIPクライアント部231から受信した画像データを、第1SIPクライアント部251が、第1通信チャネルを介して通信端末500に送信する。
ここでは、図6と同様、通信端末500が、通信端末500の使用者から通話開始する旨の指示を受け付けたものとして説明を続ける。S734では、通信端末500が、通話開始要求を第1通信チャネルを介して第1SIPクライアント部251に送信する。S736では、第1SIPクライアント部251が、S734で受信した通話開始要求を、第2通信チャネルを介して第2SIPクライアント部231に送信する。
S738では、第1SIPクライアント部251が、子機300と通信端末500との間で通話を開始させる。すなわち、第1SIPクライアント部251は、子機300が捕捉した音声及び画像等のデータを、第2通信チャネルを介して第2SIPクライアント部231から受信し、第1通信チャネルを介して通信端末500に送信する。また、第1SIPクライアント部251は、通信端末500から第1通信チャネルを介して受信した音声及び画像等のデータを、第2通信チャネルを介して、第2SIPクライアント部231を経由して、子機300に送信する。
なお、図7の処理フローでは、子機300から来訪通知を受信してから、第2SIPクライアント部231と第1クライアント部250との間の第2通信チャネルを確立する例を挙げて説明したがこれに限らない。子機300から来訪通知を受信する前に、第2通信チャネルを確立しておいてもよい。
図8は、インターホンシステム100による処理フローの一例を概略的に示す。図8では、親機200が子機300から来訪通知を受信してから、親機200と通信端末500との間で通話が開始されるまでの処理フローについて説明する。なお、ここでは、第2クライアント部230の一例として第2SIPクライアント部231、サーバ部224の一例としてSIPサーバ部225を採用した場合について説明する。
S802では、第2SIPクライアント部231が、宛先に通信端末500の端末識別情報を含めたINVITEメッセージを、SIPサーバ部225に送信する。S804では、SIPサーバ部225が、Wi−Fi経由で、通信端末500に対してINVITEメッセージを転送する。
S806では、通信端末500が200 OKメッセージをSIPサーバ部225に送信する。S808では、SIPサーバ部225が、S806で受信した200 OKメッセージを第2SIPクライアント部231に対して転送する。
S810では、第2SIPクライアント部231が、ACKメッセージをSIPサーバ部225に送信する。S812では、SIPサーバ部225が、S810で受信したACKメッセージを通信端末500に転送する。そして、S814において、第2SIPクライアント部231と通信端末500との間の第3通信チャネルが確立する。
S816では、第2SIPクライアント部231が、第3通信チャネルを介して、子機300から受信した来訪者の画像データを通信端末500に送信する。S6816で画像データを受信した通信端末500は、通信端末500の使用者に画像データを提示する。そして、通話開始するか否かを通信端末500の使用者に問い合わせる。使用者への問い合わせは、通信端末500が備える表示部518を介して行われてよい。ここでは、通話開始する旨の指示を使用者から受け付けたものとして説明を続ける。
S818では、通信端末500が、通話開始要求を第2SIPクライアント部231に送信する。S820では、第2SIPクライアント部231が、子機300と通信端末500との間での通話を開始させる。すなわち、第2SIPクライアント部231は、子機300が捕捉した音声及び画像等のデータを第1通信チャネルを介して通信端末500に送信し、通信端末500から第1通信チャネルを介して受信した音声及び画像等のデータを子機300に送信する。
以上の説明において、親機200の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよい。また、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせにより実現されてもよい。また、プログラムが実行されることにより、コンピュータが、親機200として機能してもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体又はネットワークに接続された記憶装置から、親機200の少なくとも一部を構成するコンピュータにインストールされてよい。
コンピュータにインストールされ、コンピュータを本実施形態に係る親機200として機能させるプログラムは、CPU等に働きかけて、コンピュータを、親機200の各部としてそれぞれ機能させる。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータに読込まれることにより、ソフトウエアと親機200のハードウエア資源とが協働した具体的手段として機能する。
また、コンピュータにインストールされ、コンピュータを本実施形態に係る通信端末500として機能させるプログラムは、CPU等に働きかけて、コンピュータを、通信端末500の各部としてそれぞれ機能させる。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータに読込まれることにより、ソフトウエアと通信端末500のハードウエア資源とが協働した具体的手段として機能する。
上述した実施形態では、親機200及び子機300をインターホン装置の一例として説明したが、これに限らない。親機200のみがインターホン装置であってもよい。また、インターホン装置は、親機200と子機300との機能を併せ持つ一の装置であってもよい。すなわち、インターホン装置は、例えば、住宅50の玄関に設置され、撮像部308、表示部310、音声取得部312、音声出力部314、来訪検出部302、モード設定部220、通信制御部222、サーバ部224、端末登録部226、第2クライアント部230及び第1クライアント部250を備える一の装置であってもよい。
また、上述した実施形態では、親機200が第1クライアント部250を有する例を挙げて説明したが、第2クライアント部230及び第1クライアント部250を有する記憶媒体が、親機200に接続されてもよい。例えば、第2クライアント部230及び第1クライアント部250を有するUSBメモリが、親機200にUSB接続されてよい。これにより、既存の親機200に対して、屋内モードで動作する機能及び屋外対応モードで動作する機能を追加することができる。
また、第2クライアント部230及びサーバ部224を有する親機200に対して、第1クライアント部250を有する記憶媒体が接続されてもよい。例えば、サーバ部224及び第2クライアント部230を有する親機200に対して、第1クライアント部250を有するUSBメモリがUSB接続されてよい。これにより、もともとサーバ部224及び第2クライアント部230を有する親機200に対して、第1クライアント部250を有するUSBメモリをUSB接続させることによって、屋外対応モードで動作する機能を追加することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。