以下図面を用いて、発明を実施するための最良の形態(以下、これを実施の形態とも呼ぶ)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
(1)出納システムの全体構成
(2)第1の実施の形態
(3)第2の実施の形態
(4)第3の実施の形態
(5)他の実施の形態
(1)出納システムの全体構成
まず、本発明を適用した紙幣入出金機が設けられる出納システムの全体構成について説明する。そして、係る出納システムの全体構成を説明した後、実施の形態として紙幣入出金機の構成を具体的に説明する。
図1において、1は全体として出納システムを示す。係る出納システム1は、例えば、金融機関の営業店内で接客用カウンタの後方に設置され、金銭に関する入金や出金等の各種処理を総合的に実行可能なように構築されている。
この場合、出納システム1は、本発明を適用した紙幣入出金機2を有している。紙幣入出金機2は、紙幣を1枚単位で入出金するものである。
また出納システム1は、金種別の紙幣を所定枚数毎に施封して小束にした状態で収納し、また紙幣の小束を出金する施封小束支払機3も有している。
さらに出納システム1は、例えば、小売店や公共施設等に設置される図示しない現金自動預払機(ATM:Automatic Teller Machine)に着脱可能で、当該現金自動預払機で行われる取引用の紙幣を収納する補充回収カセットに紙幣を補充し、また補充回収カセットから紙幣を回収する紙幣補充回収機4も有している。
さらに出納システム1は、各金種の新券(すなわち、新札)を出金する新券支払機5、金種別の一定枚数毎に棒状に重ねて包まれた硬貨(すなわち、棒金)を出金するための棒金支払機6、及び硬貨を1枚単位で入出金する硬貨入出金機7も有している。
さらに出納システム1は、紙幣入出金機2や施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、新券支払機5、棒金支払機6及び硬貨入出金機7で行われる入金や出金等の処理内容を認証して所定の帳票等に印字し排出する認証プリンタ8、及び現金以外の小切手や定期預金証書等の有価証券を取り込んで入金処理する現金外ポスト9も有している。
さらに出納システム1は、入金や出金等の各種処理に関する種々の情報を表示するディスプレイ10、入金や出金等の各種処理に関する種々の情報や指示等を入力するためのキーボード11、及び出納システム1全体を統括制御する制御装置12も有している。
出納システム1は、これら各種装置の少なくとも一部については比較的自由に配置することができるものの、例えば、棒金支払機6、施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、紙幣入出金機2、制御装置12及び硬貨入出金機7が、各々の正面を同一方向に向けた姿勢で順に隣接させるようにして横一列に並べて配置されている。
因みに、以下の説明では、出納システム1全体を、棒金支払機6、施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、紙幣入出金機2、制御装置12及び硬貨入出金機7各々の同一方向を向く正面と対峙して見た場合の図中に矢印a1で示す方向を、左方向とも呼び、当該左方向とは逆の方向を、右方向とも呼ぶ。
また、以下の説明では、出納システム1全体を、棒金支払機6、施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、紙幣入出金機2、制御装置12及び硬貨入出金機7各々の同一方向を向く正面と対峙して見た場合の図中に矢印b1で示す方向を、上方向とも呼び、当該上方向とは逆の方向を、下方向とも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、出納システム1全体を、棒金支払機6、施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、紙幣入出金機2、制御装置12及び硬貨入出金機7各々の同一方向を向く正面と対峙して見た場合の図中に矢印c1で示す方向(すなわち、各装置の正面が向く方向)を、前方向とも呼び、当該前方向とは逆の方向を、後方向とも呼ぶ。
また出納システム1は、例えば、紙幣補充回収機4の前上側に新券支払機5が組み込まれて一体化されていると共に、当該紙幣補充回収機4に認証プリンタ8が載置されている。
さらに出納システム1は、紙幣入出金機2にディスプレイ10が正面を前方向に向けて載置されると共に、当該ディスプレイ10の前にキーボード11が載置されている。さらに出納システム1は、硬貨入出金機7に現金外ポスト9が載置されている。
そして出納システム1では、右方向に添って順次隣接させるようにして配置された施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、及び紙幣入出金機2が、紙幣を左方向及び右方向に搬送する装置間搬送部によって接続されている。
これにより出納システム1は、施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、及び紙幣入出金機2の間で、施封や補充、回収等の各種処理に用いる紙幣を適宜、装置間搬送部を介して搬送して受け渡すことができるようにしている。
(2)第1の実施の形態
(2−1)紙幣入出金機の構成
図2において、2Aは全体として上述した紙幣入出金機2(図1)の具体例である第1の実施の形態による紙幣入出金機を示す。紙幣入出金機2Aは、略箱型の筐体(以下、これを入出金機筐体とも呼ぶ)20を有している。
入出金機筐体20内には、例えば、上側の所定位置に、上述した制御装置12からの指示のもとに、紙幣入出金機2A全体を制御する制御部21が配置されている。
また入出金機筐体20には、例えば、正面20A上寄りに、出金用の紙幣を行員に引き渡すための紙幣引渡部22、紙幣を返却するための紙幣返却部23、及び行員から入金用の紙幣を受け取るための紙幣受取部24が上から下へ順に配置されている。
さらに入出金機筐体20内には、紙幣受取部24の後側に、入金用の紙幣を鑑別するための入金紙幣鑑別部25が配置されている。
さらに入出金機筐体20内には、背面20B近傍の上寄りに、破損している紙幣や折れ癖、曲がり癖がついている紙幣等のような異常な紙幣(以下、これを特にリジェクト紙幣とも呼ぶ)を収納するためのリジェクト庫26が配置されている。
さらにまた入出金機筐体20内には、中央部に、一時保留ユニット30が収納されている。この場合、一時保留ユニット30は、例えば、前後に長い略直方体の枠状の保留ユニット筐体31を有している。
保留ユニット筐体31内には、紙幣の金種別に用意された複数(例えば、4個)の一時保留部32乃至35が前から後へ順に配置されている。
また保留ユニット筐体31内には、複数の一時保留部32乃至35よりも後(すなわち、最も後)に、出金用の紙幣を鑑別するための出金紙幣鑑別部36も配置されている。
これに加え入出金機筐体20内には、下側に、紙幣収納ユニット40が収納されている。この場合、紙幣収納ユニット40は、例えば、前後に長い略直方体状の収納ユニット筐体41を有している。
収納ユニット筐体41は、例えば、上端及び後端に、それぞれ当該収納ユニット筐体41の枠を残すように開口部が形成されている。
また収納ユニット筐体41内には、一時保留部32乃至35に対応させて紙幣の金種別に用意された複数(例えば、4個)の紙幣収納庫42乃至45が、その上端を当該一時保留部32乃至35の下端面に対向させて前から後へ順に配置されている。
そして入出金機筐体20内には、紙幣受取部24と入金紙幣鑑別部25の紙幣取込口との間に、複数の搬送部(図示せず)が順に接続されて配置されている。
これにより入出金機筐体20内には、これら複数の搬送部により、紙幣受取部24から繰り出される紙幣を入金紙幣鑑別部25へ搬送するための搬送路47が形成されている。
また入出金機筐体20内には、入金紙幣鑑別部25の紙幣繰出口と紙幣返却部23との間にも、複数の搬送部(図示せず)が順に接続されて配置されている。
これにより入出金機筐体20内には、これら複数の搬送部により、入金紙幣鑑別部25から繰り出される紙幣を紙幣返却部23へ搬送するための搬送路47が形成されている。
さらに入出金機筐体20内には、入金紙幣鑑別部25及び紙幣返却部23間の搬送路47の所定の分岐位置と各一時保留部32乃至35の上端部の紙幣取込口との間にも、複数の搬送部(図示せず)が順に接続されて配置されている。
これにより入出金機筐体20内には、これら複数の搬送部により、入金紙幣鑑別部25から繰り出される紙幣を、その分岐位置から一時保留ユニット30内の上寄りを通して各一時保留部32乃至35へ搬送するための搬送路47が形成されている。
さらに入出金機筐体20内には、各紙幣収納庫42乃至45の下端部と出金紙幣鑑別部36の紙幣取込口との間にも、複数の搬送部(後述する1つの搬送部50以外は図示せず)が順に接続されて配置されている。
これにより入出金機筐体20内には、これら複数の搬送部により、各紙幣収納庫42乃至45の下端部から繰り出される紙幣を、紙幣収納ユニット40内の下寄りから後寄りを順に通して出金紙幣鑑別部36へ搬送するための搬送路47が形成されている。
さらに入出金機筐体20内には、出金紙幣鑑別部36の紙幣繰出口と紙幣引渡部22との間にも、複数の搬送部(図示せず)が順に接続されて配置されている。
これにより入出金機筐体20内には、これら複数の搬送部により、出金紙幣鑑別部36から繰り出される紙幣を、紙幣引渡部22へ搬送するための搬送路47が形成されている。
さらに入出金機筐体20内には、出金紙幣鑑別部36及び紙幣引渡部22間の搬送路47の所定の分岐位置とリジェクト庫26との間に例えば、1つの搬送部(図示せず)が配置されている。
これにより入出金機筐体20内には、その搬送部により、出金紙幣鑑別部36から繰り出される紙幣を、その分岐位置からリジェクト庫26へ搬送するための搬送路47が形成されている。
さらにまた入出金機筐体20内には、入金紙幣鑑別部25及び各一時保留部32乃至35間の搬送路47の所定位置と、出金紙幣鑑別部36及び紙幣引渡部22間の搬送路47の所定位置との間に例えば、1つの搬送部(図示せず)が配置されている。
これにより入出金機筐体20内には、その搬送部により出金紙幣鑑別部36から繰り出された紙幣を、各一時保留部32乃至35へ搬送するための搬送路47が形成されている。
制御部21は、係る構成のもと、紙幣の入金時、行員により紙幣受取部24内に複数の紙幣が投入されると、当該紙幣受取部24内から複数の紙幣を所定の紙幣繰出機構によって1枚ずつ繰り出し搬送路47を介して入金紙幣鑑別部25へ搬送して、当該入金紙幣鑑別部25において紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
その結果、制御部21は、入金紙幣鑑別部25から異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として搬送路47を介し紙幣返却部23へ搬送する。
これにより制御部21は、そのリジェクト紙幣を紙幣返却部23内に所定の紙幣取込機構によって取り込ませて、行員に当該紙幣返却部23から取り出させるようにして返却する。
これに対し制御部21は、入金紙幣鑑別部25から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、搬送路47を介して当該紙幣の金種に応じた一時保留部32乃至35へ搬送する。
これにより制御部21は、その紙幣を一時保留部32乃至35内に所定の紙幣取込機構によって取り込ませて順に積層させるようにして一時的に保持させ、かくして当該紙幣の入金を一時的に保留する。
そして制御部21は、入金紙幣鑑別部25において、紙幣受取部24に投入された紙幣が全て鑑別されると、正常であると鑑別された紙幣の総額(すなわち、入金の金額)を、上述の制御装置12経由でディスプレイ10を介して行員に提示する。
その結果、制御部21は、入金の金額を確認した行員により例えば、キーボード11を介して紙幣の入金が指示されると、一時保留部32乃至35から一時的に保持していた紙幣を落下させるようにして真下の紙幣収納庫42乃至45に収納する。このようにして制御部21は、紙幣の入金を行うことができる。
一方、制御部21は、紙幣の出金時、行員により例えば、キーボード11を介して出金の金額が指定されると、紙幣収納庫42乃至45から所定の紙幣繰出機構によって、その指定された金額分の紙幣を1枚ずつ繰り出し搬送路47を介して出金紙幣鑑別部36へ搬送して、当該出金紙幣鑑別部36において紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
その結果、制御部21は、出金紙幣鑑別部36から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、搬送路47を介して紙幣引渡部22へ搬送し、当該紙幣引渡部22内に所定の紙幣取込機構によって取り込む。
そして制御部21は、紙幣引渡部22へ、出金用に指定された金額分の紙幣を搬送し終えると、行員に当該紙幣引渡部22から、その出金用に指定された金額分の紙幣を取り出させるようにして引き渡す。このようにして制御部21は、紙幣の出金を行うことができる。
ただし、制御部21は、この際、出金紙幣鑑別部36により異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として搬送路47を介してリジェクト庫26へ搬送して、当該リジェクト庫26内に所定の紙幣取込機構によって取り込む。
このようにして制御部21は、紙幣の出金時、紙幣収納庫42乃至45から繰り出した紙幣の中でリジェクト紙幣を発見すると、そのリジェクト紙幣を分別してリジェクト庫26に収納し、その後、出金には用いないようにする。
因みに、制御部21は、紙幣の入金や出金とは別に、行員による例えば、キーボード11を介した指示に応じて、各紙幣収納庫42乃至45に収納されている紙幣を計数することもできる。
すなわち、制御部21は、紙幣の計数時、例えば、各紙幣収納庫42乃至45を、これに収納されている紙幣の計数に順番に用いるようにして、当該紙幣収納庫42乃至45から紙幣繰出機構によって紙幣を1枚ずつ繰り出し搬送路47を介して出金紙幣鑑別部36へ搬送して、当該出金紙幣鑑別部36において紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
その結果、制御部21は、出金紙幣鑑別部36から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、搬送路47を介して当該紙幣の金種に応じた一時保留部32乃至35(すなわち、このとき紙幣を繰り出した紙幣収納庫42乃至45の真上に位置する一時保留部32乃至35)へ搬送する。
これにより制御部21は、その紙幣を一時保留部32乃至35内に紙幣取込機構によって取り込ませて順に積層させるようにして一時的に保持させる。
因みに、制御部21は、この際、出金紙幣鑑別部36により異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として上述の出金時と同様に搬送路47を介してリジェクト庫26へ搬送して収納する。
そして制御部21は、出金紙幣鑑別部36において、各紙幣収納庫42乃至45にそれぞれ収納されていた紙幣が全て鑑別されると、正常であると鑑別された紙幣の総額を、上述の制御装置12経由でディスプレイ10を介して行員に提示する。
その結果、制御部21は、行員により例えば、キーボード11を介して紙幣の総額が確認されたことが通知されると、一時保留部32乃至35から一時的に保持していた紙幣を落下させるようにして真下の紙幣収納庫42乃至45に再び収納する。このようにして制御部21は、紙幣の計数を行うことができる。
なお、入出金機筐体20内には、例えば、背面20B側上寄りに上述の装置間搬送部(図示せず)が配置されている。これにより制御部21は、紙幣補充回収機4から紙幣(すなわち、補充回収カセットから回収された紙幣)が鑑別された後、装置間搬送部を介して搬送されると、その紙幣を搬送路47を介して一時保留部32乃至35へ搬送し、これら一時保留部32乃至35を介して紙幣収納庫42乃至45に収納する。
また制御部21は、各紙幣収納庫42乃至45から繰り出した紙幣を、出金紙幣鑑別部36で鑑別した後、装置間搬送部を介して施封小束支払機3や紙幣補充回収機4へ搬送する。
このようにして制御部21は、紙幣補充回収機4により補充回収カセットから回収された紙幣を保管し、また紙幣補充回収機4に補充回収カセットに補充するための紙幣を供給し、さらに施封小束支払機3に施封して小束にするための紙幣を供給することができる。
ところで、紙幣収納ユニット40の収納ユニット筐体41内には、上述した搬送路47の一部を形成し、当該搬送路47の一部を境にして開閉可能に構成された1つの搬送部50が、複数の紙幣収納庫42乃至45よりも後(すなわち、最も後)に配置されている。
因みに、以下の説明では、自身が形成する搬送路47の一部を境にして開閉可能に構成された搬送部50を、特に開閉型搬送部50とも呼び、当該開閉型搬送部50が形成する搬送路47の一部を区間搬送路とも呼ぶ。
そして図3に示すように、紙幣収納ユニット40は、収納ユニット筐体41の左側面及び右側面にそれぞれ可動レール48が後方向と平行に取り付けられている。
また入出金機筐体20の左右の側面の内側下端部には、それぞれ収納ユニット筐体41の可動レール48に対向させてレールガイド49が後方向と平行に配置され、これらレールガイド49に当該可動レール48が係合されている。
これにより入出金機筐体20は、左右のレールガイド49、及びこれに係合された可動レール48を介して紙幣収納ユニット40を前方向及び後方向にスライド可能に保持している。
よって紙幣入出金機2Aは、開閉型搬送部50の区間搬送路に紙幣が詰まる、いわゆるジャムが発生して、その区間搬送路からジャムとなった紙幣(以下、これをジャム紙幣とも呼ぶ)を取り除かせる場合や、当該区間搬送路を清掃する場合等のような作業時、紙幣収納ユニット40全体を入出金機筐体20内から正面20Aの前に引き出させる。
そのうえで、紙幣入出金機2Aは、開閉型搬送部50を開かせて区間搬送路を開放することにより、当該空間搬送路からジャム紙幣を取り除かせ、また区間搬送路を清掃させる等のような作業を行わせることができる。
そして紙幣入出金機2Aは、開閉型搬送部50に対する作業が終了すると、当該開閉型搬送部50を閉じさせたうえで紙幣収納ユニット40全体を入出金機筐体20内に押し込むようにして収納させることができる。
(2−2)開閉型搬送部の構成
次いで、開閉型搬送部50の構成について具体的に説明する。図4乃至図6に示すように、開閉型搬送部50は、第1ガイド部51と、第2ガイド部52と、これら第1ガイド部51及び第2ガイド部52を支持するガイド支持部53とを有している。
ガイド支持部53は、例えば、略コ字状に形成されており、底板53Aの幅が、紙幣の搬送姿勢に応じて選定されている。
すなわち、ガイド支持部53の底板53Aの幅は、例えば、紙幣入出金機2Aが紙幣を、一方の長辺を搬送方向に向けて搬送するように構成される場合、当該紙幣の長辺の長さよりも長い所定長さに選定されている。
これに対しガイド支持部53の底板53Aの幅は、例えば、紙幣入出金機2Aが紙幣を、一方の短辺を搬送方向に向けて搬送するように構成される場合、当該紙幣の短辺の長さよりも長いものの長辺の長さよりも短い所定長さに選定されている。
そしてガイド支持部53は、収納ユニット筐体41内に、底板53Aを当該収納ユニット筐体41の底板41Aに当接させて、底板53Aの幅方向の両端に設けられた一対の平行な支持板53B、53Cを右方向に添って並べるようにして配置されている。
すなわち、ガイド支持部53は、収納ユニット筐体41内に底板53Aの幅方向を右方向と平行にして、一方の支持板53Bを左側に位置させると共に、他方の支持板53Cを右側に位置させて配置されている。
因みに、以下の説明では、ガイド支持部53において左側に位置する支持板53Bを、左支持板53Bとも呼び、右側に位置する支持板53Cを、右支持板53Cとも呼ぶ。
これに加えガイド支持部53の左支持板53B及び右支持板53Cには、中央部前寄りの所定の対向位置にそれぞれ軸受用孔部が穿設されている。
また第1ガイド部51は、例えば、略コ字状の第1筐体(以下、これを第1ガイド筐体とも呼ぶ)55を有し、当該第1ガイド筐体55の図示しない胴体板の幅が、ガイド支持部53の底板53Aの幅よりも僅かに短く選定されている。
すなわち、第1ガイド筐体55の胴体板の幅は、例えば、紙幣入出金機2Aが紙幣を、一方の長辺を搬送方向に向けて搬送するように構成される場合、ガイド支持部53の底板53Aの幅よりも僅かに短いものの、当該紙幣の長辺の長さ以上の所定の長さに選定されている。
これに対し第1ガイド筐体55の胴体板の幅は、例えば、紙幣入出金機2Aが紙幣を、一方の短辺を搬送方向に向けて搬送するように構成される場合、ガイド支持部53の底板53Aの幅よりも僅かに短いものの、当該紙幣の短辺の長さ以上の所定の長さに選定されている。
さらに第1ガイド筐体55は、胴体板の幅方向の両端に設けられた一対の平行な側板55A、55Bが略への字平板状に形成されている。
この場合、第1ガイド筐体55において一対の側板55A、55Bは、例えば、一端部から中央部までの短冊状の部分において、当該中央部から他端部が斜めに伸びている側の直線状の縁に胴体板の両端が接合されている。
これにより第1ガイド筐体55は、一対の側板55A、55Bにおいて一端部から中央部までの短冊状の部分を胴体板の一面側に突出させると共に、当該一対の側板55A、55Bにおいて中央部から斜めに伸びている他端部を胴体板の他面側に突出させている。
さらに第1ガイド筐体55は、一対の側板55A、55Bの間に、紙幣を搬送するための例えば、複数のローラ軸や、これら複数のローラ軸に所定個数ずつ取り付けられた搬送ローラ、板状の搬送ガイド等のような図示しない種々の搬送用部品が設けられている。
因みに、複数のローラ軸は、一対の側板55A、55Bの間に、当該ローラ軸の長手方向を第1ガイド筐体55の胴体板の幅方向と平行にし、かつ一対の側板55A、55Bにおける胴体板に接合されている側とは反対側の一端隅部から他端隅部に亘る略への字状の縁55AX、55BXに沿って所定の間隔で設けられている。
これにより複数のローラ軸は、個々の搬送ローラの周側面の一部を、第1ガイド筐体55の一対の側板55A、55Bの間の空間よりも外側(すなわち、第1ガイド筐体55の一対の側板55A、55Bの縁55AX、55BXの外側)に僅かに突出させている。
また搬送ガイドは、第1ガイド筐体55の一対の側板55A、55Bの縁55AX、55BXに添って、当該縁55AX、55BXよりも外側に突出しないように設けられている。
そして第1ガイド部51は、第1ガイド筐体55の胴体板の幅方向を右方向と平行にして一対の側板55A、55Bの一端を真上に向け、かつ他端を前斜め下に向けた姿勢で、第1ガイド筐体55の一対の第1ガイド筐体側面となる当該一対の側板55A、55Bの外面において中央部下寄りの所定位置が、ガイド支持部53の左支持板53B及び右支持板53Cの内面上寄りに接合されている。
これによりガイド支持部53は、第1ガイド部51を、第1ガイド筐体55の一方の側板55Aを左側に位置させると共に、他方の側板55Bを右側に位置させて支持(固定)している。
因みに、以下の説明では、第1ガイド筐体55において左側に位置する一方の側板55Aを、第1ガイド左側板55Aとも呼び、右側に位置する他方の側板55Bを、第1ガイド右側板55Bとも呼ぶ。
また、以下の説明では、第1ガイド筐体55の第1ガイド左側板55Aにおいて胴体板に接合されている側とは反対側の一端隅部から他端隅部に亘る略への字状の縁55AXを、第1ガイド左後縁55AXとも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、第1ガイド筐体55の第1ガイド右側板55Bにおいて胴体板に接合されている側とは反対側の一端隅部から他端隅部に亘る略への字状の縁55BXを、第1ガイド右後縁55BXとも呼ぶ。
一方、第2ガイド部52は、例えば、略コ字状の第2筐体(以下、これを第2ガイド筐体とも呼ぶ)56を有し、当該第2ガイド筐体56の図示しない胴体板の幅が、第1ガイド筐体55の胴体板の幅と等しく選定されている。
また第2ガイド筐体56は、胴体板の幅方向の両端に設けられた一対の平行な側板56A、56Bが略への字平板状に形成されている。
この場合、第2ガイド筐体56において一対の側板56A、56Bは、例えば、一端部から中央部までの短冊状の部分において、当該中央部から他端部が斜めに伸びている側とは反対側の直線状の縁に胴体板の両端が接合されている。
これにより第2ガイド筐体56は、一対の側板56A、56B全体(すなわち一端部から中央部までの短冊状の部分、及び当該中央部から斜めに伸びる他端部)を胴体板の一面側に突出させている。
さらに第2ガイド筐体56は、当該第2ガイド筐体56の一対の第2ガイド筐体側面となる一対の側板56A、56Bの外面において他端寄りの所定位置にそれぞれ回動軸57、58が、胴体板の幅方向と平行な1の仮想線上に位置させて植設されている。
そして第2ガイド筐体56にも、一対の側板56A、56Bの間に、紙幣を搬送するための例えば、複数のローラ軸や、これら複数のローラ軸に所定個数ずつ取り付けられた搬送ローラ、板状の搬送ガイド等のような図示しない種々の搬送用部品が設けられている。
因みに、複数のローラ軸は、一対の側板56A、56Bの間に、当該ローラ軸の長手方向を第2ガイド筐体56の胴体板の幅方向と平行にし、かつ一対の側板56A、56Bにおける胴体板に接合されている側とは反対側の一端隅部から他端隅部に亘る略への字状の縁56AX、56BXに沿って所定の間隔で設けられている。
これにより複数のローラ軸は、個々の搬送ローラの周側面の一部を、第2ガイド筐体56の一対の側板56A、56Bの間の空間よりも外側(すなわち、第2ガイド筐体56の一対の側板56A、56Bの縁56AX、56BXの外側)に僅かに突出させている。
また搬送ガイドは、第2ガイド筐体56の一対の側板56A、56Bの縁56AX、56BXに添って、当該縁56AX、56BXよりも外側に突出しないように設けられている。
そして第2ガイド部52は、第2ガイド筐体56の胴体板の幅方向を右方向と平行にして一対の側板56A、56Bの一端を上側に向け、かつ他端を前斜め下側に向けた姿勢で、一方の側板56Aの回動軸57が、ガイド支持部53の左支持板53Bの軸受用孔部に当該左支持板53Bの内面側から挿入されている。
また第2ガイド部52は、係る姿勢で、第2ガイド筐体56の他方の側板56Bの回動軸58が、ガイド支持部53の右支持板53Cの軸受用孔部に当該右支持板53Cの内面側から挿入されている。
これによりガイド支持部53は、第2ガイド部52を、第2ガイド筐体56の一方の側板56Aを左側に位置させると共に、他方の側板56Bを右側に位置させ、回動軸57、58を中心にして図中に矢印d1で示す一回転方向、及びこれとは逆の他回転方向に回動可能に支持している。
すなわち、ガイド支持部53は、第1ガイド部51を固定したまま、当該第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を開閉可能に支持している。
因みに、以下の説明では、第2ガイド筐体56において左側に位置する一方の側板56Aを、第2ガイド左側板56Aとも呼び、右側に位置する他方の側板56Bを、第2ガイド右側板56Bとも呼ぶ。
また、以下の説明では、第2ガイド筐体56の第2ガイド左側板56Aにおいて胴体板に接合されている側とは反対側の一端隅部から他端隅部に亘る略への字状の縁56AXを、第2ガイド左前縁56AXとも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、第2ガイド筐体56の第2ガイド右側板56Bにおいて胴体板に接合されている側とは反対側の一端隅部から他端隅部に亘る略への字状の縁56BXを、第2ガイド右前縁56BXとも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、第2ガイド筐体56の第2ガイド左側板56Aにおいて胴体板に接合されている側の一端隅部から他端隅部に亘る略への字状の縁56AYを、第2ガイド左後縁56AYとも呼ぶ。
さらにまた、以下の説明では、第2ガイド筐体56の第2ガイド右側板56Bにおいて胴体板に接合されている側の一端隅部から他端隅部に亘る略への字状の縁56BYを、第2ガイド右後縁56BYとも呼ぶ。
ところで、開閉型搬送部50(図4及び図5)は、第2ガイド部52を他回転方向へは、第1ガイド左後縁55AXに第2ガイド左前縁56AXを近接させ、かつ第1ガイド右後縁55BXに第2ガイド右前縁56BXを近接させて、第1ガイド部51に対し当該第2ガイド部52を閉じる閉位置まで回転させることができる。
実際に開閉型搬送部50は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が他回転方向の閉位置まで回転して閉じられると、当該第2ガイド部52の複数の搬送ローラを、第1ガイド部51の対向する搬送ローラに押し付ける。
また開閉型搬送部50は、この際、第2ガイド部52の搬送ガイドの一面を、第1ガイド部51の対向する搬送ガイドの一面に、紙幣の厚みよりも僅かに広い所定の隙間を空けて近接させる。
さらに開閉型搬送部50は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が他回転方向の閉位置まで回転して閉じられた場合は、図示しないロック機構により第2ガイド部52を第1ガイド部51に対して閉じた状態(すなわち、閉位置に止めた状態)にロックさせることができる。
よって開閉型搬送部50は、第2ガイド部52が第1ガイド部51に対して閉じた状態にロックされると、当該第1ガイド部51及び第2ガイド部52の対向する搬送ローラ同士を押し付けた状態、及び対向する搬送ガイド同士を近接させた状態を維持する。
これにより開閉型搬送部50は、第1ガイド部51と第2ガイド部52との間に、これら複数の搬送ローラ及び複数の搬送ガイドにより上述の搬送路47の一部である区間搬送路を形成することができる。
そして開閉型搬送部50は、このように第1ガイド部51と第2ガイド部52との間に区間搬送路を形成すると、その区間搬送路を介して紙幣を搬送することができる。
すなわち、開閉型搬送部50は、このように区間搬送路を形成した状態で制御部21により図示しないモータを介して例えば、第1ガイド部51の複数のローラ軸が回転駆動されると、これに応じて当該第1ガイド部51において複数のローラ軸と共に複数の搬送ローラを他回転方向に回転させる。
また開閉型搬送部50は、この際、第1ガイド部51における複数の搬送ローラの他回転方向への回転に連動させて、これら複数の搬送ローラが押し付けられている第2ガイド部52の複数の搬送ローラをローラ軸と共に一回転方向へ回転させる。
この状態で開閉型搬送部50は、紙幣収納庫42乃至45から順次1枚ずつ繰り出されて後方向へ搬送された紙幣を、区間搬送路の前側の一端に位置する第1ガイド部51の複数の搬送ローラと第2ガイド部52の対向する複数の搬送ローラとの間に挟み込むように取り込む。
また開閉型搬送部50は、その紙幣を区間搬送路の一端から上側の他端に沿って第1ガイド部51の複数の搬送ローラと第2ガイド部52の対向する複数の搬送ローラとの間で順に挟み込んでは押し出すようにして走行させる。
そして開閉型搬送部50は、区間搬送路の他端に位置する第1ガイド部51の複数の搬送ローラと第2ガイド部52の対向する複数の搬送ローラとの間から、これに挟み込んだ紙幣を上側に押し出して出金紙幣鑑別部36へ送る。
このようにして開閉型搬送部50は、紙幣収納庫42乃至45側から搬送される紙幣を、区間搬送路を介して出金紙幣鑑別部36側へ搬送することができる。
また開閉型搬送部50(図6)は、例えば、第2ガイド部52を一回転方向へは、第2ガイド筐体56の胴体板の下端と共に第2ガイド左後縁56AY及び第2ガイド右後縁56BYの屈曲部を収納ユニット筐体41の底板41Aに当接させて、第1ガイド部51に対し当該第2ガイド部52を目一杯開く開位置(以下、これを特に全開位置とも呼ぶ)まで回転させることができる。
因みに、第2ガイド左後縁56AY及び第2ガイド右後縁56BYの屈曲部は、当該第2ガイド左後縁56AY及び第2ガイド右後縁56BYにおいて、第2ガイド左側板56A及び第2ガイド右側板56Bの中央部と他端部との境界部分となる角部である。
これにより開閉型搬送部50は、第1ガイド部51と第2ガイド部52との間に十分な作業スペースを確保して、ジャムの取り除きや搬送ローラの清掃等の作業を行わせることができる。
そして開閉型搬送部50には、第1ガイド部51に対する第2ガイド部52の開閉を検出するための例えば、コ字状の光センサ59Aと、角棒状の検知レバー59Bとからなる開閉検出器59が設けられている。
光センサ59Aは、例えば、第1ガイド左側板55Aの外面の所定位置に、一対の腕部の先端を後方向に向け、かつ第1ガイド左後縁55AXと面一にして配置されている。
また検知レバー59Bは、例えば、第2ガイド左側板56Aの外面の所定位置に、先端部を第2ガイド左前縁56AXから前側へ突出させて、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が閉じられたとき当該先端部を光センサ59Aの一対の腕部の間に入り込ませるように配置されている。
この場合、光センサ59Aは、例えば、一方の腕部に発光素子が設けられると共に、他方の腕部に当該発光素子から発射される発射光を受光する受光素子が設けられている。
そして光センサ59Aは、第1ガイド部51に対する第2ガイド部52の開閉に応じて信号レベルを変化させる開閉検出信号を上述の制御部21に送出する。
すなわち、光センサ59Aは、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が閉じられている間は、発光素子から発射している発射光が検知レバー59Bにより遮られて受光素子で受光し得なくなることで、例えば、開閉検出信号の信号レベルを論理「L」レベルに立ち下げる。
また光センサ59Aは、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が開かれている間は、発光素子から発射している発射光を検知レバー59Bにより遮られることなく受光素子で受光し得ることで、例えば、開閉検出信号の信号レベルを論理「H」レベルに立ち上げる。
よって制御部21は、開閉検出器59の光センサ59Aから与えられる開閉検出信号の信号レベルに基づき、第1ガイド部51に対する第2ガイド部52の開閉の有無を検出することができる。
これにより制御部21は、例えば、入出金機筐体20から紙幣収納ユニット40が引き出されて開閉型搬送部50に対する作業が行われた後、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が開かれたまま、紙幣収納ユニット40が入出金機筐体20内に収納された場合は、上述の制御装置12経由でディスプレイ10を介して作業者に、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が開かれたままであることを通知することができる。
係る構成に加え開閉型搬送部50には、第1ガイド筐体55の第1ガイド左側板55Aから第2ガイド筐体56の第2ガイド左側板56Aに亘り、第1ガイド部51に対する第2ガイド部52の開閉を制御する開閉制御部60が設けられている。
図5と共に図7乃至図9に示すように、開閉制御部60は、第1ガイド筐体55の第1ガイド左側板55Aに取り付けられる第1ブラケット61と、第2ガイド筐体56の第2ガイド左側板56Aに取り付けられる第2ブラケット62とを有している。
第1ブラケット61は、支持板(以下、これを第1支持板とも呼ぶ)61Aとガイド当接板61Bとが連結板61Cの両端に接合されて、当該第1支持板61Aとガイド当接板61Bとを所定の間隔を空けて対向させた略コ字状に形成されている。
そして第1ブラケット61は、第1ガイド筐体55の第1ガイド左側板55Aに対し、当該第1ガイド左側板55Aの外面の一端部にガイド当接板61Bの外面を接合するようにして取り付けられている。
この場合、第1ブラケット61において第1支持板61Aは、支持板後端部がガイド当接板61B(すなわち、第1ガイド左側板55A)とほぼ平行で、支持板前端部が左方向へほぼ直角に屈曲されている。
また第1ブラケット61において第1支持板61Aは、支持板後端部の後下隅部分が、後上隅部分よりも後側に張り出して、当該後下隅部分を第1ガイド左側板55Aの第1ガイド左後縁55AXよりも後側に突出させている。
そして第1支持板61Aの支持板後端部には、後下隅部分から前斜め上方向へ向けて(すなわち、後側よりも前側を上げるように傾斜させて)、所定の幅を有する長細いほぼ直線状の支持孔部61AXが穿設されている。
因みに、以下の説明では、第1支持板61Aの支持板後端部に穿設された支持孔部61AXを、第1支持孔部61AXとも呼ぶ。
一方、第2ブラケット62は、略短冊状の肩部の一方の縁の中央よりも一端寄りに胴体部が突設されて略T字状に形成された支持板(以下、これを第2支持板とも呼ぶ)62Aを有している。
また第2ブラケット62において第2支持板62Aには、肩部の一端にL字状の脚部62Bが、当該第2支持板62Aの一面側に突出するように設けられ、その脚部62Bの底面を第2支持板62Aの一面と平行にしている。
さらに第2ブラケット62において第2支持板62Aには、肩部の他方の縁に突当板62Cが、当該第2支持板62Aの一面側に垂直に(すなわち、第2支持板62Aの一面に対して垂直に)突出するように設けられている。
そして第2ブラケット62は、第2ガイド筐体56の胴体板に突当板62Cを突き当てて第2支持板62Aの一面全体を、第2ガイド左側板56Aの外面と平行にして対向させている。
そのうえで第2ブラケット62は、第2ガイド筐体56の第2ガイド左側板56Aに対し、当該第2ガイド左側板56Aの外面の一端部に脚部62Bの底面を接合するようにして取り付けられている。
この場合、第2ブラケット62は、脚部62Bにおいて底面から第2支持板62Aまでの、当該第2支持板62Aの一面に対して垂直な部分の長さが適宜選定されている。
これにより第2ブラケット62は、第2支持板62Aを第1ブラケット61の第1支持板61Aの支持板後端部と平行にして、当該第1支持板61Aの支持板後端部よりも僅かに左側に位置させている。
また第2ブラケット62は、第2支持板62Aにおいて肩部に対する胴体部の長さ、及び当該胴体部の突設位置が適宜選定されている。
これにより第2ブラケット62は、第2支持板62Aの胴体部を第2ガイド左側板56Aの第2ガイド左前縁56AXよりも前側に突出させている。
そして第2ブラケット62は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が他回転方向の閉位置まで回転して閉じられた場合、第2支持板62Aの胴体部を第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの支持板後端部の左斜め下に位置させている。
さらに第2支持板62Aには、胴体部の先端近傍から肩部の中央部に亘り例えば、第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの幅と等しい幅を有し、回動軸57を中心とする所定半径の円を基準とした円弧状の(すなわち、回動軸57を中心とする所定半径の円の円周の一部である円弧に沿った)長細い支持孔部62AXが穿設されている。
因みに、以下の説明では、第2支持板62Aに穿設された支持孔部62AXを、第2支持孔部62AXとも呼ぶ。
そして第2支持板62Aには、肩部の他端前隅に、ばね係止部(以下、これを第2ばね係止部とも呼ぶ)62Dが当該第2支持板62Aの他面側に突出するように設けられている。
また開閉制御部60は、例えば、細長い平板状のリンクレール63を有している。リンクレール63は、一面の一端部に所定長さの円柱でなる第1ポスト64が植設されると共に、当該一面の他端部に第1ポスト64よりも短い円柱でなる第2ポスト65が植設されている。
この場合、リンクレール63の第1ポスト64は、先端部が第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの幅よりも僅かに短い所定の直径を有するように形成されると共に、根元部が当該第1支持孔部61AXの幅よりも太く(すなわち、先端部よりも一回り太く)形成されている。
またリンクレール63の第2ポスト65は、第1ポスト64の先端部の直径と等しい直径を有するように形成されている。
そしてリンクレール63は、第2ポスト65が、第2支持板62Aの左側(すなわち、他面側)から第2支持孔部62AXに挿入されている。
そのうえでリンクレール63は、第2支持板62Aの右側(すなわち、一面側)で第2ポスト65の先端に、第2支持孔部62AXの幅よりも大きい直径を有する例えば、円板状の抜止部66が取り付けられている。
そしてリンクレール63は、第2ポスト65の長さが適宜選定されている。これにより第2ブラケット62は、リンクレール63を第2支持板62Aと平行にした状態で、第2ポスト65を第2支持孔部62AXにより当該第2支持孔部62AXの孔部前端及び孔部後端へ移動可能に支持している。
またリンクレール63は、第1ポスト64の先端部が、第1支持板61Aの支持板後端部の左側から第1支持孔部61AXに挿入されている。
そのうえでリンクレール63は、第1支持板61Aの支持板後端部の右側で第1ポスト64の先端に、第1支持孔部61AXの幅よりも大きい直径を有する例えば、円板状の抜止部67が取り付けられている。
すなわち、リンクレール63は、第1ポスト64の先端部を第1ブラケット61の第1支持孔部61AXに挿入した状態で、当該第1ポスト64の根元部を第1支持板61Aの支持板後端部の左側に位置させると共に、抜止部67を第1支持板61Aの支持板後端部の右側に位置させている。
そしてリンクレール63は、第1ポスト64の根元部及び先端部の長さがそれぞれ適宜選定されている。これにより第1ブラケット61は、第2支持板62Aと平行なリンクレール63を第1支持板61Aの支持板後端部とも平行にした状態で、第1ポスト64を第1支持孔部61AXにより当該第1支持孔部61AXの孔部前端及び孔部後端へ移動可能に支持している。
このようにして開閉制御部60は、リンクレール63を介して第1ブラケット61及び第2ブラケット62を連結している。
そしてリンクレール63は、第2ガイド部52が第1ガイド部51に対し閉じた状態にロックされた場合、第2ポスト65を第2支持孔部62AXの孔部後端に突き当てると共に、第1ポスト64の先端部を第1支持孔部62AXの孔部前端に当接させ、又は近接させるように、長さと共に一端部及び他端部における第1ポスト64及び第2ポスト65の取付位置が適宜選定されている。
またリンクレール63は、他面の一端部に、ばね係止部(以下、これを第1ばね係止部とも呼ぶ)68が植設されている。
そして開閉制御部60は、自然長やバネ定数等が適宜選定された圧縮コイルばね69も有している。圧縮コイルばね69は、一端が、リンクレール63の第1ばね係止部68に穿設された係止孔部を介して当該第1ばね係止部68に係止されている。
また圧縮コイルばね69は、他端が、第2ブラケット62の第2ばね係止部62Dに穿設された係止孔部を介して当該第2ばね係止部62Dに係止されている。
ここで、第2ガイド部52は、上述のように種々の搬送用部品が設けられていることにより、自重(すなわち、第2ガイド部52全体の重さであり、これをガイド部自重とも呼ぶ)が比較的重くなっている。
また第2ガイド部52は、一端部(すなわち、上側の端部)から中央部までの重さが、ガイド部自重のほとんどを占めている。
そして第2ガイド部52は、ガイド支持部53により、ガイド部自重のほとんどを占める一端部及び中央部よりも前側の斜め下に設けられ回動軸57、58を中心にして一回転方向及び他回転方向に回動可能に支持されている。
このため第2ガイド部52には、ガイド部自重により一回転方向に回転するような力(以下、これを自重回転力とも呼ぶ)が作用している。
よって圧縮コイルばね69には、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が閉じた状態にロックされていなければ、第2ガイド部52に作用している自重回転力を受けて、当該第2ガイド部52により他端部を後斜め下に引っ張るような外力が加えられる。
因みに、以下の説明では、第2ガイド部52に作用している自重回転力のみで、圧縮コイルばね69に加えられる当該第2ガイド部52により他端部を後斜め下に引っ張るような外力を、ガイド引張力とも呼ぶ。
ただし、圧縮コイルばね69は、ガイド引張力よりも大きい力が加わらないと、何ら伸びずにリンクレール63の一端部に対し、第2ブラケット62と共に第2ガイド部52を近づけて付勢するような所定の弾性力を有するように形成されている。
すなわち、圧縮コイルばね69は、ガイド引張力よりも大きい力が加わらないと、リンクレール63の一端部に第2ブラケット62と共に第2ガイド部52を近づけるように付勢することで、第2ポスト65を第2支持孔部62AXの孔部後端に突き当てるように形成されている。
よって開閉制御部60(図5)は、第2ガイド部52が第1ガイド部51に対して閉じた状態にロックされた場合、圧縮コイルばね69によりリンクレール63の一端部に第2ガイド部52を近づけるように付勢して第2ポスト65を第2支持孔部62AXの孔部後端に突き当てると共に、第1ポスト64の先端部を第1支持孔部62AXの孔部前端に当接させ、又は近接させる。
そして図10に示すように、開閉型搬送部50では、第1ガイド部51に対して閉じられていた第2ガイド部52のロックが解除された場合に例えば、当該第2ガイド部52が作業者により何ら支えられていないと、その第2ガイド部52が自重回転力の作用により回動軸57、58を中心にして一回転方向へ独りでに回転する。
この際、開閉制御部60は、圧縮コイルばね69に第2ガイド部52を介してガイド引張力だけが加わるため、当該圧縮コイルばね69を何ら伸ばさない。
このため開閉制御部60は、このように第2ガイド部52がガイド部自重により閉位置から一回転方向へ独りでに回転すると、リンクレール63の第2ポスト65を第2ブラケット62の第2支持孔部62AXの孔部後端に突き当てたまま、当該リンクレール63の第1ポスト64の先端部を第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの傾斜に沿って孔部前端側から孔部後端まで移動させて突き当てる。
これにより開閉制御部60は、第2ガイド部52の一回転方向への回転を強制的に停止させる。すなわち、開閉制御部60は、第2ガイド部52を全開位置までは回転(すなわち、変位)させずに、その全開位置よりも閉位置側の第1ガイド部51に対し半開の状態にする開位置まで回転(すなわち、変位)させて、その回転を強制的に停止させる。
因みに、以下の説明では、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が半開の状態となる開位置を、特に半開位置とも呼ぶ。
よって開閉制御部60は、このように第2ガイド部52がガイド部自重により一回転方向へ独りでに回転しても、当該第2ガイド部52が収納ユニット筐体41の底板41Aに衝突して破損することを確実に防止することができる。
ところで、開閉制御部60は、この際、第2ガイド部52を一回転方向の半開位置まで回転させることで、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を、作業を行うには狭いものの、第1ガイド部51の一端部(すなわち、上側の端部)と第2ガイド部52の一端部(すなわち、上側の端部)との間に上から大人の指が入る程度の隙間を空けるように僅かに開かせている。
すなわち、開閉制御部60は、このように第1ガイド部51に対し第2ガイド部52がガイド部自重により一回転方向へ独りでに回転した場合、その回転角度が大きいほど、回転の勢いが増すものの、当該回転を勢いが比較的大きくなる前の半開位置で停止させる。
このため開閉制御部60は、第2ガイド部52の一回転方向への回転を停止させる際、当該第2ガイド部52において回動軸57、58や当該回動軸57、58の取付部分(すなわち、第2ガイド左側板56A及び第2ガイド右側板56Bにおける回動軸57、58の取付部分)にかかる負荷を大幅に低減させることができる。
よって開閉制御部60は、第2ガイド部52の一回転方向への回転を半開位置で強制的に停止させても、当該第2ガイド部52において回動軸57、58や当該回動軸57、58の取付部分が破損することも防止することができる。
また開閉制御部60は、第2ガイド部52のロックが解除された際、当該第2ガイド部52が作業者の手が添えられたまま一回転方向へ回転しても、圧縮コイルばね69に第2ガイド部52を介してガイド引張力よりも大きい力が加わっていないと、当該圧縮コイルばね69を何ら伸ばさない。
このため開閉制御部60は、このような場合も、上述と同様にリンクレール63の第2ポスト65を第2ブラケット62の第2支持孔部62AXの孔部後端に突き当てたまま、当該リンクレール63の第1ポスト64の先端部を第1ブラケット61の第1支持孔部61AX内で孔部後端まで移動させて突き当てる。
これにより開閉制御部60は、第2ガイド部52の閉位置から一回転方向の半開位置まで回転させて、その回転を強制的に停止させ、かくして第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を半開の状態にする。
ところで、開閉制御部60は、このように第2ガイド部52が作業者の手が添えられたまま閉位置から一回転方向の半開位置まで回転すると、その回転の間、作業者の手にかかるガイド部自重を当該第2ガイド部52の後側と下側とに分散させることができる。
よって開閉制御部60は、この際、作業者にかかる負担を大幅に低減させて第2ガイド部52を閉位置から半開位置まで楽に開かせることができる。
また図11に示すように、開閉制御部60では、このように半開位置に停止させた第2ガイド部52の一端部に作業者の手がかけられて、当該第2ガイド部52に一回転方向へさらに回転させるように自重回転力よりも大きい力が加えられると、これに応じて圧縮コイルばね69に第2ガイド部52を介してガイド引張力よりも大きい力が加わる。
この際、開閉制御部60は、リンクレール63の第1ポスト64の先端部を第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの孔部後端に突き当てたまま、圧縮コイルばね69を徐々に伸ばして第2ポスト65に対し第2ブラケット62の第2支持孔部62AXを摺動させるようにして当該第2ポスト65を第2支持孔部62AXの孔部前端側に位置させる。
これにより開閉制御部60は、第2ブラケット62と共に第2ガイド部52を、回動軸57、58を中心にして半開位置から一回転方向の全開位置側へさらに回転させる。
このようにして開閉制御部60は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を開閉型搬送部50に対する作業用に半開位置よりも全開位置側の所望の開位置(すなわち、最大でも全開位置)まで回転(すなわち、変位)させて開かせることができる。
因みに、以下の説明では、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用に開くために、当該第2ガイド部52が半開位置よりも一回転方向に回転して変位可能な開位置(すなわち、半開位置を除く開位置)を、作業用開位置とも呼ぶ。
すなわち、第2ガイド部52が半開位置よりも一回転方向に回転して変位可能な開位置としては全開位置も含むが、以下の説明では、その全開位置を、半開位置よりも一回転方向の他の開位置とは区別する必要が無い場合、当該全開位置も作業用開位置と呼ぶ。
ところで、開閉制御部60は、リンクレール63の第2ポスト65を支持する第2ブラケット62の第2支持孔部62AXが、回動軸57を中心とする所定半径の円を基準とした円弧状に形成されている。
このため開閉制御部60は、第2ガイド部52を半開位置から一回転方向の所望の作業用開位置まで回転させるとき、リンクレール63の第2ポスト65に対し第2ブラケット62の第2支持孔部62AXを何ら引っ掛かりなくスムーズに摺動させることができる。
よって開閉制御部60は、この際、第2ブラケット62と共に第2ガイド部52を半開位置から一回転方向の所望の作業用開位置まで何ら引っ掛かりなくスムーズに回転させることができる。
そして開閉制御部60は、第1ガイド部51に対し作業用開位置まで開かれた第2ガイド部52が押さえられ、圧縮コイルばね69にガイド引張力よりも大きい力が加えられている間は、当該第2ガイド部52を、その作業用開位置に開いたままにする。
これにより開閉制御部60は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用開位置に開いた状態で、開閉型搬送部50に対する作業を行わせることができる。
ところで、開閉制御部60は、このように第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が作業用開位置に開かれている間は、圧縮コイルばね69により第2ブラケット62と共に第2ガイド部52をリンクレール63の一端部に近づけるように(すなわち、第2ガイド部52を他回転方向へ回転させるように)付勢している。
このため開閉制御部60は、第1ガイド部51に対して作業用開位置に開いたままにしていた第2ガイド部52から作業者の手が離れて、又は作業者の手による押さえが弱められる等して第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、リンクレール63の第1ポスト64の先端部を第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの孔部後端に突き当てたまま、圧縮コイルばね69を徐々に縮める。
これにより開閉制御部60は、リンクレール63の第2ポスト65に対し第2ブラケット62の第2支持孔部62AXを摺動させて当該第2ポスト65を第2支持孔部62AXの孔部後端側に位置させるようにして、第2ブラケット62と共に第2ガイド部52を、回動軸57、58を中心にして作業用開位置から他回転方向へ自動的に回転させる。
そして開閉制御部60は、リンクレール63の第2ポスト65に第2ブラケット62の第2支持孔部62AXの孔部後端を突き当てた時点で、当該第2ブラケット62と共に第2ガイド部52の他回転方向への回転を強制的に停止させる。
すなわち、開閉制御部60は、第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、当該第2ガイド部52を作業用開位置から他回転方向へ回転させるものの、第1ガイド部51に対しては閉じずに(すなわち、閉位置までは変位させずに)半開位置まで回転(すなわち、変位)させた時点で、その他回転方向への回転を強制的に停止させる。
これにより開閉制御部60は、開閉型搬送部50に対する作業が例えば、第2ガイド部52の後側でも行われるような場合、その第2ガイド部52が作業の邪魔になることを容易に防止することができる。
また開閉制御部60は、第2ガイド部52を作業用開位置から他回転方向へ回転させたときに当該第2ガイド部52の一端部に作業者の手が添えられていても、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を完全には閉じずに半開の状態にすることで、当該第1ガイド部51と第2ガイド部52との間に作業者の手が挟まることを防止することができる。
ところで、開閉制御部60は、上述のように第2ブラケット62の第2支持孔部62AXが円弧状に形成されているため、第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除された際も、リンクレール63の第2ポスト65に対し第2ブラケット62の第2支持孔部62AXを何ら引っ掛かりなくスムーズに摺動させることができる。
よって開閉制御部60は、このように第2ブラケット62と共に第2ガイド部52を作業用開位置から他回転方向の半開位置まで自動的に回転させるときも、当該第2ガイド部52を何ら引っ掛かりなくスムーズに回転させることができる。
そして開閉制御部60は、第2ガイド部52を半開位置まで変位させた状態では、作業者に当該第2ガイド部52の例えば一端部を前側に押させることで、リンクレール63の第2ポスト65を第2ブラケット62の第2支持孔部62AXの孔部後端に突き当てたまま、当該リンクレール63の第1ポスト64の先端部を第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの孔部前端側へ移動させる。
これにより開閉制御部60は、第2ガイド部52を、回動軸57、58を中心にして半開位置から他回転方向の閉位置まで回転(すなわち、変位)させて第1ガイド部51に対し当該第2ガイド部52を閉じさせることができる。
このようにして開閉制御部60は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が作業用開位置まで開かれても、これを閉じる際、当該第2ガイド部52を作業用開位置から半開位置までは自動的に回転(すなわち、変位)させる。
そして開閉制御部60は、作業者に第2ガイド部52を、残りの半開位置から閉位置までだけ閉じるように操作させるため、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じる際の操作を簡易化することができる。
ところで、図12及び図13に示すように、入出金機筐体20は、収納ユニット筐体41を収納した場合、開閉型搬送部50において第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が閉じられた状態のみならず半開の状態でも、当該第2ガイド部52が、後壁20BX(すなわち、背面20B側の壁)に接触しないように奥行が選定されている。
そして開閉制御部60は、上述のように作業のために第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が作業用開位置まで開かれても、第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、当該第2ガイド部52を必ず作業用開位置から半開位置まで自動的に変位させて半開の状態にしている。
よって開閉制御部60は、仮に第1ガイド部51に対して第2ガイド部52を閉じることが忘れられたまま、入出金機筐体20に収納ユニット筐体41が押し込むようにして収納されても、当該第2ガイド部52が入出金機筐体20の後壁20BXに衝突して破損することを確実に防止することができる。
(2−3)第1の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、紙幣入出金機2Aの開閉型搬送部50には、第1ガイド部51が設けられると共に、当該第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が開閉可能に設けられている。
また紙幣入出金機2Aの開閉型搬送部50には、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉位置から半開位置までの間は閉じるように付勢せずに開閉させるものの、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が半開位置よりも作業用開位置まで開かれている間は、当該第2ガイド部52を閉じるように付勢する開閉制御部60が設けられている。
よって紙幣入出金機2Aの開閉型搬送部50は、第1ガイド部51に対し作業用開位置まで開かれた第2ガイド部52が作業者によって押さえられている間は、当該第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにして当該開閉型搬送部50に対する作業を行わせることができる。
そして紙幣入出金機2Aの開閉型搬送部50は、第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、開閉制御部60により第2ガイド部52を作業用開位置から半開位置まで自動的に変位させて半開の状態にする。
従って紙幣入出金機2Aの開閉型搬送部50は、当該開閉型搬送部50に対する作業が例えば、第2ガイド部52の後側でも行われるような場合、第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えを解除させるだけで、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を半開の状態にして、当該第2ガイド部52が作業の邪魔になることを容易に防止することができる。
また紙幣入出金機2Aの開閉型搬送部50は、この際、作業用開位置から半開位置へ変位させる第2ガイド部52の一端部に作業者の手が添えられていても、当該第1ガイド部51と第2ガイド部52との間に作業者の手が挟まることを防止することができる。
さらに紙幣入出金機2Aの開閉型搬送部50は、この際、第1ガイド部51に対して第2ガイド部52を閉じることが忘れられたまま、入出金機筐体20に収納ユニット筐体41が収納されても、当該第2ガイド部52が入出金機筐体20の後壁20BXに衝突して破損することを確実に防止することができる。
以上の構成によれば、紙幣入出金機2Aは、開閉型搬送部50に第1ガイド部51を設けると共に、その第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を開閉可能に設け、さらに第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が半開位置よりも作業用開位置まで開かれている間は、当該第2ガイド部52を閉じるように付勢する開閉制御部60を設けるようにし、第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、開閉制御部60により第2ガイド部52を作業用開位置から半開位置まで自動的に変位させて半開の状態にするようにした。
これにより紙幣入出金機2Aは、開閉型搬送部50に対する作業の際、第1ガイド部51に対して開いていた第2ガイド部52が作業の邪魔になり、また作業者の怪我や第2ガイド部52の破損をまねく等して作業が滞ることを容易に回避することができる。よって紙幣入出金機2Aは、開閉型搬送部50に対して行われる作業 の作業効率が低下することを防止することができる。
また紙幣入出金機2Aでは、このように第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じる際、当該第2ガイド部52を作業用開位置から半開位置までは自動的に変位させているため、作業者に第2ガイド部52を、残りの半開位置から閉位置までだけ閉じるように操作させるだけでよく、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じる際の操作を簡易化することができる。
さらに紙幣入出金機2Aでは、開閉型搬送部50において開閉制御部60を第1ガイド部51及び第2ガイド部52の左側に設けるようにした。
従って紙幣入出金機2Aでは、開閉型搬送部50において第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が作業用開位置まで開かれた際、当該第1ガイド部51と第2ガイド部52との間に上側及び右側の何れからも手を差し込ませて作業を行わせることができる。
よって紙幣入出金機2Aでは、開閉型搬送部50に対するメンテナンス用の作業で開閉制御部60が邪魔になって作業が行い難くなることを極力回避することができる。
さらに紙幣入出金機2Aでは、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じた状態から開く場合も、開閉制御部60により第2ガイド部52が半開位置まで変位した時点で当該第2ガイド部52を停止させて半開の状態にするようにした。
従って紙幣入出金機2Aでは、開閉型搬送部50において第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じた状態から開く場合、当該第2ガイド部52が収納ユニット筐体41の底板41Aに衝突して破損することを確実に防止することができる。
さらに紙幣入出金機2Aでは、開閉型搬送部50において第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じた状態から開く場合、半開の状態として第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を、作業を行うには狭いものの、第1ガイド部51の一端部と第2ガイド部52の一端部との間に上から大人の指が入る程度の隙間を空けるように僅かに開かせるようにした。
従って紙幣入出金機2Aでは、開閉型搬送部50において第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じた状態から開く場合に当該第2ガイド部52を半開位置で停止させるものの、その際、第2ガイド部52において回動軸57、58や当該回動軸57、58の取付部分にかかる負荷を大幅に低減させることができる。
よって紙幣入出金機2Aでは、開閉型搬送部50において第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じた状態から開く場合に、その第2ガイド部52において回動軸57、58や当該回動軸57、58の取付部分が破損することを防止することができる。
(3)第2の実施の形態
(3−1)紙幣入出金機の構成
図2との対応部分に同一符号を付した図14は、第2の実施の形態による紙幣入出金機2Bを示す。係る紙幣入出金機2Bは、紙幣収納ユニット80の収納ユニット筐体41内に設けられた開閉型搬送部81の構成を除いて上述した第1の実施の形態による紙幣入出金機2Aと同様に構成されている。
(3−2)開閉型搬送部の構成
図5及び図7との対応部分に同一符号を付した図15及び図16に示すように、開閉型搬送部81は、開閉制御部82の構成を除いて上述した第1の実施の形態による開閉型搬送部50と同様に構成されている。
この場合、開閉制御部82は、上述した第1の実施の形態による開閉型搬送部50の開閉制御部60の場合と同様構成の第1ブラケット61を有している。
そして第1ブラケット61は、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、第1ガイド左側板55Aの外面の一端部にガイド当接板61Bの外面を接合するようにして取り付けられている。
また開閉制御部82は、略円柱状の第1ばね係止部83と、短冊状の第2ばね係止部84とを有している。第1ばね係止部83は、一端部が第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの幅よりも僅かに短い所定の直径を有するように形成されている。
また第1ばね係止部83は、他端部が第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの幅よりも太く(すなわち、一端部よりも一回り太く)形成されている。
さらに第1ばね係止部83は、他端部の所定位置に、当該他端部の他の部分よりも一回り細い絞部83Aが形成されている。
そして第1ばね係止部83は、一端部が、第1支持板61Aの支持板後端部の左側から第1支持孔部61AXに挿入されている。
そのうえで第1ばね係止部83は、第1支持板61Aの支持板後端部の右側で一端に、第1支持孔部61AXの幅よりも大きい直径を有する例えば、円板状の抜止部85が取り付けられている。
これにより第1ブラケット61は、第1ばね係止部83を第1支持孔部61AXにより当該第1支持孔部61AXの孔部前端及び孔部後端へ移動可能に支持している。
一方、第2ばね係止部84は、例えば、その長さが、第1ガイド左側板55Aの外面から第1ばね係止部83の他端までの長さとほぼ等しく選定されている。
また第2ばね係止部84は、一端を第2ガイド左側板56Aの外面において中央部の所定位置に接合するようにして、当該第2ガイド左側板56Aの外面に植設されている。
そして開閉制御部82は、自然長やバネ定数等が適宜選定された圧縮コイルばね86も有している。圧縮コイルばね86は、一端が、第1ばね係止部83の絞部83Aを介して当該第1ばね係止部83に係止されている。
また圧縮コイルばね86は、第1ガイド左側板55A及び第2ガイド左側板56Aと平行にされた状態で、他端が、第2ばね係止部84の他端部に穿設された係止孔部を介して当該第2ばね係止部84に係止されている。
この場合、圧縮コイルばね86は、第2ガイド部52が第1ガイド部51に対して閉じた状態にロックされ、かつ第1ばね係止部83の一端部が第1支持孔部61AXの孔部前端に当接され、又は近接された場合に自然長となる。
そして圧縮コイルばね86には、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の圧縮コイルばね69と同様に、第2ガイド部52を介してガイド引張力が加えられている。
このため圧縮コイルばね86は、ガイド引張力よりも大きい力が加わらないと自然長からは何ら伸びず、当該ガイド引張力よりも大きい力が加えられたときのみ伸びて元の自然長に戻ろうとするような所定の弾性力を有するように形成されている。
よって開閉制御部82(図15)は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が閉じた状態にロックされると、圧縮コイルばね86を自然長にして第1ばね係止部83の一端部を第1支持孔部61AXの孔部前端に当接させ、又は近接させる。
そして図17に示すように、開閉制御部82では、第1ガイド部51に対して閉じられていた第2ガイド部52のロックが解除された場合に例えば、当該第2ガイド部52が自重回転力の作用により回動軸57、58を中心にして一回転方向へ独りでに回転すると、圧縮コイルばね86に当該第2ガイド部52を介してガイド引張力のみが加わる。
このため開閉制御部82は、この際、圧縮コイルばね86を何ら伸ばさないまま、第1ばね係止部83の一端部を第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの傾斜に沿って孔部後端まで移動させて突き当てて、第2ガイド部52の一回転方向への回転を強制的に停止させる。
すなわち、開閉制御部82は、この際、第2ガイド部52を全開位置までは回転(すなわち、変位)させずに、半開位置まで回転(すなわち、変位)させたうえで、その一回転方向への回転を強制的に停止させることにより、半開の状態にする。
よって開閉制御部82は、このように第2ガイド部52がガイド部自重の作用により一回転方向へ独りでに回転しても、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、当該第2ガイド部52が収納ユニット筐体41の底板41Aに衝突して破損することを確実に防止することができる。
また開閉制御部82は、この際、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、第2ガイド部52において回動軸57、58や当該回動軸57、58の取付部分にかかる負荷を大幅に低減させることができる。
よって開閉制御部82も、第2ガイド部52の一回転方向への回転を半開位置で強制的に停止させた際、当該第2ガイド部52において回動軸57、58や当該回動軸57、58の取付部分が破損することを防止することができる。
また開閉制御部82は、第2ガイド部52のロックが解除された場合に、当該第2ガイド部52が作業者の手が添えられたまま一回転方向へ回転しても、圧縮コイルばね86にガイド引張力よりも大きい力が加わっていないと、上述と同様に当該圧縮コイルばね86を何ら伸ばさずに第1ばね係止部83の一端部を第1支持孔部61AXの傾斜に沿って孔部後端まで移動させて突き当てる。
これにより開閉制御部82は、第2ガイド部52の一回転方向への回転を半開位置で強制的に停止させて、第1ガイド部51に対し当該第2ガイド部52を半開の状態にする。
そして開閉制御部82は、このように第2ガイド部52が作業者の手が添えられたまま閉位置から一回転方向の半開位置まで回転したときには、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、作業者の手にかかるガイド部自重を当該第2ガイド部52の後側と下側とに分散させることができる。
よって開閉制御部82は、この際、作業者にかかる負担を大幅に低減させて第2ガイド部52を閉位置から半開位置まで楽に開かせることができる。
また図18に示すように、開閉制御部82では、半開位置に停止させた第2ガイド部52の一端部に作業者の手がかけられて、当該第2ガイド部52に一回転方向へさらに回転させるように自重回転力よりも大きい力が加えられると、これに応じて圧縮コイルばね86に第2ガイド部52を介してガイド引張力よりも大きい力が加わる。
そして開閉制御部82は、このような場合、圧縮コイルばね86に第2ガイド部52を介して加えられたガイド引張力よりも大きな力により、第1ばね係止部83の一端部を第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの孔部後端に突き当てたまま、当該圧縮コイルばね86を徐々に伸ばす。
これにより開閉制御部82は、第2ガイド部52を、回動軸57、58を中心にして半開位置から一回転方向の全開位置側へさらに回転させる。
このようにして開閉制御部82は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を開閉型搬送部81に対する作業用に所望の作業用開位置(すなわち、最大でも全開位置)まで回転(すなわち、変位)させて開かせることができる。
そして開閉制御部82は、第1ガイド部51に対し作業用開位置まで開かれた第2ガイド部52が押さえられ、圧縮コイルばね86にガイド引張力よりも大きい力が加えられている間は、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、当該第2ガイド部52を、その作業用開位置に開いたままにする。
これにより開閉制御部82は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用開位置に開いた状態で、開閉型搬送部81に対する作業を行わせることができる。
また開閉制御部82は、このように第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が作業用開位置に開かれている間は、圧縮コイルばね86により第2ガイド部52を第1ばね係止部83に近づけるように(すなわち、第2ガイド部52を他回転方向へ回転させるように)付勢している。
よって開閉制御部82は、第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、圧縮コイルばね86を徐々に縮めて第2ガイド部52を、回動軸57、58を中心にして作業用開位置から他回転方向へ回転させる。
そして開閉制御部82は、圧縮コイルばね86が自然長に戻り、第2ガイド部52を作業用開位置から他回転方向の半開位置まで回転させると、その回転を強制的に停止させて、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を半開の状態にする。
これにより開閉制御部82は、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、開閉型搬送部81に対する作業が例えば、第2ガイド部52の後側でも行われるような場合、その第2ガイド部52が作業の邪魔になることを容易に防止することができる。
また開閉制御部82は、第2ガイド部52を作業用開位置から他回転方向へ回転させたときに当該第2ガイド部52の一端部に作業者の手が添えられていても、当該第1ガイド部51と第2ガイド部52との間に作業者の手が挟まることを防止することができる。
そして開閉制御部82は、半開の状態にしていた第2ガイド部52の例えば一端部が作業者によって前側に押されると、これに応じて当該第2ガイド部52を、回動軸57、58を中心にして半開位置から他回転方向の閉位置まで回転(すなわち、変位)させながら、第1ばね係止部83の一端部を第1ブラケット61の第1支持孔部61AXの孔部前端側へ移動させる。
これにより開閉制御部82は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じさせることができ、また第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じた状態にロックさせることができる。
このようにして開閉制御部82は、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が作業用開位置まで開かれても、これを閉じる際には、当該第2ガイド部52を作業用開位置から半開位置までは自動的に回転(すなわち、変位)させる。
そして開閉制御部82は、作業者に第2ガイド部52を、残りの半開位置から閉位置までだけ閉じるように操作させる。よって開閉制御部82も、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じる際の操作を簡易化することができる。
なお、この第2の実施の形態の場合も、開閉制御部82は、仮に第1ガイド部51に対して第2ガイド部52を閉じることが忘れられても、当該第2ガイド部52を必ず作業用開位置から半開位置まで自動的に変位させて半開の状態にしている。
これにより開閉制御部82は、仮に第1ガイド部51に対して第2ガイド部52を閉じることが忘れられたまま、入出金機筐体20に収納ユニット筐体41が押し込むようにして収納されても、第2ガイド部52が入出金機筐体20の後壁に衝突して破損することを確実に防止することができる。
(3−3)第2の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、紙幣入出金機2Bの開閉型搬送部81には、第1ガイド部51が設けられると共に、当該第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が開閉可能に設けられている。
また紙幣入出金機2Bの開閉型搬送部81には、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉位置から半開位置までの間は閉じるように付勢せずに開閉させるものの、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が半開位置よりも作業用開位置まで開かれている間は、当該第2ガイド部52を閉じるように付勢する開閉制御部82が設けられている。
そして紙幣入出金機2Bの開閉型搬送部81では、開閉制御部82が、第1ブラケット61、第1ばね係止部83、第2ばね係止部84、抜止部85及び圧縮コイルばね86によって構成されている。
よって紙幣入出金機2Bの開閉型搬送部81は、第1ガイド部51に対し作業用開位置まで開かれた第2ガイド部52が作業者によって押さえられている間は、当該第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにして当該開閉型搬送部81に対する作業を行わせることができる。
そして紙幣入出金機2Bの開閉型搬送部81は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60よりも簡易な構成の開閉制御部82により第2ガイド部52を作業用開位置から半開位置まで自動的に変位させて半開の状態にする。
従って紙幣入出金機2Bの開閉型搬送部81は、開閉型搬送部81に対する作業の際、第1ガイド部51に対して開いていた第2ガイド部52が作業の邪魔になり、また作業者の怪我や第2ガイド部52の破損をまねく等して作業が滞ることを、上述した第1の実施の形態に比して簡易な構成で容易に回避することができる。
以上の構成によれば、紙幣入出金機2Bは、開閉型搬送部81に第1ガイド部51を設けると共に、その第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を開閉可能に設け、さらに第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が半開位置よりも作業用開位置まで開かれている間は、当該第2ガイド部52を閉じるように付勢するために、第1ブラケット61、第1ばね係止部83、第2ばね係止部84、抜止部85及び圧縮コイルばね86によって構成された開閉制御部82を設けるようにし、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、開閉制御部82により第2ガイド部52を作業用開位置から半開位置まで自動的に変位させて半開の状態にするようにした。
これにより紙幣入出金機2Bは、開閉型搬送部81に対する作業の際、第1ガイド部51に対して開いていた第2ガイド部52が作業の邪魔になり、また作業者の怪我や第2ガイド部52の破損をまねく等して作業が滞ることを、上述した第1の実施の形態に比して簡易な構成で容易に回避することができる。
すなわち、紙幣入出金機2Bは、上述した第1の実施の形態によって得られる効果と同様の効果を得ることができると共に、これに加えて上述した第1の実施の形態に比して開閉制御部82の構成を簡易化して、開閉型搬送部81全体の構成も簡易化することができる。
また紙幣入出金機2Bは、開閉制御部82を上述した第1の実施の形態による開閉型搬送部50の開閉制御部60と比して第2ブラケット62やリンクレール63を除いて構成して、当該開閉制御部82全体の左右方向の幅を短くすることができる。
よって紙幣入出金機2Bは、上述した第1の実施の形態による開閉型搬送部50に比して開閉型搬送部81を左右方向に小型化することができる。
(4)第3の実施の形態
(4−1)紙幣入出金機の構成
図2との対応部分に同一符号を付した図19は、第3の実施の形態による紙幣入出金機2Cを示す。係る紙幣入出金機2Cは、紙幣収納ユニット90の収納ユニット筐体41内に設けられた開閉型搬送部91の構成を除いて上述した第1の実施の形態による紙幣入出金機2Aと同様に構成されている。
(4−2)開閉型搬送部の構成
図5との対応部分に同一符号を付した図20に示すように、開閉型搬送部91は、開閉制御部として設けられた圧縮コイルばね92の構成を除いて上述した第1の実施の形態による開閉型搬送部50と同様に構成されている。
この場合、圧縮コイルばね92は、ガイド支持部53の後で、例えば一端を、第2ガイド左後縁56AYの屈曲部から他端寄りの所定部分と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置されている。
因みに、以下の説明では、第2ガイド左後縁56AYにおいて圧縮コイルばね92の一端と対向する屈曲部から他端寄りの所定部分を、対向部分とも呼ぶ。
この場合、圧縮コイルばね92は、一端に第2ガイド左後縁56AYの対向部分が何ら接触しない状態で自然長となる。
そして圧縮コイルばね92は、第2ガイド部52が第1ガイド部51に対して閉じた状態にロックされた場合、一端を第2ガイド左後縁56AYの対向部分の最も下寄り(すなわち他端寄り)の位置から所定の距離L1だけ離すような自然長に選定されている。
また圧縮コイルばね92は、ばね定数等が適宜選定され、一端に第2ガイド左後縁56AYの対向部分が押し付けられてガイド部自重がかかっても何ら縮まず、そのガイド部自重よりもある程度以上大きな荷重(すなわち、外力)が加わったときに縮んで元の自然長に戻るように作用するような所定の弾性力を有するように形成されている。
因みに、以下の説明では、圧縮コイルばね92に加えられる、当該圧縮コイルばね92を縮めるための外力を、押縮力とも呼ぶ。
よって図21に示すように、圧縮コイルばね92は、第1ガイド部51に対して閉じられていた第2ガイド部52のロックが解除された場合に例えば、当該第2ガイド部52が自重回転力の作用により回動軸57、58を中心にして一回転方向へ独りでに回転すると、何ら縮まずに一端で第2ガイド左後縁56AYの対向部分を受け止める。
これにより圧縮コイルばね92は、第2ガイド部52の一回転方向への回転を半開位置で強制的に停止させて、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を半開の状態にする。
従って圧縮コイルばね92は、このように第2ガイド部52が自重回転力の作用により一回転方向へ独りでに回転しても、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、当該第2ガイド部52が収納ユニット筐体41の底板41Aに衝突して破損することを確実に防止することができる。
また圧縮コイルばね92は、この際、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、第2ガイド部52において回動軸57、58や当該回動軸57、58の取付部分にかかる負荷を大幅に低減させることができる。
よって圧縮コイルばね92も、第2ガイド部52の一回転方向への回転を半開位置で強制的に停止させた際、当該第2ガイド部52において回動軸57、58や当該回動軸57、58の取付部分が破損することを防止することができる。
また圧縮コイルばね92は、第2ガイド部52のロックが解除された場合に、当該第2ガイド部52が作業者の手が添えられたまま一回転方向へ回転しても、押縮力よりも大きい力が加わらないと、上述と同様に何ら縮まずに一端で第2ガイド左後縁56AYの対向部分を受け止める。
これにより圧縮コイルばね92は、第2ガイド部52の一回転方向への回転を半開位置で強制的に停止させて、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を半開の状態にする。
そして圧縮コイルばね92は、このように第2ガイド部52が作業者の手が添えられたまま閉位置から一回転方向の半開位置まで回転したときには、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、作業者の手にかかるガイド部自重を当該第2ガイド部52の後側と下側とに分散させることができる。
よって圧縮コイルばね92は、この際、作業者にかかる負担を大幅に低減させて第2ガイド部52を閉位置から半開位置まで楽に開かせることができる。
そして図22に示すように、圧縮コイルばね92は、半開位置に停止させた第2ガイド部52の一端部に作業者の手がかけられて、当該第2ガイド部52に一回転方向へさらに回転させるように自重回転力よりも大きい力が加えられると、これに応じて押縮力が加わる。
この場合、圧縮コイルばね92は、第2ガイド部52を介して加えられた押縮力により、全体を徐々に縮めながら、当該第2ガイド部52を、回動軸57、58を中心にして半開位置から一回転方向の全開位置側へさらに回転させる。
このようにして圧縮コイルばね92は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を開閉型搬送部91に対する作業用に所望の作業用開位置(すなわち、最大でも全開位置)まで回転(すなわち、変位)させて開かせることができる。
そして圧縮コイルばね92は、第1ガイド部51に対し作業用開位置まで開かれた第2ガイド部52がガイド部自重による回転力よりも大きい力で押さえられ、押縮力が加えられている間は、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、当該第2ガイド部52を、その作業用開位置に開いたままにする。
これにより圧縮コイルばね92は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用開位置に開いた状態で、開閉型搬送部91に対する作業を行わせることができる。
また圧縮コイルばね92は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が作業用開位置に開かれている間は、当該第2ガイド部52を押し上げるように(すなわち、他回転方向へ回転させるように)付勢している。
よって圧縮コイルばね92は、第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、全体を徐々に伸ばして第2ガイド部52を、回動軸57、58を中心にして作業用開位置から他回転方向へ回転させる。
そして圧縮コイルばね92は、全体が自然長に戻り、第2ガイド部52を作業用開位置から他回転方向の半開位置まで回転させると、その回転を強制的に停止させて、第1ガイド部51に対し当該第2ガイド部52を再び半開の状態にする。
これにより圧縮コイルばね92は、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、開閉型搬送部91に対する作業が例えば、第2ガイド部52の後側でも行われるような場合、その第2ガイド部52が作業の邪魔になることを容易に防止することができる。
また圧縮コイルばね92は、第2ガイド部52を作業用開位置から他回転方向へ回転させたときに当該第2ガイド部52の一端部に作業者の手が添えられていても、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を完全には閉じずに半開の状態にするため、当該第1ガイド部51と第2ガイド部52との間に作業者の手が挟まることを防止することができる。
そして圧縮コイルばね92は、半開の状態にしていた第2ガイド部52の例えば一端部が作業者によって前側に押されると、これに応じて一端から第2ガイド左後縁56AYの対向部分を離隔させる。
よって圧縮コイルばね92は、この際、第2ガイド部52を、回動軸57、58を中心にして半開位置から他回転方向の閉位置まで回転(すなわち、変位)させる。
これにより圧縮コイルばね92は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じさせることができ、また第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じた状態にロックさせることができる。
このようにして圧縮コイルばね92は、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が作業用開位置まで開かれても、これを閉じる際には、当該第2ガイド部52を作業用開位置から半開位置までは自動的に回転(すなわち、変位)させる。
そして圧縮コイルばね92は、作業者に第2ガイド部52を、残りの半開位置から閉位置までだけ閉じるように操作させる。よって圧縮コイルばね92も、上述した第1の実施の形態による開閉制御部60の場合と同様に、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉じる際の操作を簡易化することができる。
なお、この第2の実施の形態の場合も、圧縮コイルばね92は、仮に第1ガイド部51に対して第2ガイド部52を閉じることが忘れられても、当該第2ガイド部52を必ず作業用開位置から半開位置まで自動的に変位させて半開の状態にしている。
よって圧縮コイルばね92は、仮に第1ガイド部51に対して第2ガイド部52を閉じることが忘れられたまま、入出金機筐体20に収納ユニット筐体41が押し込むようにして収納されても、第2ガイド部52が入出金機筐体20の後壁に衝突して破損することを確実に防止することができる。
(4−3)第3の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、紙幣入出金機2Cの開閉型搬送部91には、第1ガイド部51が設けられると共に、当該第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が開閉可能に設けられている。
また紙幣入出金機2Cの開閉型搬送部91には、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を閉位置から半開位置までの間は閉じるように付勢せずに開閉させるものの、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が半開位置よりも作業用開位置まで開かれている間は、当該第2ガイド部52を閉じるように付勢する開閉制御部としての圧縮コイルばね92が設けられている。
よって紙幣入出金機2Cの開閉型搬送部91は、第1ガイド部51に対し作業用開位置まで開かれた第2ガイド部52が作業者によって押さえられている間は、当該第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにして当該開閉型搬送部91に対する作業を行わせることができる。
そして紙幣入出金機2Cの開閉型搬送部91は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、圧縮コイルばね92により第2ガイド部52を作業用開位置から半開位置まで自動的に変位させて半開の状態にする。
従って紙幣入出金機2Cの開閉型搬送部91は、開閉型搬送部91に対する作業の際、第1ガイド部51に対して開いていた第2ガイド部52が作業の邪魔になり、また作業者の怪我や第2ガイド部52の破損をまねく等して作業が滞ることを、上述した第1の実施の形態に比して格段的に簡易な構成で容易に回避することができる。
また紙幣入出金機2Cの開閉型搬送部91は、上述した第2の実施の形態に比しても、開閉型搬送部91に対する作業の際、第1ガイド部51に対して開いていた第2ガイド部52が作業の邪魔になり、また作業者の怪我や第2ガイド部52の破損をまねく等して作業が滞ることを、簡易な構成で容易に回避することができる。
以上の構成によれば、紙幣入出金機2Cは、開閉型搬送部91に第1ガイド部51を設けると共に、その第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を開閉可能に設け、さらに第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が半開位置よりも作業用開位置まで開かれている間は、当該第2ガイド部52を閉じるように付勢する圧縮コイルばね92を設けるようにし、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると、圧縮コイルばね92により第2ガイド部52を作業用開位置から半開位置まで自動的に変位させて半開の状態にするようにした。
これにより紙幣入出金機2Cは、開閉型搬送部91に対する作業の際、第1ガイド部51に対して開いていた第2ガイド部52が作業の邪魔になり、また作業者の怪我や第2ガイド部52の破損をまねく等して作業が滞ることを、上述した第1の実施の形態に比して格段的に簡易な構成で容易に回避することができる。
すなわち、紙幣入出金機2Cは、上述した第1の実施の形態によって得られる効果と同様の効果を得ることができると共に、これに加えて上述した第1の実施の形態に比して開閉制御部の構成を格段的に簡易化して、開閉型搬送部91全体の構成も格段的に簡易化することができる。
また紙幣入出金機2Cは、開閉制御部として圧縮コイルばね92のみを設けることで、開閉型搬送部91全体を格段的に小型化することができる。
(5)他の実施の形態
(5−1)他の実施の形態1
なお上述した第1の実施の形態においては、開閉制御部60の第2ブラケット62において第2支持板62Aの肩部の他端前隅に第2ばね係止部62Dを、当該第2支持板62Aの他面側に突出するように設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、例えば、図5との対応部分に同一符号を付した図23に示すように、開閉制御部100の第2ブラケット101において第2支持板101Aの肩部の中央部(第2支持孔部101AXの孔部後端の後斜め下近傍)に第2ばね係止部101Bを、当該第2支持板101Aの他面側に突出するように設けるようにしても良い。
本発明は、係る構成によれば、開閉制御部100において第2ブラケット101を小型化することができ、その結果、当該開閉制御部100全体も小型化することができる。
(5−2)他の実施の形態2
また上述した第1の実施の形態においては、開閉制御部60において第1ブラケット61の第1支持孔部61AXにリンクレール63の第1ポスト64を移動可能に支持するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、開閉制御部60において第1ブラケット61の第1支持孔部61AXに移動可能に支持したリンクレール63の第1ポスト64を、上述した圧縮コイルばね69による第2ガイド部52を前側へ引っ張るような付勢力よりも小さい力で、前側に引っ張るように付勢するようにしても良い。
本発明は、係る構成を、例えば、図7との対応部分に同一符号を付した図24に示すような開閉制御部110によって実現することができる。
すなわち、本発明は、図24に示すように、開閉制御部110において第1ブラケット111の第1支持孔部111AXにリンクレール63の第1ポスト112を移動可能に支持すると共に、第1支持板111Aの支持板前端部に圧縮コイルばね113の一端を係止し、かつ当該圧縮コイルばね113の他端を第1ポスト112に係止する。
そして本発明は、係る構成の場合、圧縮コイルばね113として、第2ガイド部52が自重回転力の作用によって一回転方向に回転したときにはガイド引張力が加わることで伸びるものの、その状態で所定の弾性力により第1ポスト112を第1支持板111Aの支持板前端部側に引っ張るように付勢するものを用いるようにする。
本発明は、係る構成によれば、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を開く場合及び閉じる場合の何れも、上述した第1の実施の形態の場合と同様に、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52を半開状態にすることができる。
そして本発明は、作業者に第2ガイド部52を半開位置から閉位置側へ押させて第1ガイド部51に対して閉じる際には、その作業者に第2ガイド部52のガイド部自重によってかかる負荷を圧縮コイルばね113の付勢によって低減させて、当該第2ガイド部52を楽に閉めさせることができる。
ところで、本発明は、係る構成を上述した第1の実施の形態に適用するだけでなく、上述した第2の実施の形態に対しても適用することができる。
すなわち、本発明は、開閉制御部82において第1ブラケット61の第1支持孔部61AXに第1ばね係止部83を移動可能に支持すると共に、第1支持板61Aの支持板前端部に圧縮コイルばね113の一端を係止し、かつ当該圧縮コイルばね113の他端を第1ばね係止部83に係止する。
これにより本発明は、係る構成を上述した第2の実施の形態に適用した場合も、作業者に第2ガイド部52を半開位置から閉位置側へ押させて第1ガイド部51に対して閉じる際には、その作業者に第2ガイド部52のガイド部自重によってかかる負荷を圧縮コイルばね113の付勢によって低減させて、当該第2ガイド部52を楽に閉めさせることができる。
(5−3)他の実施の形態3
さらに上述した第1の実施の形態においては、開閉制御部60においてリンクレール63の第2ポスト65を移動可能に支持する第2ブラケット62の第2支持孔部62AXを、回動軸57を中心とする所定半径の円を基準とした円弧状に形成するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、例えば、開閉制御部60においてリンクレール63の第2ポスト65を移動可能に支持する第2ブラケット62の第2支持孔部62AXを、孔部前端よりも孔部後端が下がるように傾斜する直線状に形成するようにしても良い。
本発明は、係る構成によっても、第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除された際、リンクレール63の第2ポスト65に対し第2ブラケット62の第2支持孔部62AXを何ら引っ掛かりなく摺動させて、当該第2ブラケット62と共に第2ガイド部52を作業用開位置から他回転方向の半開位置まで回転させることができる。
また本発明は、第2ガイド部52が半開位置から一回転方向へ回転させるように押された場合も、第2ブラケット62の第2支持孔部62AXに対しリンクレール63の第2ポスト65を何ら引っ掛かりなく摺動させて、第2ガイド部52を半開位置から一回転方向の作業用開位置まで回転させることができる。
(5−4)他の実施の形態4
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、開閉型搬送部50、81において第1ガイド左側板55A及び第2ガイド左側板56Aに開閉制御部60、82を設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、開閉型搬送部50、81において第1ガイド右側板55B及び第2ガイド右側板56Bに、上述の開閉制御部60、82を左右反転させて形成したような開閉制御部を設けるようにしても良い。また本発明は、係る構成によっても上述した第1及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(5−5)他の実施の形態5
さらに上述した第3の実施の形態においては、開閉制御部として1つの圧縮コイルばね92を用いて、当該圧縮コイルばね92をガイド支持部53の後で、一端を第2ガイド左後縁56AYの対向部分と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、開閉制御部として1つの圧縮コイルばね92を用いて、当該圧縮コイルばね92をガイド支持部53の後で、一端を第2ガイド右後縁56BYの屈曲部から他端寄りの所定部分と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置するようにしても良い。
また本発明は、開閉制御部として1つの圧縮コイルばね92を用いて、当該圧縮コイルばね92をガイド支持部53の後で、一端を第2ガイド筐体56の胴体板の下端と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置するようにしても良い。
さらに本発明は、開閉制御部として2つの圧縮コイルばね92を用いて、これら2つの圧縮コイルばね92をガイド支持部53の後で、一方は一端を第2ガイド左後縁56AYの対向部分と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置し、他方は一端を第2ガイド右後縁56BYの屈曲部から他端寄りの所定部分と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置するようにしても良い。
さらに本発明は、開閉制御部として圧縮コイルばね92に換えて、第2ガイド左側板56Aにおける回動軸57の取付部分とガイド支持部53の左支持板53Bにおける軸受用孔部の穿設部分との間、及び第2ガイド右側板56Bにおける回動軸58の取付部分とガイド支持部53の右支持板53Cにおける軸受用孔部の穿設位置との間の少なくとも一方に取り付けた1又は2つのトーションばねを用いるようにしても良い。
さらに本発明は、開閉制御部として1つの板ばねを用いて、当該板ばねをガイド支持部53の後で、一端を第2ガイド左後縁56AYの対向部分と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置するようにしても良い。
さらに本発明は、開閉制御部として1つの板ばねを用いて、当該板ばねをガイド支持部53の後で、一端を第2ガイド右後縁56BYの屈曲部から他端寄りの所定部分と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置するようにしても良い。
さらに本発明は、開閉制御部として1つの板ばねを用いて、当該板ばねをガイド支持部53の後で、一端を第2ガイド筐体56の胴体板の下端と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置するようにしても良い。
さらに本発明は、開閉制御部として2つの板ばねを用いて、これら2つの板ばねをガイド支持部53の後で、一方は一端を第2ガイド左後縁56AYの対向部分と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置し、他方は一端を第2ガイド右後縁56BYの屈曲部から他端寄りの所定部分と対向させ、他端を収納ユニット筐体41の底板41Aに接合するようにして配置するようにしても良い。
(5−6)他の実施の形態6
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、開閉型搬送部50、81、91に略コ字状の第1ガイド筐体55と、略コ字状の第2ガイド筐体56とを用いるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、開閉型搬送部50、81に第1ガイド筐体として第1ガイド左側板55A及び第1ガイド右側板55Bのみを、複数のローラ軸のような搬送用部品によって連結して(すなわち、一体化して)用いるようにしても良い。
また本発明は、開閉型搬送部50、81に第2ガイド筐体として第2ガイド左側板56A及び第2ガイド右側板56Bのみを、複数のローラ軸のような搬送用部品によって連結して(すなわち、一体化して)用いるようにしても良い。
さらに本発明は、開閉型搬送部50、81、91に第1ガイド筐体及び第2ガイド筐体として、一方は上述した第1乃至第3の実施の形態と同様に略コ字状のものを用い、他方を一対の側板のみから構成されるものを用いるようにして良い。
(5−7)他の実施の形態7
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、開閉型搬送部50、81、91においてガイド支持部53により第2ガイド部52を回動可能に支持するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、開閉型搬送部50、81、91においてガイド支持部53により第2ガイド部52を回動可能に支持するものの、例えば、第2ガイド部52の所定位置と収納ユニット筐体41の底板41Aの所定位置との間にダンパを設け、当該ダンパにより第2ガイド部52の一回転方向への回転速度を制限するようにしても良い。
本発明は、係る構成によれば、第2ガイド部52が閉位置から自重回転力の作用によって一回転方向に独りでに回転する際、ダンパにより第2ガイド部52の回転速度を落として、半開位置に停止させるときの回動軸57、58や第2ガイド左側板56A及び第2ガイド右側板56Bに対する当該回動軸57、58の取付部分にかかる負荷をさらに低減させることができる。
よって本発明は、係る構成によれば、第2ガイド部52の一回転方向への回転を半開位置で強制的に停止させても、当該第2ガイド部52において回動軸57、58や当該回動軸57、58の取付部分が破損することをより確実に防止することができる。
(5−8)他の実施の形態8
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、開閉型搬送部50、81、91においてガイド支持部53により第1ガイド部51を固定するように支持し、第2ガイド部52を回動可能に支持するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、開閉型搬送部50、81、91においてガイド支持部53により第1ガイド部51を回動可能に支持すと共に、第2ガイド部52を固定するように支持して、第2ガイド部52に対し第1ガイド部51が開閉された際、上述の第2ガイド部52の開閉の際と同様に半開位置に強制的に停止させるようにしても良い。
また本発明は、開閉型搬送部50、81、91においてガイド支持部53により第2ガイド部52を回動可能に支持すると共に、第1ガイド部51も一対の回動軸を介して一回転方向及び他回転方向に回動可能に支持する。
そのうえで本発明は、開閉型搬送部50、81、91において第1ガイド部51を回転させるための一対の回動軸と、第2ガイド部52を回転させるための一対の回動軸57、58との少なくとも一方の対応するもの同士(すなわち、左や右の同一の方向に設けられたもの同士)を、偶数個の歯車で連結し、又はベルトをクロス掛けして連結するようにしても良い。
本発明は、係る構成によれば、例えば、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が開閉された場合、その開閉に連動させて当該第1ガイド部51も開閉させることができる。
これにより本発明は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が半開位置や作業用開位置まで開かれた場合、上述した第1乃至第3の実施の形態に比して、第1ガイド部51と第2ガイド部52との開き角度を大きくすることができる。
特に本発明は、第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が作業用開位置まで開かれた場合、当該第1ガイド部51と第2ガイド部52との開き角度が大きいことで、作業を行い易くすることができる。
(5−9)他の実施の形態9
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、入出金機筐体20に対し紙幣収納ユニット40、80、90を正面20A側に引出可能なように設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、入出金機筐体20に対し紙幣収納ユニット40、80、90を背面20B側に引出可能に設けるようにしても良い。
本発明は、係る構成によれば、入出金機筐体20から紙幣収納ユニット40、80、90が引き出されて第1ガイド部51に対し第2ガイド部52が作業用開位置まで開かれた場合、第2ガイド部52を作業用開位置に開いたままにする押えが解除されると自動的に半開位置まで変位させる。
これにより本発明は、作業者が作業のために第2ガイド部52の周囲を動き回るような場合に、その第2ガイド部52が邪魔になり、また作業者が第2ガイド部52に接触して破損させることを防止して、作業効率が低下することを防止することができる。
(5−10)他の実施の形態10
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、本発明による開閉装置を、図1乃至図24について上述した開閉型搬送部50、81、91に適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、種々の形状及び構成の第1筐体に対し種々の形状及び構成の扉や蓋等のような第2筐体が前側及び後側や、左側及び右側、上側及び下側等の2方向に回動やスライドして開閉可能な施封小束支払機3(図1)や紙幣補充回収機4(図1)、現金外ポスト9(図9)、現金自動預払機、現金自動支払機(CD:Cash Dispenser)、紙幣収納庫、両替機、電車の切符や観劇のチケット等を販売する券売機、精算機、自動販売機、パチンコ台やスロット台のような遊戯機、コピー機、葉書搬送装置等のように、この他種々の構成の開閉装置に広く適用することができる。
(5−11)他の実施の形態11
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、本発明による紙葉類搬送装置を、図1乃至図24について上述した紙幣入出金機2A、2B、2Cに設けられた開閉型搬送部50、81、91に適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、種々の形状及び構成の第1筐体に対し種々の形状及び構成の第2筐体が前側及び後側や、左側及び右側、上側及び下側等の2方向に回動やスライドして開閉可能で、紙幣や有価証券、切符、チケット、コピー用紙、葉書等を搬送する開閉型搬送部等のように、この他種々の紙葉類搬送装置に広く適用することができる。
(5−12)他の実施の形態12
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、本発明による紙葉類取扱装置を、図1乃至図24について上述した開閉型搬送部50、81、91が設けられた紙幣入出金機2A、2B、2Cに適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、第1筐体に対し第2筐体が閉じられると、紙幣や切符、チケット、コピー用紙、葉書等の紙葉類の搬送や、収納、計数等のような取扱に使用可能になる施封小束支払機3(図1)や紙幣補充回収機4(図1)、現金外ポスト9(図1)、現金自動預払機、現金自動支払機、両替機、券売機、精算機、自動販売機、遊戯機、コピー機、葉書搬送装置等のように、この他種々の紙葉類取扱装置に広く適用することができる。
(5−13)他の実施の形態13
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、第1筐体として、図1乃至図24について上述した略コ字状の第1ガイド筐体55を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、一対の側板でなる第1筐体や、箱型の第1筐体等のように、この他種々の形状及び構成の第1筐体を広く適用することができる。
(5−14)他の実施の形態14
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、第1筐体に対し開方向及び閉方向に変位させるようにして開閉可能に設けられた第2筐体として、図1乃至図24について上述した回動可能に支持された略コ字状の第2ガイド筐体56を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、一対の側板でなる第2筐体や、箱型の第2筐体、第1筐体に対し開方向及び閉方向にスライドして開閉可能に設けられる平板状の第2筐体等のように、この他種々の形状及び構成の第2筐体を広く適用することができる。
(5−15)他の実施の形態15
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、第1筐体に対し第2筐体が開方向の作業用開位置まで変位して開かれた際、第2筐体に対する作業用開位置に開いたままにする押さえが解除されると、第2筐体を作業用開位置から閉方向の半開位置まで自動的に変位させる開閉制御部として、図1乃至図24について上述した開閉制御部60、82、100、110及び圧縮コイルばね92を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、第2筐体に一端が係止されたワイヤを繰り出し、また自動的に巻き取るようにして第1筐体に対する第2筐体の開閉を制御する開閉制御部等のように、この他種々の構成の開閉制御部を広く適用することができる。
(5−16)他の実施の形態16
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、紙葉類を搬送するための所定の部品を有する第1筐体として、図1乃至図24について上述した略コ字状の第1ガイド筐体55を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、一対の側板でなる第1筐体や、箱型の第1筐体等のように、この他種々の形状及び構成の第1筐体を広く適用することができる。
(5−17)他の実施の形態17
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、紙葉類を搬送するための所定の部品を有し、第1筐体に対し開方向及び閉方向に変位させるようにして開閉可能に設けられ、第1筐体に対して閉じられると、当該第1筐体との間に紙葉類の搬送路を形成する第2筐体として、図1乃至図24について上述した回動可能に支持された略コ字状の第2ガイド筐体56を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、一対の側板でなる第2筐体や、箱型の第2筐体等のように、この他種々の形状及び構成の第2筐体を広く適用することができる。
(5−18)他の実施の形態18
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態においては、第1筐体に対し開方向及び閉方向に変位させるようにして開閉可能に設けられ、第1筐体に対して閉じられると、当該第1筐体と共に紙葉類の取扱に使用可能になる第2筐体として、図1乃至図24について上述した回動可能に支持された略コ字状の第2ガイド筐体56を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、紙幣収納庫や現金自動預払機等の一部としての一対の側板でなる第2筐体や、箱型の第2筐体、第1筐体に対し開方向及び閉方向に回動やスライドして開閉可能に設けられる平板状の第2筐体等のように、この他種々の形状及び構成の第2筐体を広く適用することができる。