JP5807083B2 - ハニカム構造体 - Google Patents
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Description
本発明は、ハニカム構造体に関するものである。
鍛造炉、熱処理炉、溶解炉、焼成炉などで使用される蓄熱式バーナ(リジェネバーナ)は、バーナの燃焼により高温となった排ガスと、バーナの燃焼のために供給されるガスとを、交互に熱交換部に流通させるべく、ガスの流通方向が数十秒間隔で切り換えられるバーナである。熱交換部の内部には蓄熱体が配置されており、これにより、排ガスの熱は蓄熱体で回収され、バーナの燃焼のために新たに供給されるガスを予熱するために利用される。従って、蓄熱式バーナは燃焼効率が高く、燃料を削減することができるため、省エネルギーに資すると共に排出される二酸化炭素を削減することができる。このような蓄熱式バーナには、それぞれ熱交換部と組み合わせられた一対のバーナを用いるタイプ(ツインリジェネバーナ)と、一つのバーナでガスの流通方向を切り替えるタイプ(セルフリジェネバーナ)とがある。
蓄熱式バーナ用の熱交換部としては、従来、アルミナボールを蓄熱体として、多数のアルミナボールをケーシング内に充填したものが多用されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この場合、ガスはアルミナボール間の空隙を流通するため、圧力損失が大きいという問題があった。また、アルミナボールの表面積は小さく、更にその中心部は熱交換に寄与しないため、多数のアルミナボールを使用しても熱交換が不十分であるという問題もあった。
一方、セラミックスのハニカム構造体を、蓄熱式バーナ用の蓄熱体として使用する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。ハニカム構造体は、多数の隔壁により区画されたセルを備え、セルは単一の方向に延びているため、ガスの流通に伴う圧力損失が小さいという利点がある。また、ハニカム構造体は、アルミナボールに比べて表面積が非常に大きいという利点もある。
ハニカム構造体を蓄熱体に用いる場合、一般的に数百〜数千個という多数の小さなハニカム構造体を、ガスを流通させる熱交換部のケーシング内に配置する。これは、大きなハニカム構造体は温度分布が生じやすく、蓄熱と放熱の繰り返しに伴う熱衝撃によって破損しやすいためである。従って、熱衝撃を低減するために個々のハニカム構造体を小さくすると、熱交換のために必要なハニカム構造体の数は必然的に多くなる。
しかしながら、セラミックスのハニカム構造体は押出成形によって成形されるため、断面形状は単一であり、一般的に立方体または直方体である。立方体または直方体の蓄熱体を、アルミナボールと同様に投入するようにケーシング内に配置すると、デッドスペース(ハニカム構造体間の空隙)が大きくなる。このため、従来のハニカム構造の蓄熱体は、デッドスペースが生じないよう、積み重ねて使用されており、極めて多数のハニカム構造体を積み重ねる作業が非常に煩雑であった。特に、小型の蓄熱式バーナ装置では、蓄熱体を配置するケーシングが、作業者が入ることができないサイズであることが多く、蓄熱体を出し入れするための開口からケーシングの奥まで、作業者の手が届きにくいことも多い。そのような場合、多数の小さなハニカム構造体を積み重ねる作業は極めて困難であり、蓄熱体としてのハニカム構造体の優位性を承知しながらも、投入することによってケーシング内に容易に充填できるアルミナボールを、選択せざるを得ないと言う事情があった。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、多数のハニカム構造体を配置する場合であっても、容易な作業でデッドスペースを低減して配置することができるハニカム構造体の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかるハニカム構造体は、「単一の軸方向に延びて列設された隔壁により区画された複数のセルを備えるハニカム構造体であって、少なくとも異なる二方向から見た外形が円形である」ものである。
「ハニカム構造体」の材質は特に限定されるものではなく、炭化珪素、チタン酸アルミニウム、アルミナ、コージェライト等のセラミックスであっても良いし、アルミニウム、ステンレス、銅等の金属であっても良い。
「異なる二方向から見た」とは、視点と対象を結ぶ直線を描いた場合に、直線が二以上描けることを意味している。従って、対向する方向から見た場合は、二つの視点を同一の直線で結ぶことができるため「異なる」方向には含まれない。
「異なる二方向から見た外形が円形である」形状としては、立方体の二対の側面間を、それぞれ対をなす一方の側面から他方の側面に向かって、立方体の一辺より小さい直径を有する円筒でくり抜いて形成される形状、立方体のある側面における一対の側辺から、それぞれ対角の側辺に向かって、その側辺を径方向とすると共に立方体の一辺より小さい直径を有する円筒でくり抜いて形成される形状、円柱の側面を、円柱と直径の長さが等しい円筒で、円柱の軸方向に直交する方向にくり抜いて形成される形状、円柱の軸方向に対してそれぞれ45度の角度で傾斜していると共に互いに直交した2方向から、円柱の直径以下の直径を有する円筒でくり抜いて形成される形状、を例示することができる。
本構成のハニカム構造体は、少なくとも異なる二方向から見た外形が円形であるため「転がり易い」形状である。このため、複数のハニカム構造体を設置場所に投入するなど乱雑に配置したとしても、個々のハニカム構造体が転がり易いため、自ずとデッドスペースが小さくなるように充填され易い。
また、立方体や直方体のハニカム構造体を積み重ねていた従来では、その一つが熱衝撃等により破損した場合、ハニカム構造体の配置が大きく崩れてデッドスペースが生じることにより、蓄熱及び熱交換の効率が低下することがあった。これに対し、本構成のハニカム構造体は、一つが熱衝撃等により破損した場合であっても、隣接するハニカム構造体が転がることによって、自ずとデッドスペースが低減するように配置されやすい。
本発明にかかるハニカム構造体は、上記構成に加えて、「前記ハニカム構造体の中心と交差し、前記軸方向と直交する第一断面の面積と、前記ハニカム構造体の中心と交差し、前記軸方向と平行である任意の断面のうち最も面積が大きい第二断面の面積とが、非同一である」ものとすることができる。
本構成のハニカム構造体によれば、第一断面と第二断面の面積が異なっていることにより、直交する二方向でハニカム構造体の安定性が異なり、面積の大きい方の断面が設置面に対して平行となるように配置される方が安定である。よって、転がり易いハニカム構造体を、設置場所に投入するなど乱雑に配置する場合、ハニカム構造体は、第一断面と第二断面の何れか大きい方の断面が設置面に対して平行となる状態で配置されやすい。これにより、多数のハニカム構造体のセルの軸方向が、自ずと同じ方向に揃いやすい。例えば、ハニカム構造体を設置する設置面に対して直交方向にガスを流通させる場合は、第一断面を第二断面よりも大きくすることにより、第一断面と直交したセルの軸方向がガスの流通方向と平行に揃いやすくなる。一方、設置面に対して平行方向にガスを流通させる場合は、第二断面を第一断面よりも大きくすることにより、第二断面と平行なセルの軸方向が、ガスの流通方向に揃いやすくなる。このように、乱雑に配置しても複数のハニカム構造体において、セルの軸方向が揃い易いため、圧力損失を低減してガスを流通させることができる。
本発明にかかるハニカム構造体は、上記構成において、「蓄熱式バーナ装置の熱交換部に蓄熱体として充填されている」ものとすることができる。
上記構成のハニカム構造体によれば、蓄熱式バーナの蓄熱体を配置する熱交換部のケーシングが、作業者が入ることができないサイズの場合や、蓄熱体を出し入れするための開口からケーシングの奥まで作業者の手が届きにくい場合であっても、アルミナボールと同様に、ハニカム構造体を投入すれば、転がり易い形状であることにより、自ずとデッドスペースが低減するように熱交換部に充填される。加えて、内部が熱交換に寄与しないアルミナボールとは異なり、ハニカム構造体は内部まで熱交換に利用できるため、熱交換部のスペースをより有効に活用して、十分な熱交換を行うことができる。
本発明にかかるハニカム構造体は、上記構成において、「ハニカム構造を有する基体は、炭化珪素質セラミックス焼結体で形成されている」ものとすることができる。
炭化珪素の熱伝導率は75〜130W/m・Kであり、セラミックスの中では熱伝導率が高い材料である。また、炭化珪素の熱膨張率は約4×10−6/℃であり、セラミックスの中では熱膨張率が小さい材料である。つまり、熱伝導率が高いと共に熱膨張率が小さい炭化珪素は、耐熱衝撃性に非常に優れている。従って、基体が炭化珪素質セラミックス焼結体である本構成のハニカム構造体は、高温下で使用されて加熱と冷却(放熱)が繰り返されるハニカム構造体、例えば、温度の異なる流体を交互に流通させて熱交換する蓄熱体、温度の異なる流体を異なる方向に同時に流通させて熱交換する熱交換体、自己発熱等により高温となり流体を流通させて加熱する加熱体、高温の流体を通過させて濾過する濾過材等として、適している。そして、本構成のハニカム構造体は転がり易い形状であるため、これらの種々の用途において、流体の流路に容易に多数を充填することができる。
本発明にかかるハニカム構造体は、基体が炭化珪素質セラミックス焼結体である上記構成に加え、「前記基体の表面に、加熱により珪酸系ガラスとなる酸化防止層が形成されている」ものとすることができる。
「加熱により珪酸系ガラスとなる酸化防止層」は、二酸化珪素の他、酸化ナトリウム、酸化カリウム、炭酸カリウム、ホウ酸、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウムなどを含有する酸化防止剤を、基体の表面にコーティングすることにより形成することができる。また、酸化防止剤のコーティングは、酸化防止剤を基体の表面に塗布、スプレーすることにより、或いは、酸化防止剤を基体に含浸させることにより、行うことができる。
上記のように、炭化珪素質セラミックス焼結体は高温下で使用される構造体として適しているが、炭化珪素は酸素の存在する雰囲気下で高温に加熱すると酸化され易いという難点がある。本構成では、基体の表面に加熱により珪酸系ガラスとなる酸化防止層を有しているため、高温下で使用された際に基体の表面に珪酸系ガラスの層が生成する。この珪酸系ガラスの層によって、炭化珪素質の基体と酸素との接触が妨げられるため、炭化珪素の酸化が有効に抑制される。また、珪酸系ガラスの存在により、炭化珪素質セラミックス焼結体の高温強度が高められる。すなわち、珪酸系ガラスは高温下で軟化して延び塑性変形するため、脆性材料である炭化珪素質セラミックス焼結体の基体に仮に亀裂が発生した場合であっても、軟化した珪酸系ガラスがそれを埋め亀裂が伸展して破壊に至ることが抑制される。従って、本発明のハニカム構造体は、耐熱衝撃性の高い炭化珪素質セラミックス焼結体を基体としていることに加え、更に加熱により珪酸系ガラスとなる酸化防止層を備えていることにより、より耐熱衝撃性に優れている。
以上のように、本発明の効果として、多数のハニカム構造体を配置する場合であっても、容易な作業でデッドスペースを低減して配置することができるハニカム構造体を提供することができる。
以下、本発明の第一実施形態乃至第四実施形態であるハニカム構造体1〜4について、図1乃至図7を用いて説明する。ハニカム構造体1〜4は、単一の軸方向に延びて列設された隔壁10により区画された複数のセル11を備えるハニカム構造を有している。また、何れのハニカム構造体1〜4も、異なる二方向から見た外形が円形である。これらのハニカム構造体1〜4は、設置場所に多数(数百個〜数千個)が配置されるものである。
まず、第一実施形態のハニカム構造体1は、図1に示すように、平面視の外形が正方形であり(図1(b)参照)、正面視及び側面視の二方向から見た外形が同一で、平面視の外形である正方形の一辺の長さと直径が等しい円形である形状を有している(図1(c)参照)。なお、図1(b)において、二点鎖線はハニカム構造体1の形状を明確にするために示したものであり、最外周のセル11は側面21側に隔壁10を有していない。また、図1では、セル11の断面形状が四角形の場合を例示している。
このような形状は、例えば、立方体状のハニカム構造体から製造することができる。具体的には、図2に一点鎖線で示すように、立方体状のハニカム構造体100のセルの軸方向に平行な外周面である二対の側面を、それぞれ対をなす一方の側面から他方の側面に向かって、中心軸が立方体の中心を通り、直径の長さが立方体の一辺の長さ以下の円筒でくり抜いて形成することができる。
第一実施形態のハニカム構造体1は、セルが開口している一対の端面20と、一対の端面20を連結する外周面である側面21が、曲面(径が同一の円弧の連続により形成される円弧面)のみから形成されているため、転がり易い形状を有している。これにより、多数のハニカム構造体1を設置場所に投入するなど乱雑に配置したとしても、個々のハニカム構造体1が転がることにより、自ずとデッドスペースが小さくなるように充填され易い。なお、「セルが開口している」における「開口」とは、加工による欠損等により側面側で隔壁10を有さないセルを除き、側面側に隔壁10を有しているセルの開口を指している。
更に、ハニカム構造体1の中心と交差し、セル11の延びる軸方向に直交している第一断面は外形が正方形であり、ハニカム構造体1の中心と交差し、軸方向に平行な第二断面の外形は、直径の長さが第一断面の正方形の一辺と等しい円形である。つまり、第一断面と第二断面の面積が非同一であり、第一断面の面積が第二断面の面積よりも大きい。従って、ハニカム構造体1は第一断面が設置面に対して平行となる状態で安定であり、転がった後にこの状態で配置され易い。これにより、多数のハニカム構造体1を設置場所に投入するなど乱雑に配置したとしても、それぞれのハニカム構造体1のセル11の軸方向は設置面に対して直交する方向に自ずと揃い易い。
加えて、ハニカム構造体1は、上記のように立方体状のハニカム構造体100から形成できるため、押出成形により断面形状が正方形に成形された従来のハニカム構造体から、製造することができる。
第二実施形態のハニカム構造体2は、図3(a)に示すように、セルが開口する一対の端面20が曲面(円弧面)であり、一対の端面20を連結する側面21が、互いに直交した二対の平面21aと、隣接する平面21aを連結する曲面21b(円弧面)からなる形状を有している。そして、隣接する二つの平面21aと、これらに挟まれている曲面21bを正対する方向から見た外形が円形である(図3(b)参照)。また、平面視の外形は、正方形の四つの角をそれぞれ、角を形成する二辺に対して45度の直線で切断した形状である。
このような形状は、例えば図4に一点鎖線で示すように、立方体状のハニカム構造体110を、立方体のある側面における一対の側辺から、それぞれ対角の側辺に向かって、その側辺を径方向とすると共に立方体の一辺以下の直径を有する円筒でくり抜いて形成することができる。
第二実施形態のハニカム構造体2は、側面21が曲面21bを含み、また端面20が曲面のみから形成されるため、転がり易い形状である。また、ハニカム構造体2は、正方形の四つの角をそれぞれ45度の角度で切断した形状である第一断面の面積が、その正方形の一辺の長さを直径とする円形である第二断面の面積より大きいため、第一断面を設置面に対して平行に配置され易い。このため、セルの軸方向を設置面に対して直交する方向に揃え易い。加えて、ハニカム構造体2は、立方体状のハニカム構造体110から形成できるため、押出成形により断面形状が正方形に成形された従来のハニカム構造体から、製造することができる。
第三実施形態のハニカム構造体3は、図5に示すように、平面視及び側面視の外形が、直径が同一の円形であり、正面視の外形が、平面視の円の直径と一辺の長さが等しい正方形である形状を有している。
この様な形状は、例えば、高さが断面円の直径と等しい円柱状のハニカム構造体の側面を、円柱の軸方向に直交する方向へ、円柱と直径が等しい円筒でくり抜いて形成することができる。
第三実施形態のハニカム構造体3は、端面20と側面21が全て曲面(円弧面)であるため、転がり易い形状である。また、ハニカム構造体3では、第一断面は、外形が加工前の円柱と直径が等しい円形であり、第二断面は、一辺の長さが第一断面の直径と等しい正方形であるため、第二断面の面積が第一断面の面積よりも大きい。このため、ハニカム構造体3は、セル11の軸方向が設置面に対して平行に揃い易く、ガスを設置面に対して平行方向に流通させる場合に適している。加えて、ハニカム構造体3は、円柱状のハニカム構造体から形成できるため、押出成形により断面形状が円形に成形された従来のハニカム構造体から、製造することができる。
第四実施形態のハニカム構造体4は、図6(a),(b)に示すように、セル11の軸方向に対して45度傾斜した角度から見た外形が円形である。
より詳細に説明すると、ハニカム構造体4は、平面視の外形が楕円形であり、正面視の外形が六角形である。また、セル11の軸方向は、平面視の楕円形において長径の方向へ平行に延びている。
このような形状は、例えば、図7に一点鎖線で示すように、円柱状のハニカム構造体120を、その断面円よりも直径が僅かに(例えば、1mm〜5mm)短い円筒で、円柱の軸方向に対してそれぞれ45度の角度で傾斜していると共に、互いに直交している2方向から、それぞれの円筒の中心軸がハニカム構造体120の中心軸で交差するようにくり抜いて形成することができる。
第四実施形態のハニカム構造体4は、セル11の軸方向に対して45度傾斜した方向から見た外形と、セル11の軸方向から見た端面20の外形が何れも円形であり、曲面(円弧面)のみで形成されるため転がり易い形状である。また、くり抜く円筒の直径はハニカム構造体120の直径より僅かに短いため、第一断面の面積はハニカム構造体120の断面円とほぼ等しい。これに対し、第二断面は、円筒の直径と短径が等しい楕円形であるため、その面積は第一断面よりも大きい。従って、ハニカム構造体4は、第二断面を設置面に対して平行に配置され易く、セルの軸方向が設置面に対して平行に揃い易い。加えて、ハニカム構造体4は、円柱状のハニカム構造体120から形成できるため、押出成形により断面形状が円形に成形された従来のハニカム構造体から、製造することができる。
上記のように、第一実施形態〜第四実施形態のハニカム構造体1〜4によれば、何れも転がり易い形状を有しているため、多数のハニカム構造体を設置場所に投入するなど乱雑に配置したとしても、個々のハニカム構造体が転がり、自ずとデッドスペースが小さくなるように充填され易い。
また、第一実施形態〜第四実施形態のハニカム構造体1〜4は、何れも押出成形により一般的に製造される断面形状が正方形や円形である従来のハニカム構造体を、円筒でくり抜いて加工することにより、容易に製造することができる。なお、上述したように、ハニカム構造体1,2,4は何れも、立方体状や円柱状のハニカム構造体を直交する二方向から円筒でくり抜くことにより製造することができ、ハニカム構造体3は、円柱状のハニカム構造体を円柱の軸方向に直交する一方向へ円筒でくり抜くことにより製造することができる。
更に、第一実施形態〜第四実施形態のハニカム構造体1〜4によれば、第一断面と第二断面の面積が非同一であるため、面積の大きい方の断面が設置面に対して平行となるように配置され易い。これにより、多数のハニカム構造体を投入するなど乱雑に配置しても、セル11の軸方向とガスを流通させる方向とが自ずと揃い易く、圧力損失を低減してガスを流通させることができる。
なお、第一実施形態〜第七実施形態のハニカム構造体1〜7は、ハニカム構造を有する基体を炭化珪素質セラミックス焼結体で形成することができる。また、基体の表面に、加熱により珪酸系ガラスとなる酸化防止層を形成してもよい。このようにすることにより、酸化を有効に抑制しつつ、耐熱衝撃性に優れる炭化珪素の利点を活かして、酸素の存在する雰囲気下で高温に加熱される構造体として、ハニカム構造体1〜7を使用することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、立方体状や円柱状のハニカム構造体を直交する二方向からくり抜く円筒の直径は、立方体状のハニカム構造体を加工する場合は立方体の一辺以下、円柱状のハニカム構造体を加工する場合は、円柱の直径以下であれば任意に設定することができる。
また、立方体状や円柱状のハニカム構造体を円筒でくり抜く方向は二方向に限らず、三方向以上からくり抜いてもよい。例えば、ハニカム構造体1を製造する場合と同様に、立方体状のハニカム構造体の二対の側面を互いに直交する二方向へ円筒でくり抜いた後、これらの方向とそれぞれ45度の角度で交差する二方向から更に円筒でくり抜くことができる。つまり、立方体が、45度ずつ異なる四方向から円筒でくり抜かれた形状であり、正面視と側面視に加え、正面視から45度傾斜した角度から見た外形が円形となる。このように、円筒でくり抜く工程を複数回繰り返すことにより、くり抜いた方向から見た外形が円形となり、より転がり易い形状とすることができる。更に、上記の実施形態ではセルの断面形状が四角形の場合を例示したが、これに限定されるものではなく、三角形や六角形などの多角形とすることができる。
なお、上記では、立方体状や円柱状のハニカム構造体を円筒でくり抜いて、ハニカム構造体1〜4を製造する場合を例示したが、製造方法はこれに限定されず、同じ形状のハニカム構造体を、NC加工装置による三次元加工により製造することができる。
加えて、本発明のハニカム構造体の用途は、リジェネバーナの蓄熱体に限定されるものではない。例えば、太陽熱発電用の蓄熱体などリジェネバーナ用以外の蓄熱体として使用することができる。また、浄水用フィルタや、排ガス処理用のフィルタなど、ろ過材として本発明のハニカム構造体を使用することができる。
1〜4 ハニカム構造体
10 隔壁
11 セル
20 端面
21 側面
21a 平面(側面)
21b 曲面(側面)
10 隔壁
11 セル
20 端面
21 側面
21a 平面(側面)
21b 曲面(側面)
Claims (5)
- 単一の軸方向に延びて列設された隔壁により区画された複数のセルを備えるハニカム構造体であって、
対向する方向を同一方向とする場合に、異なる二方向のみから見た外形が円形である
ことを特徴とするハニカム構造体。 - 前記ハニカム構造体の中心と交差し、前記軸方向と直交する第一断面の面積と、前記ハニカム構造体の中心と交差し、前記軸方向と平行である任意の断面のうち最も面積が大きい第二断面の面積とが、非同一である
ことを特徴とする請求項1に記載のハニカム構造体。 - 蓄熱式バーナ装置の熱交換部に蓄熱体として充填されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハニカム構造体。 - ハニカム構造を有する基体は、炭化珪素質セラミックス焼結体で形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載のハニカム構造体。 - 前記基体の表面に、加熱により珪酸系ガラスとなる酸化防止層が形成されている
ことを特徴とする請求項4に記載のハニカム構造体。
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JP2017032267A (ja) * | 2015-08-05 | 2017-02-09 | 東京窯業株式会社 | 蓄熱体 |
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