JP5806079B2 - セメント急結剤、セメント組成物、および吹付け工法 - Google Patents

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Description

本発明は、主に、土木・建築業界で使用される吹付け材料およびそれを用いた吹付け工法に関する。
トンネル掘削等の露出した地山の崩落を防止するために、急結剤をコンクリートに配合した急結コンクリートの吹付工法が行われている(特許文献1参照)。この工法は、通常、掘削工事現場に設置したセメント、骨材、および水の計量混合プラントで吹付コンクリートを調製し、アジテータ車で運搬し、コンクリートポンプで圧送し、途中に設けた合流管で、他方から圧送した急結剤と混合し、急結性吹付コンクリートとして地山面に所定の厚みになるまで吹付ける工法である。
急結剤としては、カルシウムアルミネート、アルカリ金属アルミン酸塩とアルカリ金属炭酸塩等との混合物、ならびに、カルシウムアルミネート、アルカリ金属アルミン酸塩、およびアルカリ金属炭酸塩等の混合物や、カルシウムアルミネートと3CaO・SiOとの混合物等が知られている(特許文献2〜5参照)。
これらの急結剤は、セメントの凝結を促進させる働きがあり、いずれもセメントコンクリートと混合して地山面に吹付けられる。
しかしながら、これらの急結剤は低温および高温領域において凝結性状が悪化し、コンクリートが剥落するという課題があった。
特公昭60−004149号公報 特開昭64−051351号公報 特公昭56−027457号公報 特開昭61−026538号公報 特開昭63−210050号公報
本発明は、低温および高温領域の凝結性状が安定化し、従来の急結剤に比べ、凝結速度および初期強度発現性の温度依存性を小さくすることが出来るセメント急結剤、セメント組成物、それらを用いた吹付け工法を提供する。
すなわち、本発明は、(1)カルシウムアルミネート、セッコウ、トロナ灰、およびアルカリ金属アルミン酸塩を含有してなり、トロナ灰の粒度がブレーン比表面積3,000cm /g以上であるセメント急結剤、(2)カルシウムアルミネート100質量部に対して、セッコウ50〜200質量部、トロナ灰3〜20質量部、およびアルカリ金属アルミン酸塩3〜20質量部である(1)のセメント急結剤、(3)セメントと、(1)または(2)のセメント急結剤を含有してなり、セメント急結剤がセメント100質量部に対して3〜20質量部であるセメント組成物、(4)(3)のセメント組成物を15℃以下の環境で用いてなる吹付け工法、である。
本発明のセメント急結剤およびセメント組成物を用いることにより、低温および高温領域の凝結性状が安定化し、従来の急結剤に比べ、凝結速度および初期強度発現性の温度依存性を小さくすることが出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する部、%は、特に規定しない限り質量基準である。
また、本発明で云うコンクリートとは、セメントペースト、セメントモルタル、セメントコンクリートを総称するものである。
本発明で使用するカルシウムアルミネートとは、カルシアを含む原料と、アルミナを含む原料等を混合して、キルンでの焼成や、電気炉での溶融等の熱処理をして得られる、CaOとAlとを主たる成分とし、水和活性を有する物質の総称であり、CaOやAlの一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、およびアルカリ土類金属硫酸塩等と置換した化合物、あるいは、CaOとAlとを主成分とするものに、これらが少量固溶した物質である。
鉱物形態としては、結晶質、非晶質いずれであっても使用可能である。これらの中では、反応活性の面で、非晶質のカルシウムアルミネートが好ましく、12CaO・7Al(以下、C12という)組成に対応する熱処理物を急冷した非晶質のカルシウムアルミネートがより好ましい。
カルシウムアルミネートの粒度は、急結性や初期強度発現性の面で、ブレーン比表面積(以下、ブレーン値という)3,000cm/g以上が好ましく、5,000cm/g以上がより好ましい。3,000cm/g未満では、急結剤と吹付けセメントコンクリートを混合した急結性吹付けセメントコンクリートの急結性や初期強度発現性が低下する場合がある。
本発明で使用するセッコウとは、急結性吹付けセメントコンクリートの凝結性や強度発現性を向上するために混合するものである。
セッコウとしては、無水セッコウ、半水セッコウ、および二水セッコウが使用可能である。これらの中では、凝結性や強度発現性の面で無水セッコウの使用が好ましい。
セッコウの粒度は、通常、セメントなどに使用される程度でよいが、急結性吹付けセメントコンクリートの急結性や初期強度発現性の面で、ブレーン値3,000cm/g以上が好ましい。
セッコウの使用量は、カルシウムアルミネート100部に対して、50〜200部が好ましく、50〜150部がより好ましい。50部未満では急結性吹付けセメントコンクリートの施工性や凝結性が低下して、長期強度発現性を促進しにくい場合があり、200部を超えると初期凝結が遅れ、初期強度発現性が低下する場合がある。
本発明で使用するアルカリ金属アルミン酸塩(以下、アルミン酸塩という)とは、セメントの初期凝結を促進するものであり、例えば、水酸化アルミニウムとアルカリ金属水酸化物を混合溶解し、乾燥し、粉末状として得られるものである。
アルミン酸塩としては、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、およびアルミン酸リチウムなどが挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用することが可能である。これらの中では、急結性吹付けセメントコンクリートの凝結性や初期強度発現性の面で、アルミン酸ナトリウムの使用が好ましい。
アルミン酸塩の使用量は、カルシウムアルミネート100部対して、3〜20部が好ましく、5〜10部がより好ましい。3部未満では初期凝結が遅れ、初期強度発現性が低下する場合があり、20部を超えると、急結性吹付けセメントコンクリートの施工性や長期強度発現性が低下する場合がある。
本発明で使用するトロナ灰とは、セメントの低温および高温領域における凝結性状の安定化を図れ、従来の急結剤よりも凝結速度および初期強度発現性の温度依存性を低減できるものであり、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、および水からなるNa(CO)・NaHCO・2HOの組成をもつ天然の複塩を粉砕し、粉末状として得られるものである。
トロナ灰の粒度は、急結性や強度発現性の面で、ブレーン値3,000cm/g以上が好ましい。
トロナ灰の使用量は、カルシウムアルミネート100部に対して、3〜20部が好ましく、5〜10部がより好ましい。3部未満では急結性吹付けセメントコンクリートの初期凝結が遅れ、初期強度発現性が低下する場合があり、20部を超えると、施工性や長期強度発現性が低下する場合がある。
本発明のセメント急結剤の使用量は、セメント100部に対して、3〜20部が好ましく、5〜15部がより好ましく、7〜10部が最も好ましい。3部未満では急結性吹付けセメントコンクリートの初期凝結を促進しにくい場合があり、20部を超えると長期強度発現性を阻害する場合がある。
ここでセメントとは、通常市販されている普通、早強、中庸熱、および超早強などの各種ポルトランドセメントや、これら各種ポルトランドセメントにフライアッシュや高炉スラグなどを混合した各種混合セメントなどが挙げられ、これらを微粉末化して使用することも可能である。
本発明で使用するセメントコンクリートは、セメントと骨材とを含有するものである。 ここで、骨材としては、吸水率が低くて、骨材強度が高いものが好ましい。骨材の最大寸法は、吹付けできれば特に限定されるものではない。
細骨材としては、川砂、山砂、石灰砂、および珪砂などが使用可能であり、粗骨材としては、川砂利、山砂利、および石灰砂利などが使用可能である。
セメントコンクリートに使用する水の量は、強度発現性の面から35%以上が好ましく、40〜55%がより好ましい。35%未満ではセメントコンクリートを充分混合できない場合がある。
湿式吹付け工法としては、例えば、セメント、細骨材、粗骨材、および水を加えて混練し、空気圧送し、途中にY字管を設け、その一方から急結剤供給装置により圧送した急結剤を合流混合して急結性湿式吹付けコンクリートとしたものを吹付ける方法が挙げられる。
また、急結剤を圧送する圧送空気の圧力は、セメントコンクリートが急結剤の圧送管内に混入した時に圧送管内が閉塞しないように、セメントコンクリートの圧送圧力より0.01〜0.3MPa 大きいことが好ましい。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
「実験例1」
カルシウムアルミネート100部、ならびに、カルシウムアルミネート100部に対して表1に示す量のセッコウ、アルミン酸塩、およびトロナ灰からなるセメント急結剤を調製した。
また、砂/セメント比=3、水/セメント比=53%のモルタルを調製し、そのセメント100部に対して、急結剤を7部添加し、急結性モルタルとし、その凝結時間を、さらに、圧縮強度を測定した。測定は20℃の恒温室内で行った。結果を表1に併記する。
<使用材料>
セメント:普通ポルトランドセメント、市販品、ブレーン値3,200cm/g、比重3.16
細骨材:新潟県糸魚川市姫川産川砂、表乾状態、比重2.62
カルシウムアルミネート:C12組成に対応するもの、非晶質、ブレーン値6,500cm/g
セッコウ:市販無水セッコウ粉砕品、ブレーン値5,900cm/g
アルミン酸塩:アルミン酸ナトリウム、市販品、強熱減量2.1%、90%粒子径0.2mm
トロナ灰:炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水からなる複塩、市販品、ブレーン値4,500cm/g
<測定方法>
凝結時間:急結性モルタルを土木学会基準「吹付けコンクリート用急結剤品質規格(JSCED−102)」に準じて測定
圧縮強度:急結性モルタルをJIS R 5201に準じて測定
Figure 0005806079
「実験例2」
カルシウムアルミネート100部、ならびに、カルシウムアルミネート100部に対してセッコウ50部、アルミン酸塩10部、およびトロナ灰10部からなるセメント急結剤を調製し、セメント急結剤をセメント100部に対して表2に示す使用量で変化させた以外は実験例1と同様に行った。結果を表2に併記する。
Figure 0005806079
「実験例3」
カルシウムアルミネート100部、ならびに、カルシウムアルミネート100部に対してセッコウ50部、アルミン酸塩10部、およびトロナ灰10部からなるセメント急結剤を調製し、セメント急結剤をセメント100部に対し7部添加し、恒温室の温度を表3に示す範囲で変化させた以外は実験例1と同様に行った。比較例としてトロナ灰ではなく、炭酸ナトリウム(市販品、ブレーン値4,500cm/g)を代わりに用いた従来のセメント急結剤の測定結果を表3に併記する。
Figure 0005806079
本発明のセメント急結剤、セメント組成物、それらを用いた吹付け工法を用いることにより、低温および恒温領域の凝結性状が安定化し、従来の急結剤に比べ、凝結速度および初期強度発現性の温度依存性を小さくすることが出来るので、土木、建築の分野などで広範に使用することが可能となる。

Claims (4)

  1. カルシウムアルミネート、セッコウ、トロナ灰、およびアルカリ金属アルミン酸塩を含有してなり、トロナ灰の粒度がブレーン比表面積3,000cm /g以上であるセメント急結剤。
  2. カルシウムアルミネート100質量部に対して、セッコウ50〜200質量部、トロナ灰3〜20質量部、およびアルカリ金属アルミン酸塩3〜20質量部である請求項1に記載のセメント急結剤。
  3. セメントと、請求項1または2に記載のセメント急結剤を含有してなり、セメント急結剤がセメント100質量部に対して3〜20質量部であるセメント組成物。
  4. 請求項3記載のセメント組成物を15℃以下の環境で用いてなる吹付け工法。
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