JP5805494B2 - リレー回路 - Google Patents

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本発明は、可動接点を励磁コイルの通電で往復運動させてオンオフに切り換えるリレーとこのリレーをオンオフに制御する制御回路とを備えるリレー回路に関し、とくに、リレーのオンオフ切り換え時の騒音を低減できるリレー回路に関する。
可動接点を往復運動してオンオフに切り換える機械式のリレーは、可動接点が固定接点に衝突してオン状態に切り換えられるときと、また可動接点がオフ状態に切り換えられるときに騒音が発生する。この騒音を低減するために、リレーの励磁コイルに流れる電流や電圧を制御するリレー回路は開発されている。(特許文献1ないし3参照)
特開2004−146096号公報 特開2010−57283号公報 特開平5−47280号公報
特許文献1は、リレーの励磁コイルに供給する電圧を時間とともに変化させて騒音を少なくする技術を記載する。このリレーは、励磁コイルに供給する電圧で可動接点の動きを制御して騒音を低減する。このリレー回路は、常に好ましい状態で騒音レベルを低減できない欠点がある。それは、励磁コイルの電気抵抗が温度によって変化し、また機械的に往復運動する可動接点の動きが経時的に変化するからである。励磁コイルの電気抵抗が変化すると、一定の電圧を加えても流れる電流が変化して、可動接点の駆動力が変化する。また、可動接点をオフ状態に付勢している弾性体の弾性が経時的に低下すると、励磁コイルに同じ電圧を供給しても可動接点が固定接点に向かって運動する速度が速くなって騒音レベルが大きくなる。また、可動接点の可動部が重くなると、可動接点を所定の状態で固定接点に移動できなくなる弊害もある。
特許文献2は、リレーの励磁コイルと並列に、ダイオードとツェナーダイオードの直列回路を接続し、ツェナーダイオードの両端にスイッチング素子を接続している。このリレーは、励磁コイルと並列に接続するダイオードやツェナーダイオードでもって、励磁コイルの電流の減衰状態をコントロールする。すなわち、励磁コイルの電流を遮断するときに、励磁コイルの電流を、これと並列に接続しているダイオードやツェナーダイオードにバイパスして電流の遮断時間を長くする。励磁コイルの電流がゆっくりと減衰することで、オン状態にある可動接点がオフ状態になる速度を制限して騒音を低減する。このリレー回路は、可動接点を固定接点から分離してオフ状態に切り換えるタイミングでは騒音レベルを低下できるが、可動接点をオン状態に切り換える状態では騒音レベルを低下できない欠点がある。
さらに、特許文献3は、リレーをオンするタイミングにおいて、最初に励磁コイルに規定電圧のパルス波を印加し、その後パルス波のオフ状態を設けて、一定の時間後に励磁コイルにパルス波を再入力して、可動接点が勢いよく固定接点に衝突するのを防止して騒音レベルを低くしている。このリレー回路も、常に好ましい状態では騒音レベルを低減できない。それは、特許文献1と同じように、励磁コイルの電気抵抗が温度によって変化し、また機械的に往復運動する可動接点の動きが経時的に変化して可動接点の動きが変化するからである。励磁コイルの電気抵抗が変化すると、一定のパルス波の電圧を印加し、またパルス波でオフ状態としても、励磁コイルに流れる電流が変化して、可動接点の駆動力が変化し、所定の騒音低減効果が得られなくなる。また、可動接点をオフ状態に付勢している弾性体の弾性が経時的に低下すると、励磁コイルに同じパルス波の電圧を供給しても可動接点が固定接点に向かって運動する速度が速くなって騒音レベルが大きくなる。また、可動接点の可動部が重くなると、可動接点を所定の状態で固定接点に移動できなくなる弊害もある。
したがって、以上の公報に記載されるリレーは、リレーをオンオフに切り換えるときの騒音レベルが種々の条件によって変化し、つねに最適な条件で切り換え時の騒音レベルを低減できない欠点がある。
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、種々の環境において常にリレーの騒音レベルを効果的に低減できるリレー回路を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のリレー回路は、可動接点13を往復運動させてオンオフに切り換えられるリレー10と、このリレー10の励磁コイル11の電流を制御する制御回路20とを備えている。制御回路20は、励磁コイル11の電流を制御するスイッチング素子21と、このスイッチング素子21の入力側に制御信号を入力して、スイッチング素子21のオン状態を制御する入力回路22と、励磁コイル11の通電状態において励磁コイル11に流れる電流を検出する電流検出回路23と、この電流検出回路23で検出される電流に対応して、スイッチング素子21に入力する制御信号を記憶している記憶回路24とを備えている。リレー回路は、入力回路22が、電流検出回路23で検出される励磁コイル11の電流に基づいて特定される記憶回路24の制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御してリレー10のオンオフ状態を制御している。
以上のリレー回路は、温度が変化して励磁コイルの電気抵抗が変化しても、常にリレーの騒音レベルを効果的に低減できる特徴がある。それは、励磁コイルの電流を検出して電気抵抗を検出し、電気抵抗に最適な電流を励磁コイルに流して可動接点の往復運動速度を最適に制御するからである。とくに、以上のリレー回路は、電気抵抗に最適な電流をあらかじめ記憶回路に記憶させており、この記憶回路に記憶される特定の状態で電流を流すので、励磁コイルの温度が変化しても常に騒音レベルを低減できる特徴がある。
本発明のリレー回路は、入力回路22がPWM変調された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力し、記憶回路24がPWM変調された制御信号を記憶することができる。
このリレー回路は、励磁コイルの電流から電気抵抗を検出し、検出された電気抵抗に最適な波形を記憶回路の記憶データから特定し、この記憶データで特定されるようにPWM変調された信号をスイッチング素子21に入力し、このスイッチング素子21の動作に基づいて励磁コイルに電流を流して可動接点の往復運動速度を最適に制御するので、理想的な状態で切り換え時の騒音レベルを低減できる。
本発明のリレー回路は、電流検出回路23が、励磁コイル11に通電される初期電流を検出し、あるいはリレー10をオン状態に切り換える最低電圧よりも低い電圧を励磁コイル11に供給する状態で励磁コイル11の電流を検出することができる。
以上のリレー回路は、可動接点をオンに切り換えるタイミングで発生する騒音レベルを低減できる。
本発明のリレー回路は、可動接点13がオフからオンに切り換えられる状態で、電流検出回路23が励磁コイル11の電流を検出し、入力回路22が、電流検出回路23で検出される励磁コイル11の電流に基づいて特定される記憶回路24の制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御して可動接点13をオフからオンに切り換えることができる。
以上のリレー回路は、可動接点をオンに切り換えるごとに励磁コイルの電流から電気抵抗を検出し、検出される電気抵抗に最適な電流を励磁コイルに流すことで、オン状態に切り換える毎に騒音レベルを低減できる。
本発明のリレー回路は、可動接点13のオン状態において、電流検出回路23が励磁コイル11の電流を検出し、入力回路22が、電流検出回路23で検出される励磁コイル11の電流に基づいて特定される記憶回路24の制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御して可動接点13をオンからオフに切り換えることができる。
以上のリレー回路は、可動接点をオフに切り換えるタイミングで発生する騒音レベルを低減できる。
本発明の他の側面に係るリレー回路は、可動接点13を往復運動させてオンオフに切り換えられるリレー10と、このリレー10の励磁コイル11の電流を制御する制御回路30とを備えている。制御回路30は、励磁コイル11の電流を制御するスイッチング素子21と、このスイッチング素子21の入力側に制御信号を入力して、スイッチング素子21のオン状態を制御する入力回路22と、励磁コイル11に供給される供給電圧を検出する電圧検出回路25と、この電圧検出回路25で検出される電圧に対応して、スイッチング素子21に入力する制御信号を記憶している記憶回路24とを備えている。リレー回路は、入力回路22が、電圧検出回路25で検出される励磁コイル11の供給電圧に基づいて特定される記憶回路24の制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御してリレー10のオンオフ状態を制御している。
以上のリレー回路は、励磁コイルの供給電圧が変動しても、常にリレーの騒音レベルを効果的に低減できる特徴がある。それは、以上のリレー回路が、励磁コイルの供給電圧を検出し、供給電圧に最適な電流を励磁コイルに流して可動接点の往復運動速度を最適に制御するからである。とくに、以上のリレー回路は、供給電圧に最適な電流をあらかじめ記憶回路に記憶させており、この記憶回路に記憶される特定の状態で電流を流すことで、供給電圧が変動しても騒音レベルを低減できる。
本発明のリレー回路は、入力回路22がPWM変調された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力し、記憶回路24がPWM変調された制御信号を記憶することができる。
本発明のリレー回路は、入力回路22が、電圧検出回路25で検出される励磁コイル11の供給電圧に基づいて特定される記憶回路24の制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御して可動接点13をオフからオンに切り換えることができる。
本発明のリレー回路は、入力回路22が、電圧検出回路25で検出される励磁コイル11の供給電圧に基づいて特定される記憶回路24の制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御して可動接点13をオンからオフに切り換えることができる。
さらに、本発明の他の側面に係るリレー回路は、可動接点13を往復運動させてオンオフに切り換えられるリレー10と、このリレー10の励磁コイル11の電流を制御する制御回路40とを備えている。制御回路40は、励磁コイル11の電流を制御するスイッチング素子21と、このスイッチング素子21の入力側に制御信号を入力して、スイッチング素子21のオン状態を制御する入力回路22と、可動接点13のチャタリング波形を検出するチャタリング検出回路26と、このチャタリング検出回路26で検出されるチャタリング波形に対応して、スイッチング素子21に入力する制御信号を記憶している記憶回路24とを備えている。リレー回路は、入力回路22が、チャタリング検出回路26で検出されるチャタリング波形に基づいて特定される記憶回路24の制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御してリレー10のオンオフ状態を制御している。
以上のリレー回路は、機械的可動部分や励磁コイルの電気抵抗や励磁コイルの供給電圧等の条件が変動しても、常にリレーの騒音レベルを効果的に低減できる特徴がある。それは、以上のリレー回路が、可動接点のチャタリング波形を検出し、チャタリング波形から最適な電流を励磁コイルに流して可動接点の往復運動速度を最適に制御するからである。とくに、以上のリレー回路は、チャタリング波形に最適な電流をあらかじめ記憶回路に記憶させており、この記憶回路に記憶される特定の状態で電流を流して、騒音レベルを低下するので、常にチャタリングを少なくして騒音レベルを低減できる。可動接点のチャタリングが少ない状態は、可動接点が強く固定接点に衝突しないことから、チャタリングを少なくして騒音レベルは低減される。
本発明のリレー回路は、入力回路22がPWM変調された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力し、記憶回路24がPWM変調された制御信号を記憶することができる。
本発明のリレー回路は、チャタリング検出回路26が、可動接点13をオフ状態からオン状態に切り換える状態でチャタリング波形を検出することができる。
本発明のリレー回路は、入力回路22が、チャタリング検出回路26で検出されるチャタリング波形に基づいて特定される記憶回路24の制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御して可動接点13をオフからオンに切り換えることができる。
本発明のリレー回路は、入力回路22が、チャタリング検出回路26で検出されるチャタリング波形に基づいて特定される記憶回路24の制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御して可動接点13をオンからオフに切り換えることができる。
リレーがオンオフに切り換えられる原理を示す概略図である。 リレーを切り換えるタイミングにおいて、可動接点の理想的な移動速度の変化を示すグラフである。 本発明の一実施例にかかるリレー回路の制御回路を示すブロック図である。 リレーをオフからオンに切り換えるタイミングにおける可動接点の移動速度の変化と時間、及び制御信号を示すグラフである。 リレーをオンからオフに切り換えるタイミングにおける可動接点の移動速度の変化と時間、及び制御信号を示すグラフである。 本発明の他の実施例にかかるリレー回路の制御回路を示すブロック図である。 本発明の他の実施例にかかるリレー回路の制御回路を示すブロック図である。 チャタリング検出回路が検出する可動接点と固定接点の間の電圧の変化の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのリレー回路を例示するものであって、本発明はリレー回路を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
本発明のリレー回路は、主として車両用の電源装置のように、大電流を遮断するのに最適なリレー回路である。ただし、本発明はリレー回路を車両用の電源装置には特定せず、太陽電池や風力発電などの自然エネルギーを蓄える電源装置などの大電流を遮断するリレー回路など、他の種々の用途にも使用できる。
図1に示すリレー回路は、可動接点13を往復運動させてオンオフに切り換えるリレー10と、このリレー10の励磁コイル11の電流を制御する制御回路20とを備える。リレー10がオンオフに切り換えられる原理図を図1に示す。このリレー10は、往復運動する可動接点13を固定している可動片12と、この可動片12の可動接点13と対向する位置に配置している固定接点14と、可動片12をオフ状態、すなわち可動接点13を固定接点14から離す方向に弾性的に移動させている弾性体15と、可動片12を磁気的な吸引力で吸引して、可動接点13を固定接点14に接触させる励磁コイル11と、可動接点13をオフ位置に停止させるストッパ16とを備えている。このリレー10は、励磁コイル11の通電を制御して可動片12を傾動させる。すなわち、可動片12で可動接点13を往復運動させて、接点をオンオフに切り換える。励磁コイル11に通電されると励磁コイル11が可動片12を吸引して可動接点13を固定接点14に接触させてオン状態に、励磁コイル11の電流を遮断する状態では、可動片12を弾性体15が引っ張って可動接点13を固定接点14から離してオフ状態となる。可動片12は、励磁コイル11でオン方向に、弾性体15でオフ方向に引っ張られる。
この構造のリレー10は、励磁コイル11に通電されて可動片12が励磁コイル11に吸引されるとき、可動接点13が固定接点14に衝突して騒音が発生し、また、励磁コイル11の電流が遮断されるとき、可動接点13が固定接点14から離れて可動片12がストッパ16に衝突して騒音が発生する。騒音レベルは、可動接点13が固定接点14に衝突する速度、また可動片12がストッパ16に衝突する速度で変化し、衝突速度が速いと騒音レベルが高く、衝突速度を遅くして騒音レベルを小さくできる。
図2は、リレー10をオフからオンに切り換えるタイミングにおいて、可動接点13が固定接点14に向かって移動する速度が理想的な状態で変化する特性を示している。この図に示すように、オフからオンの状態に切り換えられる可動接点13は、最初に速やかに加速されて固定接点14に向かって移動し、その後、次第に速度が遅くなり、固定接点14に接触する状態での速度を遅くして騒音レベルを低減できる。可動接点13は、励磁コイル11に通電して、すなわち励磁コイル11に吸引されて固定接点14に向かって移動する速度が加速される。反対に、可動接点13は、弾性体15に引っ張られて固定接点14に向かって移動する速度が減速される。弾性体15は、常に可動接点13を固定接点14から離す向きに付勢しているので、励磁コイル11の吸引力、すなわち励磁コイル11の通電をコントロールして、可動接点13の速度はコントロールできる。
また、オン状態の可動接点13が固定接点14から離れる状態においても、図2に示すオフからオンに切り換える時と同様に、最初は速やかにオフ方向に加速して、可動片12がストッパ16に衝突する直前では速度を遅くして騒音レベルを低下できる。このとき、可動片12は、弾性体15でオフ方向に加速され、励磁コイル11の吸引力で減速される。可動接点13がオン状態に切り換えられる場合とは反対方向に移動されるからである。したがって、オフ状態に切り換えられるとき、可動片12がオフ方向に移動する速度を弾性体15の弾性力と励磁コイル11の吸引力でコントロールして、図2に示すカーブで可動片12を移動させて騒音レベルを低減できる。
本発明のリレー回路は、切り換え時に、励磁コイル11の通電を制御することで、可動接点13の移動速度を、図2に示すカーブに接近させるようにコントロールして騒音レベルを低減する。
図2の特性で可動接点13の動きをコントロールする制御回路20は、図3に示すように、励磁コイル11の電流を制御するスイッチング素子21と、このスイッチング素子21の入力側に制御信号を入力して、スイッチング素子21のオン状態を制御する入力回路22と、励磁コイル11の通電状態において励磁コイル11に流れる電流を検出する電流検出回路23と、この電流検出回路23で検出される電流に対応して、スイッチング素子21に入力する制御信号を記憶している記憶回路24とを備えている。
スイッチング素子21は、FETやトランジスタからなる半導体スイッチング素子で、入力側の信号でオンオフに切り換えられる。FETはゲート電圧で、トランジスタはベース電流でオンオフに切り換えられる。
入力回路22は、スイッチング素子21の入力側に入力する制御信号でスイッチング素子21をオンオフに制御して、励磁コイル11の通電を制御してリレー10のオンオフ状態を切り換える。入力回路22は、電流検出回路23で検出される励磁コイル11の電流と、記憶回路24に記憶している記憶データから制御信号を特定して、スイッチング素子21の入力側に入力する。すなわち、入力回路22は、記憶回路24に記憶している制御信号を、電流検出回路23で検出する検出電流に基づいて特定し、スイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御してリレー10のオンオフ状態を制御する。入力回路22は、PWM変調された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21のオンオフを制御する。入力回路22は、電流検出回路23で検出される電流でもって、記憶回路24に記憶している記憶データを特定する。
制御回路20は、入力回路22が電流に対する制御信号を特定するために、励磁コイル11の電流を電流検出回路23で検出する。この電流検出回路23は、図3に示すように、励磁コイル11に通電される最初のパルスのタイミングで初期電流を検出する。この電流検出回路23は、スイッチング素子21の入力側に、PWM変調された制御信号を入力する状態で、最初のパルスのオン時間内において、励磁コイル11の初期電流を検出する。この電流検出回路23は、最初のパルスの立ち上がり時間に同期して、励磁コイル11の電流を検出するA/Dコンバータ(図示せず)を入力側に設けている。このA/Dコンバータは、初期パルスで励磁コイル11に流れる電流をデジタル信号に変換して入力回路22に出力する。
電流検出回路23は、リレー10をオフ状態にしている時間帯において、所定のサンプリング周期(たとえば、10秒〜10分のサンプリング周期)で、リレー10をオン状態に切り換える最低電圧よりも低い電圧を励磁コイル11に供給し、あるいは可動接点13をオンに切り換えるよりも短いパルス幅で励磁コイル11に通電して、励磁コイル11の電流を検出することもできる。この電流検出回路23は、励磁コイル11が通電され、オン状態へ移行する以前に励磁コイル11の電流を検出して、検出電流をA/Dコンバータでデジタル信号に変換して入力回路22に出力する。
検出電流に基づいて騒音レベルを低減するPWM変調された制御信号は、記憶回路24に記憶している。記憶回路24は、励磁コイル11の電流に対して、騒音レベルを最も低減できるPWM変調された制御信号を記憶している。記憶回路24は、ルックアップテーブルとして、又は関数として、励磁コイル11の電流に対するPWM変調された制御信号を記憶している。リレー10は、可動接点13をオフからオンに切り換える時間帯において、図4の(a)の曲線Aで示すように可動接点13の移動速度をコントロールして騒音レベルを低減しながらオン状態に切り換えできる。可動接点13をオンに切り換える制御信号は、図4の(b)に示すように、可動接点13が固定接点14に接近するにしたがって、パルス幅を狭くするようにPWM変調されてスイッチング素子21に入力される。このとき、可動接点13は、図4の(a)の曲線Aで示すように、最初には励磁コイル11に吸引されて速やかに加速され、その後、励磁コイル11の吸引力を少なくして速度を低下し、固定接点14に衝突するときの速度を低減して、騒音レベルを低減できる。励磁コイル11の温度に対する最適な制御信号は、あらかじめリレー10に通電して測定され、測定結果から励磁コイル11の電流、すなわち電気抵抗に対して最適にPWM変調された制御信号として記憶回路24に記憶される。
励磁コイル11にPWM変調された制御信号を入力してスイッチング素子21をオンオフに切り換えると、励磁コイル11の電気抵抗が小さい状態、すなわち励磁コイル11の電流が増加する状態では可動接点13が固定接点14に衝突する速度が速くなる。この状態を図4の(a)の曲線Bで示している。この状態は、励磁コイル11の吸引力が大きくなって、可動接点13が固定接点14に向かって接近する速度、すなわち、この方向の加速力が大きくなる。反対に励磁コイル11の電気抵抗が大きくなる状態、すなわち、励磁コイル11の電流が減少する状態では、可動接点13が固定接点14に向かって移動する速度が遅くなって正常にオン状態に切り換えできなくなる。この状態を図4の(a)の曲線Cで示している。この状態は、励磁コイル11の吸引力が弱くなって、可動接点13が固定接点14に向かって接近する速度、すなわちこの方向の加速力が小さくなってPWM変調された制御信号の時間最中に固定接点14に接触できなくなり、PWM変調された制御信号の入力が終わり一定の制御信号が入力された際に、騒音が低減されない状態で固定接点14に接触する。
記憶回路24は、図4の(a)の曲線Aで示す理想的な速度で可動接点13が固定接点14に向かって移動できるように、励磁コイル11の電流に対する、すなわち励磁コイル11の電気抵抗に対するPWM変調された制御信号を記憶している。励磁コイル11の電流が大きくなって電気抵抗が小さくなると、同じパルス幅の制御信号では励磁コイル11の吸引力が増加するので、記憶回路24は励磁コイル11の電流が増加すると、パルス幅を狭くするようにPWM変調された制御信号を記憶している。
入力回路22は、電流検出回路23で励磁コイル11の電流が検出されると、この検出電流から記憶回路24に記憶しているPWM変調された制御信号を選択し、選択された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21をオンオフに切り換え、励磁コイル11の吸引力をコントロールして、可動接点13をオフからオンに切り換える。
入力回路22は、最初のパルス波で励磁コイル11に流れる初期電流を検出し、あるいはオフ状態で検出された検出電流で記憶回路24に記憶している制御信号を選択する。初期電流で制御信号を特定する入力回路22は、励磁コイル11に最初のパルス波を入力して励磁コイル11の電流を電流検出回路23で検出した後、検出電流でもって、その後のパルス幅を記憶回路24に記憶する記憶データから特定し、PWM変調された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力する。電流検出回路23がオフ状態で励磁コイル11の電流を検出する制御回路20は、オン状態へと移行しない検出電流でもって記憶回路24の記憶データからPWM変調された制御信号を特定し、その後に励磁コイル11に通電される状態において、特定された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して可動接点13をオフからオンに切り換える。可動接点13を固定接点14に接触させてオン状態となった後は、励磁コイル11に通電する状態に保持してオン状態に保持される。
以上は、可動接点13をオフからオンに切り換える状態を詳述したが、可動接点13をオンからオフに切り換える状態も同じように、PWM変調された制御信号をスイッチング素子21に入力して騒音レベルを低減しながら可動接点13をオフに切り換えできる。この状態を図5の(a)に示している。オンからオフに切り換えられる可動接点13は、騒音レベルを低減するために、ストッパ16に衝突する速度を遅くする。オフ状態に切り換えられる可動接点13は、弾性体15でオフ方向に加速され、励磁コイル11で反対方向に引っ張られる。したがって、オフに切り換えられる可動接点13は、オンに切り換えられる状態とは反対に、可動接点13、正確には可動片12がストッパ16に接近するにしたがって、励磁コイル11の吸引力を大きくして可動接点13の速度を減速する必要がある。オフ方向に移動する可動接点13は、励磁コイル11の吸引力で減速されるからである。したがって、図5の(b)に示すように、可動接点13をオフに切り換える制御信号は、可動接点13が固定接点14から離れるにしたがって、パルス幅を広くするようにPWM変調されてスイッチング素子21に入力される。この制御信号も記憶回路24に記憶される。すなわち、記憶回路24は、可動接点13をオフに切り換える状態においても、励磁コイル11の電流に最適なPWM変調された制御信号をあらかじめ測定して記憶している。可動接点13がオフに切り換えられた後は、励磁コイル11の電流を遮断してオフ状態に保持される。可動接点13をオフ状態に切り換えるとき、入力回路22は、オフ状態に切り換える直前の励磁コイル11の電流から、制御信号を選択する。
さらに、図6のリレー回路は、制御回路30に励磁コイル11の供給電圧を検出する電圧検出回路25を備えている。この制御回路30は、励磁コイル11の電流を制御するスイッチング素子21と、このスイッチング素子21の入力側に制御信号を入力して、スイッチング素子21のオン状態を制御する入力回路22と、励磁コイル11の通電状態において励磁コイル11に供給される電圧を検出する電圧検出回路25と、この電圧検出回路25で検出される電圧に対応して、スイッチング素子21に入力する制御信号を記憶している記憶回路24とを備えている。
入力回路22は、電圧検出回路25で検出される励磁コイル11の電圧と、記憶回路24に記憶している記憶データから制御信号を特定して、スイッチング素子21の入力側に入力する。すなわち、入力回路22は、記憶回路24に記憶している制御信号を、電圧検出回路25で検出する検出電圧に基づいて特定し、スイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御してリレー10のオンオフ状態を制御する。入力回路22は、PWM変調された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21のオンオフを制御する。入力回路22は、電圧検出回路25で検出される電圧でもって、記憶回路24に記憶している記憶データを特定する。
制御回路30は、入力回路22が電圧に対する制御信号を特定するために、励磁コイル11の供給電圧を電圧検出回路25で検出する。この電圧検出回路25は、励磁コイル11に通電される状態で、あるいは通電する以前に供給電圧を検出して、検出する電圧をデジタル信号に変換して入力回路22に出力する。
検出電圧から騒音レベルを低減するPWM変調された制御信号は、記憶回路24に記憶している。記憶回路24は、励磁コイル11の供給電圧に対して、騒音レベルを最も低減できるPWM変調された制御信号を記憶している。このリレー10は、可動接点13をオフからオンに切り換える時間帯において、図4の(a)の曲線Aで示すように可動接点13の移動速度をコントロールして騒音レベルを低減しながらオン状態に切り換えできる。可動接点13をオンに切り換える制御信号は、図4の(b)に示すように、可動接点13が固定接点14に接近するにしたがって、パルス幅を狭くするようにPWM変調されてスイッチング素子21に入力される。このとき、可動接点13は、図4の(a)の曲線Aに示すように、最初には励磁コイル11に吸引されて速やかに加速され、その後、励磁コイル11の吸引力を少なくして速度を低下し、固定接点14に衝突するときの速度を低減して、騒音レベルを低減できる。供給電圧に対する最適な制御信号は、あらかじめリレー10に所定の供給電圧を印加して測定され、測定結果から励磁コイル11の供給電圧に対して最適にPWM変調された制御信号が記憶回路24に記憶される。
励磁コイル11にPWM変調された制御信号を入力してスイッチング素子21をオンオフに切り換えると、励磁コイル11の供給電圧が高い状態では可動接点13が固定接点14に衝突する速度が速くなる。この状態を図4の(a)の曲線Bで示している。この状態は、励磁コイル11の吸引力が大きくなって、可動接点13が固定接点14に向かって接近する速度、すなわち、この方向の加速力が大きくなる。反対に励磁コイル11の供給電圧が低下する状態では、可動接点13が固定接点14に向かって移動する速度が遅くなって正常にオン状態に切り換えできなくなる。この状態を図4の(a)の曲線Cで示している。この状態は、励磁コイル11の吸引力が弱くなって、可動接点13が固定接点14に向かって接近する速度、すなわちこの方向の加速力が小さくなってPWM変調された制御信号の時間最中に固定接点14に接触できなくなり、PWM変調された制御信号の入力が終わり一定の制御信号が入力された際に、騒音が低減されない状態で固定接点14に接触する。
記憶回路24は、図4の(a)の曲線Aで示す理想的な速度で可動接点13が固定接点14に向かって移動できるように、励磁コイル11の供給電圧に対するPWM変調された制御信号を記憶している。励磁コイル11の供給電圧が高くなると、同じパルス幅の制御信号では励磁コイル11の吸引力が増加するので、記憶回路24は励磁コイル11の供給電圧が高くなると、パルス幅を狭くするようにPWM変調された制御信号を記憶している。
入力回路22は、電圧検出回路25で検出される検出電圧から記憶回路24に記憶しているPWM変調された制御信号を選択し、選択された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21を切り換え、励磁コイル11の吸引力をコントロールして、可動接点13をオフからオンに切り換える。
入力回路22は、可動接点13をオンに切り換える直前のタイミングで検出した検出電圧で記憶回路24に記憶している制御信号を選択する。電圧検出回路25は、例えば抵抗を基準電位との間に用いて、その端子間電圧を測定する回路を有している(図示せず)。この入力回路22は、検出電圧でもって、記憶回路24に記憶する記憶データから制御信号を特定し、PWM変調された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力する。可動接点13を固定接点14に接触させてオン状態となった後は、励磁コイル11に通電する状態に保持してオン状態に保持される。
以上は、可動接点13をオフからオンに切り換える状態を詳述したが、可動接点13をオンからオフに切り換える状態も同じように、PWM変調された制御信号をスイッチング素子21に入力して騒音レベルを低減しながら可動接点13をオフに切り換えできる。この状態を図5の(a)に示している。オンからオフに切り換えられる可動接点13は、騒音レベルを低減するために、ストッパ16に衝突する速度を遅くする。オフ状態に切り換えられる可動接点13は、弾性体15でオフ方向に加速され、励磁コイル11で反対方向に引っ張られる。したがって、オフに切り換えられる可動接点13は、オンに切り換えられる状態とは反対に、可動接点13、正確には可動片12がストッパ16に接近するにしたがって、励磁コイル11の吸引力を大きくして可動接点13の速度を減速する必要がある。オフ方向に移動する可動接点13は、励磁コイル11の吸引力で減速されるからである。したがって、図5の(b)に示すように、可動接点13をオフに切り換える制御信号は、可動接点13が固定接点14から離れるにしたがって、パルス幅を広くするようにPWM変調されてスイッチング素子21に入力される。この制御信号も、供給電圧に最適なPWM変調されたパルス信号として記憶回路24に記憶される。すなわち、記憶回路24は、可動接点13をオフに切り換える状態においても、励磁コイル11の供給電圧に最適なPWM変調された制御信号をあらかじめ測定して記憶している。可動接点13がオフに切り換えられた後は、励磁コイル11の電流を遮断してオフ状態に保持される。可動接点13をオフ状態に切り換えるとき、入力回路22は、オフ状態に切り換える直前に検出した励磁コイル11の検出電圧から、制御信号を選択する。
さらに、図7のリレー回路は、制御回路40に可動接点13のチャタリングを検出するチャタリング検出回路26を備えている。この制御回路40は、励磁コイル11の電流を制御するスイッチング素子21と、このスイッチング素子21の入力側に制御信号を入力して、スイッチング素子21のオン状態を制御する入力回路22と、可動接点13をオンに切り換えるタイミングで発生するチャタリングを検出するチャタリング検出回路26と、このチャタリング検出回路26で検出されるチャタリング波形に対応して、スイッチング素子21に入力する制御信号を記憶している記憶回路24とを備えている。
入力回路22は、チャタリング検出回路26で検出されるチャタリング波形と、記憶回路24に記憶している記憶データから制御信号を特定して、スイッチング素子21の入力側に入力する。すなわち、入力回路22は、記憶回路24に記憶している制御信号を、チャタリング検出回路26で検出するチャタリング波形に基づいて特定し、スイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21でもって励磁コイル11の電流を制御してリレー10のオンオフ状態を制御する。入力回路22は、PWM変調された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21のオンオフを制御する。入力回路22は、チャタリング検出回路26で検出されるチャタリング波形でもって、記憶回路24に記憶している記憶データを特定する。
制御回路40は、入力回路22がチャタリングから推定する機械的可動部分の変化に対する制御信号を特定するために、可動接点13をオンに切り換えるタイミングで可動接点13のチャタリング波形をチャタリング検出回路26で検出する。このチャタリング検出回路26は、可動接点13をオフからオンに切り換えて発生するチャタリング波形を検出する。チャタリング波形は、所定のサンプリング周期で、可動接点13と固定接点14との間の電圧を検出して検出される。可動接点13と固定接点14との間にチャタリングが発生すると、図8に示すように、可動接点13と固定接点14との間の電圧が連続して0Vとならず、可動接点13が固定接点14から離れて複数の電圧波形が発生する。チャタリング検出回路26は、所定のサンプリング周期で、可動接点13と固定接点14の電圧を検出し、検出する電圧が所定のレベル範囲となる回数、図8においては3回を検出して、チャタリング波形を検出する。可動接点13が勢いよく固定接点14に衝突すると、すなわち騒音レベルが高いと、衝突速度が速いので、固定接点14に衝突してから反発する回数が多く、すなわちチャタリング回数が多くなる。したがって、チャタリング回数が多くなるチャタリング波形を検出すると、PWM変調された制御信号のパルス幅を狭くして、チャタリングを少なく、すなわち騒音レベルを低減できる。
この制御回路40は、可動接点13をオフからオンに切り換えてチャタリング波形を検出すると、このチャタリング波形から、次に可動接点13を切り換える制御信号を特定する。チャタリング波形からチャタリング回数が多い状態は、可動接点13が固定接点14に高速で衝突したことになるので、チャタリング回数が多いと、PWM変調された制御信号のパルス幅を狭くして、チャタリング回数を少なく、すなわち、騒音レベルを低減するように励磁コイル11に通電する。検出されるチャタリング波形から、騒音レベルを低減するPWM変調された制御信号は、記憶回路24に記憶される。記憶回路24は、励磁コイル11のチャタリング波形に対して、騒音レベルを最も低減できるPWM変調された制御信号を記憶している。
このリレー10は、可動接点13をオフからオンに切り換える時間帯において、図4の(a)の曲線Aで示すように可動接点13の移動速度をコントロールして騒音レベルを低減しながらオン状態に切り換えできる。可動接点13をオンに切り換える制御信号は、図4の(b)に示すように、可動接点13が固定接点14に接近するにしたがって、パルス幅を狭くするようにPWM変調されてスイッチング素子21に入力される。このとき、可動接点13は、図4の(a)の曲線Aに示すように、最初には励磁コイル11に吸引されて速やかに加速され、その後、励磁コイル11の吸引力を少なくして速度を低下し、固定接点14に衝突するときの速度を低減して、チャタリングを少なくして騒音レベルを低減する。チャタリング波形に対する最適なPWM変調された制御信号は、リレー10のチャタリングからあらかじめ測定され、測定結果からチャタリング波形に対して最適にPWM変調された制御信号が記憶回路24に記憶される。
励磁コイル11にPWM変調された制御信号を入力してスイッチング素子21をオンオフに切り換えると、チャタリングが多い状態では可動接点13が固定接点14に衝突する速度が速くなる。この状態を図4の(a)の曲線Bで示している。この状態は、可動片12の機械的可動部分の変化が大きくなって、可動接点13が固定接点14に向かって接近する速度、すなわちこの方向の加速力が大きくなる。
記憶回路24は、図4の(a)の曲線Aで示す理想的な速度で可動接点13が固定接点14に向かって移動してチャタリングが発生しないように、可動片12の機械的可動部分の変化に対するPWM変調された制御信号を記憶している。可動片12の機械的可動部分の変化が大きくなり、チャタリングが激しくなると、このことをチャタリング検出回路26で検出して、入力回路22は、記憶回路24に記憶される制御信号でもって、パルス幅を狭くするようにPWM変調された制御信号をスイッチング素子6の入力側に入力して、スイッチング素子6のオンオフを制御する。
入力回路22は、チャタリング検出回路26で検出されるチャタリング波形から記憶回路24に記憶しているPWM変調された制御信号を選択し、選択された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力して、スイッチング素子21を切り換え、励磁コイル11の吸引力をコントロールして、可動接点13をオフからオンに切り換える。
入力回路22は、前回に可動接点13をオンに切り換えるタイミングで検出したチャタリング波形で、次に可動接点13をオン状態に切り換える制御信号を記憶回路24に記憶している制御信号から選択する。この入力回路22は、チャタリング波形でもって、記憶回路24に記憶する記憶データから制御信号を特定し、PWM変調された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力する。可動接点13を固定接点14に接触させてオン状態となった後は、励磁コイル11に通電する状態に保持してオン状態に保持される。
また、可動接点13をオンからオフ状態に切り換えるときも、直前にオンされたときのチャタリング波形より特定された制御信号の相関を取り、この相関結果の制御信号を記憶回路24に記憶している。入力回路22は、記憶回路24に記憶された制御信号によりPWM変調された制御信号をスイッチング素子21の入力側に入力し、可動接点13をオンからオフに切り換える。なお、相関結果の制御信号は、別の記憶回路に記憶させることも可能である。
以上のリレー回路は、チャタリング波形に基づいてスイッチング素子21に入力される制御信号を特定することにより、繰り返しオンとオフによる機械的可動部分の変化をチャタリング波形から推定し、それに伴う補正を行うことで、可動接点13をオンとオフに切り換えるタイミングで発生する騒音レベルを低減することができる。
なお、緊急事態が発生した場合は、励磁コイルの電流、電圧、及びチャタリング波形に基づいて特定される制御信号はスイッチング素子には入力されず、代わりに緊急遮断する制御信号がスイッチング素子に入力され、リレーを速やかに遮断するようにしている。
10…リレー
11…励磁コイル
12…可動片
13…可動接点
14…固定接点
15…弾性体
16…ストッパ
20…制御回路
21…スイッチング素子
22…入力回路
23…電流検出回路
24…記憶回路
25…電圧検出回路
26…チャタリング検出回路
30…制御回路
40…制御回路

Claims (5)

  1. 可動接点(13)を往復運動させてオンオフに切り換えられるリレー(10)と、このリレー(10)の励磁コイル(11)の電流を制御する制御回路(40)とを備えるリレー回路であって、
    前記制御回路(40)が、励磁コイル(11)の電流を制御するスイッチング素子(21)と、このスイッチング素子(21)の入力側に制御信号を入力して、スイッチング素子(21)のオン状態を制御する入力回路(22)と、前記可動接点(13)のチャタリング波形を検出するチャタリング検出回路(26)と、このチャタリング検出回路(26)で検出されるチャタリング波形に対応して、前記スイッチング素子(21)に入力する制御信号を記憶している記憶回路(24)とを備えており、
    前記入力回路(22)が、前記チャタリング検出回路(26)で検出されるチャタリング波形に基づいて特定される前記記憶回路(24)の制御信号を前記スイッチング素子(21)の入力側に入力して、前記スイッチング素子(21)でもって励磁コイル(11)の電流を制御してリレー(10)のオンオフ状態を制御するようにしてなるリレー回路。
  2. 前記入力回路(22)がPWM変調された制御信号を前記スイッチング素子(21)の入力側に入力すると共に、前記記憶回路(24)がPWM変調された制御信号を記憶している請求項に記載されるリレー回路。
  3. 前記チャタリング検出回路(26)が、可動接点(13)をオフ状態からオン状態に切り換える状態でチャタリング波形を検出する請求項1又は2に記載されるリレー回路。
  4. 前記入力回路(22)が、前記チャタリング検出回路(26)で検出されるチャタリング波形に基づいて特定される前記記憶回路(24)の制御信号を前記スイッチング素子(21)の入力側に入力して、前記スイッチング素子(21)でもって励磁コイル(11)の電流を制御して可動接点(13)をオフからオンに切り換えるようにしてなる請求項1ないし3のいずれかに記載されるリレー回路。
  5. 前記入力回路(22)が、前記チャタリング検出回路(26)で検出されるチャタリング波形に基づいて特定される前記記憶回路(24)の制御信号を前記スイッチング素子(21)の入力側に入力して、前記スイッチング素子(21)でもって励磁コイル(11)の電流を制御して可動接点
    (13)をオンからオフに切り換えるようにしてなる請求項1ないし3のいずれかに記載されるリレー回路。
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