JP5804715B2 - 音響装置及びそれを備えた燃焼器 - Google Patents

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Description

本発明は、音響装置及びこれを備えた燃焼器に関するものである。
ガスタービンは、圧縮空気を生成する圧縮機と、生成された圧縮空気から燃焼ガスを生成する燃焼器と、生成された燃焼ガスによって回転駆動するタービンとを備えている。このようなガスタービンの燃焼器においては、圧縮機で生成された圧縮空気と燃料とを混合させて燃焼させる際に、燃焼振動が発生する場合がある。そこで、従来、音響装置を燃焼器に設けて、燃焼振動による騒音を抑制していた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、ヘルムホルツ共鳴器の原理を用いて、燃焼振動に起因する音を抑制する音響ライナが開示されている。具体的には、特許文献1の音響ライナは、図10に示されているように、区画室60の2段分岐によって構成された共鳴室60a、60bを備えている。区画60及び関連する共鳴室60a、60bは、小さいT型要素40及び大きいT型要素50が交互に垂下した環状バンド38によって形成されており、小さいT型要素40の頂部は共鳴室への流体の出入口を形成している。特許文献1の音響ライナは、ガスタービンにおける音響ライナが占有する空間に関して経済性を図りつつ音響減衰を発生させることを主な課題としている。その課題を解決するための手段としては、小さいT型要素40及びその頂部46を用いて、音響ライナの出入口において流体を急拡大及び急縮小に変化させる方法が採用されている。
特開平02−161134号公報
しかしながら、特許文献1のような音響装置では、効果的に吸音可能な音の周波数は、共鳴空間を形成する共鳴室と、共鳴空間と音源との間で流体を振動させる通路を形成するT型要素とのそれぞれの形状によって決定され、音響の抵抗となりうるものは急拡大及び急縮小だけであった。このため当該周波数以外の音では吸音効果を期待することができない問題があった。音響装置として、特定の周波数の音を効果的に吸音可能としつつ、特定の周波数の前後の帯域における吸音効果の向上が望まれていた。
この発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、特定の周波数のみならず、幅広い周波数帯域で吸音可能な音響装置及び燃焼器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る燃焼器が備える音響装置は、複数の貫通孔が形成された多孔板と、前記多孔板の音源と反対側に共鳴空間を形成するハウジングと、を備え、前記貫通孔を形成する壁面には該貫通孔を通過する流体を剥離させる剥離手段が設けられたことを特徴とする。
本発明に係る燃焼器が備える音響装置は、多孔板の音源と反対側に共鳴空間を形成するハウジングを備えており、多孔板には複数の貫通孔が形成されている。このような構成を採用することで、音源からの音のうち、共鳴空間の容積や貫通孔の全長に応じた特定の周波数の音に対して貫通孔内の流体が激しく振動して、共鳴する。この共鳴の際、貫通孔内の流体が貫通孔を形成する壁面と摩擦し、貫通孔内で振動する音響エネルギーが減衰される。その結果、音源のうち上記特定の周波数の音が吸音される。また、貫通孔を通過する流体を剥離させる剥離手段が設けられているので、貫通孔を通過する流体は、剥離手段によって剥離し音響エネルギーの損失が生じる。特に、この音響装置は、貫通孔を形成する壁面上に、同一直線状に沿って凹没または突出するように形成された半球状の2つの凹部または2つの凸部とを備え、凹部または凸部の外縁の角部が、貫通孔を通過する流体を剥離させる剥離手段をなしている。このような構成を採用することで、凹部または凸部の外縁の角部では、壁面形状の急激な変化により、剥離手段として貫通孔内を通過する流体に剥離を生じさせることができる。加えて、これによって、音響抵抗を増大させ、吸音効果をさらに向上させることができる。ここで、剥離手段による流体の剥離は、上記特定の周波数以外の帯域の音によって貫通孔内で流体が振動する場合にも生じうる。このため、上記特定の周波数の前後の帯域の音でも、剥離手段によって吸音効果を向上させることができる。
また、本発明に係る燃焼器が備える音響装置は、前記凹部または前記凸部の幅が、前記貫通孔の直径以下であることを特徴とする。このような構成を採用することで、貫通孔による吸音特性に影響を与えることなく、幅広い周波数帯域で効果的に吸音することができる。
また、本発明に係る燃焼器が備える音響装置は、前記凹部または前記凸部が、前記貫通孔の貫通する方向の中央部に位置することを特徴とする。このような構成を採用することで、吸音効果をより向上させることができる。
また、本発明に係る燃焼器が備える音響装置は、前記壁面には前記凹部が形成されており、隣り合う前記貫通孔に形成された前記凹部同士が、互いに連通していることを特徴とする。このような構成を採用することで、凹部の作製が容易になる。
本発明に係る燃焼器が上述した音響装置を備えることにより、燃焼時の音を吸音できる。即ち、例えば音響装置の前記多孔板が燃焼器の外板を兼ねるようにし、多孔板の音源面が燃焼器の燃焼室側に面するように音響装置を設ける。これにより、燃焼器で燃料を燃焼することにより燃焼振動が生じた場合でも、上記音響装置により、燃焼振動が発生する際に発生する音を幅広い周波数帯域で効果的に吸音することができる。
以上説明したように、本発明に係る音響装置及び燃焼器は、特定の周波数のみならず、幅広い周波数帯域で吸音することができる、という効果を奏する。
第1実施形態に係る音響装置を備えるガスタービンの断面図である。 図1に示す燃焼器の詳細図である。 図2のA部詳細図である。 その(a)は、図3のB部詳細図であり、その(b)は、IV−IV線に沿った部分断面図である。 第1実施形態に係る音響装置の作用を説明するための図である その(a)は、第2実施形態に係る音響装置における図3のB部に対応する部分の詳細図であり、その(b)は、VI−VI線に沿った部分断面図である。 その(a)は、第3実施形態に係る音響装置における図3のB部に対応する部分の詳細図であり、その(b)は、VII−VII線に沿った部分断面図である。 その(a)は、第4実施形態に係る音響装置における図3のB部に対応する部分の詳細図であり、その(b)は、VIII−VIII線に沿った部分断面図である。 その(a)は、第5実施形態に係る音響装置における図3のB部に対応する部分の詳細図であり、その(b)は、IX−IX線に沿った部分断面図である。 従来の音響装置を説明するための断面図である。
以下に、本発明にかかる音響装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る音響装置を備えるガスタービンの断面図である。同図に示すガスタービン1には、空気の流れの上流側から下流側に向かって空気取入口2、圧縮機3、燃焼器10及びタービン4が設けられている。前記空気取入口2から取り込まれた空気は圧縮機3によって圧縮され、高温・高圧の圧縮空気となって燃焼器10へ送り込まれる。燃焼器10では、この圧縮空気に天然ガス等のガス燃料、或いは軽油や軽重油等の液体燃料を供給して燃料を混合させて燃焼させ、高温・高圧の燃焼ガスを生成させる。この高温・高圧の燃焼ガスは、後述する尾筒11内を通過した後、タービン4に噴射される。
図2は、図1に示す燃焼器の詳細図である。前記燃焼器10は、尾筒11を備えており、この尾筒11の内部は燃焼領域12となっている。この尾筒11は、筒状の先端部15に向かうに従って断面積が小さくなりつつ湾曲しており、筒状の断面積が大きい方が、上述したように圧縮機3から送られてきた空気の流れの上流側、断面積が小さくなりつつ湾曲している方が下流側となっている。前記燃焼領域12の上流側には、予混合ノズル13と、パイロットノズル14とが設けられている。また、この尾筒11には、前記先端部15と前記予混合ノズル13との間に、燃焼領域12内に流体、例えば空気を導入するためのバイパス流路16が設けられている。このバイパス流路16は、尾筒11に対して交差する方向に形成された円筒が尾筒11に接続されることにより設けられている。
また、この燃焼器10の尾筒11の筒壁17のうち、前記予混合ノズル13の近傍から先端部15の方向に向かった所定の範囲は多孔板25により形成されている。この多孔板25には、板厚方向に複数の貫通孔26が形成されている。また、多孔板25の周囲にはハウジング21が設けられている。このハウジング21は、燃焼領域12を流れる空気の流れの方向において、前記複数の貫通孔26が形成されている範囲よりも広い幅で、コの字状の断面形状で多孔板25が形成された範囲の外側に形成されている。当該ハウジング21は、コの字状の断面形状の、それぞれ対向する2つの側壁22の多孔板25側の端部が前記多孔板25に接続されており、ハウジング21はこの断面形状で尾筒11の筒壁17の周方向に延設され環状に形成されている。これにより、ハウジング21は多孔板25の外側の面(後述する音響面)との間に共鳴空間23を形成する。共鳴空間23はハウジング21によって尾筒11の全周に亘って形成されている。このようなハウジング21と多孔板25とによって、本実施形態の音響装置20Aが構成されており、後述のように燃焼器10で発生する燃焼振動に起因する騒音の発生を抑制する。
図3は、図2のA部詳細図である。図4(a)は、図3のB部詳細図である。図4(b)は、IV−IV線に沿った部分断面図である。前記多孔板25において、音源となる燃焼器10の燃焼領域12側の面は音源面28として形成されており、音源面28と反対側の面となる前記ハウジング21側の面は音響面27として形成されている。前記多孔板25は、音響面27から音源面28までを貫通する貫通孔26を複数有している。貫通孔26は、断面略円形を成す壁面26aによって形成されている。その壁面26aにおいて、貫通孔26が貫通する方向(貫通孔26の中心線Lcに沿う方向)の略中央部には径方向外側に向かって陥没した2つの半球状の凹部30a、30bが形成されている。本実施形態において凹部30a及び凹部30bは貫通孔26の中心を通る中心線Lcに対して対称に設けられている。半球状の凹部30a、30bにおいて、壁面26aと接続する外縁をなす部分には、壁面26aから凹部30a、30bへと折れ曲がって角をなす角部29が形成されており、該角部29が剥離手段を構成する。凹部30a及び30bのそれぞれの角部29間の最大の距離である凹部30a及び30bの幅wは、貫通孔26の直径D以下である。
この第1実施形態に係る音響装置20Aは以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。前記ガスタービン1を作動させると、圧縮機3が作動することによって圧縮された高温・高圧の空気が前記燃焼器10に送り込まれ、この圧縮空気に対して予混合ノズル13やパイロットノズル14から燃料を噴射することにより、燃焼領域12で燃料が燃焼する。燃焼領域12で燃料が燃焼すると、その燃焼により燃焼振動が発生する場合がある。このように燃焼振動が発生すると、燃焼振動による空気振動(圧力波)が多孔板25の音源面28側から貫通孔26に入る。前記音響装置20Aは共鳴空間23を有し、共鳴空間23と燃焼領域12との間に貫通孔26が形成された多孔板25が設けられているが、共鳴空間23内の空気と貫通孔26内の空気とは、共鳴空間23内の空気がバネとして機能することにより共鳴系を構成している。このため、多孔板25の音源面28側で発生した燃焼振動による音のうち、共鳴空間23の容積や貫通孔26の全長に応じた共鳴周波数の音に対して貫通孔26内の空気が激しく振動し、共鳴する。
この共鳴の際、貫通孔26内の流体が貫通孔26を形成する壁面26aと摩擦し、貫通孔26内で振動する音響エネルギーが減衰される。その結果、音源のうち上記共鳴周波数の音が吸音される。このとき、貫通孔26の壁面26aに凹部30a及び30bが形成されているので、凹部30a及び30bの外縁の角部29において壁面26aの形状が急激に変化する。そのため、凹部30a及び30bの角部29が剥離手段として機能し、貫通孔26内を通過する流体に剥離を生じさせ、それ故、貫通孔26を通過する流体は、角部29によって剥離し音響エネルギーの損失が生じる。これによって、音響抵抗を増大させ、吸音効果をさらに向上させることができる。ここで、角部29による流体の剥離は、上記共鳴周波数以外の帯域の音によって貫通孔26内で流体が振動する場合にも生じうる。このため、上記共鳴周波数前後の帯域の音でも、角部29によって吸音効果を向上させることができる。結果として、角部29によって吸音率が高い周波数領域が拡大されると共に該吸音率が向上される。
また、剥離手段として別の構成を付加することなく、貫通孔26を形成する壁面26aに角部29を形成するだけで剥離手段を実現しているので、音響装置20Aの小型化及び構成の簡素化を図りつつ、効果的に吸音することができる。
また、音響装置20Aでは、凹部30a及び凹部30bのそれぞれにおける角部29間の最大の距離である凹部30a及び30bの幅wが、貫通孔26の直径D以下である。そのため、貫通孔26による吸音特性に影響を与えることなく、幅広い周波数帯域で効果的に吸音することができる。
また、音響装置20Aでは、凹部30a及び30bが、壁面26aにおける貫通孔26の貫通する方向の略中央部に位置する。そのため、吸音効果をより向上させることができる。
また、多孔板25で燃焼器10が有する尾筒11の筒壁17における所定の範囲を形成して燃焼器10に上述した音響装置20Aを備え、さらに、音源面28が燃焼器10の燃焼領域12に面し、ハウジング21が燃焼器10の外側に位置するように音響装置20Aを設けることにより、燃焼領域12で生じる燃焼振動による音を音響装置20Aで共鳴させて吸音することができる。この結果、燃焼器10での燃焼時の騒音を抑制することができる。
また、音響装置20Aの前記多孔板25が燃焼器10の外板を兼ねるようにし、多孔板25の音源面が燃焼器10の燃焼室側に面するように音響装置20Aを設ける。これにより、燃焼器10で燃料を燃焼することにより燃焼振動が生じた場合でも、音響装置20Aにより燃焼振動が発生する際に発生する音を幅広い周波数帯域で効果的に吸音することができる。また、これに伴い、広い周波数帯域において吸音率が向上される。更に、別の構成が付加されることなく、貫通孔26を形成する壁面26aに角部29を形成するだけで剥離手段を実現しているので、燃焼器10の小型化及び構成の簡素化を図りつつ、効果的に吸音することができる。
また、ガスタービン1に前記燃焼器10を備えることにより、ガスタービン1の運転時の燃焼の際に発生する音に対して、音響装置20Aの吸音率が高い周波数領域を拡大させる共に該吸音率を向上させることができる。また、上述のように音響装置20Aの小型化及び構成の簡素化を図りつつ、効果的に吸音することができるので、容易にハウジング21の小型化を図ることができる。この結果、燃焼器10周辺のメンテナンス性を向上させることができる。また、ガスタービン1に前記音響装置20Aを備えた燃焼器10を設けることにより、吸音特性に優れ、メンテナンス性が良好な高品質のガスタービン1を得ることができる。
図5は、従来の音響装置の吸引特性と、貫通孔26及び凹部30a、30bを備える本実施形態に係る音響装置20Aの吸音特性を示す図である。図5において、縦軸は吸音率を示しており、横軸は吸音する音の周波数を示している。また、吸音特性線(A)は、従来の音響装置の吸音特性を示しており、吸音特性線(B)は本実施形態に係る音響装置20Aの音響特性を示している。吸音特性線(A)及び(B)の何れにおいても、共鳴周波数の吸音率が最も高く、この周波数から離れるに従って吸音率が低下する。つまり、吸音する音が、低い周波数から共鳴周波数になるまでは周波数が高くなるに従って吸音率は向上し、最も吸音率が高い周波数から、さらに周波数が高くなるに従って吸音率はなだらかに低減する。しかし、周波数のほぼ全域において、吸音特性線(B)は、吸音特性線(A)と比較して、吸音率の高い周波数領域が拡大されていると共に該吸音率が増加していることが分かる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る音響装置20Bを説明する。図6(a)は、音響装置20Bにおける図3のB部に対応する部分の詳細図であり、図6(b)は、VI−VI線に沿った部分断面図である。図6(a)及び図6(b)に示すように、第2実施形態に係る音響装置20Bは、多孔板25の貫通孔26の壁面26aに形成された凹部の形状において第1実施形態の音響装置20Aと相違する。具体的に説明すると、第2実施形態の音響装置20Bでは、壁面26aにおける貫通孔26の貫通する方向の略中央部において径方向外側に向かって陥没した凹部30a及び30bが、その断面が矩形または円形である横孔の形状を有する。横孔の形状の凹部30a、30bにおいて、壁面26aと接続する外縁をなす部分には、壁面26aから凹部30a、30bへと折れ曲がって角をなす角部29が形成されており、該角部29が剥離手段を構成する。凹部30a、30bにおける角部29間の最大の距離である凹部30a、30bの幅wは、貫通孔26の直径D以下である。他の構成は第1実施形態の音響装置20Aと同等であるので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。
第2実施形態に係る音響装置20Bは、凹部30a及び30bがその断面が矩形または円形である横孔の形状を有することによって、第1実施形態の音響装置20Aによって得られる効果に加えて、以下の更なる効果を奏することができる。すなわち、音響装置20Aの凹部30a及び30bと比較して、凹部30a及び30bの作製が容易となり、製造時間及び製造コストを低減することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る音響装置20Cを説明する。図7(a)は、音響装置20Cにおける図3のB部に対応する部分の詳細図であり、図7(b)は、VII−VII線に沿った部分断面図である。図7(a)及び図7(b)に示すように、第3実施形態に係る音響装置20Cは、第2実施形態に係る音響装置20Bと比べて、隣り合う貫通孔26に形成された凹部30a及び30b同士が、凹部30a及び30bの幅wより小さな幅tを有する凹部30cによって互いに連通している点で相違する。凹部30cは、例えばその断面が矩形または円形である横孔の形状を有する。他の構成は第2実施形態の音響装置20Bと同等であるので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。
第3実施形態に係る音響装置20Cも、第2実施形態に係る音響装置20Bにおける凹部30a及び30b及び角部29のそれぞれに対応する凹部30a及び30b及び角部29を備えていることにおいて、第2の実施形態の音響装置20Bと共通しているので、上述した第2実施形態の音響装置20Bと同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る音響装置20Dを説明する。図8(a)は、音響装置20Dにおける図3のB部に対応する部分の詳細図であり、図8(b)は、VIII−VIII線に沿った部分断面図である。図8(a)及び図8(b)に示すように、第4実施形態に係る音響装置20Dは、第2実施形態に係る音響装置20Bと比べて、壁面26aにおける貫通孔26の貫通する方向の中央部において径方向外側に向かって陥没した矩形または円形の横孔である凹部30a及び30bが、隣の貫通孔にまで延びており、該隣の貫通孔と連通している点で相違する。他の構成は第2実施形態の音響装置20Bと同等であるので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。
第4実施形態に係る音響装置20Dにおいて、凹部30a及び30bにおける横方向の音圧分布はほぼ無く、凹部30a及び30bを音響粒子が行き来することは無いと考えられる。また、第4実施形態に係る音響装置20Dも、他実施形態に係る音響装置における凹部及び角部のそれぞれに対応する凹部30a及び30b及び角部29を備えている。そのため、本実施形態においても、第1から第3実施形態の音響装置20A〜20Cと同様に貫通孔26内で振動する音響エネルギーの減衰による吸音率の高い周波数領域の拡大及び吸音率の増加といった吸音特性の向上が図られる。また、本実施形態の音響装置20Dによると、隣り合う貫通孔26を連通する横孔である凹部30a及び30bを一貫して作製することが可能となり、作製工程を簡素化することができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態に係る音響装置20Eを説明する。図9(a)は、音響装置20Eにおける図3のB部に対応する部分の詳細図であり、図9(b)は、IX−IXに沿った部分断面図である。図9(a)及び図9(b)に示すように、第1から第4実施形態に係る音響装置20A〜20Dと比べて、貫通孔26の壁面26aに形成された凹部に替えて、半球状の凸部30a及び30bが形成されている点で相違する。半球状の凸部30a、30bにおいて、壁面26aと接続する外縁をなす部分には、壁面26aから凸部30a、30bへと折れ曲がって角をなす角部29が形成されており、該角部29が剥離手段を構成する。凸部30a、30bにおける角部29間の最大の距離である突起30a、30bの幅wは、貫通孔26の直径D以下である。他の構成は第1〜第4実施形態の音響装置20A〜20Dと同等であるので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。
本実施形態の音響装置20Eにおいても、凸部30a、30bにより貫通孔26を行き来する流体が剥離し音響エネルギーの損失が生じる。これによって、第1および第4実施形態と同様に貫通孔26内で振動する音響エネルギーの減衰による音響特性の向上が得られる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、第1〜第5の実施形態の凹部及び凸部は貫通孔26の中心線Lcに対して対称的に2つが形成されているが、凹部の位置は対称的でなくてもよく、またその個数は1つ又は3つ以上であってもよい。第1〜第5の実施形態の凹部及び凸部の幅は、貫通孔26の直径D以下であるが、貫通孔26の直径Dより大きくてもよい。第5実施形態において、凸部の形状は半球状であるが、これに限定されず、円錐状等であっても良い。
また、第1実施形態の音響装置20Aは尾筒11に環装されているが、音響装置20Aは尾筒11の1周に渡って形成されていてもよく、また、部分的に形成されていてもよい。第2〜5の実施形態の音響装置20B〜20Eについても同様に、尾筒11の1周に渡って形成されていても部分的に形成されていてもよい。
以上のように、本発明にかかる音響装置は、燃焼器、蒸気タービンの蒸気通路、及び産業車両に有用であり、特に、燃焼器での燃料の燃焼時の吸音特性を向上させる場合に適している。
1 ガスタービン
2 空気取入口
3 圧縮機
4 タービン
10 燃焼器
11 尾筒
12 燃焼領域
13 予混合ノズル
14 パイロットノズル
15 先端部
16 バイパス流路
17 筒壁
20A〜20E 音響装置
21 ハウジング
22 側壁
23 共鳴空間
25 多孔板
26 貫通孔
26a 壁面
27 音響面
28 音源面
29,29,29,29,29 角部
30a,30b〜30a,30b 凹部
30a,30b 凸部

Claims (4)

  1. 複数の貫通孔が形成された多孔板と、
    前記多孔板の音源と反対側に共鳴空間を形成するハウジングと、
    前記貫通孔を形成する壁面上に、同一直線状に沿って凹没または突出するように形成された半球状の凹部または凸部とを備え、
    前記凹部または前記凸部の外縁の角部が、前記貫通孔を通過する流体を剥離させる剥離手段をなす音響装置
    を備える燃焼器。
  2. 請求項1に記載の音響装置において、
    前記凹部または前記凸部の幅が、前記貫通孔の直径以下であることを特徴とする音響装置
    を備える燃焼器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の音響装置において、
    前記凹部または前記凸部が、前記貫通孔の貫通する方向の中央部に位置することを特徴とする音響装置
    を備える燃焼器。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の音響装置において、
    前記壁面には前記凹部が形成されており、
    隣り合う前記貫通孔に形成された前記凹部同士が、互いに連通していることを特徴とする音響装置
    を備える燃焼器。
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