JP5803200B2 - 機器の取付構造、及び機器 - Google Patents

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Description

本発明は、宇宙用機器等の無重力空間で使用される機器を宇宙構造体等の取付対象物に取り付けるための構造、及びその取付構造を備えた機器に関するものである。
宇宙構造物(宇宙ステーション、宇宙船、人工衛星等の宇宙航行体)には様々な宇宙用機器が取り付けられて使用される。また、宇宙用機器自体にも、その宇宙用機器が備える構成要素としての宇宙用機器が種々取り付けられて使用される。以下、宇宙で使用される機器を、その機器が構成要素として備える機器も含めて「宇宙用機器」と総称し、宇宙用機器が取り付けられる対象を「取付対象物」と総称する。宇宙用機器は、ロケットやローンチ・ビークルや宇宙往還機に搭載されて地球上から打ち上げられ、目的となる宇宙構造物の所定の位置に取り付けられる。また、宇宙用機器によっては地球上で予め取付対象物に取り付けた状態で打ち上げられるものもある。
特に、地球上で予め取付対象物に取り付けられる宇宙用機器においては、打ち上げ時の大振動に耐えられる取付構造が必要とされる。また、地球上で予め取付対象物に取り付けられるか、宇宙で取付対象物に取り付けられるかを問わず、宇宙用機器は宇宙の無重力空間で使用されるため、地球上で設定している機器の姿勢が常に維持されるとは限らない。また、宇宙用機器が地球上で予め取付対象物に取り付けられている場合、打ち上げ時には重力が作用する地球上や大気中においても常に一定の姿勢が維持されるとは限らない。特に、宇宙用機器の取付対象物に対する取付方向への姿勢が反転(例えば上下反転)した場合でも、この取付方向への防振特性が発揮される必要がある。
このような観点から、防振対策を施して宇宙用機器を取付対象物に取り付けるようにした構造としては、例えば、機器に設けられた平板状のフランジを上下両側からゴム等の一次防振部材で挟み、これら上下の一次防振部材をさらに上下両側から縦断面コ字形の中間支持部材で挟んだうえで締結ネジによって中間支持部材の上下片の間に一対の一次防振部材と機器のフランジを締結し、さらにこの中間支持部材を取付対象物等の一部である支持部材に二次防振部材を間に介在させて締結ネジによって固定する構造が提案されている(例えば、特許文献1、図3等参照)。これら2つの締結ネジは、支持部材に対する機器(機器のフランジ)の取付方向と一致させている。このような取付構造は、機器をその取付方向と一致させて締結ネジで支持部材に固定し、機器と中間支持部材との間及び中間支持部材と支持部材との間に防振部材を介在させることによって、特に振動の影響が大きくなる取付方向への弾性特性が発揮され、特に機器と取付対象物との位置関係が上下反転しても防振特性が維持される防振構造となるように対処したものである。
特開平09−126274
ところで、締結ネジ(ボルト)を締めることで機器を取付対象物に固定する場合、締結ネジの頭部を回転させればさせるほどネジ軸部はねじ穴に対して、限度はあるにせよ深く螺合する。すなわち、取付対象物に対する機器の取付位置の精度は、締結ネジの締め込み程度に依存することとなり、機器の取付位置を精密に決定することは非常に難しいといえる。一旦設置されるとその後は取り替えや調整が容易ではない宇宙用機器においては、精密な取付状態を如何に確保するかというのは非常に重要な問題である。
このような観点で特許文献1に開示された構成を考慮すると、機器を中間支持部材に固定している締結ネジのネジ軸は、中間支持部材の上側の片に形成された穴と上側の一次防振部材に形成された穴を通り、機器のフランジに設けられた穴を通過し、さらに下側の一次防振部材に形成された穴を通って中間支持部材の下側の片に形成されたネジ穴に螺合し、ネジ軸の先端が支持部材と中間支持部材の下側の片との間に設けられた二次防振部材に当接した構成で配設されている。したがって、締結ネジのネジ頭部を中間支持部材の上側の片に上方から当接させてネジ穴に対して螺合させていくと、一対の一次防振部材と二次防振部材のそれぞれの弾性変形可能な範囲において、機器のフランジと中間支持部材とが衝突し又は中間支持部材と支持部材とが衝突するまでであれば、いくらでも締め込みを強めることができるようになる。また、中間支持部材を支持部材に固定する締結ネジは、支持部材に形成された穴に下方から挿入したネジ軸を、中間支持部材の下側の片に形成したネジ穴に螺合させる構成が採用されているが、二次防振部材の厚みによって中間支持部材の下側の片の下面と支持部材の上面との間には若干の隙間が生じるようにされている。したがって、締結ネジのネジ頭部を支持部材の下面に当接させてネジ穴に対して螺合させていくと、二次防振部材の弾性変形可能な範囲において、中間支持部材と支持部材とが衝突するまでであれば、いくらでも締め込みを強めることができる。以上のことから、特許文献1に開示された宇宙用機器の取付構造では、機器の取付対象物に対する取付方向の防振作用は十分に得ることができたとしても、機器の取付対象物に対するそもそもの取付精度について正確を期すことは困難であるといえる。
本発明は、このような問題に着目してなされたものであって、主たる目的は、宇宙用機器のみならず無重力空間での使用に供される機器と取付対象物との間の取付方向への防振機能を両者の位置関係が上下反転しても発揮することができ、しかも機器の取付対象物に対する取付精度を向上することができる取付構造と、このような取付構造を採用した機器を提供することにある。
すなわち本発明は、宇宙等の無重力空間での使用に供される機器を取付対象物に対し締結ネジ及び一対の弾性変形可能な防振部材を使用して固定する取付構造である。ここで、本発明において「機器」について「宇宙用機器」と称する場合には、宇宙で使用される機器そのものを指す場合と、その機器に搭載される部品としての機器を指す場合の両方を含む趣旨である。したがって、機器が取り付けられる取付対象物は特に限定されることはないが、宇宙用機器が取り付けられる取付対象物は、取り付けられるものが宇宙用機器そのものである場合には宇宙ステーションその他の宇宙構造体における所定の取付部位を意味し、取り付けられるものが宇宙用機器に設けられる部品である場合には当該宇宙用機器における所定の取付部位を意味する。
そして本発明に係る機器の取付構造は、機器に形成された被取付部に締結ネジのネジ軸を挿通させる貫通孔を形成し、一対の防振部材にネジ軸を挿通させる貫通孔をそれぞれ形成するとともに、取付対象物に形成された取付部に締結ネジのネジ軸と螺合するネジ穴を形成し、被取付部及び防振部材の各貫通孔と取付部のネジ穴とを連通させた状態で、取付部、一方の防振部材、被取付部、及び他方の防振部材をこの順で積層し、この他方の防振部材の取付部とは反対側を向く面に締結ネジのネジ頭部を着座させ、各貫通孔に挿通したネジ軸をネジ穴に螺合させるとともに、ネジ頭部と取付部との間に、このネジ頭部と取付部との離間距離を規定するスペーサを配設し、スペーサは、積層された被取付部と一対の防振部材の各貫通孔内に配置され、内部に締結ネジのネジ軸を挿通させた状態で、取付部とネジ頭部との間に立設される管状部材であり、被取付部の貫通孔の内周面と管状部材との間にのみ、当該被取付部と当該管状部材とのネジ軸の軸心方向に沿った相対的な滑り動作を許容するスムーザを配置し、スムーザのうち締結ネジのネジ頭部側にのみフランジ部を形成し、被取付部の貫通孔のうちネジ頭部側の部分をスムーザのフランジ部を収容し得るように他の部分よりも大径に形成していることを特徴としている。
このような構成の取付構造では、機器の被取付部は一対の防振部材に挟まれた状態で締結ネジにより取付対象物の取付部に固定されることになる。また、締結ネジの締め込み量すなわちネジ頭部と取付部との間の距離はスペーサにより制限されるため、防振部材を押し潰しながら締結ネジを締め込み過ぎることも生じ得ず、機器の被取付部は取付対象物の取付部に対してスペーサで規定された定位置に精確に配設されることになる。したがって、このような取付構造は、取付対象物に対して定位置に固定された機器がその取付方向の正方向を向いても逆方向を向いても、被取付部を挟む一対の防振部材によって確実な防振特性が発揮する。その結果、本発明の取付構造は、正規の取付姿勢が常に維持されるとは限らない無重力空間で用いられる機器の取り付け、また打ち上げ時に大きな振動を受ける宇宙用機器の取り付けに適用した場合に極めて有効なものとなる。
以上のような本発明の機器の取付構造において、スペーサには、積層された被取付部と一対の防振部材の各貫通孔内に配置され、内部に締結ネジのネジ軸を挿通させた状態で、取付対象物とネジ頭部との間に立設される管状部材を適用することが好ましい。このような構成の管状部材をスペーサとして用いると、簡素な構造ではあるがネジ頭部と取付部との離間距離に対応した規定の寸法に設定するのが容易であり、また締結ネジのネジ頭部と取付部とに挟まれて受ける押圧力(圧縮力)は管状部材の軸方向両端部で受けることになるため、十分な強度を発揮することができる。なお、管状部材の断面形状や材質は特に制限されるものではなく、円形、四角形、多角形などの適宜の形状、アルミニウムやステンレスなどの適宜の材質を採用することができる。
特に、スペーサとして管状部材を適用した取付構造においては、被取付部の貫通孔の内周面と管状部材との間に、被取付部と管状部材とのネジ軸の軸心方向に沿った相対的な滑り動作を許容するスムーザを配置することで、振動が生じた際に防振部材が弾性変形するのに伴って機器の被取付部がその取付方向(ネジ軸の軸心方向)に動いた場合でも、被取付部の貫通孔とスペーサとしての管状部材とが直接接触することがなく、スムーザとスペーサとが接触して滑らかな滑動が実現されるため、被取付部の損傷を好適に防止するとともに、防振部材に振動の吸収を的確に行わせることができる。
ここで、強度や加工性の観点から、スペーサとしての管状部材は金属製パイプから構成されたものを採用することが好ましく、スムーザは少なくとも管状部材と当接し得る内表面が滑らかな樹脂製筒状部材を採用することが好ましい。
また、以上のような取付構造が適用される本発明の機器は、取付対象物の取付部に固定するに際して、締結ネジを挿通させる貫通孔を形成した被取付部を具備するものである。このような機器は、上述した通り、被取付部が一対の防振部材によって挟まれた状態で取付対象物の取付部に締結ネジで固定されるため、通常の取付姿勢での防振効果が得られるのは勿論であるが、逆さの姿勢となっても有効な防振効果が得られる。さらに、被取付部の貫通孔を通る締結ネジのネジ頭部と取付対象物の取付部との間にはスペーサが配置されるため、締結ネジの締め込み量が常に所定値となり、取付対象物に対して容易に一定の位置に取り付けることが可能となる。
本発明に係る機器の取付構造によれば、機器の被取付部を取付対象物の取付部に固定するに際して、被取付部を弾性変形可能な一対の防振部材で挟み付け、その状態で一方の防振部材には取付部を当接させ、他方の防振部材側から締結ネジを取付部のネジ穴に締結する構成とし、さらに締結ネジのネジ頭部と取付部との間にスペーサを配置して両者の離間距離を一定に規定するようにしているため、機器(被取付部)は取付対象物(取付部)に対して容易に一定の位置に固定することができる上に、そのように固定した機器は、通常の取付姿勢において安定的に防振効果を得ることができるだけでなく、逆さの取付姿勢(吊り下げ状態)となっても同様に安定した防振効果を得ることができる。このため、本発明の取付構造を採用した機器は、地球上からの打ち上げ時の大振動や、不安定となる姿勢にも耐え、宇宙等の無重力空間において使用するのに適したものとすることができる。
本発明の一実施形態に係る取付構造が適用される循環ファン及びコンテナの概略構成を示す側面図。 同正面図。 同背面図。 本実施形態の取付構造を示す部分拡大図。 図4におけるI−I線断面図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態の取付構造Xは、図示しない宇宙ステーションにドッキングさせられるコンテナCの一部に取り付けられる循環ファンFの取付構造である。図1においてコンテナは外形の一部のみを想像線で示している。本実施形態において、循環ファンFが本発明における機器の一種である宇宙用機器に該当し、コンテナCが取付対象物に該当する。この循環ファンFは、ファンを作動させることで空気を撹拌し、宇宙ステーションにドッキングさせたコンテナC内に二酸化炭素が滞留するのを防止するために用いられるものである。
循環ファンFは、図1、図2及び図3に示すように、概略矩形状の筐体F1と、筐体F1の前壁F11から後壁F12に亘って両壁を貫通するように固定された風洞F2と、この風洞F2内に固定された何れも図示しないハウジング及びこのハウジング内に支持板によって宙づり状態で固定されたモータと、このモータの回転軸と一体回転するように風洞F2内に設けられた一対の動翼F3(図示例では筐体F1の前壁F11側に露出するように配置された動翼のみ示しており、他方の動翼は風洞F2の内部に収容されているため図示していない)と、筐体F1の後壁F12側に露出するように風洞F2内に設けられた静翼F4等を備え、その他に図示しないコントローラや配線等を有している。そして、この循環ファンFをコンテナCの底壁C1に取り付けるために、前壁F11及び後壁F12にそれぞれ2つずつ、合計4つの取付足F5を設けている。すなわち、宇宙用機器である循環ファンFにおいて取付足F5が本発明における被取付部に相当し、取付対象物であるコンテナCにおいて底壁C1が本発明における取付部に相当し、本実施形態における取付構造Xは、取付足F5を底壁C1に取り付ける構造を指す。
取付足F5は、図4及び図5に示すように、循環ファンFの筐体F1における前壁F11、後壁F22に取り付けられる起立板F51と、コンテナCの底壁C1に取り付けられる底板F52と、これら起立板F51及び底板F52を両側方から挟む一対の側板F53,F53とを備えている。本実施形態において起立板F51と底板F52は、側面視L字形をなす一体構造とされた金属製ブロック又は金属板から構成され、両側板F53,F53は起立板F51及び底板F52の端面に溶接等により固定された金属板から構成される。起立板F51は、複数(図示例では4本)のボルトF54によって前壁F11に固定される。底板F52の幅方向及び奥行き方向略中央部には、締結ネジX1によってコンテナCの底壁C1に固定する際に、ネジ軸X12を肉厚方向に挿通させる貫通孔F52aが形成されている。また、底壁C1には、ネジ軸X12を螺合させるネジ穴C1aを上方に開口させて形成している。
本実施形態において取付構造Xは、取付足F5の底板F52をコンテナCの底壁C1に取り付けるに際し、上述した底板F52の貫通孔F52aと底壁C1のネジ穴C1aを利用するものであり、その他の部材として、底壁C1と底板F52との間に挟まれる第1防振部材X2、底板F52上に載置される第2防振部材X3、ネジ軸X12を内部に挿通させて底壁C1上に立設されるスペーサX4、底板F52の貫通孔F52aに装着されて内側にスペーサX4とネジ軸X12を挿通させるスムーザX5を利用する。
第1防振部材X2及び第2防振部材X3は、何れも燃焼時に有毒ガスを発生しないゴム素材から形成された弾性変形可能な円環状の部材(いわゆる防振ゴム)である。なお、第1防振部材X2及び第2防振部材X3は、上下方向の圧縮力に対して均質な弾性変形が生じるように形成されている。両防振部材X2,X3には、底板F52の貫通孔F52a及び底壁C1のネジ穴C1aと連通してネジ軸X12を挿通させる貫通孔X2a,X3aがそれぞれ形成されている。これらの貫通孔X2a,X3aは、底板F52の貫通孔F52aよりもやや小径とされている。
スペーサX4は、底壁C1に対する底板F52の取付位置を精確に位置決めするための部材である。具体的には、底壁C1の上面と締結ネジX1のネジ頭部X11の下面(より具体的には締結ネジX1と併用される座金X13の下面)との間の離間距離dを所定寸法に規定するために用いられる。そのために、スペーサX4には、離間距離dと等しい長さ寸法を有する金属製管状部材(いわゆる金属パイプ)が適用される。本実施形態では、スペーサX4として金属製丸パイプを用いている。このスペーサX4の外径は各防振部材X2,X3の貫通孔X2a,X3aの直径よりも若干小さく、内径はネジ軸X12の外径よりも若干大きく設定されている。このようなスペーサX4は、軸方向への圧縮力に対して非常に高い強度を有している。
スムーザX5は、底板F52の貫通孔F52aに挿入して装着される部材である。具体的にスムーザX5は、貫通孔F52aの直径に対応した外径と、スムーザX5の外径よりも若干大きい内径を有し上下に開口した筒状の部材(いわゆるブッシュ)であり、本実施形態では燃焼時に有毒ガスが発生しない合成樹脂から形成されている。スムーザX5の上端部側は、円筒状の下端部側よりも幅広のフランジ状に形成されており、それに対応して底板F52の貫通孔F52aはフランジ状のスムーザX5の上端部をちょうど収容し得るように下端部側よりも大径に形成している。またスムーザX5の内面は、スペーサX4の外面と接触しても大きな抵抗が生じないように滑らかに形成されている。
以上のような各部材によって構成される取付構造Xにおいては、コンテナCの底壁C1上に第1防振部材X2が載置され、第1防振部材X2上に取付足F5の底板F52が載置され、その底板52にはスムーザX5が装着され、底板F52上に第2防振部材X3が載置され、ネジ穴C1aと各貫通孔X2a,F52a,X3a(及びスムーザX5の開口)を連通させた状態で、底壁C1に立設したスペーサX4をこれらネジ穴C1aと各貫通孔X2a,F52a,X3a(及びスムーザX5の開口)に挿入し、第2防振部材X3の上面に座金X13を載置した状態で上方からスペーサX4内にネジ軸X12を挿通し、ネジ頭部X11を回動させることでネジ軸X12をネジ穴C1aに螺合することによって、底板F52を底壁C1に固定する。
このような取付構造Xを採用したことにより、ネジ頭部X11を回動させた場合、スペーサX4が底壁C1とネジ頭部X11(座金X13)との間に立設状態で存在しているため、座金X13の下面が第2防振部材X3の上面及びスペーサX4の上面と密着すると、それ以上はネジ軸X12をネジ穴C1aに螺合させることができずネジ頭部X11の回動も停止することから、その位置で締結ネジX1の締め込みが終了する。すなわち、スペーサX4を介在させることによって、取付足F5を底壁C1にしっかりと固定した状態では、底壁C1と座金X13との離間距離dは常にスペーサX4の長さに規定される。換言すれば、底壁C1と座金X13との離間距離dは、すなわち第1防振部材X2と底板F52と第2防振部材X3の各厚みの合計寸法と、スペーサX4の長さと一致する。ここで、締結ネジX1とネジ穴C1aの締結力によって、底壁C1と第1防振部材X2、第1防振部材X2と底板F52、底板F52と第2防振部材X3、第2防振部材X3と座金X13は、ぞれぞれ略均等に面接触しているため、第1防振部材X2及び第2防振部材X3は略一定の弾性変形(弾性圧縮)することとなり、底板F52は常に一定の位置に固定される。
また、コンテナC若しくは循環ファンFに振動が作用した場合、第1防振部材X2及び第2防振部材X3が適宜に弾性変形することでその振動を吸収することになるが、その際に、両防振部材X2,X3の弾性変形に伴って、スペーサX4がスムーザX5内でたとえ接触したとしても相対的に滑り移動することとなることから、スムーザX5を装着した底板F52は安定して取付方向(ネジ軸X12の軸心方向)に動き、両防振部材X2,X3に振動を逃がすことができる。
さらに、その底板F52は、第1防振部材X2と第2防振部材X3とによって強く挟まれた状態で底壁C1に固定されるため、各図に示したような正規の姿勢となっても、正規の姿勢とは上下方向が反転した姿勢となっても、取付方向の天地を問わず同等の防振特性が作用することとなる。
以上のように、本実施形態の取付構造Xを宇宙用のコンテナCに循環ファンFを取り付けるための構造として適用することで、地球上でコンテナCに循環ファンFを取り付けておく際には、コンテナCに対する定位置に循環ファンFを迅速且つ確実に固定することができる。さらに、この取付構造Xは、循環ファンFを取り付けた状態でコンテナCを搭載したロケットやローンチ・ビークルや宇宙往還機を打ち上げる際の振動や姿勢にも、容易且つ確実に耐え得る防振構造を備えた取付構造となるものである。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば上述のような取付構造を、宇宙において取付対象物に宇宙用機器を取り付ける際にも、定位置へ宇宙用機器の取り付けを迅速に行うことができるとともに、取付方向の上下を問わない防振特性を得ることができる。また、本発明の取付構造及びそれを適用した機器は、宇宙のみならず重力の作用が小さい高高度の空中や無重力実験設備等においても有用なものである。したがって、本発明の取付構造は、防振対策が必要となる種々多様な機器の固定に適用可能なものである。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
C…取付対象物(コンテナ)
C1…取付部(底壁)
C1a…ネジ穴
F…機器(循環ファン)
F5…被取付部(取付足)
F52…底板
F52a…貫通孔
X…取付構造
X1…締結ネジ
X11…ネジ頭部
X12…ネジ軸
X13…座金
X2,X3…防振部材(第1防振部材,第2防振部材)
X2a,X3a…貫通孔
X4…スペーサ
X5…スムーザ

Claims (3)

  1. 無重力空間での使用に供される機器の取付構造であって、
    前記機器に形成された被取付部に締結ネジのネジ軸を挿通させる貫通孔を形成し、一対の弾性変形可能な防振部材に前記ネジ軸を挿通させる貫通孔をそれぞれ形成するとともに、前記取付対象物に形成された取付部に前記締結ネジのネジ軸と螺合するネジ穴を形成し、
    前記各貫通孔と前記ネジ穴とを連通させた状態で、前記取付部、一方の防振部材、被取付部、及び他方の防振部材をこの順で積層し、
    前記他方の防振部材の前記取付対象物とは反対側を向く面に前記締結ネジのネジ頭部を着座させ、前記各貫通孔に挿通した前記ネジ軸を前記ネジ穴に螺合させるとともに、
    前記ネジ頭部と前記取付部との間に、当該ネジ頭部と取付部との離間距離を規定するスペーサを配設し
    前記スペーサは、積層された前記被取付部と一対の前記防振部材の各貫通孔内に配置され、内部に前記締結ネジのネジ軸を挿通させた状態で、前記取付部と前記ネジ頭部との間に立設される管状部材であり、
    前記被取付部の貫通孔の内周面と前記管状部材との間にのみ、当該被取付部と当該管状部材との前記ネジ軸の軸心方向に沿った相対的な滑り動作を許容するスムーザを配置し、
    前記スムーザのうち前記締結ネジのネジ頭部側にのみフランジ部を形成し、前記被取付部の前記貫通孔のうち前記ネジ頭部側の部分を前記スムーザの前記フランジ部を収容し得るように他の部分よりも大径に形成していることを特徴とする機器の取付構造。
  2. 前記管状部材は金属製パイプから構成され、前記スムーザは少なくとも前記管状部材と当接し得る内表面が滑らかな樹脂製筒状部材である請求項1に記載の機器の取付構造。
  3. 請求項1又は2に記載の機器の取付構造が適用され、前記取付対象物に形成された取付部に取り付けられる機器であって、
    前記貫通孔を形成した被取付部を具備してなることを特徴とする機器。
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