JP5802299B2 - 資金融通サーバ - Google Patents
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Description
図8は、従来例に係る車両オークションシステムの仕組みを説明するための図である。
車両オークションシステム100は、ネットワーク上で車両を競りにかける市場であって、競りを仲介するオークション会社2、車両を出品する出品店3、及び出品された車両を競り落とす複数の参加店4などから構成されている。
以下、オークションの手順を図中の括弧に示した番号に従って説明する。
オークション会社2は、オークションにかけられる車両を確保しておく駐車場を備えており、出品店3は、ここに車両搬入し、諸手続を行って出品する。
(2a、2b)次に、競りが行われる。
オークション会社2に出品される車両に対してはオークションにかけるスケジュールが決められており、決められた時間になると該当する車両のオークションが開始される。
車両は、このようにして1台ずつネットワーク上でオークションにかけられる。オークションに要する時間は、車両1台あたり数十秒である。
出品店3は、売り端末8をオークション会社2のオークションサーバ6に接続し、一方、参加店4は競り端末9をオークションサーバ6に接続してオークションに参加する。
(2a)オークションサーバ6は、予定の時間になると対象となる車両のオークションを開始し、参加店4は、競り端末9に付随する競り釦を押下して車両の落札価格を競り上げていく。
車両には、出品店3が決めた開始価格が設定してあり(通常、開始額は落札予想価格より低く設定されている)、競り釦が押されるたびに、所定金額(例えば、3000円)ずつ落札価格が上がっていく。
オークションサーバ6は、売り釦が押された以降は、売り釦が1秒以内に押され続ける限りオークションを続行する。
また、出品店3が所定時間内に売り釦を押下しない場合は、流札となってオークションが終了する。流札となった場合、出品店3は、次回のオークションに再出品することができる。
(5)落札した参加店4は、オークション会社2を介して、あるいは直接に落札代金を出品店3に入金する。
車両オークションは、週1回程度の頻度で開かれるため、流札して再出品する場合は、数週間もの間車両に資金が固定されることとなり、出品店3の資金繰りに影響する場合もあった。
出品店3(図1)は、オークション会社2に車両を出品し、オークション会社2は、車両を評価して評価額を資金融通会社5に伝える。資金融通会社5は、評価額に基づいて融通金額を決定して出品店3に融通金を支払う。
その後、出品店3は、オークションで車両をできるだけ高い価格で参加店4に競り落とさせる。
資金融通会社5は、参加店4が支払った落札代金を受領して、融通金と落札代金の差額を出品店3との間で清算する。
以上の車両オークションシステム1において、オークションサーバ6は、車両の評価額を計算して管理サーバ7に通知し、管理サーバ7は、当該評価額に基づいて融通金額を決定して出力する。
図1は、本実施の形態に係る車両オークションシステム1の構成を説明するための図である。
車両オークションシステム1は、オークション会社2、出品店3、参加店4、及び出品店3に資金を融通する資金融通会社5を用いて構成されている。
オークション会社2は、中古自動車のオークションを運営する事業者であって、出品店3から駐車場に車両を搬入してもらい、オークションサーバ6を用いてこれらをオークション(競り)にかける。
なお、本実施の形態では、オークション会社2は、中古自動車をオークションにかけるものとするが、オートバイや建築車両といった特殊車両など、他の形態の車両でもよい。
出品店3は、売り端末8をオークションサーバ6に接続し、売り手としてオークションに参加する。
資金融通会社5は、オークション会社2が決定した車両の評価額に基づいて融通金額を決定し、出品店3に対して車両を型に融通金を支払う。
資金融通会社5と出品店3の間の契約の内容は自由であるが、本実施の形態では、資金融通会社5は、評価額の一定割合(7割)で出品店3から車両を購入し、一定期間の間、出品店3は、車両を買い戻すことができるという形で出品店3に融資金を支払う。
そのため、オークション会社2における車両の出品者の名義もこれに従って出品店3から資金融通会社5に変更される。
このように、本実施の形態では、一定期間の間買い戻しができるとの条件を付した売買契約を結ぶが、例えば、車両を担保に資金融通会社5が出品店3に融資するという形態も可能である。
また、資金融通会社5は、オークション会社2と予め業務提携しており、資金融通会社5が出品店3に資金を融通するに際して情報の共有やその他必要な諸手続を行うようになっている。
なお、本実施の形態では、オークション会社2が車両の評価額を決定するが、オークション会社2や資金融通会社5などから独立した評価会社(所定の評価事業者)が行うようにしてもよい。この場合、図1に評価会社が加わり、評価会社のサーバが評価額を例えば回帰分析などを用いて決定したり、決定した評価額をオークションサーバ6に送信したりする。
(1)車両の出品
出品店3は、オークション会社2に車両を出品するための手続書類である出品票と、資金融通会社5の資金融通サービスを受けるための手続書類である資金融通申込書をオークション会社2に提出し、車両をオークション会社2の駐車場に搬入する。
オークション会社2は、車両が搬入されると、例えば、車種、年代、走行距離、事故歴などの車両データから車両を評価し、評価額を決定する。この評価額は、過去の同様の車両の落札記録から、この車両がオークションで落札されると推定される価格である。この評価額は、オークション会社2から出品店3に通知される。
なお、本実施の形態では、オークション会社2は、評価額を決定するが、これは、評価を点数化した評価点であってもよい。
出品店3は、オークション会社2から評価額を通知されると、この評価額を承諾した後、資金融通会社5の提供する資金融通サービスを受ける旨の契約書をオークション会社2に送る。
そして、出品店3は、有効期間が所定期間(例えば、2ヶ月)以上残存している登録関連書類(車検証など)をオークション会社2に郵送などによって送付する。
オークション会社2は、出品店3が資金融通サービスの利用を希望する場合、車両の評価額を資金融通会社5に通知する。この際に、出品店3の出品票に記載された情報など必要な情報がオークション会社2から資金融通会社5に通知される。なお、出品店3は、資金融通会社5の資金融通サービスに予め会員登録してある。
資金融通会社5は、車両の評価額を受けると、これに所定の係数(例えば、70%)を乗じた値を車両に対応する融通金の金額として出品店3に提示し、資金融通サービスの提供に係る契約書を出品店3との間で交わす。
出品店3と資金融通会社5の間で契約が成立すると、資金融通会社5は、出品店3に融通金を支払う。
(6a、6b)オークションで競りに参加
出品店3は、資金融通会社5から融通金を得て資金繰りなどをする一方、車両のオークションに売り手として参加する。一方、参加店4は、買い手としてオークションに参加する。
(6a)参加店4は、買い釦を押下して車両の値段を競り上げていく。
(6b)オークションの方法は従来例と同じであり、出品店3は、売り端末8からオークションサーバ6の競りの状況を観察し、売りたい値段に達した場合は、売り釦を押下する。
出品店3が、売り釦を押下した後、最も高い値段を付けた参加店4が車両を落札する。
一方、流札した場合、出品店3は、所定回数(例えば、3回)だけ再出品することができ、次回のオークションで売却の機会を窺う。又は、出品を取りやめ、コールオプションを実行して車両を資金融通会社5から買い戻してもよい。
車両を入札した参加店4は、車両の代金をオークション会社2に入金し、オークション会社2は、これを資金融通会社5に入金する。又は、参加店4が直接資金融通会社5に入金してもよい。
(9)融通金と落札代金の差額清算
資金融通会社5は、落札代金を受け取ると、融通金額との差額を計算して出品店3に支払って清算する。
又は、落札代金が融通金額を下回る場合、出品店3が資金融通会社5に差額を支払うように契約を結ぶこともできる。
そのため、出品店3は、落札代金が入金される前であっても、車両を現金化することができる。
また、出品店3は、オークションに参加して融通金額よりも高い金額で車両を落札させた場合、融通金額と落札金額との差額を資金融通会社5に清算してもらうことができる。
更に、所定期間内であれば、コールオプションを実行し、コールオプションの設定価格(本実施の形態では融通金額)で車両を資金融通会社5から買い戻すことができる。
また、車両と登録関係書類は提携先であるオークション会社2で押さえているため、出品店3が流札してコールオプションを実行しない場合、車両を融通金額で(通常は評価額の70%程度)で入手することができる。
更に、オークション会社2は、資金融通サービスを利用してもらうことにより出品者を増やすことができる。
即ち、出品店3は評価額を上げてもらいたいと思っており、オークション会社2(評価会社が評価額を決定する場合は評価会社)は、評価額を上げて出品を増やしたいと思っている。
しかし、評価額を上げると資金融通会社5が出品店3に支払う融通金の金額が高くなり、出品店3がコールオプションを実行しないことにより、資金融通会社5に市場価格よりも高い金額で車両を買い取らせることも可能となってしまう。
また、資金融通会社5が評価額を設定すると、融通金の金額を抑えるために低めに評価したのではないかとの疑義が生じるが、オークション会社2が評価額を設定することにより評価額の公正さを担保することができる。
管理サーバ7は、CPU(Central Processing Unit)71、ROM(Read Only Memory)72、RAM(Random Access Memory)73、入力部74、出力部75、通信制御部76、記憶部77などから構成されている。
ROM72は、読み取り専用メモリであって、管理サーバ7が動作する際の基本的なプログラムやパラメータを記憶している。
RAM73は、読み書き可能なメモリであってCPU71が情報処理する際のワーキングメモリを提供する。
出力部75は、例えば、ディスプレイ、プリンタなどの出力装置を備えており、各種情報を出力する。
通信制御部76は、インターネットなどの通信ネットワークに接続し、売り端末8、オークションサーバ6などと通信を行う。
記憶部77は、例えば、ハードディスクなどの大容量の記憶媒体を備えており、CPU71が実行するプログラムを格納するプログラム格納部と、データベースを格納するデータ格納部が設けられている。
オークションサーバ6のCPUは、過去のデータに基づいて車両の評価額を計算したり、ネットワーク上でオークションを実行したりする。
売り端末8の入力部には、売り釦が接続されており、出品店3が売り釦を押下するとその旨の信号がオークションサーバ6に送信される。
競り端末9の入力部には、競り釦が接続されており、参加店4が競り釦を押下するとその旨の信号がオークションサーバ6に送信される。
この場合、オークション会社2が資金融通会社5としての機能を担い、オークション会社2が出品店3に対して資金を融通することになる。
「出品ID」は、出品店3が出品する車両に付与されたIDであって、当該車両のオークションは、出品IDにより特定される。
「車両データ」は、車種、年代、走行距離、事故歴など、車両の評価額を決定するために必要なデータである。
「評価額」は、オークションサーバ6が当該車両に対して算出した評価額であり、融通金の金額決定の基となる額である。
「資金融通システム利用」は、資金融通会社5が提供する資金融通システムを利用するか否かを表すフラグであり、利用する場合は「1」、利用しない場合は「0」となっている。
オークションサーバ6は、当該フラグが「1」であるオークション案件に関しては、評価額を管理サーバ7に送信するなど、資金融通システムに対応した動作を行い、「0」であるオークション案件に関しては従来のオークションと同様に動作する。
「開始時間」は、当該車両のオークションを開始する時間である。この時間は公開され、参加店4は、これを見て当該開始時間になるとオークションに参加する。
「開始価格」は、オークションの開始時の価格であり、評価額を基にオークションサーバ6が計算する。
「落札店ID」は、車両をオークションで落札した参加店4のIDである。
「落札価格」は、参加店4が車両を落札した価格である。
「会員ID」は、出品店3の資金融通サービスでの会員IDである。
「出品ID」と「評価額」は、オークションサーバ6から通知された出品IDと評価額である。
「融通金額」は、管理サーバ7が評価額を基に算出した融通金額である。
「承諾」は、出品店3が当該オークション案件について資金融通サービスの適用を受けることを承諾したか否かを表すフラグである。承諾した場合は「1」となっており、承諾しない場合は「0」となっている。
「落札」は、落札の有無を表すフラグであり、落札された場合は「1」に、まだ落札されていない場合は「0」に設定される。「落札」は、デフォルトでは「0」に設定され、管理サーバ7は、オークションサーバ6から落札の通知を受けるとこれを「1」にする。
「買い戻し」は、出品店3がコールオプションを実行したか否かを表すフラグであり、実行した場合は「1」、実行していない場合は「0」となっている。
この他、融通管理DBには、オークションサーバ6が登録関連書類を受け取ったか否かを表すフラグや落札金額、及び落札金額と融通金額の差分から計算した特別加算金なども記憶している。
まず、出品店3は資金融通会社5に対して会員登録する(ステップ5)。
次に、出品店3は、オークション会社2にオークションにかける車両を搬入し(ステップ10)、出品票を提出する(ステップ15)。また、出品店3は、資金融通サービスの申込書も提出する(ステップ20)。
出品店3は、当該評価額を承諾し(ステップ30)、資金融通サービスを受けるための融通契約書や車両の登録関連書類をオークション会社2に送る(ステップ35)。
そして、オークション会社2は、融通契約書や出品票の内容、及び評価額を資金融通会社5に通知する(ステップ40)。
なお、ステップ40で、オークション会社2が資金融通会社5に登録関連書類を送付し、資金融通会社5が登録関連書類を保管するように構成してもよい。この場合、資金融通会社5は、より確実に車両を押さえることができる。
そして、出品店3は、融通金を受領し(ステップ55)、事業の運転資金として有効活用する。これによって、出品店3のキャッシュフローが改善する。
オークション会社2は、スケジュールに従って車両のオークションを実施する(ステップ105)。
参加店4は、競り釦によって車両の落札価格を競り上げ、一方、出品店3は、なるべく高く売ろうと売り釦を押す機会を窺う。
資金融通会社5は、オークションを観察し、成約の状況を確認する(ステップ110)。
次に、資金融通会社5は、入金された金額の内、融通金額を越える分を特別加算金として出品店3に支払う(ステップ130)。
そして、出品店3は、特別加算金を受領する(ステップ140)。
また、オークションが成約しなかった場合(ステップ115;N)、オークション会社2は、オークションを終了する。
なお、管理サーバ7は、特別加算金をディスプレイやプリンタに出力する他、特別加算金の金額を振込指示ファイルとして出力し、これを金融機関サーバに送信して振込の手配を行うこともできる。
オークションが成約しなかった場合(ステップ135;N)、出品店3は、当該成約しなかった(流札した)オークションが3回目までのオークションであるか否かを判断する(ステップ145)。出品店3は、車両が流札した場合、4回まで再出品することができる。
成約しなかったオークションが3回目までのオークションであった場合(ステップ145;Y)、出品店3は、車両を再出品するか否かを判断する(ステップ150)。
再出品する場合は(ステップ150;Y)、ステップ105に戻って次回のオークションに出品する。
再出品しない場合(ステップ150;N)、出品店3は、更に、買い戻し処理を行うか否かを判断する(ステップ155)。
出品店3は、買い戻し依頼書を資金融通会社5に送り、資金融通会社5は、買い戻し金額を記した清算書兼請求書を出品店3に送る。
そして、出品店3は、清算書兼請求書に従って、融通金に対応する金額を資金融通会社5に入金する。
資金融通会社5は、入金を受け付けると出品キャンセル依頼をオークション会社2に対して行う。
オークション会社2は、資金融通会社5から出品キャンセル依頼を受けると、出品店3に登録関連書類などを送付した上、車両をオークション会社2の駐車場から搬出する。
また、資金融通会社5に帰属した車両をオークション会社2が買い取る契約となっている場合は、最終的にオークション会社2に帰属する。
また、追加の料金を他の車両によって代替することも可能であり、この場合、資金融通会社5は、他の車両の評価額によって追加の料金を清算する。
以下の処理は、管理サーバ7のCPU71と、オークションサーバ6のCPUが所定のプログラムに従って行うものである。
まず、オークションサーバ6は、出品店3から車両の出品を受け付けると(ステップ205)、出品IDを採番し、オークションDBに当該出品用の欄を設ける。そして、オークションサーバ6は、オークションDBの「出品店ID」、「車両データ」、・・・などの項目の入力を受け付ける。
オークションサーバ6は、オークション会社2の担当者から入力を受け付けることによりこれらの処理を行う。
オークションサーバ6には、過去の同類の車両の落札価格を用いて出品に係る車両の落札価格を推定するアルゴリズムがプログラム化されてインストールされており、本実施の形態では、このプログラムによって計算した推定落札価格を評価額としている。なお、推定落札価格に所定係数を乗じた値を評価額とするなど、推定落札価格に基づいた他の値を評価額としてもよい。
管理サーバ7は、会員IDと評価額を受信し(ステップ230)、まず、会員IDにより出品店3を特定する。
そして、管理サーバ7は、融通管理DBに出品店3の当該車両用の欄を設け、オークションサーバ6から受信した評価額を入力する。
次に、管理サーバ7は、評価額を基に融通金の金額を計算して融通管理DBに入力する(ステップ235)。本実施の形態では、評価額の70%として計算過程の透明化を図っている。
振込指示ファイルには、振込元の資金融通会社5の口座と、振込先の出品店3の口座、及び振込金額などが記録されており、金融機関のサーバは、振込指示ファイルに従って自動的に振込を実行する。
また、振込指示ファイルの出力をバッチ処理とし、例えば、所定の時間に達すると、その日に受け付けた資金融通案件に対する振込指示ファイルを一括して出力するように構成することもできる。
この場合、1の振込指示ファイルに前の締時間から今回の締時間までに受け付けた出品店3に対する振込指示が記録されている。
更に、管理サーバ7は、振込指示ファイルを金融機関のサーバに送信し、融通資金支払の手配をするように構成することもできる。
図7は、過去のオークション結果を記憶したオークション履歴DBであって、オークションサーバ6に記憶されている。
なお、以下の処理は、オークションサーバ6のCPUが行うが、下記の処理を評価会社のサーバのCPUで行ってもよい。
オークション履歴DBは、「車両ID」、「メーカ」、「車種」、「グレード」、「年式」、「装備」、「走行距離」、「色」、「落札日」、「取引価格」、「オークション会場」などの項目から構成されている。
「メーカ」は、車両の製造メーカである。
「車種」は、車両の車種である。
「グレード」は、車両のグレードである。
「年式」は、車両の年式である。
「装備」は、例えば、パワーウインドウやナビゲーションなど、車両が備えている装備である。
「走行距離」は、車両の走行距離である。
「色」は、車両の色である。
「落札日」は、車両がオークションで落札された年月日である。
「取引価格」は、オークションで落札された落札価格である。
「オークション会場」は、車両がオークションにかけられたオークション会場である。
そして、これら項目がどの程度落札価格に作用しているか、即ち、これらの項目により落札価格がどの程度説明できるか回帰分析する。
そして、回帰分析により、これら項目(この要素は説明変数に該当する)の落札価格(従属変数に該当する)に対する説明の程度が解るため、例えば、この程度で各項目を重みづけして(例えば、「メーカ」の重み、「走行距離」の重みなど)落札価格を予想する計算式を設定することができる。
通常は、「メーカ」、「車種」、「グレード」、「年式」、「走行距離」などが落札価格の決定に対して主要な要素(説明変数)となる。
そのため、更に、例えば、主な項目である「メーカ」、「車種」、「グレード」、「年式」が一致するもの、また「走行距離」が近いものを抽出し、過去3ヶ月の落札価格を回帰分析したり、また、短期のデータだけ見ると、確実性が低い場合があるため、更に、1年前、2年前と、過去に遡っていき、回帰分析したりなど、多面的に回帰分析して予測の精度を高めることができる。
以上によって、対象となる車両の落札価格が推定される。また、価格変動率も得ることができる。
このグループIDは、車両のグループに付与されるIDであり、当該グループにはグループ分けされた複数の車両が属している。
なお、車両のグループ分けは、例えば、上記のマトリックス分析による重みづけから決定することができる。
そして、オークションサーバ6は、サンプル数(出品回数)が豊富な車両の評価額を計算し、これを減損して出品回数が当該サンプル数(出品回数)より少ない車両の評価額を計算する。即ち、出品数が所定数以上の1の車両の統計的評価額を、出品数が所定数未満の他の車両に外挿することにより、当該他の車両の評価額を推定する。
グループの設定は、計算に適したように任意に設定することができる。例えば、価格帯、走行距離が同じものをグルーピングする。
例えば、資金融通会社5は、オークション会社2から車両の出品回数を受信することにより出品回数を計数し、4回目(最終の出品)の前に、再出品するかあるいはコールオプションを実行するかの意思を確認する電子メールを出品店3に送信するように構成することもできる。
4回目のオークションで流札すると、出品店3は、所定期日まで(例えば、2営業日以内)に車両を買い戻さないと、車両の所有権が資金融通会社5に帰属するため、このように確認の電子メールを送信することにより出品店3の利便性が向上する。
また、車両の評価はオークションサーバ6で行ったが、これを管理サーバ7で行うように構成することもできる。
この場合、資金を融通した車両とその車両のオークション日程、及び落札された場合はその落札価格などを設立資金の提供者にウェブサイト上で提示する機能を管理サーバ7に備えることもできる。これにより、投資家などがリスクヘッジのための判断を行う際の情報を提供することができる。
車両オークションシステム1は、オークションに車両を出品する出品者(出品店3)に対して資金融通者(資金融通会社5)が前記車両に対応する落札前の資金(融通金)を融通し、前記出品者が前記車両を前記オークションでオークション参加者(参加店4)に落札させた後、前記融通者が落札代金を受け取って、前記出品者に対して前記融通した資金と前記落札代金との清算を(特別加算金によって)行う資金融通システムとして機能している。
そして、管理サーバ7は、当該資金融通システムで使用する資金融通サーバであって、オークションサーバ6から出品店3の出品する車両の評価額を受信して融通管理DBに記憶し、当該記憶した評価額から融通金額を計算して融通管理DBに記憶するため、前記出品者(出品店3)が出品する車両の前記オークションにおける評価値(評価額)を取得して記憶する評価値取得手段と、前記記憶した評価値に基づいて前記出品者に融通する融通金額を決定して記憶する融通金額決定手段を備えている。
そして、管理サーバ7は、融通金額をディスプレイやプリンタに出力したり、振込指示ファイルとして出力するため、前記記憶したした融通金額を出力する融通金額出力手段を備えている。
また、管理サーバ7は、特別加算金をディスプレイやプリンタ、あるいは振込指示ファイルに出力することができるため、前記記憶した清算金額を出力する清算金額出力手段を備えている。
2 オークション会社
3 出品店
4 参加店
5 資金融通会社
6 オークションサーバ
7 管理サーバ
8 売り端末
9 競り端末
100 車両オークションシステム
Claims (1)
- オークション事業者が行うオークションに車両を出品する出品者に対して、資金融通者が前記車両を購入することで前記車両に対応する落札前の資金を融通し、且つ、オークション事業者との間でオークションが流札となった場合、当該車両を推定落札金額で買い取ることを前提とし、
前記出品者が前記車両を前記オークションでオークション参加者に落札させた後、前記資金融通者が落札代金を受け取って、当該受け取った落札代金から前記融通した資金を含む金額を差し引くことで、清算を行う資金融通システムで使用する資金融通サーバであって、
前記出品者が出品する車両の前記オークションにおける推定落札金額をオークション事業者のコンピュータから取得して記憶する評価値取得手段と、
前記記憶した推定落札金額に基づいて前記出品者に融通する融通金額を決定して記憶する融通金額決定手段と、
前記出品者から前記車両を、前記融通金額決定手段が決定して記憶した融通金額で購入する購入手段と、
前記記憶した融通金額を出力する融通金額出力手段と、
前記購入手段で前記車両を購入した場合、所定の期間出品者に対し、前記車両を買い戻す権利であるコールオプションを付与するコールオプション付与手段と、
前記車両が前記オークションで流札となった場合、前記出品者に対して、再出品するか、前記コールオプション付与手段で付与したコールオプションを実行するか否かの意思確認を行う意思確認手段と、
前記車両が前記オークションで流札となって再出品する回数を計数して記憶する回数計数手段を具備し、
前記記憶した回数が所定値に達した場合、前記意思確認手段が、前記出品者に対して、再出品するか、前記コールオプション付与手段で付与したコールオプションを実行するかの意思確認を行うことを特徴とする資金融通サーバ。
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