JP5802173B2 - 極短ビット - Google Patents

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Description

本発明は、電動工具またはエアー工具等の回転工具に着脱自在に取り付けられ、回転トルクを伝達させてねじを締めたり弛めたりするために用いられるビットに関し、特に、回転工具の駆動軸と工具の回転軸とが垂直であるアングル式の回転工具に適した、全長30mm程度までの極短の回転工具用ビットに関するものである。
回転工具用ビットとは、電動工具またはエアー工具の駆動軸に連結されているソケット部に、ワンタッチで装着可能な工具片のことである。このような回転工具用ビットは、実開平4−51372号公報(特許文献1)または特開2005−254407号公報(特許文献2)に開示されるように、その一端側に工具刃先部(作業領域)を有するとともに、その中途部には、回転工具のソケット部に嵌り込んで回転工具からの回転力を受ける胴部(トルク伝達部)を有しており、この胴部には、ソケット部の係止部材が嵌り込む係止溝部が設けられる構成を有している。このような回転工具用ビットがドライバービットと呼ばれるものであれば、工具刃先部はプラスまたはマイナスのドライバー形状を有しており、ソケットビットと呼ばれるものであれば、工具刃先部はボルトに嵌合する六角穴が形成されている。
このようなビットの使用中に、衝撃荷重等の過負荷が生じた場合、先端の工具刃先部に欠損を生じ、消耗品であるとしても非常に寿命が短いという問題があった。特許文献1は、振動または衝撃荷重等による過負荷をトーション部によって吸収することにより工具刃先部の欠損を防止してビットの耐久性を向上する回転工具用ビットを開示する。この特許文献1に開示された回転工具用ビットは、工具刃先部とビットホルダーへの胴部(トルク伝達部)とを備えビットホルダーに嵌脱可能とされ、胴部に該胴部よりも縮径された断面をもつトーション部を設けたことを特徴とする。この回転工具用ビットによると、振動・衝撃等によって過負荷が生じた場合、ビットのトーション部は胴部よりも小断面とされているので、過負荷によってねじれ、工具刃先部への過負荷が吸収される。したがって、工具刃先部に欠損等が生じることなく、工具刃先部が保護され、ビットの寿命が伸長される。
また、回転工具用ビットとソケット部の装着孔(多くは六角穴でアンビルと呼ばれる)との間には公差に伴う若干の遊びがあるとともに係止部材が径外方向に移動可能であるため、回転工具に対して回転工具用ビットがガタついた状態となり、回転工具用ビットを高速で回転させた場合に振動して騒音が生じるという問題、ガタつくと刃先が振れてネジ頭からビットの刃先が抜け出るという問題があった。特許文献2は、回転工具に対してガタつきなく装着される回転工具用ビットを開示する。この回転工具用ビットは、ビット本体の一端側に工具刃先部を有するとともに、中途部に回転工具のソケット部に嵌り込んで回転工具からの回転力を受ける胴部を有し、この胴部にはソケット部の係止部材(スチールボール)が嵌り込む係止溝部が設けられ、ビット本体の他端側に、ソケット部との間を埋めてソケット部に対するガタつきを防止する防震部材が設けられていることを特徴とする。
また、特開平6−285771号公報(特許文献3)は、このような回転工具用ビットが使用されるアングル式の回転工具として、インパクトレンチを開示する。このインパクトレンチは、駆動源のモータと、このモータの回転を伝達する変速歯車と傘歯車とを軸線上に埋設し、かつ、先端側にインパクト機構部と先端工具に回転打撃を伝達するアンビルとを上記軸線上と軸直角に埋設している。ねじを締付ける場合には、アンビルに先端工具を取付け、先端工具をねじに合わせ、モータの回転力を変速歯車と傘歯車とインパクト機構部とアンビルとを介して先端工具に伝達させる。その後、一定の締付力になると、インパクト機構部が打撃作用に替わりねじの締付けが完了する。ねじを取外す場合には、締付ける場合とは逆に、取付けてあるねじの締付け力に打ち勝つまで打撃作用を行ない、締付け力が減少することにより回転作用に替わりねじの取外しが完了する。なお、この特許文
献3では、インパクトレンチには、トーション部も防震部材も備えない、短いドライバービットが取り付けられている(特許文献3の図1)。
実開平4−51372号公報 特開2005−254407号公報 特開平6−285771号公報
特許文献3に開示されたアングル式の回転工具は、建築作業、設備作業ならびに機械器具等の組立て作業およびメンテナンス作業において、作業空間が狭く回転工具が入らないという問題を解決する点で非常に好ましい。このようなアングル式回転工具は、回転動力に歯車機構を用いてトルク伝達方向を直角変換している。回転動力は歯車機構を介して伝達されるのでロスが多く、出力を得るために、却って大きな本体になる欠点があったが、技術開発が進み小さな本体を実現するに至っている。
また、特許文献3に開示されたインパクト機能は、近年ではブラシレスモーターの採用により、電動インパクトツールが軽量かつコンパクトになり、狭く限られた空間において使えるようになってきた。このような回転工具の開発に伴い、全長が短い極短ビットの開発要求が高い。
その一方、特許文献1に開示された技術により解決された問題点(過負荷によるビットの耐久性不足)および特許文献2に開示された技術により解決された問題点(ビットとアンビルとのガタつきによる騒音発生、刃先の振れによるネジ頭からのビットの刃先の抜け出し)は、このようなインパクトツールにおいても極短ビットにおいても同じであり、ビットにトーション部を設けたり、防震部材を設けたりすることが考えられる。
このような回転工具用のビットは、回転工具のビット挿入口に組み込まれたスチールボール(係止部材)がトルク伝達領域の係止溝部に当接することにより係止される。このとき、係止溝部とスチールボールとの間にがたつきが生じる可能性がある。がたつきはビットの振れにつながるためにビットに設けられるトルク伝達領域は、係止溝部からアンビルの入り口付近まで伸ばされているのが一般的である。ビットに設けられるトルク伝達領域は、係止溝部からアンビルの入り口付近まで伸ばされているのは、特許文献2でも同じである。
このような観点からアングル式回転工具に適し、かつ、耐久性が高く振動しない短いビットを設計すると、特許文献1の図1(片頭ビット)および図4(両頭ビット)に示すように、トーション部は常に回転工具のアンビルの外側に形成され、特許文献2の図3(両頭ビット)に示すように、防震部材は常に回転工具のアンビルの外側および中側に形成される。このため、工具刃先部に加えてトーション部および防震部材の長さがアンビルから飛び出ることになる。
ここで、アンビル深さを伸ばせず、かつ、ビットにおいてアンビル内部に挿入される部分には、所定のトルクを伝達するための長さを備えたトルク伝達部およびスチールボールの大きさに対応した係止溝部を設けらなければならないために、トーション部を回転工具のアンビルの中側に形成することは、困難である。
その結果、ビットをアングル式の回転工具に装着すると、工具刃先部の長さに加えてトーション部の長さおよび防震部材の長さがアンビルから飛び出すことになる。
しかしながら、これでは、アングル式のメリットも回転工具が小型化したことも、十分に活かすことができず、アングル式の回転工具をいくら用いてもアンビルから飛び出しているビット長さが長ければ、作業空間が狭く回転工具が入らないという問題を解決することができない。また、トーション部の径は他領域における径よりも細いため、かつ、トーション部はアンビルの外側に形成されているため、回転工具の落下などによってトーション部が曲がるなどの問題がある。
なお、特許文献2の図4および図5には、防震部材をアンビルの中側のみに設けた片頭
ビットが開示されている。この片頭ビットにおいて、胴部と工具刃先との間の長さを短くして、特許文献1に開示されたトーション部を設けることも考えられる。この場合であっても、上述したようにアンビル深さの制限ならびにビットのトルク伝達部および係止溝部として所定の長さが必要なことから、トーション部は常に回転工具のアンビルの外側に形成されるために、工具刃先部に加えてトーション部の長さがアンビルから飛び出るという問題がある。また、この場合にも、回転工具の落下などによってトーション部が曲がるなどの問題がある。
さらに、特許文献2の第0014段落には、防震部材の取付溝部は胴部の断面直径より小さいので、取付溝部がねじり剛性の小さいトーション部として作用するとの記載がある。しかしながら、これでは、(1)防震部材の取付溝部によりトーション効果を発現させるためには、取付溝部の溝幅も溝深さも相当に大きな寸法となり、取り付ける防震部材も大きく高価となるという問題、(2)片頭ビットの場合には、取付溝部(この取付溝部は防震部材を取り付けるためアンビル内部に存在)のねじり剛性が小さいことを利用してこの取付溝部によりトーション効果を発現させようとしても、特許文献2の図4および図5に示すようにこの取付溝部はトルク伝達部よりも刃先側ではなく駆動源側にあるので、トルク伝達部よりも刃先側にトーション部がある特許文献1のようにトーション効果を発現することができないという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑み、アンビル式の回転工具に適し、耐久性に優れ、静音性に優れ、ネジ頭からのビットの刃先の抜け出しを防止する、極短ビットを提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明に係る回転工具用の極短ビットは、作業領域と、動力源からトルクが伝達されるトルク伝達領域と、前記作業領域と前記トルク伝達領域との間に設けられた衝撃緩衝領域と、前記衝撃緩衝領域と前記作業領域との間に設けられた円形断面領域とを備え、前記衝撃緩衝領域の径は他領域における径よりも細く、前記円形断面領域は、前記トルク伝達領域の断面形状に内接する円形断面形状を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記円形断面領域における円形外周が、回転工具のビット挿入口内面に当接するように構成することができる。さらに好ましくは、前記当接により、前記ビットの振れを抑制するように構成することができる。
さらに好ましくは、前記円形断面領域の硬度は、他領域における硬度よりも10%〜25%程度低いように構成することができる。
さらに好ましくは、前記円形断面領域の硬度は、円形断面領域における円形外周が当接する、回転工具のビット挿入口内面における硬度よりも10%〜25%程度低いように構成することができる。
さらに好ましくは、前記円形断面領域は、リング周溝と、前記リング周溝に嵌装された弾性リングとを備え、前記弾性リングの弾性変形範囲内において、前記弾性リングの外周形状が、前記トルク伝達領域の断面形状に内接する円形断面形状を備えるように構成することができる。
本発明によれば、アンビル式の回転工具に適し、耐久性に優れ、静音性に優れ、ネジ頭からのビットの刃先の抜け出しを防止した、極短ビットを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る極短ビットの斜視図である。 図1の極短ビットの側面図(a)および正面図(b)である。 図2の状態からビット軸心方向で45°回転させた極短ビットの側面図(a)および正面図(b)である。 図1の極短ビットをソケット部のアンビルに装着した状態の斜視図である。 図4の極短ビットをソケット部のアンビルに装着した状態を示す側面図(a)および一部破断正面図(b)である。 図5に示すX−X断面図である。 図5に示すY−Y断面図である。 図5に示すZ−Z断面図である。 破壊テストの結果を示す図である。 図9に示す比較品である極短ビットの斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る極短ビットを、図面に基づき詳しく説明する。なお、以下の説明では、異なる実施の形態であっても同一の部品(部分)には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。また、本実施の形態に係る極短ビットは、アングル式の回転工具に適しているが、アングル式の回転工具にその使用が限定されるものではない。
<第1の実施の形態>
[ビットの構造]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る極短ビット10の斜視図であって、図2(a)は、この極短ビット10の側面図であって、図2(b)はこの極短ビット10の正面図である。図3は、図2の状態からこの極短ビット10をビット軸心方向で45°回転させた状態を示す。
これらの図に示すように、この極短ビット10は、作業領域I(領域Iとして図示)である刃先部12と、トルク伝達領域V(領域Vとして図示)である、回転工具におけるソケット部のアンビル(以下において単にソケット部またはアンビルと記載する場合がある)に嵌り込んで回転工具からのトルクが伝達される胴部18と、刃先部12と胴部18との間に設けられた、トーション領域III(領域IIIとして図示)であるトーション部16と、トーション部16と刃先部12との間に設けられた振れ抑制領域II(領域IIとして図示)である円形断面領域14とを備える。このように、この極短ビット10においては、トーション部16が、刃先部12と胴部18との間に設けられている。なお、この極短ビット10の全長は30mm程度である。
この極短ビット10における刃先部12は、本体の片端側に形成されている、いわゆる片頭タイプのビットであって、この刃先部12は十字形状の刃を備える。この刃先部12は、一般的に広く用いられるフィリップス型と呼ばれ、ビット軸芯線に対する垂直面における刃の断面積が先端に行くに従い先細りとなる傾斜面(言い換えれば、刃の先端から後端にかけて徐々に太くなる形状)を備える。この刃先部12の長さは、刃先部12の形状により異なるが、10〜12mm程度である。なお、作業領域Iを形成する刃先部12は、これ以外の刃先形状であっても構わないし、六角穴を備えたソケットであっても構わない。
胴部18は、刃先部12と逆側の端部に形成され、回転工具のソケット部に嵌り込んで回転工具からのトルクを受ける。詳しくは、胴部18は断面六角形状(限定されるものでないが対辺6.35mmの六角柱)であって、断面視で6つのR面取り形状の角部と、各角部間に形成された6つの辺面とを有している。この胴部18は、回転工具のソケット部における六角形状の装着孔に挿入可能となっている。この胴部18の長さは、6〜7mm程度である。
トーション部16の径はこの極短ビット10における他領域における径よりも細くなっている。このトーション部16の径は、φ3〜φ5mm程度である。より詳しくは、このトーション部16の径は、刃先部12の形状により決定される。たとえば、刃先部12が、JIS B4633で規定する呼び番号1番である場合にはトーション部16の径はφ3.5mm、呼び番号2番である場合にはトーション部16の径はφ4.0mm、呼び番号3番である場合にはトーション部16の径はφ4.5mmである。
円形断面領域14の径は、φ6.35mmである。すなわち、円形断面領域14は、胴部18の断面形状に内接する円形断面形状を備える。円形断面領域14の長さは、2〜6mmであって、回転工具の製造会社が異なると回転工具のソケット部のアンビルの深さが異なることを考慮して、アンビルである六角穴内周に円形断面領域14が必ず内接するよ
うに、円形断面領域14の長さが設定されている。
円形断面領域14とトーション部16およびトーション部16と胴部18との間は、なめらかに径が変化するR部16AおよびR部16Bで接続されている。このR部の半径は、2〜4mm程度である。
両端にこのようなR部を有するトーション部16のストレート部の長さ(トーション領域IIIの長さ)は、最大で8〜9mm程度であって最小で1mmあればよく、好ましくは5〜9mm程度である。これにより、トーション部16は、ねじり剛性が小さくなり、刃先部12に加わる過剰な負荷をねじりに変えて吸収することができ、極短ビット10の耐久性を向上させることができる。
トーション部16において、回転工具のソケット部における係止部材が嵌り込む。後述するように、このトーション部16には、ソケット部20の球状の係止部材(スチールボール)30が径内方向に突出して嵌り込み、極短ビット10をアンビル内に固定するようになっている。
なお、極短ビット10の径寸法の公差は、マイナス側であって、ソケット部20の六角穴部の内径寸法(六角穴の対辺寸法)の公差は、プラス側であることを、確認的に記載しておく。
[ソケット部へ装着されたビット]
次に、本実施の形態に係る極短ビット10を回転工具におけるソケット部のアンビルに装着した状態について説明する。
図4は、その状態を示す斜視図であって、図5(a)は、その状態を示す側面図であって、図5(b)はその状態を一部破断させた正面図である。また、図6は、図5に示すX−X断面図であって、図7はY−Y断面図であって、図8はZ−Z断面図である。
ソケット部20は、同じ内径の六角穴部(対辺6.35mm)を有し、その入口部22は円形に面取りされている。この六角穴部に極短ビット10が装着される。なお、説明の都合上、図4および図5において、ソケット部20の六角穴部を、円形断面領域14に当接する六角穴部24と、トーション部16に対向する六角穴部26と、胴部18に当接する六角穴部28とに分けている。六角穴部24、六角穴部26および六角穴部28は、いずれも対辺が6.35mmの六角穴である。
ソケット部20に極短ビット10が嵌入されると、トーション部16に、ソケット部20のスチールボール30が径内方向に突出して嵌り込んで、ソケット部20に極短ビット10が抜け出さないように固定される。
円形断面領域14は、胴部18の断面形状(対辺6.35mmの六角柱)に内接する円形断面形状を備え、ソケット部20の六角穴部24の対辺は6.35mmであるので、図6に示すように、円形断面領域14が六角穴部24に内接することになる。このため、振動や騒音を抑制する振れ防止機能を発現させることができる。
トーション部16は、この極短ビット10の他の部分(たとえば胴部18の断面形状(対辺6.35mmの六角柱)よりも細い径を備え、ソケット部20の六角穴部26の対辺は6.35mmであるので、図7に示すように、トーション部16が六角穴部26と離隔して対向していることになる。
胴部18は、対辺6.35mmの六角柱の形状を備え、ソケット部20の六角穴部24の対辺は6.35mmであるので、図8に示すように、胴部18が六角穴部26に嵌合することになる。
このようにソケット部20の六角穴に嵌入された極短ビット10は、トーション部16をアンビル内部に形成し、少なくとも1mmのストレート部を備えるので、トーション機能と係止機能とを、アンビル内部のトーション部16で発現させることができる。これにより、全長の短縮化および回転工具が落下してもトーション部が曲がることを防止することができる。さらに、円形断面領域14により振れ防止機能を発現させることができる。
[耐久性評価]
以上のような構造を備える極短ビット10の耐久性を評価したので、以下に説明する。
図9は、本実施の形態に係る極短ビット10(発明品)と図10に示す比較品との機械
的性質を比較した極短ビット破壊テストの結果を示すものである。図10に示す比較品の極短ビットは、発明品の円形断面領域14を備えないことに加えて、発明品のトーション部16を備えず、係止溝部(トーション部16のようなストレート部を備えない)のみを備える。
発明品は、トーション効果が発現して、ねじれ角度が大きく疲労破壊までのサイクルが多くなっており、耐久性が向上していることがわかる。その一方、比較品は、係止溝部のみを備えトーション効果を発現できていないので、ねじれ角度が小さく疲労破壊までのサイクルが少なくなっており、耐久性が低いことがわかる。
また、図示しないが、各種の打ち込み試験において、比較品と比べて発明品は、耐久性が大幅に向上することが確認できた。
[作用効果]
以上のようにして、本実施の形態に係る極短ビット10によると、アンビル内部に形成されたトーション部16により、トーション機能と係止機能とを発現させたため、耐久性を高めることができる。また、円形断面領域14がソケット部20の六角穴に当接するので、振動を抑制することができ静音性を高め、ネジ頭からのビットの刃先の抜け出しを防止することができる。さらに、このように構成された極短ビットは、従来のビットに比較して相当に短くすることができ、その結果、ビットをアングル式の回転工具に装着しても、刃先部の長さに加えてトーション部の長さおよび防震部材の長さがアンビルから飛び出すことにならず、アングル式のメリットを十分に活かすことができる。そして、アングル式の回転工具に極短ビット10を装着することにより、作業空間が狭く回転工具が入らないという問題を解決することができる。
<第2の実施の形態>
以下に、本発明の第2の実施の形態に係る極短ビットについて説明する。極短ビットの構造において、上述の説明と重複する部分については、ここでは繰り返して説明しない。
本実施の形態に係る極短ビットは、その外観上の特徴は、上述した第1の実施の形態と同じである。
本実施の形態に係る極短ビットは、円形断面領域14の硬度が、この極短ビットがソケット部に装着された場合に円形断面領域14における円形外周が当接する、回転工具のビット挿入口内面(アンビル内周面)における硬度よりも10%〜25%程度低いことが特徴である。これにより、円形断面領域14における円形外周がアンビル内周面に当接しても、アンビル内周面が摩耗することを抑制することができる。
また、この特徴を別の観点で見ると、アンビルおよび極短ビットの一方が摩耗することを回避するためにはアンビルの内周面の硬度とそれに嵌装される極短ビットの硬度とは、ほぼ同等であることが好ましく、アンビルの内周面は均一な硬度であるとすると、本実施の形態に係る極短ビットにおける円形断面領域14の硬度は、この極短ビットの他領域(特に胴部18)における硬度よりも10%〜25%程度低いことが特徴であるとも言える。
このように円形断面領域14の硬度を、極短ビットの他の領域の硬度またはアンビル内周面の硬度よりも低くしたので、アンビルの六角穴内周面に円形断面領域14の外周面が当接した状態で回転工具が使用されても、アンビルの六角穴内周面を摩耗させることを回避できる。
具体的な硬度は、この極短ビットの他の領域がHRC(ロックウェル硬さ)60程度である場合に(アンビルの内周面の硬度もHRC60程度とする)、円形断面領域14は焼きなまし処理を行い(他の方法で硬度を変化させても構わない)その硬度はHRC45(25%低)〜54(10%低)程度であり、好ましくはHRC52(13%低)程度である。HRCが54より高いと(円形断面領域14の硬度の低さが10%を越えないと)、アンビルの六角穴内周面を摩耗させることを回避しにくくなり、HRCが45より低いと(円形断面領域14の硬度の低さが25%を越えると)、極短ビット全体の強度を保持できなかったり、アンビルの六角穴内周面により摩耗されてしまったりする。
以上のようにして、本実施の形態に係る極短ビットによると、アンビルの六角穴内周面
を摩耗させることも、アンビルの六角穴内周面から摩耗されることも回避した、アングル式のメリットを十分に活かすことができるビットを提供することができる。
<第3の実施の形態>
以下に、本発明の第3の実施の形態に係る極短ビットについて説明する。極短ビットの構造において、上述の説明と重複する部分については、ここでは繰り返して説明しない。
本実施の形態に係る極短ビットは、その外観上の特徴は、円形断面領域は、リング周溝と、リング周溝に嵌装された弾性リングとを備えて構成されている。なお、このような弾性リングについては、嵌装される部分が異なるが、本出願人により出願された実用新案登録第3119614号公報に開示された弾性リング(オーリング)に類するものである。
本実施の形態に係る極短ビットの円形断面領域の径は、第1の実施の形態に係る極短ビット10の円形断面領域の径よりもわずかに小さく、アンビルに装着されたときにアンビルの六角穴内周に円形断面領域が当接しない。そして、弾性リングの弾性変形範囲内(のどこか)において、弾性リングの外周形状が、トルク伝達領域である胴部18の断面形状に内接する円形断面形状を備える。
すなわち、(本実施の形態に係る極短ビットの円形断面領域の径−周溝の深さ+弾性変形範囲内の弾性リングの径)が、胴部18の断面形状である対辺6.35mmの六角形に内接する。
このような極短ビットをアンビルに装着すると、円形断面領域はアンビルの六角穴内周に当接しないで、アンビルの六角穴内周に当接することにより弾性変形された弾性リングがアンビルの六角穴内周に当接する。その結果、円形断面領域の周面(金属部分)は、アンビルの六角穴内周には当接させることなく、弾性変形された弾性リングがアンビルとの間隙を埋めてアンビルに対するガタつきを防止することができる。
<その他の実施の形態>
なお、上述した3つの実施の形態においては、本発明に係る極短ビットは片頭ビットであるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく両頭ビットであっても構わない。その場合、図2に示す胴部18の中央付近における軸方向と垂直な線を対称線としたビットであって、全長ができるだけ短くなるように、円形断面領域14、衝撃緩衝領域(トーション部16)およびトルク伝達領域(胴部18)の各機能を発現しつつ、各領域(R部を含む)をできるだけ短くした両頭ビットであることが好ましい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、回転工具用の極短ビットに好適に適用することができ、特に、アングル式の回転工具に好適に適用することができる。
10 極短ビット
12 刃先部
14 円形断面領域
16 トーション部
16A、16B R部
18 胴部
20 ソケット部

Claims (3)

  1. 回転工具用ビットであって、
    作業領域と、動力源からトルクが伝達されるトルク伝達領域と、前記作業領域と前記トルク伝達領域との間に設けられた衝撃緩衝領域と、前記衝撃緩衝領域と前記作業領域との間に設けられた円形断面領域とを備え、
    前記衝撃緩衝領域の径は他領域における径よりも細く、かつ、前記衝撃緩衝領域は5〜9mmのストレート部を備え、
    前記円形断面領域は、前記トルク伝達領域の断面形状に内接する円形断面形状を備えることを特徴とする極短ビット。
  2. 前記円形断面領域の硬度は、他領域における硬度よりも10%〜25%程度低いことを特徴とする請求項1に記載の極短ビット。
  3. 前記円形断面領域は、リング周溝と、前記リング周溝に嵌装された弾性リングとを備え、前記弾性リングの弾性変形範囲内において、前記弾性リングの外周形状が、前記トルク伝達領域の断面形状に内接する円形断面形状を備えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の極短ビット。


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