JP2007190666A - トルク伝達工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転駆動手段とは別体に構成されるもので、多種類の工業部品における所望の締付けトルク値に最大締付けトルク値を合わせることができるトルク伝達工具を提供する。
【解決手段】工業部品と係合する第一係合部20を形成するアウターロータ12にスプリング18と円柱部材16を収容するアウター溝24を形成する。インパクトレンチと係合する係合部を形成するインナーロータ14に円柱部材16の一部と接触するインナー溝36を形成する。インナーロータ14に加えられる回転力が所定トルク値以下の場合にスプリング18が円柱部材16をインナーロータ14のインナー溝36の壁面に接触する状態を保ってインナーロータ14とアウターロータ12とを同時に回転させ、インナーロータ14に加えられる回転力が所定トルク値を超えた場合にスプリング18が円柱部材16をインナー溝36の壁面に接触する状態を解除してインナーロータ14のみを回転させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、インパクトレンチ等の回転駆動手段の回転力をボルトやナット等の工業部品に伝達するためのソケットやアダプター等のトルク伝達工具に関する。
従来から、ボルトやナット等の工業部品の締付けや取外しには、インパクトレンチやラチェットレンチ等の回転駆動手段が用いられている。例えば、タイヤを自動車に取付ける場合には、複数個のボルトをインパクトレンチで締付ける作業が行われている。この際、全てのボルトを適正なトルク値に締付けることが要求されている。1箇所でもトルク値の低い締付け箇所があれば、残りの全ての締付け箇所のボルトが緩んで、タイヤが脱輪するおそれがあった。その反対に、締付けトルクが強過ぎる箇所があると、その過大締付けトルクによってボルトやナットが破損し、タイヤが脱輪するおそれがあった。
インパクトレンチ等の回転伝達工具で発生する最大トルク値は、自動車にタイヤを取付けるために、適正なトルク値より充分に大きいものにしてある。このため、自動車へタイヤを取付ける際には、インパクトレンチで各ボルトに加えるトルクを適正トルク値よりも低く設定し(インパクトレンチによる作動時間を例えば5秒程度に設定し)、その後、作業者がハンドトルクレンチで手動により各ボルトを適正トルク値に増し締め作業を行っている。しかし、ハンドトルクレンチによるボルトの締付け力を各作業者の経験に頼っているため、作業者によってそれぞれ締付け力が異なり、適正トルク値を得られないという不具合があった。更に、同じ作業者でも全てのボルトが必ずしも適正締付けトルク値にならないという不具合があった。
この不具合を解消するものとして、作業者の経験に頼らずに、常に適正なトルク値にボルト等を締付けることができるトルクリミッターを備えたインパクトレンチが提供されている。このトルクリミッターは、歪や角変位を電気的に検知するトルクコントロール機構を有するものである。しかし、電気的に歪や角変位を検知するものは、高価格でしかも高重量である欠点を有するため、未だに広く採用されるに至っていない。
一方、電気的に適正なトルク値を設定するものと比べて、安価で重量が軽量化できるという目的から、機械的に適正なトルク値を設定するトルクリミッター機構を備えたインパクトレンチが、特許文献1に提供されている。この特許文献1におけるトルクリミッター機構は、インパクトレンチの長手方向において、トルク伝達側と駆動側との間に複数の球体を配置し、球体を両側からそれぞれコイルバネによって押圧する機構を備えるもので、予め設定した適正トルク値を超えるトルクになると、球体が係合溝から脱出することでトルクの伝達を遮断し、ボルト等を確実に適正トルク値に締付けることができるものである。
特開平5−269678号公報
しかし、上記特許文献1の発明では、幾つかの欠点がある。(1)球体の出入りによる前後方向への反動によって、作業が不安定になる。更に、球体の前後方向への反動によって、インパクトレンチにおけるボルト等と係合する先端部が抜け落ちる不具合が発生する。(2)複数の球体が係合する伝達側と駆動側のそれぞれの面に加工誤差が発生し、その加工誤差によるバラツキによりトルク誤差が生じるおそれがある。(3)球体では伝達側と駆動側との接触面積が小さいので、球体にかかる接触応力が大きくなって耐久性が短くなる欠点がある。(4)部品点数が多くしかも機械加工箇所が多くなるため、製品コストが高くなる欠点がある。(5)インパクトレンチの内部にトルクリミッター機構を収納するので、トルクリミッター機構を備えないインパクトレンチと比べて、ハウジングがその分大きくなって全体の重量が重くなる欠点がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、回転駆動手段とは別体に構成されるもので、多種類の工業部品におけるそれぞれの所望の締付けトルク値に、最大締付けトルク値を合わせることができるトルク伝達工具を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明のトルク伝達工具は、回転駆動手段か工業部品のいずれか一方と係合する係合部を形成するものであって第一溝を形成した第一ハウジングと、前記第一溝内に収容される付勢手段並びに柱状部材と、回転駆動手段か工業部品のいずれか他方と係合する係合部を形成するものであって前記柱状部材が接触する第二溝を形成した第二ハウジングとを有し、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを回転自在に取り付け、前記回転駆動手段によって前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方に加えられるトルクが所定の範囲内である場合に前記付勢手段が前記柱状部材を前記第二溝の壁面に接触した状態を保持して前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させ、前記回転駆動手段によって前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方に加えられるトルクが所定の範囲を超えた場合に前記付勢手段による前記柱状部材の前記第二溝の壁面への接触状態を保持できずに前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方のみを回転させるようにしたことを特徴とするものである。本発明は、前記柱状部材を円柱部材とし、前記第二ハウジングの前記第二溝の壁面の形状の少なくとも一部を前記円柱部材の側面の一部に合致する形状としたことを特徴とするものである。本発明は、前記柱状部材を角柱部材とし、前記第二ハウジングの前記第二溝の壁面に平面部を形成し、前記角柱部材に前記平面部と接触する平面部を形成したことを特徴とするものである。本発明は、前記第二ハウジングの前記第二溝の壁面にその回転方向に対してほぼ直角の角度の第一回転阻止壁面を形成し、前記角柱部材において前記第二溝に収容される箇所の前記第一回転阻止壁面に対面する位置に前記第一回転阻止壁面と平行な第二回転阻止壁面を形成し、前記回転駆動手段によって加えられるトルクが前記所定の範囲内を超えても前記第一回転阻止壁面が前記第二回転阻止壁面と接触した状態を保って前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させることを特徴とするものである。本発明は、前記第一溝と、その第一溝内に収容される前記付勢手段並びに前記柱状部材と、前記第二溝と、を奇数個としたことを特徴とするものである。
本発明のトルク伝達工具は、回転駆動手段か工業部品のいずれか一方と係合する係合部を形成するものであって第一溝を形成した第一ハウジングと、回転駆動手段か工業部品のいずれか他方と係合する係合部を形成する第二溝を形成した第二ハウジングと、前記第一溝に収容される第一付勢手段とその第一付勢手段によって溝の外側に付勢される中間部材と、前記第二溝に収容されるものであって前記第一付勢手段の付勢力によって前記中間部材を介して前記第二溝内に向けて押圧させられる柱状部材とを有し、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを回転自在に取り付け、前記回転駆動手段によって前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方に加えられるトルクが所定の範囲内である場合に前記第一付勢手段が前記柱状部材と前記中間部材との接触状態を保持して前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させ、前記回転駆動手段によって前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方に加えられるトルクが所定の範囲を超えた場合に前記第一付勢手段による前記柱状部材と前記中間部材との接触状態を保持できずに前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方のみを回転させるようにしたことを特徴とするものである。本発明は、前記柱状部材を円柱部材とし、前記第二ハウジングの前記第二溝の壁面の形状の少なくとも一部を前記円柱部材の側面の一部に合致する形状としたことを特徴とするものである。本発明は、前記柱状部材を角柱部材とし、前記第二ハウジングの前記第二溝の側面に平面部を形成し、前記角柱部材に前記平面部と接触する平面部を形成したことを特徴とするものである。本発明は、前記角柱部材の壁面に前記駆動手段によって回転させられるハウジングの回転方向に対してほぼ直角の角度の第四回転阻止壁面を形成し、前記中間部材において一方方向に回転する際に前記角柱部材の前記第四回転阻止壁面に対面する位置に前記駆動手段によって回転させられるハウジングの回転方向に対してほぼ直角の角度の第三回転阻止壁面を形成し、前記回転駆動手段によって加えられるトルクが所定の範囲内を超えても前記第三回転阻止壁面と前記第四回転阻止壁面とが接触した状態を保って前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させることを特徴とするものである。本発明は、前記中間部材か前記柱状部材の少なくとも一方に、他方の部材が衝突するための自由端側の第一打撃面とその第一打撃面に隣り合う位置の第二打撃面とを形成し、前記第一打撃面における前記柱状部材と前記中間部材との間の回転伝達力を前記第二打撃面における前記柱状部材と前記中間部材との間の回転伝達力より小さくし、前記柱状部材を収容する溝内に前記柱状部材を溝から外側に付勢させるための第二付勢手段を備え、前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方に加えられるトルクが所定の範囲内である場合に、前記第二打撃面で前記柱状部材と前記中間部材との接触状態を保持して前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させ、前記回転駆動手段によるトルクが所定の範囲を超えた場合に、前記第二付勢手段によって前記第一打撃面で前記柱状部材と前記中間部材とを衝突させるが、前記柱状部材と前記中間部材とが共に回転しないようにしたことを特徴とするものである。本発明は、前記角柱部材の壁面に前記駆動手段によって回転させられるハウジングの回転方向に対してほぼ直角の角度の第四回転阻止壁面を形成し、前記中間部材において一方方向に回転する際に前記角柱部材の前記第四回転阻止壁面に対面する位置に前記駆動手段によって回転させられるハウジングの回転方向に対してほぼ直角の角度の第三回転阻止壁面を形成し、前記回転駆動手段によって加えられるトルクが所定の範囲内を超えても前記第三回転阻止壁面と前記第四回転阻止壁面とが接触した状態を保って前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させることを特徴とするものである。本発明は、前記第一溝と、その第一溝内に収容される前記第一付勢手段並びに前記中間部材と、前記第二溝と、その第二溝内に収容される前記第二付勢手段並びに前記柱状部材と、を奇数個としたことを特徴とするものである。
従来のトルクリミッター機構を内部に備えるインパクトレンチでは、部品点数が多くしかも機械加工箇所が多くなるため、製品コストが高くなっていた。更に、トルクリミッター機構を内部に備えるためにハウジングが大きくなり重量も重くなっていた。これに対して、本発明のトルク伝達工具は、インパクトレンチとは別体構造ものであり、トルクリミッター機能を有するための部品点数を第一ハウジングと第二ハウジングと付勢手段と柱状部材との4種類から構成するもので、軽量でしかも安価なものである。本発明のトルク伝達工具が安価であるため、最大トルク値の異なる多数のトルク伝達工具を備えておけば、各種の工業部品の締付け作業に速やかに対処することができる。更に、1個のトルク伝達工具を用いる場合であっても、強度の異なる付勢手段に交換すれば、多種類の適正トルク値の締付け作業にも使用することができる。
柱状部材を使用することで、スプリング等で付勢される柱状部材とそれが接触するハウジング(アウターロータまたはインナーロータ)との接触面を大きくして、伝達トルクを大きくすることができる。伝達トルクが大きいためハウジングを小さくすることが可能となり、トルク伝達工具を小さくすることができる。また、柱状部材の断面形状を多角形(角柱部材)とすると共に付勢手段を板ばねとすれば、角柱部材と板ばねとの接触面積を大きくすることができる。これによって、角柱部材における半径方向の厚みを薄くすることができ、トルク伝達工具の直径を小さくして、重量を軽くすることができる。更に、柱状部材を角柱部材とした場合に、角柱部材が押圧接触されるハウジングの溝の横幅を広くすると共にその溝の深さを浅くすることができるので、ハウジングに形成する溝壁面の加工が容易となる。その上、角柱部材が押圧接触されるハウジングの溝の壁面に、角柱部材が乗り越えられない箇所を形成することで、ボルト等の取外し方向の回転の際に、動力伝達工具の最大トルクをボルト等伝達することができ、取外し作業を容易に行うことができる。
本発明では、柱状部材を元の位置に戻す弾性体を備え、その弾性体による柱状部材の元に戻る時間を、スプリングによる駒を元の位置に戻す時間よりも遅くする。更に、駒における柱状部材との衝突面を2つの異なる傾斜角度の打撃面を形成し、2つの異なる打撃面のうち先端部側を角柱部材の衝撃が比較的小さくなるようにした。これによって、所定のトルク値を超えた時に、柱状部材は駒の先端部側における衝撃が比較的小さい打撃面に衝突するので、インナーロータとアウターロータとの回転が外れた場合で、インパクトレンチ等の作動停止時間が長い場合でも、増加するトルク量を非常に小さいものに押えることができる。
本発明は、動力伝達工具と工業部品との間を連結する工具を用いて、工業部品を適正なトルク値に締付けることができるものである。
次に、本発明を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るトルク伝達工具の部分断面斜視図、図2は図1の分解斜視図、図3は図1の断面図、図4は図3のA−A線断面図である。ソケットやアダプター等のトルク伝達工具10は、第一ハウジングとしてのアウターロータ12と、第二ハウジングとしてのインナーロータ14と、動力を伝達するための複数個(例えば5個)の柱状部材としての円柱部材16と、円柱部材16と同一個数であって円柱部材16の側面を前記アウターロータ12か前記インナーロータ14のいずれかに接触するように付勢する付勢手段(第一付勢手段)としてのスプリング18とから成る。
アウターロータ12は例えば筒状形状をしており、その軸方向の一端側にはボルトやナット等の工業部品と係合する凹部形状としての第一係合部20が内部に向けて形成されている。この実施例では第一係合部20は凹部として示されているが、この第一係合部20は凸部であっても良い。アウターロータ12の軸方向の他端側には、インナーロータ14の主体部30(後述する)を収納するためのへこみ空間22(図2)が内部に向けて形成されている。アウターロータ12のへこみ空間22の内壁には、円柱部材16とスプリング18の対をそれぞれ収容するための例えば5個の第一溝としてのアウター溝24が等角度で半径方向外側に向けて形成されている(図2及び図4)。このアウターロータ12においては更に、凹部としての第一係合部20とへこみ空間22とは、連絡空間26によって連絡されている。
図2及び図3に示すように、インナーロータ14は、アウターロータ12のへこみ空間22側の端面が当接するための円板形状の鍔部28と、その鍔部28の一方側にそれと一体に形成されるものであってアウターロータ12のへこみ空間22内に収容される主体部30と、その主体部30に一体に形成されるものであってアウターロータ12の連絡空間26に嵌合挿入されるための円柱形状の先端挿入部32と、鍔部28の他方側にそれと一体に形成される連結部34とを有するものである。アウターロータ12のへこみ空間22内に収容される主体部30は、円柱形状を基本形状とし、その円柱形状の周囲外面に軸方向に伸びる等角度で合計5個の第二溝としてのインナー溝36を形成したものである。このインナー溝36は、その一部が円柱部材16の円柱の側面の一部(360度のうちの一部)と丁度嵌合する形状に設定するのが望ましいが、必ずしもその形状に限るものではない。先端挿入部32の先端付近の外周には円周溝38(図2)が形成されており、先端挿入部32をアウターロータ12の連絡空間26に嵌合挿入すると、先端挿入部32の円周溝38はアウターロータ12の凹部である第一係合部20内に突出する。その先端挿入部32の円周溝38に、Eリング等の固定手段40を取り付けることによって、アウターロータ12とインナーロータ14とは外れることなく互いに自由に回転することができる。連結部34には、その軸方向の先端外面から内部に向けて、インパクトレンチ等のシャンクの先端部と係合するためのへこみ空間としての第二係合部42が形成される。
柱状部材である円柱部材16は、所定のトルク値以下のトルクではインナーロータ14とアウターロータ12とを連結してインナーロータ14とアウターロータ12とを同時に回転させるためのものである。スプリング18は、円柱部材16を常に半径方向の中心側(インナーロータ14の主体部30側)に付勢するためのものである。付勢手段としてのスプリング18は、円柱部材16の側面の軸方向の長さ全体にわたって平均的に円柱部材16を押すことが望ましいことから、板ばねを用いることが特に望ましい。スプリング18を板ばねとすれば、アウター溝24の半径方向の長さを短くでき、アウターロータ12の直径を小さくすることができる。しかし、付勢手段は円柱部材16を所定方向に押すものであるならば、板ばね等のスプリングに限るものではない。スプリング18として板ばねを用いる場合には、板状の部材の両端付近を例えば裏側に折り曲げ、その折り曲げた箇所は板状の部材とほぼ平行でしかもその間に空間を設けるような形状とするのが望ましい。なお、板ばねの形状は特に限定するものではない。
本発明のトルク伝達工具10を組立てる場合には、アウターロータ12のへこみ空間22の5個のアウター溝24のそれぞれに、スプリング18と円柱部材16とを収容し、インナーロータ14の先端挿入部32をアウターロータ12のへこみ空間22から連絡空間26に向けて挿入し、先端挿入部32の先端の円周溝38をアウターロータ12の第一係合部20内に突出させる。インナーロータ14の先端挿入部32をアウターロータ12の連絡空間26に挿入した状態では、インナーロータ14の主体部30はアウターロータ12のへこみ空間22内に収容されるが、その際に主体部30に形成された5個の各インナー溝36の壁面に、円柱部材16の側面がスプリング18のばね力によって嵌合押圧させられる。その後、第一係合部20内に突出した先端挿入部32の円周溝38に、Eリング等の固定手段40を取り付ける。これによって、インナーロータ14とアウターロータ12とは、軸方向に外れることなく互いに回転自在な状態となり、図1に示すトルク伝達工具10が完成する。
次に、本発明に係るトルク伝達工具10を用いて工業部品を締付ける作業について説明する。図3に示すように、トルク伝達工具10の第二係合部42に、回転駆動手段としての例えばインパクトレンチ44のシャンク46を嵌合させる。更に、トルク伝達工具10の第一係合部20を工業製品としてのボルト48と嵌合させる。その後、インパクトレンチ44を作動させることによって、インパクトレンチ44の回転力が、トルク伝達工具10に伝達される。インパクトレンチ44の回転力は、トルク伝達工具10のインナーロータ14を回転させる力となる。
このトルク伝達工具10では、アウターロータ12のアウター溝24内に収容した円柱部材16がスプリング18によってインナーロータ14の主体部30のインナー溝36に嵌合押圧させられている。この円柱部材16がインナー溝36に嵌合押圧させられている状態においても、円柱部材16の断面の半分以上がアウター溝24内に収容されるように設定する。スプリング18のばね力を所定の値に設定することで、インナーロータ14に所定以下のトルクが加わっている間は、スプリング18によって円柱部材16をインナーロータ14の主体部30のインナー溝36内に嵌合させた状態を保持することができる。よって、インナーロータ14とアウターロータ12とが固定状態(図4の状態)となり、この状態を保ったままインナーロータ14とアウターロータ12とが一体になって回転する。この結果、インパクトレンチ44の回転力がトルク伝達工具10を介してボルト48に伝達され、ボルト48が締付けられる。
インパクトレンチ44からのトルクが所定のトルク値を超えた時に、そのトルクはスプリング18による円柱部材16の主体部30のインナー溝36への嵌合押圧力に打ち勝ち、円柱部材16の主体部30への嵌合押圧状態を保持できなくなる。この結果、円柱部材16は主体部30のインナー溝36から外れ、主体部30の外周面50に乗り上げ(図5(B))、その後、主体部30の次のインナー溝36と嵌合(図5(A))するが、この嵌合状態を維持できずに主体部30の次の外周面50に乗り上げる。このように、インパクトレンチ44からのトルクが所定のトルク値を超えた場合には、インナーロータ14とアウターロータ12と固定状態が外れて空回り状態となり、インパクトレンチ44の回転力がボルト48に伝達されなくなる。5個のスプリング18のばね力を所定の値に設定することで、ボルト48に伝達される最大トルク値を適正なトルク値に合致させることができる。これによって、全てのボルト48の締付けトルクを適正なトルク値にすることができる。よって、複数のボルト48のうちの1個の緩いトルク締めによる他のボルト48への緩みの発生や、過大トルク締めによるボルト48等の破損の発生を防止することができる。更に、インナーロータ14とアウターロータ12とが外れて空回り状態となった時点で、適正なトルク値にボルト48が締付けられることになり、経験の少ない作業者でも適正なトルク値にボルト48を締付けることができる。なお、締め付ける工業部品の種類に応じて、適正なトルク値に大小が発生するが、トルク値の異なる多種類のトルク伝達工具10を揃えておけば良い。また、1種類のトルク伝達工具10を用いる場合には、スプリング18を簡単に交換することで対応することができる。
スプリング18や円柱部材16やアウター溝24やインナー溝36の数を5個等の奇数とすることで、180度反対側の位置にスプリング18や円柱部材16が配置されないようにする。このように、スプリング18や円柱部材16を奇数個とすることによって、スプリング18や円柱部材16を収納するアウターロータ12のアウター溝24の位置並びに寸法や、インナーロータ14の主体部30のインナー溝36の位置並びに寸法や、板ばねであるスプリング18の寸法並びに性能にバラツキがあっても、バラツキによる影響を極力抑えることができる。この結果、トルク伝達工具10による最大伝達トルク値を、所望の適正なトルク値に近づけることができる。
ボルト48の最大伝達トルク値を変更する場合には、Eリング40を外してインナーロータ14とアウターロータ12を離し、ばね力の異なるスプリング18に代えることで、最大伝達トルク値を変えることができる。また、最大伝達トルク値の異なるトルク伝達工具10を複数個備えておけば、種々の異なる適正なトルク値の締付けに適応することができる。
前述の説明では、アウターロータ12に形成されるアウター溝24内にスプリング18と円柱部材16とを収容し、インナーロータ14に円柱部材16の一部と嵌合するインナー溝36を形成したが、図6に示すように、インナーロータ14にスプリング18と円柱部材16とを収容する第二溝としてのインナー溝52を形成し、アウターロータ12に円柱部材16の一部と嵌合する第一溝としてのアウター溝54を形成するようにしても良い。なお、溝24,36,52,54は孔であっても良い。
なお、前述の説明では、アウターロータ12にボルト48と係合する第一係合部20を形成し、インナーロータ14にインパクトレンチ44のシャンク46と係合する第二係合部42を形成したが、アウターロータ12にインパクトレンチ44のシャンク46と係合する第二係合部42を形成し、インナーロータ14にボルト48と係合する第一係合部20を形成するようにしても良い。
前述の説明では更に、アウターロータ12を第一ハウジングと表現し、インナーロータ14を第二ハウジングと表現し、アウター溝24,54を第一溝と表現し、インナー溝36,52を第二溝と表現したが、アウターロータ12を第二ハウジングと表現し、インナーロータ14を第一ハウジングと表現し、アウター溝24,54を第二溝と表現し、インナー溝36,52を第一溝と表現しても良い。
次に、本発明の他の実施例を図7に基づいて説明する。図7は図5(A)に相当する断面図である。この実施例では、柱状部材には、円柱部材16に代えて角柱部材56を使用する。角柱部材56は、四角形の2つの角を斜めに切断したような5角形の断面形状である。この角柱部材56の外面は、スプリング18と接触する1個の背面部58と、インナーロータ14の主体部30の2箇所の平面部64(後述する)にそれぞれ接触する2箇所の平面部60とを有している。本発明における角柱部材56は、断面の外周において複数の直線を有しているものを指し、その外周の一部に円弧等の曲線を有しているものを含むものである。インナーロータ14の主体部30には複数個(例えば5個)の第二溝としてのインナー溝62が形成されており、そのインナー溝62の壁面には角柱部材56の2個の平面部60とそれぞれ接触するための合計2箇所の平面部64が形成されている。なお、角柱部材56とインナー溝62の壁面との接触箇所を平面同士とすることが望ましいが、それらの接触箇所は必ずしも平面に限るものではない。
図7において、インナーロータ14と角柱部材56とに働く各力について説明する。角柱部材56の平面部60とインナーロータ14の主体部30の平面部64との接触箇所の中心位置Xにおいて、インナーロータ14が角柱部材56を円周方向に押す力をPとし、インナーロータ14が角柱部材56をスプリング18側に押す力をQとし、中心位置Xにおける平面部64の法線方向とP方向とのなす角度をθとし、インナーロータ14の回転中心からPが作用する中心位置Xまでの半径をRとし、角柱部材56の個数をn(例えば5個)とする。PとQとの関係はPtanθ=Qとなる。トルクTは、T=nPRとなる。角柱部材56の2箇所の平面部60と主体部30の2箇所の平面部64は、主体部30の回転方向に対して傾斜した状態に設定されている。例えば、角度θは、30度〜80度値度が望ましいが、この範囲に限るものではない。ここで、インナーロータ14の主体部30が例えば時計方向に回転した場合には、適正なトルク値の範囲内では角柱部材56は主体部30と共に時計方向に回転するが、所定のトルク値を超えた場合には、インナーロータ14の分力Qはスプリング18の押圧力に打ち勝ち、角柱部材56は主体部30と共に回転しなくなる。
柱状部材を角柱部材56とすることで、以下のような利点がある。角柱部材56の平面部60と主体部30の平面部64とを平面同士で接触させることができるので、接触面積が広くなって大きいトルクを伝達できる。この結果、構造全体を小さくでき、小型化と軽量化を図ることができる。角柱部材56はその背面部58と板ばねとしてのスプリング18とを面接触させることができるので、角柱部材56の横幅を広くし、半径方向の厚みを薄くすることができる。この結果、アウターロータ12に形成するアウター溝24の深さを浅くすることができ、トルク伝達工具10の直径を小さくして、その重量を軽くすることができる。また、角柱部材56は、円柱部材16と比べて、平面部60の傾斜角度(主体部30の平面部64の傾斜角度)を変えることができ、伝達トルク値の大小の自由度を得ることができる。更に、主体部30に形成するインナー溝62をできるだけ浅くかつ広くすることができ、加工が容易となる。
次に、本発明のその他の実施例を図8に基づいて説明する。この実施例では、一方方向の回転を行う場合には、実施例1や実施例2と同様に、適正なトルク値以上のトルク伝達を行わないものである。しかし、反対方向の回転の場合には、インパクトレンチの最大トルクをボルト等に伝達できるようにするものである。即ち、締付けを行う際には、伝達される適正トルク値を予め設定するが、逆方向に回転してボルト等を取外す場合には、インパクトレンチの最大トルクをボルト等に伝達できるようにする。
図8に示す実施例においても、柱状部材として角柱部材66を使用する。この角柱部材66においては、図7に示した平面部60は1箇所のみ形成する。一方、インナーロータ14の主体部30のインナー溝62内において角柱部材66の平面部60と接触する平面部64は1箇所のみとする。これによって、図8においては、インナーロータ14の主体部30が時計方向に回転した場合には、所定のトルク値の範囲内では角柱部材66は主体部30と共に時計方向に回転するが、所定のトルク値を超えた場合には、インナーロータ14の半径方向の力が角柱部材66をスプリング18に抗してアウター溝24内に押し、角柱部材66は主体部30と共に回転しなくなる。
主体部30のインナー溝62の壁面の一部には、半径方向に伸びる第一回転阻止壁面68が形成されている。角柱部材66のインナー溝62内に収容さる箇所には、第一回転阻止壁面68に対面する位置にその第一回転阻止壁面68と平行な第二回転阻止壁面70が形成されている。ここで、インナーロータ14の主体部30が図8で反時計方向(ボルトを取外す方向)に回転した場合には、主体部30の第一回転阻止壁面68が角柱部材66の第二回転阻止壁面70に接触して、角柱部材66は主体部30と共に回転する。この際、どのような大きなトルク値であっても、角柱部材66の第二回転阻止壁面70は主体部30の第一回転阻止壁面68を乗り越えないように設定する。この結果、反時計方向の回転では、インナーロータ14とアウターロータ12とは共に回転する。よって、反対方向に力を伝達する場合には、インパクトレンチの最大トルクを伝達することができ、ボルト等の締付けを確実に外すことができる。
第2実施例や第3実施例において、アウターロータ12のアウター溝24内にスプリング18と角柱部材56,66とを収容し、インナーロータ14の主体部30に角柱部材56,66の一部と嵌合するインナー溝36を形成するとしたが、図6と同様に、インナーロータ14の主体部30のインナー溝62をスプリング18と角柱部材56,66とを収容する形状とし、アウターロータ12のアウター溝24を角柱部材56,66の一部が嵌合する形状にしても良い。
次に、本発明の更に他の実施例を図9に基づいて説明する。図9において図1乃至図4と同一符号は同一部材を示す。この実施例では、スプリング18と円柱部材の間に、動力を伝達するものであって柱状の中間部材としての駒72を備えるものである。また、アウターロータ12とインナーロータ14との間に大きな隙間74を形成するものである。アウターロータ12のアウター溝24内にはスプリング18と駒72とが備えられ、駒72はスプリング18によってアウター溝24内から外部に突出する方向に付勢されている。アウターロータ12の主体部30に形成されるインナー溝36には円柱部材16が収容され、そのインナー溝36の一部は円柱部材16の円柱の側面の一部と嵌合する形状に設定されている。インナー溝36の形状は、必ずしも円柱部材16の円柱の側面の一部と嵌合する形状に限るものではない。スプリング18は板ばねが望ましく、その板ばねには駒72と接触するための平面箇所を備える。駒72には、アウター溝24の奥側の箇所にスプリング(板ばね)18と接触する平面状の背面部76が形成され、アウター溝24から突出する先端突出部78に円弧面が形成される。
駒72はスプリング18によってアウター溝24から飛び出す方向に付勢されているが、図9に示すように、駒72の先端突出部78と接触する位置に円柱部材16が存在すると、その円柱部材16に接触して円柱部材16をインナー溝36側に押圧付勢する。駒72の先端突出部78と接触する位置に円柱部材16が存在しない場合には、図10に示すように、駒72の先端突出部78はインナーロータ14の外周面50に接触するかしないかの状態に設定する。なお、駒72の先端突出部78はインナーロータ14の外周面50に接触する場合でも、外周面50にはスプリング18による負荷がかからないようにする。
図9において、インナーロータ14に所定以下のトルクが加わって、図9で矢印方向に回転する場合について説明する。インナーロータ14の回転によって、インナー溝36内に収容されている円柱部材16は駒72の先端突出部78の斜め横方向に接触する。インナーロータ14に所定以下のトルクが加わっている間は、スプリング18のばね力によって駒72の先端突出部78が円柱部材16を斜め横方向に押して、円柱部材16をインナーロータ14のインナー溝36内に押圧した状態を保持し(図9の状態)、この状態を保ったままインナーロータ14とアウターロータ12とが一体になって回転する。この結果、図3に示すように、インパクトレンチ44の回転力がトルク伝達工具10を介してボルト48に伝達され、ボルト48が締付けられる。
インパクトレンチ44からのトルクが所定のトルク値を超えた時に、そのトルクはスプリング18による駒72を介しての円柱部材16のインナー溝36への嵌合押圧力に打ち勝ち、円柱部材16のインナー溝36への嵌合押圧状態を保持できなくなる。この結果、円柱部材16は駒72とスプリング18とをアウター溝24内へ押し、駒72と円柱部材16との接触保持状態が仮称される。この際、図10に示すように、インナーロータ14と円柱部材16とが回転するが、アウターロータ12と駒72とスプリング18とは回転せず、駒72の先端突出部78がインナーロータ14の外周面50と円柱部材16とに交互に接触する。
この第4実施例においても、第1実施例と同様の効果を得ることができる。なお、前述の説明で、アウターロータ12に形成されるアウター溝24内にスプリング18と駒72とを収容し、インナーロータ14に形成されるインナー溝36内に円柱部材16を収容するしたが、インナーロータ14のインナー溝36内にスプリング18と駒72とを収容し、アウターロータ12のアウター溝24内に円柱部材16を収容するようにしても良い。
次に、本発明のその他の実施例を図11及び図12に基づいて説明する。この第5実施例において、図9並びに図10と同一符号は同一部材を示す。この第5実施例では、ボルトを外す場合等の反対方向の回転の場合には、インパクトレンチの最大トルクをボルト等に伝達できるようにするものである。即ち、締付けを行う際には、伝達される適正トルク値を予め設定するが、逆方向に回転してボルト等を取外す場合には、インパクトレンチの最大トルクをボルト等に伝達できるようにする。
図11及び図12に示す第5実施例においても、動力を伝達する柱状の中間部材としての駒80を備える。この駒80は、スプリング18と接触する背面部82と、アウター溝24の側面と接触する平面部84及び平面部86を有する。先端突出部88は一方の平面部84との連絡箇所側が他方の平面部86との連絡箇所側より外側(隙間74)に突出するような円弧形状に設定されている。隙間74に向けて多大に突出する側の平面部84は、インナーロータ14の回転方向に対してほぼ直角となる方向に配置されるもので、この平面部84を第三回転阻止壁面とする。柱状部材としては角柱部材90を使用する。この角柱部材90においては、インナー溝62と接触する2個の平面部92を有する。インナーロータ14の主体部30のインナー溝62においては、角柱部材90の平面部92と接触する箇所を平面部94とする。角柱部材90の一方の平面部92に続く延長部は、インナーロータ14の回転方向に対してほぼ直角の角度の第四回転阻止壁面としての平面部96とする。角柱部材90における隙間74に対向する先端突出面98は、第四回転阻止壁面としての平面部96側が他方側に比べてより外側(隙間74)に突出するような円弧形状に設定する。駒80の先端突出面88と角柱部材90の先端突出面98とが接触した状態において(図11)、駒80の平面部84と角柱部材90の平面部96とは、離れた位置となるように設定配置する。
図11において、インナーロータ14が矢印方向(反時計方向)に回転した場合には、所定のトルク値の範囲内ではインナーロータ14と角柱部材90とは共に反時計方向に回転し、駒80を介してアウターロータ12も反時計方向に回転する。所定のトルク値を超えた場合には、角柱部材90の半径方向の力が駒80とスプリング18をアウター溝24内に押し、駒80は角柱部材90と共に回転しなくなり、この結果、アウターロータ12はインナーロータ14と共に回転しなくなる。
次に、インナーロータ14が図11から時計方向(ボルトを取外す方向)に回転した場合には、図12に示すように、角柱部材90の第四回転阻止壁面96が駒80の第三回転阻止壁面84に接触して、角柱部材66は駒80と共に回転する。この際、どのような大きなトルク値であっても、角柱部材90の第四回転阻止壁面96は駒80の第三回転阻止壁面84を乗り越えないように設定する。この結果、時計方向の回転では、インナーロータ14とアウターロータ12とは共に回転する。よって、反対方向に力を伝達する場合には、インパクトレンチの最大トルクを伝達することができ、締付けを確実に外すことができる。
第6実施例は、本発明の第4実施例や第5実施例の改良に関するものである。例えば本発明の第5実施例(図11)においては、インパクトレンチ44(図3)からのトルクが所定のトルク値以内の場合に、第一付勢手段としてのスプリング18は駒80を介して角柱部材90を主体部30へ押圧した状態を保ち、インナーロータ14と共にアウターロータ12を回転させる。その後、インパクトレンチ44(図3)からのトルクが所定のトルク値を超えた時に、そのトルクはスプリング18による駒80を介しての角柱部材90の主体部30への押圧力に打ち勝ち、角柱部材90と駒80との押圧接触状態を保持できなくなる。この結果、角柱部材90は今まで接触していた駒80を越え、次の駒80と衝突する。しかし、所定のトルク値を超えているので、角柱部材90は次の駒80と衝突するがその駒80を越え、更に次の駒80等と順次衝突してその衝突した駒80を超えてゆく。このように、所定のトルク値を超えた場合には、インナーロータ14とアウターロータ12とは空回りをするが、インパクトレンチ44の停止操作(インナーロータ14の回転停止)をするまでの間に、各角柱部材90が異なる駒80に何度か衝突し、その衝突の回数だけ締付けトルクが増加する。
インパクトレンチ44(図3)からのトルクが所定のトルク値を超えた時に、角柱部材90が駒80に1回衝突する度のトルクの増加分を“a”とすれば、図13の(Q)に示すように、例えば5回の衝突によって、所定のトルク値Pよりも締付けトルクは“5a”増加する。角柱部材90が駒80に衝突する1回のトルク増加分aが大きいと、操作停止までの間の締付けトルク増加分が大きくなる欠点がある。この第6実施例は、以上の欠点を解消するもので、トルクが所定のトルク値を超えてインナーロータ14とアウターロータ12とは空回りをする際に、円柱部材90と駒80との衝突の衝撃力を充分小さくして、締付けトルクの増加分が大きくなるのを防止するためのものである。
ここで、第6実施例を図14乃至図16に基づいて説明する。この第6実施例において、図11並びに図12と同一符号は同一部材を示す。アウターロータ12に形成したアウター溝24内に、スプリング18と中間部材としての駒80aを備える。その駒80aには、アウター溝24の側面と接触する第三回転阻止壁面としての平面部84を有する。この平面部84は、インナーロータ14の回転方向に対してほぼ直角となる方向に配置される。インナーロータ14に形成したインナー溝62内に備える柱状部材を角柱部材90aとする。この角柱部材90aは、インナーロータ14の回転方向に対してほぼ直角方向に配置される第四回転阻止壁面96を有する。
駒80aにおける平面部84と反対側の側面の自由端付近には、角柱部材90aが接触または衝突する異なる角度の2つの打撃面が形成される。その打撃面は、自由端側の第一打撃面100とその第一打撃面100と隣り合う第二打撃面102とから成る。第一打撃面100の傾斜角度θ1(駒80aの軸方向に対する傾斜角度)は、第二打撃面102の傾斜角度θ2(駒80aの軸方向に対する傾斜角度)よりも大きくする。例えば、第一打撃面100も第二打撃面102も平面とし、θ1を70度、θ2を45度とする。なお、第一打撃面100を円弧面としても良い。この結果、角柱部材90aが第一打撃面100に接触した場合には、角柱部材90aが第二打撃面102に接触した場合と比べて、角柱部材90aは第一打撃面100に沿って滑りやすい状態となる。即ち、角柱部材90aが第一打撃面100を押す力は、角柱部材90aが第二打撃面102を押す力よりも弱くなる。
この第6実施例では、インナー溝62内において、角柱部材90aとインナーロータ14の本体30との間に第二付勢手段としてのダンパ即ち弾性体104を備える。この弾性体104は、ゴムやエラストマやプラスチックやばね定数の極めて小さい金属ばね等からなる。この弾性体104は、角柱部材90aが弾性体104を押圧した後でその押圧力が除去された場合に、角柱部材90aを元の位置に戻す時間を、スプリング18が駒80aを元の位置に戻す時間よりも遅くする素材のものに設定する。
この第6実施例においては、インナーロータ14に加えられるトルクが所定の範囲内である場合には、角柱部材90aが駒80aの第二打撃面102と接触し、その接触した状態を保持して、駒80aが角柱部材90aと共に図14で反時計方向に回転するように設定する。この結果、トルクが所定の範囲内である場合には、角柱部材90aと駒80aの第二打撃面102とが接触した状態を保って、インナーロータ14と共にアウターロータ12が回転する。
トルクが所定のトルク値を超えた時に、そのトルクはスプリング18による駒80を介しての角柱部材90aの主体部30への押圧力に打ち勝ち、角柱部材90aと駒80aとの押圧接触状態を保持できなくなる。この結果、角柱部材90aは今まで接触していた駒80aを越え(図15)、その後、次の駒80aと衝突する(図16)。角柱部材90aが駒80aを乗り越える図15の状態においては、角柱部材90aはインナー溝62内に押し込まれ、弾性体104を押圧する。一方、駒80aはアウター溝24内に押し込まれ、スプリング18を押圧する。この図15の状態から角柱部材90aと駒80aとが離れると、弾性体104は角柱部材90aをインナー溝62の外側に向けて押出し、一方、スプリング18は駒80aをアウター溝24の外側に向けて押し出す。その後、角柱部材90aは次の駒80aと衝突する。
ここで、弾性体104が角柱部材90aを元の位置に戻す時間を、スプリング18が駒80aを元の位置に戻す時間よりも遅くしてあるため、角柱部材90aは次の駒80aと衝突する際に、駒80aが元の位置(図14の位置)に戻るが、角柱部材90aは元の位置(図14の位置)には戻らない。この結果、角柱部材90aは駒80aの第一打撃面100に衝突する(図16)。第一打撃面100は第二打撃面102より角柱部材90aが滑りやすい傾斜状態に設定されているため、角柱部材90aからの駒80aへの衝撃力が小さい。また、角柱部材90aは駒80aの第一打撃面100に衝突した後、駒80aを乗り越える。その後、角柱部材90aは第三の駒80aと順次衝突するが、角柱部材90aが接触する箇所は駒80aの第一打撃面100となる(図16)。
次に、第6実施例において、角柱部材90aが第三の駒80aの第一打撃面100に1回衝突する度のトルクの増加分を“b”とすれば、このトルクの増加分“b”は、第4実施例や第5実施例のトルクの増加分“a”より非常に小さくすることができる。従って、図13において、第6実施例におけるトルク値を超えて操作停止までの間のトルク増加分を(R)とし、第4実施例や第5実施例の特性を(Q)とすれば、(R)のトルクの増加分を(Q)に比べて非常に小さくすることができる。
この第6実施例においても第5実施例と同様に、駒80aには第三回転阻止壁面である平面部84を形成し、角柱部材90aには第四回転阻止壁面である平面部96を形成しているので、インナーロータ14がボルト等を取外す方向に回転した場合には、角柱部材90aの平面部96が駒80aの平面部84に接触して、角柱部材90aは駒80aと共に回転する。この際、どのような大きなトルク値であっても、角柱部材90aの平面部96は駒80aの平面部84を乗り越えないように設定する。この結果、ボルト等を取外す方向に回転の回転では、インナーロータ14とアウターロータ12とは共に回転する。よって、反対方向に力を伝達する場合には、インパクトレンチの最大トルクを伝達することができ、締付けを確実に外すことができる。
この第6実施例においては、アウターロータ12(第1ハウジング)のアウター溝24(第1溝)内にスプリング18と駒80aとを収容し、インナーロータ14(第2ハウジング)のインナー溝62(第2溝)内に弾性体104と角状部材90aとを収容した例を示したが、アウターロータ12のアウター溝24内に弾性体104と角状部材90aとを収容し、インナーロータ14のインナー溝62内にスプリング18と駒80aとを収容するようにしても良い。この第6実施例においては更に、駒80a側に第一打撃面100と第二打撃面102とを形成したが、それに代えて角柱部材90a側に第一打撃面100と第二打撃面102とを形成するようにしても良い。また、駒80a側と角柱部材90a側との両方に第一打撃面100と第二打撃面102とを形成するようにしても良い。
なお、前記説明において、回転駆動手段としてインパクトレンチやラチェットレンチを示したが、回転駆動手段としては手動で駆動させるスクリュードライバー等も含むものである。
本発明に係るトルク伝達工具の部分断面斜視図である。 図1の分解斜視図である。 図1の断面図である。 図3のA−A線断面図である。 インナーロータがアウターロータに対して回転する状態を示す説明図である。 スプリングと柱状部材とをインナーロータに収容した状態を示す断面である。 本発明の他の実施例を示す要部断面である。 本発明のその他の実施例を示す要部断面である。 本発明のその他の実施例を示す要部断面である。 図9の状態からインナーロータがアウターロータに対して回転する状態を示す断面図である。 本発明のその他の実施例を示す要部断面である。 図11においてアウターロータがインナーロータと共に回転する状態を示す断面図である。 第6実施例とその他の実施例とにおけるトルク増加分を示す特性図である。 本発明の更に他の実施例を示すもので最初の一撃を示す要部断面である。 図14において柱状部材を駒が乗り越える状態を示す断面図である。 図14の状態の次の衝撃状態を示す断面図である。
符号の説明
10 トルク伝達工具
12 アウターロータ
14 インナーロータ
16 円柱部材
18 スプリング
20 第一係合部
22 へこみ空間
24 アウター溝
30 主体部
36 インナー溝
42 第二係合部
44 インパクトレンチ
48 ボルト
52 アウター溝
54 インナー溝
56 角柱部材
60 接触面
62 インナー溝
64 打撃面
66 角柱部材
68 第一回転阻止壁面
70 第二回転阻止壁面
72 駒
80 駒
80a 駒
84 第三回転阻止壁面
90 角柱部材
90a 角柱部材
96 第四回転阻止壁面
100 第一打撃面
102 第二打撃面
104 弾性体

Claims (12)

  1. 回転駆動手段か工業部品のいずれか一方と係合する係合部を形成するものであって第一溝を形成した第一ハウジングと、前記第一溝内に収容される付勢手段並びに柱状部材と、回転駆動手段か工業部品のいずれか他方と係合する係合部を形成するものであって前記柱状部材が接触する第二溝を形成した第二ハウジングとを有し、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを回転自在に取り付け、前記回転駆動手段によって前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方に加えられるトルクが所定の範囲内である場合に前記付勢手段が前記柱状部材を前記第二溝の壁面に接触した状態を保持して前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させ、前記回転駆動手段によって前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方に加えられるトルクが所定の範囲を超えた場合に前記付勢手段による前記柱状部材の前記第二溝の壁面への接触状態を保持できずに前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方のみを回転させるようにしたことを特徴とするトルク伝達工具。
  2. 前記柱状部材を円柱部材とし、前記第二ハウジングの前記第二溝の壁面の形状の少なくとも一部を前記円柱部材の側面の一部に合致する形状としたことを特徴とする請求項1記載のトルク伝達工具。
  3. 前記柱状部材を角柱部材とし、前記第二ハウジングの前記第二溝の壁面に平面部を形成し、前記角柱部材に前記平面部と接触する平面部を形成したことを特徴とする請求項1記載のトルク伝達工具。
  4. 前記第二ハウジングの前記第二溝の壁面にその回転方向に対してほぼ直角の角度の第一回転阻止壁面を形成し、前記角柱部材において前記第二溝に収容される箇所の前記第一回転阻止壁面に対面する位置に前記第一回転阻止壁面と平行な第二回転阻止壁面を形成し、前記回転駆動手段によって加えられるトルクが前記所定の範囲内を超えても前記第一回転阻止壁面が前記第二回転阻止壁面と接触した状態を保って前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させることを特徴とする請求項3記載のトルク伝達工具。
  5. 前記第一溝と、その第一溝内に収容される前記付勢手段並びに前記柱状部材と、前記第二溝と、を奇数個としたことを特徴とする請求項1乃至4記載のトルク伝達工具。
  6. 回転駆動手段か工業部品のいずれか一方と係合する係合部を形成するものであって第一溝を形成した第一ハウジングと、回転駆動手段か工業部品のいずれか他方と係合する係合部を形成する第二溝を形成した第二ハウジングと、前記第一溝に収容される第一付勢手段とその第一付勢手段によって溝の外側に付勢される中間部材と、前記第二溝に収容されるものであって前記第一付勢手段の付勢力によって前記中間部材を介して前記第二溝内に向けて押圧させられる柱状部材とを有し、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを回転自在に取り付け、前記回転駆動手段によって前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方に加えられるトルクが所定の範囲内である場合に前記第一付勢手段が前記柱状部材と前記中間部材との接触状態を保持して前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させ、前記回転駆動手段によって前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方に加えられるトルクが所定の範囲を超えた場合に前記第一付勢手段による前記柱状部材と前記中間部材との接触状態を保持できずに前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方のみを回転させるようにしたことを特徴とするトルク伝達工具。
  7. 前記柱状部材を円柱部材とし、前記第二ハウジングの前記第二溝の壁面の形状の少なくとも一部を前記円柱部材の側面の一部に合致する形状としたことを特徴とする請求項6記載のトルク伝達工具。
  8. 前記柱状部材を角柱部材とし、前記第二ハウジングの前記第二溝の側面に平面部を形成し、前記角柱部材に前記平面部と接触する平面部を形成したことを特徴とする請求項6記載のトルク伝達工具。
  9. 前記角柱部材の壁面に前記駆動手段によって回転させられるハウジングの回転方向に対してほぼ直角の角度の第四回転阻止壁面を形成し、前記中間部材において一方方向に回転する際に前記角柱部材の前記第四回転阻止壁面に対面する位置に前記駆動手段によって回転させられるハウジングの回転方向に対してほぼ直角の角度の第三回転阻止壁面を形成し、前記回転駆動手段によって加えられるトルクが所定の範囲内を超えても前記第三回転阻止壁面と前記第四回転阻止壁面とが接触した状態を保って前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させることを特徴とする請求項8記載のトルク伝達工具。
  10. 前記中間部材か前記柱状部材の少なくとも一方に、他方の部材が衝突するための自由端側の第一打撃面とその第一打撃面に隣り合う位置の第二打撃面とを形成し、前記第一打撃面における前記柱状部材と前記中間部材との間の回転伝達力を前記第二打撃面における前記柱状部材と前記中間部材との間の回転伝達力より小さくし、前記柱状部材を収容する溝内に前記柱状部材を溝から外側に付勢させるための第二付勢手段を備え、前記第一ハウジングか前記第二ハウジングの一方に加えられるトルクが所定の範囲内である場合に、前記第二打撃面で前記柱状部材と前記中間部材との接触状態を保持して前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させ、前記回転駆動手段によるトルクが所定の範囲を超えた場合に、前記第二付勢手段によって前記第一打撃面で前記柱状部材と前記中間部材とを衝突させるが、前記柱状部材と前記中間部材とが共に回転しないようにしたことを特徴とする請求項6記載のトルク伝達工具。
  11. 前記角柱部材の壁面に前記駆動手段によって回転させられるハウジングの回転方向に対してほぼ直角の角度の第四回転阻止壁面を形成し、前記中間部材において一方方向に回転する際に前記角柱部材の前記第四回転阻止壁面に対面する位置に前記駆動手段によって回転させられるハウジングの回転方向に対してほぼ直角の角度の第三回転阻止壁面を形成し、前記回転駆動手段によって加えられるトルクが所定の範囲内を超えても前記第三回転阻止壁面と前記第四回転阻止壁面とが接触した状態を保って前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとを共に回転させることを特徴とする請求項10記載のトルク伝達工具。
  12. 前記第一溝と、その第一溝内に収容される前記第一付勢手段並びに前記中間部材と、前記第二溝と、その第二溝内に収容される前記第二付勢手段並びに前記柱状部材と、を奇数個としたことを特徴とする請求項6乃至11記載のトルク伝達工具。
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