JP2005335046A - 打撃工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】低振動と低騒音を図ることができる打撃工具を提供すること。
【解決手段】電動機と、該電動機の回転運動をピストンの往復運動に変換する変換機構と、前記ピストンの往復運動による空気室内の空気圧の変動によって往復動する打撃子24と、先端工具32を保持する先端工具保持部材21を有し、前記打撃子24から前記先端工具32に打撃力を伝達することによって所定の作業を行う打撃工具において、前記先端工具保持部材21の先端工具32の周囲に複数の鋼球(押圧部材)37を配置し、該押圧鋼球37を弾性部材39によって付勢し、これらの鋼球37によって前記先端工具32をその軸心方向に押圧する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動機により駆動され、コンクリート等の被削材の破砕、はつり等の各種作業を行うための打撃工具に関するものである。
電動機により駆動され、コンクリート等の被削材の破砕、はつり等の各種作業を行うための打撃工具は広く一般に知られている。斯かる打撃工具の一例を図11に示す。
即ち、図11は従来の打撃工具101の一部を破断して示す縦断面図であり、該打撃工具101においては、電動機102の回転がピニオン106とカウンタギヤ117及びファイナルギヤ118によってクランクシャフト114に伝達され、該クランクシャフト114が回転駆動される。すると、クランクシャフト114の回転は、コンロッド127によってピストン125の往復直線運動に変換され、打撃子(ストライカ)124内にピストン125にて画成された空気室126内の空気圧がピストン125の往復運動によって変動することによって、打撃子124がシリンダケース119内を往復運動して中間子131に間欠的に衝突し、先端工具保持部材121内に摺動自在に嵌装された先端工具132に中間子131から打撃力が伝達され、この先端工具132によってコンクリート等の被削材の破砕、はつり等の所要の作業がなされる。
ところで、この種の打撃工具101においては、中間子131が先端工具132に衝突する際に該先端工具132が傾いて先端工具保持部材121に衝突するため、該先端工具132が大きく振動して騒音が発生する。
又、中間子131から先端工具132に加えられた衝撃力は、先端工具保持部材121からシリンダケース119、ケーシング103、インナーカバー107、ギヤカバー108等へと伝達されるため、これらの部材からの騒音発生が誘発されるとともに、各部の破損を招いて当該打撃工具101の耐久寿命の低下を招くという問題が発生する。
上記問題を解決する手段としては、シリンダケース119やモータケーシング103等の各部材の肉厚を増してそれらの剛性を高めたり、当該打撃工具101の破砕やハツリ等の作業能力を低下させることによって衝撃力を低く抑える等の手法が考えられる。
又、先端工具保持部材やシリンダケース等への径方向の振動伝達を遮断するために、図12に示すように、先端工具保持部材221の先端工具保持部に、先端工具232と直接接触する内周部鋼材層221aとその外側に配される外周部鋼材層221b及びこれら両層の間に介在する弾性部材層221cを配設するとともに、中間子231の先端工具保持部にも、先端工具232と直接接触する内周部鋼材層231aとその外側に配される外周部鋼材層231b及びこれら両層の間に介在する弾性部材231c層を配設する構成が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−254352号公報
しかしながら、シリンダケースやケーシング等の各部材の肉厚を増してそれらの剛性を高める方法では、当該打撃工具が高質量化してコストアップを免れないばかりか、その取り扱い及び操作性が悪くなるという問題が発生する。
又、打撃工具の破砕やハツリ等の作業能力を低下させることによって衝撃力を低く抑える方法では、作業効率の低下を免れないという問題が発生する。
更に、特許文献1において提案された図12に示す構成では、先端工具保持部材221と中間子231の各先端工具保持部にそれぞれ配設された弾性部材層221c,231cによる振動吸収作用によって径方向の振動は低減されるものの、先端工具保持部材221と先端工具232との間には隙間がある構造となっており、先端工具232自身の振動については考慮されていないものであった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、低振動と低騒音を図ることができる打撃工具を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、電動機と、該電動機の回転運動をピストンの往復運動に変換する変換機構と、前記ピストンの往復運動による空気室内の空気圧の変動によって往復動する打撃子と、先端工具を保持する先端工具保持部材を有し、前記打撃子から前記先端工具に打撃力を伝達することによって所定の作業を行う打撃工具において、前記先端工具保持部材の先端工具の周囲に複数の押圧部材を配置し、該押圧部材を弾性部材によって付勢し、これらの押圧部材によって前記先端工具をその軸心方向に押圧したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記押圧部材を3個以上設けたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、複数の前記押圧部材を前記先端工具保持部材の工具軸方向に直角な略同一平面内に配置したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記押圧部材を鋼球で構成したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、複数の前記押圧部材を前記先端工具保持部材の工具軸方向の複数箇所に配置したことを特徴とする。
請求項1及び2記載の発明によれば、先端工具がこれの周囲に配された複数の押圧部材によって軸心方向に付勢されて芯出しされた状態で先端工具保持部材に保持されるため、該先端工具に打撃力が伝達されたときの先端工具の傾きが小さく抑えられ、該先端工具の先端工具保持部材への衝突が緩和されて騒音と振動が抑制され、当該打撃工具の低騒音と低振動が実現される。
又、先端工具には押圧部材によって常にこれを把持する力が加えられているため、該先端工具の先端工具保持部材への衝突による振動と該先端工具自身に発生する振動が速やかに減衰される。
更に、先端工具は、その周囲の複数箇所が押圧部材を介して弾性部材によって弾性支持されているため、該先端工具の先端工具保持部材への衝突によって発生する振動が弾性部材の変形によって吸収され、先端工具から先端工具保持部材への振動の伝播が遮断されるとともに、衝撃力の先端工具保持部材から他の部材への衝撃力の伝達も遮断され、これらの部材からの騒音発生が抑制されるとともに、各部の破損が防がれて当該打撃工具の耐久寿命の向上が図られる。
請求項3記載の発明によれば、複数の押圧部材を先端工具保持部材の工具軸方向に直角な略同一平面内に配置したため、該押圧部材による先端工具の芯出し効果と振動減衰効果及び振動絶縁効果が高められる。
請求項4記載の発明によれば、鋼球は先端工具と点接触するためにその接触面積が小さく、その摩耗も軽微であり、これが先端工具を押し付けることによる当該打撃工具の破砕やハツリ等の作業の低下も心配ない。又、鋼球は回動可能であり、先端工具との接触部が常時変化するため、その一部のみが過度に摩耗することがなく高寿命である。更に、鋼球は様々な用途に広く一般的に使用されるものであって、安価であるため、非常に便利に利用することができる。
請求項5記載の発明によれば、先端工具保持部材の工具軸方向の2箇所に設けられた押圧部材によって先端工具がその軸方向の複数箇所で押圧保持されるため、これらの押圧部材による先端工具の芯出し効果と振動減衰効果及び振動絶縁効果が更に高められ、打撃工具の更なる低振動化と低騒音化及び高寿命化が図られる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る打撃工具の外観斜視図、図2は同打撃工具の一部を破断して示す縦断面図、図3は図2のA部拡大詳細図、図4は図3のB−B線断面図である。
図1及び図2に示す打撃工具1においては、図2に示すように、駆動源としての電動機2がケーシング3内に縦置きにて収納配置されており、該電動機2の上下方向に延びる出力軸4は、その上下両端部が上下一対の軸受5によって回転自在に支承されており、その上端部にはピニオン6が一体に刻設されている。
又、上記ケーシング3の上部にはインナーカバー7が取り付けられており、このインナーカバー7の上部にはギヤカバー8が複数本のボルト9(図1参照)によって被着されている。そして、図2に示すように、前記電動機2の出力軸4の上端部は、前記軸受5を介してインナーカバー7に回転自在に支持されている。
更に、当該打撃工具1の後端部には、側面視コの字状を成すハンドル10が前記ギヤカバー8とケーシング3に取り付けられて配されており、このハンドル10には、当該打撃工具1(電動機2)の駆動をON/OFFするためのプッシュボタン式のスイッチ11が設けられ、その下端部からは前記電動機2に連なる電源コード12が導出している。尚、電源コード12の自由端には不図示の電源プラグが取り付けられている。
他方、図2に示すように、前記ギヤカバー8内にはカウンタシャフト13とクランクシャフト14が上下一対の軸受15と16によってそれぞれ回転自在に支承されて縦方向に配されており、カウンタシャフト13には、前記ピニオン6に噛合するカウンタギヤ17が結着されており、クランクシャフト14には、前記カウンタギヤ17に噛合するファイナルギヤ18が結着されている。尚、ピニオン6、カウンタギヤ17、ファイナルギヤ18はこの順に径が大きくなっており、これらは減速ギヤ機構を構成している。
ところで、前記ケーシング3の前端部には、そこから略水平に延びる円筒状のシリンダケース19の後端部が嵌合されて複数のボルト20(図1参照)によって取り付けられており、該シリンダケース19の前端部には、同じく略水平に延びる筒状の先端工具保持部材(ホルダー)21が嵌合されて複数のボルト22によって同心的に取り付けられている。尚、シリンダケース19の外周にはサイドハンドル23が取り付けられている。
又、図2に示すように、前記シリンダケース19内には、後端が開口する有底筒状の打撃子24が前後方向に摺動自在に嵌装されており、この打撃子24内にはピストン25が前後方向(打撃方向)に摺動自在に嵌装され、打撃子24内にはピストン25によって画成された空気室26が形成されている。そして、ピストン25は、コンロッド27を介して前記クランクシャフト14に連結されており、コンロッド27とクランクシャフト14は、前記電動機2の出力軸4の回転運動をピストン25の往復直線運動に変換する変換機構を構成している。ここで、コンロッド27の一端はピストンピン28を介してピストン25に連結されており、他端はボルト29によってクランクシャフト14の下端フランジ部の回転中心から偏心した位置に連結されている。
更に、シリンダケース19内の前端部にはシャンクスリーブ30が配置されており、該シャンクスリーブ30の中心部には中間子31が前後方向に摺動自在に挿通保持され、該中間子31の前端は、前記先端工具保持部材21内にその後端部が挿入保持された先端工具32の後端面に当接し、後端は前記打撃子24の前端面に当接している。そして、シリンダケース19内のシャンクスリーブ30と先端工具保持部材21との間には弾性体から成るリング状のダンパ33が介設されており、シャンクスリーブ30の後方には、先端工具32に負荷が掛らない非作業時に打撃子24を固定して空打ちを防止するための円筒状のマウス34が配置されている。
ところで、図4に示すように、先端工具保持部材21の前半部分には断面正六角形の嵌合孔21aが前後方向に貫設されており、先端工具32の後部に形成された六角柱状の嵌合部32aが先端工具保持部材21の嵌合孔21aに挿入嵌合されて該先端工具32の回り止めがなされている。尚、先端工具32の前記嵌合部32aから後方に延びる後端部32bは円柱状に成形され、その外周はスリーブ35によって摺動自在に保持されている。
又、先端工具保持部材21の前端上部には、回動可能な丸棒状の抜け止め部材36が軸直角方向(図2及び図3の紙面垂直方向)に設けられており、この抜け止め部材36の一部には平坦面36aが形成されている。この抜け止め部材36は、先端工具32の嵌合部32aに形成された前後方向に長い係合溝32cに図示のように係合することによって該先端工具32の抜け止めを図るものであって、これを図示の状態から180°回動させてその平坦面36aを先端工具32に臨ませることによって先端工具32の着脱を可能にする。
ここで、本発明の要旨を図3及び図4に基づいて説明する。
前記先端工具保持部材21の前部外周の3箇所には円孔21bが放射状に等角度ピッチ(120°ピッチ)で形成されており、各円孔21bには押圧部材としての鋼球37が収納されている。そして、各円孔21bの先端工具保持部材21の外表面に開口する部位にはネジ38が螺着されており、該円孔21b内に収納された前記鋼球37は、これと前記ネジ38との間に縮装されたゴム等の弾性部材39によって先端工具32の軸心方向に向かって付勢され、先端工具32の嵌合部32aの6面の1つを該先端工具32の軸心方向に押圧している。
従って、先端工具32は、その嵌合部32aが先端工具保持部材21の円周方向3箇所に配された鋼球37によって軸心方向に均等に付勢されて芯出しがなされているとともに、3つの鋼球37を介して弾性部材39によって弾性支持されており、弾性部材39の弾性変形によって径方向の移動が許容される。尚、先端工具保持部材21の各円孔21bの径方向内側には縮径された抜け止め部21c(図4参照)が一体に形成されており、先端工具32を先端工具保持部材21から抜いてこれを取り外した状態においても、各鋼球37が抜け止め部21cによって係止されて円孔21bから脱落することがない。
次に、以上の構成を有する打撃工具1の作用について説明する。
電源コード12の端部に取り付けられた電源プラグを不図示の電源タップに差し込み、作業者が一方の手でハンドル10を、他方の手でサイドハンドル23をそれぞれ把持した状態で、ハンドル10に設けられたスイッチ11を押圧操作すると、電動機2に通電されて該電動機2が駆動され、その出力軸4の回転は、減速ギヤ機構を構成するピニオン6とカウンタギヤ17及びファイナルギヤ18によって2段減速されてクランクシャフト14に伝達され該クランクシャフト14が所定の速度で回転駆動される。
上記クランクシャフト14の回転運動は、該クランクシャフト14とコンロッド27によって構成される変換機構によってピストン25の往復直線運動に変換されるため、該ピストン25が打撃子24内で前後方向に往復動し、これによって打撃子24内に形成された前記空気室26内の空気圧が変動する。そして、この空気室26内の空気圧の変動によって打撃子24がシリンダケース19内を前後方向に往復動して中間子31に間欠的に衝突するため、中間子31から先端工具32に衝撃力が伝達され、衝撃力が伝達された先端工具32によってコンクリート等の被削材の破砕、はつり等の各種作業がなされる。
ところで、図11に示した従来の打撃工具101においては、前述のように中間子131が先端工具132に打撃力を伝達したときに先端工具132が傾き、該先端工具132が先端工具保持部材121に衝突するために大きな騒音と振動が発生していた。
これに対して、本実施の形態に係る打撃工具1においては、前述のように先端工具32の嵌合部32aが3つの鋼球37によって軸心方向に付勢されて芯出しされた状態で先端工具保持部材21に保持されているため、中間子31が先端工具32に打撃力を伝達したときの先端工具32の傾きが小さく抑えられ、該先端工具32の先端工具保持部材21への衝突が緩和されて騒音と振動が抑制され、当該打撃工具1の低騒音と低振動が実現される。尚、本実施の形態に係る打撃工具1について騒音を測定した結果、該打撃工具1からの距離4mでの6方向の負荷運転時の騒音は平均で1.6dB低減することが確認された。
又、先端工具32には鋼球37によって常にこれを把持する力が加えられているため、該先端工具32の先端工具保持部材21への衝突による振動と該先端工具32自身に発生する振動が速やかに減衰される。
更に、先端工具32は、その嵌合部32aの全周3点が鋼球37を介して弾性部材39によって弾性支持されているため、該先端工具32の先端工具保持部材21への衝突によって発生する振動が弾性部材39の変形によって吸収され、先端工具32から先端工具保持部材21への振動の伝播が遮断されるとともに、中間子31から先端工具32に加えられた衝撃力の先端工具保持部材21からシリンダケース19、ケーシング3、インナーカバー7、ギヤカバー8等への伝達も遮断され、これらの部材からの騒音発生が抑制されるとともに、各部の破損が防がれて当該打撃工具1の耐久寿命の向上が図られる。
ところで、本実施の形態では、先端工具32をその軸心方向に押圧するための押圧部材として鋼球37を使用したが、その理由は以下の通りである。
即ち、鋼球は先端工具と点接触するためにその接触面積が小さく、その摩耗も軽微であり、これが先端工具を押し付けることによる当該打撃工具1の破砕やハツリ等の作業の低下も心配ないことによる。又、鋼球は回動可能であり、先端工具との接触部が常時変化するため、その一部のみが過度に摩耗することがなく高寿命である。更に、鋼球は様々な用途に広く一般的に使用されるものであって、安価であることもその理由である。
尚、押圧部材の材質については特に制約はないが、該押圧部材は先端工具と常に摺接するものであるため、その摩耗を小さく抑えるためには、熱処理された鋼材が望ましい。押圧部材の材質として硬質樹脂や硬質ゴム等の非金属材料を使用しても、前記と同様の効果が得られる。
更に、弾性部材の材質としては、押圧部材を弾性的に付勢することができるものであれば良く、ゴム以外にコイルバネ等、任意のものを使用することができるが、ゴムのようにそのバネ定数が非線形に変化する材質が望ましい。具体的には、先端工具がその軸心付近にある場合はバネ定数が小さく、先端工具が先端工具保持部材の内壁に近づくほどバネ定数が大きくなるように設計することによって、押圧部材や先端工具の無用な摩耗を防ぐことができる。
又、弾性部材による押圧部材の先端工具への押圧力の大きさとしては、押圧部材を若干でも先端工具に押圧することができる値であれば前記効果が得られるが、その値が大きいほど高い効果が得られる。しかし、押圧力が大きいほど押圧部材等の摩耗等の問題が発生し易くなるため、得られる効果とのバランスを考慮して押圧力を適当な値に設定すべきである。
ここで、押圧部材として鋼球以外を使用した例を図5〜図7にそれぞれ示す。尚、図5〜図7は打撃工具の押圧部材部分の縦断面図である。
図5に示す例では、先端工具保持部材21の全周3箇所に放射状に形成された各円孔21b(図5には1つの図示)内に収納された押圧部材40を、円柱状部40aに角柱状部40bを一体に形成して構成し、該押圧部材40をこれとネジ38の間に縮装された弾性部材39によって先端工具32の軸心方向に付勢し、角柱状部40bの斜面の端縁によって先端工具32の嵌合部32aを押圧するようにしたものである。この構成によれば、各押圧部材40は、先端工具32の嵌合部32aに線接触するために該先端工具32の摺動抵抗が実施の形態1のそれよりも若干大きくなる反面、先端工具保持部材21に形成される抜け止め部21cの加工が容易化するというメリットが得られる。
尚、押圧部材40の角柱状部40bの斜面の傾斜方向は、先端工具32の先端工具保持部材21への装着を容易にするため、先端工具32の装着方向(図5の右方)に向かって閉じる方向とする。
図6に示す例では、図5に示した例と同様の押圧部材40を用いるが、該押圧部材40と先端工具保持部材21の抜け止め部21cとの間にOリング41を介設している。ここで、弾性部材39のバネ定数はOリング41のバネ定数よりも大きく設定されているため、押圧部材40は先端工具32の嵌合部32aに所定の圧力で接触して該先端工具32をその軸心方向に付勢することができる。又、Oリング41により、押圧部材40の先端工具保持部材21からの軸心方向の突出量が少なくなるため、先端工具32を挿入する際の押圧部材40の移動量が少なくて済む。
図7に示す例は、押圧部材42を、円柱状部42aにこれよりも小径の円柱状部42bを一体に形成して構成し、該押圧部材42の円柱状部42bの先端部を球面状としたものであり、弾性部材39によって押圧部材42を先端工具32の軸心方向に付勢し、該押圧部材42の球面状の先端部分で先端工具32の嵌合部32aを押圧している。この構成によれば、押圧部材42の先端部が球面状であるために取付方向に制限を受けず、しかも、先端工具保持部材21に形成される抜け止め部21cの加工が容易化するというメリットが得られる。
ところで、本実施の形態では、先端工具保持部材21に設ける押圧部材としての鋼球37の数を3つとしたが、4つ以上としても良く、或は図8又は図9に示す構成を採用すれば2つの押圧部材によっても同様の効果を得ることができる。
即ち、図8及び図9は本実施の形態の変形例を示す先端工具保持部材21の横断面図であり、図8に示す例では、先端工具保持部材21の相対向する2箇所に形成された円孔21bに押圧部材43をそれぞれ収納するとともに、円孔21bを塞ぐようにプレート44を各2本のビス45によって先端工具保持部材21の外周面に取り付け、該プレート44と押圧部材43との間に縮装されたコイルバネ46によって押圧部材43を先端工具32の軸心方向に付勢する構成が採用されている。ここで、各押圧部材43の先端部にはV字状の溝が形成されており、この溝によって先端工具32の六角柱状の嵌合部32aの頂部が挟持されている。斯かる構成によっても、押圧部材43による先端工具32の芯出し効果と振動減衰効果(制振効果)及び振動絶縁効果によって前記と同様の効果が得られる。
又、図9は先端工具32の断面円形の嵌合部32aを2つの押圧部材47で押圧した例を示すものであって、本図においては図8に示したと同一要素には同一符号を付している。ここで、各押圧部材47の先端面は円弧曲面状に成形されており、この円弧曲面状の先端部が先端工具32の嵌合部32aの外周面に接触して該先端工具32をその軸心方向に押圧している。
尚、先端工具32の嵌合部32aの断面形状としては、六角形や円形以外に任意の形状を採用することができる。
又、本実施の形態では、押圧部材として3つの鋼球37を先端工具保持部材21の工具嵌合部の軸方向略中央部に配置したが、押圧部材を配置する軸方向位置としては特に制限はなく、他の部品との関係で任意の位置を選択することができる。
更に、本実施の形態では、3つの鋼球37を先端工具保持部材21の軸直角方向の同一平面内に配置したが、これらを厳密に同一平面内に配置する必要はなく、概ね同一平面内に配置すれば良い。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図10に基づいて説明する。
図10は本実施の形態に係る打撃工具先端部の縦断面図であり、本図においては図2〜図4に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、これらについての再度の説明は省略する。
本実施の形態では、各3つの鋼球37を先端工具保持部材21の軸方向(前後方向)に2列に配置しており、各列における鋼球37の付勢構造は図4に示した前記実施の形態1のものと同様である。
而して、本実施の形態によれば、先端工具32はその軸方向の2箇所(図示のX1,X2にて示す位置)が鋼球37によって軸心方向に押圧されて保持されるため、鋼球37による先端工具32の芯出し効果と振動減衰効果及び振動絶縁効果が更に高められ、前記実施の形態1によって得られる効果が更に高められる。
尚、図示しないが、押圧部材を先端工具保持部材の軸方向(前後方向)に3列以上に配置しても良く、その列の数はコストと得られる効果を考慮して適宜決定すれば良い。
本発明は、電動機により駆動される電気ハンマ等の任意の打撃工具に対して適用可能である。
本発明の実施の形態1に係る打撃工具の外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る打撃工具の一部を破断して示す縦断面図である。 図2のA部拡大詳細図である。 図3のB−B線断面図である。 押圧部材として鋼球以外を使用した例を示す打撃工具の押圧部材部分の縦断面図である。 押圧部材として鋼球以外を使用した例を示す打撃工具の押圧部材部分の縦断面図である。 押圧部材として鋼球以外を使用した例を示す打撃工具の押圧部材部分の縦断面図である。 本発明の実施の形態1の変形例(2つの押圧部材を使用した例)を示す先端工具保持部材の横断面図である。 本発明の実施の形態1の変形例(2つの押圧部材を使用した例)を示す先端工具保持部材の横断面図である。 本発明の実施の形態2に係る打撃工具先端部の縦断面図である。 従来の打撃工具の一部を破断して示す縦断面図である。 従来の打撃工具の部分断面図である。
符号の説明
1 打撃工具
2 電動機
3 ケーシング
4 出力軸
6 ピニオン
7 インナーカバー
8 ギヤカバー
13 カウンタシャフト
14 クランクシャフト
17 カウンタギヤ
18 ファイナルギヤ
19 シリンダケース
21 先端工具保持部材
21a 嵌合孔
21b 円孔
21c 抜け止め部
24 打撃子
25 ピストン
26 空気室
27 コンロッド
31 中間子
32 先端工具
32a 先端工具の嵌合部
37 鋼球(押圧部材)
38 ネジ
39 弾性部材
40 押圧部材
41 Oリング
42,43 押圧部材
44 プレート
45 ビス
46 コイルバネ(弾性部材)
47 押圧部材

Claims (5)

  1. 電動機と、該電動機の回転運動をピストンの往復運動に変換する変換機構と、前記ピストンの往復運動による空気室内の空気圧の変動によって往復動する打撃子と、先端工具を保持する先端工具保持部材を有し、前記打撃子から前記先端工具に打撃力を伝達することによって所定の作業を行う打撃工具において、
    前記先端工具保持部材の先端工具の周囲に複数の押圧部材を配置し、該押圧部材を弾性部材によって付勢し、これらの押圧部材によって前記先端工具をその軸心方向に押圧したことを特徴とする打撃工具。
  2. 前記押圧部材を3個以上設けたことを特徴とする請求項1記載の打撃工具。
  3. 複数の前記押圧部材を前記先端工具保持部材の工具軸方向に直角な略同一平面内に配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の打撃工具。
  4. 前記押圧部材を鋼球で構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の打撃工具。
  5. 複数の前記押圧部材を前記先端工具保持部材の工具軸方向の複数箇所に配置したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の打撃工具。
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