JP2014008559A - 衝撃工具 - Google Patents

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JP2014008559A JP2012145444A JP2012145444A JP2014008559A JP 2014008559 A JP2014008559 A JP 2014008559A JP 2012145444 A JP2012145444 A JP 2012145444A JP 2012145444 A JP2012145444 A JP 2012145444A JP 2014008559 A JP2014008559 A JP 2014008559A
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徳秀 田尾
Hiroto Inagawa
裕人 稲川
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英樹 渡辺
Atsuyuki Kikuchi
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Abstract

【課題】中間子の最大径を増大させずに従来と比較して応力集中によって発生する衝撃応力を低減することの可能な衝撃工具を提供する。
【解決手段】ピストンの往復動を空気室を介して打撃子に伝達し、前記打撃子を中間子2に衝突させ、中間子2を介して前記打撃子の打撃エネルギーを先端工具に伝達する衝撃工具であって、中間子2の打撃子側小径部23eは、大径部23fより打撃子側衝突面23g側に行くにつれて外径が小さくなり外周面が中心軸側に凹となるように湾曲した湾曲部23aと、湾曲部23aから打撃子側衝突面23g側に延びて打撃子側衝突面23g側に行くにつれて外径が小さくなる外径減少部23bとを有する。外径減少部23bは、外径が例えば直線的に小さくなる形状(テーパー形状)であり、打撃子側衝突面23gの近傍まで形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート等の被削材に対して衝撃破砕や穴あけ等の作業を行う衝撃工具に関する。
図7は、従来の衝撃工具の側断面図である。図8は、図7の中間子の外観図である。衝撃工具は、電源コード17により商用電源等の交流電源に接続されており、ハンドル16に設けられたスイッチ15を作業者が操作すると、モータハウジング14内部に収納されたモータ13に給電される。モータ13の回転によりモータ13と固着されている駆動軸12が回転し、駆動軸12の回転により駆動軸12の一方の先端に配設されているピニオン11を介してギヤ10が取り付けられたクランクシャフト9が回転する。クランクシャフト9の回転によりクランクシャフト9に取り付けられた連接棒8、ピストンピン7を介してピストン6がシリンダ4内を往復動する。ピストン6の往復動により、ピストン6と打撃子3およびシリンダ4により構成される空気室5が空気圧変動し、この空気圧変動により打撃子3が往復動する(ピストン6と打撃子3は非接触)。なお、ピストン6と打撃子3の外周面の凹溝にはそれぞれOリング61,31が嵌められており、空気室5からの空気漏れを防止している。往復動する打撃子3はシリンダ4軸方向に摺動可能にシリンダ4内に配設されている中間子2に衝突し、さらに中間子2はシリンダ4内にシリンダ4軸方向に摺動可能に係合された先端工具1に衝突する。なお、中間子2の外周面の凹溝にはOリング29が嵌められており、グリス等の潤滑剤の漏れを防止している。また、鋼材等のボール101により先端工具1の抜けを防止している。
衝撃工具は、作業内容に応じて先端工具1を大径のものや小径のものに交換して使用することができる。その交換作業時、中間子2が衝撃工具本体から抜け落ちないように、シリンダ4に配設された下ストッパ4a(前進位置規制部材)が中間子2の下傾斜部21aと当接し抜け落ちないようになっている。また、作業時に中間子2が必要以上に打撃子3の方向に移動(後退)できないように、中間子2の上傾斜部21bは所定の後退位置でダンパワッシャ51(鋼材)に当接し、ダンパ52(弾性材)、ダンパホルダ53(鋼材)、ダンパホルダ54(鋼材)、シリンダ4に配設されたストッパリング55(鋼材)を介して更なる後退を制限されている。
このような衝撃工具で、衝撃破砕や穴あけなどの作業を行う際、打撃子3からの打撃を受けた中間子2の内部には衝撃荷重が発生する。そして、中間子2内部の衝撃荷重が先端工具1との接触面に到達し、中間子2と先端工具1の打撃が開始する。中間子2からの打撃を受けた先端工具1内部には衝撃荷重が発生し、衝撃荷重が先端工具の先端に到着し、先端を被削材(図示せず)方向に変位させ、被削材を打撃する。この打撃状態を繰り返し行い、被削材の破砕を行う。
特開2002−273672号公報
上記の従来の衝撃工具が有する課題について、図7、図8、図9を用いて説明する。打撃子3と中間子2が衝突した場合、打撃子3と中間子2の衝突面から中間子2内部を先端工具1に向かって衝撃荷重22aが発生し、図9(A)に示すように衝撃荷重22aは初め中間子3の小径部21e内部を伝わり、図9(B)に示すように大径部21fに移動する際に外側に拡がって伝わる。小径部21eの外表面に生じる衝撃荷重22bの方向と円弧形状部21cの大径部21f側の終端の外表面に生じる衝撃荷重22cの方向との間には角度22dが存在し、その交点部である円弧形状部21cには応力集中し過大な衝撃応力22eが発生する(図9(B))。
打撃子3と中間子2の衝突によって発生した衝撃荷重22aが中間子2内部を伝播し、応力集中の効果によって円弧形状部21cに発生する過大な衝撃応力22eが中間子2の材料強度を超えると中間子2が破損し、製品の信頼性を損ねる結果となる。一方、衝撃応力が中間子2の材料強度を超えないように打撃子3の打撃エネルギーを低く設定すると、作業性能の低い衝撃工具となってしまう。打撃エネルギーの低下を避けながら角度を有する2直線の交点部に応力集中によって発生する過大な衝撃応力22eを低減する対策としては、円弧形状部21cの円弧寸法(曲率半径)を増大させることにより応力低減を図るのが最も一般的である。従来の中間子2の円弧形状部21cには、既に破損対策としてある程度の大きさの円弧寸法を設けてある。しかし、最近では小型高出力の衝撃工具が市場で望まれており、打撃子3の運動エネルギーが大きくなるように設定されているため、従来の破損対策を施してある円弧形状部21cでも中間子2の破損の可能性が大きくなる。
ここで、一般的な応力低減策として中間子2の最大径21dを増大させずに可能な限り円弧形状部21cの円弧寸法を増大させようとしても、従来の円弧形状部21cの円弧寸法は疲労破壊対策として既にある程度の大きさを設けてあるため、円弧寸法の増加余力は小さく応力低減の効果が低い。もっとも、中間子2の最大径21dを大きくすれば円弧形状部21cの円弧寸法をさらに増大させることは可能である。しかし、中間子2の最大径21dの増大によりシリンダ4の径寸法が増大し製品が大型化する。これでは、市場での小型・軽量化の要望に相反する。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、中間子の最大径を増大させずに従来と比較して応力集中によって発生する衝撃応力を低減することの可能な衝撃工具を提供することにある。
本発明のある態様は、衝撃工具である。この衝撃工具は、
本体ハウジング内のシリンダと、
前記シリンダ内を往復動するピストンと、
前記シリンダ内を摺動する打撃子と、
前記打撃子と先端工具との間に配置されて前記シリンダ内を摺動する中間子と、
前記中間子の後退位置を規制する規制部材とを備え、
前記ピストンの往復動を空気室を介して前記打撃子に伝達し、前記打撃子を前記中間子に衝突させ、前記中間子を介して前記打撃子の打撃エネルギーを前記先端工具に伝達する衝撃工具であって、
前記中間子は、大径部と、前記打撃子との衝突面と、前記大径部と前記衝突面との間に位置する小径部とを有し、
前記小径部は、前記大径部より前記衝突面側に行くにつれて外径が小さくなり外周面が中心軸側に凹となるように湾曲した湾曲部と、前記湾曲部から延びて前記打撃子側に行くにつれて外径が小さくなる外径減少部とを有し、
更に、前記規制部材は、前記大径部よりも前記打撃子側に位置し、前記大径部よりも内径が小さく、
前記小径部が前記規制部材に当接した際に、前記外径減少部が前記規制部材よりも前記衝突面側に位置する又は延在する。
本発明の別の態様は、衝撃工具である。この衝撃工具は、
本体ハウジング内のシリンダと、
前記シリンダ内を往復動するピストンと、
前記シリンダ内を摺動する打撃子と、
前記打撃子と先端工具との間に配置されて前記シリンダ内を摺動する中間子と、
前記中間子の前進位置を規制する規制部材とを備え、
前記ピストンの往復動を空気室を介して前記打撃子に伝達し、前記打撃子を前記中間子に衝突させ、前記中間子を介して前記打撃子の打撃エネルギーを前記先端工具に伝達する衝撃工具であって、
前記中間子は、大径部と、前記先端工具との衝突面と、前記大径部と前記衝突面との間に位置する小径部とを有し、
前記小径部は、前記大径部より前記衝突面側に行くにつれて外径が小さくなり外周面が中心軸側に凹となるように湾曲した湾曲部と、前記湾曲部から延びて前記先端工具側に行くにつれて外径が小さくなる外径減少部とを有し、
更に、前記規制部材は、前記大径部よりも前記先端工具側に位置し、前記大径部よりも内径が小さい。
前記湾曲部の外周面は同一の曲率を有してもよい。
前記湾曲部と前記外径減少部のシリンダ軸方向の長さの合計が、前記小径部のシリンダ軸方向の長さの3分の1以上であってもよい。
前記外径減少部の外径が直線的に小さくなってもよい。
前記衝突面の近傍まで前記外径減少部が形成されていてもよい。
前記外径減少部は外周面が中心軸側に凹となるように湾曲していてもよい。
前記外径減少部の外周面は、前記湾曲部の外周面の曲率よりも小さい曲率を有してもよい。
前記小径部は、前記外径減少部から延びて前記衝突面側に行くにつれて外径が大きくなる外径増大部を含んでもよい。
前記小径部は、前記湾曲部と前記大径部との間に前記大径部から離れるにつれて外径が直線的に小さくなる当接部を含み、前記当接部が前記規制部材と当接してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、中間子の最大径を増大させずに従来と比較して応力集中によって発生する衝撃応力を低減することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る衝撃工具の中間子2の外観図。 図1の中間子2内部で応力波が伝播する様子を示す模式図。 図1の中間子2とダンパワッシャ51との接触状態の説明図。 (A)は本発明の実施の形態2に係る衝撃工具の中間子2の外観図、(B)は中間子2と下ストッパ4aとの接触状態の説明図。 本発明の実施の形態3に係る衝撃工具の中間子2の外観図。 本発明の実施の形態4に係る衝撃工具の中間子2の外観図。 従来の衝撃工具の全体構成を示す側断面図。 従来の中間子2の外観図。 従来の中間子2内部で応力波が伝播する様子を示す模式図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態1に係る衝撃工具の中間子2の外観図である。図2は、図1の中間子2内部で応力波が伝播する様子を示す模式図である。図3は、図1の中間子2とダンパワッシャ51との接触状態の説明図である。なお、本実施の形態に係る衝撃工具は中間子2の形状を除き図7に示した従来の衝撃工具と同じであるため、中間子2を除く全体構成の再度の説明は省略し、また中間子2を除く構成要素については図7を参照して説明する。
図1に示すように、中間子2は、大径部23fと、打撃子側衝突面23gと、打撃子側小径部23eとを有する。大径部23fの外周面はシリンダ4の内面との摺動面である。打撃子側衝突面23gは打撃子3との衝突面である。打撃子側小径部23eは、大径部23fと打撃子側衝突面23gとの間に位置し(打撃子側小径部23eの端面が打撃子側衝突面23gであり)、大径部23fとの接続部を除き全体として大径部23fよりも小径である。なお、大径部23fよりも先端工具1側の形状は、図8に示した従来のものと同じため、ここでは説明を省略する。
打撃子側小径部23eは、大径部23fより打撃子側衝突面23g側に行くにつれて外径(シリンダ4の軸方向を法線とする断面の径寸法)が小さくなり外周面が中心軸側に凹となるように湾曲した湾曲部23aと、湾曲部23aから打撃子側衝突面23g側に延びて打撃子側衝突面23g側に行くにつれて外径が小さくなる外径減少部23bとを有する。湾曲部23aは、外周面が同一の曲率(R7mm)からなる円弧状に湾曲した形状をしており、湾曲部23aにおいて応力集中が発生しにくく、且つ加工性が良い形状をしている。外径減少部23bは、本実施の形態では外径が直線的に小さくなる形状(テーパー形状)であり、打撃子側衝突面23gの近傍まで形成されている。
図3に示すように、中間子2の後退位置を規制する規制部材としてのダンパワッシャ51は、大径部23fよりも打撃子3側に位置し、大径部23fよりも内径が小さい。そして打撃子側小径部23eがダンパワッシャ51に当接した際に、外径減少部23bがダンパワッシャ51よりも打撃子側衝突面23g側に位置する又は延在する。なお、打撃子側小径部23eは、湾曲部23aと大径部23fとの間に大径部23fから離れるにつれて外径が直線的に小さくなる当接部23cを含み、主として当接部23cがダンパワッシャ51と当接する。
以上の構造を有する衝撃工具の応力集中低減作用について説明する。
図2(A)に示すように、打撃子3と中間子2が衝突した場合、打撃子3と中間子2の衝突面から中間子2内部を先端工具1に向かって衝撃荷重24aが発生し、衝撃荷重は、初め中間子2の小径部23e内部を伝わる。小径部23eの外径(断面径)は大径部23f側に向かって徐々に大きくなるため、図2(B)に示すように、小径部23eの外表面側の衝撃荷重24bは外径減少部23bにおいて外に拡がって伝わり、その後、湾曲部23aを通過し、大径部23fに移動し、さらに外側に拡がって伝わる。その時、湾曲部23aには応力24eが生じるが、外径減少部23bの外表面に生じる衝撃荷重24bの方向と湾曲部23aの大径部23f側の終端(当接部23cとの境界)の外表面に生じる衝撃荷重24cの方向との角度24dが、対応する従来の中間子における角度(図9(B)の角度22d)よりも大きいため、応力集中が低減し発生応力が抑制される。
角度を有する2直線の交点部に発生する応力集中は、2直線の各形状が互いに変形を拘束しあうため生じる。互いの形状を変えて拘束性を緩和すること、つまり、2直線の角度を大きくすると、応力集中は緩和される。小径部23eの断面径を打撃子3側に向かって徐々に小さくすれば、打撃エネルギーを落とさずに、中間子2の湾曲部23aに発生する最大応力の低減が図れる。また、中間子2の最大径23dを増大させないため、シリンダ4の径寸法が増大せず製品の大型化が避けられる。
また、小径部23eの外径(断面径)が打撃子3側に向かって絞られているため、衝撃荷重が中心軸に集中しやすく衝撃荷重が中心軸で伝わりやすい。よって、打撃効率が向上する。また、小径部23eの断面径を徐々に小さくするため、徐々に小さくした分の中間子2の体積が減少し、中間子2の軽量化となり製品の軽量化が図れる。
上記の説明のとおり、本実施の形態による中間子2では、繰り返しの打撃により疲労破損の危険が高い湾曲部23aに係る応力低減を目的として湾曲部23aの隣接する箇所(外径減少部23b)の外径(断面径)を徐々に小さくすることにより、打撃エネルギーを落とさず、中間子2の最大径23dを増大せず、かつ、衝撃応力低減効果が得られる設計が可能となり、更に、中間子2の軽量化が図れ、また、中間子2の打撃荷重の伝達の効率が向上する。すなわち、製品の打撃性能と小型化を維持しつつ、かつ、中間子寿命を向上させることができ、更に軽量化と打撃効率が向上した衝撃工具の提供ができる。したがって、本実施の形態の中間子2によれば、打撃性能と小型化の維持および信頼性の向上、更に軽量化と打撃効率の向上が可能な衝撃工具を提供することが可能となる。
図4(A)は、本発明の実施の形態2に係る衝撃工具の中間子2の外観図である。図4(B)は、中間子2と下ストッパ4aとの接触状態の説明図である。本実施の形態では、実施の形態1で大径部23fから打撃子3側に施した形状の工夫を大径部23fから先端工具1側にも施したものである。すなわち、中間子2は、大径部23fから先端工具1側に、先端工具側衝突面25gと、先端工具側小径部25eとを有する。先端工具側衝突面25gは先端工具1との衝突面である。先端工具側小径部25eは、大径部23fと先端工具側衝突面25gとの間に位置する(先端工具側小径部25eの端面が先端工具側衝突面25gである)。なお、大径部23fよりも打撃子3側の形状は、図1に示した実施の形態1のものと同じである。
先端工具側小径部25eは、大径部23fより先端工具側衝突面25g側に行くにつれて外径(シリンダ4の軸方向を法線とする断面の径寸法)が小さくなり外周面が中心軸側に凹となるように湾曲した湾曲部25aと、湾曲部25aから先端工具側衝突面25g側に延びて先端工具側衝突面25g側に行くにつれて外径が小さくなる外径減少部25bとを有する。外径減少部25bは、本実施の形態では外径が直線的に小さくなる形状であり、先端工具側衝突面25gの近傍まで形成されている。
図4(B)に示すように、中間子2の前進位置を規制する規制部材としての下ストッパ4a(シリンダ4の内径を絞った部分)は、大径部23fよりも先端工具1側に位置し、大径部23fよりも内径が小さい。そして先端工具側小径部25eが下ストッパ4aに当接した際に、外径減少部25bが下ストッパ4aよりも先端工具側衝突面25g側に位置する又は延在する。なお、先端工具側小径部25eは、湾曲部25aと大径部23fとの間に大径部23fから離れるにつれて外径が直線的に小さくなる当接部25cを含み、主として当接部25cが下ストッパ4aと当接する。
本実施の形態によれば、打撃子側小径部23eと同様に先端工具側小径部25eにおいても応力集中を緩和して衝撃応力を低減することができる。
図5は、本発明の実施の形態3に係る衝撃工具の中間子2の外観図である。この中間子2は、図1に示す実施の形態1のものと比較して、外径減少部23bが打撃子側衝突面23gの近傍まで延びずに途中で終了し、外径減少部23bと打撃子側衝突面23gとの間に円柱状部23hが形成されている点で相違し、その他の点で一致する。本実施の形態も、実施の形態1と同等の効果を奏することができる。なお、応力集中を効果的に緩和するには、湾曲部23aと外径減少部23bのシリンダ軸方向の長さの合計が、打撃子側小径部23eのシリンダ軸方向の長さの3分の1以上、好ましくは半分以上であるとよい。
図6は、本発明の実施の形態4に係る衝撃工具の中間子2の外観図である。この中間子2は、図1に示す実施の形態1のものと比較して、外径減少部23bの外周面が中心軸側に凹となるように湾曲しているとともに、外径減少部23bと打撃子側衝突面23gとの間に打撃子側衝突面23g側に行くにつれて外径が大きくなる外径増大部23iが形成され、更に外径減少部23bと外径増大部23iとの間に円柱部23jが形成されている点で相違し、その他の点で一致する。外径減少部23bの外周面の湾曲の曲率はR20mmであり、湾曲部23aの外周面の湾曲の曲率R7mmよりも小さい。本実施の形態の例では、外径増大部23iの外周面は外径減少部23bの外周面と滑らかに連続する湾曲面である。本実施の形態も、実施の形態1と同等の効果を奏することができる。
なお、図5及び図6に示す大径部23fから打撃子3側に施した形状の工夫を大径部23fから先端工具1側にも適用してもよい。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
衝撃工具への給電は、電源コード17によって行われる場合に限定されず、繰り返し充電が可能な充電池によって行われてもよい。
ピストン6を往復動させるための往復動変換機構は、クランクによって行う場合に限定されず、他の機構によってモータ13の回転をピストン6の往復動に変換する構成であってもよい。
1:先端工具 2:中間子 3:打撃子 4:シリンダ
4a:シリンダの下ストッパ 5:空気室 6:ピストン
7:ピストンピン 8:連接棒 9:クランクシャフト 10:ギヤ
11:ピニオン 12:駆動軸 13:モータ 14:モータハウジング
15:スイッチ 16:ハンドル 17:電源コード
51:ダンパワッシャ 52:ダンパ 53:ダンパホルダ
54:ダンパホルダ 55:ストッパリング

Claims (10)

  1. 本体ハウジング内のシリンダと、
    前記シリンダ内を往復動するピストンと、
    前記シリンダ内を摺動する打撃子と、
    前記打撃子と先端工具との間に配置されて前記シリンダ内を摺動する中間子と、
    前記中間子の後退位置を規制する規制部材とを備え、
    前記ピストンの往復動を空気室を介して前記打撃子に伝達し、前記打撃子を前記中間子に衝突させ、前記中間子を介して前記打撃子の打撃エネルギーを前記先端工具に伝達する衝撃工具であって、
    前記中間子は、大径部と、前記打撃子との衝突面と、前記大径部と前記衝突面との間に位置する小径部とを有し、
    前記小径部は、前記大径部より前記衝突面側に行くにつれて外径が小さくなり外周面が中心軸側に凹となるように湾曲した湾曲部と、前記湾曲部から延びて前記打撃子側に行くにつれて外径が小さくなる外径減少部とを有し、
    更に、前記規制部材は、前記大径部よりも前記打撃子側に位置し、前記大径部よりも内径が小さく、
    前記小径部が前記規制部材に当接した際に、前記外径減少部が前記規制部材よりも前記衝突面側に位置する又は延在する、衝撃工具。
  2. 本体ハウジング内のシリンダと、
    前記シリンダ内を往復動するピストンと、
    前記シリンダ内を摺動する打撃子と、
    前記打撃子と先端工具との間に配置されて前記シリンダ内を摺動する中間子と、
    前記中間子の前進位置を規制する規制部材とを備え、
    前記ピストンの往復動を空気室を介して前記打撃子に伝達し、前記打撃子を前記中間子に衝突させ、前記中間子を介して前記打撃子の打撃エネルギーを前記先端工具に伝達する衝撃工具であって、
    前記中間子は、大径部と、前記先端工具との衝突面と、前記大径部と前記衝突面との間に位置する小径部とを有し、
    前記小径部は、前記大径部より前記衝突面側に行くにつれて外径が小さくなり外周面が中心軸側に凹となるように湾曲した湾曲部と、前記湾曲部から延びて前記先端工具側に行くにつれて外径が小さくなる外径減少部とを有し、
    更に、前記規制部材は、前記大径部よりも前記先端工具側に位置し、前記大径部よりも内径が小さい、衝撃工具。
  3. 前記湾曲部の外周面は同一の曲率を有する請求項1又は2に記載の衝撃工具。
  4. 前記湾曲部と前記外径減少部のシリンダ軸方向の長さの合計が、前記小径部のシリンダ軸方向の長さの3分の1以上である、請求項1から3のいずれか一項に記載の衝撃工具。
  5. 前記外径減少部の外径が直線的に小さくなる請求項1から4のいずれか一項に記載の衝撃工具。
  6. 前記衝突面の近傍まで前記外径減少部が形成されている、請求項5に記載の衝撃工具。
  7. 前記外径減少部は外周面が中心軸側に凹となるように湾曲している請求項1から4のいずれか一項に記載の衝撃工具。
  8. 前記外径減少部の外周面は、前記湾曲部の外周面の曲率よりも小さい曲率を有する請求項7に記載の打撃工具。
  9. 前記小径部は、前記外径減少部から延びて前記衝突面側に行くにつれて外径が大きくなる外径増大部を含む、請求項7又は8に記載の衝撃工具。
  10. 前記小径部は、前記湾曲部と前記大径部との間に前記大径部から離れるにつれて外径が直線的に小さくなる当接部を含み、前記当接部が前記規制部材と当接する、請求項1から9のいずれか一項に記載の衝撃工具。
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