JP5801083B2 - 熱可塑性ポリマー組成物 - Google Patents
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Description
[1] 熱可塑性ポリマー、式(1)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基又は炭素数7〜18のアラルキル基を表す。R3は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R4は水素原子又はメチル基を表す。)
で表される化合物、及び、式(2)
(式中、nは2以上の整数を表す。)
で表される化合物を含有する熱可塑性ポリマー組成物。
[2] 式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物との合計重量が、熱可塑性ポリマー100重量部に対して0.001〜3重量部である[1]記載の熱可塑性ポリマー組成物。
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基又は炭素数7〜18のアラルキル基を表す。R3は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R4は水素原子又はメチル基を表す。)
で表される化合物と、式(2)
(式中、nは2以上の整数を表す。)
で表される化合物とを含有する安定剤組成物。
[4] 式(1)で表される化合物が、2,4―ジ−t−アミル−6−[1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート又は2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル アクリレートである[3]記載の安定剤組成物。
[5] 式(2)中のnが5である[3]又は[4]記載の安定剤組成物。
[6] 式(2)で表される化合物がmyo−イノシトール又はscyllo−イノシトールである[3]又は[4]記載の安定剤組成物。
[7] さらに、式(3)
(式中、R5及びR6はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、Xは、ヘテロ原子及び/又は環状基を含んでいてもよい炭素数1〜24のm価のアルコール残基を表し、mは1〜4の整数を表す。ここでアルコール残基とは、アルコールのヒドロキシ基から水素原子を除いた残りの基を表す。)
で表される化合物を含有する[3]〜[6]のいずれか一項記載の安定剤組成物。
[8] さらに、式(4)〜式(8)からなる群から選ばれる少なくとも一つの式で表される有機リン化合物を含有する[3]〜[7]のいずれか一項記載の安定剤組成物。
式(4):
(式中、R7及びR8は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
式(5):
(式中、R9は、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
式(6):
(式中、A1は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、又は炭素数7〜12のアラルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表す。)
式(7):
(式中、R10及びR11は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。A2は、単結合、硫黄原子、又は炭素数1〜8のアルキリデン基を表す。A3は炭素数2〜8のアルキレン基を表す。)
式(8):
(式中、R12及びR13は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。A4は、単結合、硫黄原子、又は炭素数1〜8のアルキリデン基を表す。A5は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、又は炭素数7〜12のアラルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表す。)
[9] 式(4)〜式(8)からなる群から選ばれる少なくとも一つの式で表される有機リン化合物が、式(4)で表される化合物である[8]記載の安定剤組成物。
2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル メタクリレート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル アクリレート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−エチルフェニル メタクリレート、2−t−アミル−6−(3−t−アミル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル メタクリレート、2−t−アミル−6−(3−t−アミル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル アクリレート等を挙げることができる。より好ましくは、2,4―ジ−t−アミル−6−[1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート又は2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル アクリレート等を挙げることができる。
(式中、R5及びR6はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、Xは、ヘテロ原子及び/又は環状基を含んでいてもよい炭素数1〜24のm価のアルコール残基を表し、mは1〜4の整数を表す。ここでアルコール残基とは、アルコールのヒドロキシ基から水素原子を除いた残りの基を表す。)
で表される化合物(以下、化合物(3)と記すことがある)である。
式(4):
(式中、R7及びR8は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
式(5):
(式中、R9は、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
式(6):
(式中、A1は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、又は炭素数7〜12のアラルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表す。)
式(7):
(式中、R10及びR11は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。A2は、単結合、硫黄原子、又は炭素数1〜8のアルキリデン基を表す。A3は炭素数2〜8のアルキレン基を表す。)
式(8):
(式中、R12及びR13は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。A4は、単結合、硫黄原子、又は炭素数1〜8のアルキリデン基を表す。A5は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、又は炭素数7〜12のアラルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表す。)
化合物(1−1):2,4−ジ−t−アミル−6−[1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート(住友化学製、スミライザー(登録商標)GS(F))
化合物(1−2):2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル アクリレート(住友化学製、スミライザー(登録商標)GM)
化合物(2−1):myo−イノシトール
化合物(3−1):n−オクタデシル−β−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート(BASFジャパン社製、イルガノックス(登録商標)1076)
化合物(3−2):3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン(住友化学製、スミライザー(登録商標)GA−80)
化合物(3−3):ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASFジャパン社製、イルガノックス(登録商標)1010)
化合物(4−1):トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(BASF社製、イルガフォス(登録商標)168)
化合物(5−1):テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレンジフォスフォナイト(クラリアント社製、サンドスタブ(登録商標)P−EPQ)
化合物(6−1):ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリスリトールジフォスファイト(アデカ社製、アデカスタブ(登録商標)PEP−36)
化合物(6−2):ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ペンタエリスリトールジフォスファイト(GEプラスチック社製、ウルトラノックス(登録商標)626)
化合物(6−3):ビス(2,4−ジクミルフェニル)−ペンタエリスリトールジフォスファイト(ドーヴァーケミカル社製、ドーヴァーフォスS9228T)
化合物(7−1):2,2’,2’’−ニトリロトリエチル−トリス(3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)フォスファイト(BASF社製、イルガフォス(登録商標)12)
化合物(8−1):2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルフォスファイト(アデカ社製、アデカスタブ(登録商標)HP−10)
化合物(1−1)0.3部と化合物(2−1)0.01部とを混合して安定剤組成物を製造した。
化合物(1−1)0.3部と化合物(2−1)0.01部と化合物(3−1)0.2部とを混合して安定剤組成物を製造した。
化合物(1−2)0.3部と化合物(2−1)0.01部と化合物(3−1)0.2部とを混合して安定剤組成物を製造した。
化合物(1−1)0.3部と化合物(3−1)0.2部とを混合して安定剤組成物を製造した。
熱可塑性ポリマーとして旭化成製スチレン−ブタジエンブロック共重合体100部と、実施例1で得られた安定剤組成物0.31部とをドライブレンドした後、得られた樹脂組成物を、スクリュー径30mmの単軸押出機(田辺プラスチック社製、VS30−28型押出機)を用いて230℃、スクリュー回転数50rpmで混練押出して得られたストランドをペレタイザーで切断して熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例4において、実施例1で得られた安定剤組成物に替えて実施例2で得られた安定剤組成物を0.51部用いる以外は実施例4と同様にして、熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例4において、実施例1で得られた安定剤組成物に替えて実施例3で得られた安定剤組成物を0.51部用いる以外は実施例4と同様にして、熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例4において、実施例1で得られた安定剤組成物に替えて参考例1で得られた安定剤組成物を0.5部用いる以外は実施例4と同様にして、熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例4において、実施例1で得られた安定剤組成物に替えて、化合物(1−1)を0.3部用いる以外は実施例4と同様にして、熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例4、5、6、参考例2及び比較例1でそれぞれ得たペレットについて、押出加工時の運転時の加工性評価として滞留MFR試験を実施した。試験は、JIS K 7210に準拠し、メルトインデクサ(L217−E14011、テクノ・セブン社製)のシリンダー内を270℃にし、該シリンダー内に熱可塑性ポリマー組成物を充填させて荷重2.16kgでのMFRを測定し、次いで、該シリンダー内に熱可塑性ポリマー組成物を30分滞留させた後に荷重2.16kgでのMFRを測定することにより実施した。結果を表1に示す。
表1中のMFR変動率とは、下記の式によって求めた値である。スチレン−ブタジエンブロック共重合体の場合、MFR変動率が小さいほうが加工性が良い。
MFR変動率(%)=
(30分滞留後のMFR値−滞留前のMFR値)の絶対値/滞留前のMFR値×100
ナイロン6〔宇部興産社製〕100部と実施例1で得られた安定剤組成物の全量とをドライブレンドした後、得られた樹脂組成物を、スクリュー径30mmの単軸押出機(田辺プラスチック社製、VS30−28型押出機)を用いて280℃、スクリュー回転数50rpmで混練押出して得られたストランドをペレタイザーで切断して熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例7において、実施例1で得られた安定剤組成物に替えて、化合物(1−1)を0.1部用いる以外は実施例7と同様にして、熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
試験例1において、実施例4、5、6、参考例2及び比較例1でそれぞれ得たペレットに替えて、実施例7及び比較例3でそれぞれ得たペレットを用い、シリンダー内の温度を285℃にする以外は、試験例1と同様にしてMFR変動率を求めた。結果を表2に示す。
ナイロン6の場合、MFR変動率が小さいほど加工安定性が良いといえる。
化合物(1−2)0.1部と化合物(2−1)0.01部とを混合して安定剤組成物を製造した。
ポリウレタン〔日本ミラクトラン社製〕100部と実施例8で得られた安定剤組成物の全量とをドライブレンドした後、得られた樹脂組成物を、スクリュー径30mmの単軸押出機(田辺プラスチック社製、VS30−28型押出機)を用いて200℃、スクリュー回転数50rpmで混練押出して得られたストランドをペレタイザーで切断して熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例9において、実施例8で得られた安定剤組成物に替えて、化合物(1−2)を0.1部用いる以外は実施例9と同様にして、熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
試験例1において、実施例4、5、6、参考例2及び比較例1でそれぞれ得たペレットに替えて、実施例9及び比較例4でそれぞれ得たペレットを用い、シリンダー内の温度を200℃にする以外は、試験例1と同様にしてMFR変動率を求めた。結果を表3に示す。
ポリウレタンの場合、MFR変動率が小さいほど加工安定性が良いといえる。
スチレンブタジエン系エラストマー〔旭化成ケミカルズ社製〕100部と実施例1で得られた安定剤組成物の全量とをドライブレンドした後、得られた樹脂組成物を、スクリュー径30mmの単軸押出機(田辺プラスチック社製、VS30−28型押出機)を用いて200℃、スクリュー回転数50rpmで混練押出して得られたストランドをペレタイザーで切断して熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例1で得られた安定剤組成物の全量に替えて化合物(1−1)0.1部を用いる以外は実施例2と同様にして熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
試験例1において、実施例4、5、6、参考例2及び比較例1でそれぞれ得たペレットに替えて、実施例10及び比較例5でそれぞれ得たペレットを用い、シリンダー内の温度を285℃にする以外は、試験例1と同様にしてMFR変動率を求めた。結果を表4に示す。
スチレンブタジエンブロック系エラストマーの場合、MFR変動率が小さいほど加工安定性が良いといえる。
化合物(1−1)0.03部と化合物(2−1)0.005部と化合物(3−3)0.2部と化合物(4−1)0.2部とを混合して安定剤組成物を製造した。
熱可塑性ポリマーとしてシェブロンフィリップス社製スチレン−ブタジエンブロック共重合体100部と実施例11で得られた安定剤組成物の全量とをドライブレンドした後、得られた樹脂組成物を、スクリュー径30mmの単軸押出機(田辺プラスチック社製、VS30−28型押出機)を用いて230℃、スクリュー回転数50rpmで混練押出して得られたストランドをペレタイザーで切断して熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
化合物(1−1)0.03部、化合物(3−3)0.2部及び化合物(4−1)0.2部を混合して安定剤組成物を製造した。
実施例12において、実施例11で得られた安定剤組成物に替えて、参考例3で得られた安定剤組成物の全量を用いる以外は実施例11と同様にして、熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
試験例1において、実施例4、5、6、参考例2及び比較例1でそれぞれ得たペレットに替えて、実施例11及び比較例6でそれぞれ得たペレットを用いた以外は、試験例1と同様にしてMFR変動率を求めた。結果を表5に示す。
化合物(1−1)と化合物(2−1)とを表6記載の割合で、実施例1と同様に混合して安定剤組成物をそれぞれ得た。
熱可塑性ポリマーとして電気化学製スチレン−ブタジエンブロック共重合体100部と実施例13で得られた安定剤組成物0.2部とをドライブレンドした後、得られた樹脂組成物を、スクリュー径30mmの単軸押出機(田辺プラスチック社製、VS30−28型押出機)を用いて230℃、スクリュー回転数50rpmで混練押出して得られたストランドをペレタイザーで切断して熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例20において、実施例13で得られた安定剤組成物に替えて、実施例14〜19でそれぞれ得られた安定剤組成物を0.2部用いる以外は実施例20と同様にして、熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例20において、化合物(1−1)を0.2部用いる以外は実施例20と同様にして、熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
試験例1において、実施例4、5、6、参考例2及び比較例1でそれぞれ得たペレットに替えて、実施例20〜26及び比較例7でそれぞれ得られたペレットを用いた以外は、試験例1と同様にして、MFRを測定し、MFR変動率を求めた。結果を表7に示す。
化合物(1−1)と化合物(2−1)とを表8記載の割合で、実施例1と同様に混合して安定剤組成物を得た。
熱可塑性ポリマーとして電気化学製スチレン−ブタジエンブロック共重合体100部と実施例27で得られた安定剤組成物0.51部とをドライブレンドした後、得られた樹脂組成物を、スクリュー径30mmの単軸押出機(田辺プラスチック社製、VS30−28型押出機)を用いて230℃、スクリュー回転数50rpmで混練押出して得られたストランドをペレタイザーで切断して熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
実施例29において、実施例27で得られた安定剤組成物に替えて実施例28で得られた安定剤組成物0.71部を用いる以外は実施例29と同様にして、熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得た。
試験例1において、実施例4、5、6、参考例2及び比較例1でそれぞれ得たペレットに替えて、実施例29及び30でそれぞれ得られたペレットを用いた以外は、試験例1と同様にして、MFRを測定し、MFR変動率を求めた。結果を表9に示す。
表10〜12記載の化合物を実施例1と同様に混合して安定剤組成物を得る。これらの安定剤組成物が配合された熱可塑性ポリマーは、加工安定性に優れる。
実施例4において、熱可塑性ポリマー及び安定剤組成物として、表13〜16記載の熱可塑性ポリマー100部と安定剤組成物とを用いる以外は、実施例4と同様にして熱可塑性ポリマー組成物のペレットを得る。得られる熱可塑性ポリマー組成物は、加工安定性に優れる。
表13〜16において、各熱可塑性ポリマーは次に示す意味を表す。
表8〜11において、各熱可塑性ポリマーは次に示す意味を表す。
P−1:高密度ポリエチレン(HDPE)(P−44〜P−49を除く)
P−2:低密度ポリエチレン(LDPE)(P−50〜P−57を除く)
P−3:直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(P−58〜P−64を除く)
P−4:エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)
P−5:エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
P−6:ポリプロピレン(PP)(P−65〜P−71を除く)
P−7:プロピレン−エチレンランダム共重合体
P−8:プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体
P−9:プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体
P−10:ポリスチレン(PS)
P−11:アクリロニトリル−スチレン共重合体(SAN)
P−12:アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)
P−13:特殊アクリルゴム−アクリロニトリル−スチレン共重合体
P−14:アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体(ACS)
P−15:ポリブタジエンゴム(BR)
P−16:スチレンブタジエン共重合体(SB)
P−17:スチレンブタジエンブロック共重合体(SBS)
P−18:塩素化ポリエチレン(CPE)
P−19:ポリクロロプレン
P−20:塩素化ゴム
P−21:ポリ塩化ビニル(PVC)
P−22:ポリ塩化ビニリデン(PVDC)
P−23:メタクリル樹脂
P−24:フッ素樹脂
P−25:ポリアセタール(POM)
P−26:グラフト化ポリフェニレンエーテル樹脂
P−27:ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)
P−28:ポリアミド(PA)(P−74〜P−78を除く)
P−29:ポリエチレンテレフタレート(PET)
P−30:ポリブチレンテレフタレート(PBT)
P−31:ポリ乳酸(PLA)
P−32:ポリカーボネート(PC)
P−33:ポリアクリレート
P−34:ポリスルホン(PPSU)
P−35:ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
P−36:ポリエーテルスルホン(PES)
P−37:芳香族ポリエステル
P−38:ジアリルフタレートプリポリマー
P−39:シリコーン樹脂(SI)
P−40:1,2−ポリブタジエン
P−41:ポリイソプレン
P−42:ブタジエン/アクリロニトリル共重合体(NBR)
P−43:エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)
P−44:MFRが40g/10分の高密度ポリエチレン(HDPE)
P−45:MFRが20g/10分の高密度ポリエチレン(HDPE)
P−46:MFRが10g/10分の高密度ポリエチレン(HDPE)
P−47:MFRが5g/10分の高密度ポリエチレン(HDPE)
P−48:MFRが1g/10分の高密度ポリエチレン(HDPE)
P−49:MFRが0.1g/10分の高密度ポリエチレン(HDPE)
P−50:MFRが75g/10分の低密度ポリエチレン(LDPE)
P−51:MFRが50g/10分の低密度ポリエチレン(LDPE)
P−52:MFRが25g/10分の低密度ポリエチレン(LDPE)
P−53:MFRが10g/10分の低密度ポリエチレン(LDPE)
P−54:MFRが5g/10分の低密度ポリエチレン(LDPE)
P−55:MFRが2g/10分の低密度ポリエチレン(LDPE)
P−56:MFRが1g/10分の低密度ポリエチレン(LDPE)
P−57:MFRが0.1g/10分の低密度ポリエチレン(LDPE)
P−58:MFRが100g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
P−59:MFRが50g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
P−60:MFRが25g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
P−61:MFRが10g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
P−62:MFRが5g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
P−63:MFRが1g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
P−64:MFRが0.1g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
P−65:MFRが100g/10分のポリプロピレン(PP)
P−66:MFRが50g/10分のポリプロピレン(PP)
P−67:MFRが25g/10分のポリプロピレン(PP)
P−68:MFRが10g/10分のポリプロピレン(PP)
P−69:MFRが5g/10分のポリプロピレン(PP)
P−70:MFRが1g/10分のポリプロピレン(PP)
P−71:MFRが0.1g/10分のポリプロピレン(PP)
P−72:スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS)
P−73:スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(SIS)
P−74:ナイロン610(Ny610)
P−75:ナイロン612(Ny612)
P−76:ナイロン11(Ny11)
P−77:ナイロン12(Ny12)
P−78:ナイロンMXD6(NyMXD6)
Claims (8)
- 式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物との合計重量が、熱可塑性ポリマー100重量部に対して0.02〜0.2重量部である請求項1記載の熱可塑性ポリマー組成物。
- 式(1)で表される化合物が、2,4―ジ−t−アミル−6−[1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート又は2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレートである請求項1または2記載の熱可塑性ポリマー組成物。
- 式(2)中のnが5である請求項1又は2記載の熱可塑性ポリマー組成物。
- 式(2)で表される化合物がmyo−イノシトール又はscyllo−イノシトールである請求項1又は2記載の熱可塑性ポリマー組成物。
- さらに、式(4)〜式(8)からなる群から選ばれる少なくとも一つの式で表される有機リン化合物を含有する請求項1〜6のいずれか一項記載の熱可塑性ポリマー組成物。
式(4):
(式中、R7及びR8は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
式(5):
(式中、R9は、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
式(6):
(式中、A1は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、又は炭素数7〜12のアラルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表す。)
式(7):
(式中、R10及びR11は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。A2は、単結合、硫黄原子、又は炭素数1〜8のアルキリデン基を表す。A3は炭素数2〜8のアルキレン基を表す。)
式(8):
(式中、R12及びR13は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。A4は、単結合、硫黄原子、又は炭素数1〜8のアルキリデン基を表す。A5は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜9のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、又は炭素数7〜12のアラルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表す。) - 式(4)〜式(8)からなる群から選ばれる少なくとも一つの式で表される有機リン化合物が、式(4)で表される化合物である請求項7記載の熱可塑性ポリマー組成物。
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