JP5799867B2 - 打楽器用のペダル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、打楽器用のペダル装置に関する。
従来、打楽器用のペダル装置が知られている。下記特許文献1のペダル装置では、ベースプレートにフットボードが回動自在に軸支される。フットボードは、圧縮コイルバネによって上方に付勢されると共に、フットボードに固定された固定板が調整ボルトの下端に当接することで、踏み上げ方向における回動限界(上限位置)が規制される。フットボードの非操作状態においては、フットボードは上限位置に維持され、これが初期状態となる。
一方、フットボードを踏み込むとフットボードに押圧されてセンサラバー弾性変形し、その反力によってフットボードの踏み込み方向における回動限界(下限位置)が規制される。
また、下記特許文献2のペダル装置では、フットボードの自由端部に、操作面と平行なバネを取り付け、非操作状態から踏み上げ、踏み込みのいずれの方向にフットボードが回動変位した場合でも、非操作状態の方向に付勢力が働くように構成される。従って、非操作状態では、ストッパ等の当接によることなくフットボードの初期位置が維持される。
一方、フットボードの自由端部に、ベースプレートと当接するリミットストッパが設けられ、これにより、フットボードの踏み込み方向における回動限界(下限位置)が規制される。
特許3059105号公報 特開2008−145464号公報
特許文献1のペダル装置は、フットボードの初期位置が上限位置であるので、フットボードの可動範囲の観点からはハイハット用に適している。一方、特許文献2のペダル装置は、初期位置から踏み上げ方向に回動の余地を残しているので、フットボードの可動範囲の観点からはキック用に適している。
しかしながら、これらのペダル装置を例えば電子打楽器に用いる場合には、好ましくはハイハット用とキック用とを別々に用意する必要がある。また、ハイハット用とキック用とではフットボードの可動範囲が異なるだけでなく、慣性質量も異なり、キック用の方が大きい。そのため、1種類のペダル装置をハイハット用とキック用とに共用する場合は、少なくともいずれかの使用において操作感触が犠牲となる。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、フットボードの可動範囲を切り替え可能にして、異なる種類のペダル装置に違和感なく利用することができる打楽器用のペダル装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1の打楽器用のペダル装置は、ベース部(11)と、前記ベース部の軸支部(21)に対して一端部(20a)が軸支され、踏み込みされて踏み込み方向に回動するフットボード(20)と、前記フットボードに係合され、前記フットボードの自重と前記フットボードに対する付勢力とを含む力の釣り合いによって平衡状態となる回動位置(20−0)の方向に前記フットボードを付勢するよう前記フットボードに付勢力を与える弾性部材(16)と、前記ベース部に対して位置が固定である固定部(17)または前記フットボードのいずれか一方に設けられ、操作により、前記いずれか一方に対して少なくとも第1の位置と第2の位置とに位置が可変な可動ストッパ部(30、40、50)と、前記固定部または前記フットボードのいずれか他方に対して位置が固定であるストッパ当接部(23、27)とを有し、前記可動ストッパ部が前記第1の位置にあり且つ非踏み込み状態においては、前記可動ストッパ部に前記ストッパ当接部が当接することで、前記弾性部材からの付勢力に抗して、前記平衡状態となる回動位置よりも踏み込み方向寄りの第1の回動位置(20−1)に前記フットボードが規制され、前記可動ストッパ部が前記第2の位置にあり且つ非踏み込み状態においては、前記可動ストッパ部に前記ストッパ当接部が当接することなく前記フットボードが前記平衡状態となる回動位置に維持されることを特徴とする。
好ましくは、前記可動ストッパ部が前記第2の位置にあるときには、前記フットボードが前記平衡状態となる回動位置(20−0)よりも踏み上げ方向寄りの第2の回動位置(20−2)で前記可動ストッパ部に前記ストッパ当接部が当接することで、前記フットボードの踏み上げ方向における回動限界が前記第2の回動位置に規制される(請求項2)。
好ましくは、前記可動ストッパ部(50)は前記フットボードに設けられると共に、前記ストッパ当接部(27)は前記固定部に設けられ、前記可動ストッパ部が前記第1の位置にあるときよりも前記第2の位置にあるときの方が、前記軸支部を中心とする前記可動ストッパ部を含めた前記フットボードの慣性質量が大きい(請求項3)。
好ましくは、前記可動ストッパ部が前記第1の位置または前記第2の位置のいずれの位置にあるかを検出する検出手段(35)と、前記検出手段により検出された検出信号を外部に出力する検出信号出力手段(36)とを有する(請求項4)。
好ましくは、前記可動ストッパ部を駆動する駆動手段(44)を有し、前記駆動手段は、外部から入力される駆動信号によって動作して前記可動ストッパ部を駆動する(請求項5)。
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明の請求項1によれば、フットボードの可動範囲を切り替え可能にして、異なる種類のペダル装置に違和感なく利用することができる。例えばハイハット用とキック用のペダルに共用するのに好適である。
請求項2によれば、キックペダルに用いたときの上限回動位置を規制することができる。
請求項3によれば、可動ストッパ部の位置の切り替えによってフットボードの慣性質量に明確な差異を設け、例えばハイハット用とキック用の各用途に適した質量感・感触を実現することができる。
請求項4によれば、フットボードの可動範囲の切り替えに応じて外部の装置を制御することができる。例えば、ペダル演奏による楽音を発生させる楽音発生部における楽音制御を連動させることができる。
請求項5によれば、外部からの駆動信号によって(例えば楽音パラメータの切り替えに連動して)、フットボードの可動範囲を切り替えることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る打楽器用のペダル装置の模式的な上面図(図(a))、側面図(図(b))である。 可動ストッパ部が第2の位置、第1の位置にある状態のペダル装置の後部の側面図(図(a)、(b))である。 第2の実施の形態に係る打楽器用のペダル装置の前半部の模式的な上面図(図(a))、背面視による内部透視図(図(b)、(c))である。 第3の実施の形態に係る打楽器用のペダル装置の前半部の模式的な上面図(図(a)、(c))、側面図(図(b)、(d))である。 第4の実施の形態に係る打楽器用のペダル装置の前半部の模式的な側面図と楽音発生部のブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1(a)、(b)は、本発明の第1の実施の形態に係る打楽器用のペダル装置の模式的な上面図、側面図であり、一部を断面で示している。
このペダル装置は、例えば、打楽器としてのバスドラムに用いられるキックペダル、または打楽器としてのハイハットシンバルに用いられるハイハットコントローラ用ペダル(「ハイハットペダル」と呼称する)のうち任意の用途に用いることができる。打楽器は電子打楽器であってもよい。図1(b)では、キックペダルに用いた態様を示し、特にペダル装置の非踏み込み状態を示している。
このペダル装置は、床面の上に設置されて、フットボード20の踏み込みにより演奏操作がされる。以降、ペダル装置の前後、上下方向は、水平な床面に載置された状態を基準とし、図1(b)の左側、上側が、それぞれ前側、上側とする。
図1(a)、(b)に示すように、ペダル装置は基台10を有し、基台10上に、板状のフットボード20が配設される。基台10は、床面に水平なベース部11と、ベース部11から上方に突設されたカバー12とを有する。カバー12の後部は上方に延設され、その上部には固定部17が設けられている。固定部17は、カバー12を介してベース部11に対して位置が固定されている。
基台10のベース部11の前部にはヒール19が設けられ、ヒール19に、左右方向(図1(b)の奥行き方向)に沿って軸支部である回動軸21が設けられる。回動軸21に、フットボード20の一端部である前端部20aが軸支されている。これにより、フットボード20は、回動軸21を中心に自由端部である後端部20bが上下方向(図1(b)の時計及び反時計方向)に回動自在になっている。以降、回動方向については、後端部20bが時計方向に回動する方向を「踏み込み方向」、反時計方向に回動する方向(踏み込み方向の反対方向)を「踏み上げ方向」と呼称する。フットボード20の後端部20bの下部には、押し子22が前方に延設されると共に、延設片であるストッパ当接部23が後方に延設される。
ベース部11の前後方向中間部には、バネカバー部18が設けられる。バネカバー部18は、カバー12の一部として構成される。バネカバー部18に形成された穴を貫通してコイルバネ16が配設され、コイルバネ16はベース部11とフットボード20との間に介在する。コイルバネ16の下端がベース部11の上面に固定されると共に、コイルバネ16の上端がフットボード20の下面に固定されている。
ベース部11の後半部上面には、アクチュエータ14と、センサパターンでなるセンサ15とが備えられる。アクチュエータ14は、ゴム等の弾性体で構成され、前端がベース部11に固定され、後半部が上方に湾曲して弧を描く形状に形成されている。
固定部17には、可動ストッパ部30と保持機構部34が配設されている。可動ストッパ部30は、操作子31、連結ロッド32及び受け部33からなり一体に構成される。固定部17に設けられた貫通穴を連結ロッド32が上下方向に摺動可能に貫通し、連結ロッド32の上部、下部にそれぞれ、貫通穴より大きい操作子31、受け部33が固定されている。可動ストッパ部30は、操作子31を手や足で操作することで、上方、下方に可動し、下限の「第1の位置」と上限の「第2の位置」との間で可変である。
図2(a)、(b)は、可動ストッパ部30が第2の位置、第1の位置にある状態のペダル装置の後部の側面図である。アクチュエータ14及びセンサ15の図示は省略されている。
図1(b)及び図2(a)に示す第2の位置に可動ストッパ部30を位置させると、キックペダルとして好適である。図2(b)に示す第1の位置に可動ストッパ部30を位置させると、ハイハットペダルとして好適である。
操作子31が固定部17の上面に当接した状態が第1の位置で、受け部33が固定部17の下面に当接した状態が第2の位置である。保持機構部34は、第1の位置と第2の位置とで可動ストッパ部30を適度の力でロックし保持する。特に第1の位置では、踏み込み状態から復帰するフットボード20のストッパ当接部23から当接力を受けても上方に変位することがない程度の十分な拘束力で保持される。
可動ストッパ部30は不図示のバネで上方に付勢されている。保持機構部34は、操作子31の押圧を繰り返すたびに可動ストッパ部30を第1の位置と第2の位置とに変位させ、且つ各位置にて可動ストッパ部30をロックするためのノック機構とする。例えば、スイッチで採用されるオルタネート式や、ボールペンで採用されるノック式等、様々な機構を採択可能である。ただし、保持機構部34を、第1の位置と第2の位置で適切なロックがかかり且つロックを解除操作できるように構成すれば、押圧と引っ張りにより可動ストッパ部30が操作される構成であってもよい。
固定部17にはまた、可動ストッパ部30の位置を検出する位置センサ35が配設されている。位置センサ35は、固定部17の下面において、上昇した可動ストッパ部30の受け部33によって覆われる位置に配置される。位置センサ35は例えば、フォトセンサでなり、可動ストッパ部30が第2の位置にあるとき、受け部33に覆われてオンとなり、可動ストッパ部30が第1の位置にあるとき、受け部33が離間してオフとなる。
なお、位置センサ35は、少なくとも、可動ストッパ部30が第1の位置または第2の位置のいずれの位置にあるかを検出できる検出手段であればよい。従って、ホール素子、タクトスイッチ、メンブレンスイッチ、スライダボリューム等であってもよい。
まず、キックペダルとして用いる場合(図2(a))の動作を説明する。可動ストッパ部30を第2の位置に位置させ、且つ足を乗せていない非踏み込み状態(非操作状態)において、コイルバネ16は、フットボード20の自重による負荷を受けて圧縮され、フットボード20を踏み上げ方向に付勢する。図2(a)に示すように、フットボード20及びそれに固定された構成要素の自重とコイルバネ16による付勢力との釣り合いによって、可動ストッパ部30にストッパ当接部23が当接することなくフットボード20は平衡状態となる回動位置(初期位置)に安定維持される(フットボード20−0で示す回動位置)。
フットボード20は、この平衡状態から踏み込まれると踏み込み方向に回動する。フットボード20が踏み込みされて押し子22によりアクチュエータ14の自由端(後端)が押圧されると、アクチュエータ14の円弧の曲率半径が大きくなるように変形する。アクチュエータ14がほぼ水平に近くなるまで押圧されると、それがフットボード20の踏込方向の回動限界(下限位置)となる。
踏み込みを解除すると、フットボード20はコイルバネ16の付勢力によって踏み上げ方向に回動し、足がフットボード20から離れていれば、惰性によって平衡状態である初期位置を通り過ぎてさらに踏み上げ方向に回動する。そして、踏み上げ方向に回動してストッパ当接部23が受け部33に当接した場合は、フットボード20の踏み上げ方向における回動限界(上限位置)が規制される(フットボード20−2で示す第2の回動位置)。
すなわちフットボード20は、平衡状態から踏み込み、踏み上げの双方向に回動が可能であるので可動範囲が広い。特に、踏み上げた足に、フットボード20が平衡状態である初期位置よりも踏み上げ方向に回動して追従するので、キックペダルらしい動きとなり、違和感がなくなる。例えば、バスドラムの演奏動作におけるシングル、ダブル等の演奏も良好に行える。また、ストッパ当接部23と受け部33との当接により、キックペダルに用いたときの上限の回動位置を規制することができる。
次に、ハイハットペダルとして用いる場合(図2(b))の動作を説明する。可動ストッパ部30を第1の位置に位置させ、且つ足を乗せていない非踏み込み状態(非操作状態)において、ストッパ当接部23が受け部33に当接し、コイルバネ16からの付勢力に抗してフットボード20の回動位置が規制される。ストッパ当接部23が受け部33に当接するときのフットボード20の回動位置(フットボード20−1で示す第1の回動位置)は、図2(a)における平衡状態よりも踏み込み方向寄りに少し回動した位置となるよう設定されている。
従って、ハイハットペダルとして用いる場合は、ストッパ当接部23が受け部33に当接した第1の回動位置が、フットボード20の初期位置であり、踏み上げ方向の限界位置でもある。
第1の回動位置からフットボード20が踏み込みされると、キックペダルの場合と同様に、押し子22によりアクチュエータ14がほぼ水平に近くなるまで押圧され、それがフットボード20の踏込方向の回動限界(下限位置)となる。コイルバネ16は、フットボード20を踏み上げ方向に常に付勢しており、踏み込みを解除するとフットボード20は初期位置(第1の回動位置)に復帰する。
フットボード20は踏み上げ方向に付勢された状態で受け部33により初期位置に規制されるので、ハイハットペダルと同じような機構・力学的状態となる。従って、ハイハットの演奏動作におけるフットクローズ、オープン、ハーフオープン、スプラッシュ等を良好に行える。
ところで、アクチュエータ14が変形してセンサ15に接触すると、接触状態に応じた検出信号が出力される。その接触面積は、アクチュエータ14の変形が大きいほど、すなわち、フットボード20のベース部11に対する踏み込み方向への回動角度が大きいほど大きくなる。センサ15は、アクチュエータ14との接触面積が大きいほど電気抵抗値が小さくなるように構成される。その抵抗値の変化を把握することにより、フットボード20の位置や踏み込み強さが検出される。
図1(b)に示すように、本ペダル装置が適用される電子打楽器には、楽音発生部37が設けられ、本ペダル装置には、楽音発生部37に接続される検出信号出力部36が設けられる。楽音発生部37には、図示はしないが、CPU、記憶部、通信インターフェイス、音源回路、効果回路、サウンドシステム等が備えられ、CPUによる制御で音響が発生する。
位置センサ35及びセンサ15で検出された検出信号は、不図示のジャックを通じて取り出され、検出信号出力部36から楽音発生部37に出力される。楽音発生部37では、送られた各信号を打撃演奏トリガ信号や楽音パラメータ制御信号として処理し、打撃演奏データに変換したり、リアルタイムに音響に変換したりする。例えば、位置センサ35の検出信号によって、音色やトリガ設定を変更し、オンならばキック、オフならばハイハットに適した設定にする。また、センサ15の検出信号の強さに応じて楽音制御することにより、フットボード20の操作に応じて、発生する音の音量や音色等を変化させることもできる。
センサ15の構成は問わず、アクチュエータ14からの押圧力によりフットボード20の動作(打撃の有無、位置、押圧強さ等)を検出できるものであればよい。例えば、メンブレンスイッチ、ピエゾセンサや圧力センサであってもよい。また、検出信号出力部36は、センサ15及び位置センサ35の各検出信号を外部に出力するためのもので、出力先は楽音発生部37に限るものではない。
本実施の形態によれば、可動ストッパ部30が第1の位置にあり且つ非踏み込み状態においては、第1の回動位置(20−1)にフットボード20が規制される。可動ストッパ部30が第2の位置にあり且つ非踏み込み状態においては、フットボード20が平衡状態となる回動位置に維持される。第1の回動位置は、平衡状態となる回動位置より踏み込み方向寄りである。よって、フットボード20の可動範囲を切り替え可能にして、特にハイハット用とキック用のペダルに違和感なく共用するのに好適である。ただし用途はハイハット用とキック用とに限定されるものではなく、可動範囲の切り替えの程度を変えることで、異なる種類のペダル装置に違和感なく利用することができる。
また、位置センサ35の検出信号を外部に出力する検出信号出力部36を設けたので、フットボードの可動範囲の切り替えに応じて外部の装置を制御することができる。例えば、可動ストッパ部30の位置の変化に、ペダル演奏による楽音を発生させる楽音発生部37における楽音制御を連動させることができる。
ところで、フットボード20に係合して付勢力を与える弾性部材は、コイルバネ16に限定されず、ゴム等であってもよい。特に、力の釣り合いによって平衡状態となる回動位置(図2(a)にフットボード20−0で示す回動位置)の方向にフットボード20を付勢するようフットボード20に付勢力を与える弾性部材であればよい。従って、特許文献2(特開2008−145464号公報)で採用されるような、フットボードの自由端部に操作面と平行に設けたバネであってもよい。
(第2の実施の形態)
図3(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る打楽器用のペダル装置の前半部の模式的な上面図である。図3(b)、(c)は、同ペダル装置の背面視による内部透視図である。
このペダル装置では、第1の実施の形態における可動ストッパ部30及び保持機構部34に代えて可動ストッパ部40を備える。可動ストッパ部40の位置ないし姿勢については、図3(a)、(b)に示す位置がキック用であり、図2(a)の第2の位置に相当する。また、図3(c)に示す位置がハイハット用であり、図2(b)の第1の位置に相当する。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
可動ストッパ部40は、トグル機構を採用したトグルクランプであり、ベース部11に対して位置が固定であるカバー12に配設される。可動ストッパ部40は、操作子31及び受け部33を有し、カバー12に対して第1の位置(図3(c))と第2の位置(図3(a)、(b))との間を変位する。
図3(b)に示す第2の位置では、受け部33が起立し、非踏み込み状態においては、受け部33にストッパ当接部23が当接することなくフットボード20が平衡状態となる回動位置に維持される。
第2の位置(図3(b))から操作子31を踏み込む等によって押下すると、可動ストッパ部40は、受け部33が横になる第1の位置となり、受け部33がストッパ当接部23の上に位置する(図3(c))。非踏み込み状態においては、受け部33にストッパ当接部23が当接することで、第1の回動位置(図2(b)に示す20−1)にフットボード20が規制される。可動ストッパ部40はトグルクランプであるので、第1の位置でしっかりとロックされる。従って、受け部33がストッパ当接部23から強い力を受けても、第2の位置に変位することはない。
このように、フットボード20の動きは第1の実施の形態と同様である。なお、位置センサ35に相当する検出手段が、可動ストッパ部40のいずれかの部位(例えば受け部33)の位置を検出できるような位置に配設される。
本実施の形態によれば、ハイハット用とキック用のペダルとに違和感なく共用可能にすることに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(第3の実施の形態)
第1、第2の実施の形態では、可動ストッパ部は、ベース部11に対して位置が固定である部分に設けたが、これたと逆にフットボード20に設けてもよい。本発明の第3の実施の形態では、可動ストッパをフットボード20に設け、さらに、可動ストッパの位置をハイハット用(第1の位置)からキック用(第2の位置)に変えるとフットボード20の慣性質量(慣性モーメント)が自動的に大きくなるように構成する。
図4(a)、(c)は、第3の実施の形態に係る打楽器用のペダル装置の前半部の模式的な上面図、図4(b)、(d)は、同ペダル装置の前半部の模式的な側面図である。
このペダル装置は、可動ストッパ部30、40に相当する可動ストッパ部50を備える。可動ストッパ部50の位置ないし姿勢については、図4(a)、(b)に示す位置がハイハット用であり、図2(b)の第1の位置に相当する。また、図4(c)、(d)に示す位置がキック用であり、図2(a)の第2の位置に相当する。アクチュエータ14及びセンサ15の図示は省略されている。
可動ストッパ部50は、スライド操作部51、リンク部材52及び上限ストッパ片53を有する。スライド操作部51とリンク部材52とが回動軸54で回動自在に連結され、リンク部材52と上限ストッパ片53とが回動軸55で回動自在に連結されている。スライド操作部51は回動軸54と共に、フットボード20の長手方向にスライドして平行移動可能に拘束される。フットボード20の前部にガイド部29が固定されている。上限ストッパ片53は回動軸55と共に、ガイド部29に対して、左右方向及びフットボード20の長手方向の双方に垂直な方向にスライドして平行移動可能に拘束される。
スライド操作部51は、スライド操作される部位であると共に、大きな質量を有する錘としての役割も果たし、フットボード20の後端部20bに位置することから、軸支部である回動軸21を中心とするフットボード20の慣性質量に与える影響が大きい。
図4(a)、(b)に示すように、スライド操作部51を前方にずらして第1の位置に位置させるとハイハット用となる。本実施の形態では、固定部17(図2)に相当するストッパ当接部27が、上限ストッパ片53が当接する部分となる。すなわち、非踏み込み状態においては、コイルバネ16の付勢力によって、上限ストッパ片53がストッパ当接部27に対して下方から当接することで、第1の回動位置(図2(b)に示す20−1)にフットボード20が規制される。
一方、図4(c)、(d)に示すように、スライド操作部51を後方(図4(d)の矢印方向)にずらすと、リンク部材52を介して上限ストッパ片53がほぼ下方(図4(d)の矢印方向)に平行移動して第2の位置になって、キック用となる。上限ストッパ片53の位置が下がるため、フットボード20及びそれに固定されたスライド操作部51等の構成要素の自重とコイルバネ16による付勢力との釣り合いによって、ストッパ当接部27に上限ストッパ片53が当接することなくフットボード20は平衡状態となる回動位置(初期位置)に安定維持される(図2(a)にフットボード20−0で示す回動位置)。
踏み込みを解除した直後、足がフットボード20から離れていれば、惰性によって平衡状態である初期位置を通り過ぎてさらに踏み上げ方向に回動する。そして、踏み上げ方向に回動してストッパ当接部27に上限ストッパ片53が当接した場合は、フットボード20の踏み上げ方向における回動限界(上限位置)が規制される(図2(a)にフットボード20−2で示す第2の回動位置)。
本第3の実施の形態においては、可動ストッパ部50が第1の位置にあるとき、スライド操作部51を前方に移動させるために上限ストッパ片53にかかる力は、上限ストッパ片53がストッパ当接部27から受ける力よりも十分に大きいように設定しておく。これにより、通常の演奏操作においては第1の位置に可動ストッパ部50が安定維持される。ただし、第1の位置にロックするための機構部を設けてもよい。
このように、フットボード20の動きは第1の実施の形態と同様である。なお、位置センサ35に相当する検出手段が、可動ストッパ部50のいずれかの部位(例えばスライド操作部51)の位置を検出できるような位置に配設される。
本実施の形態によれば、ハイハット用とキック用のペダルとに違和感なく共用可能にすることに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、キック用にするためにスライド操作部51を第2の位置に変位させると、質量が集中するスライド操作部51を含めたフットボード20の全体の重心も前方に移動する。そのため、回動軸21を中心とするフットボード20の慣性質量がハイハット用にしたときに比べて大きくなり、キック用に適した慣性質量となる。これにより、可動ストッパ部50の位置の切り替えによってフットボード20の慣性質量に明確な差異を設け、ハイハット用とキック用の各用途に適した質量感・感触を実現することができる。しかも可動ストッパ部50の位置の切り替えと慣性質量の切り替えが1つの操作で実現でき、操作性がよい。
(第4の実施の形態)
第1の実施の形態では、可動ストッパ部30は手動で操作する構成であったが、図5に示すように、外部からの駆動信号によって自動的に駆動されるように構成してもよい。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
図5は、第4の実施の形態に係る打楽器用のペダル装置の前半部の模式的な側面図と楽音発生部のブロック図である。図5では、可動ストッパ部30が図2(b)と同様の第1の位置に位置し、ハイハット用になっている。
ストッパ当接部27には、駆動手段としてのギヤモータ44が設けられる。可動ストッパ部30は、操作子31、連結ロッド32及び受け部33からなるが、連結ロッド32には、ラックギヤ32aが形成されている。ギヤモータ44のギヤとラックギヤ32aが噛み合っており、ギヤモータ44が回転すると、連結ロッド32が上下に変位する。
本ペダル装置には、その演奏操作による楽音を発生させる楽音発生部47が接続可能である。楽音発生部47は、楽音発生部37(図1(b))と同様の構成要素を有するほか、音色切替部42、駆動信号出力部43を有する。音色切替部42は、操作部41の操作に従って設定される音色を切り替える。駆動信号出力部43は、音色切替部42における音色の切り替えに連動して駆動信号を出力し、ギヤモータ44に与える。ギヤモータ44は、入力される駆動信号によって動作して可動ストッパ部30を駆動する。
例えば、音色切替部42によってハイハットシンバルの音色に切り替わった場合は、可動ストッパ部30が図5に示す第1の位置となるよう駆動信号が出力される。また、音色切替部42によってバスドラムの音色に切り替わった場合は、可動ストッパ部30が図2(a)に示すような第2の位置となるよう駆動信号が出力される。
なお、外部からの駆動信号は、音色切り替えに基づくものに限られず、各種の楽音パラメータの切り替えであってもよい。あるいは、外部からリモート操作するためだけの駆動信号であってもよい。
本実施の形態によれば、ハイハット用とキック用のペダルとに違和感なく共用可能にすることに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。さらに、外部からの駆動信号によって可動ストッパ部30を動作可能にでき、例えば楽音パラメータ等の切り替えに連動してフットボード20の可動範囲を切り替えることができる。
なお、図5では、第1の実施の形態の構成をベースとして考えたが、可動ストッパ部30が外部からの駆動信号によって駆動される構成は、第2、第3の実施の形態の構成に応用してもよい。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
11 ベース部、 16 コイルバネ(弾性部材)、 17 固定部、 20 フットボード、 23、27 ストッパ当接部、 20a 前端部(一端部)、 21 回動軸(軸支部)、 30、40、50 可動ストッパ部、 33 受け部、 35 位置センサ(検出手段)、 36 検出信号出力部(検出信号出力手段)、 44 ギヤモータ(駆動手段)

Claims (5)

  1. ベース部と、
    前記ベース部の軸支部に対して一端部が軸支され、踏み込みされて踏み込み方向に回動するフットボードと、
    前記フットボードに係合され、前記フットボードの自重と前記フットボードに対する付勢力とを含む力の釣り合いによって平衡状態となる回動位置の方向に前記フットボードを付勢するよう前記フットボードに付勢力を与える弾性部材と、
    前記ベース部に対して位置が固定である固定部または前記フットボードのいずれか一方に設けられ、操作により、前記いずれか一方に対して少なくとも第1の位置と第2の位置とに位置が可変な可動ストッパ部と、
    前記固定部または前記フットボードのいずれか他方に対して位置が固定であるストッパ当接部とを有し、
    前記可動ストッパ部が前記第1の位置にあり且つ非踏み込み状態においては、前記可動ストッパ部に前記ストッパ当接部が当接することで、前記弾性部材からの付勢力に抗して、前記平衡状態となる回動位置よりも踏み込み方向寄りの第1の回動位置に前記フットボードが規制され、
    前記可動ストッパ部が前記第2の位置にあり且つ非踏み込み状態においては、前記可動ストッパ部に前記ストッパ当接部が当接することなく前記フットボードが前記平衡状態となる回動位置に維持されることを特徴とする打楽器用のペダル装置。
  2. 前記可動ストッパ部が前記第2の位置にあるときには、前記フットボードが前記平衡状態となる回動位置よりも踏み上げ方向寄りの第2の回動位置で前記可動ストッパ部に前記ストッパ当接部が当接することで、前記フットボードの踏み上げ方向における回動限界が前記第2の回動位置に規制されることを特徴とする請求項1記載の打楽器用のペダル装置。
  3. 前記可動ストッパ部は前記フットボードに設けられると共に、前記ストッパ当接部は前記固定部に設けられ、前記可動ストッパ部が前記第1の位置にあるときよりも前記第2の位置にあるときの方が、前記軸支部を中心とする前記可動ストッパ部を含めた前記フットボードの慣性質量が大きいことを特徴とする請求項1または2記載の打楽器用のペダル装置。
  4. 前記可動ストッパ部が前記第1の位置または前記第2の位置のいずれの位置にあるかを検出する検出手段と、前記検出手段により検出された検出信号を外部に出力する検出信号出力手段とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の打楽器用のペダル装置。
  5. 前記可動ストッパ部を駆動する駆動手段を有し、前記駆動手段は、外部から入力される駆動信号によって動作して前記可動ストッパ部を駆動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の打楽器用のペダル装置。
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