JP5799692B2 - 太陽熱を利用した蒸気生成方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽熱を利用した蒸気生成方法とその実施に供される蒸気生成装置に関する。
従来、太陽熱発電プラントとして、非特許文献1に示されるようなものが知られている。この太陽熱発電プラントでは、図5に示すように、昼間は太陽光線をパラボラトラフ21で集光し、溶融塩を循環・加熱して熱回収する。加熱された溶融塩の一部は、2基の蓄熱タンク22に蓄えられる。また、残りの溶融塩は熱交換器23で水と熱交換し、蒸気を発生させて蒸気タービン及び発電機24を駆動して発電を行う。蒸気タービンを通過した蒸気は、凝縮機25で復水し、再び熱交換器23に循環する。一方、夜は、蓄熱タンク22に蓄えた高温の溶融塩を熱交換器23に循環させて蒸気を発生させ、上記と同様に発電を行う。
「The parabolic trough power plants Andasol 1 to 3」、Solar Millennium AG、2008年、p.12
非特許文献1に示されるような従来技術では、太陽エネルギーを、太陽熱で溶融塩を加熱し、蓄熱タンクに蓄える方法で回収している。この方法は、夜間でも蒸気を発生させて発電を行うことができる利点があるが、溶融塩の温度が低下すると、溶融塩が凝固して配管内で詰まりを生じ、操業ができなくなるという問題がある。そのため、配管全体を電器ヒーターで保温するなどの対策を講じる必要があり、設備費と運転費の増大を招いていた。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、太陽熱を利用して蒸気を生成させるシステムにおいて、熱媒によるトラブルを生じにくく、しかも雲の通過などによる日照量の変動などに影響されず、蒸気を安定して生成・供給することができる蒸気生成方法及び装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]熱媒ガスgを、複数の鏡体を備えた集光装置により太陽光線が集光されるレシーバー(1)と、内部に通気性蓄熱体を備えた蓄熱炉(2)との間で循環させ、この循環中、レシーバー(1)に集光された太陽光線で熱媒ガスgを加熱するとともに、該熱媒ガスgの熱を蓄熱炉(2)に蓄熱する工程(X)と、熱媒ガスgを、前記工程(X)を経た蓄熱炉(2)と熱交換器(3)との間で循環させ、この循環中、蓄熱炉(2)に蓄えられた熱を熱媒ガスgに放熱するとともに、該熱媒ガスgを熱交換器(3)で水と熱交換させて蒸気を生成させる工程(Y)を有する蒸気生成方法であって、複数基の蓄熱炉(2)を用い、各蓄熱炉(2)で工程(X)と工程(Y)を交互に行うとともに、複数基の蓄熱炉(2)で工程(Y)を順番に行うことにより、蒸気を連続的に生成させることを特徴とする太陽熱を利用した蒸気生成方法。
[2]上記[1]の蒸気生成方法において、熱交換器(3)で生成した蒸気をさらに加熱装置(7)で加熱することを特徴とする太陽熱を利用した蒸気生成方法。
[3]上記[1]又は[2]の方法で生成した蒸気で蒸気タービンと発電機を駆動し、発電を行うことを特徴とする太陽熱発電方法。
[4]熱媒ガスgを循環させる循環流路(4)に、複数の鏡体を備えた集光装置により集光された太陽光線で熱媒ガスgを加熱するレシーバー(1)と、内部に通気性蓄熱体を備え、熱媒ガスgの通過により蓄熱又は放熱が行われる複数基の蓄熱炉(2)と、熱媒ガスgと水との熱交換で蒸気を生成させる熱交換器(3)が配置されるとともに、循環流路(4)は、各蓄熱炉(2)について蓄熱工程と放熱工程の切り替えが可能であって、且つ蓄熱工程中の蓄熱炉(2)とレシーバー(1)との間で熱媒ガスgを循環させるガス循環系と、放熱工程中の蓄熱炉(2)と熱交換器(3)との間で熱媒ガスgを循環させるガス循環系を同時に形成させることが可能な、複数の開閉弁(5)及び循環ファン(6)を備えた配管機構を有することを特徴とする太陽熱を利用した蒸気生成装置。
[5]上記[4]の蒸気生成装置において、熱交換器(3)で生成した蒸気をさらに加熱する加熱装置(7)を備えることを特徴とする太陽熱を利用した蒸気生成装置。
[6]上記[4]又は[5]の蒸気生成装置において、各蓄熱炉(2)の一端側に接続される流路(44)は2つの分岐流路(440),(441)を有し、このうち分岐流路(440)がレシーバー(1)の熱媒ガス出側の流路(40)に接続され、分岐流路(441)が熱交換器(3)の熱媒ガス入側の流路(41)に接続され、各蓄熱炉(2)の他端側に接続される流路(45)は2つの分岐流路(450),(451)を有し、このうち分岐流路(450)がレシーバー(1)の熱媒ガス入側の流路(42)に接続され、分岐流路(451)が熱交換器(3)の熱媒ガス出側の流路(43)に接続され、流路(42)又は(40)と流路(43)又は(41)には、それぞれ循環ファン(6)が設けられ、各分岐流路(440),(441),(450),(451)には、それぞれ開閉弁(5)が設けられることを特徴とする太陽熱を利用した蒸気生成装置。
[7]上記[4][6]のいずれかの蒸気生成装置と、該蒸気生成装置で生成した蒸気で駆動する蒸気タービン及び発電機を備えることを特徴とする太陽熱発電装置。
本発明によれば、熱媒ガスで蓄熱・放熱を行う蓄熱炉を利用することにより、太陽熱を利用して蒸気を安定的に生産することができる。また、熱媒に溶融塩を使用しないため、運転停止時や雨天が続いたような場合でも、配管内で熱媒が凝固するなどのトラブルを生じることがなく、このため保熱のための設備やその運転費用が不要であり、低コストに実施することができる。
本発明の蒸気生成装置の一実施形態の全体フロー図 図1の装置を用いた本発明の蒸気生成方法の実施状況を示す説明図 図1の装置を用いた本発明の蒸気生成方法の実施状況を示す説明図 本発明法の操業形態例を示す説明図 従来装置を示す説明図
図1は、本発明の蒸気生成装置の一実施形態の全体フロー図である。
本発明の蒸気生成装置は、熱媒ガスg(例えば、空気)を循環させる循環流路4に、集光装置Sにより集光された太陽光線で熱媒ガスgを加熱するレシーバー1と、内部に通気性蓄熱体を備え、熱媒ガスgの通過により蓄熱又は放熱が行われる複数基の蓄熱炉2と、熱媒ガスgと水との熱交換で蒸気を生成させる熱交換器3が配置される。
前記集光装置Sは、複数の鏡体を備え、この鏡体に太陽光線を反射させてレシーバー1に集光させるものであり、本実施形態では、鏡体と太陽光線をレシーバー方向に導くための鏡角度制御装置とを組み合わせたヘリオスタットで構成されている。通常、このヘリオスタットは数百台〜数千台設置され、太陽の位置が変化しても、常にレシーバー1に太陽光線が集まるように鏡角度が制御される。なお、集光装置Sとしては、ヘリオスタット以外に、例えば、パラボラトラフ、リニアフレネル、パラボラディッシュなどの各方式の装置を用いてもよい。
前記レシーバー1は、図示しないタワー(鉄骨などで構成されるタワー)の上部に取り付けられる。タワーの高さは任意であるが、通常50m〜100m程度であり、各レシーバー1が受ける光の量により高さが適切に設計される。タワーは複数本設置してもよい。レシーバー1の受光面には、例えば、ボイラーチューブのような伝熱管が密に並べられ、集光された太陽光線を受けて加熱される。伝熱管内は熱媒ガスgが流れており、伝熱管からの伝熱により熱媒ガスgが加熱される。1基のレシーバー1の受光面の大きさは任意であるが、通常、高さ・幅ともに数メートル〜十メートル程度、面積は数十平方メートル〜百平方メートル程度である。
前記蓄熱炉2(ホットストーブ)は、製鉄プロセスにおいて溶鉱炉羽口に高温空気を供給するために使用される熱風炉と同じく、内部に通気性蓄熱体を備えている。この通気性蓄熱体は、例えば、多数のガス通気孔が形成された耐火物(煉瓦)を積み上げることにより構成される。この通気性蓄熱体を高温の熱媒ガスgが通過することにより、熱媒ガスgの熱が通気性蓄熱体に蓄えられ(蓄熱工程)、一方、蓄熱された高温の通気性蓄熱体を低温の熱媒ガスgが通過することにより、通気性蓄熱体の熱で熱媒ガスgが加熱される(放熱工程)。通常、蓄熱炉2の外殻は鋼製の耐圧容器である。本実施形態では、蓄熱炉2は2基(蓄熱炉2,2)設けられているが、3基以上設けてもよい。各蓄熱炉2の大きさは任意であるが、通常、直径が数メートル〜十メートル程度、高さが数十メートル〜百メートル程度である。
前記熱交換器3は、器内を通過する熱媒ガスgと水を熱交換させ、水から蒸気を生成させるものであり、この熱交換器3には、ポンプ9により水タンク8から給水配管10を通じて必要量且つ必要水質の水が供給される。
前記循環流路4は、2基の蓄熱炉2で蓄熱工程と放熱工程を交互に行うために必要な開閉弁及び循環ファンを備えた配管機構を有する。すなわち、この配管機構は複数の開閉弁5と循環ファン6を備え、各蓄熱炉2について蓄熱工程と放熱工程の切り替えが可能であって、且つ蓄熱工程中の蓄熱炉2とレシーバー1との間で熱媒ガスgを循環させるガス循環系と、放熱工程中の蓄熱炉2と熱交換器3との間で熱媒ガスgを循環させるガス循環系を同時に形成させることが可能な配管機構である。
配管機構は、具体的には以下のような構成を有する。すなわち、各蓄熱炉2,2の一端側に接続される流路44,44は、それぞれ2つの分岐流路440,441を有し、このうち分岐流路440がレシーバー1の熱媒ガス出側の流路40に接続され、一方、分岐流路441が熱交換器3の熱媒ガス入側の流路41に接続されている。また、各蓄熱炉2,2の他端側に接続される流路45,45は、それぞれ2つの分岐流路450,451を有し、このうち分岐流路450がレシーバー1の熱媒ガス入側の流路42に接続され、一方、分岐流路451が熱交換器3の熱媒ガス出側の流路43に接続されている。そして、流路42と流路43には、それぞれ循環ファン6a,6bが設けられている。また、各分岐流路440には開閉弁5a,5bが、各分岐流路441には開閉弁5c,5dが、各分岐流路450には開閉弁5e,5fが、各分岐流路451には開閉弁5g,5hが、それぞれ設けられている。なお、以上の配管機構を構成する配管は、必要な保温構造を有する。
循環ファン6aは、レシーバー1と任意の蓄熱炉2との間で熱媒ガスgを循環させ、循環ファン6bは、任意の蓄熱炉2と熱交換器3との間で熱媒ガスgを循環させる。なお、循環ファン6aを流路40に、循環ファン6bを流路41に、それぞれ設けてもよい。
循環ファン6a,6bは、300℃程度の温度にも耐えられる耐熱性を有しており、図示しない制御装置により、送風量を調節できるようになっている。
この実施形態では、熱交換器3で生成した蒸気をさらに加熱することができる加熱装置7を備えている。この加熱装置7では熱源として燃料が用いられ、必要に応じて蒸気を加熱した後、下工程に送る。
下工程が蒸気タービン及び発電機による発電工程である場合には、この発電用の蒸気タービン及び発電機と上述した蒸気生成装置とにより太陽熱発電装置が構成される。
次に、本発明の蒸気生成方法について説明する。
本発明の蒸気生成方法は、熱媒ガスgを、複数の鏡体を備えた集光装置により太陽光線が集光されるレシーバー1と、内部に通気性蓄熱体を備えた蓄熱炉2との間で循環させ、この循環中、レシーバー1に集光された太陽光線で熱媒ガスgを加熱するとともに、該熱媒ガスgの熱を蓄熱炉2に蓄熱する工程X(蓄熱工程)と、熱媒ガスgを、前記工程Xを経た蓄熱炉2と熱交換器3との間で循環させ、この循環中、蓄熱炉2に蓄えられた熱を熱媒ガスgに放熱するとともに、該熱媒ガスgを熱交換器3で水と熱交換させて蒸気を生成させる工程Y(放熱工程)を有する。この蒸気生成方法では、複数基の蓄熱炉2を用い、各蓄熱炉2で工程Xと工程Yを交互に行うとともに、複数基の蓄熱炉2で工程Yを順番に行うことにより、蒸気を連続的に生成させることが好ましい。また、熱交換器3で生成した蒸気をさらに加熱装置7で加熱することができる。
熱媒ガスgの種類は任意であるが、通常は空気が用いられる。
以下、図1に示す実施形態の装置を用いる場合を例に、図2及び図3に基づき本発明の蒸気生成方法の一実施形態を説明する。この実施形態では、熱媒ガスgとして空気を用いる。なお、図2及び図3に示す開閉弁5a〜5hは、白抜きのものが開状態、黒く塗りつぶしたものが閉状態であることを示す。
ここで、蓄熱炉2で蓄熱工程が、蓄熱炉2で放熱工程がそれぞれ行われるとした場合(第1ステップ)、図2に示すように、開閉弁5b,5c,5f,5gを閉状態、開閉弁5a,5d,5e,5hを開状態とし、空気をレシーバー1と蓄熱炉2間で循環させる流路42→流路40→流路44(分岐流路440を含む)→流路45(分岐流路450を含む)からなるガス循環系(以下、「ガス循環系(i)」という)と、空気を熱交換器3と蓄熱炉2間で循環させる流路43→流路45(分岐流路451を含む)→流路44(分岐流路441を含む)→流路41からなるガス循環系(以下、「ガス循環系(ii)」という)を、それぞれ形成する。
前記ガス循環系(i)では、循環ファン6aにより空気をレシーバー1と蓄熱炉2間で循環させ、さきに述べた工程X(蓄熱工程)が行われる。集光装置Sにより太陽光線がレシーバー1の受光面に集光され、レシーバー1(受光面にある伝熱管)を通過する空気が加熱される。このときレシーバー受光面での集光倍率(ヘリオスタット鏡面積の合計÷レシーバー受光面積)は500〜1000倍程度である。また、受光面にある伝熱管の外面温度は600〜900℃程度で、レシーバー出口における空気の温度は500〜700℃である。このとき、レシーバー受光面に届く太陽光線のエネルギーに対して、空気が加熱されて得るエネルギーの割合は75%以上になるようにレシーバーが設計されている。レシーバー1から出た500〜700℃の高温空気は、蓄熱炉2を通過する過程で炉内部の通気性蓄熱体を加熱して蓄熱炉2に熱を蓄え、300℃以下の温度で蓄熱炉2を出る。このようにして、蓄熱炉2に太陽光線のエネルギーが蓄えられる。このとき、蓄熱炉2内部の温度分布は、ガス入側(流路44側)が500〜700℃、ガス出側(流路45側)が300℃程度である。
一方、前記ガス循環系(ii)では、循環ファン6bにより空気を熱交換器3と蓄熱炉2間で循環させ、さきに述べた工程Y(放熱工程)が行われる。熱交換器3には、ポンプ9により水タンク8から水が供給される。この工程Yが行われる蓄熱炉2は、既に前工程(工程X)で蓄熱された状態にある。空気は蓄熱炉2を通過する過程で炉内部の通気性蓄熱体により480〜680℃程度まで加熱された後、熱交換器3に入る。この熱交換器3では、空気と水が熱交換されて蒸気(飽和蒸気又は過熱蒸気)が生成する。空気は200℃以下の温度で熱交換器3を出る。
熱交換器3で生成した蒸気は、下工程の要求を満たさない場合は、加熱装置7で燃料を熱源として加熱された後、下工程に送られる。このような加熱が可能であることにより、下工程で要求する蒸気の温度条件が高温側に変化した場合でも、容易に対応することができる。
以上のような操業を一定時間行うと、蓄熱炉2には熱(太陽エネルギー)が十分蓄えられて、蓄熱炉2の出側の流路45,42を流れる空気の温度が上昇し、循環ファン6aの耐熱使用温度に近づいてくる。一方、蓄熱炉2では熱(太陽エネルギー)が消費されて、蓄熱炉2の出側の流路44,41を流れる空気の温度が低下し、熱交換器3で製造される蒸気の温度が低下してくる。
そのような時点で、蓄熱炉2で前記工程X(蓄熱工程)が、蓄熱炉2で前記工程Y(放熱工程)がそれぞれ行われる操業に切り替える(第2ステップ)。すなわち、図3に示すように、開閉弁5a,5d,5e,5hを閉状態、開閉弁5b,5c,5f,5gを開状態とし、空気をレシーバー1と蓄熱炉2間で循環させる流路42→流路40→流路44(分岐流路440を含む)→流路45(分岐流路450を含む)からなるガス循環系と、空気を熱交換器3と蓄熱炉2間で循環させる流路43→流路45(分岐流路451を含む)→流路44(分岐流路441を含む)→流路41からなるガス循環系を、それぞれ形成する。そして、両ガス循環系において蓄熱工程と放熱工程が行われるが、その詳細は、蓄熱炉2と蓄熱炉2が逆になるだけで、図2について述べたと同様である。
以上のような操業を一定時間行い、蓄熱炉2に熱(太陽エネルギー)が十分蓄えられて、蓄熱炉2の出側の流路45,42を流れる空気の温度が上昇して循環ファン6aの耐熱使用温度に近づき、一方、蓄熱炉2の熱(太陽エネルギー)が消費されて、蓄熱炉2の出側の流路44,41を流れる空気の温度が低下し、熱交換器3で製造される蒸気の温度が低下してくると、再び図2の操業、すなわち、蓄熱炉2で前記工程X(蓄熱工程)が、蓄熱炉2bで前記工程Y(放熱工程)がそれぞれ行われる操業に切り替える。
以上のようなステップを繰り返すことで、太陽光線がレシーバー1に到達している限りは、太陽光線のエネルギーを回収し、蒸気を生産し続けることができる。
図4(ア),(イ)は、本発明法の操業形態例を示しており、横軸は時間、縦軸は蓄熱炉2と蓄熱炉2が蓄熱、放熱、保熱のどの状態にあるかを示している。
図4(ア)の操業形態では、太陽からの受光が可能な時間帯のみ、蓄熱炉2と蓄熱炉2で蓄熱と放熱を交互に行い、蒸気を連続的に生成させている。一方、太陽からの受光ができない時間帯では、蓄熱炉2と蓄熱炉2ともに保熱状態であり、空気の循環は行われず、蒸気は生成されない。
一方、図4(イ)の操業形態は、次のようにして行われる。蓄熱炉2では、夜間Aから昼間Aの初期まで保熱を行い、昼間Aにおいて、午前中、日が昇り、レシーバー1の受光量が一定程度以上になってから蓄熱を開始し、午後、日が傾いて、レシーバー1の受光量が一定程度以下になったら蓄熱を停止し、保熱状態とする。保熱状態では空気の循環は行われず、蒸気は生成されない。一方、蓄熱炉2からの放熱は、夜間A、昼間Aを通して24時間連続的に行う。この場合、24時間連続した放熱が可能となるよう、循環ファン6bは送風量を下げた運転が行われる。翌日は、蓄熱炉2からの放熱を夜間B、昼間Bを通して24時間連続的に行い、一方、蓄熱炉2では、夜間Bから昼間Bの初期まで保熱を行い、昼間Bにおいて、午前中、日が昇り、レシーバー1の受光量が一定程度以上になってから蓄熱を開始し、午後、日が傾いて、レシーバー1の受光量が一定程度以下になったら蓄熱を停止し、保熱状態とする。図4(イ)の操業形態では、蓄熱炉2と蓄熱炉2で蓄熱と放熱を一日単位で交互に行うことにより、昼夜を問わず蒸気を連続的に生産し続けることができる。
1 レシーバー
2,2,2 蓄熱炉
3 熱交換器
4 循環流路
5,5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5h 開閉弁
6,6a,6b 循環ファン
7 加熱装置
8 水タンク
9 ポンプ
10 給水配管
40,41,42,43,44,44,45,45 流路
440,441,450,451 分岐流路
S 集光装置

Claims (7)

  1. 熱媒ガスgを、複数の鏡体を備えた集光装置により太陽光線が集光されるレシーバー(1)と、内部に通気性蓄熱体を備えた蓄熱炉(2)との間で循環させ、この循環中、レシーバー(1)に集光された太陽光線で熱媒ガスgを加熱するとともに、該熱媒ガスgの熱を蓄熱炉(2)に蓄熱する工程(X)と、
    熱媒ガスgを、前記工程(X)を経た蓄熱炉(2)と熱交換器(3)との間で循環させ、この循環中、蓄熱炉(2)に蓄えられた熱を熱媒ガスgに放熱するとともに、該熱媒ガスgを熱交換器(3)で水と熱交換させて蒸気を生成させる工程(Y)を有する蒸気生成方法であって、
    複数基の蓄熱炉(2)を用い、各蓄熱炉(2)で工程(X)と工程(Y)を交互に行うとともに、複数基の蓄熱炉(2)で工程(Y)を順番に行うことにより、蒸気を連続的に生成させることを特徴とする太陽熱を利用した蒸気生成方法。
  2. 熱交換器(3)で生成した蒸気をさらに加熱装置(7)で加熱することを特徴とする請求項1に記載の太陽熱を利用した蒸気生成方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法で生成した蒸気で蒸気タービン及び発電機を駆動し、発電を行うことを特徴とする太陽熱発電方法。
  4. 熱媒ガスgを循環させる循環流路(4)に、複数の鏡体を備えた集光装置により集光された太陽光線で熱媒ガスgを加熱するレシーバー(1)と、内部に通気性蓄熱体を備え、熱媒ガスgの通過により蓄熱又は放熱が行われる複数基の蓄熱炉(2)と、熱媒ガスgと水との熱交換で蒸気を生成させる熱交換器(3)が配置されるとともに、
    循環流路(4)は、各蓄熱炉(2)について蓄熱工程と放熱工程の切り替えが可能であって、且つ蓄熱工程中の蓄熱炉(2)とレシーバー(1)との間で熱媒ガスgを循環させるガス循環系と、放熱工程中の蓄熱炉(2)と熱交換器(3)との間で熱媒ガスgを循環させるガス循環系を同時に形成させることが可能な、複数の開閉弁(5)及び循環ファン(6)を備えた配管機構を有することを特徴とする太陽熱を利用した蒸気生成装置。
  5. 熱交換器(3)で生成した蒸気をさらに加熱する加熱装置(7)を備えることを特徴とする請求項に記載の太陽熱を利用した蒸気生成装置。
  6. 各蓄熱炉(2)の一端側に接続される流路(44)は2つの分岐流路(440),(441)を有し、このうち分岐流路(440)がレシーバー(1)の熱媒ガス出側の流路(40)に接続され、分岐流路(441)が熱交換器(3)の熱媒ガス入側の流路(41)に接続され、
    各蓄熱炉(2)の他端側に接続される流路(45)は2つの分岐流路(450),(451)を有し、このうち分岐流路(450)がレシーバー(1)の熱媒ガス入側の流路(42)に接続され、分岐流路(451)が熱交換器(3)の熱媒ガス出側の流路(43)に接続され、
    流路(42)又は(40)と流路(43)又は(41)には、それぞれ循環ファン(6)が設けられ、
    各分岐流路(440),(441),(450),(451)には、それぞれ開閉弁(5)が設けられることを特徴とする請求項4又は5に記載の太陽熱を利用した蒸気生成装置。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の蒸気生成装置と、該蒸気生成装置で生成した蒸気で駆動する蒸気タービン及び発電機を備えることを特徴とする太陽熱発電装置。
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