JP5797096B2 - 合成樹脂製管 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂製の管やパイプに関する。特に、合成樹脂の射出成形を利用して得られる管やパイプに関するものである。
管やパイプなどの中空部材は、簡単な形状であれば、射出成形により一体成形することができる。管が屈曲している場合には、管の内周面を形成する金型(コア型)を分割したり、スライド金型にしたりして、管の一体成形が可能である。
管の曲げ形状が複雑になってくると、コア型が抜けなくなるため、射出成形により管全体を一体成形することができなくなる。そのような管は、管を管軸に沿って半割れ体に分割して、それぞれの半割れ体を別途成形した後に、半割れ体を組み立てて、接合部に二次樹脂を射出成形して接合し、管とすることによって製造できる。
例えば、特許文献1には、屈曲した管状体をなす中間部を縦半割体とすると共に、その半割体の一方の一端にフランジを一体成形し、両半割体が上記中間部の長手方向に分割された接合部と上記フランジ首部とで衝合嵌合状態で2次樹脂にて接合されてなる管状体が開示されており、当該管状体によれば、端部に備えるフランジ部分を分割することなく、屈曲管状体を一対の半割体を接合して得ることができることが開示されている。
特開平7−205299号公報
合成樹脂管の用途として、管体のシール性が重視される用途がある。そして、管に内圧がかかるような場合には特に、管体のシール性の要求性が高まる。そのような用途としては、例えば、オイル圧送用のオイルパイプなどが挙げられる。
特許文献1に開示されるような合成樹脂管においては、内圧がかかった場合などに、半割れ体の接合部のシール性が不十分となりやすいという課題があることが判明した。
本発明の目的は、半割れ体を組み立てて構成される合成樹脂管において、管体のシール性を高めることにある。
発明者は、鋭意検討の結果、接合部を接続一体化する二次樹脂の収縮を活用すると、シール性を向上しうることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、管の中間部分を所定の分割面で分割し対をなす合成樹脂製半割れ体として形成し、前記半割れ体同士が接合されるべき接合部を、熱可塑性の二次樹脂によって接合一体化した合成樹脂製管であって、半割れ体への分割が、管の当該部分の中心軸の一部と平行な平面状の分割面によってなされると共に、前記接合部が閉じた環状をなすようにされ、二次樹脂が接合部の外周全体を取り囲むように射出成形されて環状の結合帯とされ、半割れ体を構成する樹脂と二次樹脂とが、二次樹脂のほうが熱膨張率の大きい樹脂となるように選択された合成樹脂製管である(第1発明)。
第1発明においては、それぞれの半割れ体の接合部の近傍の外周面には、凹溝もしくは凸条が接合部に沿うように環状に形成されており、結合帯を構成する二次樹脂が、接合部全体にわたって、前記凹溝を埋めるもしくは前記凸条を覆うようにされることが好ましい(第2発明)。
本発明の合成樹脂製管(第1発明)によれば、二次樹脂により形成された環状の結合帯が接合部を締め付けるように作用し、分割体接合部と結合帯が密着して管体のシール性が向上する。特に、半割れ体を構成する樹脂と二次樹脂とが、二次樹脂のほうが熱膨張率の大きい樹脂となるように選択されているため、結合帯を構成する二次樹脂が冷却する際に、半割れ体と比べて、結合帯の収縮量を大きくすることができ、環状の結合帯による接合部の締め付けが強くなって、合成樹脂製管のシール性を高める上で、特に効果的である。
さらに、第2発明のように、半割れ体の接合部の近傍に凹溝もしくは凸条を接合部に沿う環状に形成し、接合部全体にわたって、結合帯を構成する二次樹脂が前記凹溝を埋めるもしくは前記凸条を覆うようにした場合には、結合帯が半割れ体同士を組み付け方向に押し付けあうように付勢するようになって、さらに管体のシール性が向上する。
本発明第1実施形態の合成樹脂管の形状及び構造を示す正面図(一部断面図)、下面図、及び中央部の断面図である。 本発明第1実施形態の合成樹脂管を構成する上側半割れ体の形状を示す一部断面図である。 本発明第1実施形態の合成樹脂管を構成する下側半割れ体の形状を示す一部断面図(正面図)および下面図である。 本発明第1実施形態の合成樹脂管の中央部のより詳細な断面図である。 本発明の他の実施形態の合成樹脂管の中央部の断面図である。 本発明のさらに他の実施形態の合成樹脂管の中央部の断面図である。 本発明のさらに他の実施形態の合成樹脂管の全体形状を示す一部断面図である。
以下図面を参照しながら、オイルパイプを例として、本発明の実施形態について説明する。本発明は以下に示す個別の実施形態に限定されるものではなく、その形態を変更して実施することもできる。
図1には、本発明第1実施形態の合成樹脂製管1を示す。本実施形態の合成樹脂製管1は、オイルを通流するオイルパイプであり、管の両端に耐圧ホースなどを接続して使用される管状体である。オイルが内圧を伴って圧送される用途にも使用されうる。
合成樹脂製管1は、全体がコの字状となるような屈曲した中心線を有する曲がり管である。合成樹脂製管1は、上側半割れ体11と下側半割れ体12とを、環状の結合帯13で接合一体化して構成されている。すなわち、合成樹脂製管1の中間部分において、管壁が管壁周方向に別部材となるように所定の分割面PLで分割されて、対をなす半割れ体(即ち上側半割れ体11と下側半割れ体12)とされ、これら対をなす半割れ体が組み立てられた状態で、接合部が結合帯13によって接合一体化されて、管1が完成されている。
管体を、対をなす半割れ体とするための分割面PLは以下のように設定される。分割面PLは、管の中間部(管を分割する部分)において、管の中心軸(中心線)の一部と平行な平面状に設けられる。また、分割面PLは、対をなす半割れ体が接合されるべき接合部(接合ライン)が閉じた環状をなすように設けられる。本実施形態においては、分割面PLは、コの字状の管の中央部1cの管中心線を含むような平面で、かつ、コの字状の管の両端部1a、1bの中心線とほぼ直交するような平面となるように設けられ、その結果、対をなす半割れ体の接合部は、コの字状の管の中央部1cの長手方向に沿った、閉じた長円状となっている。
上側半割れ体11と下側半割れ体12の形状を、それぞれ、図2、図3に示す。上側半割れ体11は、コの字状の合成樹脂製管1の中間部分1cの上側半分を構成する。また、下側半割れ体12は、コの字状の合成樹脂製管1の中間部分の下側半分と、コの字状の合成樹脂製管1の両端部1a,1bを構成する。
このように分割された上側半割れ体11と下側半割れ体12とは、それぞれが射出成形などを利用して形成できる。上側半割れ体11や下側半割れ体12は、合成樹脂、好ましくは、ポリアミド樹脂やポリオレフィン樹脂などの熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂などにより構成できる。半割れ体を構成する樹脂材料は、合成樹脂製管1に要求される特性に応じて、適宜選択すればよい。
上側半割れ体11と下側半割れ体12とは、分割面PLで分割された部分、即ち、合成樹脂管1となるために接合されるべき部分(接合部)で、互いに突き合わせられるように組み立てられて、接合部の外周を取り囲むように設けられた結合帯13により接合され一体化されている。接合部は平面状の閉じた環状に設けられているので、結合帯13もまた、平面状で閉じた環状の全体形状を有している。
結合帯13は、上側半割れ体11と下側半割れ体12との接合部に、以下のようにして形成されている。結合帯13は、上側半割れ体11と下側半割れ体12を、結合帯13を形成するための射出成形金型内部に組み立てた状態で導入し、結合帯13を構成する樹脂を射出成形する、いわゆるインサート射出成形によって形成される。本出願においては、結合帯13を構成する樹脂のことを、インサート射出成形される樹脂という意味合いで、二次樹脂と呼ぶ。結合帯13を構成する樹脂は、熱可塑性樹脂である。
本実施形態においては、結合帯13を構成する二次樹脂は、上側半割れ体11と下側半割れ体12を構成する樹脂と同じ樹脂である。二次樹脂は同じ樹脂であっても良いが、異なる樹脂であってもよい。二次樹脂と、半割れ体を構成する樹脂とは、同種の樹脂(例えば一方をポリアミド樹脂とし、他方を変性ポリアミド樹脂としたり、一方をポリプロピレン樹脂とし、他方をポリエチレン樹脂とするなど)とすること、特に同じ樹脂とすることが好ましい。
接合部や結合帯13の具体的形状について、図4により、さらに詳しく説明する。図4は合成樹脂製管1の中央部1c(A−A断面部分)を、拡大して示した図である。
本実施形態においては、上側半割れ体11と下側半割れ体12とが、接合部で直接突き合わせられる部分は、印籠状の嵌めあい形状になっている。すなわち、上側半割れ体11と下側半割れ体12との分割は、管体の管壁の厚み方向に延在する対向面S1,S2と管壁の周方向に延在する摺動面S3とが組み合わされた分割面により行われている。対向面S1,S2は、半割れ体同士の組み立てに伴って互いに近づく面である。摺動面S3は、半割れ体同士の組み立てに伴って互いにスライドする面である。対向面S1,S2においては、半割れ体の対向面が半割れ体の組み付け方向に圧縮されることにより(図4の上下方向に圧縮されることにより)シール性が高められ、摺動面S3においては、摺動面S3と直交する方向に圧縮されることで(図4の左右方向に圧縮されることで)シール性が高められる。なお、図1〜図3においては上記印籠状の嵌め合い形状の図示は省略している。
また、本実施形態においては、上側半割れ体11と下側半割れ体12の接合部の近くの外周面(管になった際の外周面)に、接合部に沿うような環状の凹溝や凸条が設けられている。具体的には、上側半割れ体11の接合部の近くには、管壁から管の外側に飛び出す形状の凸条112が、連続した環状に、接合部と平行に設けられ、さらに、接合部分割面から凸条112を挟むようにして、管壁外周面に対し溝状に、凹溝111が、連続した環状に、接合部と平行に設けられている。下側半割れ体12にも、同様に、凹溝121と凸条122とが、それぞれ設けられている。
そして、結合帯13を構成する二次樹脂は、射出成形されて、これら凹溝を埋めるように、あるいは、これら凸条を覆うようになって、半割れ体11,12の接合部の外周面と密着して、結合帯13とされている、即ち、結合帯13はその内周面で、半割れ体11、12に設けられた凹溝や凸条と係合するように、半割れ体接合部の外周面と密着して形成されている。
上記、合成樹脂製管の製造方法について説明する。上側半割れ体11や下側半割れ体12は、公知の樹脂成形品の製造方法、例えば、射出成形法や注型加工法、プレス加工や切削加工などを利用して製造できる。
得られた上側半割れ体11と下側半割れ体12を用いて、結合帯13をインサート成形する。すなわち、上側半割れ体11と下側半割れ体12を組み立てた状態で、結合帯13を射出成形するための金型内部に導入して、型閉じし、溶融状態にある熱可塑性樹脂(二次樹脂)を射出して、半割れ体接合部を取り囲むように結合帯13を形成する。その後、二次樹脂を冷却した後に、型開きして、完成された合成樹脂製管1を取り出す。インサート成形工程には、公知の技術が適用でき、いわゆるダイスライド技術やダイローテーション技術を利用することもできるし、手作業で組み立てた半割れ体を金型内部に配置するようにして本工程を実施しても良い。
結合帯13をインサート成形する際に、半割れ体11,12と結合帯13とが互いに熱溶着するようにインサート成形されることが、管の強度を高める上で好ましい。なお、管の強度などの諸性能が保たれる限りにおいて、半割れ体11,12と結合帯13とは互いに非接着とされても良い。
本発明の作用効果を説明する。本発明においては、結合帯13となるべく射出成形された熱可塑性の二次樹脂が、冷却され硬化する過程において収縮する現象を利用して、合成樹脂製管1のシール性を向上させることができる。
すなわち、熱可塑性樹脂の射出成形により形成される結合帯13は、あらかじめ成形されてからインサート成形に供される半割れ体11,12と比べ、インサート成形時の樹脂の収縮度が大きい。そして、結合帯13は、平面状で閉じた環状の全体形状をしているため、結合帯13は内側に向かって収縮変形しようとする。
そのため、半割れ体11,12の接合部付近の外周面と、結合帯13の内周面との間には、結合帯が半割れ体接合部を締め付けるような力が働き、結合帯13が、対をなす半割れ体11,12の接合部を締め付けるようになる。この力により、結合帯内周面と半割れ体接合部外周面が互いに密着するので、合成樹脂製管1のシール性が向上する。
この際、結合帯(すなわち接合部)の全体形状は、閉じた環状のものであれば、結合帯の長さ方向の収縮が結合帯の内側への収縮変形に変換されて、上記効果が発揮されうる。なお、結合帯13の全体形状が平面状であることは、完全な平面形状とされていることまでは必要でなく、収縮しようとする結合帯が接合部からずれたり外れたりしない限りにおいて、平面を外れた少し曲がった形状とされていても、上記効果は発揮される。
好ましくは、分割面PLと直交する方向から見た際の、環状の結合帯13の形状が、上記実施形態のように、長円状とされる、あるいは、楕円状、円状のような凸な形状とされることが好ましく、このような形状はシール性の向上に寄与する。
また、半割れ体同士が直接突き合わせられている部分(分割面の部分)が、印籠状とされていることがシール性向上の観点から好ましい。印籠状とされていると、結合帯13による接合部の締め付けによって、摺動面S3が押し付けられるようになり、摺動面S3によるシール効果が期待できるからである。また、半割れ体11,12の接合部が互いに印籠状に形成されていれば、インサート成形時に半割れ体の接合部がずれないので、成形不良が未然に防止され、成形品の成形品質も向上しうる。
そして、さらに、それぞれの半割れ体11,12の接合部の近傍の外周面には、凹溝もしくは凸条が接合部に沿うように環状に形成されており、かつ、結合帯13を構成する二次樹脂が、接合部全体(全周)にわたって、前記凹溝を埋めるもしくは前記凸条を覆うようにされた場合には、以下のように、シール性がさらに向上しうる。
即ち、結合帯13となるべく射出成形された二次樹脂は、凹溝を埋め、あるいは凸条を覆って、半割れ体11,12のそれぞれと強固に一体化され、半割れ体11,12と結合帯13は、もはや半割れ体が分離する方向(図4の上下方向)にずれないようになる。この状態から二次樹脂が冷却され収縮すると、半割れ体11,12が組みつけられる方向(図4の上下方向)に沿っても結合帯13が収縮することになって、結合帯13により、半割れ体11,12の接合部の端面同士が互いに押し付けあうような力が働くことになる。(上記第1実施形態においては、特に、対向面S1,S2の部分で、端面同士が押し付けられることになる。)従って、これら端面同士の間でも、半割れ体同士が押し付けられて密着し、合成樹脂製管1のシール性がより向上しうる。
また、上記第1実施形態のように、半割れ体を構成する樹脂と二次樹脂とが同種の樹脂、より好ましくは、同じ樹脂材料とされていれば、半割れ体と結合帯とが互いに密着した状態で溶着されるので、合成樹脂管1の強度やシール性がより向上しうる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に本発明の他の実施形態や改変例について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分についてはその詳細な説明を省略する。また、以下に示す実施形態は、その一部を互いに組み合わせて、あるいは、その一部を互いに置き換えて実施することもできる。
上記第1実施形態における半割れ体の接合部近傍の凹溝や凸条は、本発明において必須ではなく、本発明は、凹溝や凸条を備えない形態で実施することもできる。
管に内圧がかかる用途において合成樹脂製管1が使用される場合には、内圧がかかった状態でも、シール性の劣化が防止できるよう、それぞれの半割れ体の接合部の近傍の外周面には、凹溝もしくは凸条が接合部に沿うように環状に形成されて、かつ、結合帯を構成する二次樹脂が、接合部全体(全周)にわたって、前記凹溝を埋めるもしくは前記凸条を覆うようにされることが好ましい。このように構成すると、内圧がかかった状態でのシール性の向上に効果的である。
なお、半割れ体接合部近傍に設けられる凹溝や凸条は、必ずしも上記第1実施形態のように、対称に設けなければなわないわけではなく、例えば、一方の半割れ体に凹溝のみを設け、他方の半割り体に凸条のみを設け、結合帯によって、凹溝を埋め、凸条を覆うようにしたような形態であっても良い。以下に示す実施形態にも示すように、凹溝や凸条は適宜組み合わせて設けることができる。
結合帯を構成する二次樹脂の材料としては、半割れ体と同種の樹脂であっても良いが、半割れ体を構成する樹脂よりも、二次樹脂のほうが熱膨張率の大きい樹脂となるように、樹脂を選択することも、好ましい実施の形態である。このようにすると、結合帯を構成する樹脂が冷却する際に、半割れ体11,12と比べて、結合体13の収縮量を大きくすることができ、合成樹脂製管のシール性を高める上で、特に効果的である。
図5や図6には、接合部や結合帯の断面形状のバリエーションを示す。
図5に示す第2実施形態の合成樹脂製管2においては、半割れ体21,22の接合部の分割面に関し、対向面S1,S2が設けられる点は第1実施形態と同様であるが、対向面S1,S2の間の部分は、全体としてテーパ状となる傾斜した面S4とされている。このテーパ面S4は、半割れ体同士が突き合わせられ押し付けられると、テーパ面同士が互いに押し付けられるような傾きとされている。このようなテーパ状に傾斜した面S4によって半割れ体21,22の接合部を当接させるようにすると、結合帯23が収縮しようとして、半割れ体同士を図5の図面上下方向に密着させようとする力が、テーパ面S4に作用してテーパ面S4を密着させ、面S4の部分でのシール性を効果的に高めることができる。
なお、本実施形態においては、半割れ体21,22の接合部近傍には、環状の凹溝211,221が形成されて、結合帯23はこれら凹溝を埋めるような形態で成形され、一体化されている。
図6に示す第3実施形態の合成樹脂製管3においては、半割れ体31,32が互いに突き合わされる部分S1は、平坦な平面状とされている。本発明において、半割れ体が突き合わせられる部分は必ずしも印籠状とされている必要はない。
また、本実施形態においても、半割れ体31,32の接合部近傍の外周面に環状の凹溝が設けられ、凹溝を埋めるように結合帯33が形成されているが、凹溝を構成する面の1つが、図6に示す断面において、半割れ体の接合面S1に近い側が、S1から遠い側よりも、管の径方向で外側となるように形成された傾斜面T1となるようにされている。
結合帯33と半割れ体外周面とが、そのような傾斜面T1で密着していることによって、環状の結合帯33が半割れ体接続部を内側に向かって締め付ける力と、結合帯33が半割れ体同士を(図の上下方向に)押し付けるようにする力とが、相乗的に作用して、半割れ体31,32同士が押し付けられる面S1や、結合帯33が半割れ体を締め付ける面T1を、強固に密着させるようになる。これにより、シール性を効果的に高めうる。
本発明の合成樹脂製管はさまざまな用途に使用できる。例えば、オイルを通流するオイルパイプや、気体を送るガスパイプなどに使用できる。そして、本発明の合成樹脂製管は特に気密性や液密性を要求される管として、好ましく使用できる。
上記実施形態の説明においては、簡単な屈曲形状の合成樹脂製管について説明したが、管の具体的形状は、必要に応じ、より複雑なものとできる。例えば、管(や半割れ体)には、必要に応じ、取付部や固定部、フランジ部、バルジ部(管端に設けられる環状の凸条)などを設けることができる。
また、管を2つ以上の半割れ体で構成しても良い。例えば、図7に示すように、折れ曲がったS字状の管4のような場合には、3つの半割れ体41,42,43を2つの環状の結合帯44,45により接合一体化して、本発明を実施できる。
本発明の合成樹脂製管は、シール性に優れており、気体や液体を搬送する管路を形成することができて、産業上の利用価値が高い。
1 合成樹脂製管
11 上側半割れ体
12 下側半割れ体
13 結合帯
111、121 凹溝
112、122 凸条
2 合成樹脂製管
21 上側半割れ体
22 下側半割れ体
23 結合帯
3 合成樹脂製管
31 上側半割れ体
32 下側半割れ体
33 結合帯
4 合成樹脂製管
41、42、43 半割れ体
44,45 結合帯

Claims (2)

  1. 管の中間部分を所定の分割面で分割し対をなす合成樹脂製半割れ体として形成し、前記半割れ体同士が接合されるべき接合部を、熱可塑性の二次樹脂によって接合一体化した合成樹脂製管であって、
    半割れ体への分割が、管の当該部分の中心軸の一部と平行な平面状の分割面によってなされると共に、
    前記接合部が閉じた環状をなすようにされ、
    二次樹脂が接合部の外周全体を取り囲むように射出成形されて環状の結合帯とされ
    半割れ体を構成する樹脂と二次樹脂とが、二次樹脂のほうが熱膨張率の大きい樹脂となるように選択された合成樹脂製管。
  2. それぞれの半割れ体の接合部の近傍の外周面には、凹溝もしくは凸条が接合部に沿うように環状に形成されており、
    結合帯を構成する二次樹脂が、接合部全体にわたって、前記凹溝を埋めるもしくは前記凸条を覆うようにされた請求項1に記載の合成樹脂製管。
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