JP5795020B2 - 浮泥回収装置及び浮泥回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水底近傍の浮泥を回収、除去するための浮泥回収装置及び浮泥回収方法に関するものである。
従来から、水底に溜まったへどろ等の底泥を、効率的に浚渫するための、浚渫装置が開発されている。浚渫装置は、例えば、掻揚手段と、排泥ポンプと、掻揚手段とによって掻き揚げられたへどろを、排泥ポンプの吸引口へと案内するためのスクリューコンベヤとを、ケーシングに内蔵したものである。掻揚手段は、回転軸を中心として、回転軸の軸方向に板状に延びる掘削刃が、回転軸の周方向に等間隔で設置された、いわゆるロータリーシェーバーである。そして、台船に載置又は据え付けた、クレーン、バックホウ等の重機によって浚渫装置を吊り下げ、水底へと沈降させて、へどろ等の底泥を浚渫するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−188057号公報
ところで、近年、環境汚染対策への要請がより一層高まる中で、ヘドロ等の底泥を回収するだけでなく、水底近くを浮遊する浮泥についても、効率的な回収作業を可能とすることが求められている。本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、浮泥の回収作業を効率的に行うための技術を提供することにある。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)水底に沿って回収ヘッドを移動させることにより、水底近傍に溜まった浮泥を回収する浮泥回収装置であって、回収ヘッドと、該回収ヘッドを着脱可能に保持する重機とを含み、前記回収ヘッドは、少なくとも浮泥回収方向前側の側面に開口し、回収ヘッド内部に浮泥を取り込む掻き込み口と、掻き込み口から掻き込まれた浮泥を回収ヘッド外部へと吸引する吸引口とを備えるケーシングを備え、該ケーシングには、前記掻き込み口を介して前記ケーシング内部へと浮泥を掻き込む掻き込み手段と、ケーシング内部に掻き込まれた浮泥を前記吸引口へと案内する案内手段とを含み、前記回収ヘッドが、対向する二方向の浮泥回収方向の各々に対して浮泥を回収可能となるように、前記重機に装着されている浮泥回収装置。
本項に記載の浮泥回収装置は、回収ヘッドの、少なくとも浮泥回収方向前側の側面に開口する掻き込み口から、水と共に浮泥を回収ヘッド内部へと取り込むものである。この際、掻き込み手段によって、浮泥を回収ヘッド内部へと強制的に掻き込み、ケーシングの吸引口から、回収ヘッド外部へと浮泥を吸引することで、浮泥を回収するものである。又、掻き込み手段によってケーシング内部に掻き込まれた浮泥を、案内手段によって吸引口へと案内することで、ケーシング内部に掻き込まれた浮泥の回収を促すものである。しかも、回収ヘッドが、対向する二方向の浮泥回収方向の各々に対して浮泥を回収可能となるように、重機に装着されていることから、重機によって対向する二方向に回収ヘッドを往復移動させる間、回収ヘッドにより連続して浮泥の回収を行うものである。
なお、回収ヘッドを着脱可能に保持する重機については、バックホウ等の、保持した回収ヘッドの姿勢を一定(例えば水平一定状態)に維持したまま、任意の三次元方向へと移動させることが可能な、汎用重機を用いることができる。
(2)上記(1)項において、前記掻き込み手段は、複数のパドルが螺旋状かつ不連続に配置されたパドルシャフトである浮泥回収装置。
本項に記載の浮泥回収装置の掻き込み手段は、複数のパドルが螺旋状かつ不連続に配置されたパドルシャフトであることから、これを回転させて水と共に浮泥を掻きこむ際、不連続に配置されたパドル間の隙間から、水が適度に抜けることとなる。このため、パドルシャフトの回転に伴う動圧抵抗が小さくなり、パドルシャフトの駆動に必要なトルクも小さく抑えられる。そして、パドルシャフトの強度、パドルシャフトの駆動手段の出力、ケーシングの強度を低く抑えることで、回収ヘッドの小型軽量化が図られる。なお、不連続に配置されたパドルにより構成される螺旋の条数は、基本的には一条で足りるが、この数を増やすこととすれば、浮泥をより多く掻き込みできる。一方、パドルにより構成される螺旋の条数を増やすと、パドルシャフトを回転させるための、駆動トルクの増大を来たすことから、諸条件を勘案して螺旋の条数を定めることとする。
(3)上記(2)項において、前記重機と、前記回収ヘッドの前記ケーシングに設けられた前記吸引口から浮泥を吸引するためのポンプとが、台船に搭載されている浮泥回収装置。
本項に記載の浮泥回収装置は、回収ヘッドのケーシングに設けられた吸引口から浮泥を吸引するためのポンプが、重機と共に台船に搭載されることで、回収ヘッドの重量の増大を回避するものである。そして、台船に搭載した重機により、水底から所定の高さに保持した回収ヘッドを、対向する二方向への往復動作させる間、台船上のポンプによって、連続して浮泥の回収を行うものである。更に、浮泥の回収作業の進行に併せて台船を移動させ、広範囲に渡る浮泥の回収を行うものである。
(4)上記(3)項において、前記案内手段は螺旋状に連続する案内板を有するスクリューコンベアである浮泥回収装置。
又、案内手段は螺旋状に連続する案内板を有するスクリューコンベアであるが、案内手段はケーシング内部に掻き込まれた浮泥を吸引口へと案内するものであることから、スクリューコンベヤの回転に伴う同圧抵抗は元々小さく、スクリューコンベヤの駆動手段の出力は低く抑えられる。
(5)上記(4)項において、前記パドルシャフト及び前記スクリューコンベヤは、各々、独立した駆動手段を備え、該駆動手段の各々は、前記パドルシャフト及び前記スクリューコンベアの各軸線から、オフセットした位置に配置されており、動力伝達機構を介して、前記パドルシャフト及び前記スクリューコンベアの一端部に動力を伝達するように構成されている浮泥回収装置(請求項)。
そして、パドルシャフト及びスクリューコンベヤの各々に独立した駆動手段を備えることで、各駆動手段の動力負担を抑え、動力手段の小型化が図られる。又、駆動手段の各々が、パドルシャフト及びスクリューコンベアの各軸線から、オフセットした位置に配置されていることで、回収ヘッドの平面視で、ケーシングの巾方向に駆動手段が突出する突出量を抑える。そして、駆動手段によって水底近傍の水流が乱れることにより、水底近くに浮遊する浮泥を巻き上げてしまうことを、防ぐものである。
(6)上記(5)項において、前記回収ヘッドの前記重機に対する装着部分は、垂直軸周りに回転する回転機構を備える浮泥回収装置(請求項2)。
本項に記載の浮泥回収装置は、回収ヘッドの対向する二方向への往復動作のうち、一方向の動作に際しては、移動方向前方から、掻き込み口、掻き込み手段、案内手段の順で並ぶように、回収ヘッドの重機に対する装着部分に設けられた回転機構によって、回収ヘッドを回転させ、位置決めする。そして、一方向へと回収ヘッドが移動する間、掻き込み手段と案内手段とによって、回収ヘッドの掻き込み口から、水と共に浮泥を回収ヘッド内部へと取り込み、浮泥を回収する。当該一方向の動作を終了した時点で、回転機構を動作させて、回収ヘッドを対向するもう一方の方向に対して、移動方向前方から掻き込み口、掻き込み手段、案内手段の順で並ぶように、回収ヘッドを回転させる。そして、対向するもう一方の方向へと回収ヘッドが移動する間、同様に、掻き込み手段と案内手段とによって、回収ヘッドの掻き込み口から、水と共に浮泥を回収ヘッド内部へと取り込み、浮泥を回収する作業を繰り返すものである。
(7)上記(5)(6)項において、前記パドルシャフトは、異なる形状のパドルを着脱可能に構成されている浮泥回収装置(請求項3)。
本項に記載の浮泥回収装置は、施工場所における、浮泥、固結土、植物の根が張った土である等の性状に応じて、パドルシャフトのパドルを、最適形状のパドルへと適宜交換するものである。そして、施工場所の性状の如何に関わらず、掻き込み手段によりケーシング内部へと、浮泥を効率的に掻き込むものである。
(8)上記(5)から(7)項において、前記ケーシングには、前記ケーシングの後方に生じる濁りを抑え、前記吸引口へと向う水流を形成するためのカバーを備える浮泥回収装置(請求項4)。
本項に記載の浮泥回収装置は、回収ヘッドを移動させて、掻き込み口から水と共に浮泥を回収ヘッド内部へと取り込む際に、ケーシングの後方に生じる濁りの発生をカバーによって抑え、浮泥が拡散することを防ぐものである。又、カバーによって、ケーシングの後方の浮泥を吸引口へと向うように水流を形成することでも、浮泥が拡散することを防ぐものである。
(9)上記()から(8)項において、前記回収ヘッドの水底からの高さを一定にして、水底に沿って回収ヘッドを移動させるための、運転支援手段を備える浮泥回収装置(請求項)。
本項に記載の浮泥回収装置は、回収ヘッドの水底からの高さを一定にするための、運転支援手段による示唆に沿って、水底に沿って回収ヘッドを移動させることで、浮泥の回収をより効果的に行うものである。なお、運転支援手段としては、回収ヘッドや重機の位置を三次元データとして把握し、重機の運転主体に対してその位置をリアルタイムで知らせるものが用いられる。例えば、重機の操作を作業者が行うような場合には、重機の運転台に回収ヘッドの位置表示手段を設置し、作業者がこの位置表示手段を監視しながら、回収ヘッドの水底からの高さが一定となるように、重機を操作するものである。又、重機が自動運転されるものである場合には、回収ヘッドや重機の位置を示す三次元データに基づき、重機の自動制御部において、回収ヘッドの水底からの高さが一定となるように自動運転されるものである。
(10)上記()から(9)項の浮泥回収装置を用い、前記回収ヘッドを水底の上方の所定高さで、水底に沿って対向する二方向に交互に移動させ、この際、移動方向前方に対し、前記掻き込み口、前記掻き込み手段及び前記案内手段の順で並ぶように回収ヘッドの向きを設定して、浮泥を回収する浮泥回収方法(請求項)。
本項に記載の浮泥回収方法は、重機によって、対向する二方向に回収ヘッドを移動させることで、対向する二方向への往復動作の間、回収ヘッドにより連続して浮泥の回収を行う。この際、回収ヘッドの移動方向前方に対し、掻き込み口、掻き込み手段及び案内手段の順で並ぶように回収ヘッドの向きを設定して、対向する二方向の浮泥回収方向の各々に対して、浮泥を回収するものである。
なお、上記(9)項の運転支援手段を備える浮泥回収装置の場合には、運転支援手段による示唆に沿って、回収ヘッドの水底からの高さを一定にして、水底に沿って回収ヘッドを移動させることで、浮泥の回収をより効果的に行うものである。
(11)上記(10)項において、水底の性状に応じて異なる形状のパドルを前記掻き込み手段に装着して、浮泥を回収する浮泥回収方法(請求項)。
本項に記載の浮泥回収方法は、施工場所における、浮泥、固結土、植物の根が張った土である等の性状に応じたパドルを、掻き込み手段に装着することで、施工場所の性状の如何に関わらず、ケーシング内部へと浮泥を、効率的に掻き込むものである。
本発明はこのように構成したので、浮泥の回収作業を効率的に行うことが可能となる。
本発明の実施の形態に係る浮泥回収装置の、全体構成を示す模式図である。 図1に示される浮泥回収装置の、回収ヘッドを示すものであり、(a)は側面図、(b)は裏面図である。 図2に示される回収ヘッドの、(a)は平面図、(b)は正面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面に基づいて説明する。
本発明の実施の形態に係る浮泥回収装置10は、回収ヘッド12と、回収ヘッド12を着脱可能に保持する重機14とを含むものである。そして、重機14は台船16に搭載されている。又、後述のごとく回収ヘッド12から浮泥M(図2(a)にのみ示す)を吸引、回収するためのポンプ18についても、台船16上に配置されている。
図1の例では、回収ヘッド12を保持する重機16には、バックホウが用いられており、バックホウのアーム14aに、回収ヘッド12が着脱可能に装着されている。又、図示の重機16は、バックホウの旋回台を台船16に直接的に据付けたものであるが、適宜、クローラを備える汎用のバックホウを、台船16上に載置、固定して用いることとしても良い。
回収ヘッド12は、図2、図3に示されるように、ケーシング20を備えている。このケーシング20は、全体的には直方体の箱状をなし、少なくとも浮泥回収方向前側の側面に開口し、回収ヘッド12内部に浮泥Mを取り込むための、掻き込み口20aが形成されている。又、ケーシング20には、掻き込み口20aから掻き込まれた浮泥Mを、回収ヘッド12の外部へと吸引するための吸引口20bが、浮泥回収方向の後側に形成されている。図示の例では、ケーシング20の後方壁面から、サブケーシング20cが後方へと突出しており、このサブケーシング20cに吸引口20bが開口している。
そして、ケーシング20の内部には、掻き込み手段22と、案内手段24とが配置されている。掻き込み手段22は、掻き込み口20aを介してケーシング20の内部へと浮泥Mを掻き込むためのものであり、掻き込み口20aの近くに配置されている。一方、案内手段24は、ケーシング内部に掻き込まれた浮泥Mを吸引口20bへと案内するものであり、吸引口20bの近くに配置されている。なお、図示の例では、掻き込み口20aは、浮泥回収方向前側の側面からケーシング20の底面にまで広がっている。そして、ケーシング20の底面には、必要に応じて案内手段24の近傍付近から後方へと延び、更にサブケーシング20cの底面を覆うようにして、平板状の底板20d(図2(a)参照)を設けることとしても良い(なお、図2(b)では、便宜上、底板20dの図示を省略している。)。
本実施の形態における掻き込み手段22は、複数のパドル22aが螺旋状かつ不連続に配置されたパドルシャフトが用いられ、その両端部がケーシング20に軸支されたものである。このパドルシャフトは、パドル22aを、必要に応じて異なる形状のものと交換できるよう、着脱可能に構成されている。パドル22aの着脱構造は、ボルト止め等適切な手段によるものである。又、案内手段24には、螺旋状に連続する案内板24aを有するスクリューコンベアが用いられ、その両端部がケーシング20に軸支されたものである。又、案内板24aの螺旋は、吸引口20bへ向けて浮泥Mを案内することが可能な方向に形成されている。図示の例では、案内手段24の全長の中央部分が、吸引口20bに最も近い位置にあることから、案内板24aの螺旋も、案内手段24の全長の中央部分を基準として対称形をなしている。そして、案内手段24が回転することで、案内手段24の両端から中央部分へと浮泥を案内し、吸引口20bへと浮泥を集めるものである。
更に、掻き込み手段22及び案内手段24は、各々、独立した駆動手段26、26を備えている。これらの駆動手段26、26は、図示の例では油圧モータが用いられている。又、図示の例では、駆動手段26、26は、掻き込み手段22及び案内手段24の軸線と同軸に配置されるのではなく、ケーシング20の上方にオフセットするように配置されている。そして、駆動手段26、26は、ベルト、チェーン、ギヤ等の動力伝達機構28、28を介して、掻き込み手段22及び案内手段24の一端部に動力を伝達するように構成されている。この構成により、回収ヘッド12の平面視(図3(a))で、ケーシング20の巾方向に駆動手段26、26が突出する突出量を抑える。そして、駆動手段26、26によって水底GL近傍の水流が乱れることにより、水底GL近くに浮遊する浮泥M(図2(a)参照)を巻き上げてしまうことを、防ぐものである。
又、回収ヘッド12の重機14に対する装着部分は、垂直軸周りに回転する回転機構30を備えている。図示の例では、回転機構30は、回収ヘッド12のケーシング20に固定されたブラケット32と、重機14に装着されるアタッチメント34との間に配置されている。そして、油圧シリンダ36を動力源として、鉛直軸C周りに回転可能な軸受により、アタッチメント34に対してブラケット32を、180°の範囲で水平回転させるものである。この回転機構30によって、回収ヘッド12が、対向する二方向の浮泥回収方向の各々に対して、浮泥Mを回収可能となるように、重機14に装着された状態となっている。
更に、回収ヘッド12には、カバー38が設けられている。このカバー38は、浮泥Mの回収作業時に、ケーシング20の後方に生じる濁りの発生を抑え、吸引口20bへと向う水流を形成するためのものである。図示の例では、カバー38はケーシング20の浮泥回収方向後側を囲むように、帯状の金属板を固定してなるものである。又、図示の例では、カバー38と、サブケーシング20cとの間に溜まる浮泥Mを、吸引口20bへと流すための開口20e(図2(a)参照)が、サブケーシング20cの壁部に形成されている。
図中、サブケーシング20cに連結された配管40は、吸引口20bと台船16上に配置されたポンプ18とを連結するベント管である。又、配管40とポンプ18とは、フレキシブルホース等を介して接続されている。
更に、図1に示されるように、本発明の実施の形態に係る浮泥回収装置10は、回収ヘッド12の水底GLからの高さを一定にして、水底に沿って回収ヘッド12を移動させるための、運転支援手段42を備えている。図1には、運転支援手段42として、重機14の操作を作業者が行う場合の具体的構成が示されている。この例では、重機14を搭載する台船16の位置を、台船上管理室44に三次元座標系で表示するための、台船位置表示システム46と、重機14に装着された回収ヘッド12の位置を、重機14の運転台48に三次元座標系で表示するための、回収ヘッド位置表示システム50とを備えている。
台船位置表示システム46は、GPS52、台船16に設けられた喫水計54、重機14のアーム14aの先端部等に装着された音響測定器56、地上に設置された潮位伝送器からの情報を受ける潮位計58等の情報を適宜利用して、台船16の位置を割り出し、表示するものである。又、回収ヘッド位置表示システム50は、GPS52、重機14のアーム14aの適所に配置した傾斜計52等の情報や、台船位置表示システム46と相互通信を行って得られる台船位置情報等を適宜利用して、回収ヘッド12の位置を割り出し、表示するものである。
そして、重機14を操作する作業者は、重機の運転台48に三次元座標系で表示される、回収ヘッド12のリアルタイムでの位置情報に基づき、回収ヘッドの水底GLからの高さが一定となるように、重機を操作するものである。
なお、重機14が自動運転される構成を採用する場合には、重機14のコントローラによって、回収ヘッド12の位置情報をリアルタイムに把握し、回収ヘッドの水底GLからの高さが一定となるように、重機を自動運転することとなる。
さて、上記構成をなす本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能となる。
すなわち、本発明の実施の形態に係る浮泥回収装置10は、回収ヘッド12を構成するケーシング20の、少なくとも浮泥回収方向前側の側面に開口する掻き込み口20aから、水と共に浮泥Mを回収ヘッド12の内部へと取り込むものである。この際、掻き込み手段22によって、浮泥Mを回収ヘッド12のケーシング20の内部へと強制的に掻き込み、ケーシング20の吸引口20bから、回収ヘッド12の外部へと浮泥Mを吸引することで、浮泥Mを回収するものである。又、掻き込み手段22によってケーシング20の内部に掻き込まれた浮泥Mを、案内手段24によって吸引口20bへと案内することで、ケーシング20の内部に掻き込まれた浮泥Mの回収を促すものである。更に、回収ヘッド12が、対向する二方向の浮泥回収方向の各々に対して浮泥Mを回収可能となるように、重機14に装着されていることから、重機14によって対向する二方向に回収ヘッド12を往復移動させる間、回収ヘッド12により連続して浮泥Mの回収を行うことが可能である。
なお、回収ヘッド12を対向する二方向に往復動作させる間は、ポンプ18における吸引可能最大密度(濃度)を予め設定し、その密度を上回らないよう、ポンプ18の運転制御、回収ヘッド12の水底GLからの高さ制御、回収ヘッド12の移動速度制御、加水希釈による密度調整等を行うことで、任意の層厚で浮泥Mの吸引回収を、高能率に行うことが可能となる。
又、本発明の実施の形態に係る浮泥回収装置10は、回収ヘッド12の重機14に対する装着部分である、ブラケット32及びアタッチメント34の間に設けられた、垂直軸C周りに回転する回転機構30によって、重機14に対して回収ヘッド12が回転可能に構成されている。このため、回収ヘッド12の対向する二方向への往復動作のうち、一方向の動作に際して、移動方向前方から、掻き込み口20a、掻き込み手段22、案内手段24の順で並ぶように、回収ヘッド12を回転させ、位置決めすることができる。そして、一方向へと回収ヘッド12が移動する間、掻き込み手段22と案内手段24とによって、回収ヘッド12のケーシング20の掻き込み口20aから、水と共に浮泥Mを回収ヘッド12のケーシング20内部へと取り込み、浮泥Mを回収することができる。又、当該一方向の動作を終了した時点で、回転機構30を動作させて、対向するもう一方の方向に対して、移動方向前方から掻き込み口20a、掻き込み手段22、案内手段24の順で並ぶように、回収ヘッド12を回転させることができる。そして、対向するもう一方の方向へと回収ヘッド12が移動する間、同様に、掻き込み手段22と案内手段24とによって、回収ヘッドのケーシング20の掻き込み口20aから、水と共に浮泥Mを回収ヘッド12内部へと取り込み、浮泥Mを回収する作業を繰り返すことが可能となる。
又、本発明の実施の形態に係る浮泥回収装置10の掻き込み手段22には、複数のパドル22aが螺旋状かつ不連続に配置されたパドルシャフトが用いられていることから、これを回転させて水と共に浮泥Mを掻きこむ際、不連続に配置されたパドル22a間の隙間から、水が適度に抜けることとなる。このため、パドルシャフトの回転に伴う動圧抵抗が小さくなり、パドルシャフトの駆動に必要なトルクも小さく抑えられる。このため、パドルシャフトの強度、パドルシャフトの駆動手段26の出力、ケーシング20の強度を低く抑えることで、回収ヘッド12の小型軽量化が図られるものである。
又、案内手段24は螺旋状に連続する案内板を有するスクリューコンベアであるが、案内手段24はケーシング20の内部に掻き込まれた浮泥Mを吸引口20bへと案内するものであることから、スクリューコンベヤの回転に伴う同圧抵抗は元々小さく、スクリューコンベヤの駆動手段26の出力は低く抑えられる。そして、パドルシャフト及びスクリューコンベヤの各々に独立した駆動手段26を備えることで、各駆動手段26の動力負担を抑え、動力手段26の小型化が図られるものである。
又、本発明の実施の形態に係る浮泥回収装置10は、施工場所における浮泥Mの滞留状態のみならず、固結土、植物の根が張った土である等の性状に応じて、掻き込み手段22であるパドルシャフトのパドル22aを、最適形状のパドルへと適宜交換することで、施工場所の性状の如何に関わらず、ケーシング20の内部へと、浮泥Mをより効率的に掻き込むことが可能となる。
又、本発明の実施の形態に係る浮泥回収装置10は、回収ヘッド12を移動させて、ケーシング20の掻き込み口20aから、水と共に浮泥Mを回収ヘッド12内部へと取り込む際に、ケーシング20の後方に生じる濁りの発生をカバー38によって抑え、浮泥Mが拡散することを防ぐものである。又、カバー38によって、ケーシング20の後方の浮泥Mを吸引口20bへと向かうように水流を形成することで、より確実に、浮泥Mが拡散することを防ぐことが可能となる。
又、本発明の実施の形態に係る浮泥回収装置10は、回収ヘッド12のケーシング20に設けられた吸引口20bから浮泥Mを吸引するためのポンプ18が、重機14と共に台船16に搭載されることで、回収ヘッド12の重量の増大を回避することが可能となる。このため、回収ヘッド12の小型軽量化と併せて、重機14に、本実施の形態に係るバックホウのごとく汎用重機を流用することも可能となる。そして、台船16に搭載した重機14により、水底GLから所定の高さに保持した回収ヘッド12を、対向する二方向への往復動作させる間、ポンプ18によって連続して浮泥Mの回収を行うことが可能となる。更に、浮泥Mの回収作業の進行に併せて台船16を移動させ、広範囲に渡る浮泥Mの回収を行うことが可能となる。
又、本発明の実施の形態に係る浮泥回収装置は、運転支援手段42による示唆に沿って、回収ヘッド12の水底GLからの高さを一定にして、水底GLに沿って回収ヘッド12を移動させることで、浮泥Mの回収をより効果的に行うことが可能となっている。
10:浮泥回収装置、12:回収ヘッド、14:重機、16:台船、18:ポンプ、20:ケーシング、20a:掻き込み口、20b:吸引口、22:掻き込み手段、22a:パドル、24:案内手段、24a:案内板、26:駆動手段、30:回転機構、38:カバー、 42:運転支援手段GL:水底、M:浮泥

Claims (7)

  1. 水底に沿って回収ヘッドを移動させることにより、水底近傍に溜まった浮泥を回収する浮泥回収装置であって、
    回収ヘッドと、該回収ヘッドを着脱可能に保持する重機とを含み、
    前記回収ヘッドは、少なくとも浮泥回収方向前側の側面に開口し、回収ヘッド内部に浮泥を取り込む掻き込み口と、掻き込み口から掻き込まれた浮泥を回収ヘッド外部へと吸引する吸引口とを備えるケーシングを備え、
    前記重機と、前記回収ヘッドの前記ケーシングに設けられた前記吸引口から浮泥を吸引するためのポンプとが、台船に搭載されており、
    前記ケーシングには、前記掻き込み口を介して前記ケーシング内部へと浮泥を掻き込む掻き込み手段と、ケーシング内部に掻き込まれた浮泥を前記吸引口へと案内する案内手段とを含み、前記掻き込み手段は、複数のパドルが螺旋状かつ不連続に配置されたパドルシャフトであり、前記案内手段は、螺旋状に連続する案内板を有するスクリューコンベアであり、前記パドルシャフト及び前記スクリューコンベアは、各々、独立した駆動手段を備え、該駆動手段の各々は、前記パドルシャフト及び前記スクリューコンベアの各軸線から、オフセットした位置に配置されており、動力伝達機構を介して、前記パドルシャフト及び前記スクリューコンベアの一端部に動力を伝達するように構成されており、
    前記回収ヘッドが、対向する二方向の浮泥回収方向の各々に対して浮泥を回収可能となるように、前記重機に装着されていることを特徴とする浮泥回収装置。
  2. 前記回収ヘッドの前記重機に対する装着部分は、回転機構を備えることを特徴とする請求項1記載の浮泥回収装置。
  3. 前記パドルシャフトは、異なる形状のパドルを着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の浮泥回収装置。
  4. 前記ケーシングには、前記ケーシングの後方に生じる濁りを抑え、前記吸引口へと向う水流を形成するためのカバーを備えることを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の浮泥回収装置。
  5. 前記回収ヘッドの水底からの高さを一定にして、水底に沿って回収ヘッドを移動させるための、運転支援手段を備えることを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の浮泥回収装置。
  6. 請求項1から記載の浮泥回収装置を用い、前記回収ヘッドを水底の上方の所定高さで、水底に沿って対向する二方向に交互に移動させ、この際、移動方向前方に対し、前記掻き込み口、前記掻き込み手段及び前記案内手段の順で並ぶように回収ヘッドの向きを設定して、浮泥を回収することを特徴とする浮泥回収方法。
  7. 水底の性状に応じて異なる形状のパドルを前記掻き込み手段に装着して、浮泥を回収することを特徴とする請求項記載の浮泥回収方法。
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