JP3743002B2 - 泥土等処理方法とその処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、港湾、河川、湖沼などにおける土砂や泥土等を浚渫し、これを処理する泥土等処理装置とその処理装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
港湾、河川並びに湖沼などにおいて、水質浄化、環境改善などを図る目的で、堆積する泥土等の浚渫が行われる。
【0003】
特公平7−55320号公報には、水底の土砂や泥土等を浚渫して浚渫船上にあける手段と、前記浚渫船上に設けられ前記土砂や泥土等を砕岩、砂利などの固形物から分離する手段と、分離された前記土砂や泥土等を目的地に圧送するためのポンプ手段と、パイプにより目的地に送られた土砂や泥土等を収納し固化材と混合する泥土処理手段とを備えた泥土等処理装置であって、前記分離する手段にフイダー装置を設け、このフイダー装置は、等間隔に設けた複数の軸と、これら各軸を等速かつ同方向に回転駆動する駆動部と、前記軸に少なくとも一対設けられるブレードとを有し、隣接する前記軸の前記ブレード相互が回転時に間隔を置いて交差するように構成したものである(段落0005段)。これにより、水底より浚渫した土砂や泥土等をパイプを通して目的地まで圧送し、この土砂や泥土等に固化材を混合して再利用することができる。また、分離手段においては、回転する各ブレードにより、土砂や泥土等に含まれる雑物,粘性土塊などが回転かつ上下動しながら移動して分離あるいは崩壊する(段落0006段)。
【0004】
このように、特公平7−55320号では、浚渫後得られる土砂や泥土等に含まれる水分が少なくこの後汚土処理する際、水を抜く手間がかからず、さらに処理後の泥土3の養生期間も短くすみ、処理効率の向上が図れる。さらに目的地に送られた泥土3を固化材に混合することにより、固化された泥土3を舗装道路の基礎材など土木資材や建設資材として再利用することが可能となる(段落0015段)。しかし、固化材を混合して処理するものであるから、養生時間を要した。
【0005】
そこで、浚渫泥土の処理方法の一つとして、余水を含んだ浚渫泥に凝集材を添加混合し、沈降・濃縮処理を行い、フィルタプレスなどの機械脱水機にて強制濾過して泥土の水分を除去することにより泥土を土木材料として利用する方法があり、機械脱水機を用いることにより養生時間が不要となる。例えば、特開平8−128068号公報には、浚渫船から給送される浚渫泥土を貯留してこの浚渫泥土の量及び濃度を管理するための貯泥槽と、該貯泥槽から送られる浚渫泥土を凝集剤とともに攪拌して泥土分を濃縮沈降させるスラリー槽と、該濃縮沈降した泥土分を脱水処理する脱水処理装置とからなる(特許請求の範囲)浚渫泥土の処理システムがあり、浚渫船は、例えばいわゆる高濃度浚渫船と呼ばれるもので、多量の水分を含んで泥嚀化したヘドロ等を浚渫泥土を、余水の吸込みを極力抑えながら高濃度で浚渫し、ポンプ圧送等により送泥パイプを介して、海域内の浚渫場所からこの近傍の陸上に設けた処理システムに輸送する機能を備えている(段落0012段)。
【0006】
しかし、フィルタプレス(特開平8−128068号公報の段落0021段)を用いるものでは特開平8−257317号公報のように、浚渫バケットを備えたバケット浚渫船により浚渫土を水路から浚渫し、バケット浚渫汚泥槽に輸送,貯留する。浚渫土をバースクリーン、又は振動グリズリーバーに送り1次分離挟雑物を1次分離する。(段落0025段)1次分離汚泥は、円筒形解砕、洗浄機により固形分をスラリー化する(段落0026段)。さらに、2次分離と3次分離が完了したスラリーをスラリー移送ポンプにより(段落0027段)移送し、高圧フィルタプレス(段落0028)によりプレス濾過する、とあるように、泥土をフィルタプレスに圧入するまえに、脱水の際の障害要因である雑物(固形物)を除去する必要があり、前記スラリー槽により、余分水を多く含む浚渫泥土に対して凝集剤を混合して沈降濃縮処理した後、フィルタプレスに送る必要がある。このようにスラリー槽における処理で上澄水が発生する。
【0007】
このように、上記特開平8−128068号公報及び特開平8−257317号では、処理場において、挟雑物を分離する分離装置や沈殿処理するスラリー槽等が必要となり、これら装置を設置する施設の場所を確保する必要があると共に、該施設において発生する前記上澄水等を処理する必要があった。
【0008】
そこで、本発明は、汚泥の沈降濃縮処理を不要とし、浚渫泥土から安価にして土木材料を得ることができる泥土等処理方法とその処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の処理方法は、水底の土砂や泥土等をグラブバケットにより70〜90%の含泥率で浚渫船上に浚渫すると共に前記グラブバケット内で浚渫した土砂や泥土等を攪拌し、前記浚渫船において、前記浚渫した土砂や泥土等に含まれる雑物や砂利などの固形物を分離し、前記固形物を分離した前記土砂や泥土等を、攪拌した後、前記浚渫船上に設けられたポンプ手段により目的地に圧送し、前記浚渫後、前記目的地まで脱水処理することなく圧送された土砂や泥土等を、フィルタプレスにより脱水して土木材料とする方法である。
【0010】
この請求項1の構成によれば、水底より浚渫した含泥率70〜90%の土砂や泥土等から雑物や砂利などの固形物を浚渫船において分離し、圧送の前に攪拌し、パイプを通して目的地まで圧送し、この含泥率の高い泥土をそのままプレスにより脱水して土木材料を得ることができ、目的地において分離施設などが不要となり、泥土から土木材料を安価に形成することをできる。
【0011】
また、請求項1の構成によれば、塊や粘性の高い泥土を加水処理することなく攪拌して解泥し、流動性を高めることができる。このように流動性の高い泥土に処理できるから、パイプ圧送時の圧力損失が低減され、長距離移送に対応可能となる。また、処理装置における解泥工程が不要となる。
【0012】
また、請求項1の構成によれば、高濃度浚渫を行うことにより、フィルタプレスの前の沈降濃縮処理を省略でき、処理装置の簡略化が可能となる。
【0013】
また、請求項2の処理方法は、目的地が前記浚渫船又は処理船である。
【0014】
この請求項2の構成によれば、水上に処理装置を設けるため、陸上において処理施設の場所を確保する必要がなく、処理装置をそのまま浚渫場所に移動して処理を行うことができる。
【0015】
請求項3の装置は、請求項1記載の泥土等処理方法に用いられる泥土等処理装置であって、水底の土砂や泥土等を70〜90%の含泥率で浚渫して浚渫船上にあけるグラブバケットと、このグラブバケット内に設けられた回転攪拌手段と、前記浚渫船上に設けられ前記土砂や泥土等を雑物や砂利などの固形物から分離する分離手段と、前記浚渫船上に設けられ分離した前記土砂や泥土等を攪拌する攪拌手段と、前記浚渫船上に設けられ攪拌した土砂や泥土等を目的地に圧送するためのポンプ手段と、目的地まで脱水処理することなく圧送された土砂や泥土等をプレスにより脱水して土木材料とするフィルタプレスとを備えるものである。
【0016】
この請求項3の構成によれば、グラブバケットにより水底より含泥率70〜90%の土砂や泥土等を浚渫し、この土砂や泥土等から浚渫船において雑物などの固形物を分離し、分離後の土砂や泥土等を圧送の前に攪拌し、パイプを通して目的地まで圧送し、この含泥率の高い泥土をそのままプレスにより脱水して土木材料を得ることができ、泥土を土木材料として利用できる。
【0017】
また、請求項3の構成によれば、塊や粘性の高い泥土を加水処理することなく攪拌して解泥し、流動性を高めることができる。このように流動性の高い泥土に処理できるから、パイプ圧送時の圧力損失が低減され、長距離移送に対応可能となる。また、処理装置における解泥工程が不要となる。
【0018】
また、請求項4の装置は、前記目的地が前記浚渫船又は処理船である。
【0019】
この請求項4の構成によれば、水上に処理装置を設けるため、陸上において処理施設の場所を確保する必要がなく、処理装置をそのまま浚渫場所に移動して処理を行うことができる。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。図1ないし図18は、本発明の第1実施例を示し、同図に示すように、鋼製からなる9つの中空なブロック2を組立てた浚渫船1は、湖沼、河川、港湾などの泥土3の浚渫場所Aの底に打設した固定用ストッパ4により位置固定され、前記浚渫船1上に周知の自走式バックフォー5が搭載され、このバックフォー5のアーム6の先端には交換可能な密閉油圧型グラブバケット7が装置されている。これらバックフォー5、アーム6、グラブバケット7により浚渫手段8が構成される。尚、前記浚渫船1は9つのブロック2に分解して各ブロック2ごとに運搬することができる。
【0021】
前記浚渫船1の略中央位置上部には上部が開口した有底な分離槽9が設けられ、この上部開口は前記泥土3から木、ビニールなどの固形物(図示せず)を分離する一次振動スクリーン10が斜めに設けられ、この一次振動スクリーン10は図示しない振動機構を有し、このスクリーン10の側方には該スクリーン10によって泥土3より分離された木、ビニールなどの前記固形分を排出する排出路11が設けられている。前記分離槽9内にはその底部の開口部9Aに泥土3を送る横送りスクリューコンベア12と複数の縦送りスクリューコンベア13が設けられ、前記開口部9Aには下方に連通する排出口14が設けられている。この排出口14の下部には図示しない振動機構を有し雑物や砂利などの固形物(図示せず)を分離する例えば1辺5〜10m/mメッシュ程度の二次振動スクリーン15が設けられ、この下部にはホッパー16が設けられている。このホッパー16の側方には前記二次振動スクリーン15により分離された雑物や砂利などの前記固形物を排出する排出路17が設けられている。そして前記一次振動スクリーン10、二次振動スクリーン15等により分離手段18が構成される。
【0022】
前記ホッパー16の下部開口には連通管19が設けられ、この連通管19の下部が、攪拌手段たる撹拌槽20の上部に連通され、この撹拌槽20内には撹拌翼21Aを有する撹拌ローター21が設けられ、図示しない回転駆動装置により撹拌翼21Aが回転し撹拌槽20内の泥土3を撹拌する。またこの撹拌槽20の他側には接続管22が設けられ、この接続管22はポンプ手段であるピストン式高圧ポンプ23の吸込管23Aに接続されている。
【0023】
図3に示すように、前記ピストン型高圧ポンプ23には図示しない原動機の回転が伝達されるプーリー24が設けられ、このプーリー24の回転をシリンダ25内のピストン26の往復運動に換える伝達機構27を有し、前記シリンダ25と圧力容器28の上部側とを伝達管29により連結し、前記圧力容器28の下部に連絡管30を連結し、この連絡管30の他端にバルブ31を設け、このバルブ31は吐出側32方向のみ開成し、さらに前記連絡管30の途中に分岐して前記吸込管23Aが連結され、この分岐箇所に該吸込管23Aから連絡管30内への流入方向にのみ開成するバルブ33が設けられている。そして前記吸込管23Aから流入した前記泥土3は前記圧力容器28の略中央高さ位置まで流入し、この圧力容器28内上部から前記伝達管29内とシリンダ25内に油が充填され、前記ピストン26の後退により圧力容器28内の泥土3の高さが上昇し吸込管23Aから前記撹拌槽20側の泥土3が連絡管30内に流入し、前記ピストン26の前進により、前記バルブ33が閉成状態で吐出側32のバルブ31が開成し、泥土3が吐出側32へと圧送される。
【0024】
尚、前記ポンプ23の原動機等は前記浚渫船1上に設置した図示しない発電機から電源が供給される。
【0025】
図1及び図10に示すように、前記ピストン型高圧ポンプ23の吐出側32に接続された鋼管等からなる圧送管34は陸上の目的地に設けられた泥土処理手段である泥土処理装置35へと延設されている。尚、図中36は前記浚渫場所A箇所において前記圧送管34に装着された浮子体である。
【0026】
前記泥土処理装置35には、複数の受泥槽71が設けられ、前記圧送管34を通って移送された泥土3が、それら受泥槽71に送られ、これら受泥槽71から図示しないポンプにより管路72を通って貯泥槽73に送られ、この貯泥槽73には、管路74から脱水助剤75が送られ、その内部で泥土3と脱水助剤75とが攪拌翼(図示せず)などにより攪拌混合される。前記脱水助剤75は消石灰やポリ塩化アルミニウムなどであり、後述するフィルタプレスによる泥土3の脱水性を向上するものである。脱水助剤75を混合した泥土3は、図示しないポンプにより管路76を通って高圧フィルタプレス77に圧入され、プレスにより泥土3を濾過脱水し、この濾水は濾水槽78に貯留し、脱水バッチ完了後、フィルタプレス77に開枠により、取り出された脱水汚泥塊をコンベア79により移送する。このように浚渫後、汚泥3はフィルタプレス77に至るまで脱水処理することなく移送され、該フィルタプレス77によりプレスにより脱水される。例えば、プレス処理手段たる前記フィルタプレス77は、図10の概略図に示すように、固定フレーム81と締込板82の間に、複数枚の濾布を張設した濾板83を複数枚配置すると共に、これら濾板83間に濾室を形成し、前記締込板82を油圧シリンダ84により移動することにより、前記濾室内の泥土をプレスして濾過脱水するものなどある。尚、脱水汚泥塊が土木材料となり、塊のままで使用したり、あるいは破砕して使用することもできる。
【0027】
さらに、図4〜図9に示すように、前記分離手段18の前にフイダー装置45を設けて分離手段18Aを構成している。すなわち前記密封油圧型グラブバケット7で採取された泥土3を、前記フイダー装置45で処理した後、前記分離手段18に送るように構成するものである。
【0028】
前記フイダー装置45は平面略長方形形状のフレーム46の上部にホッパー47を設け、フレーム46の長手方向側板間に軸受48,48Aを介して複数の軸49を等間隔で軸支し、この軸49に一対のブレード50を交換可能に取り付け、該フレーム46の下部にシュート部51を設けており、このシュート部51の下部には開口部51Aを設ける。前記軸49の一側端部には一対かつ一体のスプロケット52,52Aと、これらスプロケット52,52Aの回転を該軸49に伝達する保護トルクリミッター53が設けられ、また隣り合う軸49のスプロケット52,52Aに交互にチェーン54を掛装するとともに、フレーム46の一側のスプロケット52に掛装したチェーン54Aにより前記フレーム46の一側下部に設けた正逆転可能な可変速原動機55の回転が伝達され、各軸49が同期すなわち同方向に等速回転するようになっている。そして、前記スプロケット52,52A,保護トルクリミッター53,チェーン54,54A及び可変速原動機55により駆動部55Aが構成される。前記ホッパー47は上部が開口するとともに側面は安息角をなし、かつ前記密封油圧型グラブバケット7の容量より大きな容量を有している。また、前記フレーム46の他側には前記ホッパー47内と連通するシュウター56が斜設されている。また、フレーム46は、一側下部に支持脚57が設けられ、この支持脚57の下部はヒンジ部58を介して前記浚渫船1上に固定支持されており、他側は伸縮可能な支持油圧シリンダー59により支持され、この支持油圧シリンダー59の上下はフレーム46の下部と浚渫船1上とに枢着されている。
【0029】
前記ブレード50は、鋼製,硬質ゴムなどからなる等ピッチ台形波状形状をなし、すなわち平板に等間隔で台形開口部50Aを形成したものであり、該ブレード50の端部が前記軸49を上下に挟むようにしてそれぞれ一対ずつ取り付けられ、かつボルト・ナット等の取付部材62によって該軸49より取り外し交換可能になっている。また、隣接する軸49の前記ブレード50相互は例えば5ミリ程度の間隔をおいて各ブレード50の台形開口部50A内を交差するよう配置され、かつ隣接するブレード50に角度θの差を90度以内に設定している。すなわち一側軸49のブレード50に対して隣接する他側軸49のブレード50は図5中時計回り方向63に例えば80度程度進んだ角度θに設定される。また、前記フレーム46には一側に固定式のブレード50を設け、他側はブレードを設けずに前記シュウター56上部に連通するように開口64を設けている。
【0030】
尚、ここで、本発明における含泥率について説明すると、図21(A)の棒グラフに示すように、水底の泥土3(原泥)は土粒子と水とからなり、全体体積V1に対して、土粒子の体積Vs,水の体積Vwで、V1=Vs+Vwである。そして、図21(B)に示すように、実際に浚渫した泥土3(浚渫泥)には原泥と共に余分な水が浚渫されるから、浚渫した泥土3において、土粒子の体積Vsのままであるが、水の体積Vwは増加し、浚渫した泥土3は体積V2となる。そして、含泥率P(%)は、原泥と浚渫泥の体積比であり、次の数式で表される。
【0031】
P=V1/V2×100(%)
次に、前記グラブバケット7の詳細を説明すると、図11〜図20に示すように、前記グラブバケット7は、左右のバケット102,102を開閉可能に有し、これらバケット102,102は、複数の爪103を有する底板104,104と、半円形の左右の側板105,105と、上板106,106とを連続して備えると共に、それらバケット102,102は、前後を側壁107,107によりそれぞれ塞いでいる。尚、左右のバケット102,102は、前記爪103以外は、左右対称であり、閉成状態で、底板104,104が突き合わされると共に、側壁107,107の合せ目107A,107Aが突き合わされる。前記バケット102の上部には、前後に枢軸108,108が設けられ、これら枢軸108,108により、バケット102が基部109に枢支され、前記枢軸108の上方に作動部110が設けられ、左右のバケット102,102の作動部110,110が油圧シリンダなどの開閉手段111に連結されている。そして、開閉手段111が伸縮すると共に、図示しない同期機構により、左右のバケット102,102が左右対称に開閉するようになっている。
【0032】
前記バケット102の前後方向中央には、気密ケース121が設けられ、この気密ケース121の上部は前記バケット102の外部に突出され、その気密ケース121の上部に、駆動スプロケット122を回動可能に枢支すると共に、この駆動スプロケット122を回動する回転手段たる油圧モータ123を設け、この油圧モータ123はケース123A内に気密に収納され、さらに、バケット102内において、前記気密ケース121内に従動スプロケット124を回動可能に枢支し、それらスプロケット122,124間に無端チェーン125を掛装している。尚、図中121Aは、前記気密ケース121の中央壁部である。前記従動スプロケット124の前後に軸部126,126を設け、これら軸部126,126を気密ケース121の外部に突出し、この突出した内軸部126,126の外端に、フランジ127,127を固着している。また、前記前後の側壁107,107に軸受128,128を設け、これら軸受128,128に外軸部129,129が回動可能に設けられ、外軸部129,129の内端に、フランジ130,130を固着している。前記フランジ127,130の間には、前後方向の回転軸131が設けられ、この回転軸131は軸方向両端に前記フランジ127,130に接合するフランジ127A,130Aを有し、この回転軸131には、外側からほぼ等間隔で、攪拌手段たる撹拌爪132,133,134,135が設けられ、それら撹拌爪132,133,134,135は、それぞれ回転軸131の左右方向両側に一対ずつ突設され、隣合う撹拌爪132,133,134,135のなす角度は、ほぼ45度となっている。尚、図12においては、説明のために、撹拌爪132,133,134,135を同じ位置に図示している。外側の撹拌爪132の先端には、軸方向の爪部132Aが外向きに突設され、この爪部132Aの外端は前記側壁107の近傍まで延設され、内側の撹拌爪135の先端には、軸方向の爪部135Aが内向きに突設され、この爪部135Aの内端は前記気密ケース121の近傍まで延設されている。さらに、中央の一方の撹拌爪133,134の先端には、軸方向の爪部133A,134Aが外向きに突設され、その爪部133Aの先端は、前記爪部132Aの内端位置と僅かな隙間を介して近接して配置されと共に、その爪部134Aの先端は、前記爪部133Aの内端位置と僅かな隙間を介して近接して配置されている。また、中央の他方の撹拌爪133,134の先端には、軸方向の爪部133A,134Aが内向きに突設され、その爪部133Aの内端は、前記爪部134Aの外端位置と僅かな隙間を介して近接して配置されと共に、その爪部134Aの内端は、爪部135Aの外端位置と僅かな隙間を介して近接して配置されている。そして、前記回転軸131は、前記側板105のなす半円の中央に位置し、すなわち、爪部132A,133A,134A,135Aの回転軌跡に対応して、側板105の内面が半円形に形成されている。また、各撹拌爪132,133,134,135は、回転軸131に突設した取付片136にボルト・ナットなどの固定部材137により着脱可能に固定されている。また、前記フランジ127,127A及びフランジ130,130Aとは、ボルト・ナット138により着脱自在に連結され、これらフランジ127,127A,130,130Aとボルト・ナット138により、回転軸131の着脱手段139を構成している。従って、ボルト・ナット138を外すことにより、回転軸131を交換することができ、これにより、浚渫する汚泥の種類に合わせた撹拌爪に交換できる。
【0033】
さらに、左右のバケット102,102における回転軸131,131において、撹拌爪132,133,134,135の回転軌跡の間には、間隔Hが設けられ、この間隔Hは20〜50センチ程度であり、本実施例では、30センチ程度としており、閉成状態のバケット102,102内の中央には、障害物収納空間140が形成されている。したがって、浚渫した汚泥内に撹拌爪132,133,134,135により処理できない障害物が含まれた場合でも、障害物収納空間140に障害物が逃げ、撹拌爪132,133,134,135の回動の邪魔にならない。そして、前記基部109は、前記アーム6に設けられている。尚、浚渫船の図示しないラダーの先端などに設けることもできる。
【0034】
さらに、前記グラブバケット7の前後と左右とを覆う左右の飛散防止カバー151,151が設けられ、これら左右の飛散防止カバー151,151は、左右の側板152,152と前後の側壁153,153とを有し、上下が開口している。また、左右の飛散防止カバー151,151は、それぞれ前後の枢軸154,154により、前記基部109に開閉可能に枢支され、それら枢軸154は、前記枢軸108と同軸に配置されている。そして、閉成状態の飛散防止カバー151,151は、側壁153,153の内端153A,153Aが突き合わされ、その閉成状態において、左右の飛散防止カバー151,151の重心は、前記枢軸154,154の左右外側にある。したがって、左右の飛散防止カバー151,151は、その自重により閉成する。また、前記飛散防止カバー151に内部には、前記バケット102の外面に係合するガイド部155が設けられ、このガイド部155は、前記バケット102が半開後に当接する位置に設けられている。尚、この例では、バケット102がほぼ42度程度開いた後に、前記ガイド部155に当接する。
【0035】
従って、前記バケット102,102が半開した後、該バケット102,102が開いて、係合部たるガイド部155に当接することにより、バケット102,102と同体的に左右の飛散防止カバー151,151が開き、一方、バケット102,102が閉まり、半開以下に閉まる(この例では、42度以下)と、飛散防止カバー151,151が自重により閉まる。
【0036】
次に、前記構成につき、その作用を説明すると、浚渫場所Aの水底に堆積した泥土3を、バックフォー5のアーム6に装着したグラブバケット7により採取する。バケット102,103内に泥土3を掻き揚げたら、油圧モータ123により回転軸131を回転し、撹拌爪132,133,134,135により内部の汚泥を撹拌して流動化させる。この場合、バケット102の側板105は、撹拌爪132,133,134,135の回転軌跡に倣った半円形に形成されているから、取り込んだ内部の汚泥が均一に撹拌される。また、バケット102の前後方向において、爪部132A,133A,134A,135Aがほぼ全長に渡って配置されているから、むらなく撹拌される。このように内部の汚泥を十分に流動化した後、バケット102,102を開いて内部の汚泥を、前記フイダー装置45のホッパー47に投入する。この場合、バケット102,102を半開きにして、底板104,104が斜め下向きになっても、飛散防止カバー151,151は閉まっており、この飛散防止カバー151,151により、四方を囲まれた状態でバケット102,102を開くことができるため、内部から落下する汚泥が周囲に飛散することなく、投入ホッパ内に正確に投入することができる。一方、バケット102,102をさらに開くと、飛散防止カバー151,151も開くから、該カバー151,151は浚渫の邪魔にならない。また、回転軸131を交換し、撹拌爪の種類を変更することにより、浚渫する汚泥の状態に合せたて撹拌処理することができる。このようにして密閉グラブバケット7により、浚渫することにより、ほぼ70〜90%の含泥率で水底の泥土3を浚渫できる。
【0037】
泥土3が投入されたフイダー装置45においては、可変速原動機55の駆動により、チェーン54,54Aを介して各スプロケット52,52Aが回転し、この回転が保護トルクリミッター53により各軸49に伝達され、各ブレード50が時計回り方向63に等速回転する。そして、密封油圧型グラブバケット7によりホッパー47に投入された泥土3は台形開口部50Aからシュート部51に落下し、一方泥土3に含まれ台形開口部50Aより大型な雑物B,粘性土塊Cは図9に示すように各ブレード50の回転により送り方向D側へと移動するとともに、隣接し角度θ差で回転する各ブレード50により回転かつ上下動しながら送り方向D側の軸49,ブレード50に衝突する。これにより粘性土塊Cにあっては崩壊して、雑物Bにあっては付着した泥土が分離して、この泥土がシュート部51へと落下する。さらに、粘性土塊Eのように回転するブレード50,50間に挟まれこれらから受ける剪断力によって崩壊する。そして大型な雑物B等はシュウター56へと送られる。また、大型でブレード50の回転により送り方向Dに送ることができない粘性土塊(図示せず)は、各ブレード50の回転によりほぼ同位置において上下動するとともに、ブレード50の先端により引っ掻きあるいは突かれて崩壊する。
【0038】
この後、泥土3は一次振動スクリーン10上にて移送され、泥土3は振動する一次振動スクリーン10により木、ビニール等の固形物が分離され、さらに、スクリーン10を通過した泥土3は、駆動する両スクリューコンベア12,13により開口部9Aにおくられ振動する二次振動スクリーン15上に落下する。この二次振動スクリーン15により泥土3にまだ含まれていた雑物や砂利等の固形物が分離され、この泥土3は、連通管19から撹拌槽20内へと落下し回転する撹拌ロータ21により泥土3中の水と砂等が均一な状態でピストン式高圧ポンプ23により圧送されて、泥土3は圧送管34を通って泥土処理装置35に送られ、上述したように、フィルタプレス77により加圧脱水され、得られた脱水汚泥塊を土木材料として利用できる。
【0039】
上記のように、密閉グラブバケット7とフィルタプレス77を備え、高濃度の泥土3をフィルタプレス77に直接圧送するため、フィルタプレスの前の泥土沈降濃縮工程を省略でき、これにより処理工程の簡略化が図られ、処理コストの低減が可能となり、さらに、濃縮余水の発生がないので、余水処理施設の規模を縮小できる。また、浚渫船1において、雑物(固形物)を圧送前に除去するため、目的地において、雑物処理を行う必要が無く、そのための施設が不要となり、処理施設全体の規模縮小が可能となる。
【0040】
このように本実施例では、請求項1に対応して、水底の土砂や泥土3等をグラブバケット7により70〜90%の含泥率で浚渫船1上に浚渫すると共にグラブバケット7内で浚渫した土砂や泥土3等を攪拌し、浚渫船1において、浚渫した土砂や泥土3等から雑物や砂利などの固形物を分離し、固形物を分離した土砂や泥土3等を、攪拌した後、浚渫船1上に設けられポンプ手段たるピストン式高圧ポンプ23により目的地に圧送し、前記浚渫後、目的地まで脱水処理することなく圧送された泥土や泥土3等を、フィルタプレスにより脱水して土木材料とするから、水底より浚渫した含泥率70〜90%の泥土や泥土3等から雑物や砂利などの固形物を浚渫船1において分離し、圧送の前に攪拌し、パイプ34を通して目的地まで圧送し、この含泥率の高い泥土3をそのままプレス77により脱水して土木材料を得ることができ、目的地において分離施設などが不要となり、泥土3から安価に土木材料を形成することができる。
【0041】
また、このように本実施例では、請求項1に対応して、塊や粘性の高い泥土を加水処理することなく攪拌して解泥し、流動性を高めることができる。このように流動性の高い泥土に処理できるから、パイプ34の圧送時の圧力損失が低減され、長距離移送に対応可能となる。
【0042】
また、このように本実施例では、請求項1に対応して、高濃度浚渫を行うことにより、フィルタプレスの前の沈降濃縮処理を省略でき、処理施設の簡略化が可能となる。
【0043】
このように本実施例では、請求項3に対応して、請求項1記載の泥土等処理方法に用いられる泥土等処理装置であって、水底の土砂や泥土3等を70〜90%の含泥率で浚渫して浚渫船1上にあけるグラブバケット7と、グラブバケット7内に設けられた回転攪拌手段たる撹拌爪 132 , 133 , 134 , 135 と、浚渫船1上に設けられ土砂や泥土3等を雑物や砂利などの固形物から分離する分離手段18と、浚渫船1上に設けられ分離した土砂や泥土3等を攪拌する攪拌手段たる攪拌槽20と、浚渫船1上に設けられ攪拌した土砂や泥土3等を目的地に圧送するためのポンプ手段たるピストン式往復ポンプ23と、目的地まで脱水処理することなく圧送された泥土3等をプレスにより脱水して土木材料とするフィルタプレス77とを備えるから、グラブバケット7により水底より含泥率70〜90%の土砂や泥土3等を浚渫し、この土砂や泥土3等から浚渫船1において固形物を分離し、分離後の土砂や泥土3等を圧送の前に攪拌し、パイプ34を通して目的地まで圧送し、この含泥率の高い泥土3をそのままプレスにより脱水して土木材料を得ることができ、泥土3を土木材料として利用できる。したがって、沈降濃縮処理が不要となり、このための施設を目的地に設ける必要がないと共に、その処理により発生する上澄水の処理などが不要となり、このように濃縮余水の発生が無く、余水処理施設の規模を縮小できる。
【0044】
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、塊や粘性の高い泥土3を加水処理することなく攪拌して解泥し、流動性を高めることができる。このように流動性の高い泥土3に処理できるから、パイプ34圧送時の圧力損失が低減され、長距離移送に対応可能となり、汚泥処理装置35が浚渫場所Aから離れた場所にあっても、浚渫から脱水までを連続処理することができる。
【0045】
図19は本発明の第2実施例を示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、前記基部109の左右に巻取装置161,161を設け、この巻取装置161により巻き取る索条162,162を、前記飛散防止カバー151,151に連結している。尚、前記巻取装置161により、前記飛散防止カバー151の開閉装置を構成している。
【0046】
そして、索条162,162を巻き取って、図19に示すように、飛散防止カバー151,151を開いた状態で、バケット102,102を全開とし、バケット102,102を閉めて浚渫を行い、索条162,162を緩めると、飛散防止カバー151,151は自重により閉成する。
【0047】
このように本実施例では、飛散防止カバー151,151の開閉装置たる巻取装置161,161を設け、バケット102,102を閉めて汚泥を取り込む際に、飛散防止カバー151よりバケット102,102を先に閉めることができ、あるいは、バケット102,102の閉成動作時に飛散防止カバー161,161を開いておくことができから、汚泥の取り込み時に飛散防止カバー161,161が邪魔になることがない。
【0048】
図20に本発明の第3実施例を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、飛散防止カバー151に浮体163を設け、この浮体163は水中において飛散防止カバー151を開成する浮力を有する。
【0049】
従って、水中においては、浮体163により飛散防止カバー151,151が開き、バケット102,102を閉めて泥土を掻き揚げた後、空中に持ち上げると、自重により、飛散防止カバー151,151が自動的に閉まり、この例においても、バケット102,102を閉めて汚泥を取り込む際に、飛散防止カバー151,151よりバケット102,102を先に閉めることができる。
【0050】
図22は本発明の第4実施例を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、処理船201を用い、この処理船201上又は前記浚渫船1上に、前記泥土処理装置35が搭載され、この例では、処理船201上に、前記圧送管34からの泥土3を溜める複数の前記受泥槽71と、前記管路72,74,76と、前記貯泥槽73と、高圧フィルタプレス77と、濾過槽78とが搭載されている。また、濾過槽78には、図示しない放流水槽と炭酸ガス中和装置を並設すると共に、該放流水槽にPH測定機や濁度測定機等の水質測定手段を設け、所定水質となるように処理してから浚渫場所に放流することもできる。尚、搭載されている泥土処理装置35の全て又は一部を前記浚渫船1上に搭載することも可能である。また、浚渫船1の構成は第1実施例と同一であるが、浚渫した泥土3を長距離移送する必要がない場合は、前記ポストン式高圧ポンプ23を用いる必要はなく、他のポンプを使用することもできる。尚、この例では、処理船201を浚渫船1と並設して浚渫場所に移動して水上で処理を行っているが、処理船201のみを埋め戻し場所や埋立て地の近傍に移動してもよい。尚、埋め戻しとは、前記土木材料を水底に投入することをいう。
【0051】
そして、水底の土砂や泥土3等をグラブバケット7により70〜90%の含泥率で浚渫船1上に浚渫し、浚渫船1において、分離手段18Aにより、土砂や泥土3等から雑物や砂利などの固形物を分離し、分離した土砂や泥土3等を必要に応じて攪拌槽20において攪拌した後、処理船201上の泥土処理装置35により処理し、得られた脱水汚泥塊を土木材料として利用できる。そして、浚渫船1と汚泥処理装置35とを並設することにより、陸上に汚泥処理装置の設置場所を確保する必要がなく、且つ処理船201単体で必要な場所に移動でき、さらに、浚渫船1により浚渫した泥土3から得られた土木材料を、その浚渫場所又はその近傍でそのまま埋め戻し材料として使用することができる。
【0052】
そして、水底の土砂や泥土等をグラブバケットにより70〜90%の含泥率で浚渫船1上に浚渫し、浚渫船1において、土砂や泥土3等に含まれる雑物や砂利などの固形物を分離し、分離した土砂や泥土3等を攪拌した後、脱水処理することなく浚渫船1又は処理船201上のプレス手段たるフィルタプレス77に送り、プレスにより脱水して土木材料とし、この土木材料を浚渫場所又は浚渫場所の近傍でそのまま埋め戻しや埋立て用の材料として使用できる。
【0053】
このように本実施例では、請求項2及び4に対応して、前記目的地が浚渫船1又は浚渫船1に並設した処理船201であるから、水上に処理装置を設けるため、陸上において処理施設の場所を確保する必要がなく、処理装置をそのまま浚渫場所に移動して処理を行うことができる。また、処理船201で形成した土木材料をそのまま処理船201近傍の埋め戻しに用いることができる。
【0054】
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形実施が可能である。例えば、プレスに用いるフィルタプレスは各種タイプのものを用いることができる。また、泥土をパイプで圧送する手段としてエアー圧送等を用いてもよく、ポンプは各種タイプのものが適用可能である。また、フイダー装置45のブレード50の形状は櫛歯状など適宜選定できるとともに、大きさ,寸法,材質なども適宜選定可能である。また保護トルクリミッター53は自動復帰式のものを用いることできる。また、一つの軸49に3枚以上のブレード50を取り付けるようにしてもよく、さらにブレード50の面に突起あるいは枠状凸部などを設けてもよい。また、グラブバケットにおける回転手段は、回転軸を回転駆動できるものであらば、各種のものを用いることができる。また、バケットの開閉動作に連動するリンク機構を設け、このリンク機構により、バケットを閉めて汚泥を取り込む際に、飛散防止カバーよりバケットが先に閉まるように構成してもよい。
【0055】
【発明の効果】
請求項1の処理方法は、水底の土砂や泥土等をグラブバケットにより70〜90%の含泥率で浚渫船上に浚渫すると共に前記グラブバケット内で浚渫した土砂や泥土等を攪拌し、前記浚渫船において、前記浚渫した土砂や泥土等に含まれる雑物や砂利などの固形物を分離し、前記固形物を分離した前記土砂や泥土等を、攪拌した後、前記浚渫船上に設けられたポンプ手段により目的地に圧送し、前記浚渫後、前記目的地まで脱水処理することなく圧送された土砂や泥土等を、フィルタプレスにより脱水して土木材料とする方法であり、汚泥の沈降濃縮処理を不要とし、浚渫泥土から安価にして土木材料を得ることができる泥土等処理方法を提供できる。
【0056】
また、請求項2の処理方法は、前記目的地が前記浚渫船又は処理船であるから、汚泥の沈降濃縮処理を不要とし、浚渫泥土から安価にして土木材料を得ることができる泥土等処理方法を提供できる。
【0057】
請求項3の装置は、請求項1記載の泥土等処理方法に用いられる泥土等処理装置であって、水底の土砂や泥土等を70〜90%の含泥率で浚渫して浚渫船上にあけるグラブバケットと、このグラブバケット内に設けられた回転攪拌手段と、前記浚渫船上に設けられ前記土砂や泥土等を雑物や砂利などの固形物から分離する分離手段と、前記浚渫船上に設けられ分離した前記土砂や泥土等を攪拌する攪拌手段と、前記浚渫船上に設けられ攪拌した土砂や泥土等を目的地に圧送するためのポンプ手段と、目的地まで脱水処理することなく圧送された土砂や泥土等をプレスにより脱水して土木材料とするフィルタプレスとを備えるものであり、汚泥の沈降濃縮処理を不要とし、浚渫泥土から安価にして土木材料を得ることができる泥土等処理装置を提供できる。
【0058】
また、請求項4の装置は、前記目的地が前記浚渫船又は処理船であるから、汚泥の沈降濃縮処理を不要とし、浚渫泥土から安価にして土木材料を得ることができる泥土等処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す正面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す平面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示すポンプを示す説明図である。
【図4】本発明の第1実施例を示すフイダー装置の要部の拡大平面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示すフイダー装置の断面説明図である。
【図6】本発明の第1実施例を示すフイダー装置の正面図である。
【図7】本発明の第1実施例を示すフイダー装置の平面図である。
【図8】本発明の第1実施例を示すフイダー装置の側面図である。
【図9】本発明の第1実施例を示すフイダー装置の断面説明図である。
【図10】本発明の第1実施例を示す汚泥処理装置の概略説明図である。
【図11】本発明の第1実施例を示すグラブバケットの断面図である。
【図12】本発明の第1実施例を示すバケットの断面図である。
【図13】本発明の第1実施例を示すグラブバケットの正面図である。
【図14】本発明の第1実施例を示すグラブバケットの側面図である。
【図15】本発明の第1実施例を示す飛散防止カバーを設けたグラブバケットの正面図である。
【図16】本発明の第1実施例を示す飛散防止カバーを設けたグラブバケットの側面図である。
【図17】本発明の第1実施例を示す飛散防止カバーを設けたグラブバケットの正面図であり、左右のバケットは半開状態である。
【図18】本発明の第1実施例を示す飛散防止カバーを設けたグラブバケットの正面図であり、左右のバケットは全開状態である。
【図19】本発明の第2実施例を示す飛散防止カバーを設けたグラブバケットの正面図であり、左右のバケット及び飛散防止カバーは全開状態である。
【図20】本発明の第3実施例を示す飛散防止カバーを設けたグラブバケットの正面図であり、左右のバケット及び飛散防止カバーは全開状態である。
【図21】含水率を説明する説明図であり、図21(A)は原泥の説明図、図21(B)は浚渫泥の説明図である。
【図22】本発明の第4実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 浚渫船
3 泥土
7 グラブバケット
18 分離手段
20 攪拌槽(攪拌手段)
23 ピストン式高圧ポンプ(ポンプ手段)
77 フィルタプレス
132,133,134,135 撹拌爪(回転攪拌手段)
201 処理船
Claims (4)
- 水底の土砂や泥土等をグラブバケットにより70〜90%の含泥率で浚渫船上に浚渫すると共に前記グラブバケット内で浚渫した土砂や泥土等を攪拌し、前記浚渫船において、前記浚渫した土砂や泥土等に含まれる雑物や砂利などの固形物を分離し、前記固形物を分離した前記土砂や泥土等を、攪拌した後、前記浚渫船上に設けられたポンプ手段により目的地に圧送し、前記浚渫後、前記目的地まで脱水処理することなく圧送された土砂や泥土等を、フィルタプレスにより脱水して土木材料とすることを特徴とする泥土等処理方法。
- 前記目的地が前記浚渫船又は処理船であることを特徴とする請求項1記載の泥土等処理方法。
- 請求項1記載の泥土等処理方法に用いられる泥土等処理装置であって、水底の土砂や泥土等を70〜90%の含泥率で浚渫して浚渫船上にあけるグラブバケットと、このグラブバケット内に設けられた回転攪拌手段と、前記浚渫船上に設けられ前記土砂や泥土等を雑物や砂利などの固形物から分離する分離手段と、前記浚渫船上に設けられ分離した前記土砂や泥土等を攪拌する攪拌手段と、前記浚渫船上に設けられ攪拌した土砂や泥土等を目的地に圧送するためのポンプ手段と、目的地まで脱水処理することなく圧送された土砂や泥土等をプレスにより脱水して土木材料とするフィルタプレスとを備えることを特徴とする泥土等処理装置。
- 前記目的地が前記浚渫船又は処理船であることを特徴とする請求項3記載の泥土等処理装置。
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