JP4937216B2 - 有機性脱水汚泥の搬送方法とその装置 - Google Patents
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Description
この脱水汚泥の圧送に用いられるポンプとしては、例えば、往復型ピストン式の圧送ポンプ(以下、ピストンポンプという)が用いられている。ピストンポンプは、ピストンの吸入工程で搬送物をシリンダーに吸入し、吐出工程で輸送管内に圧入する構成であり、吐出圧力が高く、長距離輸送が可能であるので多く利用されている。
また図15(A)は、脱水機01とピストンポンプ02のラインに、ベルトコンベアのようなコンベア06を介して構成された例である。このような構成で脱水汚泥をピストンポンプとで輸送する方法は従来周知である。
このため、含水率が低くなるほど、上記の吸入行程での搬送物の吸込み効率の低下や、圧送時における圧力損失の上昇による所要動力の増大が懸念される。
さらには、脱水汚泥は発生場所、脱水工程等の相違により、同じ含水率であっても輸送管での配管摩擦抵抗や流動性の物性値が異なることが多いので、これに対処しなければならないという問題がある。
すなわち、圧送ポンプ02に供給する前に、脱水汚泥にせん断羽根であるチョッパ010によりせん断力をかけて脱水汚泥を流動化あるいは液状化処理して配管摩擦抵抗や流動抵抗を低減させ、圧送ポンプ02の吸い込み効率を向上させるとともに脱水汚泥の圧送時における圧力損失を低減している。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、脱水汚泥全体にせん断力を効率的に付与し、圧送ポンプの吸い込み効率を向上させるとともに、脱水汚泥の圧送時における配管輸送の圧力損失を低減することができる有機性脱水汚泥の搬送方法とその装置を提供することを目的とする。
このように、脱水汚泥を搬送行程に移行する前にせん断力を付与することにより、脱水汚泥中の水分が染み出し、脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗が低減される。このため、ピストンポンプ等の圧送ポンプの吸い込み効率が向上するとともに、配管内の圧力損失を低減することができる。また、脱水汚泥全体にせん断力を低動力で効率よく付与することができるので、撹拌動力を小さくすることができ、脱水汚泥の配管輸送の省エネ化が図れる。
このように、脱水機出口若しくは前記搬送工程に移行する前のベルトコンベア出口側、つまり脱水汚泥をピストンポンプへ供給する前にローラーを用いてせん断力を付与することにより、脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗が低減し、ピストンポンプの吸い込み効率が向上するとともに、配管内の圧力損失が低減する。
このように、脱水汚泥をピストンポンプへ供給する前に、二軸スクリュー、リボンスクリュー、一軸ねじポンプ、混練機等でせん断力を付与することにより、上記したローラーによるせん断力付与と同様に、脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗が低減し、ピストンポンプの吸い込み効率が向上するとともに、配管内の圧力損失が低減する。なお、混練機として、ニーダー 、ロールミル、押出機、インクロール、及びバンバリーミキサー等が好適に用いられる。
このように、脱水汚泥にローラーで予備的にせん断力を付与することにより、例えば、一軸ねじポンプ単体でのせん断力付与が困難なほど含水率が低い汚泥であっても、効率的にせん断力を付与することができる。
また、前記有機性脱水汚泥が、生物処理後の多数の細胞群の凝集体であることを特徴とする。
さらに、前記抵抗低減手段が、前記脱水機出口若しくはベルトコンベアの出口側に設けられ、二軸スクリューのスクリュー対間の転動、リボンスクリューの転動、一軸ねじポンプのローターの転動、若しくは混練機の混練運動により行なわれることを特徴とする。
また、上述した二軸スクリュー、リボンスクリュー、一軸ねじポンプ若しくは混練機の少なくとも1つが、前記ピストンポンプを含む圧密搬送体へ有機性脱水汚泥を供給する装置であることを特徴とする。これにより、脱水汚泥にせん断力を付与するとともに、脱水機とピストンポンプを含む圧密搬送体を中継する装置として設けられる。
なお、以上述べたせん断力を付与する各装置は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
これにより、上記した方法発明と同様に、脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗が低減し、ピストンポンプの吸い込み効率が向上するとともに、配管内の圧力損失が低減するという効果を得ることができる。
これは、含水率が65%未満であると、脱水汚泥の濃度が高いため、脱水汚泥中のフロックが部分的に破壊されても、フロックに捕捉されていた水分が少なく表面に染み出す汚泥細胞間水がほとんど含有されていないことから、せん断力を付与する抵抗低減手段を円滑に作動させることが困難となり、一方、含水率が82%より高いと、脱水汚泥はある程度の流動性を既に有しているため本実施例の効果が顕著に現れないため、搬送対象である脱水汚泥の含水率を65〜82%とすることにより、抵抗低減手段を安定して運転可能で且つ該抵抗低減手段にてせん断力が付与されることにより脱水汚泥の搬送効率を大幅に向上させることが可能となる。
前記ホッパと前記ピストンポンプの間に、前記脱水汚泥を前記ホッパから前記ピストンポンプに押し込むとともに前記脱水汚泥に圧密状態下におけるせん断力を付与する前記抵抗低減手段を介在させ、前記ピストンポンプと前記抵抗低減手段とを一体化したことを特徴とする。
このように、ホッパとピストンポンプの間に抵抗低減手段を介在させ、該抵抗低減手段にて脱水汚泥にせん断力を付与することにより、脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗が低減し、ピストンポンプの吸い込み効率が向上するとともに、配管内の圧力損失が低減する。また、抵抗低減手段とピストンポンプとを一体化した構成としているため、省スペース化が可能となる。
前記一軸ねじポンプの汚泥搬送空間の圧力を検出する圧力検出手段と、前記汚泥搬送空間に連通するバイパス配管と、該バイパス配管に設けられ、通常運転時は閉の状態である開閉弁とを備え、
前記開閉弁は、前記圧力検出手段にて検出された圧力が所定の圧力以上となった時、開に制御され、前記汚泥搬送空間の脱水汚泥の一部を前記バイパス配管から逃がすようにしたことを特徴とする。
前記抵抗低減手段を二軸ニーダとしたことを特徴とする。
このように、ホッパとピストンポンプの間に二軸ニーダを介在させ、該二軸ニーダのケーシングとブレード間のクリアランスにより脱水汚泥にせん断力を付与することにより、ピストンポンプの吸い込み効率が向上するとともに、配管内の圧力損失が低減する。また、二軸ニーダとピストンポンプとを一体化した構成としているため、省スペース化が可能となる。さらにまた、従来のスクリューフィーダの一部を二軸ロータに置き換えた構成としているため、装置構成を簡素化できる。
このように、リボン式スクリュー(パドル)若しくは外周縁に複数の切欠部を有するスクリュー(パドル)を用いることにより、従来のスクリューフィーダに比べてせん断作用を向上させることが可能となる。
前記スクリューフィーダは、回転駆動される回転軸と、該回転軸に取り付けられたリボン式のスクリュー若しくは外周縁に複数の切欠部を有するスクリューと、を備えることを特徴とする。
このように、ホッパとピストンポンプの間に介在されるスクリューフィーダとして、リボン式スクリュー若しくは外周縁に複数の切欠部を有するスクリューを用いることにより、従来のスクリューフィーダに比べてせん断作用を向上させることが可能で、ピストンポンプの吸い込み効率が向上するとともに、配管内の圧力損失が低減する。さらに、装置構成を簡素化できる。
このように、ホッパ下部に二軸ニーダを設け、該二軸ニーダで脱水汚泥にせん断力を付与することにより、ピストンポンプの吸い込み効率が向上するとともに、配管内の圧力損失が低減する。また、ホッパ下部に二軸ニーダを設けて、脱水汚泥にせん断力を付与する二軸ニーダとピストンポンプとを一体化した構成としているため、省スペース化が可能となる。さらに、装置構成を簡素化できる。
さらにまた、前記脱水汚泥の含水率が、65〜82%であることが好ましい。
また、脱水汚泥をピストンポンプへ供給する前にローラーを用いてせん断力を付与することにより、脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗が低減し、ピストンポンプの吸い込み効率が向上する。さらに、脱水汚泥をピストンポンプへ供給する前に、二軸スクリュー、リボンスクリュー、一軸ねじポンプ、混練機等でせん断力を付与することにより、ローラーによるせん断力付与と同様に、脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗が低減し、ピストンポンプの吸い込み効率が向上するとともに、配管内の圧力損失が低減する。さらに、上記のせん断力を付与する装置は、後付けが可能であり、メンテナンスも容易である。
また、脱水汚泥にローラーで予備的にせん断力を付与することにより、せん断力を付与する装置単体での搬送が困難な低含水率の脱水汚泥の場合であっても、効率的にせん断力を付与することができる。
また、ホッパとピストンポンプの間に抵抗低減手段を介在させ、該抵抗低減手段により脱水汚泥にせん断力を付与することにより、脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗が低減し、ピストンポンプの吸い込み効率が向上するとともに、配管内の圧力損失が低減する。また、抵抗低減手段とピストンポンプとを一体化した構成としているため、省スペース化が可能となる。
なお本実施例では、有機性脱水汚泥として、生産過程で生じた動植物の残滓や老廃物、家畜排泄物などから生じる汚泥、例えば下水汚泥、浄化槽汚泥を脱水させた汚泥を用いている。ただし、これらに限定されるものではない。
図1において、1は汚泥を脱水させる脱水機、2はピストンポンプ、3は一軸ねじポンプである。ここで用いる脱水機1は、真空脱水機やベルトプレス等の加圧式の脱水装置、あるいは遠心分離機等の脱水装置を用いており、汚泥の含水率を60〜90%程度まで低下させる。
また、図示しないが、ピストンポンプ2に組み合わせて脱水汚泥を供給する装置として、ピストンポンプ2の軸方向に対して垂設されたホッパ(例えば円錐状、角錐状等)、若しくはピストンポンプ2の軸方向に対して並設されたスクリューフィーダや搬送のためのスクリューコンベア等を用いている。
第1、第2の搬送ピストン15,16の前方にはそれぞれ油圧シリンダーによって駆動される吸い込みバルブ23,24及び吐出バルブ25,26が設けられており、ピストンポンプ2に供給される脱水汚泥を第1、第2の搬送ピストン15,16によって交互に連続的に吸い込み、吐き出すことができる。このように、高出力の第1、第2の油圧シリンダー17,18によって高粘度の脱水汚泥であっても搬送することができる。
よって、ピストンポンプ2の前段で脱水汚泥にせん断力を全体的に付与して脱水汚泥中の水分の染み出しを促進させ、脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗を低減させる。図17に、そのメカニズムを示す。脱水汚泥は凝集剤等により凝集して汚泥フロック100として存在し、該汚泥の細胞101と細胞101の間は水分(細胞間水)102で満たされている。この汚泥フロック100からなる脱水汚泥にせん断力、圧縮力を付与すると、汚泥フロックが破壊され、細胞101間から細胞間水が表面に染み出す。図中、103は破壊された汚泥フロック、102’は染み出した細胞間水である。この染み出した細胞間水102’が潤滑剤的な作用を促進して汚泥の粘性が低減され、延いては脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗を低減させるものである。
図14(B)の実験データに示すように、脱水機出口から排出された脱水汚泥(ブランク)に比べて、せん断及び圧縮した脱水汚泥のほうがよりオリフィス流出圧が少ないことがわかる。このことからも、脱水汚泥に圧密状態下におけるせん断力を付与することにより、脱水汚泥の抵抗粘性が低下し、流動抵抗が低減されることがわかる。
また、一軸ねじポンプ3は脱水機1とピストンポンプ2の中継ポンプとしても好適に用いられる。
図2において、1は汚泥を脱水させる脱水機、2はピストンポンプ、4は混練機であり、その他の構成は図1に示す実施例1と同様であるので詳細な説明は省略する。
ここで用いる混練機4は、脱水汚泥を混練して捩りせん断力を付与するニーダーであり、加圧式ニーダーがより好ましい。
図3において、1は汚泥を脱水させる脱水機、2はピストンポンプ、5はローラーであり、その他の構成は図1に示す実施例1と同様であるので詳細な説明は省略する。
ここで用いるローラー5は脱水汚泥にせん断力を付与するものであれば1段でも多段でもよい。また、ローラー対間は脱水汚泥を圧密する微少空隙を有していればよい。ローラーを多段に設けた場合は、例えば下流のローラーになるにつれてせん断荷重が増大するように、ローラー間を徐々に狭くなるように設けてもよい。なお、ローラー間は、脱水汚泥中のフロックを破壊する程度の適度なせん断力を付与するように設けることにより、低動力化が可能である。
なお、ローラー5は、混練機と違って汚泥に髪の毛等の絡まりやすい物体が存在していても問題なく稼働することができる。
図4において、1は汚泥を脱水させる脱水機、2はピストンポンプ、5はローラー、6は脱水機1から排出された脱水汚泥を搬送するコンベアであり、その他の構成は図1に示す実施例1と同様であるので詳細な説明は省略する。
ここで用いるローラー5は、実施例3と同様に脱水汚泥に適度にせん断力を付与するものであれば1段でも多段でもよい
図5において、1は汚泥を脱水させる脱水機、2はピストンポンプ、7は脱水機1から排出された脱水汚泥を搬送するスクリューコンベアであり、その他の構成は図1に示す実施例1と同様であるので詳細な説明は省略する。
脱水汚泥は、スクリューコンベア7でせん断力が付与されて脱水汚泥中のフロックが部分的に破壊され、フロックに捕捉されていた水分が表面に染み出す。これにより、ピストンポンプ2での脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗が低減され、吸い込み効率が向上し、また配管輸送における圧力損失を低減することができる。
図6において、1は汚泥を脱水させる脱水機、2はピストンポンプ、5はローラー、7は脱水機1から排出された脱水汚泥を搬送するスクリューコンベアであり、その他の構成は図1に示す実施例1と同様であるので詳細な説明は省略する。
ここで用いるローラー5は、実施例3と同様に脱水汚泥に適度にせん断力を付与するものであれば1段でも多段でもよい。
スクリューコンベア7とローラー5でせん断力を付与された脱水汚泥は、その脱水汚泥中のフロックが部分的に破壊され、フロックに捕捉されていた水分が表面に染み出す。これにより、ピストンポンプ2での脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗が低減され、吸い込み効率が向上し、また配管輸送における圧力損失を低減することができる。
なお、ここではスクリューコンベア7の後段にローラー5を設けて構成しているが、ローラー5の後段にスクリューコンベア7を設けてもよく同様の効果を得ることができる。
図7において、1は汚泥を脱水させる脱水機、2はピストンポンプ、5はローラー、3は一軸ねじポンプであり、その他の構成は図1に示す実施例1と同様であるので詳細な説明は省略する。
ここで用いるローラー5は、実施例3と同様に脱水汚泥に適度にせん断力を付与するものであれば1段でも多段でもよい。
図8は実施例8−1に係る有機性脱水汚泥搬送装置の構成図である。
図8に示す装置は、脱水機1(図1参照)からの脱水汚泥を受け入れるホッパ31を備え、該ホッパ31の下部にスクリューフィーダ33が設けられている。スクリューフィーダ33の終端には一軸ねじポンプ40が連結され、該一軸ねじポンプ40の終端にはピストンポンプ2が連結される。
前記ホッパ31には、必要に応じて撹拌機32が設けられる。
前記スクリューフィーダ33は、モータ35により回転駆動される回転軸34と、該回転軸34に取り付けられたスクリュー(パドル)33とから構成される。
前記一軸ねじポンプ40は、実施例1に記載した装置と同様の構成を備える(図8参照)。
さらに、本実施例によれば、脱水汚泥に圧密状態におけるせん断力を付与する一軸ねじポンプ40と、該脱水汚泥を圧縮搬送するピストンポンプ2とを一体化した構成としているため、省スペース化が可能となる。また、一軸ねじポンプ40を採用することにより、低動力で大きなせん断作用を与えることが可能である。
図9は実施例8−2に係る有機性脱水汚泥搬送装置を示す図で、(a)は装置構成図、(b)は二軸ニーダの平面図、(c)は(b)の断面図である。
図9(a)に示す装置は、脱水機1(図1参照)からの脱水汚泥を受け入れるホッパ31を備え、該ホッパ31の下部にスクリューフィーダ33が設けられている。スクリューフィーダ33の終端には二軸ニーダ45が連結され、該二軸ニーダ45の終端にはピストンポンプ2が連結される。
前記スクリューフィーダ33は、モータ35により回転駆動される回転軸34と、該回転軸34に取り付けられたスクリュー33とから構成される。
さらに、本実施例によれば、脱水汚泥に圧密状態におけるせん断力を付与する二軸ニーダ45と、該脱水汚泥を圧縮搬送するピストンポンプ2とを一体化した構成としているため、省スペース化が可能となる。さらにまた、従来のスクリューフィーダ33の一部を二軸ロータ45に置き換えた構成としているため、装置構成を簡素化できる。
図10は実施例8−3に係る有機性脱水汚泥搬送装置の構成図で、図11は実施例8に用いられるスクリューフィーダを示し、(A)は本実施例のリボン式スクリューの側面図と断面図、(B)は本実施例の切欠部を有するスクリューの側面図と断面図、(C)は従来例のスクリューの側面図と断面図である。
図10に示す装置は、脱水機1(図1参照)からの脱水汚泥を受け入れるホッパ31を備え、該ホッパ31の下部にスクリューフィーダ33が設けられている。スクリューフィーダ33の終端にはピストンポンプ2が連結される。
図11(A)に示すスクリューフィーダ33は、回転軸34と、該回転軸34に取り付けられたリボン式スクリュー36Aとを備えた構成を有する。リボン式スクリュー36Aを用いることにより、回転軸34付近に開口部を有しているため、スクリュー36Aにより直接押送される外側の脱水汚泥と、その脱水汚泥により引きずられて搬送される内側の脱水汚泥との間でせん断力が与えられるため、従来のスクリューフィーダに比べてせん断作用を向上させることが可能となる。尚、本実施例は、同図に示したリボン式スクリューの形状に限定されるものではなく、2重巻き、3重巻き等の他の形状を用いることも可能である。
ここで、比較例として、図11(C)に従来のスクリューフィーダの図を示す。従来のスクリューフィーダ33は、回転軸34と、該回転軸34に取り付けられたスクリュー36Cとを備えており、該スクリュー36Cには、回転軸34付近に開口部を有しておらず、またその外周縁は滑らかな螺旋状となっているため、汚泥の搬送には効率的であるが、脱水汚泥に付与できるせん断力は大きくはない。
さらに、本実施例によれば、脱水汚泥に圧密状態におけるせん断力を付与するスクリューフィーダ33と、該脱水汚泥を圧縮搬送するピストンポンプ2とを一体化した構成としているため、省スペース化が可能となる。さらにまた、従来のスクリューフィーダ33の形状を、リボン式スクリュー36A若しくは切欠部37を有するスクリュー36Bとした構成としているため、装置構成を簡素化できる。
図8に示す装置は、脱水機1(図1参照)からの脱水汚泥を受け入れるホッパ61を備え、該ホッパ61の下部に二軸ニーダ70が設けられている。二軸ニーダ70の下部には、バルブ66を介してピストンポンプ2が連結される。
そして、2本の回転軸71、71が、モータ72にて同期して回転駆動することによりブレード73が回転し、脱水汚泥を所定方向に搬送するようになっている。このとき、異軸の隣接するブレード73の回転速度に差をつけてもよく、これによりせん断作用を向上させることができる。
さらに、本実施例によれば、脱水汚泥に圧密状態におけるせん断力を付与する二軸ニーダ70と、該脱水汚泥を圧縮搬送するピストンポンプ2とを一体化した構成としているため、省スペース化が可能となる。さらにまた、従来のホッパ61の下部に二軸ニーダ70を取り付けた構成としているため、装置構成を簡素化できる。
2 ピストンポンプ
3 一軸ねじポンプ
4 混練機
5 ローラー
7 スクリューコンベア
31、61 ホッパ
33 スクリューフィーダ
34 回転軸
36 スクリュー
42 バイパス配管
43 開閉弁
44 圧力検出計
40 一軸ねじポンプ
45、70 二軸ニーダ
Claims (19)
- 脱水機で含水率60〜90%に脱水された有機性脱水汚泥の搬送方法において、
前記脱水汚泥を搬送工程に移行する前に、前記脱水汚泥に圧密状態下におけるせん断力を付与し前記脱水汚泥中の水分の染み出しを促進することにより、前記脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗を低減した状態で圧縮搬送することを特徴とする有機性脱水汚泥の搬送方法。 - 前記有機性脱水汚泥が、生物処理後の多数の細胞群の凝集体であることを特徴とする請求項1記載の有機性脱水汚泥の搬送方法。
- 前記脱水汚泥へのせん断力の付与が、前記脱水機出口若しくはベルトコンベアの出口側に設けられ、ローラー対間に汚泥が圧密される微少空隙を有するローラー対間の転動により行われることを特徴とする請求項1記載の有機性脱水汚泥の搬送方法。
- 前記脱水汚泥へのせん断力の付与が、前記脱水機出口若しくはベルトコンベアの出口側に設けられ、二軸スクリューのスクリュー対間の転動、リボンスクリューの転動、一軸ねじポンプのローターの転動、若しくは混練機の混練運動により行われることを特徴とする請求項1記載の有機性脱水汚泥の搬送方法。
- 前記脱水汚泥は、前記ローラー対間の転動によりせん断力を付与された後に、二軸スクリュー、リボンスクリュー、一軸ねじポンプ、若しくは混練機の少なくとも1つによりせん断力を付与されることを特徴とする請求項3に記載の有機性脱水汚泥の搬送方法。
- 前記脱水汚泥の含水率が、65〜82%であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の有機性脱水汚泥の搬送方法。
- 脱水機で含水率60〜90%に脱水された有機性脱水汚泥を、ピストンポンプを含む圧密搬送体を介在させて搬送する有機性脱水汚泥の搬送装置において、
前記脱水機出口若しくはベルトコンベアの出口側と、前記ピストンポンプを含む圧密搬送体間に、前記脱水汚泥に圧密状態下におけるせん断力を付与し前記脱水汚泥中の水分の染み出しを促進することにより該脱水汚泥の配管摩擦抵抗及び流動抵抗を低減した状態で圧縮搬送する抵抗低減手段を介在させたことを特徴とする有機性脱水汚泥の搬送装置。 - 前記有機性脱水汚泥が、生物処理後の多数の細胞群の凝集体であることを特徴とする請求項7記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。
- 前記抵抗低減手段が、ローラー対間に汚泥が圧密される微少空隙を有するローラー対間の転動により行われることを特徴とする請求項7記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。
- 前記抵抗低減手段が、前記脱水機出口若しくはベルトコンベアの出口側に設けられ、二軸スクリューのスクリュー対間の転動、リボンスクリューの転動、一軸ねじポンプのローターの転動、若しくは混練機の混練運動により行なわれることを特徴とする請求項7記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。
- 前記抵抗低減手段が、前記せん断力を付与するローラー、二軸スクリュー、リボンスクリュー、一軸ねじポンプ若しくは混練機の少なくとも1つが直列に設けられて形成されることを特徴とする請求項7乃至10の何れかに記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。
- 前記二軸スクリュー、前記リボンスクリュー、前記一軸ねじポンプ若しくは前記混練機の少なくとも1つが、前記ピストンポンプを含む圧密搬送体へ有機性脱水汚泥を供給する装置であることを特徴とする請求項10若しくは請求項11記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。
- 前記ピストンポンプの入口側に、前記脱水汚泥を受け入れるホッパが設けられており、
前記ホッパと前記ピストンポンプの間に、前記脱水汚泥を前記ホッパから前記ピストンポンプに押し込むとともに前記脱水汚泥に圧密状態下におけるせん断力を付与する前記抵抗低減手段を介在させ、前記ピストンポンプと前記抵抗低減手段とを一体化したことを特徴とする請求項7記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。 - 前記ホッパの下部にスクリューフィーダが配設され、該スクリューフィーダの終端に連結された前記抵抗低減手段が一軸ねじポンプであり、
前記一軸ねじポンプの汚泥搬送空間の圧力を検出する圧力検出手段と、前記汚泥搬送空間に連通するバイパス配管と、該バイパス配管に設けられ、通常運転時は閉の状態である開閉弁とを備え、
前記開閉弁は、前記圧力検出手段にて検出された圧力が所定の圧力以上となった時、開に制御され、前記汚泥搬送空間の脱水汚泥の一部を前記バイパス配管から逃がすようにしたことを特徴とする請求項13記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。 - 前記ホッパの下部にスクリューフィーダが配設され、該スクリューフィーダの終端に前記抵抗低減手段が連結されるようにし、
前記抵抗低減手段を二軸ニーダとしたことを特徴とする請求項13記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。 - 前記スクリューフィーダは、回転駆動される回転軸と、該回転軸に取り付けられたリボン式のスクリュー若しくは外周縁に複数の切欠部を有するスクリューと、を備えることを特徴とする請求項14若しくは15記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。
- 前記抵抗低減手段が前記ホッパの下部に設けられたスクリューフィーダであり、
前記スクリューフィーダは、回転駆動される回転軸と、該回転軸に取り付けられたリボン式のスクリュー若しくは外周縁に複数の切欠部を有するスクリューと、を備えることを特徴とする請求項13記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。 - 前記抵抗低減手段が、前記ホッパの下部に設けられた二軸ニーダであることを特徴とする請求項13記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。
- 前記脱水汚泥の含水率が、65〜82%であることを特徴とする請求項7乃至18の何れかに記載の有機性脱水汚泥の搬送装置。
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