JP5794304B2 - 光伝達部材及びその接続構造 - Google Patents

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Description

この発明は、光伝達部材及びその接続構造に関する。
光通信等において、光の伝送路を確保するために、光ファイバを利用した光プラグが用いられる。アダプタを介して光プラグ同士を接続することにより、2つの光ファイバを連結し、光の伝送路を形成することができる。
光プラグに利用される光ファイバの種類としては、シングルコアファイバやマルチコアファイバがある。シングルコアファイバは、クラッド内に一つのコアが設けられた光ファイバである。一方、マルチコアファイバは、クラッド内に複数のコアが設けられた光ファイバである(特許文献1参照)。なお、光プラグにおいて、光ファイバはフェルールに挿入されている。以下、フェルールに光ファイバ(マルチコアファイバ)が挿入された部材を「光伝達部材」という場合がある。
光プラグ同士を接続する際、光ファイバ同士(コアの端面同士)に隙間が形成されると、コアの端面でのフレネル反射等による光の損失が生じる場合がある。よって、光ファイバ同士を確実に接続させる必要がある。なお、以下においてこの光の損失を「接続損失」と記載する場合がある。
特許文献2には、光ファイバ同士を接続するための接続構造の例が記載されている。たとえば、第1の光ファイバの端面(第1端面2)が凸型の曲面に加工される。また、第2の光ファイバの端面(第2端面4)が凹型の曲面に加工される。これらの端面が、互いに嵌まり合って接続されることにより軸方向に隙間なく光学的な結合が達成される(特許文献2(実施例1)参照)。
特開平8−119656号公報 特開2000−162463号公報
ここで、特許文献2の接続構造をマルチコアファイバに応用する場合、各コアに対して凸型或いは凹型の曲面加工を施さなければならない。また、特許文献2においては、接続される端面同士の形状が異なっている。よって、特許文献2の方法をマルチコアファイバに応用する場合には、その端面の加工に手間がかかるという問題があった。
また、マルチコアファイバ同士を接続する際の接続損失を低減するためには、複数のコア同士を確実に連結させる必要がある。よって、マルチコアファイバ同士は、径方向の位置合わせだけでなく周方向の位置合わせも重要となる。
この発明は上記の問題点を解決するものであり、光伝達部材の端面の加工を容易に行うことができ、且つコア同士の位置合わせを確実に行うことができる光伝達部材及びその接続構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の光伝達部材は、複数のコアを有するマルチコアファイバがフェルールに挿入されて構成される。端面は、正の曲率分布を持つ第1領域と、正の曲率分布の符号を変えた負の曲率分布を持つ第2領域とを含む。第1領域と第2領域とは、端面の中心に関する所定角度の回転に対して対称な位置に形成されている。
また、上記課題を解決するために、請求項2記載の光伝達部材は、請求項1記載の光伝達部材であって、端面は、第1領域及び第2領域をそれぞれ1つ有する。
また、上記課題を解決するために、請求項3記載の光伝達部材は、請求項2記載の光伝達部材であって、第1領域及び第2領域は、端面において曲率が0の直線を境界とする。第1領域は、正の曲率分布として、境界からの距離に応じた第1の曲率分布を有する。第2領域は、負の曲率分布として、境界からの距離に応じた第2の曲率分布を有する。
また、上記課題を解決するために、請求項4記載の光伝達部材は、請求項1記載の光伝達部材であって、端面は、前記第1領域及び前記第2領域をそれぞれ複数個有する。
また、上記課題を解決するために、請求項5記載の光伝達部材は、請求項4記載の光伝達部材であって、第1領域は、正の曲率分布として、端面上の第1の曲線を挟んで対称的な第1の曲率分布を有する。第2領域は、負の曲率分布として、端面上の任意の点で第1の曲線と交差する第2の曲線を挟んで対称的な第2の曲率分布を有する。
また、上記課題を解決するために、請求項6記載の光伝達部材は、請求項4記載の光伝達部材であって、端面は、その中心からの距離を変数とする二次曲面の関数と、中心の周りの動径を変数とする円環上で定義される調和関数とを用いて定義される曲面形状に加工されている。
また、上記課題を解決するために、請求項7記載の光伝達部材は、請求項3又は5記載の光伝達部材であって、端面は、第1の曲率分布と第2の曲率分布の差が、0以上且つマルチコアファイバの種別によって決定される所定値未満となるよう加工されている。
また、上記課題を解決するために、請求項8記載の接続構造には、第1光伝達部材及び第2光伝達部材が用いられる。第1光伝達部材及び第2光伝達部材は、複数のコアを有するマルチコアファイバがフェルールに挿入されて構成される。第1光伝達部材及び第2光伝達部材は、それぞれ正の曲率分布を持つ第1領域と、正の曲率分布の符号を変えた負の曲率分布を持つ第2領域とを含む端面を有する。第1領域と第2領域とは、端面の中心に関する所定角度の回転に対して対称な位置に形成されている。第1光伝達部材の第1領域と第2光伝達部材の第2領域とが接続される。また、第1光伝達部材の第2領域と第2光伝達部材の第1領域とが接続される。
光伝達部材の端面は、正の曲率分布を持つ第1領域と、正の曲率分布の符号を変えた負の曲率分布を持つ第2領域とを含むように形成される。第1領域と第2領域とは、端面の中心に関する所定角度の回転に対して対称な位置に形成されている。よって、光伝達部材同士が接続される際に、スリーブを介してそれぞれを相対させ、第1領域と第2領域とを密着させるだけでコア同士の位置合わせを確実に行うことができる。また、接続する2つの光伝達部材の端面を同じ形状で加工することができるため、端面加工が容易となる。
実施形態に共通のマルチコアファイバを示す図である。 実施形態に共通の光プラグを示す図である。 実施形態に共通の光プラグの製造手順を示すフローチャートである。 図3のフローチャートの説明を補足する図である。 図3のフローチャートの説明を補足する図である。 図3のフローチャートの説明を補足する図である。 図3のフローチャートの説明を補足する図である。 実施形態に共通の光プラグ同士の接続状態を示す図である。 第1実施形態に係る光伝達部材の端面を示す図である。 第1実施形態に係る光伝達部材の端面を示す図である。 第1実施形態に係る光伝達部材の端面を示す図である。 第1実施形態に係る光伝達部材の端面の接続状態を示す図である。 第1実施形態に係る光伝達部材の端面の接続状態を示す図である。 実施形態に係る研磨部材を示す図である。 実施形態に係る研磨部材を示す図である。 第2実施形態に係る光伝達部材の端面を示す図である。 第2実施形態に係る光伝達部材の端面を示す図である。 第2実施形態に係る光伝達部材の端面を示す図である。 第2実施形態に係る光伝達部材の端面を示す図である。 第2実施形態に係る光伝達部材の端面の接続状態を示す図である。 第2実施形態に係る光伝達部材の端面の接続状態を示す図である。 第3実施形態に係る光伝達部材の端面を示す図である。 第3実施形態に係る光伝達部材の端面を示す図である。
[マルチコアファイバの構成]
図1を参照して、マルチコアファイバ1の構成について説明する。マルチコアファイバ1は、一般に可撓性を有する長尺の円柱部材である。図1は、マルチコアファイバ1の斜視図である。図1では、マルチコアファイバ1の先端部分のみを示している。
マルチコアファイバ1は、たとえば石英ガラスやプラスチック等、光の透過性が高い素材により形成されている。マルチコアファイバ1は、複数のコアC(k=1〜n)と、クラッド2を含んで構成されている。
コアCは、光源(図示なし)からの光を伝送する伝送路である。コアCはそれぞれ端面E(k=1〜n)を有する。端面Eからは、光源(図示なし)で発せられた光が出射される。クラッド2よりも屈折率を高めるために、コアCは、たとえば石英ガラスに酸化ゲルマニウム(GeO)が添加された素材により形成されている。なお、図1では7つのコアC〜Cを有する構成を示したが、コアCにおけるコア数は少なくとも2つ以上であればよい。
クラッド2は、複数のコアCを覆う部材である。クラッド2は、光源(図示なし)からの光をコアC内に閉じ込める役割を有する。クラッド2は端面2aを有する。コアCの端面E及びクラッド2の端面2aは同一面(マルチコアファイバ1の端面1b)を形成している。クラッド2の素材としては、コアCの素材よりも屈折率が低い素材が用いられる。たとえば、コアCの素材が石英ガラスと酸化ゲルマニウムからなる場合には、クラッド2の素材としては石英ガラスを用いる。このように、コアCの屈折率をクラッド2の屈折率よりも高くすることで、光源(図示なし)からの光をコアCとクラッド2の境界面で全反射させる。よって、コアC内に光を伝送させることができる。なお、コアCは、それぞれ径方向外側へゆくに従って屈折率を変化させる構成であってもよい。このような構成においては、コアC内に入射した光が内部で屈曲しさせながら伝送される。
[光プラグの構成]
次に、図2を参照して、光プラグ10の構成例を説明する。図2は、光プラグ10の軸方向の断面図である。
本実施形態に係る光プラグ10は、マルチコアファイバ1、フェルール11、フレーム12、フード13を含んで構成されている。
マルチコアファイバ1は、上述のようにクラッド2内に複数のコアCを有している。また、マルチコアファイバ1は、プラスチック等の保護材1aで覆われている。
フェルール11は、可撓性のあるマルチコアファイバ1を支持するための円筒形状の部材である。フェルール11は、たとえばガラス(石英ガラスやホウケイ酸ガラス)、結晶化ガラス、ステンレス、ジルコニア(ZrO)を含む素材等で形成されている。
フェルール11の内部には、円筒形状の空間部11aと、空間部11aよりも径が大きい空間部11bとが設けられている。空間部11aには、マルチコアファイバ1が挿入される。空間部11bには、保護材1aが挿入される。また、空間部11aと空間部11bはテ―パ面11cにより連結されている。テ―パ面11cに保護材1aの先端面が突き当たることにより、フェルール11に対してマルチコアファイバ1の位置決めがなされている。マルチコアファイバ1とフェルール11とは、位置決めされた状態で接着剤等により固定される。
また、フェルール11の先端には端面11dが形成されている。光プラグ10において、端面1b(コアCの端面E及びクラッド2の端面2a)と端面11dとは連続的に連なった面を形成している。
更に、フェルール11の外周には、フランジ部11eが設けられている。フランジ部11eがフレーム12の一部と突き当たることにより、フェルール11に対するフレーム12の位置決めがなされている。フランジ部11eとフレーム12とは、位置決めされた状態で接着剤等により固定される。
フレーム12は、フェルール11を覆う部材である。フレーム12は、アダプタ30(後述)と嵌合される嵌合溝12aが形成されている。フード13は、フェルール11から突出する保護材1aを覆う部材である。
[光プラグの製造方法について]
図3から図7を参照して、光プラグ10の製造方法の概略を説明する。図3は光プラグ10の製造手順を示すフローチャートである。図4から図7は、光プラグ10を構成する部材(マルチコアファイバ1、フェルール11、フレーム12及びフード13)の軸方向の断面図である。
まず、保護材1aを一部剥離したマルチコアファイバ1をフェルール11に挿入する(S10。図4参照)。保護材1aの先端面がテ―パ面11cに突き当たることにより、フェルール11に対するマルチコアファイバ1の位置決めがなされる(図5参照)。保護材1aの先端面がテ―パ面11cに突き当たると、マルチコアファイバ1の端面1bは、フェルール11の端面11dから突出した状態となる(図5参照)。マルチコアファイバ1及びフェルール11は、位置決めがなされた状態で接着剤等により固定される。
S10の状態で、フェルール11の端面11dから突出したマルチコアファイバ1を切断する(S11。図5参照)。この切断方向は、図5の矢印方向である。マルチコアファイバ1の突出部分を切断することにより、フェルール11の端面11dとマルチコアファイバ1の端面1bは、同一面を形成する(図6参照)。S11のステップにより、複数のコアCを有するマルチコアファイバ1をフェルール11に挿入することにより構成された光伝達部材3が形成される。
その後、光伝達部材3に対し、フレーム12及びフード13を組み付ける(S12。図7参照)。なお、フレーム12及びフード13は、S10の工程前に予めマルチコアファイバ1に通されており、S10及びS11の工程後、マルチコアファイバ1の先端部に移動させて組み付けられることが好ましい。
そして、光伝達部材3の端面3a(マルチコアファイバ1の端面1b及びフェルール11の端面11d)が加工される(S13)。この端面加工により、図2に示すような光プラグ10が完成する(S14)。端面加工(S13)の詳細については後述する。なお、端面加工(S13)の工程順は、S12と逆であってもよい。また、端面3aの加工には、研磨、NC加工、金型による成形等の手法を用いることが可能である。
[光プラグ同士の接続について]
次に、図8を参照して、S14で形成された光プラグ10同士の接続について詳述する。図8は、光プラグ10の軸方向の断面図である。
図8に示すように、光プラグ10同士は、アダプタ30を介して接続される。アダプタ30は、嵌合部30aと、スリーブ30bとを含んで構成されている。
嵌合部30aは、フェルール11に形成された嵌合溝12aに嵌合される部位である。嵌合部30aに嵌合溝12aが嵌合されることにより、アダプタ30に対して光プラグ10が位置決めされる。
スリーブ30bは、フェルール11が挿入される円筒形状の部材である。以下の実施形態で説明する2つの光プラグ10それぞれのフェルール11がスリーブ30bに挿入されることにより、マルチコアファイバ1の端面1b同士及びフェルール11の端面11d同士が接続されかつ、フェルール11同士の軸合わせ(マルチコアファイバ1同士の軸合わせ)が容易に可能となる。アダプタ30を介して光プラグ10同士が接続されることにより光コネクタ100が形成される。なお、嵌合溝12aに嵌合部30aが嵌合されることにより、双方の光プラグ10のマルチコアファイバ1のコアC同士が押圧されつつ当接するよう構成されていることが好ましい。
<第1実施形態>
[光伝達部材の端面形状]
図9及び図10を参照して、第1実施形態に係る光伝達部材3の端面形状について説明する。図9は、光伝達部材3の端面3aの形状のみを示す斜視図である。図10は、図9のA−A断面である。ここでは、光伝達部材3の長軸方向をZ方向とし、それに直交する一方向をX方向、他方向をY方向とする。本実施形態では、コアCが7つ(C〜C)ある構成について説明する。
本実施形態における光伝達部材3の端面3aは、少なくともY方向の曲率が0の直線Lを境界とする第1領域F1及び第2領域F2を含んで構成されている。
第1領域F1は、X方向に沿って正の曲率分布を持つ曲面である。具体的に、第1領域F1は、正の曲率分布として直線Lからの距離(X座標)に応じた曲率分布R1を有している。第1領域F1におけるY方向についての曲率は一様に0である。本実施形態における曲率分布R1は、「第1の曲率分布」の一例である。
第2領域F2は、X方向に沿って、第1領域F1の曲率分布R1と符号を変えただけの曲率分布を持つ曲面である。具体的に、第2領域F2は、負の曲率分布として直線Lからの距離(X座標)に応じた曲率分布R2を有している。第2領域F2におけるY方向についての曲率は一様に0である。このように、第1領域F1と第2領域F2は、正負が異なるだけで等しい形状(面積)となっている。本実施形態における曲率分布R2は、「第2の曲率分布」の一例である。なお、本実施形態における第1領域F1及び第2領域F2は、光伝達部材の端面においてそれぞれ1つずつ設けられている。
ここで、曲率分布R1及び曲率分布R2は、「直線Lからの距離(X座標)に応じた曲率分布」となっている。従って、直線Lからの距離が同じ場合には、第1領域F1における曲率と第2領域F2における曲率との絶対値は等しくなる。すなわち、曲率分布R1及び曲率分布R2は、線対称の関係になっている。
[コアの配置について]
図11は、光伝達部材3の端面3aの上面図(Z方向から見た図)である。図11に示すように、本実施形態における光伝達部材3の端面3aの中心には、コアCが配置されている。他のコアC〜Cは、コアCを中心とする同心円上に等間隔で配置されている。また、コアCとコアCは、第1領域F1に配置されている。コアCとコアCは、第2領域F2に配置されている。コアCとコアCは、第1領域F1と第2領域F2との境界となる直線L上に配置されている。
なお、コアCは、光伝達部材3の端面3a同士を接続した際に、周方向の位置合わせを行わなくともコアCの端面E同士が接続されるように配置されればよい。すなわち、光伝達部材3の相対的な回転角度をθとした場合、隣接するコアCのなす角度が回転角度θの約数となればよい。たとえば、本実施形態では、回転角度θは180度であり、コアCの周囲の6つのコアC〜Cは、コアCを中心として60度の間隔で配置されている。
[光伝達部材同士の接続について]
図12A及び図12Bを参照して、上述の端面3aを有する光伝達部材(光伝達部材3及び光伝達部材3´)同士が接続されて光コネクタ100が形成される場合について説明する。図12A及び図12Bは、光伝達部材3及び光伝達部材3´の断面における端面3aの拡大図である。
光伝達部材3及び光伝達部材3´は、互いの第1領域F1と第2領域F2とが向かい合った状態で接続される。なお、「向かい合った状態」とは、図12Aのように、光伝達部材3に対して光伝達部材3´をZ軸周りに180度回転させた状態である。この場合、図12Bに示すように、光伝達部材3の第1領域F1と光伝達部材3´の第2領域F2とが接続された状態となる。また、光伝達部材3の第2領域F2と光伝達部材3´の第1領域F1とが接続された状態となる。ここで、第1領域F1と第2領域F2とは符号が異なるだけの曲率分布を持った曲面であるため、それぞれの領域は互いに対し密着される。その結果、周方向への回転規制がなされるため、周方向の位置が一意に決定される。本実施形態における光伝達部材3は、「第1光伝達部材」の一例である。本実施形態における光伝達部材3´は、「第2光伝達部材」の一例である。
更に、この場合には、光伝達部材3のコアCと、光伝達部材3´のコアCとが接続される。また、光伝達部材3の第1領域F1に配置されたコアCと、光伝達部材3´の第2領域F2に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の第1領域F1に配置されたコアCと、光伝達部材3´の第2領域F2に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の第2領域F2に配置されたコアCと、光伝達部材3´の第1領域F1に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の第2領域F2に配置されたコアCと、光伝達部材3´の第1領域F1に配置されたコアCとが接続される。
また、光伝達部材3の直線L上に配置されたコアCと、光伝達部材3´の直線L上に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の直線L上に配置されたコアCと、光伝達部材3´の直線L上に配置されたコアCとが接続される。すなわち、光伝達部材3のコアと光伝達部材3´のコアとが対向する位置に配置されるため、コア同士を周方向の位置調整をすることなく確実に接続することができる。
[端面加工について]
図13A及び図13Bを参照して、上述した光伝達部材3の端面3aを形成する端面加工(S13)の一例として、端面3aが研磨により形成される場合について詳述する。図13Aは、本実施形態で用いられる研磨部材20の断面、及び光伝達部材3の軸方向の断面を示す図である。図13Aにおいて、光伝達部材3における先端部分のみが示されている。図13Bは、本実施形態で用いられる研磨部材20及び光伝達部材3を上から見た図である。
研磨部材20は、回転軸Rを軸として回転可能な研磨台21、研磨台21上に配置される弾性板22、弾性板22上に配置されるシート状の研磨フィルム23を含んで構成される。弾性板22には、一部に突起部22aが形成されている。研磨フィルム23には、研磨面23aが設けられている。研磨面23aは、マルチコアファイバ1やフェルール11に研磨を行うための面である。研磨フィルム23は、たとえばダイヤモンドを含む素材により構成されている。突起部22a上にある研磨面23aは、他の研磨面23aよりも隆起した状態となっている。
このような、研磨部材20の研磨面23a上に光伝達部材3の端面3aが配置される。具体的には、研磨により直線Lが形成された際に、直線Lが突起部22aの円周方向の接線となるような位置に光伝達部材3を配置する。なお、直線Lは、本実施形態ではコアC、C、Cを繋ぐ直線を示す。
そして、回転軸Rを軸として研磨部材20を回転させると共に、マルチコアファイバ1を直線Lの方向(図13Bにおける矢印RT)に往復移動させる。このように研磨を行うことで、突起部22a上の研磨面23aに配置された光伝達部材3の端面3aは、それ以外の研磨面23aに配置された光伝達部材3の端面3aよりも多く研磨される。従って、図9及び図10に示すような高さの異なる端面3a(第1領域F1及び第2領域F2)を有する光伝達部材3を得ることができる。
[作用・効果]
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係る光伝達部材3は、複数のコアCを有するマルチコアファイバ1がフェルール11に挿入されて構成される。光伝達部材3は、正の曲率分布R1を持つ第1領域F1と、正の曲率分布R1の符号を変えた負の曲率分布R2を持つ第2領域F2とを含む端面3aを有する。第1領域F1と第2領域F2とは、端面3aの中心に関する所定角度の回転に対して対称な位置に形成されている。たとえば、第1領域F1が所定角度だけ回転されたときに、当該第1領域F1は、第2領域F2の位置に移動する。
また、第1領域F1及び第2領域F2は、端面3aにおいて曲率が0の直線Lを境界とする。第1領域F1は、正の曲率分布R1として、境界からの距離に応じた第1の曲率分布を有する。第2領域F2は、負の曲率分布R2として、境界からの距離に応じた第2の曲率分布を有する。
また、本実施形態に係る光伝達部材3の接続構造には、光伝達部材3及び光伝達部材3´が用いられる。光伝達部材3及び光伝達部材3´は、複数のコアCを有するマルチコアファイバ1がフェルール11に挿入されて構成される。光伝達部材3及び光伝達部材3´は、それぞれ正の曲率分布R1を持つ第1領域F1と、正の曲率分布R1の符号を変えた負の曲率分布R2を持つ第2領域F2とを含む端面3aを有する。第1領域F1と第2領域F2とは、端面3aの中心に関する所定角度の回転に対して対称な位置に形成されている。端面3a同士において、光伝達部材3の第1領域F1と前記光伝達部材3´の第2領域F2とが接続される。また、端面3a同士において光伝達部材3の第2領域F2と光伝達部材3´の第1領域F1とが接続される。
このように、光伝達部材3の端面3aは、正の曲率分布R1を持つ第1領域F1と、正の曲率分布R1の符号を変えた負の曲率分布R2を持つ第2領域F2とを含むように形成される。また、第1領域F1と第2領域F2とは、端面3aの中心に関する所定角度の回転に対して対称な位置に形成されている。よって、光伝達部材3同士を接続する際に、第1領域F1及び第2領域F2を密着させるだけで光伝達部材3の周方向の移動が規制される。よって、コアC同士の位置合わせを確実に行うことができる。また、接続する2つの光伝達部材3の端面3aを同じ形状に加工することができるため、端面3aの加工が容易となる。
<第2実施形態>
[光伝達部材の端面形状]
図14から図16を参照して、第2実施形態に係る光伝達部材3の端面形状について説明する。図14は、光伝達部材3の端面3aの形状のみを示す斜視図である。図15Aは、図14におけるB−B断面を示す図である。図15Bは、図14におけるC−C断面を示す図である。図16は、光伝達部材3の端面3aの上面図(Z方向から見た図)である。ここでは、光伝達部材3の長軸方向をZ方向とし、それに直交する一方向をX方向、他方向をY方向とする。本実施形態では、コアCが5つ(C〜C)ある構成について説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、記載を省略する場合がある。
本実施形態における光伝達部材3の端面3aは、複数の第1領域F1及び複数の第2領域F2を含む双曲放物面により構成されている。
第1領域F1は、X方向に沿って正の曲率分布を持つ曲面である。第1領域F1は、X方向に沿った正の曲率分布として端面3a上の第1の曲線CL1を挟んで対称的なX方向の曲率分布R1を有する(図15A参照)。本実施形態における曲率分布R1は、「第1の曲率分布」の一例である。
本実施形態において、第1領域F1は、2つの領域F10及び領域F11を含んで構成されている(図16参照)。領域F10と領域F11は、端面3a上の任意の点(極値を取らない停留点:鞍点)に対して点対称に設けられている。本実施形態において、領域F10は、端面3a上のコアCを含む第1領域をいう。領域F11は、端面3a上のコアCを含む第1領域をいう。また、領域F10は、第2の曲線CL2に対してY方向に線対称に形成されている。同様に領域F11は第2の曲線CL2に対してY方向に線対称に形成されている。
第2領域F2は、Y方向に沿って第1領域F1の曲率分布R1と符号が変わっただけの曲率分布を持つ曲面である。第2領域F2は、Y方向に沿った負の曲率分布として、端面3a上の第2の曲線CL2を挟んで対称的なY方向の曲率分布R2を有する(図15B参照)。本実施形態における曲率分布R2は、「第2の曲率分布」の一例である。
本実施形態において、第2領域F2は、2つの領域F20及び領域F21を含んで構成されている(図16参照)。領域F20と領域F21は、端面3a上の任意の点(鞍点)に対して点対称に設けられている。本実施形態において、領域F20は、端面3a上のコアCを含む第2領域をいう。領域F21は、端面3a上のコアCを含む第2領域をいう。また、領域F20は、第1の曲線CL1に対してX方向に線対称に形成されている。同様に領域F21は、第1の曲線CL1に対してX方向に線対称に形成されている。
本実施形態において、鞍点からの距離が同じ場合、第1領域F1における曲率と第2領域F2における曲率との絶対値は等しくなる。すなわち、隣り合う第1領域F1及び第2領域F2は、その境界を示す直線L´に対して線対称の関係になっている。
[コアの配置について]
図16に示すように、本実施形態における光伝達部材3の端面3aの中心には、コアCが配置されている。他のコアC〜Cは、コアCを中心とする同心円上に等間隔で配置されている。コアCは、第1領域F10に配置されている。コアCは、端面3aの中心(鞍点)に対して第1領域F10と対称な第1領域F11に配置されている。コアCは、第2領域F20に配置されている。コアCは、端面3aの中心(鞍点)に対して第2領域F20と対称な第2領域F21に配置されている。
なお、コアCは、光伝達部材3の端面3a同士を接続した際に、周方向の位置合わせを行わなくともコアCの端面E同士が接続されるように配置されればよい。すなわち、第1実施形態と同様、光伝達部材3の相対的な回転角度をθとした場合に隣接するコアCのなす角度が回転角度θの約数となればよい。たとえば、本実施形態では、回転角度θは90度であり、コアCの周囲の5つのコアC〜Cは、コアCを中心として45度の間隔で配置されている。
[光伝達部材同士の接続について]
図17A及び図17Bを参照して、上述の端面3aを有する光伝達部材(光伝達部材3及び光伝達部材3´)同士を接続して光コネクタ100を形成する場合について説明する。図17A及び図17Bは、光伝達部材3及び光伝達部材3´のX方向の断面における端面3aの拡大図である。なお、本実施形態では、光伝達部材3´が光伝達部材3に対してZ方向を軸として反時計回りに90度回転された場合について説明する。
光伝達部材3及び光伝達部材3´は、互いの第1領域F1と第2領域F2とが向かい合った状態(図17A参照)で接続される。この場合、図17Bに示すように、光伝達部材3の領域F10と光伝達部材3´の領域F20とが接続される。また、光伝達部材3の領域F11と光伝達部材3´の領域F21とが接続される。なお、この場合には、光伝達部材3の領域F20と光伝達部材3´の領域F10とが接続されており、光伝達部材3の領域F21と光伝達部材3´の領域F11とが接続されている(図示省略)。ここで、第1領域F1(F10、F11)と第2領域F2(F20、F21)とは符号が異なるだけの曲率分布を持った曲面であるため、それぞれの領域は密着される。その結果、周方向への回転規制がなされるため、周方向の位置が一意に決定される。本実施形態における光伝達部材3は、「第1光伝達部材」の一例である。本実施形態における光伝達部材3´は、「第2光伝達部材」の一例である。
更に、この場合には、光伝達部材3のコアCと、光伝達部材3´のコアCとが接続される。また、光伝達部材3の領域F10に配置されたコアCと、光伝達部材3´の領域F20に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の領域F11に配置されたコアCと、光伝達部材3´の領域F21に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の領域F20に配置されたコアCと、光伝達部材3´の領域F10に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の領域F21に配置されたコアCと、光伝達部材3´の領域F11に配置されたコアCとが接続される。すなわち、光伝達部材3のコアと光伝達部材3´のコアとが対向する位置に配置されるため、コア同士を周方向の位置調整をすることなく確実に接続することができる。
[作用・効果]
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係る光伝達部材3における第1領域F1は、正の曲率分布として、端面3a上の第1の曲線CL1を挟んで対称的な曲率分布R1を有する。第2領域F2は、負の曲率分布として、端面3a上の任意の点で第1の曲線CL1と交差する第2の曲線CL2を挟んで対称的な曲率分布R2を有する。
このように、光伝達部材3の端面3aは、正の曲率分布として、端面3a上の第1の曲線CL1を挟んで対称的な曲率分布R1を有する第1領域F1と、端面3a上の任意の点で第1の曲線CL1と交差する第2の曲線CL2を挟んで対称的な曲率分布R2を有する第2領域F2を含んで構成される。よって、光伝達部材3同士を接続する際に、第1領域F1及び第2領域F2を密着させるだけで光伝達部材3の周方向の移動が規制される。よって、コアC同士の位置合わせを確実に行うことができる。また、接続する2つの光伝達部材3の端面3aを同じ形状で加工することができるため、端面3aの加工が容易となる。
<第3実施形態>
[光伝達部材の端面形状]
図18及び図19を参照して、第3実施形態に係る光伝達部材3の端面形状について説明する。図18は、光伝達部材3の端面3aの形状のみを示す斜視図である。図19は、光伝達部材3の端面3aの上面図(Z方向から見た図)である。ここでは、光伝達部材3の長軸方向をZ方向とし、それに直交する一方向をX方向、他方向をY方向とする。本実施形態では、コアCが7つ(C〜C)ある構成について説明する。なお、第1実施形態又は第2実施形態と同様の部分については、記載を省略する場合がある。
本実施形態における光伝達部材3の端面3aは、二次曲面と、円環上で定義される調和関数とを用いて決定される曲面形状に加工されている。具体例としては、端面3aの中心からの距離rを変数とする二次曲面の関数f(r)と、端面3aの中心の周りの動径θを変数とする調和関数とを用いて定義される曲面形状である。
ここで、端面3aの中心を原点Oとすると、端面3aの高さh(原点Oに対するZ方向の高さ)は、Z方向の変数として以下の式(1)のように表すことができる。なお、式(1)からf(r)を除いたものが調和関数である。
[数1]
Figure 0005794304

但し、
Figure 0005794304

k:任意の係数
N:原点O周囲に配置されるコア数
f(r):球面或いは楕円曲面等の二次曲面
:原点Oからrが最小となる点までの距離
本実施形態においては、N=6の場合を示している。この場合、動径方向に正の曲率分布R1を有する第1領域F1(領域F10、領域F11、領域F12)、及び動径方向に負の曲率分布R2を有する第2領域F2(領域F20、領域F21、領域F22)は直線L´´を境界として交互に3つずつ形成される(図19参照)。領域F10、領域F11及び領域F12は、端面3aの中心に対して点対称な位置にある。領域F20、領域F21及び領域F22は、端面3aの中心に対して点対称な位置にある。また、直線L´´上の各点は、動径方向における曲率の変化の変曲点となっている。すなわち、第1領域F1と第2領域F2とは、直線L´´を境に曲率分布の正負が逆転している。
[コアの配置について]
図19に示すように、本実施形態における光伝達部材3の端面3aの中心には、コアCが配置されている。また、他のコアC〜Cは、コアCを中心とする同心円上に等間隔で配置されている。コアCは、領域F10に配置されている。コアCは、領域F20に配置されている。コアCは、領域F11に配置されている。コアCは、領域F21に配置されている。コアCは、領域F12に配置されている。コアCは、領域F22に配置されている。
なお、コアCは、光伝達部材3の端面3a同士を接続した際に、周方向の位置合わせを行わなくともコアCの端面E同士が接続されるように配置されればよい。すなわち、光伝達部材3の相対的な回転角度をθとした場合、隣接するコアCのなす角度が回転角度θの約数となればよい。たとえば、本実施形態では、回転角度θは180度であり、コアCの周囲の6つのコアC〜Cは、コアCを中心として60度の間隔で配置されている。
[光伝達部材同士の接続について]
上述の端面3aを有する光伝達部材(光伝達部材3及び光伝達部材3´)同士が接続されて光コネクタ100を形成する場合について説明する。本実施形態において、光伝達部材3は、光伝達部材3´に対してZ方向を軸として180度回転され、互いの第1領域F1と第2領域F2とが向かい合った状態で接続される。
この場合、光伝達部材3の領域F10と光伝達部材3´の領域F21とが接続される。また、光伝達部材3の領域F11と光伝達部材3´の領域F20とが接続される。また、光伝達部材3の領域F12と光伝達部材3´の領域F22とが接続される。また、光伝達部材3の領域F20と光伝達部材3´の領域F11とが接続されている。また、光伝達部材3の領域F21と光伝達部材3´の領域F10とが接続されている。また、光伝達部材3の領域F22と光伝達部材3´の領域F12とが接続されている。ここで、第1領域F1(F10、F11、F12)と第2領域F2(F20、F21、F22)とは符号が異なるだけの曲率分布を持った曲面であるため、それぞれの領域は密着される。その結果、周方向への回転規制がなされるため、周方向の位置が一意に決定される。本実施形態における光伝達部材3は、「第1光伝達部材」の一例である。本実施形態における光伝達部材3´は、「第2光伝達部材」の一例である。
更に、この場合には、光伝達部材3のコアCと、光伝達部材3´のコアCとが接続される。また、光伝達部材3の領域F10に配置されたコアCと、光伝達部材3´の領域F21に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の領域F11に配置されたコアCと、光伝達部材3´の領域F20に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の領域F12に配置されたコアCと、光伝達部材3´の領域F22に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の領域F20に配置されたコアCと、光伝達部材3´の領域F11に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の領域F21に配置されたコアCと、光伝達部材3´の領域F10に配置されたコアCとが接続される。また、光伝達部材3の領域F22に配置されたコアCと、光伝達部材3´の領域F12に配置されたコアCとが接続される。すなわち、光伝達部材3のコアと光伝達部材3´のコアとが対向する位置に配置されるため、コア同士を周方向の位置調整をすることなく確実に接続することができる。
[作用・効果]
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係る光伝達部材3における端面3aは、その中心からの距離を変数とする二次曲面の関数と、中心の周りの動径を変数とする調和関数とを用いて定義される曲面形状に加工されている。
このように、光伝達部材3の端面3aを、その中心からの距離を変数とする二次曲面の関数と、中心の周りの動径を変数とする調和関数とを用いて定義される曲面形状で構成する。よって、光伝達部材3同士を接続する際に、第1領域F1及び第2領域F2を密着させるだけで光伝達部材3の周方向の移動が規制される。よって、コアC同士の位置合わせを確実に行うことができる。また、接続する2つの光伝達部材3の端面3aを同じ形状で加工することができるため、端面3aの加工が容易となる。
<変形例>
これまでは、第1領域F1及び第2領域F2の曲率分布が、符号が異なるだけで絶対値の等しい場合について説明したが、実質的にコア同士を接続することができれば、微小な曲率分布の差は許容される。
この場合、第1領域F1の曲率分布R1と第2領域F2の曲率分布R2との差RDは、以下の式(2)で表すことができる。
[数2]
T>RD≧0・・・・(2)
但し、
T:マルチコアファイバ1の種別によって決定される所定値
所定値Tは、端面3a上の全てのコアCが実質的に接続される状態(光の伝搬が可能な状態)となりうる上限値である。所定値Tは、たとえば、コアCの配置領域や端面3aの面積により決定される。
接続されるコアCの各対について、その近傍における曲率分布の間に式(2)に示す範囲の差RDが有ったとしても、光伝達部材3同士を押圧することでコア同士を接続することができる。なお、RD=0となる場合が上記実施形態である。
1 マルチコアファイバ
1b 先端面
2 クラッド
2a 端面
3 光伝達部材
3a 端面
10 光プラグ
11 フェルール
11a、11b 空間部
11c テ―パ面
11d 端面
11e フランジ部
12 フレーム
12a 嵌合溝
13 フード
20 研磨部材
21 研磨台
22 弾性板
22a 突起部
23 研磨フィルム
30 アダプタ
30a 嵌合部
30b スリーブ
100 光コネクタ
コア
端面
F1 第1領域
F2 第2領域
R1、R2 曲率分布

Claims (8)

  1. 複数のコアを有するマルチコアファイバをフェルールに挿入してなる光伝達部材において、
    正の曲率分布を持つ第1領域と、前記正の曲率分布の符号を変えた負の曲率分布を持つ第2領域とを含む端面を有し、
    前記第1領域と前記第2領域とは、前記端面の中心に関する所定角度の回転に対して対称な位置に形成されていることを特徴とする光伝達部材。
  2. 前記端面は、前記第1領域及び前記第2領域をそれぞれ1つ有することを特徴とする請求項1記載の光伝達部材。
  3. 前記第1領域及び前記第2領域は、前記端面において曲率が0の直線を境界とし、
    前記第1領域は、前記正の曲率分布として、前記境界からの距離に応じた第1の曲率分布を有し、
    前記第2領域は、前記負の曲率分布として、前記境界からの距離に応じた第2の曲率分布を有することを特徴とする請求項2記載の光伝達部材。
  4. 前記端面は、前記第1領域及び前記第2領域をそれぞれ複数個有することを特徴とする請求項1記載の光伝達部材。
  5. 前記第1領域は、前記正の曲率分布として、前記端面上の第1の曲線を挟んで対称的な第1の曲率分布を有し、
    前記第2領域は、前記負の曲率分布として、前記端面上の任意の点で前記第1の曲線と交差する第2の曲線を挟んで対称的な第2の曲率分布を有することを特徴とする請求項4記載の光伝達部材。
  6. 前記端面は、
    その中心からの距離を変数とする二次曲面の関数と、前記中心の周りの動径を変数とする円環上で定義される調和関数とを用いて定義される曲面形状に加工されていることを特徴とする請求項4記載の光伝達部材。
  7. 前記端面は、
    前記第1の曲率分布と前記第2の曲率分布の差が、0以上且つ前記マルチコアファイバの種別によって決定される所定値未満となるよう加工されていることを特徴とする請求項3又は5記載の光伝達部材。
  8. 複数のコアを有するマルチコアファイバをフェルールに挿入してなる、第1光伝達部材及び第2光伝達部材の接続構造において、
    前記第1光伝達部材及び前記第2光伝達部材は、それぞれ正の曲率分布を持つ第1領域と、前記正の曲率分布の符号を変えた負の曲率分布を持つ第2領域とを含む端面を有し、
    前記第1領域と前記第2領域とは、前記端面の中心に関する所定角度の回転に対して対称な位置に形成されており、
    前記第1光伝達部材の第1領域と前記第2光伝達部材の第2領域、及び前記第1光伝達部材の第2領域と前記第2光伝達部材の第1領域とが接続されることを特徴とする接続構造。
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