JP5793905B2 - 画像読取装置とその光量調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、低反射率の基準部材を用いて光量を調整する技術に関する。
従来から、読取部と低反射率を有する基準部材を備えた画像読取装置が知られている(例えば、特許文献1)。これらの装置では、読取部を用いて原稿を読み取る際に、原稿を介して読取部と対向する位置に基準部材が配置される。そして、原稿に光を照射し、原稿で反射された光を、読取部を用いて読み取る。これらの装置では、基準部材が低反射率を有するので、原稿に光を照射した際に、原稿を通過した光が基準部材で反射することが抑制される。これによって、原稿の読取部と対向している面の内容を読み取る際に、原稿の読取部と対向していない面に記載された内容が読取部に読み取られる、いわゆる「裏写り」と呼ばれる現象が抑制されるという。
特開2000−125094号公報
これらの装置では、読取部が基準部材に対して相対移動不能に固定されていることがある。この場合、読取部はこの基準部材を用いて光量調整を行うこととなる。従来技術のように、基準部材を、高反射率を有する他の基準部材と交換可能に構成しておくことで、高反射率を有する基準部材を用いて読取部の光量調整を適切に行うことが可能である。しかし、装置に基準部材の交換機能を備えておく必要があり、装置が複雑化してしまう問題が生じる。
また、特許文献1のような従来技術では、低反射率を有する基準部材を用いて測定された反射濃度(出力値)を補正して、高反射率を有する基準部材を用いて測定された場合の出力値を算出する技術が開示されている。この技術では、この算出した出力値を用いて光量調整回路により、光量を調整する。しかし、単に反射率の比を用いた算出方法では、単に出力値が反射率の比に比例することを前提としており、実際の読取デバイスの非線形性を考慮していない。よって、単に反射率の比を用いて補正した場合には、出力値が読取部の出力範囲を超えてしまう等の問題が生じる。
本明細書では、低反射率の部材に基づいて光量調整を行う技術を開示する。
本明細書によって開示される画像読取装置は、白色より反射率が低い灰色基準部材と、
原稿もしくは前記灰色基準部材に光を照射する光源と、前記原稿もしくは前記灰色基準部材から反射された光を受光する受光素子と、を含む読取部と、前記光源を用いて前記灰色基準部材に光を照射させ、前記受光素子が出力する出力値が最大階調値となるように、前記光源の照射時間を調整する照射時間調整部と、前記照射時間調整部によって調整された時間に前記灰色基準部材における反射率の前記白色における反射率に対する比率を乗じ、その乗じた時間を前記光源の照射時間として決定する照射時間決定部と、前記原稿を読み取る際に、前記照射時間決定部で決定された前記光源の照射時間を用いて前記原稿を読み取るように制御する制御部と、を備える。
また、上記の画像読取装置では、前記受光素子が出力するアナログ信号の出力値をデジタル信号の出力値に変換する変換部、を備え、前記照射時間調整部は、前記受光素子が出力し、前記変換部によって変換された出力値の最大値が、前記変換部の最大出力値となるように前記光源の照射時間を調整する構成としても良い。
また、上記の画像読取装置では、前記読取部は、前記灰色基準部材に対して相対移動不能に支持されている構成としても良い。
また、上記の画像読取装置では、原稿を搬送経路上に搬送する搬送部、を備え、前記読取部は、前記搬送経路に沿って一方の側に配置された第1読取部と、前記搬送経路に沿って他方の側に配置された第2読取部と、を備え、前記灰色基準部材は、前記搬送経路に沿って他方の側に配置された第1基準部材と、前記搬送経路に沿って一方の側に配置された第2基準部材と、を備え、前記第1読取部は、前記搬送経路を介して前記第2読取部と対向して配置されている構成としても良い。
この発明は、上記の画像読取装置の他、画像読取装置を用いた光量制御方法等の種々の態様で実現することができる。
本明細書によって開示される画像読取装置では、低反射率の部材である基準部材を用いて照射時間を適切に決定することができ、精度良く光量調整を行うことができる。
画像読取装置1の斜視図 画像読取装置1の概略的な断面図 読取部24の構造を説明するための図 画像読取装置1の電気的構成を概略的に示すブロック図 読取処理を示すフローチャート 光量調整処理を示すフローチャート 各受光素子の白基準データWD及び白基準データWDを示すグラフ 従来技術の問題点を示す図 本実施形態の照射時間Tの決定方法を説明するための図
<実施形態>
本実施形態を、図1ないし図9を用いて説明する。
1.画像読取装置の機械的構成
図1は、本実施形態の画像読取装置1の外観を示す斜視図である。画像読取装置1は、給紙トレイ2と、本体部3と、排紙トレイ4と、を含む。本実施形態の画像読取装置1は、ユーザにより給紙トレイ2に載置された複数の原稿を排紙トレイ4に搬送するとともに、搬送中の原稿を本体部3に含まれる読取部24(図2参照)を用いて読み取るシートフ
ィードスキャナである。
給紙トレイ2は、図1に矢印8で示す給紙トレイ2の幅方向の両端部にガイド7A、7Bを有する。ガイド7A、7Bは、給紙トレイ2の幅方向に移動可能である。画像読取装置1では、ユーザによりガイド7A、7Bが押し広げられ、又は押し狭められることにより、ガイド7A、7Bの間の距離が原稿の幅と等しく調整され、給紙トレイ2のガイド7A、7Bの間に原稿が載置される。
図2に示すように、本体部3には、給紙トレイ2と排紙トレイ4を接続する搬送経路22が設けられており、この搬送経路22の周辺に、ピックアップローラ20と、分離パッド21と、フィードローラ23と、読取部24と、排出ローラ25と、を備える。
ピックアップローラ20は、摩擦力により、給紙トレイ2に載置された複数枚の原稿を本体部3の内部へと引き込む。分離パッド21は、摩擦力により、複数枚の原稿を各原稿に分離する。給紙トレイ2に載置された複数枚の原稿は、これらによって、各原稿に分離されて本体部3の内部へと引き込まれる。
フィードローラ23は、図示しないモータにより駆動され、本体部3の内部へと引き込まれた原稿を搬送経路22上に搬送する。読取部24は、フィードローラ23によって搬送経路22内を搬送される原稿を読み取る。
排出ローラ25は、搬送経路22上に搬送された原稿を排紙トレイ4に送り出す。排出ローラ25により排紙トレイ4に供給された原稿は、排紙トレイ4に積層される。つまり、ピックアップローラ20とフィードローラ23と排出ローラ25とによって、給紙トレイ2に載置された原稿を搬送経路22上に搬送する搬送部26が形成されている。
図3に示すように、読取部24は、搬送経路22を挟んで対向する一対のCIS30、40を含んで構成される。図3に示すように、CIS(第1読取部の一例)30は、搬送経路22に沿って上側(一方の側の一例)に配置されており、プラテンガラス34下を通過する原稿の裏面を読み取る。また、CIS(第2読取部の一例)40は、搬送経路22に沿って下側(他方の側の一例)に配置されており、プラテンガラス44上を通過する原稿の表面を読み取る。CIS30、40は、搬送経路22を挟んでお互いに相対移動不能に支持されている。
CIS30は、上記プラテンガラス34の他、発光ダイオードなどで構成される光源31、複数の受光素子が図3の紙面垂直方向に直線状に配列されている受光部32、及びこれらが搭載されるキャリッジ35等を含む。なお、CIS40の構造はCIS30の構造と基本的に同じものであり、重複した説明を省略する。
CIS30のプラテンガラス34には、CIS40の受光部42に対向する位置に灰色基準板(第2基準部材の一例)33が配置されている。CIS30、40は搬送経路22を挟んでお互いに相対移動不能に支持されており、CIS40は、灰色基準板33に対して相対移動不能に支持される。
灰色基準板33は、プラテンガラス34の搬送経路22に面する下面に、その表面がプラテンガラス34の下面と同一の高さとなるように配置されている。灰色基準板33は、白基準板の反射率(第1反射率の一例)Rf1よりも低く、黒基準板の反射率Rf2よりも高い反射率(第2反射率の一例)Rf3を有している。
また、CIS40のプラテンガラス44には、CIS30の受光部32に対向する位置
に灰色基準板(第1基準部材の一例)43が配置されている。CIS30、40は搬送経路22を挟んでお互いに相対移動不能に支持されており、CIS40は、灰色基準板33に対して相対移動不能に支持される。
灰色基準板43は、プラテンガラス44の搬送経路22に面する上面に、その表面がプラテンガラス44の上面と同一の高さとなるように配置されている。灰色基準板43は、灰色基準板33と同様に反射率Rf3を有している。
また、図1に示すように、本体部3には、この他に、電源スイッチや各種設定ボタンからなり、ユーザからの操作指令等を受け付ける操作部5や、液晶ディスプレイからなり、画像読取装置1の状況や読取部24が原稿を読み取った画像を表示する表示部6を含む。
2.画像読取装置の電気的構成
図4は、画像読取装置1の電気的構成を概略的に示すブロック図である。図4に示すように、画像読取装置1は、画像読取装置1の各部を制御するASIC(特定用途向け集積回路)10を含む。ASIC10は、中央処理装置(以下、CPU)11、ROM12、RAM13を備え、これらにバス14を介して操作部5、表示部6、アナログフロントエンド(変換部の一例、以下、AFE)15、点灯回路16、搬送部26に含まれる各ローラを駆動する駆動回路17、CIS30、40などが接続されている。
ROM12には、画像読取装置1の動作を制御するための各種のプログラムが記憶されており、CPU11は、ROM12から読み出したプログラムに従って、画像処理部50、照射時間調整部51、照射時間決定部52、制御部53等として機能し、各部の制御を行う。
点灯回路16は、CIS30、40に各々接続されており、CPU20からの命令に基づいて、光源31、41の点灯及び照射時間Tを制御する信号をCIS30、40に送信する。CIS30、40は、点灯回路16から信号を受け取ると、光源31、41を点灯し、照射時間Tに亘って光源31、41を照射する。その際、CIS30、40は、CPU20からの命令に基づいて、搬送経路22上を搬送される原稿又は灰色基準板33、43から反射される反射光を受光部32、42を用いて受光し、受光部32、42が受光した受光量に応じたアナログ信号である読取電圧(出力値の一例)をAFE15に出力する。CIS30、40は、受光部32、42の各受光素子を用いて反射光を受光し、各受光素子が受光した受光量に応じた読取電圧を順次、AFE15に出力する。
AFE15は、CIS30、40に各々接続されており、CPU20からの命令に基づいて、CIS30、40から出力される読取電圧をデジタル信号である読取データ(出力値の別例)に変換するA/D変換回路を有している。AFE15は、予め定められた入力レンジQ及び分解能B(例えば、8ビットであるならば0から255の階調)を有している。AFE15は、CIS30、40から出力された読取電圧を8ビット(0〜255)の読取データにA/D変換を行う。そして、AFE15によってA/D変換された読取データは、バス14を介してRAM13に記憶される。
3.読取処理
次に、図5ないし図7を参照して、読取部24を用いて原稿を読み取る場合の、CPU20における処理について説明する。読取部24では、CIS30、40が各々別々に同一の読取処理を行っており、ここではCIS40を用いて原稿の表面を読み取る場合の説明を行い、CIS30を用いて原稿の裏面を読み取る場合の説明を省略する。
図5は、CPU11が所定のプログラムに従って実行する本実施形態のフローチャート
を示す。CPU11は、ユーザによって画像読取装置1の給紙トレイ2に原稿が載置され、操作部5を介してCIS40による原稿の読取指示が入力されると、処理を開始する。CPU11は、処理を開始すると、まず、光量調整処理を実行する(S2)。
図6に示すように、光量調整処理において、CPU11は光源41の照射時間Tを予め定められた最長照射時間Tmaxに設定し(S22)、点灯回路16を介して当該内容をCIS40に送信する。これにより、CIS40では、光源41が灰色基準板33に最長照射時間Tmaxに亘って光を照射する。その際、CPU11は、灰色基準板33で反射された反射光を、受光部42を用いて1ラインに亘って読み取る(S24)。受光部42により受光された受光量に応じた読取電圧は、AFE15により読取データに変換され、RAM13に記憶される。
CPU11は、RAM13に記憶された読取データから最大階調値KAmaxを検出し、この最大階調値KAmaxとAFE15の分解能の最大階調値KBmax(8ビットの場合、255)と比較する(S26)。照射時間調整部51として機能するCPU11は、最大階調値KAmaxが最大階調値KBmaxよりも大きい場合(S26:NO)、光源41の照射時間Tを現在よりも予め定められた基準間隔ΔTだけ短くなるように調整する(S28)。そして、CPU11は、再びS22及びS24の処理を実行する。
一方、図7に示すように、最大階調値KAmaxが最大階調値KBmaxと等しくなった場合(S26:YES)、CPU11は現在設定されている時間T1をRAM13に一時的に記憶する(S30)。本実施形態では、基準間隔ΔTは最長照射時間Tmaxに対して比較的短く設定されている。そのため、照射時間Tを基準間隔ΔTだけ短くした場合に、最大階調値KAmaxが最大階調値KBmaxよりも大きい状態から最大階調値KAmaxが最大階調値KBmaxと等しい状態へと変更することができ、最大階調値KAmaxが最大階調値KBmaxよりも大きい状態からいきなり最大階調値KAmaxが最大階調値KBmaxよりも小さい状態へと変更してしまうことが抑制される。
RAM13には、反射率Rf3の反射率Rf1に対する比率である反射比率Rが記憶されている。CPU11は、時間T1を記憶後、RAM13から反射比率Rを読み出し、時間T1に反射比率Rを乗じた時間T2を算出し(S32)、RAM13に記憶する(S34)。CPU11は、時間T2を記憶後、照射時間決定部52として機能し、算出した時間T2を照射時間Tとして決定し(S36)、光量調整処理を終了する。
R=Rf3/Rf1、T2=T1×R=T1×Rf3/Rf1
光量調整処理終了後、CPU11は受光部42のシェーディング補正データ(以下、補正データ)Hを作成する(S4)。CPU11は、当該補正データ作成処理を、搬送経路22上に原稿が載置されていない状態で行う。補正データ作成処理において、CPU11は、図7に示すように、CIS40を用いて、光源41を照射させない場合の黒基準データ(実線)KDを取得するとともに、光源41から灰色基準板33に照射時間T、すなわち時間T2に亘って照射した場合の白基準データ(点線)WDを取得する。CPU11は、黒輝度データ及び白輝度データを用いて補正データHを作成し、作成した補正データHをRAM13に記憶する。補正データHによって、受光部42に含まれる各受光素子の黒基準データKDは、AFE15の最小階調値KBminに補正され、各受光素子の白基準データWDは、AFE15の最大階調値KBmaxに補正される。なお、補正データHの作成方法は、従来技術における当該補正データの作成方法と同一であり、説明を省略する。
補正データ作成後、CPU11は、駆動回路17を用いて搬送部26を駆動し、原稿の搬送を開始する(S6)。CPU11は、原稿の搬送開始後、原稿の搬送方向の先端がC
IS40の受光部42に対向する位置に到達した場合に、原稿を読み取る(S8)。この際、制御部53として機能するCPU11は、1ラインの間、照射時間Tの時間の間、原稿に光を照射して、原稿を読み取るCIS30、40を制御する。また、CPU11は画像処理部50として機能し、原稿を読み取った読取データ(階調値)にシェーディング補正等の補正処理を行う。CPU11は、原稿の読み取りを終了すると、処理を終了する。
4.本実施形態の効果
(1)画像読取装置1では、受光部32、42に含まれる複数の受光素子の相互の特性バラツキを補正するために、CIS30、40を用いた原稿の読み取りに先だって補正データHを取得する必要があり、その際、白基準データWDが取得される。白基準データWDは、補正データHによって、AFE15の最大階調値KBmaxに変換されることから、変換等による誤差を抑制するために、高い反射率を有する部材を用いて測定されることが多く、通常、反射率Rf1を有する白基準板を用いて白基準データWDが取得される。つまり、AFE15の最大階調値KBmaxは、白基準板の反射率Rf1に対応する値ということができる。
本実施形態の画像読取装置1では、白基準板に代わって、灰色基準板33、43が備えられており、灰色基準板33、43を用いて白基準データWDが取得される。この際、白基準データWDを取得する際の光源31、41の照射時間T(これは、原稿を読み取る際の光源31、41の照射時間Tに等しい)が、AFE15の最大階調値KBmaxに基づいて決定される。つまり、本実施形態では、白基準板の反射率Rf1よりも低い反射率Rf3を有する灰色基準板33、43を用いて光量調整を行う際に、白基準板の反射率Rf1に対応する値に基づいて照射時間Tを決定する。
例えば、図8に示すように、灰色基準板33、43を用いて光量調整を行う際に、灰色基準板33、43の反射率Rf3と白基準板の反射率Rf1の反射比率Rに対応したAFE15の目標階調値KBmidを以下のように設定し、この目標階調値KBmidに基づいて照射時間Tを設定する方法も考えうる。この方法では、例えば、光量調整処理において、最大階調値KAmaxが目標階調値KBmidと等しくなる時間T3を算出し、この時間T3に反射比率Rの逆数を乗した時間T4を照射時間Tとして決定する。
KBmid=KBmax×R=KBmax×(Rf3/Rf1)
T4=T3×(1/R)=T3×(Rf1/Rf3)
しかし、時間T2と時間T4は必ずしも等しくならない。画像読取装置1では、CIS30、40及びAFE15において、受光部32、42の受光素子が受光した受光量が増幅されて読取電圧として出力され、その読取電圧が読取データに変換されるまでに、非線形性を伴う処理が行われることがあり、図8に示すように、照射時間Tと取得される階調値の線形性が失われていることがある。そのため、最大階調値KBmaxに線形処理を施して目標階調値KBmidを算出していたとしても、目標階調値KBmidに対応する照射時間Tに線形処理を施して最大階調値KBmaxに対応する照射時間Tが算出されるとは限らない。例えば、図8に示すように、時間T4が時間T2よりも長く設定されることがあり、この場合、各受光素子を用いて取得された階調値がAFE15の最大階調値KBmaxを超えてしまい、光量調整ができない。また、図8とは逆に、時間T4が時間T2よりも短く設定されることがあり、この場合、各受光素子を用いて取得された階調値がAFE15の最大階調値KBmaxより低くなり、変換等による誤差を抑制することができない。
本実施形態の画像読取装置1では、灰色基準板33、43を用いて光量調整を行う際に、AFE15の最大階調値KAmaxに基づいて照射時間Tを設定し、例えば目標階調値KBmidなどの最大階調値KAmax以外の階調値を用いて照射時間Tを設定しない。
本実施形態では、灰色基準板33、43を用いた場合でも、各受光素子が第1反射率に対応する受光量に基づいて照射時間Tを決定するので、受光量を読取データに変換するまでに、非線形性を伴う処理が行われることがあったとしても、当該非線形性の影響を受けることがない。
また、本実施形態の画像読取装置1では、反射率と受光量が比例し、照射時間と受光量が比例することを利用して照射時間Tを決定する。すなわち、白基準板の反射率Rf1よりも低い反射率Rf3を有する灰色基準板33、43を用いて測定することで長期化してしまう照射時間T1を反射比率Rによって補償し、照射時間T2を決定する。これにより、図8、図9に一点鎖線で示すように、白基準板を用いて設定される照射時間T2を、灰色基準板33、43を用いて適切に決定することができ、精度良く光量調整を行うことができる。
(2)本実施形態の画像読取装置1では、照射時間TがAFE15の最大階調値KAmaxに基づいて調整されているので、AFE15がCIS30、40から出力された読取電圧を変換した場合に、変換した階調値がAFE15の最大階調値KAmaxを超えることを確実に防止することができる。
(3)本実施形態の画像読取装置1では、CIS30、40が搬送経路22を挟んでお互いに相対移動不能に支持されている。そして、CIS30が灰色基準板43に対して相対移動不能に支持されており、CIS40が灰色基準板33に対して相対移動不能に支持されている。そのため、CIS30、40の光量調整処理を行う際に、白基準板などの画像読取装置1に備えられていない他の基準部材を用いて照射時間を設定することができない場合でも、灰色基準板33、43を用いて照射時間を適切に設定することができる。
(4)本実施形態の画像読取装置1では、CIS30、40が原稿を読み取る際に、灰色基準板33、43とCIS30、40の間に原稿を配置して、当該原稿を読み取る。この画像読取装置1によれば、灰色基準板33、43の反射率が白基準板の第1反射率よりも低く抑えられているため、原稿を読み取る際に、裏写りすることが抑制される。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、画像読取装置1を用いて説明を行ったが、本発明はこれに限られない。例えば、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の少なくとも1つの機能を有する複合機であっても良い。
(2)上記実施形態では、画像読取装置1が1つのASIC10を有し、画像処理部50、照射時間調整部51、照射時間決定部52、制御部53等の機能をASIC10が有する1つのCPU20によって実行する例を用いて示したが、本発明はこれに限られない。例えば、お互いに異なるCPU、ASICなどによって各部が構成されても良いし、画像処理回路等、独立した回路や装置を用いて構成されていても良い。
1:画像読取装置、3:本体部、10:ASIC、11:CPU、15:AFE、16:点灯回路、22:搬送経路、24:読取部、26:搬送部、30、40:CIS、31、41:光源、32、42:受光部、33、43:灰色基準板、34、44:プラテンガラス、50:画像処理部、51:照射時間調整部、52:照射時間決定部、53:制御部、Rf1:白基準板の反射率、Rf2:黒基準板の反射率、Rf3:灰色基準板の反射率、R:反射比率、T:照射時間

Claims (3)

  1. 白色より反射率が低い灰色基準部材と、
    原稿もしくは前記灰色基準部材に光を照射する光源と、前記原稿もしくは前記灰色基準部材から反射された光を受光する受光素子と、を含む読取部と、
    前記光源を用いて前記灰色基準部材に光を照射させ、前記受光素子が出力する出力値が最大階調値となるように、前記光源の照射時間を調整する照射時間調整部と、
    前記照射時間調整部によって調整された時間に前記灰色基準部材における反射率の前記白色における反射率に対する比率を乗じ、その乗じた時間を前記光源の照射時間として決定する照射時間決定部と、
    前記原稿を読み取る際に、前記照射時間決定部で決定された前記光源の照射時間を用いて前記原稿を読み取るように制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の画像読取装置であって、
    前記読取部は、前記灰色基準部材に対して相対移動不能に支持されていること、
    を特徴とする画像読取装置。
  3. 請求項に記載の画像読取装置であって、
    原稿を搬送経路上に搬送する搬送部、
    を備え、
    前記読取部は、前記搬送経路に沿って一方の側に配置された第1読取部と、前記搬送経路に沿って他方の側に配置された第2読取部と、を備え、
    前記灰色基準部材は、前記搬送経路に沿って他方の側に配置された第1基準部材と、前記搬送経路に沿って一方の側に配置された第2基準部材と、を備え、
    前記第1読取部は、前記搬送経路を介して前記第2読取部と対向して配置されていること、
    を特徴とする画像読取装置。
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