以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。各実施形態では、第1のランプの一例としてブレーキランプを挙げ、第2のランプの一例としてテールランプを挙げて説明する。
[第1実施形態の説明]
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用ランプの制御装置100の構成を示す回路図である。
図1に示すように、この制御装置100は、車幅方向の、進行方向右側に設けられる右ブレーキランプ12R、及び進行方向の左側に設けられる左ブレーキランプ12Lの点灯を制御するブレーキランプ駆動回路(第1ランプ制御手段)13aと、進行方向の右側に設けられる右テールランプ11R、及び進行方向の左側に設けられる左テールランプ11Lの点灯を制御するテールランプ駆動回路(第2ランプ制御手段)13bと、を備えている。また、各ランプ11R,11L,12R,12Lは、同一の出力容量を有しており、例えば、21Wである。
ブレーキランプ駆動回路13aは、第1IC回路14aと、該第1IC回路14aの出力端子Q1の出力信号によりオン、オフが切り替えられるFET等の半導体スイッチT1を備えている。また、第1IC回路14aは、入力端子P1を備えており、該入力端子P1にはストップ信号(車両のブレーキ操作と連動する信号;第1駆動信号)が供給される。
半導体スイッチT1は、一端が電源+Bに接続され、他端が右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lに接続され、更に電線n2を介してアンド回路AND1(後述)の一方の入力端子に接続されている。そして、半導体スイッチT1がオンとなると、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lが点灯する。また、電線n2を介して、各ブレーキランプ12R,12Lの点灯を示すブレーキランプ点灯信号(第1スイッチオン信号)が出力される。
一方、テールランプ駆動回路13bは、第2IC回路14bと、該第2IC回路14bの出力端子Q2の出力信号によりオン、オフが切り替えられる半導体スイッチT2と、アンド回路AND1と、抵抗及びコンデンサを備えている。また、第2IC回路14bは、2つの入力端子P2,P3を有しており、入力端子P2には、アンド回路AND1の出力信号が供給され、入力端子P3にはテール信号(第2駆動信号)が供給される。
アンド回路AND1の一方の入力端子には、前述したように、電線n2を介してブレーキランプ点灯信号が供給され、更にこれを反転した信号(図中○印で表記)が入力される。また、アンド回路AND1の他方の入力端子には電線n1を介してストップ信号が供給される。更に、電線n1は、抵抗,コンデンサの並列接続回路を介してグランドに接地されている。
半導体スイッチT2は、一端が電源+Bに接続され、他端が右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lに接続されている。そして、半導体スイッチT2がオンとなると、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lが点灯する。
また、テールランプ駆動回路13bは、PWM制御機能(調光機能)を備えており、半導体スイッチT2を駆動する際のデューティ比を変更することにより、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lの輝度を変化させることが可能である。具体的には、デューティ比を100%とすることにより、各ランプ11R,11Lを高い輝度(第1の輝度)で点灯させること、及びデューティ比を24%とすることにより、各ランプ11R,11Lを低い輝度(第2の輝度)で点灯させることが可能である。
次に、上述のように構成された本実施形態に係る車両用ランプの制御装置100の動作を、図3,図4に示すフローチャートを参照して説明する。図3は、ブレーキランプ駆動回路13aによる処理手順を示すフローチャートであり、図4は、テールランプ駆動回路13bによる処理手順を示すフローチャートである。
図3に示すステップS11において、ブレーキランプ駆動回路13aは、上流側の装置よりストップ信号が入力されたか否かを判定する。そして、ストップ信号が入力された場合には、ステップS12において、半導体スイッチT1をオンとして、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lを点灯させる。
また、図4に示すステップS21において、テールランプ駆動回路13bは、上流側の装置よりストップ信号が入力されたか否かを判定する。そして、ストップ信号が入力された場合には、ステップS22に処理を進め、入力されない場合にはステップS23に処理を進める。
ステップS22において、テールランプ駆動回路13bは、半導体スイッチT1がオンであるか否かを判定する。即ち、図1に示した電線n2を介してブレーキランプ点灯信号が供給されているか否かを判断する。そして、半導体スイッチT1がオンであれば、ステップS23に処理を進め、オフであれば、ステップS25に処理を進める。
ステップS23において、テールランプ駆動回路13bは、上流側の装置よりテール信号が入力されたか否かを判定する。入力されていればステップS24に処理を進め、入力されていなければ本処理を終了する。
ステップS24において、テールランプ駆動回路13bは、半導体スイッチT2を24%のデューティ比で駆動させる。その結果、各テールランプ11R、11Lを低い輝度(第2の輝度)で点灯させることができる。
ステップS25において、テールランプ駆動回路13bは、半導体スイッチT2を100%のデューティ比で駆動させる。その結果、各テールランプ11R、11Lを高い輝度(第1の輝度)で点灯させることができる。つまり、ブレーキランプ駆動回路13aが故障して各ブレーキランプ12R,12Lを点灯させることができない場合には、ストップ信号が入力された際に、テールランプ11R,11Lを高い輝度で点灯させて、ブレーキランプと同等の機能を持たせることができる。
次に、上記の動作を、各駆動回路13a,13bが正常に作動している場合と、ブレーキランプ駆動回路13aが故障した場合に場合分けして説明する。
初めに、ブレーキランプ駆動回路13a、及びテールランプ駆動回路13bが共に正常に作動している場合について説明する。
上流側の装置よりストップ信号が供給されると、このストップ信号は第1IC回路14aの入力端子P1に入力され、且つ、アンド回路AND1の入力端子に入力される。
第1IC回路14aは、ストップ信号が入力されると、出力端子Q1より半導体スイッチT1に駆動信号を出力するので、該半導体スイッチT1がオンとされ、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lが共に点灯する。また、電線n2を介してブレーキランプ点灯信号が出力される。このため、アンド回路AND1の2つの入力信号はそれぞれH、Lとなり、出力信号はLとなるので、第2IC回路14bの入力端子P2に供給される信号はLとなり、該第2IC回路14bは作動しない。
また、上流側の装置よりテール信号が供給されると、このテール信号は第2IC回路14bの入力端子P3に入力される。そして、第2IC回路14bは、24%のデューティ比で半導体スイッチT2を駆動させる。従って、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lは共に低い輝度で点灯することになる。
上記のことから、ブレーキランプ駆動回路13a、及びテールランプ駆動回路13bが正常に作動している場合には、図2(a)に示すように作動することになる。即ち、ストップ信号が供給された場合には、各ブレーキランプ12R,12Lが高い輝度で点灯し、テール信号が供給された場合には、各テールランプ11R,11Lが低い輝度で点灯し、ストップ信号、テール信号の双方が供給された場合には、ブレーキランプ12R,12L、及びテールランプ11R,11Lが全て点灯する。
次に、ブレーキランプ駆動回路13aが故障した場合の動作について説明する。上流側の装置よりストップ信号が供給されると、このストップ信号は第1IC回路14aの入力端子P1に入力され、且つ、アンド回路AND1の入力端子に入力される。
そして、ブレーキランプ駆動回路13aが故障している場合には、第1IC回路14aの入力端子P1にストップ信号が入力された場合であっても、出力端子Q1より駆動信号が出力されず、半導体スイッチT1はオフ状態となり、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lは共に点灯しない。また、電線n2を介してブレーキランプ点灯信号は出力されない。このため、アンド回路AND1の2つの入力信号はそれぞれH、Hとなり、出力信号はHとなるので、第2IC回路14bの入力端子P2に供給される信号はHとなり、該第2IC回路14bは出力端子Q2より100%のデューティ比の駆動信号を出力する(図4のステップS25の状態)。
従って、各テールランプ11R,11Lは共に高い輝度で点灯することとなり、各ブレーキランプ12R,12Lの役目を果たす。即ち、ブレーキランプ駆動回路13aが故障した場合でも、各テールランプ11R,11Lが高い輝度で点灯することにより、ブレーキランプと同等の機能を持たせることができる。
また、上流側の装置よりストップ信号が供給されず、且つ、テール信号が供給されると、このテール信号は第2IC回路14bの入力端子P3に入力される。そして、第2IC回路14bは、24%のデューティ比で半導体スイッチT2を駆動させる。従って、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lは共に低い輝度で点灯することになり、通常の動作を維持することができる。
更に、ストップ信号及びテール信号の双方が供給された場合には、半導体スイッチT2を100%のデューティ比で駆動するので、各テールランプ11R,11Lを高い輝度で点灯させることができる。
上記のことからブレーキランプ駆動回路13aが故障した場合には、図2(b)に示すように作動することになる。即ち、各テールランプ11R,11Lは、テール信号のみが供給された場合には低い輝度で点灯し、ストップ信号のみが供給された場合及びテール信号とストップ信号の双方が供給された場合には、高い輝度で点灯する。
このようにして、第1実施形態に係る車両用ランプの制御装置100では、ブレーキランプ駆動回路13aが故障して各ブレーキランプ12R,12Lを点灯させることができなくなった場合であっても、各テールランプ11R,11Lの輝度を調節することにより、ブレーキランプ12R,12Lと同等に動作させることができるので、自車両のブレーキ操作、及び自車両の車幅を確実に後続車両に認識させることができる。
[第2実施形態の説明]
次に、第2実施形態について説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る車両用ランプの制御装置101の構成を示す回路図である。図5に示すように、この制御装置101は、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lの点灯を制御するブレーキランプ駆動回路(第1ランプ制御手段)23aと、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lの点灯を制御するテールランプ駆動回路(第2ランプ制御手段)23bと、を備えている。また、前述した第1実施形態と同様に、各ランプ11R,11L,12R,12Lは、同一の出力容量を有しており、例えば、21Wである。
ブレーキランプ駆動回路23aは、第1IC回路24aと、該第1IC回路24aの出力端子Q11の出力信号によりオン、オフが切り替えられるFET等の半導体スイッチT11と、アンド回路AND11と、抵抗、コンデンサを備えている。
第1IC回路24aは、2つの入力端子P11,P12を有しており、入力端子P11には、アンド回路AND11の出力信号が供給され、入力端子P12にはストップ信号(第1駆動信号)が供給される。
アンド回路AND11の一方の入力端子には、後述するテールランプ駆動回路23bより電線n4を介してテールランプ点灯信号が供給され、更にこれを反転した信号(図中○印で表記)が入力される。また、アンド回路AND11の他方の入力端子にはテール信号が供給される。更に、電線n4は、抵抗,コンデンサの並列接続回路を介してグランドに接地されている。
半導体スイッチT11は、一端が電源+Bに接続され、他端が右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lに接続され、更に、電線n3を介してアンド回路AND12(後述)の一方の入力端子に接続されている。そして、半導体スイッチT11がオンとなると、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lが点灯する。また、電線n3を介して、各ブレーキランプ12R,12Lの点灯を示すブレーキランプ点灯信号(第1スイッチオン信号)が出力される。
また、ブレーキランプ駆動回路23aは、PWM制御機能(調光機能)を備えており、半導体スイッチT11を駆動する際のデューティ比を変更することにより、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lの輝度を変化させることが可能である。具体的には、デューティ比を100%とすることにより、各ブレーキランプ12R,12Lを高い輝度(第1の輝度)で点灯させることができ、デューティ比を24%とすることにより、各ブレーキランプ12R,12Lを低い輝度(第2の輝度)で点灯させることが可能である。
一方、テールランプ駆動回路23bは、第2IC回路24bと、該第2IC回路24bの出力端子Q12の出力信号によりオン、オフが切り替えられる半導体スイッチT12と、アンド回路AND12と、抵抗、コンデンサを備えている。また、第2IC回路24bは、2つの入力端子P13,P14を有しており、入力端子P13には、アンド回路AND12の出力信号が供給され、入力端子P14にはテール信号(第2駆動信号)が供給される。
アンド回路AND12の一方の入力端子には、前述したように、電線n3を介してブレーキランプ点灯信号が供給され、更にこれを反転した信号(図中○印で表記)が入力される。また、アンド回路AND12の他方の入力端子にはストップ信号が供給される。更に、電線n3は、抵抗,コンデンサの並列接続回路を介してグランドに接地されている。
半導体スイッチT12は、一端が電源+Bに接続され、他端が右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lに接続され、更に電線n4を介してアンド回路AND11の一方の入力端子に接続されている。そして、半導体スイッチT12がオンとなると、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lが点灯する。また、電線n4を介して、各テールランプ11R,11Lの点灯を示すテールランプ点灯信号(第2スイッチオン信号)が出力される。
また、テールランプ駆動回路23bは、PWM制御機能(調光機能)を備えており、半導体スイッチT12を駆動する際のデューティ比を変更することにより、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lの輝度を変化させることが可能である。具体的には、デューティ比を100%とすることにより、各テールランプ11R,11Lを高い輝度(第1の輝度)で点灯させることができ、デューティ比を24%とすることにより、各テールランプ11R,11Lを低い輝度(第2の輝度)で点灯させることが可能である。
次に、上述のように構成された第2実施形態に係る車両用ランプの制御装置101の動作を、図7,図8に示すフローチャートを参照して説明する。図7は、ブレーキランプ駆動回路23aによる処理手順を示すフローチャートであり、図8は、テールランプ駆動回路23bによる処理手順を示すフローチャートである。
まず、ブレーキランプ駆動回路23aについて説明すると、図7に示すステップS31において、ブレーキランプ駆動回路23aは、上流側の装置よりストップ信号が入力されたか否かを判定する。そして、ストップ信号が入力された場合には、ステップS35に処理を進め、ストップ信号が入力されない場合には、ステップS32に処理を進める。
ステップS35において、ブレーキランプ駆動回路23aは、半導体スイッチT11を100%のデューティ比で駆動する。従って、各ブレーキランプ12R,12Lは高い輝度で点灯することになる。
ステップS32において、ブレーキランプ駆動回路23aは、テール信号が入力されたか否かを判定する。そして、テール信号が入力された場合には、ステップS33に処理を進め、テール信号が入力されない場合には、本処理を終了する。
ステップS33において、ブレーキランプ駆動回路23aは、テールランプ駆動回路23bの半導体スイッチT12がオンであるか否かを判断する。即ち、図5に示す電線n4を介してテールランプ点灯信号が供給されているか否かを判断する。そして、半導体スイッチT12がオフである場合には、ステップS34に処理を進め、半導体スイッチT12がオンである場合には、本処理を終了する。
ステップS34において、ブレーキランプ駆動回路23aは、半導体スイッチT11を24%のデューティ比で駆動する。従って、各ブレーキランプ12R,12Lは低い輝度で点灯することになる。
そして、上記の動作により、ブレーキランプ駆動回路23aは、平常時にはストップ信号に連動して各ブレーキランプ12R,12Lの点灯を制御し、テールランプ駆動回路23bが故障した場合には、テール信号が入力された際に低い輝度で点灯して各テールランプ11R,11Lの役割を果たす。
次に、テールランプ駆動回路の処理手順について説明する。図8に示すステップS41において、テールランプ駆動回路23bは、上流側の装置よりストップ信号が入力されたか否かを判定する。そして、ストップ信号が入力された場合には、ステップS42に処理を進め、入力されない場合にはステップS43に処理を進める。
ステップS42において、テールランプ駆動回路23bは、半導体スイッチT11がオンであるか否かを判定する。即ち、図5に示した電線n3を介してブレーキランプ点灯信号が供給されているか否かを判断する。そして、半導体スイッチT11がオンであれば、ステップS43に処理を進め、オフであれば、ステップS45に処理を進める。
ステップS43において、テールランプ駆動回路23bは、上流側の装置よりテール信号が入力されたか否かを判定する。テール信号が入力されていればステップS44に処理を進め、入力されていなければ本処理を終了する。
ステップS44において、テールランプ駆動回路23bは、半導体スイッチT12を24%のデューティ比で駆動させる。その結果、各テールランプ11R,11Lを低い輝度(第2の輝度)で点灯させることができる。
ステップS45において、テールランプ駆動回路23bは、半導体スイッチT12を100%のデューティ比で駆動させる。その結果、各テールランプ11R,11Lを高い輝度(第1の輝度)で点灯させることができる。
そして、上記の動作により、テールランプ駆動回路23bは、平常時にはテール信号に連動して各テールランプ11R,11Lの点灯を制御し、ブレーキランプ駆動回路23aが故障した場合には、ストップ信号が入力された際に高い輝度で点灯して各ブレーキランプ12R,12Lの役割を果たす。
次に、上記の動作を、各駆動回路23a,23bが正常に作動している場合、ブレーキランプ駆動回路23aが故障した場合、テールランプ駆動回路23bが故障した場合に場合分けして説明する。
初めに、ブレーキランプ駆動回路23a、及びテールランプ駆動回路23bが共に正常に作動している場合について説明する。
上流側の装置よりストップ信号が供給されると、このストップ信号は第1IC回路24aの入力端子P12に入力され、且つ、アンド回路AND12の入力端子に入力される。
第1IC回路24aは、ストップ信号が入力されると、出力端子Q1より100%のデューティ比で半導体スイッチT1の駆動信号を出力するので、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lが共に高い輝度で点灯する。また、電線n3を介してブレーキランプ点灯信号が出力される。この際、アンド回路AND12の2つの入力信号はそれぞれH、Lとなり、出力信号はLとなるので、第2IC回路24bの入力端子P13に供給される信号はLとなり、該第2IC回路24bは作動しない。
また、上流側の装置よりテール信号が供給されると、このテール信号は第2IC回路24bの入力端子P14に入力される。そして、第2IC回路24bは、24%のデューティ比で半導体スイッチT12を駆動させる。従って、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lは共に低い輝度で点灯する。また、電線n4を介してテールランプ点灯信号が出力される。このため、アンド回路AND11の2つの入力信号はそれぞれH、Lとなり、出力信号はLとなるので、第1IC回路24aの入力端子P11に供給される信号はLとなり、該第1IC回路24aは作動しない。
更に、ストップ信号とテール信号が共に供給されると、詳細説明を省略するが、各ブレーキランプ12R,12L、及び各テールランプ11R,11Lが共に点灯することになる。
上記のことから、ブレーキランプ駆動回路23a、及びテールランプ駆動回路23bが正常に作動している場合には、図6(a)に示すように作動することになる。即ち、ストップ信号が供給された場合には、各ブレーキランプ12R,12Lが高い輝度で点灯し、テール信号が供給された場合には、各テールランプ11R,11Lが低い輝度で点灯し、ストップ信号、テール信号の双方が供給された場合には、ブレーキランプ12R,12L、及びテールランプ11R,11Lが全て点灯する。
次に、ブレーキランプ駆動回路23aが故障した場合の動作について説明する。上流側の装置よりストップ信号が供給されると、このストップ信号は第1IC回路24aの入力端子P12に入力され、且つ、アンド回路AND12の入力端子に入力される。
そして、ブレーキランプ駆動回路23aが故障している場合には、第1IC回路24aの入力端子P12にストップ信号が入力された場合であっても、出力端子Q11より駆動信号が出力されず、半導体スイッチT11はオフ状態となり、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lは共に点灯しない。また、電線n3を介してブレーキランプ点灯信号は出力されない。このため、アンド回路AND12の2つの入力信号はそれぞれH、Hとなり、出力信号はHとなるので、第2IC回路24bの入力端子P13に供給される信号はHとなり、該第2IC回路24bは出力端子Q12より100%のデューティ比の駆動信号を出力する(図8のステップS45の状態)。
従って、各テールランプ11R,11Lは共に高い輝度で点灯することになり、各ブレーキランプ12R,12Lの役目を果たす。即ち、ブレーキランプ駆動回路23aが故障した場合でも、各テールランプ11R,11Lが高い輝度で点灯することにより、ブレーキランプと同等の機能を持たせることができる。
また、上流側の装置よりストップ信号が供給されず、且つ、テール信号が供給されると、このテール信号は第2IC回路24bの入力端子P14に入力される。そして、第2IC回路24bは、24%のデューティ比で半導体スイッチT2を駆動させる。従って、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lは共に低い輝度で点灯することになり、通常の動作を維持することができる。
更に、ストップ信号及びテール信号の双方が供給された場合には、半導体スイッチT12を100%のデューティ比で駆動するので、各テールランプ11R,11Lを高い輝度で点灯させることができる。
上記のことからブレーキランプ駆動回路23aが故障した場合には、図6(b)に示すように作動することになる。即ち、各テールランプ11R,11Lは、テール信号のみが供給された場合には低い輝度で点灯し、ストップ信号のみが供給された場合及びテール信号とストップ信号の双方が供給された場合には、高い輝度で点灯する。
次に、テールランプ駆動回路23bが故障した場合の動作について説明する。上流側の装置よりテール信号が供給されると、このテール信号は第2IC回路24bの入力端子P14に入力され、且つ、アンド回路AND11の入力端子に入力される。
そして、テールランプ駆動回路23bが故障している場合には、第2IC回路24bの入力端子P14にテール信号が入力された場合であっても、出力端子Q12より駆動信号が出力されず、半導体スイッチT12はオフ状態となり、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lは共に点灯しない。また、電線n4を介してテールランプ点灯信号は出力されない。このため、アンド回路AND11の2つの入力信号はそれぞれH、Hとなり、出力信号はHとなるので、第1IC回路24aの入力端子P11に供給される信号はHとなり、該第1IC回路24aは出力端子Q11より24%のデューティ比の駆動信号を出力する(図7のステップS34の状態)。
従って、各ブレーキランプ12R,12Lは共に低い輝度で点灯することになり、各テールランプ11R,11Lの役目を果たす。即ち、テールランプ駆動回路23bが故障した場合でも、各ブレーキランプ12R,12Lが低い輝度で点灯することにより、テールランプと同等の機能を持たせることができる。
また、上流側の装置よりストップ信号が供給されると、このストップ信号は第1IC回路24aの入力端子P12に入力される。そして、第1IC回路24aは、100%のデューティ比で半導体スイッチT11を駆動させる。従って、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lは共に高い輝度で点灯することになり、通常の動作を維持することができる。
更に、ストップ信号及びテール信号の双方が供給された場合には、半導体スイッチT11を100%のデューティ比で駆動するので、各ブレーキランプ12R,12Lを高い輝度で点灯させることができる。
上記のことからテールランプ駆動回路23bが故障した場合には、図6(c)に示すように作動することになる。即ち、各ブレーキランプ12R,12Lは、テール信号のみが供給された場合には低い輝度で点灯し、ストップ信号のみが供給された場合及びテール信号とストップ信号の双方が供給された場合には、高い輝度で点灯する。
このようにして、第2実施形態に係る車両用ランプの制御装置101では、ブレーキランプ駆動回路13aが故障して各ブレーキランプ12R,12Lを点灯させることができなくなった場合であっても、各テールランプ11R,11Lの輝度を調節することにより、ブレーキランプ12R,12Lと同等に動作させることができる。
また、テールランプ駆動回路13bが故障して各テールランプ11R,11Lを点灯させることができなくなった場合であっても、各ブレーキランプ12R,12Lの輝度を調節することにより、テールランプ11R,11Lと同等に動作させることができるので、自車両のブレーキ操作、及び自車両の車幅を確実に後続車両に認識させることができる。
[第3実施形態の説明]
次に、第3実施形態について説明する。図9は、本発明の第3実施形態に係る車両用ランプの制御装置102の構成を示す回路図である。図9に示すように、この制御装置102は、第2実施形態の図5に示した回路に、電線n5,n6を追加する点で相違している。即ち、図9に示すように、半導体スイッチT11のランプ側に接続される端子(例えば、FETのソース)と第1IC回路24aとが電線n5により接続され、半導体スイッチT12のランプ側に接続される端子(例えば、FETのソース)と第2IC回路24bとが電線n6により接続されている。それ以外の構成は、図5と同様であるので、同一符号を付して構成説明を省略する。
そして、第1IC回路24aは、電線n5より供給される電圧信号に基づいて、半導体スイッチT11の2つの端子間の電圧降下を検出する。そして、電圧降下が予め設定した閾値電圧よりも小さい場合には、電線n3より出力するブレーキランプ点灯信号をオフ(Lレベル)とする。即ち、各ブレーキランプ12R,12Lのうちの少なくとも一方が断芯すると、半導体スイッチT11に流れる電流が減少し、該半導体スイッチT11の電圧降下が減少するので、電圧降下が上記の閾値電圧を下回った場合には、少なくとも一方のブレーキランプが断芯しているものと判断し、ブレーキランプ点灯信号をオフとする。即ち、第1IC回路24aは、ブレーキランプ(第1のランプ)の断芯を検出する第1ランプ断芯検出手段としての機能を備えている。
また、第2IC回路24bは、電線n6より供給される電圧信号に基づいて、半導体スイッチT12の2つの端子間の電圧降下を検出する。そして、電圧降下が予め設定した閾値電圧よりも小さい場合には、電線n4より出力するテールランプ点灯信号をオフ(Lレベル)とする。即ち、各テールランプ11R,11Lのうちの少なくとも一方が断芯すると、半導体スイッチT12に流れる電流が減少し、該半導体スイッチT12の電圧降下が減少するので、電圧降下が上記の閾値電圧を下回った場合には、少なくとも一方のテールランプが断芯しているものと判断し、テールランプ点灯信号をオフとする。即ち、第2IC回路24bは、テールランプ(第2のランプ)の断芯を検出する第2ランプ断芯検出手段としての機能を備えている。
次に、上述のように構成された第3実施形態に係る車両用ランプの制御装置102の動作を、図11,図12に示すフローチャートを参照して説明する。図11は、ブレーキランプ駆動回路23aによる処理手順を示すフローチャートであり、図12は、テールランプ駆動回路23bによる処理手順を示すフローチャートである。
まず、ブレーキランプ駆動回路23aについて説明すると、図11に示すステップS51において、ブレーキランプ駆動回路23aは、各ブレーキランプ12R,12Lの断芯を検出する。即ち、図9に示した電線n5より供給される電圧に基づいて、各ブレーキランプ12R,12Lのうちの少なくとも一方に断芯が発生しているか否かを判断する。そして、断芯が発生している場合には、ステップS57に処理を進め、断芯が発生していない場合には、ステップS52に処理を進める。
ステップS57において、ブレーキランプ駆動回路23aは、出力端子Q11より出力する駆動信号を停止させて、半導体スイッチT11をオフとする。その結果、電線n3を介して送信されるブレーキランプ点灯信号がオフ(Lレベル)とされる。
ステップS52において、ブレーキランプ駆動回路23aは、上流側の装置よりストップ信号が入力されたか否かを判定する。そして、ストップ信号が入力された場合には、ステップS56に処理を進め、ストップ信号が入力されない場合には、ステップS53に処理を進める。
ステップS56において、ブレーキランプ駆動回路23aは、半導体スイッチT11を100%のデューティ比で駆動する。従って、各ブレーキランプ12R,12Lは高い輝度で点灯することになる。
ステップS53において、ブレーキランプ駆動回路23aは、テール信号が入力されたか否かを判定する。そして、テール信号が入力された場合にはステップS54に処理を進め、テール信号が入力されない場合には、本処理を終了する。
ステップS54において、ブレーキランプ駆動回路23aは、テールランプ駆動回路23bの半導体スイッチT12がオンであるか否かを判断する。即ち、図9に示す電線n4を介してテールランプ点灯信号が供給されているか否かを判断する。そして、半導体スイッチT12がオフである場合には、ステップS55に処理を進め、半導体スイッチT12がオンである場合には、本処理を終了する。
ステップS55において、ブレーキランプ駆動回路23aは、半導体スイッチT11を24%のデューティ比で駆動する。従って、各ブレーキランプ12R,12Lは低い輝度で点灯することになる。
そして、上記の動作により、ブレーキランプ駆動回路23aは、平常時にはストップ信号に連動して各ブレーキランプ12R,12Lの点灯を制御し、テールランプ駆動回路23bが故障した場合には、テール信号が入力された際に低い輝度で点灯して各テールランプ11R,11Lの役割を果たす。
次に、テールランプ駆動回路の処理手順について説明する。図12に示すステップS61において、テールランプ駆動回路23bは、各テールランプ11R,11Lの断芯を検出する。即ち、図9に示した電線n6より供給される電圧に基づいて、各テールランプ11R,11Lのうちの少なくとも一方に断芯が発生しているか否かを判断する。そして、断芯が発生している場合には、ステップS67に処理を進め、断芯が発生していない場合には、ステップS62に処理を進める。
ステップS67において、テールランプ駆動回路23bは、出力端子Q12より出力する駆動信号を停止させて、半導体スイッチT12をオフとする。その結果、電線n4を介して送信されるテールランプ点灯信号がオフ(Lレベル)とされる。
ステップS62において、テールランプ駆動回路23bは、上流側の装置よりストップ信号が入力されたか否かを判定する。そして、ストップ信号が入力された場合には、ステップS63に処理を進め、入力されない場合にはステップS64に処理を進める。
ステップS63において、テールランプ駆動回路23bは、半導体スイッチT11がオンであるか否かを判定する。即ち、図9に示した電線n3を介してブレーキランプ点灯信号が供給されているか否かを判断する。そして、半導体スイッチT11がオンであれば、ステップS64に処理を進め、オフであれば、ステップS66に処理を進める。
ステップS64において、テールランプ駆動回路23bは、上流側の装置よりテール信号が入力されたか否かを判定する。テール信号が入力されていればステップS65に処理を進め、入力されていなければ本処理を終了する。
ステップS65において、テールランプ駆動回路23bは、半導体スイッチT12を24%のデューティ比で駆動させる。その結果、各テールランプ11R,11Lを低い輝度(第2の輝度)で点灯させることができる。
ステップS66において、テールランプ駆動回路23bは、半導体スイッチT12を100%のデューティ比で駆動させる。その結果、各テールランプ11R,11Lを高い輝度(第1の輝度)で点灯させることができる。
そして、上記の動作により、テールランプ駆動回路23bは、平常時にはテール信号に連動して各テールランプ11R,11Lの点灯を制御し、ブレーキランプ駆動回路23aが故障した場合には、ストップ信号が入力された際に高い輝度で点灯して各ブレーキランプ12R,12Lの役割を果たす。
次に、上記の動作を、各駆動回路23a,23bが正常に作動し且つ各ランプに断芯が発生していない場合、ブレーキランプ駆動回路23aの故障またはブレーキランプに断芯が発生した場合、テールランプ駆動回路23bの故障またはテールランプに断芯が発生した場合に、場合分けして説明する。
ここで、ブレーキランプ駆動回路23a、及びテールランプ駆動回路23bが共に正常に作動し、且つ各ランプに断芯が発生していない場合については、前述した第2実施形態と同様である。即ち、各ブレーキランプ12R,12L、及び各テールランプ11R,11Lは、図10(a)に示すように、ストップ信号、テール信号に応じて点灯、消灯が制御されることになる。
次に、ブレーキランプ駆動回路23aの故障、或いは各ブレーキランプ12R,12Lのうちの少なくとも一方が断芯した場合の動作について説明する。上流側の装置よりストップ信号が供給されると、このストップ信号は第1IC回路24aの入力端子P12に入力され、且つ、アンド回路AND12の入力端子に入力される。
そして、ブレーキランプ駆動回路23aが故障している場合には、第1IC回路24aの入力端子P12にストップ信号が入力された場合であっても、出力端子Q11より駆動信号が出力されず、半導体スイッチT11はオフ状態となり、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lは共に点灯しない。従って、電線n3を介してブレーキランプ点灯信号は出力されない(Lレベルとなる)。
また、各ブレーキランプ12R,12Lのうちの少なくとも一方が断芯している場合には、電線n5を介して半導体スイッチT11の電圧降下の変化が検出されるので、第1IC回路24aはブレーキランプ点灯信号をオフ(Lレベル)とする。
従って、ブレーキランプ駆動回路23aに故障が発生した場合、或いは各ブレーキランプ12R,12Lのうちの少なくとも一方に断芯が発生した場合には、アンド回路AND12の2つの入力信号はそれぞれH、Hとなり、出力信号はHとなるので、第2IC回路24bの入力端子P13に供給される信号はHとなり、該第2IC回路24bは出力端子Q12より100%のデューティ比の駆動信号を出力する(図12のステップS66の状態)。
このため、各テールランプ11R,11Lは共に高い輝度で点灯することになり、各ブレーキランプ12R,12Lの役目を果たす。即ち、ブレーキランプ駆動回路23aが故障した場合、或いはランプに断芯が発生した場合でも、各テールランプ11R,11Lが高い輝度で点灯することにより、ブレーキランプと同等の機能を持たせることができる。
また、上流側の装置よりストップ信号が供給されず、且つ、テール信号が供給されると、このテール信号は第2IC回路24bの入力端子P14に入力される。そして、第2IC回路24bは、24%のデューティ比で半導体スイッチT2を駆動させる。従って、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lは共に低い輝度で点灯することになり、通常の動作を維持することができる。
更に、ストップ信号及びテール信号の双方が供給された場合には、半導体スイッチT12を100%のデューティ比で駆動するので、各テールランプ11R,11Lを高い輝度で点灯させることができる。
上記のことからブレーキランプ駆動回路23aが故障した場合、或いはブレーキランプが断芯した場合には、図10(b)に示すように作動することになる。即ち、各テールランプ11R,11Lは、テール信号のみが供給された場合には低い輝度で点灯し、ストップ信号のみが供給された場合及びテール信号とストップ信号の双方が供給された場合には、高い輝度で点灯する。
次に、テールランプ駆動回路23bが故障した場合、或いは各テールランプ11R,11Lのうちの少なくとも一方が断芯した場合の動作について説明する。上流側の装置よりテール信号が供給されると、このテール信号は第2IC回路24bの入力端子P14に入力され、且つ、アンド回路AND11の入力端子に入力される。
そして、テールランプ駆動回路23bが故障している場合には、第2IC回路24bの入力端子P14にテール信号が入力された場合であっても、出力端子Q12より駆動信号が出力されず、半導体スイッチT12はオフ状態となり、右テールランプ11R、及び左テールランプ11Lは共に点灯しない。従って、電線n4を介してテールランプ点灯信号は出力されない(Lレベルとなる)。
また、各テールランプ11R,11Lのうちの少なくとも一方が断芯している場合には、電線n6を介して半導体スイッチT11の電圧降下の変化が検出されるので、第2IC回路24bはテールランプ点灯信号をオフ(Lレベル)とする。
従って、テールランプ駆動回路23bに故障が発生した場合、或いは各テールランプ11R,11Lのうちの少なくとも一方に断芯が発生した場合には、アンド回路AND11の2つの入力信号はそれぞれH、Hとなり、出力信号はHとなるので、第1IC回路24aの入力端子P11に供給される信号はHとなり、該第1IC回路24aは出力端子Q11より24%のデューティ比の駆動信号を出力する(図11のステップS55の状態)。
従って、各ブレーキランプ12R,12Lは共に低い輝度で点灯することになり、各テールランプ11R,11Lの役目を果たす。即ち、テールランプ駆動回路23bが故障した場合或いはランプが断芯した場合でも、各ブレーキランプ12R,12Lが低い輝度で点灯することにより、テールランプと同等の機能を持たせることができる。
また、上流側の装置よりストップ信号が供給されると、このストップ信号は第1IC回路24aの入力端子P12に入力される。そして、第1IC回路24aは、100%のデューティ比で半導体スイッチT11を駆動させる。従って、右ブレーキランプ12R、及び左ブレーキランプ12Lは共に高い輝度で点灯することになり、通常の動作を維持することができる。
更に、ストップ信号及びテール信号の双方が供給された場合には、半導体スイッチT11を100%のデューティ比で駆動するので、各ブレーキランプ12R,12Lを高い輝度で点灯させることができる。
上記のことからテールランプ駆動回路23bが故障した場合、或いはランプが断芯した場合には、図10(c)に示すように作動することになる。即ち、各ブレーキランプ12R,12Lは、テール信号のみが供給された場合には低い輝度で点灯し、ストップ信号のみが供給された場合及びテール信号とストップ信号の双方が供給された場合には、高い輝度で点灯する。
このようにして、第3実施形態に係る車両用ランプの制御装置101では、ブレーキランプ駆動回路13aが故障して各ブレーキランプ12R,12Lを点灯させることができなくなった場合、或いは各ブレーキランプ12R,12Lのうちの少なくとも一方に断芯が発生した場合であっても、各テールランプ11R,11Lの輝度を調節することにより、ブレーキランプ12R,12Lと同等に動作させることができる。
また、テールランプ駆動回路13bが故障して各テールランプ11R,11Lを点灯させることができなくなった場合、或いは各テールランプ11R,11Lの少なくとも一方に断芯が発生した場合であっても、各ブレーキランプ12R,12Lの輝度を調節することにより、テールランプ11R,11Lと同等に動作させることができるので、ブレーキ操作及び車幅を確実に後続車両に認識させることができる。
なお、第3実施形態では、各ブレーキランプ12R,12Lのうちの少なくとも一方が断芯した場合にブレーキランプ点灯信号をオフとするようにしたが、双方のブレーキランプ12R,12Lが共に断芯した場合に、ブレーキランプ点灯信号をオフとする構成とすることも可能である。この際、1つのランプの断芯と2つのランプの断芯との区別は、半導体スイッチT11による電圧降下を検出することで判定可能である。
同様に、第3実施形態では、各テールランプ11R,11Lのうちの少なくとも一方が断芯した場合にテールランプ点灯信号をオフとするようにしたが、双方のテールランプ11R,11Lが共に断芯した場合に、テールランプ点灯信号をオフとする構成とすることも可能である。
また、第3実施形態では、第2実施形態で示した図5の回路に、電線n5,n6を追加して各ブレーキランプ12R,12Lの断芯、及び各テールランプ11R,11Lの断芯を判定する構成としたが、第1実施形態で示した図1の回路の電線n2と第1IC回路14aとの間に、図9に示した電線n5を搭載することにより、各ブレーキランプ12R,12Lの断芯を検出する構成とすることも可能である。この場合には、ブレーキランプ駆動回路13aが故障した場合のみならず、ブレーキランプが断芯した場合においても、テールランプ駆動回路13bにより、ブレーキランプの動作を補うことが可能となる。
また、上述した第1〜第3各実施形態では、PWM制御によりデューティ比を変更して各ランプの輝度を変更する例について説明したが、DC/DCコンバータを用いて輝度を変更する構成とすることも可能である。更に、第1〜第3実施形態では、ブレーキランプ12R,12L、及びテールランプ11R,11Lとして、バルブを用いても良いし、抵抗とLEDの直列接続回路を用いても良い。
また、第1〜第3実施形態では、第1のランプとしてブレーキランプ、第2のランプとしてテールランプを例に挙げて説明したが、例えば、高輝度ランプ(通常のヘッドライト)と低輝度ランプ(昼間時に点灯させるヘッドライト)の2つのランプを有するヘッドライトに適用することも可能である。この場合には、高輝度ランプが第1のランプであり、低輝度ランプが第2のランプである。
以上、本発明の車両用ランプの制御装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
例えば、上述した実施形態では、ブレーキランプを100%のデューティ比で点灯させ、テールランプを24%のデューティで点灯させる例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、輝度に応じてデューティ比を適宜設定することが可能である。