JP5793347B2 - 採血管管理システム - Google Patents
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1.カルテや採血指示書等に記載されている採血管とトレイに入っている採血管とを目視確認により照合する。
2.採血指示書等に印字されたバーコードに基づいて医師からの患者の採血に関するオーダ情報をホストコンピュータ等から端末コンピュータに読み出し、トレイの中に収容されている採血管を一本ずつバーコードリーダにかざして、各採血管のバーコードを読み取らせ、読み取ったバーコードとオーダ情報とを照合する。
このように検体番号等を書き込んだRFIDタグ付きラベルを採血管に貼り付けることにより、採血場所でトレイに収容された採血管のRFIDタグから、読取装置を用いて検体番号等の検査情報を一括で読み取って照合することが可能になる。
例えば、患者の採血に必要な採血管が3本であり、トレイの中に正しい3本の採血管が入っているにもかかわらず、読取装置による読取時に2本の採血管のRFIDタグからしか情報が読み取れないような場合には、照合をした時に読取エラーを発見することができる。
しかし、例えば、患者の採血に必要な採血管が3本であり、トレイの中には正しい3本の採血管に加えて、不必要な採血管が混入していた場合には問題が生じる可能性がある。このような場合に、もし、読取装置が必要な3本の採血管のRFIDラグだけから情報を読み取って、読取エラー又はRFIDタグの不具合により不必要な採血管のRFDIタグからの情報が読み取れなかった場合には、照合の結果は一致するので不必要な採血管が混入しているにも拘わらず、問題のないトレイとして取り扱ってしまう可能性がある。
また、トレイの中に入れられている採血管は、使用する順番が決まっており、順番を守らずに採血をすると検査結果に影響を及ぼす可能性もあるが、現状では、採血作業者が順番を守って採血管を使用しているか否かを確認することはできないという問題もある。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて、採血作業場においてトレイに収容された採血管を正確に管理することができる採血管管理システムを提供することを目的としている。
好ましくは、前記取出検知情報及び/又は取出検知音は、取り出された採血管の種類を含むことができる。
また、必要に応じて、前記オーダ情報に含まれている採血順番情報を使用して、収容容器から取り出された採血管を検知した時に、検知した採血管が前記採血順番情報の順番に合致しているか否かを照合し、その照合結果を、前記出力装置を介して音声・画像及び/又は文字で出力するように構成してもよい。
さらにまた、本発明に係る採血管管理システムは、記憶手段を有し得、前記制御装置は、収容容器から採血管を取り出した順番を前記記憶手段に記憶させるように構成され得る。
また、前記オーダ情報が、トレイに収容された採血管を使用する順番に関する採血順番情報を有し、収容容器から取り出された採血管を検知した時に、検知した採血管が前記採血順番情報の順番に合致しているか否かを照合し、その照合結果を、前記出力装置を介して音声・画像及び/又は文字で出力するように構成することで、採血の順番を管理することも可能になる。
尚、この明細書において、「オーダ情報」は、「医師からの患者の採血に関するオーダ情報」を意味し、該「オーダ情報」には、「患者情報(患者ID等)」及び「患者の採血に関する採血情報」が含まれている。
また、「患者の採血に関する採血情報」には、「患者の検査に関する採血管の識別情報(採血管毎に割り当てられた検体番号等)」及び「採血管を使用する順番に関する採血順番情報」が含まれている。
図中符号1は採血台を示しており、採血時には、この採血台1を挟んで採血作業者及び患者が向き合って座り、採血台1の上に患者の腕を置いて採血を行う。
採血台1の天板1aの裏面には、RFIDタグ用の読取装置2が設けられており、採血作業者は採血時に、この読取装置2に対応する位置に患者単位で採血管を収容したトレイTを置いて採血を行う。
好ましくは、採血作業板1aにおける読取装置2に対応する位置には、トレイTを置くための目印が設けられ得る。
図1中、符号3は前記読取装置2に接続された制御装置を、符号4は制御装置3に接続されたモニタを各々示している。
前記制御装置3及びモニタ4は、パーソナルコンピュータで構成することができ、制御装置3に対する入力インターフェイスとして不図示のキーボードやマウスを用いることができる。また、タッチパネル式のモニタ4を使用することでモニタ4を入力インターフェイスとして用いることも可能である。
この実施例では制御装置3は、オーダ情報を記憶したホストコンピュータ5に接続されている。
トレイTには、採血に必要な採血管が患者単位で収容されている。各採血管には、RFIDタグ付きラベルが貼り付けられており、RFIDタグには、少なくとも検体番号等の患者の検査に関する採血管の識別情報が書き込まれている。以下の説明では、RFIDタグに書き込まれている情報は検体番号として説明していく。
また、ラベルの表面には患者の氏名や患者ID等が印字されており、必要に応じてバーコードが印字され得る。尚、RFIDタグは、図面に示すように、RFIDタグ付きラベルで構成されていてもよいが、採血管本体や採血管のキャップに内蔵されていてもよい。
また、制御装置2は、単に、取出検知情報及び/又は取出検知音を出力するだけでなく、オーダ情報に含まれている採血順番情報に基づいて、取り出された採血管が採血の順番に合致しているか否かの判定を行い、順番が間違っている場合には、そのことを採血作業者に表示することもできる。
取出検知情報及び/又は取出検知音は、様々な形態で出力することが考えられる。
具体的には、例えば、単にモニタに「採血管が取り出されました」と表示したり(図4a)、一定のブザー音を出力するだけでもよいが、「採血管Aが取り出されました」のように取り出された採血管の種類を表示してもよく(図4b)、さらにまた、照合後に、トレイに収容されている全ての採血管を、採血する順番と共に画像(又は文字)で表示し(図5a)、採血管が取り出される毎に、取り出された採血管の画像(又は文字)を消していくようにしてもよい(図5b)。
採血作業者が、トレイTを採血台1の所定の位置(即ち、読取装置2に対応する位置)に置くと、読取装置2がトレイTに収容された全ての採血管のRFIDタグから検体番号を読み取る(ステップ1)。
読取装置2で読み取られた検体番号は制御装置3に送られ、制御装置3は読取装置2で読み取られた検体番号に基づいて、ホストコンピュータ5から対応するオーダ情報を読み込む(ステップ2)。
制御装置3は、読取装置2で読み取った検体番号とオーダ情報とを照合し(ステップ3)、照合の結果、読み取った検体番号とオーダ情報とが一致していない場合にはモニタ4及び/又はスピーカ(図示せず)からエラー出力をする。尚、読み取った検体番号とオーダ情報とが一致していないケースは、トレイTに間違った採血管が収容されていることによる不一致(原因1)と、読み取った検体番号の数と、オーダ情報に含まれている検体情報の数とが一致しないことによる不一致(原因2)との二通りの原因が考えられる。そして、後者(原因2)の場合、さらに、読み取った検体番号の数が、オーダ情報に含まれている検体情報の数より少ない場合(原因2−1)と、読み取った検知番号の数が、オーダ情報に含まれている検体情報の数より多い場合(原因2−2)とが考えられる。そして、原因2−1による不一致の場合には、読取装置2による読取エラーが生じている可能性がある。このように、照合不一致の場合には、読取装置2による読取エラーが原因である可能性が含まれているので、必要に応じて制御装置3は、ステップ3において、照合不一致の場合、トレイTを揺らす等して、トレイT内にある採血管を動かすようモニタ4に表示して、再度、ステップ1〜ステップ3の処理を行うように構成してもよい。また、制御装置3は、照合不一致の原因が原因2−1である場合にのみ、トレイTを揺らす等して、トレイT内にある採血管を動かすようモニタ4に表示して、再度、ステップ1〜ステップ3の処理を行うように構成してもよい。
ステップ3において読み取った検体番号とオーダ情報とが一致している場合には、制御装置3は、読取装置2による次の読取結果を入力し(ステップ4)、前回の読取結果と今回の読取結果とを比較する(ステップ5)。尚、ステップ3の照合結果に拘わらず、読取装置2にトレイTの検知番号の読み取りを繰り返し行わせ、制御装置3に読み取り結果を経時的に入力するように構成してもよく、この場合にはステップ4の処理は省略される。また、ステップ5における読取結果の比較は、最新の読取結果と、その直前の読取結果とを比較してもよいが、比較する対象は、直前の読取結果に限定されることなく、トレイ内から採血管が取り出されたことが検知できる時間間隔であれば、それより前の読取結果と比較をしてもよい。
ステップ5において、前回の読取結果と今回の読取結果と同じ場合には、ステップ4の処理に戻り、再び、新しい読取結果を入力し、新しい読取結果より前の読取結果と比較する。ステップ4及び5の処理は、比較結果に変化が生じるまで繰り返し行われる。
ステップ5において、今回の読取結果が前回の読取結果と異なる場合には、その差分に基づいて取り出された採血管を検出する(ステップ6)。
次いで、オーダ情報に基づいて、取り出された採血管が採血の順番に合致しているか否かを判定し(ステップ7)、取り出された採血管が採血の順番に合致していない場合にはモニタ4及び/又はスピーカ(図示せず)を介してエラー出力をする。この場合のエラーは、作業者が採血管をトレイTに戻すことにより、又は、適当な入力インターフェイス(キーボードやタッチパネル)を介してエラー解除情報を入力することにより解除可能に構成され、エラーが解除された場合には再びステップ4の処理から処理を継続するように構成され得る。
ステップ7において、取り出された採血管が採血の順番に合致している場合には、取出検知情報及び/又は取出検知音をモニタ4及び/又はスピーカ(図示せず)を介して出力する(ステップ8)。
制御装置3は、次いで、トレイT内に残っている採血管の本数が0本か否かを判断し(ステップ9)、残りの採血管の本数が0本の場合には処理を終了し、残りの採血管の本数が0本ではない場合には再びステップ4の処理に戻る。
また、制御装置3は、好ましくは、各トレイにおいて採血管が取り出された順番を適当な記憶手段に記憶しておくこともできる。
図6に示すフローチャートは、処理の一例を示すものであり、処理の流れは図6に限定されることなく、任意に決めることができる。
1 採血台
1a 天板
2 読取装置
3 制御装置
4 モニタ
5 ホストコンピュータ
Claims (4)
- 患者の検査に関する採血管の識別情報が書き込まれたRFIDタグを備えた採血管が患者単位で収容された収容容器を所定の位置に置き、収容容器から採血管を取り出して患者の採血を行う採血作業場において用いられる採血管管理システムであって、
所定の位置に置かれた収容容器に収容された全ての採血管のRFIDタグから識別情報を一括して読み取る読取装置と、
前記読取装置で読み取った識別情報を入力して、読み取った識別情報に対応する医師からの患者の採血に関するオーダ情報と、読み取った識別情報とを照合する制御装置と、
採血作業者に対して情報を音声・画像及び/又は文字で出力する出力手段と
を備え、
前記読取装置が、採血作業の間、前記収容容器に収容された全ての採血管のRFIDタグから識別情報を一括して繰り返し読み取って、読取結果を制御装置に送るように動作し、
前記制御装置が、前後の読取結果を比較することにより、収容容器から取り出された採血管を検知するように構成され、かつ、
前記制御装置が、収容容器から採血管が取り出されたことを検知した時に、前記出力手段を介して音声・画像及び/又は文字で、採血作業者に対して検知結果を取出検知情報及び/又は取出検知音として出力するように構成されている
ことを特徴とする採血管管理システム。 - 前記取出検知情報及び/又は取出検知音が、取り出された採血管の種類を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の採血管管理システム。 - 前記オーダ情報が、トレイに収容された採血管を使用する順番に関する採血順番情報を有し、収容容器から取り出された採血管を検知した時に、検知した採血管が前記採血順番情報の順番に合致しているか否かを照合し、その照合結果を、前記出力装置を介して音声・画像及び/又は文字で出力する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の採血管管理システム。 - 記憶手段を備え、
前記制御装置が、収容容器から採血管を取り出した順番を前記記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の採血管管理システム。
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