まず、本実施例1に係る遊技システムのシステム構成について説明する。図1は、本実施例1に係る遊技システムのシステム構成を示す図である。同図に示すように、この遊技システムは、複数の封入式遊技機20と、各封入式遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10と、複数の開放式遊技機120と、各開放式遊技機120にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、精算機60と、景品管理装置70と、ホールコンピュータ80とが通信回線90を介して接続されている。
台間カード処理機10は、パチンコ玉の貸し出しを行う装置であり、封入式遊技機20と接続された場合に使用する封入式用動作モードと、開放式遊技機120に接続された場合に使用する開放式用動作モードとを切り替え可能である。このため、台間カード処理機10は、開放式遊技機120と封入式遊技機20とで共用することができる。
台間カード処理機10は、封入式用動作モードで動作中には、封入式遊技機20に対する玉貸し処理、カード排出処理などを行う。また、台間カード処理機10は、開放式用動作モードで動作中には、開放式遊技機120に対する玉貸し処理、開放式遊技機120で獲得したパチンコ玉の計数処理、計数したパチンコ玉を持玉として再投出する処理、貯玉の再プレイ処理、カード排出処理などを行う。台間カード処理機10の動作の詳細については後述する。
封入式遊技機20は、装置内部に封入されたパチンコ玉を遊技領域に打ち込んで遊技客がパチンコ遊技を行うパチンコ機等の装置である。この封入式遊技機20は、台間カード処理機10が玉貸し処理を行った場合に持玉数を加算し、持玉が存在する範囲で、遊技領域にパチンコ玉を打ち込むことができる。また、打ち込んだパチンコ玉が入賞したならば、入賞に基づく賞玉数を持玉数に加算する。封入式遊技機20は、打ち込んだパチンコ玉の数を示す打込信号と入賞したパチンコ玉の数を示す賞出信号とをホールコンピュータ80に送信する。遊技終了時には、封入式遊技機20は、持玉数を台間カード処理機10に送信して処理を終了する。
開放式遊技機120は、パチンコ玉を遊技領域に打ち込んで遊技客がパチンコ遊技を行うパチンコ機等の装置である。開放式遊技機120については、上記封入式遊技機20と異なり、パチンコ玉は装置内部に封入されておらず、上皿に存在するパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことになる。具体的には、この開放式遊技機120は、台間カード処理機10から払い出されたパチンコ玉を遊技領域に発射し、パチンコ玉が入賞した場合にはパチンコ玉を投出する。開放式遊技機120は、打ち込んだパチンコ玉の数を示す打込信号と入賞したパチンコ玉の数を示す賞出信号とをホールコンピュータ80に送信する。
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の封入式遊技機20及び台間カード処理機10を束ねる中継装置である。同様に、島コントローラ130は、遊技島に設けられた一群の開放式遊技機120及び台間カード処理機10を束ねる中継装置である。カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持玉数等をカードデータとして管理する管理装置である。
カード管理装置40は、台間カード処理機10からカードID及び持玉数を受信したならばカードデータを更新し、台間カード処理機10からカードIDを受信したならば、該カードIDに対応する持玉数を台間カード処理機10に通知する。また、カード管理装置40は、景品管理装置70からカードIDを受信したならば、このカードIDに対応する持玉数を景品管理装置70に対して通知する。さらに、精算機60からカードIDを受信したならば、このカードIDに対応するプリペイド価値を精算機60に対して通知する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに対応づけて、貯玉、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。
精算機60は、プリペイド価値が対応付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDをカード管理装置40に送信し、該カードに対応するプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。
景品管理装置70は、遊技店内の景品交換カウンタに併設された景品交換用の端末装置であり貯玉及び持玉の景品交換処理を行う。この景品管理装置70には、カードのカードIDを読み取るリーダライタ及び特殊景品を払い出す装特殊景品払出装置が接続されている。景品管理装置70は、リーダライタが一般カード又は会員カードを受け付けた場合には、リーダライタで読み出したカードのカードIDをカード管理装置40に送信して、該カードの持玉数を要求する。また、貯玉を景品交換する場合は、会員管理装置50に対して貯玉数を要求する。
ホールコンピュータ80は、封入式遊技機20及び開放式遊技機120から受信した打込信号及び賞出信号と、台間カード処理機10から受信した貸玉信号及び計数信号とを用いて、遊技店における遊技機の利用情報を収集・管理する装置である。
次に、図1に示した台間カード処理機の外観構成について説明する。図2は、図1に示した台間カード処理機の外観構成を示す図である。図2(a)は、開放式遊技機120と接続した場合の台間カード処理機10の構成を示し、図2(b)は、封入式遊技機20と接続した場合の台間カード処理機10の構成を示す。なお、開放式遊技機120及び封入式遊技機20は破線で図示する。なお、ここでは、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、硬貨受け付け用のユニットを設けることもできる。
図2(a)に示すように、開放式遊技機120と接続した場合の台間カード処理機10は、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11と、パチンコ玉を貸し出す際の各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12とを有する。また、台間カード処理機10は、ディスプレイなどの表示部並びにテンキーや各種ボタンを含む操作部からなる表示操作部13と、カードID、プリペイド価値、貯玉データ及び持玉数データが記憶されたカードを受け付けるカード挿入口14と、遊技機120の上皿121にパチンコ玉を供給するノズル19aとが設けられている。加えて、開放式遊技機120と接続した場合の台間カード処理機10は、表示操作部13に持玉を払い出す払出ボタン13aを表示する。ノズル19aは、持玉の払出が指示された場合にパチンコ玉を払出す機能を備えている。
ノズル19a及び表示操作部13は、パネル13bに固定されており、パネル13bの取り外しによって台間カード処理機10から取外し可能である。また、パネル13bの内側にはノズル10bへの補給機構等が設けられており、これらの機構もパネル13bとともに取り外し可能である。
また、開放式遊技機120と接続した場合の台間カード処理機10は、遊技客が獲得したパチンコ玉数を持玉数として計数する計数部19eと、遊技機120の下皿122から落下させたパチンコ玉を計数するために一時的に貯留する持玉貯留部19cとを有する。持玉貯留部19cに貯留されたパチンコ玉は計数部19eへと導かれる。この持玉貯留部19cには、持玉数を表示する持玉数表示部16と、持玉を貯玉に移すボタン19dとが設けられている。この持玉数表示部16は、7セグメント(7SEG)のLCD等で構成され、後述する台間カード処理機10の制御部10cにより表示制御される。
なお、遊技機120には、パチンコ玉を遊技領域に打ち込む際に使用するハンドル21と、パチンコ玉を貯留する上皿121と、該上皿121の貯留量を超えたパチンコ玉を貯留する下皿122とが設けられている。この上皿121には、カードを返却するカード返却ボタン18と、プリペイド価値の残数を表示するプリペイド価値から持玉への移行を指示するための玉貸しボタン17とが設けられている。
図2(b)に示すように、封入式遊技機20と接続した場合の台間カード処理機10は、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11と、パチンコ玉を貸し出す際の各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12とを有する。また、封入式遊技機20と接続した場合の台間カード処理機10は、ディスプレイなどの表示部並びにテンキーや各種ボタンを含む操作部からなる表示操作部13と、カードID、プリペイド価値、貯玉データ及び持玉数データが記憶されたカードを受け付けるカード挿入口14とが設けられている。
表示操作部13は、パネル13cに設けられる。このパネル13cは、上述したパネル13bと交換して取り付けられる。パネル13cはノズル19aを有さないため、パネル13cに設ける表示操作部13は、パネル13bに設ける表示操作部13に比して大型のディスプレイを用いることができる。このように表示操作部13を大型化することで、操作利便性を向上することができる。また、パネル13cの内側には、封入式遊技機20と接続するためのコネクタ、封入式遊技機20との双方向認証のためのセキュリティROM並びに封入式遊技機の機種IDを記憶するメモリ等を設けることができる。セキュリティROMは、封入式遊技機20と、封入式遊技機と接続する場合の台間玉貸機10の双方に設けられ、相互に共通の暗号化データを送受信可能になっている。通信に際しては、セキュリティROM自身あるいは設置元の機種を表すIDとともに、正当性を示すコードを暗号化にて相互に送信し、復号した結果認証OKを相互に受信すれば通信を行うように構成する。
また、封入式遊技機20には、封入されたパチンコ玉を遊技領域に打ち込む際に使用するハンドル21と、プリペイド価値の残数を表示するプリペイド価値表示部15と、持玉数を表示する持玉数表示部16と、プリペイド価値から持玉への移行を指示するための玉貸しボタン17と、カード返却を指示するためのカード返却ボタン18とが設けられている。その詳細な説明は後述するが、プリペイド価値表示部15及びカード返却ボタン18は、封入式遊技機20の前面に設けられており、台間カード処理機10の制御部に直結されている。
このように、台間カード処理機10は、開放式遊技機120と接続した場合には、ノズル19a、計数部19e、持玉貯留部19c及び貯玉ボタン19dを有するが、封入式遊技機20と接続した場合には、ノズル19a、計数部19e、持玉貯留部19c及び貯玉ボタン19dを取り外した構成となる。また、台間カード処理機10は、開放式遊技機120と接続した場合には表示操作部13に払出ボタン13aを表示し、封入式遊技機20と接続した場合には表示操作部13への払出ボタン13aの表示は行わない。
次に、図1に示した台間カード処理機の内部構成について説明する。図3は、開放式遊技機120と接続した場合の台間カード処理機10の内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、台間カード処理機10は、表示操作部13と、リードライト(R/W)部14aと、紙幣搬送部12aと、通信I/F部10a1と、通信I/F部10a2と、記憶部10bと、制御部10cと、玉投出機構10dと、スイッチ13dとを有する。
R/W部14aは、カード挿入口14に挿入されたカードに記憶された持玉数データ、会員カードID及びプリペイド価値データを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14に挿入されたカードは、このR/W部14aを経て図示しないカード収納部に収納される。紙幣搬送部12aは、紙幣挿入口12から挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。
通信I/F部10a1は、封入式遊技機20の制御部との間のデータ通信を行うためのインタフェース部であり、通信I/F部10a2は、開放式遊技機120の制御部との間のデータ通信を行うためのインタフェース部である。通信I/F部10a1は、封入式遊技機20への送信と封入式遊技機20からの受信を行う双方向通信インタフェースである。通信I/F部10a2は、開放式遊技機120への送信を行う単方向通信インタフェースである。開放式用の動作モードでは、通信I/F部10a1は無効化され、封入式用の動作モードでは、通信I/F部10a2は無効化される。無効化は、具体的には入力不能又は入力無視を行うことで実現する。なお、遊技機との通信用のコネクタは、開放式と封入式とで兼用でもよいし、別個に設けられていても良い。兼用する場合には、封入式用がベースとなり、アダプタにより切り替えることとなる。
玉投出機構10dは、台間カード処理機10に対するパチンコ玉の供給を行う供給路、供給路から供給されたパチンコ玉を台間カード処理機10の内部で貯留するホッパ、ホッパに貯留したパチンコ玉を制御部10cに指示された数だけノズルユニット19aに送り出す送出部を有する。また、玉投出機構10dは、シャッタなどによりパチンコ玉の供給経路を遮断し、パチンコ玉の供給を無効化することができる。
スイッチ13dは、台間カード処理機10が封入式用動作モードと開放式用動作モードとのいずれで動作するかを指定する入力を受け付ける入力手段である。スイッチ13dは、店員によって操作され、封入式用動作モードと開放式用動作モードとのいずれで動作するかを動作モード設定フラグ10b3として記憶部10bに設定する。スイッチ13dの種類としては、トグルスイッチ、スライドスイッチ、プッシュスイッチ等の物理的なスイッチや、ホールコンピュータ80等の上位の管理装置からの信号によって動作回路を切替える回路スイッチ等が用いることができ、特に限定されない。なお、物理的なスイッチを用いる場合には、スイッチ13dは台間カード処理機10の通常動作時には通常、外部から操作不可能な位置、例えば筐体内部の制御基板上に設けられ、台間カード処理機10を設置枠から取外した場合や前面パネルの施錠を開放した場合にのみ操作可能となる。この事により、動作モードの切替につき、外部から不正な操作が行われることを防止する。上位の管理装置からの信号によってモードを動作回路を切替える回路スイッチを用いる場合には、上位の管理装置にモード指定用の操作手段が設けられ、この操作手段への操作に基づいてモード切替用の信号が送信され、この信号に基づいて動作モードの設定が切替えられる。これらはいずれも入力により動作モードを設定する入力手段として働くものであるが、以下では物理的スイッチを用いた例で説明する。
記憶部10bは、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスであり、プリペイド価値データ10b1、持玉数データ10b2及び動作モード設定フラグ10b3を記憶する。プリペイド価値データ10b1は、遊技客の現時点のプリペイド価値の残数であり、紙幣又はカード投入により加算され、持玉数への移行により減算される。持玉数データ10b2は、遊技客の現時点の持玉数であり、パチンコ玉の計数により加算され、払出や貯玉により減算される。
動作モード設定フラグ10b3は、台間カード処理機10が封入式用動作モードと開放式用動作モードとのいずれで動作するかを示すフラグである。図3に示した例では、台間カード処理機10は開放式遊技機120に接続しているので、動作モード設定フラグ10b3には、開放式用動作モードが設定されている。
制御部10cは、台間カード処理機10を全体制御する制御部であり、データ管理部10c1、紙幣処理部10c2、カード処理部10c3、接続判定部10c4及び制御切替部10c5を有する。また、この制御部10cには、玉貸しボタン17、プリペイド価値表示部15及びカード返却ボタン18が直結されている。さらに、制御部10cには玉投出機構10d及び計数ユニット19bが接続されている。この計数ユニット19bは、払出ボタン19d、計数部19e及び持玉数表示部16を有する。
データ管理部10c1は、記憶部10bに記憶したプリペイド価値データ10b1及び持玉数データ10b2を用いて、プリペイド価値及び持玉を管理する管理部である。このデータ管理部10c1は、封入式用動作モードと開放式用動作モードの2つの動作モードを有し、動作モード設定フラグ10b3に設定された動作モードで動作する。図3に示した構成では、動作モード設定フラグ10b3に開放式用動作モードが設定されているので、データ管理部10c1は開放式用動作モードで動作する。
データ管理部10c1は、紙幣挿入口12に紙幣が挿入されると、この紙幣分に相当するプリペイド価値をプリペイド価値データ10b1に加算する。同様に、データ管理部10c1は、カード挿入口14にカードが挿入されると、このカードに関連付けられたプリペイド価値をプリペイド価値データ10b1に加算する。
データ管理部10c1は、開放式用動作モードで動作中に玉貸しボタン17が押下操作されると、プリペイド価値データ10b1を所定数(例えば、10度数)減算し、対応する数のパチンコ玉をノズルユニット19aから投出する。そして、データ管理部10c1は、パチンコ玉を所定数(例えば10玉)投出する度に貸出信号を生成し、ホールコンピュータ80に送信する。
また、データ管理部10c1は、開放式用動作モードで動作中に表示操作部13に表示した払出ボタン13aを選択する操作を受付けたならば、持玉数データ10b2の持玉数を所定数減算し、対応する数のパチンコ玉をノズルユニット19aから投出する。
また、データ管理部10c1は、開放式用動作モードで動作中に計数部19eから計数結果を受信したならば、計数結果を持玉数に加算して持玉数データ10b2を更新する。
また、データ管理部10c1は、貯玉ボタン19dが押下操作されたならば、会員カードIDを会員管理装置50に送信して該会員カードIDに対応付けられた貯玉を減算し、対応する数のパチンコ玉をノズルユニット19aから投出する。
なお、カード返却ボタン18が押下操作され、カードを排出する場合には、データ管理部10c1は、プリペイド価値データ10b1及び持玉数データ10b2をカードに関連付けた後に、プリペイド価値データ10b1及び持玉数データ10b2を零にクリアする。
紙幣処理部10c2は、紙幣挿入口12から受け付けた紙幣を搬送制御しつつ該紙幣の金種識別及び真偽識別を行った後に、該紙幣を図示しない紙幣収納部に収納する処理部である。カード処理部10c3は、カード挿入口14からカードを受け付けたならば、R/W部14aによりカードID、持玉数及びプリペイド価値を読み取らせる。そして、このカードIDをカード管理装置40に送信して、該カードIDに対応する持玉数及びプリペイド価値をカード管理装置40から受け取り、プリペイド価値データ10b1及び持玉数データ10b2に記憶する。
また、カード処理部10c3は、カード返却ボタン18の押下操作を受け付けたならば、図示しないカード収納部に収納したカードのカードIDとプリペイド価値データ10b1及び持玉数データ10b2をカード管理装置40に送信してカードデータを更新させる。その後、プリペイド価値データ10b1及び持玉数データ10b2をカードに書き込んでカード挿入口14から返却する。
接続判定部10c4は、台間カード処理機10が開放式遊技機120と接続されているか封入式遊技機20と接続されているかを判定する処理部である。接続部10c4は、台間カード処理機10が開放式遊技機120と接続されていると判定した場合には、動作モード設定フラグ10b3に「開放式用動作モード」を設定する。そして、接続判定部10c4は、台間カード処理機10が封入式遊技機20と接続されていると判定した場合には、動作モード設定フラグ10b3に「封入式用動作モード」を設定する。動作モード設定部10c4による判定の詳細については後述する。
さらに、接続判定部10c4は、計数ユニット19が接続されているか否かの判定を行う。台間カード処理機10が開放式遊技機120と接続されている状態で、計数ユニット19が接続されていなければ、計数部19eからの計数結果の取得を無効化し、台間カード処理機10が開放式遊技機120と接続されている状態で、計数ユニット19が接続されているならば、計数部19eからの計数結果の取得を有効化する。また、接続判定部10c4は、台間カード処理機10が封入式遊技機20と接続されている状態では、計数ユニット19が接続されているか否かの判定は行わない。
制御切替部10c5は、動作モード設定フラグ10b3に「開放式用動作モード」が設定されている場合には、データ管理部10c1を開放式用動作モードで動作させ、動作モード設定フラグ10b3に「封入式用動作モード」が設定されている場合には、データ管理部10c1を封入式用動作モードで動作させる。
開放式用動作モードでは、データ管理部10c1は、通信I/F部10a1を無効にし、通信I/F部10a2を有効にし、玉投出機構10dによる玉投出並びに計数部19eによる玉計数を有効する。また、開放式用動作モードでは、データ管理部10c1は、表示操作部13に対して払出ボタン13aを表示する制御を行うとともに該払出ボタン13aによる操作を表示操作部14が受け付け可能に制御する。
開放式遊技機120の前面に設けられたプリペイド価値表示部15は、プリペイド価値データ10b1の残度数を表示する。また、ノズルユニット19aは、データ管理部10c1の制御に従ってパチンコ玉の投出を行う。
計数ユニット19bは、貯玉ボタン19d、計数部19e及び持玉数表示部16を有する。計数部19eは、開放式遊技機120が払い出したパチンコ玉を計数する処理部である。台間カード処理機10は、計数部19eが所定数(例えば10玉)のパチンコ玉を計数する度に1パルスの計数信号を生成してホールコンピュータ80に送信する。持玉数表示部16は、持玉数データ10b2が示す持玉数を表示する。
図4は、封入式遊技機20と接続した場合の台間カード処理機10の内部構成を示すブロック図である。図4に示すように、台間カード処理機10は、表示操作部13と、リードライト(R/W)部14aと、紙幣搬送部12aと、通信I/F部10aと、記憶部10bと、制御部10cと、スイッチ13dとを有する。R/W部14a、通信I/F部10a1、通信I/F部10a2、玉投出機構10d及びスイッチ13dについては、図3と同様であるので、説明を省略する。
封入式遊技機20と接続した場合の記憶部10bは、プリペイド価値データ10b1、動作モード設定フラグ10b3及び設定レートデータ10b4を記憶する。プリペイド価値データ10b1は、遊技客の現時点のプリペイド価値の残数であり、紙幣又はカード投入により加算され、持玉数への移行により減算される。
動作モード設定フラグ10b3は、台間カード処理機10が封入式用動作モードと開放式用動作モードとのいずれで動作するかを示すフラグである。図4に示した例では、台間カード処理機10は封入式遊技機120に接続しているので、動作モード設定フラグ10b3には、封入式用動作モードが設定されている。
設定レートデータ10b4は、台間カード処理機110の現時点での設定レートに関する情報である。具体的には、設定レートデータ10b4は、1玉1円、1玉4円など台間カード処理機10が選択可能な複数の貸出レートのうち、いずれかの貸出レートを含む。
封入式遊技機20と接続した場合の制御部10cは、データ管理部10c1、紙幣処理部10c2、カード処理部10c3、接続判定部10c4及び動作切替え部10c5に加えて、レート設定処理部10c6を有する。
データ管理部10c1は、図4に示した構成では、動作モード設定フラグ10b3に封入式用動作モードが設定されているので、封入式用動作モードで動作する。データ管理部10c1は、紙幣挿入口12に紙幣が挿入されると、この紙幣分に相当するプリペイド価値をプリペイド価値データ10b1に加算する。同様に、データ管理部10c1は、カード挿入口14にカードが挿入されると、このカードに関連付けられたプリペイド価値をプリペイド価値データ10b1に加算する。
データ管理部10c1は、封入式用動作モードで動作中に封入式遊技機20の玉貸しボタン17が押下操作されると、プリペイド価値データ10b1を所定数(例えば、10度数)減算し、対応する数の持玉数を追加するよう封入式遊技機20に通知する。そしてデータ管理部10c1は、所定数(例えば10玉)の持玉追加を封入式遊技機20に通知する度に貸出信号を生成し、ホールコンピュータ80に送信する。
なお、カード返却ボタン18が押下操作され、カードを排出する場合には、データ管理部10c1は、封入式遊技機20から持玉数データ22bを取得し、プリペイド価値データ10b1及び持玉数データ22bをカードに関連付けた後に、プリペイド価値データ10b1及び持玉数データ22bを零にクリアする。
紙幣処理部10c2は、紙幣挿入口12から受け付けた紙幣を搬送制御しつつ該紙幣の金種識別及び真偽識別を行った後に、該紙幣を図示しない紙幣収納部に収納する処理部である。カード処理部10c3は、カード挿入口14からカードを受け付けたならば、R/W部14aによりカードID、持玉数及びプリペイド価値を読み取らせる。そして、このカードIDをカード管理装置40に送信して、該カードIDに対応する持玉数及びプリペイド価値をカード管理装置40から受け取る。カード処理部10c3は、カード管理部40から受け取ったプリペイド価値をプリペイド価値データ10b1に記憶し、カード管理部40から受け取った持玉数を封入式遊技機20に通知して持玉に追加させる。
また、カード処理部10c3は、カード返却ボタン18の押下操作を受け付けたならば、封入式遊技機20から持玉数データ22bを取得し、図示しないカード収納部に収納したカードのカードIDとプリペイド価値データ10b1及び持玉数データ22bをカード管理装置40に送信してカードデータを更新させる。その後、プリペイド価値データ10b1及び持玉数データ22bをカードに書き込んでカード挿入口14から返却する。
レート設定処理部10c6は、設定レートデータ10b4に対して遊技客により選択された貸出レートを設定する処理部である。台間カード処理機10は、設定レートデータ10b4に設定された貸出レートに基づいて、玉貸しボタン17が押下操作された場合に減算するプリペイド価値と持玉数データ22aに追加する持玉の数との対応関係を決定する。また、カード返却時には、封入式遊技機20から取得した持玉数に貸出レートの情報を対応付けて返却する。
レート設定処理部10c5による貸出レートの設定は、封入式用動作モードである場合に有効であり、開放式用動作モードである場合には、デフォルトとして定められた貸出レートを自動的に選択する。
封入式遊技機20は、通信I/F部24、玉貸しボタン17、持玉数表示部16、記憶部22及び制御部23を有する。通信I/F部24は、台間カード処理機10の制御部10cとの間のデータ通信を行うためのインタフェース部である。
玉貸しボタン17及び持玉数表示部16は、封入式遊技機20の制御部23と接続されている。玉貸しボタン17が押下操作されると、制御部23aは台間カード処理機10に対して玉貸し要求を送信する。台間カード処理機10は、制御部23aから玉貸し要求を受信したならば、プリペイド価値を減算して対応する数の持玉数を追加するよう封入式遊技機20に通知する。制御部23aは、台間カード処理機10からの通知を受けて記憶部22に記憶された持玉数データ22aを加算する。持玉数表示部16は、記憶部22に記憶された持玉数データ22aが示す持玉数を表示する。
プリペイド価値表示部15及びカード返却ボタン18は、封入式遊技機20の前面に設けられているが、台間カード処理機10の制御部10cに直結している。プリペイド価値表示部15は、台間カード処理機10の記憶部10bに記憶されたプリペイド価値データ10b1の残度数を表示する。また、カード返却ボタン18が押下操作されると、台間カード処理機10は上述したように持玉数データ22aとプリペイド価値データ10b1をカードに対応付けて返却する。
封入式遊技機20の記憶部22は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスであり、持玉数データ22a及び遊技機情報22bを記憶する。持玉数データ22aは、遊技客の現時点の持玉数であり、パチンコ玉を遊技領域に打ち出した(発射した)場合に減算され、入賞により加算される。遊技機情報22bは、封入式遊技機20に関する情報であり、封入式であることを示す情報を含む。
制御部23は、封入式遊技機20を全体制御する制御部であり、遊技制御部23a、持玉管理部23b及び遊技機情報送信部23cを有する。遊技制御部23aは、封入されたパチンコを用いた遊技を制御する。
持玉管理部23bは、持玉数データ22aを管理する。具体的には、持玉管理部23bは、台間カード処理機10から持玉に追加する玉数の通知を受けたならば、通知された玉数を加算して持玉数データ22aを更新する。また、持玉管理部23bは、遊技領域にパチンコ玉を打ち出す度に持玉数を減算し、パチンコ玉が入賞した場合に持玉数を加算して持玉数データ22aを更新する。遊技機情報送信部23cは、記憶部22から遊技機情報22bを読み出して台間カード処理機10に送信する処理を行う。
次に、台間カード処理機10を開放式遊技機120に接続する場合と封入式遊技機20に接続する場合とを比較して説明する。図5は、台間カード処理機10を開放式遊技機120に接続する場合と封入式遊技機20に接続する場合とを比較して説明するための説明図である。図5(a)は、台間カード処理機10を開放式遊技機120に接続する場合と封入式遊技機20に接続する場合の構成の比較であり、図5(b)は、台間カード処理機10を開放式遊技機120に接続する場合と封入式遊技機20に接続する場合の動作の比較である。
図5(a)に示したように、玉貸しボタン17及びカード返却ボタン18は、開放式遊技機120に接続する場合であっても、封入式遊技機20に接続する場合であっても、遊技機の前面に設けられる。
払出ボタン13aは、開放式遊技機120に接続した場合には表示操作部13に表示されるが、封入式遊技機20に接続した場合には表示されない。貯玉ボタン19dは、計数ユニット19bに設けられているので、開放式遊技機120に接続した場合の構成には含まれるが、封入式遊技機20に接続した場合の構成には含まれない。
計数ユニット19bは、開放式遊技機120に接続する場合には台間カード処理機10の構成に含まれるが、封入式遊技機20に接続する場合には計数ユニット19bは取り外される。
同様に、ノズル19aは、開放式遊技機120に接続する場合には台間カード処理機10の構成に含まれるが、封入式遊技機20に接続する場合にはノズル19aは取り外される。ノズル19aが取り外された場合には、玉投出機構10dの供給経路は遮断される。この遮断はノズル19aの取外しとの機構的・制御的連動のいずれかによって実現される。
動作を比較すると、図5(b)に示したように、開放式遊技機120に接続した場合の開放式用動作モードでは、玉貸しボタン17が押下操作されると、台間カード処理機10はプリペイド価値を減算してパチンコ玉の投出のための信号を開放式遊技機120に送信し、これに応じて開放式遊技機は自機の払出機構からパチンコ玉を投出する。一方、封入式遊技機20に接続した場合の封入式用動作モードでは、玉貸しボタン17が押下操作されると、台間カード処理機10はプリペイド価値を減算して持玉の追加を封入式遊技機20に要求する。
また、開放式用動作モードでは、払出ボタン13aが押下操作されると、台間カード処理機10は持玉数を減算して玉の投出を行うが、封入式用動作モードでは、払出ボタン19dを構成上有さないために払出ボタン19dの押下操作に対応する動作は設定されていない。
同様に、開放式用動作モードでは、貯玉ボタン19dが押下操作されると、台間カード処理機10は貯玉を減算して玉の投出を行うが、封入式用動作モードでは、貯玉ボタン19dを構成上有さないために貯玉ボタン19dの押下操作に対応する動作は設定されていない。
また、開放式用動作モードでは、計数部19eがパチンコ玉を計数すると、台間カード処理機10は計数結果を持玉数に加算するが、封入式用動作モードでは、計数結果の取得は無効化されている。そして、開放式用動作モードでは、玉投出機構10dが有効であるが、封入式用動作モードでは、玉投出機構10dは無効化されている。
カード返却ボタン18が押下操作された場合には、台間カード処理機10は、開放式用動作モードであっても封入式用動作モードであっても、カードにプリペイド価値及び持玉数を対応付けて返却する処理を行う。
図6は、開放式用動作モードと封入式用動作モードの動作について説明するための説明図である。図6(a)は、開放式用動作モードの動作を示し、図6(b)は、封入式用動作モードの動作を示す。
図6(a)に示した開放式用動作モードでは、台間カード処理機10は紙幣が投入されるとプリペイド価値を加算し、玉貸しボタン17が押下操作されるとプリペイド価値を減算してパチンコ玉の投出を行う。
また、計数部19eがパチンコ玉を計数した場合には、台間カード処理機10は持玉数データ10b2を加算処理し、払出ボタン13aが押下操作された場合には、持玉数データ10b2の持玉数を減算してパチンコ玉の投出を行う。同様に、貯玉ボタン19dが押下操作された場合には、台間カード処理機10は、カード管理部40が管理する貯玉数を減算してパチンコ玉の投出を行う。そして、カード返却ボタン18が押下操作されると、台間カード処理機10は、プリペイド価値及び持玉数をカードに対応付けて返却するカード返却処理を行う。
図6(b)に示した封入式用動作モードでは、台間カード処理機10は紙幣が投入されるとプリペイド価値を加算し、玉貸しボタン17が押下操作されるとプリペイド価値を減算して封入式遊技機20に対して持玉追加要求を行う。
封入式遊技機20は、持玉追加要求を受けた場合に持玉数データ22aの持玉数を加算する。また、封入式遊技機20は、パチンコ玉を遊技領域に打ち出す度に持玉数データ22aを減算して更新し、パチンコ玉が入賞したならば持玉数データ22aを加算して更新する。そして、カード返却ボタン18が押下操作されると、台間カード処理機10は、プリペイド価値及び持玉数をカードに対応付けて返却するカード返却処理を行う。
次に、接続判定部10c4による動作モードの設定について説明する。スイッチ13d
は、店員からの操作入力に基づいて、動作モード設定フラグ10b3を設定する。また、接続判定部10c4は、通信I/F部10a1及び通信I/F部10a2の接続状態を監視し、通信I/F部10a1に対して接続が行われている場合には封入式用動作モードを選択し、通信I/F部10a2に対して接続が行われている場合には開放式用動作モードを選択する。また、通信I/F部10a1および通信I/F10a2のいずれにも接続が行われていない場合には、現金式(貸出機との通信により払出処理を行う機能を持たない)遊技機と対応付けて設置されていると判定して、開放式遊技機用動作モードを選択し、貸出処理をノズル19aから行うように設定する。この接続判定部の判定は、台間カード処理機10と対応付けて設置されている遊技機の種別を判定する設置対応判定手段として動作するものである。ここで、スイッチ13dにより受け付けた設定と、接続判定部10c4による判定結果とが整合していない場合には、管理装置40や表示操作部13に対して異常として報知出力を行う。この報知出力は管理装置40へ送信するのみでもよいし、表示操作部13に出力するのみでもよい。また、通常時は管理装置へ出力することとし、管理装置との間の通信がオフラインであるときは表示操作部13に出力することとしてもよい。さらに、正常に動作モードの選択が行われた場合には、カード管理装置40・会員管理装置50・ホールコンピュータ80等の上位の管理装置に選択されたモードを通知する。このことにより、上位の管理装置は、選択されたモードに基づく売上管理・動作管理等を行うことができる。
また、接続判定部10c4は、遊技機との接続状態以外の要素によって開放式遊技機と接続されているか、開放式遊技機と接続されているかを判定することもできる。この判定の処理手順を図7を参照して説明する。図7は接続判定部10c4の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、接続判定部10c4は、ノズル19aが接続されているならば(ステップS101;Yes)、動作モード設定フラグ10b3を開放式用動作モードに設定して(ステップS107)、処理を終了する。
ノズル19aが接続されていなければ(ステップS101;No)、接続判定部10c4は、計数ユニット19bが接続されているか否かを判定する(ステップS102)。計数ユニット19bが接続されているならば(ステップS102;Yes)、接続判定部10c4は、動作モード設定フラグ10b3を開放式用動作モードに設定して(ステップS107)、処理を終了する。
計数ユニット19bが接続されていなければ(ステップS102;No)、接続判定部10c4は、遊技機情報22bを取得し、遊技機情報22bが封入式を示しているか否かを判定する(ステップS103)。遊技機情報22bが封入式を示しているならば(ステップS103;Yes)、接続判定部10c4は、動作モード設定フラグ10b3を封入式用動作モードに設定して(ステップS106)、処理を終了する。
遊技機情報22bが封入式であることを示していなければ(ステップS103;No)、接続判定部10c4は、表示操作部13による動作モード指定操作を待つ(ステップS104)。そして、表示操作部13による動作モード指定操作が封入式を指定した場合には(ステップS105;Yes)、接続判定部10c4は動作モード設定フラグ10b3を封入式用動作モードに設定して(ステップS106)、処理を終了する。一方、表示操作部13による動作モード指定操作が封入式を指定しない場合(すなわち、開放式を指定した場合)には(ステップS105;No)、接続判定部10c4は動作モード設定フラグ10b3を開放式用動作モードに設定して(ステップS107)、処理を終了する。この接続判定部の処理は、台間カード処理機10内の機構の取付状態を判定する状態判定手段として動作するものである。遊技機との接続状態以外の要素によって判定した動作モードが接続状態に基づいて判定した動作モードやスイッチ13dにより指定された動作モードと整合していない場合にも管理装置40や表示操作部13に対して異常として報知出力を行う。この報知出力は管理装置40へ送信するのみでもよいし、表示操作部13に出力するのみでもよい。また、通常時は管理装置へ出力することとし、管理装置との間の通信がオフラインであるときは表示操作部13に出力することとしてもよい。さらに、正常に動作モードの選択が行われた場合には、カード管理装置40・会員管理装置50・ホールコンピュータ80等の上位の管理装置に選択されたモードを通知する。このことにより、上位の管理装置は、選択されたモードに基づく売上管理・動作管理等を行うことができる。また、接続判定部は、前述した、対応付けて設置されている遊技機の種別を判定する設置対応判定手段、および台間カード処理機10内の機構の取付状態を判定する状態判定手段の双方の機能を備えていてもよい。この場合は、スイッチ13dによる設定と、設置対応判定手段および状態判定手段による判定に基づいて、整合性が無い場合は異常報知を行うことになる。
次に、動作切替部10c5による動作モードの選択について説明する。図8は、動作切替部10c5の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、動作切替部10c5は、遊技が開始された場合に(ステップS201;Yes)、記憶部10bから動作モード設定フラグ10b3を読み出す(ステップS202)。
動作モード設定フラグ10b3が封入式用動作モードに設定されていたならば(ステップS203;Yes)、台間カード処理機10は、遊技終了まで封入式用動作モードで動作し(ステップS204)、動作モード設定フラグ10b3が封入式用動作モードに設定されていない(すなわち開放式動作モードに設定されている)場合には(ステップS203;No)、台間カード処理機10は、遊技終了まで開放式用動作モードで動作する(ステップS205)。
上述してきたように、本実施例では、台間カード処理機10が封入式遊技機20と接続されているか、開放式遊技機130と接続されているかに基づいて、表示操作制御や動作制御を切り替えるよう構成したので、遊技店内に一部導入された封入式遊技機の設置場所を変更する場合に、店員の労力を軽減するとともに、遊技店内に封入式遊技機を導入する場合の台間装置に係るコストを低減しつつ円滑に対応できる。
また、本実施例では、封入式の遊技機の持玉数を遊技機側で管理する構成を示して説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、台間カード処理機が封入式遊技の持玉数を管理する構成に適用することもできる。台間カード処理機が封入式遊技の持玉数を管理する構成では、封入式遊技機からの発射検出信号を受信し、持玉の減算制御を行う処理部などは、パネル13cに固定し、取り外し可能としても良い。
また、本実施例では、スイッチ13dにより受け付けた動作モードを自動検知により判定した動作モードと比較して整合性を確認する構成について説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、スイッチ13dを省略して自動検知のみで動作モードを切替えるように構成してもよい。
また、本実施例では、開放式遊技機として、台間カード処理機10から信号を受けて払出処理を行うものを示したが、これに代えて、本発明の台間カード処理機を信号受信による払出処理機能を持たない開放式遊技機に対応付けて設置することも可能である。この場合は、ノズル19aを通して貸出処理分の遊技媒体が払い出される。また、この場合は、台間カード処理機は、カード処理機構を持たず、貨幣を受け付けて貨幣分の遊技媒体を払いだす形式のものであっても良い。
また、接続判定部10c4による接続先の判定並びに制御切替部10c5によるモードの切り替えは、台間カード処理機10の電源投入時、遊技店の閉店処理時若しくは遊技機の設置時等、任意のタイミングで適宜実施することができる。この場合、電源投入時(開店時)、閉店処理時、遊技機の設置時(接続先として新たな遊技機からの信号を受信した場合)のみモードの設定を行い、通常稼動時はモードの判定を行わない。この事により、通常動作時に制御負担が増加したり、異常状態が頻繁に発生して稼動率が低下する、遊技中に不正な信号等によりモードを切替えられる不正行為が行われる、等の不都合を防止できる。
また、本実施例では、遊技機として遊技球を用いるパチンコ遊技機を例にとり、これに対応して設けられるパチンコ玉用の貸出機および各台対応装置について説明したが、本発明はこれに限らず、遊技球を用いる回胴式遊技機に対応して設けられる貸出機および各台対応装置、および遊技メダルを用いる回胴式遊技機に対応して設けられるメダル用の貸出機および各台対応装置であっても適用することができる。
なお、上記実施例では、カードの形態についての詳細な説明を省略したが、かかるカードには、磁気カード、ICカード等が含まれる。また、ここでは説明の便宜上「カード」を例にとって説明したが、かかるカード以外に、チップ、スティック、携帯端末などを用いる場合に本発明を適用することもできる。特に、ICチップ付携帯端末を媒体として用いる場合は、台間カード処理機10に設けられたリーダライタ(R/W)に当該携帯端末を翳すことにより、ICチップとR/Wとの非接触通信により当該携帯端末と関連付けられたプリペイド価値を取得することができる。
なお、図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。