JP5791465B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
このように、陸部の側壁面が傾斜して形成されていることによって、該陸部周りの周溝及びラグ溝の容積が大きく確保されるとともに排水性が確保されつつ、陸部の剛性をも確保するようにしている。
すなわち、本発明の空気入りタイヤは、トレッド踏面部に、タイヤ周方向に沿って延びる周溝、及び、前記周溝におけるタイヤ周方向の両端からタイヤ幅方向に離間するに従い漸次タイヤ周方向の一方側に向けてそれぞれ延びる一対のラグ溝、を備える区画溝が形成され、前記区画溝は、該区画溝に囲まれるように形成された陸部から離間するに従い漸次タイヤ径方向の内側に向けて傾斜する傾斜壁面と、前記傾斜壁面の前記陸部とは反対側に位置してタイヤ径方向の外側に向けて立ち上がる立ち上がり壁面と、を備えることを特徴とする。
従って、本発明によれば、路面状況(ドライ、ウェット)に係わらず、操縦安定性が向上する。
図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド踏面部2におけるタイヤ幅方向(図1における左右方向)の中央に、タイヤ周方向(図1における上下方向)に延びる主溝3が形成されている。主溝3は、トレッド踏面部2に1つ形成されているとともにタイヤ全周にわたって延びており、タイヤ赤道部上に配置されている。図2に示されるように、主溝3のタイヤ周方向に直交する断面は、タイヤ径方向の外側(図2における上側)に向かうに従い漸次その幅が大きくなる凹V字状をなしている。
尚、本実施形態の空気入りタイヤ1には、図示されない公知のビードコア、カーカスプライおよびスチールベルト等が埋設されている。また、空気入りタイヤ1の外表面には、該タイヤ1の装着された車両が前進するときのタイヤ回転方向が特定可能な例えば矢印等の図示されない明示部が形成されている。
さらにトレッド踏面部2とは、空気入りタイヤ1が生産若しくは使用される地域毎の産業規格(例えば、日本国の「JATMA Year Book」、アメリカ合衆国の「TRA Year Book」、欧州の「ETRTO Standard Manual」等)に規定されている規定内圧・規定荷重でのトレッド部の接地面をいう。
また、この空気入りタイヤ1の装着された車両が前進する時のタイヤ回転方向Rは、タイヤ周方向の他方側となっている。
また、図3及び図4において、第1ラグ溝5Aに形成された傾斜壁面8は、タイヤ幅方向の内側(図3における左側)に向かうに従い漸次タイヤ径方向の内側(図3における下側)に向かって傾斜し、かつ、タイヤ周方向の一方側(図4における上側)に向かうに従い漸次タイヤ径方向の内側(図4における右側)に向かって傾斜している。
また、第2ラグ溝5Bに形成された傾斜壁面8は、タイヤ幅方向の内側に向かうに従い漸次タイヤ径方向の外側に向かって傾斜し、かつ、タイヤ周方向の他方側(図4における下側)に向かうに従い漸次タイヤ径方向の内側に向かって傾斜している。
連結溝16の溝深さ、主溝3の溝深さ及び区画溝6の溝深さは、互いに略同一となっている一方、連結溝16の溝幅は、主溝3の溝幅及び区画溝6の溝幅より小さくなっている。
補助細溝19は、補助ラグ溝11のタイヤ周方向の他方側に間隔をあけて配置された幅外側部分20と、第2ラグ溝5Bのタイヤ幅方向の外側に間隔をあけて配置された幅内側部分21と、幅外側部分20及び幅内側部分21を繋ぐ中間部分22と、を備えている。幅外側部分20と幅内側部分21とは、中間部分22を通して互いの内部同士が連通されている。
補助細溝19の溝深さは、連結溝16の溝深さと略同一となっている。また、補助細溝19の溝幅は、主溝3の溝幅及び区画溝6の溝幅より小さくなっている。
タイヤ赤道部を挟む補助ラグ溝11同士、連結溝16同士、補助細溝19同士は、タイヤ周方向の位置が互いにずらされて配置されている。
従って、本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、路面状況(ドライ、ウェット)に係わらず、操縦安定性が向上する。
すなわち、タイヤ赤道部を挟んでタイヤ幅方向の両側に位置する陸部7同士が、タイヤ周方向の同一位置に配置されていないので、トレッド踏面部2におけるタイヤ周方向に沿う剛性を均一にしやすくなり、操縦安定性がより向上する。また、走行時の周期的な騒音(ロードノイズ)が抑制される。
すなわち、陸部7の外周縁部のうち第1ラグ溝5Aに連なる部位の剛性が高められる一方、第1ラグ溝5Aに連なる部位に対してタイヤ幅方向に沿う周溝4とは反対側に位置するとともに、補助ラグ溝11に連なる部位の剛性が抑えられる。これにより、トレッド踏面部2において陸部7の剛性が他の部位に比べて高められ過ぎるようなことが抑制され、タイヤ幅方向の剛性を均一にしやすくなり、偏摩耗が抑制される。従って、トレッド踏面部2のグリップ性能が安定して確保される。
尚、本実施形態のように、補助ラグ溝11がタイヤ幅方向の外側の端部(端縁15付近)に配置されている場合には、コーナリング性能を安定して高めることができるという効果も得られる。
ただし、本実施形態のように主溝3が形成されることにより、トレッド踏面部2において接地圧の高いタイヤ赤道部付近の排水性をより安定して確保できることから、好ましい。
2 トレッド踏面部
4 周溝
5 ラグ溝
5A 第1ラグ溝
6 区画溝
7 陸部
8 傾斜壁面
9 立ち上がり壁面
11 補助ラグ溝
12 補助立ち上がり壁面
13 補助傾斜壁面
R タイヤ回転方向
Claims (4)
- トレッド踏面部に、タイヤ周方向に沿って延びる周溝、及び、前記周溝におけるタイヤ周方向の両端からタイヤ幅方向に離間するに従い漸次タイヤ周方向の一方側に向けてそれぞれ延びる一対のラグ溝、を備える区画溝が形成され、
前記区画溝は、
該区画溝に囲まれるように形成された陸部から離間するに従い漸次タイヤ径方向の内側に向けて傾斜する傾斜壁面と、
前記傾斜壁面の前記陸部とは反対側に位置してタイヤ径方向の外側に向けて立ち上がる立ち上がり壁面と、を備えることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 請求項1に記載の空気入りタイヤであって、
前記区画溝は、タイヤ赤道部を挟むタイヤ幅方向の両側に形成されており、
タイヤ赤道部を挟む前記区画溝同士は、タイヤ周方向の位置が互いにずらされて配置されることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 請求項1又は2に記載の空気入りタイヤであって、
前記区画溝は、タイヤ幅方向に沿うタイヤ赤道部の外側に形成され、
前記一対のラグ溝は、前記周溝におけるタイヤ周方向の両端からタイヤ幅方向の外側に向かうに従い漸次タイヤ周方向の一方側に向けてそれぞれ延びており、
この空気入りタイヤの装着された車両が前進する時のタイヤ回転方向を特定可能な明示部が形成され、
前記タイヤ回転方向が、前記タイヤ周方向の他方側であることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤであって、
トレッド踏面部には、前記区画溝における前記一対のラグ溝のうち、タイヤ周方向の一方側に位置する第1ラグ溝に対して、タイヤ幅方向に沿う前記周溝とは反対側に位置するとともに、タイヤ幅方向に沿う前記周溝とは反対側に向かうに従い漸次タイヤ周方向の一方側に向けて延びる補助ラグ溝が形成され、
前記補助ラグ溝は、
前記第1ラグ溝側に位置してタイヤ径方向の外側に向けて立ち上がる補助立ち上がり壁面と、
前記補助立ち上がり壁面の前記第1ラグ溝とは反対側に位置して、該第1ラグ溝から離間するに従い漸次タイヤ径方向の外側に向けて傾斜する補助傾斜壁面と、を備えることを特徴とする空気入りタイヤ。
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