JP5790731B2 - 空気調和機の室内機 - Google Patents

空気調和機の室内機 Download PDF

Info

Publication number
JP5790731B2
JP5790731B2 JP2013216545A JP2013216545A JP5790731B2 JP 5790731 B2 JP5790731 B2 JP 5790731B2 JP 2013216545 A JP2013216545 A JP 2013216545A JP 2013216545 A JP2013216545 A JP 2013216545A JP 5790731 B2 JP5790731 B2 JP 5790731B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
indoor unit
outer case
cover body
refrigerant pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013216545A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015078798A (ja
Inventor
前田 晃
晃 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2013216545A priority Critical patent/JP5790731B2/ja
Publication of JP2015078798A publication Critical patent/JP2015078798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5790731B2 publication Critical patent/JP5790731B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Description

この発明は、空気調和機の室内機に関するものである。
従来における空気調和機においては、熱交換器の溶接部分から漏洩する可燃性冷媒により爆発性雰囲気を生じる可能性を低減することを目的として、室内機と室外機とを冷媒流路で接続して可燃性冷媒を封入し、冷凍サイクルを構成した分離型空気調和機であって、室内機内に配設され冷媒流路に溶接部分を有する室内熱交換器と、室内熱交換器の溶接部を覆い溶接部から漏洩する冷媒を受けるカバーと、カバー内に室内の空気を取り込むための通気孔と、カバー内の冷媒を排出するためにカバーの下部に設けられた排出流路と、排出流路に設けられ可燃性ガスを検知するセンサと、を備え、センサの出力に基づいて排出流路に配設された送風装置を作動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−292066号公報 特開2013−064525号公報
しかしながら、特許文献1に示された従来における空気調和機は、センサ及び送風装置を動作させるための電力が必要であることから、倉庫等での保管時、修理時あるいは移設工事時等、空気調和機が通電されていない状況で冷媒が漏洩した場合には機能しない。
このため、無通電状態で室内機内の冷媒配管等から冷媒が漏洩し、この漏洩した冷媒が室内機から室内へと流出した場合には、当該室内において冷媒濃度が一定以上となる領域が形成されてしまう懸念がある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、空気より平均分子量が大きい冷媒を用いた空気調和機において、無通電状態の室内機内の冷媒配管等から冷媒が漏洩し、この漏洩した冷媒が室内機から室内へと流出した場合であっても、当該室内において冷媒濃度が一定以上となる領域が形成されることを抑制することができる空気調和機の室内機を得るものである。
の発明に係る空気調和機の室内機においては、空気より平均分子量が大きい冷媒が封入された冷媒配管を内部に収容し、内部と外部とを連通する吸込口及び吹出口の両者が設けられ、前記両者の少なくとも一方は前面の下側寄りに配置された外ケースと、前記外ケースの内部に設けられたカバー体と、を備え、前記冷媒配管は、前記外ケースの内部において上下方向に沿って配置され、前記カバー体は、前記冷媒配管の中途に設けられた継手部分を上方側以外の5方向の側から覆い、前記継手部分に対する前記前面の反対側に上下方向に切欠部が形成されている構成とする。
るいは、この発明に係る空気調和機の室内機においては、空気より平均分子量が大きい冷媒が封入された冷媒配管を内部に収容し、内部と外部とを連通する吸込口及び吹出口の両者が設けられ、前記両者の少なくとも一方は前面の下側寄りに配置された外ケースと、前記外ケースの内部に設けられたカバー体と、を備え、前記冷媒配管は、前記外ケースの内部における左右の一側寄りに配置され、前記カバー体は、前記冷媒配管の中途に設けられた継手部分を上方側以外の5方向の側から覆い、前記継手部分に対する前記前面の反対側に上下方向に切欠部が形成されている構成とする。
さらに、あるいは、この発明に係る空気調和機の室内機においては、空気より平均分子量が大きい冷媒が封入された冷媒配管を内部に収容し、内部と外部とを連通する吸込口及び吹出口の両者が設けられ、前記両者の少なくとも一方は前面の下側寄りに配置された外ケースと、前記外ケースの内部に設けられ、前記冷媒配管の一部又は全部を少なくとも下方側と前記前面の側とから覆うカバー体と、を備え、前記外ケースは、前記冷媒配管に接続され、上側寄りの位置に配置された熱交換器を内部に収容し、前記外ケースの内部には、前記吸込口から前記熱交換器を通過して前記吹出口へと通じる風路が形成され、前記カバー体は、前記冷媒配管及び前記熱交換器を覆うとともに、当該カバー体の少なくとも前記前面の側における前記風路上に開口が設けられる構成とする。
この発明に係る空気調和機の室内機においては、空気より平均分子量が大きい冷媒を用いた空気調和機において、無通電状態の室内機内の冷媒配管等から冷媒が漏洩し、この漏洩した冷媒が室内機から室内へと流出した場合であっても、当該室内において冷媒濃度が一定以上となる領域が形成されることを抑制することができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機及び室外機の構成を模式的に示す図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の外観を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の内部構成を模式的に示す正面図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の内部構成を模式的に示す側面図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機が備える第1のカバー体を冷媒配管の継手部分に取り付ける前の状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機が備える第1のカバー体を冷媒配管の継手部分に取り付けた状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機が密閉空間内に置かれた状態を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機から第1のカバー体が取り外された状態で継手部分から冷媒が漏洩した場合を説明する図である。 図8の空気調和機の室内機が密閉空間内に置かれた状態を示す図である。 密閉空間内に置かれた空気調和機の室内機の継手部分から冷媒が漏洩した場合の冷媒濃度分布を測定するための装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機から第1のカバー体が取り外された状態で継手部分から冷媒が漏洩した場合の冷媒濃度分布の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機に第1のカバー体を取り付けた状態で継手部分から冷媒が漏洩した場合の冷媒濃度分布の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の内部構成を模式的に示す側面図である。 この発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の内部構成を透視して模式的に示す斜視図である。
この発明を添付の図面に従い説明する。各図を通じて同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
実施の形態1.
図1から図12は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1は空気調和機の室内機及び室外機の構成を模式的に示す図、図2は空気調和機の室内機の外観を示す斜視図、図3は室内機の内部構成を模式的に示す正面図、図4は室内機の内部構成を模式的に示す側面図、図5は室内機が備える第1のカバー体を冷媒配管の継手部分に取り付ける前の状態を示す斜視図、図6は室内機が備える第1のカバー体を冷媒配管の継手部分に取り付けた状態を示す斜視図、図7は室内機が密閉空間内に置かれた状態を示す図、図8は室内機から第1のカバー体が取り外された状態で継手部分から冷媒が漏洩した場合を説明する図、図9は図8の室内機が密閉空間内に置かれた状態を示す図、図10は密閉空間内に置かれた室内機の継手部分から冷媒が漏洩した場合の冷媒濃度分布を測定するための装置の構成を示す図、図11は室内機から第1のカバー体が取り外された状態で継手部分から冷媒が漏洩した場合の冷媒濃度分布の一例を示す図、図12は室内機に第1のカバー体を取り付けた状態で継手部分から冷媒が漏洩した場合の冷媒濃度分布の一例を示す図である。
図1において、空気調和機は、室内機10及び室外機20からなる。室内機10は、空気調和の対象となる部屋の室内に設置される。室外機20は、当該部屋の室外に設置される。室内機10は、室内機熱交換器11及び室内機ファン12を備えている。室外機20は、室外機熱交換器21及び室外機ファン22を備えている。室内機10と室外機20とは冷媒配管30で接続されている。冷媒配管30は、室内機熱交換器11と室外機熱交換器21との間で循環的に設けられている。冷媒配管30内には冷媒ガスが封入されている。
冷媒配管30内に封入される冷媒ガスは、可燃性(より正確には微燃性)のガスである。また、この冷媒ガスは空気よりも平均分子量が大きく(空気に対する比重が1よりも大きく)、空気中では重力方向の下方へと沈んでいく性質を持っている。この冷媒として、具体的に例えば、ジフルオロメタン(CH2F2:R32)、テトラフルオロプロパン(CF3CF=CH2:HFO−1234yf)、プロパン(R290)、プロピレン(R1270)、エタン(R170)、ブタン(R600)、イソブタン(R600a)、1.1.1.2−テトラフルオロエタン(C2H2F4:R134a)、ペンタフルオロエタン(C2HF5:R125)、1.3.3.3−テトラフルオロ−1−プロペン(CF3−CH=CHF:HFO−1234ze)等の中から選ばれる1つ以上の冷媒からなる(混合)冷媒を用いることができる。ここでは、冷媒配管30内には、冷媒としてR32(ジフルオロメタン:CH2F2)が封入されているとして説明を続ける。
室内機熱交換器11と室外機熱交換器21との間における冷媒の循環経路の一側の冷媒配管30には、開閉弁31が介挿されている。また、同循環経路の他側の冷媒配管30には、四方弁32を介して圧縮機23及びアキュムレータ24(蓄圧器)が設けられている。これらの室内機熱交換器11、室外機熱交換器21、圧縮機23、アキュムレータ24、開閉弁31及び四方弁32と、これらを接続し内部に冷媒が封入された冷媒配管30とにより、冷凍サイクル(冷媒回路)が構成される。
このようにして構成された冷凍サイクルは、室内機熱交換器11及び室外機熱交換器21のそれぞれにおいて冷媒と空気の間で熱交換を行うことにより、室内機10と室外機20との間で熱を移動させるヒートポンプとして働く。なお、四方弁32を切り換えることにより、冷凍サイクルにおける冷媒の循環方向を反転させて冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる。
図2に示すように、室内機10は外ケース13を備えている。外ケース13は、略直方体状を呈する箱体である。すなわち、外ケース13は、前面13a、背面13b、上面13c、下面13d、及び、左右2つの側面13eを備えている。この室内機10は、部屋内の床面上に載置されて用いられる、いわゆる「床置型」の室内機である。
外ケース13には、外ケース13の内部と外部とを連通する吸込口14a及び吹出口14bが設けられている。これらの吸込口14a及び吹出口14bの少なくとも一方は前面13aの下側寄りに配置される。ここでは、吸込口14aが外ケース13の前面13aの下側寄りに配置されている。吹出口14bは、外ケース13の前面13aの上側寄りに配置されている。なお、吹出口14bは、他の場所、例えば、外ケース13の上面13cに配置することもできる。
次に、図3及び図4を参照しながら、室内機10の内部の構成について説明する。前述したように、室内機10は室内機熱交換器11及び室内機ファン12を備えている。室内機熱交換器11は、室内機10の外ケース13の内部における上側寄りの位置に配置されて収容されている。さらに、室内機熱交換器11は、吹出口14bの後方における左右の一側寄りに配置される。また、室内機ファン12は、室内機10の外ケース13の内部における下側寄りの位置に配置されて収容されている。さらに加えて、室内機ファン12は、吸込口14aの後方における左右の一側寄りに配置される。
外ケース13の内部には、吸込口14aから室内機ファン12及び室内機熱交換器11を通過して吹出口14bへと通じる風路が形成されている。室内機熱交換器11及び室内機ファン12は、外ケース13内の左右の一側寄りに配置されることから、この風路も外ケース13内の左右の一側寄りに形成される。
外ケース13の内部には、仕切板15が設けられている。この仕切板15は、室内機熱交換器11における熱交換効率の向上を主目的として、室内機熱交換器11と室内機ファン12との間に設けられる。特に図4に示すように、仕切板15は、室内機熱交換器11の下端から前面13aの方へと略水平に設けられる水平部材と、この水平部材から室内機ファン12の方へと略垂直に設けられる垂直部材とからなる。
さらに、外ケース13の内部には、冷媒配管30が収容されている。冷媒配管30は、封入された冷媒が気体となって流れているガス管と、封入された冷媒が液体となって流れている液管の2本がある。これらの冷媒配管30は、外ケース13内の左右の他側寄りにおいて、ほぼ上下方向に沿って配置される。冷媒配管30の一端(上方側)は、室内機熱交換器11に接続される。冷媒配管30の他端(下方側)は、室外機20へと繋がっている。なお、冷媒配管30は、配管長を短くするために室内機熱交換器11の背面側に配置される。
外ケース13内の冷媒配管30の中途には、継手33が設けられている。この継手33は、室内機熱交換器11側の冷媒配管30と室内機10から室外機20へと続く側の冷媒配管30を着脱可能に接続する。継手33は、据付工事の作業性向上等の目的で、室内機ファン12の上方近傍で、かつ、仕切板15の下方側に配置される。
なお、外ケース13内における左右の他側寄りかつ上側寄りの位置には、電子回路16が収容されている。この電子回路16は、室内機ファン12の動作等、室内機10の運転動作を制御するためのものである。
そして、外ケース13の内部には、外ケース13内の冷媒配管30の一部又は全部を少なくとも下方側と前面13aの側とから覆うカバー体であるところの第1のカバー体41が設けられている。この第1のカバー体41は、特に、冷媒配管30の継手33の部分を覆うようにして設けられる。
前述したように、冷媒配管30は外ケース13内の左右の他側寄りに配置されている。したがって、冷媒配管30の継手33の部分に設けられる第1のカバー体41も外ケース13内の左右の他側寄りに配置される。外ケース13内の左右の一側寄りには吸込口14aから室内機熱交換器11を通過して吹出口14bへと通じる風路が形成されているが、第1のカバー体41は、外ケース13の内部で、かつ、この風路の外に配置される。このように、第1のカバー体41を風路外に配置することで、風路中の空気の流れを邪魔することがない(圧損を生じることがない)。
図5に、第1のカバー体41を示す。第1のカバー体41は、上方側の面が開放された略直方体状の部材である。すなわち、第1のカバー体41は、下面、前面、背面及び左右両側面の5面を有している。上方側には面は設けられず開口となっている。
第1のカバー体41の下面には、下面切欠部41aが形成されている。下面切欠部41aの大きさは、2本並んでいる状態の冷媒配管30が下面切欠部41a内に入る程度に調整される。
また、第1のカバー体41の背面には、上下方向にわたって背面切欠部41bが形成されている。背面切欠部41bの上端側は第1のカバー体41の上方側の開口に繋がっている。背面切欠部41bの下端側は下面切欠部41aに繋がっている。
このように構成された第1のカバー体41を、冷媒配管30の継手33の部分に取り付けた状態が図6である。第1のカバー体41を取り付ける際には、まず、冷媒配管30の継手33の部分を第1のカバー体41の背面切欠部41bに通す。そして、冷媒配管30の継手33より上方側が第1のカバー体41の上方開口を通るようにし、冷媒配管30の継手33より下方側が第1のカバー体41の下面切欠部41a内を通るようにする。
この際、第1のカバー体41の下面においては、冷媒配管30との間になるべく隙間が生じないようにすることが望ましい。そこで、図6の状態において冷媒配管30との間に生じた下面切欠部41aの隙間を例えばシリコンゴム又はパテ等で埋めるようにしてもよい。
このようにして、第1のカバー体41は、冷媒配管30の継手33の部分を上方側以外の5方向の側、すなわち、下方側、前面側、背面側及び左右の両側から覆うようにして取り付けられる。
なお、ここで、第1のカバー体41の下面とは下方側の面である。また、第1のカバー体41が取り付けられた状態において、第1のカバー体41の前面とは、冷媒配管30の継手33から見て、外ケース13の前面13aの側の面であり、第1のカバー体41の背面とは、冷媒配管30の継手33から見て、外ケース13の前面13aの側とは反対側の面である。
図7は、以上のように構成された床置型の室内機10を、室内機10が設置される部屋を想定した密閉空間50内に設置した状態を示すものである。室内機10は、密閉空間50内における床面上に載置される。この際、室内機10の背面は密閉空間50の1つの内壁に沿った中央部に配置される。室内機10を運転すると、室内機10の前面13aの下側寄りに設けられた吸込口14aから、密閉空間50内の空気が吸い込まれる。そして、室内機10内で調整された空気が室内機10の前面13aの上側寄りに設けられた吹出口14bから噴出される。
次に、図8及び図9は、室内機10の運転を停止し、かつ、第1のカバー体41を取り外した状態において、冷媒配管30の継手33が何らかの事情で緩み、この継手33の部分から冷媒配管30内の冷媒が高速で漏洩した状態を示している。図8に示すように、継手33の部分から漏洩した冷媒の大部分は、ほとんど減速することなく外ケース13内を直接的に吸込口14aへと向かって流れていく。
したがって、図9に示すように、主に室内機10の前面13aの下側寄りに設けられた吸込口14aから、密閉空間50内へと漏洩した冷媒が噴き出す。一方、継手33の部分から漏洩した冷媒のごく一部は、外ケース13内を上方へと回り、前面13aの上側寄りに設けられた吹出口14bからも、密閉空間50内へと漏洩する。
前述したように、冷媒配管30内の冷媒は空気より重く、空気中では重力方向の下方へと沈んでいく性質を持っている。このような冷媒ガスが室内機10から室内(密閉空間50内)に漏洩した場合、漏洩した冷媒ガスは床面上を這うように流れていく。そして、特に、流出速度の水平方向成分が一定以上の場合には、水平方向に沿ってほぼ等濃度の状態を保ちながら床面上に下から上に向かって徐々に堆積しながら濃化していく。
図10に示すのは、このようにして室内機10から冷媒が漏洩した場合における密閉空間50内の冷媒濃度分布を調べるための装置の一例である。図7の場合と同様に、室内機10は、室内機10の背面側が1つの内壁に沿った中央部に配置されるように密閉空間50内の床面上に載置される。なお、密閉空間50は、例えば、厚さ10mmのベニヤ板で作られており、床面積4.5畳、天井高さ2.5mの寸法を持つ。
密閉空間50外には冷媒ボンベ51が置かれている。この冷媒ボンベ51内には、室内機10で用いられるものと同じ冷媒が充填されている(ここでは、冷媒ボンベ51内にはR32が液相で充填されているとする)。冷媒ボンベ51からは冷媒供給管が延びている。この冷媒供給管は、室内機10の冷媒配管30に接続されている。冷媒配管30の継手33は、冷媒の漏洩箇所、漏洩量及び漏洩速度を一定にするため、予め一定の量だけ緩められている。
冷媒ボンベ51は、台秤52の上に載せられている。冷媒ボンベ51のバルブを開き、冷媒が継手33から密閉空間50内に漏洩するに従い冷媒ボンベの重量は低下する。この際の冷媒ボンベ51の重量の時間変化を台秤52にて計測することで、冷媒ボンベ51から密閉空間50内への冷媒漏洩速度(g/min)を求めることができる。
密閉空間50内には、ガス濃度センサ53が設置されている。ガス濃度センサ53は、密閉空間50内の略中央部において、高さ方向に複数並べて配置される。ここでは、床上50(mm)、300(mm)、500(mm)、1000(mm)及び2000(mm)のそれぞれの位置にガス濃度センサ53を配置した。これらのガス濃度センサ53は酸素濃度センサである。
密閉空間内の酸素量の初期状態は、密閉空間50内の空気に対して21.0(体積%)とする。冷媒の漏洩によって密閉空間50内に存在する全ての気体に対して空気が占める相対的な割合が減少する。密閉空間50内における空気の割合が減少すれば、密閉空間50内の酸素濃度は低下する。しかし、密閉空間50内の空気に対する酸素の割合は変わらない。したがって、各酸素センサ25により測定された密閉空間内の酸素濃度(体積%)を0.21で除することで空気濃度が算出され、これを100(体積%)から減じることで、密閉空間50内の各高さ位置における冷媒濃度を求めることができる。
このように構成された装置を用いて、室内機10から第1のカバー体41を取り外した状態において、冷媒ボンベ51の元栓を緩めて、約1kg漏洩させた後、元栓を閉めた際の各ガス濃度センサ53により計測された最高冷媒濃度の値をプロットしたものが図11である。なお、この間の平均漏洩速度を算出した結果、約100g/minであった。
R32は空気より重たいため、この図11に示されるように、ガス濃度センサ53の位置(測定点)が低い程、R32の濃度は高くなる。第1のカバー体41を取り付けていない場合、高さhLFLより低い箇所で、最高冷媒濃度がCLFL(燃焼下限濃度)以上となっていることが見てとれる。ここでは、LFL=14.4vol=0.306(g/m3)としている。
これに対し、室内機10の冷媒配管30の継手33部分に、図5、図6で示す第1のカバー体41を取り付けた状態で、同じようにして継手33部分から冷媒を漏洩させた場合の最高冷媒濃度の分布を示したものが図12である。
継手33部分に第1のカバー体41を取り付けることで、継手33から噴き出した冷媒ガスが第1のカバー体41に衝突して冷媒ガスの勢いが殺され、吸込口14aから漏洩する冷媒ガスの速度の水平成分を抑えることができる。
前述したように、冷媒漏洩時における密閉空間50内の冷媒の濃化の程度は、冷媒ガスの漏洩速度の水平成分の大きさに依存している。このため、第1のカバー体41を設けることで、継手33から噴き出す冷媒ガスの初速を低減し、密閉空間50内の冷媒濃度を低く抑えることが可能となる。
この図12に示す例では、第1のカバー体41を設けることで、いずれの高さにおいても、燃焼下限濃度CLFLを超えることはないという結果が得られた。
ここで、以上の説明からも分かるように、継手33から冷媒が漏洩した際に吸込口14aから漏洩する冷媒の速度を減じるためには、外ケース13内において継手33から吸込口14aへと向かって噴き出る冷媒の流れを阻害することが重要となる。
前述したように、冷媒配管30及び第1のカバー体41は、外ケース13の内部における左右の他側寄りに配置されている。したがって、左右方向で比較した場合、前記他側が吸込口14aの中央の方へと向いており、一側は吸込口14aの中央とは反対側となる。そこで、この場合には、第1のカバー体41としては、冷媒配管30の継手33の部分を、少なくとも下方側と前面13aの側と左右の一側とから覆うようにすることで、効率的に継手33から吸込口14aへと向かって噴き出る冷媒の流れを阻害することが可能となる。
以上のように構成された空気調和機の室内機は、空気より平均分子量が大きい冷媒が封入された冷媒配管30を内部に収容し、内部と外部とを連通する吸込口14a及び吹出口14bの両者が設けられ、前記両者の少なくとも一方は前面13aの下側寄りに配置された外ケース13と、外ケース13の内部に設けられ、冷媒配管30の一部又は全部を少なくとも下方側と前面13aの側とから覆う第1のカバー体41と、を備えたものである。
このため、無通電状態の室内機10の外ケース13内の冷媒配管30等から冷媒が漏洩し、この漏洩した冷媒が室内機10から室内へと流出した場合であっても、当該室内において冷媒濃度が一定以上となる領域が形成されることを抑制することができる。
また、冷媒配管30においては継手33が緩む等して継手33部分から冷媒が漏洩する可能性が高い。そこで、第1のカバー体41により、少なくとも、冷媒配管30の継手33部分を覆うようにして、この漏洩可能性が高い箇所に対して、効果的に漏洩時の冷媒の流出を阻害し、室内機10が設置される室内において冷媒濃度が一定以上となる領域が形成されることを抑制することができる。
なお、以上においては空気調和機の床置型の室内機について説明したが、上述したような効果は、床置型室内機に留まらず、天井設置型、壁設置型の室内機及び室外機、あるいは、冷凍サイクルを備えた空気調和機以外の機器(給湯器等)でも得ることができる。
実施の形態2.
図13及び図14は、この発明の実施の形態2に係るもので、図13は空気調和機の室内機の内部構成を模式的に示す側面図、図14は空気調和機の室内機の内部構成を透視して模式的に示す斜視図である。
ここで説明する実施の形態2は、前述した実施の形態1の構成における第1のカバー体に代えて、第2のカバー体を設けるようにしたものである。
すなわち、図13及び図14に示すように、外ケース13の内部には、外ケース13内の冷媒配管30の一部又は全部を少なくとも下方側と前面13aの側とから覆うカバー体であるところの第2のカバー体42が設けられている。この第2のカバー体42は、外ケース13内の冷媒配管30に加えて、さらに室内機熱交換器11も覆うように設けられる。
ただし、外ケース13内の風路における圧損を抑えるため、第2のカバー体42の少なくとも前面13aの側における風路上には、熱交換用開口部42aが設けられている。
他の構成は実施の形態1と同様であるため、その詳細説明は省略する。
以上のように構成された空気調和機の室内機においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができるのに加えて、さらに、冷媒配管30の継手33部分のみならず、外ケース13内の冷媒配管30のいずれの箇所あるいは室内機熱交換器11において冷媒が漏洩した場合であっても、第2のカバー体42により冷媒の流れを阻害して、室内機10が設置された室内において冷媒濃度が一定以上となる領域が形成されることを抑制することができる。
10 室内機、 11 室内機熱交換器、 12 室内機ファン、 13 外ケース、 13a 前面、 13b 背面、 13c 上面、 13d 下面、 13e 側面、 14a 吸込口、 14b 吹出口、 15 仕切板、 16 電子回路、 20 室外機、 21 室外機熱交換器、 22 室外機ファン、 23 圧縮機、 24 アキュムレータ、 30 冷媒配管、 31 開閉弁、 32 四方弁、 33 継手、 41 第1のカバー体、 41a 下面切欠部、 41b 背面切欠部、 42 第2のカバー体、 42a 熱交換用開口部、 50 密閉空間、 51 冷媒ボンベ、 52 台秤、 53 ガス濃度センサ

Claims (4)

  1. 空気より平均分子量が大きい冷媒が封入された冷媒配管を内部に収容し、内部と外部とを連通する吸込口及び吹出口の両者が設けられ、前記両者の少なくとも一方は前面の下側寄りに配置された外ケースと、
    前記外ケースの内部に設けられたカバー体と、を備え、
    前記冷媒配管は、前記外ケースの内部において上下方向に沿って配置され、
    前記カバー体は、前記冷媒配管の中途に設けられた継手部分を上方側以外の5方向の側から覆い、前記継手部分に対する前記前面の反対側に上下方向に切欠部が形成されていることを特徴とする空気調和機の室内機。
  2. 空気より平均分子量が大きい冷媒が封入された冷媒配管を内部に収容し、内部と外部とを連通する吸込口及び吹出口の両者が設けられ、前記両者の少なくとも一方は前面の下側寄りに配置された外ケースと、
    前記外ケースの内部に設けられたカバー体と、を備え、
    前記冷媒配管は、前記外ケースの内部における左右の一側寄りに配置され、
    前記カバー体は、前記冷媒配管の中途に設けられた継手部分を上方側以外の5方向の側から覆い、前記継手部分に対する前記前面の反対側に上下方向に切欠部が形成されていることを特徴とする空気調和機の室内機。
  3. 前記外ケースは、前記冷媒配管に接続された熱交換器を内部に収容し、
    前記外ケースの内部には、前記吸込口から前記熱交換器を通過して前記吹出口へと通じる風路が形成され、
    前記カバー体は、前記外ケースの内部かつ前記風路の外に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項に記載の空気調和機の室内機。
  4. 空気より平均分子量が大きい冷媒が封入された冷媒配管を内部に収容し、内部と外部とを連通する吸込口及び吹出口の両者が設けられ、前記両者の少なくとも一方は前面の下側寄りに配置された外ケースと、
    前記外ケースの内部に設けられ、前記冷媒配管の一部又は全部を少なくとも下方側と前記前面の側とから覆うカバー体と、を備え、
    前記外ケースは、前記冷媒配管に接続され、上側寄りの位置に配置された熱交換器を内部に収容し、
    前記外ケースの内部には、前記吸込口から前記熱交換器を通過して前記吹出口へと通じる風路が形成され、
    前記カバー体は、前記冷媒配管及び前記熱交換器を覆うとともに、当該カバー体の少なくとも前記前面の側における前記風路上に開口が設けられることを特徴とする空気調和機の室内機。
JP2013216545A 2013-10-17 2013-10-17 空気調和機の室内機 Active JP5790731B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013216545A JP5790731B2 (ja) 2013-10-17 2013-10-17 空気調和機の室内機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013216545A JP5790731B2 (ja) 2013-10-17 2013-10-17 空気調和機の室内機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015078798A JP2015078798A (ja) 2015-04-23
JP5790731B2 true JP5790731B2 (ja) 2015-10-07

Family

ID=53010353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013216545A Active JP5790731B2 (ja) 2013-10-17 2013-10-17 空気調和機の室内機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5790731B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114623518A (zh) * 2020-12-14 2022-06-14 广东美的暖通设备有限公司 空调室外机及其应用的管组总成

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1047751A (ja) * 1996-08-02 1998-02-20 Daikin Ind Ltd 可燃性冷媒を用いた空気調和機
JP2004286315A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Japanese Research & Development Association For Environment-Friendly Processing In Food Industry 冷凍回路の安全装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015078798A (ja) 2015-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6779355B2 (ja) 空気調和装置の冷媒量設定方法
JP5665937B1 (ja) 冷凍サイクル装置
JP5818849B2 (ja) 空気調和装置および冷媒漏洩検知方法
JP6099608B2 (ja) ヒートポンプ装置
JP5805598B2 (ja) 冷凍サイクル装置
US10760839B2 (en) Indoor unit of air-conditioning apparatus having leaked refrigerant ventilation
US10663179B2 (en) Heat pump apparatus
JP6065962B1 (ja) 冷凍サイクル装置
JP6402779B2 (ja) 冷媒漏洩検知装置及びこれを備えた冷凍サイクル装置
JP2019011914A (ja) 空気調和機
JP6025944B2 (ja) 冷凍サイクル装置
US10443886B2 (en) Air-conditioning apparatus having an indication apparatus
WO2016103785A1 (ja) 冷媒漏洩検知装置及びこれを備えた冷凍サイクル装置
JP5790731B2 (ja) 空気調和機の室内機
JP6584649B2 (ja) 空気調和機
JP5382092B2 (ja) 空気調和機の配管カバー装置
JP2021148339A (ja) ヒートポンプ装置
WO2016046965A1 (ja) 冷凍サイクル装置
JP7135391B2 (ja) 空気調和機
JP6217865B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2015230109A (ja) 空気調和装置
JP5918415B2 (ja) 空気調和装置
JP7199249B2 (ja) ショーケース
JP6399044B2 (ja) 換気システム

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150520

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20150528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150707

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150720

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5790731

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250