JP5789107B2 - 除湿器 - Google Patents

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Description

本発明は、流体ガス内の水分を除湿したり、液体を水分量の少ない流体ガスにガス化したりする除湿器に関する。
従来、車両から排出される排気ガスや、燃焼設備の煙道ガス、あるいは河川を流れる河川水から生成されたガスを、環境用ガス分析装置で分析することが行われており、ガス分析の前処理工程として、それらの流体ガスを除湿器にてより水分量の少ないものにすることが知られている。
除湿器としては、表面に溝が形成されたホルダと、ホルダの溝内に配置されて流体ガスが流通するガラス管と、ホルダの溝をガラス管ごと覆うカバーと、ホルダの裏面に設けられてガラス管を冷却する冷却素子と、冷却素子からの熱を放熱する放熱板とを備えている。このような除湿器では、ホルダの溝とガラス管との間には所定の隙間が形成され、この隙間内にはガラス管が溝の内壁に接触して破損しないよう、グリスが充填されている。
また、ホルダの溝内でのガラス管の位置決め性を向上させるため、グリスの代わりとして弾性体を用いることがある(例えば、特許文献1,2)。弾性体は、一液性または二液性の硬化型であり、液体の状態でホルダの溝とガラス管との間の隙間に充填され、所定時間経過することで、弾性を有するまでに硬化する。そして、そのような弾性体には、ホルダからガラス管への熱伝導性を向上させるために、銅粉等のフィラーが混入される。
実開昭49−79858号公報 実開昭52−123366号公報
しかしながら、特許文献1,2での弾性体を用いたとしても、液体の状態で充填する時点では、溝に対してガラス管が固定されていないため、硬化前にガラス管の位置がずれてしまい、硬化後において、ガラス管が溝内の適切な位置に配置されない場合がある。そして、このような場合には、弾性体の熱膨張や熱収縮によってガラス管が大きく動いてしまうと、ガラス管がホルダに直接接触して溶接部分や折曲部分が破損するおそれがある。
また、ガラス管が固定されていない状態では、ガラス管の組付作業時に脱落する可能性があるうえ、溝とガラス管との間には隙間があるため、溝内に充填した液状の弾性体が硬化前に隙間から漏れ出すなど、作業性も悪い。
本発明の目的は、ガラス管の破損を確実に防止でき、かつガラス管の組付作業も容易にできる除湿器を提供することにある。
第1発明にかかる除湿器は、表裏に対向した冷却面および放熱面を有する冷却素子と、冷却素子の冷却面に当接される背面を有し、かつ前記背面とは反対側の表面に開放した溝を有する金属製のホルダと、前記ホルダの前記溝内に収容されるガラス管と、前記冷却素子の放熱面に当接されたヒートシンクとを備え、前記ホルダの前記背面および前記表面に挟まれた位置にある上面および下面には、前記溝と外部とを連通させる開口部が設けられ、前記ガラス管の前記開口部から突出した位置には、当該開口部を覆うシート部材が前記ガラス管に挿通された状態で設けられ、前記溝および前記ガラス管の間の隙間には、液状硬化型のゴム状弾性体が充填されていることを特徴とする。
第2発明にかかる除湿器では、前記ホルダの前記溝は、前記表面から開放した状態に維持されていることを特徴とする。
第3発明にかかる除湿器では、前記ゴム状弾性体は、前記ホルダの前記表面からはみ出さない位置まで充填され、前記表面には、前記溝を覆うカバー部材が取り付けられていることを特徴とする。
第4発明にかかる除湿器では、前記ホルダは、前記表面、前記背面、前記上面、前記下面、および互いに対向する一対の側面を有した略直方体形状とされ、前記シート部材は、前記ホルダの前記背面と面一となる背面、および前記側面と面一となる側面を有していることを特徴とする。
第1発明によれば、ガラス管にシート部材が挿通されており、このシート部材によってガラス管を支持できる。従って、ガラス管にシート部材を取り付けたまま、シート部材をホルダに対して適切な位置に配置することにより、結果的にガラス管をホルダの溝に対して適切な位置に位置決めでき、この状態で液状のゴム状弾性体を充填すれば、その硬化後には、溝内でのガラス管の位置が適切に維持できる。従って、ゴム状弾性体が膨張収縮しても、ガラス管が溝内に接触するおそれがなく、ガラス管の破損を確実に防止できる。
また、ホルダとシート部材との互いの位置決めを、ゴム状弾性体の充填工程で行うことにより、充填工程などの組立作業時にガラス管が溝から脱落する心配がなく、また、シート部材によって開口部が塞がれることで、液状のゴム状弾性体が漏れ出す心配もない。
第2発明によれば、ゴム状弾性体が硬化型であることから、硬化後は溝から漏れ出る心配がない。また、溝を覆うカバー部材等を省略することで、ゴム状弾性体が膨張しても、膨張分をホルダ上方へ逃がすことができ、ガラス管を圧迫せず、破損を回避できる。
第3発明によれば、カバー部材を設けることとしているが、ゴム状弾性体の溝への充填量が規定されているため、ゴム状弾性体が熱膨張しても、その膨張がカバー部材で阻害されることがなく、弾性を良好に維持でき、ガラス管に応力を生じ難くできる。また、カバー部材を設けることで、ゴム状弾性体も覆われ、その耐久性を向上させることができる。
第4発明によれば、溝内の適切な位置にガラス管を配置するためには、ホルダおよびシート部材の平面同士、側面同士を揃えることで、ホルダおよびシート部材の上下方向および水平方向の互いの位置決めを行えばよいから、組立作業を迅速に行える。
本発明の第1実施形態にかかる除湿器の要部を示す図であり、除湿器を平置きした状態での斜視図。 前記除湿器の要部の正面図。 前記除湿器の要部の側面図。 図2および図3でのIV−IV線断面図。 本発明の第2実施形態にかかる除湿器の要部を示す側面図。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1ないし図3において、本実施形態にかかる除湿器1は、ペルチェ効果を有する冷却素子2と、冷却素子2の冷却面21に当接された金属製のホルダ3と、ホルダ3内に収容されたガラス管4と、冷却素子2の放熱面22に当接されたヒートシンク5と、ヒートシンク5に取り付けられたケース6(図3)とを備えている。このような除湿器1では、冷却素子2によりホルダ3を介してガラス管4が冷却され、ガラス管4内を流通する流体ガスが除湿される。一方で、冷却素子2における発熱面22での発熱は、ヒートシンク5を通して放熱される。
[冷却素子]
冷却素子2は、p形半導体とn形半導体とを金属板電極を介して接合し、いわゆるペルチェ効果によって冷却面21に低温が生じ、発熱面22に高温が生じるようにした半導体熱電冷却秦子である。冷却素子2には、正負の電力線23を介して電力が供給される。
[ホルダ]
ホルダ3は、本実施形態では、アルミダイカスト製で略直方体形状をしている。ホルダ3の材質は、良好な熱伝導性を有している金属であればよいから、例えば銅やステンレスなどの金属でもよく、アルミに限定されない。ホルダ3の表面31には、図中の上方に開放した平面視で略u字状の溝32が設けられている。また、溝32は、断面U字とされ、ホルダ3の上下に対向する上面33および下面34に開放している。すなわち、上面33には、幅方向に離間した一対の第1、第2開口部35,36が設けられ、下面34には、第2開口部36と対向した第3開口部37が設けられている。これらの上面33および下面34は、本実施形態では、表面31と後述する背面38とで挟まれた位置にある面のことである。また、ホルダ3は、略直方体形状であることから、幅方向に対向した一対の側面39を有している。
つまり、溝32は、第2開口部36と第3開口部37とを連通させる直線状の直線溝部32Aと、第1開口部35と直線溝部32Aの第3開口部37近傍とを連通させる略直角な折曲溝部32Bとで形成されている。折曲溝部32Bの折曲部分や、折曲溝部32Bと直線溝部32Aとの接続部分は、大きな曲率でラウンドしている。このような溝32の深さは、ガラス管4を溝32内に浮かした状態で配置した際、ガラス管4が溝32の深さ内に全て収まる程度であり、表面31からはガラス管4は突出しない。
このようなホルダ3の例えば上面33には適宜な形状の設置穴が設けられ、この設置穴にはサーミスタ30が取り付けられている。サーミスタ30によってホルダ3の温度が検出され、この検出温度に基づいて冷却素子2への通電量が調整され、ガラス管4の冷却温度が制御される。
[ガラス管]
ガラス管4は、溝32の形状に対応した略u字状であって、溝2内にその内壁と接触しないように浮いた状態で収容されており、直線溝部32Aに収容される直線管部4Aと、折曲溝部32Bに収容される折曲管部4Bとで形成されている。さらに、折曲管部4Bは、連続した1本の管体を高温下で第1開口部35側の流入側直線管部4Cと、第3開口部37側の除湿側直線管部4Dとに曲げることで形成されている。これらの管部4A,4B(4D)は、互いの当接部分で熱溶着されている。
このようなガラス管4では、第1開口部35から突出した端部にガス流入用パイプ41が接続され、除湿器1外から除湿対象となる約40℃の流体ガスがガラス管4内に流入する。ガラス管4の第2開口部36から突出した端部には、ガス流出用パイプ42が接続され、ガラス管4内で除湿された流体ガスが流出する。ガラス管4の第3開口部37から突出した端部には、液体流出パイプ43(図2、図3参照)が接続され、除湿により除かれた水分が液体流出パイプ43を通して除湿器1外に排水される。
ここで、ガラス管4では、前記のような形状から、除湿側直線管部4Dが効果的に冷却さされる。この結果、除湿側直管線部4Dの内部にて、流体ガス中の大部分の水分が結露し、結露水となって除湿される。
[ヒートシンク]
ヒートシンク5は、アルミダイカスト製であり、複数の冷却フィン51を有した構造である。ヒートシンク5の冷却素子2が当接される面は平坦面52とされ、平坦面52にはケース6が取り付けられる。また、平面52には、冷却素子2およびホルダ3を固定するための後述するスクリュー12用のねじ穴53が設けられている。
[ケース]
ケース6は、ステンレスの板金製であり、図3に概略示されているように、平坦面52にスクリュー等で取り付けられて、ホルダ3やガラス管4の周囲を囲む四角筒状のケース本体61と、ケース本体61の図中上方の開口部分を覆うケースカバー62とで構成される。ケース本体61の一方の開口部分はケースカバー62で塞がれ、他方の開口部分はヒートシンク5で塞がれるのであるが、このようなケース6の内部には、粒状の発泡樹脂などの断熱材が敷き詰められ、ヒートシンク5からホルダ3への熱伝導を抑制している。また、ケース6内には、粒状または粉末状のシリカゲルなどの吸湿材が充填されることもある。
[ゴム状弾性体]
以下には、本実施形態の要部の構成について、図4をも参照してさらに詳細に説明する。
本実施形態では、ホルダ3の溝32内にガラス管4が浮いた状態で収容されているため、ガラス管4の外周面と溝32の内面との間には、約2mmの隙間が形成され、隙間内にはゴム状弾性体7が充填されている。ゴム状弾性体7は、一液性の硬化型であり、液状の状態で隙間に充填され、所定時間経過後に弾性を有するまでに硬化する。
具体的にゴム状弾性体7は、シリコーン樹脂に微粒状の酸化アルミニウムを充填したもので、シリコーン樹脂が10〜20重量%、酸化アルミニウムが80〜90重量%の濃度配分となっている。ゴム状弾性体7には、酸化アルミニウムが充填されているため、熱伝導が良好であり、冷却されたホルダ3の冷熱がガラス管4に効率的に伝達される。酸化アルミニウムの粒径は、数から数十μmである。
このようなゴム状弾性体7は、ガラス管4を完全に覆うように充填されるが、ホルダ3の表面31よりも僅かに下側のレベルまで充填され、表面31よりも盛りあがって充填されることはない。ゴム状弾性体7が充填されたホルダ3は、溝32の上方が開放された状態に維持されており、この状態のまま表面31にあてがわれるゴムシート13、固定バー11、およびその両端を貫通してヒートシンク5のねじ穴53に螺入するスクリュー12により、冷却素子2をヒートシンク5との間で挟持するようにして該ヒートシンク5に固定される。
固定バー11は低熱伝導性のベークライト製であり、この固定バー11、および固定バー11と表面31との間に介装されるゴムシート13により、スクリュー12を介したホルダ3およびヒートシンク5間の熱伝達を防いでいる。また、ゴムシート13を用いることで、固定バー11の押さえ力をホルダ3に均一に与えることができ、ホルダ3をより確実に固定できるようになっている。
ゴムシート13は、平面矩形状とされ、長手方向の沿った幅寸法が表面31の幅寸法よりも大きい。このため、ゴムシート13の長手方向の両端は、表面13からはみ出しており、折曲溝部32Bおよび直線溝部32Aの上方に掛かっている。スクリュー12の締付によって固定バー11は力を受け、ゴムシート13を表面31側に押圧するが、ゴムシート13と折曲溝部32Bおよび直線溝部32Aに充填されたゴム弾性体7との間には僅かな隙間が形成されているので、流通するガスによって加熱されても、ゴムシート13の熱膨張分をその隙間を利用して逃がすことができ、固定バー11へ過度の反力を与えることがなく、固定バー11の損傷を回避できる。
この際、ゴム状弾性体7が表面31から盛り上がっていると、ゴム状弾性体7の一部をゴムシート13で押圧することになるため、ゴム状弾性体7の熱膨張時の押圧部分での膨張が阻害される。従って、ゴム状弾性体7の熱膨張に伴って位置ずれするガラス管4の一部が拘束されることになるから、ガラス管4に応力が生じ、破損につながる可能性がある。また、ゴムシート13としても、ゴム弾性体7と固定バー11との間に挟持されて熱膨張時の逃げ場がなくなることから、固定バー11への反力が大きくなり、固定バー11の損傷を引き起こす可能性がある。すなわち、ゴム状弾性体7は、熱膨張を考慮しても、表面31からはみ出さない程度に充填されるのである。なお、ゴムシート13の具体的な形状によっては、ゴム状弾性体7の溝32からの多少のはみ出しは許容されることもあるが、前記の理由からは、はみ出さないことがより好ましい。
[シート部材]
一方、ホルダ3の第1〜第3開口部35〜37は、ガラス管4が挿通されたシート部材8で塞がれている。シート部材8は、ガラス管4を拘束しない合成樹脂製であり、弾性を有している。シート部材8に設けられたガラス管4貫通用の貫通孔81は、ガラス管4の外径寸法と略同じ内径寸法を有し、ガラス管4が破損することのない程度の摩擦力でシート部材8がガラス管4に固定されている。
シート部材8は、ガラス管4を溝32内の適切な位置に位置決めするための位置決め部材として機能する。すなわち、シート部材8の背面82とホルダ3の背面38とは、互いに面一となっており、それぞれを載置面上に平置きした状態では、貫通孔81の高さ位置が第1〜第3開口部35〜37に対して最適な位置となる。加えて、シート部材の側面83とホルダ3の側面39とは、互いに面一とされ、それぞれを同一に揃えることで、貫通孔81の第1〜第3開口部35〜37に対する水平方向の位置が最適となる。そして、平置きされる載置面や当接面などは、ゴム状弾性体7の充填工程で使用される治具等に造り込まれている。
また、シート部材8は、液状のゴム状弾性体7が充填される時点では、溝32内で適切に位置決めされたガラス管4に既に取り付けられていることから、後述する充填工程において、ゴム状弾性体7が第1〜第3開口部35〜37から漏れ出るのを防止する部材としても機能する。ゴム状弾性体7が硬化した状態では、シート部材8はゴム状弾性体7の接着力により、該ゴム状弾性体7に固着される。
本実施形態の貫通孔81は閉じた丸形状であるが、より外径寸法の大きいガラス管に対応されるために、シート部材8に切込みを入れ、ガラス管4を下院通させた際に、シート部材8の一部が広がるように弾性変形させてもよく、この場合に貫通孔81は一部が外側と連通した形になる。液状のゴム状弾性体7は、幾分ジェル状であり、そのような切込みが設けられても、ゴム状弾性体7が漏れ出ることはない。
[組立作業における充填工程]
以下には、ホルダ3の溝32へ液状のゴム状弾性体7を充填する充填工程について、説明する。
充填作業を行うにあたっては先ず、ガラス管4の3箇所の端部にシート部材8を貫挿させておく。その上で充填工程では、図示を省略するが、載置面を有する組立治具が用いられる。組立治具の載置面には、ホルダ3の第1〜第3開口部35〜37、およびシート部材8の貫通孔81の互いの位置関係を規定するために、ホルダ3の載置位置と、シート部材8の載置位置とが明示されている。より詳細に説明すると、載置面は、ホルダ3の背面38およびシート部材8の背面82の形状に対応して形成されていることが好ましい。また、組立治具には、ホルダ3の側面39およびシート部材8の側面83が同時に当接される平坦な当接面が設けられていてもよい。
そのような組立治具の載置面にホルダ3およびシート部材8を落とし込んで平置きすると、3つの貫通孔81に通されたガラス管4は、各シート部材8によって3点で支持され、固定されることになる。この状態では、ホルダ3の背面38とシート部材8の背面82とが面一となり、ホルダ3およびシート部材8相互の高さ方向の位置決めがなされる。また、この状態でホルダ3の側面39とシート部材8の側面83とを揃えて面一にすると、ホルダ3およびシート部材8相互のさらに水平方向の位置決めがなされる。この結果、シート部材8で支持されたガラス管4は、溝32内の適切な位置に位置決めされることになる。
次いで、溝32内に液状のゴム状弾性体7を流し入れ、溝32内のガラス管4をゴム状弾性体7で完全に覆いつつ、ホルダ3の表面31からはみ出さないレベルまでゴム状弾性体7を充填する。
所定時間経過した後のゴム状弾性体7が硬化した状態では、組立治具を除いても、ガラス管4がゴム状弾性体7を介して溝32内に適切に位置決めされ、固定されるため、ゴム状弾性体7が膨張収縮しても、ガラス管4が溝32に直接接触することがなく、ガラス管4を確実に保護でき、破損するのを防止できる。
また、充填工程では、ガラス管4がシート部材8によって支持され、位置が固定されているので、充填作業中にガラス管4が位置ずれたり、溝32から脱落したりする心配がなく、作業を容易、かつ迅速に行える。
[組立作業における取付工程]
その後、取付工程においては、冷却素子2とホルダ3とを熱伝導グリスを介して互いに接触させ、冷却素子2をさらに熱伝導グリスを介してヒートシンク5に接触させる。そして、ゴムシート13および固定バー11を介して、冷却素子2とホルダ3とを一緒にスクリュー12にてヒートシンク5に取り付ける。
〔第2実施形態〕
図5に示す本発明の第2実施形態では、ホルダ3の表面31に板状のカバー部材9が取り付けられており、溝32が上方から覆われている。そして、固定バー11は、カバー部材9にあてがわれ、ホルダ3(ガラス管4を含む)および冷却素子2がヒートシンク5に固定されることになる。このような構成では、溝32内のゴム状弾性体(不図示)は、熱膨張を考慮しても、カバー部材9と接触しない位置まで充填される。
その他の構成は、第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同じ効果を得ることができる。
また、本実施形態では、カバー部材9が溝32を覆い、ゴム状弾性体7も同時に覆われることになるから、ゴム状弾性体7の劣化を抑制でき、ゴム状弾性体7を含めたガラス管4回りの耐久性を向上させることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、ホルダ3およびシート部材8の背面38,82同士が面一であり、側面39,83同士が面一であったが、段差が設けてあってもよい。このような場合には、そのような段差に対応した段差状の載置面や当接面を組立治具に設ければよく、こうすることで、各実施形態と同様、溝32内の適切な位置にガラス管4が位置決めされる。
本発明は、内燃機関から排気される排気ガスや、焼却設備での煙導内の煙道ガスといった流体ガスの除湿を行う他、河川水、湖水、雨水等の除湿を行い、それらを水分の少ない流体ガスにガス化するのにも利用できる。
1…除湿器、2…冷却素子、3…ホルダ、4…ガラス管、5…ヒートシンク、7…ゴム状弾性体、8…シート部材、21…冷却面、22…放熱面、31…表面、32…溝、33,34…側面、35,36,37…開口部である第1、第2、第3開口部、38…背面、9…カバー部材。

Claims (5)

  1. 表裏に対向した冷却面および放熱面を有する冷却素子と、
    冷却素子の冷却面に当接される背面を有し、かつ前記背面とは反対側の表面に開放した溝を有する金属製のホルダと、
    前記ホルダの前記溝内に収容されるガラス管と、
    前記冷却素子の放熱面に当接されたヒートシンクとを備え、
    前記ホルダは、前記表面および前記背面、上下に対向した上面および下面、ならびに互いに対向する一対の側面を有した直方体形状とされ、
    前記ホルダの前記上面および前記下面には、前記溝と外部とを連通させる開口部がそれぞれ設けられ、
    前記ガラス管の前記開口部から突出した位置には、当該開口部を覆うシート部材が前記ガラス管に挿通された状態で設けられ、
    前記シート部材に設けられた前記ガラス管貫通用の貫通孔は、前記ガラス管の外形寸法と略同じ内径寸法を有し、
    前記溝および前記ガラス管の間の隙間には、液状硬化型のゴム状弾性体が充填されている
    ことを特徴とする除湿器。
  2. 表裏に対向した冷却面および放熱面を有する冷却素子と、
    前記冷却素子の前記冷却面に当接される背面を有し、かつ前記背面とは反対側の表面に開放した溝を有する金属製のホルダと、
    前記ホルダの前記溝内に収容されるガラス管と、
    前記冷却素子の前記放熱面に当接されたヒートシンクと、
    低熱伝導性の材料で形成され、前記冷却素子を前記ホルダと前記ヒートシンクとの間に挟持して固定する固定バーとを備え、
    前記ホルダは、前記表面および前記背面、上下に対向した上面および下面、ならびに互いに対向した一対の側面を有した直方体形状とされ、
    前記ホルダの前記上面および前記下面には、前記溝と外部とを連通させる開口部がそれぞれ設けられ、
    前記ガラス管の前記開口部から突出した位置には、当該開口部を覆うシート部材が前記ガラス管に挿通された状態で設けられ、
    前記溝および前記ガラス管の間の隙間には、液状硬化型のゴム状弾性体が充填されており、
    前記固定バーと前記ホルダとの間には、ゴムシートが挟持されている
    ことを特徴とする除湿器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の除湿器において、
    前記ホルダの前記表面は露出している
    ことを特徴とする除湿器。
  4. 請求項1または請求項2に記載の除湿器において、
    前記ゴム状弾性体は、前記ホルダの前記表面からはみ出さない位置まで充填され、
    前記表面には、前記溝を覆うカバー部材が取り付けられている
    ことを特徴とする除湿器。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の除湿器において、
    前記シート部材は、前記ホルダの前記背面と面一となる背面、および前記側面と面一となる側面を有している
    ことを特徴とする除湿器。
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