JP5788082B2 - 車両の発進制御装置及び発進制御方法 - Google Patents
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Description
本発明は、車両の発進時にロックアップクラッチをスリップ制御する車両の発進制御装置及び制御方法に関する。
JP2005−3193Aには、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備える車両において、車両の発進時に、ロックアップクラッチをスリップ制御することでトルクの伝達効率を向上し、燃費効率を向上するように制御する技術が知られている。
発進時に常時ロックアップクラッチのスリップ制御を実行すると、車両の積載荷重が高い場合、牽引中、登坂路での発進のように車両の前進負荷が大きいときは、ロックアップクラッチの負荷が過大となる。そのため、ロックアップクラッチのトルク容量が過多となり、エンジンが吹け上がらず、十分な駆動力が得られないために運転性が低下する可能性がある。さらに負荷が過大になることによりロックアップクラッチの耐久性が低下する恐れがある。
一方、この不具合を回避するために、車両の負荷が大きいときにロックアップクラッチを解放してコンバータ状態で発進すると、運転者によるアクセル開度が大きい場合などには、エンジン回転速度が吹け上がり、燃費効率が低下するという問題が生じる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、車両の負荷が大きい場合にも、運転性を向上できる車両の発進制御装置及び発進制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施態様によると、駆動力源の出力を、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを介して変速機から出力する車両の発進制御装置に適用される。車両の発進制御装置は、車両の発進要求を検出する発進要求検出部と、車両の発進時にロックアップクラッチの締結力を制御して、ロックアップクラッチが伝達するトルクを制御する油圧制御回路と、トルクコンバータの出力回転速度を検出する回転速度検出部と、発進検出部により発進要求を検出してから所定時間が経過し、かつ、出力回転速度が、所定回転速度以上に上昇した場合に、ロックアップクラッチがスリップ係合してトルクを伝達可能となるように油圧制御回路に指令を行う締結制御部と、を備える。
本発明の他の実施態様によると、駆動力源の出力を、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを介して変速機から出力する車両の発進制御方法であって、車両の発進要求を検出してから所定時間の経過を待機する手順と、車両の発進時に、トルクコンバータの出力回転速度が所定回転速度以上に上昇するまで待機する手順と、車両の発進要求を検出してから所定時間が経過し、かつ、トルクコンバータの出力回転速度が所定回転速度以上に上昇した場合に、ロックアップクラッチがスリップ係合してトルクを伝達可能となるように油圧制御回路に指令する手順と、指令に基づいて、ロックアップクラッチの締結力を制御して、ロックアップクラッチがスリップ係合して伝達するトルクを制御する手順と、を有する。
上記態様によると、車両の発進要求を検出してから、所定時間が経過した後にトルクコンバータの出力回転速度(タービン回転速度)が所定回転速度以上となったときに、ロックアップクラッチがスリップ係合してトルクを伝達可能となるように油圧制御回路を制御する。このような制御により、タービン回転速度が所定回転以上となるまでロックアップクラッチがトルクを伝達させないように制御することで、駆動力源の駆動力がコンバータ状態で伝達され始めてからロックアップクラッチがトルクを伝達するように制御される。これにより、トルクを伝達し始めるタイミングを、車両の負荷の状態にかかわらず略同一の条件とすることができるので、駆動力源のトルクを十分に伝えることができて、運転性を向上することができる。
本発明の実施形態、本発明の利点については、添付された図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の車両の発進制御装置にかかる車両の駆動装置及び制御装置の説明図である。
車両にはエンジン1が搭載され、エンジン1の出力はクランク軸36から出力され、クランク軸36に連結されるトルクコンバータ30に入力される。トルクコンバータ30は、ロックアップクラッチ35を有している。トルクコンバータ30の出力は変速機入力軸37を介して変速機4に入力される。変速機4の出力は、終減速装置6を介して駆動輪7を回転させる。
車両には、トルクコンバータ30及び変速機4に供給する油圧を制御し、これらの動作を制御する油圧制御回路10が備えられている。車両には、油圧制御回路10の動作を制御するコントローラ12が備えられている。
コントローラ12には、ドライバによるアクセルペダルの操作量(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ41と、ドライバによるシフトレバー操作状態を検出するインヒビタスイッチ46と、ブレーキペダルの操作量(ブレーキペダル踏込量)BRKを検出するブレーキセンサ47と、からの信号が入力される。
コントローラ12には、エンジン1から、スロットル開度TVO、エンジン回転速度Ne、エンジントルクTrq等の信号が入力される。
コントローラ12には、変速機4から、変速機入力回転速度Ni、変速機出力回転速度Noが入力される。変速機出力回転速度Noに終減速比やタイヤ径など所定の係数を乗じることで車速VSPが入力される。
コントローラ12は、アクセル開度APO、車速VSP等の検出値から変速機4の目標変速比を判定し、判定結果に基づいて、変速機4の実変速比が目標変速比となるように油圧制御回路10に指令を出力する。変速機4は、有段変速機であってもよいし、無段変速機であってもよい。
コントローラ12は、トルクコンバータ30のロックアップクラッチ35の締結状態を判定し、判定結果に基づいてロックアップクラッチ35の締結状態を制御する指令を油圧制御回路10に出力する。
トルクコンバータ30は、入力要素であるポンプインペラ31、出力要素であるタービンランナ32及び反力要素であるステータ33を備える。
ポンプインペラ31は、トルクコンバータカバー34を介してエンジン1からの駆動力により駆動される。タービンランナ32は、ポンプインペラ31とトルクコンバータカバー34とにより形成されるコンバータ室に備えられ、ポンプインペラ31に対向して配置される。ポンプインペラ31の内周とタービンランナ32の内周との間にはステータ33が介在している。
トルクコンバータ30は、エンジン1により回転されるポンプインペラ31が作動流体を撹拌し、ステータ33による反力によってタービンランナ32がトルク増大しつつ駆動して、タービンランナ32からの出力が変速機入力軸37を介して変速機4に伝動される。
トルクコンバータ30は、トルクの増大やトルクの変動吸収が不要な場合は、ロックアップクラッチ35を締結状態とすることにより、ポンプインペラ31とタービンランナ32とを機械的に直結する。
トルクコンバータ30と変速機4との間にはオイルポンプ39が備えられている。オイルポンプ39は、トルクコンバータカバー34の端部に連結され、エンジン1の駆動力により回転されて油圧を発生する。発生した油圧は油圧制御回路10に供給される。
油圧制御回路10は、コンバータ室側に供給するアプライ圧Paと、ロックアップクラッチ側に供給するレリーズ圧Prとをそれぞれ制御する。アプライ圧とレリーズ圧との差圧(Pa−Pr)によって、ロックアップクラッチ35の締結力を制御する。
図2は、コントローラ12を中心とした機能ブロック図である。
コントローラ12は、図2に示すように、CPU121と、RAM・ROMからなる記憶装置122と、入力インターフェース123と、出力インターフェース124と、これらを相互に接続するバス125とから構成される。
入力インターフェース123には、アクセルペダルの開度(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ41の出力信号、変速機4からの出力信号(変速機入力回転速度Ni、変速機出力回転速度No、車速VSP等)、エンジン1のトルクセンサ44からのエンジントルクTrqの信号、ブレーキペダルの踏込及びブレーキ液の液圧を検出するブレーキセンサ47からの入力信号、セレクトレバーの位置を検出するインヒビタスイッチ46の出力信号などが入力される。
記憶装置122には、変速機4の変速制御プログラム、変速制御プログラムで用いる変速マップが格納されている。CPU121は、記憶装置122に格納されている変速制御プログラムを読み出して実行し、入力インターフェース123を介して入力される各種信号に対して各種演算処理を施して指令信号を生成し、生成した指令信号を、出力インターフェース124を介して油圧制御回路10に出力する。CPU121が演算処理で使用する各種値、その演算結果は記憶装置122に適宜格納される。
油圧制御回路10は複数の流路、複数の油圧制御弁で構成される。油圧制御回路10は、コントローラ12からの指令信号に基づき、複数の油圧制御弁を制御して油圧の供給経路を切り換えるとともにオイルポンプ39で発生した油圧から必要な油圧を調製し、これを変速機4及びトルクコンバータ30の各部位に供給する。これにより、変速機4の変速が行われる。
油圧制御回路10は、コントローラ12からの指令に基づいて、ロックアップクラッチ35のトルク容量を制御する。
具体的には、アプライ圧Pa<レリーズ圧Prの場合はロックアップクラッチ35が締結されず、トルクコンバータ30はコンバータ状態となる。アプライ圧Pa>レリーズ圧Prの場合は、差圧(Pa−Pr)に従ってロックアップクラッチ35の締結力が増加し、所定の差圧以上においてロックアップクラッチ35はスリップを伴わない完全締結状態となる。ロックアップクラッチ35の締結力は、ロックアップクラッチ35が伝達可能なトルクであるトルク容量を発生させる。
ロックアップクラッチ35は、前記所定の差圧以下の場合は、トルクコンバータ30の入力回転速度(エンジン回転速度Neと等しい)と出力回転速度(変速機入力回転速度Niと等しい)とが差回転を生じるスリップ係合状態となる。
次に、このように構成された車両の発進時の動作について説明する。
本発明の実施形態の車両は、車両が発進するときに、トルクコンバータ30のロックアップクラッチ35をスリップ係合状態に制御する。
発進時にスリップ係合状態に制御することにより、エンジン1のトルクが、トルクコンバータ30で伝達されるのと並行して、ロックアップクラッチ35を介しても伝達される。これによりエンジン1のトルクの伝達効率が上昇して、エンジン1の回転速度の上昇が抑えられるので、燃費効率を向上することができる。
ところで、車両が発進する際に、道路の状態や車両の状態によって、車両発進時の負荷が大きく変わる場合がある。例えば路面の勾配が大きい場合、車両の積載負荷が高い場合、他の車両を牽引中である場合、急カーブ路でステアリングの舵角が大きい状態での発進の場合等には、車両の負荷が高くなる。
ロックアップクラッチ35のスリップ制御を行うとトルクコンバータ30によるトルク増幅作用が低減されるため、上記のような高負荷状態での発進でスリップ制御を実行すると、駆動力要求に対して実駆動力が低下する。そのため、ロックアップクラッチ35のトルク容量が過多となって、エンジン回転速度Neが低下する(引き込まれる)ことにより、ショックが発生したり、車両の加速度が減少して運転者に違和感を与える可能性がある。
これに対して、車両の負荷が高いことを、例えば勾配センサ、GPSによる位置検出、車両の負荷センサ等により検出した場合に、負荷に対応したトルク容量の制御することも可能ではあるが、これらセンサの検出値を車両発進時という領域において微少なトルク容量の制御に用いることは難しい。これらセンサを搭載するためのコストも上昇する。
本発明の実施形態では、次のように、車両発進時にロックアップクラッチ35の締結力を制御して、車両負荷の増加にもかかわらず、運転者に違和感を与えることを防止する。
ここで、発進時にロックアップクラッチ35をスリップ係合状態にする、いわゆる、発進スリップ制御について説明する。ブレーキペダルが踏み込まれた停車状態から、運転者がブレーキペダルを開放し、アクセルペダルを踏み込んで車両を発進させる際に、コントローラ12は、ブレーキペダルの開放判定に基づいてロックアップクラッチ35のトルク容量が増大するよう油圧指令を出力し、ロックアップクラッチ35をスリップさせながら発進する。車両が発進した以降のロックアップクラッチ35のスリップ量は、車速の上昇に伴い徐々に低減するようロックアップクラッチ35のトルク容量を制御して、所定車速においてスリップ量をゼロ、すなわち、ロックアップクラッチを完全締結状態とする。
このように、発進スリップ制御とは、ブレーキペダルの開放判定に基づきロックアップクラッチ35を制御し、車速の上昇に伴い徐々にスリップ量を低減して完全締結させる制御のことをいう。
図3は、本発明の実施形態のコントローラ12が実行する車両発進制御のフローチャートである。
図3に示すフローチャートは、車両が停止状態であることを検出した場合に、コントローラ12により、コントローラ12が行う他の処理と平行して実行される。
まず、コントローラ12は、ブレーキセンサ47からの信号に基づいて、運転者がブレーキペダルの踏み込みを開放したか(ブレーキペダルから足を離したか)を判定する(S10)。ブレーキペダルが踏み込まれている場合はステップS10を繰り返して、待機する。本発明の実施形態では、ブレーキペダルが離されてからアクセルペダルが踏み込まれるまでの間を第1フェーズと呼ぶ。
ブレーキセンサ47から足を離したと判定した場合は、運転者が車両の発進を指令したことを検出したと判定する。そこで、ステップS20に移行して、コントローラ12は、油圧制御回路10にロックアップクラッチ35の差圧(Pa−Pr)が第1スタンバイ圧となるように指令を出力する。油圧制御回路10は、出力された指令を受けて、差圧が第1スタンバイ圧となるようにロックアップクラッチ35に供給する油圧を制御する。
第1スタンバイ圧とは、ロックアップクラッチ35がトルク容量を持つ以前の状態でロックアップクラッチ35の準備を行う状態である。例えば、アプライ圧Paに対してレリーズ圧Prが若干低い圧となる制御としてロックアップクラッチ35の摩擦フェーシング同士を接近させてトルク容量が発生しない程度に差圧を制御する。
次に、コントローラ12は、アクセル開度センサ41入力された信号に基づいて、運転者によってアクセルペダルが踏み込まれアクセル操作がOFFからONになったか否かを判定する(S40)。
アクセルペダルが踏み込まれていない場合は、ステップS20に戻り、ロックアップクラッチ35を第1スタンバイ圧に維持する。
アクセルペダルが踏み込まれたと判定した場合は、運転者からの駆動力要求が検出されたと判断する。そこで、ステップS40に移行して、コントローラ12は、ステップS30で設定した第1のスタンバイ圧を増大させた第2のスタンバイ圧を指令する。
第2スタンバイ圧とは、ロックアップクラッチ35がトルク容量を持つ以前の状態でロックアップクラッチ35の準備を行う状態であり、アプライ圧Paとレリーズ圧Prとの差が僅少となるように制御してロックアップクラッチ35の摩擦フェーシング同士をより接近させてトルク容量が発生しない程度に、かつ、第2スタンバイ圧よりも差圧を大きくしたときにロックアップクラッチ35がトルク容量を持ち始める程度の圧力に制御する。
次に、コントローラ12は、ステップS50に移行して、アクセル開度APOやエンジントルクTrqに基づき時間設定値マップを参照して、所定時間Tを取得する。そして、ステップS60に移行して、取得した所定時間Tの経過が満了したか否かを判定する。
所定時間Tは、コントローラ12が、運転者によってアクセルペダルが操作されたときのアクセル開度APOとアクセル開速度ΔAPOとに基づいた時間設定マップを参照することにより設定する。
所定時間Tの経過が満了していない場合は、ステップS40に戻り、コントローラ12は、ステップS40で設定したロックアップクラッチ35の差圧を維持する。
このとき、アクセル開度APOやエンジントルクTrqが変化して、ステップS50における時間設定値マップによる所定時間Tの値が変化した場合は、最初に取得した所定時間TよりもTの値が大きくなった(所定時間が長くなった)場合にのみ、新たな所定時間Tを設定する。これは、アクセル戻し操作が行われ駆動力が小さいと判断されて所定時間Tが小さくなるが、小さいTを再設定してしまうと、ロックアップクラッチ35がトルク容量を持つ開始時間が前倒しされてエンジン回転数Neが引き込まれることによりショックが発生することを防止するためである。
本発明の実施形態では、アクセルペダルの踏み込みを検出して車両の発進要求がなされてから、所定時間Tの経過が満了するまでの間を第2フェーズと呼ぶ。
所定時間Tの経過が満了したと判定した場合は、ステップS65に移行して、トルクコンバータ30のタービン回転速度Ntが、所定回転速度よりも大きいか否かを判定する。タービン回転速度Ntが所定回転速度よりも大きいと判定した場合は、ステップS70に移行する。タービン回転速度Ntが所定回転速度未満である場合は、本ステップS65を繰り返し、待機する。
ステップS65の所定回転速度とは、トルクコンバータ35がコンバータ状態においてタービン回転速度Ntが上昇し、ロックアップクラッチ35にトルク容量を持たせたときにもエンジン回転速度Neの引き込みによるショックを発生させない程度に、かつ、アクセル開度APOの増大に伴ってエンジン回転速度Neが吹け上がってしまうことがないように、トルクコンバータ30やロックアップクラッチ35、エンジン1の出力トルクや車両の負荷等を勘案して決定される。例えば所定回転速度を300rpmとする。
ステップS70では、コントローラ12は、アクセル開度APOに基づいてロックアップクラッチ35の差圧(Pa−Pr)を、所定の勾配Cで増加させて、ロックアップクラッチ35を締結側(スリップ係合状態)へと制御する。
ステップS70の後、所定の条件(例えば、ロックアップクラッチ35がスリップ係合状態からロックアップ状態となった等)が成立したときに、本フローチャートの処理を終了し、コントローラ12で行われる他の処理を実行する。本発明の実施形態では、所定時間Tの経過が満了してからロックアップクラッチ35が締結するまでの間を第3フェーズと呼ぶ。
このような制御によって、車両の発進時にロックアップクラッチ35の締結力の制御が行われる。
図4は、本発明の実施形態の車両の発進制御の説明図である。
図4は、上段から、ブレーキペダルの操作状態、アクセルペダルの操作状態、エンジン回転速度Ne、タービン回転速度Ntb、車速VSP、油圧制御回路10のライン圧、ロックアップクラッチ35の差圧(指令圧)の状態がそれぞれ示されている。
車両が停車中運転者によってブレーキペダルの踏み込みが行われている(ブレーキ操作がON)。ここで、タイミングt1において、運転者によってブレーキペダルの踏み込みが解除された場合(ブレーキ操作がOFF)は、車両の発進が意図されたと判断する。ブレーキペダルは手動で操作するもの(レバーやスイッチ)であってもかまわない。
このとき、図3のステップS10の判定がYESとなり、コントローラ12は、ステップS20の処理によりロックアップクラッチ35の差圧を第1スタンバイ圧に制御する(第1フェーズ)。
次に、運転者がアクセルペダルの踏み込みが行われた場合(アクセル操作がON)は、車両の加速が意図されたと判断する。
このとき、図3のステップS30の判定がYESとなり、コントローラ12は、ステップS40の処理によりロックアップクラッチ35を第1のスタンバイ圧から増加させた第2のスタンバイ圧に制御する。第2のスタンバイ圧による制御を所定時間Tの経過が満了するまで行う(第2フェーズ)。
運転者によるアクセルペダルの踏み込みによってエンジン回転速度Neが上昇する。エンジン回転速度Neの上昇に伴ってオイルポンプ39の駆動力が増大し、ライン圧が増大する。これにより、ロックアップクラッチ35に対する差圧の指令圧(実線で示す)に対して、実差圧(点線で示す)が過渡的に増大する。このように実差圧が増大した場合にもロックアップクラッチ35がトルク容量を持たないように、第2スタンバイ圧の上限値が制御される。
タイミングt3において、所定時間Tの経過が満了した場合は、図3のステップS60の判定がYESとなり、コントローラ12は、ステップS65において、タービン回転速度Ntが所定回転速度を上回ったか否かを判定する。タービン回転速度Ntが所定回転速度を超えていない場合は、所定時間Tの経過が満了した後も、所定時間Tをタービン回転速度Ntが所定回転速度を上回るまで延長して、第3フェーズに移行することなく、第2フェーズにおける制御、すなわち第2スタンバイ圧で保持する。
タイミングt4において、タービン回転速度Ntが所定回転速度を超えた場合は、図3のステップS65の判定がYESとなり、コントローラ12は、アクセル開度APOに基づいてロックアップクラッチ35の差圧を所定の勾配Cで増加させて、ロックアップクラッチ35が締結するまで制御する(第3フェーズ)。
次に、図3のステップS40における第2のスタンバイ圧について具体的に説明する。
コントローラ12は、ロックアップクラッチ35の差圧を制御してロックアップクラッチ35の締結を制御する。このとき、第2フェーズでは、ロックアップクラッチ35を直ちに締結状態とせず、所定のトルク容量を持ち始める手前の状態(第2スタンバイ圧)で、所定時間Tだけ待機する。
このときの第2スタンバイ圧は、第1スタンバイ圧に所定値Aを加算した値とする。所定値Aはアクセル開度APOに基づいて設定する。
たとえばアクセル開度APOが小さい場合(たとえば1/8未満の場合)では、所定値Aをゼロとして、第2フェーズにおいても所定時間Tの経過が満了するまでは、第2スタンバイ圧が第1スタンバイ圧のまま維持する。
アクセル開度APOが大きい場合(たとえば1/8以上の場合)では、第1スタンバイ圧と第2スタンバイ圧の最大値との間の範囲で、アクセル開度APOに応じてAを設定する。第2スタンバイ圧を、設定されたAを第1スタンバイ圧に加算した値に設定し、第2フェーズに移行したとき(アクセル操作がONになったとき)に、ステップ状に第2スタンバイ圧へと変更する。
第2スタンバイ圧の最大値は、アクセル操作がONされて、オイルポンプ39が駆動されて油圧制御回路10のライン圧が増大した状態において、指令差圧と実差圧とのばらつきによってもロックアップクラッチ35がトルク容量を持たない最大の差圧に設定する。このように第2スタンバイ圧を設定することにより、ライン圧が増大したときにもロックアップクラッチ35がトルク容量を持たないように制御することができるので、第2フェーズの間はエンジン回転速度Neの引き込みが防止される。
または、第1スタンバイ圧に所定値Aを加算するのではなく、第1スタンバイ圧に所定勾配Bを乗算して、タイミングt1からタイミングt2までの間で、第1スタンバイ圧から第2スタンバイ圧へと差圧を漸次増加させるように制御してもよい。
次に、図3のステップS50における所定時間Tの取得について説明する。
図5A及び図5Bは、本発明の実施形態の所定時間Tを取得するためのマップの一例を示す。
図5Aは、アクセル開度APOとアクセル開度APOの時間変化量(アクセル開速度ΔAPO)とで示される時間設定マップの一例である。図5Bはエンジンの出力トルクTrqと、エンジンの出力トルクの時間変化量(エンジントルク変化速度ΔTrq)とで示される時間設定マップの一例である。
所定時間Tは、コントローラ12が、タイミングt1時点、すなわち、運転者によってアクセルペダルが操作されたときのアクセル開度APOとアクセル開速度ΔAPOとから、図5Aに示す時間設定マップを参照して、所定時間Tを取得する。
図5Aに示す時間設定マップは、アクセル開度APOが大きいほど所定時間Tが大きく設定され、また、アクセル開速度ΔAPOが大きいほど所定時間Tが大きく設定されている。
アクセル開度APOが大きいほど、エンジン回転速度Neが上昇してライン圧が高くなる。そのため、ライン圧の大きさに対応して所定時間Tを大きく設定することで、ライン圧の増大によりロックアップクラッチ35のトルク容量が増大してエンジン回転速度Neの引き込みが大きくなることを防止する。
アクセル開度APOが大きくてもアクセル開速度ΔAPOが小さければ実油圧は指令圧に(オーバーシュートせずに)追従して、トルク容量が過多とはならないので、アクセル開速度ΔAPOが小さい場合は所定時間Tを小さく設定する。
一方、逆にアクセル開度APOが小さくてもアクセル開速度ΔAPOが大きければ実油圧は指令圧に追従できなくなり、オーバーシュートする分だけトルク容量が過多となるので、アクセル開速度ΔAPOが大きい場合は所定時間Tを大きく設定する。
また、コントローラ12は、タイミングt1時点でのエンジン1から取得したエンジントルクTrqとエンジントルク変化速度ΔTrqとから、図5Bに示す時間設定マップを参照して、所定時間Tを取得してもよい。
図5Bに示す時間設定マップは、エンジントルクTrqが大きいほど所定時間Tが大きく設定され、また、エンジントルク変化速度ΔTrqが大きいほど所定時間Tが大きく設定されている。
前述の図5Aにおけるアクセル開度APOと同様に、アクセル開度APOに基づきエンジン1が発生するエンジントルクが大きいほどライン圧が高くなる。そのため、ライン圧の大きさに対応して所定時間Tを大きく設定することで、ライン圧の増大によりロックアップクラッチ35のトルク容量が増大してエンジン回転速度Neの引き込みが大きくなることを防止する。
エンジントルクTrqが大きくてもエンジントルク変化速度ΔTrqが小さければ実油圧は指令圧に(オーバーシュートせずに)追従して、トルク容量が過多とはならないので、エンジントルク変化速度ΔTrqが小さい場合は所定時間Tを小さく設定する。
一方、逆にエンジントルクTrqが小さくてもエンジントルク変化速度ΔTrqが大きければ実油圧は指令圧に追従できなくなり、オーバーシュートする分だけトルク容量が過多となるので、エンジントルク変化速度ΔTrqが大きい場合は所定時間Tを大きく設定する。
このように、コントローラ12は、タイミングt1時点でのアクセル開度APO及びアクセル開速度ΔAPOに基づいて、または、エンジントルクTrq及びエンジントルク変化速度ΔTrq基づいて、所定時間Tを取得する。
図5Aの時間設定マップ及び図5Bに示す時間設定マップのいずれか一方又は両方に基づいて、所定時間Tを取得してもよい。
より具体的には、コントローラ12は、アクセル開度APOをアクセル開度センサから得る一方、エンジントルクTrqはエンジン1の内部(例えばエンジンコントローラユニット)により演算されて出力される信号から得る。従って、アクセル開度APO信号がエンジントルクTrq信号よりも早く得られるという利点がある。エンジントルクTrqはエンジン1での演算により値が補正されているため、アクセル開度APO信号と比較すると信号の正確性が低い。一方、駆動力要求の大きさを検出するという点では、駆動力の大きさが直接示されるエンジントルクTrqを用いた方が、所定時間Tの算出値が正確となる。
次に、第3フェーズにおけるロックアップクラッチ35の差圧を所定の勾配で増加させる制御を説明する。
図6及び図7は、本発明の実施形態の第3フェーズにおける所定の勾配Cの設定の説明図である。図6は、勾配Cの説明図、図7は、勾配Cの設定の説明図をそれぞれ示す。
第3フェーズにおいて、コントローラ12は、アクセル開度APOに基づいて、ロックアップクラッチ35の差圧を、所定の勾配Cによって増加させるように制御する。
ロックアップクラッチ35の差圧を増加させることによりトルク容量を持つことになったときに、エンジン回転速度Neがロックアップクラッチ35を介して伝達されることによるトルクの低下(トルクの引き込み)が発生する。
図7において、アクセルペダルが開放された状態からアクセル開度APOが比較的大きく踏み込まれた場合(例えば4/8)のトルクの変化を実線で示し、アクセルペダルが開放された状態からアクセル開度APOが比較的小さく踏み込まれた場合(例えば1/8)のトルクの変化を一点鎖線で示す。
図7において、タイミングt11でトルク容量を持ち始め、タイミングt12でトルク容量が最大となりロックアップクラッチが締結された状態となったことを示す。
タイミングt12において、ロックアップクラッチ35のトルク容量によるトルクの引き込みは、アクセル開度APOの大きさにかかわらず、略一定(b)となる。
従って、トルクの引き込みの大きさは、アクセル開度APOが大きい場合は、トルクaとbとの比(b/a)となる。一方、アクセル開度APOが小さい場合は、トルクa’とbとの比(b/a’)となる。このとき、勾配Cの値が同一(C1)であると、(b/a’)>(b/a)となるので、アクセル開度APOが小さい場合のトルクの引き込みが大きくなり、車両にショックが発生するなど、運転者に違和感を与える。
そこで、アクセル開度APOが小さい場合には、トルクの引き込みが小さくなるように、勾配Cをより小さい値としたC2に設定する。勾配C2に設定した場合のトルクの引き込みをb’とした場合に、(b’/a’)≒(b/a)となるようにC2を設定する。
このように、コントローラ12は、アクセル開度APOの大きさに基づいて、ロックアップクラッチ35がトルク容量を持ったときのエンジン1のトルクとトルクの引き込みの大きさとの比が略一定となるように、第3フェーズにおける勾配Cを設定する。
以上のように、本発明の実施形態では、駆動力源であるエンジン1の出力を、ロックアップクラッチ35を有するトルクコンバータ30を介して変速機4から出力する車両に適用される。コントローラ12は、車両の発進要求をブレーキペダル又はアクセルペダルの状態によって検出する発進要求検出部と、ロックアップクラッチ35の締結力を制御する油圧制御回路10に指令を行い、前記ロックアップクラッチが伝達可能なトルクを制御する締結制御部と、トルクコンバータの出力回転速度であるタービン回転速度Ntを検出する回転速度検出部として機能する。
コントローラ12は、発進要求を検出してから所定時間Tが経過し、かつ、トルクコンバータ30のタービン回転速度Ntが所定回転速度以上に上昇した場合に、ロックアップクラッチ35がトルクを伝達可能となるように油圧制御回路10に指令を行う。言い換えると、発進要求を検出してから所定時間Tが経過した後も、トルクコンバータ30のタービン回転速度Ntが所定回転速度以上に上昇するまでは、ロックアップクラッチ35がトルクを伝達することを禁止する。
このように構成することによって、タービン回転速度Ntが所定回転以上となるまでロックアップクラッチ35がトルクを伝達させないように制御することで、エンジン1の駆動力がトルクコンバータ30を介して伝達され始めてからロックアップクラッチ35がトルクを伝達するように制御される。これによりロックアップクラッチ35によってトルクを伝達し始めるタイミングが、車両の負荷の状態にかかわらず略同一の条件とすることができる。従って、車両の負荷や路面状態にかかわらず、発進時のロックアップクラッチ35のスリップ制御において、安定した駆動力を伝達することができて、運転性を向上することができる。
コントローラ12は、発進要求を検出してから所定時間Tが経過するまで、かつ、トルクコンバータ30のタービン回転速度Ntが所定回転速度以上に上昇するまで、ロックアップクラッチ35がトルク伝達可能に準備するためのスタンバイ圧を、油圧制御回路10に指令する。スタンバイ圧の指令は、ロックアップクラッチ35の締結時に一般的に行われている制御であり、スタンバイ圧によって所定時間待機するという制御によって、車両発進時のショックを防止することができる。
コントローラ12は、アクセル開度APOやエンジントルクTrqに基づいて駆動力要求を検出する駆動力要求検出部として機能し、駆動力要求が大きいほど、所定時間Tを大きく設定する。すなわち、エンジン1の駆動力要求が大きければ油圧制御回路10のライン圧の増大も大きくなる。これに対して、駆動力要求が大きいほど所定時間Tを大きくして待機時間を長くすることにより、ロックアップクラッチ35の指令圧に対して実油圧が増大することが防止されて、車両発進時のショックを防止することができる。タービン回転速度の閾値である所定回転速度は、アクセル開度APO等によらず常に一定の値に設定する。これにより、車両の負荷が大きい場合や小さい場合にも、常に一定条件でロックアップクラッチ35のトルク容量を持たせることができ、エンジン回転を引き込んだり吹け上がったりすることを防止できる。
コントローラ12は、発進要求を検出してから所定時間Tが経過し、かつ、トルクコンバータ30のタービン回転速度Ntが所定回転速度以上に上昇した場合に、ロックアップクラッチ35がトルクを伝達可能となるまで、指令値を所定勾配Cで上昇させ、所定勾配Cを、駆動力要求が大きいほど大きな変化勾配とする。すなわち、駆動力要求が小さい場合は、ロックアップクラッチ35のトルク容量を持たせるときに指令値の変化を緩やかとして、伝達容量を持つときのエンジントルクの引きによるショックを低減できる。駆動力要求が大きい場合は、トルク容量を持つときのショックが駆動力の上昇により緩和されるため、より早期にトルク容量を持たせることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、変速機4は有段変速機であってもよいし、Vベルトやチェーンを一組のプーリの間に掛け回される無段変速機であってもよい。または、入力ディスクと出力ディスクの間に傾転可能なパワーローラを配置するトロイダル式無段変速機であってもよい。
また、上記実施形態では、トルクコンバータ30のロックアップクラッチ35は、アプライ圧Paとレリーズ圧Prとの差圧によりトルク容量が制御される構成を示したがこれに限られず、多板クラッチを有するロックアップクラッチでもよい。この場合、第2スタンバイ圧を多板クラッチ制御におけるプリチャージ圧とすることができる。
本願は、2012年3月29日に日本国特許庁に出願された特願2012−76225に基づく優先権を主張する。これらの出願のすべての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
Claims (6)
- 駆動力源の出力を、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを介して変速機から出力する車両の発進制御装置であって、
前記車両の発進要求を検出する発進要求検出部と、
前記車両の発進時に前記ロックアップクラッチの締結力を制御して、前記ロックアップクラッチが伝達するトルクを制御する油圧制御回路と、
前記トルクコンバータの出力回転速度を検出する回転速度検出部と、
前記発進要求検出部により発進要求を検出してから所定時間が経過するまで待機する経過待機部と、
前記車両の発進時に、前記トルクコンバータの出力回転速度が所定回転速度以上に上昇するまで待機する上昇待機部と、
前記発進要求検出部により発進要求を検出してから所定時間が経過し、かつ、前記出力回転速度が、前記所定回転速度以上に上昇した場合に、前記ロックアップクラッチがスリップ係合してトルクを伝達可能となるように前記油圧制御回路に指令する締結制御部と、
を備える
車両の発進制御装置。 - 請求項1に記載の車両の発進制御装置であって、
前記締結制御部は、前記発進要求検出部により発進要求を検出してから前記所定時間が経過した後、前記出力回転速度が所定回転速度以上に上昇するまで、前記ロックアップクラッチがスリップ係合してトルクを伝達することを禁止する
車両の発進制御装置。 - 請求項1又は2に記載の車両の発進制御装置であって、
前記締結制御部は、前記発進要求検出部により発進要求を検出してから所定時間が経過するまで、かつ、前記出力回転速度が所定回転速度以上に上昇するまで、前記ロックアップクラッチがスリップ係合してトルクを伝達可能となるまで準備させるスタンバイ圧を、前記油圧制御回路に指令する
車両の発進制御装置。 - 請求項1から3のいずれか一つに記載の車両の発進制御装置であって、
前記駆動力源が出力する駆動力要求を検出する駆動力要求検出部を備え、
前記締結制御部は、前記駆動力要求検出部が検出した駆動力要求が大きいほど前記所定時間を大きく設定し、前記駆動力要求にかかわらず前記所定回転速度を一定に設定する
車両の発進制御装置。 - 請求項1から4のいずれか一つに記載の車両の発進制御装置であって、
前記締結制御部は、
前記発進要求検出部により発進要求を検出してから所定時間が経過し、かつ、前記出力回転速度が、所定回転速度以上に上昇した場合に、前記ロックアップクラッチがスリップ係合してトルクを伝達可能となるまで、指令値を上昇させ、
前記駆動力要求が大きいほど、前記ロックアップクラッチがトルクを伝達可能となるまで、指令値が大きな変化勾配で上昇させる
車両の発進制御装置。 - 駆動力源の出力を、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを介して変速機から出力する車両の発進制御方法であって、
前記車両の発進要求を検出してから所定時間の経過を待機する手順と、
前記車両の発進時に、前記トルクコンバータの出力回転速度が所定回転速度以上に上昇するまで待機する手順と、
車両の発進要求を検出してから所定時間が経過し、かつ、前記トルクコンバータの出力回転速度が所定回転速度以上に上昇した場合に、前記ロックアップクラッチがスリップ係合してトルクを伝達可能となるように前記油圧制御回路に指令する手順と、
前記指令に基づいて、前記ロックアップクラッチの締結力を制御して、前記ロックアップクラッチがスリップ係合して伝達するトルクを制御する手順と、
を有する
車両の発進制御方法。
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