JP4375796B2 - トルクコンバータのスリップ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータのスリップ制御装置の改良に関するものである。
従来から、無段変速機を含む自動変速機の動力伝達系に介装されたトルクコンバータのロックアップ制御装置は、トルクコンバータの滑りに起因する燃費の悪化を低減するために、トルク増大作用や変速ショック吸収機能を必要としない運転領域において、トルクコンバータの入出力要素間を直結状態とするロックアップモード(ロックアップ状態)を備え、この他に、入出力要素間を完全解放し、流体を介してトルク伝達を行なうコンバータモード(コンバータ状態)と、ロックアップクラッチを半締結状態とし、所定のスリップ状態を維持するスリップモード(スリップ状態)の合わせて3つのモードを備えたものが知られており、上記3つのモードを運転状態により適宜切り換えている。
トルクコンバータがコンバータ状態からスリップ状態になるようロックアップ差圧を昇圧するに際して、制御開始時のスリップ回転数△N(=タービン回転数Nt−エンジン回転数Ne)に基づいてロックアップ差圧の昇圧量を設定するものが知られている(特許文献1)。
特許第2665597号
ところで、スリップ回転速度を決めるパラメータ(タービン回転速度Nt、エンジン回転速度Ne)のうち、タービン回転速度は、走行抵抗、勾配抵抗等に依存する値である。例えば、平坦路走行時と登坂路走行時とを比較すると、タービン回転速度の上昇速度は、スロットル開度が一定であっても、平坦路に比して登坂路の方が遅くなる。
そして、無段変速機の場合、タービン回転速度(プライマリ回転速度)は車速に応じて設定される値であるため、タービン回転速度の上昇速度は、変速開始点に至るまでの間、車速の上昇速度により決まる。例えば、図22に示すように、車速VSP=0からスロットル開度TVO=3/8で加速した場合、図中A点に対応する車速となった時点からHi側への変速が開始され、それまでの期間は変速比=最Lowのままである。
しかしながら、上記従来技術では、タービン回転速度が変速開始点までの間に走行抵抗・勾配抵抗等に依存することを考慮せず、ロックアップ差圧の昇圧量を制御開始時のみの情報に基づき設定してオープンループによりスリップ制御を行うだけであり、例えば、平坦路走行時でも登坂路走行時でも同じ昇圧量に設定するため、図16(A)で示すように、平坦路ではコンバータ状態から車速が十分上昇してからロックアップが完了するのに対し、登坂路走行時では図16(B)で示すように、車速が上昇する以前にロックアップが開始され、オープンループ制御が終了する以前に低いタービン回転速度でロックアップを完了してしまう恐れがあった。
これにより、こもり音や振動が発生し易くなり、また、通常よりも低いプライマリ回転においてロックアップするため、ロックアップ完了前後におけるエンジン回転段差が大きくなる場合があった。エンジン回転速度の低下は、そのままタコメータの針等の変化に現れるため、運転性や商品性を低下させるという問題があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、コンバータ状態からオープンループでスリップ制御を行う場合に、ロックアップクラッチの急な締結や締結の遅れを防いで円滑な制御を行うことを目的とする。
本発明は、変速開始時点の目標コンバータトルクとエンジントルクとを推定し、これらの推定値から変速開始時の必要ロックアップ容量を求めて、オープンループ制御の終了時のロックアップ容量が必要ロックアップ容量となるようにロックアップクラッチの締結状態を制御することでスリップ制御を行う。
したがって、本発明によれば、オープンループによるスリップ制御において、ロックアップ容量の上げ過ぎによるロックアップクラッチの急締結(前記従来例の図16(B))やロックアップ容量の不足による締結遅れを確実に防止して、エンジン回転速度の急変を抑制し、走行抵抗の変化などに係わらず常時安定した運転性を確保でき、ロックアップクラッチを備えた自動変速機の品質を向上させることが可能となるのである。
以下、本発明の第1の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のシステム構成を示す概略図である。
この図1において、1は無段変速機を含む自動変速機等の動力伝達系に介装されたトルクコンバータを示し、内部作動流体を介して入出力要素間での動力伝達を行うものである。
トルクコンバータ1は、更にトルクコンバータ出力要素(タービン)と共に回転するロックアップクラッチ2を内蔵し、このロックアップクラッチ2は、トルクコンバータ入力要素(インペラ)に締結されるとき、トルクコンバータ1を入出力要素間が直結されたロックアップ状態にするものとする。
ロックアップクラッチ2は、その両側(前後)におけるトルクコンバータアプライ圧PAとトルクコンバータレリーズ圧PRとの差圧PA−PRに応動し、レリーズ圧PRがアプライ圧PAよりも高いとロックアップクラッチ2は開放されてトルクコンバータ入出力要素間を直結せず、レリーズ圧PRがアプライ圧PAよりも低くなる時ロックアップクラッチ2は締結されてトルクコンバータ入出力要素間を直結するものである。
そして、上記後者の締結に際して、ロックアップクラッチ2の締結力、つまりロックアップ容量は、上記の差圧PA−PRにより決定し、この差圧が大きい程ロックアップクラッチ2の締結力が増大してロックアップ容量を増大する。
差圧PA−PRは、周知のロックアップ制御弁3により制御し、このロックアップ制御弁3には、アプライ圧PAおよびレリーズ圧PRを相互に対向するように作用させ、更にアプライ圧PAと同方向にばね3aの付勢力を、またレリーズ圧PRと同方向にばね力を作用させ、同時にレリーズ圧PRと同方向に信号圧Psをそれぞれ作用させる。
ロックアップ制御弁3は、これら油圧とバネの付勢力が釣り合うよう差圧PA−PRを決定する。
ここでロックアップ制御弁3にかかる信号圧Psは、ポンプ圧PPを元圧としてロックアップソレノイド4がロックアップデューティDに応じて作り出すもので、マイクロコンピュータなどで構成されるコントローラ5は、ロックアップソレノイド4を介して差圧PA−PRを制御する。
コントローラ5には、車両の走行状態やドライバーの運転状況を示す信号、例えば、自動変速機に設けた出力軸回転センサ9からの信号、トルクコンバータ1のタービン回転センサ8からのタービンランナ回転速度(入力軸回転速度またはプライマリ回転速度)を示す信号、トルクコンバータ1への入力回転速度(=エンジン回転速度Ne)を検出するインペラ回転センサ7からのポンプインペラ回転速度を示す信号、スロットル開度センサ10からの信号(スロットル開度TVOまたはアクセル操作量)、油温センサ11からの信号などが入力され、これらの検出信号によりロックアップクラッチ2の締結や解放あるいはスリップなどの制御を行う。なお、車速VSPは出力軸回転センサ9が検出した出力軸回転速度に所定の定数を乗じて求めるものとする。
コントローラ5は、オープンループ制御とスリップ制御(フィードフォワード制御+フィードバック制御)とを切り換えてスリップロックアップを行うもので、ロックアップソレノイド4を駆動するロックアップデューティDを決定するとともに、電源電圧信号6に応じてロックアップデューティDの補正を行う。
次に、コントローラ5で行われる制御のうち、差圧指令値の演算処理について、図3のフローチャートにより説明する。なお、この処理は所定の周期(例えば数十msec)で実行されるものである。
図3のS1では、現在行うべき制御がスリップ制御なのかどうかを、図10に示す制御領域判定図より、演算している時点のスロットル開度TVOや車速VSP等に基づき判定する。
ここで、スリップ制御であると判定した場合はS4へ進み、スリップ制御ではないと判定した場合はS2へ進む。S2では、現在行なうべき制御がロックアップ制御なのかどうかを、前記と同様に判定し、ロックアップ制御であると判定した場合はS3へ進み、ロックアップ制御ではないと判定した場合はS14へ進む。
S3では、ロックアップ制御において、完全ロックアップ状態(差圧指令が最大の状態)に移行できているかどうかを判定し、移行できている場合はロックアップ完了であるため、S13へ進む。
一方、移行できていない場合は、スリップ制御を併用してロックアップ状態へ移行する制御を行なうため、S4へ進む。
現在の制御状態がスリップ制御もしくはロックアップ制御と判定したS4において、前回の制御状態がコンバータ制御の場合はS5へ進み、コンバータ制御以外の場合はS7へ進む。
S5では、図8のマップより、現在のスロットル開度TVOに応じた初期差圧を設定し、続くS6において、オープンループ制御(以下、オープン制御)を実行中である事を示すフラグ(fOPEN)をセットする。
以上、S5、S6において、運転領域がコンバータ状態からスリップ状態もしくはロックアップ状態へ移行した初回のみ、オープン制御で昇圧処理を開始するための準備処理を行ない、2回目以降は行なわない。
次に、S7においては、現在、オープン制御による昇圧動作を実行中なのかどうかを、上記S6で設定したフラグ(fOPEN)により判定し、昇圧動作を実行中の場合(fOPEN=1)はS8へ進み、昇圧中でない場合(fOPEN:0)はS12へ進む。
S8では、オープン制御による昇圧動作を終了して良いかどうか判定するための判定用スリップ回転速度Nslp_endを、図9のマップより、現在のスロットル開度TVOに応じて算出する。
続いて、現在のスリップ回転速度Nslpと、この判定用スリップ回転速度Nslp_endの比較を行ない、
Nslp≦Nslp_end ………(1)
の場合は、昇圧動作によりスリップ回転速度が差圧指令に反応し始め、差圧制御が可能な状態になったと判定し、オープン制御による昇圧動作を終了してS10へ進み、スリップ制御への切替処理を行なう。なお、スリップ回転速度は、ポンプインペラ回転速度−タービンランナ回転速度より求めた値である。
上記(1)式を満足しない場合は、まだスリップ回転速度が差圧指令の増加に対して反応していないと判定してS9へ進む。
S9では、後述する図2の演算構成図により、オープン制御中の差圧指令値を演算する。
一方、S10においては、オープン制御による昇圧動作を終了して、スリップ制御に切り替えるために、制御系の初期化処理を行なう。この初期化処理は、スリップ制御演算で用いている積分器などを、スリップ制御開始時点の差圧指令に対応させて、特開2000−145949号公報に記載された手順等を用いて初期化することである。
続くS11では、コンバータ状態からのオープン制御による昇圧動作中である事を示すフラグ(fOPEN)をクリアしてS12へ進む。
S12ではスリップ制御演算を行なう。スリップ制御演算は、実スリップ回転速度Nslpが設定された目標スリップ回転速度に一致するように、特許第03240979号公報、特許03183235号公報、特許第03230465号公報のような制御系を用いてF/B制御を伴ったスリップ制御を行ない、必要な差圧指令値を演算する。また、スリップ制御からロックアップ状態への昇圧動作は特開2000−240786号公報などに記載されたスリップ制御系を用いた昇圧動作により行なう。(本発明はオープン制御に関するものであるため、この部分の詳細説明は割愛する)
以上、S9にて、オープン制御時の差圧指令値の設定を行ない、S10〜S11にて、オープン制御からスリップ制御への切替処理を行ない、S12にてスリップ制御時の差圧指令値の算出を行なう。なお、S13は、ロックアップ制御における締結動作(完全ロックアップ)が完了し、差圧を最高圧に保っている状態である。また、S14は、コンバータ制御におけるロックアップクラッチの開放動作(アンロックアップ)が完了し、差圧を最低圧に保っている状態である。ただし、コンバータ制御が選択されたとき、演算している時点の差圧指令と、設定する最低圧との間に差がある場合は、急に最低圧が設定されることのないように、所定の変化量を持って徐々に最低圧へ向けて変化させる。
次に、本発明の要旨である図3のS9におけるオープン制御中の差圧指令値の演算処理について、図2の制御系構成図に基づき説明する。
オープン終了時スリップ回転演算部(S100)では、変速開始前のプライマリ回転速度(タービンランナ回転速度=入力軸回転速度)が上昇している過程におけるオープン制御によって、最終的に実現したいスリップ回転(終了スリップ回転)速度Nslp_endを、図9のマップより、現在のスロットル開度TVOに応じて設定する。
オープン終了時プライマリ回転演算部(S101)では、前記スリップ回転Nslp_endを達成するプライマリ回転(終了プライマリ回転速度)Nt2を、図11のマップより現在のスロットル開度TVOに応じて設定し、変速開始時点におけるプライマリ回転と定義する。
つまり、この変速開始時点とは、図17の時刻t4で示すように無段変速機における入力軸回転速度(プライマリ回転速度)が、変速開始に伴い一定速度または変化率が緩やかになになり始める回転速度(図22のA点以降)にプライマリ回転速度が到達するタイミングのことである。
オープン終了時コンバータトルク演算部(S102)では、設定した変速開始時点におけるプライマリ回転Nt2において、スリップ回転速度がNslp_endになるコンバータトルクを、オープン終了時コンバータトルク(目標コンバータトルク)TCNV2として算出する。
オープン終了時コンバータトルクTCNV2は、
TCNV2=C・Ne22=C・(Nt2+Nslp_end)2 ………(2)
より算出する。ただし、係数Cはトルクコンバータの特性を表す容量係数であり、Ne2はオープンループ制御が終了する時点(変速開始時点)のエンジン回転速度である。容量係数Cは、図6のように、速度比eに対する値として定められ、速度比eはプライマリ回転速度とエンジン回転速度Neの比(プライマリ回転速度/エンジン回転速度)で求められる。
制御用エンジントルク演算部(S103)では、エンジンを制御する外部コントローラからCANなどの通信手段(図示省略)により取得した、現在のエンジントルクデータTECを設定する。
変速開始時点のエンジントルクマップ演算部(S104)では、S101にて設定した変速開始時点におけるプライマリ回転Nt2と、S100にて設定したスリップ回転速度Nslp_endを用いてエンジン回転速度Ne2を算出(Ne2=Nt2+Nslp_end)した後、現在のスロットル開度TVOを用いて、図5に示したエンジン全性能マップより、変速開始時点におけるエンジントルク推定値TEM2を算出する。
同様に、現在のエンジントルクマップ演算部(S105)では、現在のエンジン回転速度Neとスロットル開度TVOを用いて、図5に示したエンジン全性能マップより、現在のエンジントルク推定値TEMを算出する。
エンジントルクマップ変化量演算部(S106)では、S104にて算出した変速開始時点のエンジントルク推定値TEM2と、S105にて算出した現在のエンジントルク推定値TEMの差分をとり、
△TEM=TEM2−TEM ………(3)
とする。この△TEMを、S103にて取得したエンジントルクデータTECが、現在から変速開始時点(プライマリ回転がNt2に到達する時点)に至るまでの間に変化するエンジントルク量として推定する。
変速開始時点のエンジントルク推定演算部(S107)では、現在の制御用エンジントルクデータTECと、現在から変速開始時点に至るまでのエンジントルクマップデータの変化量△TEMとを用いて、
TEC2=TEC十△TEM ………(4)
として、変速開始時点における制御用エンジントルク推定値TEC2を推定演算する。
必要ロックアップ容量演算部(S108)では、変速開始時点におけるエンジントルク推定値TEC2から、S102にて演算した目標コンバータトルクTCNV2を減算することで、変速開始時点において設定したスリップ回転速度Nslp_endを実現するのに必要なロックアップ容量TLU2を、
TLU2=TEC2−TCNV2 ………(5)
として演算する。
目標ロックアップ容量演算部(S109)では、S108にて演算した必要ロックアップ容量TLU2と、1サイクル前のロックアップ容量指令TLU1と、S101にて設定した変速開始時点におけるプライマリ回転速度Nt2と、現在のプライマリ回転速度Ntと、1サイクル前のプライマリ回転速度Nt1とを用いて、現在のプライマリ回転における目標ロックアップ容量TLU’を、次式により演算する。
Figure 0004375796
この(6)式は、プライマリ回転速度が変速開始時点に到達するまでの間、プライマリ回転速度の値に応じて必要なロックアップ容量を、逐次計算する式である。
ロックアップ容量変化量制限部(S110)では、S109にて演算した目標ロックアップ容量TLU’と、1サイクル前のロックアップ容量指令TLU1の変化量を算出し、この値に対して上下限の制限処理を施す。上下限の制限値は図12のマップより、現在のスロットル開度に応じて上限値△TLUMAXおよび下限値△TLUMINを設定し、今回の制御サイクルにおけるロックアップ容量指令変化量△TLUaを、
△TLUa=mid(△TLUMIN、(TLU’一TLU1)、△TLUMAX)
………(7)
として演算する。ただし、mid()はカッコ内に記述された変数のうちの中央値を選択する事を表す。
続くロックアップ容量変化量選択部(S111)では、後述の図4のフローチャートに従い、運転条件によって選択される値が変わる。ここではS110にて演算した値△TLUaが選択され、
△TLU=△TLUa ………(8)
となったとして説明を継続する。
ロックアップ容量指令演算部(S112)では、1サイクル前のロックアップ容量指令TLU1に、S111にて選択されたロックアップ容量指令変化量△TLUを加算することで、
TLU=TLU1十△TLU ………(9)として、今回の制御サイクルのロックアップ容量指令TLUを算出する。
ロックアップクラッチ締結圧指令演算部(S113)では、図7に示したロックアップクラッチ容量マップから、現在のロックアップ容量指令TLUを達成するためのロックアップクラッチ締結圧指令値PLUCを設定する。
ソレノイド駆動信号演算部(S114)では、実際のロックアップクラッチ締結圧をロックアップクラッチ締結圧指令値PLUCにするためのロックアップデューティSDUTYを決定する。
以上により、変速開始前のプライマリ回転が上昇中のオープン制御において、設定した変速開始時点(Nt2)において、同じく設定したスリップ回転速度(Nslp_end)になるように、上昇するプライマリ回転速度に合わせてロックアップ容量指令値TLUを算出する。
一方、通常時ロックアップ容量変化量演算部(S115)では、図13に示す通常時ロックアップ容量指令変化量マップから、現在のスロットル開度TVOに応じた通常時ロックアップ容量指令変化量△TLUNMLを設定する。
通常時ロックアップ容量変化量制限部(S116)では、出力される値を1サイクル前のロックアップ容量指令変化量△TLU1からS115にて設定した△TLUNMLへ所定の時定数にて変化させる。これにより、ロックアップ容量指令変化量△TLUbをS115にて設定した値に徐々に収束させる。
また、エンジントルクTECがロックアップ容量TLUを以上となったとき、または超えそうな場合のトルクオーバー時ロックアップ容量変化量演算部(S117)では、図14に示すトルクオーバー時ロックアップ容量指令変化量マップから、現在のスロットル開度TVOに応じたトルクオーバー時ロックアップ容量指令変化量△TLULIMを設定する。
トルクオーバー時ロックアップ容量変化量制限部(S118)では、出力される値を1サイクル前のロックアップ容量指令変化量△TLU1からS117にて設定した△TLULIMへ所定の時定数にて変化させる。これにより、ロックアップ容量指令変化量△TLUcをS117にて設定した値に徐々に収束させる。なお、図示はしていないが、1サイクル前のロックアップ容量指令TLU1、ロックアップ容量変化量△TLU1、プライマリ回転Nt1は、次のサイクルの演算に備え、今サイクルの値を次のサイクルまでの間に渡り保持する。
以上、S100〜S110における演算を演算処理A、S115〜S116における演算を演算処理B、S117〜S118における演算を演算処理Cとし、ロックアップ容量変化量選択部(S111)における演算処理の選択処理について説明する。
図4に示すフローチャートは、S111における選択方法を示したものであり、下記手順により上記演算処理を選択する。
S150では、演算したロックアップ容量指令TLUとエンジントルクTECとを比較し、
TLU<TEC ………(9)
であればS151へ進み、そうでなければS154へ進む。
S151では、S101にて設定した変速開始時点を想定したプライマリ回転速度Nt2と、現在のプライマリ回転速度Ntとを比較し、
Nt<Nt2 ………(10)
であればS152へ進み、そうでなければS153へ進む。
S152では、前述のS100〜S111の手順を用いて、変速開始前のプライマリ回転が上昇している過程におけるロックアップ容量指令変化量△TLUを算出する(演算処理A)。
S153では、前述のS115〜116、S111の手順を用いて、変速開始後のプライマリ回転速度の上昇が停止した状態におけるロックアップ容量指令変化量△TLUを算出する(演算処理B)。
S154では、前述のS117〜118、S111の手順を用いて、ロックアップ容量指令がエンジントルクを越えた場合のロックアップ容量指令変化量△TLUを算出する(演算処理C)。
そして、算出された容量指令変化量△TLUは、前サイクルのロックアップ容量指令TLU1に加算することで、S111にてロックアップ容量指令TLUを算出する。
以上述べた第1の実施形態によるタイミングチャートを図17〜22に示す。
図17は、停止状態から発進して制御領域がスリップ状態になった場合であり、演算処理Aによるロックアップ容量の演算を行なっている様子である。各数値は時刻t3で演算している様子を表しており、この場合、時刻t1からオープン制御を開始して、時刻t3にて、変速開始時点Nt2で必要なロックアップ容量TLU2を計算することで、ロックアップ容量変化量△TLUを算出している。
このように、ロックアップ容量指令TLUは、プライマリ回転速度の上昇に従い、逐次上記(6)式により再計算され、時刻t1における初期容量から時刻t4におけるオープン終了時の必要容量までをプライマリ回転速度の位置(値)に応じて配分される。
また、エンジンの個体差により、ピーク出力に差があったとしても、相対的な変化(エンジン回転速度やスロットル開度の変化に対するトルク変化の特性)はほぼ同じ傾向になるため、図2のS107にて制御用エンジントルクデータを推定する際に、マップデータ(図5)の変化量だけを用いることは、絶対的な誤差を相対的に打ち消す事になっている。これにより、変速開始時点における制御用エンジントルクデータTEM2の推定精度を向上させる事ができる。
図18は時刻t3において、スロットル開度一定のまま登坂路進入などによって車速の変化が緩やかになった場合(加速が鈍化する場合)である。この加速の鈍化に伴い、オープン制御の終了タイミングが時刻t4から時刻t5へ延びている。なお、図中破線は加速の鈍化が無かった場合を示す。
本第1実施形態においては、変速開始時点(図では時刻t5)における終了プライマリ回転速度Nt2やスリップ回転速度Nslp_endをスロットル開度依存にしているため、これらの設定値は変化しない。ただし、車速上昇が緩やかになり、プライマリ回転速度の変化も緩やかになるため、上記(6)式に基づき算出されるロックアップ容量変化量△TLUは、再計算により時刻t3から時刻t5の間において減少する(図中白丸再設定前を示し、図中黒丸が再設定後の値を示す)。
図19は、時刻t3において、スロットル開度TVOが増加した場合である。この場合は、スロットル開度依存で設定される変速開始時点(図では時刻t4)における終了プライマリ回転速度Nt2やスリップ回転速度Nslp_endが新たに設定される。さらに、プライマリ回転変化も上昇したため、上記(6)式に基づき算出されるロックアップ容量変化量ΔTLUは、再計算により時刻t3からt4の間において増加する。
図20は、プライマリ回転速度が目標プライマリ回転速度Nt2より大きくなり、ロックアップ容量変化量ΔTLUの演算処理が上記処理Aから処理Bへ切り替わった場合である。このようにプライマリ回転依存の算出処理から、従来のスロットル開度TVOに依存した昇圧量設定へ切り替える事が可能になる。時刻t0からの変速開始に伴い、プライマリ回転がほぼ一定になると、算出処理Aのままでは昇圧量が上昇しない状態に陥るが、このように従来通りの設定処理へ切り替えることで、昇圧動作を継続することができる。
また、算出処理を切り替える際に、すぐにマップデータヘ切り替えるのではなく、切り替え時点(時刻t0)における算出処理Aによるロックアップ容量変化量ΔTLUからマップデータヘ徐々に切り替えるため、ロックアップ容量指令TLUが急変するのを防止できる。
図21は、算出したロックアップ容量指令TLUがエンジントルクTECよりも上回ったため、ロックアップ容量変化量の算出処理がAからCへ切り替わった場合である。このように、エンジントルクを上回るロックアップ容量指令TLUが算出された場合でも、設定された制限値△TLULIMへ切り替えることができるため、昇圧し過ぎによるロックアップクラッチの急激な締結の発生などを防止できる。
また、算出処理を切り替える際には、上記図20と同様に徐々に切り替えるため、ロックアップ容量指令TLUが急変することはない。図21では設定値としてゼロ以外の場合を例示したが、ゼロを設定する事で、昇圧を完全に停止させることも可能である。
以上のように、本発明では、変速開始時のオープン終了時コンバータトルク(目標コンバータトルク)TCNV2とエンジントルク推定値TEC2とを推定し、これらの推定値TCNV2、TEC2とから変速開始時の必要ロックアップ容量TLU2を求めて、オープンループ制御の終了時のロックアップ容量が必要ロックアップ容量TLU2となるように差圧指令値(ロックアップクラッチ締結圧指令値PLUC)を設定してスリップ制御を行うようにした。
つまり、変速開始前のプライマリ回転速度が上昇中のオープンループによるスリップ制御において、変速開始時プライマリ回速度におけるスリップ回転速度が所定回転になるように、トルコン状態からの昇圧動作を行なう。この際、変速開始時点のプライマリ回転速度において、スリップ回転速度が所定回転になるのに必要なロックアップ容量TLU2を、外部のエンジン制御コントローラ(ECU)からCANなどの通信手段で受信したエンジントルクデータと、ロックアップを制御するコントローラ5内部のエンジントルクマップデータと、コントローラ5内部のトルクコンバータ特性データ(容量係数マップ)とに基づいて、現在と変速開始時点におけるプライマリ回転速度とスリップ回転速度および現在のスロットル開度を用いて算出する。そして、このオープンループ制御では、変速開始時点において算出した必要ロックアップ容量TLU2となるように差圧指令値を設定するのである。
これにより、オープンループによるスリップ制御において、ロックアップ容量の上げ過ぎによるロックアップクラッチの急締結(前記従来例の図16(B))やロックアップ容量の不足による締結遅れを確実に防止して、エンジン回転速度の急変を抑制し、走行抵抗の変化などに係わらず常時安定した運転性を確保でき、ロックアップクラッチを備えた自動変速機の品質を向上させることが可能となるのである。
さらに、スリップ制御中にスロットル開度が変化した場合でも、変速開始時点において、設定したスリップ回転速度を発生させるのに必要なロックアップ容量TLU2を再計算を行うことができ、差圧を確実に上昇させてスリップ制御を継続することができる。
また、変速開始時点で算出した必要ロックアップ容量TLU2と、過去(例えば、前回)のプライマリ回転速度Nt1とロックアップ容量TLU1とを用いて、プライマリ回転速度が上昇している課程で必要なロックアップ容量を、現在のプライマリ回転速度Ntに応じて逐次演算するようにした。
これにより、プライマリ回速度転の変化に応じてロックアップ容量が変化するようになり、プライマリ回転速度の上昇に合わせてロックアップ容量も上昇するため、オープン制御の途中でプライマリ回転速度の上昇が緩やか(鈍化)になったり、急になったりした場合でも適切に対応できる。
したがって、最終的には変速開始時点において、必要なロックアップ容量TLU2に設定する事ができる。また、オープンループによるスリップ制御の途中でスロットル開度が変化した場合でも、上述のように変速開始時点における必要なロックアップ容量TLU2を再計算できるため、逐次最適な昇圧量を設定できるようになる。
また、ロックアップ容量指令変化量△TLUaに対して、上限値△TLUMAX及び下限値△TLUMINにより制限するようにしたので、下限設定をした場合は、必要最低限の昇圧速度(昇圧量の時間変化量)を設定できるようになる。これにより、昇圧不足が原因となった、ロックアップにおける締結タイミングの遅れ発生や、スリップ制御における定常スリップ状態を開始するタイミングの遅れ発生などを防止できる。また、上限設定をした場合は、昇圧速度の上限を制限する事になるため、昇圧速度が速すぎる事によるロックアップクラッチの急締結動作、これに伴うエンジン回転の急低下などの発生を防止でき、運転者に違和感を与えることのない運転性を確保できる。
そして、変速開始を検出したら、従来のスロットル開度依存の昇圧量設定を行う上記処理Bへ切り替えることで、変速開始に伴いプライマリ回転速度の上昇が緩やかまたはほぼ一定になるような状況においても、従来通りの昇圧量を確保できる。これにより、昇圧不足が原因となった、ロックアップにおける締結タイミングの遅れ発生や、スリップ制御における定常スリップ状態を開始するタイミングの遅れ発生などを防止できる。
また、算出したロックアップ容量指令TLUが推定しているエンジントルクTECよりも大きくなった場合、もしくは大きくなりそうな場合は、ロックアップの昇圧変化量を小さくすることにより、ロックアップクラッチにおける実容量発生の遅れ(無駄時間)により、同容量指令値が過多になっているのにも拘わらず、指令値が上昇し、昇圧し続けるような現象の発生を回避できる。
さらに、トルクオーバー時ロックアップ容量変化量制限部(S118)では、1サイクル前のロックアップ容量指令変化量△TLU1から△TLULIMへ所定の時定数にて変化させる。これにより、ロックアップ容量指令変化量△TLUcをS117にて設定したトルクオーバー時ロックアップ容量指令変化量△TLULIMに徐々に収束させることができる。これにより、リミッタ(トルクオーバー時ロックアップ容量指令変化量△TLULIM)を作動させた事により昇圧速度が急変するのを防ぎ、スリップ回転速度(エンジン回転速度)が急変するなどの問題発生を回避できる。
なお、上記第1の実施形態においては説明を省略したが、上記図4の演算処理の選択等において、判定するプライマリ回転速度やエンジントルクにヒステリシスを設定する事で、選択結果がハンチングしてしまうのを防止できる。
また、上記図2の目標ロックアップ容量演算部(S109)にて、演算に使うプライマリ回転速度とロックアップ容量として1サイクル前の値を用いることを例示したが、予め設定された所定期間(所定サイクル)前の値を用いるように構成してもよい。この場合、プライマリ回転速度が振動的に増加するような場合であっても、上記(6)式におけるプライマリ回転変化量(Nt−Nt1)と(Nt2−Nt1)の比を大きく設定できるため、プライマリ回転速度の変動が振動的になるのを抑止できる。
また、上記図4のS151にて、変速開始に伴い算出処理を切り替える手段として、図2のS101にて設定される終了プライマリ回転速度Nt2を用いたが、変速指令値や実変速比など、変速を判断できる手段であれば代用可能である。
また、上記図2のS102にてオープン終了時コンバータトルクTCNV2を算出する際に、トルクコンバータの特性データ(容量係数C)を用いて算出したが、特許第03183235号公報などにより記載されたスリップ回転制御を用いる場合は、予め備えている図15のようなスリップ回転ゲインマップを備えているため、
TCNV2=Nslp_end/gSLP ………(11)
として算出する事が可能である。これにより、コントローラ5に搭載するプログラムのデータ量を削減することができ、メモリなど記憶手段の必要容量を低減できる。
また、上記図2のS100にて設定するオープン終了時スリップ回転と、図3のS8にてオープン制御の終了条件として設定するスリップ回転速度は、同じ図14のマップより設定するように例示したが、適用条件により、別々のマップを用いるように構成してもよい。
また、前記第1実施形態では、図2のロックアップ容量変化量制限部(S110)にて、目標ロックアップ容量演算部(S109)にて演算した目標ロックアップ容量TLU’と、1サイクル前のロックアップ容量指令TLU1の変化量を算出し、この値に対して上下限の制限処理を施す際に、上下限の制限を図12のマップより、現在のスロットル開度TVOに応じてロックアップ容量指令TLU1の上限値△TLUMAXおよび下限値△TLUMINを設定し、今回の制御サイクルにおけるロックアップ容量指令変化量△TLUaを、上記(7)式により演算した。
これにより、ロックアップ容量指令TLU1の下限値△TLUMINは、必要最低限の昇圧速度の確保を狙って設定するが、この必要最低限の昇圧速度はスロットル開度TVOに応じて異なるものである。例えば、スロットル開度TVOが小さいときには、発生しているエンジントルクTECが小さいため昇圧速度は小さくても良い。しかし、スロットル開度TVOが大きくなると、エンジントルクTECが大きくなるのに合わせて昇圧速度も大きくする必要がある。何故なら、スロットル開度TVOが小さい時と同じ昇圧速度では、図25の破線で示すロックアップ容量指令値TLUのように昇圧が遅れ、この結果、図中破線で示すエンジン回転速度のように、締結時間が長くなるなどの不都合が生じるからである。
また、上限値△TLUMAXは昇圧速度が速すぎる事によるロックアップクラッチの急締結回避を狙って設定するが、こちらも同様にスロットル開度TVOによって必要とされる制限値は異なる。
そこで、図12のマップで示したように、スロットル開度TVOに応じて上限と下限の制限値(△TLUMAXおよび下限値△TLUMIN)を変化させる事で、状況に応じた最適な制限値設定ができるようになる。つまり、スロットル開度TVOが大きくなるにつれて、上限と下限の制限値を大きく設定することにより、スロットル開度TVOが大きいときには、図25の実線で示すように、ロックアップ容量指令値TLUの昇圧速度を高めて、エンジン回転速度を収束させて締結時間が長くなるのを抑制し、運転性を向上させることができるのである。
この制御の様子を図25のグラフに示す。図25は、スロットル開度一定でロックアップを行うオープン制御であり、スロットル開度TVOに応じてロックアップ容量指令TLU1の下限値△TLUMINを設定する場合を示す。
図中時刻t1からオープン制御を開始して、算出したロックアップ容量変化量(TLU’−TLU1)とロックアップ変化量下限値△TLUMlNが、図25に示すような大小関係だった場合、ロックアップ容量変化量△TLUは下限値△TLUMlNによって制限される。この制限が無い場合、ロックアップ容量指令TLUが図の破線のようになり、昇圧不足のためにオープン制御の終了時刻がt3へと遅れる。一方、下限値制限を行なうと、必要な昇圧量が確保できるためにロックアップ容量指令TLUは図中実線のようになり、オープン制御終了時刻はt2へと短縮され、正常なロックアップ動作を行うことができる。
次に、図23、図26、図27は本発明の第2の実施形態を以下に示す。
本第2実施形態は、前記第1実施形態の図12に示したロックアップ容量指令TLU1の上限値△TLUMAXおよび下限値△TLUMINのマップを、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差をパラメータとして、スロットル開度TVOに応じて決定する図23のマップに置き換えたもので、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
ロックアップ容量指令TLU1の上限値△TLUMAXと下限値△TLUMINは、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差(TEC−TLU)をパラメータとし、スロットル開度TVOの大きさに応じて変更する。
この図23のマップでは、図12と同様に、スロットル開度TVOが大きくなるにつれた、上限値△TLUMAXと下限値△TLUMINも徐々に大きくなるのに加え、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差が大きくなるにつれて、上限値△TLUMAXと下限値△TLUMINも大きくなるように設定される。
したがって本第2実施形態では、同じスロットル開度TVOであっても、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差の大きさ応じて上限値と下限値を変える事ができるのである。
換言すれば、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差が小さいほど下限値△TLUMINは小さく設定される。
オープン制御中に足戻しによるスロットル開度TVOの減少が起こった場合、減少するエンジントルクTECに応じて昇圧変化量が減少するものの、昇圧不足を回避するためにスロットル開度TVOのみから設定された昇圧変化量の下限値の設定では、エンジントルクTECの減少分程は昇圧変化量が減少しない事がある。このような場合、結果として昇圧過多による締結ショックが発生する事があり、これは締結間際などエンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差が小さい時ほど発生しやすい。
一方、オープン制御開始直後のコンバータ状態に近い状態では、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差が大きいため、昇圧変化量が多少大きかったとしても、昇圧過多による締結ショックが発生するほどの影響は受け難い。このような状況を考慮して、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差が小さいほど下限値△TLUMINの設定を小さくする事で、足戻し時などの減少するエンジントルクに応じた昇圧変化量の設定ができるようになり、容量過多による締結ショック発生を回避する事ができる。また、オープン制御開始直後においては下限値△TLUMINの設定を比較的大きく設定することになるため、前記第1実施形態の図25に示したような昇圧量の確保も両立できる。
オープン制御中に足戻しによるスロットル開度TVOの減少が起こった場合を、図26に示す。
図26は、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差(TEC−TLU)に応じて下限値△TLUMINの設定を変える場合である。時刻t1からオープン制御を開始し、時刻t2にてスロットル開度TVOが減少する。これに伴いエンジントルクTECが減少し、ロックアップ容量変化量(TLU’−TLU1)も図中一点鎖線のように減少している。
この場合、スロットル開度依存のみによる変化量の下限値(前記第1実施形態の図12)が図中DTLU1だとすると、昇圧速度はさほど制限されず、結果として図の破線で示したようなエンジン回転の落ち込みなどを発生させてしまう。
しかしながら、本第2実施形態では、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差(TEC−TLU)が小さいほど下限値△TLUMINが小さくなるように設定するので、この下限値は図に示したDTLU2となり、昇圧速度が制限されるため、上述のような問題発生を回避できるのである。
さらに、本第2実施形態によれば、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差が小さいほど上限値△TLUMAXを小さくすることになる。
前記第1実施形態の場合、オープン制御中の踏み増しによりスロットル開度TVOの増加が起こった場合、増加するエンジントルクTECに応じて昇圧変化量が増加するものの、急締結を回避するために設定された昇圧変化量の上限値の設定が仇となり、エンジントルクTECの増加分程は昇圧変化量が増加しない事がある。このような場合、結果として昇圧不足による締結完了遅れの原因となり、燃費などの面でも好ましくない。これはオープン制御開始直後のコンバータ状態に近い状態のときに発生するとより顕著となる。
一方、締結間際などエンジントルクとロックアップ容量の差が小さい時は、昇圧変化量が多少小さくなったとしても、昇圧不足による締結完了遅れは目立たず、それよりも昇圧変化量が抑えられることによる締結ショック発生回避のメリットの方が大きい。
このような状況を考慮して、本第2実施形態ではエンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差が小さいほど上限値△TLUMAXの設定を小さくする事で、踏み増し時などで増加するエンジントルクTECに応じた昇圧変化量の設定ができるようになり、容量過多によるに締結ショック発生を回避する事ができる。また、オープン制御開始直後においては上限値△TLUMAXの設定を比較的大きく設定することになるため、上記と同様に前記第1実施形態の図25に示したような昇圧量の確保も両立できる。
図27は、オープン制御中にスロットル開度TVOが増加した場合のチャートであり、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差(TEC−TLU)に応じて上限値△TLUMAXの設定を変える場合である。
時刻t1からオープン制御を開始し、時刻t2にてスロットル開度が増加する。これに伴いエンジントルクTECが増加し、ロックアップ容量変化量(TLU’−TLU1)も図中一点鎖線のように増加している。この場合、前記第1実施形態の図12のように、スロットル開度依存のみによる変化量の上限値がDTLU1だとすると、昇圧速度が図中破線のように制限されたままとなり、結果として図中破線で示したようなエンジン回転速度の意図しない吹け上がりや、締結完了時刻の遅れなどが発生する。
しかしながら、本第2実施形態によれば、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差(TEClLU)が小さいほど上限値を小さく設定する、言い換えれば、差が大きいほど上限値を大きく設定することで、上限値△TLUMAXは図に示したDTLU2となり、昇圧速度の制限が緩和されるため上述したような問題発生を回避できる。
図24、図28は、第3の実施形態を示し、前記第2実施形態の図23に示したロックアップ容量指令TLU1の上限値△TLUMAXおよび下限値△TLUMINのマップを、スリップ回転Nslpをパラメータとして、スロットル開度TVOに応じて決定する図24のマップに置き換えたもので、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
ロックアップ容量指令TLU1の上限値△TLUMAXと下限値△TLUMINは、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差に関連する値であるスリップ回転速度Nslpをパラメータとし、スロットル開度TVOの大きさに応じて変更する。
この図24のマップでは、図12と同様に、スロットル開度TVOが大きくなるにつれた、上限値△TLUMAXと下限値△TLUMINも徐々に大きくなるのに加え、スリップ回転速度Nslpが大きくなるにつれて、上限値△TLUMAXと下限値△TLUMINも大きくなるように設定される。つまり、スリップ回転速度Nslpが小さいほどエンジントルクTECとロックアップ容量の差が小さいとみなし、逆にスリップ回転速度Nslpが大きいほどエンジントルクTECとロックアップ容量の差が大きいとみなす。
したがって本第3実施形態では、同じスロットル開度TVOであっても、スリップ回転速度Nslpの大きさをエンジントルクTECとロックアップ容量指令値TLUの差と見なし、上限値と下限値を変える事ができるのである。
これにより、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差によってロックアップ容量指令TLU1の上限値△TLUMAXおよび下限値△TLUMINを変化させるとき、両データともに実測値を用いる事が困難である場合は推定値を使う事になる。
このような場合、制限する際の効果はエンジントルクTECとロックアップ容量TLUの推定精度に左右される事になる。しかしながら、スリップ回転速度NslpはエンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差に応じて変化するため、言い換えれば、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差を相対的に表しているため、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの推定精度が良くない場合であっても、スリップ回転速度Nslpに応じて上限値と下限値を変えることで、前記第2実施形態と同様にエンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差に応じたロックアップ容量指令TLU1の上限値△TLUMAXおよび下限値△TLUMINを変制限値設定が確実にできるようになる。
図28は、オープン制御における昇圧変化量の制限(上限値及び下限値)をスロットル開度TVOとスリップ回転速度Nslpに応じて行なう場合である。時刻t1から時刻t3までオープン制御を行なっており、この間で算出したロックアップ容量変化量(TLU’−TLU1)が、図中DTLU2だったとする。
一方、スロットル開度TVOとスリップ回転速度Nslpに応じた下限値△TLUMINが時刻t1のDTLU1から時刻t3のDTLU3へ破線で示したように変化したとすると、制限後のロックアップ容量変化量△TLUは、図中実線で示したようになる。これにより、時刻t1からt2のオープン制御開始直後においては、下限値設定により昇圧速度の確保を行い、時刻t2以降は下限値設定が解除され、算出されたロックアップ容量変化量(TLU’−TLU1)の値をそのまま使う事が可能になる。
なお、上記各実施形態においては、ロックアップ容量変化量△TLUの下限値設定を正の値として説明したが、エンジントルクTECとロックアップ容量TLUの差(TEC−TLU)が小さい、つまり締結間際などにおいては負の値を設定することで、状況によっては減圧するような設定も可能である。
また、上記各実施形態において、エンジントルクデータとしては、CANなどの通信手段(図示省略)により取得したTECを用いて説明したが、エンジン全性能マップ(図5)より現在のスロットル開度TVOとエンジン回転速度に応じて算出したマップ値TEMを用いてもよい。
以上のように、本発明に係るトルクコンバータのスリップ制御装置では、運転性に優れた車両の変速機などに適用することができる。
本発明の第1の実施形態を示すトルクコンバータの概略構成図。 コントローラの機能ブロック図。 コントローラで行われる差圧指令値の演算処理の一例を示すフローチャート。 図3のS111で行われる演算処理の選択処理を示すフローチャート。 エンジンの全性能マップでスロットル開度をパラメータとして、エンジン回転速度とエンジントルクの関係を示す。 トルクコンバータの容量係数と速度比の関係を示すマップ。 ロックアップクラッチ締結圧とロックアップクラッチ容量の関係を示すマップ。 スロットル開度と初期差圧の関係を示すマップ。 判定用スリップ回転Nslp_endとスロットル開度の関係を示すマップ。 スロットル開度と車速に応じたトルクコンバータのロックアップ制御状態を示すマップ。 終了プライマリ回転速度とスロットル開度の関係を示すマップ。 スロットル開度とロックアップ容量変化量制限値の関係を示すマップ。 スロットル開度とロックアップ容量変化量の関係を示すマップ。 トルクオーバー時のロックアップ容量指令変化量とスロットル開度との関係を示すマップ。 タービン回転速度(プライマリ回転速度)とスリップ回転ゲインの関係を示すマップ。 従来例のロックアップ時のタイミングチャートで、低速でのロックアップを示し、(A)は平坦路を、(B)は登坂路を示す。 第1の実施形態を示し、停止状態から発進して制御領域がスリップ状態になる場合の、ロックアップクラッチの制御の様子を示すグラフで、エンジン回転速度、プライマリ回転速度、ロックアップ容量指令値、ロックアップ容量変化量、エンジントルク、車速、スロットル開度と時刻の関係を示す。 第1の実施形態を示し、スロットル開度一定のまま登坂路進入した場合の、ロックアップクラッチの制御の様子を示すグラフで、エンジン回転速度、プライマリ回転速度、ロックアップ容量指令値、ロックアップ容量変化量、エンジントルク、車速、スロットル開度と時刻の関係を示す。 第1の実施形態を示し、スロットル開度が途中で増加した場合のロックアップクラッチの制御の様子を示すグラフで、プライマリ回転速度、ロックアップ容量指令値、ロックアップ容量変化量と時刻の関係を示す。 第1の実施形態を示し、ロックアップ容量変化量ΔTLUの演算処理が処理Aから処理Bへ切り替わった場合の、ロックアップクラッチの制御の様子を示すグラフで、ロックアップ容量指令値、ロックアップ容量変化量、エンジントルクと時刻の関係を示す。 第1の実施形態を示し、ロックアップ容量変化量の算出処理がAからCへ切り替わった場合の、ロックアップクラッチの制御の様子を示すグラフで、エンジン回転速度、プライマリ回転速度、ロックアップ容量指令値、ロックアップ容量変化量、エンジントルク、車速、スロットル開度と時刻の関係を示す。 第1の実施形態を示し、スロットル開度をパラメータとして車速と目標入力軸回転速度の関係を示すマップ。 第2の実施形態を示し、エンジントルクTECとロックアップ容量指令値TLUの差をパラメータとしたスロットル開度とロックアップ容量変化量制限値の関係を示すマップ。 第3の実施形態を示し、スリップ回転速度をパラメータとしたスロットル開度とロックアップ容量変化量制限値の関係を示すマップ。 第1の実施形態を示し、スロットル開度一定でロックアップを行う場合の、ロックアップクラッチの制御の様子を示すグラフで、エンジン回転速度、プライマリ回転速度、ロックアップ容量指令値、ロックアップ容量変化量、スロットル開度と時刻の関係を示すグラフ。 第2の実施形態を示し、オープン制御中にスロットル開度が減少した場合の、ロックアップクラッチの制御の様子を示すグラフで、エンジン回転速度、プライマリ回転速度、エンジントルク、ロックアップ容量指令値、ロックアップ容量変化量、スロットル開度と時刻の関係を示すグラフ。 第2の実施形態を示し、オープン制御中にスロットル開度が増加した場合の、ロックアップクラッチの制御の様子を示すグラフで、エンジン回転速度、プライマリ回転速度、エンジントルク、ロックアップ容量指令値、ロックアップ容量変化量、スロットル開度と時刻の関係を示すグラフ。 第3の実施形態を示し、オープン制御中に昇圧変化量の制限をスリップ回転速度とスロットル開度に応じて行う場合の、ロックアップクラッチの制御の様子を示すグラフで、エンジン回転速度、プライマリ回転速度、ロックアップ容量指令値、ロックアップ容量変化量、スリップ回転速度、スロットル開度と時刻の関係を示すグラフ。
符号の説明
1 トルクコンバータ
2 ロックアップクラッチ
3 ロックアップ制御弁
4 ロックアップソレノイド
5 コントローラ

Claims (10)

  1. ロックアップクラッチを備えてエンジンと自動変速機の間に介装されたトルクコンバータと、
    車両の運転状態に基づいて、前記トルクコンバータがコンバータ状態からスリップ状態へ移行する際に、オープンループ制御によりロックアップクラッチの締結状態を制御するオープンループ制御手段と、
    前記ロックアップクラッチの締結状態に応じて前記自動変速機の変速を行う変速制御手段と、を備えたロックアップクラッチのスリップ制御装置において、
    前記オープンループ制御手段は、
    前記車両の運転状態として、前記自動変速機の入力軸回転速度を検出する入力軸回転速度検出手段と、
    前記車両の運転状態として、前記エンジンのスロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、を有し、
    前記スロットル開度検出手段から現在のスロットル開度を取得し、当該現在のスロットル開度から変速開始時点のエンジントルク推定値を演算するエンジントルク推定手段と、
    前記変速開始時点のエンジントルク推定値に基づいて前記変速開始時点においてトルクコンバータに必要なロックアップ容量を必要ロックアップ容量として推定する必要ロックアップ容量推定手段と、
    前記必要ロックアップ容量の変化量と前記入力軸回転速度の変化量から目標ロックアップ容量を求め、当該目標ロックアップ容量と前回のロックアップ容量指令から、前記オープンループ制御の終了時に必要ロックアップ容量となるように現在のロックアップ容量指令を求める目標ロックアップ容量演算手段と、を備え、
    このロックアップ容量に基づいてロックアップクラッチの締結状態を制御し、変速開始時点となったときにオープンループ制御によるスリップ制御からフィードバック制御によるスリップ制御へ切り替えることを特徴とするトルクコンバータのスリップ制御装置。
  2. 前記目標ロックアップ容量演算手段は、
    前回の制御時の入力軸回転速度と、前回の制御時のロックアップ容量指令を記憶する手段と、
    前記変速開始時点の必要ロックアップ容量と、前記前回のロックアップ容量指令と、前記前回制御時の入力軸回転速度と、運転状態に基づいて決定した変速開始時点における入力軸回転速度と、現在の入力軸回転速度から、現在の入力軸回転速度における必要ロックアップ容量を新たに演算することを特徴とする請求項1に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  3. 前記目標ロックアップ容量演算手段は、前記現在のロックアップ容量指令と前回の制御時のロックアップ容量指令の変化量が、予め設定した上限値と下限値を超えないように前記現在のロックアップ容量指令を制限することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  4. 前記目標ロックアップ容量演算手段は
    記スロットル開度と予め設定した通常時のロックアップ容量変化量の関係に基づいてロックアップ容量変化量を演算し、このロックアップ容量変化量からロックアップ容量指令を演算する第2の処理手段を、さらに有し
    前記入力軸回転速度が運転状態に基づいて決定した変速開始時点における所定の値未満の間は前記目標ロックアップ容量演算手段によりロックアップ容量指令の演算を行う一方、前記入力軸回転速度が前記所定の値以上になると前記第2の処理手段によりロックアップ容量指令の演算を行う切り換え手段と、を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  5. 前記目標ロックアップ容量演算手段は、
    現在のエンジントルクを演算するエンジントルク演算手段と、
    現在のエンジントルクよりもロックアップ容量指令の方が大きくなったとき、ロックアップ容量の変化量を小さくする容量変化量抑制手段と、を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  6. 前記容量変化量抑制手段は、ロックアップ容量の変化量を予め設定した値へ向けて徐々に変化させることを特徴とする請求項5に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  7. 前記目標ロックアップ容量演算手段は、スロットル開度に応じて前記上限値および前記下限値を設定することを特徴とする請求項3に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  8. 前記目標ロックアップ容量演算手段は、エンジントルクとロックアップ容量指令の差が小さいほど前記下限値を小さくすることを特徴とする請求項7に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  9. 前記目標ロックアップ容量演算手段は、エンジントルクとロックアップ容量指令の差が小さいほど前記上限値を小さくすることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  10. 前記目標ロックアップ容量演算手段は、スリップ回転速度が小さいほどエンジントルクとロックアップ容量指令の差が小さいとみなすことを特徴とする請求項8または請求項9に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
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