JP5784521B2 - 目的の物質の生成に有用な鳥類の細胞系 - Google Patents

目的の物質の生成に有用な鳥類の細胞系 Download PDF

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Description

本発明は成長因子、血清および/またはフィーダー層の漸進的または全体的な離脱を含む鳥類細胞系、特に鳥類幹細胞を生成するための方法に関する。これらの自然発生的に確立された系は基本培養培地で無制限に増幅できる付着性または非付着性細胞である。本発明はまた、ワクチンおよび目的の物質の生成に特に有用なこのような系から誘導された細胞にも関する。
幹細胞はインビトロでの培養により胚から、胚の一部から、または成体組織からでも同定される細胞である。発現幹細胞は自己再生の能力を有し、そして特化された分化細胞を与えることができる胚性のまたは成体起源のいずれかの多能性細胞を意味する。換言すれば、培養中に無制限に分裂し、そしてそれが誘導される母細胞と同一の増殖および分化能力を有する娘細胞を与えることができるいずれかの非癌性細胞である。これらの単離された細胞は特定の形態学および免疫細胞化学的特性を呈する。以下の概念を区別することも可能である。
−胚性幹細胞(CES細胞)、極初期の胚(胞胚期)の一部または全てを培養することから得られる特徴的な様相を有する幹細胞。これらのCES細胞は、受体の胚でいかなる様式であっても再移植された場合に、インビトロの幹細胞の全ての特徴を呈し、並びにインビボで胚の形態学に寄与し、そして生殖細胞コロニー形成に参加する独特な能力を呈する。
−体性幹細胞(SSC)、インビトロで培養された場合に全ての幹細胞の特徴を有するが、CES細胞とは異なり、胚への感染の後、インビボにおいて性腺でコロニー形成する能力を有していない。これらは単に胚の体組織の形態形成に寄与する。
既に分化した初代細胞とは異なって、幹細胞は容易に同定できる形態学的な分化の特徴的な状態(線維芽細胞、脂肪細胞、マクロファージ等)を呈さないが、むしろ増殖および非分化の状態により特徴付けられる。この状態は結果的に異なった挙動、例えばインビトロでの迅速な増殖、特徴的な形態学、異なるマーカーの存在、成長因子の要件の変化および分化の誘導のための特定の刺激に応答する能力などに至る。これらは複製の老化、多数の分化した初代細胞、例えば線維芽細胞などのための臨界期に感受性がない。
インビトロで長時間鳥類幹細胞を維持するために、Painら(1996);米国特許第6,114,168号および欧州特許第787180号に記載されている特定の培養および維持条件を順守する必要がある。
満足のいく培地および成長因子条件下では、初代細胞のインビトロ培養において特定数の継代であれば増殖が可能である。この細胞は、解離した組織から、またはこの組織の一部から直接得ることができる。それにも関わらずこの継代数は検討される動物種、組織の起源、供与生物の年齢等に大きく依存する。たいていの場合、インビトロで観察される細胞増殖はだんだん遅くなり、そして次に細胞は増殖を停止する。
この抑止はしばしばHayflick限界なる用語で公知の複製老化に相当する。この停止は真の分子時計の作用の結果であると考えられ、その重要な成分の1つはテロメアの長さであると考えられている。テロメアは染色体の末端に位置する反復配列である。これらの反復ヌクレオチド構造の短縮は半保存的な様式でのDNAの複製の結果である。染色体の末端での反復配列の付加に寄与するテロメラーゼ酵素の不在下で、テロメアのサイズに関して回復できない点に到達し、その点を越えて細胞サイクルの調節に関与する遺伝子の活性化のための未だに未知の分子機構が始動する。次いで細胞はその分裂のG1相で遮断されると考えられ、そして増殖を停止すると考えられる。多くの因子、例えば種々のサイクリン、特異的キナーゼ、RBおよびP53タンパク質、特異的転写因子、例えばE2F並びに多くのその他のもの(mdm2、BTG、p21等)が細胞サイクルのこの負の調節に関与すると思われる。逆に、従ってテロメラーゼ酵素はテロメアの長さを維持し、従って細胞を連続分裂により引き起こされるこの喪失に対して非感受性にするので、細胞不死の中心的な因子として見なされ得る。
成長中の生物において、およびこの生物の生存中に、特定のリンパ球などのいくつかの細胞型のみがテロメラーゼの永続的な発現を呈する。この活性はまた体細胞レベル(SSC)および生殖系列レベルの双方で幹細胞の特徴の1つであると思われる。発現、発現の維持およびテロメラーゼ活性の「覚醒(awakening)」発現のこの特性はまたしばしばインビトロで維持された細胞の不死特性にも随伴される。今日では、多くの癌細胞もまたテロメラーゼ活性に関して陽性であると検出される。この活性はインビボでの腫瘍細胞の制御不能な増殖能力に部分的に寄与すると考えられる。
このテロメラーゼ活性は、全例で幹細胞特性および生殖系列および不死になる細胞の能力に関する優れたマーカーである。このように2つの基準:テロメラーゼ活性およびテロメアのサイズが用いられる。
確立の観点で、そして極簡単には、文献および多くの研究室で既に利用可能な結果に従って、細胞系の確立を2つの経路に従って実行することができる。非誘導的な固有の遺伝的損傷の結果である自然発生的な確立、またはウイルス、レトロウイルスの使用により、またはその他の手段、例えば化学物質、照射、UV(紫外線)放射等により誘導されて始動した確立である。哺乳動物では、例えばげっ歯類(マウス、ラット等)細胞の確立はかなり容易に自然発生的であると認識されており;一方、その組織起源に関わらずヒト細胞に関する状況は全く異なっている(SmithおよびPereira-Smith(1996))。
このように、目的の物質をインビトロで多量に生成するために、前記した鳥類幹細胞から細胞系を得るのが望ましい場合、問題は、障害、例えば細胞分化および老化を避ける一方で、経済的な培地で培養中の細胞を維持できるようにすることである。
鳥類レベルでは、一般に初代細胞の確立が稀であるか、または現実的に存在しない事象であることが認められている。唯一注目できる公開された例外は、自然発生的であると記載されているニワトリ線維芽細胞の不死化の結果であるDF-1系であると思われる(Fosterら(1991);米国特許第5,672,485号、ATCC番号CRL12203)。この系のレベルでは、最近の文献に、観察された脱制御の最初の成分が記載されている(Kimら(2001a);Kimら(2001b))。
不死化過程における第1工程は、増殖細胞を細胞型に依存するHayflick限界に導く、10から50継代の間である。次に第1の自然発生的変異事象が生じ、これにより細胞が第1の妨害を交差できるようになり、この事象はp53およびpRb遺伝子等にしばしば影響する。従って細胞は第2の妨害が生じる瞬間まで増殖し続け、これは別の遺伝子における新しい変異により、およびテロメラーゼの活性化により一般に一時停止し、そしてこれはしばしば観察される。
鳥類レベルでは、不死初代細胞の確立が実際には存在しない事象であることが一般的に認められている。従って、多数の系が腫瘍細胞の培養により得られ、しばしば腫瘍の生検から直接的に採取される。このインビトロでの入手は実際には特定の遺伝子のインビボでの障害の結果であり、これは腫瘍の発現の原因になっている。実例は、動物の内臓腫瘍の培養物から単離された線維芽細胞系SB-CEV-1により提供される(ATCC番号CRL10497、米国特許第5,846,527号)。この研究法は、同定され、単離され、そしてしばしば分子レベルで特徴付けされている非常に多数の鳥類ウイルスおよびレトロウイルスの存在により大きく促進される。その直接的または間接的な作用(その組み込みの間の内因性遺伝子の形質転換の活性化、ウイルスに対して内因性である発癌性の(複数の)タンパク質の発現)によりしばしば発癌性であるので、これらのウイルスは腫瘍および損傷を引き起こし;従って、動物の感染器官の培養から異なった分化の系列の細胞系を得ることが可能である。加えて、インビボで単離されたこれらのウイルスおよびレトロウイルスのインビトロ使用が開発されている。このように網羅的ではないが記載することができる。
−リンパ芽球腫系DT40およびDT95、鳥類白血症ウイルス(ALV)の存在下で得られ、そしてここではmyc遺伝子座が活性化されている(Babaら(1985)、ATCC番号CRL2111、CRL2112);
−シチメンチョウリンパ芽球腫系MDTC-RP19、マレク病ウイルスで確立された(米国特許第4,388,298号、ATCC番号8135);
−リンパ芽球腫系ConA-C1、REVウイルスで確立された(細網内皮症ウイルス、ATCC番号12135、米国特許第5,691,200号);
−骨髄性単球系BM2、MH2ウイルスで確立された(Liuら(1977)、米国特許第5,388,680号);
−および異なるウイルスで得られた造血系の全シリーズ;
赤芽球系HD4(6C2)、AEVウイルスで得られた;
単球系HD11(Beugら(1979))、MC29ウイルスで得られた;
顆粒球系HD13(Golayら(1988))、E26ウイルスで得られた;
混合造血系IID57(MetzおよびGraf(1991))、これもまたE26ウイルスで得られた。
しかしながら、これらの形質転換研究法における問題はウイルスを生成し、そして用いたウイルスおよびレトロウイルスの活性化されたゲノムを担持する細胞を入手することである。これらの活性化およびこのウイルスの存在は、目的のウイルスのための複製補助としての、または最適な安全性条件の下での特異的タンパク質の生成のための産業用使用におけるブレーキである。
オンコジーン、不死化遺伝子(アデノウイルスE1A遺伝子、ポリオーマSV40「ラージT」等)または遺伝子断片を過剰発現させる別の研究法によっても、既に分化した初代細胞から系を得ることが可能になる。不死化部分の発現を可能にするベクターの単純なトランスフェクションによりこれらの成分を細胞に導入することができるが、これらの不死化成分を発現するように遺伝子修飾されているウイルスまたはレトロウイルスによっても導入することができる。不死化成分の起源は鳥類かまたはそれ以外、ウイルスまたはそれ以外でよい。鳥類細胞に関する親和性を実際に元来のウイルスに関連付けることができるか、または修飾することができる。実例としては、アヒル線維芽細胞系TDF-2Aはこのように第1不死化遺伝子および次に抗アポトーシス遺伝子を導入することにより得られる(Guilhotら(1993)、米国特許第6,255,108号)。その他の方法、例えばp53の過剰発現が開発されている(Fosterら、米国特許第5,830,723号)。
加えて、異なる投与様式に従って、直接動物に及ぼす発癌性化学物質の作用により、とりわけ、
−ウズラ線維芽細胞のQT6およびQT35系(Moscoviciら(1977)、ATCC番号CRL1708);
−ニワトリ肝細胞系LMH(Kawaguchiら(1989)、ATCC番号CRL2117);
−ニワトリ線維芽細胞系CHCC-OU2(ATCC番号CRL12302、米国特許第5,989,805号);
の入手が可能になる。
「不死化事象」なる表現は種々の作用、例えば、
−細胞の生理学における修飾および/または変異を誘起できる酸化、熱または化学的ストレスの作用;
−細胞の生理学の特異的遺伝子、例えば特定の不死化遺伝子(オンコジーン、プロトオンコジーン、細胞サイクル遺伝子、抗アポトーシス遺伝子等)の産物の作用;
−細胞サイクルまたは細胞の生理学の機能的変性に至る抗オンコジーン、アポトーシス遺伝子、腫瘍サプレッサー遺伝子、抗増殖性遺伝子の機能的組換えまたは不活性化による標的化破壊;
−その機能的遮断等による増殖遺伝子の調節;
−光線(UV、γ線、X線等)の作用;
−変異誘発化学物質(DNAを損傷する物質、成長因子に類似する物質等)の作用;
−別個にもたらされるこれらの種々の作用が複合された作用;
を意味すると理解される。
本発明の状況においては、成長因子、血清および/またはフィーダー層の離脱により、基本培養培地で無制限に成長できる幹細胞、特に体性幹細胞の集団の単離に至ることが見出されている。
加えて、大部分が非付着細胞である造血性幹細胞は別として、前記した先行技術に従って得られた大部分の細胞(線維芽細胞、肝細胞等)は付着性表現型を呈する。ここで、細胞のウイルス複製補助としての産業用使用は非付着細胞が好ましい。この表現型は解離のためのタンパク質溶解酵素の使用が回避され、取り扱いが容易であること、およびインビトロで培養された非付着細胞は高密度に到達することの双方で有利である。
本発明は、自然発生的に非付着性になることができる系の生成について記載する。非付着性はフィーダー層の離脱により得られる。それは懸濁液中で成長するので、これらの系はバイオリアクター中での目的の物質の生成のための産業用使用に完璧に適している。
基本培養培地でのその成長の特性に加えて、これらの細胞系により、現行の方法で得られた収量に等しいかまたはむしろそれよりも高い収量で特定のウイルスの複製が可能になり、そしてそれによりこれらの細胞が特にワクチンの大量生産にとって有用であることが見出されている。
本発明の細胞系の成長曲線である。 本発明の細胞系の成長曲線(血清の離脱を伴う)である。 本発明の細胞系の成長曲線(フィーダー層の離脱を伴う)である。 鳥類幹細胞の特徴的な形態学を示す写真である。N:核、n:核小体およびC:細胞質。(単離体S86N99、拡大率40倍、Sony Cyber-shotデジタルカメラで撮影した写真。) 付着性であるかまたは懸濁液中にある鳥類幹細胞系のアルカリ性ホスファターゼ活性を示す写真である。固定(0.1% ホルムアルデヒド/0.5% グルタルアルデヒド、4℃で30分)の後、細胞を1X PBSで2回漱ぎ、そしてNBT/BCIP(0.375mg/ml ニトロブルー塩化テトラゾリウム、0.188mg/ml リン酸5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル、0.1M トリス(pH9.5)、0.05M MgCl2、0.1M NaCl)溶液中37℃で10分から30分の間インキュベートする。1X PBSで2回洗浄することにより反応を停止させ、そして写真を撮影する。A:フィーダーも因子も伴わずに培養した系である付着性の系S86N45 p87で得られた内因性アルカリ性ホスファターゼ活性の特徴的な紫色の着色を示す(拡大率40倍、Sony Cyber-shotデジタルカメラ)。B:フィーダーも因子も伴わずに懸濁液中で培養した、S86N45細胞から誘導された系である、懸濁液中8継代から維持されたEB14系で得られた内因性アルカリ性ホスファターゼ活性の特徴的な紫色の着色を示す(拡大率20倍、Sony Cyber-shotデジタルカメラ)。
説明
このように、第1の局面では、本発明は、以下の工程を含むことを特徴とする鳥類細胞系の生成のための方法に関する。
(a)その成長を可能にする全ての因子および不活性化されたフィーダー層を含有する培地中で鳥類細胞を培養する工程;
(b)前記因子、血清および/またはフィーダー層の漸進的または全体的な離脱を得るために培養培地を改変する継代工程;
(c)外因性の成長因子、血清および/または不活性化されたフィーダー層の不在下、基本培地中で増殖できる付着性または非付着性細胞系を確立する工程。
本発明の文脈では、「系の確立」なる表現は、かなりの時間にわたって、インビトロで培養物中で細胞を維持することを意味すると理解される。有利には、工程c)で得られた系から誘導される細胞は少なくとも50日間、100日間、150日間、300日間、または好ましくは少なくとも600日間増殖が可能である。得られた細胞系はその後かなり長い時間、依然生存しているので、600日が時間の限界にはならない。従って、これらの系は外因性の成長因子、血清および/または不活性化されたフィーダー層を含まない基本培養培地中で無制限に成長できると考えられる。「系」なる表現は、多かれ少なかれ、同一の形態学および表現型の特徴を保持しながら、インビトロで培地中無制限に増殖できる細胞のいずれかの集団を意味すると理解される。
本発明による系から誘導される細胞は鳥類幹細胞、特に鳥類体性幹細胞であってよい。
本発明による幹細胞を、分化した細胞系を得るために提供することができる。実際に、これらの幹細胞は多能性であるという特性を有しており、すなわちこれらは、種々の特異的マーカーにより特徴付けできる複数の分化経路で誘導される潜在能力を有している。
これらの細胞は、分裂できそしてさらに分化した細胞を与えることができる幹細胞と対比して、成体または胚性組織の部分的に分化した細胞に相当する前駆体細胞であってもよい。「分化した細胞」なる表現は、特異的マーカーを有するかまたは特異的な生理学的機能を満足する成体または胚性組織のいずれかの特化された細胞を意味すると理解される。本発明の特定の局面では、特に確立の間に得られる特定の単離体から誘導される特定の単離体またはクローンに関して、これらの幹細胞が生殖系列に寄与することが可能である。この場合、系として確立されたこれらの幹細胞は胚性幹細胞と考えられる。
もちろん、前記した方法により確立された系から得られた細胞より誘導される細胞性クローンを得ることが可能になる。これらのクローンは分裂により誘導される細胞と遺伝的に同一な細胞である。
特定の態様では、本発明は、確立された系が、不活性化されたフィーダー層の不在下で増殖する付着性幹細胞である、前記した方法に関する。
この点で、前記した方法では、工程b)は培地の成分(成長因子単独、または血清単独、または成長因子そして次に血清、または血清そして次に成長因子)の離脱にある。
別の態様では、本発明は、確立された系が、外因性成長因子を含まない培地の懸濁液中で増殖する非付着性幹細胞である、前記で定義された方法に関する。
この点で、前記した方法では、工程b)はフィーダー層の漸進的なまたは全体的な離脱、そして随意に、次の培地の別の成分(成長因子または血清)の離脱にある。
別の態様では、本発明は、確立された系が、血清を含まない培地(血清不含培地)の懸濁液中で増殖する非付着性幹細胞である、前記した方法に関する。
別の態様では、本発明は、確立された系が、外因性成長因子および血清を含まない培地の懸濁液中で増殖する非付着性幹細胞である、前記で定義した方法に関する。
別の代替法においては、工程b)は、成長因子の漸進的または全体的な離脱、随意に、次の血清の漸進的な離脱にある。
別の代替法においては、工程b)は、成長因子および/または血清の漸進的または全体的な離脱、随意に、次のフィーダー層の離脱にある。
加えて、確立された系は血清枯渇培地、特に血清を含まない培地で増殖する細胞でよい。「血清枯渇」なる表現は、時間をかけて展開する血清の濃度の漸減的な低下を意味すると理解される。この方法により、安定した系が得られるまで、これらの新しい漸増的に激変する条件に適合でき、血清枯渇培地または完全な血清不含培地で成長することができるクローンを選択することが可能になる。
前記した方法はさらに、ヒトまたは動物治療が意図されるワクチンの生成に適したクローンを得るために、工程c)で得られた細胞を、大規模な生成に用いる培養培地の選択に供する工程を含むことができる。
本発明による細胞は以下の特徴の少なくとも1つを有している。
−高比率の核原形質;
−内因性アルカリ性ホスファターゼ活性;
−内因性テロメラーゼ活性;
−抗体SSEA-1(TEC01)、SSEA-3、およびEMA-1の群より選択される特異的抗体との反応性。
好ましくは、本発明の細胞は前記した特徴全てを有している。
別の局面では、本発明は、工程c)で得られる系から誘導される細胞が、インビトロでの使用を良好にするために、例えばより長い寿命もしくは成長密度の、またはより低い栄養要求性の拡張のために修飾されている、前記した鳥類系を生成するための方法に関する。
有利には、確立された系から誘導される細胞は、目的の物質、特に目的のポリペプチド、抗体、または弱毒ウイルスを生成するために修飾されている。前記細胞を当業者に利用可能ないずれかの技術、特に相同、定方向および/または条件組換え(Cre-LoxまたはFLP-FRT系)により、いずれかのベクター、プライマーで、特にレトロウイルスを用いて形質転換により修飾することができる。
工程a)で用いられる培地は、サイトカイン、特にLIF、IL-11、IL-6、IL-6R、CNTF、オンコスタチン、およびその他の因子、例えばSCF、IGF-1、およびbFGFから選択される少なくとも1つの因子を含むことができる。
加えて、工程a)で用いられる不活性化されたフィーダー層は好ましくは系として確立されたマウス線維芽細胞などの線維芽細胞から成る。これらの中で線維芽細胞は、特に修飾されるか、または発現ベクターで形質転換されていてもいなくてもよいSTO細胞である(Painら(1996))。この方法では、工程a)で用いられる細胞は、少なくとも1つのサイトカイン、b-FGF、およびSCFを含む培養培地中の受精卵の胚盤葉から得られた細胞を懸濁することにより得られた細胞である。前記細胞をフィーダー細胞の菌叢に接種し、インキュベートし、そして次に収集する。
工程b)は、工程a)の培地に加えた各々の成長因子、特にサイトカイン、b-FGF、およびSCFの漸進的な離脱にあり、少なくとも1つの前記因子を含まない新たな培地中での継代を含み、そして培地が前記因子の全てを含まなくなるまでの種々の連続継代の反復にある。「漸進的な離脱」なる表現は、培養培地からの因子毎の除去を意味すると理解される。または、激変的または全体的な離脱、すなわち、全前記因子の全て一度に除去することができる。従って、工程b)の離脱は一つまたは複数の因子の濃度を漸進的に低下させること、または一つまたは複数の因子を含まない培地中または前記因子の全てを含まない培地中で直接的に鳥類幹細胞を培養することにあってよい。
工程b)はまた血清の離脱を含むこともできる。この点で、各継代の間、例えば10%から7.5%、そして次に3.75%そして2%、0%(血清不含培地)に向かう傾向を経て血清濃度を低下させることにより漸進的に離脱できる。または、激変的な離脱を実施することができる。
工程b)はまたフィーダー層の離脱を含むこともできる。各継代の間の不活性化されたフィーダー細胞の数を低下させることにより、フィーダー層の離脱を漸次的にすることもできる。または、激変的な離脱を実施することができる。
もちろん、離脱の順序を変えることができる。例えば、成長因子の離脱で開始し、そして次にフィーダー層の離脱を行うことが可能である。
従って、別の局面では、本発明は確立された細胞系、および前記した方法から得ることができる前記系から誘導される細胞に関し、前記細胞は外因性の成長因子、血清および/またはフィーダー層を含まない培地中、少なくとも50日間、100日間、150日間、300日間、または好ましくは少なくとも600日間増殖が可能である。
これらの細胞系およびそこから誘導される細胞は基本培地中、特に当業者により通常的に用いられる種々の添加剤を補充したDMEM、GMEM、HamF12またはMcCoyのような培地中、少なくとも50日間、100日間、150日間、300日間、または好ましくは少なくとも600日間増殖が可能である。添加剤の中で、言及できるのは非必須アミノ酸、ビタミンおよびピルビン酸塩である。
本発明はまた、これらが鳥類幹細胞、特に鳥類体性幹細胞または鳥類胚性幹細胞であることを特徴とする、細胞系および前記したこのような系から誘導される細胞にも関する。
不活性化されたフィーダー層の不在下で増殖する間、これらの幹細胞は付着性であってもよい。または、これらの幹細胞は非付着性であり、そして前記した基本培地の懸濁液で増殖する。
これらの細胞はまた以下の特徴の少なくとも1つを有していることを特徴とする。
−高比率の核原形質;
−内因性アルカリ性ホスファターゼ活性;
−内因性テロメラーゼ活性;
−抗体SSEA-1(TEC01)、SSEA-3、およびEMA-1の群より選択される特異的抗体との反応性。
有利には、これらの細胞は目的の物質、特に、目的のポリペプチド、抗体または弱毒ウイルスを生成するように遺伝的に修飾されている。
前記細胞は例えば生または弱毒ウイルス、特にアデノウイルス、ヘパドナウイルス、ヘルペスウイルス、オルソミクソウイルス、パポバウイルス、パラミクソウイルス、ピコルナウイルス、ポックスウイルス、レオウイルス、およびレトロウイルスの群より選択されるウイルスの複製を補助することができる。好ましくはこれらの細胞で複製したウイルスはオルソミクソウイルスのファミリー、特にインフルエンザウイルスに、またはパラミクソウイルスのファミリー、特に麻疹、おたふく風邪、および風疹ウイルスに属する。
従って、本発明は、前記した細胞系、前記細胞系、および遺伝的に修飾されている細胞から得られた細胞系から誘導される細胞にも関する。好ましくは、本発明は、外因性の成長因子を含まない、血清が枯渇した、または血清および/もしくはフィーダー層を含まない基本培地において無制限に成長することができる鳥類幹細胞であることを特徴とする、前記した方法の工程c)から誘導される細胞系に関する。
本発明の別の局面では、工程c)の最後に得られる細胞は遺伝的に修飾されていてよい。
本発明また前記した細胞系から誘導される細胞、特に鳥類幹細胞または鳥類胚性幹細胞、および外因性の成長因子を含まない、血清が枯渇した、または血清および/もしくは不活性化されたフィーダー層を含まない基本培地を含む細胞培養にも関する。
さらなる局面では、本発明は目的の物質、特に治療目的のタンパク質の生成のための、生または弱毒ウイルス、特にアデノウイルス、ヘパドナウイルス、ヘルペスウイルス、オルソミクソウイルス、パポバウイルス、パラミクソウイルス、ピコルナウイルス、ポックスウイルス、レオウイルス、およびレトロウイルスの群より選択されるウイルスの複製のための、前記した細胞系および細胞の使用に関する。
好ましくは、前記した細胞系および細胞をオルソミクソウイルスのファミリーに属するウイルス、特にインフルエンザウイルスの生成のため、およびパラミクソウイルスのファミリーに属するウイルス、特に麻疹、おたふく風邪、および風疹ウイルスの生成のために用いる。
生または弱毒ウイルスの複製を補助するために、例えば細胞表面でウイルスのレセプターを過剰発現させるように、ウイルスが完全なウイルスサイクルを達成するのに必要な(複数の)成分をこれらの系および細胞に導入することが可能である。
残りの記載では、添付の図面に対する説明を参照する。
実施例1:起源を変えることができる使用生材料
細胞系の確立はしばしば細胞材料の遺伝的特性に大いに連関する。従って、マウスの実例では、胚性幹ES細胞の生成に対して許容性である遺伝的基盤は比例して少なく、そしてしばしば近交系動物の概念が関与する。鳥類動物の場合、歴史的な理由から、および選択した市販されている株の起源のために、近交系動物を得るのは困難であり;正確には同系交配を避けることが目的である。卵は本発明で培養された細胞の最初の供給源である。インキュベートしていない卵を用いるのが好ましいが、胚の発達の第1段階を得るためには数時間のインキュベーションが必要であろう。得られた細胞は異なるニワトリの株から誘導される。用いた株の中で、品質保証ラベルの付いたニワトリの生産を意図する市販の株であるS86N株、品質保証ラベルの付いたニワトリの生産を意図する株であるCNR、遺伝的および表現型的に十分に特徴付けられている在来株であるMarens、消費用および研究室用の参照株用の卵の生成がさらに意図されている株である白色レグホン等について記載することができる。後者の株では、非常に特別に健常で安全な条件下で維持されている「SPF」(特定病原体不含)卵であると考えられるLohmann(ドイツ)の白色レグホン株から得られた特定の卵(Valoと称する)などの種々の起源が試験されている。多くの細胞単離体が種々の株から得られたが、これは方法の一般的な特徴を示唆している。
実施例2:付着性細胞の生成および確立
卵を開き、開きながら卵黄を卵白から分離する。直接かもしくはパスツールピペットを用いて、または予め穴開け器を用いて穴の開いた輪の形に切り抜いた小型の吸収性の濾紙(Whatmann 3M紙)を用いて、卵黄から胚を除去する。穴の直径は約5mmである。これらの小型の輪を、乾式加熱を用いてオーブン中約30分間滅菌する。この小型の紙の輪を卵黄の表面に置き、そして胚を中央にし、胚をこのように紙の輪により取り囲む。次いで後者を小型のはさみを用いて切除し、そして除去した全体を、PBSまたは生理食塩水で満たしたペトリ皿に置く。このように輪により取り除いた胚を溶媒中で過剰な卵黄を除くよう清浄し、そしてこのように過剰のビテリンを含まない胚盤を、パスツールピペットを用いて収集する。
双方の場合、胚を生理的溶媒(1X PBS、トリス・グルコース、溶媒等)を含有するチューブの中に置く。次いで胚を機械的に解離し、そして「フィーダー」上で規定の培養培地に接種する。培養に用いられる好ましい条件の中で、優先されるものは、初期濃度12から8%のウシ胎児血清、1%の非必須アミノ酸、1%の市販品の混合ビタミン、最終濃度1mMのピルビン酸ナトリウム、最終濃度0.2mMのベータ・メルカプトエタノール、最終濃度2.9mMのグルタミンと、抗生物質の最初の混合物、最終濃度10ng/mlのゲンタマイシン、最終濃度100単位/mlのペニシリンおよび最終濃度100μg/mlのストレプトマイシンを含有する混合物とを補充した基本培地、MacCoy培地から成る培養培地である。細胞の第1継代の後、速やかに抗生物質の混合物の培地への添加を止める。「速やかに」なる表現は一般に最初の3から5継代の後を意味すると理解される。ヌクレオシドの混合物は添加してもよく、この混合物は前記のように調製される(Painら(1996))。これらの同一条件下で試験した基本培地の中で、類似の結果が得られたものは、HamF12、Glasgow MEMおよびDMEM培地であり、後者は最終濃度8mg/lでビオチンを補充する。比較のために、ビオチン濃度は、MacCoy培地中0.2mg/l、HamF12中0.0073mg/lおよび市販のDMEMおよびGMEM培地培地中0である。
培養培地に添加した成長因子およびサイトカインは、最終濃度1ng/mlのマウスSCF、最終濃度1から5ng/mlのIGF-1、最終濃度1ng/mlのCNTF、最終濃度1ng/mlのIL-6、および最終濃度0.5ng/mlから1ng/mlの可溶性IL-6レセプターなどの組換え体である因子およびサイトカインであるのが好ましい。いくつかの実験では、第1継代の間にいくつかの別の因子を添加することができる。例えば3または10継代までに、bFGFを最終濃度1ng/mlで、そしてIL-11を最終濃度1ng/mlで培地に添加することができる。
この培地に系として確立されたマウス線維芽細胞、STO細胞から成る不活性化された「フィーダー」上で接種を行う。これらの細胞は、STO細胞で成長因子、例えば鳥類SCFの構成的な発現を可能にする単純な発現ベクターをトランスフェクトした場合もある。このように、この「フィーダー」は可溶性であり、そして/または細胞の原形質膜に付着する形態の因子を生成する。
細胞のこの培地への直接的な最初の接種の後、翌日培地を部分的に交換し、そして次に、さらに翌日初代細胞に関して観察された付着細胞の比率に依存して部分的または完全に交換する。場合に応じて約4から7日後、最初の培養を解離し、そして新たな皿の同一の初期培地中不活性化されたフィーダー上に移す。3から5継代の後、抗生物質に対する抵抗性をコードする発現ベクター、例えばネオマイシン、ヒグロマイシン、ピューロマイシン等に対する抵抗性に関する遺伝子でトランスフェクトされていないか、またはトランスフェクトされたSTO細胞の不活性化されたフィーダー上で細胞を培養する。約20継代の後、細胞から成長因子およびサイトカインを漸進的に剥奪する。「漸次的な離脱」なる表現は培養培地からの因子毎の除去を意味すると理解される。従って、1継代でまず最初にSCFを除去し、そして次に、2または3継代後にIGF-1を除去する。細胞が形態学的な変化または増殖の平均速度の変動を呈さない場合、その他の因子、例えばCNTFおよびIL-6を次に除去する。この離脱もまた激変的であろう。この場合、全ての因子を一度に全て除去する。次いで細胞を観察し、そして数日過ぎただけで、増殖速度が変更される。後者の溶液が一般的に実行されるものである。
種々の単離体がこのように得られ、そして非常に長い期間維持される。「非常に長い期間」なる表現は最低50日間、好ましくは200から400日間以上、時間の制限なしに数週間のオーダーの期間を意味すると理解される。600日間以上観察する。
用いた支持体に関わらず、付着する全ての細胞をタンパク質溶解性解離酵素、例えばプロナーゼ、コラゲナーゼ、ディスパーゼ、トリプシン等で解離する。好ましくは、動物起源のいずれかの潜在する夾雑物を避けるために細菌起源のタンパク質溶解性酵素を用いる。これらの細胞は図4の写真により実例で説明される特定の形態、すなわち小型のサイズで、核原形質比率が大きく、明確に見える少なくとも1つの核小体を有する核および非常に小型の原形質を有する胚性幹細胞の特徴を有する。これらの細胞は多かれ少なかれ緻密な固体の塊の形態で成長する特徴がある。付着性および非付着性細胞は、Painら(1996)および米国特許第6,114,168号および欧州特許第787180号にて前記したように、多くの抗体と交差反応を呈する。内因性テロメラーゼ活性成分もまた存在し、そしてこれらの細胞の「幹」特性において重要な因子である。
異なる単離体の細胞が得られ、そして長期間維持される。
表1にこれらの単離体のいくつかの特徴を説明する。
(表1)
Figure 0005784521
「停止」なる用語は細胞の増殖の終末に相当するのではなく、実験者による意図的な細胞培養の停止に相当することに留意されたい。世代数nは式:X=2nにより得られるか、またはXは細胞の理論的累積数である。細胞を各継代でおよび各接種の間計数するので、この数字を利用することができる。このように培養の完全な履歴を利用することができる。
実施例3:細胞の継代
幹細胞、特に体性幹細胞および胚性幹細胞の1つの特徴は、かなりの期間インビトロで増殖できる能力である。細胞を増殖し、そして継代するために、培養培地を交換し、そしてその継代の数時間前に新鮮培地で置き換える。図1に示した曲線は細胞成長および確立のプロファイルを説明している。
実施例4:倍化時間および平均分裂時間
培養において確立された細胞および前記の実施例で提示した細胞で開始して、平均分裂時間を算出することができる。得られた独立した全ての単離体に関して、増殖の速度が連続継代の間わずかに増加し、従って、細胞の確立の間の平均分裂時間の変動を引き起こす。付着相では、細胞をまず、不活性化されたフィーダー層に接種し、そして一定の初期接種密度、100mm皿あたり1から2×106細胞で規則的に継代する。表2は3つの確立された細胞型に関し、倍化時間(d)および平均分裂時間(MDT時間)を培養時間の関数として説明する。確立の間に平均倍化時間の低下が観察される。
(表2)
Figure 0005784521
以下の式を用いて、示された日数で平均倍化時間(d)が確立される。
d=(1/Log2×(LogX2/X1))×1/(T2-T1)
(式中、X2およびX1は時間T2およびT1での細胞の全数である。)この式は実施例1で提示した式X=2nによる、世代数Nの直接的な算出結果である。次いで平均分裂時間(MDT)が24時間をdで割ることにより時間で得られる。
この確立の間、フィーダーの存在しないプラスチック支持体上でValo細胞を継代する。倍化時間は低下し、そして次に細胞がこの新しい環境に再度慣れたときに再度上昇する。
実施例5:系の増殖に関する血清のレベルの調節
これらの系を得る間に用いた培養培地は種々の添加剤、例えば非必須アミノ酸、ビタミンおよびピルビン酸ナトリウムを補充した基本培地(DMEM、GMEM、HamF12、McCoy等)を含む常用培養培地である。この複合培地は、依然培養の中心成分であるウシ胎児血清を含むが、植物成分などの異なる起源の成分であっても漸次的に用いることができる。調節し、そして細胞を比較的低い比率のウシ胎児血清に慣れさせる方法が提示されている。このように低いパーセンテージの血清で、細胞を高増殖(分裂時間>1)で維持することが可能である(例えばS86N16細胞の場合で2%)。
図2に示す曲線は規定の細胞型:S86N16細胞に関する血清の相対的な低下を説明する。倍化時間および平均分裂時間をも算出し、そして表3に示した。平均分裂時間は血清の相対的な低下の関数として増加することに留意されたい。それにも関わらず、記載した条件下での暫時培養の後に回復相が観察される。それにも関わらず、この時間は24時間未満のままであり(d>1)、これは既に相対的に低い2%の血清濃度であっても、産業用の観点で非常に有利な増殖を既に示している。この時間を増加させ、そしてなおさらに培養条件を最適化するために、代謝に関する他の改善を用いることが想定できる。
(表3)
Figure 0005784521
継代p204とp179の間で10%、p198とp176の間で7.5%、p224とp201の間で3.75%、並びにp216とp199の間で2%の条件に関して実例を挙げる。
実施例6:フィーダー層の細胞の剥奪
最初の培養条件の下では不活性化された細胞の菌叢の存在は前記したような胚性幹細胞を得るために必要であると思われる。多くの継代の後、このフィーダー層はもはや必要ではないように思われる。「培養処理された」プラスチックのみが重要であるように思われる。実際に、いくつかの真核細胞の特徴の1つは付着形態で増殖することである。細胞の付着性を促進するために、用いられる種々のプラスチック材料を「培養」処理する。その製造過程でプラスチックの表面に電荷を付加する処置が行われ、この電荷が細胞の細胞外マトリックスの付着性を促進する。対照的に、しばしば細菌学的品質のプラスチックと称される細胞培養未処理プラスチックは、特定のフィーダーの添加による表面処理をされていない。そこへの細胞の付着は一般に非常に困難で、不可能でさえあるか、または次に形態学的、および挙動においてしばしば激変的な変化を誘起する。この2つのプラスチックの品質の間の相違により、そこで実施される接種に依存して、異なる挙動の細胞を得ることが可能になる。不活性化された「フィーダー」の培養の漸次的な剥奪により、数継代の後に、「培養処理された」プラスチック上に直接接種された幹細胞の均一な培養を得ることが可能になる。
S86N16細胞の場合における、不活性化された「フィーダー」の存在下および不在下で維持された細胞に関する比較成長曲線を図3に示す。この細胞の適合は、最初に「フィーダー」上で維持された細胞の幹細胞特性を喪失しないように漸進的である。このように漸進的な剥奪が行われる。プラスチック上で増殖する細胞を得ることは離脱方法が達成したことである。表4では、分裂時間は細胞のその環境に対する感受性を示している。血清の漸進的な離脱の場合のように、定義された条件下での数継代の後、細胞に及ぼす回復効果を伴って適合が得られる。
(表4)
Figure 0005784521
3つの条件1.2×106、0.5×106および0.3×106のフィーダー細胞に関して継代p154とp131の間、並びにプラスチック単独の条件に関してp161とp139の間で実例を挙げる。
実施例7:成長因子における細胞の剥奪
初期培養条件下では成長因子の存在は必須である。因子の2つのファミリー:サイトカインおよび栄養性因子を概要的に区別することができる。
サイトカインはその作用がgp130タンパク質に関連のレセプターを介する主要なサイトカインである。従って、LIF、インターロイキン11、インターロイキン6、CNTF、オンコスタチン、およびカルジオトロフィンは特異鎖のレセプターのレベルでの補充および後者と単量体またはしばしばヘテロ二量体形態のgp130タンパク質との組み合わせを伴う類似の作用様式を有している。数例では、レセプターの可溶性形態の組み合わせ、とりわけインターロイキン6およびCNTFのレセプターに関して記載された形態により、観察される増殖効果を上昇させることが可能である。少なくとも1つのこれらのサイトカインの添加が胚性幹細胞を得るのに必要であるように思われることは以前に示されている。
栄養性因子は主にSCF、IGF-1およびbFGFであり、これらを前記したように培養の開始時にも用いる。その存在はまた細胞を得るためおよび増幅するためにも必要である。
これらの成長因子を漸進的に低下させることにより、数継代後に外因性成長因子を添加しないで胚性または体性幹細胞の増殖を可能にする培養条件を得ることができる。これらの細胞を特徴付けるために用いた異なるマーカーは因子なしで維持された細胞に関していつも陽性である。
実施例8:用いる培地の比較
異なる培地に接種すると、細胞は同一頻度で得られない。培地の成分の比較により、特定の成分の1つを同定することは困難である。全体比較により細胞の生理学における改善が可能になる可能性が高いようである。好ましい培地の中で、Ham F12培地、MacCoy培地、DMEM培地、およびビオチン富化DEME培地が注目される。このような単離体で開始する場合、これらの異なる培地で適合試験を実施する。
実施例9:非付着細胞の確立
幹細胞は、連続継代の間、細菌学用の皿へ直接高密度で接種することにより、数継代後にその基質から剥離するようになり、そして懸濁液中、小型の規則的な凝集体の形態で増殖する胚性細胞を得ることが可能になる。この増殖は単なる希釈、機械的解離により、そしてタンパク質溶解酵素を用いることなく、数継代にわたって促される。培養の攪拌は、一般に行われるが、非付着性細胞を得るための特徴的な要因ではない。付着性細胞と同様に、これらの細胞は幹細胞の特徴的な形態、すなわち小型のサイズ、核原形質比率が大きく、明確に見える少なくとも1つの核小体を有する核および非常に小型の原形質を有する。これらの細胞は多かれ少なかれ緻密な小型の凝集体の形態で成長する特徴がある。これらの非付着性細胞は、Painら(1996)にて前記したように、多くの抗体と交差反応を呈する。これらの細胞はまた内因性テロメラーゼ活性に関して陽性である(EB1、EB4およびEB5細胞に関して実施例10に示すように。)非付着相では、細胞は異なる培地中で高増殖性を呈する。初期接種密度および非常に規則的な新鮮培地の供給はmlあたり1×106細胞を越える範囲の高密度を提供する。表5は数個の単離体の主要な特徴をまとめている(親細胞、懸濁液に作製する初期継代、懸濁液中の培養を維持する日数、維持の自発的な停止の前に得られた継代および世代の数)。従って、懸濁液にするための継代は単離体毎(単離体EB1およびEB14参照)および増殖速度(単離体EB3およびEB14参照)によって変動し得る。
(表5)
Figure 0005784521
「開始」なる用語は、細胞が非付着下に置かれたことに相当すると留意されたい。
実施例10:確立された細胞の特徴付け
長時間培養を維持した幹細胞を前記したのと同一の規準で特徴付けした(Painら(1996))。このように、図5の写真で説明した内因性アルカリ性ホスファターゼ活性、内因性テロメラーゼ活性、ならびに特異的抗体、例えば抗体SSEA-1(TEC-01)およびEMA-1との反応性の定期的な検出が可能である。
細胞の確立の間の重要な規準の1つはテロメラーゼの存在である。TRAP検出キット(テロメラーゼPCR ERISA、Roche)を用いて培養物中に細胞を維持している間に種々の試験を実施した。培養中の種々の継代の後、細胞は陽性に検出される。従って、S86N16細胞、S86N45細胞に関して、並びに非付着形態でそこから誘導されたEB1、EB4およびEB5細胞に関してテロメラーゼ活性が検出される(表6参照)。1次培養で維持したCEF(ニワトリ胚線維芽細胞)を陰性と考える。OD<0.2の閾値は陰性閾値としてキットにより推奨されている閾値である。全ての分析を2000細胞の等価物で実施した。
(表6)種々の継代での種々の系におけるテロメラーゼ活性のアッセイ法
Figure 0005784521
実施例11:細胞のトランスフェクションおよび誘導
長期間の成長を維持した幹細胞を種々の発現プラスミドでトランスフェクトする。鳥類幹細胞をトランスフェクトできることが示されている(Painら(1996))。特に非付着細胞をトランスフェクトし、そして種々の分類系により安定してトランスフェクトされた細胞を同定することが可能になる(細胞分類、限界希釈等)。幹細胞の未分化段階でこれらの遺伝的修飾を行うことができる。一度この修飾が得られると、次いで細胞は自発的にまたは分化インデューサーの添加により分化を誘起される。この場合、レチノイン酸を10-8Mから10-6Mの濃度で、またはジメチルスルホキシドを最終1から2%で、または酪酸ナトリウムを10-4から10-8Mの濃度で、またはフォルボールエステル(TPA、PMA等)もしくはリポ多糖類(LPS)を最終1から5μg/mlで用いることができる。別の実例では、細胞は懸濁液中で胚様体を形成でき、それらを構成する細胞の解離または非解離の後、胚様体はプラスチックへの付着を引き起こすことができる。これらの分化した細胞は次いで増殖するが、長期間にわたる増殖に関しては能力がさらに限定されている。細胞の増殖に影響する遺伝子における遺伝的修飾を標的化することにより、これらの分化した細胞を長期間増殖させることができるようになる。
実施例12:細胞の感染
付着性および非付着性細胞を鳥類ウイルスおよびレトロウイルスなどの異なるウイルスおよびレトロウイルスで感染させることができる。従って、これらの細胞を、生の弱毒化されたまたは不活性化された、場合に応じてヒトおよび獣医学用のワクチンの生成を意図したウイルスストックの生成のために複製補助として提供することができる。目的のウイルスの中で、言及するものはアデノウイルスのファミリー(例えばヒトアデノウイルスC、トリアデノウイルスA、ヒツジアデノウイルスD、シチメンチョウアデノウイルスB)、サーコウイルス科(例えばニワトリ貧血ウイルス、CAV)、特定のコロナウイルス、例えばトリ感染性気管支炎ウイルス(IBV)、フラビウイルス(例えば黄熱病ウイルスおよびC型肝炎ウイルス)、ヘパドナウイルス(例えばB型肝炎ウイルスおよびアビヘパドナウイルス、例えばアヒルB型肝炎ウイルス);ヘルペスウイルス(例えばガリッドヘルペスウイルス、HSV(単純ヘルペスウイルス)およびヒトヘルペスウイルス1、3および5)、オルソミクソウイルス(例えばインフルエンザウイルス:インフルエンザウイルスA、インフルエンザウイルスBおよびインフルエンザウイルスC)、パポバウイルス(例えばポリオーマウイルスおよびさらに特にシミアンウイルス40)、パラミクソウイルス(例えば麻疹、おたふく風邪、および風疹ウイルス、ならびに例えばレスピロウイルスおよびニューモウイルス、例えばヒト呼吸器合胞体ウイルスおよびメタニューモウイルス、例えばトリニューモウイルス)ピコルナウイルス(例えばポリオウイルス、A型肝炎ウイルス、および例えば脳心筋炎ウイルスおよび手足口病ウイルス)、ポックスウイルス(例えば鶏痘ウイルス、およびカナリア痘ウイルス、ジュンコ痘ウイルス、九官鳥痘ウイルス、ハト痘ウイルス、オウム痘ウイルス、ウズラ痘ウイルス、スズメ痘ウイルス、ムクドリ痘ウイルス、シチメンチョウ痘ウイルスなどのアビポックスウイルス)、レオウイルス(例えばロタウイルス)、レトロウイルス(例えばALV、トリ白血症ウイルス、γレトロウイルス、例えばマウス白血病ウイルス、レンチウイルス、例えばヒト免疫不全ウイルス1および2)並びにトガウイルス、例えばルビウイルス、特に風疹ウイルスである。
実施例13:非付着性鳥類細胞系(EB1)をウイルスで感染させるためのプロトコール
細胞の増幅
5% 血清を含有する培地、好ましくはMacCoyの5A、HAMF12、またはDMEM培地またはいずれかその他の目的の培地に、一般に初期容量50mlで0.2×106細胞/mlの濃度でEB1またはEB14細胞を接種する。これを攪拌しながら7.5% CO2、39℃で培養中で維持する。3から4日間、毎日新鮮培地を加え、その間最終培養容量100から250mlで1から3×106細胞/mlの細胞濃度に到達させるために増幅を持続させる。
懸濁液中の細胞を収集し、そしておよそ1000rpmで10分間遠心する。ペレットを1X PBS(リン酸塩バッファー) 20から50mlに再懸濁する。次いで細胞を計数し、遠心し、そしてペレット化した細胞を最終濃度3から5×106細胞/mlで血清不含培地に取る。次いでこれらの条件下でチューブあたり3から5×106細胞入った数個のチューブを用意する。
ウイルスおよび感染の準備
既知の力価を有するウイルスストックを37℃で急速に解凍し、そして血清不含培地で最終感染に必要な濃度の10倍から1000倍の力価で希釈する。ウイルスの型に従って0.01から0.5のm.o.i.(感染の多重度)で目的のウイルスで細胞を感染させ、これは細胞ペレットにウイルス懸濁液0.1から10(容量/容量)%を添加することを含む。ウイルスに最適な温度、一般に33から37℃で1時間インキュベートした後、細胞を再度遠心し、そして培地を注意深く除去する。次の工程で初期ウイルスの効果を制限するためにこの工程はしばしば必要であることが解っている。可能性の1つは細胞を再度遠心せずに血清含有培地(5% 血清)で、最終濃度0.2から1×106細胞/mlで直接希釈することであり、そして再度インキュベートする。
上清および細胞の収集
インキュベーションの2から4日後、ウイルスの動態および特定のウイルスの細胞変性効果の可能性に依存して、細胞または細胞性細片を含有する培地を収集する。ウイルスに依存して、ペレットまたは上清のみが目的であり、そしてウイルス粒子を含有する。細胞を収集し、そして遠心する。収集した上清を再度2500rpmで5から10分間遠心し、そして-80℃で保存した後、粒子を精製する。力価測定するためにアリコートを収集する。細胞ペレットを血清不含培地5mlに取り、ソニケートし、そして2500rpmで5から10分間遠心する。得られた上清を精製およびアリコートの力価測定まで-80℃で保存する。
ウイルス感染および生成効率を実施した種々の条件間で比較する。細胞変性効果を有するウイルスに関しては、一般に溶解プラーク技術により力価測定を実施する。
実施例14:付着性鳥類細胞系(S86N45)をウイルスで感染させるためのプロトコール
細胞の調製
感染の48時間前に細胞を培地、好ましくは5% 血清を含有するMacCoyの5A、HAMF12、またはDMEM培地またはいずれかその他の目的の培地に0.03から0.06×106細胞/cm2の濃度でT150フラスコに接種する。これを39℃および7.5% CO2で維持する。
感染
既知の力価のウイルスストックを37℃で急速に解凍し、そして血清不含培地で最終感染に必要な濃度の10倍から1000倍の力価で希釈する。ウイルスの型に従って0.01から0.5のm.o.i.(感染の多重度)で目的のウイルスで細胞を感染させ、これは細胞ペレットにウイルス懸濁液0.1から10(容量/容量)%を添加することを含む。感染は一般に0%血清含有培地で最小の培地(75cm2フラスコで5から10ml)で実施する。
ウイルスに最適な温度、一般に33から37℃で1時間インキュベートした後、5% 培地を20mlフラスコに加える。特別な場合に、細胞の付着する可能性のある粒子を除去するために細胞をPBSで洗浄することができる。細胞変性ウイルスの場合、感染の良好な進行を示す細胞溶解プラークの出現をモニター観察するために感染後毎日細胞を観察する。
上清および細胞の収集
インキュベーションの2から4日後、ウイルスの動態および特定のウイルスの細胞変性効果の可能性に依存して、上清、細胞および細胞性細片を含有する培地を収集する。ウイルスに依存して、ペレットまたは上清のみが目的であり、そしてウイルス粒子を含有する。細胞を収集し、そして遠心する。収集した上清を再度2500rpmで5から10分間遠心し、そして-80℃で保存した後、粒子を精製する。力価測定するためにアリコートを収集する。細胞ペレットを血清不含培地5mlに取り、ソニケートし、そして2500rpmで5から10分間遠心する。得られた上清を精製およびアリコートの力価測定まで-80℃で保存する。
ウイルス感染および生成効率を実施した種々の条件間で比較する。細胞変性効果を有するウイルスに関しては、一般に溶解プラーク技術により力価測定を実施する。
実施例15:EB1系の非付着性鳥類幹細胞における組換えアビポックスの複製
138継代の非付着性幹細胞EB1を増幅し、そして次に目的のタンパク質を生成する組換えアビポックスでm.o.i.0.1で感染させる。感染の後4日間、細胞を攪拌器内に維持し、その間感染は持続する。細胞内容物の溶解の後、上清および細胞内含量の双方のウイルス力価の変動をモニター観察するために、第2日目および次の2日間アリコートを移し取る。溶解プラーク技術により力価測定を実施する。
表7は得られた結果を説明する。これらの結果はEB1幹細胞での組換えアビポックスの非常に満足できる複製を実証している。従って、感染性力価は培養の間中、そして一連の感染の間進行し、4日間のインキュベーションの後、最大7.2PFU/細胞(PFU:プラーク形成単位)に到達する。この力価は1次ニワトリ胚性細胞においてこの同一の組換えアビポックスに関して得られたものと少なくとも等価である。
この力価を特定の培養条件および最適化された手順により改善することができる。少なくとも等価な感染力価は3リットルのバイオリアクターで大規模であっても得られた。
(表7)非付着性EB1幹細胞における組換えアビポックスの力価の動態
Figure 0005784521
参考文献
Figure 0005784521
Figure 0005784521

Claims (16)

  1. 受精卵の胚性幹細胞から確立された鳥類細胞系であって、内因性テロメラーゼ活性、および以下の特徴:
    −高い核原形質比率、
    −SSEA-1、SSEA-3およびEMA-1に対する抗体の群より選択される特異的抗体との反応性、および
    −内因性アルカリ性ホスファターゼ活性
    の少なくとも1つを有し、外因性の成長因子およびサイトカインを含まない基本培養培地中でインビトロで増殖できる能力により特徴付けられる、鳥類細胞系。
  2. a.以下を含む培地中で鳥類の受精卵の胚性幹細胞を培養する工程:
    少なくとも成長因子SCF、IGF-1およびbFGF、ならびにLIF、IL-11、IL-6、IL-6R、CNTF、オンコスタチンおよびカルジオトロフィンから選択される少なくとも1つのサイトカイン;
    −STO細胞の不活性化されたフィーダー層;ならびに
    −12〜8%の濃度のウシ胎児血清;
    b.約20継代の後、培養培地が外因性の成長因子およびサイトカインを含まなくなるまで、前記成長因子および前記サイトカインの漸次的離脱により該培養培地を改変し、
    それによって前記外因性の成長因子およびサイトカインの不在下の基本培地中で増殖する能力を有する細胞系を得る、工程
    を含む方法により確立された、請求項1記載の鳥類細胞系。
  3. 前記胚性幹細胞が、受精卵の胚盤葉から得られた細胞の懸濁により得られた細胞である、請求項1または2記載の鳥類細胞系。
  4. 培養培地が、不活性化されたフィーダー層の漸次的離脱により工程bにおいてさらに改変され、且つ細胞系が、外因性の成長因子およびサイトカイン、ならびにフィーダー層を含まない基本培養培地中でインビトロで増殖できる、請求項2〜3のいずれか一項記載の鳥類細胞系。
  5. 付着性細胞系である、請求項1〜4のいずれか一項記載の鳥類細胞系。
  6. 非付着性細胞系である、請求項1〜4のいずれか一項記載の鳥類細胞系。
  7. a)以下を含む培地中で鳥類の受精卵の胚性幹細胞を培養する工程:
    少なくとも成長因子SCF、IGF-1およびbFGF、ならびにLIF、IL-11、IL-6、IL-6R、CNTF、オンコスタチンおよびカルジオトロフィンから選択される少なくとも1つのサイトカイン;
    −STO細胞の不活性化されたフィーダー層;ならびに
    −12〜8%の濃度のウシ胎児血清;
    b)約20継代の後、培養培地が外因性の成長因子およびサイトカインを含まなくなるまで、前記成長因子および前記サイトカインの漸次的離脱により培養培地を改変し、かつ/または
    それによって前記外因性の成長因子およびサイトカインも前記血清も前記フィーダー層も不在下の基本培地中で増殖する能力を有する細胞系を得る、工程
    を含む、鳥類細胞系を得るための方法。
  8. 工程b)において、培養培地が、不活性化されたフィーダー層の漸次的離脱によりさらに改変され、且つ得られた細胞系が、成長因子および不活性化されたフィーダー層の不存在下の基本培地中で増殖できる、請求項7記載の方法
  9. a)目的のウイルスのウイルス粒子を鳥類細胞系由来の細胞に接種する工程;および
    b)前記ウイルスを複製するために前記細胞を培養する工程
    を含む、請求項1〜6のいずれか一項記載の鳥類細胞系においてウイルスを生成するための方法。
  10. 前記ウイルスが、アデノウイルス、ヘパドナウイルス、ヘルペスウイルス、オルソミクソウイルス、パポバウイルス、パラミクソウイルス、ピコルナウイルス、ポックスウイルス、レオウイルス、およびレトロウイルスからなる群より選択される、請求項9記載の方法。
  11. 前記ウイルスがポックスウイルスである、請求項9記載の方法。
  12. 前記ウイルスがアビポックスウイルスである、請求項9記載の方法。
  13. 前記ウイルスがオルソミクソウイルスである、請求項9記載の方法。
  14. 前記ウイルスがパラミクソウイルスである、請求項9記載の方法。
  15. 細胞系がポリペプチドを生成するように遺伝的に修飾されている、ポリペプチドの生成のための、請求項1〜6のいずれか一項記載の鳥類細胞系の使用。
  16. ウイルスの生成のための、請求項1〜6のいずれか一項記載の鳥類細胞系の使用。
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