JP5784461B2 - 慣性駆動アクチュエータ - Google Patents
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Description
このため、圧電素子102の振動に伴い振動部材103が軸方向に振動する。移動体104にも2つの穴が設けられており、振動部材103がその穴に挿入されている。更に移動体104には下方から板ばね105が取り付けられており、板ばね105に設けられている突起部が振動部材103に押付けられている。このように板ばね105による押圧によって、移動体104と振動部材103は互いに摩擦結合されている。
第1の方向と第1の方向とは逆の第2の方向に微小変位を発生する変位手段と、
変位手段の微小変位によって往復運動する振動基板と、
磁界を発生する第1の磁界発生手段と、
振動基板の平面上に配置され、第1の磁界発生手段が発生するN極とS極の磁束を所定の位置に集中させる第1のヨークを有する移動子と、
振動基板の移動子に対向した向きと反対側に第2のヨークと、を有し、
振動基板よりも外側で第1のヨークと、第2のヨークの端部が対向することで、移動子の駆動方向に垂直な方向の動きを機械的に規制し、
第1の磁界発生手段から発生する磁界を制御することによって、移動子と振動基板の間に働く摩擦力を制御し、移動子を駆動することを特徴とする。
第1実施形態に係る慣性駆動アクチュエータを図1に示す。図1(a)は慣性駆動アクチュエータの上面図、図1(b)は側面図、図1(c)は図1(a)におけるA−Aで示す位置における断面図である。
移動子10は、振動基板4の平面上に配置され、コイル11(第1の磁界発生手段)が発生するN極とS極の磁束を所定の位置に集中させる第1のヨーク9の機能を有する。
また、コイル11の周囲には、コイル11が発生する磁束がN極、S極ともに集中するように、コイル11が発生する磁束を誘導する第2のヨーク12、22(磁束誘導部材)が形成されている。ここで、コイル11を巻きつけるための部材は、第2のヨーク12の機能を兼用している。
そして、コイル11(第1の磁界発生手段)と永久磁石21(第2の磁界発生手段)のうち少なくとも1つの発生手段から発生する磁界を制御することによって、移動子10と振動基板4の間に働く摩擦力を制御し、移動子10を駆動する。
また、図1(c)に示した構成に対して、図1(d)に示すような断面構成とすることもできる。図1(d)に示す慣性駆動アクチュエータ150は、永久磁石21を有していない。このため、簡易な構成となり、移動子10は、振動基板4に対して、重力により載置される状態となる。
ここで、コイル11の両側には第2のヨーク22が配置されている。そのため、コイル11で発生した磁束の外部への漏れを、第2のヨーク22によって抑えることができる。
第2のヨーク22の中央下部P3にはN極が集中する。第2のヨーク22の2つの上端部P4にはS極が集中する。
それに対向し、移動子10では、第1のヨーク9の中央部P5には逆極性であるS極が誘起される。また、移動子10の2つの両端部P6にはN極が集中する。
その結果、移動子10に対して紙面下側に向かって、強い磁気吸着力が発生する。
更に、本実施形態の慣性駆動アクチュエータ100では、ヨークを用いていることから、外部への磁束漏れを抑制できる。これにより、磁気吸着力や磁気反発力を効率よく発生させることができるため、移動子10を効率よく移動あるいは駆動できる。
また、図1(c)に示した構成に対して、図1(d)に示すような断面構成とすることもできる。図1(d)に示す慣性駆動アクチュエータ150は、永久磁石21を有していない点が上述の第1実施形態と異なる。このため、移動子10は、振動基板4に対して、重力により載置される状態となる。
次に、第2実施形態に係る慣性駆動アクチュエータ140について説明する。
図2(a)は、慣性駆動アクチュエータ140の断面図である。第1実施形態の慣性駆動アクチュエータ100と同じ構成については同一の番号を付し、重複する説明は省略する。
また、第2のヨーク22については、底部に配置されている永久磁石21を覆う形状を有している。第2のヨーク22の側面部分は、矩形形状の永久磁石21の上端部まで形成されている。
次に、第3実施形態に係る慣性駆動アクチュエータ160について説明する。
図2(b)は慣性駆動アクチュエータ160の断面図である。第1実施形態の慣性駆動アクチュエータ100と同じ構成については同一の番号を付し、重複する説明は省略する。
また、第2のヨーク22については、永久磁石21の底部に設けられている板状部材である。
更に、本実施形態の慣性駆動アクチュエータ160では、ヨークを用いていることから、外部への磁束漏れを抑制できる。これにより、磁気吸着力や磁気反発力を効率よく発生させることができるため、移動子10を効率よく移動あるいは駆動できる。
第4実施形態の慣性駆動アクチュエータを図3(a)、(b)に示す。図3(a)は慣性駆動アクチュエータ200の側面図、図3(b)は図3(a)におけるA−Aで示す位置における断面図である。
本実施形態の基本的な構成は、上述した第2実施形態(図2(a))と同じである。第2実施形態の慣性駆動アクチュエータと同じ構成については同一の番号を付し、重複する説明は省略する。
第5実施形態の慣性駆動アクチュエータを図4に(a)、(b)に示す。図4(a)は慣性駆動アクチュエータ300の側面図、図4(b)は図4(a)におけるA−Aで示す位置における断面図である。第1実施形態の慣性駆動アクチュエータと同じ構成については同一の番号を付し、その説明は省略する。なお、配線の図示は省略している。
次に、第6実施形態に係る慣性駆動アクチュエータ400について説明する。
図5(a)は慣性駆動アクチュエータ400の側面図、図5(b)は図5(a)におけるA−Aで示す位置における断面図である。第1実施形態の慣性駆動アクチュエータ100と同じ構成については同一の番号を付し、その説明は省略する。
なお、圧電素子3と、振動基板40とを連結する構成例の詳細に関しては、後述する。
ただし、本実施形態においては、第2実施形態の振動基板4を有していない点が上述した第2実施形態と異なる。代わりに、振動基板40は、コイル11、永久磁石21と第2のヨーク12、22で構成されている。振動基板40は、第2実施形態の固定子20と同様の役割をし、振動基板4の役割も果たす。
図6(c)の構成のさらなる効果として、振動する際に上述の図6(a)、図6(b)の構成と比べて、振動方向に対して垂直に働く磁石の吸着力がないため、圧電素子3は小さい力でコイル11と永久磁石21とヨーク22を振動させることが出来る。
図7は、例えば、第1実施形態の慣性駆動アクチュエータ100を駆動するときの駆動方法を示している。図7において、横軸は時間を示し、縦軸は圧電素子3の変位を示している。図1(b)において、圧電素子3が紙面左方向に伸びた場合を正としている。
次に、第7実施形態に係る慣性駆動アクチュエータ500について説明する。
図8(a)は、慣性駆動アクチュエータ500の側面図、図8(b)は上面図、(c)は断面図である。また、図8(a)、(b)、(c)は、第5実施形態の慣性駆動アクチュエータ500を駆動するときの駆動方法を示している。
移動子10aの吸引力を変化させるときはコイル11aを使用する。移動子10bの吸引力を変化させるときはコイル11bを使用する。
4、40 振動基板
9 ヨーク
10、10a、10b 移動子
11、11a、11b コイル
12、12a、12b 第1のヨーク
20 固定子
21 永久磁石
22 ヨーク
40 振動基板
41 非磁性部
42 磁性部
100、120、140、200、300、400、500 慣性駆動アクチュエータ
101 支持部材
102 圧電素子
103 振動部材
104 移動体
105 板ばね
Claims (11)
- 第1の方向と前記第1の方向とは逆の第2の方向に微小変位を発生する変位手段と、
前記変位手段の前記微小変位によって往復運動する振動基板と、
磁界を発生する第1の磁界発生手段と、
前記振動基板の平面上に配置され、前記第1の磁界発生手段が発生するN極とS極の磁束を所定の位置に集中させる第1のヨークを有する移動子と、
前記振動基板の前記移動子に対向した向きと反対側に第2のヨークと、を有し、
前記振動基板よりも外側で前記第1のヨークと、前記第2のヨークの端部が対向することで、前記移動子の駆動方向に垂直な方向の動きを機械的に規制し、
第1の磁界発生手段から発生する磁界を制御することによって、前記移動子と前記振動基板の間に働く摩擦力を制御し、前記移動子を駆動することを特徴とする慣性駆動アクチュエータ。 - 前記第1の磁界発生手段から発生する磁界とは別に、前記移動子が前記振動基板に対向した方向に磁気吸引力または磁気反発力が働くように磁界を発生する第2の磁界発生手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の慣性駆動アクチュエータ。
- 前記第1の磁界発生手段が電磁コイルであることを特徴とする請求項1または2に記載の慣性駆動アクチュエータ。
- 前記第2の磁界発生手段が永久磁石であることを特徴とする請求項2に記載の慣性駆動アクチュエータ。
- 前記変位手段が圧電素子であることを特徴とする請求項1または2に記載の慣性駆動アクチュエータ。
- 前記振動基板が非磁性体であることを特徴とする請求項1または2に記載の慣性駆動アクチュエータ。
- 前記振動基板が非磁性部と磁性部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の慣性駆動アクチュエータ。
- 前記振動基板は、少なくとも一部が前記第1の磁界発生手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の慣性駆動アクチュエータ。
- 前記振動基板は、少なくとも一部が前記第2の磁界発生手段を有することを特徴とする請求項2に記載の慣性駆動アクチュエータ。
- 前記振動基板は、前記第2のヨークの機能を兼用することを特徴とする請求項1または2に記載の慣性駆動アクチュエータ。
- 前記移動子が永久磁石を有することを特徴とする請求項1または2に記載の慣性駆動アクチュエータ。
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