JP5269009B2 - 駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、摩擦摺動面を有し、高周波微小振動によって摺動面の摩擦力を制御する駆動装置に関する。
精密位置決めテーブルの支持機構部における摩擦は移動性能に大きく影響を与えることから、一般に、支持機構部の摩擦力をできるだけ排除した駆動装置が採用されている。
一方、摩擦摺動面の摩擦を積極的に活用し、小型で単純な機構でありながら、サブミクロンの精密位置決めを実現できる微小移動装置が既に提案されている。これは、電磁反発力や圧電素子の急速変形を利用した微小移動装置で、いわゆる「インパクト機構」と呼ばれている。このインパクト機構は小型単純構造で微小ステップ移動が可能であり、この長所に着目して、例えば、精密位置決めテーブルやマイクロマニピュレータ等が提案されている。
さらに、高周波微小振動を付与することによって摩擦力が低下する現象を利用した各種応用例が既に提案されており、一部、位置決め装置への適用例も見られる。例えば、超音波振動利用による摩擦低減効果を用いた駆動装置が知られている。
特開昭63−299785号公報 特開2005−256954号公報
しかしながら、近年の精密位置決めテーブルに求められる要求仕様は、単に高精度化や高速化と言った単一項目に限定されたものばかりではなく、一台の駆動装置で高速性,高整定性,高安定性,精密位置決めを達成しつつ、一つ一つが更なる高いレベルでの実現を求めるものである。
先に、支持機構部の摩擦力をできるだけ排除した駆動システムが多く採用されている旨を述べたが、その多くは静圧空気軸受を用いた構成であり、精密位置決めの観点では優れた特性を示すが、高速性や高整定性,高安定性の観点では必ずしも満足するものではなかった。さらに、駆動装置は大きく、高価なものとなっていた。
インパクト機構は小型単純構造のため、小さな装置で低コストであり、極めて精度の高い精密位置決めシステムを実現できる。高整定性と高安定性の観点でも優れた特性を示す。その反面、駆動原理から移動形態は微小ステップ移動であり、高速性の観点で必ずしも満足するものではなかった。
超音波振動利用による軸受機構の摩擦低減については、摩擦低減効果による精密位置決めと、摩擦摺動効果による高整定性,高安定性の観点で優れた特性を示すが、摩擦摺動効果がマイナス影響として作用する高速性については、その具体的対処法に関する提案がこれまで見当たらず、具体的な構成と駆動方法の考案が待たれていた。
そこで、本発明の一実施形態は、高速性,高整定性,高安定性,精密位置決めを達成しつつ、小型化を図ることのできる駆動装置を提供することにある。
本実施形態の駆動装置は、第1摺動面を有し前記第1摺動面に沿って直動自在に可動する可動部と、振動を発生する振動発生部と、前記可動部の前記第1摺動面と当接する第2摺動面を有し前記振動発生部から発生された前記振動を前記第1および第2摺動面を介して前記可動部に伝達する振動伝達部と、前記振動伝達部を介して前記可動部に予圧力を付与する予圧力付与部と、前記振動伝達部に振動が与えられている時は、前記第1摺動面と前記第2摺動面との間の摩擦力より大きくなるように、また、前記振動伝達部に振動が与えられていない時は、前記摩擦力より小さくなるように、前記可動部を所定方向に駆動する駆動力を発生する駆動力発生部と、を備えている。
図1(a)、1(b)、1(c)は、第1実施形態による駆動装置を示す断面図。 第1実施形態に係る電磁石の作用を説明する図。 第1実施形態に係る電磁石の作用を説明する図。 第1実施形態の動作の第1具体例を示すタイミングチャート。 第1実施形態の動作の第2具体例を示すタイミングチャート。 第1実施形態の動作の第3具体例を示すタイミングチャート。 第1実施形態の第1変形例による駆動装置を示す断面図。 第1実施形態の第2変形例による駆動装置を示す断面図。 図9(a)、9(b)は、第2実施形態による駆動装置を示す断面図。 第2実施形態に係る電磁石の作用を説明する図。 第2実施形態に係る電磁石の作用を説明する図。 図12(a)、12(b)は、第2実施形態の第1変形例による駆動装置を示す断面図。 図13(a)、13(b)は、第2実施形態の第2変形例による駆動装置を示す断面図。 図14(a)、14(b)、14(c)は、第2実施形態の第3変形例による駆動装置を示す断面図。 図15(a)、15(b)、15(c)は、第2実施形態の第4変形例による駆動装置を示す断面図。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
一実施形態の駆動装置は、第1摺動面を有し前記第1摺動面に沿って直動自在に可動する可動部と、振動を発生する振動発生部と、前記可動部の前記第1摺動面と当接する第2摺動面を有し前記振動発生部から発生された前記振動を前記第1および第2摺動面を介して前記可動部に伝達する振動伝達部と、前記振動伝達部を介して前記可動部に予圧力を付与する予圧力付与部と、前記振動伝達部に振動が与えられている時は、前記第1摺動面と前記第2摺動面との間の摩擦力より大きくなるように、また、前記振動伝達部に振動が与えられていない時は、前記摩擦力より小さくなるように、前記可動部を所定方向に駆動する駆動力を発生する駆動力発生部と、を備えている。
(第1実施形態)
第1実施形態による駆動装置を図1(a)、1(b)、1(c)に示す。図1(a)は、図1(b)に示す切断線A−Aで切断した断面図、図1(b)は、図1(a)に示す切断線B−Bで切断した断面図、図1(c)は、図1(a)に示す切断線C−Cで切断した断面図である。
本実施形態の駆動装置1は、静止ベース3に設置され、図1(a)の左右方向に対して直動自在に可動する可動部2と、この可動部2の摺動面2aと当接し滑り摺動する振動摺動面4aを有し振動を伝達する振動伝達部4と、この振動伝達部4を介して可動部2に予圧力を付与する電磁石5と、振動伝達部4に連結部材10を介して連結され、振動伝達部4に振動を与える圧電素子6と、可動部2を振動摺動面4aに沿って可動するための推力を発生させるリニアモータ7と、を備えている。また、振動伝達部4は、電磁石5の摺動面5aと当接し滑り摺動する振動摺動面4bを有している。振動伝達部4は、これらの振動摺動面4a,4bを介して、可動部2と電磁石5とを磁気的に連結する磁路を構成する振動継鉄部8a,8bと、これら振動継鉄部8a,8bの間に配置され、振動継鉄部8a,8bの方向に沿って着磁された永久磁石9とを更に備えている。なお、本実施形態においては、可動部2は、振動継鉄部8a,8bとは摺動するが、永久磁石9とは摺動しない構成となっている。すなわち、可動部2と、永久磁石9との間には空洞が設けられる構成となっている。
また、振動継鉄部8a,8bと永久磁石9との一端が非磁性体からなる連結部材10を介して圧電素子6と連結され、圧電素子6の他端は静止ベース3に固定されている。本実施形態においては、図1(c)に示すように圧電素子6が2個であったが、これに限定されるものではなく、1個であってもよく、また3個以上であってもよい。振動発生に適した個数、形状および大きさの圧電素子6を用いることができる。なお、可動部2は、振動伝達部4に対向する側に図示しない磁気継鉄部を有している。
永久磁石9による磁束φ1は、永久磁石9→振動継鉄部8a→可動部2の図示しない磁気継鉄部→振動継鉄部8b→永久磁石9を磁路とする閉ループを構成し、これにより、可動部2と振動伝達部4との間に磁気吸引力が発生され、振動伝達部4から予圧力が可動部2に付与される構成となっている。同様に、永久磁石9による磁束φ2は、永久磁石9→振動継鉄部8a→電磁石5のヨーク→振動継鉄部8b→永久磁石9を磁路とする閉ループを構成し、これにより電磁石5と振動伝達部4との間に磁気吸引力が発生されて、電磁石5から予圧力が振動伝達部4に付与される。なお、永久磁石9の配置について、図1(b)の左端がN極,右端がS極となっているが、これに限定されるものではなく、逆にしても良い。
可動部2は、振動摺動面4aと略平行な方向に推力(駆動力)を発生させるリニアモータ7の可動子11を更に備え、この可動子11とペアをなすリニアモータ7の静止体12が静止ベース3に配置されている。すなわち、このリニアモータ7は可動部2を振動摺動面4aと略平行な方向に駆動する。リニアモータ7は公知の方式によるものが利用でき、方式に限定されるものではない。一例として、ボイスコイルモータ(VCM)の方式を用いることができる。つまり、可動子11は空芯コイルを構成し、静止体12は磁気回路を構成している。静止体12が作る磁束φ3と空芯コイルの励磁電流により、フレミングの左手の法則に従って、推力が得られる。VCMは、励磁電流に対して推力が比例関係にあるので、操作性や制御性の面で優れた特徴を有している。また、推力が位置によらず安定しており、連続的に発生するので、一定の推力を付与する手段として、本実施形態の駆動装置に好適である。
次に、本実施形態の駆動装置1に係る電磁石5の作用を図2および図3を参照して説明する。図2および図3は、本実施形態の駆動装置1を図1(a)に示す切断線B−Bで切断した断面図である。
電磁石5は、制御コイル13を備えた、例えば馬蹄形状の電磁石である。図示しない電磁石ドライバによって制御コイル13に電流が印加されると、電磁石5には電流の流れる向きによって磁束φ4または磁束φ5が生成される。図2に示す磁束φ4は、電磁石ヨーク→振動継鉄部8a→可動部2の図示しない磁気継鉄部→振動継鉄部8b→電磁石ヨークを磁路とする閉ループを構成し、可動部2と振動伝達部4との間に磁気吸引力を発生させ、かつ、電磁石5と振動伝達部4との間に磁気吸引力を発生させる。これにより、各部間に予圧力を付与するものである。ここで、磁束φ4は、永久磁石9の磁束φ1と磁束φ2との重ね合わせにより、次の作用を受ける。つまり、可動部2の摺動面2aと振動摺動面4aとの間の予圧力(以後、第2予圧力と記す)は、磁束φ1と磁束φ4が強め合う方向にあるので、永久磁石9の磁束φ1による予圧力に比べて増加する。
一方、電磁石5の摺動面5aと振動摺動面4bとの間の予圧力(以後、第1予圧力と記す)は、磁束φ2と磁束φ4が弱め合う(相殺する)方向にあるので、永久磁石9の磁束φ2による予圧力に比べて低下する。
図3に示す磁束φ5は、磁束φ4と逆向きの方向にあり、電磁石5の制御コイル13への励磁電流の正負方向を替えることで実現できる。磁束φ5は、電磁石ヨーク→振動継鉄部8b→可動部2の図示しない磁気継鉄部→振動継鉄部8a→電磁石ヨークを磁路とする閉ループを構成し、第1および第2予圧力を付与するものである。ここで、第2予圧力は、磁束φ1と磁束φ5が弱め合う(相殺する)方向にあるので、永久磁石9の磁束φ1による予圧力に比べて低下する。
これに対して、第1予圧力は、磁束φ2と磁束φ5が強め合う方向にあるので、永久磁石9の磁束φ2による予圧力に比べて増加する。以上により、電磁石5の制御コイル13への励磁電流を調整することによって、第1および第2予圧力を能動的で連続的に調整できることがわかる。
次に、本実施形態による駆動装置1の動作の第1具体例について図4を参照して説明する。図4は各部の操作信号、駆動力、および移動距離のタイミングチャートである。電磁石5の制御コイル13への励磁電流の操作信号14をゼロとし、永久磁石9の磁束φ1と磁束φ2によって発生する磁気吸引力により第1および第2予圧力を付与する。ここで、第1および第2予圧力は略等しくなるように設計することが望ましい。また、圧電素子6を作動させる圧電ドライバ(図示せず)には、圧電素子に振動変位を発生させるための操作信号16が入力され、振動伝達部4に振動を与える。上述のように、圧電素子6を作動し、振動伝達部4に振動が与えられている時は、可動部2の摺動面2aにおける摩擦力fFR_ONより大きくなるように、また、振動伝達部4に振動が与えられていない時は、摩擦力fFR_OFFより小さくなるように、リニアモータ7の操作信号15を調整して推力(駆動力)fLMを可動部2に付与する。これにより、振動伝達部4に振動が与えられている時は、つまり、圧電素子6が作動し振動している時は、図4に示すα(=fLM−fFR_ON>0)が正味駆動力となって可動部2を駆動し、振動伝達部4に振動が与えられていない時は、つまり、圧電素子6が作動を停止している時は、可動部2が停止状態となる。
そして、圧電素子6の作動状態が振動(ON)と停止(OFF)を繰り返す間欠動作となるように操作信号16を周期的に変化させると、可動部2は移動状態17aと停止状態17bを繰り返す間欠駆動17を実現することができる。
このように、可動部2の移動17aと停止17bの各動作を圧電素子6により制御しているので、圧電素子の高速度応答性の特徴を生かして、間欠周期の短い高速間欠駆動が実現できる。
さらに、可動部2の移動17aと停止17bの各動作は、摺動面2aの摩擦力の変化によって実現しているので、可動部2は摩擦による大きなダンピング効果を受動的に得ることが可能となるため、停止動作の整定性向上や停止時の安定性向上が期待できる。また、制御系によってダンピングを付与する従来構成に比べて、センサや制御回路が不要であるため、装置の小型化が図られる。よって、簡便な機器システムでありながら、開ループ制御系での高速な微小間欠駆動を容易に実現できる。
次に、本実施形態による駆動装置1の動作の第2具体例について図5を参照して説明する。この第2具体例の動作は、図5に示すように、圧電素子6の操作信号16に同期させて、電磁石5の操作信号14を周期的に変化させたものである。つまり、圧電素子6を作動し、振動伝達部4に振動が与えられている時は、電磁石5の操作信号14を負の値とし、図3に示す磁束φ5を生成する。これにより、第2予圧力は、磁束φ1と磁束φ5が弱め合う(相殺する)方向にあるので、可動部2の摺動面2aにおける摩擦力fFR_ONが更に低下し、図4に示す正味駆動力αに比べて大きな正味駆動力β(=fLM−fFR_ON>0)を得ることができる。この結果、可動部2の更なる高速化が期待できる。
次に、本実施形態による駆動装置1の動作の第3具体例について図6を参照して説明する。この第3具体例の動作は、図6に示すように、圧電素子6の操作信号16と電磁石5の操作信号14に同期させて、リニアモータ7の操作信号15を周期的に変化させたものである。つまり、圧電素子6を作動し、振動伝達部4に振動が与えられている時は、リニアモータ7の操作信号15を大きくして推力fLMを増加し、振動伝達部4に振動が与えられていない時は、リニアモータ7の操作信号15を小さくして推力fLMを下げる。これにより、図5に示す正味駆動力βに比べて大きな正味駆動力γ(=fLM−fFR_ON>0)を得ることができる。この結果、可動部2の更なる高速化が期待できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、高速性,高整定性,高安定性,精密位置決めを達成しつつ、小型化を図ることが可能な駆動装置を提供することができる。
なお、図1〜図3では、可動部2の摺動面2aと振動摺動面4a,4bおよび電磁石5の摺動面5aが平面的な形状であるように示したが、これに限定されるものではなく、各構成要素が上述した作用を得る範囲において、変形した構成を用いても構わない。例えば、上記の各摺動面を可動部2の移動方向に対して垂直な面でV字形状としても良い。これを変形例として図7および図8を参照して説明する。
(第1変形例)
図7は、第1実施形態による駆動装置の第1変形例を示す断面図である。この第1変形例の駆動装置1Aは、第1実施形態の駆動装置1における、可動部2、振動継鉄部8a,8b、および電磁石5を、可動部20、振動継鉄部80a,80b、および電磁石50にそれぞれ置き換えた構成となっている。
第1実施形態による駆動機構1は、可動部2の摺動面2aと、振動摺動面4a,4bおよび電磁石5の摺動面5aが、可動部2の移動方向に対する垂直な面において略直線上に配置された構造となっている(図1(b)参照)。すなわち、可動部2の摺動面2aと、振動摺動面4a,4bおよび電磁石5の摺動面5aが、可動部2の移動方向および鉛直方向に略垂直な平面に対して平行になっている。
これに対して、第1変形例による駆動装置1Aは、各摺動面2a,4a,4b,5aがV字形状となっている。すなわち、可動部20の摺動面2aと、振動摺動面4a,4bおよび電磁石50の摺動面5aが、可動部20の移動方向および鉛直方向に略垂直な平面に対して傾いている。つまり、駆動装置1Aの振動継鉄部80a、80bにおけるそれぞれの振動摺動面4a,4bが互いに180度より大きいか、若しくは小さく設けられている。そして、振動摺動面4aと当接し滑り摺動する形状に可動部20の摺動面2aが設けられていると共に、振動摺動面4bと当接し滑り摺動する形状に電磁石50の摺動面5aが設けられている。
第1実施形態の駆動装置1における構成では、可動部2が振動摺動面4aの面内において自在に移動可能なものであるから、精密位置決めが必要な用途においては、駆動したい方向以外の自由度を拘束するために、図示しないガイド機構が別途必要となる場合がある。しかし、この第1変形例による駆動装置1Aにおける構成では、外部設置のガイド機構を用いずに駆動すべき方向以外の自由度を拘束することができるので、外部設置のガイド機構を排除し、駆動装置のより一層の小型化が図られ、精密な位置決め特性の実現が期待できる。
(第2変形例)
図8は、第1実施形態による駆動装置の第2変形例を示す断面図である。この第1変形例の駆動装置1Bは、第1実施形態の駆動装置1における、可動部2を可動部21に置き換えるとともに、摺動部材82a,82b、83a、83bを新たに設けた構成となっている。
摺動部材82a,82bは振動継鉄部8a,8bに固定されている。そして、摺動部材82a,82bには、可動部21の摺動面2aと当接し滑り摺動する振動摺動面4aが設けられている。また、この摺動部材83a,83bは電磁石5に固定されている。摺動部材83a,83bには振動摺動面4bと当接し滑り摺動する摺動面5aが設けられている。さらに、各摺動面2a,4aが可動部21の移動方向に対する垂直な面でV字形状を構成している。
永久磁石9の磁束φ1,φ2による磁気吸着力により、電磁石5、振動伝達部4、および可動部21は摺動部材82a,82b,83a,83bを介して一体的に連結されているので、振動継鉄部8a,8bと、可動部21および電磁石5との間には、所定の空隙が設けられており、各磁極部での機械的な摺動はない。
なお、第1実施形態および第1変形例の駆動装置1、1Aでは、各部の磁極面を摺動面としたが、電磁石5等の磁極材料(表面処理材料を含む)と摺動面の材料(摺動板とその表面処理材料を含む)が必ずしも最適に一致するものではなく、とくに、長寿命化や精密位置決めが強く求められる用途では設計自由度が不足し、満足する性能を達成できない場合がある。
しかし、第2変形例の駆動装置1Bの構成によれば、電磁石5等の磁極材料(表面処理材料を含む)と摺動面の材料(摺動部材82a,82b,83a,83b)を個別に設計することができるので、設計の自由度が高められ、装置の最適化を図ることができる。なお、第2変形例においては、摺動部材82a,82bが振動継鉄部8a,8bに固定され、摺動部材83a,83bが電磁石5に固定されているような構成となっているが、これに限定されるものではなく、摺動部材82a,82bが可動部21に固定され、摺動部材83a,83bが振動継鉄部8a,8bに固定された構成としても良い。また、摺動面2a,4aが可動部21の移動方向に対する垂直な面でV字形状を構成しているように記載したが、略平行な構成とすることもできる。摺動面4b,5aが移動方向に対する垂直な面で略平行となるように記載したが、V字形状の構成とすることもできる。
また、図4〜図6では、圧電素子6の操作信号16が矩形波の形状であるように示したが、これに限定されるものではなく、正弦波,三角波,ノコギリ波,ユーザによる任意波形の何れかが選択できる。周波数と振幅は、圧電素子6の仕様と機構構造系の機械特性および圧電ドライバの仕様を考慮して決定されるが、異音発生の観点から超音波領域での周波数設定が望ましい。圧電素子6が積層タイプの場合などは、必要に応じてオフセット値を設定し、プラス信号のみの操作信号とするのが良い。さらに、圧電素子6の振動(ON)と停止(OFF)を繰り返す間欠動作について、デュティ比を50%であるように示したが、これに限定されるものではなく、任意に定めて良い。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態による駆動装置を図9(a)、9(b)、図10、図11に示す。図9(a)は、図9(b)に示す切断線A−Aで切断した断面図、図9(b)は、図9(a)に示す切断線B−Bで切断した断面図である。図10および図11は図9(a)の破線で示す部分Qにおける一部拡大図であって第2実施形態に係る電磁石の作用を説明する図。
第2実施形態による駆動装置100は、x軸(回転軸)の回りに回動自在に可動し本体部102および摺動部102を有する可動部102と、静止ベース103に設置されて可動部102を回転支持する軸受150a、150bと、可動部102の摺動部102の摺動面102aと当接し滑り摺動する振動摺動面104aを備えた環状の振動伝達部104と、振動伝達部104を介して可動部102の摺動部102に予圧力を付与する電磁石105と、振動伝達部104に連結され、振動伝達部104に振動を与える圧電素子106と、可動部102をx軸の回りに可動するためのトルクを発生させる回転モータ107と、を備えている。本体部102および摺動部102は、本体部102と摺動部102との間の第1接続部102によって接続され、一体となって回転する。また、摺動部102および回転モータ107の可動子111は、摺動部102と回転モータ107の可動子111との間の第2接続部102によって接続され、一体となって回転する。そして、可動部102は、第1接続部102において軸受150aによって回転支持され、第2接続部102において軸受150bによって回転支持される。
また、振動伝達部104は、電磁石105の摺動面105aと当接し滑り摺動する振動摺動面104bを有している。そして、振動伝達部104は、これら振動摺動面104a,104bを介して、可動部102と電磁石105とを磁気的に連結する磁路を構成する環状の振動継鉄部108a,108bと、振動継鉄部108aが内周面に、振動継鉄部108bが外周面にそれぞれ配置されるように、半径方向に沿って着磁された環状の永久磁石109と、を更に備えている。本実施形態においては、振動伝達部104は、外周に配置された振動継鉄部108bによって可動部102の摺動部102および電磁石105と摺動するように構成され、振動継鉄部108aによって可動部102の摺動部102および電磁石105とは摺動しなしように構成されている。そして、x軸に垂直な面でかつ静止ベース103に略平行な位置において、振動継鉄部108bの外周部が2つの圧電素子106と連結され、圧電素子106の他端は静止ベース103に固定されている(図9(b))。
永久磁石109による磁束φ6は、永久磁石109→振動継鉄部108a→可動部102→振動継鉄部108b→永久磁石109を磁路とする閉ループを構成し、可動部102と振動伝達部104との間に磁気吸引力を発生させ、予圧力を付与する構成となっている。同様に、永久磁石109による磁束φ7は、永久磁石109→振動継鉄部108a→電磁石105のヨーク→振動継鉄部108b→永久磁石109を磁路とする閉ループを構成し、電磁石105と振動伝達部104との間に磁気吸引力を発生させ、予圧力を付与している。なお、本実施形態においては、図9(a)に示すように、永久磁石109の配置について、内周面がN極,外周面がS極となっているが、これに限定するものではなく、逆にしても良い。
可動部102は、x軸回りにトルクを発生させる回転モータ107の可動子111と一体となって回転する。回転モータ107は公知の方式によるものが利用でき、方式に限定されるものではない。一例として、DCモータの方式を用いることができる。DCモータは直流電流を励磁すれば容易にトルクが得られるので、操作性等の面で優れた特徴を有している。電磁石105は、制御コイル113を備えた円筒形状の電磁石である。
図示しない電磁石ドライバによって制御コイル113に電流が印加されると、電流のながれる向きに応じて電磁石105には磁束φ8または磁束φ9が生成される(図10、図11参照)。図10に示す磁束φ8は、電磁石ヨーク→振動継鉄部108a→可動部102→振動継鉄部108b→電磁石ヨークを磁路とする閉ループを構成し、可動部102と振動伝達部104との間に磁気吸引力を発生させ、かつ、電磁石105と振動伝達部104との間に磁気吸引力を発生させる。これにより、各部間に予圧力を付与するものである。ここで、磁束φ8は、永久磁石109の磁束φ6とφ7との重ね合わせにより、次の作用を受ける。つまり、可動部102の摺動面102aと振動摺動面104aとの間の予圧力(以後、第4予圧力と記す)は、磁束φ6と磁束φ8が強め合う方向にあるので、永久磁石109の磁束φ6による予圧力に比べて増加する。
一方、電磁石105の摺動面105aと振動摺動面104bとの間の予圧力(以後、第3予圧力と記す)は、磁束φ7と磁束φ8が弱め合う(相殺する)方向にあるので、永久磁石109の磁束φ7による予圧力に比べて低下する。
図11に示す磁束φ9は、磁束φ8と逆向きの方向にあり、電磁石105の制御コイル113への励磁電流の正負方向を替えることで実現できる。磁束φ9は、電磁石ヨーク→振動継鉄部108b→可動部102→振動継鉄部108a→電磁石ヨークを磁路とする閉ループを構成し、第3および第4予圧力を付与するものである。ここで、第4予圧力は、磁束φ6と磁束φ9が弱め合う(相殺する)方向にあるので、永久磁石109の磁束φ6による予圧力に比べて低下する。
一方、第3予圧力は、磁束φ7と磁束φ9が強め合う方向にあるので、永久磁石109の磁束φ7による予圧力に比べて増加する。以上により、電磁石105の制御コイル113への励磁電流を調整することによって、第3および第4予圧力を能動的で連続的に調整することができることがわかる。
この第2実施形態の駆動装置100の動作については、直動と回動の違いはあるものの、既に述べた第1実施形態の駆動装置1と機能的な観点で略同じであるので、詳細は割愛する。ただし、振動伝達部104に回転変位の振動を与える方法が駆動装置1と若干異なるため、圧電素子106の動作について補足説明する。圧電素子106を2個1組とし、圧電素子106の作動状態が振動(ON)にある時は、1組の圧電素子106には互いに逆位相の操作信号16を入力する。つまり、図9(b)の右側に配置した圧電素子106には予め定めたオフセット量を基準にして更に伸ばす操作信号を与え、図9(b)の左側に配置した圧電素子106には縮める操作信号を与えることにより、振動伝達部104をx軸中心に左回りの回転変位を付与する。この操作信号の正負方向を交番的に切り替え作動して回転振動を発生し、図示しない正味駆動力にて可動部102を回転駆動するものである。
以上説明したように、第2実施形態も第1実施形態と同様に、高速性,高整定性,高安定性,精密位置決めを達成しつつ、小型化を図ることが可能な駆動装置を提供することができる。
(第1変形例)
次に、第2実施形態の第1変形例による駆動装置200を図12(a)、12(b)に示す。図12(a)は、図12(b)に示す切断線A−Aで切断した断面図、図12(b)は、図12(a)に示す切断線B−Bで切断した断面図である。
なお、図9(a)乃至図11に示した第2実施形態の駆動装置100と異なる部分についてのみ説明し、共通する部分については割愛する。駆動装置200は、x軸の回りに回動自在に可動する可動部102と、静止ベース103に設置され、可動部102を回転支持する軸受150a、150bと、可動部102の摺動面102aと当接し滑り摺動する振動摺動面204aを備えた環状の振動伝達部204と、振動伝達部204を介して可動部102に予圧力を付与する電磁石105と、振動伝達部204に連結され、振動伝達部204に振動を与える圧電素子106と、可動部102をx軸の回りに可動するためのトルクを発生させる回転モータ107と、を備えている。振動伝達部204は、電磁石105の摺動面105aと当接し滑り摺動する振動摺動面204bを更に有している。また、この振動伝達部204は、これら振動摺動面204a,204bを介して可動部102と電磁石105とを磁気的に連結する磁路を構成する環状の振動継鉄部208a,208bと、振動継鉄部208a,208bが、x軸方向において対向する両端面にそれぞれ配置され、x軸線方向に沿って着磁された環状の永久磁石209と、を備えている。振動継鉄部208bは可動部102の摺動部102および電磁石105と互いに摺動するように構成され、振動継鉄部208aは可動部102の摺動部102および電磁石105と摺動しないように構成されている。
永久磁石209による磁束φ6および磁束φ7は、駆動機構100の磁路構成と形が異なるが、機能的には全く等しく、得られる効果も同じである。電磁石105が生成する図示しない磁束φ8および磁束φ9を制御コイル113への励磁電流で調整することにより、第3および第4予圧力を能動的で連続的に調整できる。永久磁石209は、x軸線上に沿って着磁された環状体を形成しているので、半径方向に沿って着磁された駆動機構100の永久磁石109に比べて、低コスト化が期待できる。
(第2変形例)
次に、第2実施形態の第2変形例による駆動装置300を図13(a)、13(b)に示す。図13(a)は、図13(b)に示す切断線A−Aで切断した断面図、図13(b)は、図13(a)に示す切断線B−Bで切断した断面図である。
なお、図9(a)乃至図11に示した第2実施形態の駆動装置100および図12(a)、12(b)に示した第1変形例の駆動装置200と異なる部分についてのみ説明し、共通する部分については割愛する。
この第2変形例の駆動装置300は、x軸回りに回動自在に可動する可動部102と、可動部102の摺動面102aと当接し滑り摺動する振動摺動面304aを備えた環状の振動伝達部304と、振動伝達部304を介して可動部102に予圧力を付与する電磁石105と、圧電素子106と、回転モータ107と、を備えている。振動伝達部304は、電磁石105の摺動面105aと当接し滑り摺動する振動摺動面304bを更に有している。また、振動伝達部304は、これら振動摺動面304a,304bを介して、可動部102と電磁石105とを磁気的に連結する磁路を構成する環状の振動継鉄部308a,308bと、これらの振動継鉄部308a,308bが両端面にそれぞれ配置され、x軸方向に沿って着磁された環状の永久磁石309と、を備えている。振動継鉄部308aは可動部102の摺動部102と摺動するように構成され、振動継鉄部308bは電磁石105と摺動するように構成されている。
永久磁石309による磁束φ6および磁束φ7は、第1実施形態の駆動機構100の磁路構成と形が異なるが、機能的には全く等しく、得られる効果も同じである。
なお、磁束φ6は、可動部102の摺動面102aを形成する円盤を、x軸線上に沿って貫通する磁路にて形成されているので、円盤の厚さを極めて薄く設計することができる。これは、円盤を貫通する磁路はx軸方向にのみ設ければ良く、磁気設計上、円盤の厚さは設計パラメータに含まれないためである。これにより、可動部2の慣性モーメントを低減し、応答性能の向上と共に、第2発生部の所要トルクを小さくして、装置全体の小型化を図ることができる。
(第3変形例)
次に、第2実施形態の第3変形例による駆動装置300Aを図14(a)、14(b)、14(c)に示す。図14(a)は、図14(b)に示す切断線A−Aで切断した断面図、図14(b)は、図14(a)に示す切断線B−Bで切断した断面図、図14(c)は、図14(a)に示す切断線C−Cで切断した断面図である。
なお、第2実施形態の第2変形例の駆動装置300と異なる部分についてのみ説明し、共通する部分については割愛する。
この第3変形例の駆動装置300Aは、第2変形例の駆動装置300とは、圧電素子106の連結位置を、外周面に設けられた振動継鉄部308bから内周面に設けられた振動継鉄部308aに変えるとともに圧電素子106の個数を2個から4個に変え、更に電磁石105に固定されて圧電素子106の一端と連結する圧電素子支持部材350を新たに設けた構成となっている。4個の圧電素子106は、振動継鉄部308aの外周の両端のそれぞれにおいて圧電素子支持部材350を挟んで上下に設けた構成となっている。このような構成としたことにより、上下に設けられた圧電素子のペアによってプッシュ・プル駆動を行うことにより、圧電素子106に作用する引張り応力を低減して圧電素子106の破損を防止することができる。
(第4変形例)
次に、第2実施形態の第4変形例による駆動装置400を図15(a)、15(b)、15(c)に示す。図15(a)は、図15(b)に示す切断線A−Aで切断した断面図、図15(b)は、図15(a)に示す切断線B−Bで切断した断面図、図15(c)は、図15(a)に示す切断線C−Cで切断した断面図である。
なお第2実施形態、第1乃至第2変形例の駆動装置100,200,300と異なる部分についてのみ説明し、共通する部分については割愛する。
この第4変形例の駆動装置400は、x軸回りに回動自在に可動する可動部102と、可動部102の摺動面102aと当接し滑り摺動する振動摺動面404aを備えた環状の振動伝達部404と、可動部102の摺動面102bと当接し滑り摺動する振動摺動面405aを備えた環状の電磁石405と、振動伝達部404に連結され、振動伝達部404に振動を与える圧電素子106と、電磁石405に連結され、電磁石405に振動を与える圧電素子406と、回転モータ107を備えている。そして、電磁石405は、振動伝達部404と可動部102の摺動面102a,102bを形成する円盤を、x軸方向に沿って貫通する磁路によって形成された磁束φ10により、各部間に電磁吸着力を発生し、予圧力を付与する。第2変形例の駆動装置300と同様に、可動部102の円盤は、円盤の厚さを極めて薄く設計することができる。圧電素子106を2個1組とし、圧電素子106の作動状態が振動(ON)にある時は、1組の圧電素子106には互いに逆位相の操作信号16を入力する。つまり、図15(b)の右側に配置した圧電素子106には予め定めたオフセット量を基準にして更に伸ばす操作信号を与え、図15(b)の左側に配置した圧電素子106には縮める操作信号を与えることにより、振動伝達部404をx軸中心に左回りの回転変位を付与する。また、圧電素子406を2個1組とし、圧電素子406の作動状態が振動(ON)にある時は、1組の圧電素子406には互いに逆位相の操作信号16を入力する。つまり、図15(c)の右側に配置した圧電素子406には予め定めたオフセット量を基準にして縮める操作信号を与え、図15(c)の左側に配置した圧電素子406には更に伸ばす操作信号を与えることにより、電磁石405をx軸中心に右回りの回転変位を付与する。この操作信号の正負方向を交番的に切り替え作動して互いに逆向きの回転振動を発生し、図示しない正味駆動力にて可動部102を回転駆動するものである。
圧電素子106,406によって互いに逆向きの回転振動を発生するように構成しているので、振動付与による摩擦低減作用を図りつつ、可動部に作用する振動力を相殺できるので、振動発生を抑制し、可動部の位置決め動作における更なる高速化が期待できる。
以上述べたように上記実施形態によれば、高速性,高整定性,高安定性,精密位置決めを達成しつつ、装置全体の小型化を図った駆動装置を提供することができる。つまり、摩擦力によって大きなダンピング特性を受動的に得ることができるので、停止動作の整定性向上や停止時の安定性向上が期待できる。また、可動部の残留振動を抑圧でき、高速な応答が期待できる。
このように、高速性,高整定性,高安定性,精密位置決めに係る駆動特性を全て達成しつつ、装置全体の小型化を図った駆動装置であるので、高速で高精度な位置決め装置が求められる分野、例えば、計測機器や加工機器,情報機器,その他幅広い分野の高速精密機器としての利用が期待できる。
実施形態は例示であり、発明の範囲はそれらに限定されない。
1 駆動装置
2 可動部
3 静止ベース
4 振動伝達部
5 電磁石
6 圧電素子
7 リニアモータ
8a 振動継鉄部
8b 振動継鉄部
9 永久磁石
100 駆動装置
102 可動部
103 静止ベース
104 振動伝達部
105 電磁石
106 圧電素子
108a 振動継鉄部
108b 振動継鉄部
109 永久磁石

Claims (11)

  1. 第1摺動面を有し前記第1摺動面に沿って直動自在に可動する可動部と、
    振動を発生する振動発生部と、
    前記可動部の前記第1摺動面と当接する第2摺動面を有し前記振動発生部から発生された前記振動を前記第1および第2摺動面を介して前記可動部に伝達する振動伝達部と、
    前記振動伝達部を介して前記可動部に予圧力を付与する予圧力付与部と、
    前記振動伝達部に振動が与えられている時は、前記第1摺動面と前記第2摺動面との間の摩擦力より大きくなるように、また、前記振動伝達部に振動が与えられていない時は、前記摩擦力より小さくなるように、前記可動部を所定方向に駆動する駆動力を発生する駆動力発生部と、
    静止ベースと、
    を備え、
    前記予圧力付与部は、前記振動伝達部と前記可動部との間を磁気的に連結する磁路を形成し、この磁路を通る閉ループ磁束により、磁気吸引力を利用して前記可動部に予圧力を付与することを特徴とする駆動装置。
  2. 静止ベースを更に備え、
    前記振動発生部は、一端が前記振動伝達部に連結され、他端が前記静止ベースに連結され、前記振動伝達部に前記振動を与える圧電素子を備えていることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  3. 第1摺動面を有し回転軸の周りに回動自在に可動する可動部と、
    振動を発生する振動発生部と、
    前記可動部の前記第1摺動面と当接する第2摺動面を有し前記振動発生部から発生された前記振動を前記第1および第2摺動面を介して前記可動部に伝達する振動伝達部と、
    前記振動伝達部を介して前記可動部に予圧力を付与する予圧力付与部と、
    前記振動伝達部に振動が与えられている時は、前記第1摺動面と前記第2摺動面との間の摩擦力より大きくなるように、また、前記振動伝達部に振動が与えられていない時は、前記摩擦力より小さくなるように、前記可動部を所定方向に駆動する駆動力を発生する駆動力発生部と、
    を備え、
    前記予圧力付与部は、前記振動伝達部と前記可動部との間を磁気的に連結する磁路を形成し、この磁路を通る閉ループ磁束により、磁気吸引力を利用して前記可動部に予圧力を付与することを特徴とする駆動装置。
  4. 静止ベースを更に備え、
    前記振動発生部は、一端が前記振動伝達部に連結され、他端が前記静止ベースに連結され、前記振動伝達部に前記振動を与える圧電素子を備えていることを特徴とする請求項3記載の駆動装置。
  5. 第1摺動面を有し回転軸の周りに回動自在に可動する可動部と、
    振動を発生する振動発生部と、
    前記可動部の前記第1摺動面と当接する第2摺動面を有し前記振動発生部から発生された前記振動を前記第1および第2摺動面を介して前記可動部に伝達する振動伝達部と、
    前記振動伝達部を介して前記可動部に予圧力を付与する予圧力付与部と、
    前記振動伝達部に振動が与えられている時は、前記第1摺動面と前記第2摺動面との間の摩擦力より大きくなるように、また、前記振動伝達部に振動が与えられていない時は、前記摩擦力より小さくなるように、前記可動部を所定方向に駆動する駆動力を発生する駆動力発生部と、
    を備え、
    前記可動部は、本体部と、前記本体部と一体となって形成され前記第1摺動面を有する摺動部と、を備え、
    前記振動伝達部は、外周側に配置され、前記第2摺動面を有し前記振動発生部から発生された前記振動を前記第1および第2摺動面を介して前記可動部に伝達する第1部分と、前記第1部分と一体となって内周側に形成された第2部分とを備えていることを特徴とする駆動装置。
  6. 第1摺動面を有し回転軸の周りに回動自在に可動する可動部と、
    振動を発生する振動発生部と、
    前記可動部の前記第1摺動面と当接する第2摺動面を有し前記振動発生部から発生された前記振動を前記第1および第2摺動面を介して前記可動部に伝達する振動伝達部と、
    前記振動伝達部を介して前記可動部に予圧力を付与する予圧力付与部と、
    前記振動伝達部に振動が与えられている時は、前記第1摺動面と前記第2摺動面との間の摩擦力より大きくなるように、また、前記振動伝達部に振動が与えられていない時は、前記摩擦力より小さくなるように、前記可動部を所定方向に駆動する駆動力を発生する駆動力発生部と、
    を備え、
    前記可動部は、本体部と、前記本体部と一体となって形成され前記第1摺動面を有する摺動部と、を備え、
    前記振動伝達部は、外周側に配置され、前記振動発生部から発生された前記振動を受ける第1部分と、前記第1部分と一体となって内周側に形成され、前記第2摺動面を有し前記振動を前記第1および第2摺動面を介して前記可動部に伝達する第2部分とを備えていることを特徴とする駆動装置。
  7. 第1摺動面を有し回転軸の周りに回動自在に可動する可動部と、
    振動を発生する振動発生部と、
    前記可動部の前記第1摺動面と当接する第2摺動面を有し前記振動発生部から発生された前記振動を前記第1および第2摺動面を介して前記可動部に伝達する振動伝達部と、
    前記振動伝達部を介して前記可動部に予圧力を付与する予圧力付与部と、
    前記振動伝達部に振動が与えられている時は、前記第1摺動面と前記第2摺動面との間の摩擦力より大きくなるように、また、前記振動伝達部に振動が与えられていない時は、前記摩擦力より小さくなるように、前記可動部を所定方向に駆動する駆動力を発生する駆動力発生部と、
    を備え、
    前記可動部は、本体部と、前記本体部と一体となって形成され前記第1摺動面を有する摺動部と、を備え、
    前記振動伝達部は、外周側に配置された第1部分と、前記第1部分と一体となって内周側に形成され、前記第2摺動面を有し前記振動発生部から発生された前記振動を前記第1および第2摺動面を介して前記可動部に伝達する第2部分とを備えていることを特徴とする駆動装置。
  8. 第1および第2摺動面を有し回転軸の周りに回動自在に可動する可動部と、
    振動を発生する第1および第2振動発生部と、
    前記可動部の前記第1および第2摺動面とそれぞれ当接する第3および第4摺動面を有し前記第1振動発生部から発生された前記振動を前記第1および第3摺動面を介して前記可動部に伝達するとともに前記第2振動発生部から発生された前記振動を前記第2および第4摺動面を介して前記可動部に伝達する振動伝達部と、
    前記振動伝達部を介して前記可動部に予圧力を付与する予圧力付与部と、
    前記振動伝達部に振動が与えられている時は、前記第1摺動面と前記第3摺動面との間の摩擦力および前記第2摺動面と前記第4摺動面との間の摩擦力より大きくなるように、また、前記振動伝達部に振動が与えられていない時は、前記摩擦力より小さくなるように、前記可動部を所定方向に駆動する駆動力を発生する駆動力発生部と、
    を備えたことを特徴とする駆動装置。
  9. 静止ベースを更に備え、
    前記第1振動発生部および前記第2振動発生部はそれぞれ、一端が前記振動伝達部に連結され、他端が静止ベースに連結され、前記振動伝達部に前記振動を与える圧電素子を備えていることを特徴とする請求項8記載の駆動装置。
  10. 前記予圧力付与部は、前記振動伝達部と前記可動部との間を磁気的に連結する磁路を形成し、この磁路を通る閉ループ磁束により、磁気吸引力を利用して前記可動部に予圧力を付与することを特徴とする請求項5乃至9のいずれかに記載の駆動装置。
  11. 前記予圧力付与部は電磁石を備え、前記電磁石が発生する閉ループ磁束が前記予圧力付与部と前記振動伝達部との間、および前記振動伝達部と前記可動部との間をそれぞれ磁気的に連結する磁路を形成するととともに、
    前記振動伝達部は永久磁石を備え、前記永久磁石が発生する閉ループ磁束が前記振動伝達部と前記予圧力付与部との間、および前記振動伝達部と前記可動部との間をそれぞれ磁気的に連結する磁路を形成し、
    前記振動伝達部と前記予圧力付与部との間に発生する第1予圧力と、前記振動伝達部と前記可動部の間に発生する第2予圧力を前記電磁石の励磁電流によって調整する電磁石ドライバ、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の駆動装置。
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