JP5783935B2 - ポンプ運転計画支援装置及び水処理システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、ポンプ運転計画支援装置及び水処理システムに関する。
下水処理の主な役割は、生活排水、工場廃水等の汚水を浄化し、良好な水質の水に生成して河川等に放流することで良好な水環境を保全することであり、現在の人々の生活になくてはならない重要な社会インフラの一つである。
下水処理場は、生活排水、工場廃水等の汚水を浄化処理するが、この浄化処理は、主に好気性微生物を利用して活性汚泥を分解処理する生物学的な処理であることから、下水処理場に流入する汚水の量はできるだけ変動の少ない量であることが望ましい。
ところで、下水処理場においては、流入する汚水の量は時々刻々変動するので、流入する汚水を一時的に揚水施設や貯留池などに貯留した後、複数のポンプを用いて汚水量の変動を抑えつつ後続の水処理設備へ供給する必要がある。そのためには、各ポンプ容量や揚水施設,貯留池等の汚水貯留量を考慮しながら、事前に複数のポンプの組み合わせによるポンプの運転計画を立て、その運転計画にそってポンプを運転する必要がある。
事前にポンプの運転計画を立てるためには、対象プロセスを定式化し、ある制約条件の中で所望の目的関数を最大化、もしくは最小化する、いわゆる最適化手法を用いて、最適な運転計画を立てるのが一般的である。
しかし、ポンプの運転/停止の組合せは、ポンプの台数が多くなったり、運転計画時間が長くなってくると、非常に膨大なポンプの組合せ数となることから、各ポンプ容量や揚水施設,貯留池等の汚水貯留量を考慮しながら、全てのポンプの組合せを調整することは困難である。
そこで、従来、以上のような問題点を解決し、ポンプの運転計画を求める最適化手法としては、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithms)を用いた手法、動的計画法(Dynamic Programming)を用いた手法、分岐制限法(Branch-and-Bound Method)を用いた手法等が考えられている。
しかし、以上のような最適化手法を用いてポンプの運転計画を作成することが可能であるが、これら手法を用いて作成されたポンプの運転計画を実際のプロセスに適用したとき、その運転計画が必ずしも経験豊富な運転操作員の感覚に合わないとか、プラントの各設置機器相互の協働性や使用年数等の関係から必ずしも効率的な運転とは言い難い問題があり、多くの下水処理場への導入が進んでいないのが現状である。
特開2003−216205号公報 特開平08−302759号公報
遺伝的アルゴリズムを適用した下水処理場流入流量の平滑化運転計画、平成13年電気学会全国大会予稿集
本発明が解決しようとする課題は、複数の運転計画案を提示することで運転操作員の意向が反映された運転計画案を選択可能にし、最適なポンプの運転計画を立案可能とするポンプ運転計画支援装置及び水処理システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、実施の形態に係るポンプ運転計画支援装置は、水処理場に流入する被処理水を後続の水処理設備に送水する複数のポンプの運転計画を立案するポンプ運転計画支援装置において、水処理場に流入する被処理水の予測値に基づいて、実現したい複数の目的の関数を組み込んだ複数の目的関数式に対して、最適化手法を利用して前記後続の水処理設備に送水する複数の送水量計画案を求めて、当該各送水量計画案に対して所定のルールに従って複数のポンプ運転計画案を立案する運転計画立案処理手段と、前記複数のポンプ運転計画案を提示し、その中から運転操作員の意向が反映されるポンプ運転計画案の選択を促す運転計画提示・選択手段と、前記運転計画提示・選択手段で選択されたポンプ運転計画案を、前記被処理水を後続の水処理設備に送水する際のポンプ運転計画として保存し管理する運転計画保存管理手段とを備えた構成である。
実施の形態に係るポンプ運転計画支援装置で作成されるポンプ運転計画を適用するための対象プロセスの一例図。 実施の形態に係るポンプ運転計画支援装置で作成されるポンプ運転計画案を用いて、複数のポンプを運転、停止しながら流入汚水を後続の下水処理設備に送水して浄化処理する下水処理場の一例を示す図。 実施の形態に係るポンプ運転計画支援装置を備えた水処理システムを示す構成図。 実施の形態に係るポンプ運転計画支援装置の機能的なブロック構成図。 運転計画支援装置で求められた汚水(揚水)量計画の一例を説明する図。 運転計画支援装置で求められたポンプ運転計画の一例を示す図。
以下、実施の形態に係るポンプ運転計画支援装置及びその装置を組み込んだ水処理システムを説明するに先立ち、対象となるプロセス及びそのプロセスの汚水処理を行う下水処理場について説明する。
図1は対象となるプロセスを示す図である。
対象となるプロセスは、予め定められた対象処理地域1内に多岐にわたって汚水管2が配置され、対象処理地域1内の家庭や事業所等から排出する生活排水、工場廃水等の汚水3を、汚水管2に通して予め決められた下水処理場4へ流入し、ここで浄化処理を行って河川等に放流するものである。
なお、下水処理の中には対象処理地域1内に降った雨水を集めて雨水管を通して下水処理場に流入するプロセスもあるが、ここでは説明の便宜上、省略する。
図2は下水処理場4の概略構成を示す図である。
下水処理場4は、流入する汚水3を一時的に蓄える貯留機能を持った揚水設備等の汚水貯留設備11と、この汚水貯留設備11に設置され、汚水貯留設備11に貯留された汚水3を取り込んで排出する複数のポンプ12((P1,P2,…,Pn)と、最初沈殿池13と、生物反応槽14と、最終沈殿池15とを含む構成である。
汚水貯留設備11は、流入する汚水3をそのまま水処理設備に導入すると、時々刻々変動する汚水3を適切に生物学的に処理するのが難しくなるので、水処理設備に導入する前に一時的に蓄えて水処理設備へ送水する汚水量を調整する施設である。
複数のポンプ12としては、汚水貯留設備11が揚水設備であれば、揚水用ポンプが用いられるが、汚水3を一時的に蓄える貯留設備であれば、汚水用として扱うポンプであってもよい。ここで、使用するポンプは、何れの用途のポンプも含むものである。
複数のポンプ12(P1,P2,…,Pn)は、ポンプ容量及びポンプ稼働時間等が異なることから、これらポンプ容量、ポンプ稼働時間及び汚水貯留設備11の汚水貯留量等を考慮しつつ、適宜選択的にポンプを組合せて、汚水を水処理設備に供給する。
最初沈殿池13は、汚水を緩やかに流すことにより、下水中の有機分を主体とする比重の懸濁物質(suspended solid)を沈殿させて除去し、上澄水となる処理汚水を生物反応槽14に送り込む。生物反応槽14では、最初沈殿池13から送られてくる汚水と活性汚泥とを混合させ、空気を接触させることにより、微生物反応を促して生物学的に処理し、最終沈殿池15に送られる。最終沈殿池15では、汚泥と処理水とを分離し、処理水を河川等に放流する。
従って、下水処理場4は、生物学的な浄化処理を行うことから、できるだけ汚水量を平滑化して水処理設備に流入し、処理負担を安定化させることが望ましい。このことは、汚水貯留設備11に設置される複数のポンプ12(P1,P2,…,Pn)の組合せによる運転計画が非常に重要になってくる。
よって、今後流入すると予想される汚水3の量に対して、水処理設備に供給する量を平滑化するために、複数のポンプ12をどのような組合せで運転させるかの計画立案が求められている。
図3はポンプ運転計画支援装置を用いた下水処理システムを示す概略構成図である。
下水処理システムは、大きく分けると、各設備11〜15を備えた下水処理場4と、この下水処理場4を構成する各設備11〜15の運用制御を司る水処理用コントローラ20と、ポンプ運転計画支援装置30とを含む構成である。
水処理用コントローラ20は、事前に立案されたポンプ運転計画に従って複数のポンプ12(P1,P2,…,Pn)を運転/停止する運転制御を実行するものであって、表示装置21、入力デバイス22を備えている。
ポンプ運転計画支援装置30は、記憶装置31、ポンプ運転計画処理部32、表示装置33及びキーボード,マウスなどの入力デバイス34などを含む構成である。
記憶装置31には、例えば運転計画案を立案するための運転計画案作成プログラムの他、少なくとも運転計画処理用データ設定部31a、運転計画データ記憶部31b及び調整ルールテーブル31cその他必要な記憶部(図示せず)が設けられている。
運転計画処理用データ設定部31aには、ポンプの運転計画案を立案するために必要な各種のデータが設定される。
運転計画データ記憶部31bには、ポンプ運転計画処理部32で立案された複数の運転計画案の中から運転操作員によって選択されたポンプ運転計画データが保存される。
調整ルールテーブル31cには、例えばポンプの運転、停止に際に何れのポンプを選択
し決定するかを定める調整ルール(例えば「IF THENルール(もし何々ならば,何
々せよ)」の言語形式に記述されたルール)が規定されている。
ポンプ運転計画処理部32は、CPUで構成され、運転計画立案処理部32A、運転計画提示・選択部32B、運転計画保存管理部32C及び目的関数変更処理部32Dが設けられている。
さらに、図4を参照して前述する各構成部32A〜32Dについて詳細に説明する。なお、ここでは、一日分の運転計画を行うことを前提として説明する。
運転計画立案処理部32Aは、複数の目的関数を定式化して最適化演算を実行し複数のポンプの組合せによる複数の運転転計画案を求めるものであって、汚水量計画演算手段32A11,32A12,…,32A1Nと、ポンプ運転計画案作成手段32A21,32A22,…,32A2Nとが設けられている。
汚水量計画演算手段32A11,32A12,…,32A1Nは、図3で示すポンプ井11aに流入する流入予測汚水量Qin(0)〜Qin(23)に対して、実現したい複数の目的を反映した関数である目的関数を組み入れ、かつ重視する目的関数の重み係数を考慮した複数の目的関数式を定式化し、これら複数の目的関数式を最適化手法により解くことにより、複数のQout(0)〜Qout(23)なる汚水(揚水)量計画案1,2,…,Nを求める機能を有する。
ポンプ運転計画案作成手段32A21,32A22,…,32A2Nは、複数の汚水量計画演算手段32A11,32A12,…,32A1Nで求められた汚水(揚水)量計画案1,2,…,nとなるQout(0)〜Qout(23)に対して、複数のポンプ12(P1,P2,…,Pn)の運転、停止状態で表現したP(0)〜P(23)(i=1,2,…,n)のポンプ運転計画案1,2,…,Nを求める機能を有する。なお、Pに付すiはポンプNOを表している。
よって、運転計画立案処理部32Aは、複数の目的関数を組み入れつつ各目的を重視した重み係数を考慮した複数の目的関数式に対して、最適化問題を解くことにより、汚水量計画案1,2,…,N及びこの汚水量計画案1,2,…,Nに対応したポンプ運転計画案1,2,…Nを求めるものである。
運転計画提示・選択部32Bは、運転計画立案処理部32Aで求められた複数のポンプ運転計画案1,2,…,Nを表示装置33に表示することで運転操作員に提示し、何れのポンプ運転計画案1,2,…,Nが経験豊富な運転操作員の感覚に沿った運転計画であるかの選択を促す機能をもっている。すなわち、運転計画提示・選択部32Bは、運転操作員の判断のもとに、複数のポンプ運転計画案1,2,…,Nの中から適切な1つのポンプ運転計画案を選択し、前述する目的関数,重み係数とともに出力する機能を有する。
運転計画保存管理部32Cは、運転計画提示・選択部32Bで選択された1つのポンプ運転計画案をポンプ運転計画とし、記憶装置31の予め定める運転計画データ記憶部32bに保存し、以後、重み係数を変更しつつ繰り返し求められる複数のポンプ運転計画案1,2,…,Nの中から選択される1つのポンプ運転計画案を受け取り、既に記憶装置31に設定される前回のポンプ運転計画を新たな選択されたポンプ運転計画で置き換える機能を有する。
すなわち、運転計画保存管理部32Cは、運転計画提示・選択部32Bで例えば毎日選択されたポンプ運転計画案を目的関数及び重み係数とともに、実際に定められた運用期間(例えば1日、1週間あるいは1ケ月)のポンプ運転計画データとして、記憶装置31の運転計画データ記憶部31bに設定し、必要に応じてネットワーク35を通して水処理用コントローラ20に提供する。
運転計画保存管理部32Cは、所定日数にわたって繰り返し修正を加えつつ求められたポンプ運転計画案1,2,…,Nの中から最終的に選択されたポンプ運転計画案を目的関数及び重み係数とともに、実際に定められた運用期間(1ケ月ないし半年)のポンプ運転計画データとして、記憶装置31の運転計画データ記憶部31bに設定し、必要に応じてネットワークを通して水処理用コントローラ20に提供する。
水処理用コントローラ20は、ネットワーク35を通して受け取るポンプ運転計画データを記憶し、予め定められた運用期間の間、ポンプの運転計画に利用する
目的関数変更処理部32Dは、最適化演算処理を行う際に用いる目的関数を変更・設定する機能を有するものであって、基準目的関数設定手段32D1と目的関数変更設定手段32D2とを有する。
基準目的関数設定手段32D1は、運転計画提示・選択部32Bで先に運転操作員によって選択された前回のポンプ運転計画案を求める際に増減変更された目的関数を記憶装置31の運転計画データ記憶部31bから取り込み、今回のポンプ運転計画案を求める際の基準目的関数として出力する機能を有する。
目的関数変更設定手段22D2は、予め定める時間(例えば前日20時)あるいは1週間ごとの定められた時間(運転計画タイミング)に基準目的関数の重み係数を、予め定める増減率に従って増・減変更し、運転計画立案処理部32Aに設定する機能を有する。
次に、以上のような下水処理システムのポンプ運転計画支援装置30の作用について説明する。
ポンプ運転計画支援装置30は、最適化手法を用いて、ポンプ運転計画案を求めるために必要な幾つかのデータが必要となるので、運転操作員等が事前に入力デバイス34を介して運転計画処理用データを記憶装置31の運転計画処理用データ設定部31aに設定する入力作業を行う。
すなわち、ポンプ運転計画支援装置30は、揚水設備等の汚水貯留設備11を構成する揚水用ポンプ井11aに流入する汚水量Qin(0)〜Qin(23)に対して、後続の水処理設備に送水(揚水)する汚水量をできるだけ平滑化するために、複数のポンプ12(P1,P2,…,Pn)による送水(揚水)量Qout(0)〜Qout(23)をどのように定めていくかの計画である。そのため、予め今後流入するであろう例えば翌日分の流入汚水量Qin(0)〜Qin(23)を予測することが重要である。
そこで、かかる流入予測汚水量Qin(0)〜Qin(23)としては、過去の実績等に基づき、予め運転計画を行う前に予測し、入力デバイス34から記憶装置31の運転計画処理用データ設定部31aに設定する。
また、流入予測汚水量Qin(0)〜Qin(23)から複数のポンプ12(P1,P2,…,Pn)の組合せによって送水する汚水(揚水)量Qout(0)〜Qout(23)を求める際に必要とする揚水ポンプ井11aのポンプ井断面積S、運用上の制約として揚水用ポンプ井11aの上下限水位Hhigh,Hlowについても、事前に運転計画処理用データ設定部31aに設定する。
さらに、流入予測汚水量Qinの流入変動に対して、上下限水位Hhigh,Hlowの範囲内で運用する必要があるので、揚水ポンプ井11aに水位計が設置され、例えば毎日0時に自動的に水位計で計測される水位を初期水位H(0)とし、運転計画処理用データ設定部31aに設定しておく。
次に、ポンプ運転計画支援装置30は、運転計画処理用の各種データを設定した後、所定の手順に従って一連の処理を実行する。
先ず、運転計画立案処理部32Aの各汚水量計画演算手段32A11,32A12,…,32A1Nはそれぞれ汚水(揚水)量計画案を求める。
今、ある有限の離散値Qout(i)={Q1,…,Qm}を得ようとする場合、次の式(1)の目的関数を最小化する問題である。
J=f(Qout(0),…,Qout(23))→最小化 ……(1)
但し、式(1)における制約条件として、現在水位H(i)がHlow≦H(i)≦Hhigh(i=1,…n)の範囲内にあることが必要である。現在水位は、H(i)=H(i−1)+{流入予測汚水量Qin(i)−Qout(i)}/ポンプ井断面積Sから求めることができる。
ところで、式(1)の目的関数としては、ポンプ井11aに流入する予測汚水量Qin(0)〜Qin(23)に対して、実現したい目的を記述した複数の関数(目的関数)を組み入れて数式の形で定式化する。なお、一例として、例えば次の3つの目的(要求)が挙げられる。
目的1:できるだけ汚水量を平滑化したいという観点から、ある時刻iの汚水量Qout(i)と次時刻i+1の汚水量Qout(i+1)との差をできるだけ小さくする。
目的2:流入する予測汚水量の平均値Qinaveを基準とし、その基準となる平均値からの差をできるだけ小さくする。
目的3:電力量P(Qout(i))の一日の合計をできるだけ小さく抑える。
そこで、これらの目的1〜3を反映した目的関数を用いて、下記のように数式の形に定式化する。
J=W1・Σ|Qout(i+1)−Qout(i)|+W2・Σ|Qout(i+1)−Qinave|+
W3・Σ|P(Qout(i))| →最小化 ……(2)
上式において、| |は絶対値を表す。また、W1 ,W2 ,W3は、各目的1〜3に対する重み係数である。
さらに、上式に基づき、各目的1〜3の重み係数W1 ,W2 ,W3を考慮し、複数の目的関数式を設定し、複数の汚水量計画演算手段32A11,32A12,…,32A1Nでそれぞれ最適化問題を解くことにより、複数の汚水量計画案1,2,…,Nを求めるものである。
ところで、運転計画立案処理部32Aの初期動作の一例としては、基準目的関数設定手段32D1から、例えば基準目的関数として、式(2)に適用する重み係数W1=100,W2=100,W3=100をもつ目的関数を出力し、目的関数変更設定手段22D2に送られる。
目的関数変更設定手段22D2は、できるだけ重視したい目的に対して、大きな重みを設定する一方、他の目的に対しては所定の低減率で重みを変更し、重視したい目的に対応する汚水量計画演算手段32A11,32A12,…,32A1Nにそれぞれ設定する。
ちなみに、基準目的関数の重み係数:W1=100,W2=100,W3=100とすると、目的関数変更設定手段22D2では、
目的関数1の重み係数:W1=100,W2=90,W3=90(目的1重視)…(3−1)
目的関数2の重み係数:W1=90,W2=100,W3=90(目的2重視)…(3−2)
目的関数3の重み係数:W1=90,W2=90,W3=100(目的3重視)…(3−3)
とする。ここでは、基準目的関数の重み係数に対して、重視したい目的の重み係数をそのままとし、その他の目的の重み係数には予め定める例えば低減率10%のもとに重み係数を変更する。
そして、式(3−1)に示す目的関数1の重み係数を例えば汚水量計画演算手段32A11に設定し、式(3−2)に示す目的関数2の重み係数を例えば汚水量計画演算手段32A12に設定し、式(3−3)に示す目的関数3の重み係数を例えば汚水量計画演算手段32A1Nに設定し、それぞれ個別に最適化問題を解く。
ここで、最適化問題を解く手法としては、既に[背景技術]で説明したように、遺伝的アルゴリズムを用いた手法、動的計画法を用いた手法、分岐限定法を用いた手法等が知られている。ある程度実用的な時間で解を求めることが可能な手法であれば、何れの手法を用いても良い。
各汚水量計画演算手段32A11、32A12、32A1Nにおいて、前記式(2)に従って最適化問題を解くことにより、それぞれ汚水量計画案1,2,Nを求めた後、対応するポンプ運転計画案作成手段32A21,32A22,…,32A2Nに供給する。
各ポンプ運転計画案作成手段32A21,32A22,…,32A2Nでは、複数の汚水量計画演算手段32A11,32A12,…,32A1Nで求められたQout(0)〜Qout(23)なる汚水(揚水)量計画案1,2,…,nに対して、複数のポンプ12(P1,P2,…,Pn)の運転、停止状態を表現するP(0)〜P(23)(i=1,2,…,n)のポンプ運転計画案1,2,…,Nを求める。
ポンプ運転計画案作成手段32A21,32A22,…,32A2Nは、基本的には汚水(揚水)量Qout(0)〜Qout(23)に応じて、該当するポンプの運転、停止状態を表現すればよいが、例えば予め定める調整ルール(例えば「IF THENルール(もし何々ならば,何々せよ)」の言語形式に記述されたルール)に従い、同容量のポンプを運転する場合には、最も停止時間の長いポンプを選択し運転させるとか、同容量のポンプを停止する場合には、最も稼動時間の長いポンプから停止させるといったルールを定め、これに応じたポンプ運転計画を求めることになる。
具体的には、例えば複数のポンプ12であるP1,P2,P3,P4の定格汚水量を、それぞれ1,500[m3/h]、1,500[m3/h]、500[m3/h]、500[m3/h]とすると、汚水量の取りうる値としては、Qout(i)=500、1,000、1,500、2,000、2,500、3,000、3,500、4,000[m3/h]の8段階となる。
今、東京湾の基準水位(平均界面水位)を0mとしたとき、ポンプ井11aの0時現在の初期水位H(0)=−0.5[m]、ポンプ井11aの上限水位Hhigh=0.8m、ポンプ井11aの下限水位Hlow=−2.5mとすると、流入予測汚水量Qin(i)[m3]に対して、汚水(揚水)量計画案Qout(i)[m3]が図5(a)に示すように表され、一日の現在水位としては、図5(b)に示すように、H(i)=H(i−1)+{流入予測汚水量Qin(i)−Qout(i)}/ポンプ井断面積Sから求められ、上限水位Hhighと下限水位Hlowとの範囲に入っていることが分かる。
すなわち、汚水量計画演算手段32A11,32A12,32A1Nからそれぞれ図5に示すような汚水(揚水)量計画案Qout(i)[m3]を求めることになる。
その結果、ポンプ運転計画案作成手段32A21,32A22,…,32A2Nは、図5に示す汚水(揚水)量計画案1,2,Nに対して、一例としてそれぞれ図6に示すようなポンプ運転計画案Pi(0)〜Pi(23)(i=1,2,…,N)を求めることができる。
なお、汚水(揚水)量計画案Qout(i)に対して、そのままポンプ運転計画案を立てた場合、ある一区間(例えば1時間)だけポンプを運転したり、あるいは停止したりすることが発生する場合がある。このようなポンプ運転計画案が発生するとき、目的関数の値が変わらない場合に限って、運転を継続させるとか、停止を継続させるなどし、一時的な運転,停止を解消するように補正を施し、ポンプの安定的な運転計画を確保する。
以上のようにして得られた複数のポンプ運転計画案1,2,…Nは、運転計画提示・選択部32Bに送られる。
運転計画提示・選択部32Bは、ポンプ運転計画案作成手段32A21,32A22,…,32A2Nから受け取った複数のポンプ運転計画案1,2,…N(図6参照)を表示装置33に表示することによって運転操作員に提示し、どのようなポンプ運転計画案を使用するかを選択により決めてもらう。このとき、運転操作員は、プロセスの特性、水処理設備の状況等を考慮しつつ、過去の経験、知識に基づき、適切な1つのポンプ運転計画案例えば2を選択し、式(3−2)に示す目的関数2の重み係数W1 ,W2 ,W3とともに、運転計画保存管理部32Cに送出する。
この運転計画保存管理部32Cは、受け取った目的関数2の重み係数W1 ,W2 ,W3を含むポンプ運転計画案2を記憶装置31の運転計画データ記憶部31bに実際の運用上のポンプ運転計画データとして保存管理し、かつ、ネットワーク35を通して水処理用コントローラ20に送信し、複数のポンプ12(P1,P2,…,Pn)による送水(揚水)量Qout(0)〜Qout(23)の運転に利用される。
なお、運転計画保存管理部32Cは、繰り返し目的関数の重み係数を変更しつつ求められた複数のポンプ運転計画案の中から適切な1つのポンプ運転計画案を受け取ったとき、前回のポンプ運転計画を今回選択されたポンプ運転計画案で置き換えることにより、さらなる有効なポンプ運転計画を取得できるようにする。
さらに、目的関数変更処理部32Dの基準目的関数設定手段32D1は、運転計画提示・選択部32Bにて先に運転操作員によって選択されたポンプ運転計画案を求める際に増減変更された目的関数を記憶装置31の運転計画データ記憶部31bから読み出し、今回のポンプ運転計画案を求める際の基準目的関数として出力し、あるいは一次的に記憶装置31に記憶する。
さらに、目的関数変更設定手段32D2は、例えば日ごとに予め定める所定時間(今回運転計画タイミング)になったとき、基準目的関数設定手段32D1から出力され、あるいは記憶装置31に記憶される前述の例においてポンプ運転計画案2を求める際に使用した式(3−2)に示す基準目的関数2の重み係数:W1=90,W2=100,W3=90(目的2重視)を取り込み、目的関数の重み係数を変更する。
目的関数変更設定手段32D2は、予め定める所定時間になったとき、予め定める増減率(10%)に従い、次のように目的関数の重み係数を変更する。すなわち、目的2を重視した重み係数W2をそのままとし、他の目的1,3を重視した重み係数W1、W3を10%減少させ
目的関数1の重み係数:W1=90,W2=90,W3=81
目的関数2の重み係数:W1=81,W2=100,W3=81
目的関数3の重み係数:W1=81,W2=90,W3=90
そして、運転計画立案処理部32Aは、前記重み係数W1、W2、W3を用いた複数の目的関数を定式化して最適化演算を実行し、前述と同様に複数のポンプの組合せによる複数の運転転計画案1,2,3を求めた後、運転計画提示・選択部32Bにより表示装置33に表示し運転操作員に提示する。運転操作員は、例えば翌日に想定される運用にあった1つのポンプ運転計画案を選択し、運転計画保存管理部32Cに送出することにより、前回選択されたポンプ運転計画に対して、今回選択されたポンプ運転計画案を実際の運用上のポンプ運転計画として置き換える。
従って、以上のような実施の形態によれば、実現したい目的を記述した複数の関数(目的関数)を組み入れ、かつ目的ごとの目的関数の重み係数を考慮して複数の目的関数式を定式化し、その問題を最適化手法によって解くことにより、複数の汚水(揚水)量計画案1,2,…,Nを求めた後、これら汚水(揚水)量計画案1,2,…,Nに基づきそれぞれポンプ運転計画案1,2,…,Nを求めて運転操作員に提示し、1つのポンプ運転計画案を選択させる方法を採用しているので、運転操作員の意向ないし感覚を十分に反映した適切な1つのポンプ運転計画案を採用し、実際の水処理システムに適用できるので、ポンプの適切な運転を行うことができる。
また、運転操作員の意向ないし感覚を反映した適切な1つのポンプ運転計画案を求めるに至った複数の目的関数の重み係数を取り込み、その選択された目的(目的関数)を重視しつつ他の目的にそった重み係数を低減させつつ、複数の汚水(揚水)量計画案1,2,…,N及び複数のポンプ運転計画案1,2,…,Nを求めた後、運転操作員による更なるポンプ運転計画案の選択を促すことにより、最終的には複数の目的(要求)を考慮した適切なポンプ運転計画を取得できる。
(その他の実施の形態)
(1) 上記実施の形態では、ある期間にわたって毎日あるいは例えば週ごと、さらにはある程度の回数にわたり、運転操作員によって前回選択されたポンプ運転計画案を求める際に使用された複数の目的関数の重み係数を取り込み、その選択された目的(目的関数)を重視しつつ他の目的の重み係数を低減させつつ、新たな複数のポンプ運転計画案1,2,…,Nを求めることを繰り返しつつ、その中の1つのポンプ運転計画案の選択を促すので、目的関数の重み係数は、ある重視された目的の重み係数が大きくなっていくことが想定される。
そこで、ある期間、若しくはある回数にわたって繰り返し修正を加えた運転計画を求めた後、最後の運転計画タイミングのもとに選択された運転計画案を求める際に使用した目的関数を、最終的な基準目的関数として設定し、その後は最終的な基準目的関数を更新せずに運用する。
しかし、下水処理場等のプラントシステムでは、各構成設備の経年変化等を考慮すると、必要に応じて基準目的関数を変更しつつ、再度複数のポンプ運転計画案を求めつつ1つの適切なポンプ運転計画案の選択し更新するようにしてもよい。
(2) また、上記実施の形態では、運転操作員が複数のポンプ運転計画案から適切な1つのポンプ運転計画案を選択することを記載したが、例えば複数の経験豊富な運転操作員が適宜に交代しながら複数のポンプ運転計画案から1つのポンプ運転計画案を選択するようにすれば、トータル的に人間の感覚に合った最適なポンプ運転計画を所得することができる。
(3) 上記実施の形態では、運転計画提示・選択部32Bで求められた複数のポンプ運転計画案を表示し提示する場合、推奨するポンプ運転計画案が分かるように提示すれば、運転操作員にとっては、選択する際の判断基準として有効であると言える。例えば、各ポンプ運転計画案を求める際に使用した目的関数の重み係数に着目して提示するのが望ましい。前述した例においては、各目的関数の重み係数を見ると、目的関数2の重み係数に最も大きな重み係数が含まれている。
そこで、この目的関数2の最も大きい重み係数を使用して求められたポンプ運転計画案を、例えば表示装置33の表示画面に提示する順序の一番上位に提示するとか、あるいは「推奨」や「お勧め」マークを付して表示するようにすれば、運転操作員が厳密に判断しつつ誤りのない適切なポンプ運転計画案を選択することができる。
(4) 上記実施の形態では、目的関数変更設定手段22D2による目的関数変更設定方法は、基準目的関数の重み係数に対して、重視したい目的の重み係数をそのままとし、その他の目的の重み係数をそれぞれ10%低減するという一例を示したが、変更の割合を変えたり、逆に重み係数を増やしたりすることも考えられる。
また、最適化問題を解く際、目的関数が各運転計画タイミングの都度変わることが考えるので、目的関数変更設定手段22D2としては、前記運転計画立案処理手段32Aに複数の目的関数を提供する際、最適化演算の終了判定条件を変更し設定することが望ましい。例えば、遺伝的アルゴリズムにより最適化問題を解く際の演算の収束判定条件を定めて適切に変更すると良い。
(5) 上記実施の形態では、水処理用コントローラ20は、水処理システムの一般的な運用制御に利用されているが、例えば図4に示す構成部分を備えることにより、図3に示すポンプ運転計画支援装置30に一連の処理により、複数のポンプ運転計画案1,2,…,Nの中から運転操作員の意向ないし感覚を十分に反映した適切な1つのポンプ運転計画案を採用し、ポンプの運転制御を行うことができる。
(6) 上記実施の形態では、下水道における揚水ポンプの運転を想定した運転計画を例に説明したが、必要とする流量を送水する能力を備えた送水ポンプであればよい。また、ポンプの運転計画を求める観点から、下水道だけでなく、上水道における送水系の運用計画やそれに類するものに適用することも可能である。
さらに、複数の中継ポンプ場の中継ポンプと下水処理場の揚水設備の揚水ポンプとを備えた水処理システムにおいては、各ポンプ設備との関係を適切に記述し、その用途,機能に合わせた目的関数や制約関数を与えることで、これら複数のポンプの運転計画を同時に求めることも可能である。
これにより、本ポンプ運転計画支援装置においては、以上述べた他の実施の形態を含めて複数のポンプ運転計画案の中から運転操作員の意向を反映した1つのポンプ運転計画案を選択すれば、運転操作員の感覚にあったポンプの運転計画を立案することが可能である。
(7) 上記実施形態は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…対象処理地域、2…汚水管、3…汚水、4…下水処理場、11…汚水貯留設備、11a…ポンプ井、12(P1,P2,…,Pn)…ポンプ、13…最初沈殿池、14…生物反応槽、15…最終沈殿池、20…水処理用コントローラ、21…表示装置、22…入力デバイス、30…ポンプ運転計画支援装置、31…記憶装置、32…ポンプ運転計画処理部、32A…運転計画立案処理部、32A11,32A12,…,32A1N…汚水量計画演算手段、32A21,32A22,…,32A2N…ポンプ運転計画案作成手段、32B…運転計画提示・選択部、32C…運転計画保存管理部、32D…目的関数変更処理部、32D1…基準目的関数設定手段、32D2…目的関数変更設定手段、33…表示装置、34…入力デバイス、35…ネットワーク。

Claims (11)

  1. 水処理場に流入する被処理水を後続の水処理設備に送水する複数のポンプの運転計画を立案するポンプ運転計画支援装置において、
    水処理場に流入する被処理水の予測値に基づいて、実現したい複数の目的の関数を組み込んだ複数の目的関数式に対して、最適化手法を利用して前記後続の水処理設備に送水する複数の送水量計画案を求めて、当該各送水量計画案に対して所定のルールに従って複数のポンプ運転計画案を立案する運転計画立案処理手段と、
    前記複数のポンプ運転計画案を提示し、その中から運転操作員の意向が反映されるポンプ運転計画案の選択を促す運転計画提示・選択手段と、
    前記運転計画提示・選択手段で選択されたポンプ運転計画案を、前記被処理水を後続の水処理設備に送水する際のポンプ運転計画として保存し管理する運転計画保存管理手段と
    を備えたポンプ運転計画支援装置。
  2. 請求項1に記載のポンプ運転計画支援装置において、
    前記運転計画立案処理手段は、
    前記複数の送水量計画案を求める送水量計画演算手段と、
    前記複数のポンプ運転計画案を作成するポンプ運転計画案作成手段と
    含むポンプ運転計画支援装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のポンプ運転計画支援装置において、
    前記運転計画提示・選択手段は、
    前記複数のポンプ運転計画案を表示し、その中から運転操作員の意向が反映される1つのポンプ運転計画案選択可能にするポンプ運転計画支援装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のポンプ運転計画支援装置において、
    前記運転計画提示・選択手段は、
    複数のポンプ運転計画案を求める際に使用した目的関数の内容に従い、前記複数のポンプ運転計画案を提示するに際して優先度の高い順に提示するか、あるいは優先度が高いことを明示して提示するポンプ運転計画支援装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載のポンプ運転計画支援装置において、
    予め定める運転計画タイミングのもとに、前記運転計画保存管理手段によって保存された前回選択されたポンプ運転計画案を立案する際に使用した目的関数を用いて、予め定める増・減の取決めに従って所要の目的関数の重み係数を変更して前記運転計画立案処理手段に提供する目的関数変更処理手段を、さらに備えるポンプ運転計画支援装置。
  6. 請求項5に記載のポンプ運転計画支援装置において、
    前記目的関数変更処理手段は、
    前記運転計画保存管理手段によって保存された前回選択されたポンプ運転計画案を立案する際に使用した目的関数を読み出して基準目的関数とする基準目的関数設定手段と、
    予め定める運転計画タイミングのもとに、前記基準目的関数設定手段で得られた基準目的関数に対して、予め定める増・減の取決めに従って所要の目的関数の重み係数を変更して前記運転計画立案処理手段に提供する目的関数変更設定手段と
    含むポンプ運転計画支援装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載のポンプ運転計画支援装置において、
    前記運転計画立案処理手段は、前記目的関数変更処理手段から提供された変更された重み係数を有する複数の目的関数を用いて定式化した複数の目的関数式に対して、最適化手法を利用して新たな複数のポンプ運転計画案を立案し、
    前記運転計画提示・選択手段は、新たな複数のポンプ運転計画案を提示し、その中から1つのポンプ運転計画立案の選択を促し、
    前記運転計画保存管理手段は、前回保存されたポンプ運転計画案を今回選択されたポンプ運転計画立案で置き換えて保存するポンプ運転計画支援装置。
  8. 請求項5または請求項6に記載のポンプ運転計画支援装置において、
    前記目的関数変更処理手段は、
    ある期間の中で所定日時ごと、もしくは予め定める回数にわたって、繰り返し選択された運転計画案に置き換えられた後、最後の運転計画タイミングのもとに前回選択された運転計画案を求める際に使用した目的関数を、最終的な基準目的関数として設定するポンプ運転計画支援装置。
  9. 請求項8に記載のポンプ運転計画支援装置において、
    前記目的関数変更処理手段は、
    最終的な基準目的関数を設定後、再度運転計画タイミングの指示に従って、最終的な基準目的関数に対して、予め定める増・減の取決めに従って目的関数の重み係数の変更を再開するポンプ運転計画支援装置。
  10. 請求項5または請求項6に記載のポンプ運転計画支援装置において、
    前記目的関数変更処理手段は、
    前記運転計画立案処理手段に複数の目的関数を提供する際、最適化演算の収束判定条件を併せて変更するポンプ運転計画支援装置。
  11. 流入する被処理水を蓄える水貯留設備と、
    前記水貯留設備に貯留される被処理水を後続の水処理設備に送水するための複数のポンプと、
    前記請求項1ないし前記請求項10の何れか一項に記載されたポンプ運転計画支援装置の構成を備えた水処理用コントローラと、
    前記水処理用コントローラ内の運転計画保存管理手段に保存されるポンプ運転計画に従って、前記被処理水を後続の水処理設備に送水する際のポンプを運転するポンプ運転手段と
    を備えた水処理システム。
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