JP5783213B2 - 遊技機 - Google Patents

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JP5783213B2
JP5783213B2 JP2013193684A JP2013193684A JP5783213B2 JP 5783213 B2 JP5783213 B2 JP 5783213B2 JP 2013193684 A JP2013193684 A JP 2013193684A JP 2013193684 A JP2013193684 A JP 2013193684A JP 5783213 B2 JP5783213 B2 JP 5783213B2
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詳志 松島
慎也 海原
慎也 海原
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タイヨーエレック株式会社
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Description

本発明は、パチンコ機やアレンジボール機などの弾球式の遊技機に関する。
従来、この種の遊技機としては、遊技球の普図始動口への入球に基づいて普通図柄を変
動表示させ、普通図柄が当り普通図柄で停止表示すると、いわゆる電動チューリップを開
放させて開閉式の始動口への遊技球の入球を促し、遊技球の始動口への入球に基づいて特
別図柄を変動表示させ、特別図柄が当り特別図柄で停止表示すると、当り遊技を実行する
ものにおいて、当り遊技の終了後に、電動チューリップの開放時間を延長する開放延長状
態を発生させ、その開放延長状態中には普通図柄の変動時間を所定の短縮変動時間に設定
するものが知られている。また、特許文献1の遊技機では、開放延長状態が発生していな
い場合でも、普通図柄が特定の当り普通図柄で停止表示すると、変動カウンタに所定値を
セットし、以後は普通図柄が変動表示される度に変動カウンタのカウント値を値1ずつデ
クリメントすると共にカウント値が値0になるまでの間は普通図柄の変動時間を所定の短
縮変動時間に設定するものとしている。
特開2012−24279号公報
上述した遊技機では、普通図柄の変動回数(変動カウンタ)に基づいて普通図柄の変動
時間を変化させるのは、開放延長状態が発生していない場合だけであり、開放延長状態が
発生している場合については考慮されていない。このため、普通図柄の変動回数に基づい
て普通図柄の変動時間を設定する機会が限定的になって変化が乏しいものとなる。
本発明の遊技機は、第1識別情報の変動回数に基づいて設定される第1識別情報の変動
時間の変化を多様化することで、遊技興趣の更なる向上を図ることを主目的とする。
本発明の遊技機は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の遊技機は、
遊技球が入球可能な第1始動手段と、
遊技球の入球可能性が低い第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な第2始動手段と、
遊技球が前記第1始動手段に入球することに基づいて第1識別情報表示部で第1識別情報を変動表示させる第1識別情報表示制御手段と、
前記第1識別情報を変動表示させる変動時間を設定する第1識別情報変動時間設定手段と、
前記第1識別情報が所定の第1識別情報で停止表示すると、前記第2始動手段を前記第2の態様に変化させる始動態様制御手段と、
遊技球が前記第2始動手段に入球することに基づいて第2識別情報表示部で第2識別情報を変動表示させる第2識別情報表示制御手段と、
前記第2識別情報が所定の第2識別情報で停止表示すると、特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
前記第2始動手段を前記第2の態様に変化させる頻度が所定の頻度の第1状態から、前記第1状態よりも前記第2の態様に変化させる頻度が高くなる第2状態に変化させる高頻度状態設定手段と、
電源投入からの前記第1識別情報の変動回数を計数する計数手段と、
を備え、
前記計数手段によって計数される変動回数には、第1の回数範囲と第2の回数範囲とがあり、前記第1の回数範囲と前記第2の回数範囲とは異なる変動回数の範囲とされ、前記第1の回数範囲と前記第2の回数範囲とを切替え可能とされ、
前記第1識別情報変動時間設定手段は、
前記第1状態において、前記計数手段によって計数される前記第1識別情報の変動回数が前記第1の回数範囲内にある場合には、第1の通常変動時間を設定可能とされ、前記第1識別情報の変動回数が前記第2の回数範囲内にある場合には、前記第1の通常変動時間よりも短い第2の通常変動時間を設定可能とされ、
前記第2状態において、前記計数手段によって計数される前記第1識別情報の変動回数が前記第1の回数範囲内にある場合には、第1の特殊変動時間を設定可能とされ、前記第1識別情報の変動回数が前記第2の回数範囲内にある場合には、前記第1の特殊変動時間よりも短い第2の特殊変動時間を設定可能であり、
前記第1の回数範囲と前記第2の回数範囲とを切替える前記第1識別情報の変動回数が異なる複数の切替パターンを有し、
前記複数の切替パターンのうちいずれかを選択する切替パターン選択手段を備え、
前記第1識別情報変動時間設定手段は、前記選択された切替パターンに従って前記第1識別情報の変動回数が前記第1の回数範囲内にあるか前記第2の回数範囲内にあるかを判断する
ことを特徴とする。
この本発明の遊技機では、第1状態では、第1識別情報(例えば普通図柄)の変動回数に基づいて第1識別情報の変動時間を第1の通常変動時間か第2の通常変動時間のいずれかに設定し、第2状態では、第1識別情報(例えば普通図柄)の変動回数に基づいて第1識別情報の変動時間を第1の特殊変動時間か第2の特殊変動時間のいずれかに設定する。
このため、第1状態だけでなく第2状態においても、第1識別情報の変動時間が第1識
別情報の変動回数に基づいて変化することになるから、第1識別情報の変動回数に基づい
て設定される第1識別情報の変動時間の変化を多様化することができる。
また、第2状態では、第2始動手段を第2の態様に変化させる頻度が所定の頻度に設定
された第1状態よりも高くなるが、第1識別情報の変動時間として第1の特殊変動時間よ
りも短い第2の特殊変動時間を設定可能とすることにより、第2始動手段を第2の態様に
変化させる頻度をさらに高めて遊技者に有利な状態を発生させることができる。即ち、第1識別情報の変動回数が第1の回数範囲内にあるか第2の回数範囲内にあるかによって、特定遊技後の第2状態中における有利度合い(第2の態様に変化させる頻度)を変化させることができる。
これらの結果、第1識別情報の変動回数に基づいて設定される第1識別情報の変動時間
の変化を多様化することで、遊技興趣の更なる向上を図ることができる。また、どのタイ
ミングで特定遊技が発生するかに注目させることができる。
ここで、計数手段は、遊技機の電源が投入されたタイミングから第1識別情報の変動回数を計数する。また、少なくも「第1の回数(第1期間ともいう)」と「第2の回数(第2期間ともいう)」とが設定されていればいいのであって、「第3の回数(第3期間ともいう)」を設定してもよい(このとき更に短い変動時間に設定することもできる)。また第1の回数、第2の回数は、それぞれ複数設定されても良い。例えば「第1の回数」を、変動回数が1〜180、201〜380、401〜580、・・・・(以下同様)・・・とし、「第2の回数」を、181〜200、381〜400、581〜600、・・・(以下同様)・・・とすることができる。つまり、第1の回数と、第2の回数とを繰り返す態様を例示することができる。また、高頻度状態設定手段の設定する第1状態、第2状態を夫々、第2の態様に変化させる頻度が通常の通常状態、第2の態様に変化させる頻度が高頻度の高頻度状態ということもできる。また、高頻度状態設定手段は、特定遊技の終了後に、第2始動手段を第2状態(高頻度状態)に設定するものとすることができる。
また、特定遊技が発生したときに第1識別情報の変動回数が第2の回数範囲内のどの辺りであったかによって、第2状態で第2の特殊変動時間を設定する期間を長くしたり短くしたりすることができる。即ち、特定遊技が発生したときに第1識別情報の変動回数が第2の回数範囲内にあっても、第2状態が終了するまで一律に第2の特殊変動時間を設定するのではなく、第2の特殊変動時間を設定する期間の長さを変化させることができる。このため、第1識別情報の変動回数に基づいて設定される第1識別情報の変動時間の変化をより多様化することができる。また、第2の回数範囲内のどのタイミングで特定遊技が発生するかが重要となる(早い段階の方が有利期間を長くすることができる)。
また本発明の遊技機は、
前記第1の特殊変動時間は、前記第1の通常変動時間よりも短いことを特徴とする。
また本発明の遊技機は、
前記第1の特殊変動時間は、前記第2の通常変動時間よりも短いことを特徴とする。
このようにすれば、第2の特殊変動時間は、第1および第2の通常変動時間と第1およ
び第2の特殊変動時間とのうち最も短い変動時間とすることができる。このため、第2の
特殊変動時間の設定により、第2始動手段を第2の態様に変化させる頻度が最も高くなる
有利状態を発生させることができるから、遊技興趣をさらに向上させることができる。
また本発明の遊技機は、
前記第1の回数範囲と前記第2の回数範囲とを切り替える前記第1識別情報の変動回数が異なる複数の切替パターンを有し、
前記複数の切替パターンのうちいずれかを選択する切替パターン選択手段を備え、
前記第1識別情報変動時間設定手段は、前記選択された切替パターンに従って前記第1識別情報の変動回数が前記第1の回数範囲内にあるか前記第2の回数範囲内にあるかを判断することを特徴とする。
このようにすれば、第1識別情報の変動回数が同じ回数のときでも、切替パターンの種
類によって設定される第1識別情報の変動時間が異なる場合があるから、第1識別情報の
変動回数に基づいて設定される第1識別情報の変動時間の変化を一層多様化することがで
きる。また、切替パターン選択手段が切替パターンを選択するタイミングとして、電源投
入時が例示される。また、所定回数の特定遊技が発生したことを契機として、切替パター
ンを選択することもできる。また、第1始動手段又は第2始動手段への入球に基づいて取
得した値(判定値)が所定の値(判定値)であることを契機に、切替パターンを選択して
もよい。
また他の遊技機は、
遊技球が入球可能な第1始動手段と、
遊技球の入球可能性が低い第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高
い第2の態様とに変化可能な第2始動手段と、
遊技球が前記第1始動手段に入球することに基づいて第1識別情報表示部で第1識別情
報を変動表示させる第1識別情報表示制御手段と、
前記第1識別情報を変動表示させる変動時間を設定する第1識別情報変動時間設定手段
と、
前記第1識別情報が所定の第1識別情報で停止表示すると、前記第2始動手段を前記第
2の態様に変化させる始動態様制御手段と、
遊技球が前記第2始動手段に入球することに基づいて第2識別情報表示部で第2識別情
報を変動表示させる第2識別情報表示制御手段と、
前記第2識別情報が所定の第2識別情報で停止表示すると、特定遊技を実行する特定遊
技実行手段と、
前記第2始動手段を前記第2の態様に変化させる頻度が所定の第1状態から、前記第1
状態よりも前記第2の態様に変化させる頻度が高くなる第2状態に変化させる高頻度状態
設定手段と、
所定のタイミングを起点に前記第1識別情報の変動回数を計数する計数手段と、
を備え、
前記第1識別情報変動時間設定手段は、
前記第1状態では、前記計数手段によって計数される前記第1識別情報の変動回数が第
1の回数範囲内にある場合には、第1の通常変動時間を設定し、前記第1識別情報の変動
回数が第2の回数範囲内にある場合には、前記第1の通常変動時間よりも短い第2の通常
変動時間を設定し、
前記第2状態では、該第2状態の設定の契機となった前記特定遊技が発生したときの前
記第1識別情報の変動回数が前記第1の回数範囲内にあった場合には、第1の特殊変動時
間を設定し、前記第2状態の設定の契機となった前記特定遊技が発生したときの前記第1
識別情報の変動回数が前記第2の回数範囲内にあった場合には、前記第1の特殊変動時間
よりも短い第2の特殊変動時間を設定する
ことを特徴とする。
この本発明の遊技機では、第1状態では、第1識別情報(例えば普通図柄)の変動回数
に基づいて第1識別情報の変動時間を第1の通常変動時間か第2の通常変動時間のいずれ
かに設定し、第2状態では、第2状態の設定の契機となった特定遊技が発生したときの第
1識別情報の変動回数に基づいて第1の特殊変動時間か第2の特殊変動時間のいずれかに
設定する。
このため、第1状態だけでなく第2状態においても、第1識別情報の変動時間が第1識
別情報の変動回数に基づいて変化することになるから、第1識別情報の変動回数に基づい
て設定される第1識別情報の変動時間の変化を多様化することができる。
また、第2状態では、第2始動手段を第2の態様に変化させる頻度が所定の頻度に設定
された第1状態よりも高くなるが、第1識別情報の変動時間として第1の特殊変動時間よ
りも短い第2の特殊変動時間を設定可能とすることにより、第2始動手段を第2の態様に
変化させる頻度をさらに高めて遊技者に有利な状態を発生させることができる。即ち、特
定遊技が発生したときの第1識別情報の変動回数が第1の回数範囲内にあったか第2の回
数範囲内にあったかによって、特定遊技後の第2状態中における有利度合い(第2の態様
に変化させる頻度)を変化させることができる。
これらの結果、第1識別情報の変動回数に基づいて設定される第1識別情報の変動時間
の変化を多様化することで、遊技興趣の更なる向上を図ることができる。また、どのタイ
ミングで特定遊技が発生するかに注目させることができる。
ここで、計数手段の「所定のタイミング」としては、遊技機の電源が投入されたタイミ
ングや電源が投入されてから最初に遊技球がゲートを通過するまでのタイミングとしたり
、所定回数目(例えば、遊技機の電源が投入されてから1回目(最初))の特定遊技が終
了したタイミングとしたりすることができる。
また、「第2状態の設定の契機となった特定遊技が発生したときの第1識別情報の変動
回数が第1の回数範囲内(第2の回数範囲内)にあった場合」に第1の特殊変動時間(第
2の特殊変動時間)を選択するものとしたが、これに変えて「特定遊技が終了した時の第
1識別情報の変動回数が第2の回数範囲内にあった場合」や「特定遊技が終了し、第2状
態が設定される(第2状態となる)際の第1識別情報の変動回数が第2の回数範囲内にあ
った場合」に第2の特殊変動時間を選択するものとしてもよい。また、少なくも「第1の
回数(第1期間ともいう)」と「第2の回数(第2期間ともいう)」とが設定されていれ
ばいいのであって、「第3の回数(第3期間ともいう)」を設定してもよい(このとき更
に短い変動時間に設定することもできる)。また第1の回数、第2の回数は、それぞれ複
数設定されても良い。例えば「第1の回数」を、変動回数が1〜180、201〜380
、401〜580、・・・・(以下同様)・・・とし、「第2の回数」を、181〜20
0、381〜400、581〜600、・・・(以下同様)・・・とすることができる。
つまり、第1の回数と、第2の回数とを繰り返す態様を例示することができる。また、高
頻度状態設定手段の設定する第1状態、第2状態を夫々、第2の態様に変化させる頻度が
通常の通常状態、第2の態様に変化させる頻度が高頻度の高頻度状態ということもできる
。また、高頻度状態設定手段は、特定遊技の終了後に、第2始動手段を第2状態(高頻度
状態)に設定するものとすることができる。
また、他の遊技機において、
前記第1識別情報変動時間設定手段は、
前記第2状態の設定の契機となった前記特定遊技が発生したときの前記第1識別情報の
変動回数が前記第2の回数範囲内にあった場合でも、前記第2状態中に前記第1識別情報
の変動回数が前記第2の回数範囲から外れた後は、前記第2の特殊変動時間を設定しない
ものとすることもできる。
このようにすれば、特定遊技が発生したときに第1識別情報の変動回数が第2の回数範
囲内のどの辺りであったかによって、第2状態で第2の特殊変動時間を設定する期間を長
くしたり短くしたりすることができる。即ち、特定遊技が発生したときに第1識別情報の
変動回数が第2の回数範囲内にあっても、第2状態が終了するまで一律に第2の特殊変動
時間を設定するのではなく、第2の特殊変動時間を設定する期間の長さを変化させること
ができる。このため、第1識別情報の変動回数に基づいて設定される第1識別情報の変動
時間の変化をより多様化することができる。また、第2の回数範囲内のどのタイミングで
特定遊技が発生するかが重要となる(早い段階の方が有利期間を長くすることができる)

ここで、「前記第1識別情報の変動回数が前記第2の回数範囲から外れた後は、前記第
2の特殊変動時間を設定しない」とは、第1識別情報の変動回数が第2の回数範囲から外
れると第1の回数範囲内となる場合には第1の特殊変動時間を設定してもよいし、第1の
特殊変動時間や第2特殊変動時間とは異なる変動時間を設定してもよい。
また、他の遊技機において、
前記第2の特殊変動時間は、前記第2の通常変動時間よりも短い
ものとすることもできる。
このようにすれば、第2の特殊変動時間は、第1および第2の通常変動時間と第1およ
び第2の特殊変動時間とのうち最も短い変動時間とすることができる。このため、第2の
特殊変動時間の設定により、第2始動手段を第2の態様に変化させる頻度が最も高くなる
有利状態を発生させることができるから、遊技興趣をさらに向上させることができる。
ここで、第1識別情報として、普通図柄を例示したが、第2識別情報としては、特別図
柄や特別図柄の変動表示にあわせて変動表示を行う演出図柄が例示できる。また「第1始
動手段」として、普図始動口が例示される。また、「第2始動手段」として、特図始動口
が例示される。ここで、「始動口(普図始動口、特図始動口)」には、入球した遊技球を
再度遊技盤面に流出させない(遊技機外に排出する)タイプの入球口と、入球した遊技球
を再度遊技盤面に流出させる所謂ゲートタイプの入球口とを含む。また、前述の何れのタ
イプの入球口に入球する態様も「入球」という。また、「特定遊技」として、可変入球口
(大入賞口)を入球可能状態とする遊技(例えば、大当り遊技、小当り遊技)が例示され
る。
本発明の遊技機によれば、第1識別情報の変動回数に基づいて設定される第1識別情報
の変動時間の変化を多様化することで、遊技興趣の更なる向上を図ることができる。
本発明の第1実施例であるパチンコ機10の外観を示す外観斜視図である。 第1実施例のパチンコ機10の遊技盤30の構成の概略を示す構成図である。 第1実施例のパチンコ機10の制御回路の構成を示すブロック図である。 第2大入賞口46の内部を含む構成の概略を示す構成図である。 第1実施例のパチンコ機における図柄表示装置40の構成を説明する説明図である。 普通図柄表示装置41の表示態様の一例を示す説明図である。 特別図柄表示装置42の大当り図柄の一例を示す説明図である。 演出表示装置34の画面構成を説明する説明図である。 サブ制御基板90の構成の概略を示すブロック図である。 第1実施例の第1始動口36への入球を伴う遊技の流れを示す説明図である。 第1実施例の第2始動口38への入球を伴う遊技の流れを示す説明図である。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行されるカウント期間設定処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行されるカウント期間初期設定処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行されるカウント期間切替処理の一例を示すフローチャートである。 カウント期間の切替パターンの一例を示す説明図である。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される普通図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される普通図柄変動開始処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄用の当り判定テーブルの一例を示す説明図である。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される普通図柄変動時間設定処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される第1特別図柄の変動表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される第2特別図柄の変動表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄用の当り判定テーブルの一例を示す説明図である。 第2特別図柄用の当り判定テーブルの一例を示す説明図である。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される小当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される大当り遊技終了時処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施例において普図変動時間を設定する様子の一例を示す説明図である。 第1実施例において普図変動時間を設定する様子の一例を示す説明図である。 第2実施例の遊技盤30Bの構成の概略を示す構成図である。 第2実施例の制御回路の構成を示すブロック図である。 第2実施例の特別図柄表示装置42の大当り図柄の一例を示す説明図である。 第2実施例の第1始動口36への入球を伴う遊技の流れを示す説明図である。 第2実施例の第2始動口38への入球を伴う遊技の流れを示す説明図である。 第2実施例の特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施例の第1特別図柄の変動表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施例の第2特別図柄の変動表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施例の第1特別図柄用の大当り判定テーブルを示す説明図である。 第2実施例の第1特別図柄用の大当り図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。 第2実施例の小当り図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。 第2実施例の第2特別図柄用の大当り判定テーブルを示す説明図である。 第2実施例の第2特別図柄用の大当り図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。 第2実施例の小当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施例の大当り遊技終了時処理の一例を示すフローチャートである。 変形例のカウント期間切替処理を示すフローチャートである。 変形例において普図変動時間を設定する様子を示す説明図である。 変形例の普図変動時間設定処理を示すフローチャートである。 変形例において普図変動時間を設定する様子を示す説明図である。 第3実施例のカウント期間初期設定処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施例のカウント期間切替処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施例の特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施例の主制御基板70のCPU70aにより実行される変動パターンテーブル設定処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施例の変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。 第3実施例の変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。 第3実施例において特図変動パターンテーブルを設定する様子を示す説明図である。 変形例の変動パターンテーブル設定処理を示すフローチャートである。 変形例において特図変動パターンテーブルを設定する様子を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。
[第1実施例]
図1は本発明の第1実施例であるパチンコ機10(遊技機)の外観を示す外観斜視図で
あり、図2は第1実施例のパチンコ機10の遊技盤30の構成の概略を示す構成図であり
、図3は第1実施例のパチンコ機10の制御回路の構成の概略を示すブロック図である。
以下、第1実施例では、第1種の遊技性と第2種の遊技性とを併せ持ったいわゆる1種2
種混合タイプのパチンコ機に本発明を適用した例を説明する。なお、第1種の遊技性は、
始動口に遊技球が入球したことを契機として特別図柄の変動表示を開始し、所定の大当り
図柄で特別図柄が停止表示すると大当り遊技を開始する、いわゆるセブン機タイプの遊技
性である。また、第2種の遊技性は、始動口に遊技球が入球したことを契機として可変入
球装置に設けられた開閉部材(羽根)を開閉して小当り遊技を開始し、小当り遊技におい
て開閉部材が開状態のときに可変入球装置内に入球した遊技球が可変入球装置内に設けら
れた特定領域(いわゆるV領域)を通過したことを契機として大当り遊技を開始する、い
わゆる羽根物タイプの遊技性である。
[パチンコ機10の全体構成]
実施例のパチンコ機10は、図1に示すように、前面枠11に嵌め込まれたガラス板1
2(透明板)を介して盤面が視認可能に配置された遊技盤30(図2参照)と、遊技球を
貯留する上受け皿14および下受け皿16と、上受け皿14に貯留されている遊技球を遊
技盤30へ発射するための発射ハンドル18と、を備える。
前面枠11は、本体枠21に嵌め込まれており、左辺を回動軸として本体枠21に対し
て回動できるようになっている。本体枠21は、外枠22に嵌め込まれており、左辺を回
動軸として外枠22に対して回動できるようになっている。なお、前面枠11と本体枠2
1は、略長方形状のプラスティック製の枠体として構成されている。また、外枠22は、
略長方形状の木製の枠体として構成されており、パチンコホールの島設備の島枠に固定さ
れる。
また、前面枠11の左上部と右上部には、遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らした
り遊技者に遊技状態を報知したりするためのスピーカ28a,28bが設けられており、
右端部には、前面枠11を本体枠21に対して施錠するための施錠装置29が設けられて
いる。また、前面枠11の左側には、図示しないプリペイドカード式の球貸装置(CRユ
ニット)が設けられている。
上受け皿14は、その上面部に、CRユニットに挿入されたカードの価値残高(有価残
高)の範囲内で遊技球の貸し出しを指示するための球貸ボタン24aと、CRユニットに
挿入されているカードの返却を指示するための返却ボタン24bとが配設されている。
発射ハンドル18は、前面枠11の右下部に設けられており、遊技者がハンドルに触れ
ていることを検知するタッチセンサ18a(図3参照)や遊技球の発射を一時的に停止す
る発射停止スイッチ18b(図3参照)が設けられている。発射ハンドル18の回転軸に
は、上受け皿14に貯留されている遊技球を1球ずつ打ち出すための図示しない発射装置
が接続されており、発射ハンドル18が回転操作されると、発射装置が備える発射モータ
19(図3参照)が回転し、これに伴って発射ハンドル18の操作量に応じた強さの打撃
力で遊技球を打ち出す。
[遊技盤30の構成]
遊技盤30は、図2に示すように、外レール31aと内レール31bとによって囲まれ
る遊技領域31が形成されている。この遊技盤30は、遊技領域31の左部に配置され遊
技球の通過を検知するゲートスイッチ32a(図3参照)を有する普通図柄作動ゲート3
2と、遊技領域31の左下部に配置された図柄表示装置40と、遊技領域31の中央部に
配置された演出表示装置34と、演出表示装置34の下側に配置され遊技球の入球を検知
する第1始動口スイッチ36a(図3参照)を有する第1始動口36と、第1始動口36
の下側に配置され遊技球の入球を検知する第2始動口スイッチ38a(図3参照)を有す
る第2始動口38と、遊技領域31の右下部に開閉可能に配置され遊技球の入球を検知す
る第1大入賞口スイッチ44a(図3参照)を有する第1大入賞口44と、遊技領域31
の右部に開閉可能に配置され遊技球の入球を検知する第2大入賞口スイッチ46a(図3
参照)を有する第2大入賞口46と、いずれの入賞口にも入らなかった遊技球を回収する
ためのアウト口48と、を備える。また、遊技盤30は、この他に、一般入賞口49や遊
技球をガイドしたり弾いたりする図示しない多数の釘などが設けられている。なお、以下
の説明では、第1大入賞口44や第2大入賞口46を単に大入賞口と称することがある。
第2始動口38は、普通電動役物として設けられる可変式の入球口であり、左右一対の
翼片部38cと、翼片部38cを作動させる第2始動口ソレノイド38b(図3参照)と
、を備える。この第2始動口38は、一対の翼片部38cが直立しているときには遊技球
の入球の可能性が比較的低い通常状態となり(図2の点線参照)、一対の翼片部38cが
左右両側に開いているときには遊技球の入球の可能性が通常状態よりも高い開放状態とな
る(図2の実線参照)。なお、本実施例では、一対の翼片部38cが直立した通常状態に
おいては、第2始動口38への遊技球の入球が不可能となるように構成されている。
第1大入賞口44は、特別電動役物として設けられる可変式の入球口であり、開閉板4
4cと、開閉板44cを作動させる第1大入賞口ソレノイド44b(図3参照)と、を備
える。この第1大入賞口44は、通常は開閉板44cによって塞がれて遊技球を受け入れ
ない閉状態(閉鎖状態)とされており、大当り遊技(特定遊技)のときに、第1大入賞口
ソレノイド44bによって開閉板44cが作動して手前側に開くことで、遊技球を受け入
れやすい開状態(開放状態)となる。第1大入賞口44には、遊技球の入球を検知すると
共にその入球数をカウントするための第1大入賞口スイッチ44a(図3参照)が取り付
けられている。本実施例では、大当り遊技の処理として、第1大入賞口スイッチ44aが
遊技球の入球を10個カウントするか10個カウントする前に所定時間(例えば、25秒
)が経過するまでを1ラウンドとして第1大入賞口44を開放し、規定ラウンドまで第1
大入賞口44の開放動作を繰り返す。なお、各ラウンドの間には、所定時間(例えば、2
秒間)だけ第1大入賞口44を閉状態とする。
第2大入賞口46は、特別電動役物として設けられる可変式の入球口であり、翼片部4
6cと、翼片部46cを作動させる第2大入賞口ソレノイド46b(図3参照)と、を備
える。この第2大入賞口46は、通常は直立状態の翼片部46cによって塞がれて遊技球
を受け入れない閉状態(閉鎖状態)とされており(図2の点線参照)、小当り遊技のとき
に、第2大入賞口ソレノイド46bによって翼片部46cが作動して右側に開くことで、
遊技球を受け入れやすい開状態(開放状態)となる(図2の実線参照)。第2大入賞口4
6には、遊技球の入球を検知すると共にその入球数をカウントするための第2大入賞口ス
イッチ46a(図3参照)が取り付けられている。本実施例では、小当り遊技の処理とし
て、第2大入賞口46を所定時間(例えば、5秒)に亘って開状態とする。
第2大入賞口46に入球した遊技球は、振分装置50により特定領域(V領域)54か
非特定領域(外れ領域)56かのいずれかに振り分けられるようになっている。図4は、
振分装置50の構成の概略を示す構成図である。振分装置50は、図示するように、上面
中央が窪んだ椀状体に形成され第2大入賞口46に入球した遊技球を上面で受ける受け皿
52を備えており、受け皿52の上面には3つの落下孔52a〜52cが形成されている
。3つの落下孔52a〜52cのうち1つの落下孔52aは遊技球を特定領域54に誘導
し、他の2つの落下孔52b,52cは遊技球を非特定領域56に誘導する。本実施例で
は、遊技球を特定領域54に誘導する落下孔52aは、遊技球を非特定領域56に誘導す
る落下孔52b,52cに比して遊技球が入球しづらくなっており、第2大入賞口46に
遊技球が入球しても、入球した遊技球が特定領域54を通過する確率は低確率(例えば、
1/10や1/20など)となっている。なお、特定領域54には、特定領域54への遊
技球の通過を検知するための特定領域通過スイッチ54a(図3参照)が設けられており
、非特定領域56には、非特定領域56への遊技球の通過を検知するための非特定領域通
過スイッチ56a(図3参照)が設けられている。
図柄表示装置40は、図5の構成図に例示するように、普通図柄の変動表示および停止
表示が可能な普通図柄表示装置41と、特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別
図柄表示装置42と、大当り遊技の規定ラウンド数(最大ラウンド数)を示す図柄を表示
するラウンド表示装置43と、を備える。普通図柄表示装置41は、発光ダイオード(L
ED)を用いて構成された左普通図柄表示部41aおよび右普通図柄表示部41bを備え
る。図6に、普通図柄表示装置41の表示態様の一例を示す。普通図柄表示装置41は、
図示するように、左普通図柄表示部41aと右普通図柄表示部41bとが共に消灯した表
示態様(図6の上から1段目参照)と、左普通図柄表示部41aが点灯し右普通図柄表示
部41bが消灯した表示態様(図6の上から2段目参照)と、左普通図柄表示部41aが
消灯し右普通図柄表示部41bが点灯した表示態様(図6の上から3段目参照)と、左普
通図柄表示部41aと右普通図柄表示部41bとが共に点灯した表示態様(図6の上から
4段目参照)の4通りの表示態様がある。普通図柄表示装置41は、遊技球が普通図柄作
動ゲート32を通過するのを検知したときに、4通りの表示態様を順次切り替えることに
より普通図柄を変動表示させ、変動表示の実行時間が経過すると、上記表示態様のうちの
いずれかの表示態様で普通図柄を停止表示させる。このとき、停止表示された表示態様が
特定の表示態様(例えば、図6の上から4段目に示す表示態様)であるときに、当りとし
て第2始動口38を一定時間(例えば、0.5秒)に亘って開放する。なお、普通図柄の
変動表示中に、遊技球が普通図柄作動ゲート32を通過したときには、普通図柄の変動表
示を最大4回まで保留し、現在の変動表示が終了したときに、保留されている変動表示が
順次消化される。
特別図柄表示装置42は、図5に示すように、7セグメント表示器を用いて構成された
第1特別図柄表示部42aと第2特別図柄表示部42bとを備えており、各セグメントの
点灯と消灯との組み合わせにより複数通りの表示態様(最大128通り)を表現している
。特別図柄表示装置42は、第1始動口36か第2始動口38かのいずれかの入球が検知
されたときに、第1特別図柄表示部42aと第2特別図柄表示部42bのうち対応する特
別図柄表示部の表示状態を順次切り替えることにより特別図柄を変動表示させ、変動表示
の実行時間が経過すると、表現可能な表示態様のうちのいずれかの表示態様で特別図柄を
停止表示させる。このとき、停止表示された表示態様が特定の表示態様(当り特別図柄)
である場合に、当りとなる。本実施例では、第1特別図柄表示部42aが第1始動口36
への遊技球の入球に基づき特別図柄を変動表示させる第1始動口対応表示部となっており
、第2特別図柄表示部42bが第2始動口38への遊技球の入球に基づき特別図柄を変動
表示させる第2始動口対応表示部となっている。以下、特に、第1特別図柄表示部42a
で表示される特別図柄を第1特別図柄(特図1)とも呼び、第2特別図柄表示部42bで
表示される特別図柄を第2特別図柄(特図2)とも呼ぶ。図7に、当り時における特別図
柄表示装置43の表示態様の一例を示す。図示するように、第1特別図柄の大当り図柄は
、第1特別図柄表示部42aにおける右上,右下,左下の縦棒セグメントが点灯する表示
態様である(図7左上参照)。また、第2特別図柄の大当り図柄は、右下,左下の縦棒セ
グメントと上段の横棒セグメントとが点灯する表示態様であり(図7右上参照)、第2特
別図柄の小当り図柄は、右下の縦棒セグメントと上段の横棒セグメントとが点灯する表示
態様である(図7右下参照)。本実施例では、第1特別図柄については小当り図柄は用意
されていない。なお、当り時における表示態様は、上記態様に限られることはなく、如何
なる態様で表示するものとしてもよいし、各当り時における表示態様の種類も1種類に限
られず、複数種類用意するものとしてもよい。また、ラウンド表示装置43は、大当り遊
技の開始に際して、7セグメント表示器を算用数字の形に点灯することによりその大当り
遊技の規定ラウンド数が表示される。なお、特別図柄の変動表示中に、遊技球が第1始動
口36か第2始動口38かのいずれかに入球したときには、それぞれの始動口毎に対応す
る特別図柄の変動表示を最大4回まで保留し、現在の変動表示が終了したときに、保留さ
れている変動表示が順次消化される。後述するが、第1特別図柄の変動表示の保留数は第
1保留図柄35aによって表示され、第2特別図柄の変動表示の保留数は第2保留図柄3
5bによって表示される。
ここで、第1および第2特別図柄の大当りは、第1大入賞口44の開放動作が所定ラウ
ンド数(例えば、12ラウンド)に亘って繰り返される大当り遊技が行われる当り態様で
ある。また、第2特別図柄の小当りは、第2大入賞口46を1回だけ開放する小当り遊技
が行われる当り態様である。また、小当り遊技において、第2大入賞口46に入球した遊
技球が振分装置50を介して特定領域54を通過すると、大当りに発展し、第1大入賞口
44の開放動作が第1および第2特別図柄の大当りよりも多いラウンド数(例えば、15
ラウンド)に亘って繰り返される大当り遊技が行われる。したがって、第1特別図柄で大
当りを引くよりも、後述する電サポあり状態にあるときに第2特別図柄で小当りを引き、
小当り遊技を経由して大当りを獲得した方が遊技者にとって有利となる。勿論、第1特別
図柄で大当りとなることにより行われる大当り遊技の方が、時短状態から小当り遊技を経
由して行われる大当り遊技よりも有利な遊技態様としてもよいし、両者の有利の度合いを
一致させるものとしてもよい。
演出表示装置34は、液晶ディスプレイなどの表示装置として構成されている。演出表
示装置34は、図8に例示する画面構成に示すように、横方向に並んで配置されキャラク
タや数字により構成される左,中,右の3つの演出図柄(疑似特別図柄)34L,34M
,34Rと、図示しない背景図柄とを有している。この演出表示装置34は、遊技球が第
1始動口36に入球したときと、遊技球が第2始動口38に入球したときに、3つの演出
図柄34L,34M,34Rを変動表示させる。演出図柄34L,34M,34Rは、変
動表示が開始されると、それぞれ上から下に向かって高速でスクロールするように変動表
示され、変動表示の実行時間が経過すると停止表示される。このとき、3つの演出図柄3
4L,34M,34Rがいずれも一致しない図柄になったときにはリーチなしの単純な外
れとなる(例えば、「358」)。また、左の演出図柄34Lと右の演出図柄34Rとが
一致して、中の演出図柄34Mが左右の演出図柄34L,34Rと一致しないときにはリ
ーチありの外れとなる(例えば、「353」)。さらに、左の演出図柄34Lと中の演出
図柄34Mとが一致して、右の演出図柄34Rが左の演出図柄34Lおよび中の演出図柄
34Mと一致しないときには小当りとなる(例えば、「338」)。また、3つの演出図
柄34L,34M,34Rのすべてが一致したときには大当りとなる(例えば、「777
」)。なお、この演出表示装置34で表示される演出図柄の当否の結果は、基本的には、
上述した特別図柄表示装置42により表示される特別図柄(第1特別図柄,第2特別図柄
)の当否の結果と一致する。
また、本実施例では、演出表示装置34の表示画面内に第1保留図柄35aと第2保留
図柄35bも表示されている。第1保留図柄35aは、第1特別図柄の変動表示中に第1
始動口36に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、第1特別図柄の変
動表示が開始されるごとに始動入球時とは逆の順に消去される(古い保留情報に対応する
保留図柄から順に消去される)。第2保留図柄35bも、第2特別図柄の変動表示中に第
2始動口38に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、第2特別図柄の
変動表示が開始されるごとに始動入球時とは逆の順に消去される。
こうして構成された実施例のパチンコ機10では、第1始動口36は演出表示装置34
の下側に配置されており、大当り遊技でない通常遊技のときに、遊技者は遊技球を遊技領
域31の左側(演出表示装置34の左側領域)に流下させるように発射ハンドル18を回
転操作(所謂左打ち)することにより、遊技球を第1始動口36に入球させることができ
る。また、普通図柄作動ゲート32は演出表示装置34の左側に、第2始動口38は演出
表示装置34の右側にそれぞれ配置されており、遊技者は左打ちすることにより、遊技球
を普通図柄作動ゲート32に通過させることができ、普通図柄が当りとなって第2始動口
38が開放すると、遊技者は右打ちすることにより、遊技球を第2始動口38に入球させ
ることができる。さらに、第1大入賞口44は遊技領域31の右下部に配置されており、
大当り遊技が開始されると、遊技者は右打ちすることにより、遊技球を遊技領域31の右
側(演出表示装置34の右側領域)に流下させて、開状態となった第1大入賞口44に入
球させることができる。また、第2大入賞口46は演出表示装置34の右部に配置されて
おり、小当り遊技が開始されると、遊技者は右打ちすることにより、開状態となった第2
大入賞口46に入球させることができる。
[制御回路の構成]
次に、実施例のパチンコ機10の制御回路の構成について主として図3を参照しながら
説明する。パチンコ機10の制御回路は、図3に示すように、遊技の基本的な進行の制御
を司る主制御基板70と、賞球や球貸の払い出しに関する制御を司る払出制御基板80と
、遊技の進行に伴って行われる各種演出の全体的な制御を司るサブ制御基板90と、遊技
球の発射に関する制御を司る発射制御基板100などの制御基板により構成されている。
これらの制御基板は、各種論理演算や算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される
各種プログラムやデータが記憶されているROM,プログラムの実行に際してデータを一
時的に記憶するRAM,周辺機器との間でデータをやり取りするための周辺機器インター
フェース(PIO),CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器,CPUの暴
走を監視するウォッチドッグタイマ,定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウン
ター・タイマー・サーキット)などの種々の周辺LSIがバスにより相互に接続されてい
る。なお、図3では、各制御基板に搭載された各種デバイスのうち主制御基板70のCP
U70a,ROM70b,RAM70cのみを図示し、その他については図示を省略した
。また、制御回路の一部をなすサブ制御基板90の構成の概略を示すブロック図を図9に
示す。
主制御基板70は、遊技の基本的な進行の制御を行うために必要な信号として、図3に
示すように、ゲートスイッチ32aからの通過信号や第1始動口スイッチ36aからの入
球信号,第2始動口スイッチ38aからの入球信号,第1大入賞口スイッチ44aからの
入球信号,第2大入賞口スイッチ46aからの入球信号,特定領域通過スイッチ54aか
らの通過信号,非特定領域通過スイッチ56aからの通過信号などが中継端子板72を介
して入力されている。主制御基板70からは、図柄表示装置40の表示制御を司る図柄表
示基板40aへの制御信号や第2始動口ソレノイド38bへの駆動信号,第1大入賞口ソ
レノイド44bへの駆動信号,第2大入賞口ソレノイド46bへの駆動信号などが中継端
子板72を介して出力されている。また、主制御基板70は、払出制御基板80やサブ制
御基板90,発射制御基板100(払出制御基板80を介して通信)と通信しており、各
種指令信号(コマンドや駆動信号など)やデータのやり取りを行っている。
払出制御基板80は、賞球や球貸の払い出しに関する制御を行うために必要な信号とし
て、図3に示すように、前面枠11の開放を検知する枠開放スイッチ81からの検知信号
が直接に入力され、球貸ボタン24aや返却ボタン24bからの操作信号が球貸表示基板
82,中継端子板83を介して入力され、賞球の払い出しを検知する払出前スイッチ84
および払出後スイッチ85からの検知信号が中継端子板87を介して入力されている。払
出制御基板80からは、賞球の払い出しを行う払出モータ86への駆動信号が中継端子板
87を介して出力されている。また、払出制御基板80は、主制御基板70や発射制御基
板100と通信しており、各種指令信号やデータのやり取りを行っている。
サブ制御基板90は、図9に示すように、CPU90aやROM90b,RAM90c
などを備えており、主制御基板70から各種指令信号を受信してその指令に応じた遊技の
演出を行う。サブ制御基板90は、演出表示装置34の制御を行う演出表示制御基板91
や各種スピーカ28a,28bを駆動するアンプ基板92、各種LEDランプ93aを駆
動したり可動式の装飾部材を作動させるための装飾モータ93bを駆動したりする装飾駆
動基板93,演出ボタン26に設けられ演出ボタン26の操作を検知する操作検知スイッ
チ27からの操作信号を入力する演出ボタン基板94などが接続されている。
発射制御基板100は、タッチセンサ18aからの検知信号や発射停止スイッチ18b
からの操作信号,下受け皿16に遊技球が満タン状態となるのを検知する下受け皿満タン
スイッチ102からの検知信号などを入力しており、発射モータ19へ駆動用のパルス信
号などを出力している。発射制御基板100は、発射ハンドル18が回転操作されてタッ
チセンサ18aがオンで発射停止スイッチ18bがオフで下受け皿満タンスイッチ102
がオフのときに発射モータ19を駆動して遊技球を発射し、タッチセンサ18aがオフか
発射停止スイッチ18bがオンか下受け皿満タンスイッチ102がオンかのいずれかが成
立したときに発射モータ19の駆動を停止して遊技球の発射を停止する。また、発射制御
基板100は、払出制御基板80を介して主制御基板70と通信しており、タッチセンサ
18aからの検知信号などの発射ハンドル18の操作状態に関するデータを払出制御基板
80を介して主制御基板70に送信している。
次に、こうして構成された実施例のパチンコ機10の動作について説明する。まず、遊
技の流れについて説明する。図10は、第1始動口36への入球を伴う遊技の流れを示す
説明図であり、図11は、第2始動口38への入球を伴う遊技の流れを示す説明図である
。図10に示すように、遊技球が第1始動口36に入球すると(S10)、第1特別図柄
の変動表示を開始し(S12)、第1特別図柄が外れ図柄で停止表示すると(S14)、
外れとなる(S16)。一方、第1特別図柄が大当り図柄で停止表示すると(S18)、
第1大入賞口44を開状態とする大当り遊技を実行し(S20)、大当り遊技が終了する
と、電サポあり状態を発生させる(S22)。ここで、電サポあり状態は、普通図柄の当
否判定で当りと判定する当り確率を高確率とする「普通図柄の確率変動機能」を作動させ
ると共に、特別図柄および普通図柄の変動時間を短縮する「変動時間短縮機能」を作動さ
せ、且つ、普通図柄が当り図柄で停止表示したときに第2始動口38の開放時間を延長す
る「開放延長機能」を作動させる状態である。このように、これらの機能が作動している
状態を「電サポあり状態」と称し、これらの機能が作動していない状態を「電サポなし状
態」と称する。また、第1実施例のパチンコ機10では、この電サポあり状態は、大当り
遊技後に所定回数(例えば、100回)の特別図柄の変動表示が行われるまで継続する。
なお、これらの3つの機能を同時に作動させる形態を例示したが、いずれか1つの機能ま
たはいずれか2つの機能を作動させる形態とすることもできる。この電サポあり状態にあ
るときは、電サポなし状態に比べて第2始動口38への遊技球の入球が容易となるから、
第2始動口38への入球を伴う遊技を行い易くなる。
電サポあり状態では、図11に示すように、遊技球が普通図柄作動ゲート32を通過す
ると(S30)、普通図柄の変動表示を開始する(S32)。変動時間が経過して普通図
柄が外れ図柄で停止表示すると(S34)、外れとなり(S36)、普通図柄が当り図柄
で停止表示すると(S38)、第2始動口38を開放して(S40)、第2始動口38に
遊技球が入球可能な状態とする。第2始動口38に遊技球が入球すると(S42)、第2
特別図柄の変動表示を開始する(S44)。ここで、電サポあり状態であっても、第1始
動口36への遊技球の入球は可能であるが、後述するように第2特別図柄の変動表示が第
1特別図柄の変動表示よりも優先される。第2特別図柄が大当り図柄で停止表示すると(
S46)、第1大入賞口44を開状態とする大当り遊技を実行し(S48)、大当り遊技
の終了後には、電サポあり状態を発生させる(S50)。また、第2特別図柄が小当り図
柄で停止表示すると(S52)、第2大入賞口46を開状態とする小当り遊技を開始する
(S54)。小当り遊技中に第2大入賞口46に入球した遊技球が特定領域54を通過す
ると(S56)、第1大入賞口44を開状態とする大当り遊技を実行して(S48)、大
当り遊技の終了後には、電サポあり状態を発生させる(S50)。一方、小当り遊技中に
第2大入賞口46に入球した遊技球が非特定領域56を通過すると(S58)、外れとな
る(S62)。また、第2特別図柄が外れ図柄で停止表示した場合も(S60)、外れと
なる(S62)。外れとなると、電サポあり状態が発生してからの特別図柄の変動回数が
所定回数未満の場合には、電サポあり状態を継続し、特別図柄の変動回数が所定回数に到
達した場合には、電サポあり状態を終了して電サポなし状態を発生させる。
[主制御処理]
図12は、主制御基板70のCPU70aにより実行される主制御処理の一例を示すフ
ローチャートである。この処理は、パチンコ機10の電源が投入されたときに実行される
。主制御処理は、初期化処理などの電源投入に必要な電源投入処理を実行した後(S10
0)、遊技開始処理(S110)と、カウント期間設定処理(S120)と、普通図柄遊
技処理(S130)と、特別図柄遊技処理(S140)と、小当り遊技処理(S150)
と、大当り遊技処理(S160)とを繰り返し実行することにより行われる。なお、本実
施例では、S110〜S160の処理に要する時間は約4msecとなっているため、こ
れらの処理は約4msecの間隔で繰り返し実行されることになる。主制御基板70は、
これらの処理の実行に伴って、各種コマンドを担当する制御基板に送信してコマンドに応
じた処理を実行させることにより、パチンコ機10の全体の遊技を進行させている。
[遊技開始処理]
S110の遊技開始処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、各種センサ(
ゲートスイッチ32aや第1始動口スイッチ36a,第2始動口スイッチ38a,第1大
入賞口スイッチ44a,第2大入賞口スイッチ46a,特定領域通過スイッチ54a,非
特定領域通過スイッチ56aなど)の状態を検出してRAM70cの所定の状態記憶領域
に保存したり、各種乱数値(後述する大当り判定用乱数や大当り図柄決定用乱数,小当り
判定用乱数,小当り図柄決定用乱数,リーチ用乱数,変動パターン決定用乱数、普通図柄
当否判定用乱数など)を更新したりする。続いて、遊技球の入球に関わるスイッチ(第1
始動口スイッチ36a,第2始動口スイッチ38a,第1大入賞口スイッチ44a,第2
大入賞口スイッチ46aなど)により遊技球が検知されたか否かを判定し、検知されたと
判定すると、払い出すべき賞球を演算して賞球情報としてRAM70cの所定の賞球情報
記憶領域に保存し、賞球情報が値0でないときには賞球指定コマンド(賞球情報)を払出
制御基板80に送信して遊技開始処理を終了する。払出制御基板80は、賞球指定コマン
ドを受信すると、払出モータ86を駆動制御して遊技球を1球ずつ払い出すと共に払出前
スイッチ84および払出後スイッチ85により払い出した遊技球が検知される度に賞球情
報(未払いの遊技球数)を値1ずつデクリメントする賞球払出処理を実行する。この賞球
払出処理は、賞球情報が値0となるまで繰り返し実行されるが、遊技球の入球が検知され
て主制御基板70から新たな賞球指定コマンドを受信すると、その賞球情報も値0となる
まで処理が繰り返される。遊技開始処理が終了すると、主制御処理に戻って次のS120
のカウント期間設定処理に進む。
[カウント期間設定処理]
S120のカウント期間設定処理は、図13に示すフローチャートに従って実行される
。カウント期間設定処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、普通
図柄の変動回数をカウントする普図変動カウンタに基づいて切り替わるカウント期間が初
期設定済みであるか否かを判定する(S200)。本実施例では、カウント期間として、
第1期間と、第1期間中よりも普通図柄の変動時間(普図変動時間ともいう)に短い時間
が設定される第2期間との2つを有しており、パチンコ機10の電源が投入されたときの
S100の初期化処理(電源投入処理)でカウント期間がリセットされる(未設定の状態
にされる)ものとした。S200で設定済みでないと判定すると、図14に示すカウント
期間初期設定処理を実行して(S202)、カウント期間設定処理を終了する。一方、カ
ウント期間初期設定処理を一旦実行した後は、電源が遮断されるまでS200でカウント
期間を初期設定済みであると判定し、図15に示すカウント期間切替処理を実行して(S
204)、カウント期間設定処理を終了する。カウント期間設定処理を終了すると、主制
御処理に戻って次のS130の普通図柄遊技処理に進む。以下、カウント期間初期設定処
理とカウント期間切替処理の詳細について順に説明する。
図14のカウント期間初期設定処理では、まず、カウント期間の切替パターンを抽選に
よって選択する期間切替パターン抽選処理を行う(S210)。本実施例では、第1期間
と第2期間との区切り(期間の切り替えの契機)となる普図変動回数が異なる2つの切替
パターンを有しており、切替パターンX,Yとする。この切替パターンの一例を図16に
示す。図16(a)に示すように、切替パターンXは、普図変動カウンタが所定回数(例
えば、100回)に到達する度に第1期間と第2期間とを切り替えるパターンである。ま
た、図16(b)に示すように、切替パターンYは、第1期間を開始してからの普図変動
カウンタが第1の回数(例えば、150回)に到達すると第2期間を開始し、第2期間を
開始してからの普図変動カウンタが第1の回数よりも少ない第2の回数(例えば、50回
)に到達すると第1期間を開始する処理を繰り返すパターンである。なお、切替パターン
としては、普図変動カウンタに基づいて第1期間と第2期間とを切り替えるものであれば
、これらの2つの切替パターンに限られるものではなく、また、3種類以上の切替パター
ンを設けてもよい。例えば、第1期間と第2期間との区切りとなる普図変動回数を100
回、50回、200回、20回として第1期間と第2期間とを切り替えるもの、即ち、普
図変動カウンタが、100回に到達すると第1期間から第2期間に切り替え、150回に
到達すると第1期間に切り替え、350回に到達すると第2期間に切り替え、370回に
到達すると第1期間に切り替え、以降も同様に切り替えるものなどとしてもよい。なお、
S210の抽選処理は、抽選用の乱数値を取得し、その乱数値が切替パターンX用の特定
値に該当するか否かにより行うものなどとすることができる。
S210で抽選処理を行うと、その抽選で切替パターンXが選択されたか否かを判定し
(S212)、切替パターンXが選択されたと判定した場合には、切替パターンXをセッ
トし(S214)、切替パターンXが選択されなかったと判定した場合には、切替パター
ンYをセットする(S216)。こうして切替パターンをセットすると、第1期間を発生
させるために第1期間フラグをオンとし(第1期間を設定し)(S218)、普図変動カ
ウンタを値0にリセットして(S220)、カウント期間初期設定処理を終了する。この
普図変動カウンタは、S130の普通図柄遊技処理において、普通図柄の変動表示が停止
表示される度に、値1ずつインクリメントされる(カウントアップされる)ものである。
なお、このカウント期間初期設定処理は、電源投入処理を伴う最初の主制御処理中に実行
されることになるから、パチンコ機10の電源が投入されてから最初に遊技球が普通図柄
作動ゲート32を通過するまでの間のタイミングで実行することになるが、S100の電
源投入処理でカウント期間初期設定処理を実行してもよい。なお、常に第1期間から開始
するものに限られず、第1期間から開始するか第2期間から開始するかを抽選などにより
決定してもよい。
図15のカウント期間切替処理では、まず、普図変動カウンタが第1期間の範囲内にあ
るか否かを判定する(S230)。この判定は、カウント期間初期設定処理で設定した切
替パターンと、普図変動カウンタとに基づいて行うことができる。例えば、切替パターン
Xを設定した場合には、普図変動カウンタが100回に到達する度に第1期間と第2期間
とを切り替えるから、普図変動カウンタが0〜99回、200〜299回、400〜49
9回、・・・などであれば第1期間の範囲内にあると判定し、普図変動回数が100〜1
99回、300〜399回、500〜599回、・・・などであれば第1期間の範囲内に
ないと判定する。S230で、第1期間の範囲内にあると判定すると、第1期間フラグが
オフであるか否かを判定する(S232)。第1期間フラグがオフであると判定すると、
現在は第2期間であり第1期間に切り替えるために、第1期間フラグをオフからオンとし
て(S234)、カウント期間切替処理を終了する。また、S232で第1期間フラグが
オフではなくオンであると判定すると、第1期間が既に開始されているから、そのままカ
ウント期間切替処理を終了する。
一方、S230で普図変動カウンタが第1期間の範囲内にない(第2期間の範囲内にあ
る)と判定すると、第1期間フラグがオンであるか否かを判定し(S236)、第1期間
フラグがオンであると判定すると、現在は第1期間であり第2期間を開始するために、第
1期間フラグをオンからオフとして(S238)、カウント期間切替処理を終了する。ま
た、S236で第1期間フラグがオンではなくオフであると判定すると、第2期間が既に
開始されているから、そのままカウント期間切替処理を終了する。
[普通図柄遊技処理]
S130の普通図柄遊技処理は、図17に例示するフローチャートに従って実行される
。普通図柄遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、ゲートス
イッチ32aからの通過信号に基づいて普通図柄作動ゲート32を遊技球が通過したか否
かを判定する(S300)。普通図柄作動ゲート32を遊技球が通過したと判定すると、
普通図柄の現在の保留数(普図保留数)がその上限値(本実施例では、値4)よりも少な
いか否かを判定する(S302)。現在の保留数が上限値よりも少ないと判定された場合
には、保留数を値1だけインクリメントすると共に(S304)、普通図柄用の判定用情
報(普通図柄当否判定用乱数)を取得してRAM70cの所定の普通図柄用の判定用情報
記憶領域に格納する(S306)。なお、S300で普通図柄作動ゲート32を遊技球が
通過していないと判定したり、S302で保留数が上限値に達していると判定すると、S
304,S306の処理をスキップして次の処理に進む。
次に、第2始動口38が開放中であるか否か(S308)、普通図柄が変動表示中であ
るか否か(S310)、普通図柄が停止表示時間中であるか否か(S312)、普通図柄
の保留数が値0であるか否か(S314)をそれぞれ判定する。第2始動口38が開放中
でなく、普通図柄が変動表示中でなく、普通図柄が停止表示時間中でなく、普通図柄の保
留数が値0でもないと判定すると、普通図柄用の判定用情報記憶領域に記憶されている判
定用情報のうち最も古い判定用情報を読み出し(S316)、図18に例示する普通図柄
変動開始処理(普図変動開始処理)を実行して(S318)、普通図柄遊技処理を一旦終
了する。
図18の普図変動開始処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、電サポあり
状態であるか否かを判定する(S350)。ここで、電サポあり状態であるか否かは、後
述する変動短縮フラグがオンであるか否かや開放延長フラグがオンであるか否かに基づい
て判定することができる。S350で電サポあり状態ではなく電サポなし状態であると判
定すると、普通図柄の確率変動機能が作動していないため低確率用の当り判定テーブルを
用いて当否判定を行い(S352)、S350で電サポあり状態であると判定すると、普
通図柄の確率変動機能が作動しているため高確率用の当り判定テーブルを用いて当否判定
を行う(S354)。図19に、普通図柄用の当り判定テーブルの一例を示す。低確率用
の当り判定テーブルでは、図19(a)に示すように、当り判定用乱数が値0〜値299
のうち値3〜値152の場合に当りとなる(1/2の当り確率)。一方、高確率用の当り
判定テーブルでは、図19(b)に示すように、当り判定用乱数が値0〜値299のうち
値3〜値299の場合に当りとなる(297/300(約1/1.01)の当り確率)。
次に、S352,S354の当り判定の結果が当りであるか否かを判定し(S356)
、当り判定の結果が当りの場合には当り図柄をセットし(S358)、当りでない即ち外
れの場合には外れ図柄をセットして(S360)、普図変動時間を設定するための図20
に示す普図変動時間設定処理を実行する(S362)。普図変動時間を設定すると、図柄
表示基板40aを制御して普通図柄の変動表示を開始し(S364)、普通図柄保留数を
値1だけデクリメントして(S366)、普図変動開始処理を終了する。
図20の普図変動時間設定処理では、主制御基板70のCPU70aは、電サポなし状
態であるか否かを判定し(S370)、電サポなし状態であれば、第1期間中であるか否
かを判定する(S372)。この判定は、第1期間フラグのオンオフに基づいて行うこと
ができ、第1期間フラグがオンであれば第1期間中と判定し、オフであれば第1期間中で
はないと判定する。S372で第1期間中であると判定すると、第1通常変動時間1Aを
設定して(S374)、普図変動時間設定処理を終了する。また、第1期間中でない(第
2期間中である)と判定すると、第1通常変動時間1Aよりも短い第2通常変動時間2A
を設定して(S376)、普図変動時間設定処理を終了する。このように、電サポなし状
態では、第1期間中即ち普図変動カウンタ(普図変動回数)が第1期間の範囲内にある場
合に第1通常変動時間1Aを設定し、第2期間中即ち普図変動カウンタが第2期間の範囲
内にある場合に第2通常変動時間2Aを設定することになる。本実施例では、第1通常変
動時間1Aとして60秒の変動時間を設定し、第2通常変動時間2Aとして10秒の変動
時間を設定する。
一方、S370で電サポなし状態ではなく電サポあり状態であると判定すると、第2特
殊変動フラグがオフであるか否かを判定する(S378)。ここで、第2特殊変動フラグ
は、後述するように、大当りが第2期間中に発生すると大当り終了時にオンとされ、大当
りが第1期間中に発生するとオンとされないものである。S378で第2特殊変動フラグ
がオフであると判定すると、第1特殊変動時間1Bを設定して(S380)、普図変動時
間設定処理を終了し、S378で第2特殊変動フラグがオンであると判定すると、第1特
殊変動時間1Bよりも短い第2特殊変動時間2Bを設定して(S382)、普図変動時間
設定処理を終了する。このように、電サポあり状態では、その電サポあり状態が発生する
契機となった大当りが、第1期間中即ち普図変動カウンタが第1期間の範囲内にあったと
きに発生していれば、第1特殊変動時間1Bを設定し、第2期間中即ち普図変動カウンタ
が第2期間の範囲内にあったときに発生していれば、第2特殊変動時間2Bを設定するこ
とになる。本実施例では、第1特殊変動時間1Bとして5秒の変動時間を設定し、第2特
殊変動時間2Bとして1秒の変動時間を設定する。このため、本実施例の普図変動時間は
、変動時間の長い方から順に、第1通常変動時間1A(60秒)、第2通常変動時間2A
(10秒)、第1特殊変動時間1B(5秒)、第2特殊変動時間2B(1秒)となる。普
図変動時間が短いほど、単位時間当りの普通図柄の当否判定回数が増えて第2始動口38
が開放される頻度が高まることから、変動時間が最も短い第2特殊変動時間2Bが設定さ
れる場合が遊技者に最も有利といえる。
図17の普通図柄遊技処理に戻って、普通図柄の変動表示を開始すると、次回に普通図
柄遊技処理が実行されたときにS310で普通図柄が変動表示中と判定し、変動時間が経
過したか否かを判定する(S320)。この判定は、前述した普図変動時間設定処理で設
定された変動時間と、普通図柄の変動表示を開始してからの経過時間とに基づいて行うこ
とができる。変動時間が経過していないと判定すると、普通図柄遊技処理を一旦終了する
。一方、変動時間が経過したと判定すると、普通図柄の変動表示を停止して(S322)
、普図変動カウンタを値1だけインクリメントする(S324)。そして、停止表示時間
を設定し(S326)、停止表示時間が経過したか否かを判定する(S328)。停止表
示時間は、普通図柄の変動表示を停止してから次に普通図柄の変動表示を開始するまでの
インターバルであり、例えば、0.6秒に設定される。停止表示時間が経過していないと
判定すると、普通図柄遊技処理を一旦終了する。普通図柄の停止表示がなされると、S3
12で停止表示中と判定するため、再びS328で停止表示時間が経過したか否かを判定
し、停止表示時間が経過したと判定すると、停止表示している普通図柄が当り図柄である
か否かを判定する(S330)。
S330で当り図柄と判定すると、現在の遊技状態が電サポあり状態であるか否かを判
定し(S332)、電サポあり状態であると判定すると、開放延長機能が作動しているた
めに第2始動口38の開放時間を長時間(例えば、10秒)とする長時間開放パターンを
設定し(S334)、電サポあり状態ではなく電サポなし状態であると判定すると、開放
延長機能が作動していないために第2始動口38の開放時間を短時間(例えば、2秒)と
する短時間開放パターンを設定する(S336)。そして、設定した開放パターンで第2
始動口38を開放して(S338)、普通図柄遊技処理を終了する。ここで、第2始動口
38の開放は、前述したように、第2始動口ソレノイド38bを駆動制御することによっ
て、翼片部38cを左右に開くことにより行う。
第2始動口38を開放した状態で普通図柄遊技処理が実行されると、S308で第2始
動口38は開放中と判定するため、開放時間が経過したか否かを判定し(S340)、開
放時間が経過していないと判定すると、第2始動口38の開放を維持したまま普通図柄遊
技処理を一旦終了し、開放時間が経過したと判定すると、第2始動口38の開放を終了し
て(S342)、普通図柄遊技処理を終了する。普通図柄遊技処理を終了すると、主制御
処理に戻って次のS140の特別図柄遊技処理に進む。
[特別図柄遊技処理]
S140の特別図柄遊技処理は、図21〜図23に示すフローチャートに従って実行さ
れる。特別図柄遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、第1
始動口スイッチ36aからの検知信号を入力して第1始動口36に遊技球が入球したか否
かを判定する(S400)。第1始動口36に遊技球が入球したと判定すると、現在の第
1特別図柄の保留数がその上限値(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する
(S402)。第1特別図柄の保留数が上限値よりも少ないと判定したときには、第1特
別図柄の保留数を値1だけインクリメントすると共に(S404)、判定用情報を取得し
てRAM70cの所定の判定用情報記憶領域に格納し(S406)、第1特別図柄保留発
生時コマンドをサブ制御基板90に送信する(S408)。S406で取得される判定用
情報としては、第1始動口36への遊技球の入球により行われる大当り判定の際に用いら
れる大当り判定用乱数や、大当り判定の結果が大当りのときに第1特別図柄表示部42a
に停止表示させる大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数,第1特別図柄の変
動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数などの遊技の進行に関する情報(入
球情報)などが挙げられる。また、第1特別図柄保留発生時コマンドには、判定用情報を
示すコマンドや保留数を示すコマンドなどが含まれている。これらのコマンドは、共通の
コマンドとして送信するものとしてもよいし、別個のコマンドとして送信するものとして
もよい。なお、S400で第1始動口36に遊技球が入球していないと判定したり、S4
02で第1特別図柄の保留数が上限値に達していると判定すると、S404〜S408の
処理をスキップして次のS410の処理に進む。
続いて、第2始動口スイッチ38aからの検知信号を入力して第2始動口38に遊技球
が入球したか否かを判定する(S410)。第2始動口38に遊技球が入球したと判定す
ると、現在の第2特別図柄の保留数がその上限値(本実施例では、値4)よりも少ないか
否かを判定する(S412)。第2特別図柄の保留数が上限値よりも少ないと判定したと
きには、第2特別図柄の保留数を値1だけインクリメントすると共に(S414)、判定
用情報を取得してRAM70cの所定の判定用情報記憶領域に格納し(S416)、第2
特別図柄保留発生時コマンドをサブ制御基板90に送信する(S418)。S416で取
得される判定用情報としては、第2始動口38への遊技球の入球により行われる大当り判
定の際に用いられる大当り判定用乱数や、大当り判定の結果が大当りのときに第2特別図
柄表示部42bに停止表示させる大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数,第
2特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数などの遊技の進行に
関する情報(入球情報)などが挙げられる。また、第2特別図柄保留発生時コマンドには
、判定用情報を示すコマンドや保留数を示すコマンドなどが含まれている。これらのコマ
ンドは、共通のコマンドとして送信するものとしてもよいし、別個のコマンドとして送信
するものとしてもよい。なお、S410で第2始動口38に遊技球が入球していないと判
定したり、S412で第2特別図柄の保留数が上限値に達していると判定すると、S41
4〜S418の処理をスキップして次のS420の処理に進む。
次に、大当り遊技および小当り遊技のいずれかが実行中であるか否か(S420)、第
1特別図柄および第2特別図柄のいずれかが変動表示中であるか否か(S422)、第1
特別図柄および第2特別図柄のいずれかが停止表示時間中であるか否か(S424)をそ
れぞれ判定する。大当り遊技および小当り遊技のいずれかが実行中であると判定すると、
これで特別図柄遊技処理を終了し、主制御処理に戻って次のS150の小当り遊技処理に
進む。一方、大当り遊技および小当り遊技のいずれもが実行中でなく、第1特別図柄およ
び第2特別図柄のいずれもが変動表示中でなく、第1特別図柄および第2特別図柄のいず
れもが停止表示時間中でないと判定すると、第2特別図柄の保留数が値0であるか否かを
判定する(S426)。第2特別図柄の保留数が値0でないと判定すると、判定用情報記
憶領域(RAM70c)に記憶されている第2特別図柄の判定用情報(大当り判定用乱数
)のうち最も古い判定用情報を読み出し(S428)、図25に示す第2特別図柄の変動
表示開始処理を実行して(S430)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。一方、第2特
別図柄の保留数が値0と判定すると、第1特別図柄の保留数が値0であるか否かを判定す
る(S432)。第1特別図柄の保留数が値0でないと判定すると、判定用情報記憶領域
(RAM70c)に記憶されている第1特別図柄の判定用情報(大当り判定用乱数)のう
ち最も古い判定用情報を読み出し(S434)、図24に示す第1特別図柄の変動表示開
始処理を実行して(S436)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。第1特別図柄の保留
数も値0のときには、これで特別図柄遊技処理を終了する。S426〜S436では、第
1特別図柄の保留数と第2特別図柄の保留数がいずれも値0でないときには第2特別図柄
の変動表示(保留の消化)が優先して実行される。以下、図24の第1特別図柄の変動表
示開始処理と図25の第2特別図柄の変動表示開始処理の詳細について説明する。
まず、図24の第1特別図柄の変動表示開始処理を説明する。第1特別図柄の変動表示
開始処理では、まず、S434で読み出した当り判定用乱数と当り判定テーブルとを用い
て当り判定を行って(S500)、その判定結果が大当りであるか否かを判定する(S5
02)。ここで、第1特別図柄用の当り判定テーブルの一例を図26に示す。第1特別図
柄用の当り判定テーブルは、図示するように、当り判定用乱数が値0〜599のうち値0
,1のときに大当りとするものとした(1/300の大当り確率)。
S502で当り判定の結果が大当りと判定したときには、判定用情報記憶領域(RAM
70c)から大当り図柄決定用乱数を読み出し(S504)、図示しない大当り図柄決定
用テーブルを参照し読み出した大当り図柄決定用乱数に基づいて大当り図柄を決定する(
S506)。一方、S502で当り判定の結果が大当りでないと判定すると、外れ図柄を
設定する(S514)。なお、外れ図柄は、詳細な説明は省略するが、例えば、大当り図
柄決定用乱数と図示しない外れ図柄決定用テーブルとを用いて設定することができる。勿
論、大当り図柄決定用乱数とは別に外れ図柄決定用乱数を取得するものとすれば、この外
れ図柄決定用乱数と外れ図柄決定用テーブルとを用いて設定することもできる。
こうして大当り図柄や外れ図柄を決定すると、変動パターンテーブルを設定するための
変動パターンテーブル設定処理を実行する(S516)。この変動パターンテーブル設定
処理では、大当り判定の結果が大当りの場合には、大当り用の変動パターンテーブルを設
定し、大当り判定の結果が外れの場合には、外れ用の変動パターンテーブルを設定するこ
となどにより行われる。なお、これらの変動パターンテーブルの図示は省略するが、各変
動パターンテーブルでは、複数種類の変動パターンが変動パターン決定用乱数に対応付け
られている。例えば、大当り用の変動パターンテーブルでは、リーチありの変動パターン
がリーチなしの変動パターンよりも出現し易くなるように、より多くの変動パターン決定
用乱数に対応付けられ、外れ用の変動パターンテーブルでは、リーチなしの変動パターン
がリーチありの変動パターンよりも出現し易くなるように、より多くの変動パターン決定
用乱数に対応付けられている。また、電サポあり状態中は、変動時間短縮機能が作動して
いるから、変動時間の短い変動パターンが変動時間の長い変動パターンよりも多くの変動
パターン決定用乱数に対応付けられるテーブルを設定するものなどとすることができる。
続いて、変動パターン決定用乱数を読み出し(S518)、読み出した変動パターン決定
用乱数と設定した変動パターンテーブルとを用いて特別図柄の変動パターンを設定する(
S520)。そして、第1特別図柄の変動表示を開始すると共に(S522)、第1特別
図柄の保留数を値1だけデクリメントし(S524)、図柄変動開始時コマンドをサブ制
御基板90に送信して(S526)、第1特別図柄変動表示開始処理を終了する。ここで
、図柄変動開始時コマンドには、大当り判定の結果が大当りのときには大当り変動パター
ン(変動パターン指定コマンド)と大当り停止図柄(特別図柄停止情報指定コマンド)と
が含まれ、大当り判定の結果が外れのときには外れ変動パターン(変動パターン指定コマ
ンド)と外れ停止図柄(特別図柄停止情報指定コマンド)とが含まれる。図柄変動開始時
コマンドを受信したサブ制御基板90は、コマンドを解析し、その解析結果に基づいて演
出表示装置34の画面上で行う演出内容を決定し、その決定に応じた制御信号(演出コマ
ンド)を演出表示制御基板91に出力して演出表示装置34の制御を行う。
次に、図25の第2特別図柄の変動表示開始処理を説明する。この処理は、小当りに関
する処理が追加されている点を除いて、第1特別図柄の変動表示開始処理と同様の処理が
実行される。このため、第2特別図柄の変動表示開始処理の各処理のうち第1特別図柄の
変動表示開始処理と同一の処理については同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は
重複するから省略する。第2特別図柄の変動表示開始処理では、まず、S428で読み出
した当り判定用乱数と当り判定テーブルとを用いて当り判定を行い(S500a)、当り
判定の結果が大当りであるか否か(S502)、当り判定の結果が小当りであるか否か(
S508)、をそれぞれ判定する。ここで、第2特別図柄用の当り判定テーブルの一例を
図27に示す。第2特別図柄用の当り判定テーブルは、図示するように、当り判定用乱数
が値0〜599のうち値0,1のときに大当りとし(1/300の大当り確率)、さらに
、当り判定用乱数が値2〜597のときに小当りとするものとした(298/300(約
1/1.01)の小当り確率)。S502で当り判定の結果が大当りと判定したときには
、S504,S506で大当り図柄を設定する。
一方、S508で当り判定の結果が小当りと判定すると、判定用情報記憶領域(RAM
70c)から小当り図柄決定用乱数を読み出し(S510)、図示しない小当り図柄決定
用テーブルを参照して読み出した小当り判定用乱数に基づいて停止表示させる小当り図柄
を設定する(S512)。S502で当り判定の結果が大当りでないと判定し、S508
で当り判定の結果が小当りでもないと判定すると、外れであるから、S514で外れ図柄
を設定する。
こうして大当り図柄または小当り図柄或いは外れ図柄を設定すると、変動パターンテー
ブルを設定するための変動パターンテーブル設定処理を実行する(S516a)。この変
動パターンテーブル設定処理では、第1特別図柄の変動表示開始処理のS516の処理に
、当り判定の結果が小当りの場合に、小当り用の変動パターンテーブルを設定する処理を
追加することにより行うことができる。変動パターンテーブルを設定すると、S518,
S520で変動パターン決定用乱数を読み出して変動パターンを設定し、第2特別図柄の
変動表示を開始すると共に(S522a)、第2特別図柄の保留数を値1だけデクリメン
トし(S524a)、S526で図柄変動開始コマンドをサブ制御基板90に送信して、
第2特別図柄の変動表示開始処理を終了する。なお、図柄変動開始コマンドには、第1特
別図柄の変動表示開始処理の図柄変動開始コマンドと同様に、設定した各種図柄や変動パ
ターン,変動時間などの情報が含まれており、当り判定の結果が小当りのときには小当り
変動パターン(変動パターン指定コマンド)と小当り停止図柄(特別図柄停止情報指定コ
マンド)とが含まれる。この図柄変動開始時コマンドを受信したサブ制御基板90(演出
表示制御基板91)は、演出表示装置34での図柄変動演出を開始させる。
図21〜図23の特別図柄遊技処理に戻って、特別図柄(第1特別図柄または第2特別
図柄)の変動表示が開始された後に特別図柄遊技処理が実行されると、S422で第1特
別図柄および第2特別図柄のいずれかが変動表示中と判定するため、主制御基板70のC
PU70aは、変動時間が経過したか否かを判定する(S438)。変動時間は特別図柄
の変動パターンに応じて決定されるから、変動時間が経過したか否かは、特別図柄の変動
表示が開始されてからの経過時間と決定されている変動時間とを比較することにより行う
ことができる。変動時間が経過していないと判定すると、特別図柄遊技処理を一旦終了す
る。変動時間が経過していると判定すると、変動中の特別図柄の変動表示を停止し(S4
40)、図柄停止コマンドをサブ制御基板90に送信する(S442)。この図柄停止コ
マンドを受信したサブ制御基板90(演出表示制御基板91)は、演出表示装置34での
図柄変動演出を終了させる。そして、停止表示時間を設定し(S444)、停止表示時間
が経過したか否かを判定する(S446)。ここで、停止表示時間は、特別図柄の変動表
示を停止してから次に変動表示を開始するまでのインターバルであり、例えば、0.6秒
に設定される。停止表示時間が経過していないと判定すると、特別図柄遊技処理を一旦終
了する。特別図柄の停止表示がなされた後に、特別図柄遊技処理が実行されると、S42
4で停止表示時間中と判定するため、再びS446で停止表示時間が経過したか否かを判
定し、停止表示時間が経過していると判定すると、停止表示している特別図柄が大当り図
柄であるか否かを判定する(S448)。
S448で大当り図柄であると判定すると、大当り遊技フラグをオンとし(S450)
、現在の遊技状態(第1期間フラグのオンオフの状態)をRAM70cの所定の遊技状態
記憶領域に記憶すると共に(S452)、大当り遊技開始コマンドをサブ制御基板90に
送信する(S454)。これにより、S160の大当り遊技処理によって大当り遊技が開
始されることになる。また、大当り遊技中には変動時間短縮機能や開放延長機能を停止さ
せるために(電サポあり状態を終了させるために)、変動短縮フラグがオンのときには変
動短縮フラグをオフとすると共に開放延長フラグをオフとする(S456〜S460)。
さらに、大当り遊技中には第2特殊変動時間を設定させないために、第2特殊変動フラグ
がオンのときには第2特殊変動フラグをオフとして(S462,S464)、特別図柄遊
技処理を終了し、主制御処理に戻って次のS150の小当り遊技処理に進む。
一方、S448で大当り図柄でないと判定すると、停止表示している特別図柄が小当り
図柄であるか否かを判定する(S466)。小当り図柄であると判定すると、小当り遊技
フラグをオンとすると共に(S468)、小当り遊技開始コマンドをサブ制御基板90に
送信する(S470)。これにより、S150の小当り遊技処理によって小当り遊技が開
始されることになる。一方、S466で小当り図柄でないと判定したときには、外れ図柄
と判断し、S468,S470の処理をスキップして、次のS472の処理に進む。
次に、変動短縮フラグがオンであるか否かを判定し(S472)、変動短縮フラグがオ
ンでないときにはそのまま特別図柄遊技処理を一旦終了する。変動短縮フラグがオンのと
きには変動短縮カウンタを値1だけデクリメントし(S474)、変動短縮カウンタが値
0であるか否かを判定する(S476)。ここで、変動短縮カウンタは、電サポあり状態
が終了するまでの特別図柄の変動表示の残り回数を示すものであり、後述する大当り遊技
終了時処理でその値が設定される。変動短縮カウンタが値0でないときには、電サポあり
状態を維持したまま特別図柄遊技処理を一旦終了し、変動短縮カウンタが値0のときには
、電サポあり状態を終了させる(電サポなし状態とする)ために、変動短縮フラグをオフ
とすると共に(S478)、開放延長フラグをオフとし(S480)、遊技状態指定コマ
ンドをサブ制御基板90に送信する(S482)。また、第2特殊変動フラグがオンのと
きには第2特殊変動フラグをオフとして(S484,S486)、特別図柄遊技処理を一
旦終了する。S482で送信される遊技状態指定コマンドを受信したサブ制御基板90は
、例えば、演出表示制御基板91に遊技状態を示す演出コマンドを送信して演出表示装置
34の背景画面を通常用の背景に設定する等の処理を行う。
[小当り遊技処理]
S150の小当り遊技処理は、図28に示すフローチャートに従って実行される。図2
8の小当り遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、小当り遊
技フラグがオンであるか否かを判定する(S600)。小当り遊技フラグがオフであると
判定すると、このまま小当り遊技処理を終了する。一方、小当り遊技フラグがオンである
と判定すると、第2大入賞口46が開放中であるか否かを判定し(S602)、第2大入
賞口46が開放中でない、即ち閉鎖中と判定すると、第2大入賞口46が開放タイミング
であるか否かを判定する(S604)。第2大入賞口46が開放タイミングと判定すると
、第2大入賞口46が開放されるよう第2大入賞口ソレノイド46bを駆動制御して(S
606)、小当り遊技処理を一旦終了する。これにより、遊技球が第2大入賞口46に入
球可能な状態となる。第2大入賞口46を開放した後に小当り遊技処理が実行されると、
S602で第2大入賞口46が開放中と判定し、次に、第2大入賞口46が閉鎖タイミン
グであるか否かを判定する(S608)。閉鎖タイミングは、本実施例では、第2大入賞
口46が開放を開始してからの経過時間が所定の開放時間(例えば、5秒)に達したとき
に到来するものとした。第2大入賞口46の閉鎖タイミングでないと判定すると、第2大
入賞口46の開放を維持したまま小当り遊技処理を一旦終了し、第2大入賞口46の閉鎖
タイミングと判定すると、第2大入賞口46が閉鎖されるよう第2大入賞口ソレノイド4
6bを駆動制御する(S610)。そして、小当り遊技フラグをオフとすると共に(S6
12)、小当り遊技終了コマンドをサブ制御基板90に送信し(S614)、特定領域通
過スイッチ54aからの検知信号を入力して小当り遊技中に遊技球が特定領域54を通過
したか否かを判定する(S616)。遊技球が特定領域54を通過していないと判定する
と、そのまま小当り遊技処理を終了し、主制御処理に戻って次のS160の大当り遊技処
理に進む。
一方、S616で遊技球が特定領域54を通過したと判定すると、小当り遊技を経由し
て大当り遊技を実行するために、大当り遊技フラグをオンとすると共に(S618)、現
在の遊技状態(第1期間フラグのオンオフの状態)をRAM70cの所定の遊技状態記憶
領域に記憶し(S620)、大当り遊技開始コマンドをサブ制御基板90に送信する(S
622)。また、大当り遊技中には第2特殊変動時間を設定させないために、第2特殊変
動フラグがオンのときには第2特殊変動フラグをオフとして(S624,S626)、小
当り遊技処理を終了する。
[大当り遊技処理]
S160の大当り遊技処理は、図29に示すフローチャートに従って実行される。図2
9の大当り遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、大当り遊
技フラグがオンであるか否か、即ち大当り遊技中であるか否かを判定する(S700)。
大当り遊技フラグがオフであると判定すると、そのまま大当り遊技処理を終了する。一方
、大当り遊技フラグがオンであると判定すると、第1大入賞口44が開放中であるか否か
を判定し(S702)、第1大入賞口44が開放中でない、即ち閉鎖中であると判定する
と、第1大入賞口44の開放タイミングであるか否かを判定する(S704)。この判定
は、規定の閉鎖時間(本実施例では、2秒)が経過したか否かを判定することにより行わ
れる。第1大入賞口44の開放タイミングであると判定すると、第1大入賞口44が開放
されるよう大入賞口ソレノイド44aを駆動制御して(S706)、大当り遊技処理を一
旦終了する。一方、大入賞口44の開放タイミングでないと判定すると、第1大入賞口4
4を閉鎖したまま大当り遊技処理を一旦終了する。
S702で第1大入賞口44が開放中であると判定すると、第1大入賞口44の閉鎖タ
イミングであるか否かを判定する(S708)。この判定は、規定の開放時間が経過した
か、第1大入賞口44に入球した遊技球の数が規定数(本実施例では、10個)に達した
かのいずれかの成立を判定することにより行われる。なお、開放時間は、本実施例では、
25秒に設定されている。第1大入賞口44の閉鎖タイミングでないと判定すると、第1
大入賞口44の開放を維持したまま大当り遊技処理を一旦終了する。一方、第1大入賞口
44の閉鎖タイミングであると判定すると、第1大入賞口44が閉鎖されるよう大入賞口
ソレノイド44aを駆動制御し(S710)、大当り遊技の終了条件が成立したか否かを
判定する(S712)。大当り遊技の終了条件は、第1大入賞口44の開放と閉鎖の繰り
返し回数(ラウンド数)が規定数(例えば、15回)に達したときに成立するものとした
。大当り遊技の終了条件が成立していないと判定すると、大当り遊技処理を一旦終了し、
大当り遊技の終了条件が成立したと判定すると、図30に示す大当り遊技終了時処理を実
行して(S714)、大当り遊技処理を終了する。
図30の大当り遊技終了時処理では、まず、大当り遊技フラグをオフとし(S720)
、変動短縮フラグをオンとすると共に(S722)、開放延長フラグとをオンとして(S
724)、変動短縮カウンタに値100をセットする(S726)。これにより、大当り
遊技後に100回の特別図柄の変動表示が行われるまで、電サポあり状態となる。続いて
、今回の大当りが第2期間中に発生したか否かを判定する(S728)。この判定は、図
23の特別図柄遊技処理のS452の処理や図28の小当り遊技処理のS620の処理で
、RAM70cの所定の遊技状態記憶領域に記憶された大当り発生時の第1期間フラグの
状態に基づいて行うことができる。即ち、大当り発生時の第1期間フラグがオンであれば
、大当りが第1期間中に発生したと判定し、大当り発生時の第1期間フラグがオフであれ
ば、大当りが第2期間中に発生したと判定する。S728で今回の大当りが第2期間中に
発生した判定すると、第2特殊変動フラグをオンとし(S730)、大当り遊技終了コマ
ンドをサブ制御基板90に送信して(S732)、大当り遊技処理を終了する。一方、S
728で今回の大当りが第2期間中ではなく第1期間中に発生したと判定すると、S73
0の処理をスキップし、大当り遊技終了コマンドをサブ制御基板90に送信して(S73
2)、大当り遊技処理を終了する。このように、大当り遊技終了時処理では、大当りが第
1期間中(普図変動カウンタが第1期間の範囲内)に発生していれば、第2特殊変動フラ
グをオンとせず(オフのままとし)、大当りが第2期間中(普図変動カウンタが第2期間
の範囲内)に発生していれば、第2特殊変動フラグをオンとするのである。
ここで、図31,図32は、第1実施例において普図変動時間を設定する様子の一例を
示す説明図である。図31は、第1期間中に大当りが発生する場合を示し、図32は、第
2期間中に大当りが発生する場合を示す。なお、図示は省略したが、変動短縮フラグは、
開放延長フラグと同じタイミングでオンオフされる。図31に示すように、電サポなし状
態(開放延長フラグがオフ)の第1期間中は、普図変動時間として第1通常変動時間1A
(60秒)を設定し、その第1期間中に発生した大当りが終了すると、開放延長フラグを
オンとして電サポあり状態を発生させる。このとき、大当りが第1期間中に発生している
から、第2特殊変動フラグをオンとせずオフのままとする。このため、電サポあり状態中
は、普図変動時間として第1特殊変動時間1B(5秒)を設定する。即ち、大当りが第1
期間中に発生した場合には、大当り遊技終了後の電サポあり状態で第1特殊変動時間1B
(5秒)を設定するのである。この電サポあり状態中に小当り遊技が数回行われたものの
大当り遊技に発展しなかった場合には、特別図柄の変動回数が所定回数に到達すると電サ
ポあり状態を終了して(開放延長フラグをオフとして)、電サポなし状態を発生させる。
電サポなし状態を発生させた以降の第1期間中は、普図変動時間として第1通常変動時間
1Aを設定する。
また、図32に示すように、電サポなし状態の第2期間中は、普図変動時間として第2
通常変動時間2A(10秒)を設定し、その第2期間中に発生した大当りが終了すると、
開放延長フラグをオンとして電サポあり状態を発生させる。このとき、大当りが第2期間
中に発生しているから、第2特殊変動フラグをオンとする。このため、電サポあり状態中
は、普図変動時間として第2特殊変動時間2B(1秒)を設定する。即ち、大当りが第2
期間中に発生した場合には、大当り遊技終了後の電サポあり状態で第2特殊変動時間2B
(1秒)を設定するのである。このため、電サポあり状態の発生の契機となった大当りが
第2期間中に発生した場合には、電サポあり状態中に遊技者に最も有利な普図変動時間を
設定して遊技を進行することができる。なお、この電サポあり状態中に小当り遊技が数回
行われたものの大当り遊技に発展しなかった場合には、特別図柄の変動回数が所定回数に
到達したときに電サポあり状態を終了して(開放延長フラグをオフとして)、電サポなし
状態を発生させる。このとき、電サポなし状態の第2期間中であるから、第2通常変動時
間2A(10秒)を設定する。また、普図変動カウンタが400回になって第2期間から
第1期間に切り替わると、第1通常変動時間1Aを設定する。
ここで、図32の第2期間中に発生した大当りは、電サポなし状態中に発生した小当り
遊技から発展したもの、即ち、電サポなし状態で第2始動口38に遊技球が入球して大当
り判定で小当りと判定されたことが契機となっている。電サポなし状態では、開放延長機
能が作動しないため、電サポなし状態で普通図柄の当否判定で当りと判定しても、第2始
動口38の開放時間は、電サポあり状態よりも短時間(本実施例では2秒)となる。一方
で、確率変動機能が作動しない電サポなし状態であっても、本実施例では、普通図柄の当
否判定で比較的高めの確率(1/2)で当りと判定するから、遊技球が普通図柄作動ゲー
ト32を通過した場合、比較的高い頻度(2回に1回)で第2始動口38が開放される(
遊技球が入球可能となる)ことが期待できる。それに加えて、電サポなし状態の第2期間
中は、第1通常変動時間1A(60秒)を設定する第1期間中に比べて、変動時間の大幅
に短い第2通常変動時間2A(10秒)を設定することになる。このため、遊技球が普通
図柄作動ゲート32を通過してから普通図柄の当否判定が行われて第2始動口38が開放
されるまでの時間を遊技者が把握し易いものとなる。これにより、電サポなし状態の第2
期間中に遊技球が普通図柄作動ゲート32を通過すると、遊技者は、第2始動口38が開
放される大凡のタイミングに合わせて一時的に右打ちに変更することもできる。これらの
ことから、1種2種混合タイプのパチンコ機10において、電サポなし状態中に普図変動
カウンタに基づいて普図変動時間を変化させる(短くする)ことにより、遊技者に小当り
契機の大当りの発生を狙わせる遊技(第2始動口38への入球を狙わせる遊技)を行わせ
ることができる。図32の第2期間中の大当りは、そのような遊技を行った結果発生した
ものである。以上のように、普図変動カウンタに基づいて普図変動時間を変化させること
によって、電サポなし状態の遊技性を多様化することもでき、遊技興趣を向上させること
ができる。
以上説明した第1実施例のパチンコ機10によれば、1種2種混合タイプのパチンコ機
において、普図変動カウンタに基づいて第1期間か第2期間のいずれかを設定し、電サポ
なし状態では、第1期間中に第1通常変動時間1Aを設定し、第2期間中に第1通常変動
時間1Aよりも短い第2通常変動時間2Aを設定する。また、大当り遊技終了後の電サポ
あり状態では、大当りが第1期間中に発生していた場合に第1特殊変動時間1Bを設定し
、大当りが第2期間中に発生していた場合に第1特殊変動時間1Bよりも短い第2特殊変
動時間2Bを設定する。このため、1種2種混合タイプのパチンコ機において、普図変動
カウンタに基づいて、電サポなし状態の普図変動時間を変化させるだけでなく、電サポあ
り状態の普図変動時間も変化させることができるから、普図変動カウンタ(普通図柄の変
動回数)に基づいて決定される普図変動時間の変化を多様化することができる。また、第
2特殊変動時間2Bを最も短い変動時間とするから、電サポあり状態中に第2特殊変動時
間2Bが設定されると、遊技者に有利な状態で遊技を進行させることができる。さらに、
複数種類のうちから選択したカウント期間の切替パターンに従って、第1期間と第2期間
とを切り替えるから、普図変動カウンタが同じ値であっても、カウント期間が異なって設
定される普図変動時間も異なることがあるから、普図変動カウンタに基づいて設定される
普図変動時間の変化をより一層多様化することができる。また、1種2種混合タイプのパ
チンコ機に本発明を適用したから、電サポなし状態の第2期間中に小当り契機の大当りの
発生を遊技者に狙わせることができ、遊技性を多様化することもできる。これらの結果、
普図変動回数に基づいて普図変動時間を変化させる遊技機において、従来よりも遊技興趣
を向上させることができる。
[第2実施例]
図33は第2実施例のパチンコ機10の遊技盤30Bの構成の概略を示す構成図であり
、図34は第2実施例のパチンコ機10の制御回路の構成の概略を示すブロック図である
。以下、第2実施例では、第1種のパチンコ機に本発明を適用した例を説明する。
第2実施例のパチンコ機10の遊技盤30Bは、図33に示すように、第2始動口38
が第1始動口36の下側に配置され第2大入賞口46や振分装置50を備えない点を除い
て、第1実施例の遊技盤30と同一の構成であり、第2実施例のパチンコ機の制御回路は
、第2大入賞口46や振分装置50に関する各種センサ(第2大入賞口スイッチ46a,
特定領域通過スイッチ54a,非特定領域通過スイッチ56a)やアクチュエータ(第2
大入賞口ソレノイド46b)を備えない点を除いて第1実施例の制御回路と同一の構成で
ある。したがって、第2実施例の遊技盤30Bや制御回路の構成については、第1実施例
と重複するから、説明を省略する。なお、第1実施例の第1大入賞口44は、第2実施例
では大入賞口44とし、第1大入賞口スイッチ44a,第1大入賞口ソレノイド44cも
大入賞口スイッチ44a,大入賞口ソレノイド44cとする。
図35は、第2実施例のパチンコ機10の第1特別図柄および第2特別図柄の当り図柄
の一例を示す説明図である。図示するように、16R通常大当りとなる特別図柄(16R
通常大当り図柄)は、第1特別図柄表示部42aにおける右上,右下,左下の縦棒セグメ
ントが点灯する表示態様と、第2特別図柄表示部42bにおける中段の横棒セグメントと
右上および左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様とがある(図35の上から1段目参
照)。また、16R確変大当りとなる特別図柄(16R確変大当り図柄)は、第1特別図
柄表示部42aにおける上段の横棒セグメントと右下および左下の縦棒セグメントとが点
灯する表示態様と、第2特別図柄表示部42bにおける上段の横棒セグメントと左上およ
び左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様とがある(図35の上から2段目参照)。
2R確変大当りとなる特別図柄は、第1特別図柄表示部42aにおける上段の横棒セグメ
ントと右上および左上の縦棒セグメントとが点灯する表示態様がある(図35の上から3
段目参照)。また、小当りとなる特別図柄(小当り図柄)は、第1特別図柄表示部42a
における右下および左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様がある(図35の上から4
段目参照)。なお、大当り時または小当り時における特別図柄の表示態様は、上記態様に
限られることはなく、如何なる態様で表示してもよいし、各大当り時または小当り時にお
ける特別図柄の表示態様の種類も1種類に限られず、複数種類用意してもよい。
ここで、16R通常大当りは、大入賞口44の開放動作が16回に亘って繰り返される
大当り遊技が行われると共に、大当り遊技の終了後に、特別図柄の確率変動機能を作動さ
せずに大当り確率を低確率に設定し、且つ、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の
変動表示が行われるまで電サポあり状態に設定して、電サポあり低確率状態を発生させる
。また、16R確変大当りは、16R通常大当りと同様に大入賞口44の開放動作が16
回に亘って繰り返される大当り遊技が行われると共に、大当り遊技の終了後に、特別図柄
の確率変動機能を作動させて大当り確率を高確率に設定し、且つ、所定回数(例えば、1
0000回)の特別図柄の変動表示が行われるまで電サポあり状態に設定して、電サポあ
り高確率状態を発生させる。また、2R確変大当りは、大入賞口44の開放が2回に亘っ
て繰り返される大当り遊技が行われると共に、大当り遊技の終了後に、特別図柄の確率変
動機能を作動させて大当り確率を高確率に設定し、且つ、電サポなし状態に設定して、電
サポなし高確率状態を発生させる。また、小当りは、大入賞口44の開放が2回に亘って
繰り返される小当り遊技が行われると共に、小当り遊技の終了後に、小当り遊技の開始前
の遊技状態(大当り確率の状態や電サポあり・なし状態など)を引き継ぐ当り態様である
。なお、本実施例では、大入賞口44の開放回数(ラウンド数)として、16Rと2Rの
2種類を用意するものとしたが、これに限定されるものではなく、15Rや12R,10
R,8R,6R,4Rなど他のラウンド数を用意するものとしてもよい。また、ラウンド
数の種類も2種類に限られず、3種類以上用意するものとしてもよい。
ここで、2R確変大当りと小当りでは、当り遊技(2R確変大当りに係る大当り遊技と
小当り遊技)における大入賞口44の開放時間が16R大当り(16R通常大当り,16
R確変大当り)に比して短時間に設定されている。この2R確変大当りと小当りは、本実
施例では、当り遊技における大入賞口44の開放時間が極短時間(例えば、0.5秒)に
設定されており、この間に遊技球が大入賞口44に入球することはほとんどなく、実質的
に出玉を払い出すことのできない当り態様である。また、本実施例では、2R確変大当り
または小当りに当選すると、当り遊技の終了後の状態(遊技状態や演出状態)を互いに同
一に(または酷似)するものとし、当り遊技の終了後の遊技状態が電サポなし低確率状態
なのか電サポなし高確率状態(潜伏確変状態)なのかを遊技者に直接に報知しないものと
している。このため、2R確変大当りは、遊技者にとって当り遊技の終了後の大当り確率
が高確率であるか否かを認識することが困難な大当りであるから、潜伏確変大当りとも呼
ぶ。もっとも、特別図柄表示装置42では2R確変大当り図柄と小当り図柄とをそれぞれ
区別して停止表示するから、遊技者は、予め調査された判別表などを参照して今回の当り
に係る特別図柄表示装置42の表示態様を確認することで、当りが2R確変大当りである
か小当りであるかを判別することは可能である。
次に、こうして構成された第2実施例のパチンコ機10の動作について説明する。まず
、遊技の流れについて説明する。図36は、第1始動口36への入球を伴う遊技の流れを
示す説明図であり、図37は、第2始動口38への入球を伴う遊技の流れを示す説明図で
ある。なお、図36,図37の各ステップのうち図10,図11と同一の処理については
同一のステップ番号を付した。図36に示すように、遊技球が第1始動口36に入球する
と(S10)、第1特別図柄の変動表示を開始し(S12)、第1特別図柄が外れ図柄で
停止表示すると(S14)、外れとなる(S16)。一方、第1特別図柄が16R大当り
図柄(16R通常大当り図柄,16R確変大当り図柄)で停止表示すると(S18a)、
大入賞口44を16Rに亘って開閉する16Rの大当り遊技を実行する(S20a)。そ
して、大当り遊技が終了すると、電サポあり状態を発生させる(S22a)。なお、16
R通常大当り図柄に係る大当り遊技の終了後は、電サポあり低確率状態となり、16R確
変大当り図柄に係る大当り遊技の終了後は、電サポあり高確率状態となる。また、第1特
別図柄が2R大当り図柄で停止表示すると(S23)、大入賞口44を2Rに亘って開閉
する2Rの大当り遊技を実行する(S24)。そして、大当り遊技の終了後に、電サポな
し状態(電サポなし高確率状態)を発生させる(S25)。また、第1特別図柄が小当り
図柄で停止表示すると(S26)、大入賞口44を2Rに亘って開閉する2Rの小当り遊
技を実行する(S27)。そして、小当り遊技が終了すると、小当り前の遊技状態を引き
継ぐ(S28)。
電サポあり状態では、図37に示すように、遊技球が普通図柄作動ゲート32を通過す
ると(S30)、普通図柄の変動表示を開始する(S32)。変動時間が経過して普通図
柄が外れ図柄で停止表示すると(S34)、外れとなり(S36)、普通図柄が当り図柄
で停止表示すると(S38)、第2始動口38を開放して(S40)、第2始動口38に
遊技球が入球可能な状態とする。そして、第2始動口38に遊技球が入球すると(S42
)、第2特別図柄の変動表示を開始する(S44)。第2特別図柄が16R大当り図柄(
で停止表示すると(S46a)、大入賞口44を16Rに亘って開閉する16Rの大当り
遊技を実行し(S48a)、大当り遊技の終了後には、電サポあり状態を発生させる(S
49)。また、第2特別図柄が外れ図柄で停止表示した場合には(S58)、外れとなる
(S60)。外れとなると、電サポあり状態が発生してからの特別図柄の変動回数が所定
回数未満の場合には、電サポあり状態を継続し、特別図柄の変動回数が所定回数に到達し
た場合には、電サポあり状態を終了して電サポなし状態を発生させる。なお、16R通常
大当りの大当り遊技終了後に発生した電サポあり状態(電サポあり低確率状態)が終了す
ると、電サポなし低確率状態となり、16R確変大当りの大当り遊技終了後に発生した電
サポあり状態(電サポあり高確率状態)が終了すると、電サポなし高確率状態となる。こ
のように、第1種のパチンコ機では、電サポあり高確率状態と、電サポあり低確率状態と
、電サポなし高確率状態と、電サポなし低確率状態の4つの遊技状態がある。
次に、第2実施例の各処理について、第1実施例と異なる点を中心に説明する。図38
は、第2実施例の特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。ここで、第2実
施例の各処理のうち、第1実施例の各処理と同一の処理については同一のステップ番号を
付し、その詳細な説明は省略する。なお、第2実施例の特別図柄遊技処理において、第1
始動口36への遊技球の入球を判定する処理や第2始動口38への遊技球の入球を判定す
る処理は図21の処理と同一であるから図示を省略した。また、第1特別図柄や第2特別
図柄の変動表示開始処理や停止処理の流れは図22の処理と共通であるから図示を省略し
た。なお、第2実施例の第1特別図柄の変動表示開始処理の一例を図39に示し、第2実
施例の第2特別図柄の変動表示開始処理の一例を図40に示す。
図38の特別図柄遊技処理では、S448で停止表示している特別図柄が大当り図柄と
判定し、S450〜S454で大当り遊技フラグをオンとして現在の遊技状態(第1期間
フラグの状態)を記憶し大当り遊技開始コマンドをサブ制御基板90に送信した後に、大
当り遊技中に確変状態を停止させるために、確変フラグがオンのときには、確変フラグを
オフとする処理を行う(S455a,S455b)。確変フラグをオフとすると、第1実
施例と同様に、S456以降の処理を実行する。
図39の第1特別図柄の変動表示開始処理では、まず、確変フラグがオンか否か、即ち
現在の当り確率が低確率か高確率のいずれかを判定する(S530)。確変フラグがオフ
のとき、即ち現在の当り確率が低確率のときには図22の特別図柄遊技処理のS434で
読み出した大当り判定用乱数とROM70bに記憶された低確率用大当り判定テーブルと
を用いて当り判定を行い(S532)、確変フラグがオンのとき、即ち現在の当り確率が
高確率のときにはS434で読み出した大当り判定用乱数とROM70bに記憶された高
確率用大当り判定テーブルとを用いて当り判定を行って(S534)、その判定結果が大
当りか否かを判定する(S502)。大当り判定テーブルの一例を図41に示す。なお、
図41(a)に低確率用大当り判定テーブルを示し、図41(b)に高確率用大当り判定
テーブルを示す。低確率用大当り判定テーブルでは大当り判定用乱数が値0〜796のう
ち値60,61のときに大当りとし(1/398.5の大当り確率)、高確率用大当り判
定テーブルでは当り判定用乱数が値0〜796のうち値60〜79のときに大当りとする
ものとした(1/39.85の大当り確率)。また、低確率用大当り判定テーブルでは大
当り判定用乱数が値781〜796のときに小当りとし(1/49.75の小当り確率)
、高確率用大当り判定テーブルでは当り判定用乱数が値0〜796のうち値765〜79
6のときに小当りとするものとした(約1/24.88の小当り確率)。
S502で当り判定の結果が大当りと判定したときには、判定用情報記憶領域(RAM
70c)から大当り図柄決定用乱数を読み出し(S504)、読み出した大当り図柄決定
用乱数と大当り図柄決定テーブルとに基づいて停止表示させる大当り図柄を選択して決定
する(S506)。ここで、第1特別図柄の大当り図柄の決定には、図42に例示する第
1特別図柄用の大当り図柄決定テーブルが用いられる。第1特別図柄用の大当り図柄決定
テーブルでは、図示するように、大当り図柄決定用乱数が値0〜255のうち値0〜76
のときに図35の左側1段目の図柄が選択されて「16R通常大当り」となり(約30%
の出現確率)、大当り図柄決定用乱数が値77〜153のときに図35の左側2段目の図
柄が選択されて「16R確変大当り」となり(約30%の出現確率)、大当り図柄決定用
乱数が値154〜255のときに図35の左側3段目の図柄が選択されて「2R確変大当
り」となる(約40%の出現確率)。
S504で大当り判定の結果が大当りでないと判定すると、小当りか否かを判定し(S
508)、小当りと判定すると、判定用情報記憶領域(RAM70c)から小当り図柄決
定用乱数を読み出し(S510)、読み出した小当り図柄決定用乱数と小当り図柄決定テ
ーブルとに基づいて停止表示させる小当り図柄を決定する(S512)。ここで、第1特
別図柄の小当り図柄の決定には、図43に例示する小当り図柄決定テーブルが用いられる
。第1特別図柄用の小当り図柄決定テーブルでは、図示するように、小当り図柄決定用乱
数が値0〜255の全てで図35の4段目の図柄が選択されて「小当り」となる。S50
8で大当り判定の結果が小当りでないと判定すると、外れであるから、外れ図柄を決定す
る(S514)。
こうして停止図柄を決定すると、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パター
ンテーブルを設定する変動パターンテーブル設定処理を実行し(S516b)、変動パタ
ーンテーブルを設定すると、変動パターン決定用乱数を読み出し(S518)、読み出し
た変動パターン決定用乱数と設定した変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを設
定する(S520)。そして、第1特別図柄の変動表示を開始すると共に(S522)、
第1特別図柄の保留数を値1だけデクリメントし(S524)、図柄変動開始時コマンド
をサブ制御基板90に送信して(S526)、第1特別図柄変動表示開始処理を終了する
図40の第2特別図柄の変動表示開始処理では、図39の第1特別図柄の変動表示開始
処理と同一の処理については同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。図
40の第2特別図柄変動表示開始処理では、小当りに関する図39のS508〜S512
の処理が省略される点を除いて、図39の第1特別図柄変動表示開始処理と同一の処理が
実行される。また、第2特別図柄変動表示開始処理のS532a,S534aで実行され
る大当り判定では、図41の大当り判定テーブルに代えて図44の大当り判定テーブルが
用いられる。さらに、S502で大当り判定の結果が大当りと判定したときに、S506
で大当り図柄を決定する際に図42の第1特別図柄用の大当り図柄決定テーブルに代えて
図45の第2特別図柄用の大当り図柄決定テーブルが用いられる。なお、図44の大当り
判定テーブルは、小当りを外れに置き換えた点を除いて図41の大当り判定テーブルと同
一である。また、図45の第2特別図柄用の大当り図柄決定テーブルでは、大当り図柄決
定用乱数が値0〜255のうち値0〜101のときに「16R通常大当り」となり(約4
0%の出現確率)、大当り図柄決定用乱数が値102〜255のときに「16R確変大当
り」となる(約60%の出現確率)。
図46は第2実施例の小当り遊技処理を示すフローチャートであり、図47は第2実施
例の大当り遊技終了時処理を示すフローチャートである。なお、第2実施例の大当り遊技
処理は、図29の第1実施例の大当り遊技処理において第1大入賞口44を大入賞口44
と読み替える点以外は同じ処理であるから図示を省略した。
図46の小当り遊技処理では、図28の第1実施例の小当り遊技処理において第2大入
賞口46を大入賞口44と読み替えると共にS616〜S626の処理を省略する点以外
は、処理の流れは共通である。ただし、大入賞口44の開放回数が2回(2ラウンド)で
あり、大入賞口44の開放時間が0.5秒であり、特定領域の通過によって大当りに発展
しない(S616〜S626の処理を省略する)点などが異なる。また、小当り遊技処理
は、図38の特別図柄遊技処理のS468で小当り遊技フラグがオンとされると実行され
るが、小当り遊技フラグをオンとしたときに確変フラグや変動短縮フラグ,開放延長フラ
グはオフとせず、小当り遊技処理においてもこれらのフラグのオンオフは変化しない。こ
のため、小当り遊技処理の前後で確変フラグや変動短縮フラグ,開放延長フラグの状態に
変化はなく、小当り前の遊技状態を引き継ぐことになる。
図47の大当り遊技終了時処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、ま
ず、大当り遊技フラグをオンからオフとし(S720)、大当り図柄が確変図柄、即ち1
6R確変大当り図柄および2R確変大当り図柄のいずれかであるかを判定する(S740
)。大当り図柄が確変図柄であると判定すると、確変フラグをオンとし(S742)、大
当り図柄が16R確変大当り図柄か否かを判定する(S744)。16R確変大当り図柄
と判定すると、変動短縮カウンタを10,000回に設定して(S746)、変動短縮フ
ラグをオンとすると共に開放延長フラグをオンとする(S722,S724)。続いて、
今回の大当りが第2期間中に発生したか否かを判定し(S728)、今回の大当りが第2
期間中に発生した判定すると、第2特殊変動フラグをオンとし(S730)、大当り遊技
終了コマンドをサブ制御基板90に送信して(S732)、大当り遊技処理を終了する。
一方、S728で今回の大当りが第2期間中ではなく第1期間中に発生したと判定すると
、S730の処理をスキップし、大当り遊技終了コマンドをサブ制御基板90に送信して
(S732)、大当り遊技処理を終了する。これにより、16R確変大当りの大当り遊技
終了後には、電サポあり高確率状態が発生することになる。また、16R確変大当りが第
1期間中に発生していれば、大当り遊技終了時に第2特殊変動フラグをオンとせず、電サ
ポあり高確率状態中の普図変動時間に第1特殊変動時間1Bを設定し、16R確変大当り
が第2期間中に発生していれば、大当り遊技終了時に第2特殊変動フラグをオンとして、
電サポあり高確率状態中の普図変動時間に第2特殊変動時間2Bを設定する。このため、
16R確変大当りが第2期間中に発生していれば、大当り遊技終了後の電サポあり高確率
状態で、第1特殊変動時間1Bよりも短い第2特殊変動時間2Bを設定するから、遊技者
に有利な遊技を進行させることができる。なお、S746の処理で変動短縮カウンタを1
0,000回に設定することから、実質的には、次回の大当りを引くまで電サポあり高確
率状態が継続される。
一方、S744で確変図柄が16R確変大当り図柄でない、即ち2R確変大当り図柄と
判定すると、S746,S722,S724,S728,S730の処理をスキップし、
大当り遊技終了指定コマンドをサブ制御基板に送信して(S732)、大当り遊技終了時
処理を終了する。これにより、2R確変大当りの大当り遊技終了後には、電サポなし高確
率状態(潜伏確変状態)が発生することになる。また、2R確変大当りが第2期間中に発
生していても、第2特殊変動フラグをオンとしない。これは、第2特殊変動フラグは、電
サポあり状態で第2特殊変動時間2Bを設定するためのフラグであるため、電サポあり状
態とならない2R確変大当りの終了時に、第2特殊変動フラグをオンとする必要がないた
めである。この2R確変大当りの大当り遊技終了後の電サポなし高確率状態においても、
第1期間中の普図変動時間に第1通常変動時間1Aを設定し、第2期間中の普図変動時間
に第2通常変動時間2Aを設定する。このため、大当り遊技終了後の電サポなし高確率状
態においても、第2期間になれば、第1通常変動時間1Aよりも短い第2通常変動時間2
Aを設定して、遊技者に有利な遊技を進行させることができる。
また、S740で大当り図柄が確変図柄でない、即ち16R通常大当り図柄であると判
定すると、変動短縮カウンタを100回に設定し(S726)、変動短縮フラグをオンと
すると共に開放延長フラグをオンとし(S722,S724)、今回の大当りが第2期間
中に発生していれば第2特殊変動フラグをオンとし(S726,S728)、大当り遊技
終了指定コマンドをサブ制御基板に送信して(S730)、大当り遊技終了時処理を終了
する。これにより、16R通常大当り図柄に係る大当り遊技終了後には、電サポあり低確
率状態が発生することになる。また、16R通常大当りが第1期間中に発生していれば、
大当り遊技終了時に第2特殊変動フラグをオンとせず、電サポあり低確率状態中の普図変
動時間に第1特殊変動時間1Bを設定し、16R通常大当りが第2期間中に発生していれ
ば、大当り遊技終了時に第2特殊変動フラグをオンとして、電サポあり低確率状態中の普
図変動時間に第2特殊変動時間2Bを設定する。このため、16R通常大当りが第2期間
中に発生していれば、大当り遊技終了後の電サポあり低確率状態で、第1特殊変動時間1
Bよりも短い第2特殊変動時間2Bを設定するから、遊技者に有利な遊技を進行させるこ
とができる。
以上説明した第2実施例のパチンコ機10によれば、第1種のパチンコ機において、第
1実施例の1種2種混合タイプのパチンコ機と同様に、普図変動カウンタに基づいて、電
サポなし状態の普図変動時間を変化させるだけでなく、電サポあり状態の普図変動時間も
変化させることができるから、普図変動カウンタ(普通図柄の変動回数)に基づいて決定
される普図変動時間の変化を多様化することができる。また、第1種のパチンコ機に本発
明を適用したから、電サポあり高確率状態と、電サポあり低確率状態と、電サポなし高確
率状態と、電サポなし低確率状態の4つの遊技状態のそれぞれにおいて、普図変動時間を
異なる時間に変化させることができる。即ち、4つの遊技状態のそれぞれにおいて、短い
普図変動時間で遊技者に有利な遊技を進行させるか、長い普図変動時間で遊技者に有利で
ない遊技を進行させるかが変化するから、遊技性を多様化することができる。これらの結
果、遊技興趣を向上させることができる。
第1実施例や第2実施例では、大当りが第2期間中に発生した場合、その大当り遊技終
了後の電サポあり状態が終了するまで(電サポなし状態が発生するまで)第2特殊変動時
間2Bを設定したが、これに限られず、大当り遊技終了後の電サポあり状態中に第2期間
が終了すると、第2特殊変動時間2Bの設定を終了してもよい。この場合、図15のカウ
ント期間切替処理に代えて図48のカウント期間切替処理を実行すればよい。この図48
のカウント期間切替処理では、図15と同じ処理には同じステップ番号を付して、その説
明を省略する。
図48のカウント期間切替処理では、主制御基板70のCPU70aは、S230で普
図変動カウンタが第1期間の範囲内と判定し、S232,S234で第1期間フラグがオ
フであるために第1期間フラグをオンとしたとき、即ち、第2期間から第1期間に切り替
えたときに、第2特殊変動フラグがオンであるか否かを判定する(S240)。そして、
第2特殊変動フラグがオンであれば、第2特殊変動フラグをオフとして(S242)、カ
ウント期間切替処理を終了する。これにより、電サポあり状態で第2特殊変動フラグがオ
ンとされている場合であっても、第2期間が終了すると(第1期間に切り替わると)、第
2特殊変動フラグをオフとすることになる。第2特殊変動フラグをオフとすると、図20
の普図変動時間設定処理では、S378の処理で第2特殊変動フラグがオフであると判定
するから、S380の処理で第1特殊変動時間1Bを設定する。
この変形例において普図変動時間を設定する様子を図49に示す。なお、図49は、図
31,図32と同様に、1種2種混合タイプにおける様子を示す。図示するように、第1
期間中に発生した大当りが終了すると、開放延長フラグをオンとして電サポあり状態を発
生させる。このとき、大当りが第1期間中に発生しているから、第2特殊変動フラグをオ
フのままとして、電サポあり状態中は、第1特殊変動時間1B(5秒)を設定する。この
電サポあり状態中に小当り遊技が行われて遊技球が特定領域53を通過したために、第2
期間中に大当り遊技に発展した場合、大当りが第2期間で発生しているため大当り遊技終
了後に第2特殊変動フラグをオンとする。このため、大当り遊技終了後の電サポあり状態
では、第2特殊変動時間2B(1秒)を設定する。そして、この変形例では、普図変動カ
ウンタが200回となって第2期間が終了すると、第2特殊変動フラグをオフとするから
、それ以降の電サポあり状態では、第1特殊変動時間1Bを設定する。なお、その後に電
サポあり状態が終了すると、第1期間中であるから、第1通常変動時間1Aを設定する。
このように、この変形例では、電サポあり状態が終了するまで一律に第2特殊変動時間2
Bを設定するのではなく、電サポあり状態でも第2期間が終了すると第2特殊変動時間2
Bの設定を終了する(第1特殊変動時間1Bを設定する)のである。このため、大当りが
第2期間のどの辺りで発生したかによって、大当り遊技終了後の電サポあり状態で第2特
殊変動時間2Bを設定する期間が長くなったり短くなったりするから、普図変動カウンタ
に基づいて決定される普図変動時間の変化をさらに多様化することができる。
第1実施例や第2実施例では、大当り遊技終了後の電サポあり状態では、その電サポあ
り状態の発生の契機となる大当りが発生したときのカウント期間に基づいて第1特殊変動
時間1Bか第2特殊変動時間2Bのいずれかを設定したが、これに限られず、電サポあり
状態においても現在のカウント期間に基づいて第1特殊変動時間1Bか第2特殊変動時間
2Bのいずれかを設定してもよい。この場合、図20の普図変動時間設定処理に代えて図
50の普図変動時間設定処理を実行すればよい。この図50の普図変動時間設定処理では
、図20と同じ処理には同じステップ番号を付して、その説明を省略する。
図50の普図変動時間設定処理では、主制御基板70のCPU70aは、S370で電
サポなし状態ではなく電サポあり状態であると判定すると、第1期間中であるか否かを判
定する(S378a)。第1期間中であると判定すると、第1特殊変動時間1Bを設定し
(S380)、第1期間中ではなく第2期間中であると判定すると、第2特殊変動時間2
Bを設定する(S382)。なお、このように、普図変動時間の設定で第2特殊変動フラ
グを用いないから、第2特殊変動フラグに関する処理(図23の特別図柄遊技処理のS4
62,S464,S484,S486の処理や図28の小当り遊技処理のS624,S6
26の処理、図30の大当り遊技終了時処理のS728,S730の処理)を省略すれば
よい。
この変形例において普図変動時間を設定する様子を図51に示す。なお、図51は、図
31,図32と同様に、1種2種混合タイプにおける様子を示す。図示するように、普図
変動カウンタが150回になるまでの第1期間中に発生した大当りが終了すると、開放延
長フラグをオンとして電サポあり状態とする。このとき、第1期間中であるから、電サポ
あり状態中に第1特殊変動時間1Bを設定する。そして、普図変動カウンタが150回に
なって第1期間から第2期間に切り替わると、第2特殊変動時間2Bを設定し、普図変動
カウンタが200回になって第2期間から第1期間に切り替わると、第1特殊変動時間1
Bを設定する。このように、この変形例では、電サポあり状態においても、電サポなし状
態と同様に、第1期間中は第1特殊変動時間1Bを設定し、第2期間中は第2特殊変動時
間2Bを設定するのである。このようにしても、普図変動カウンタに基づいて決定される
普図変動時間の変化を多様化することができる。
第1実施例や第2実施例では、普図変動時間の長短(大小)の関係を、第1通常変動時
間1A>第2通常変動時間2A>第1特殊変動時間1B>第2特殊変動時間2Bとしたが
、これに限られるものではない。例えば、第1通常変動時間1A>第1特殊変動時間1B
>第2通常変動時間2A>第2特殊変動時間2Bとしてもよい。あるいは、第1通常変動
時間1Aと第1特殊変動時間1Bとを同じ時間としたり、第2通常変動時間2Aと第2特
殊変動時間2Bとを同じ時間としたり、第1特殊変動時間1Bと第2通常変動時間2Aと
を同じ時間としたりしてもよい。例えば、第1通常変動時間1A=第1特殊変動時間1B
>第2通常変動時間2A>第2特殊変動時間2Bとしてもよいし、第1通常変動時間1A
>第2通常変動時間2A=第1特殊変動時間1B>第2特殊変動時間2Bとしてもよい。
なお、通常変動時間と特殊変動時間とを同じ時間とした場合であっても、電サポあり状態
で特殊変動時間が設定されるときには開放延長機能が作用しているから、特殊変動時間を
設定する方が通常変動時間を設定するよりも遊技者に有利な状態とすることはできる。
[第3実施例]
第3実施例のパチンコ機10は、第2実施例のパチンコ機10と同一の遊技盤および同
一の制御回路により構成されている。したがって、第3実施例の遊技盤や制御回路の構成
については説明を省略する。また、第3実施例のパチンコ機10では、第1特別図柄およ
び第2特別図柄の当り図柄の種類や遊技の流れも第2実施例と同一であるから、説明を省
略する。
ここで、第1実施例や第2実施例では、普図変動カウンタに基づいてカウント期間を切
り替えるものとしたが、第3実施例では、特別図柄の変動回数をカウントする特図変動カ
ウンタに基づいてカウント期間を切り替えるものを説明する。第3実施例では、図14の
カウント期間初期設定処理に代えて図52のカウント期間初期設定処理が実行される点と
、図48のカウント期間切替処理に代えて図53のカウント期間切替処理が実行される点
と、図22の特別図柄遊技処理に代えて図54の特別図柄遊技処理が実行される点で、第
2実施例と異なる。ここで、第3実施例の各処理のうち、第2実施例の各処理と同一の処
理については同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。なお、第3実施例
の特別図柄遊技処理において、第1始動口36への遊技球の入球を判定する処理や第2始
動口38への遊技球の入球を判定する処理,第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示開連
処理や停止処理は、第2実施例と同様であるから、説明を省略する。また、第3実施例の
パチンコ機10では、カウント期間の設定(切り替え)に特図変動カウンタを用い、普図
変動カウンタを用いないため、図17の普通図柄遊技処理のS324の処理(普図変動カ
ウンタを値1ずつインクリメントする処理)を省略すればよい。また、第3実施例では、
普図変動時間は、カウント期間によらず、電サポあり状態か電サポなし状態かに基づいて
設定するものとした。そのため、図20の普図変動時間設定処理では、S370で電サポ
なし状態であると判定すると電サポなし状態用の長時間の普図変動時間(例えば、30秒
や60秒など)を設定し、電サポなし状態でなく電サポあり状態であると判定すると電サ
ポあり状態用の短時間の普図変動時間(例えば、1秒や5秒など)を設定するなど、処理
を簡略化する。
図52のカウント期間初期設定処理では、S210〜S218の処理で切替パターンを
セットして第1期間フラグをオンとした後に、特図変動カウンタを値0にリセットする(
S220a)。この特図変動カウンタは、S140の特別図柄遊技処理において、特別図
柄の変動表示が停止表示される度に、値1ずつインクリメントされる(カウントアップさ
れる)ものである。
図53のカウント期間切替処理では、特図変動カウンタが第1期間の範囲内にあるか否
かを判定する(S230a)。この判定は、カウント期間初期設定処理で設定した切替パ
ターンと、現在の特図変動カウンタとに基づいて行うことができる。S230aで第1期
間の範囲内にあると判定すると、S232〜S242の処理、即ち、第1期間フラグがオ
フであれば第1期間フラグをオンとして第1期間に切り替え、第2特殊変動フラグがオン
であれば第2特殊変動フラグをオフとする処理を実行して、カウント期間切替処理を終了
する。これにより、電サポあり状態で第2特殊変動フラグがオンとされている場合であっ
ても、第2期間が終了すると(第1期間に切り替わると)、第2特殊変動フラグをオフと
することになる。
一方、S230aで特図変動カウンタが第1期間の範囲内にない(第2期間の範囲内に
ある)と判定すると、S236,S238の処理、即ち、第1期間フラグがオンであれば
第1期間フラグをオフとして第2期間に切り替える処理を実行して、カウント期間切替処
理を終了する。
図54の特別図柄遊技処理では、S438,S440で特別図柄の変動時間が経過した
と判定して特別図柄の変動表示を停止したときに、特図変動カウンタを値1だけインクリ
メントして(S441)、S442以降の処理を実行する。
第3実施例では、第2実施例の図39,図40の第1特別図柄や第2特別図柄の変動表
示開連処理のS516bの変動パターンテーブル設定処理は、図55のフローチャートに
基づいて実行される。図55の変動パターンテーブル設定処理では、まず、電サポなし状
態であるか否かを判定し(S540)、電サポなし状態であれば、第1期間中であるか否
かを判定する(S542)。第1期間中であれば、第1通常変動パターンテーブル1Jを
設定して(S544)、変動パターンテーブル設定処理を終了する。また、第1期間中で
なければ(即ち第2期間中であれば)、第2通常変動パターンテーブル2Jを設定して(
S546)、変動パターンテーブル設定処理を終了する。一方、S540で電サポなし状
態ではなく電サポあり状態であると判定すると、第2特殊変動フラグがオフであるか否か
を判定する(S548)。第2特殊変動フラグがオフであると判定すると、第1特殊変動
パターンテーブル1Kを設定して(S550)、変動パターンテーブル設定処理を終了す
る。また、S548で第2特殊変動フラグがオンであると判定すると、第2特殊変動パタ
ーンテーブル2Kを設定して(S552)、変動パターンテーブル設定処理を終了する。
なお、第3実施例では、図53のカウント期間切替処理で、電サポあり状態で第2特殊変
動フラグがオンとされていても第2期間が終了すると第2特殊変動フラグをオフとするた
め、第2特殊変動フラグをオフとした以降は第1特殊変動パターンテーブル1Kを設定す
ることになる。
これらの変動パターンテーブルの一例を図56,57に示す。なお、図56に電サポな
し状態で設定される変動パターンテーブルを示し、図57に電サポあり状態で設定される
変動パターンテーブルを示す。図56(a)に示すように、第1通常変動パターンテーブ
ル1Jには、通常変動(リーチ無し外れ)1Jを発生させる変動パターンP11(変動時
間10秒)と、ノーマルリーチ1Jを発生させる変動パターンP12(変動時間30秒)
と、スーパーリーチ1Jを発生させる変動パターンP13(変動時間60秒)とが、変動
パターン決定用乱数に対応付けて設けられている。変動パターン決定用乱数は、各変動パ
ターンの出現確率が変動パターンP11、P12、P13の順に小さくなるよう振り分け
られている。その各変動パターンの出現確率を考慮した平均変動時間(変動時間の期待値
)は約30秒となる。また、図59(b)に示すように、第2通常変動パターンテーブル
2Jには、通常変動2Jを発生させる変動パターンP21(変動時間8秒)と、ノーマル
リーチ2Jを発生させる変動パターンP22(変動時間18秒)と、スーパーリーチ2J
を発生させる変動パターンP23(変動時間30秒)とが、変動パターン決定用乱数に対
応付けて設けられている。変動パターン決定用乱数の振り分けは、第1通常変動パターン
テーブル1Jと同じであり、各変動パターンの出現確率は、変動パターンP21、P22
、P23の順に小さくなる。また、各変動パターンの出現確率を考慮した平均変動時間は
約16秒となる。即ち、第2通常変動パターンテーブル2Jで規定される特図変動時間(
平均変動時間)は、第1通常変動パターンテーブル1Jで規定される特図変動時間(平均
変動時間)よりも短くなっている。
また、図57(a)に示すように、第1特殊変動パターンテーブル1Kには、通常変動
1Kを発生させる変動パターンP31(変動時間6秒)と、ノーマルリーチ1Kを発生さ
せる変動パターンP32(変動時間15秒)と、スーパーリーチ1Kを発生させる変動パ
ターンP33(変動時間20秒)とが、変動パターン決定用乱数に対応付けて設けられて
いる。変動パターン決定用乱数の振り分けは、電サポなし状態の変動パターンテーブルと
同じであり、各変動パターンの出現確率は、変動パターンP31、P32、P33の順に
小さくなる。また、各変動パターンの出現確率を考慮した平均変動時間は約12秒となる
。また、図57(b)に示すように、第2特殊変動パターンテーブル2Kには、通常変動
2Kを発生させる変動パターンP41(変動時間1秒)と、ノーマルリーチ2Kを発生さ
せる変動パターンP42(変動時間8秒)と、スーパーリーチ2Kを発生させる変動パタ
ーンP43(変動時間13.5秒)とが、変動パターン決定用乱数に対応付けて設けられ
ている。変動パターン決定用乱数の振り分けは、電サポなし状態の変動パターンテーブル
と同じであり、各変動パターンの出現確率は、変動パターンP41、P42、P43の順
に小さくなる。また、各変動パターンの出現確率を考慮した平均変動時間は約6秒となる
。即ち、第2特殊変動パターンテーブル2Kで規定される特図変動時間(平均変動時間)
は、第1特殊変動パターンテーブル1Kで規定される特図変動時間(平均変動時間)より
も短くなっている。このため、各変動パターンテーブルを用いて設定される特図変動時間
は、長い方から順に、第1通常変動パターンテーブル1J、第2通常変動パターンテーブ
ル2J、第1特殊変動パターンテーブル1K、第2特殊変動パターンテーブル2Kとなる
。特図変動時間が短くなるほど、単位時間当りの特別図柄の当否判定回数が増えて(特別
図柄の保留が効率よく消化されて)、次の大当りが発生するまでに要する時間を短くする
ことができるから、第2特殊変動パターンテーブル2Kが設定される状態が遊技者に最も
有利といえる。なお、上述した各変動パターンテーブルは、便宜上、少数のパターンを記
憶したテーブルを示しているが、実際には、より多数のパターン(例えば、20種類以上
のパターン)を記憶したテーブルが用いられる。また、記憶されている保留数が多い場合
には(例えば、3個〜8個)、少ない場合(例えば、1個や2個)よりも、平均変動時間
が短くなるように変動パターンを規定するものとしてもよい。
この第3実施例において特別図柄の変動パターンテーブルを設定する様子を図58に示
す。図示するように、第1期間中の電サポなし状態(開放延長フラグがオフ)では、特図
変動パターンテーブルとして第1通常変動パターンテーブル1J(平均約30秒)を設定
し、特図変動カウンタが150回になって第2期間に切り替わると、第2通常変動パター
ンテーブル2J(平均約16秒)を設定する。この第2期間中に発生した16R通常大当
りが終了すると、確変フラグをオンとすることなく開放延長フラグをオンとして電サポあ
り低確率状態を発生させる。このとき、大当りが第2期間中に発生しているから、第2特
殊変動フラグをオンとする。このため、電サポあり状態中は、第2特殊変動パターンテー
ブル2K(平均約6秒)を設定する。そして、特図変動カウンタが200回になって第2
期間が終了すると、第2特殊変動フラグをオフとするから、それ以降の電サポあり状態で
は、第1特殊変動パターンテーブル1K(平均約12秒)を設定する。また、電サポあり
状態が終了すると、第1期間中であるから、第1通常変動パターンテーブル1Jを設定す
る。
以上説明した第3実施例のパチンコ機10によれば、第1種のパチンコ機において、特
図変動カウンタに基づいて第1期間か第2期間のいずれかを設定し、特図変動時間を設定
するための変動パターンテーブルとして、電サポなし状態では、第1期間中に第1通常変
動パターンテーブル1Jを設定し、第2期間中に第1通常変動パターンテーブル1Jより
も規定される変動時間が短い第2通常変動パターンテーブル2Jを設定する。また、大当
り遊技終了後の電サポあり状態では、大当りが第1期間中に発生していた場合に第1特殊
変動パターンテーブル1Kを設定し、大当りが第2期間中に発生していた場合に第1特殊
変動パターンテーブル1Kよりも規定される変動時間が短い第2特殊変動パターンテーブ
ル2Kを設定する。このため、第1種のパチンコ機において、特図変動カウンタに基づい
て、電サポなし状態の特図変動時間を変化させるだけでなく、電サポあり状態の特図変動
時間も変化させることができるから、特図変動カウンタ(特別図柄の変動回数)に基づい
て決定される特図変動時間の変化を多様化することができる。また、電サポあり状態が終
了するまで一律に第2特殊変動パターンテーブル2Kを設定するのではなく、電サポあり
状態であっても第2期間が終了すると第2特殊変動パターンテーブル2Kの設定を終了す
る(第1特殊変動パターンテーブル1Kを設定する)。このため、大当り遊技が第2期間
のどの辺りで発生したかによって電サポあり状態で第2特殊変動パターンテーブル2Kに
従って特図変動時間を設定する期間が長くなったり短くなったりするから、特図変動カウ
ンタに基づいて決定される特図変動時間の変化をさらに多様化することができる。
第3実施例では、大当り遊技終了後の電サポあり状態で、その電サポあり状態の発生の
契機となる大当りが発生したときのカウント期間に基づいて第1特殊変動パターンテーブ
ル1Kか第2特殊変動パターンテーブル2Kのいずれかを設定したが、これに限られず、
電サポあり状態においても現在のカウント期間に基づいて第1特殊変動パターンテーブル
1Kか第2特殊変動パターンテーブル2Kのいずれかを設定してもよい。この場合、図5
5の変動パターンテーブル設定処理に代えて図59の変動パターンテーブル設定処理を実
行すればよい。この図59の変動パターンテーブル設定処理では、図55と同じ処理には
同じステップ番号を付して、その説明を省略する。
図59の変動パターンテーブル設定処理では、主制御基板70のCPU70aは、S5
40で電サポなし状態ではなく電サポあり状態であると判定すると、第1期間中であるか
否かを判定する(S548a)。第1期間中であると判定すると、第1特殊変動パターン
テーブル1Kを設定し(S550)、第1期間中ではなく第2期間中であると判定すると
、第2特殊変動パターンテーブル2Kを設定する(S552)。このように、特別図柄の
変動パターンテーブルの設定で第2特殊変動フラグを用いないから、第2特殊変動フラグ
に関する処理(図38の特別図柄遊技処理のS462,S464,S484,S486の
処理や図47の大当り遊技終了時処理のS728,S730の処理、図53のカウント期
間切替処理のS240,S242の処理)を省略すればよい。
この変形例において特別図柄の変動パターンテーブルを設定する様子を図60に示す。
図示するように、特図変動カウンタが200回になるまでの第2期間中に発生した16R
通常大当りが終了すると、確変フラグをオンとすることなく開放延長フラグをオンとして
電サポあり低確率状態を発生させる。このとき、第2期間中であるから、第2特殊変動パ
ターンテーブル2Kを設定する。そして、特図変動カウンタが200回になって第1期間
に切り替わると、第1特殊変動パターンテーブル1Kを設定する。このように、変形例に
おいては、電サポあり状態においても、電サポなし状態と同様に、第1期間中は第1特殊
変動パターンテーブル1Kを設定し、第2期間中は第2特殊変動パターンテーブル2Kを
設定するのである。このようにしても、特図変動カウンタに基づいて決定される特図変動
時間の変化を多様化することができる。そして、電サポあり状態が終了すると、第1期間
中であるから、第1通常変動パターンテーブル1Jを設定する。また、特図変動カウンタ
が350回になって第2期間に切り替わると、第2通常変動パターンテーブル2Jを設定
する。この第2期間中に発生した2R確変大当りが終了すると、開放延長フラグをオンと
することなく確変フラグをオンとして、高確率電サポなし状態を発生させる。このとき、
電サポなし状態の第2期間中であるため、引き続き第2通常変動パターンテーブル2Jを
設定する。そして、特図変動カウンタが400回になって第1期間に切り替わると、第1
通常変動パターンテーブル1Jを設定するから、切り替わる前の第2期間中よりも特図変
動時間が長くなって遊技者に不利な遊技を進行させることになる。
第3実施例では、電サポあり状態であっても第2期間が終了すると第2特殊変動パター
ンテーブル2Kの設定を終了する(第1特殊変動パターンテーブル1Kを設定する)もの
としたが、これに限られず、大当りが第2期間で発生していれば大当り遊技終了後の電サ
ポあり状態が終了するまで、第2特殊変動パターンテーブル2Kを設定してもよい。この
場合、図53のカウント期間切替処理のS240,S242の処理を省略すればよい。
第3実施例では、第1種のパチンコ機10を例示したが、これに限られず、第1実施例
のような1種2種混合タイプのパチンコ機10において、特図変動カウンタに基づいて特
図変動時間(変動パターンテーブル)を設定してもよい。
第3実施例では、特図変動カウンタに基づいて複数の変動時間が規定された変動パター
ンテーブルを設定するものとしたが、第1実施例や第2実施例の普図変動時間の設定と同
様に特図変動時間そのものを設定してもよい。
第3実施例では、変動パターンテーブルで規定される各変動パターンの変動時間を異な
るものとすることで平均変動時間(変動時間の期待値)が長短異なるものとしたが、これ
に限られず、変動パターンテーブルで規定される各変動パターンの変動時間を同じものと
しておき、各変動パターンに対応付けられた変動パターン決定用乱数の振り分け(振り分
け確率)を異なるものとすることで平均変動時間を異なるものとしてもよい。
第3実施例では、特図変動時間(特図変動パターンテーブルにおける平均変動時間)の
長短(大小)の関係を、第1通常変動パターンテーブル1J>第2通常変動パターンテー
ブル2J>第1特殊変動パターンテーブル1K>第2特殊変動パターンテーブル2Kとし
たが、これに限られるものではない。例えば、第1通常変動パターンテーブル1J>第1
特殊変動パターンテーブル1K>第2通常変動パターンテーブル2J>第2特殊変動パタ
ーンテーブル2Kとしてもよい。あるいは、第1通常変動パターンテーブル1Jと第1特
殊変動パターンテーブル1Kとを同じ平均変動時間としたり、第2通常変動パターンテー
ブル2Jと第2特殊変動パターンテーブル2Kとを同じ平均変動時間としたり、第1特殊
変動パターンテーブル1Kと第2通常変動パターンテーブル2Jとを同じ平均変動時間と
したりしてもよい。例えば、第1通常変動パターンテーブル1J=第1特殊変動パターン
テーブル1K>第2通常変動パターンテーブル2J>第2特殊変動パターンテーブル2K
としてもよいし、第1通常変動パターンテーブル1J>第2通常変動パターンテーブル2
J=第1特殊変動パターンテーブル1K>第2特殊変動パターンテーブル2Kとしてもよ
い。
第2および第3実施例では、特別図柄によって確変大当りか通常大当りかが決定するも
のとしたが、これに限られるものではない。例えば、大入賞口内に入球した遊技球を、特
定領域か非特定領域に振り分ける振分装置(振分装置50と同様)を設けておき、大当り
遊技中に大入賞口内に入球し振分装置による振り分けを経た遊技球が特定領域を通過すれ
ば大当り遊技後に高確率状態とし、遊技球が特定領域を通過しなければ大当り遊技後に低
確率状態とするものとしてもよい。あるいは、大当り図柄に拘わらず、大当り遊技が終了
したときに100%の確率をもって高確率状態とし、特図変動回数が所定回数になったと
きに高確率状態を終了させるものとしてもよい。
第1および第2実施例では、普図変動カウンタに基づいて普図変動時間を変化させ、第
3実施例では特図変動カウンタに基づいて特図変動時間を変化させるもの、即ち、変動カ
ウンタに基づいて普図変動時間か特図変動時間のいずれか一方を変化させるものとしたが
、これに限られず、普図変動時間と特図変動時間の両方を変化させるものとしてもよい。
この場合、普図変動カウンタに基づいて普図変動時間と特図変動時間とを変化させてもよ
いし、特図変動カウンタに基づいて普図変動時間と特図変動時間とを変化させてもよいし
、普図変動カウンタに基づいて普図変動時間を変化させると共に特図変動カウンタに基づ
いて特図変動時間を変化させてもよい。このようにすれば、普図変動時間の変化と特図変
動時間の変化との相乗効果によって、変動カウンタに基づいて決定される変動時間の変化
をより一層多様化することができる。以下、それぞれの処理について説明する。
まず、普図変動カウンタに基づいて普図変動時間と特図変動時間とを変化させる場合、
第1実施例(1種2種混合タイプ)において、特図変動時間(変動パターンテーブル)の
設定を第3実施例と同様に実行すればよい。即ち、図24や図25の特図変動表示開始処
理のS516,S516aの処理を、第3実施例の図55の変動パターンテーブル設定処
理と同様に、電サポなし状態では現在のカウント期間に応じて異なる変動パターンテーブ
ルを設定し、電サポあり状態では大当り発生時のカウント期間に応じて異なる変動パター
ンテーブルを設定すればよい。また、第2実施例(第1種)においても、特図変動時間(
変動パターンテーブル)の設定を、第3実施例と同様に実行するもの、即ち、図39や図
40の特図変動表示開始処理のS516bの処理を、図55の処理と同様に実行すればよ
い。
次に、特図変動カウンタに基づいて普図変動時間と特図変動時間とを変化させる場合、
第1実施例(1種2種混合タイプ)において、カウント期間初期設定処理で第3実施例と
同様に特図変動カウンタをリセットして、特別図柄の変動表示が停止表示する度に特図変
動カウンタを値1ずつインクリメントし、カウント期間切替処理を第3実施例と同様に特
図変動カウンタに基づいて行い、特図変動時間(変動パターンテーブル)の設定を第3実
施例と同様に実行すればよい。即ち、図14のカウント期間初期設定処理に代えて図52
のカウント期間初期設定処理を実行し、図15のカウント期間切替処理に代えて図53の
カウント期間切替処理を実行し、図22の特別図柄遊技処理に代えて図54の特別図柄遊
技処理を実行し、図24や図25の特図変動表示開始処理のS516,S516aの処理
を図55の処理と同様に実行し、図17の普通図柄遊技処理のS324の処理(普図変動
カウンタを値1ずつインクリメントする処理)を省略すればよい。また、第3実施例(第
1種)においては、図17の普通図柄遊技処理のS324の処理(普図変動カウンタを値
1ずつインクリメントする処理)を省略し、図20の普図変動時間設定処理を簡略化した
が、図17の普通図柄遊技処理のS324の処理を省略しつつ図20の普図変動時間設定
処理をそのまま実行すればよい。
続いて、普図変動カウンタに基づいて普図変動時間を変化させると共に特図変動カウン
タに基づいて特図変動時間を変化させる場合について説明する。この場合、普図変動カウ
ンタによって切り替わる第1実施例や第2実施例のカウント期間を普図カウント期間とし
、特図変動カウンタによって切り替わる第3実施例のカウント期間を特図カウント期間と
して区別する必要がある。このため、第1実施例や第2実施例の第1期間,第2期間をそ
れぞれ普図第1期間,普図第2期間と読み替えると共に第1期間フラグ,第2特殊変動フ
ラグをそれぞれ普図第1期間フラグ,普図第2特殊変動フラグと読み替え、第3実施例の
第1期間,第2期間をそれぞれ特図第1期間,特図第2期間と読み替えると共に第1期間
フラグ,第2特殊変動フラグをそれぞれ特図第1期間フラグ,特図第2特殊変動フラグと
読み替えるものとする。
そのように読み替えた上で、第1実施例(1種2種混合タイプ)において、図13のカ
ウント期間設定処理を普通図柄用の処理として実行すると共に、S202,S204の処
理の後に、特図カウント期間を初期設定済みであるか否かを判定し、初期設定済みでなけ
れば、図52のカウント期間初期設定処理を特別図柄用の初期設定処理として実行し、初
期設定済みであれば、図53のカウント期間切替処理を特別図柄用の切替処理として実行
すればよい。また、図23の特別図柄遊技処理のS452や図28の小当り遊技処理のS
620では、普図第1期間フラグの状態に加えて特図第1期間フラグの状態を記憶すれば
よい。さらに、図23の特別図柄遊技処理のS462,S464,S484,S486や
図28の小当り遊技処理のS624,S626を普図第2特殊変動フラグ用の処理として
実行した後に、同様に特図第2特殊変動フラグ用の処理(特図第2特殊変動フラグがオン
であればオフする処理)を加えればよい。また、図30の大当り遊技終了時処理のS72
8,S730を普図第2特殊変動フラグ用の処理として実行した後に、同様に特図第2特
殊変動フラグ用の処理(大当りが第2期間中に発生していれば特図第2特殊変動フラグを
オンする処理)を加えればよい。さらに、特図変動時間(変動パターンテーブル)の設定
を第3実施例の図55の処理と同様に実行すればよい。また、第2実施例(第1種)にお
いても、同様に、図38の特別図柄遊技処理では、特図第1期間フラグの状態を記憶する
処理や特図第2特殊変動フラグ用の処理(特図第2特殊変動フラグがオンであればオフす
る処理)を加えればよく、図47の大当り遊技終了時処理のS728,S730を普図第
2特殊変動フラグ用の処理として実行した後に、特図第2特殊変動フラグ用の処理(大当
りが第2期間中に発生していれば特図第2特殊変動フラグをオンする処理)を加えればよ
い。さらに、特図変動時間(変動パターンテーブル)の設定を第3実施例と同様に実行す
ればよい。なお、普図変動カウンタに基づいて普図変動時間を変化させると共に特図変動
カウンタに基づいて特図変動時間を変化させる場合、普図変動カウンタに基づくカウント
期間の切替パターンと、特図変動カウンタに基づくカウント期間の切替パターンとを、共
通のパターンとしてもよいし、異なるパターンとしてもよい。異なるパターンとしておけ
ば、普図変動カウンタに基づく期間の切り替えと、特図変動カウンタに基づく期間の切り
替えとが異なるタイミングとなるから、変動カウンタに基づいて決定される変動時間の変
化の多様化をより際立つものとすることができる。
第1ないし第3実施例では、常時入球が可能な第1始動口36と、普通図柄の当否判定
で当りと判定されると開放状態となって入球が可能となる第2始動口38との2つの始動
口を備えるものとしたが、これに限られず、第1始動口36を備えずに第2始動口38を
1つだけ備えるものとしてもよい。この場合、例えば、図33の第2実施例の遊技盤30
において、第1始動口36を省略し、第1始動口36の位置に普通図柄作動ゲート32を
配置し、第2始動口38を演出表示装置34の右側に配置するものなどとすればよい。こ
のようにすれば、普通図柄で当りが発生しないと、特別図柄の変動表示が行われないもの
となる。
第1ないし第3実施例では、カウント期間を切り替える切替パターンを複数種類有する
ものとしたが、これに限られず、切替パターンを1種類だけ有するものとしてもよい。ま
た、切替パターンとしては、第1期間と第2期間との切り替えを繰り返し行うものに限ら
れず、電源が投入されてから第1期間と第2期間との切り替えを1回だけあるいは定めら
れた所定回数だけ行うものなどとしてもよい。1回だけ行う場合、例えば、初期設定では
第1期間を設定して遊技を開始し、変動回数(普図変動カウンタや特図変動カウンタ)が
1000回や1500回などの比較的大きな値に到達したときに第2期間に切り替え、以
降は第2期間を継続するものなどとしてもよい。あるいは、カウント期間として、第1期
間と第2期間の2つだけを有するものに限られず、第3期間を有するなど3以上の複数の
期間を有するものとしてもよい。
第1ないし第3実施例では、カウント期間初期設定処理をパチンコ機10の電源が投入
されてから最初に遊技球が普通図柄作動ゲート32を通過するまでの間のタイミングで実
行するものとしたが、これに限られるものではない。例えば、所定回数目(例えば、1回
目(最初))の大当り遊技が終了したタイミングで実行してもよいし、大当り遊技に限ら
れず小当り遊技が終了したタイミングで実行してもよい。
第1実施例や第2実施例では、「第2状態(高頻度状態)の設定の契機となった特定遊
技(大当り遊技)が発生したときの第1識別情報(普通図柄)の変動回数」が、第1の回
数範囲内(第1期間内)にあった場合に第1特殊変動時間1Bを設定し、第2の回数範囲
内(第2期間内)にあった場合に第2特殊変動時間2Bを設定したが、これに代えて、「
特定遊技が終了した時の第1識別情報の変動回数」が、第1の回数範囲内にあった場合に
第1特殊変動時間1Bを設定し、第2の回数範囲内にあった場合に第2特殊変動時間2B
を設定してもよい。これにより、特定遊技中も(第1状態で)第1識別情報の変動回数が
加算されるため、特定遊技の実行期間が長いか短いかが、有利な第2状態(高頻度状態)
を実行することになるか、不利な第2状態を実行することになるかの原因となり、特定遊
技中の遊技興趣を高めることとなる。また、「特定遊技が終了し、第2状態が設定される
(第2状態となる)際の第1識別情報の変動回数」が、第1の回数範囲内にあった場合に
第1特殊変動時間1Bを設定し、第2の回数範囲内にあった場合に第2特殊変動時間2B
を設定してもよい。これにより、特定遊技終了後に変動表示が開始される1回目の第1識
別情報(普通図柄)の変動回数が重要となる。従って、前述と同様に、特定遊技の実行期
間が長いか短いかが、有利な第2状態(高頻度状態)を実行することになるか、不利な第
2状態を実行することになるかの原因となり、特定遊技中の遊技興趣を高めることとなる
。特に特定遊技終了寸前まで、遊技興趣を高めることとなる。同様に、第3実施例では、
「高頻度状態の設定の契機となった特定遊技(大当り遊技)が発生したときの第2識別情
報(あるいは単に識別情報(特別図柄))の変動回数」が、第1の回数範囲内(第1期間
内)にあった場合に第1特殊変動パターンテーブル1Kを設定し、第2の回数範囲内(第
2期間内)にあった場合に第2特殊変動パターンテーブル2Kを設定したが、これに代え
て、「特定遊技が終了した時の第2識別情報の変動回数」が第1の回数範囲内にあった場
合に第1特殊変動パターンテーブル1Kを設定し、第2の回数範囲内にあった場合に第2
特殊変動パターンテーブル2Kを設定してもよい。あるいは、「特定遊技が終了し、高頻
度状態が設定される(高頻度状態となる)際の第2識別情報の変動回数」が、第1の回数
範囲内にあった場合に第1特殊変動パターンテーブル1Kを設定し、第2の回数範囲内に
あった場合に第2特殊変動パターンテーブル2Kを設定してもよい。また、「第1始動手
段」として、入球した遊技球を再度遊技盤面に流出させる所謂ゲートタイプの入球口であ
る普通図柄作動ゲート32を例示したが、これに限られず、入球した遊技球を再度遊技盤
面に流出させない(遊技機外に排出する)タイプの入球口としてもよい。また、「第2始
動手段」として、入球した遊技球を再度遊技盤面に流出させない(遊技機外に排出する)
タイプの入球口である第2始動口38を例示したが、これに限られず、入球した遊技球を
再度遊技盤面に流出させる所謂ゲートタイプの入球口としてもよい。
また、上記実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球
」として利用し、遊技盤に設けられた各種入球口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等
)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技上の利益(遊技
価値)を遊技者に付与する遊技機(パチンコ機)に本発明を適用した例を説明したが、「
賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明
を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その
入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを主制御部あるいは払出制御
部のRAM(遊技価値管理制御部)に記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)
を遊技者に付与するタイプの遊技機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上
記実施例と同様の効果を得ることができる。もちろん、遊技価値管理制御部が管理する遊
技価値として、遊技の結果得られた遊技価値と、現金等を投入することで得られた遊技価
値とを別に管理(別途に表示)してもよいし、一緒に管理(加減算して表示)してもよい
(別表示と加減算表示の両方をしてもよい)。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ
化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を
循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏
面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機(い
わゆる封入式遊技機)を例示できる。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との
対応関係について説明する。実施例では、パチンコ機10が「遊技機」に相当し、普通図
柄が「第1識別情報」に相当し、特別図柄・演出図柄が「第2識別情報」に相当し、普通
図柄作動ゲート32が「第1始動手段」に相当し、第2始動口38が「第2始動手段」に
相当し、図17の普通図柄遊技処理(S324,S330〜S338を除く)を実行する
主制御基板70のCPU70aが「第1識別情報表示制御手段」に相当し、図14のカウ
ント期間初期設定処理のS218の処理と図15のカウント期間切替処理と図20の普図
変動時間設定処理とを実行する主制御基板70のCPU70aが「第1識別情報変動時間
設定手段」に相当し、図17の普通図柄遊技処理のS330〜S338の処理を実行する
主制御基板70のCPU70aが「始動態様制御手段」に相当し、図21〜図23の特別
図柄遊技処理を実行する主制御基板70のCPU70aが「第2識別情報表示制御手段」
に相当し、図29の大当り遊技処理を実行する主制御基板70のCPU70aが「特定遊
技実行手段」に相当し、図30の大当り遊技終了時処理のS722〜S726の処理を実
行する主制御基板70のCPU70aが「高頻度状態設定手段」に相当し、図14のカウ
ント期間初期設定処理のS220の処理と図17の普通図柄遊技処理のS324の処理と
を実行する主制御基板70のCPU70aが「計数手段」に相当する。また、図14のカ
ウント期間初期設定処理のS210〜S216の処理を実行する主制御基板70のCPU
70aが「切替パターン選択手段」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決
するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決す
るための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例で
あることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものでは
ない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記
載に基づいて行われるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載し
た発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施
例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる
形態で実施し得ることは勿論である。
10 パチンコ機、11 前面枠、12 ガラス板、14 上受け皿、16 下受け皿
、18 発射ハンドル、18a タッチセンサ、18b 発射停止スイッチ、19 発射
モータ、21 本体枠、22 外枠、24a 球貸ボタン、24b 返却ボタン、26
演出ボタン、27 操作検知スイッチ、28a,28b スピーカ、29 施錠装置、3
0,30B 遊技盤、31 遊技領域、31a 外レール、31b 内レール、32 普
通図柄作動ゲート、32a ゲートスイッチ、34 演出表示装置、34L,34M,3
4R 演出図柄、35a 第1保留図柄、35b 第2保留図柄、36 第1始動口、3
6a 第1始動口スイッチ、38 第2始動口、38a 第2始動口スイッチ、38b
第2始動口ソレノイド、38c 翼片部、40 図柄表示装置、40a 図柄表示基板、
41 普通図柄表示装置、41a 左普通図柄表示部、41b 右普通図柄表示部、42
特別図柄表示装置、42a 第1特別図柄表示部、42b 第2特別図柄表示部、43
ラウンド表示装置、44 第1大入賞口(大入賞口)、44a 第1大入賞口スイッチ
(大入賞口スイッチ)、44b 第1大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド)、44
c 開閉板、46 第2大入賞口、46a 第2大入賞口スイッチ、46b 第2大入賞
口ソレノイド、46c 翼片部、48 アウト口、49 一般入球口、50 振分装置、
52 受け皿、52a〜52c 落下孔、54 特定領域、54a 特定領域通過スイッ
チ、56 非特定領域、56a 非特定領域通過スイッチ、70 主制御基板、70a
CPU、70b ROM、70c RAM、72 中継端子板、80 払出制御基板、8
1 枠開放スイッチ、82 球貸表示基板、83 中継端子板、84 払出前スイッチ、
85 払出後スイッチ、86 払出モータ、87 中継端子板、90 サブ制御基板、9
0a CPU、90b ROM、90c RAM、91 演出表示制御基板、92 アン
プ基板、93 装飾駆動基板、93a LEDランプ、93b 装飾モータ、94 演出
ボタン基板、102 下受け皿満タンスイッチ。

Claims (1)

  1. 遊技球が入球可能な第1始動手段と、
    遊技球の入球可能性が低い第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な第2始動手段と、
    遊技球が前記第1始動手段に入球することに基づいて第1識別情報表示部で第1識別情報を変動表示させる第1識別情報表示制御手段と、
    前記第1識別情報を変動表示させる変動時間を設定する第1識別情報変動時間設定手段と、
    前記第1識別情報が所定の第1識別情報で停止表示すると、前記第2始動手段を前記第2の態様に変化させる始動態様制御手段と、
    遊技球が前記第2始動手段に入球することに基づいて第2識別情報表示部で第2識別情報を変動表示させる第2識別情報表示制御手段と、
    前記第2識別情報が所定の第2識別情報で停止表示すると、特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
    前記第2始動手段を前記第2の態様に変化させる頻度が所定の頻度の第1状態から、前記第1状態よりも前記第2の態様に変化させる頻度が高くなる第2状態に変化させる高頻度状態設定手段と、
    電源投入からの前記第1識別情報の変動回数を計数する計数手段と、
    を備え、
    前記計数手段によって計数される変動回数には、第1の回数範囲と第2の回数範囲とがあり、前記第1の回数範囲と前記第2の回数範囲とは異なる変動回数の範囲とされ、前記第1の回数範囲と前記第2の回数範囲とを切替え可能とされ、
    前記第1識別情報変動時間設定手段は、
    前記第1状態において、前記計数手段によって計数される前記第1識別情報の変動回数が前記第1の回数範囲内にある場合には、第1の通常変動時間を設定可能とされ、前記第1識別情報の変動回数が前記第2の回数範囲内にある場合には、前記第1の通常変動時間よりも短い第2の通常変動時間を設定可能とされ、
    前記第2状態において、前記計数手段によって計数される前記第1識別情報の変動回数が前記第1の回数範囲内にある場合には、第1の特殊変動時間を設定可能とされ、前記第1識別情報の変動回数が前記第2の回数範囲内にある場合には、前記第1の特殊変動時間よりも短い第2の特殊変動時間を設定可能であり、
    前記第1の回数範囲と前記第2の回数範囲とを切替える前記第1識別情報の変動回数が異なる複数の切替パターンを有し、
    前記複数の切替パターンのうちいずれかを選択する切替パターン選択手段を備え、
    前記第1識別情報変動時間設定手段は、前記選択された切替パターンに従って前記第1識別情報の変動回数が前記第1の回数範囲内にあるか前記第2の回数範囲内にあるかを判断する
    ことを特徴とする遊技機。
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