JP5783091B2 - 空燃比センサの出力補正装置 - Google Patents

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Description

この発明は空燃比センサの出力補正装置に関する。更に具体的には、内燃機関の排気経路の触媒前後にそれぞれ設置された空燃比センサの出力を補正する出力補正装置に関するものである。
特許文献1には、触媒上流の空燃比センサに生じる、水素の影響による出力ずれを補正可能なシステムが開示されている。このシステムは触媒の上流に2つの空燃比センサを備えている。一方の空燃比センサは水素浄化能を有する触媒層を有するものであり、他方の空燃比センサは、このような触媒層を有しない通常のものである。このシステムでは、触媒層を有しない空燃比センサの最大出力と、触媒層を有する空燃比センサの最大出力との差が算出され、この差に応じて触媒層を有しない空燃比センサの出力が補正される。
特開2009−281328号公報 特開2009−030455号公報 特開2011−00489号公報 特開2007−199046号公報
空燃比がリッチ側に制御されている場合などには、水素が発生しやすく、排気ガス中の水素濃度が高くなりやすい。排気ガス中の水素濃度が高くなると、触媒上流の空燃比センサは、水素の影響を受け、実際の排気ガス空燃比よりもリッチ側の値を示す出力ずれを生じる場合がある。このような空燃比センサに生じる出力ずれは、空燃比制御の精度向上及びエミッション低下の観点からは好ましいものではない。
これに対し、上記特許文献1の技術によれば、水素を浄化できる触媒層を有する空燃比センサの出力により、触媒層を有しない空燃比センサ出力を補正することで、水素の影響を抑え正しい空燃比を得ることができるとしている。しかし、触媒上流側の排気ガスの水素濃度が高い場合、空燃比センサに設置される小さな触媒層だけでは、水素を浄化することが難しいと考えられる。従って、水素濃度が高い場合、特許文献1において触媒上流側に配置された2つの空燃比センサは、いずれも水素の影響を受けることとなり、正しく上流側のセンサの出力を補正することが難しい。
また、ある程度の高い濃度の場合にも、含まれる水素を浄化するのに十分な触媒層を配置することも考えられる。しかし、このような高い浄化性能の触媒層を持たせた場合、触媒層が酸素吸蔵能を有してしまい、触媒層を有する空燃比センサの出力が理論空燃比(以下「ストイキ」とも称する)近傍で停滞してしまうことが考えられる。空燃比センサの出力がストイキ近傍で停滞すれば、結局、触媒層を有する空燃比センサの出力で触媒層を有さない空燃比センサ出力を補正することは困難となる。
更に、特許文献1のシステムでは、触媒上流に、2つの空燃比センサの設置を要するため、空燃比センサの数が増加する。この点、低コスト化の観点からは、好ましいことではない。
以上より、より高い精度での空燃比制御及び更なるエミッション低減等を実現するため、排気ガス中の水素濃度が高くなる環境下において生じる触媒上流の空燃比センサの出力ずれを補正できるシステムが望まれる。
この発明は上記課題を解決することを目的とし、水素が発生しやすいリッチ環境下において触媒上流に設置された空燃比センサに生じる出力ずれを補正することができるように改良したセンサの出力補正装置を提供するものである。
この発明は、上記の目的を達成するため、センサ出力補正装置であって、内燃機関の排気経路の触媒の上流に設置された第1センサの出力と、触媒下流に設置された空燃センサである第2センサの出力とを検出する手段を有する。また、このセンサ出力補正装置は、触媒上流の排気ガス空燃比を、理論空燃比よりリッチ側のリッチ空燃比に制御する手段を備える。更に、このセンサ出力補正装置は、リッチ空燃比とされてから基準時間経過した後の検出タイミングで検出された、第1センサの出力である第1出力と第2センサの出力である第2出力との差異に応じて、第1センサの出力が理論空燃比よりリッチ側の値を示す場合の、第1センサの出力をリーン側に補正する補正手段を備える。
ここで、第1出力と第2出力との差異に応じて第1センサの出力を補正するとは、上記の検出タイミングで検出された第1出力と第2出力とから、補正値が算出され、その補正値により、その後、他のタイミングで検出される第1センサの出力が補正されるものを含む。また、同様に、上記の検出タイミングで検出第1出力と第2出力との差異に応じて、検出タイミングにおける第1出力が補正されるものをも含む。
また、本発明において、補正手段は、第1出力と理論空燃比に応じた出力(理論空燃比出力)との差である第1差と、第2出力と理論空燃比出力との差である第2差とを算出し、第1差を第2差で割った値に応じて補正係数として算出するものとすることができる。言い換えると、補正係数を、次式(1)により算出することができる。
補正係数=a×(第1出力−理論空燃比出力)/(第2出力−理論空燃比出力) ・・・(1)
上記式(1)において「a」は適合値である。
また、本発明において、上記式(1)により補正係数を算出する場合、この補正係数を第1センサの出力と理論空燃比出力との差を割った値に、理論空燃比出力を加えることで、第1センサの出力を補正するものとすることができる。言い換えると、第1センサの補正後の出力は次式(2)により算出することができる。
補正後の出力=理論空燃比出力+(第1センサ出力-理論空燃比出力)/補正係数・・・(2)
また、本発明において、補正手段は、第2出力と理論空燃比出力との差である第2差を算出し、第1センサの出力に、第2差を加算することで、第1センサの出力を補正するものとしてもよい。
この発明によれば、所定のリッチ空燃比とされた状態において、第1センサと第2センサの出力を検出し、これにより、触媒上流の空燃比センサの出力を補正することができる。ここで第2センサは、触媒により浄化された排気ガスを検出対象とするため、水素が発生しやすいリッチ空燃比においても、水素の影響を受けにくい。従って、水素が発生しやすいリッチ空燃比の環境下においては、触媒より下流側の第2センサの出力により、第1センサの出力を補正することで、第1センサの水素による出力ずれを抑制し、より正確に空燃比を検出することができる。
この発明の実施の形態1におけるシステムの全体構成について説明するための模式図である。 排気ガス中に含まれるH濃度の変化に対する触媒前後の空燃比センサそれぞれの出力に基づく空燃比の変化を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1におけるシステムの全体構成について説明するための模式図である。図1のシステムは車両等に搭載されて用いられる。図1において、内燃機関2の排気経路4には、触媒6、8が設置されている。触媒6は三元触媒である。触媒6は、正常に機能している状態では、流入する排気ガス空燃比が理論空燃比(以下「ストイキ」とも称する)付近にある場合に排気中のHC、CO、NOxの3成分を効率的に浄化する。また、触媒6は、排気ガス空燃比がリーンのときに排気ガス中の酸素を吸着貯蔵して、窒素酸化物(NOx)等のリーン成分を還元すると共に、排気ガス空燃比がリッチのときに酸素を放出して、排気ガス中の一酸化炭素(CO)及び炭化水素(HC)等のリッチ成分を酸化することで、排気ガスを浄化することができる。
排気経路4の触媒6より上流側には空燃比センサ10(第1センサ)が設置されている。排気経路4の触媒6より下流側かつ、触媒8より上流に、空燃比センサ12(第2センサ)が設置されている。両空燃比センサ10、12は、1セル型の限界電流式のセンサであり、検出対象となる排気ガスの空燃比に応じた出力として、例えば、限界電流(IL)を出力する。通常、空燃比センサ10、12の出力が検出され、出力と空燃比との関係を定めたマップや関数等に従って、出力に対応する空燃比が求められる。しかしながら、説明の簡略化のため、ここでは、空燃比センサ10、12の出力が、直接空燃比の値を示すものとして説明する。
また、便宜的に、以下の実施の形態において、触媒6の上流側の空燃比センサ10を「Frセンサ10」、下流側の空燃比センサ12を「Rrセンサ12」とも称することとする。
図1のシステムは制御装置14を備えている。制御装置14は、内燃機関2のシステム全体を総合制御する。制御装置14の出力側には各種アクチュエータが接続され、入力側には空燃比センサ10、12等の各種センサが接続される。制御装置14は、センサ信号を受けて排気ガスの空燃比や機関回転数、その他内燃機関2の運転に必要な種々の情報を検出すると共に、所定の制御プログラムに従って各アクチュエータを操作する。なお、制御装置14に接続されるアクチュエータやセンサは多数存在するが、本明細書においてはその説明は省略する。
このシステムにおいて制御装置14が実行する制御には、空燃比センサ10、12の特性としてのセンサ出力の補正が含まれる。特に、制御装置14は、空燃比がストイキよりリッチ側の所定の領域にある場合のFrセンサ10の出力を補正する。
図2は、試料ガスの水素(H)濃度と、それに対する触媒上流のFrセンサ10及び触媒下流のRrセンサ12それぞれの出力変化を説明するための図である。図2において横軸は時間、下側縦軸はH濃度、上側縦軸はセンサ出力である。
Frセンサ10、Rrセンサ12は、HC、COといったリッチ成分と、NOxのリーン成分の濃度に応じてその出力を変化させる。しかし、H濃度が高い環境下では、Hの影響を受け、空燃比センサの出力が実際の空燃比よりもリッチ側へずれる傾向がある。ここで、触媒6においてHがある程度燃焼除去される。従って、触媒6下流では排気ガス中のH濃度は低くなる。従って、Frセンサ10の出力とRrセンサの出力を比較した場合、図2に示されるように、H濃度が高い領域では、触媒6上流のFrセンサ10の出力が、Rrセンサ12の出力よりもリッチ側の値を示す。つまり、H濃度が高いリッチ空燃比の領域では、Frセンサ10の出力が実際の空燃比よりもリッチ側にずれた値を示すと考えられる。
本実施の形態1のシステムでは、特に、Hが発生しやすいリッチ空燃比の領域においては、Frセンサ10の出力に対し、Rrセンサ12の出力を用いた補正を行う。以下、本実施の形態1のシステムで実行されるFrセンサ10の出力補正について説明する。
触媒6は、上記したように酸素吸蔵能を有し、その酸素吸蔵能の範囲内では、空燃比がリーンの時に酸素を吸着する一方、空燃比がリッチのときには吸蔵された酸素を放出して、リッチ成分を酸化することで排気ガスを浄化する。従って、上流から流入する排気ガスがリッチであっても、触媒6が酸素吸蔵能内にあって酸素を放出し得る状態においては、触媒6の下流に流出される排気ガスは、極低濃度にまで浄化される。
従って、本実施の形態1では、Frセンサ10、Rrセンサ12の出力から、より正確な補正値を算出するため、触媒6が酸素吸蔵能を超え、リッチガスを酸化できない状態において、Frセンサ10、Rrセンサ12の出力を検出し、この出力により補正値を算出する。より具体的には、補正値算出用Frセンサ10の出力(第1出力)とRrセンサ12の出力(第2出力)を検出する検出タイミングを、目標空燃比が所定範囲内のリッチ空燃比とされてからの内燃機関2の運転時間が、基準時間を越えたときとする。ここで基準時間は、触媒6の酸素吸蔵能を越える時間であり、目標空燃比等に応じ実験等により求められ、予め制御装置14に記憶される。
以上のような条件下でFrセンサ10の第1出力OUTPUT_Frと、Rrセンサ12の第2出力OUTPUT_Rrとを検出し、その出力比に応じて補正値を算出する。具体的には、Frセンサ10に対する補正値である補正係数k1を次式(3)のように算出する。
補正係数k1=a×(OUTPUT_Fr−14.6)/(OUTPUT_Rr−14.6) ・・・(3)
上記式(3)において「a」は適合値である。また、数値「14.6」は、本実施の形態1のシステムにおいて用いられるストイキの値である。なお、上記式(3)は、本発明における補正係数の演算式(1)をより具体化したものである。
更に、求められた補正係数k1により、Frセンサ10の補正後の出力が次式(4)に従って求められる。
補正後出力O=14.6+(Frセンサ出力−14.6)/k1 ・・・・(4)
なお、Frセンサ10を補正するリッチ空燃比の範囲を、所定の範囲ごとに区画し、補正係数k1を、その区画された空燃比領域ごとに算出する。この空燃比領域1区画ごとの補正係数k1の値は、制御装置14にマップとして記憶され、実際の制御においては、現在のFrセンサ10の出力(空燃比)が含まれる区画に応じた補正係数k1が読み出され、Frセンサ10の出力補正に用いられる。
図3は、本発明の実施の形態1において制御装置14が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図3のルーチンは内燃機関2の運転中、所定の周期で繰り返し実行されるルーチンである。
図3のルーチンでは、まず、補正係数の算出における前提条件が成立しているか否かが判別される(S102)。ここで前提条件は、正しく補正係数を算出するために必要となる運転条件であり、予め制御装置14に記憶されている。具体的には、たとえば、内燃機関2の始動後であるか、Frセンサ10及びRrセンサ12が活性状態となっているか、触媒6が活性状態となっているか、などが挙げられる。ステップS102において前提条件の成立が認められない場合には、今回のルーチンは一旦終了する。
一方、ステップS102において前提条件の成立が認められると、次に、リッチ側の目標空燃比が設定される(S104)。ここで、リッチ目標空燃比は、今回、補正係数k1を算出すべき空燃比領域の区画内の値に設定される。
次に、アクティブ制御が実行される(S106)。アクティブ制御は、設定されたリッチ空燃比と所定のリーン空燃比を一定時間ごとに強制的に切り替える制御である。ここでのリッチ空燃比とリーン空燃比を切り替える一定時間は、上記の基準時間と同じ、若しくはそれより長い時間に設定される。
次に、アクティブ制御において、リッチ側の目標空燃比に切り替えられてからの経過時間が基準時間に達したか否かが判別される(S108)。一定時間の経過が認められるまで、このステップS108の判別が繰り返される。
ステップS108において、一定時間の経過が認められると、次に、Frセンサ10の出力である第1出力OUTPUT_FrとRrセンサ12の出力である第2出力OUTPUT_Rrが検出される(S110)。
次に、補正係数k1が算出される(S112)。補正係数k1は、予め制御装置14に記憶された上記式(3)に従い、ステップS110で検出された第1出力OUTPUT_Fr、第2出力OUTPUT_Rrに応じて求められる。
次に、制御装置14に記憶されたマップが更新される(S114)。具体的に、補正係数k1を求めたときの、Frセンサ10の第1出力OUTPUT_Frが該当する空燃比領域の区画の補正係数が、ステップS112において算出された補正係数k1に書き換えられて、マップが更新される。その後、今回の処理が終了する。
空燃比制御等において、Frセンサ10の出力が補正される場合には、まず、Frセンサ10の出力がリッチ空燃比を示すか否かが判別される。Frセンサ10の出力がリッチ空燃比を示す場合、制御装置14に記憶されたマップに従い、Frセンサ10の出力が属する空燃比領域の区画の補正係数k1が読み出される。Frセンサ10の出力は、この補正係数k1により、上記式(4)に従って補正される。
以上説明したように、Hが増加しやすいリッチ空燃比の領域では、Frセンサ10の出力を、Hの影響を受けにくいRrセンサ12の出力に基づいて補正することができる。従って、Frセンサ10の出力のリッチずれが大きくなりやすい領域においても、Frセンサ10の出力を補正し、Frセンサ10とRrセンサ12との出力特性を一致させることができる。これにより、空燃比制御の精度を向上させることができる。
なお、本実施の形態1では、あるリッチ空燃比においてセンサ出力を一度検出し、これに応じてそのリッチ空燃比が属する区画における補正係数k1を算出するルーチンについて説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、あるリッチ空燃比の区画ごとに複数回、センサ出力を検出し、これらの平均値等を求めて補正係数を算出するようにしてもよい。
また、補正係数k1の算出方法も、式(3)に限るものではない。補正係数は、Frセンサ10とRrセンサ12との出力の差異に応じて求められ、Frセンサ10の出力をRrセンサ12の出力に基づいて補正できるものであれば、他の算出方法であってもよい。また、補正係数の算出方法に応じ、Frセンサ10の補正後の出力の算出方法を、適宜、設定することができる。
具体的に、例えば、次式(5)に従って補正係数k2を算出することも考えられる。
補正係数k2=14.6-第2出力OUTPUT_Rr ・・・・(5)
上記式(5)に従って算出された補正係数k2に応じ、Frセンサ10の補正後出力は、次式(6)に従って算出される。
補正後出力=Frセンサ出力+補正係数k2 ・・・・(6)
また、本実施の形態1では、一定の範囲ごとに区画された空燃比領域の1区画ごとに補正係数を求め、マップとして記憶する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限られるものではなく、Hの増加により出力ずれを起こしやすいリッチ側の領域について、Frセンサ10の出力を一律に補正する1つの補正係数を算出するもであってもよい。
また、本実施の形態1では、アクティブ制御中の検出タイミングで、補正値算出のための第1、第2出力を検出する場合について説明した。即ち、第1、第2出力の検出及び補正値の算出は、例えば、触媒劣化検出等のためのアクティブ制御とあわせて同時に実行することができる。しかし、この発明において第1、第2出力の検出は、アクティブ制御中に限られるものではない。例えば、通常の運転時において、リッチ空燃比に制御された場合を第1、第2出力の検出タイミングとしてもよい。あるいは、第1、第2出力を検出するため、強制的にリッチ空燃比にのみ制御するものであってもよい。
また、本実施の形態1では、説明の簡略化のため、ここでは、空燃比センサ10、12の出力が、直接空燃比の値を示すものとして説明した。しかし、本発明は出力から空燃比が演算される場合にも当然に適応される。具体的に、例えば、式(1)〜(6)における「出力」を空燃比に換算した値とするか、あるいは、ストイキや14.6の値を、ストイキに応じた出力とすればよい。
実施の形態2.
本実施の形態2のシステムは実施の形態1と同様のシステム構成を有している。実施の形態2のシステムは、リッチ側の補正係数の算出前に、Frセンサ10、Rrセンサ12の出力特性をあわせる補正を行う点を除き、実施の形態1のシステムと同様の制御を行う。
具体的に、実施の形態2のシステムでは、実施の形態1に説明した補正に加え、触媒6の暖気前の補正と、ストイキ点をあわせる補正とが実行される。ここで触媒6の暖気前は、排気ガスが浄化されずに触媒6下流に流出する。つまり、触媒6の暖気前であれば、触媒6の上流でFrセンサ10の検出対象となった排気ガスが、未浄化のまま触媒6下流に送られるため、Frセンサ10の検出対象であった排気ガスを、そのままRrセンサ12の検出対象とすることができる。従って、触媒6暖気前のタイミングを利用することで、Frセンサ10とRrセンサ12の基本的な出力特性をあわせる補正を実行することができる。
具体的には、触媒6の暖気前に、Frセンサ10の出力とRrセンサ12の出力とを検出し、たとえば、両出力の差を平均化して、Frセンサ出力10、Rrセンサ出力12の出力に対する補正値として学習させる。また、例えば、Frセンサ10、Rrセンサ12の応答性を検出し、両センサの応答性が一致するように補正値を検出し、これを学習させる。なお、これらの補正値は、Frセンサ10とRrセンサ12との間の容積分の遅れを加味した上で算出されるものとする。
また、触媒6の暖気後、Frセンサ10とRrセンサ12とのストイキでの出力が一致するように、ストイキ点の補正値を算出し学習させる。本実施の形態2では、以上のように、出力特性を一致させる補正がなされた状態で、更に、実施の形態1と同様に、触媒暖気後の、リッチ空燃比に対するFrセンサ10の出力ずれに対する補正係数が算出される。
図4は、本発明の実施の形態において制御装置14が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図4のルーチンは内燃機関2の運転中、一定周期で繰り返し実行されるルーチンである。図4のルーチンは、ステップS102の処理の前にステップS202〜S206の処理を有し、ステップS102の処理に続き、ステップS208〜S210の処理を有する点を除き、図3のルーチンと同じものである。
図4のルーチンでは、まず、内燃機関2の始動後、触媒6の暖気前の状態であるか否かが判別される(ステップS202)。触媒6の暖気前であることが認められない場合、今回の処理は終了する。
一方、ステップS202において触媒6の暖気前であることが認められると、次に、Frセンサ10及びRrセンサの出力がそれぞれ検出される(S204)。次に、センサの出力補正が行われる(S206)。センサの出力補正は、Frセンサ10の出力とRrセンサ12の出力との出力差が求められ、両出力が一致するように補正値が求められ、学習される。
その後、ステップS102において、前提条件の成立が認められると、ストイキ点におけるFrセンサ10及びRrセンサの出力がそれぞれ検出される(S208)。次に、ストイキ点での両出力が一致するように、補正値が求められ、学習される。
その後、実施の形態1と同様にステップS104〜S114の処理が実行される。但し、ステップS110において、第1出力OUTPUT_Frと第2出力OUTPUT_Rrが検出されるが、第1、第2出力は、それぞれステップS206、S210において学習された補正値により補正された出力とする。このステップS206、S210の補正値により補正された第1、第2出力OUTPUT_FrとOUTPUT_Rrに応じて、ステップS112では補正係数が算出される。
以上説明したように、本実施の形態2では、リッチ側の空燃比領域の補正係数k1の算出前に、Frセンサ10及びRrセンサ12の出力特性が算出される。これにより、両センサの基本特性等に誤差がある場合にも、過補正や補正不足が抑制され、より高い精度で空燃比を検出することができる。
なお、本実施の形態2での暖気前の補正においては、Frセンサ10とRrセンサ12との出力差を、Frセンサ10とRrセンサ12の両方に均等に分配する補正値を算出する場合について説明した。しかし、この発明において、暖気前の補正における補正値の算出手法はこれに限るものではない。例えば、一方のセンサの出力を、他方のセンサの出力に合わせるように、一方のセンサの出力のみを補正するものであってもよい。また、両出力平均値と、各センサの出力との比(平均値/出力)を、そのセンサの補正係数として、両センサを補正するなど、他の手法で補正係数を求めてもよい。また、上記実施の形態2においても、1つの出力で補正係数を算出する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、触媒6の暖気前においても複数回に渡りFrセンサ10、Rrセンサ12の出力を検出し、これら出力の平均値等を用いて補正係数を算出するものであってもよい。
なお、以上の実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、この実施の形態において説明する構造等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
2 内燃機関
6、8 触媒
10 空燃比センサ(Frセンサ)
12 空燃比センサ(Rrセンサ)
14 制御装置

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気経路の触媒の上流に設置された第1センサの出力と、前記触媒下流に設置された空燃センサである第2センサの出力とを検出する手段と、
    前記触媒上流の排気ガス空燃比を、理論空燃比よりリッチ側のリッチ空燃比に制御する手段と、
    前記リッチ空燃比とされてから基準時間経過した後に検出された、前記第1センサの出力である第1出力と前記第2センサの出力である第2出力との差異に応じて、前記第1センサの出力が理論空燃比よりリッチ側の値を示す場合の前記第1センサの出力をリーン側に補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とするセンサ出力補正装置。
  2. 前記補正手段は、
    前記第1出力と理論空燃比に応じた出力である理論空燃比出力との差である第1差と、前記第2出力と前記理論空燃比出力との差である第2差とを算出し、
    前記第1差を前記第2差で割った値に応じて補正係数として算出し、
    前記第1センサの出力と理論空燃比出力との差を、前記補正係数で割った値に、前記理論空燃比出力を加えることで、前記第1センサの出力を補正することを特徴とする請求項1に記載のセンサ出力補正装置。
  3. 前記補正手段は、
    前記第2出力と理論空燃比に応じた出力である理論空燃比出力との差である第2差を算出し、
    前記第1センサの出力に、前記第2差を加算することで、第1センサの出力を補正することを特徴とする請求項1に記載のセンサ出力補正装置。
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