JP5782205B1 - 止水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧開型でありながら閉鎖回動時に流入する水による開放方向への力を可及的受けることなく、しかも、床面との接地の際のドア下面及び床面へ衝撃を少なくして当該部分における水密性を確保することのできる止水装置を提供する。【解決手段】上下方向に伸延する支軸を中心に開放位置と閉鎖位置との間で開閉自在、且つ、前記支軸に沿って上下方向へ昇降自在に軸支した止水扉を備え、前記閉鎖位置における前記止水扉への水圧による加圧方向と前記止水扉の開放方向とが一致する止水装置であって、前記支軸は前記止水扉を上方へ付勢する付勢手段を備え、前記開放位置と閉鎖位置との間では前記止水扉を床面から離隔させた状態で変位可能とし、前記閉鎖位置では前記付勢手段の付勢力に抗した外力を付与することにより前記止水扉を下降させて前記床面に接触可能に構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、止水装置に関する。
従来、例えば都市部等において排水能力を超える降雨が発生した場合に備え、建物や地下施設への浸水被害を抑制すべく種々の止水装置が提案されている。
このような止水装置は屋外と接続する出入り口など、左右の側壁部と床面とを備えた人や物が往来する往来部に設置されるのが一般的であり、その一例として、平常時に左右対向する側壁部の一方若しくは両方の壁面に沿って収納していた止水扉を支軸を中心に回動させて往来部を閉鎖する扉式のものが存在している(例えば、特許文献1参照。)。
そして、このような止水装置によれば、増水時に、建物や地下施設など浸水被害を抑制したい保護領域内への浸水を防止できるとしている。
特開2005−113606号公報
ところで、上述した止水装置の多くは、増水時に保護領域内へ浸入しようとする水の水圧による止水扉への加圧方向と、止水扉の閉鎖方向とが一致するように構成されている。以下、このような止水装置を圧閉型の止水装置とも言う。
これは、水圧が掛かることにより止水扉の戸枠への密着性を高めて水密性をより向上させるためである。
しかしながら、例えば階段の中途部など、止水装置の設置場所によっては、水圧による止水扉への加圧方向と止水扉の閉鎖方向とが対向する、すなわち、止水扉への加圧方向と止水扉の開放方向とが一致する止水装置を設置せざるを得ない場合がある。以下、このような止水装置を圧開型の止水装置ともいう。
止水装置は、未だ浸水が起こっていない状態で予め使用されるのは勿論のこと、保護領域内へ徐々に浸水が始まりつつある状態でも使用することが想定される。
扉式の止水装置は、止水扉の下方に僅かな間隙を設けて床面と接触することなく回動できるよう構成されているが、この間隙はせいぜい1cm程度と小さく、浸水の水嵩が高くなると、この隙間を介して水を逃がしつつ、水と接触することなく止水扉の閉鎖作業を行うのは困難となる。
ただ、止水装置が上述の圧閉型である場合には、閉鎖作業時に止水扉と流入する水とが多少接触しても、止水扉の閉鎖方向への動きを助長する方向に力が働くため問題となることはない。
しかし、圧開型の場合には、閉鎖作業時に止水扉と流入する水とが接触した場合、止水扉を開放する方向に力が働いてしまい、閉鎖作業を阻害してしまう。
これを解消するためには、回動する止水扉の下面と床面との間隙を予測される浸水の水嵩よりも大きくとれば、流入する水による開放方向への力を受けることなく、閉鎖作業を行うことができる。
ところが、間隙を大きく取らざるを得ない場合、ドアは重量物であるため、引用文献に記載の止水装置では、止水扉を閉鎖位置にて自重落下させた際のドア下面及び床面への衝撃が大きく、これらの部位が変形するなどして、水密性に影響を与えることが懸念される。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、圧開型でありながら閉鎖回動時に流入する水による開放方向への力を可及的受けることなく、しかも、床面との接地の際のドア下面及び床面へ衝撃を少なくして当該部分における水密性を確保することのできる止水装置を提供する。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る止水装置では、(1)上下方向に伸延する支軸を中心に開放位置と閉鎖位置との間で開閉自在、且つ、前記支軸に沿って上下方向へ昇降自在に軸支した止水扉を備え、前記閉鎖位置における前記止水扉への水圧による加圧方向と前記止水扉の開放方向とが一致する止水装置であって、前記支軸は前記止水扉を上方へ付勢する付勢手段を備え、前記開放位置と閉鎖位置との間では前記止水扉を床面から離隔させた状態で変位可能とし、前記閉鎖位置では前記付勢手段の付勢力に抗した外力を付与することにより前記止水扉を下降させて前記床面に接触可能に構成した。
また、本発明に係る止水装置では、以下の点にも特徴を有する。
(2)前記止水扉は、前記支軸に近い軸支側側縁と同軸支側側縁よりも回動半径が大きい自由側側縁とを備え、同自由側側縁は、前記止水扉の閉鎖時に弾性材を介して戸枠と当接するものであり、前記止水装置は、止水時に前記自由側側縁を前記戸枠に係止して前記自由側側縁を介した漏水を防止する自由側側縁水密係止構造を備え、同自由側側縁水密係止構造は、前記弾性材を圧縮しつつ前記自由側側縁を前記戸枠に接近させた圧接領域に移動させる圧接手段と、前記戸枠と前記自由側側縁との間に掛け渡す係止片を有し、前記水圧による止水扉への加圧時に前記係止片により前記圧接手段が有する遊びに由来した前記止水扉の開放方向への動きを規制しつつ同止水扉を前記圧接領域に保持する遊び規制手段と、をそれぞれ別体に設けて構成したこと。
(3)前記遊び規制手段は、前記自由側側縁に沿って上下に複数設けたこと。
(4)前記遊び規制手段は、前記係止片としての落とし棒を備え、前記戸枠又は前記止水扉のいずれか一方に配設した丸落とし本体と、前記落とし棒を挿入させるいずれか他方に形成した挿入孔と、よりなる丸落としであること。
(5)前記落とし棒は、同落とし棒を軸周りに回動させることにより、軸線方向に進退可能なスライド位置と、軸線方向への動きが規制される固定位置とに変位可能であり、前記スライド位置に変位させて落とし棒を挿入孔へ挿入した際には、前記落とし棒と前記挿入孔の開放側内周壁との間に遊びが設けられており、前記落とし棒を固定位置とした際に前記遊びが消失するよう構成したこと。
(6)前記付勢手段による前記止水扉の上方への付勢力は、前記外力として前記止水扉に対し10kgf以上40kgf以下の力を加えることで、前記止水扉を下降させて前記床面に接触可能な力としたこと。
(7)前記閉鎖位置では、前記止水扉を下降させて床面と接触させることにより同止水扉の下側縁を介した漏水を防止すること。
(8)前記止水扉の下側縁を介した漏水を防止する下部弾性体を前記止水扉の下面に貼着したこと。
(9)前記止水扉の下部と前記閉鎖位置に移動させた止水扉の下面と対向する床面近傍とには、前記下部弾性体を圧縮しつつ前記止水扉と前記床面とを係止する下部弾性体圧縮係止手段を備えること。
(10)前記下部弾性体圧縮係止手段は、前記止水扉の下側縁より出没自在に設けた雄ネジ部材と、前記床面に前記雄ネジ部材と螺合可能に設けた雌ネジ孔とで構成したこと。
(11)前記閉鎖位置に移動させた止水扉の下面と対向する床面には、前記止水扉の下部を収容する収容溝が形成されていること。
(12)地下との連絡階段の中途に設けたこと。
本発明に係る止水装置によれば、上下方向に伸延する支軸を中心に開放位置と閉鎖位置との間で開閉自在、且つ、前記支軸に沿って上下方向へ昇降自在に軸支した止水扉を備え、前記閉鎖位置における前記止水扉への水圧による加圧方向と前記止水扉の開放方向とが一致する止水装置であって、前記支軸は前記止水扉を上方へ付勢する付勢手段を備え、前記開放位置と閉鎖位置との間では前記止水扉を床面から離隔させた状態で変位可能とし、前記閉鎖位置では前記付勢手段の付勢力に抗した外力を付与することにより前記止水扉を下降させて前記床面に接触可能に構成したため、圧開型でありながら閉鎖回動時に流入する水による開放方向への力を可及的受けることなく、しかも、床面との接地の際のドア下面及び床面へ衝撃を少なくして当該部分における水密性を確保することのできる止水装置を提供することができる。
また、前記止水扉は、前記支軸に近い軸支側側縁と同軸支側側縁よりも回動半径が大きい自由側側縁とを備え、同自由側側縁は、前記止水扉の閉鎖時に弾性材を介して戸枠と当接するものであり、前記止水装置は、止水時に前記自由側側縁を前記戸枠に係止して前記自由側側縁を介した漏水を防止する自由側側縁水密係止構造を備え、同自由側側縁水密係止構造は、前記弾性材を圧縮しつつ前記自由側側縁を前記戸枠に接近させた圧接領域に移動させる圧接手段と、前記戸枠と前記自由側側縁との間に掛け渡す係止片を有し、前記水圧による止水扉への加圧時に前記係止片により前記圧接手段が有する遊びに由来した前記止水扉の開放方向への動きを規制しつつ同止水扉を前記圧接領域に保持する遊び規制手段と、をそれぞれ別体に設けて構成すれば、圧開型の止水装置でありながら、水圧負荷時であっても保護領域内への浸水を堅実に防止可能な自由側側縁における水密係止構造を備える止水装置を提供することができる。
また、前記遊び規制手段は、前記自由側側縁に沿って上下に複数設けることとすれば、止水扉の自由側側縁における水密性をより堅実なものとすることができる。
また、前記遊び規制手段は、前記係止片としての落とし棒を備え、前記戸枠又は前記止水扉のいずれか一方に配設した丸落とし本体と、前記落とし棒を挿入させるいずれか他方に形成した挿入孔と、よりなる丸落としであることとすれば、シンプルな構成でありながら、水圧負荷時であっても保護領域内への浸水を堅実に防止可能な自由側側縁における水密係止構造を備える止水装置を提供することができる。
また、前記落とし棒は、同落とし棒を軸周りに回動させることにより、軸線方向に進退可能なスライド位置と、軸線方向への動きが規制される固定位置とに変位可能であり、前記スライド位置に変位させて落とし棒を挿入孔へ挿入した際には、前記落とし棒と前記挿入孔の開放側内周壁との間に遊びが設けられており、前記落とし棒を固定位置とした際に前記遊びが消失するよう構成することにより、緊急時の操作性に優れつつも、水圧負荷時に自由側側縁を堅実に圧接領域に維持することのできる止水装置を提供することができる。
また、前記付勢手段による前記止水扉の上方への付勢力は、前記外力として前記止水扉に対し10kgf以上40kgf以下の力を加えることで、前記止水扉を下降させて前記床面に接触可能な力とすれば、止水扉の閉塞作業を行う作業者が、自らの体重や手足の力によって、止水扉の下降動作を行わせることができる。
また、前記閉鎖位置では、前記止水扉を下降させて床面と接触させることにより同止水扉の下側縁を介した漏水を防止することとすれば、他の止水板などを使用することなく、止水扉のみで下端縁を介した漏水を防止することができる。
また、前記止水扉の下側縁を介した漏水を防止する下部弾性体を前記止水扉の下面に貼着すれば、止水扉の下端縁における水密性を更に向上させることができる。
また、前記止水扉の下部と前記閉鎖位置に移動させた止水扉の下面と対向する床面近傍とには、前記下部弾性体を圧縮しつつ前記止水扉と前記床面とを係止する下部弾性体圧縮係止手段を備えることとすれば、前記付勢手段による止水扉の上昇を抑えつつ、下端縁を介した浸水をより堅実なものとすることができる。
また、前記下部弾性体圧縮係止手段は、前記止水扉の下側縁より出没自在に設けた雄ネジ部材と、前記床面に前記雄ネジ部材と螺合可能に設けた雌ネジ孔とで構成すれば、止水扉を床面に容易に係止しつつ、下部弾性体を十分に圧着させて下端縁を介した漏水をしっかりと防止することができる。
また、前記閉鎖位置に移動させた止水扉の下面と対向する床面には、前記止水扉の下部を収容する収容溝を形成すれば、往来部に凸部を設けることなく止水扉下部の戸当りを設けることができ、下端縁における漏水をより堅実に防止することができる。
また、地下との連絡階段の中途に設けることにより、階段を介した地下への浸水を堅実に防止することができる。
本実施形態に係る止水装置の構成を示した説明図である。 止水装置の構成を示した平面視における拡大断面図である。 止水扉の保護側面を示した説明図である。 螺合係止部による踏面への係止過程を示した説明図である。 螺合係止部による踏面への係止過程を示した説明図である。 ローラ締りロックの親ロック部の構成を示した説明図である。 丸落としの構成を示した説明図である。 自由側側縁水密係止構造を備えない場合の止水扉の閉鎖位置における状態を示した説明図である。 本実施形態に係る止水装置における止水扉の閉鎖位置における状態を示した説明図である。
本発明は、上下方向に伸延する支軸を中心に開放位置と閉鎖位置との間で開閉自在、且つ、前記支軸に沿って上下方向へ昇降自在に軸支した止水扉を備え、前記閉鎖位置における前記止水扉への水圧による加圧方向と前記止水扉の開放方向とが一致する止水装置に関するものである。
特に、本実施形態に係る止水装置に特徴的な点としては、前記支軸は前記止水扉を上方へ付勢する付勢手段を備え、前記開放位置と閉鎖位置との間では前記止水扉を床面から離隔させた状態で変位可能とし、前記閉鎖位置では前記付勢手段の付勢力に抗した外力を付与することにより前記止水扉を下降させて前記床面に接触可能に構成している。
そして、このような構成とすることにより、圧開型でありながら閉鎖回動時に流入する水による開放方向への力を可及的受けることなく、しかも、床面との接地の際のドア下面及び床面へ衝撃を少なくして当該部分における水密性を確保することのできる止水装置を提供することができる。
また、本実施形態に係る止水装置は、前記止水扉は、前記支軸に近い軸支側側縁と同軸支側側縁よりも回動半径が大きい自由側側縁とを備え、同自由側側縁は、前記止水扉の閉鎖時に弾性材を介して戸枠と当接するものであり、前記止水装置は、止水時に前記自由側側縁を前記戸枠に係止して前記自由側側縁を介した漏水を防止する自由側側縁水密係止構造を備え、同自由側側縁水密係止構造は、前記弾性材を圧縮しつつ前記自由側側縁を前記戸枠に接近させた圧接領域に移動させる圧接手段と、前記戸枠と前記自由側側縁との間に掛け渡す係止片を有し、前記水圧による止水扉への加圧時に前記係止片により前記圧接手段が有する遊びに由来した前記止水扉の開放方向への動きを規制しつつ同止水扉を前記圧接領域に保持する遊び規制手段と、をそれぞれ別体に設けて構成することもできる。
ここで圧接領域とは、戸枠と自由側側縁との位置関係において、止水装置の使用時(止水時)に、自由側側縁を介した漏水が生起されない程度の弾性材の圧縮状態を実現できる領域のことであり、この圧接領域を逸脱して戸枠から自由側側縁が離隔すると、戸枠−弾性材−自由側側縁のいずれもが接触状態であっても、止水時の水圧によって漏水が発生してしまうこととなる。
そして、このような構成を備えることにより、圧開型の止水装置でありながら、水圧負荷時であっても保護領域内への浸水を堅実に防止可能な自由側側縁における水密係止構造を備える止水装置を提供することができる。
より具体的に説明すると、圧開型の止水装置の場合、閉鎖状態の止水扉に水圧が掛かると、止水扉に開放方向への力が加わることとなる。
この水圧による止水板の開放を阻止するためには、止水板と受枠との間に係止片を掛け渡して止水板を受枠に固定するロック装置などの係止機構を設ければ良いのであるが、増水に応じて可及的速やかに閉鎖しなければならない止水装置の性質上、係止機構や止水扉には係止片を相互間に円滑に掛け渡せるよう、素材や構造上の遊びが設けられている。
圧閉型の止水装置の場合、水圧が掛かることにより止水扉の戸枠への密着性が高まるため、これらの遊びが問題となることはない。
ところが、圧開型の止水装置の場合には、水圧が掛かることにより、これらの遊びが原因となって漏水が惹起されてしまうこととなる。特に、支軸を中心に止水扉を回動させて止水する止水装置の場合、軸支側側縁に比して回動半径が大きい自由側側縁における漏水が顕著となる。
また、圧開型の止水装置は、水圧と共に開放方向への力が加わるという理由から圧閉型の止水装置に比してあまり検討がなされておらず、しかも素材や構造上の遊びによる漏水対策にまで着目した実用性の高い水密係止構造は提案されていないのが現状である。
そこで本実施形態に係る止水装置では、上述のように構成したことで、圧開型の止水装置において、水圧負荷時であっても自由側側縁を介した保護領域内への浸水を堅実に防止できるようにしている。
ここで、遊び規制手段を設ける個数は特に限定されるものではない。しかしながら、遊び規制手段は、自由側側縁に沿って上下に複数設けることで、圧接手段が有する機構的や素材的な遊びや、止水扉自体の構造的や素材的な撓みによる遊びによって惹起される自由側側縁を介した漏水をより堅実に防止することができる。
また、遊び規制手段を複数設ける場合の設置位置は、例えば圧接手段が自由側側縁に沿って複数箇所設けられている場合には、圧接手段と圧接手段の間に設けるようにしても良い。また、止水扉の上縁と圧接手段との間や、止水扉の下縁と圧接手段の間に遊び規制手段を設けるようにしても良い。
このような遊び規制手段は、戸枠と自由側側縁との間に掛け渡す係止片を有するものであれば特に限定されるものではないが、簡易且つ堅実に機能実現できるものとして、例えば丸落としを採用することができる。
具体的には、前記遊び規制手段は、前記係止片としての落とし棒を備え、前記戸枠又は前記止水扉のいずれか一方に配設した丸落とし本体と、前記落とし棒を挿入させるいずれか他方に形成した挿入孔と、よりなる丸落としとすることができる。
また、遊び規制手段を丸落としとした場合、前記落とし棒は、同落とし棒を軸周りに回動させることにより、軸線方向に進退可能なスライド位置と、軸線方向への動きが規制される固定位置とに変位可能であり、前記スライド位置に変位させて落とし棒を挿入孔へ挿入した際には、前記落とし棒と前記挿入孔の開放側内周壁との間に遊びが設けられており、前記落とし棒を固定位置とした際に前記遊びが消失するよう構成しても良い。
すなわち、落とし棒がスライド位置にある時には、落とし棒の周面と挿入孔の内壁との間に遊び(間隙)を形成しておき、挿入孔への落とし棒の挿入を容易としながらも、落とし棒を固定位置としたときには、この遊びを消失させて挿入孔に対して落とし棒のがたつきを無くし、自由側側縁が圧接領域に確実に係止されるようにしても良い。
このような構成は特に限定されるものではないが、例えば、落とし棒の先端をカム状に形成することで実現することができる。
ところで、本実施形態に係る止水装置の止水扉は、前述の通り付勢手段によって開放位置と閉鎖位置との間では前記止水扉を床面から離隔させた状態で変位可能としているが、この付勢手段による前記止水扉の上方への付勢力は、前記外力として前記止水扉に対し10kgf以上40kgf以下の力を加えることで、前記止水扉を下降させて前記床面に接触可能な力としても良い。
このような付勢力とすることにより、閉鎖作業を行う作業者が、体重を掛けたりや手足の力によって止水扉の下降動作を行わせることができる。
特に、止水扉の保護領域側の面に、手足を係合させることのできる下降動作用係合部を設けておくことにより、作業者は更に容易に閉鎖作業を行うことができる。
そして閉鎖位置では、前記止水扉を下降させて床面と接触させることにより同止水扉の下側縁を介した漏水を防止することとしても良い。
このような構成とすることにより、止水扉の下縁を介した漏水を防止する止水板などを別途設けることなく、下縁を介した漏水を防止することができる。ただし、本発明は、上述の下縁漏水防止板の設置を妨げるものではない。
また、前記止水扉の下側縁を介した漏水を防止する下部弾性体を前記止水扉の下面に貼着しても良い。このような下部弾性体を貼着しておくことにより、より確実な水密性を確保できると共に、止水扉の引き下げ時における床面や止水扉下面への衝撃を緩和することができる。
また、前記止水扉の下部と、前記閉鎖位置に移動させた止水扉の下面と対向する床面近傍とには、前記下部弾性体を圧縮しつつ前記止水扉と前記床面とを係止する下部弾性体圧縮係止手段を備えても良い。
このような構成とすることにより、付勢手段による止水扉の上昇を確実に抑制すると共に、止水扉の下縁を介した漏水を堅実に防止することができる。
また、この下部弾性体圧縮係止手段は特に限定されるものではないが、前記止水扉の下側縁より出没自在に設けた雄ネジ部材と、前記床面に前記雄ネジ部材と螺合可能に設けた雌ネジ孔とで構成しても良い。
このような構成とすることにより、水扉を床面に容易に係止しつつ、下部弾性体を十分に圧着させて下端縁を介した漏水をしっかりと防止することができる。
また、雄ネジ部材には、雌ネジ部材への螺合を補助する螺合補助手段を更に設けることもできる。この螺合補助手段としては、例えばラチェットレンチやスパナ等を挙げることができる。特に雄ネジ部材と一体的に螺合補助手段としてのラチェットレンチを設けた場合には、緊急性のある閉鎖作業時において極めて円滑に作業を行うことができるため有用である。
また、前記閉鎖位置に移動させた止水扉の下面と対向する床面には、前記止水扉の下部を収容する収容溝を形成しても良い。
このような構成とすることにより、往来部に凸部を設けることなく止水扉下部の戸当りを設けることができ、下端縁における漏水をより堅実に防止することができる。なお、この収容溝は、平常時は蓋等によって閉塞しておくことにより、往来を阻害してしまうことを防止できる。
このように、本実施形態に係る止水装置は、良好な止水性能を発揮できる圧開型の止水装置であるが、特に、地下との連絡階段に設置することにより、極めて有用に機能させることができる。
特に、地下鉄や地下道、地下街への連絡階段は、その中途部においては圧閉型の止水装置を設置することができないが、本実施形態に係る止水装置は、そのような場所であっても、良好な止水性能を発揮して保護領域としての地下領域に浸水が及ぶことを防止することができる。
以下、本実施形態に係る止水装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、設置場所を上述の地下との連絡階段として説明するが、それ以外の場所であっても設置可能であるのは勿論である。
図1は、止水装置Aの構成を示した説明図である。図1(a)は、止水扉10を開放位置に位置させて側壁11に沿って収納した状態の止水装置Aを示しており、図1(b)は止水扉10を閉鎖位置に位置させて止水可能とした状態の止水装置Aを示している。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る止水装置Aは、地上から地下施設への浸水を防止すべく、地上と地下施設とを連絡する地下連絡口U内に設置している。
地下連絡口Uの内部には、地上と地下施設との間で往来可能とするための地下連絡階段Sが設けられている。図中符号12は、地下連絡階段Sに沿って側壁11に設けられた手摺である。
止水装置Aは、地下連絡口Uの構造物と一体的に形成した装置基礎部27と、同装置基礎部27に開閉自在に取り付けられた止水扉10とで構成している。なお、以下の説明において、矩形状の止水扉10の各部位のうち、支軸23(図1(b)参照。)に近い側縁を軸支側側縁13と称し、同軸支側側縁13よりも回動半径の大きい側縁を自由側側縁14と称し、止水扉10の下方の縁を下縁15と称し、上方の縁を上縁16と称する。
装置基礎部27は、図1(b)に示すように、止水扉10を圧接させて止水する戸当りとして機能させるための軸支側戸枠17や自由側戸枠18、止水扉10を収納するための収納凹部20や、図1(a)に示すように、止水扉10の下縁15と当接させる地下連絡階段Sの踏面19により構成している。特に本実施形態では、踏面19を床面の一形態として使用している。
一方、止水扉10は、金属にて形成した正面視矩形状の止水板21と、同止水板21を支軸23に開閉自在に軸支させるための軸支プレート22とで構成しており、軸支側戸枠17及び自由側戸枠18と圧接させて止水する閉鎖位置(図1(b)にて実線で示す。)と、側壁11に沿って収納凹部20に収納する開放位置(図1(b)にて破線で示す。)との間で、軸支側戸枠17に設けた支軸23を中心に装置基礎部27に対して開閉自在としている。なお、図1(b)中、円弧状の二点鎖線は、閉鎖位置から開放位置に止水扉10を変位させた際の自由側側縁14の軌跡を示す仮想線である。また、以下の説明において止水扉10の各部のうち、止水時に水と接触する側の面を止水側面Xと称し、浸水から保護される側(保護領域側)の面を保護側面Yと称する。
図2は、止水装置Aの構成をより詳細に示した平面視における拡大断面図である。なお、図示の便宜上、一部を省略して示している。図2に示すように、軸支側戸枠17は、図中左側の側壁11に上下方向(紙面奥行き方向)へ一体的に形成されており、戸枠ビーム材26と、支軸23と、軸支側側縁弾性材24とを備えている。
戸枠ビーム材26は、支軸23や軸支側側縁弾性材24を側壁11に固定するための梁の役割を果たす部材であり、止水扉10の軸支側側縁13の近傍に設けられていて、止水扉10が閉鎖位置のときには、同止水扉10の戸当りとしての機能を果たす部材である。
支軸23は、後述するスプリング30や軸支プレート31と共に軸支部25を構成しており、止水扉10を開放位置と閉鎖位置との間で変位させるための中心軸として機能するものである。支軸23は、戸枠ビーム材26を介して側壁11に固定されている。
軸支側側縁弾性材24は、止水扉10を閉鎖位置とした際の、軸支側側縁13と軸支側戸枠17との間の水密性を確保するための部材である。軸支側側縁弾性材24は、閉鎖位置とした止水扉10の軸支側側縁13の側面部と対向する戸枠ビーム材26表面位置に貼着している。
自由側戸枠18は、図中右側の側壁11に上下方向(紙面奥行き方向)へ一体的に形成されており、戸枠ビーム材40と、自由側側縁弾性材41とを備えている。
戸枠ビーム材40は、止水扉10が閉鎖位置のときに戸当りとして機能する部材であり、後述するローラ締りロック50を構成する受体51や、丸落とし60を構成する丸落とし受部61が設けられている。
自由側側縁弾性材41は、止水扉10を閉鎖位置とした際の、自由側側縁14と自由側戸枠18との間の水密性を確保するための部材である。自由側側縁弾性材41は、閉鎖位置とした止水扉10の自由側側縁14における止水側面Xと対向する戸枠ビーム材40の表面位置に貼着している。
次に、保護側面Y側から見た止水扉10の構成について図3を参照しながら説明する。図3は閉鎖位置における止水扉10の保護側面Y側から見た状態を示す説明図である。
図3に示すように、止水扉10は、同止水扉10に配設された軸支プレート31を介して支軸23に軸支している。
軸支プレート31は、ボルトやリベット等の固定手段により止水板21の表面に取り付けられる板状部31aと、支軸23に挿通させる円筒状の円筒部31bとで一体的に構成しており、板状部31aに固定した止水板21を円筒部31bを介して支軸23を中心に揺動自在とし、止水扉10として開閉可能としている。
また、支軸23の上下方向中途部には、同支軸23の径を大きく形成した拡径部23aが形成されており、この拡径部23aと円筒部31bとの間には、止水扉10を上方へ付勢する付勢手段としてのスプリング30が装着されている。
このスプリング30による止水扉10の上方への付勢力は、止水扉10の自重を上回り、止水扉10の下縁15が床面に接触することなく開放位置と閉鎖位置との間で変位可能な程度の力としており、さらには、止水扉10に対し10kgf以上40kgf以下の力を支軸23の軸線方向下方へ加えることで、止水扉10を下降させて踏面19に接触可能な力としている。従って、開放位置と閉鎖位置との間で変位させる際には、止水扉10の下縁15と床面(踏面19)との間に所望の間隔を設けることができ、圧開型でありながら閉鎖回動時に流入する水による開放方向への力を可及的受けることなく閉鎖作業を行うことができる。
また止水装置Aでは、支軸23と、スプリング30と、軸支プレート31とを上述のように構成した軸支部25を備えていることから、止水扉10が自由落下によって踏面19と接触することがなく、床面との接地の際のドア下面及び床面へ衝撃を少なくして当該部分における水密性を確保することができる。
また、止水扉10の保護側面Yには、止水板21の厚み方向へ凹状にくぼませた凹状プレート32aと、同凹状プレート32aの凹状部分に左右方向へ掛け渡した把持片32bとで構成される把持部32を設けている。
この把持部32は、止水扉10の開閉作業の際に作業者が把持したり、止水扉10の下降動作の際に止水扉10に対して外力を作用させる際に使用する部位であり、前述の下降動作用係合部として機能するものである。
例えば、止水扉10を軸支部25の付勢力に抗して下降動作させる際には、作業者の手を介して力を加えたり、足先を係止させて体重を乗せるようにしても良い。特に、軸支部25における付勢力は、止水扉10に対し10kgf以上40kgf以下の力を支軸23の軸線方向下方へ加えることで、止水扉10を下降させて踏面19に接触可能な力としており、手の力や体重を外力として加えるに際し、この把持部32は極めて有用である。
把持部32を介して止水扉10に外力を付与して下降動作を行わせると、止水扉10は下降して下縁15が床面としての踏面19に当接する。
止水板21の下縁15における下面には、下縁15を介した漏水を防止する下部弾性体33が貼着されており、踏面19との隙間の形成を防止して漏水を抑制するように構成している。
また、本実施形態に係る止水装置Aでは、図3及び図4に示すように、閉鎖位置に移動させた止水扉10の下面と対向する踏面19には、上方に開口を有する断面視コ字状の溝部材34aを踏面19表面に埋設して、下降動作後の止水扉10の下縁15部分が収容される収容溝34を形成している。
この収容溝34の底部には、雌ネジ部材35bが埋設されている。雌ネジ部材35bは、止水扉10の閉鎖位置での下降状態を維持しつつ、浸水を抑制可能な状態に下部弾性体33を圧縮する螺合係止部35の構成の一部である。
具体的には、螺合係止部35は、図4に示すように、ステー35cと、ラチェット部35dと、ソケット部35eと、雄ネジ部材35fとで構成される扉側螺合体35aと、雌ネジ部材35bとで構成している。
ステー35cは、止水板21にラチェット部35dやソケット部35e、雄ネジ部材35fを取り付けるための固定具である。
ラチェット部35dは、後述する雄ネジ部材35fを雌ネジ部材35bに締め込むためのラチェットレンチの役割を果たす部位であり、締結方向と弛緩方向とのいずれか一方向に選択的にソケット部35eを回動させるラチェット機構を内蔵したラチェット機構部35gと、同ラチェット機構部35gを駆動させる把持部としてのラチェットハンドル部35hとで構成している。
ソケット部35eは、ラチェット部35dに付与された回動力を雄ネジ部材35fに伝達するための筒状部材であり、上部はラチェット機構部35gの回動軸に固定されており、下方は雄ネジ部材35fの上部に係合させている。また、ソケット部35eは、ステー35cに対して軸周りに回動自在に配設している。
雄ネジ部材35fは、頭部を六角形に形成した所謂ボルト状の部材であり、雌ネジ部材35bと螺合して踏面19に止水扉10を固定する役割を有している。ソケット部35eの下部内周面は、雄ネジ部材35fの頭部外形と同じ略六角形の筒状に形成されており、雄ネジ部材35fは、ソケット部35eに対して軸線方向へ移動可能でありながら、軸周り方向への動きは規制されている。
雌ネジ部材35bは、雄ネジ部材35fと螺合可能な雌ネジ孔35iを備えた所謂ナット状の部材であり、溝部材34aの底部に穿設した螺合孔35jを介して雄ネジ部材35fと螺合可能である。
そして、図5に示すように、止水扉10の下降動作を行った後、作業者はラチェットハンドル部35hを把持してラチェット部35dを駆動させ、ソケット部35eを介して雄ネジ部材35fを雌ネジ部材35bに螺合させることにより、下部弾性体33を圧縮しつつ、止水扉10の下降状態を維持して、下縁15部分における水密性を確保しながら止水扉10を閉鎖位置に係止することができる。
すなわち、螺合係止部35は、止水扉10の下部に設けた扉側螺合体35aと、閉鎖位置に移動させた止水扉10の下面と対向する踏面19近傍に設けた雌ネジ部材35bとで構成された、下部弾性体33を圧縮しつつ止水扉10と踏面19とを係止する下部弾性体圧縮係止手段としての役割を有するものである。また、ラチェット部35dやソケット部35eは、螺合補助手段として機能するものであると言える。
図3の説明に戻り、止水板21の保護側面Yには、更に、止水時に自由側側縁14を自由側戸枠18に係止して自由側側縁14を介した漏水を防止する自由側側縁水密係止構造70を備えている。
特に、本実施形態に係る止水装置Aでは、それぞれ別体として止水板21の表面に設けられたローラ締りロック50と、丸落とし60とにより自由側側縁水密係止構造70を構成している。
ローラ締りロック50は、自由側側縁弾性材41を圧縮しつつ自由側側縁14を自由側戸枠18に接近させた圧接領域に移動させる圧接手段として機能するものであり、本実施形態では、1つの親ロック部52と、2つの子ロック部53,53とをリンクロッド54を介して連動連結させて構成している。
親ロック部52は、図6に示すように、止水板21の表面に突設したロック軸52aにロックアーム52bを揺動可能に軸支することで構成している。
ロックアーム52bの先端側には自由側戸枠18と係合させる先端係合部52cが設けられており、自由側戸枠18の戸枠ビーム材40に設けた受体51の受け溝51aに係合可能としている。
また、ロックアーム52bの基端側には、親ロック部52を操作する際に作業者が把持するロックハンドル52dを形成している。
そして、図6にて二点差線で示すロックアーム52bのロックハンドル52dを把持し、ロック軸52aを中心に実線で示す状態に変位させることで、先端係合部52cを受体51に係合可能としている。
また、ロックアーム52bには、ロッド軸52eが設けられている。このロッド軸52eは、ロックアーム52bの動きをリンクロッド54へ伝達するための軸であり、本実施形態では、二点差線から実線の状態にロックアーム52bを変位させることで、リンクロッド54が軸線方向下方に移動するよう構成している。
子ロック部53は、親ロック部52と略同様の構成を有するものであるが、作業者が直接操作するのではなく、親ロック部52を操作した際の回動力をリンクロッド54を介して伝達させることにより操作する点で構成を異にしている。
具体的には、子ロック部53は図3に示すように、止水板21の表面に突設したロック軸53aにロックアーム53bを揺動可能に軸支して構成している。
また、親ロック部52と同様、ロックアーム53bの先端側には先端係合部53cが設けられており、自由側戸枠18の対向部分に設けられた図示しない受体51と係合可能に構成している。
また、ロックアーム53bの基端側には、ロッド軸53eが設けられており、リンクロッド54を介した親ロック部52の動きを子ロック部53に伝達可能としている。
そして、親ロック部52を二点差線で示す状態から実線で示す状態に変位させることで、親ロック部52の先端係合部52cや子ロック部53,53の先端係合部53cを自由側戸枠18に設けた受体51に係合させて、自由側側縁弾性材41を圧縮しつつ自由側側縁14を自由側戸枠18に接近させ、圧接領域に移動させるようにしている。
丸落とし60は、水圧による止水扉10への加圧時に圧接手段としてのローラ締りロック50が有する遊びに由来した止水扉10の開放方向への動きを規制しつつ同止水扉10を圧接領域に保持するための遊び規制手段として機能するものである。
図3に示すように、本実施形態において丸落とし60は、上部に配置した子ロック部53と親ロック部52との間に2カ所、親ロック部52と下部に配置した子ロック部53との間に2カ所の合計4カ所に配設している。
丸落とし60は、図7(a)に示すように、止水板21の表面に配設した丸落とし本体62と、自由側戸枠18に配設した丸落とし受部61とで構成している。
丸落とし本体62は、落とし棒63と、同落とし棒63を回動可能かつ軸線方向にスライド可能に保持する基体部64とで構成している。
落とし棒63は略円柱状の部材であり、自由側戸枠18と自由側側縁14との間に掛け渡す係止片として機能する部材である。落とし棒63は、半径方向外方へ向けて突設した操作つまみ63aを作業者が摘んで操作することにより、基体部64に対して落とし棒63を軸周り方向に回動させたり、軸線方向にスライド可能としている。
また、落とし棒63の先端には、丸落とし受部61と係合させるための先端係合部63bが形成されている。この先端係合部63bは、落とし棒63を回動させることによりその外表面をあたかもカムのように機能させて、止水扉10によって自由側側縁弾性材41を更に圧縮させる方向へ移動させるための部位である。
具体的には、先端係合部63bは、落とし棒63の軸線から落とし棒周面までの長さ(半径)が大きい押圧面と、この押圧面よりも前記長さ(半径)が小さく丸落とし受部61に形成された挿入孔61aの内周面と接触しない非接触面とを備えた周縁カム状としており、本実施形態ではその一例として、断面視略楕円状に形成している。
基体部64は、止水板21の表面に固定するための板状の固定部64aと、落とし棒63を変位可能に収容する落とし棒挿通部64bとを備えている。
落とし棒挿通部64bは、落とし棒63の外形と略同径の内径を有する落とし棒挿通孔64cが穿設された略直方体状のブロック体である。
また、落とし棒挿通部64bには、落とし棒挿通孔64cに沿ってスライド溝64dが刻設されており、前述の操作つまみ63aをこのスライド溝64dに位置させることで、落とし棒63を軸方向に進退可能としている。なお、以下の説明において、操作つまみ63aをスライド溝64dに位置させた落とし棒63の状態を、「落とし棒63をスライド位置とする」のように表現する。
また、落とし棒挿通部64bには、スライド溝64dと直交する方向へ向けて、没位置切欠部64eと、出位置切欠部64fとの2つの切欠を形成している。
没位置切欠部64eは、落とし棒63の軸線方向への動きのうち、先端係合部63bが丸落とし受部61内に挿入されていない状態となる位置に設けられており、操作つまみ63aをこの没位置切欠部64eに位置させることで、落とし棒63を丸落とし本体62側に没した状態で軸線方向への動きを規制可能としている。
出位置切欠部64fは、落とし棒63の軸線方向への動きのうち、先端係合部63bが丸落とし受部61に挿入される位置に設けられており、操作つまみ63aをこの出位置切欠部64fに位置させることで、落とし棒63を丸落とし受部61側に進出させた状態で軸線方向への動きを規制可能としている。なお、以下の説明において、操作つまみ63aを出位置切欠部64fに位置させた落とし棒63の状態を、「落とし棒63を固定位置とする」のように表現し、操作つまみ63aを没位置切欠部64eに位置させた落とし棒63の状態を、「落とし棒63を開位置とする」のように表現する。
前述の先端係合部63bは、図7(b)に示すように、落とし棒63を固定位置又は開位置とした際には、押圧面としての長径部表面近傍が後述する挿入孔61aの圧接係合面61bと対向して当接し、スライド位置とした際には、非接触面としての短径部表面近傍が接触することなく対向するよう形成している。
丸落とし受部61は、丸落とし本体62の配設位置に対応する自由側戸枠18の戸枠ビーム材40に設けられており、丸落とし本体62より出没する先端係合部63bと係合可能な挿入孔61aを備えている。
特に本実施形態において挿入孔61aは、落とし棒63を固定位置とした際に押圧面と接触する圧接係合面61bを備えた長円形状に形成している。
この圧接係合面61bは、止水扉10が閉鎖位置にありローラ締りロック50をロックした状態において、保護側面Yよりも開放方向に離隔する位置で、かつ保護側面Yから落とし棒63の軸線までの距離より遠い位置に配設された面であり、前述のように、落とし棒63がスライド位置にある場合には接触せず、落とし棒63を固定位置とした際に押圧面と接触する面である。図7(b)に示す長円形の挿入孔61aにあっては、右側の直線部内周面が圧接係合面61bに相当する。
しかも本実施形態では、スライド位置にある挿入孔61a内へ挿入された落とし棒63の軸線(図7(b)中において白丸で示す。)から圧接係合面61bまでの距離が、落とし棒63の軸線から押圧面までの長さ(すなわち、楕円状とした先端係合部63bの長径の長さ。)よりも短くなるように構成している。
それ故、図7(b)に示すように、落とし棒63をスライド位置として先端係合部63bを挿入孔61a内に挿入した際には、図中二点差線で示すように、落とし棒63と圧接係合面61bとの間に隙間(遊び)が形成され、落とし棒63の挿入孔61aに対する挿入、離脱操作を極めて円滑に行うことができる。
また、落とし棒63を固定位置とした際には、図中実線で示すように、落とし棒63と圧接係合面61bとの間に隙間(遊び)は消失し、ローラ締りロック50に由来する遊びを消失しながらも、止水扉10は圧接領域にしっかりと係止されることとなる。
特に本実施形態では、押圧面を圧接係合面61bと接触させることにより、落とし棒63の軸芯位置が白丸で示した位置から黒丸で示す位置まで長さL分だけ移動することとなる。
従って、止水扉10を白抜きで示す矢印方向へ移動させることができ、ローラ締りロック50のみで係止した場合よりも更に止水扉10を自由側戸枠18に接近させて、自由側側縁弾性材41をより圧縮させることができる。
すなわち、圧接手段としてのローラ締りロック50のみで、遊び規制手段としての丸落とし60が存在しない場合、図8(a)に示すように、止水扉10の自由側側縁14は、ローラ締りロック50の係止力により自由側側縁弾性材41が圧縮されて圧接状態にあったとしても、図8(b)に示すように、水圧が付与された際には、ローラ締りロック50の有する遊びや止水扉10の構造上の撓みなどによって、自由側側縁14が圧接領域から逸脱してしまい、矢印で示すように自由側側縁14を介した漏水が惹起されてしまうこととなる。
一方、ローラ締りロック50の如き圧接手段と、丸落とし60の如き遊び規制手段とがそれぞれ別体に設けられてなる自由側側縁水密係止構造70を有している場合には、水圧が付与された場合であっても、自由側側縁14を圧接領域に保持することができ、自由側側縁14を介した漏水を堅実に防止することができる。
上述してきたように、本実施形態に係る止水装置Aによれば、上下方向に伸延する支軸(例えば、支軸23)を中心に開放位置と閉鎖位置との間で開閉自在、且つ、前記支軸に沿って上下方向へ昇降自在に軸支した止水扉(例えば、止水扉10)を備え、前記閉鎖位置における前記止水扉への水圧による加圧方向と前記止水扉の開放方向とが一致する止水装置であって、前記支軸は前記止水扉を上方へ付勢する付勢手段(例えば、スプリング30)を備え、前記開放位置と閉鎖位置との間では前記止水扉を床面(例えば、踏面19)から離隔させた状態で変位可能とし、前記閉鎖位置では前記付勢手段の付勢力に抗した外力を付与することにより前記止水扉を下降させて前記床面に接触可能に構成したため、圧開型でありながら閉鎖回動時に流入する水による開放方向への力を可及的受けることなく、しかも、床面との接地の際のドア下面及び床面へ衝撃を少なくして当該部分における水密性を確保することのできる止水装置を提供することができる。
また、前記止水扉は、前記支軸に近い軸支側側縁(例えば、軸支側側縁13)と同軸支側側縁よりも回動半径が大きい自由側側縁(例えば、自由側側縁14)とを備え、同自由側側縁は、前記止水扉の閉鎖時に弾性材(例えば、自由側側縁弾性材41)を介して戸枠(例えば、自由側戸枠18)と当接するものであり、前記止水装置は、止水時に前記自由側側縁を前記戸枠に係止して前記自由側側縁を介した漏水を防止する自由側側縁水密係止構造(例えば、自由側側縁水密係止構造70)を備え、同自由側側縁水密係止構造は、前記弾性材を圧縮しつつ前記自由側側縁を前記戸枠に接近させた圧接領域に移動させる圧接手段(例えば、ローラ締りロック50)と、前記戸枠と前記自由側側縁との間に掛け渡す係止片(例えば、落とし棒63)を有し、前記水圧による止水扉への加圧時に前記係止片により前記圧接手段が有する遊びに由来した前記止水扉の開放方向への動きを規制しつつ同止水扉を前記圧接領域に保持する遊び規制手段(例えば、丸落とし60)と、をそれぞれ別体に設けて構成したため、圧開型の止水装置でありながら、水圧負荷時であっても保護領域内への浸水を堅実に防止可能な自由側側縁における水密係止構造を備える止水装置を提供することができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
10 止水扉
11 側壁
13 軸支側側縁
14 自由側側縁
15 下縁
17 軸支側戸枠
18 自由側戸枠
19 踏面
23 支軸
25 軸支部
30 スプリング
32 把持部
33 下部弾性体
34 収容溝
35 螺合係止部
35a 扉側螺合体
35b 雌ネジ部材
41 自由側側縁弾性材
50 ローラ締りロック
51 受体
60 丸落とし
61 丸落とし受部
61a 挿入孔
61b 圧接係合面
62 丸落とし本体
63 落とし棒
64d スライド溝
64e 没位置切欠部
64f 出位置切欠部
70 自由側側縁水密係止構造
A 止水装置
S 地下連絡階段

Claims (12)

  1. 上下方向に伸延する支軸を中心に開放位置と閉鎖位置との間で開閉自在、且つ、前記支軸に沿って上下方向へ昇降自在に軸支した止水扉を備え、前記閉鎖位置における前記止水扉への水圧による加圧方向と前記止水扉の開放方向とが一致する止水装置であって、
    前記支軸は前記止水扉を上方へ付勢する付勢手段を備え、前記開放位置と閉鎖位置との間では前記止水扉を床面から離隔させた状態で変位可能とし、前記閉鎖位置では前記付勢手段の付勢力に抗した外力を付与することにより前記止水扉を下降させて前記床面に接触可能に構成したことを特徴とする止水装置。
  2. 前記止水扉は、前記支軸に近い軸支側側縁と同軸支側側縁よりも回動半径が大きい自由側側縁とを備え、同自由側側縁は、前記止水扉の閉鎖時に弾性材を介して戸枠と当接するものであり、
    前記止水装置は、止水時に前記自由側側縁を前記戸枠に係止して前記自由側側縁を介した漏水を防止する自由側側縁水密係止構造を備え、
    同自由側側縁水密係止構造は、
    前記弾性材を圧縮しつつ前記自由側側縁を前記戸枠に接近させた圧接領域に移動させる圧接手段と、
    前記戸枠と前記自由側側縁との間に掛け渡す係止片を有し、前記水圧による止水扉への加圧時に前記係止片により前記圧接手段が有する遊びに由来した前記止水扉の開放方向への動きを規制しつつ同止水扉を前記圧接領域に保持する遊び規制手段と、をそれぞれ別体に設けて構成したことを特徴とする請求項1に記載の止水装置。
  3. 前記遊び規制手段は、前記自由側側縁に沿って上下に複数設けたことを特徴とする請求項2に記載の止水装置。
  4. 前記遊び規制手段は、
    前記係止片としての落とし棒を備え、前記戸枠又は前記止水扉のいずれか一方に配設した丸落とし本体と、
    前記落とし棒を挿入させるいずれか他方に形成した挿入孔と、よりなる丸落としであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の止水装置。
  5. 前記落とし棒は、同落とし棒を軸周りに回動させることにより、軸線方向に進退可能なスライド位置と、軸線方向への動きが規制される固定位置とに変位可能であり、
    前記スライド位置に変位させて落とし棒を挿入孔へ挿入した際には、前記落とし棒と前記挿入孔の開放側内周壁との間に遊びが設けられており、前記落とし棒を固定位置とした際に前記遊びが消失するよう構成したことを特徴とする請求項4に記載の止水装置。
  6. 前記付勢手段による前記止水扉の上方への付勢力は、前記外力として前記止水扉に対し10kgf以上40kgf以下の力を加えることで、前記止水扉を下降させて前記床面に接触可能な力としたことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の止水装置。
  7. 前記閉鎖位置では、前記止水扉を下降させて床面と接触させることにより同止水扉の下側縁を介した漏水を防止することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の止水装置。
  8. 前記止水扉の下側縁を介した漏水を防止する下部弾性体を前記止水扉の下面に貼着したことを特徴とする請求項7に記載の止水装置。
  9. 前記止水扉の下部と前記閉鎖位置に移動させた止水扉の下面と対向する床面近傍とには、前記下部弾性体を圧縮しつつ前記止水扉と前記床面とを係止する下部弾性体圧縮係止手段を備えることを特徴とする請求項8に記載の止水装置。
  10. 前記下部弾性体圧縮係止手段は、前記止水扉の下側縁より出没自在に設けた雄ネジ部材と、前記床面に前記雄ネジ部材と螺合可能に設けた雌ネジ孔とで構成したことを特徴とする請求項9に記載の止水装置。
  11. 前記閉鎖位置に移動させた止水扉の下面と対向する床面には、前記止水扉の下部を収容する収容溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜10いずれか1項に記載の止水装置。
  12. 地下との連絡階段の中途に設けたことを特徴とする請求項1〜11いずれか1項に記載の止水装置。
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