図1、図2に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技ホールの島構造に取付けられる外枠(図示略)に開閉枠2(内枠2)が開閉自在に装着され、開閉枠2に開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着されている。開閉枠2の左端部に開閉扉3の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部には、開閉扉3を開閉枠2に施錠するキーシリンダ3cが装着されている。開閉枠2に遊技盤4が装着され、遊技盤4とその前側の透明板3bとの間に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、この遊技領域4aが開閉扉3により開閉される。
開閉扉3には、窓3aの下側に遊技球を貯留する上皿5aと下皿5bとを有する皿ユニット5が設けられ、その皿ユニット5に遊技者が操作可能な演出ボタン70(演出操作手段)を有する演出操作装置6と発射ハンドル7が装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、上皿5aから発射位置に導入された遊技球が発射され、上皿5aに複数の遊技球が貯留されている場合には、複数の遊技球が約0.6 秒間隔で連続発射される。発射された遊技球はガイドレール8で案内され遊技領域4aの上部に導入される。
図2、図3に示すように、遊技領域4aには、多数の障害釘(図示略)の他、第1始動口10、開閉式の第2始動口11aを有する始動口装置11、1対のゲート12、開閉式の大入賞口13aを有する大入賞口装置13、複数の一般入賞口14が、夫々遊技球が通過(入賞)可能に図示の配置で設けられている。第1始動口10、1対のゲート12、複数の一般入賞口14には、夫々、そこに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW10a、1対のゲートSW12a、複数の一般入賞口SW14a(「SW」はスイッチを意味する)が付設されている。
始動口装置11は、第2始動口11a、第2始動口11aを開閉する開閉部材11b、第2始動口11aに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW11c、開閉部材11bを開閉駆動する第2始動口SOL11d(「SOL」はソレノイドアクチュエータを意味する)を有し、第2始動口11aは、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
大入賞口装置13は、大入賞口13a、大入賞口13aを開閉する開閉部材13b、大入賞口13aに入賞した遊技球を検出する大入賞口SW13c、開閉部材13bを開閉駆動する大入賞口SOL13dを有し、大入賞口13aは、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
遊技球が入賞口10,11a,13a,14に入賞した場合、遊技球1個の入賞につき入賞口10,11a,13a,14毎に設定された数(数個〜10数個)の遊技球が賞球として上皿5aに払出され、上皿5aが遊技球で満杯の場合には下皿5bに払出される。遊技球が始動口10,11aに入賞した場合に大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、大入賞口13aが開放する大当り遊技が発生する。遊技球がゲート12を通過した場合に当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
遊技盤4にはセンタ役物15が取付けられ、このセンタ役物15に遊技演出用の画像表示器16(演出表示手段)及び可動役物17が装備されている。センタ役物15は、その枠体15aが遊技盤4に比較的大きく形成されたセンタ開口部(図示略)に嵌合装着され、その枠体15aの下部には遊技球が転動するステージ15bが形成されている。
画像表示器16は、画面をパチンコ遊技機1の前側からセンタ役物15の枠体15aの内側を通して視認可能に配置され、この画像表示器16には主に遊技演出が表示される。可動役物17は、画像表示器16に表示される所定の遊技演出の一環として作動して、役物部材17aを画像表示器4の画面前側において遊技盤4と平行な方向へ移動させる。
遊技盤4の右下部に遊技表示盤19が設けられ、この遊技表示盤19は、第1特図表示器19a、第2特図表示器19b、普図表示器19c、第1特図保留ランプ19d、第2特図保留ランプ19e、普図保留ランプ19fを備えている。
第1特図表示器19aには第1特別図柄が変動可能に表示され、第1特図保留ランプ19dには第1特図保留数が表示され、その第1特図保留数は4未満の場合に第1始動口10に遊技球が入賞する毎に1加算される。第2特図表示器19bには第2特別図柄が変動可能に表示され、第2特図保留ランプ19eには第2特図保留数が表示され、その第2特図保留数は4未満の場合に第2始動口11aに遊技球が入賞する毎に1加算される。
第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1特図保留数が1以上の場合、第2特図保留数が0の場合には、第1特図保留数が1減算されて第1特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第2特図保留数が1以上の場合、第1特図保留数に関わらず、第2特図保留数が1減算されて第2特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。
普図表示器19cには普通図柄が変動可能に表示され、普図保留ランプ19fには普図保留数が表示され、その普図保留数は4未満の場合にゲート12に遊技球が入賞する毎に1加算される。普通図柄が変動停止状態で、普図保留数が1以上の場合、普図保留数が1減算されて普通図柄が変動開始され、その後の停止図柄で当り抽選の結果が表示される。
次に、パチンコ遊技機1の制御系について説明する。
図3に示すように、制御装置20は、遊技制御基板21、払出制御基板22、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25を備え、これら制御基板21〜25に夫々CPUとROMとRAMを含むコンピュータを備えて構成され、演出制御基板23は更にRTC(「RTC」はリアルタイムクロックを意味する)を備えている。
遊技制御基板21のコンピュータは、第1,第2始動口SW10a,11c、1対のゲートSW12a、大入賞口SW13c、複数の一般入賞口SW14aからの信号、払出制御基板22からの制御情報を受けて、第2始動口SOL11d、大入賞口SOL13d、図柄表示器19a〜19c、図柄保留ランプ19d〜19fを制御し、払出制御基板22、演出制御基板23に制御情報を出力する。
払出制御基板22のコンピュータは、遊技制御基板21からの制御情報、払出球検出SW26b、球有り検出SW26c、満タン検出SW26dからの信号を受けて、払出モータ26aを制御し、遊技制御基板21に制御情報を出力する。
演出制御基板23のコンピュータは、遊技制御基板21、画像制御基板24、ランプ制御基板25からの制御情報、演出操作装置6(操作SW6a)からの信号を受けて、画像制御基板24、ランプ制御基板25に制御情報を出力する。
画像制御基板24のコンピュータは、演出制御基板23からの制御情報を受けて、遊技演出用の画像表示器16、スピーカ27を制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。ランプ制御基板25のコンピュータは、可動役物17(原点SW)からの信号、演出操作装置6(原点SW6b)からの信号、演出制御基板23からの制御情報を受けて、遊技演出用の枠ランプ28a、盤ランプ28b、可動役物17(作動モータ)、演出操作装置6(作動モータ91)を制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。
図4に示すように、遊技制御基板21の主にコンピュータにより、図示の各手段30〜37,40〜47,50が構成されている。
特図カウンタ手段30は、16ビット構成の所謂ハード乱数である大当り判定値を、設定範囲(0 〜65535 )内で微小時間(0.1 μs )毎に順次更新し、また、8 ビット構成の所謂ソフト乱数である特図判定値を、設定範囲(0 〜199 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新する。更に、ソフト乱数であるリーチ判定値と変動パターン判定値を、夫々設定範囲内で微小時間毎に順次更新する。
特図取得手段31は、遊技球が第1始動口10に入賞したときに第1特図保留数が4未満の場合に特図始動条件が成立して、特図カウンタ手段30により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、1組の第1特図判定情報として取得する。また、遊技球が第2始動口11aに入賞したときに第2特図保留数が4未満の場合に特図始動条件が成立して、特図カウンタ手段30により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、1組の第2特図判定情報として取得する。この特図取得手段31により取得された特図判定情報が特図保留記憶手段32に一旦記憶(保留)される。
特図保留消化手段33は、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報を、特図表示器19a,19bでの特別図柄の変動開始毎に順次1ずつ特図判定手段34(大当り判定手段34a、図柄判定手段34b)による判定に供して特図保留記憶手段32から消去(保留消化)する。その際、特図保留記憶手段32に複数の特図判定情報が記憶されている場合、それら複数の特図判定情報を特図保留記憶手段32に記憶された順番(即ち、特図取得手段31により取得された順番)で消化し、但し、第1,第2特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第2特図判定情報を第1特図判定情報よりも優先して消化する。
特図判定手段34においては、特図始動条件の成立により特図取得手段31により取得された(特図保留記憶手段32に記憶された)特図判定情報に基づいて、詳しくは、特別図柄が変動表示される際、当該特別図柄の変動表示に係る特図判定情報、つまり特図保留消化手段33により消化された特図判定情報に基づいて、大当り判定手段34aが、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定し、大当り判定手段34aにより特別遊技を行うと判定された場合、図柄判定手段34bが、当該特別遊技中の大入賞口13aの開閉パターン、つまり有利度合いの異なる複数種類の特別遊技の何れを行うかを判定すると共に、当該特別遊技終了後の遊技状態を判定する。
具体的に、先ず、大当り判定手段34aが、特図判定情報の大当り判定値に基づいて、特別遊技である大当り遊技を行うか否かを、また、大当り遊技と部類が異なる特別遊技である小当り遊技を行うか否かを判定する。この場合、図5に示すように、大当り判定テーブルとして低確テーブルと高確テーブルの何れかを用いて判定する。
低確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約1/320 の割合で大当り特定値(3,247 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、高確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約10/320の割合で大当り特定値(3,7 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、低確テーブルと高確テーブルの何れを用いる場合でも、大当り判定値が約3/320 の割合で小当り特定値(4,44・・・)の何れかと一致する場合に、小当り遊技を行うと判定する。
大当り遊技を行うと判定した場合には、次に、図柄判定手段34bが、当該特図判定情報の特図判定値に基づいて、複数種類の大当り図柄(図6に示す8種類の大当り図柄A〜H)の何れか1つを選択する。ここで、その特図判定値が第1特図判定情報である場合は、図6に示す第1図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行い、第2特図判定情報である場合は、図6に示す第2図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行う。そして、選択された大当り図柄によって、当該特別遊技中の大入賞口13aの開閉パターン、及び当該特別遊技終了後の遊技状態が決定される。
特図表示制御手段35は、特図判定手段34(大当り判定手段34a、図柄判定手段34b)による判定結果に基づいて、特図保留消化手段33により第1特図判定情報が消化されたことを契機に、第1特図表示器19aに第1特別図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させ、特図保留消化手段33により第2特図判定情報が消化されたことを契機に、第2特図表示器19bに第2特別図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。
大当り判定手段34aにより大当り遊技を行うと判定された場合には、図柄判定手段34bにより選択された大当り図柄A〜Hの何れか1つを停止表示させ、小当り遊技を行うと判定された場合には、小当り図柄を停止表示させ、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄を停止表示させる。
変動時間決定手段35aは、大当り判定手段34a、図柄判定手段34bによる判定結果に基づいて選択された図柄(大当り図柄A〜H、小当り図柄、ハズレ図柄の何れか)、当該特図判定情報のリーチ判定値と変動パターン判定値、及び第1,第2特図保留数等に基づいて、特図表示制御手段35が特別図柄を変動表示させる特図変動時間を複数の特図変動時間(図7に示す特図変動時間1,2,3・・・n)の何れかに決定する。
ところで、特図表示制御手段35により特別図柄が変動表示されているときに特図始動条件が成立することにより、特図取得手段31により取得された特図判定情報が特図保留記憶手段32に記憶される。但し、特図表示制御手段35により特別図柄が変動表示されていないときに特図始動条件が成立することにより、特図取得手段31により取得された特図判定情報も、直ちに大当り判定手段34a、図柄判定手段34bによる判定に供する場合でも特図保留記憶手段32に一時記憶される。
ここで、特図判定手段34の事前判定手段34cは、特図保留記憶手段32に記憶されている判定情報(即ち、後に特図保留消化手段33により消化される特図判定情報)に基づいて、具体的には、特図取得手段31により特図判定情報が取得された際に、大当り判定手段34a、図柄判定手段34b、変動時間決定手段35aによる前記判定、決定と同等の判定、決定(即ち、特別遊技を行うか否かの判定、大当り図柄A〜H、小当り図柄、ハズレ図柄の判定、特図変動時間の決定)を事前に行うことが可能である。
特別遊技実行手段36は、大当り判定手段34aにより特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行うと判定された場合、特図表示制御手段35により、当該判定結果を示す判定図柄、つまり図柄判定手段34bにより選択された判定図柄(大当り図柄、小当り図柄)が停止表示された後、その判定図柄に応じた開閉パターンで大入賞口13aを開閉させる遊技者に有利な特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行う。
図8に示すように、大当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄の種類に応じて図示のように設定され、小当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄D,E,G,Hに対応する開閉パターンと同様に設定される。
具体的に、16R(ラウンド)長期開放では、大入賞口13aが16Rに亙って開閉され、各ラウンドは、大入賞口13aを開放して開始後、大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞する、或いは例えば30秒経過するR終了条件が成立すると、大入賞口13aを閉塞して終了する。8 R長期開放では、大入賞口13aが8 Rに亙って開閉され、各ラウンドは開始後、16R長期開放と同様のR終了条件が成立すると終了する。8 R短期開放では、大入賞口13aが8 Rに亙って開閉され、各ラウンドは開始後、大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞する、或いは例えば0.1 秒経過するR終了条件が成立すると終了する。
確率設定手段37は、特図判定手段34(大当り判定手段34a)により大当り遊技を行うと判定される大当り確率を、図5に示す低確テーブルを用いて低確率(約1/320 )又は図5に示す高確テーブルを用いて高確率(約10/320)に設定する。
一方、普図カウンタ手段40は、8 ビット構成のソフト乱数である当り判定値を、設定範囲(0 〜199 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新し、また、8 ビット構成の所謂ソフト乱数である普図判定値を、設定範囲(0 〜9 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新する。
普図取得手段41は、遊技球がゲート12を通過したときに普図保留数が4未満の場合に普図始動条件が成立して、普図カウンタ手段40により更新された当り判定値、及び普図判定値を、1組の普図判定情報として取得する。この普図取得手段41により取得された普図判定情報が普図保留記憶手段42に一旦記憶(保留)される。
普図保留消化手段43は、普図保留記憶手段42に記憶されている普図判定情報を普図表示器19cでの普通図柄の変動開始毎に順次1ずつ普図判定手段44による判定に供して普図保留記憶手段42から消去(保留消化)する。その際、保留記憶手段42に複数の普図判定情報が記憶されている場合、それら複数の普図判定情報を普図保留記憶手段42に記憶された順番(即ち、普図取得手段41により取得された順番)で消化する。
普図判定手段44は、普図始動条件の成立により普図取得手段41により取得された(普図保留記憶手段42に記憶された)普図判定情報に基づいて、詳しくは、普通図柄が変動表示される際、当該普通図柄の変動表示に係る普図判定情報、つまり普図保留消化手段43により消化された普図判定情報に基づいて、補助遊技を行うか否かを判定する。
具体的に、先ず、普図判定情報の当り判定値に基づいて、補助遊技を行うか否かを判定する。補助遊技を行うと判定した場合には、次に、当該普図判定情報の普図判定値に基づいて、複数種類の当り図柄(図10に示す2種類の当り図柄a,b)の何れか1つを選択する。ここで、図10のテーブルにより規定される選択率で図柄選択を行う。
普図表示制御手段45は、普図判定手段44による判定結果に基づいて、普図保留消化手段43により普図判定情報が消化されたことを契機に、普図表示器19cに普通図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。普図判定手段44により補助遊技を行うと判定された場合には、選択された当り図柄a,bの何れかを停止表示させ、補助遊技を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄を停止表示させる。
ところで、普図表示制御手段45により普通図柄が変動表示されているときに普図始動条件が成立することにより、普図保留記憶手段42に普図取得手段41により取得された普図判定情報が記憶される。但し、普図表示制御手段45により普通図柄が変動表示されていないときに普図始動条件が成立することにより、普図取得手段41により取得された普図判定情報も、直ちに普図判定手段44による判定に供する場合でも普図保留記憶手段42に一時記憶される。
補助遊技実行手段46は、普図判定手段44により補助遊技を行うと判定された場合、普図表示制御手段45により、その判定結果を示す判定図柄(当り図柄)が停止表示された後、第2始動口11aを開閉させる補助遊技を行う。図9、図10に示すように、補助遊技中の第2始動口11aの開閉パターンは、当り図柄の種類、及び第2始動口作動モードに応じて図示のように設定される。
作動モード設定手段47は、図9に示すように、第2始動口作動モードとして、第2始動口11aを開状態に作動させ難い低作動モード又は開状態に作動させ易い高作動モードを設定する。
具体的に、低作動モードでは、普図判定手段44により補助遊技を行うと判定される当り確率が1/10、普図表示器19cでの普通図柄の普図変動時間が12秒、補助遊技中の第2始動口11aの始動口開閉パターンが0.1 秒×1 回又は0.1 秒×1 回+5.6 秒×1 回に設定され、高作動モードでは、当り確率が10/10 、普図変動時間が0.5 秒、始動口開閉パターンが1.0 秒×6 回又は2.0 秒×3 回に設定される。
遊技状態制御手段50は、複数種類の遊技状態(図11に示す4種類の通常遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態、確変遊技状態)の何れか1つを択一的に設定する。尚、電源投入時には前回の電源遮断時に設定されていた遊技状態を継続的に設定し、電源投入時に所謂RAMクリアが実行された場合には通常遊技状態を設定する。
図11に示すように、通常遊技状態、時短遊技状態が設定された場合、確率設定手段37により低確率が設定され、潜確遊技状態、確変遊技状態が設定された場合、確率設定手段37により高確率が設定される。また、通常遊技状態、潜確遊技状態が設定された場合、作動モード設定手段47により低作動モードが設定され、時短遊技状態、確変遊技状態が設定された場合、作動モード設定手段47により高作動モードが設定される。
遊技状態制御手段50は、特別遊技実行手段36により大当り遊技が行われた場合、その大当り遊技終了後の遊技状態を図8に示すように設定変更する。大当り図柄A〜Cの何れかが停止表示されて、所謂「確変大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に確変遊技状態が設定され、大当り図柄A,Bの停止からは、その後、特図表示器19a,19bでの特別図柄の特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行され、大当り図柄Cの停止からは、その後、特図変動回数が50回に達すると、潜確遊技状態へ移行され、更に、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行される。
大当り図柄Dが停止表示されて、所謂「突確大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に確変遊技状態が設定され、その後、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行される。大当り図柄Eが停止表示されて、所謂「潜確大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に潜確遊技状態(又は確変遊技状態)が設定され、その後、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行される。
大当り図柄Fが停止表示されて、所謂「通常大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に時短遊技状態が設定され、その後、特図変動回数が50回に達すると、通常遊技状態へ移行される。大当り図柄G,Hの何れかが停止表示されて、所謂「突通大当り」になった場合、大当り図柄Gの停止からは、当該大当り遊技終了後に時短遊技状態が設定され、その後、特図変動回数が50回に達すると、通常遊技状態へ移行され、大当り図柄Hの停止からは、当該大当り遊技終了後に通常遊技状態が設定される。小当り図柄が停止表示されて、所謂「小当り」になった場合、当該小当り遊技終了後に当該小当り遊技開始前の遊技状態が設定される(即ち、遊技状態は設定変更されない)。
ここで、演出操作装置6について詳しく説明する。
図12〜図19に示すように、演出操作装置6は、演出ボタン70を、図12(図1)に示す通常位置と、通常位置よりも下方へ退入させた図13に示す操作位置と、通常位置よりも上方へ突出させた図14に示す突出位置とに亙って進退可能に構成されている。また、演出ボタン70を操作位置(図13)以外の通常位置(図12)及び突出位置(図14)を含む任意の位置から操作位置(図13)へ押下操作可能に構成されている。
演出ボタン70のサイズを一般的な演出ボタンのサイズよりも数倍大型にして、また、演出ボタン70の進退ストロークを一般的な演出ボタンの進退ストロークよりも数倍長くして、大型化した演出ボタン装置6が構成されている。
尚、演出ボタン70が、通常位置、操作位置、突出位置に亙って進退する方向が演出ボタン70の進退方向であり、演出ボタン70の進出側を先端側とし、演出ボタン70の退入側を基端側とする。適宜、演出ボタン70の進退方向を単に進退方向と記し、演出ボタン70の進出方向、退入方向を単に進出方向、退入方向と記し、演出ボタン70(後述のボタンケース75、軸状部材85)の軸心(中心)を単に軸心と記す。
演出ボタン装置6は、演出ボタン70と、演出ボタン70を進退可能に収容するボタンケース75と、演出ボタン70を進出方向へ付勢する1対の付勢部材77と、演出ボタン70を通常位置と突出位置とに亙って自動的に進退させるボタン進退機構80とを備えている。演出ボタン70は、皿ユニット5の中央上面部に形成されたボタン穴5cから出没するように配置され、ボタンケース75が、その下端部に固定された基台76を介して皿ユニット5の内部に固定的に取付けられている。
演出ボタン70には、その下端部に環状部材71が設けられ、その環状部材71は、演出ボタン70に固定された固定環状部材71aと、固定環状部材71aの下方に配設されて固定環状部材71aに対して進退方向へ微小距離だけ移動自在に連結された可動環状部材71bとを有する。可動環状部材71bに1対の付勢部材77による付勢力が入力されると共に、可動環状部材71bは固定環状部材71aに対して1対の付勢部材77よりも付勢力が強力な1対のバネ部材71cにより退入方向へ付勢されている。
ボタン進退機構80は、演出ボタン70の進退を許容し軸心回りの回動を規制するボタンガイド機構81と、演出ボタン70を進出方向へ付勢する1対の付勢部材77と、演出ボタン70の進退方向へ延びる軸状部材85と、軸状部材85を回動させる回動駆動機構90と、回動駆動機構90により回動される軸状部材85と連動して演出ボタン70を進退動作させる進退動作機構95とを備えている。
ボタンガイド機構81は、進退方向に延びる1対のガイドロッド82を有する。1対のガイドロッド82は、その基端部が基台76に固定されて、ボタンケース75の内側において、環状部材71を貫通するように延びて、固定環状部材71aが1対のガイドロッド82に進退方向へ移動自在にガイド支持されている。1対のガイドロッド82の先端部には円板状の係止板83が固定されている。基台76と可動環状部材71bとの間において、1対のガイドロッド82に1対の付勢部材77が夫々外装されている。
固定環状部材71aが可動環状部材71bに当接し、且つ可動環状部材71bがボタンケース50の底壁(図示略)或いは基台76の上壁(図示略)に当接した状態で、演出ボタン70が操作位置になり、演出ボタン70が操作位置にあることが操作SW6a(図3参照)により検出される。また、固定環状部材71aが係止板83に下側から当接し係止された状態で、演出ボタン70が突出位置になる。
軸状部材85はその軸心が演出ボタン70の軸心と一致するように配設されている。軸状部材85は、その基端部が基台76に回動自在に支持され、基台76から進出方向へ延びて、ボタンケース75の内側において、環状部材72を貫通して演出ボタン70の基端側から内側に挿入されている。回動駆動機構90は、作動モータ91と、作動モータ91により駆動されるギヤ列92とを有し、ギヤ列92の終端のギヤ92aが、軸状部材85の基端部に固定的に設けられている。
進退動作機構95は、演出ボタン70と一体的に進退する1対の係合ピン96と、軸状部材85の外周部に設けられた1対の螺旋状ガイド部97であって、演出ボタン70が付勢部材77により進出方向へ付勢された状態で1対の係合ピン96が夫々基端側から係合し、回動駆動機構90により軸状部材85が回動されることで1対の係合ピン96を進退方向へ移動させる1対の螺旋状ガイド部97とを備えている。1対の係合ピン96は可動環状部材71bに取付けられ、1対の係合ピン96及び1対の螺旋ガイド部97は軸心対称の構造である。
軸状部材85の外周部に、1対の螺旋状ガイド部97の基端部に夫々繋がり且つ軸状部材85の軸心と直交する面と平行に延びる1対の平滑ガイド部98が形成され、これら1対の平滑ガイド部98に1対の係合ピン96が夫々基端側から係合して演出ボタン70が通常位置に保持される。1対の平滑ガイド部98も軸心対称の構造である。
ここで、軸状部材85の外周部に、1対の凸部85aが軸心対称に形成され、1対の凸部85aの間に1対の凹部85bが軸心対称に形成されている。1対の凸部85aの外端面は、軸心を中心とする円筒面の一部を形成し、1対の凹部85bの奥端面は、凸部85aの外端面よりも小径の軸心を中心とする円筒面の一部を形成している。
各凸部85aは逆台形状に形成され、各凸部85aの周方向一端縁(凹部85bとの境界部分)に螺旋状ガイド部97が段状に形成され、各凸部85aの基端縁に平滑ガイド部98が段状に形成され、各凸部85aの周方向他端縁(凹部85bとの境界部分)に軸状部材85の軸心方向と平行方向へ延びるストレート段部85cが段状に形成されている。
演出ボタン70が通常位置と突出位置の間の位置にあるとき、及び突出位置にあるときに、演出ボタン70に設けられた各係合ピン96は、凹部85b内に位置し、つまり、凸部85aの螺旋状ガイド部97ともう一方の凸部85aのストレート段部85cとの間に位置して、螺旋状ガイド部97に係合可能になる。
さて、演出ボタン70が押下操作されていないとき、演出ボタン70の1対の係合ピン96が軸状部材85の1対の平滑ガイド部98に係合して、演出ボタン70が通常位置に保持され、ここで軸状部材85が原点位置にあることが原点SW6b(図3参照)により検出される。この状態から、1対の係合ピン96を1対の平滑ガイド部98から退入方向へ離隔移動させ得るため、演出ボタン70を操作位置へ押下操作することができ、その後、演出ボタン70が操作解除されると、再度、通常位置に復帰しそこで保持される。
また、演出ボタン70が押下操作されていないとき、前記同様、演出ボタン70が通常位置に保持された状態から、軸状部材85が図18の矢印I方向へ回動されると、演出ボタン70の1対の係合ピン96が軸状部材85の1対の平滑ガイド部98から係合解除して1対の螺旋状ガイド部97に移行して係合し、演出ボタン70が通常位置から進出し始める。
1対の係合ピン96が1対の螺旋状ガイド部97に係合した状態で、軸状部材85が回動されることで1対の係合ピン96が進退方向へ移動され、つまり演出ボタン70が進退される。軸状部材85が図18の矢印I方向へ回動され、最終的に、演出ボタン70が進出して、演出ボタン70の固定環状部材71aが1対のガイドロッド82の先端部に固定された係止板83に係止されて、演出ボタン70が突出位置に保持される。
その後、演出ボタン70を通常位置に復帰させるために、軸状部材85が図18の矢印II方向へ回動される。ここで、演出ボタン70が押下操作されずに、1対の係合ピン96が1対の螺旋状ガイド部97に係合した状態では、その1対の螺旋状ガイド部97に案内され、これにより、1対の平滑ガイド部98に係合されることで、演出ボタン70が通常位置に復帰する。但し、演出ボタン70が押下位置へ押下操作された状態では、1対の係合ピン96の進出側に1対の平滑ガイド部98が位置するように、軸状部材98が原点位置に回動された後、演出ボタン70が操作解除されると、1対の係合ピン96が1対の平滑ガイド部98に係合して、演出ボタン70が通常位置に復帰する。
一方、演出ボタン70が押下操作されていないとき、前記同様、演出ボタン70が通常位置に保持された状態から、軸状部材85が図18の矢印II方向に回動されると、演出ボタン70の1対の係合ピン96が軸状部材85の1対の平滑ガイド部98から係合解除して、1対のストレート段部98cに沿って進出方向へ移動し、つまり演出ボタン70が一気に突出位置に移動する。
さて、図4に示すように、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25のコンピュータ等により、図示の各手段60〜65が構成されている。
演出制御手段60(演出表示制御手段)は、特図判定手段34(大当り判定手段34a、図柄判定手段34b、事前判定手段34c)による判定結果に基づいて、所定の演出手段69に遊技演出を行わせる(図柄表示器16に遊技演出を表示させる)。尚、演出手段69は、画像表示器16、可動役物17、スピーカ27、ランプ28a,28bにより構成されている。
図柄変動演出制御手段61は、大当り判定手段34a、図柄判定手段34bによる判定結果に基づいて、特図表示制御手段35により特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに、当該特図変動時間(変動時間決定手段35aにより決定された特図変動時間)に対応する図柄変動演出(遊技演出)を、複数種類の図柄変動演出(図20(a)に示す図柄変動演出1,2,3・・・n)の中から選択して行わせる。
図柄変動演出制御手段61は、図柄変動演出を画像表示器16に表示させ、そこで、演出図柄表示制御手段61aは、複数の演出図柄を変動表示させてから、特図判定手段34による判定結果を示唆する組み合わせ態様で複数の演出図柄を停止表示させる。
図2に示すように、画像表示器16には3つの図柄表示部16aが設定され、図21に示すように、各図柄変動演出においては、これら図柄表示部16aに、(1)3組の演出図柄列が縦スクロールにて変動表示された後、先ず、(2)左側の演出図柄「X」が停止表示され、次に、(3)右側の演出図柄「Y」が停止表示され、最後に、(4)中央の演出図柄「Z」が停止表示され、これら3つの演出停止図柄「XZY」が、特図判定手段34による判定結果を示す組み合わせ態様になる。
具体的には、図22に示すように、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「7」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「1」が変動停止し、これら演出図柄「7」「1」が揃わない非リーチ状態になり、発展演出が行われることなく、(4)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)。
或いは、(2)左側の演出図柄「7」が変動停止した後、(5)右側の演出図柄「7」が変動停止し、これら演出図柄「7」「7」が揃ってリーチ状態になるが、発展演出が行われることなく、(6)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)、又は、(7)中央の演出図柄「7」が変動停止する(当選時)。
或いは、(5)右側の演出図柄「7」が変動停止し、リーチ状態になった後、(8)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、(9)発展演出であるSPリーチ演出が行われる。そこで、SPリーチ演出に特有の大当り期待度が異なる複数種類の演出動画の何れかが表示され、その後、SPリーチ演出の終了を以て、(10)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)、又は、(11)中央の演出図柄「7」が変動停止する(当選時)。尚、「SP」はスペシャルを意味し、SPリーチ演出は、基本的に、発展演出に移行しない演出よりも大当り期待度が高い演出である。
或いは、図23に示すように、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「7」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「7」が変動停止し、リーチ状態になった後、(7)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、(8)発展演出であるSP・SPリーチ演出が行われる。尚、SP・SPリーチ演出は、基本的に、SPリーチ演出よりも大当り期待度が高い演出である。
或いは、(3)右側の演出図柄「7」が変動停止し、リーチ状態になった後、(4)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、先ず、(5)発展演出であるSPリーチ演出が行われる。そして、SPリーチ演出の終了を以て、(6)中央の演出図柄「6」が変動停止した後、再始動し、(7)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、(8)SP・SPリーチ演出が行われる。
SP・SPリーチ演出が行われると、そこで、SP・SPリーチ演出に特有の大当り期待度が異なる複数種類の演出動画の何れかが表示され、その後、SP・SPリーチ演出の終了を以て、(9)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)、又は、(10)中央の演出図柄「7」が変動停止する(当選時)。
特別遊技演出制御手段62は、特別遊技実行手段36により特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が行われているときに、特別遊技演出(大当り演出、小当り演出)を、複数種類の特別遊技演出(図20(b)に示す特別遊技演出1,2,3・・・n)の中から選択して行わせる。ここで、複数種類の特別遊技演出は、16R長期開放に対応の演出、8 R長期開放に対応の演出、8 R短期開放に対応の演出の何れかに分類される。
また、特別遊技演出制御手段62は、特別遊技実行手段36により行われた特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)の最後に、特別遊技演出に続くエンディング演出を、複数種類のエンディング演出(図20(c)に示すエンディング演出1,2,3・・・n)の中から選択して行わせる。
具体的に、図24に示すように、8 R長期開放又は16R長期開放の大当り遊技が開始されると、8 R長期開放又は16R長期開放に対応の特別遊技演出が開始され、この特別遊技演出において、画像表示器16には、先ず、(1)オープニング演出が表示され、その後、大当り遊技のラウンド進行に基づいて、(2)〜(7)各ラウンドにおいて、当該ラウンド(例えば、(2)では「1R」)が表示されるとともに、大当り遊技を盛り上げる動画からなるラウンド演出が表示される。
8 R長期開放の大当り遊技では、(5)8 Rのラウンド演出の終了後、また、16R長期開放の大当り遊技では、(7)16Rのラウンド演出の終了後、(8)エンディング演出が表示され、このエンディング演出により、大当り遊技後に移行される遊技状態(確変遊技状態又は時短遊技状態)が示唆される。
演出操作制御手段63は、演出操作装置6において、作動モータ91を制御して、演出ボタン70が操作されていない状態で、演出ボタン70を通常位置と突出位置とに亙って移動させることが可能であり、また、演出ボタン70を突出位置、或いは通常位置と突出位置との間の位置から操作位置に操作した後、操作解除することで通常位置に保持させることが可能である。
ところで、特別遊技演出制御手段62において、特定演出表示制御手段62aが、特別遊技演出において通常とは異なる特定遊技演出を表示させることが可能であり、特定遊技演出を表示させた状態で、操作有効期間設定手段62bが、所定の操作有効期間P1を設定し、特定演出表示制御手段62aは、操作有効期間設定手段62bにより設定された操作有効期間P1において、演出ボタン70が操作位置に長押し操作されることで、特定遊技演出の表示態様を変化させることが可能である。
その際、変化判定手段62cが、操作有効期間設定手段62bにより設定された操作有効期間P1において、演出ボタン70が操作位置に長押し操作されているときに、特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かを定期的に判定し、特定演出表示制御手段62aは、変化判定手段62cにより特定遊技演出の表示態様を変化させると判定される毎に、予め決められた順番の複数の表示態様に基づいて、現在表示させている特定遊技演出の表示態様を切換えて表示させる。
また、特定演出表示制御手段62aが特定遊技演出を表示させた状態で、操作有効期間設定手段62bが設定した操作有効期間P1の終了時から続いて第2の操作有効期間P2を設定し、演出操作制御手段63は、操作有効期間設定手段62bにより設定された第2の操作有効期間P2において、その第2の操作有効期間P2の開始時に、演出ボタン70が操作位置に操作されていないときには、演出ボタン70を通常位置から突出位置へ移動させることが可能であり、但し、第2の操作有効期間P2の開始時に、演出ボタン70が操作位置に操作されているときには、その操作が解除されることで、演出ボタン70を操作位置から突出位置へ移動させることが可能である。
更に、特定演出表示制御手段62aは、操作有効期間設定手段62bにより設定された第2の操作有効期間P2において、演出ボタン70が操作位置以外の位置から操作位置へ操作されることで、当該大当り遊技が、8 R長期開放と16R長期開放の何れの大当り遊技かを最終的に表示させる。
具体的に、図25に示すように、特定遊技演出は、特別遊技の8 Rのラウンド演出として表示される。ここで、特別遊技の8 Rにおいては、先ず、大入賞口13aの短期解放を数秒間隔で設定数行い、特定遊技演出が全て表示され得る時間を確保してから、大入賞口13aを長期解放させるようにしてもよい。
図25に示すように、この特定遊技演出では、先ず、(1)「昇格チャレンジ」が表示され、次に、(2)「ボタンを長押しろ」が表示され、次に、操作有効期間P1の開始時に、(3)「はじめ」が表示されると共に、演出ボタン70の長押し操作を促す図形表示と、操作有効期間P1の経過を示すバー表示が行われる。(4)この図形表示とバー表示は、操作有効期間P1において継続して行われる。尚、図25(1)〜(4)が第1の操作指示演出に相当する。
次に、操作有効期間P1の終了時(又は第2の操作有効期間P2の開始時)に、(5)「ボタンを放せ」が表示され(操作解除指示演出に相当する)、第2の操作有効期間P2において、演出ボタン70が突出位置にあるときには、(6)演出ボタン70の突出位置にある図形表示が行われると共に、「押せ」が表示され(第2の操作指示演出に相当する)、或いは、演出ボタン70が通常位置にあるときには、(7)演出ボタン70の通常位置にある図形表示が行われると共に、「押せ」が表示される(第2の操作指示演出に相当する)。
ここで、特定遊技演出の実行にあたって、第2の操作有効期間P2において、演出ボタン70を突出位置にするか進出位置にするかが抽選により決定される。この決定は、図27に示す演出ボタンの位置決定テーブルに基づいて行われ、当該大当り遊技が16R長期開放の場合には、突出位置になり易く(通常位置になり難く)、8 R長期開放の場合には、突出位置になり難い(通常位置になり易い)。
そして、演出ボタン70を突出位置にすると決定されると、(6)演出ボタン70の突出位置にある図形表示が行われ、この表示の開始時に、演出ボタン70が突出位置に移動される。また、演出ボタン70を通常位置にすると決定されると、(7)演出ボタン70の通常位置にある図形表示が行われ、この表示の開始時には、演出ボタン70が通常位置に位置されている。
前記のように、特定演出表示制御手段62aは、変化判定手段62cにより特定遊技演出の表示態様を変化させると判定される毎に、予め決められた順番の複数の表示態様に基づいて、現在表示させている特定遊技演出の表示態様を切換えて表示させるが、その具体例を図26に示し、特定遊技演出の表示態様を背景画面のエフェクト色とし、予め決められた順番の複数の表示態様をエフェクト色;白→青→黄→緑→赤としている。
つまり、(1)「はじめ」が表示された後、演出ボタン70が長押し操作されることで、変化判定手段62cにより特定遊技演出の表示態様を変化させると判定された場合、そのときに、特定遊技演出のエフェクト色が(1)白のときには(2)青に切換えられ、(2)青のときには(3)黄に切換えられ、(3)黄のときには(4)緑に切換えられ、(4)緑のときには(5)赤に切換えられ、最終的に、特定遊技演出のエフェクト色が白、青、黄、緑、赤の何れかになっている状態で、(6)「ボタンを放せ」が表示される。
さて、演出制御手段60は、画像表示器16の表示制御に関して、微小時間間隔で映像フレームを切換え可能、具体的には1秒間に24の映像フレームを切換え可能であり、変化判定手段62cは、映像フレームを1切換える毎、つまり約42ms(=1秒÷24)毎に定期的に、特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かを判定する。そして、操作有効期間Pを約5秒間とした場合、変化判定手段62cが特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かの判定は、図28に示す変化判定テーブルに基づいて抽選により行われる。
つまり、変化判定手段62cは、特図判定手段34による判定結果が所定の第1判定結果(8 R長期開放の大当り遊技を行う判定結果)になった場合、所定の第1割合(3%)で表示態様を変化させると判定し、特図判定手段34による判定結果が第1判定結果よりも遊技者に有利な第2判定結果(16R長期開放の大当り遊技を行う判定結果)になった場合、第1割合(3%)よりも高い第2割合(5%)で表示態様を変化させると判定する。
ここで、特定演出表示制御手段62aは、操作有効期間P1において、演出ボタン70の長押し操作が中断されると、その中断時の特定遊技演出の表示態様(エフェクト色)を保持し、その後、演出ボタン70の長押し操作が再開されると、中断時に表示された(即ち保持された)表示態様から切換え可能に構成している。
尚、保留表示制御手段64は、特図保留記憶手段32に第1特図判定情報が記憶されている場合、その第1特図保留数と相当数の第1保留図柄16bを画像表示器16に表示させ、特図保留記憶手段32に第2特図判定情報が記憶されている場合、その第2特図保留数と相当数の第2保留図柄16cを画像表示器16に表示させる(図2参照)。尚、図2では、第1特図保留数が2、第2特図保留数が1の場合を示している。
また、先読み演出制御手段65は、事前判定手段34cによる判定結果に基づいて、先読み演出を行うか否かを判定し、先読み演出を行うと判定した場合に、その先読み演出の対象とされた特図判定情報に対して、その特図判定情報が消化される前から、図柄変動演出制御手段61又は保留表示制御手段63を介して、大当り期待度を高め得る先読み演出を行わせる。例えば、図柄変動演出制御手段61は通常とは異なる先読みゾーン演出を行わせ、保留表示制御手段63は通常とは異なる先読み保留図柄を表示させる。
次に、図4に示す各手段30〜37,40〜47,50,60〜65の機能を達成するために、制御装置20(遊技制御基板21、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25の各コンピュータ)が実行する主要な処理についてフローチャートに基づいて説明する。
図29に示すように、遊技制御基板21のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理において、乱数更新処理(S1)、スイッチ処理(S2)、図柄処理(S3)、電動役物処理(S4)、賞球処理(S5)、出力処理(S6)が順次実行される。
図30に示すように、S2の始動口SW処理では、第1始動口SW10aがオンの場合(S11;Yes )、第1特図保留数U1が4未満の場合に(S12;Yes )、第1特図保留数U1がU1+1に加算され(S13)、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値(第1特図判定情報)が取得・格納され(S14)、次に、事前判定処理(S15)が実行され、第1特図保留数増加コマンドがセットされる(S16)。
第2始動口SW11cがオンの場合(S17;Yes )、第2特図保留数U2が4未満の場合に(S18;Yes )、第2特図保留数U2がU2+1に加算され(S19)、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値(第2特図判定情報)が取得・格納され(S20)、次に、事前判定処理(S21)が実行され、第2特図保留数増加コマンドがセットされる(S22)。
S15、S21の事前判定処理では、基本的に、次に説明するS3の特別図柄処理のS38とS39と同等の処理が行われ、S16、S22では、S15、S21の事前判定処理の判定結果に関する情報を含む特図保留数増加コマンドがセットされる。S16、S22でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、S6の出力処理により演出制御基板23に送信される。
図31に示すように、S3の特別図柄処理では、特別遊技フラグがONか否か判定され(S31)、S31の判定がNoの場合、つまり大当り遊技や小当り遊技が実行中でない場合、特別図柄が変動中か否か判定され(S32)、S32の判定がYes の場合、S42へ移行する。
S32の判定がNoの場合、第2特図保留数U2が1以上か否か判定され(S33)、S33の判定がYes の場合、第2特図保留数U2がU2−1に減算される(S34)。S33の判定がNoの場合、第1特図保留数U1が1以上か否か判定され(S35)、S35の判定がYes の場合、第1特図保留数U1がU1−1に減算される(S36)。S35の判定がNoの場合、客待ち設定処理(S46)が実行される。S34又はS36の実行後、客待ちフラグがOFFにされ(S37)、大当り判定処理(S38)が実行され、続いて、変動パターン選択処理(S39)が実行される。
S38の大当り判定処理では、先ず、大当り判定値処理において、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報のうち消化優先順位が最も高い特図判定情報の大当り判定値が、図5を用いて説明したように、大当り特定値か否か判定され、大当り特定値である場合、次に、図柄判定値処理において、当該特図判定情報の図柄判定値に基づいて、図6を用いて説明したように、複数種類の大当り図柄の何れかが選択設定される。
大当り判定値処理において、前記大当り判定値が大当り特定値でない場合、次に、同大当り判定値が、図5を用いて説明したように、小当り特定値か否か判定され、小当り特定値である場合、小当り図柄が設定され、前記大当り判定値が大当り特定値でも小当り特定値でもない場合、ハズレ図柄が設定される。尚、この大当り判定処理に供された特図判定情報は、特図保留記憶手段32から消去(消化)される。
S39の変動パターン選択処理では、S38の大当り判定処理で設定された図柄、及び、大当りか否かの判定に供された大当り判定値と組のリーチ判定値、変動パターン判定値等に基づいて、図7を用いて説明したように、変動パターンとして複数の特図変動時間の何れかが選択決定される。その後、第1又は第2特別図柄が変動開始され(S40)、S38で設定された判定図柄とS39で決定された変動パターン(特図変動時間)の情報を含む特図変動開始コマンドがセットされる(S41)。
次に、S39で決定された特図変動時間が経過した場合(S42;Yes )、第1又は第2特別図柄が変動停止され(S43)、ここで、S38で設定された図柄が第1又は第2特図表示器19a又は19bに表示される。続いて、特図変動停止コマンドがセットされ(S44)、停止中処理(S45)が実行される。尚、S45の停止中処理では、遊技状態に関する処理が実行される。
その後、S4の大入賞口処理において、特別遊技フラグがONの場合、図8を用いて説明したように、大当りの場合には、大当り図柄の種類に応じて、16R長期開放、8 R長期開放、8 R短期開放の何れかの開閉パターンにて大入賞口13aを開放する大当り遊技が実行され、小当りの場合には、8 R短期開放の開閉パターンにて大入賞口13aを開放する小当り遊技が実行される。
この大入賞口処理では、特別遊技の開始時に、実行する大入賞口13aの開閉パターン(或いは対応する大当り図柄)の情報を含むオープニングコマンドがセットされる。また、特別遊技の終了時に、図8を用いて説明したように、大当り図柄の種類に応じた遊技状態を設定する遊技状態設定処理が実行され、そこで設定された遊技状態の情報を含むエンディングコマンドがセットされる。
図32に示すように、演出制御基板23のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理において、コマンド受信処理(S101)、演出操作処理(S102)、コマンド送信処理(S103)が順次実行される。
先ず、図33に示すように、S102の演出操作処理では、演出操作装置6の操作SW6aがONか否か判定され(S105)、S105の判定がYes の場合に、操作コマンドがセットされる(S106)。S106でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、S103のコマンド送信処理により画像制御基板24、ランプ制御基板25に送信される。
次に、図34に示すように、S101のコマンド受信処理では、保留数増加コマンドを受信か否か判定され(S111)、S111の判定がYes の場合、保留数加算処理(S112)が実行され、続いて、保留数増加コマンドがセットされ(S113)、その後、保留数加算時先読み関連処理(S114)が実行される。S114の保留数加算時先読み関連処理では、受信した保留数増加コマンドが解析され、その解析情報に基づいて、先読み演出として、通常とは異なる先読みゾーン演出を行うか否か判定され、また、通常とは異なる先読み保留図柄を表示するか否か判定され、先読み演出を行うと判定された場合には、その先読み演出の開始タイミングが設定される。
次に、S111の判定がNoの場合、或いはS114の実行後、特図変動開始コマンドを受信か否か判定され(S115)、S115の判定がYes の場合、図柄変動演出選択処理(S116)が実行される。この図柄変動演出選択処理では、受信した特図変動開始コマンドが解析され、その解析情報に基づいて、図20(a)を用いて説明したように、その解析情報の特図変動時間に対応する図柄変動演出が複数種類の図柄変動演出の中から選択され、その図柄変動演出の情報を含む図柄変動演出開始コマンドがセットされる。
次に、S115の判定がNoの場合、或いはS116の実行後、特図変動停止コマンドを受信か否か判定され(S117)、S117の判定がYes の場合、遊技演出終了中処理(S118)が実行される。この遊技演出終了中処理では、受信した特図変動停止コマンドが解析され、その解析情報に基づいて演出モード処理が行われると共に、図柄変動演出終了コマンドがセットされる。
次に、S117の判定がNoの場合、又は、S118の実行後、オープニングコマンドを受信した場合(S119;Yes )、特別遊技演出選択処理(S120)が実行される。この特別遊技演出選択処理では、受信したオープニングコマンドが解析され、その解析情報に基づいて、図20(b)を用いて説明したように、その解析情報の大入賞口13aの開閉パターンに対応する特別遊技演出が複数種類の特別遊技演出の中から選択され、その特別遊技演出の情報を含む特別遊技演出開始コマンドがセットされる。
次に、S119の判定がNoの場合、又は、S120の実行後、エンディングコマンドを受信した場合(S121;Yes )、エンディング演出選択処理(S122)が実行される。このエンディング演出選択処理では、受信したエンディングコマンドが解析され、その解析情報に基づいて、図20(c)を用いて説明したように、その解析情報の遊技状態に対応するエンディング演出が複数種類のエンディング演出の中から選択され、そのエンディング演出の情報を含むエンディング演出開始コマンドがセットされる。最後に、S121の判定がNoの場合、又は、S122の実行後、客待ちコマンド処理(S123)が実行される。
図35に示すように、画像制御基板24のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理では、特別遊技演出開始コマンドを受信か否か判定され(S201)、S201の判定がYes の場合、その特別遊技演出開始コマンドが解析され(S202)、演出制御基板23のコンピュータ(S120)で選択された特別遊技演出(画像表示器16、スピーカ27による特別遊技演出)が開始される(S203)。
一方、S201の判定がNoの場合、特別遊技演出を実行中か否か判定され(S204)、S204の判定がYes の場合、特別遊技演出実行中処理(S205)が実行される。尚、他のコマンドを受信した場合には(S206;Yes )、その他のコマンド対応する画像表示器16、スピーカ27による演出処理(S207)が実行される。
図36に示すように、S205の特別遊技演出実行中処理では、特定遊技演出を行う特別遊技演出(所定の16R長期開放、8 R長期開放の特別遊技に対応する特別遊技演出)を実行か否か判定され(S211)、S211の判定がYes の場合、特別遊技の8 R開始か否か判定される(S212)。S212の判定がYes の場合、操作有効期間Pが設定され(S213)、第2の操作有効期間P2が設定され(S214)、図25示す特定遊技演出が開始される(S215)。
S212の判定がNoの場合、図37に示すように、特別遊技の8 R実行中か否か判定され(S221)、S221の判定がYes の場合、操作有効期間P1か否か判定される(S222)。S222の判定がYes の場合、演出ボタン70を長押し操作か否か判定され(S223)。S223では、4 ms 毎に操作コマンドを連続的に受信しているときに長押し操作と判定され、S223の判定がYes の場合、約42ms(映像フレームを1切換える)毎に訪れる表示態様の変化判定時か否か判定される(S224)。
S224の判定がYes の場合、図28を用いて説明したように、表示態様の変化判定が行われ(S225)、表示態様を変化させると判定された場合(S226;Yes )、図26を用いて説明したように、特定遊技演出の表示態様が変化される(S227)。ここで、特定遊技演出の背景画面のエフェクト色が白の場合には青に、青の場合には黄に、黄の場合には緑に、緑の場合には赤に変化され、赤の場合には赤のままとする。
一方、S222の判定がNoの場合、第2の操作有効期間P2か否か判定され(S228)、S228の判定がYes の場合、操作SW6aがONか否か判定される(S229)。S229の判定がNo(即ち、操作SW6aがOFF)の場合、図25(6)又は(7)のように、操作指示が表示される(S230)。
S229の判定がYes の場合、演出ボタン70が操作解除状態から操作されたか否か(即ち、操作SW6aがOFFからONに切換わったか否か)判定され(S231)、S231の判定がYes の場合、図25(8)又は(9)のように、大当り遊技の種類(16R長期開放又は8 R長期開放)が報知され(S232)、第2の操作有効期間P2が解除される(S233)。
図38に示すように、ランプ制御基板25のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理では、特別遊技演出開始コマンドを受信か否か判定され(S301)、S301の判定がYes の場合、その特別遊技演出開始コマンドが解析され(S302)、演出制御基板23のコンピュータ(S120)で選択された特別遊技演出(枠ランプ28a、盤ランプ28bによる特別遊技演出)が開始される(S303)。
一方、S301の判定がNoの場合、特別遊技演出を実行中か否か判定され(S304)、S304の判定がYes の場合、特別遊技演出実行中処理(S305)が実行される。尚、他のコマンドを受信した場合には(S306;Yes )、その他のコマンド対応する枠ランプ28a、盤ランプ28bによる演出処理(S307)が実行される。
図39に示すように、S305の特別遊技演出実行中処理では、特定遊技演出を行う特別遊技演出(所定の16R長期開放、8 R長期開放の特別遊技に対応する特別遊技演出)を実行か否か判定され(S311)、S311の判定がYes の場合、特別遊技の8 R開始か否か判定される(S312)。S312の判定がYes の場合、第2の操作有効期間P2が設定される(S313)。
S312の判定がNoの場合、図40に示すように、特別遊技の8 R実行中か否か判定され(S321)、S321の判定がYes の場合、第2の操作有効期間P2の開始時か否か判定される(S322)。S322の判定がYes の場合、図27を用いて説明したように、演出ボタン70を突出位置にするか否か判定され(S323)、S323の判定がNoの場合、演出ボタン70を通常位置にするか否か判定される(S324)。
S323の判定がYes の場合、軸状部材85を矢印II方向(図18参照)へ回動させて、演出ボタン70を操作位置に操作している場合には操作解除することで、演出ボタン70が突出位置へ一気に移動する、突出対応位置に作動モータ91が制御される(S325)。一方、S324の判定がYes の場合、軸状部材85を回動させないで、演出ボタン70を操作位置に操作している場合には操作解除することで、演出ボタン70が通常位置に保持される、通常対応位置に作動モータ91が制御される(S326)。
S322の判定がNoの場合、図41に示すように、第2の操作有効期間P2か否か判定され(S331)、S331の判定がYes の場合、演出ボタン70が操作(操作SW6aがON)か否か判定される(S332)。S332の判定がYes の場合、前回の処理で演出ボタン70が非操作(操作SW6aがOFF)になっていたか否か判定され(S333)、S333の判定がYes の場合、第2の操作有効期間P2が解除される(S334)。一方、S331の判定がNoの場合、第2の操作有効期間P2の終了時か否か判定される(S335)。
そして、S334の実行後、或いはS335の判定がNoの場合、S325において突出対応位置に作動モータ91が制御されているか否か判定され(S336)、S336の判定がYes の場合、軸状部材85を矢印II方向(図18参照)へ回動させるように、通常対応位置に作動モータ91が制御される(S337)。これにより、演出ボタン70が操作位置に操作されているときには、操作解除により通常位置に復帰し、演出ボタン70が突出位置にあるときには、通常位置に自動的に移動されて復帰する。
以上説明したパチンコ遊技機1の作用・効果について説明する。
遊技者は、通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されているときには、発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物15の左側を落下するように、遊技球を発射させる所謂左打ちにより遊技を行い、時短遊技状態又は確変遊技状態が設定されているとき、或いは大当り遊技が行われているときには、発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物15の右側を落下するように、遊技球を発射させる所謂右打ちにより遊技を行う。
左打ちにより第1始動口10を狙うことができ、第1特図保留数が4未満のときに、遊技球が第1始動口10に入賞すると、第1特図判定情報が取得され特図保留記憶手段32に記憶され、特図保留記憶手段32に記憶された第1特図判定情報は第1特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。
右打ちにより開放した第2始動口11aを狙うことができ、第2特図保留数が4未満のときに、遊技球が第2始動口11aに入賞すると、第2特図判定情報が取得され特図保留記憶手段32に記憶され、特図保留記憶手段32に記憶された第2特図判定情報は第2特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。
左打ちにより左側のゲート12を、また、右打ちにより右側のゲート12を狙うことができ、普図保留数が4未満のときに、遊技球が左側又は右側のゲート12を通過すると、普図判定情報が取得され普図保留記憶手段42に記憶され、普図保留記憶手段42に記憶された普図判定情報は、普通図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。ここで先ず、普図判定情報の消化により当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、普図表示器19cに当り図柄が変動停止後、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されている場合には、右打ちを行っても第1始動口10への遊技球の入賞を殆ど期待できないうえ、第2始動口作動モードとして低作動モードが設定され、第2始動口11aへの遊技球の入賞も殆ど期待できないため、左打ちにより所有の遊技球の数を減らしながら遊技を行うことになる。時短遊技状態又は確変遊技状態が設定されている場合には、第2始動口作動モードとして高作動モードが設定され、右打ちを行って第2始動口11aへの比較的多くの遊技球の入賞を期待できるため、右打ちにより所有の遊技球の数を略維持して遊技を行うことができる。
特図保留記憶手段32に記憶された特図判定情報は特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)されるが、その際、特図保留記憶手段32に複数の特図判定情報が記憶されている場合には、それら複数の特図判定情報は取得された順番で消化され、但し、第1,第2特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第2特図判定情報が第1特図判定情報よりも優先消化される。そして、この特図判定情報の消化により大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、特図表示器19a,19bcに大当り図柄が変動停止後、大入賞口13aが開放する大当り遊技が発生する。
大当り遊技が発生すると、変動停止した大当り図柄の種類によって、当該大当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンとして、16R長期開放、8 R長期開放、8 R短期開放の何れかが選択実行される。右打ちを行うことにより、16R長期開放では、例えば約2000個の遊技球を獲得でき、8 R長期開放では、例えば約1000個の遊技球を獲得できる。但し、8R短期開放では、遊技者が右打ちを行なっても、遊技球を実質獲得できない。
ところで、特図判定手段34(大当り判定手段34a、図柄判定手段34b)による判定結果に基づいて、特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示された後に当該判定結果を示す判定図柄が停止表示されるが、特別図柄が変動表示されているとき、遊技演出制御手段60により大当り期待度を示唆する図柄変動演出が画像表示器16での表示を主体に行われるため、この図柄変動演出により、遊技性並びに遊技興趣が高められる。
更に、特別遊技が行われているときには、特別遊技演出が画像表示器16での表示を主体に行われ、特に、16R長期開放、8 R長期開放の大当り遊技が行われているときに、その16R長期開放、8 R長期開放の大当り遊技に対応する特別遊技演出において、特定遊技演出(図25、図26)が行われることで、遊技性並びに遊技興趣が一層高められる。
本発明では、特定演出表示制御手段62が、特定遊技演出を表示させた状態で、操作有効期間P1において演出ボタン70が長押し操作されることで、特定遊技演出の表示態様を変化させることが可能であり、その際、変化判定手段62cが、操作有効期間Pにおいて演出ボタン70が長押し操作されているときに、特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かを定期的に抽選により判定し、特定演出表示制御手段62は、変化判定手段62cにより特定遊技演出の表示態様を変化させると判定される毎に、予め決められた順番の複数の表示態様に基づいて、現在表示させている特定遊技演出の表示態様を切換えて表示させる。
つまり、特定遊技演出を表示させた状態での操作有効期間P1(約5秒間)において、特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かの抽選判定を定期的(約42ms間隔おき)に複数回(約120回)を行い、表示態様を変化させると判定する毎に、具体的に、特定遊技演出の演出態様である背景エフェクト色が白のときには青に、青のときには黄に、黄のときには緑に、緑のときには赤に、表示態様を順次切換えていく故、特定遊技演出の表示態様を変化させる多種多様の変化パターンを作り出すことができる。
しかも、変化判定手段62cは、特図判定手段34による判定結果が所定の第1判定結果(8 R長期開放の大当り遊技を行う判定結果)になった場合、第1割合(3%)で表示態様を変化させると判定し、特図判定手段34による判定結果が第1判定結果よりも遊技者に有利な第2判定結果(16R長期開放の大当り遊技を行う判定結果)になった場合、第1割合(3%)よりも高い第2割合(5%)で表示態様を変化させると判定する。
つまり、特図判定手段34による判定結果を反映させて、具体的に、特定遊技演出の背景エフェクト色が白→青→黄→緑→赤へと進むほど、8 R長期開放の大当り遊技よりも16R長期開放の大当り遊技となっている期待度を高めることができ、そのうえで、たとえ、特定遊技演出の背景エフェクト色が白→青→黄→緑→赤へと進む進み具合が思わしくなかったとしても、表示態様を変化させる各判定が抽選であることを加味して、16R長期開放の大当り遊技となっている期待感をある程度持たせることができる。こうして、長押し操作による遊技演出の演出性を高めることができる。
尚、前記実施例を部分的に次のように変更してもよい。
(1)変化判定手段62cが特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かの判定は、図42に示す変化判定テーブルに基づいて抽選により行われる。
つまり、変化判定手段62cは、特図判定手段34による判定結果が所定の第1判定結果(8 R長期開放の大当り遊技を行う判定結果)になった場合、複数の第1割合(3%と2%)の何れかを決定し、その決定された第1割合(3%又は2%)で表示態様を変化させると判定し、特図判定手段34による判定結果が第2判定結果(16R長期開放の大当り遊技を行う判定結果)になった場合、複数の第2割合(5%と4%)の何れかを決定し、その決定された第2割合(5%又は4%)で表示態様を変化させると判定する。
(2)変化判定手段62cが特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かの判定は、図43に示す変化判定テーブルに基づいて抽選により行われ、ここで、第1判定結果(8 R長期開放の大当り遊技を行う判定結果)になった場合と第2判定結果(16R長期開放の大当り遊技を行う判定結果)になった場合の各々において、背景エフェクト色;白→青→黄→緑→赤の各変化段階(例えば、16R長期解放の白→青)の変化させる判定割合(例えば、4%)を、他の少なくとも1の切換え段階(例えば、16R長期解放の青→黄)の変化させる判定割合(例えば、4.5%)と異ならせている。
(3)変化判定手段62cが特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かの判定は、図44に示す変化判定テーブルに基づいて抽選により行われ、ここで、第1判定結果(8 R長期開放の大当り遊技を行う判定結果)になった場合と第2判定結果(16R長期開放の大当り遊技を行う判定結果)になった場合の各々において、例えば、背景エフェクト色が白→青となる1段階変化だけでなく、一度に、背景エフェクト色が白→黄となる2段階変化、白→黄となる2段階変化、白→緑となる3段階変化(更には、白→赤となる4段階変化)を可能にしている。
図44では、1段階変化させる判定割合、2段階変化させる判定割合、3段階変化させる判定割合を示している。尚、背景エフェクト色が黄のときに、3段階変化させると判定された場合には、背景エフェクト色を黄→赤とし、背景エフェクト色が緑のときに、2段階変化又は3段階変化させると判定された場合には、背景エフェクト色を緑→赤とする。
(4)前記実施例では、変化判定手段62cは、映像フレームを1切換える毎、つまり約42ms(=1秒÷24)毎に定期的に、特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かを判定しているが、それ以外において、定期的に特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かを判定してもよい。例えば、映像フレームを所定数(24)切換える毎(約1秒毎)に、特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かを判定してもよい。この場合、図28に示す第1,第2割合についても変化させる(約1秒毎に判定する場合には高くする)ことが望ましい。
(5)特定遊技演出は、前記実施例では特別遊技演出において行われるが、図柄変動演出おいて行われるようにして、その特定遊技演出が行われているときに設定された操作有効期間において演出ボタン70が長押し操作されているときに、特定遊技演出の表示態様を変化させるか否かを定期的に判定し、表示態様を変化させると判定される毎に、予め決められた順番の複数の表示態様に基づいて、現在表示させている特定遊技演出の表示態様を切換えて表示させるようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記開示事項以外の種々の構成を付加して実施可能であり、また、本発明については、その遊技仕様に関わらず種々の遊技機に適用可能である。