図1〜図3に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技ホールの島構造に取付けられる外枠(図示略)に開閉枠2(内枠2)が開閉自在に装着され、開閉枠2に開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着されている。開閉枠2の左端部に開閉扉3の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部には、開閉扉3を開閉枠2に施錠するキーシリンダ3cが装着されている。開閉枠2に遊技盤4が装着され、遊技盤4とその前側の透明板3bとの間に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、この遊技領域4aが開閉扉3により開閉される。
開閉扉3には、窓3aの下側に遊技球を貯留する貯留皿5が設けられ、その貯留皿5に演出ボタンSW6(「SW」はスイッチを意味する)が装着され、貯留皿5の右下側に発射ハンドル7が装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、貯留皿5から発射位置に導入された遊技球が発射され、貯留皿5に複数の遊技球が貯留されている場合には、複数の遊技球が約0.6 秒間隔で連続発射される。発射された遊技球はガイドレール8で案内され遊技領域4aの上部に導入される。
図2〜図4に示すように、遊技領域4aには、多数の障害釘(図示略)の他、第1始動口10、開閉式の第2始動口11aを有する始動口装置11、ゲート12、開閉式の大入賞口13aを有する大入賞口装置13、複数の一般入賞口14が、夫々遊技球が通過(入賞)可能に図示の配置で設けられている。第1始動口10、ゲート12、複数の一般入賞口14には、夫々、そこに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW10a、ゲートSW12a、複数の一般入賞口SW14aが付設されている。
始動口装置11は、第2始動口11a、第2始動口11aを開閉する開閉部材11b、第2始動口11aに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW11c、開閉部材11bを開閉駆動する第2始動口SOL11d(「SOL」はソレノイドアクチュエータを意味する)を有し、第2始動口11aは、通常は遊技球が入賞不可能な閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに作動し得る。
大入賞口装置13は、大入賞口13a、大入賞口13aを開閉する開閉部材13b、大入賞口13aに入賞した遊技球を検出する大入賞口SW13c、開閉部材13bを開閉駆動する大入賞口SOL13dを有し、大入賞口13aは、通常は遊技球が入賞不可能な閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに作動し得る。
遊技球が入賞口10,11a,13a,14に入賞した場合、遊技球1個の入賞につき入賞口10,11a,13a,14毎に設定された数(数個〜10数個)の遊技球が賞球として貯留皿5に払出される。遊技球が始動口10,11aに入賞した場合に大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、大入賞口13aが開放する大当り遊技が発生する。遊技球がゲート12を通過した場合に当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
遊技盤4にはセンタ役物15が取付けられ、このセンタ役物15に遊技演出用の画像表示器16(表示手段)及び可動役物17が装備され、可動役物17には第1,第2表示装置18A,18Bが装備されている。センタ役物15は、その枠体15aが遊技盤4に比較的大きく形成されたセンタ開口部(図示略)に嵌合装着され、その枠体15aの下部には遊技球が転動するステージ15bが形成されている。
画像表示器16は、遊技演出を表示可能な比較的大画面の表示領域16aを有し、その表示領域16aをパチンコ遊技機1の前側からセンタ役物15の枠体15aの内側を通して視認可能に配置されている。
可動役物17は、その第1,第2役物部材21,22が第1,第2表示装置18A,18Bを夫々備え、その第1,第2表示装置18A,18Bと共に画像表示器16の前面側を遊技盤4の盤面と平行な左右方向へ移動可能に設けられ、第1,第2表示装置18A,18Bは、遊技演出を表示可能な第1,第2表示画面18Aa,18Baを夫々有する。
遊技盤4の右下部に遊技表示盤19が設けられ、この遊技表示盤19は、第1特図表示器19a、第2特図表示器19b、普図表示器19c、第1特図保留ランプ19d、第2特図保留ランプ19e、普図保留ランプ19fを備えている。
第1特図表示器19aには第1特別図柄が変動可能に表示され、第1特図保留ランプ19dには第1特図保留数が表示され、その第1特図保留数は4未満の場合に第1始動口10に遊技球が入賞する毎に1加算される。第2特図表示器19bには第2特別図柄が変動可能に表示され、第2特図保留ランプ19eには第2特図保留数が表示され、その第2特図保留数は4未満の場合に第2始動口11aに遊技球が入賞する毎に1加算される。
第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1特図保留数が1以上の場合、第2特図保留数が0の場合には、第1特図保留数が1減算されて第1特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第2特図保留数が1以上の場合、第1特図保留数に関わらず、第2特図保留数が1減算されて第2特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。
普図表示器19cには普通図柄が変動可能に表示され、普図保留ランプ19fには普図保留数が表示され、その普図保留数は4未満の場合にゲート12に遊技球が入賞する毎に1加算される。普通図柄が変動停止状態で、普図保留数が1以上の場合、普図保留数が1減算されて普通図柄が変動開始され、その後の停止図柄で当り抽選の結果が表示される。
可動役物17について詳しく説明する。
図5、図6に示すように、可動役物17は、センタ役物15の後面部に取付けられたベース枠20と、図5、図6に実線で示す退避位置と図3に実線で示し図5、図6に仮想線で示す進出位置とに亙って左右方向へ移動可能に設けられた第1,第2役物部材21,22と、第1,第2役物部材21,22を左右方向へ移動自在にガイドするガイド機構23と、第1,第2役物部材21,22を左右方向へ対称に移動させる電動モータ25(ステッピングモータ25)を有する役物駆動機構24とを備えている。
第1,第2役物部材21,22は、夫々、画像表示器16の画面上下長と略同じ上下長と、画像表示器16の画面左右長の約1/4の左右長とを有し、第1役物部材21に第1表示装置18Aが取付けられ、第2役物部材22に第2表示装置18Bが取付けられている。第1,第2役物部材21,22は、夫々第1,第2表示装置18A,18Bと共に、画像表示器16の画面前側からその左右両側に退いてセンタ役物15の後側に隠れて退避位置になり、画像表示器16の画面前側に現れてそれらの対向端縁同士(第1,第2表示装置18A,18Bの対向端縁同士を含む)が当接して進出位置(合体位置)になる。
役物ガイド機構23は、左右方向に延びる上部ガイドロッド23a及び下部ガイド板23bを有する。上部ガイドロッド23aはその左右両端部がベース枠20の上部に固定され、この上部ガイドロッド23aに、第1,第2役物部材21,22の上部連結部21a,22aが夫々左右方向へ移動自在にガイド支持されている。下部ガイド板23bはベース枠20の下部に固定され、この下部ガイド板23bに、第1,第2役物部材21,22の下部連結部21b,22bが夫々左右方向へ摺動自在に当接してガイドされている。
役物駆動機構24は、電動モータ25と、電動モータ25により駆動されるギヤ列26と、ギヤ列26に連動連結され且つ第1,第2役物部材21,22に夫々固定的に設けられた1対のラック27,28とを有する。ギヤ列26の下流部分は1対のピニオン26a,26bに分岐し、これら1対のピニオン26a,26bが夫々1対のラック27,28に噛合している。電動モータ25が駆動されると、ギヤ列26により、1対のピニオン26a,26bが逆方向に同期回転し、これにより、1対のラック27,28を夫々介して第1,第2役物部材21,22が左右方向へ対称に移動駆動される。
ベース枠20には、第1,第2役物部材21,22が退避位置(原点位置,初期位置)にあるか否か検出する位置検出センサSW29が取付けられている。この位置検出センサ29は、右側の役物部材22の移動領域の右端側に配置された光学センサ(フォトインタラプタ)からなり、一方、右側の役物部材22の上部連結部22aに遮蔽板部22cが設けられ、第1,第2役物部材21,22が退避位置のとき、位置検出センサSW29は、その発光部と受光部との間が遮蔽板部22cにより遮られることにより、第1,第2役物部材21,22が退避位置にあることを検出する。
次に、パチンコ遊技機1の制御系について説明する。
図4に示すように、制御装置30は、遊技制御基板31、払出制御基板32、演出制御基板33、画像制御基板34、ランプ制御基板35を備え、これら制御基板31〜35に夫々CPUとROMとRAMを含むコンピュータを備えて構成され、演出制御基板33は更にRTC(「RTC」はリアルタイムクロックを意味する)を備えている。
遊技制御基板31のコンピュータは、第1,第2始動口SW10a,11c、ゲートSW12a、大入賞口SW13c、複数の一般入賞口SW14aからの信号、払出制御基板32からの制御情報を受けて、第2始動口SOL11d、大入賞口SOL13d、図柄表示器19a〜19c、図柄保留ランプ19d〜19fを制御し、払出制御基板32、演出制御基板33に制御情報を出力する。
払出制御基板32のコンピュータは、遊技制御基板31からの制御情報、払出球検出SW36b、球有り検出SW36c、満タン検出SW36dからの信号を受けて、払出モータ36aを制御し、遊技制御基板31に制御情報を出力する。演出制御基板33のコンピュータは、遊技制御基板31、画像制御基板34、ランプ制御基板35からの制御情報、演出ボタンSW6からの信号を受けて、画像制御基板34、ランプ制御基板35に制御情報を出力する。
画像制御基板34のコンピュータは、演出制御基板33からの制御情報を受けて、遊技演出用の画像表示器16、スピーカ37、可動役物17の第1,第2表示装置18A,18Bを制御し、演出制御基板33に制御情報を出力する。ランプ制御基板35のコンピュータは、可動役物17(位置検出センサ29)からの信号、演出制御基板33からの制御情報を受けて、遊技演出用の枠ランプ38a、盤ランプ38b、可動役物17(役物駆動機構24(電動モータ25))を制御し、演出制御基板33に制御情報を出力する。
図7に示すように、遊技制御基板31の主にコンピュータにより、図示の各手段40〜47,50〜57,59が構成されている。
特図カウンタ手段40は、16ビット構成の所謂ハード乱数である大当り判定値を、設定範囲(0 〜65535 )内で微小時間(0.1 μs )毎に順次更新し、また、8 ビット構成の所謂ソフト乱数である特図判定値を、設定範囲(0 〜199 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新する。更に、ソフト乱数であるリーチ判定値と変動パターン判定値を、夫々設定範囲内で微小時間毎に順次更新する。
特図取得手段41は、遊技球が第1始動口10に入賞したときに第1特図保留数が4未満の場合に特図始動条件が成立して、特図カウンタ手段40により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、1組の第1特図判定情報として取得する。また、遊技球が第2始動口11aに入賞したときに第2特図保留数が4未満の場合に特図始動条件が成立して、特図カウンタ手段40により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、1組の第2特図判定情報として取得する。この特図取得手段41により取得された特図判定情報が特図保留記憶手段42に一旦記憶(保留)される。
特図保留消化手段43は、特図保留記憶手段42に記憶されている特図判定情報を、特図表示器19a,19bでの特別図柄の変動開始毎に順次1ずつ特図判定手段44(大当り判定手段44a、図柄判定手段44b)による判定に供して特図保留記憶手段42から消去(保留消化)する。その際、特図保留記憶手段42に複数の特図判定情報が記憶されている場合、それら複数の特図判定情報を特図保留記憶手段42に記憶された順番(即ち、特図取得手段41により取得された順番)で消化し、但し、第1,第2特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第2特図判定情報を第1特図判定情報よりも優先して消化する。
特図判定手段44においては、特図始動条件の成立により、特図取得手段41により取得された(特図保留記憶手段42に記憶された)特図判定情報に基づいて、詳しくは、特別図柄が変動表示される際、当該特別図柄の変動表示に係る特図判定情報、つまり特図保留消化手段43により消化された特図判定情報に基づいて、大当り判定手段44aが、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定し、大当り判定手段44aにより特別遊技を行うと判定された場合、図柄判定手段44bが、当該特別遊技中の大入賞口13aの開閉パターン、つまり有利度合いの異なる複数の有利特別遊技の何れを行うかを判定すると共に、当該特別遊技終了後の遊技状態を判定する。
具体的に、先ず、大当り判定手段44aが、特図判定情報の大当り判定値に基づいて、特別遊技である大当り遊技を行うか否かを、また、大当り遊技と部類が異なる特別遊技である小当り遊技を行うか否かを判定する。この場合、図8に示すように、大当り判定テーブルとして低確テーブルと高確テーブルの何れかを用いて判定する。
低確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約1/320 の割合で大当り特定値(3,247 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、高確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約10/320の割合で大当り特定値(3,7 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、低確テーブルと高確テーブルの何れを用いる場合でも、大当り判定値が約3/320 の割合で小当り特定値(4,44・・・)の何れかと一致する場合に、小当り遊技を行うと判定する。
大当り遊技を行うと判定した場合には、次に、図柄判定手段44bが、当該特図判定情報の特図判定値に基づいて、複数種類の大当り図柄(図9に示す8種類の大当り図柄A〜H)の何れか1つを選択する。ここで、その特図判定値が第1特図判定情報である場合は、図9に示す第1図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行い、第2特図判定情報である場合は、図9に示す第2図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行う。そして、選択された大当り図柄によって、当該特別遊技中の大入賞口13aの開閉パターン、及び当該特別遊技終了後の遊技状態が決定される。
特図表示制御手段45は、特図判定手段44(大当り判定手段44a、図柄判定手段44b)による判定結果に基づいて、特図保留消化手段43により第1特図判定情報が消化されたことを契機に、第1特図表示器19aに第1特別図柄を変動表示させてから当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させ、特図保留消化手段43により第2特図判定情報が消化されたことを契機に、第2特図表示器19bに第2特別図柄を変動表示させてから当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。
大当り判定手段44aにより大当り遊技を行うと判定された場合には、図柄判定手段44bにより選択された大当り図柄A〜Hの何れか1つを停止表示させ、小当り遊技を行うと判定された場合には、小当り図柄を停止表示させ、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄を停止表示させる。
特図表示制御手段45において、変動時間判定手段45aは、大当り判定手段44a、図柄判定手段44bによる判定結果に基づいて選択された図柄(大当り図柄A〜H、小当り図柄、ハズレ図柄の何れか)、及び当該特図判定情報のリーチ判定値と変動パターン判定値、その他に第1,第2特図保留数等に基づいて、特図表示制御手段45が特別図柄を変動表示させる特図変動時間を判定し、そこで、図10に示す図柄変動時間1,2・・・の何れかを選択する。
ところで、特図表示制御手段45により特別図柄が変動表示されているときに特図始動条件が成立することにより、特図取得手段41により取得された特図判定情報が特図保留記憶手段42に記憶される。但し、特図表示制御手段45により特別図柄が変動表示されていないときに特図始動条件が成立することにより、特図取得手段41により取得された特図判定情報も、直ちに大当り判定手段44a、図柄判定手段44bによる判定に供する場合でも特図保留記憶手段42に一時記憶される。
ここで、特図判定手段44において、事前判定手段44cは、特図保留記憶手段42に記憶されている判定情報(即ち、後に特図保留消化手段43により消化される特図判定情報)に基づいて、具体的には、特図取得手段41により特図判定情報が取得された際に、大当り判定手段44a、図柄判定手段44b、変動時間判定手段45aによる前記判定と同等の判定(即ち、特別遊技を行うか否かの判定、大当り図柄A〜H、小当り図柄、ハズレ図柄の判定、特図変動時間の判定)を事前に行うことが可能である。
特別遊技実行手段46は、大当り判定手段44aにより特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行うと判定された場合、特図表示制御手段45により、当該判定結果を示す判定図柄、つまり図柄判定手段44bにより選択された判定図柄(大当り図柄、小当り図柄)が停止表示された後、その判定図柄に応じた開閉パターンで大入賞口13aを開閉させる遊技者に有利な特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行う。
図11に示すように、大当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄の種類に応じて図示のように設定され、小当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄D,E,G,Hに対応する開閉パターンと同様に設定される。
具体的に、16R(ラウンド)長期開放では、大入賞口13aが16Rに亙って開閉され、各ラウンドは、大入賞口13aを開放して開始後、大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞する、或いは例えば30秒経過するR終了条件が成立すると、大入賞口13aを閉塞して終了する。8 R長期開放では、大入賞口13aが8 Rに亙って開閉され、各ラウンドは開始後、16R長期開放と同様のR終了条件が成立すると終了する。8 R短期開放では、大入賞口13aが8 Rに亙って開閉され、各ラウンドは開始後、大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞する、或いは例えば0.1 秒経過するR終了条件が成立すると終了する。
確率状態制御手段47は、特図判定手段44(大当り判定手段44a)により特別遊技(大当り遊技)を行うと判定される確率が、図8に示す低確テーブルを用いて所定の確率である低確率(約1/320 )に設定される低確率状態または図8に示す高確テーブルを用いて前記所定の確率よりも高確率(約10/320)に設定される高確率状態で遊技を制御する。
一方、普図カウンタ手段50は、8 ビット構成のソフト乱数である当り判定値を、設定範囲(0 〜199 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新し、また、8 ビット構成の所謂ソフト乱数である普図判定値を、設定範囲(0 〜9 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新する。
普図取得手段51は、遊技球がゲート12を通過したときに普図保留数が4未満の場合に普図始動条件が成立して、普図カウンタ手段50により更新された当り判定値、及び普図判定値を、1組の普図判定情報として取得する。この普図取得手段51により取得された普図判定情報が普図保留記憶手段52に一旦記憶(保留)される。
普図保留消化手段53は、普図保留記憶手段52に記憶されている普図判定情報を普図表示器19cでの普通図柄の変動開始毎に順次1ずつ普図判定手段54による判定に供して普図保留記憶手段52から消去(保留消化)する。その際、普図保留記憶手段52に複数の普図判定情報が記憶されている場合、それら複数の普図判定情報を普図保留記憶手段52に記憶された順番(即ち、普図取得手段51により取得された順番)で消化する。
普図判定手段54は、普図始動条件の成立により、普図取得手段51により取得された(普図保留記憶手段52に記憶された)普図判定情報に基づいて、詳しくは、普通図柄が変動表示される際、当該普通図柄の変動表示に係る普図判定情報、つまり普図保留消化手段53により消化された普図判定情報に基づいて、補助遊技を行うか否かを判定する。
具体的に、先ず、普図判定情報の当り判定値に基づいて、補助遊技を行うか否かを判定する。補助遊技を行うと判定した場合には、次に、当該普図判定情報の普図判定値に基づいて、複数種類の当り図柄(図13に示す2種類の当り図柄a,b)の何れか1つを選択する。ここで、図13のテーブルにより規定される選択率で図柄選択を行う。
普図表示制御手段55は、普図判定手段54による判定結果に基づいて、普図保留消化手段53により普図判定情報が消化されたことを契機に、普図表示器19cに普通図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。普図判定手段54により補助遊技を行うと判定された場合には、選択された当り図柄a,bの何れかを停止表示させ、補助遊技を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄を停止表示させる。
ところで、普図表示制御手段55により普通図柄が変動表示されているときに普図始動条件が成立することにより、普図保留記憶手段52に普図取得手段51により取得された普図判定情報が記憶される。但し、普図表示制御手段55により普通図柄が変動表示されていないときに普図始動条件が成立することにより、普図取得手段51により取得された普図判定情報も、直ちに普図判定手段54による判定に供する場合でも普図保留記憶手段52に一時記憶される。
補助遊技実行手段56は、普図判定手段54により補助遊技を行うと判定された場合、普図表示制御手段55により、その判定結果を示す判定図柄(当り図柄)が停止表示された後、第2始動口11aを開閉させる補助遊技を行う。図12、図13に示すように、補助遊技中の第2始動口11aの開閉パターンは、当り図柄の種類、及び第2始動口作動モードに応じて図示のように設定される。
作動モード設定手段57は、図12に示すように、第2始動口作動モードとして、第2始動口11aを開状態に作動させ難い低作動モード又は開状態に作動させ易い高作動モードを設定可能である。
具体的に、低作動モードでは、普図判定手段54により補助遊技を行うと判定される当り確率が1/10、普図表示器19cでの普通図柄の普図変動時間が12秒、補助遊技中の第2始動口11aの始動口開閉パターンが0.1 秒×1 回又は0.1 秒×1 回+5.6 秒×1 回に設定され、高作動モードでは、当り確率が10/10 、普図変動時間が0.5 秒、始動口開閉パターンが1.0 秒×6 回又は2.0 秒×3 回に設定される。
遊技状態制御手段59は、確率状態制御手段47を介して低確率状態または高確率状態で遊技を制御すると共に、第2始動口11aを開状態に作動させ難い(つまり、特図始動条件が成立し難い)非特定遊技状態または開状態に作動させ易い(つまり、特図始動条件が成立し易い)特定遊技状態で遊技を制御する。
つまり、遊技状態制御手段59は、複数種類の遊技状態(図14に示す4種類の通常遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態、確変遊技状態)の何れか1つを択一的に設定する。尚、電源投入時には前回の電源遮断時に設定されていた遊技状態を継続的に設定し、電源投入時に所謂RAMクリアが実行された場合には通常遊技状態を設定する。
図14に示すように、通常遊技状態、時短遊技状態が設定された場合、確率状態制御手段47により低確率が設定され、潜確遊技状態、確変遊技状態が設定された場合、確率状態制御手段47により高確率が設定される。また、通常遊技状態、潜確遊技状態が設定された場合、作動モード設定手段57により低作動モードが設定され、時短遊技状態、確変遊技状態が設定された場合、作動モード設定手段57により高作動モードが設定される。
遊技状態制御手段59は、特別遊技実行手段46により大当り遊技が行われた場合、その大当り遊技終了後の遊技状態を図11に示すように設定変更する。大当り図柄A〜Cの何れかが停止表示されて、所謂「確変大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に確変遊技状態が設定され、大当り図柄A,Bの停止からは、その後、特図表示器19a,19bでの特別図柄の特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行され、大当り図柄Cの停止からは、その後、特図変動回数が50回に達すると、潜確遊技状態へ移行され、更に、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行される。
大当り図柄Dが停止表示されて、所謂「突確大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に確変遊技状態が設定され、その後、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行される。大当り図柄Eが停止表示されて、所謂「潜確大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に潜確遊技状態(又は確変遊技状態)が設定され、その後、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行される。
大当り図柄Fが停止表示されて、所謂「通常大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に時短遊技状態が設定され、その後、特図変動回数が50回に達すると、通常遊技状態へ移行される。大当り図柄G,Hの何れかが停止表示されて、所謂「突通大当り」になった場合、大当り図柄Gの停止からは、当該大当り遊技終了後に時短遊技状態が設定され、その後、特図変動回数が50回に達すると、通常遊技状態へ移行され、大当り図柄Hの停止からは、当該大当り遊技終了後に通常遊技状態が設定される。小当り図柄が停止表示されて、所謂「小当り」になった場合、当該小当り遊技終了後に当該小当り遊技開始前の遊技状態が設定される(即ち、遊技状態は設定変更されない)。
図7に示すように、演出制御基板33、画像制御基板34、ランプ制御基板35の主にコンピュータにより、図示の各手段60〜65が構成されている。
遊技演出制御手段60は、特図判定手段44(大当り判定手段44a、図柄判定手段44b、事前判定手段44c)による判定結果に基づいて、演出手段70に遊技演出を行わせる。尚、演出手段70は、画像表示器16、可動役物17、第1,第2表示器18A,18B、スピーカ37、ランプ38a,38bにより構成されている。
遊技演出制御手段60は、特図表示制御手段45により特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに、当該特図変動時間(変動時間判定手段45aにより決定された特図変動時間)に対応した遊技演出を、図15に示す複数種類の遊技演出(第1遊技演出1,2・・・、第2遊技演出1,2・・・、第3遊技演出1,2・・・、第4遊技演出1,2・・・、第5遊技演出1,2・・・)の中から選択して行わせる。
遊技演出制御手段60において、演出表示制御手段61は、基本的には、画像表示器16の表示領域16aに遊技演出を表示させるが、所定の演出開始条件の成立(具体的には、第5遊技演出が選択されたこと)により、画像表示器16の表示領域16a、第1表示装置18Aの第1表示画面18Aaおよび第2表示装置18Bの第2表示画面18Baに遊技演出を表示させる。
演出表示制御手段61において、演出図柄表示制御手段62(通常遊技演出表示制御手段)は、画像表示器16の表示領域16aに、複数の演出図柄を変動表示させた後に、特図判定手段44(大当り判定手段44a、図柄判定手段44b、事前判定手段44c)による判定結果を示す組み合わせ態様で複数の演出図柄を夫々停止表示(本停止表示)させる。
図16に示すように、具体的に、画像表示器16の表示領域16aに横方向に並設された比較的大きな3つの図柄表示部16bが設定され、これら図柄表示部16bに、(1)3組の演出図柄列が縦スクロールにて変動した後、(2)左側の演出図柄「X」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「Y」が変動停止し、(4)中央の演出図柄「Z」が変動停止し、これら3つの演出停止図柄「XZY」が、特図判定手段44による判定結果を示す組み合わせ態様となる。尚、図16は、通常ゾーン演出における遊技演出を示している。
図17に示すように、各組の演出図柄列は、配列された10の演出図柄「0」〜「9」からなり、演出図柄「0」「2」「4」「6」「8」が青色図柄に属し、演出図柄「1」「3」「5」「9」が赤色図柄に属し、演出図柄「7」が金色図柄に属する。
例えば、大当り判定手段44aにより特別遊技を行うと判定された場合、図柄判定手段44bにより大当り図柄A〜C,Fの何れかが判定された場合(当選時(1) )には、演出停止図柄「XZY」は同一図柄揃い(例えば、「111」や「222」や「777」)になり、大当り図柄D,Gの何れかが判定された場合(当選時(2) )には、演出停止図柄「XZY」は「357」になり、大当り図柄E,Hの何れか又は小当り図柄が判定された場合(当選時(3) )には、演出停止図柄「XZY」は「123」になる。
遊技演出制御手段60(演出表示制御手段61)は、第1又は第2又は第5遊技演出において、演出図柄表示制御手段62(第1特別遊技演出表示制御手段)により複数の演出図柄が本停止表示される前に、大当り期待度(特図判定手段44により特別遊技を行うと判定された可能性)が高いことを示すSPリーチ演出(第1の特別遊技演出)を行わせることが可能であり、第2又は第5遊技演出において、演出図柄表示制御手段62(第1特別遊技演出表示制御手段)により複数の演出図柄が本停止表示される前に、SPリーチ演出よりも大当り期待度が高いことを示すSP・SPリーチ演出(第1の特別遊技演出)を行わせることが可能である。
図18に示すように、第1遊技演出では、具体的に、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「7」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「1」が変動停止し、これら演出図柄「7」「1」が揃わない非リーチ状態になり、発展演出が行われることなく、(4)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)。或いは、(2)左側の演出図柄「7」が変動停止した後、(5)右側の演出図柄「7」が変動停止し、これら演出図柄「7」「7」が揃ってリーチ状態になるが、発展演出が行われることなく、(6)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)、又は、(7)中央の演出図柄「7」が変動停止して、「確変大当り」「通常大当り」の何れかの当選となる。
或いは、(5)右側の演出図柄「7」が変動停止し、リーチ状態になった後、(8)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、(9)発展演出であるSPリーチ演出が行われる。そこで、SPリーチ演出に特有の複数種類の動画の何れかが表示され、その後、SPリーチ演出の終了を以て、(10)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)、又は、(11)中央の演出図柄「7」が変動停止して、「確変大当り」「通常大当り」の何れかの当選となる。
図19に示すように、第2遊技演出では、具体的に、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「7」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「7」が変動停止し、リーチ状態になった後、(7)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、(8)発展演出であるSP・SPリーチ演出が行われる。
或いは、(3)右側の演出図柄「7」が変動停止し、リーチ状態になった後、(4)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、先ず、(5)発展演出であるSPリーチ演出が行われる。そして、SPリーチ演出の終了を以て、(6)中央の演出図柄「6」が変動停止した後、再始動し、(7)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、(8)SP・SPリーチ演出が行われる。SP・SPリーチ演出が行われると、そこで、SP・SPリーチ演出に特有の複数種類の動画の何れかが表示され、その後、SP・SPリーチ演出の終了を以て、(9)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)、又は、(10)中央の演出図柄「7」が変動停止して、「確変大当り」「通常大当り」の何れかの当選となる。
また、遊技演出制御手段60(演出表示制御手段61)は、第3遊技演出において、「突確大当り」を示唆する突確示唆演出を行わせることが可能であり、第4遊技演出において、「潜確大当り」を示唆する潜確示唆演出を行わせることが可能である。
図20に示すように、第3遊技演出では、具体的に、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「3」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「7」が変動停止し、(4)中央の演出図柄「5」が変動停止し、演出図柄「357」が仮停止した後、(5)突確示唆ミッション演出が行われる。その後、(6)その突確示唆ミッションに失敗し(非当選時)、又は、(7)その突確示唆ミッションに成功して、「突確大当り」「突通大当り」(大当り図柄G)の何れかの当選となり、最終的に演出図柄「357」が停止する。
図21に示すように、第4遊技演出では、具体的に、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「1」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「3」が変動停止し、(4)中央の演出図柄「2」が変動停止し、演出図柄「123」が仮停止した後、(5)潜確示唆ミッション演出が行われる。その後、(6)その潜確示唆ミッションに失敗し(非当選時)、又は、(7)その潜確示唆ミッションに成功して、「潜確大当り」「突通大当り」(大当り図柄H)「小当り」の何れかの当選となり、最終的に演出図柄「123」が停止する。
演出図柄表示制御手段62(第2特別遊技演出表示制御手段)は、第5遊技演出において、画像表示器16の表示領域16aの3つの図柄表示部16bに、複数の演出図柄を本停止表示させる前に、特定の組み合わせ態様で複数の演出図柄を仮停止表示させてから、再度複数の演出図柄を変動表示させる擬似連続演出(第2の特別遊技演出)を表示させる。
図22に示すように、第5遊技演出では、具体的に、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「2」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「6」が変動停止し、(4)中央の演出図柄「4」が変動停止する。こうして特定の組み合わせ態様「246」で複数の演出図柄が仮停止すると、それ迄を擬似1回目として、次に擬似2回目となるように、(5)3組の演出図柄列が再変動する。
その後、(2)→(3)→(4)が行われ、特定の組み合わせ態様「246」で複数の演出図柄が仮停止すると、次に擬似3回目となるように、(5)3組の演出図柄列が再変動し、更にその後、(2)→(3)→(4)が行われ、特定の組み合わせ態様「246」で複数の演出図柄が仮停止すると、次に擬似4回目となるように、(5)3組の演出図柄列が再変動する。
擬似2回目又は擬似3回目又は擬似4回目において、(5)3組の演出図柄列が再変動した後、次に複数の演出図柄「246」が仮停止しない場合、(A)図18に示す第1遊技演出と同等の演出が行われ、或いは、(B)図19に示す第2遊技演出と同等の演出が行われ、或いは、(C)図20に示す第3遊技演出と同等の演出が行われ、或いは、(D)図21に示す第4遊技演出と同等の演出が行われる。尚、擬似連続演出と第1〜第4遊技演出の何れかと同等の演出を組合わせた一連の演出が第5遊技演出である。
ここで、演出表示制御手段61において、特別遊技演出表示制御手段63(第2特別遊技演出表示制御手段)は、演出図柄表示制御手段62に属し、第5遊技演出が選択されたこと(所定の演出開始条件の成立)により、画像表示器16の表示領域16aに、通常遊技演出とは異なる特別遊技演出として、擬似連続演出の擬似2回目、更には、擬似3回目、4回目が行われたことを示す演出を、複数の演出図柄が特定の組み合わせ態様「246」で仮停止してから再変動することで以て表示させる。
また、演出表示制御手段61において、特殊遊技演出表示制御手段64は、第5遊技演出が選択されたこと(所定の演出開始条件の成立)により、第1表示装置18Aの第1表示画面18Aaおよび第2表示装置18Bの第2表示画面18Baに、前記特別遊技演出と関連する特殊遊技演出として、擬似連続演出の擬似2回目、更には、擬似3回目、4回目が行われることが確定する演出を表示させる。
ところで、遊技演出制御手段60において、可動役物移動制御手段65は、第1表示装置18Aおよび第2表示装置18Bを、図5に実線で示す退避位置から画像表示器16の表示領域16aの所定領域(その前方に第1,第2表示装置18A,18Bが位置する領域)が視認不能な図5に仮想線で示す(図2に示す)進出位置に、また、図5に仮想線で示す進出位置から図5に実線で示す(前記所定領域が視認可能な)退避位置に移動させるように、役物駆動機構24(電動モータ25)を制御する。
そして、第5遊技演出において、可動役物移動制御手段65は、特別遊技演出表示制御手段63により特別遊技演出(複数の演出図柄の仮停止と再変動)が表示される前に、第1表示装置18Aおよび第2表示装置18Bを退避位置から進出位置に移動させ、特殊遊技演出表示制御手段64は、可動役物移動制御手段65により第1表示装置18Aおよび第2表示装置18Bが進出位置に移動されているときに、第1表示装置18Aの第1表示画面18Aaおよび第2表示装置18Bの第2表示画面18Baに特殊遊技演出を表示させる。
その後、可動役物移動制御手段65が、進出位置に移動させた第1表示装置18Aおよび第2表示装置18Bを、特殊遊技演出表示制御手段64により特殊遊技演出が表示されてから、退避位置に移動させ、特別遊技演出表示制御手段63が、可動役物移動制御手段65により進出位置に移動された第1表示装置18Aおよび第2表示装置18Bが退避位置に移動されているときに、特別遊技演出(複数の演出図柄の仮停止と再変動)を表示させる。
図23に示すように、具体的には、3組の演出図柄列が変動し、可動役物17の第1,第2役物部材21,22が退避位置にある状態、即ち第1,第2表示装置18A,18Bが退避位置にある状態で、先ず、(1)左側の演出図柄「2」が変動停止し、(2)右側の演出図柄「6」が変動停止する。次に、(3)第1,第2役物部材21,22が第1,第2表示装置18A,18Bと共に退避位置から進出位置に移動して合体し、その合体した第1,第2表示装置18A,18Bの第1,第2表示画面18Aa,18Baに特殊遊技演出として「Next」が表示される。
次に、第1,第2表示装置18A,18Bが合体した状態で、中央の演出図柄「4」が変動停止して、特定の組み合わせ態様「246」で複数の演出図柄が仮停止するが、その中央の演出図柄「4」は第1,第2表示装置18A,18Bにより未だ視認不能な状態にある。その後、(4)第1,第2役物部材21,22が第1,第2表示装置18A,18Bと共に進出位置から退避位置に分離して移動して、特定の組み合わせ態様「246」が完全に表示され、次に、(5)3組の演出図柄列が再変動する。
擬似連続演出の擬似1回目から擬似2回目へ移行する際に、上記(1)〜(5)が順次行われるが、擬似連続演出の擬似2回目から擬似3回目へ移行する際と、擬似3回目から擬似4回目へ移行する際にも同様に、上記(1)〜(5)が順次行われる。
ここで、上記(1)〜(5)を含む動作タイミングは、図24にタイムチャートで示す通りであり、即ち、画像表示器16に特別遊技演出を表示させる前に、第1,第2表示装置18A,18Bを進出位置に移動させ、その進出位置に移動させている第1,第2表示装置18A,18Bに特殊遊技演出「Next」を表示させ、その後、第1,第2表示装置18A,18Bを退避位置に移動させて、画像表示器16に特別遊技演出として複数の演出図柄の仮停止「246」と再変動を表示させる。
ここで、第1,第2表示装置18A,18Bを進出位置に移動させた後、退避位置に移動させる迄の間(進出位置から退避位置への移動中を含む)に、画像表示器16に特別遊技演出である仮停止「246」の表示を開始させ、その特別遊技演出(仮停止「246」)を、第1,第2表示装置18A,18Bが退避位置に移動した後も表示させるようにしてもよい。或いは、特別遊技演出である仮停止「246」の表示を、第1,第2表示装置18A,18Bを退避位置に移動させるのと同時ではなくて、第1,第2表示装置18A,18Bを退避位置に移動させた後から行わせてもよい。
また、遊技演出制御手段60(演出表示制御手段61)は、事前判定手段44cによる判定結果に基づいて、特図表示制御手段45による1又は複数回(1〜4回の何れか)の特別図柄の変動表示、即ち演出図柄表示制御手段62による1又は複数回(1〜4回の何れか)の演出図柄の変動表示にわたって、通常ゾーン演出とは異なる第1,第2特殊ゾーン演出の何れかを行わせることが可能である。
図25に示すように、第1特殊ゾーン演出は、具体的に、図16に示す通常ゾーン演出の動画を含む背景画面(例えば、昼の背景)を、第1特殊ゾーン演出専用の動画を含む背景画面(例えば、夕方の背景)に変更したものであり、図26に示すように、第2特殊ゾーン演出は、具体的に、第2特殊ゾーン演出専用の動画を含む背景画面(例えば、夜の背景)に変更したものである。
尚、図15に示す複数種類の遊技演出は、通常ゾーン演出/第1特殊ゾーン演出/第2特殊ゾーン演出に夫々個別に設定されており、つまり、通常ゾーン演出/第1特殊ゾーン演出/第2特殊ゾーン演出の各々において、特有の第1〜第5遊技演出の何れかが行われる。但し、遊技演出の一部(例えば、SPリーチ演出やSP・SPリーチ演出)は、通常ゾーン演出/第1特殊ゾーン演出/第2特殊ゾーン演出に共通の演出としてもよい。
遊技演出制御手段60(演出表示制御手段61)は、第1特殊ゾーン演出を行うか否かを、また、第2特殊ゾーン演出を行うか否かを判定し、この場合、図27に示すように、第1,第2特殊ゾーン演出の実行率は、事前判定手段44cによる判定結果に基づいて、当選時(1) には第1テーブルにより規定され、当選時(2) には第2テーブルにより規定され、当選時(3) には第3テーブルにより規定される。
また、第1,第2特殊ゾーン演出の実行率は、事前判定手段44cによる判定結果に基づいて、特別遊技を行わないと判定されたが、大当り期待度が比較的高くなる判定が行われた場合の非当選時(1) には第4テーブルにより規定され、大当り期待度が比較的低くなる判定が行われた場合の非当選時(2) には第5テーブルにより規定される。尚、当選時(1)(2)(3) については前述通りである。
図27から判るように、第1,第2特殊ゾーン演出の何れかが行われた場合の大当り期待度は、通常ゾーン演出が行われた場合の大当り期待度よりも高くなり、また、第2特殊ゾーン演出が行われた場合の大当り期待度は、第1特殊ゾーン演出が行われた場合の大当り期待度よりも高くなる。
次に、図7に示す各手段40〜47,50〜57,59,60〜65の機能を達成するために、制御装置30(遊技制御基板31、演出制御基板33、図柄制御基板34、ランプ制御基板35の各コンピュータ)が実行する主要な処理についてフローチャートに基づいて説明する。
図28に示すように、遊技制御基板31のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理において、乱数更新処理(S1)、スイッチ処理(S2)、図柄処理(S3)、電動役物処理(S4)、賞球処理(S5)、出力処理(S6)が順次実行される。
図29に示すように、S2の始動口SW処理では、第1始動口SW10aがオンの場合(S11;Yes )、第1特図保留数U1が4未満の場合に(S12;Yes )、第1特図保留数U1がU1+1に加算され(S13)、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値(第1特図判定情報)が取得・格納され(S14)、次に、事前判定処理(S15)が実行され、第1特図保留数増加コマンドがセットされる(S16)。
第2始動口SW11cがオンの場合(S17;Yes )、第2特図保留数U2が4未満の場合に(S18;Yes )、第2特図保留数U2がU2+1に加算され(S19)、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値(第2特図判定情報)が取得・格納され(S20)、次に、事前判定処理(S21)が実行され、第2特図保留数増加コマンドがセットされる(S22)。
S15、S21の事前判定処理では、基本的に、次に説明するS3の特別図柄処理のS38とS39と同等の処理が行われ、S16、S22では、S15、S21の事前判定処理の判定結果に関する情報を含む特図保留数増加コマンドがセットされる。S16、S22でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、S6の出力処理により演出制御基板23に送信される。
図30に示すように、S3の特別図柄処理では、特別遊技フラグ(大当り遊技フラグや小当り遊技フラグ)がONか否か判定され(S31)、S31の判定がNoの場合、つまり大当り遊技や小当り遊技が実行中でない場合、特別図柄が変動中か否か判定され(S32)、S32の判定がYes の場合、S42へ移行する。
S32の判定がNoの場合、第2特図保留数U2が1以上か否か判定され(S33)、S33の判定がYes の場合、第2特図保留数U2がU2−1に減算される(S34)。S33の判定がNoの場合、第1特図保留数U1が1以上か否か判定され(S35)、S35の判定がYes の場合、第1特図保留数U1がU1−1に減算される(S36)。S35の判定がNoの場合、客待ち設定処理(S46)が実行される。S34又はS36の実行後、客待ちフラグがOFFにされ(S37)、大当り判定処理(S38)が実行され、続いて、変動パターン選択処理(S39)が実行される。
図31に示すように、S38の大当り判定処理では、先ず、大当り判定値処理(S51)が実行され、ここで、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報のうち消化優先順位が最も高い特図判定情報の大当り判定値が、図8を用いて説明したように、大当り特定値か否か判定されることで、大当りか否か判定される(S52) 。S52の判定がYes の場合、図柄判定値処理(S53)が実行され、ここで、当該特図判定情報の図柄判定値に基づいて、図9を用いて説明したように、判定図柄として大当り図柄が複数種類の大当り図柄の中から選択設定される(S54)。
S52の判定がNoの場合、前記大当り判定値が、図8を用いて説明したように、小当り特定値か否か判定されることで、小当りか否か判定される(S55)。S55の判定がYes の場合、判定図柄として小当り図柄が設定され(S56)、S55の判定がNoの場合、判定図柄としてハズレ図柄が設定される(S57)。尚、この大当り判定処理に供された特図判定情報は、特図保留記憶手段42から消去(消化)される。
図30に示すように、S38の大当り判定処理の実行後、S39の変動パターン選択処理では、S38(S54又はS56又はS57)で設定された図柄、及び、S52において大当りか否かの判定に供された大当り判定値と組のリーチ判定値、変動パターン判定値等に基づいて、図10を用いて説明したように、変動パターン(特図変動時間)が選択設定される。その後、第1又は第2特別図柄が変動開始され(S40)、S38で設定された判定図柄とS39で設定された変動パターン(特図変動時間)の情報を含む特図変動開始コマンドがセットされる(S41)。
次に、S39で設定された特図変動時間が経過した場合(S42;Yes )、第1又は第2特別図柄が変動停止され(S43)、ここで、S38で設定された図柄が第1又は第2特図表示器19a又は19bに表示される。続いて、特図変動停止コマンドがセットされ(S44)、停止中処理(S45)が実行される。尚、S45の停止中処理では、遊技状態に関する処理が実行される。
その後、S4の大入賞口処理において、特別遊技フラグがONの場合、図11を用いて説明したように、大当りの場合には、大当り図柄の種類に応じて、16R長期開放、8 R長期開放、8 R短期開放の何れかの開閉パターンにて大入賞口13aを開放する大当り遊技が実行され、小当りの場合には、8 R短期開放の開閉パターンにて大入賞口13aを開放する小当り遊技が実行される。尚、大当り遊技終了後に、大当り図柄の種類に応じた遊技状態を設定する遊技状態設定処理が実行される。
図32に示すように、演出制御基板33のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理において、コマンド受信処理(S101)、演出ボタン処理(S102)、コマンド送信処理(S103)が順次実行される。
図33に示すように、S101のコマンド受信処理では、保留数増加コマンドを受信か否か判定され(S111)、S111の判定がYes の場合、保留数加算処理(S112)が実行され、続いて、保留数増加コマンドがセットされ(S113)、その後、保留数加算時先読み関連処理(S114)が実行される。S113でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、S103のコマンド送信処理により画像制御基板24、ランプ制御基板25に送信される。
図34に示すように、S114の保留数加算時先読み関連処理では、先ず、第1,第2特殊ゾーン演出が実行中でない或いは実行予定でないか否か、つまり、第1,第2特殊ゾーン演出フラグF1,F2=0か否か判定される(S131)。S131の判定がYes の場合、受信した保留数増加コマンドが解析され(S132)、その解析情報に基づいて、図27を用いて説明したように、特殊ゾーン演出の実行有無が判定される(S133)。
その結果、第1特殊ゾーン演出を実行と判定された場合(S134;Yes )、第1特殊ゾーン演出フラグF1に1がセットされ(S135)、また、第2特殊ゾーン演出を実行と判定された場合(S136;Yes )、第2特殊ゾーン演出フラグF2に1がセットされる(S137)。S135又はS137の実行後、特殊ゾーン演出の開始タイミングが設定される(S138)。
図33に示すように、S111の判定がNoの場合、或いはS114の実行後、特図変動開始コマンドを受信か否か判定され(S115)、S115の判定がYes の場合、遊技演出選択処理(S116)が実行される。図35に示すように、S116の遊技演出選択処理では、受信した特図変動開始コマンドが解析され(S141)、設定されている演出モード(通常演出モード、時短演出モード、確変演出モード、突確示唆演出モード、潜確示唆演出モードの何れか)が参照され(S142)、保留数減算処理が実行される(S143)。
次に、通常遊技状態又は潜確遊技状態か否か判定される(S144)。S144の判定がYes の場合、第1特殊ゾーン演出フラグF1=1か否か判定され(S145)、S145の判定がNoの場合、第2特殊ゾーン演出フラグF2=1か否か判定される(S146)。S145の判定がYes の場合、第1特殊ゾーン演出の実行期間か否か判定され(S147)、S147の判定がYes の場合、受信した特図変動開始コマンドの解析情報に基づいて、図25等を用いて説明したように、第1特殊ゾーン演出用の複数種類の遊技演出の何れか1つが選択される(S148)。
S146の判定がYes の場合、第2特殊ゾーン演出の実行期間か否か判定され(S149)、S149の判定がYes の場合、受信した特図変動開始コマンドの解析情報に基づいて、図26等を用いて説明したように、第2特殊ゾーン演出用の複数種類の遊技演出の何れか1つが選択される(S150)。S144又はS146又はS147又はS149の判定がNoの場合、受信した特図変動開始コマンドの解析情報に基づいて、図16等を用いて説明したように、通常ゾーン演出用の複数種類の遊技演出の何れか1つが選択される(S151)。S148又はS150又はS151の実行後、そこで選択された遊技演出の情報を含む遊技演出開始コマンドがセットされる(S152)。
図33に示すように、S115の判定がNoの場合、或いはS166の実行後、特図変動停止コマンドを受信か否か判定され(S117)、S117の判定がYes の場合、遊技演出終了中処理(S118)が実行される。図36に示すように、S119の遊技演出終了中処理では、受信した特図変動停止コマンドが解析され(S161)、S142と同様、設定されている演出モードが参照される(S162)。次に、当り(大当り/小当り)か否か判定され(S163)、S163の判定がYes の場合、演出モード処理(S164)が実行される。
S164の演出モード処理では、大当り図柄A〜Cの何れかにより「確変大当り」となった場合、確変演出モードが設定され、大当り図柄Fにより「通常大当り」となった場合、時短演出モードが設定され、大当り図柄D(E)により「突確大当り」となった場合、及び大当り図柄Gにより「突通大当り」となった場合、突確示唆演出モードが設定され、大当り図柄Eにより「潜確大当り」となった場合、及び大当り図柄Hにより「突通大当り」となった場合、及び「小当り」となった場合、潜確示唆演出モードが設定される。
更に、通常演出モード以外の演出モードが設定された場合には、モード継続回数Mが設定される。具体的に、確変演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに10000 がセットされ、時短演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに50がセットされ、突確示唆演出モードが設定され場合、及び潜確示唆演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに10000 又は50がセットされる。
S163の判定がNoの場合、通常演出モードか否か判定され(S165)、S165の判定がNoの場合、モード継続回数MがM−1に減算される(S166)。次に、モード継続回数M=0か否か判定され(S167)、S167の判定がYes の場合、通常演出モードが設定される(S168)。S164又はS168の実行後、或いはS165の判定がYes 又はS167の判定がNoの場合、遊技演出終了時先読み関連処理(S169)が実行され、その後、遊技演出終了コマンドがセットされる(S170)。S169の遊技演出終了時先読み関連処理では、特殊ゾーン演出の終了時にF1,F2に0がセットされる。
図33に示すように、S117の判定がNoの場合、又は、S118の実行後、オープニングコマンドを受信した場合(S119;Yes )、当り演出選択処理(S120)が実行され、エンディングコマンドを受信した場合(S121;Yes )、エンディング演出選択処理(S122)が実行され、最後に、客待ちコマンド処理(S123)が実行される。
一方、画像表示制御基板34のコンピュータが実行する処理では、S152でセットされた遊技演出開始コマンドを受信した場合、その遊技演出開始コマンドの解析結果に基づいて、通常ゾーン演出用の第1〜第5遊技演出の何れか、又は、第1特殊ゾーン演出用の第1〜第5遊技演出の何れか、又は、第2特殊ゾーン演出用の第1〜第5遊技演出の何れかを、画像表示器16に表示させ、それに応じた音声をスピーカ37から出力させる。
特に、第5遊技演出においては、擬似2〜4回の何れかの擬似連続演出を表示させ、その際、擬似1回目から擬似2回目に移行させる場合、更に、擬似2回目から擬似3回目に移行させる場合、擬似3 回目から擬似4 回目に移行させる場合に、夫々、複数の演出図柄を特定の組み合わせ態様「246」で仮停止表示させた後に再始動表示させる。
また、ランプ制御基板35のコンピュータが実行する処理では、S152でセットされた遊技演出開始コマンドを受信した場合、その遊技演出開始コマンドの解析結果に基づいて、光をランプ38a,38bから出力させ、場合により、画像表示制御基板34のコンピュータにより表示される遊技演出や出力される音声に応じた光を出力させる。
特に、第5遊技演出においては、画像表示制御基板34のコンピュータにより擬似2〜4回の何れかの擬似連続演出が表示される際、擬似1回目から擬似2回目に移行される場合、更に、擬似2回目から擬似3回目に移行される場合、擬似3 回目から擬似4 回目に移行される場合に、夫々、可動役物17を作動させて、第1,第2表示装置18A,18Bを退避位置から進出位置に移動させて合体させ、これら第1,第2表示装置18A,18Bに「Next」を表示させて、その後、第1,第2表示装置18A,18Bを進出位置から退避位置に移動させて、画像表示制御基板34のコンピュータにより複数の演出図柄が特定の組み合わせ態様「246」で仮停止表示され再始動表示されることになる。
以上説明したパチンコ遊技機1の作用・効果について説明する。
遊技者は、通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されているときには、発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物15の左側を落下するように、遊技球を発射させる所謂左打ちにより遊技を行い、時短遊技状態又は確変遊技状態が設定されているとき、或いは大当り遊技が行われているときには、発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物15の右側を落下するように、遊技球を発射させる所謂右打ちにより遊技を行う。
左打ちにより第1始動口10を狙うことができ、第1特図保留数が4未満のときに、遊技球が第1始動口10に入賞すると、第1特図判定情報が取得され特図保留記憶手段42に記憶され、特図保留記憶手段42に記憶された第1特図判定情報は第1特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。
右打ちにより開放した第2始動口11aを狙うことができ、第2特図保留数が4未満のときに、遊技球が第2始動口11aに入賞すると、第2特図判定情報が取得され特図保留記憶手段42に記憶され、特図保留記憶手段42に記憶された第2特図判定情報は第2特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。
右打ちによりゲート12を狙うことができ、普図保留数が4未満のときに、遊技球がゲート12を通過すると、普図判定情報が取得され普図保留記憶手段52に記憶され、普図保留記憶手段52に記憶された普図判定情報は、普通図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。ここで先ず、普図判定情報の消化により当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、普図表示器19cに当り図柄が変動停止後、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されている場合には、右打ちを行っても第1始動口10への遊技球の入賞を殆ど期待できないうえ、第2始動口作動モードとして低作動モードが設定され、第2始動口11aへの遊技球の入賞も殆ど期待できないため、左打ちにより所有の遊技球の数を減らしながら遊技を行うことになる。時短遊技状態又は確変遊技状態が設定されている場合には、第2始動口作動モードとして高作動モードが設定され、右打ちを行って第2始動口11aへの比較的多くの遊技球の入賞を期待できるため、右打ちにより所有の遊技球の数を略維持して遊技を行うことができる。
特図保留記憶手段42に記憶された特図判定情報は特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)されるが、その際、特図保留記憶手段42に複数の特図判定情報が記憶されている場合には、それら複数の特図判定情報は取得された順番で消化され、但し、第1,第2特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第2特図判定情報が第1特図判定情報よりも優先消化される。そして、この特図判定情報の消化により大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、特図表示器19a,19bcに大当り図柄が変動停止後、大入賞口13aが開放する大当り遊技が発生する。
大当り遊技が発生すると、変動停止した大当り図柄の種類によって、当該大当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンとして、16R長期開放、8 R長期開放、8 R短期開放の何れかが選択実行される。右打ちを行うことにより、16R長期開放では、例えば約2000個の遊技球を獲得でき、8 R長期開放では、例えば約1000個の遊技球を獲得できる。但し、8R短期開放では、遊技者が右打ちを行なっても、遊技球を実質獲得できない。
ところで、特図判定手段44(大当り判定手段44a、図柄判定手段44b)による判定結果に基づいて、特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示された後に当該判定結果を示す判定図柄が停止表示されるが、特別図柄が変動表示されているとき、遊技演出制御手段60により大当り期待度を示唆する遊技演出が画像表示器16での表示を主体に行われるため、この遊技演出により、遊技性、並びに遊技興趣が高められ、更に、事前判定手段44cによる判定結果に基づいて、大当り期待度を示唆する所謂先読み演出が行われ得るため、この先読み演出により、遊技性、並びに遊技興趣が一層高められる。
特に、第5遊技演出において、擬似連続演出が行われた場合、その後にSPリーチ演出やSP・SPリーチ演出等へ発展する可能性が大きくなることからも、大当り期待度を高くすることができる。ここで、擬似連続演出の擬似1回目から擬似2回目へ移行する際、また、擬似連続演出の擬似2回目から擬似3回目へ移行する際、擬似3回目から擬似4回目へ移行する際に、画像表示器16に、特別遊技演出として、複数の演出図柄の仮停止と再変動を表示させる。
その際、先ず、第1,第2表示装置18A,18Bを画像表示器16の所定領域が視認不能な進出位置に移動させ、このとき、第1,第2表示装置18A,18Bに、特別遊技演出と関連する特殊遊技演出として、「Next」を表示させ、その後、画像表示器16に特別遊技演出(複数の演出図柄の仮停止と再変動)を表示させる。
つまり、画像表示器16に特別遊技演出(複数の演出図柄の仮停止と再変動)を表示させる際、通常は退避位置にある第1,第2表示装置18A,18Bを進出位置に移動させ且つ合体させ、この第1,第2表示装置18A,18Bに特殊遊技演出(「Next」)を表示させることで、迫力ある演出斬新な遊技演出の表示を実現し、その遊技演出の表示による演出性能を高めることができ、演出効果を大幅に高めることができる。
尚、前記実施例を次のように変更してもよい。
(1)前記特別遊技演出を、第1又は第2遊技演出において行われるSPリーチ演出又はSP・SPリーチ演出とし、このSPリーチ演出又はSP・SPリーチ演出が画像表示器16に表示される前に、第1,第2表示装置18A,18Bを退避位置から進出位置に移動させ、このとき、第1,第2表示装置18A,18Bに特殊遊技演出として「SP」又は「SP・SP」等を表示させてもよい。
この場合の動作タイミングを詳しく説明すると、例えば、図37にタイムチャートで示すように、複数の演出図柄が変動開始後、左図柄、右図柄が停止し、リーチ状態になると、次に、第1,第2表示装置18A,18Bが退避位置から進出位置へ移動され、この第1,第2表示装置18A,18Bに「SP」又は「SP・SP」が表示される。その後、第1,第2表示装置18A,18Bが進出位置から退避位置へ移動され、そのときから、SPリーチ演出又はSP・SPリーチ演出が開始される。
(2)前記特別遊技演出を、第3又は第4遊技演出において行われる突確示唆演出又は潜確示唆演出とし、この突確示唆演出又は潜確示唆演出が画像表示器16に表示される前に、第1,第2表示装置18A,18Bを退避位置から進出位置に移動させ、このとき、第1,第2表示装置18A,18Bに特殊遊技演出として「突確チャンス」又は「潜確チャンス」等を表示させてもよい。
この場合の動作タイミングを詳しく説明すると、例えば、図38にタイムチャートで示すように、複数の演出図柄が変動開始後、左図柄、右図柄、中図柄が停止し、「357」又は「123」が仮停止すると、次に、第1,第2表示装置18A,18Bが退避位置から進出位置へ移動され、この第1,第2表示装置18A,18Bに「突確チャンス」又は「潜確チャンス」が表示される。その後、第1,第2表示装置18A,18Bが進出位置から退避位置へ移動され、そのときから、突確示唆演出又は潜確示唆演出が開始される。
(3)可動役物17において、役物部材21,22(つまり、第1,第2表示装置18A,18B)を独立に移動可能にして、役物部材21,22の一方のみを進出位置に移動させ得るようにしてもよい。
(4)その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施可能であり、また、本発明については種々のパチンコ遊技機に採用可能である。