図1、図2に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技ホールの島構造に取付けられる外枠(図示略)に開閉枠2(内枠2)が開閉自在に装着され、開閉枠2に開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着されている。開閉枠2の左端部に開閉扉3の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部には、開閉扉3を開閉枠2に施錠するキーシリンダ3cが装着されている。開閉枠2に遊技盤4が装着され、遊技盤4とその前側の透明板3bとの間に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、この遊技領域4aが開閉扉3により開閉される。
開閉扉3には、窓3aの下側に遊技球を貯留する貯留皿5が設けられ、その貯留皿5に演出ボタンSW6(「SW」はスイッチを意味する)が装着され、貯留皿5の右下側に発射ハンドル7が装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、貯留皿5から発射位置に導入された遊技球が発射され、貯留皿5に複数の遊技球が貯留されている場合には、複数の遊技球が約0.6 秒間隔で連続発射される。発射された遊技球はガイドレール8で案内され遊技領域4aの上部に導入される。
図2、図3に示すように、遊技領域4aには、多数の障害釘(図示略)の他、第1始動口10、開閉式の第2始動口11aを有する始動口装置11、1対のゲート12、開閉式の大入賞口13aを有する大入賞口装置13、複数の一般入賞口14が、夫々遊技球が通過(入賞)可能に図示の配置で設けられている。第1始動口10、1対のゲート12、複数の一般入賞口14には、夫々、そこに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW10a、1対のゲートSW12a、複数の一般入賞口SW14aが付設されている。
始動口装置11は、第2始動口11a、第2始動口11aを開閉する開閉部材11b、第2始動口11aに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW11c、開閉部材11bを開閉駆動する第2始動口SOL11d(「SOL」はソレノイドアクチュエータを意味する)を有し、第2始動口11aは、通常は遊技球が入賞不可能な閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに作動し得る。
大入賞口装置13は、大入賞口13a、大入賞口13aを開閉する開閉部材13b、大入賞口13aに入賞した遊技球を検出する大入賞口SW13c、開閉部材13bを開閉駆動する大入賞口SOL13dを有し、大入賞口13aは、通常は遊技球が入賞不可能な閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに作動し得る。
遊技球が入賞口10,11a,13a,14に入賞した場合、遊技球1個の入賞につき入賞口10,11a,13a,14毎に設定された数(数個〜10数個)の遊技球が賞球として貯留皿5に払出される。遊技球が始動口10,11aに入賞した場合に大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、大入賞口13aが開放する大当り遊技が発生する。遊技球がゲート12を通過した場合に当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
遊技盤4にはセンタ役物15が取付けられ、このセンタ役物15に遊技演出用の画像表示器16及び可動役物17が装備されている。尚、画像表示器16が所定の演出表示手段に相当する。センタ役物15は、その枠体15aが遊技盤4に比較的大きく形成されたセンタ開口部(図示略)に嵌合装着され、その枠体15aの下部には遊技球が転動するステージ15bが形成されている。
画像表示器16は、画面をパチンコ遊技機1の前側からセンタ役物15の枠体15aの内側を通して視認可能に配置され、この画像表示器16に、大当り抽選に基づいて大当り期待度を示唆する遊技演出等の演出画像(動画)が表示される。可動役物17は、画像表示器16に表示される特定の遊技演出の一環として作動して、役物部材17aを画像表示器4の画面前側において遊技盤4の盤面と平行な方向へ移動させる。
遊技盤4の右下部に遊技表示盤19が設けられ、この遊技表示盤19は、第1特図表示器19a、第2特図表示器19b、普図表示器19c、第1特図保留ランプ19d、第2特図保留ランプ19e、普図保留ランプ19fを備えている。
第1特図表示器19aには第1特別図柄が変動可能に表示され、第1特図保留ランプ19dには第1特図保留数が表示され、その第1特図保留数は4未満の場合に第1始動口10に遊技球が入賞する毎に1加算される。第2特図表示器19bには第2特別図柄が変動可能に表示され、第2特図保留ランプ19eには第2特図保留数が表示され、その第2特図保留数は4未満の場合に第2始動口11aに遊技球が入賞する毎に1加算される。
第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1特図保留数が1以上の場合、第2特図保留数が0の場合には、第1特図保留数が1減算されて第1特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第2特図保留数が1以上の場合、第1特図保留数に関わらず、第2特図保留数が1減算されて第2特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。
普図表示器19cには普通図柄が変動可能に表示され、普図保留ランプ19fには普図保留数が表示され、その普図保留数は4未満の場合にゲート12に遊技球が入賞する毎に1加算される。普通図柄が変動停止状態で、普図保留数が1以上の場合、普図保留数が1減算されて普通図柄が変動開始され、その後の停止図柄で当り抽選の結果が表示される。
次に、パチンコ遊技機1の制御系について説明する。
図3に示すように、制御装置20は、遊技制御基板21、払出制御基板22、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25を備え、これら制御基板21〜25に夫々CPUとROMとRAMを含むコンピュータを備えて構成され、演出制御基板23は更にRTC(「RTC」はリアルタイムクロックを意味する)を備えている。
遊技制御基板21のコンピュータは、第1,第2始動口SW10a,11c、1対のゲートSW12a、大入賞口SW13c、複数の一般入賞口SW14aからの信号、払出制御基板22からの制御情報を受けて、第2始動口SOL11d、大入賞口SOL13d、図柄表示器19a〜19c、図柄保留ランプ19d〜19fを制御し、払出制御基板22、演出制御基板23に制御情報を出力する。
払出制御基板22のコンピュータは、遊技制御基板21からの制御情報、払出球検出SW26b、球有り検出SW26c、満タン検出SW26dからの信号を受けて、払出モータ26aを制御し、遊技制御基板21に制御情報を出力する。演出制御基板23のコンピュータは、遊技制御基板21、画像制御基板24、ランプ制御基板25からの制御情報、演出ボタンSW6からの信号を受けて、画像制御基板24、ランプ制御基板25に制御情報を出力する。
画像制御基板24のコンピュータは、演出制御基板23からの制御情報を受けて、遊技演出用の画像表示器16、スピーカ27を制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。ランプ制御基板25のコンピュータは、可動役物17のSW(図示略)からの信号、演出制御基板23からの制御情報を受けて、遊技演出用の枠ランプ28a、盤ランプ28b、可動役物17を制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。
図4に示すように、遊技制御基板21の主にコンピュータにより、図示の各手段30〜37,40〜47,50が構成されている。
特図カウンタ手段30は、16ビット構成の所謂ハード乱数である大当り判定値を、設定範囲(0 〜65535 )内で微小時間(0.1 μs )毎に順次更新し、また、8 ビット構成の所謂ソフト乱数である特図判定値を、設定範囲(0 〜199 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新する。更に、ソフト乱数であるリーチ判定値と変動パターン判定値を、夫々設定範囲内で微小時間毎に順次更新する。
特図取得手段31は、遊技球が第1始動口10に入賞したときに第1特図保留数が4未満の場合に特図始動条件が成立して、特図カウンタ手段30により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、1組の第1特図判定情報として取得する。また、遊技球が第2始動口11aに入賞したときに第2特図保留数が4未満の場合に特図始動条件が成立して、特図カウンタ手段30により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、1組の第2特図判定情報として取得する。この特図取得手段31により取得された特図判定情報が特図保留記憶手段32に一旦記憶(保留)される。
特図保留消化手段33は、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報を、特図表示器19a,19bでの特別図柄の変動開始毎に順次1ずつ特図判定手段34(大当り判定手段34a、図柄判定手段34b)による判定に供して特図保留記憶手段32から消去(保留消化)する。その際、特図保留記憶手段32に複数の特図判定情報が記憶されている場合、それら複数の特図判定情報を特図保留記憶手段32に記憶された順番(即ち、特図取得手段31により取得された順番)で消化し、但し、第1,第2特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第2特図判定情報を第1特図判定情報よりも優先して消化する。
特図判定手段34においては、特図始動条件の成立により、特図取得手段31により取得された(特図保留記憶手段32に記憶された)特図判定情報に基づいて、詳しくは、特別図柄が変動表示される際、当該特別図柄の変動表示に係る特図判定情報、つまり特図保留消化手段33により消化された特図判定情報に基づいて、大当り判定手段34aが、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定し、大当り判定手段34aにより特別遊技を行うと判定された場合、図柄判定手段34bが、当該特別遊技中の大入賞口13aの開閉パターン、つまり有利度合いの異なる複数の有利特別遊技の何れを行うかを判定すると共に、当該特別遊技終了後の遊技状態を判定する。
具体的に、先ず、大当り判定手段34aが、特図判定情報の大当り判定値に基づいて、特別遊技である大当り遊技を行うか否かを、また、大当り遊技と部類が異なる特別遊技である小当り遊技を行うか否かを判定する。この場合、図5に示すように、大当り判定テーブルとして低確テーブルと高確テーブルの何れかを用いて判定する。
低確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約1/320 の割合で大当り特定値(3,247 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、高確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約10/320の割合で大当り特定値(3,7 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、低確テーブルと高確テーブルの何れを用いる場合でも、大当り判定値が約3/320 の割合で小当り特定値(4,44・・・)の何れかと一致する場合に、小当り遊技を行うと判定する。
大当り遊技を行うと判定した場合には、次に、図柄判定手段34bが、当該特図判定情報の特図判定値に基づいて、複数種類の大当り図柄(図6に示す8種類の大当り図柄A〜H)の何れか1つを選択する。ここで、その特図判定値が第1特図判定情報である場合は、図6に示す第1図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行い、第2特図判定情報である場合は、図6に示す第2図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行う。そして、選択された大当り図柄によって、当該特別遊技中の大入賞口13aの開閉パターン、及び当該特別遊技終了後の遊技状態が決定される。
特図表示制御手段35は、特図判定手段34(大当り判定手段34a、図柄判定手段34b)による判定結果に基づいて、特図保留消化手段33により第1特図判定情報が消化されたことを契機に、第1特図表示器19aに第1特別図柄を変動表示させてから当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させ、特図保留消化手段33により第2特図判定情報が消化されたことを契機に、第2特図表示器19bに第2特別図柄を変動表示させてから当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。
大当り判定手段34aにより大当り遊技を行うと判定された場合には、図柄判定手段34bにより選択された大当り図柄A〜Hの何れか1つを停止表示させ、小当り遊技を行うと判定された場合には、小当り図柄を停止表示させ、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄を停止表示させる。
特図表示制御手段35において、変動時間判定手段35aは、大当り判定手段34a、図柄判定手段34bによる判定結果に基づいて選択された図柄(大当り図柄A〜H、小当り図柄、ハズレ図柄の何れか)、及び当該特図判定情報のリーチ判定値と変動パターン判定値、その他に第1,第2特図保留数等に基づいて、特図表示制御手段35が特別図柄を変動表示させる特図変動時間を判定し、そこで、図7に示す図柄変動時間1,2・・・の何れかを選択する。
ところで、特図表示制御手段35により特別図柄が変動表示されているときに特図始動条件が成立することにより、特図取得手段31により取得された特図判定情報が特図保留記憶手段32に記憶される。この特図保留記憶手段32が、第1,第2特図判定情報を夫々最大で所定数(4)記憶可能な判定情報記憶手段に相当する。但し、特図表示制御手段35により特別図柄が変動表示されていないときに特図始動条件が成立することにより、特図取得手段31により取得された特図判定情報も、直ちに大当り判定手段34a、図柄判定手段34bによる判定に供する場合でも特図保留記憶手段32に一時記憶される。
ここで、特図判定手段34において、事前判定手段34cは、特図保留記憶手段32に記憶されている判定情報(即ち、後に特図保留消化手段33により消化される特図判定情報)に基づいて、具体的には、特図取得手段31により特図判定情報が取得された際に、大当り判定手段34a、図柄判定手段34b、変動時間判定手段35aによる前記判定と同等の判定(即ち、特別遊技を行うか否かの判定、大当り図柄A〜H、小当り図柄、ハズレ図柄の判定、特図変動時間の判定)を事前に行うことが可能である。
特別遊技実行手段36は、大当り判定手段34aにより特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行うと判定された場合、特図表示制御手段35により、当該判定結果を示す判定図柄、つまり図柄判定手段34bにより選択された判定図柄(大当り図柄、小当り図柄)が停止表示された後、その判定図柄に応じた開閉パターンで大入賞口13aを開閉させる遊技者に有利な特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行う。
図8に示すように、大当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄の種類に応じて図示のように設定され、小当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄D,E,G,Hに対応する開閉パターンと同様に設定される。
具体的に、16R(ラウンド)長期開放では、大入賞口13aが16Rに亙って開閉され、各ラウンドは、大入賞口13aを開放して開始後、大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞する、或いは例えば30秒経過するR終了条件が成立すると、大入賞口13aを閉塞して終了する。8 R長期開放では、大入賞口13aが8 Rに亙って開閉され、各ラウンドは開始後、16R長期開放と同様のR終了条件が成立すると終了する。8 R短期開放では、大入賞口13aが8 Rに亙って開閉され、各ラウンドは開始後、大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞する、或いは例えば0.1 秒経過するR終了条件が成立すると終了する。
確率状態制御手段37は、特図判定手段34(大当り判定手段34a)により特別遊技(大当り遊技)を行うと判定される確率が、図5に示す低確テーブルを用いて所定の確率である低確率(約1/320 )に設定される低確率状態または図5に示す高確テーブルを用いて前記所定の確率よりも高確率(約10/320)に設定される高確率状態で遊技を制御する。
一方、普図カウンタ手段40は、8 ビット構成のソフト乱数である当り判定値を、設定範囲(0 〜199 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新し、また、8 ビット構成の所謂ソフト乱数である普図判定値を、設定範囲(0 〜9 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新する。
普図取得手段41は、遊技球がゲート12を通過したときに普図保留数が4未満の場合に普図始動条件が成立して、普図カウンタ手段40により更新された当り判定値、及び普図判定値を、1組の普図判定情報として取得する。この普図取得手段41により取得された普図判定情報が普図保留記憶手段42に一旦記憶(保留)される。
普図保留消化手段43は、普図保留記憶手段42に記憶されている普図判定情報を普図表示器19cでの普通図柄の変動開始毎に順次1ずつ普図判定手段44による判定に供して普図保留記憶手段42から消去(保留消化)する。その際、保留記憶手段42に複数の普図判定情報が記憶されている場合、それら複数の普図判定情報を普図保留記憶手段42に記憶された順番(即ち、普図取得手段41により取得された順番)で消化する。
普図判定手段44は、普図始動条件の成立により、普図取得手段41により取得された(普図保留記憶手段42に記憶された)普図判定情報に基づいて、詳しくは、普通図柄が変動表示される際、当該普通図柄の変動表示に係る普図判定情報、つまり普図保留消化手段43により消化された普図判定情報に基づいて、補助遊技を行うか否かを判定する。
具体的に、先ず、普図判定情報の当り判定値に基づいて、補助遊技を行うか否かを判定する。補助遊技を行うと判定した場合には、次に、当該普図判定情報の普図判定値に基づいて、複数種類の当り図柄(図10に示す2種類の当り図柄a,b)の何れか1つを選択する。ここで、図10のテーブルにより規定される選択率で図柄選択を行う。
普図表示制御手段45は、普図判定手段44による判定結果に基づいて、普図保留消化手段43により普図判定情報が消化されたことを契機に、普図表示器19cに普通図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。普図判定手段44により補助遊技を行うと判定された場合には、選択された当り図柄a,bの何れかを停止表示させ、補助遊技を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄を停止表示させる。
ところで、普図表示制御手段45により普通図柄が変動表示されているときに普図始動条件が成立することにより、普図保留記憶手段42に普図取得手段41により取得された普図判定情報が記憶される。但し、普図表示制御手段45により普通図柄が変動表示されていないときに普図始動条件が成立することにより、普図取得手段41により取得された普図判定情報も、直ちに普図判定手段44による判定に供する場合でも普図保留記憶手段42に一時記憶される。
補助遊技実行手段46は、普図判定手段44により補助遊技を行うと判定された場合、普図表示制御手段45により、その判定結果を示す判定図柄(当り図柄)が停止表示された後、第2始動口11aを開閉させる補助遊技を行う。図9、図10に示すように、補助遊技中の第2始動口11aの開閉パターンは、当り図柄の種類、及び第2始動口作動モードに応じて図示のように設定される。
作動モード設定手段47は、図9に示すように、第2始動口作動モードとして、第2始動口11aを開状態に作動させ難い低作動モード又は開状態に作動させ易い高作動モードを設定可能である。
具体的に、低作動モードでは、普図判定手段44により補助遊技を行うと判定される当り確率が1/10、普図表示器19cでの普通図柄の普図変動時間が12秒、補助遊技中の第2始動口11aの始動口開閉パターンが0.1 秒×1 回又は0.1 秒×1 回+5.6 秒×1 回に設定され、高作動モードでは、当り確率が10/10 、普図変動時間が0.5 秒、始動口開閉パターンが1.0 秒×6 回又は2.0 秒×3 回に設定される。
遊技状態制御手段50は、確率状態制御手段37を介して低確率状態または高確率状態で遊技を制御すると共に、第2始動口11aを開状態に作動させ難い(つまり、特図始動条件が成立し難い)非特定遊技状態または開状態に作動させ易い(つまり、特図始動条件が成立し易い)特定遊技状態で遊技を制御する。
つまり、遊技状態制御手段50は、複数種類の遊技状態(図11に示す4種類の通常遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態、確変遊技状態)の何れか1つを択一的に設定する。尚、電源投入時には前回の電源遮断時に設定されていた遊技状態を継続的に設定し、電源投入時に所謂RAMクリアが実行された場合には通常遊技状態を設定する。
図11に示すように、通常遊技状態、時短遊技状態が設定された場合、確率状態制御手段37により低確率が設定され、潜確遊技状態、確変遊技状態が設定された場合、確率状態制御手段37により高確率が設定される。また、通常遊技状態、潜確遊技状態が設定された場合、作動モード設定手段47により低作動モードが設定され、時短遊技状態、確変遊技状態が設定された場合、作動モード設定手段47により高作動モードが設定される。
遊技状態制御手段50は、特別遊技実行手段36により大当り遊技が行われた場合、その大当り遊技終了後の遊技状態を図8に示すように設定変更する。大当り図柄A〜Cの何れかが停止表示されて、所謂「確変大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に確変遊技状態が設定され、大当り図柄A,Bの停止からは、その後、特図表示器19a,19bでの特別図柄の特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行され、大当り図柄Cの停止からは、その後、特図変動回数が50回に達すると、潜確遊技状態へ移行され、更に、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行される。
大当り図柄Dが停止表示されて、所謂「突確大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に確変遊技状態が設定され、その後、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行される。大当り図柄Eが停止表示されて、所謂「潜確大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に潜確遊技状態(又は確変遊技状態)が設定され、その後、特図変動回数が10000 回に達すると、通常遊技状態へ移行される。
大当り図柄Fが停止表示されて、所謂「通常大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に時短遊技状態が設定され、その後、特図変動回数が50回に達すると、通常遊技状態へ移行される。大当り図柄G,Hの何れかが停止表示されて、所謂「突通大当り」になった場合、大当り図柄Gの停止からは、当該大当り遊技終了後に時短遊技状態が設定され、その後、特図変動回数が50回に達すると、通常遊技状態へ移行され、大当り図柄Hの停止からは、当該大当り遊技終了後に通常遊技状態が設定される。小当り図柄が停止表示されて、所謂「小当り」になった場合、当該小当り遊技終了後に当該小当り遊技開始前の遊技状態が設定される(即ち、遊技状態は設定変更されない)。
図4に示すように、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25の主にコンピュータにより、図示の各手段60〜63が構成されている。
遊技演出制御手段60は、特図判定手段34(大当り判定手段34a、図柄判定手段34b、事前判定手段34c)による判定結果に基づいて、演出手段70に遊技演出を行わせる。尚、演出手段70は、画像表示器16、可動役物17、スピーカ27、ランプ28a,28bにより構成されている。
遊技演出制御手段60は、特図表示制御手段35により特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに、当該特図変動時間(変動時間判定手段35aにより決定された特図変動時間)に対応した遊技演出を、図12に示す複数種類の遊技演出(第1遊技演出1,2・・・、第2遊技演出1,2・・・、第3遊技演出1,2・・・、第4遊技演出1,2・・・、第5遊技演出1,2・・・)の中から選択して行わせる。
遊技演出制御手段60において、演出図柄表示制御手段61は、画像表示器16に、複数の演出図柄を変動表示させた後に、特図判定手段34(大当り判定手段34a、図柄判定手段34b、事前判定手段34c)による判定結果を示す組み合わせ態様で複数の演出図柄を夫々停止表示(本停止表示)させる(変動表示演出)。
図13に示すように、具体的に、画像表示器16に横方向に並設された比較的大きな3つの図柄表示部16aが設定され、これら図柄表示部16aに、(1)3組の演出図柄列が縦スクロールにて変動した後、(2)左側の演出図柄「X」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「Y」が変動停止し、(4)中央の演出図柄「Z」が変動停止し、これら3つの演出停止図柄「XZY」が、特図判定手段34による判定結果を示す組み合わせ態様となる。尚、図13では、通常ゾーン演出における遊技演出を示している。
図14に示すように、各組の演出図柄列は、配列された10の演出図柄「0」〜「9」からなり、演出図柄「0」「2」「4」「6」「8」が青色図柄に属し、演出図柄「1」「3」「5」「9」が赤色図柄に属し、演出図柄「7」が金色図柄に属する。
例えば、大当り判定手段34aにより特別遊技を行うと判定された場合、図柄判定手段34bにより大当り図柄A〜C,Fの何れかが判定された場合(当選時(1) )には、演出停止図柄「XZY」は同一図柄揃い(例えば、「111」や「222」や「777」)になり、大当り図柄D,Gの何れかがが判定された場合(当選時(2) )には、演出停止図柄「XZY」は「357」になり、大当り図柄E,Hの何れか又は小当り図柄が判定された場合(当選時(3) )には、演出停止図柄「XZY」は「123」になる。
遊技演出制御手段60において、特別遊技演出制御手段62は、第1又は第2又は第5遊技演出において、演出図柄表示制御手段61により複数の演出図柄が本停止表示される前に、大当り期待度(特図判定手段34により特別遊技を行うと判定された可能性)が高いことを示すSPリーチ演出を行わせることが可能であり、第2又は第5遊技演出において、演出図柄表示制御手段61により複数の演出図柄が本停止表示される前に、SPリーチ演出よりも大当り期待度が高いことを示すSP・SPリーチ演出を行わせることが可能である。
図15に示すように、第1遊技演出では、具体的に、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「7」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「1」が変動停止し、これら演出図柄「7」「1」が揃わない非リーチ状態になり、発展演出が行われることなく、(4)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)。或いは、(2)左側の演出図柄「7」が変動停止した後、(5)右側の演出図柄「7」が変動停止し、これら演出図柄「7」「7」が揃ってリーチ状態になるが、発展演出が行われることなく、(6)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)、又は、(7)中央の演出図柄「7」が変動停止して、「確変大当り」「通常大当り」の何れかの当選となる。
或いは、(5)右側の演出図柄「7」が変動停止し、リーチ状態になった後、(8)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、(9)発展演出であるSPリーチ演出が行われる。そこで、SPリーチ演出に特有の複数種類の動画の何れかが表示され、その後、SPリーチ演出の終了を以て、(10)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)、又は、(11)中央の演出図柄「7」が変動停止して、「確変大当り」「通常大当り」の何れかの当選となる。
図16に示すように、第2遊技演出では、具体的に、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「7」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「7」が変動停止し、リーチ状態になった後、(7)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、(8)発展演出であるSP・SPリーチ演出が行われる。
或いは、(3)右側の演出図柄「7」が変動停止し、リーチ状態になった後、(4)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、先ず、(5)発展演出であるSPリーチ演出が行われる。そして、SPリーチ演出の終了を以て、(6)中央の演出図柄「6」が変動停止した後、再始動し、(7)演出図柄「7」「7」が画面隅側へ移動して縮小表示され、(8)SP・SPリーチ演出が行われる。SP・SPリーチ演出が行われると、そこで、SP・SPリーチ演出に特有の複数種類の動画の何れかが表示され、その後、SP・SPリーチ演出の終了を以て、(9)中央の演出図柄「6」が変動停止する(非当選時)、又は、(10)中央の演出図柄「7」が変動停止して、「確変大当り」「通常大当り」の何れかの当選となる。
また、遊技演出制御手段60は、第3遊技演出において、「突確大当り」を示唆する突確示唆演出を行わせることが可能であり、第4遊技演出において、「潜確大当り」を示唆する潜確示唆演出を行わせることが可能である。
図17に示すように、第3遊技演出では、具体的に、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「3」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「7」が変動停止し、(4)中央の演出図柄「5」が変動停止し、演出図柄「357」が仮停止した後、(5)突確示唆ミッション演出が行われる。その後、(6)その突確示唆ミッションに失敗し(非当選時)、又は、(7)その突確示唆ミッションに成功して、「突確大当り」「突通大当り」(大当り図柄G)の何れかの当選となり、最終的に演出図柄「357」が停止する。
図18に示すように、第4遊技演出では、具体的に、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2)左側の演出図柄「1」が変動停止し、(3)右側の演出図柄「3」が変動停止し、(4)中央の演出図柄「2」が変動停止し、演出図柄「123」が仮停止した後、(5)潜確示唆ミッション演出が行われる。その後、(6)その潜確示唆ミッションに失敗し(非当選時)、又は、(7)その潜確示唆ミッションに成功して、「潜確大当り」「突通大当り」(大当り図柄H)「小当り」の何れかの当選となり、最終的に演出図柄「123」が停止する。
演出図柄表示制御手段61は、特図判定手段34による判定結果に基づいて、第5遊技演出において、画像表示器16(3つの図柄表示部16a)に、複数の演出図柄を本停止表示させる前に、特定の組み合わせ態様で複数の演出図柄を仮停止表示させてから、再度複数の演出図柄を変動表示させる連続変動表示演出である擬似連続演出を表示せることが可能である。
図19に示すように、第5遊技演出では、具体的に、(1)3組の演出図柄列が変動した後、(2-1)左側の演出図柄「2」が変動停止し、(3-1)右側の演出図柄「6」が変動停止し、(4-1)中央の演出図柄「4」が変動停止する。こうして第1の特定の組み合わせ態様「246」で複数の演出図柄が仮停止すると、それ迄を擬似1回目として、次に擬似2回目となるように、(5)3組の演出図柄列が再変動する。
その後、(2-1)→(3-1)→(4-1)が行われ、第1の特定の組み合わせ態様「246」で複数の演出図柄が仮停止すると、次に擬似3回目となるように、(5)3組の演出図柄列が再変動し、更にその後、(2-1)→(3-1)→(4-1)が行われ、第1の特定の組み合わせ態様「246」で複数の演出図柄が仮停止すると、次に擬似4回目となるように、(5)3組の演出図柄列が再変動する。
或いは、擬似1回目又は擬似2回目又は擬似3回目において、(2-2)左側の演出図柄「6」が変動停止し、(3-2)右側の演出図柄「8」が変動停止し、(4-2)中央の演出図柄「7」が変動停止する。こうして第1の特定の組み合わせ態様「246」とは異なる第2の特定の組み合わせ態様「678」で複数の演出図柄が仮停止すると、次に擬似2回目又は擬似3回目又は擬似4回目となるように、(5)3組の演出図柄列が再変動する。
擬似2回目又は擬似3回目又は擬似4回目において、(5)3組の演出図柄列が再変動した後、次に複数の演出図柄「246」「678」が仮停止しない場合、(A)図15に示す第1遊技演出と同等の演出が行われ、或いは、(B)図16に示す第2遊技演出と同等の演出が行われ、或いは、(C)図17に示す第3遊技演出と同等の演出が行われ、或いは、(D)図18に示す第4遊技演出と同等の演出が行われる。尚、擬似連続演出と第1〜第4遊技演出の何れかと同等の演出を組合わせた一連の演出が第5遊技演出である。
ここで、以上のように、第5遊技演出では、2〜4回の何れかの擬似連続演出(連続変動表示演出)が行われるが、第1の特定の組み合わせ態様「246」で複数の演出図柄を仮停止表示させる擬似連続演出が第1の連続変動表示演出に相当し、第2の特定の組み合わせ態様「678」で複数の演出図柄を仮停止表示させる擬似連続演出が第2の連続変動表示演出に相当する。
遊技演出制御手段60において、特殊遊技演出制御手段63は、事前判定手段34cによる判定結果に基づいて、特図表示制御手段35による1又は複数回(1〜4回の何れか)の特別図柄の変動表示、即ち演出図柄表示制御手段61による1又は複数回(1〜4回の何れか)の演出図柄の変動表示にわたって、通常とは異なる特殊遊技演出である第1,第2,第3特殊ゾーン演出の何れかを行わせることが可能である。尚、第1又は第2特殊ゾーン演出が第1の特殊遊技演出に相当し、第2又は第3特殊ゾーン演出が第2の特殊遊技演出に相当する。
図20に示すように、第1特殊ゾーン演出は、具体的に、図13に示す通常ゾーン演出の動画を含む背景画面(例えば、昼の背景)を、第1特殊ゾーン演出専用の動画を含む背景画面(例えば、夕方の背景)に変更したものであり、図21に示すように、第2特殊ゾーン演出は、具体的に、第2特殊ゾーン演出専用の動画を含む背景画面(例えば、夜の背景)に変更したものであり、図22に示すように、第3特殊ゾーン演出は、具体的に、第3特殊ゾーン演出専用の動画を含む背景画面(例えば、洞窟の背景)に変更したものである。
尚、図12に示す複数種類の遊技演出は、通常ゾーン演出/第1特殊ゾーン演出/第2特殊ゾーン演出/第3特殊ゾーン演出に夫々個別に設定されており、つまり、通常ゾーン演出/第1特殊ゾーン演出/第2特殊ゾーン演出/第3特殊ゾーン演出の各々において、特有の第1〜第5遊技演出の何れかが行われる。但し、遊技演出の一部(例えば、SPリーチ演出やSP・SPリーチ演出)は、通常ゾーン演出/第1特殊ゾーン演出/第2特殊ゾーン演出/第3特殊ゾーン演出に共通の演出としてもよい。
特殊遊技演出制御手段63は、第1特殊ゾーン演出を行うか否かを、また、第2特殊ゾーン演出を行うか否かを判定し、この場合、図23(1)に示すように、第1,第2特殊ゾーン演出の実行率は、事前判定手段34cによる判定結果に基づいて、当選時(1) には第1テーブルにより規定され、当選時(2) には第2テーブルにより規定され、当選時(3) には第3テーブルにより規定される。
また、第1,第2特殊ゾーン演出の実行率は、事前判定手段34cによる判定結果に基づいて、特別遊技を行わないと判定されたが、大当り期待度が比較的高くなる判定が行われた場合の非当選時(1) には第4テーブルにより規定され、大当り期待度が比較的低くなる判定が行われた場合の非当選時(2) には第5テーブルにより規定される。尚、当選時(1)(2)(3) については前述通りである。
図23(1)から判るように、第1,第2特殊ゾーン演出の何れかが行われた場合の大当り期待度は、通常ゾーン演出が行われた場合の大当り期待度よりも高くなり、また、第2特殊ゾーン演出が行われた場合の大当り期待度は、第1特殊ゾーン演出が行われた場合の大当り期待度よりも高くなる。
さて、演出図柄表示制御手段61は、通常ゾーン演出が行われているとき、また、特殊遊技演出制御手段63により第1,第2,第3特殊ゾーン演出の何れかが行われているとき、擬似連続演出を表示させることが可能であるが、特に、特殊遊技演出制御手段63は、第1又は第2特殊ゾーン演出を行わせているときに、演出図柄表示制御手段61により当該第1又は第2特殊ゾーン演出を行わせることとなった特図判定情報に基づいて擬似連続演出が表示された場合、第2又は第3特殊ゾーン演出を行わせることが可能である。
具体的に、特殊遊技演出制御手段63は、演出図柄表示制御手段63により擬似連続演出において複数の演出図柄が第2の特定の組み合わせ態様「678」で仮停止表示された場合、即ち、第2の連続変動表示演出が表示された場合、その第2の特定の組み合わせ態様「678」の仮停止後、第1又は第2ゾーン特殊演出に代えて、第2又は第3特殊ゾーン演出を行わせる。
ここで、演出図柄表示制御手段61は、特殊遊技演出制御手段63により第1又は第2特殊ゾーン演出が行われているときに表示させる擬似連続演出の各仮停止図柄として、第1の特定の組み合わせ態様「246」と第2の特定の組み合わせ態様「678」の何れかを選択する。この場合、図23(2)に示すように、第2の特定の組み合わせ態様「678」の選択率(判定率)は、特図判定手段34(大当り判定手段34a、図柄判定手段34b)による判定結果に基づいて規定される。
即ち、当選時(1) には第1テーブルにより規定され、当選時(2) には第2テーブルにより規定され、当選時(3) には第3テーブルにより規定され、非当選時(1) には第4テーブルにより規定され、非当選時(2) には第5テーブルにより規定される。尚、当選時(1)(2)(3) と非当選時(1)(2)については前述通りである。
そして、特殊遊技演出制御手段63は、図23(3)のように、演出図柄表示制御手段61により第2の特定の組み合わせ態様「678」が選択された場合、通常ゾーン演出を行わせているときには、その通常ゾーン演出から第1特殊ゾーン演出に変更し、第1特殊ゾーン演出を行わせているときには、その第1特殊ゾーン演出から第2特殊ゾーン演出に変更し、また、第2特殊ゾーン演出を行わせているときには、その第2特殊ゾーン演出から第3特殊ゾーン演出に変更する。
尚、特殊遊技演出制御手段63は、通常ゾーン演出と第1〜第3特殊ゾーン演出の何れかを行わせているときに、演出図柄表示制御手段61により第1の特定の組み合わせ態様「246」が選択(判定)された場合、その通常ゾーン演出と第1〜第3特殊ゾーン演出の何れかを変更せずに継続して行わせる。また、第3特殊ゾーン演出を行わせているときに、演出図柄表示制御手段61により第2の特定の組み合わせ態様「678」が選択(判定)された場合、その第3特殊ゾーン演出を変更せずに継続して行わせる。
次に、図4に示す各手段30〜37,40〜47,50,60〜63の機能を達成するために、制御装置20(遊技制御基板21、演出制御基板23、図柄制御基板24)の各コンピュータ)が実行する主要な処理についてフローチャートに基づいて説明する。
図24に示すように、遊技制御基板21のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理において、乱数更新処理(S1)、スイッチ処理(S2)、図柄処理(S3)、電動役物処理(S4)、賞球処理(S5)、出力処理(S6)が順次実行される。
図25に示すように、S2の始動口SW処理では、第1始動口SW10aがオンの場合(S11;Yes )、第1特図保留数U1が4未満の場合に(S12;Yes )、第1特図保留数U1がU1+1に加算され(S13)、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値(第1特図判定情報)が取得・格納され(S14)、次に、事前判定処理(S15)が実行され、第1特図保留数増加コマンドがセットされる(S16)。
第2始動口SW11cがオンの場合(S17;Yes )、第2特図保留数U2が4未満の場合に(S18;Yes )、第2特図保留数U2がU2+1に加算され(S19)、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値(第2特図判定情報)が取得・格納され(S20)、次に、事前判定処理(S21)が実行され、第2特図保留数増加コマンドがセットされる(S22)。
S15、S21の事前判定処理では、基本的に、次に説明するS3の特別図柄処理のS38とS39と同等の処理が行われ、S16、S22では、S15、S21の事前判定処理の判定結果に関する情報を含む特図保留数増加コマンドがセットされる。S16、S22でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、S6の出力処理により演出制御基板23に送信される。
図26に示すように、S3の特別図柄処理では、特別遊技フラグ(大当り遊技フラグや小当り遊技フラグ)がONか否か判定され(S31)、S31の判定がNoの場合、つまり大当り遊技や小当り遊技が実行中でない場合、特別図柄が変動中か否か判定され(S32)、S32の判定がYes の場合、S42へ移行する。
S32の判定がNoの場合、第2特図保留数U2が1以上か否か判定され(S33)、S33の判定がYes の場合、第2特図保留数U2がU2−1に減算される(S34)。S33の判定がNoの場合、第1特図保留数U1が1以上か否か判定され(S35)、S35の判定がYes の場合、第1特図保留数U1がU1−1に減算される(S36)。S35の判定がNoの場合、客待ち設定処理(S46)が実行される。S34又はS36の実行後、客待ちフラグがOFFにされ(S37)、大当り判定処理(S38)が実行され、続いて、変動パターン選択処理(S39)が実行される。
図27に示すように、S38の大当り判定処理では、先ず、大当り判定値処理(S51)が実行され、ここで、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報のうち消化優先順位が最も高い特図判定情報の大当り判定値が、図5を用いて説明したように、大当り特定値か否か判定されることで、大当りか否か判定される(S52) 。S52の判定がYes の場合、図柄判定値処理(S53)が実行され、ここで、当該特図判定情報の図柄判定値に基づいて、図6を用いて説明したように、判定図柄として大当り図柄が複数種類の大当り図柄の中から選択設定される(S54)。
S52の判定がNoの場合、前記大当り判定値が、図5を用いて説明したように、小当り特定値か否か判定されることで、小当りか否か判定される(S55)。S55の判定がYes の場合、判定図柄として小当り図柄が設定され(S56)、S55の判定がNoの場合、判定図柄としてハズレ図柄が設定される(S57)。尚、この大当り判定処理に供された特図判定情報は、特図保留記憶手段32から消去(消化)される。
図26に示すように、S38の大当り判定処理の実行後、S39の変動パターン選択処理では、S38(S54又はS56又はS57)で設定された図柄、及び、S52において大当りか否かの判定に供された大当り判定値と組のリーチ判定値、変動パターン判定値等に基づいて、図7を用いて説明したように、変動パターン(特図変動時間)が選択設定される。その後、第1又は第2特別図柄が変動開始され(S40)、S38で設定された判定図柄とS39で設定された変動パターン(特図変動時間)の情報を含む特図変動開始コマンドがセットされる(S41)。
次に、S39で設定された特図変動時間が経過した場合(S42;Yes )、第1又は第2特別図柄が変動停止され(S43)、ここで、S38で設定された図柄が第1又は第2特図表示器19a又は19bに表示される。続いて、特図変動停止コマンドがセットされ(S44)、停止中処理(S45)が実行される。尚、S45の停止中処理では、遊技状態に関する処理が実行される。
その後、S4の大入賞口処理において、特別遊技フラグがONの場合、図8を用いて説明したように、大当りの場合には、大当り図柄の種類に応じて、16R長期開放、8 R長期開放、8 R短期開放の何れかの開閉パターンにて大入賞口13aを開放する大当り遊技が実行され、小当りの場合には、8 R短期開放の開閉パターンにて大入賞口13aを開放する小当り遊技が実行される。尚、大当り遊技終了後に、大当り図柄の種類に応じた遊技状態を設定する遊技状態設定処理が実行される。
図28に示すように、演出制御基板23のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理において、コマンド受信処理(S101)、演出ボタン処理(S102)、コマンド送信処理(S103)が順次実行される。
図29に示すように、S101のコマンド受信処理では、保留数増加コマンドを受信か否か判定され(S111)、S111の判定がYes の場合、保留数加算処理(S112)が実行され、続いて、保留数増加コマンドがセットされ(S113)、その後、保留数加算時先読み関連処理(S114)が実行される。S113でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、S103のコマンド送信処理により画像制御基板24、ランプ制御基板25に送信される。
図30に示すように、S114の保留数加算時先読み関連処理では、先ず、第1,第2,第3特殊ゾーン演出が実行中でない或いは実行予定でないか否か、つまり、第1,第2特殊ゾーン演出フラグF1,F2=0か否か判定される(S131)。S131の判定がYes の場合、受信した保留数増加コマンドが解析され(S132)、その解析情報に基づいて、図23(1)を用いて説明したように、特殊ゾーン演出の実行有無が判定される(S133)。
その結果、第1特殊ゾーン演出を実行と判定された場合(S134;Yes )、第1特殊ゾーン演出フラグF1に1がセットされ(S135)、また、第2特殊ゾーン演出を実行と判定された場合(S136;Yes )、第2特殊ゾーン演出フラグF2に1がセットされる(S137)。S135又はS137の実行後、特殊ゾーン演出の開始タイミングが設定される(S138)。
図29に示すように、S111の判定がNoの場合、或いはS114の実行後、特図変動開始コマンドを受信か否か判定され(S115)、S115の判定がYes の場合、遊技演出選択処理(S116)が実行される。図31に示すように、S116の遊技演出選択処理では、受信した特図変動開始コマンドが解析され(S141)、設定されている演出モード(通常演出モード、時短演出モード、確変演出モード、突確示唆演出モード、潜確示唆演出モードの何れか)が参照され(S142)、保留数減算処理が実行される(S143)。
次に、通常遊技状態又は潜確遊技状態か否か判定される(S144)。S144の判定がYes の場合、第1特殊ゾーン演出フラグF1=1か否か判定され(S145)、S145の判定がNoの場合、第2特殊ゾーン演出フラグF2=1か否か判定される(S146)。S145の判定がYes の場合、第1特殊ゾーン演出の実行期間か否か判定され(S147)、S147の判定がYes の場合、受信した特図変動開始コマンドの解析情報に基づいて、図20等を用いて説明したように、第1特殊ゾーン演出用の複数種類の遊技演出の何れか1つが選択される(S148)。
S146の判定がYes の場合、第2特殊ゾーン演出の実行期間か否か判定され(S149)、S149の判定がYes の場合、受信した特図変動開始コマンドの解析情報に基づいて、図21等を用いて説明したように、第2特殊ゾーン演出用の複数種類の遊技演出の何れか1つが選択される(S150)。S144又はS146又はS147又はS149の判定がNoの場合、受信した特図変動開始コマンドの解析情報に基づいて、図13等を用いて説明したように、通常ゾーン演出用の複数種類の遊技演出の何れか1つが選択される(S151)。
S148又はS150又はS151の実行後、そこで選択された遊技演出の情報を含む遊技演出開始コマンドがセットされる(S152)。続いて、S148又はS150又はS151で第5遊技演出が選択されたか否か判定され(S153)、S153の判定がYes の場合、ゾーン演出を変更か否か判定される(S154)。
S154では、選択された第5遊技演出において行われる擬似連続演出の回数(1〜4回の何れか)分、図23(2)を用いて説明したように、仮停止図柄を第2の特定の組み合わせ態様「678」とするか否か判定され、少なくとも1回、第2の特定の組み合わせ態様「678」とすると判定された場合、S154の判定がYes となる。
そして、S153又はS154の判定がNoの場合、リターンする一方、S154の判定がYes の場合、S148又はS150又はS151で選択された遊技演出の情報(特に当初行わせるゾーン演出の情報)と、S154で行われた上記判定の情報とに基づいて、ゾーン演出変更のシナリオの情報が作成され、そのシナリオコマンドがセットされ(S155) 、リターンする。
ゾーン演出変更のシナリオは、その一例として、第2特殊ゾーン演出が行われている状態から、擬似連続演出を3回行う場合に、擬似1回目に第1の特定の組み合わせ態様「246」が仮停止して、第2特殊ゾーン演出が継続し、擬似2回目にも第1の特定の組み合わせ態様「246」が仮停止して、第2特殊ゾーン演出が継続し、擬似3回目に第2の特定の組み合わせ態様「678」が仮停止して、第2特殊ゾーン演出から第3特殊ゾーン演出に変更する、というものになる。
図29に示すように、S115の判定がNoの場合、或いはS166の実行後、特図変動停止コマンドを受信か否か判定され(S117)、S117の判定がYes の場合、遊技演出終了中処理(S118)が実行される。図32に示すように、S119の遊技演出終了中処理では、受信した特図変動停止コマンドが解析され(S161)、S142と同様、設定されている演出モードが参照される(S162)。次に、当り(大当り/小当り)か否か判定され(S163)、S163の判定がYes の場合、演出モード処理(S164)が実行される。
S164の演出モード処理では、大当り図柄A〜Cの何れかにより「確変大当り」となった場合、確変演出モードが設定され、大当り図柄Fにより「通常大当り」となった場合、時短演出モードが設定され、大当り図柄D(E)により「突確大当り」となった場合、及び大当り図柄Gにより「突通大当り」となった場合、突確示唆演出モードが設定され、大当り図柄Eにより「潜確大当り」となった場合、及び大当り図柄Hにより「突通大当り」となった場合、及び「小当り」となった場合、潜確示唆演出モードが設定される。
更に、通常演出モード以外の演出モードが設定された場合には、モード継続回数Mが設定される。具体的に、確変演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに10000 がセットされ、時短演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに50がセットされ、突確示唆演出モードが設定され場合、及び潜確示唆演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに10000 又は50がセットされる。
S163の判定がNoの場合、通常演出モードか否か判定され(S165)、S165の判定がNoの場合、モード継続回数MがM−1に減算される(S166)。次に、モード継続回数M=0か否か判定され(S167)、S167の判定がYes の場合、通常演出モードが設定される(S168)。S164又はS168の実行後、或いはS165の判定がYes 又はS167の判定がNoの場合、遊技演出終了時先読み関連処理(S169)が実行され、その後、遊技演出終了コマンドがセットされる(S170)。S169の遊技演出終了時先読み関連処理では、特殊ゾーン演出の終了時にF1,F2に0がセットされる。
図29に示すように、S117の判定がNoの場合、又は、S118の実行後、オープニングコマンドを受信した場合(S119;Yes )、当り演出選択処理(S120)が実行され、エンディングコマンドを受信した場合(S121;Yes )、エンディング演出選択処理(S122)が実行され、最後に、客待ちコマンド処理(S123)が実行される。
画像表示制御基板24のコンピュータが実行する遊技演出表示制御では、S152でセットされた遊技演出開始コマンドを受信した場合、その遊技演出開始コマンドの解析結果に基づいて、通常ゾーン演出用の第1〜第5遊技演出の何れか、又は、第1特殊ゾーン演出用の第1〜第5遊技演出の何れか、又は、第2特殊ゾーン演出用の第1〜第5遊技演出の何れか、又は、第3特殊ゾーン演出用の第1〜第5遊技演出の何れかを、画像表示器16に表示させる。
特に、第5遊技演出においては、擬似1〜4回の何れかの擬似連続演出を表示させ、その際、S155でセットされたシナリオコマンドを受信した場合には、そのシナリオコマンドの解析結果に基づいて、何れかの仮停止図柄として、第2の特定の組み合わせ態様「678」を表示させ、第2の特定の組み合わせ態様「678」とならない場合は、第1の特定の組み合わせ態様「246」を表示させる。
仮停止図柄として第2の特定の組み合わせ態様「678」を表示させた場合、通常ゾーン演出が表示されていれば、その後、演出図柄が再変動するときから、通常ゾーン演出に代えて第1特殊ゾーン演出を表示させ、また、第1特殊ゾーン演出が表示されていれば、その後、演出図柄が再変動するときから、第1特殊ゾーン演出に代えて第2特殊ゾーン演出を表示させ、また、第2特殊ゾーン演出が表示されていれば、その後、演出図柄が再変動するときから、第2特殊ゾーン演出に代えて第3特殊ゾーン演出を表示させる。
尚、第5遊技演出において、擬似1〜4回の何れかの擬似連続演出を表示させる際、シナリオコマンドを受信しない場合には、全ての仮停止図柄として、第1の特定の組み合わせ態様「246」を表示させ、第5遊技演出の当初から行われているゾーン演出を、第5遊技演出の最後まで継続して行わせる。
以上説明したパチンコ遊技機1の作用・効果について説明する。
遊技者は、通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されているときには、発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物15の左側を落下するように、遊技球を発射させる所謂左打ちにより遊技を行い、時短遊技状態又は確変遊技状態が設定されているとき、或いは大当り遊技が行われているときには、発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物15の右側を落下するように、遊技球を発射させる所謂右打ちにより遊技を行う。
左打ちにより第1始動口10を狙うことができ、第1特図保留数が4未満のときに、遊技球が第1始動口10に入賞すると、第1特図判定情報が取得され特図保留記憶手段32に記憶され、特図保留記憶手段32に記憶された第1特図判定情報は第1特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。
右打ちにより開放した第2始動口11aを狙うことができ、第2特図保留数が4未満のときに、遊技球が第2始動口11aに入賞すると、第2特図判定情報が取得され特図保留記憶手段32に記憶され、特図保留記憶手段32に記憶された第2特図判定情報は第2特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。
左打ちにより左側のゲート12を、また、右打ちにより右側のゲート12を狙うことができ、普図保留数が4未満のときに、遊技球が左側又は右側のゲート12を通過すると、普図判定情報が取得され普図保留記憶手段42に記憶され、普図保留記憶手段42に記憶された普図判定情報は、普通図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。ここで先ず、普図判定情報の消化により当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、普図表示器19cに当り図柄が変動停止後、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されている場合には、右打ちを行っても第1始動口10への遊技球の入賞を殆ど期待できないうえ、第2始動口作動モードとして低作動モードが設定され、第2始動口11aへの遊技球の入賞も殆ど期待できないため、左打ちにより所有の遊技球の数を減らしながら遊技を行うことになる。時短遊技状態又は確変遊技状態が設定されている場合には、第2始動口作動モードとして高作動モードが設定され、右打ちを行って第2始動口11aへの比較的多くの遊技球の入賞を期待できるため、右打ちにより所有の遊技球の数を略維持して遊技を行うことができる。
特図保留記憶手段32に記憶された特図判定情報は特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)されるが、その際、特図保留記憶手段32に複数の特図判定情報が記憶されている場合には、それら複数の特図判定情報は取得された順番で消化され、但し、第1,第2特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第2特図判定情報が第1特図判定情報よりも優先消化される。そして、この特図判定情報の消化により大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、特図表示器19a,19bcに大当り図柄が変動停止後、大入賞口13aが開放する大当り遊技が発生する。
大当り遊技が発生すると、変動停止した大当り図柄の種類によって、当該大当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンとして、16R長期開放、8 R長期開放、8 R短期開放の何れかが選択実行される。右打ちを行うことにより、16R長期開放では、例えば約2000個の遊技球を獲得でき、8 R長期開放では、例えば約1000個の遊技球を獲得できる。但し、8R短期開放では、遊技者が右打ちを行なっても、遊技球を実質獲得できない。
ところで、特図判定手段34(大当り判定手段34a、図柄判定手段34b)による判定結果に基づいて、特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示された後に当該判定結果を示す判定図柄が停止表示されるが、特別図柄が変動表示されているとき、遊技演出制御手段60により大当り期待度を示唆する遊技演出が画像表示器16での表示を主体に行われるため、この遊技演出により、遊技性、並びに遊技興趣が高められ、更に、事前判定手段34cによる判定結果に基づいて、大当り期待度を示唆する所謂先読み演出が行われ得るため、この先読み演出により、遊技性、並びに遊技興趣が一層高められる。
先ず、先読み演出に関して、事前判定手段34cによる判定結果に基づいて、通常ゾーン演出が行われているときに、その通常ゾーン演出に代えて、第1,第2特殊ゾーン演出の何れかが行われ得る。そして、第1,第2特殊ゾーン演出の何れかが行われた場合の大当り期待度を、通常ゾーン演出が行われた場合の大当り期待度よりも高くすることができ、また、第2特殊ゾーン演出が行われた場合の大当り期待度を、第1特殊ゾーン演出が行われた場合の大当り期待度よりも高くすることができる。
また、演出図柄を用いた演出に関して、擬似連続演出が行われた場合、その後にSPリーチやSP・SPリーチ等へ発展する可能性が大きくなることからも、大当り期待度を高くすることができ、故に、特殊ゾーン演出が行われているときに、擬似連続演出が行われた場合、大当り期待度を一層高めることができる。但し、こうした技術は従来より実施されている技術である。
ここで、本発明では、擬似連続演出が行われ、その仮停止図柄が第1の特定の組み合わせ態様「246」になると、現在行われているゾーン演出(通常ゾーン演出、第1,第2特殊ゾーン演出の何れか)を継続させるが、第2の特定の組み合わせ態様「678」になると、現在行われているゾーン演出を他のゾーン演出(通常ゾーン演出→第1特殊ゾーン演出、第1特殊ゾーン演出→第2特殊ゾーン演出、第2特殊ゾーン演出→第3特殊ゾーン演出)に移行させて、大当り期待度を高くすることができる。
つまり、遊技者は、擬似連続演出が行われた場合、その仮停止図柄として第2の特定の組み合わせ態様「678」が停止して、より大当り期待度が高くなるゾーン演出へ移行すること、特に、通常ゾーン演出からは直接移行されない第3特殊ゾーン演出へ移行して、大当り期待度が最高になることを期待して、遊技を行うことができる。
このように、ゾーン演出の変化、擬似連続演出の変化を関連性を持たせて行い、つまりは、複数の演出図柄を変動表示させた後に仮停止表示させてから再度変動表示させる連続変動表示演出、事前判定の結果に基づいて行われる特殊遊技演出を、斬新さ、面白さの有るものに改善し、演出効果を大幅に高めることができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施可能である。前記実施例において、第2特殊ゾーン演出が行われているときにのみ、擬似連続演出において第2特定の組み合わせ態様「678」が仮停止した場合に、第2特殊ゾーン演出から第3特殊ゾーン演出に移行するようにしてもよい。また、本発明については種々のパチンコ遊技機に採用可能である。