以下に添付図面を参照して、この発明にかかる通信装置、通信方法、および通信プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる通信方法の一実施例を示す説明図である。図1において、通信装置101は、ネットワーク110を介して、サーバ102にアクセス可能なコンピュータである。通信装置101は、例えば、スマートフォン、タブレット型PC(Personal Computer)、携帯電話機、PHS(Personal Handy−phone System)などである。
サーバ102は、通信装置101にサービスを提供するコンピュータである。サービスとは、通信装置101に提供される情報処理であり、例えば、メールサービス、カレンダ同期サービス、連絡先同期サービスなどがある。ネットワーク110は、例えば、公衆無線網であり、より具体的には、基地局間には有線通信を使用し、基地局と移動局との間は無線通信を使用する移動体通信網(携帯電話網)である。
ここで、通信装置101は、サーバ102から識別情報が割り振られる。識別情報とは、通信装置101を識別するものであり、例えば、IPネットワーク内での通信装置101を識別するIPアドレスである。具体的には、例えば、通信装置101は、ネットワーク110を経由してIPネットワークに接続する場合、サーバ102からIPアドレスが割り振られる。
以下の説明では、サーバ102から割り振られた通信装置101を識別する識別情報として、IPネットワーク内での通信装置101を識別するIPアドレスを例に挙げて説明する。
サーバ102は、アドレス資源が枯渇するのを防ぐため、一定期間(例えば、30分間)連続してアクセスがない通信装置101に割り振っていたIPアドレスを解放する。一方、通信装置101は、割り振られたIPアドレスを継続して保持するため、サーバ102に定期的または不定期にアクセスする(いわゆる、「AlwaysOn機能」)。
具体的には、例えば、通信装置101は、所定周期(例えば、28分周期)でサーバ102にパケットを送信する。ここで、所定周期で行われるサーバ102へのアクセスが増加すると、通信装置101の消費電力の増大化を招いてしまう。すなわち、サービスの提供を継続して受けるために行われるサーバ102へのアクセスが増加すると消費電力が増大化する一方で、AlwaysOn機能を完全に解除するとサービスを受けることができなくなる場合がある。
そこで、実施の形態1では、通信装置101は、画面ON/OFFに連動して、割り振られたIPアドレスを継続して保持するためのサーバ102への定期的または不定期のアクセスを制御する。すなわち、通信装置101は、画面OFFを契機に、IPネットワークを介したサービスをユーザが利用していないとみなして、サーバ102への定期的なアクセスを停止する。また、通信装置101は、画面ONを契機に、IPネットワークを介したサービスをユーザが利用するとみなして、サーバ102への定期的なアクセスを再開する。これにより、ユーザビリティが損なわれるのを防ぎつつ、AlwaysOn機能を適切なタイミングで解除して通信装置101の省電力化を図る。
なお、通信装置101が割り振られたIPアドレスを継続して保持するためのサーバ102へのアクセスが行われる時間間隔は、定期的または不定期のいずれであってもよいが、以下の説明では、定期的にサーバ102にアクセスする場合を例に挙げて説明する。
ここで、図1に示すグラフ120は、時間の経過とともに変化する通信装置101の消費電力を表している(縦軸:電流、横軸:時間)。また、グラフ130は、時間の経過とともに変化する通信装置101がサーバ102から提供されるサービス(例えば、プッシュ型のサービス)を受けられる期間を表している。
プッシュ型のサービスは、ユーザの能動的な操作を伴うことなく自動的に情報が配信されるタイプのサービスであり、例えば、プッシュ型のメールサービスやカレンダ同期サービスなどである。グラフ130において、縦軸が「ON」の場合は、サービスを受けられることを表しており、縦軸が「OFF」の場合は、サービスを受けられないことを表している。
以下、グラフ120を例に挙げて、実施の形態1にかかる通信装置101の通信処理の一実施例について説明する。
(1)通信装置101は、画面の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出する。画面は、例えば、後述の図4に示すディスプレイ403である。具体的には、例えば、通信装置101が、画面の表示状態を表示から非表示へ切り替えるユーザの操作入力を検出することにより、画面の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出する。
(2)通信装置101は、画面の表示状態が表示から非表示へ遷移した場合、サーバ102への定期的なアクセスを停止する。具体的には、例えば、通信装置101が、AlwaysOn機能において、サーバ102にアクセスする際に用いるAPN(Access Point Name)リスト内のAPN情報を削除する。
ここで、APNリストとは、APN情報を記憶するテーブルである。APN情報は、通信装置101が移動体通信網を介してデータ通信を行う際の接続先を表す情報である。例えば、通信装置101が、APNリスト内のAPN情報を削除することで、接続先を指定することができなくなり、AlwaysOn機能によるサーバ102へのアクセスが行われなくなる。
グラフ120の例では、サーバ102への定期的なアクセスを停止したことにより、所定周期(ここでは、28分周期)で行われるAlwaysOn機能によるサーバ102へのアクセスにかかる4回分の消費電力が削減される。なお、APNリストついての詳細な説明は、図6を用いて後述する。
(3)通信装置101は、画面の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。具体的には、例えば、通信装置101が、画面の表示状態を非表示から表示へ切り替えるユーザの操作入力を検出することにより、画面の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。
(4)通信装置101は、画面の表示状態が非表示から表示へ遷移した場合、サーバ102への定期的なアクセスを再開する。具体的には、例えば、通信装置101が、APNリストにAPN情報を書き戻す。これにより、通信装置101が携帯電話網を経由してデータ通信を行う際の接続先を指定することができるようになり、AlwaysOn機能によるサーバ102への定期的なアクセスが再開される。この際、割り振られたIPアドレスが解放されている場合は、新たなIPアドレスが取得されることになる。
(5)通信装置101は、サーバ102への定期的なアクセスが再開された場合、サーバ102から提供されるサービスの処理要求をサーバ102に送信する。この結果、例えば、通信装置101に提供されるメールサービス、カレンダ同期サービス、連絡先同期サービスなどの各種サービスが実施される。
より具体的には、例えば、通信装置101が、メールの受信処理、カレンダ同期や連絡先同期などの同期処理を実行する。なお、カレンダ同期、連絡先同期とは、例えば、通信装置101と通信装置101のユーザが使用しているPCとの間でカレンダや連絡先の同期をとる処理である。これにより、サーバ102から提供されるサービスのうち、サーバ102に対する定期的なアクセスを停止中に受けられなかったサービスを実施することができる。
ここで、図2を用いて、サーバ102に対する定期的なアクセスを停止中に受けられなかった複数のサービスを、サーバ102へのアクセスが再開された際に一括して実施する場合の通信装置101の動作例について説明する。
図2は、通信装置101の動作例を示す説明図である。図2に示す(2−1)は、AlwaysOn機能を解除しない場合の通信装置101の動作例である。また、図2に示す(2−2)は、画面ON/OFFに連動してAlwaysOn機能を解除する場合の通信装置101の動作例である。
図2に示す(2−1)の例では、時点t1において、画面の表示状態が表示から非表示へ遷移している。また、時点t2,t5,t8,t13において、AlwaysOn機能によるサーバ102へのアクセスが行われている(ここでは、28分周期)。また、時点t3,t4,t6,t7,t12,t14において、サーバ102から提供されるメールサービスにより、メールの受信処理が行われている。また、時点t9,t10,t11において、サーバ102から提供されるカレンダ同期サービスにより、カレンダの同期処理が行われている。また、時点t15において、画面の表示状態が非表示から表示へ遷移している。
一方、図2に示す(2−2)の例では、時点t1において、画面の表示状態が表示から非表示へ遷移している。この結果、サーバ102に対する定期的なアクセスが停止される。また、時点t15において、画面の表示状態が非表示から表示へ遷移している。この結果、サーバ102に対するアクセスが再開され、サーバ102から提供される各種サービスが集中処理されている。具体的には、サーバ102に対する定期的なアクセスを停止中に受信できなかった6通分のメールの受信処理と3回分のカレンダの同期処理が一括して行われている。
ここで、通信装置101で行われる各種処理には、例えば、立ち上げ処理および立ち下げ処理にかかるオーバーヘッドが発生する。立ち上げ処理とは、例えば、CPU(Central Processing Unit)に対する電源供給を再開してCPUを起動させる処理である。また、立ち下げ処理とは、例えば、CPUに対する電源供給を止めてCPUを停止させる処理である。
このため、図2に示す(2−1)のように、各時点t2〜t14に行われる各種処理を別々のタイミングで個別に行うと、各種処理それぞれに対してオーバーヘッドが発生するため、通信装置101の消費電力の増大化を招いてしまう。
一方、図2に示す(2−2)のように、サーバ102に対する定期的なアクセスの再開時に、各種サービスを一括して実施することにより、オーバーヘッドを削減することができる。具体的には、画面の表示状態が非表示から表示へ遷移した際に、各種サービスを一括して実施することにより、各種サービスを別々のタイミングで実施する場合に比べてオーバーヘッドを削減でき、通信装置101の電力消費を抑制することができる。
以上説明した実施の形態1にかかる通信装置101によれば、画面の表示状態の遷移に連動して、サーバ102への定期的なアクセスを制御することにより、通信装置101の電力消費を抑制することができる。図1の例では、画面の表示状態が非表示の期間PT中、AlwaysOn機能を解除することにより、AlwaysOn機能によるサーバ102へのパケットの送信処理にかかる4回分の消費電力を削減することができる。
また、通信装置101によれば、サーバ102へのアクセスの再開時に、サーバ102から提供されるサービスの処理要求を行うことにより、サーバ102へのアクセスを停止中に受けられなかったサービスを実施することができる。この際、サーバ102への定期的なアクセスの停止中に受けられなかった複数のサービスを一括して集中処理することにより、処理実行時のオーバーヘッドを削減して、通信装置101の電力消費を抑制することができる。
なお、画面の表示状態が表示から非表示へ遷移しても、サーバ102から提供されるサービスを利用し続けている場合がある(例えば、コンテンツのダウンロードを実行中)。この場合、サーバ102への定期的な通信を停止しても、サービスを利用している間はサーバ102との通信が継続して行われるためIPアドレスは解放されない。
(通信システム300のシステム構成例)
つぎに、実施の形態1にかかる通信システム300のシステム構成例について説明する。図3は、実施の形態1にかかる通信システム300のシステム構成例を示す説明図である。図3において、通信システム300は、通信装置101と、サーバ102と、制御サーバ301と、基地局302と、アクセスポイント(以下、「AP」と表記)303と、を含む構成である。
通信システム300において、通信装置101、サーバ102、制御サーバ301、基地局302およびAP303は、有線または無線のネットワーク110,310を介して接続されている。ネットワーク110は、例えば、移動体通信網(携帯電話網)である。ネットワーク310は、例えば、IPネットワーク(インターネット)である。
ここで、通信装置101は、通信システム300を利用するユーザが使用するコンピュータである。サーバ102は、上述したように、通信装置101にサービスを提供するコンピュータである。具体的には、例えば、サーバ102は、制御サーバ301から通信装置101に提供されるサービスを中継する。サーバ102の機能は、例えば、通信事業者のDNS(Domain Name System)サーバ、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ、アクセスサーバなどが連携して動作することにより実現される。
制御サーバ301は、サービスの提供元のコンピュータである。具体的には、例えば、制御サーバ301は、通信事業者のサーバ102を介して、通信装置101にサービスを提供する。制御サーバ301の機能は、例えば、メールサーバ、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバなどが連携して動作することにより実現される。
基地局302は、各地に点在する移動体通信網の無線基地局である。通信装置101は、例えば、基地局302を経由してネットワーク110に接続することにより、サーバ102にアクセスすることができる。AP303は、各地に点在する無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントである。通信装置101は、例えば、AP303を経由してネットワーク310に接続することにより、制御サーバ301にアクセスすることができる。
また、サーバ102は、ネットワーク310を介して制御サーバ301とアクセスすることができる。すなわち、図3の例では、通信装置101は、ネットワーク110,310に接続されたサーバ102とネットワーク110を介して通信可能であり、ネットワーク310内での通信装置101を識別するIPアドレスをサーバ102から割り振られる。
なお、図3では、通信装置101、サーバ102、制御サーバ301、基地局302およびAP303をそれぞれ1台のみ表記したが、これに限らない。例えば、通信装置101は通信システム300を利用するユーザごとに設けられ、サーバ102は通信事業者ごとに設けられ、制御サーバ301はサービスの提供者ごとに設けられていてもよい。
(通信装置101のハードウェア構成例)
図4は、実施の形態1にかかる通信装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、通信装置101は、CPU401と、メモリ402と、ディスプレイ403と、キーパッド404と、各種タイマ405と、公衆網I/F(Interface)406と、WLAN(Wireless LAN) I/F407と、音声信号処理部408と、スピーカ409と、マイクロフォン410と、を有している。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU401は、通信装置101の全体の制御を司る。メモリ402は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有している。具体的には、例えば、フラッシュROMがOS(Operating System)のプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されているプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させることになる。
ディスプレイ403は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ403は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
キーパッド404は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。キーパッド404は、例えば、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。各種タイマ405は、時間を計測する。各種タイマ405としては、例えば、後述する画面OFFタイマ、AlwaysOnタイマなどがある。
公衆網I/F406は、携帯電話網経由でネットワーク110に接続され、このネットワーク110を介して他の装置(例えば、サーバ102)に接続される。そして、公衆網I/F406は、ネットワーク110と内部のインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。
WLAN I/F407は、無線LAN経由でネットワーク310に接続され、このネットワーク310を介して他の装置(例えば、制御サーバ301)に接続される。そして、WLAN I/F407は、ネットワーク310と内部のインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。
音声信号処理部408は、スピーカ409およびマイクロフォン410に接続される。例えば、マイクロフォン410に受音された音声は、音声信号処理部408でA/D変換される。また、スピーカ409からは音声が出力される。
なお、図示は省略するが、通信装置101は、上述した構成部のほか、例えば、メモリ402に対するデータのリード/ライトを制御するメモリコントローラや各構成部に電源電圧を供給するPMU(Power Management Unit)、バッテリ、GPS(Global Positioning System)ユニットなどを有している。
(サーバ102、制御サーバ301のハードウェア構成例)
つぎに、図3に示したサーバ102、制御サーバ301のハードウェア構成例について説明する。ここでは説明のため、サーバ102、制御サーバ301を、単に「サーバ102等」と表記する。
図5は、実施の形態1にかかるサーバ102等のハードウェア構成例を示すブロック図である。図5において、サーバ102等は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、磁気ディスクドライブ504と、磁気ディスク505と、光ディスクドライブ506と、光ディスク507と、通信I/F508と、ディスプレイ509と、キーボード510と、マウス511と、を有している。また、各構成部はバス500によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU501は、サーバ102等の全体の制御を司る。ROM502は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ504は、CPU501の制御にしたがって磁気ディスク505に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク505は、磁気ディスクドライブ504の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ506は、CPU501の制御にしたがって光ディスク507に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク507は、光ディスクドライブ506の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク507に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
通信I/F508は、有線または無線の通信回線を通じてネットワーク110,310に接続され、このネットワーク110,310を介して他の装置(例えば、通信装置101)に接続される。そして、通信I/F508は、ネットワーク110,310と内部のインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。通信I/F508には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
ディスプレイ509は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ509は、例えば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
キーボード510は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス511は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
なお、サーバ102等は、上述した構成部のうち、例えば、光ディスクドライブ506、光ディスク507、ディスプレイ509、キーボード510、マウス511などを有していないことにしてもよい。
(APNリストの記憶内容)
つぎに、通信装置101が用いるAPNリストの記憶内容について説明する。APNリストは、例えば、図4に示したメモリ402に記憶されている。図6は、APNリストの記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、APNリスト600は、APN、アドレスおよび選択フラグのフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、APN情報600−1〜600−3をレコードとして記憶している。
ここで、APNは、通信装置101がネットワーク110(移動体通信網)を介してデータ通信を行う際の接続先のアクセスポイント(図3の例では、サーバ102)を表す名称である。アドレスは、APNのアドレスである。選択フラグは、現在選択されているAPNを表すフラグである。ここでは、現在選択されているAPNの選択フラグに「1」が設定され、現在選択されていないAPNの選択フラグに「0」が設定されている。
APN情報600−3を例に挙げると、通信装置101がネットワーク110を介してデータ通信を行う際の接続先のアクセスポイントとして現在選択されているAPN「APN3」およびアドレス「zzz.ne.jp」が示されている。なお、接続先のAPNは、例えば、図4に示したキーパッド404を用いたユーザの操作入力により任意に選択可能である。
(通信装置101の機能的構成例)
図7は、実施の形態1にかかる通信装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図7において、通信装置101は、検出部701と、定期通信部702と、通信制御部703と、検索部704と、処理要求部705と、を含む構成である。この制御部となる機能(検出部701〜処理要求部705)は、具体的には、例えば、図4に示したメモリ402に記憶されたプログラムをCPU401に実行させることにより、または、公衆網I/F406、WLAN I/F407により、その機能を実現する。また、各機能部の処理結果は、例えば、メモリ402に記憶される。
検出部701は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出する機能を有する。具体的には、例えば、検出部701が、キーパッド404を用いたユーザの操作入力により、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ切り替えられた場合に、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出する。また、検出部701が、図4に示した各種タイマ405に含まれる画面OFFタイマが規定値T1に達した場合に、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。
ここで、画面OFFタイマは、例えば、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移するまでの時間を計測するタイマである。また、規定値T1は、例えば、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移するまでの規定時間(例えば、15秒)を表す値である。規定値T1は、例えば、予め設定されてメモリ402に記憶されている。なお、検出部701は、ディスプレイ403への電力供給を抑えて省電力モードに移行した場合に、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。
また、検出部701は、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する機能を有する。具体的には、例えば、検出部701が、キーパッド404を用いたユーザの操作入力により、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ切り替えられた場合に、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出する。また、検出部701が、予め決められた時刻に起動するアプリケーション(例えば、アラーム)が起動された場合に、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことを検出することにしてもよい。
定期通信部702は、サーバ102に定期的にアクセスする機能を有する。ここで、サーバ102への定期的なアクセスとは、例えば、通信装置101とサーバ102との接続が有効であることを確認する定期的なパケット通信である(AlwaysOn機能)。サーバ102は、通信装置101からのパケットを受信することで、通信装置101に割り振ったIPアドレスを用いた通信が行われたと判断する。
具体的には、例えば、定期通信部702が、公衆網I/F406により、装置固有の識別子を含むキープアライブパケット(IPアドレスが含まれていてもよい)をサーバ102に送信する。すなわち、通信装置101とサーバ102との接続が有効であることを確認するために、定期通信部702が、サーバ102に定期的にアクセスする。
より具体的には、例えば、定期通信部702が、各種タイマ405に含まれるAlwaysOnタイマが規定値T2に達した場合に、図6に示したAPNリスト600を参照して、接続先のアクセスポイントとして現在選択されているAPN「APN3」を特定する。そして、定期通信部702が、特定したAPN「APN3」のアドレス「zzz.ne.jp」を指定することにより、公衆網I/F406により、ネットワーク110に接続してサーバ102にキープアライブパケットを送信する。
ここで、AlwaysOnタイマは、AlwaysOn機能によりサーバ102にアクセスするまでの時間を計測するタイマである。また、規定値T2は、AlwaysOn機能によりサーバ102にアクセスするまでの規定時間(例えば、28分)を表す値である。規定値T2は、例えば、予め設定されてメモリ402に記憶されている。
通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合、定期通信部702を制御して、サーバ102への定期的なアクセスを停止する機能を有する。具体的には、例えば、まず、通信制御部703が、APNリスト600内のAPN情報(例えば、APN情報600−1〜600−3)をメモリ402の特定の記憶領域にコピーする。そして、通信制御部703が、APNリスト600内のAPN情報を削除する。
これにより、接続先のアクセスポイントとして現在選択されているAPNや該APNのアドレスを定期通信部702が特定することができなくなり、AlwaysOn機能によるサーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。なお、特定の記憶領域は、メモリ402内のいずれかの記憶領域に予め設定されている。
また、通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合、定期通信部702を制御して、サーバ102への定期的なアクセスを再開する機能を有する。具体的には、例えば、まず、通信制御部703が、特定の記憶領域にコピーしたAPN情報を読み込む。そして、通信制御部703が、読み込んだAPN情報をAPNリスト600に書き込む。
これにより、接続先のアクセスポイントとして現在選択されているAPNや該APNのアドレスを定期通信部702が特定することができるようになり、AlwaysOn機能によるサーバ102への定期的なアクセスを再開することができる。
なお、APNリスト600にAPN情報が書き戻された後は、例えば、AlwaysOnタイマが規定値T2に達した場合に、定期通信部702によるサーバ102へのアクセスが行われる。ただし、通信制御部703が、APNリスト600にAPN情報を書き戻した後に、定期通信部702を制御して、サーバ102へのアクセスを行うことにしてもよい。この場合、AlwaysOnタイマはリセットされる。
検索部704は、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合、無線LANのAP303(図3参照)を検索する機能を有する。ここで、AP303は、上述したように、各地に点在する無線LANのアクセスポイントである。
具体的には、例えば、検索部704が、WLAN I/F407により、アクセス可能なAP303を検出する。ここで、AP303が検出された場合、検索部704が、検出したAP303への接続処理を実行する。AP303に接続したか否かの結果(接続成功または接続失敗)は、例えば、後述する処理要求部705に通知される。なお、検索部704の具体的な処理内容は、図10のフローチャートを用いて後述する。
処理要求部705は、サーバ102への定期的なアクセスが再開された場合、サービスの処理要求をサーバ102に送信する機能を有する。ここで、サービスとは、例えば、サーバ102を介して制御サーバ301から提供されるサービスであり、メールサービス、カレンダ同期サービス、連絡先同期サービスなどである。
具体的には、例えば、APNリスト600にAPN情報が書き込まれた場合、処理要求部705が、APNリスト600を参照して、接続先のアクセスポイントとして現在選択されているAPNを特定する。そして、処理要求部705が、特定したAPNのアドレスを指定することにより、公衆網I/F406により、ネットワーク110に接続してサーバ102にアクセスする。
この際、IPアドレスが割り振られていない場合(例えば、IPアドレスが解放されている場合)、IPアドレスの取得処理が行われる。また、処理要求部705が、制御サーバ301に対するサービスの処理要求をサーバ102に送信する。サービスの処理要求とは、例えば、メールの送信要求、カレンダや連絡先の同期要求などである。
処理対象となるサービスは、例えば、処理対象となるアプリケーションとして予めリスト化されてメモリ402に記憶されている。処理要求部705は、例えば、メモリ402に記憶されているリストを参照して、処理対象となるアプリケーションを起動することにより、サービスの処理要求を送信する。そして、サービスの処理要求が送信された結果、処理要求部705が、メールの受信処理、カレンダや連絡先の同期処理を実行する。
また、処理要求部705は、無線LANのAP303に接続されている場合、WLAN I/F407により、ネットワーク310に接続して、サービスの処理要求を制御サーバ301に送信することにしてもよい。すなわち、サーバ102への定期的なアクセスが再開された時に、AP303に接続されている場合は、処理要求部705が、無線LAN経由でサービスの処理要求を制御サーバ301に送信する。これにより、携帯電話網よりも高速に通信可能な無線LANを利用して、サービスを処理することができる。
また、処理要求部705は、サーバ102への定期的なアクセスが再開された場合、一定時間経過後に、サービスの処理要求を送信することにしてもよい。具体的には、例えば、処理要求部705が、各種タイマ405に含まれる同期開始タイマが規定値T3に達した場合に、サービスの処理要求をサーバ102に送信することにしてもよい。
ここで、同期開始タイマは、サーバ102への定期的なアクセスが再開されてからの時間を計測するタイマである。また、規定値T3は、サーバ102への定期的なアクセスが再開されてからサービスを実施するまでの規定時間(例えば、1分)を表す値である。規定値T3は、例えば、予め設定されてメモリ402に記憶されている。
これにより、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ切り替えられた直後ではなく、予め設定された時間遅れてサービスが実施される。この結果、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ切り替えられた直後に、CPU401の負荷が高くなってユーザビリティが損なわれるのを防ぐことができる。なお、同期開始タイマをスタートさせるタイミングは、例えば、APNリスト600にAPN情報が書き戻されたあとでもよく、また、処理要求部705が検索部704からのAP303への接続結果を受け付けたあとでもよい。
また、処理要求部705は、サーバ102への定期的なアクセスが再開された場合、CPU401の使用率が所定の閾値以下となった場合に、サービスの処理要求を送信することにしてもよい。所定の閾値(例えば、30%)は、例えば、予め設定されてメモリ402に記憶されている。これにより、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ切り替えられたあと、CPU401の負荷が低くなるのを待って、サービスを実施することができる。
なお、上述した説明では、通信制御部703が、APNリスト600内のAPN情報を削除することで、サーバ102への定期的なアクセスを停止することにしたが、これに限らない。例えば、通信制御部703が、AlwaysOnタイマを停止させることで、サーバ102への定期的なアクセスを停止することにしてもよい。また、通信制御部703が、AlwaysOnタイマをリスタートさせることで、サーバ102への定期的なアクセスを再開することにしてもよい。
また、上述した説明では、処理要求部705は、例えば、サーバ102への定期的なアクセスが再開された場合に、サービスの処理要求をサーバ102に送信することにしたが、これに限らない。例えば、サーバ102への定期的なアクセスが再開された後に、処理要求部705が、ユーザの操作入力により、サービスの処理要求を受け付けた場合に、サービスの処理要求をサーバ102に送信することにしてもよい。
(通信装置101の通信処理手順)
つぎに、実施の形態1にかかる通信装置101の通信処理手順について説明する。
<通信装置101の通信処理手順(その1)>
図8は、実施の形態1にかかる通信装置101の通信処理手順(その1)の一例を示すフローチャートである。図8のフローチャートにおいて、まず、検出部701により、ディスプレイ403の表示状態の遷移を検出したか否かを判断する(ステップS801)。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS801:非表示へ)、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報をメモリ402の特定の記憶領域にコピーする(ステップS802)。そして、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報を削除して(ステップS803)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS801において、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS801:表示へ)、通信制御部703により、APNリスト600が空か否かを判断する(ステップS804)。なお、APNリスト600が空とは、APN情報が削除されていることであり、AlwaysOn機能が解除されていることを表している。
ここで、APNリスト600が空ではない場合(ステップS804:No)、ステップS807に移行する。一方、APNリスト600が空の場合(ステップS804:Yes)、通信制御部703により、メモリ402の特定の記憶領域にコピーしたAPN情報を読み込む(ステップS805)。そして、通信制御部703により、APNリスト600に、読み込んだAPN情報を書き込む(ステップS806)。
つぎに、処理要求部705により、無線LANのAP303に接続されているか否かを判定する(ステップS807)。ここで、AP303に非接続の場合(ステップS807:No)、処理要求部705により、公衆網I/F406により、携帯電話網経由でサービスを処理して(ステップS808)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS807において、AP303に接続されている場合(ステップS807:Yes)、処理要求部705により、WLAN I/F407により、無線LAN経由でサービスを処理して(ステップS809)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
なお、ステップS808において、通信装置101に割り振られていたIPアドレスが解放されている場合は、IPアドレスの取得処理が行われる。
これにより、ディスプレイ403の表示状態の遷移に連動して、サーバ102への定期的なアクセスを制御することができる。また、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移した際に、サーバ102に対する定期的なアクセスを停止中に受けられなかったサービスを実施することができる。
<通信装置101の通信処理手順(その2)>
つぎに、実施の形態1にかかる通信装置101の通信処理手順(その2)について説明する。通信装置101の通信処理手順(その2)では、サーバ102への定期的なアクセスが再開された場合、一定時間経過後にサービスを実施する場合について説明する。
図9は、実施の形態1にかかる通信装置101の通信処理手順(その2)の一例を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおいて、まず、検出部701により、ディスプレイ403の表示状態の遷移を検出したか否かを判断する(ステップS901)。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS901:非表示へ)、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報をメモリ402の特定の記憶領域にコピーする(ステップS902)。そして、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報を削除して(ステップS903)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS901において、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS901:表示へ)、通信制御部703により、APNリスト600が空か否かを判断する(ステップS904)。ここで、APNリスト600が空ではない場合(ステップS904:No)、ステップS907に移行する。
一方、APNリスト600が空の場合(ステップS904:Yes)、通信制御部703により、メモリ402の特定の記憶領域にコピーしたAPN情報を読み込む(ステップS905)。そして、通信制御部703により、APNリスト600に、読み込んだAPN情報を書き込む(ステップS906)。
つぎに、処理要求部705により、同期開始タイマをスタートさせる(ステップS907)。そして、処理要求部705により、同期開始タイマが規定値T3に達したか否かを判断する(ステップS908)。ここで、処理要求部705により、同期開始タイマが規定値T3に達するのを待つ(ステップS908:No)。
そして、同期開始タイマが規定値T3に達した場合(ステップS908:Yes)、処理要求部705により、無線LANのAP303に接続されているか否かを判定する(ステップS909)。ここで、AP303に非接続の場合(ステップS909:No)、処理要求部705により、公衆網I/F406により、携帯電話網経由でサービスを処理して(ステップS910)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS909において、AP303に接続されている場合(ステップS909:Yes)、処理要求部705により、WLAN I/F407により、無線LAN経由でサービスを処理して(ステップS911)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
なお、ステップS910において、通信装置101に割り振られていたIPアドレスが解放されている場合は、IPアドレスの取得処理が行われる。
これにより、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ切り替えられたあと、少し遅らせてサービスを実施することができる。
<検索部704の検索処理手順>
つぎに、無線LANのAP303を検索する検索処理手順について説明する。
図10は、実施の形態1にかかる通信装置101の検索処理手順の一例を示すフローチャートである。図10のフローチャートにおいて、まず、検索部704により、ディスプレイ403の表示状態の遷移を検出したか否かを判断する(ステップS1001)。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS1001:表示へ)、検索部704により、WLAN I/F407により、アクセス可能な無線LANのAP303を検出する(ステップS1002)。そして、検索部704により、AP303が検出されたか否かを判断する(ステップS1003)。
ここで、AP303が非検出の場合(ステップS1003:No)、ステップS1007に移行する。一方、AP303が検出された場合(ステップS1003:Yes)、検索部704により、検出されたAP303への接続処理を実行する(ステップS1004)。そして、検索部704により、AP303への接続が完了したか否かを判断する(ステップS1005)。
ここで、AP303への接続が完了した場合(ステップS1005:Yes)、検索部704により、AP303への接続成功を示す接続結果を処理要求部705に通知して(ステップS1006)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、AP303への接続が完了していない場合(ステップS1005:No)、検索部704により、AP303への接続失敗を示す接続結果を処理要求部705に通知して(ステップS1007)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1001において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS1001:非表示へ)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。これにより、無線LANのAP303を検索することができる。
以上説明したように、実施の形態1にかかる通信装置101によれば、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した場合、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。これにより、ネットワーク310を介したサービスをユーザが利用していないとみなされる期間中のAlwaysOn機能の動作を停止して、通信装置101の電力消費を抑制することができる。
また、実施の形態1にかかる通信装置101によれば、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移した場合、サーバ102への定期的なアクセスを再開することができる。これにより、ネットワーク310を介したサービスの利用をユーザが再開するとみなされるときに、AlwaysOn機能の動作を再開してユーザビリティが損なわれるのを防ぐことができる。
例えば、AlwaysOn機能を解除しなかった場合の通信装置101の待ち受け時間を「210時間」とする。これに対して、本通信方法により、AlwaysOn機能を解除した場合の通信装置101の待ち受け時間は、例えば、「330時間」程度に延ばすことができる。
また、実施の形態1にかかる通信装置101によれば、サーバ102への定期的なアクセスが再開された場合、サービスの処理要求をサーバ102に送信することができる。これにより、サーバ102への定期的なアクセスの停止中に受けられなかったサービスを実施することができる。また、複数のサービスを一括して集中処理することにより、処理実行時のオーバーヘッドを削減して、通信装置101の電力消費を抑制することができる。
また、実施の形態1にかかる通信装置101によれば、サーバ102への定期的なアクセスが再開された場合、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移してから一定時間経過後に、サービスの処理要求をサーバ102に送信することができる。これにより、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ切り替えられた直後に、CPU401の負荷が高くなってユーザビリティが損なわれるのを防ぐことができる。
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2にかかる通信装置101について説明する。なお、実施の形態1で説明した箇所と同一箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
上述した実施の形態1では、ディスプレイ403の表示状態の遷移に連動して、サーバ102への定期的なアクセスを制御する場合について説明した。ここで、ディスプレイ403の表示状態の遷移が頻繁に発生すると、サーバ102への定期的なアクセスの停止/再開の動作にかかる通信装置101の消費電力の増大化を招く恐れがある。
例えば、ユーザがディスプレイ403を見ながら何らかの機能を使用中であっても、ユーザの操作入力が行われていないと画面OFFタイマが規定値T1(例えば、15秒)に達してディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移する。この場合、ユーザの操作入力により、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へすぐに切り替えられることが想定され、ディスプレイ403の表示状態の遷移が頻繁に発生する恐れがある。
そこで、実施の形態2では、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから所定時間K1(例えば、3分、5分)継続して非表示の場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止する。これにより、ディスプレイ403の表示状態の遷移が、短い時間間隔(例えば、15秒)で頻繁に発生した場合のサーバ102への定期的なアクセスの制御を抑制する。
(通信装置101の機能的構成例)
図11は、実施の形態2にかかる通信装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図11において、通信装置101は、検出部701と、定期通信部702と、通信制御部703と、検索部704と、処理要求部705と、判断部1101と、を含む構成である。この制御部となる機能(検出部701〜処理要求部705、判断部1101)は、具体的には、例えば、メモリ402に記憶されたプログラムをCPU401に実行させることにより、または、公衆網I/F406、WLAN I/F407により、その機能を実現する。また、各機能部の処理結果は、例えば、メモリ402に記憶される。
通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから所定時間K1継続してディスプレイ403の表示状態が非表示の場合、サーバ102への定期的なアクセスを停止する機能を有する。具体的には、例えば、通信制御部703が、各種タイマ405に含まれる削除タイマが規定値T4に達した場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することにしてもよい。
ここで、削除タイマは、例えば、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからの時間を計測するタイマである。また、規定値T4は、上記所定時間K1に相当するものであり、例えば、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからサーバ102への定期的なアクセスを停止するまでの規定時間(例えば、3分、5分)を表す値である。規定値T4は、例えば、予め設定されてメモリ402に記憶されている。
判断部1101は、サーバ102との通信が発生したか否かを判断する機能を有する。具体的には、例えば、判断部1101が、ネットワーク110を介したパケット通信がサーバ102との間で行われたか否かを判断する。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから所定時間K1経過する前に、例えば、サーバ102との通信が発生する場合がある。より具体的には、例えば、ネットワーク110を介したパケット通信により、通信装置101がサーバ102からメールを受信するものがある。
この場合、例えば、受信メールの閲覧や返信メールの作成のために、ユーザの操作入力により、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ切り替えられることが想定される。そこで、所定時間K1経過する前にサーバ102との通信が発生した場合は、サーバ102への定期的なアクセスを停止するまでの時間を延長するために、上記所定時間K1を改めて計測し直すことにしてもよい。
具体的には、例えば、通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから所定時間K1が経過する前に、サーバ102との通信が発生した場合は、上記削除タイマをリセットしてリスタートさせることにしてもよい。そして、通信制御部703が、削除タイマが規定値T4に達した場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することにしてもよい。
(通信方法の一実施例)
ここで、実施の形態2にかかる通信方法の一実施例について説明する。図12は、実施の形態2にかかる通信方法の一実施例を示す説明図である。図12において、グラフ1210,1220は、時間の経過とともに変化する通信装置101の消費電力を表している(縦軸:電流、横軸:時間)。なお、図中、各グラフ1210,1220の時間軸に平行する横棒は、通信装置101がサーバ102から提供されるサービスを受けられる期間を表している。
図12に示す(12−1)の例では、(1)時点t1において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出されている(図11中、「画面OFF」)。(2)時点t2において、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移してから所定時間K1継続してディスプレイ403の表示状態が非表示のため、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている(図11中、「APN削除」)。
このように、ディスプレイ403の表示状態が所定時間K1継続して非表示の場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することで、表示状態の遷移が短い時間間隔で頻繁に発生した場合におけるアクセス制御を抑制することができる。
これにより、サーバ102への定期的なアクセスの停止/再開の動作にかかる通信装置101の消費電力の増大化を抑制することができる。また、サーバ102への定期的なアクセスの再開時のサーバ102との通信による通信量の増大化を抑制することができる。また、ディスプレイ403の表示状態の遷移が短い時間間隔で頻繁に発生した場合にユーザビリティが損なわれることを防ぐことができる。
図12に示す(12−2)の例では、(1)時点t1において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出されている(図12中、「画面OFF」)。(2)時点t3において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから所定時間K1経過する前に、サーバ102との通信が発生している(図12中、「通信発生」)。(3)時点t4において、サーバ102との通信が発生してから所定時間K1継続してディスプレイ403の表示状態が非表示のため、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている(図12中、「APN削除」)。
このように、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移してから所定時間K1経過する前にサーバ102との通信が発生した場合は、該通信が発生してから所定時間K1継続して非表示の場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。これにより、サーバ102との通信の直後の返信メールなどに対応可能となり、ユーザビリティが損なわれることを防ぐことができる。
(通信装置101の通信処理手順)
つぎに、実施の形態2にかかる通信装置101の通信処理手順について説明する。図13は、実施の形態2にかかる通信装置101の通信処理手順の一例を示すフローチャートである。図13のフローチャートにおいて、まず、検出部701により、ディスプレイ403の表示状態の遷移を検出したか否かを判断する(ステップS1301)。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS1301:非表示へ)、通信制御部703により、削除タイマをスタートさせる(ステップS1302)。つぎに、通信制御部703により、サーバ102から割り振られたIPアドレスを用いたパケット通信が発生したか否かを判断する(ステップS1303)。
ここで、パケット通信が発生していない場合(ステップS1303:No)、通信制御部703により、削除タイマが規定値T4に達したか否かを判断する(ステップS1304)。ここで、削除タイマが規定値T4に達していない場合(ステップS1304:No)、ステップS1303に戻る。
一方、削除タイマが規定値T4に達した場合(ステップS1304:Yes)、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報をメモリ402の特定の記憶領域にコピーする(ステップS1305)。そして、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報を削除して(ステップS1306)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1303において、パケット通信が発生した場合(ステップS1303:Yes)、通信制御部703により、削除タイマをリセットして(ステップS1307)、ステップS1302に戻る。
また、ステップS1301において、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS1301:表示へ)、処理要求部705により、サービス要求処理を実行して(ステップS1308)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからサーバ102との通信が発生せず、かつ、削除タイマが規定値T4に達した場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。
つぎに、図13に示したステップS1308のサービス要求処理の具体的な処理手順について説明する。
図14は、サービス要求処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図14において、まず、通信制御部703により、削除タイマによる計測中か否かを判断する(ステップS1401)。ここで、削除タイマによる計測中ではない場合(ステップS1401:No)、ステップS1403に移行する。
一方、削除タイマによる計測中の場合(ステップS1401:Yes)、通信制御部703により、削除タイマを停止してリセットする(ステップS1402)。そして、通信制御部703により、APNリスト600が空か否かを判断する(ステップS1403)。ここで、APNリスト600が空ではない場合(ステップS1403:No)、ステップS1406に移行する。
一方、APNリスト600が空の場合(ステップS1403:Yes)、通信制御部703により、メモリ402の特定の記憶領域にコピーしたAPN情報を読み込む(ステップS1404)。そして、通信制御部703により、APNリスト600に、読み込んだAPN情報を書き込む(ステップS1405)。
つぎに、処理要求部705により、無線LANのAP303に接続されているか否かを判定する(ステップS1406)。ここで、AP303に非接続の場合(ステップS1406:No)、処理要求部705により、公衆網I/F406により、携帯電話網経由でサービスを処理して(ステップS1407)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1406において、AP303に接続されている場合(ステップS1406:Yes)、処理要求部705により、WLAN I/F407により、無線LAN経由でサービスを処理して(ステップS1408)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
なお、ステップS1407において、通信装置101に割り振られていたIPアドレスが解放されている場合は、IPアドレスの取得処理が行われる。
これにより、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移した際に、サーバ102に対する定期的なアクセスを停止中に受けられなかったサービスを実施することができる。
以上説明したように、実施の形態2にかかる通信装置101によれば、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから所定時間K1継続して非表示の場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。これにより、ディスプレイ403の表示状態の遷移が短い時間間隔(例えば、15秒)で発生した場合は、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御することができる。
このため、サーバ102への定期的なアクセスの停止/再開の動作にかかる通信装置101の消費電力の増大化を抑制することができる。また、サーバ102への定期的なアクセスの再開時のサーバ102との通信による通信量の増大化を抑制することができる。また、ディスプレイ403の表示状態の遷移が短い時間間隔で頻繁に発生した場合にユーザビリティが損なわれることを防ぐことができる。
また、実施の形態2にかかる通信装置101によれば、所定時間K1が経過する前に、サーバ102との通信が発生した場合は、該通信が発生してから所定時間K1継続してディスプレイ403の表示状態が非表示の場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。これにより、例えば、所定時間K1の経過前に受信したメールに対する返信を行う前にサーバ102への定期的なアクセスを停止してしまうことを防ぐことができ、ユーザビリティが損なわれることを防ぐことができる。
(実施の形態3)
つぎに、実施の形態3にかかる通信装置101について説明する。実施の形態3では、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移してから、サーバ102への定期的なアクセスを停止するまでの所定時間(以下、「APN削除時間dTa」という)を算出する場合について説明する。なお、実施の形態1,2で説明した箇所と同一箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(通信装置101の機能的構成例)
図15は、実施の形態3にかかる通信装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図15において、通信装置101は、検出部701と、定期通信部702と、通信制御部703と、検索部704と、処理要求部705と、判断部1101と、記録部1501と、算出部1502と、を含む構成である。この制御部となる機能(検出部701〜処理要求部705、判断部1101、記録部1501、算出部1502)は、具体的には、例えば、メモリ402に記憶されたプログラムをCPU401に実行させることにより、または、公衆網I/F406、WLAN I/F407により、その機能を実現する。また、各機能部の処理結果は、例えば、メモリ402に記憶される。
通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからAPN削除時間dTa継続してディスプレイ403の表示状態が非表示の場合、サーバ102への定期的なアクセスを停止する機能を有する。ここで、APN削除時間dTaは、例えば、後述の図16に示すAPN削除時間テーブル1600から特定される。
また、通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからAPN削除時間dTaが経過する前にサーバ102との通信が発生した場合は、条件1,2を満たす場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することにしてもよい。
ここで、条件1は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからAPN削除時間dTaが経過していることである。また、条件2は、サーバ102との通信が発生してから所定時間K1が経過していることである。ただし、条件1,2ともに、ディスプレイ403の表示状態が継続して非表示である条件を含む。
記録部1501は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点txから、サーバ102との通信が発生した時点tyまでの時間間隔dTbを記録する機能を有する。具体的には、例えば、記録部1501が、時点txから、サーバ102への定期的なアクセスを停止する前に最後に発生したサーバ102との通信が発生した時点tyまでの時間間隔dTbを記録する。なお、時点とは、例えば、日時である。
時間間隔dTbは、例えば、APN削除時間テーブル1600に記録される。APN削除時間テーブル1600は、例えば、メモリ402により実現される。ここで、APN削除時間テーブル1600の記憶内容について説明する。
図16は、APN削除時間テーブル1600の記憶内容の一例を示す説明図である。図16において、APN削除時間テーブル1600は、時間帯、APN削除時間および時間間隔のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、時間帯ごとのAPN削除時間情報(例えば、APN削除時間情報1600−1〜1600−3)がレコードとして記憶されている。
ここで、時間帯は、1日のうちの時間帯を表している。例えば、「6:00」は、6時00分から6時59分までの時間帯を表している。APN削除時間は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから、サーバ102への定期的なアクセスを停止するまでの時間を表している(単位:分)。
時間間隔は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点txから、サーバ102への定期的なアクセスを停止する前に最後にサーバ102との通信が発生した時点tyまでの時間間隔dTbである(単位:分)。ここでは、過去10回分の時間間隔dTbが記録されている。なお、時間間隔「1」は、最新の時間間隔dTbであり、時間間隔「10」は最古の時間間隔dTbである。
一例として、「8時30分」に時間間隔「5分」が記録される場合を例に挙げる。この場合、記録部1501が、APN削除時間テーブル1600の中から、8時の時間帯のAPN削除時間情報1600−3を特定する。つぎに、記録部1501が、APN削除時間情報1600−3の時間間隔フィールドの「1」〜「9」に設定されている時間間隔をそれぞれ一つ右側にシフトする。なお、シフト前の「10」に設定されている時間間隔「5.2」は削除される。そして、記録部1501が、APN削除時間情報1600−3の時間間隔フィールドの「1」に、「5.0」を記録する。これにより、時間帯ごとに、過去10回分の時間間隔dTbを記録することができる。
図15の説明に戻り、算出部1502は、記録された時間間隔dTbに基づいて、APN削除時間dTaを算出する機能を有する。具体的には、例えば、算出部1502が、図16に示したAPN削除時間テーブル1600を参照して、過去10回分の時間間隔dTbの平均値をAPN削除時間dTaとして算出することにしてもよい。
一例として、「8時30分」に時間間隔「5分」が記録される場合を例に挙げる。この場合、算出部1502が、APN削除時間テーブル1600の中から、8時の時間帯のAPN削除時間情報1600−3を特定する。つぎに、算出部1502が、APN削除時間情報1600−3の時間間隔フィールドの「1」〜「10」に設定されている時間間隔dTbの平均値を求めることにより、APN削除時間dTaを算出する。算出されたAPN削除時間dTaは、APN削除時間情報1600−3のAPN削除時間フィールドに設定される。
(通信方法の一実施例)
ここで、実施の形態3にかかる通信方法の一実施例について説明する。図17は、実施の形態3にかかる通信方法の一実施例を示す説明図である。図17において、グラフ1710,1720は、時間の経過とともに変化する通信装置101の消費電力を表している(縦軸:電流、横軸:時間)。
図17に示す(17−1)の例では、(1)時点t1において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出されている(図17中、「画面OFF」)。(2)時点t2において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからAPN削除時間dTaが経過する前に、サーバ102との通信が発生している(図17中、「通信発生」)。
この場合、サーバ102との通信が発生してから所定時間K1が経過しても、所定時間K1が経過した時点t3が、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移してからAPN削除時間dTaが経過した時点t4よりも前である。このため、時点t3ではサーバ102への定期的なアクセスは停止されない。
(3)時点t4において、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移してからAPN削除時間dTa継続してディスプレイ403の表示状態が非表示のため、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている(図17中、「APN削除」)。
図17に示す(17−2)の例では、(1)時点t1において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出されている(図17中、「画面OFF」)。(2)時点t5において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからAPN削除時間dTaが経過する前に、サーバ102との通信が発生している(図17中、「通信発生」)。
この場合、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからAPN削除時間dTaが経過しても、サーバ102との通信が発生してから所定時間K1が経過していないため、サーバ102への定期的なアクセスは停止されない。
(3)時点t6において、サーバ102との通信が発生してから所定時間K1継続してディスプレイ403の表示状態が非表示のため、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている(図17中、「APN削除」)。
(通信装置101の通信処理手順)
つぎに、実施の形態3にかかる通信装置101の通信処理手順について説明する。図18は、実施の形態3にかかる通信装置101の通信処理手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、まず、検出部701により、ディスプレイ403の表示状態の遷移を検出したか否かを判断する(ステップS1801)。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS1801:非表示へ)、通信制御部703により、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点txをメモリ402に保存する(ステップS1802)。
つぎに、通信制御部703により、APN削除時間テーブル1600を参照して、時点txを含む時間帯のAPN削除時間dTaを特定する(ステップS1803)。そして、通信制御部703により、時点txからAPN削除時間dTaが経過した時点tzを算出する(ステップS1804)。
つぎに、通信制御部703により、サーバ102から割り振られたIPアドレスを用いたパケット通信が発生したか否かを判断する(ステップS1805)。ここで、パケット通信が発生していない場合(ステップS1805:No)、通信制御部703により、現時点が時点tzに達したか否かを判断する(ステップS1806)。
そして、現時点が時点tzに達した場合(ステップS1806:Yes)、通信制御部703により、削除タイマが停止または規定値T4に達したか否かを判断する(ステップS1807)。ここで、削除タイマが計測中で規定値T4に達していない場合(ステップS1807:No)、ステップS1805に戻る。
一方、削除タイマが停止または規定値T4に達した場合(ステップS1807:Yes)、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報をメモリ402の特定の記憶領域にコピーする(ステップS1808)。
つぎに、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報を削除する(ステップS1809)。そして、算出部1502により、APN削除時間テーブル1600のAPN削除時間dTaを更新する更新処理を実行して(ステップS1810)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1806において、現時点が時点tzに達していない場合(ステップS1806:No)、通信制御部703により、削除タイマが規定値T4に達したか否かを判断する(ステップS1811)。
ここで、削除タイマが規定値T4に達していない場合(ステップS1811:No)、ステップS1805に戻る。一方、削除タイマが規定値T4に達した場合(ステップS1811:Yes)、通信制御部703により、削除タイマを停止、リセットして(ステップS1812)、ステップS1805に戻る。
また、ステップS1805において、パケット通信が発生した場合(ステップS1805:Yes)、通信制御部703により、削除タイマをリスタートさせる(ステップS1813)。つぎに、記録部1501により、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点txから、サーバ102との通信が発生した時点tyまでの時間間隔dTbを算出する(ステップS1814)。そして、記録部1501により、算出した時間間隔dTbをメモリ402に保存して(ステップS1815)、ステップS1805に戻る。
また、ステップS1801において、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS1801:表示へ)、処理要求部705により、サービス要求処理を実行して(ステップS1816)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
なお、ステップS1816のサービス要求処理の具体的な処理手順は、図14に示したステップS1308のサービス要求処理の具体的な処理手順と同様のため、ここでは説明を省略する。
これにより、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから、少なくともAPN削除時間dTaが経過するまでは、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御することができる。また、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移してからAPN削除時間dTaが経過する直前にサーバ102との通信が発生した場合は、所定時間K1の範囲内で、サーバ102への定期的なアクセスを停止するまでの時間を延長することができる。また、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点txから、サーバ102への定期的なアクセスを停止する前のサーバ102との最後の通信が発生した時点tyまでの時間間隔dTbを記録することができる。
つぎに、図18に示したステップS1810の更新処理の具体的な処理手順について説明する。
図19は、更新処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図19のフローチャートにおいて、まず、記録部1501により、サーバ102との最後の通信が発生した時点tyを含む時間帯を特定する(ステップS1901)。
そして、記録部1501により、APN削除時間テーブル1600の特定した時間帯のAPN削除時間情報に、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点txから時点tyまでの時間間隔dTbを記録する(ステップS1902)。
つぎに、算出部1502により、APN削除時間情報の過去10回分の時間間隔dTbの平均値を求めることにより、APN削除時間dTaを算出する(ステップS1903)。そして、算出部1502により、算出したAPN削除時間dTaをAPN削除時間情報に記録して(ステップS1904)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、過去の時間間隔dTbに基づいて、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからサーバ102への定期的なアクセスを停止するまでのAPN削除時間dTaを算出することができる。
以上説明したように、実施の形態3にかかる通信装置101によれば、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからAPN削除時間dTa継続して非表示の場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。また、APN削除時間dTaの経過前に、サーバ102との通信が発生した場合は、表示状態が非表示へ遷移してからAPN削除時間dTaが経過し、かつ、該通信が発生してから所定時間K1継続して非表示の場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。
これにより、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから、少なくともAPN削除時間dTaが経過するまでは、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御することができる。また、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移してからAPN削除時間dTaが経過する直前にサーバ102との通信が発生した場合は、所定時間K1の範囲内で、サーバ102への定期的なアクセスを停止するまでの時間を延長することができる。
また、実施の形態3にかかる通信装置101によれば、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移してから、サーバ102への定期的なアクセスを停止する前のサーバ102との最後の通信が発生するまでの時間間隔dTbを記録することができる。また、APN削除時間テーブル1600に蓄積されている複数の時間間隔dTbに基づいて、APN削除時間dTaを算出することができる。
これにより、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移してから、サーバ102との最後の通信が発生するまでの実績時間から、表示状態が非表示へ遷移してからサーバ102への定期的なアクセスを停止するまでのAPN削除時間dTaを算出することができる。
(実施の形態4)
つぎに、実施の形態4にかかる通信装置101について説明する。実施の形態4では、実施の形態2で説明した所定時間K1として、AlwaysOn機能によりサーバ102に定期的にアクセスする所定周期C(例えば、28分)を用いる場合について説明する。
すなわち、実施の形態4では、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから所定周期の間継続して非表示の場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止する。なお、実施の形態1〜3で説明した箇所と同一箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(通信装置101の機能的構成例)
図20は、実施の形態4にかかる通信装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図20において、通信装置101は、検出部701と、定期通信部702と、通信制御部703と、検索部704と、処理要求部705と、判断部1101と、を含む構成である。この制御部となる機能(検出部701〜処理要求部705、判断部1101)は、具体的には、例えば、メモリ402に記憶されたプログラムをCPU401に実行させることにより、または、公衆網I/F406、WLAN I/F407により、その機能を実現する。また、各機能部の処理結果は、例えば、メモリ402に記憶される。
定期通信部702は、サーバ102に定期的にアクセスする所定周期Cの間に、サーバ102との通信が発生したか否かを判断する機能を有する。具体的には、例えば、定期通信部702が、判断部1101によって判断された判断結果に基づいて、サーバ102とのパケット通信が発生したか否かを判断する。ここで、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生しなかった場合は、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生しなかったことが定期通信部702から通信制御部703に通知される。
通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから継続して表示状態が非表示、かつ、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生しなかった場合、サーバ102への定期的なアクセスを停止する機能を有する。具体的には、例えば、通信制御部703が、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生しなかったことを示す通知を定期通信部702から受け付けた場合、サーバ102への定期的なアクセスを停止することにしてもよい。
(通信方法の一実施例)
ここで、実施の形態4にかかる通信方法の一実施例について説明する。図21は、実施の形態4にかかる通信方法の一実施例を示す説明図である。図21において、グラフ2110,2120は、時間の経過とともに変化する通信装置101の消費電力を表している(縦軸:電流、横軸:時間)。
図21に示す(21−1)の例では、(1)時点t1において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出されている(図21中、「画面OFF」)。(2)時点t2において、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている(図21中、「APN削除」)。具体的には、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移した時点t1から所定周期Cの間継続してディスプレイ403の表示状態が非表示、かつ、サーバ102との通信が発生していないため、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている。
図21に示す(21−2)の例では、(1)時点t1において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出されている(図21中、「画面OFF」)。(2)時点t3において、サーバ102との通信が発生している(図21中、「通信発生」)。(3)時点t2において、サーバ102への定期的なアクセスが行われている(図21中、「AlwaysOn動作」)。具体的には、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生したため、サーバ102への定期的なアクセスは停止されず、通常のAlwaysOn動作が行われている。(4)時点t4において、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている(図21中、「APN削除」)。具体的には、時点t2から所定周期Cの間継続してディスプレイ403の表示状態が非表示、かつ、サーバ102との通信が発生していないため、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている。
(通信装置101の通信処理手順)
つぎに、実施の形態4にかかる通信装置101の通信処理手順について説明する。ここでは、まず、定期通信部702の定期通信処理の処理手順について説明する。
図22は、実施の形態4にかかる通信装置101の定期通信処理手順の一例を示すフローチャートである。図22において、まず、定期通信部702により、サーバ102との間でパケット通信が発生したか否かを判断する(ステップS2201)。
ここで、パケット通信が発生した場合(ステップS2201:Yes)、定期通信部702により、アクセスフラグを「1」に設定して(ステップS2202)、ステップS2201に戻る。なお、アクセスフラグは、サーバ102との間でパケット通信が発生したか否かを示すフラグであり、例えば、メモリ402により実現される。
一方、パケット通信が発生していない場合(ステップS2201:No)、定期通信部702により、AlwaysOnタイマが規定値T2に達したか否かを判断する(ステップS2203)。ここで、AlwaysOnタイマが規定値T2に達していない場合(ステップS2203:No)、ステップS2201に戻る。
一方、AlwaysOnタイマが規定値T2に達した場合(ステップS2203:Yes)、定期通信部702により、AlwaysOn停止設定か否かを判断する(ステップS2204)。なお、AlwaysOn停止設定は、サーバ102への定期的な通信を停止する設定であり、例えば、キーパッド404を用いたユーザの操作入力により予め設定されている。
ここで、AlwaysOn停止設定ではない場合(ステップS2204:No)、定期通信部702により、サーバ102にアクセスして(ステップS2205)、ステップS2201に戻る。一方、AlwaysOn停止設定の場合(ステップS2204:Yes)、定期通信部702により、ディスプレイ403の表示状態が非表示か否かを判断する(ステップS2206)。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が表示の場合(ステップS2206:No)、ステップS2205に移行する。一方、ディスプレイ403の表示状態が非表示の場合(ステップS2206:Yes)、定期通信部702により、アクセスフラグに「0」が設定されているか否かを判断する(ステップS2207)。
ここで、アクセスフラグに「1」が設定されている場合(ステップS2207:No)、定期通信部702により、アクセスフラグを「0」に設定して(ステップS2208)、ステップS2201に戻る。
一方、アクセスフラグに「0」が設定されている場合(ステップS2207:Yes)、定期通信部702により、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生しなかったことを通信制御部703に通知して(ステップS2209)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、ディスプレイ403の表示状態が非表示で、かつ、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生しなかった場合に、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生しなかったことを定期通信部702から通信制御部703に通知することができる。
図23は、実施の形態4にかかる通信装置101の通信処理手順の一例を示すフローチャートである。図23のフローチャートにおいて、まず、検出部701により、ディスプレイ403の表示状態の遷移を検出したか否かを判断する(ステップS2301)。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS2301:非表示へ)、通信制御部703により、定期通信部702から通知を受け付けたか否かを判断する(ステップS2302)。この通知は、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生しなかったことを示すものである。
ここで、通信制御部703により、定期通信部702からの通知を待つ(ステップS2302:No)。そして、通信制御部703により、定期通信部702からの通知を受け付けた場合(ステップS2302:Yes)、APNリスト600内のAPN情報をメモリ402の特定の記憶領域にコピーする(ステップS2303)。そして、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報を削除して(ステップS2304)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS2301において、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS2301:表示へ)、通信制御部703により、APNリスト600が空か否かを判断する(ステップS2305)。
ここで、APNリスト600が空ではない場合(ステップS2305:No)、ステップS2308に移行する。一方、APNリスト600が空の場合(ステップS2305:Yes)、通信制御部703により、メモリ402の特定の記憶領域にコピーしたAPN情報を読み込む(ステップS2306)。そして、通信制御部703により、APNリスト600に、読み込んだAPN情報を書き込む(ステップS2307)。
つぎに、処理要求部705により、無線LANのAP303に接続されているか否かを判定する(ステップS2308)。ここで、AP303に非接続の場合(ステップS2308:No)、処理要求部705により、公衆網I/F406により、携帯電話網経由でサービスを処理して(ステップS2309)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS2308において、AP303に接続されている場合(ステップS2308:Yes)、処理要求部705により、WLAN I/F407により、無線LAN経由でサービスを処理して(ステップS2310)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、通信制御部703が定期通信部702からの通知を受け付けた場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。なお、ステップS2309において、通信装置101に割り振られていたIPアドレスが解放されている場合は、IPアドレスの取得処理が行われる。
以上説明したように、実施の形態4にかかる通信装置101によれば、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから継続して非表示で、かつ、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生しなかった場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。
これにより、サーバ102から割り振られたIPアドレスが解放されるぎりぎりまでサービスの提供を受けることができる。また、所定周期Cの間にサーバ102との通信が発生した場合は、つぎの周期がくるまで、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないため、サービスの提供を受けられる期間を延長することができる。
(実施の形態5)
つぎに、実施の形態5にかかる通信装置101について説明する。実施の形態5では、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した際に、例えば、直近のアプリケーションに応じて所定時間K1を変更する場合について説明する。なお、実施の形態1〜4で説明した箇所と同一箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(アプリ別APN削除時間テーブル2400)
ここで、通信装置101が用いるアプリ別APN削除時間テーブル2400について説明する。アプリ別APN削除時間テーブル2400は、例えば、メモリ402に記憶されている。
図24は、アプリ別APN削除時間テーブル2400の記憶内容の一例を示す説明図である。図24において、アプリ別APN削除時間テーブル2400は、アプリケーション名およびAPN削除時間のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、アプリ情報(例えば、アプリ情報2400−1〜2400−3)がレコードとして記憶されている。
ここで、アプリケーション名は、アプリケーションの名称である。ここでは、アプリケーション名は、アプリケーションの種別を表している。APN削除時間は、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移してから、サーバ102への定期的なアクセスを停止するまでの時間である(単位:分)。すなわち、APN削除時間は、アプリケーションごとの所定時間K1である。
アプリ情報2400−1を例に挙げると、アプリケーション名「ブラウザ」のAPN削除時間「10」が示されている。また、アプリ情報2400−2を例に挙げると、アプリケーション名「メールアプリ」のAPN削除時間「30」が示されている。
(アプリ起動時間テーブル2500)
つぎに、通信装置101が用いるアプリ起動時間テーブル2500について説明する。アプリ起動時間テーブル2500は、例えば、メモリ402に記憶されている。
図25は、アプリ起動時間テーブル2500の記憶内容の一例を示す説明図である。図25において、アプリケーション名および起動時間のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、起動時間情報(例えば、起動時間情報2500−1〜2500−3)がレコードとして記憶されている。
アプリケーション名は、アプリケーションの名称である。起動時間は、通信装置101でアプリケーションが起動された日時である。アプリ起動時間テーブル2500では、アプリケーションの起動時間が新しいものから順に起動時間情報が記憶されている。
起動時間情報2500−1を例に挙げると、アプリケーション名「ブラウザ」の起動時間「2011/7/25 10:10」が示されている。起動時間情報2500−2を例に挙げると、アプリケーション名「メールアプリ」の起動時間「2011/7/25 10:8」が示されている。
(通信装置101の機能的構成例)
図26は、実施の形態5にかかる通信装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図26において、通信装置101は、検出部701と、定期通信部702と、通信制御部703と、検索部704と、処理要求部705と、判断部1101と、アプリ管理部2601と、を含む構成である。この制御部となる機能(検出部701〜処理要求部705、判断部1101、アプリ管理部2601)は、具体的には、例えば、メモリ402に記憶されたプログラムをCPU401に実行させることにより、または、公衆網I/F406、WLAN I/F407により、その機能を実現する。また、各機能部の処理結果は、例えば、メモリ402に記憶される。
アプリ管理部2601は、アプリケーションの起動を検出する機能を有する。具体的には、例えば、アプリ管理部2601が、通信装置101でアプリケーションが起動された場合、該アプリケーションのアプリケーション名および起動時間を検出する。検出された検出結果は、例えば、図25に示したアプリ起動時間テーブル2500に記憶される。
通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移する前に起動されたアプリケーションの種別に対応する所定時間K1を特定する機能を有する。具体的には、例えば、まず、通信制御部703が、アプリ起動時間テーブル2500を参照して、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移する前に起動されたアプリケーションのアプリケーション名を特定する。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移する前に起動されたアプリケーションとは、例えば、遷移前に最後に起動されたアプリケーションであってもよい。また、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点から遡って所定時間K2内に起動されたアプリケーションであってもよい。所定時間K2は、例えば、予め設定されたメモリ402に記憶されている(例えば、K2=5分、10分)。
そして、通信制御部703が、図24に示したアプリ別APN削除時間テーブル2400を参照して、特定したアプリケーション名に対応するAPN削除時間を特定する。ここで、複数のアプリケーション名が特定される場合がある。この場合、通信制御部703が、例えば、特定された複数のアプリケーション名に対応するAPN削除時間のうち、最大のAPN削除時間を特定することにしてもよい。
また、通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから、特定した所定時間K1継続してディスプレイ403の表示状態が非表示の場合、サーバ102への定期的なアクセスを停止する機能を有する。具体的には、例えば、通信制御部703が、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点taから、特定したAPN削除時間継続してディスプレイ403の表示状態が非表示の場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止する。
(通信方法の一実施例)
ここで、実施の形態5にかかる通信方法の一実施例について説明する。図27は、実施の形態5にかかる通信方法の一実施例を示す説明図である。図27において、グラフ2710,2720は、時間の経過とともに変化する通信装置101の消費電力を表している(縦軸:電流、横軸:時間)。
図27に示す(27−1)の例では、(1)時点t1において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出されている(図27中、「画面OFF」)。また、時点t1の前に最後に起動されたアプリケーションのアプリケーション名が「ブラウザ」のため、APN削除時間として「10分」が設定されている。(2)時点t2において、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている(図27中、「APN削除」)。具体的には、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移した時点t1から10分間継続してディスプレイ403の表示状態が非表示のため、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている。
図27に示す(27−2)の例では、(1)時点t1において、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出されている(図27中、「画面OFF」)。また、時点t1の前に最後に起動されたアプリケーションのアプリケーション名が「メールアプリ」のため、APN削除時間として「30分」が設定されている。(2)時点t2において、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている(図27中、「APN削除」)。具体的には、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移した時点t1から30分間継続してディスプレイ403の表示状態が非表示のため、サーバ102への定期的なアクセスが停止されている。
(通信装置101の通信処理手順)
つぎに、実施の形態5にかかる通信装置101の通信処理手順について説明する。ここでは、まず、アプリ管理部2601のアプリ管理処理の処理手順について説明する。
図28は、実施の形態5にかかる通信装置101のアプリ管理処理手順の一例を示すフローチャートである。図28のフローチャートにおいて、まず、アプリ管理部2601により、通信装置101でアプリケーションが起動されたか否かを判断する(ステップS2801)。
ここで、アプリ管理部2601により、アプリケーションが起動されるのを待つ(ステップS2801:No)。つぎに、アプリケーションが起動された場合(ステップS2801:Yes)、アプリ管理部2601により、起動されたアプリケーションのアプリケーション名および起動時間を特定する(ステップS2802)。
そして、アプリ管理部2601により、特定したアプリケーション名および起動時間をアプリ起動時間テーブル2500に登録して(ステップS2803)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、通信装置101で起動されたアプリケーションのアプリケーション名および起動時間をアプリ起動時間テーブル2500に登録することができる。
図29は、実施の形態5にかかる通信装置101の通信処理手順の一例を示すフローチャートである。図29のフローチャートにおいて、まず、検出部701により、ディスプレイ403の表示状態の遷移を検出したか否かを判断する(ステップS2901)。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS2901:非表示へ)、通信制御部703により、アプリ起動時間テーブル2500を参照して、現時点から遡って所定期間K2内に起動されたアプリケーションのアプリケーション名を特定する(ステップS2902)。
つぎに、通信制御部703により、アプリ別APN削除時間テーブル2400を参照して、特定したアプリケーション名に対応するAPN削除時間のうち、最大のAPN削除時間を特定する(ステップS2903)。そして、通信制御部703により、特定したAPN削除を削除タイマの規定値T4に設定する(ステップS2904)。
つぎに、通信制御部703により、削除タイマをスタートさせる(ステップS2905)。つぎに、通信制御部703により、サーバ102との間でパケット通信が発生したか否かを判断する(ステップS2906)。ここで、パケット通信が発生していない場合(ステップS2906:No)、通信制御部703により、削除タイマが規定値T4に達したか否かを判断する(ステップS2907)。そして、削除タイマが規定値T4に達していない場合(ステップS2907:No)、ステップS2906に戻る。
一方、削除タイマが規定値T4に達した場合(ステップS2907:Yes)、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報をメモリ402の特定の記憶領域にコピーする(ステップS2908)。そして、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報を削除して(ステップS2909)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS2906において、パケット通信が発生した場合(ステップS2906:Yes)、通信制御部703により、削除タイマをリセットして(ステップS2910)、ステップS2905に戻る。
また、ステップS2901において、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS2901:表示へ)、処理要求部705により、サービス要求処理を実行して(ステップS2911)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
なお、ステップS2911のサービス要求処理の具体的な処理手順は、図14に示したステップS1308のサービス要求処理の具体的な処理手順と同様のため、ここでは説明を省略する。
これにより、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してからサーバ102との通信が発生せず、かつ、削除タイマが、直近に起動したアプリケーションの種別に応じた規定値T4に達した場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。
以上説明したように、実施の形態5にかかる通信装置101によれば、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移する前に起動されたアプリケーションの種別に対応する所定時間K1を特定することができる。また、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから、特定した所定時間K1継続して非表示の場合に、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。
これにより、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移する前に起動されたアプリケーションの種別に応じて、サーバ102への定期的なアクセスを停止するタイミングを変更することができる。例えば、直近に起動されたアプリケーションが、メールアプリのようなコミュニケーション系のアプリケーションの場合、メールの送信後に相手からの返信がある可能性がある。このため、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した後にメールを受信できるように、サーバ102への定期的なアクセスを停止するまでの時間を長目(例えば、30分)に設定する。
(実施の形態6)
つぎに、実施の形態6にかかる通信装置101について説明する。ここで、通信装置101のバッテリ(不図示)を充電中や夜間の場合、長時間継続してディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移しないことが想定される。また、通信装置101のバッテリ(不図示)を充電中の場合、充電中ではない場合に比べて通信装置101の消費電力を考慮する必要が少ない。
そこで、実施の形態6では、通信装置101のバッテリ(不図示)を充電中や夜間の場合は、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御する。なお、実施の形態1〜5で説明した箇所と同一箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(通信装置101の機能的構成例)
図30は、実施の形態6にかかる通信装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図30において、通信装置101は、検出部701と、定期通信部702と、通信制御部703と、検索部704と、処理要求部705と、判断部1101と、電源管理部3001と、を含む構成である。この制御部となる機能(検出部701〜処理要求部705、判断部1101、電源管理部3001)は、具体的には、例えば、メモリ402に記憶されたプログラムをCPU401に実行させることにより、または、公衆網I/F406、WLAN I/F407により、その機能を実現する。また、各機能部の処理結果は、例えば、メモリ402に記憶される。
電源管理部3001は、通信装置101のバッテリ(不図示)を充電中か否かを判断する機能を有する。具体的には、例えば、電源管理部3001が、通信装置101のOSが管理している通信装置101のバッテリ(不図示)が充電中か否かの情報を取得することにより、バッテリ(不図示)を充電中か否かを判断する。
これにより、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電中であるか否か、あるいは、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電状態に遷移したか否かを判断することができる。
通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移し、かつ、通信装置101のバッテリを充電中ではない場合、定期通信部702を制御して、サーバ102への定期的なアクセスを停止する機能を有する。これにより、通信装置101のバッテリ(不図示)を充電中の場合は、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御することができる。
また、通信制御部703は、条件3または条件4を満たす場合、定期通信部702を制御して、サーバ102への定期的なアクセスを再開する機能を有する。ここで、条件3は、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移した場合である。また、条件4は、ディスプレイ403の表示状態が非表示のときに、通信装置101のバッテリが充電状態に遷移した場合である。
これにより、サーバ102への定期的なアクセスが停止された状態で、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電状態に遷移した場合は、サーバ102への定期的なアクセスを再開させることができる。
また、通信制御部703は、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移し、かつ、非表示へ遷移した時点が特定の時間帯に含まれる場合、定期通信部702を制御して、サーバ102への定期的なアクセスを停止する機能を有する。ここで、特定の時間帯とは、サーバ102への定期的なアクセスの停止を許可する時間帯である。
例えば、特定の時間帯は、昼間の時間帯などのディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ長時間継続して遷移しない可能性が低い時間帯である。また、特定の時間帯は、通信装置101のバッテリ(不図示)を充電中ではない可能性が高い時間帯であってもよい。
具体的には、例えば、通信制御部703が、図31に示す停止時間帯テーブル3100を参照して、サーバ102への定期的なアクセスの停止が禁止されている時間帯を特定することにしてもよい。ここで、停止時間帯テーブル3100について説明する。停止時間帯テーブル3100は、例えば、メモリ402に記憶されている。
図31は、停止時間帯テーブル3100の記憶内容の一例を示す説明図である。図31において、停止時間帯テーブル3100は、サーバ102への定期的なアクセスの停止を禁止する時間帯を記憶している。図31の例では、0時台、1時台、2時台、3時台、4時台、5時台、6時台、21時台、22時台、23時台の時間帯が、サーバ102への定期的なアクセスの停止が禁止されている。
例えば、通信制御部703が、停止時間帯テーブル3100を参照して、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点が、サーバ102への定期的なアクセスの停止を禁止する時間帯に含まれるか否かを判断する。ここで、サーバ102への定期的なアクセスの停止を禁止する時間帯に含まれている場合、通信制御部703が、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御する。
一方、サーバ102への定期的なアクセスの停止を禁止する時間帯に含まれていない場合、通信制御部703が、サーバ102への定期的なアクセスを停止するように制御する。具体的には、例えば、通信制御部703が、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移してから所定時間K1継続して非表示の場合、サーバ102への定期的なアクセスを停止することにしてもよい。
(通信装置101の通信処理手順)
つぎに、実施の形態6にかかる通信装置101の通信処理手順について説明する。
<通信処理手順(その1)>
図32は、実施の形態6にかかる通信装置101の通信処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。図32のフローチャートにおいて、まず、検出部701により、ディスプレイ403の表示状態の遷移を検出したか否かを判断する(ステップS3201)。
ここで、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS3201:非表示へ)、電源管理部3001により、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電中か否か判断する(ステップS3202)。
ここで、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電中の場合(ステップS3202:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。一方、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電中ではない場合(ステップS3202:No)、通信制御部703により、削除タイマをスタートさせる(ステップS3203)。
つぎに、通信制御部703により、削除タイマが規定値T4に達したか否かを判断する(ステップS3204)。ここで、通信制御部703により、削除タイマが規定値T4に達するのを待つ(ステップS3204:No)。
そして、削除タイマが規定値T4に達した場合(ステップS3204:Yes)、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報をメモリ402の特定の記憶領域にコピーする(ステップS3205)。つぎに、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報を削除して(ステップS3206)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS3201において、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS3201:表示へ)、処理要求部705により、サービス要求処理を実行して(ステップS3207)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
なお、ステップS3207のサービス要求処理の具体的な処理手順は、図14に示したステップS1308のサービス要求処理の具体的な処理手順と同様のため、ここでは説明を省略する。
これにより、通信装置101のバッテリ(不図示)を充電中の場合は、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御することができる。
<通信処理手順(その2)>
図33は、実施の形態6にかかる通信装置101の通信処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。図33のフローチャートにおいて、まず、電源管理部3001により、ディスプレイ403の表示状態が非表示のときに、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電状態に遷移したか否か判断する(ステップS3301)。
ここで、充電状態に遷移していない場合(ステップS3301:No)、検出部701により、ディスプレイ403の表示状態の遷移を検出したか否かを判断する(ステップS3302)。そして、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS3302:非表示へ)、電源管理部3001により、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電中か否か判断する(ステップS3303)。
ここで、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電中の場合(ステップS3303:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。一方、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電中ではない場合(ステップS3303:No)、通信制御部703により、削除タイマをスタートさせる(ステップS3304)。
つぎに、通信制御部703により、削除タイマが規定値T4に達したか否かを判断する(ステップS3305)。ここで、通信制御部703により、削除タイマが規定値T4に達するのを待つ(ステップS3305:No)。
そして、削除タイマが規定値T4に達した場合(ステップS3305:Yes)、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報をメモリ402の特定の記憶領域にコピーする(ステップS3306)。つぎに、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報を削除して(ステップS3307)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS3301において、充電状態に遷移した場合(ステップS3301:Yes)、処理要求部705により、サービス要求処理を実行して(ステップS3308)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS3302において、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS3302:表示へ)、処理要求部705により、サービス要求処理を実行して(ステップS3308)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
なお、ステップS3308のサービス要求処理の具体的な処理手順は、図14に示したステップS1308のサービス要求処理の具体的な処理手順と同様のため、ここでは説明を省略する。
これにより、サーバ102への定期的なアクセスが停止された状態で、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電状態に遷移した場合は、サーバ102への定期的なアクセスを再開させることができる。また、通信装置101のバッテリ(不図示)を充電中の場合は、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御することができる。
<通信処理手順(その3)>
図34は、実施の形態6にかかる通信装置101の通信処理手順の一例を示すフローチャート(その3)である。図34のフローチャートにおいて、まず、検出部701により、ディスプレイ403の表示状態の遷移を検出したか否かを判断する(ステップS3401)。
そして、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS3401:非表示へ)、通信制御部703により、停止時間帯テーブル3100を参照して、サーバ102への定期的なアクセスの停止を禁止する時間帯を特定する(ステップS3402)。
つぎに、通信制御部703により、現時点が特定した時間帯に含まれるか否かを判断する(ステップS3403)。ここで、現時点が特定した時間帯に含まれる場合(ステップS3403:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、現時点が特定した時間帯に含まれない場合(ステップS3403:No)、通信制御部703により、削除タイマをスタートさせる(ステップS3404)。つぎに、通信制御部703により、削除タイマが規定値T4に達したか否かを判断する(ステップS3405)。ここで、通信制御部703により、削除タイマが規定値T4に達するのを待つ(ステップS3405:No)。
そして、削除タイマが規定値T4に達した場合(ステップS3405:Yes)、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報をメモリ402の特定の記憶領域にコピーする(ステップS3406)。つぎに、通信制御部703により、APNリスト600内のAPN情報を削除して(ステップS3407)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS3401において、ディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ遷移したことが検出された場合(ステップS3401:表示へ)、処理要求部705により、サービス要求処理を実行して(ステップS3408)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
なお、ステップS3408のサービス要求処理の具体的な処理手順は、図14に示したステップS1308のサービス要求処理の具体的な処理手順と同様のため、ここでは説明を省略する。
これにより、深夜、早朝などのディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ長時間継続して遷移しない可能性が高い時間帯や通信装置101のバッテリ(不図示)を充電中である可能性が高い時間帯では、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御することができる。
以上説明したように、実施の形態6にかかる通信装置101によれば、ディスプレイ403の表示状態が表示から非表示へ遷移し、かつ、バッテリ(不図示)を充電中ではないと判断された場合、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。これにより、通信装置101のバッテリ(不図示)を充電中の場合は、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御することができる。
また、実施の形態6にかかる通信装置101によれば、ディスプレイ403の表示状態が表示へ遷移した場合、または、表示状態が非表示のときにバッテリが充電状態に遷移した場合、サーバ102への定期的なアクセスを再開することができる。これにより、サーバ102への定期的なアクセスが停止された状態で、通信装置101のバッテリ(不図示)が充電状態に遷移した場合は、サーバ102への定期的なアクセスを再開させることができる。
また、実施の形態6にかかる通信装置101によれば、ディスプレイ403の表示状態が非表示へ遷移し、かつ、表示状態が非表示へ遷移した時点が特定の時間帯に含まれる場合、サーバ102への定期的なアクセスを停止することができる。これにより、深夜、早朝などのディスプレイ403の表示状態が非表示から表示へ長時間継続して遷移しない可能性が高い時間帯やバッテリ(不図示)を充電中である可能性が高い時間帯では、サーバ102への定期的なアクセスを停止しないように制御することができる。
なお、上述した各実施の形態は、矛盾の無い範囲で組み合わせて実施することができる。また、本実施の形態で説明した通信方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本通信プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本通信プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)ネットワーク内での自装置を識別する識別情報を前記自装置に割り振ったサーバに定期的または不定期にアクセスする通信部と、
画面の表示状態が表示から非表示へ遷移した場合、前記通信部を制御して、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを停止し、前記画面の表示状態が非表示から表示へ遷移した場合、前記通信部を制御して、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを再開する通信制御部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
(付記2)前記サーバへの定期的または不定期のアクセスが再開された場合、前記サーバから提供されるサービスの処理要求を前記サーバに送信する処理要求部を備えることを特徴とする付記1に記載の通信装置。
(付記3)前記通信制御部は、
前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移してから所定時間継続して前記画面の表示状態が非表示の場合、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを停止することを特徴とする付記2に記載の通信装置。
(付記4)前記通信制御部は、
前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移してから前記所定時間が経過する前に、前記サーバとの通信が発生した場合は、前記サーバとの通信が発生してから前記所定時間継続して前記画面の表示状態が非表示の場合に、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを停止することを特徴とする付記3に記載の通信装置。
(付記5)前記通信制御部は、
前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移してから第1の所定時間が経過する前に、前記サーバとの通信が発生した場合、前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移してから前記第1の所定時間が経過し、かつ、前記サーバとの通信が発生してから第2の所定時間継続して前記画面の表示状態が非表示の場合に、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを停止することを特徴とする付記4に記載の通信装置。
(付記6)前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移してから前記第1の所定時間が経過する前に、前記サーバとの通信が発生した場合、前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移してから、前記サーバとの通信が発生するまでの時間間隔を記録する記録部と、
前記記録部によって記録された前記時間間隔に基づいて、前記第1の所定時間を算出する算出部と、
を備えることを特徴とする付記5に記載の通信装置。
(付記7)アプリケーションの種別ごとに、前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移してから前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを停止するまでの所定時間を記憶する記憶部と、
前記記憶部の記憶内容に基づいて、前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移する前に起動されたアプリケーションの種別に対応する所定時間を特定する特定部と、を備え、
前記通信制御部は、
前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移してから、前記特定部によって特定された前記所定時間継続して前記画面の表示状態が非表示の場合、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを停止することを特徴とする付記3または4に記載の通信装置。
(付記8)前記特定部は、
前記記憶部の記憶内容に基づいて、前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点から遡って所定時間内に起動されたアプリケーションの種別に対応する所定時間のうち最大の所定時間を特定することを特徴とする付記7に記載の通信装置。
(付記9)前記通信部は、
所定周期で前記サーバに定期的にアクセスし、
前記通信制御部は、
前記所定周期の間に前記サーバとの通信が発生しなかった場合、前記サーバへの定期的なアクセスを停止することを特徴とする付記3に記載の通信装置。
(付記10)前記自装置のバッテリを充電中か否かを判断する判断部を備え、
前記通信制御部は、
前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移し、かつ、前記バッテリを充電中ではないと判断された場合、前記通信部を制御して、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを停止することを特徴とする付記2〜9のいずれか一つに記載の通信装置。
(付記11)前記通信制御部は、
前記画面の表示状態が非表示から表示へ遷移した場合、または、前記画面の表示状態が非表示のときに前記バッテリが充電状態に遷移した場合、前記通信部を制御して、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを再開することを特徴とする付記10に記載の通信装置。
(付記12)前記通信制御部は、
前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移し、かつ、前記画面の表示状態が表示から非表示へ遷移した時点が特定の時間帯に含まれる場合、前記通信部を制御して、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを停止することを特徴とする付記2〜11のいずれか一つに記載の通信装置。
(付記13)前記処理要求部は、
前記サーバへの定期的または不定期のアクセスが再開された場合、前記画面の表示状態が非表示から表示へ遷移してから一定時間経過した場合に、前記サービスの処理要求を前記サーバに送信することを特徴とする付記2〜12のいずれか一つに記載の通信装置。
(付記14)コンピュータが、
画面の表示状態が表示から非表示へ遷移した場合、ネットワーク内での自装置を識別する識別情報を前記自装置に割り振ったサーバに定期的または不定期にアクセスする通信部を制御して、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを停止し、前記画面の表示状態が非表示から表示へ遷移した場合、前記通信部を制御して、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを再開する、
処理を実行することを特徴とする通信方法。
(付記15)コンピュータに、
画面の表示状態が表示から非表示へ遷移した場合、ネットワーク内での自装置を識別する識別情報を前記自装置に割り振ったサーバに定期的または不定期にアクセスする通信部を制御して、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを停止し、前記画面の表示状態が非表示から表示へ遷移した場合、前記通信部を制御して、前記サーバへの定期的または不定期のアクセスを再開する、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。