[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、本発明による遊技システム1000の全体の構成について説明する。図1は、本発明による遊技システム1000の全体の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、遊技システム1000は、遊技店に設置されるパチンコ遊技機1と、遊技者の遊技履歴を管理する管理サーバ300と、遊技者の所持する携帯端末200とを含む。なお、図1に示すように、遊技システム1000は、複数のパチンコ遊技機1を含んでいてもよい。また、これら複数のパチンコ遊技機1は、同じ遊技店に設置されているものでもよいし、異なる遊技店に設置されているものであってもよい。
以下、遊技システム1000の構成要素であるパチンコ遊技機1および管理サーバ300の構成および動作、ならびに、携帯端末200の構成および動作について個別に説明を行う。
図2は、本実施の形態における携帯端末200の構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、携帯端末200は、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、音声入出力部250と、無線通信部260と、アンテナ261と、赤外線通信部280と、カメラ部290とを含む。
記憶部220は、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやRAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリなどの半導体メモリで構成される。記憶部220は、携帯端末200の各種機能を制御部210に実行させるためのアプリケーションプログラムなどのプログラムやデータを記憶する。
操作部230は、電話番号や各種データなどの数字やアルファベットやその他の文字などを入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。操作部230は、ユーザからデータの入力を受付けて、入力されたデータを制御部210に受渡す。
表示部240は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部240は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から受けた文字データおよび画像データを表示する。
音声入出力部250は、マイクおよびスピーカで構成される。音声入出力部250は、外部からマイクに入力された音声を電気信号に変えて、制御部210に受渡し、制御部210からの電気信号を音声に変換して、スピーカで外部に出力する。
無線通信部260は、他の携帯端末またはサーバからアンテナ261で受信した信号を制御部210に受渡し、制御部210から他の携帯端末またはサーバへ送信する信号をアンテナ261から出力させる。
赤外線通信部280は、他の装置から赤外線で受信した信号を制御部210に受渡し、他の装置へ送信する信号を制御部210から受取り、赤外線で送信する。
カメラ部290は、撮影対象を撮像して、撮像された画像を画像データに変換して、変換された画像データを制御部210に出力する。本実施の形態においては、2次元コードを撮像する。
制御部210は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」という)で構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたアプリケーションプログラムなどのプログラムに従って、記憶部220、操作部230、音声入出力部250、無線通信部260、赤外線通信部280、または、カメラ部290から入力されたデータを処理して、記憶部220、表示部240、音声入出力部250、無線通信部260、または、赤外線通信部280に出力する。
なお、本実施の形態においては、携帯端末200は、音声入出力部250を含んでも含まなくてもよい。
図3は、本実施の形態における管理サーバ300の構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、管理サーバ300は、制御部310と、記憶部320と、操作部330と、表示部340と、通信部360とを含む。
記憶部320は、ROMやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやRAMなどの揮発性メモリなどの半導体メモリ、および、ハードディスクなどの外部記憶装置で構成される。記憶部320には、管理サーバ300の各種機能を制御部310に実行させるためのプログラムやデータが記憶される。
操作部330は、キーボードおよびマウスなどの入力装置で構成される。操作部330は、管理サーバ300の管理者などのユーザからデータの入力を受付けて、入力されたデータを制御部310に受渡す。
表示部340は、LCDで構成される。なお、表示部340は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやEL(Electro Luminescence)ディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部340は、制御部310から受けた文字データおよび画像データを表示する。
通信部360は、携帯端末200または他のサーバから、インターネット網400を介して受信したデータを制御部310に受渡し、制御部310からインターネット網400を介して携帯端末200または他のサーバに送信するデータを出力する。
制御部310は、MPUで構成される。制御部310は、記憶部320に記憶されたプログラムに従って、記憶部320、操作部330、または、通信部360から入力されたデータを処理して、記憶部320、表示部340、または、通信部360に出力する。
次に、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図4はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
なお、演出表示装置9とは別に、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、第1特別図柄に対応した第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器と、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、第2特別図柄に対応した第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器とを備えるようにしてもよい。この場合、第1飾り図柄表示器および第2飾り図柄表示器は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御され、例えば、2つのLEDや7セグメントのLEDによって構成される。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって制御され、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって制御され、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
なお、特別図柄表示器が1つの表示器として構成され、そのうちの一部の表示領域が第1特別図柄の可変表示を行う第1可変表示部を形成し、他の一部の表示領域が第2特別図柄の可変表示を行う第2可変表示部を形成していてもよい。この場合、例えば、特別図柄表示器が4つの7セグメントLEDを含む1つの表示器として構成され、そのうちの2つの7セグメントLEDが第1可変表示部を形成し、他の2つの7セグメントLEDが第2可変表示部を形成していてもよい。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうち第2始動入賞口14への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させる。すなわち、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の可変表示を続けて実行する。なお、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合計保留記憶数)を表示する領域(以下、合計保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合計保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合計保留記憶表示部18cが設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
なお、この実施の形態では、図4に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図4に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。また、この実施の形態では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、または、開放回数が増加される。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
この実施の形態では、打球供給皿(上皿)3に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120が遊技者によって押されると、電極が接触することによりオン状態になって、オン信号(検出信号)が基板上に搭載されているマイクロコンピュータ(この実施の形態では演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100:図6参照)に出力される。なお、図4に示す例では、操作ボタン120は打球供給皿(上皿)3に設けられているが、他の箇所(例えば打球操作ハンドル5の真上)に設けられていてもよい。
パチンコ遊技機1には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図5は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図5には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、ランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合計保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図6は、中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。図6に示すように、この実施の形態では、遊技機1は、演出表示装置9の表示制御を行うための演出制御基板80と、音出力装置27の音出力制御を行うための音声出力基板70と、各LED25,28a,28b,28cの表示制御を行うためのランプドライバ基板35とを含む。なお、この実施の形態では、複数の制御基板(演出制御基板80,音声出力基板70、ランプドライバ基板35)を用いて、演出表示装置9の表示制御や、音出力装置27の音出力制御、各LED25,28a,28b,28cの表示制御を行う場合を説明するが、1つの制御基板(例えば、1つの演出制御基板)を用いて行ってもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、ROM84、RAM85およびI/Oポート87を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAM85は外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM84に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図6には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランプドライバ基板35に搭載されたランプドライバ352に対してランプ(LED)を駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して装飾LED25や天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、球切れLED51、賞球LED52などの各ランプに供給する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、音声出力基板70に搭載された音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプ(LED)を駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM89から必要なデータを読み出す。キャラクタROM89は、演出表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROM89から読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて演出表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAM83をマッピングする。VRAM83は、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM83内の画像データを演出表示装置9に出力する。
また、この実施の形態では、ランプドライバ基板35には、現在時刻を出力するリアルタイムクロック(RTC)353が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現在の日付(年、月、日、曜日)を示す日付信号や現在の時刻(時、分、秒)を示す時刻信号を入力し、現在の日時にもとづいて各種処理を実行する。リアルタイムクロック353は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源によって動作し、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355(例えば、バッテリ)から供給される電源によって動作する。従って、リアルタイムクロック353は、遊技機の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、リアルタイムクロック353は、遊技機に電源が供給されているときであったもバックアップ電源回路355から供給される電源によって動作するようにしてもよい。
また、バックアップ電源回路355の電源は、ランプドライバ基板35に搭載されているバックアップRAM356にも供給される。すなわち、バックアップRAM356は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源が供給され、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355から電源が供給される。なお、バックアップRAM356は、遊技機に電源が供給されているときであったもバックアップ電源回路355から電源が供給されてもよい。
なお、リアルタイムクロック353をランプドライバ基板35ではなく、演出制御基板80や音声出力基板70に搭載してもよい。また、リアルタイムクロック353を主基板31に搭載するようにしてもよい。また、リアルタイムクロック353を設けずに、バックアップRAM356に設けたカウンタをカウントアップする(例えば、遊技機の電源をオンしてからの始動入賞回数をカウントアップする)ことによって計時してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356に設けたカウンタのカウント値にもとづいて各種処理を実行してもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて、デモ画面(デモンストレーション画面)の表示中に大当りの発生を期待させる演出図柄(その演出図柄に対応つけられているキャラクタ)を表示する制御を行う。なお、操作ボタン120からの操作信号ではなく、ランプドライバ基板35に設けられた設定スイッチ354からのオン/オフ信号にもとづいて、大当りの発生を期待させる演出図柄(その演出図柄に対応つけられているキャラクタ)を表示する制御を行うようにしてもよい。また、設定スイッチ354を演出制御基板80または音声出力基板70に設けてもよい。また、設定スイッチ354は、ディップスイッチやプッシュロックスイッチ、ロータリスイッチのようにスイッチ側でオン/オフを固定できるものであってもよい。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示は、第1始動入賞口13に進入した遊技球が第1始動口スイッチ13aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特別図柄の可変表示や大当り遊技状態、小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことにもとづいて、開始される。第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示は、第2始動入賞口14に進入した遊技球が第2始動口スイッチ14aによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特別図柄の可変表示や大当り遊技状態、小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことにもとづいて、開始される。
第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示では、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特別図柄の可変表示での可変表示結果が「大当り」になった後には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特別図柄の可変表示での可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示器8aによる特別図柄の可変表示における大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示における各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特別図柄の可変表示において共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特別図柄の可変表示における確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第1特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置20の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1回数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第2特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示された場合には、通常大当りと確変大当りとのいずれかの大当りとなる。15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづいて通常大当りとなり、15ラウンド大当り状態が終了した後には、通常状態に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態、後述する確変状態および小当り遊技状態以外の遊技状態のことであり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。この実施の形態では、通常大当りによる大当り遊技終了後に、時短状態は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。
15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづいて確変大当りとなり、15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづく2ラウンド大当り状態が終了した後には、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率遊技状態)に制御される。この確変状態では、各特別図柄の可変表示や飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。この実施の形態では、確変状態は、確変状態となった後に、所定回数(例えば100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、確変状態は、特別図柄の可変表示の実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。また、確変状態において所定回数の特別図柄の可変表示が実行されたり可変表示結果が「大当り」となる以前であっても、特別図柄の可変表示が開始されるときに、所定の割合で確変状態が終了することがあるようにしてもよい。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として小当り図柄が停止表示された後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置20が備える開閉板により大入賞口を第2期間にわたり開放状態とする動作が、第2回数に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、大入賞口を開放状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。可変入賞動作により大入賞口を開放状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器10による普通図柄の可変表示における普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普通図柄の可変表示で普通図柄の可変表示結果が「普通図柄当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普通図柄当り」となったことにもとづく可変入賞球装置15における可動翼片の傾動時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口14に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。従って、この実施の形態では、確変状態および時短状態以外の通常状態においては、第2始動入賞口14と比較して第1始動入賞口13の方が始動入賞しやすいのであるが、確変状態または時短状態においては、第1始動入賞口13と比較して第2始動入賞口14の方が始動入賞しやすい。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。確変状態と時短状態とでは、行われる制御が異なるようにしてもよいし、行われる制御の組合せ(同一の制御を含んでも含まなくてもよい)が異なるようにしてもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア(「左」の飾り図柄表示エリア9a:演出表示装置9の表示領域において左図柄の可変表示が行われる領域、「中」の飾り図柄表示エリア9b:演出表示装置9の表示領域において中図柄の可変表示が行われる領域、「右」の飾り図柄表示エリア9c:演出表示装置9の表示領域において右図柄の可変表示が行われる領域)における確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア9bなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、演出表示装置9の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能に設定されている。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリアなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば1つまたは2つ)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア9aと「右」の飾り図柄表示エリア9cのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の特定演出では、特別図柄の可変表示の第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことにもとづき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行う。一例として、「擬似連」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにて、擬似連のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア9aに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア9bに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア9cに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えばリーチ演出にて行われる演出表示の導入部分(イントロ部分)といった、所定の演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一例として、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにて、発展チャンス目のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。そのため、発展チャンス目のいずれかが仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。一例として、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目のいずれかが、確定飾り図柄として停止表示される。
さらに、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示することなどといった、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。この実施の形態では、「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「メール表示」といった予告演出が実行可能に設定されている。
「キャラクタ表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリアなど)にて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域における所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ画像」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われることがある。なお、「ステップアップ画像」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。
「メール表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、遊技者により操作ボタン120が操作されたことに応じて、例えば演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示を変更させる(メール受信待ち状態からメール着信状態に変更させる)といった、演出動作が変化する演出表示が行われる。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄、あるいは、特殊組合せのうち発展チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され通常大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。なお、この実施の形態では、通常大当りには、第1通常大当りと第2通常大当りとの2つがある。第1通常大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示されるのみで、確変昇格演出(確変に昇格するか否かを報知する演出)は実行されない。第2通常大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示された後、大当り遊技演出において確変昇格演出が実行される。そして、特別図柄の可変表示における確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常表示態様」の可変表示態様(通常大当りの可変表示態様ともいう)と称される。
なお、この実施の形態では、所定の有効ラインとして、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて1つのライン上に飾り図柄が表示される場合を示しているが、演出表示装置9上に1ラインの有効ラインが表示される場合に限らず、複数ライン(例えば5ライン)の有効ラインが表示されるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、確変大当りには、第1確変大当り、第2確変大当り第3確変大当りおよび第4確変大当りの4つがある。この実施の形態では、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され確変大当りとなる場合には、第1確変表示態様(第1確変大当りの場合)、第2確変表示態様(第2確変大当りの場合)および第3確変表示態様(第3確変大当りまたは第4確変大当りの場合)の3つの表示態様のうちのいずれかの表示態様で、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が行われる。なお、第1確変表示態様とは、飾り図柄の可変表示中に「通常表示態様」である場合と同様のリーチ演出(例えば、ノーマルリーチ)を実行し、又はリーチ演出を実行せずに、飾り図柄の停止図柄として確変大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄を高い確率で停止表示する表示態様である(低い確率で、通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄(非確変図柄)が停止表示される)。また、第2確変表示態様とは、飾り図柄の可変表示中に「通常表示態様」である場合とは異なるリーチ演出(例えば、スーパーリーチ)を実行し、飾り図柄の停止図柄として確変大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄を高い確率で停止表示する表示態様である。また、第3確変表示態様とは、飾り図柄の可変表示中に「通常表示態様」である場合と同様のリーチ演出(例えば、ノーマルリーチ)を実行し、又はリーチ演出を実行せずに、確変大当りであるにもかかわらず、飾り図柄の停止図柄として通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄(非確変図柄)を停止表示する表示態様である。また、第3確変大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示された後、大当り遊技演出において確変昇格演出が実行され、第4確変大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示された後、大当り遊技演出においても確変昇格演出が実行されない。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され第1確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常表示態様」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の確変大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄が高い確率で停止表示されることがある。ここで、確変大当りを想起させる大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され第2確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、可変表示態様が「通常表示態様」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当りを想起させる大当り組合せとなる確定飾り図柄(確変図柄)が高い確率で停止表示される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され第3確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常表示態様」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当りを想起させる大当り組合せの確定飾り図柄(非確変図柄)が停止表示される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、発展チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、突確チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。なお、突確チャンス目は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。また、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特別図柄の可変表示における確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確表示態様」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」の表示態様ともいう)の可変表示態様と称される。こうして「突確表示態様」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示態様が「突確表示態様」である場合と同様にして飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、発展チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特別図柄の可変表示における確定特別図柄が小当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「小当り表示態様」の可変表示態様と称される。ここで、突確チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄は、飾り図柄の可変表示態様が「突確表示態様」となる場合に限り停止表示され、可変表示態様が「小当り表示態様」となる場合などには確定飾り図柄として停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示にて突確チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示された場合には、「突確表示態様」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となることが確定する。なお、突確チャンス目を、突然確変大当りの場合と小当りの場合とで共通に用いるようにしてもよい。そのようにすれば、突然確変大当りであるか小当りであるか(すなわち、遊技状態が確変状態に移行されるか否か)を分かりにくくすることによって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御され、その小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。なお、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、確変状態や時短状態を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に通常状態へと制御するようにしてもよく、小当りとなる変動表示の終了時に通常状態へと制御するようにしてもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される制御コマンドについて説明する。中継基板15を介して主基板31から演出制御基板80に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置9における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ27L,27Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図7(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図7(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図7(A)に示す例において、コマンド8001(H)は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示における変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示における変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。 コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XX(H)は不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXX(H)は、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する表示結果コマンドである。表示結果コマンドでは、例えば図7(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前判定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合に「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」、「第2確変大当り」、「第3確変大当り」、「第4確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれとなるかの大当り種別判定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。
具体的には、コマンド8C00(H)は、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の判定結果を示す第1表示結果コマンドである。コマンド8C01(H)は、可変表示結果が「第1通常大当り」となる旨の判定結果を示す第2表示結果コマンドである。コマンド8C02(H)は、可変表示結果が「第2通常大当り」となる旨の判定結果を示す第3表示結果コマンドである。なお、第3表示結果コマンドは、第2通常大当りを指定するとともに、確変昇格演出の実行も指定するコマンドである。コマンド8C03(H)は、可変表示結果が「第1確変大当り」となる旨の判定結果を示す第4表示結果コマンドである。コマンド8C04(H)は、可変表示結果が「第2確変大当り」となる旨の判定結果を示す第5表示結果コマンドである。コマンド8C05(H)は、可変表示結果が「第3確変大当り」となる旨の判定結果を示す第6表示結果コマンドである。なお、第6表示結果コマンドは、第3確変大当りを指定するとともに、確変昇格演出の実行も指定するコマンドである。コマンド8C06(H)は、可変表示結果が「第4確変大当り」となる旨の判定結果を示す第7表示結果コマンドである。なお、第7表示結果コマンドは、第4確変大当りを指定するとともに、確変大当り演出を実行しないこと(潜伏確変)も指定するコマンドである。コマンド8C07(H)は、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「突確表示態様」となる旨の判定結果を示す、すなわち突然確変大当りであることを指定する第8表示結果コマンドである。コマンド8C08(H)は、可変表示結果が「小当り」となる旨の判定結果を示す第9表示結果コマンドである。
コマンド8F00(H)は、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンドである。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示に同期して飾り図柄の可変表示を行う場合と、第2特別図柄の可変表示に同期して飾り図柄の可変表示を行う場合とで、共通の飾り図柄停止指定コマンドを用いる。
コマンド9500(H)は、遊技状態が通常状態であるときに送信される演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)であり、コマンド9501(H)は、遊技状態が高確率状態であるときに送信される演出制御コマンド(高確率状態背景指定コマンド)である。以下、コマンド9500(H),9501(H)の演出制御コマンドを背景指定コマンドという。演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した背景指定コマンドに応じて、演出表示装置9に表示する背景の種類(例えば色)を選択する。なお、この実施の形態では、遊技状態が高確率状態を伴わない時短状態に制御されている場合にも、通常状態背景指定コマンド(コマンド9500(H))が送信される。
A0XX(H)は、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば表示結果コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前判定結果および大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、表示結果コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。例えば、図7(B)に示すように、表示結果コマンドでは、大当りの種類が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り〜第4確変大当り、突然確変大当りのいずれであるか、または小当りであるかに応じてEXTデータとして「01」〜「08」のデータが設定されるのであるが、大当りの種類や小当りであるかにかかわらず、当り開始指定コマンドではEXTデータとして同じデータ(例えば、「01」)が設定されるようにしてもよい。
コマンドA1XX(H)は、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XX(H)は、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA3XX(H)は、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば表示結果コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前判定結果および大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、表示結果コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。例えば、図7(B)に示すように、表示結果コマンドでは、大当りの種類が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り〜第4確変大当り、突然確変大当りのいずれであるか、または小当りであるかに応じてEXTデータとして「01」〜「08」のデータが設定されるのであるが、大当りの種類や小当りであるかにかかわらず、当り終了指定コマンドではEXTデータとして同じデータ(例えば、「01」)が設定されるようにしてもよい。
コマンドA4XX(H)は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確大当り」であることにもとづく2ラウンド大当り状態や、可変表示結果が「小当り」であることにもとづく小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作で大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA5XX(H)は、2ラウンド大当り状態や小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作の終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば2ラウンド大当り状態におけるラウンドや小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数(例えば「1」または「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
なお、この実施の形態では、可変表示結果が「小当り」である場合にも、大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドを送信する場合を示すが、可変表示結果が「小当り」である場合には、大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
コマンドB001(H)は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことにもとづき、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002(H)は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことにもとづき、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、演出表示装置9の表示領域に設けられた合計保留記憶表示部18cなどにて合計保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板31から演出制御基板80に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば、後述する合計保留記憶数カウンタの値(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板80の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板31から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、合計保留記憶数を特定することができる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560における遊技制御処理において用いられる各乱数について説明する。主基板31では、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路503などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図8は、主基板31の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、主基板31の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路503は、これらの乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。
なお、CPU56は、乱数回路503とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路503によりCPU56とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4を示す数値データは、CPU56がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。乱数回路503は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特別図柄の可変表示における特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。
大当り種別判定用の乱数値MR2−1は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」、「第2確変大当り」、「第3確変大当り」、「第4確変大当り」および「突然確変大当り」の大当り種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ判定用の乱数値MR2−2は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「239」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン判定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR3は、リーチ状態とする場合にどの種類のリーチの変動パターン種別とするか(例えば、スーパーリーチとするか)に分類したり、リーチ状態としない場合に特定の演出(例えば「滑り」演出)のある変動パターン種別とするか否かに分類するための乱数値である。そして、分類したあとに、乱数値MR4を用いて、分類した変動パターン種別中のどの変動パターンとするか(例えば、分類したスーパーリーチの変動パターン種別のうちのどのスーパーリーチを含む変動パターンとするか)が決定される。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM54には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、例えば図9(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aと、図9(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bとが含まれている。第1特図表示結果判定テーブル130Aは、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。第1特図表示結果判定テーブル130は、後述する確変フラグがオフであるかオンであるか(遊技状態が確変状態であるか否か)に応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データや小当り判定値データ、ハズレ判定値データに対応付ける(割り当てる)設定データ(決定用データ)などから構成されている。第2特図表示結果判定テーブル130Bは、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果判定テーブル130Bは、確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データやハズレ判定値データに割り当てる決定用データなどから構成されている。
なお、図9に示す例では、第2特図表示結果判定テーブル130Bが大当り判定値データとハズレ判定値データのみを含む場合を示すが、第2特図表示結果判定テーブル130Bは、さらに小当り判定値データを含んでいてもよい。そして、第2特図表示結果判定テーブル130Bを用いて、第2特別図柄の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かが決定されるとともに、第2特別図柄の可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かが決定されるようにしてもよい。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図10に示す大当り種別判定テーブル131が含まれている。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2−1にもとづき、「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」、「第2確変大当り」、「第3確変大当り」、「第4確変大当り」、「突然確変大当り」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131は、後述する特別図柄ポインタの値(特別図柄ポインタ値)が1であるか2であるか(第1特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか、第2特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか)に応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を、「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」〜「第4確変大当り」、「突確大当り」の大当り種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。また、大当り種別判定テーブル131は、後述する大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別判定用の乱数値MR2−1にもとづいて決定された大当り種別に対応した「00」〜「06」のいずれかに設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。なお、「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」〜「第3確変大当り」の割合を、後述する特別図柄ポインタの値(特別図柄ポインタ値)が1であるか2であるか(第1特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか、第2特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか)に応じて異ならせていてもよい。
この実施の形態では、図10に示す大当り種別判定テーブル131の設定では、特別図柄ポインタ値が1であるか2であるかに応じて、「突確大当り」の大当り種別に対する大当り種別判定用の乱数値MR2−1の割当てが異なっている。すなわち、特別図柄ポインタ値が1である場合には、大当り種別判定用の乱数値MR2−1のうち「93」〜「100」の範囲の値が「突確大当り」の大当り種別に割り当てられる一方で、特別図柄ポインタ値が2である場合には、「突確大当り」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示を開始するための第1開始条件が成立したことにもとづいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示を開始するための第2開始条件が成立したことにもとづいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確大当り」に決定する割合を、異ならせることができる。
次に遊技機の動作について説明する。図11および図12は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。ステップS4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(ステップS5)。遊技機に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、ステップS5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することによりCPU56は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、CPU56は、所定期間(例えば、0.1秒)の遅延時間の後に(ステップS80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、電源断信号がオフ状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、その内容に従って停電復旧中であることを報知することを指定する停電復旧指定コマンドをサブ基板(演出制御基板)に送信する処理を実行する(ステップS94)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
次いで、CPU56は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する乱数回路の状態を確認する乱数回路確認処理を実行する(ステップS95)。乱数回路確認処理では、CPU56は、乱数回路が遊技機1に内蔵されている場合には、乱数回路の設定(例えば、乱数回路の動作を開始させる)を行う。また、CPU56は、乱数回路が出力する乱数確認信号を所定時間監視する。乱数確認信号は、乱数回路が内蔵するクロック信号発生回路が内部クロック信号を正常に出力している場合にはオン状態であり、そうでなければ(例えば、内部クロック信号のレベルが低下した場合には)オフ状態になる。CPU56は、所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する乱数回路に異常が発生したと判定し、主基板31の乱数回路エラーを報知することを指定する主基板エラー指定コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する。所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出しなければ、CPU56は、乱数回路が正常に動作していると判定して、そのままステップS15に移行する。
なお、ハードウェア乱数を生成する乱数回路503は、遊技機1に内蔵してもよいし、遊技機1に外付けで備えてもよい。この実施の形態では、図5に示したように、乱数回路503は、ROM54およびRAM55とともに1チップ内(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560)に内蔵されている。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、表示図柄乱数更新処理(ステップS17)および初期値決定用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。CPU56は、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS16)、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。
なお、表示図柄乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示図柄乱数として、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4などが用いられる。この実施の形態では、これらの乱数値は、例えば、リフレッシュレジスタを用いて、更新する対象や更新時の加算値を異ならせることによってランダムに更新することができる。そのようにすることによって、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に用いる変動パターンをよりランダムに決定するようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、表示図柄乱数更新処理とは、表示図柄乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、初期値決定用乱数更新処理とは、初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値決定用乱数とは、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当り判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。また、例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、および変動パターン判定用の乱数値MR4のうちソフトウェアによって更新する乱数がある場合には、その乱数を発生するためのカウンタのカウント値の初期値を決定するための乱数も初期値決定用乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS25,S26でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示図柄乱数や初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチをオン状態してクリア信号が出力される状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチをオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
次に、遊技制御処理について説明する。図13は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次いで、CPU56は、第1特別図柄表示器8aや、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、状態表示灯などの各種表示器へのDG信号の出力やクリアを行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞を検出したことを報知する異常入賞報知処理を実行する(ステップS23)。具体的には、後述する特別図柄プロセス処理において大入賞口を開放する前である(具体的には、後述するステップS300〜S303の処理の段階である)にもかかわらず、カウントスイッチ23のオンを検出した場合に、大入賞口への異常入賞を検出したと判定し報知する制御を行う。
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(乱数更新処理:ステップS24)。また、CPU56は、初期値決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値決定用乱数更新処理:ステップS25)。さらに、CPU56は、表示図柄乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示図柄乱数更新処理:ステップS26)。
乱数更新処理、初期値決定用乱数更新処理および表示図柄乱数更新処理を行うと、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、第1特別図柄および第2特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS29)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数コマンド等の払出指令コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数コマンドの受信に応じて球払出装置97を駆動する。
また、CPU56は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS33:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS34)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄および第2特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理で開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。なお、開始フラグおよび終了フラグを用いずに、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて表示制御データの値を更新するようにしてもよい。例えば、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン設定処理に対応した値(この実施の形態では1)となると、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値(この実施の形態では3)となるまで、0.2秒が経過する毎に表示制御データの値を+1するようにしてもよい。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。そして、CPU56は、終了フラグがセットされ、または特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値となると、特別図柄プロセス処理で決定されている特別図柄の停止図柄を第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bに導出表示する。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。
さらに、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS37)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)である場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯1の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。また、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。
なお、遊技機への電源投入時以外の時に状態表示灯表示処理を実行する場合には、遊技状態が時短状態である場合にのみ、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行なうようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態が確変状態であることが内部的に決定されている場合であっても、遊技者に確変状態であることを認識できないようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことにもとづいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、ステップS21〜S37の処理(ステップS30およびS32を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
その後、CPU56は、割込許可状態に設定し(ステップS38)、処理を終了する。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(ステップS27)を説明する。図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56)が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理において、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
なお、ステップS311では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば、入力ポートから入力した入力データのうち、第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aに対応するビットがオン状態であるか否かを確認してもよい。また、例えば、スイッチ処理(ステップS21参照)において、第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aが2回連続してオン状態となったことにもとづいてフラグをセットするようにし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS311において、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにしてもよい。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン種別判定用の乱数MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンドすなわち可変表示パターンコマンド)を送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(この例では2)に更新する。
なお、この実施の形態では、各乱数値を始動入賞発生時に抽出する場合を示すが、変動パターン種別判定用の乱数MR3や変動パターン判定用の乱数値MR4など変動パターンを決定するための乱数値については、特別図柄の変動開始時に(すなわち、変動パターン決定のタイミングで(ステップS331,S333参照))抽出するようにしてもよい。そのようにすれば、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14に偶然同じタイミングで遊技球が入賞してしまった場合であっても、変動開始のタイミングで変動パターンを決定するための乱数値を読み出すことによって、読み出す乱数値を異ならせることができ、異なる変動パターンで変動表示を行なうことができる。従って、特別図柄の可変表示の演出バリエーションを増加させることができる。
特別図柄変動処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすなわち特別図柄プロセスタイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値(この例では3)に移行するように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる。そして、特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(この例では5)に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を閉状態にして大入賞口を閉成する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放後処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値(この例では6)に更新する。
大入賞口開放後処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態の残りラウンドがあるか否かを確認する処理等を行う。まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308:特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に応じた値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態を終了するための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
図15は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図16(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図16(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図16(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図16(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうちいずれか多い方に対応する特別図柄の変動表示を優先して実行し、第1保留記憶数と第2保留記憶数とが同数である場合には保留記憶特定情報記憶領域にセットされている入賞順が早い方の特別図柄の変動表示を実行するのであるが、常に第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうちいずれか多い方に対応する特別図柄の変動表示を優先して実行する場合には、保留記憶特定情報記憶領域はなくてもよい。また、遊技状態が確変状態であるかや時短状態であるかに応じていずれかの特別図柄の変動表示を優先して実行する場合や、あらかじめ定められたいずれか一方の特別図柄の変動表示を常に優先して実行する場合には、保留記憶特定情報記憶領域はなくてもよい。そのようにすれば、RAM55の必要容量を削減することができる。
図16(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図16(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、各乱数値(特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。
次いで、CPU56は、第1始動口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合計保留記憶数を示す保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS218)。なお、保留記憶数通知コマンドを、第1始動口入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、各乱数値(特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。
次いで、CPU56は、第2始動口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226)。また、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS227)。そして、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS228)。なお、保留記憶数通知コマンドを、第2始動口入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
図17および図18は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、まず、合計保留記憶数の値を確認する(ステップS1501)。具体的には、合計保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。特別図柄通常処理では、CPU56は、まず、合計保留記憶数カウント値などにもとづき、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS1501)。
合計保留記憶数が「0」であれば、CPU56は、客待ちデモンストレーションの演出を行うためのデモ表示設定処理を実行する(ステップS1502)。具体的には、CPU56は、客待ちデモンストレーションの演出が実行されていることを示すデモ表示フラグがセットされているか否かを確認する。セットされていれば、そのまま特別図柄通常処理を終了する。セットされていなければ、CPU56は、デモ表示フラグをセットし、客待ちデモンストレーションの表示を指定するデモ表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
合計保留記憶数が「0」でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が第1保留記憶数より多いか否かを確認する(ステップS1503)。具体的には、CPU56は、まず、第1保留記憶数カウンタの値および第2保留記憶数カウンタの値がともに1以上であるか否かを確認し、ともに1以上であれば、第2保留記憶数カウンタの値が第1保留記憶数カウンタの値よりも多いか否かを確認する。第2保留記憶数が第1保留記憶数より多ければ、CPU56は、ステップS1507に移行する。第2保留記憶数が第1保留記憶数より多くなければ、CPU56は、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多いか否かを確認する(ステップS1504)。具体的には、CPU56は、まず、第1保留記憶数カウンタの値および第2保留記憶数カウンタの値がともに1以上であるか否かを確認し、ともに1以上であれば、第1保留記憶数カウンタの値が第2保留記憶数カウンタの値よりも多いか否かを確認する。第1保留記憶数が第2保留記憶数よりも多ければ、CPU56は、ステップS1506に移行する。
なお、ステップS1503,S1504において、第1保留記憶数または第2保留記憶数のいずれか一方が0である場合には、CPU56は、0でない方の保留記憶数に対応する特別図柄の変動表示を実行するように制御する。例えば、第1保留記憶数が1以上であるとともに第2保留記憶数が0であれば、CPU56は、第1特別図柄の変動表示を実行するように制御する。また、第2保留記憶数が1以上であるとともに第1保留記憶数が0であれば、CPU56は、第2特別図柄の変動表示を実行するように制御する。
第1保留記憶数が第2保留記憶数よりも多くなければ(すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数とが等しければ)、CPU56は、保留特定領域(図16(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS1505)。
第1保留記憶数が第2保留記憶数より多い場合(ステップS1504のY)、または保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS1505のY)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS1506)。
第2保留記憶数が第1保留記憶数より多い場合(ステップS1503のY)、または保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS1505のN)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS1507)。
以上のように、ステップS1503〜S1507の処理が実行されることによって、CPU56は、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多い場合には、第2特別図柄の変動表示に優先して第1特別図柄の変動表示を実行するように制御する。また、CPU56は、第2保留記憶数が第1保留記憶数より多い場合には、第1特別図柄の変動表示に優先して第2特別図柄の変動表示を実行するように制御する。そのように、保留記憶数が多い方の特別図柄の変動表示を優先して実行するように制御することによって、無効な始動入賞が発生する事態を低減している。
なお、例えば、遊技状態が通常状態である場合に第1始動入賞口13が始動入賞しやすく、遊技状態が確変状態や時短状態であるときに第2始動入賞口14が始動入賞しやすく構成されている場合には、合計保留記憶数が0でないと判定したときに、確変状態であることを示す確変フラグや時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認するようにしてもよい。そして、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、第2保留記憶数が0でないことを条件にステップS1507に移行し、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する用にしてもよい。また、確変フラグや時短フラグがセットされていなければ、第1保留記憶数が0でないことを条件にステップS1506に移行し、第1特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態に応じて保留記憶が溜まりやすい方の特別図柄の変動表示を優先して実行することができ、無効な始動入賞が発生する事態を低減することができる。
また、例えば、第2保留記憶数が0でないことを条件に常に第2特別図柄の変動表示を実行するようにしてもよいし、第1保留記憶数が0でないことを条件に常に第1特別図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS1508)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(具体的には、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データ)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(具体的には、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データ)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS1509)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。また、この際、CPU56は、保留特定領域に設定されているデータのうち、特別図柄ポインタが示す方の最も古いデータを削除し、かつ、各保留特定領域の内容をシフトする。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、保留特定領域に設定されている最も古い「第1」のデータを削除し、かつ、各保留特定領域の内容をシフトする。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、保留特定領域に設定されている最も古い「第2」のデータを削除し、かつ、各保留特定領域の内容をシフトする。
次いで、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値を1減算し(ステップS1510)、減算後の合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS1511)。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特図表示結果判定テーブルをセットする(ステップS1512)。具体的には、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図9(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aを選択してセットする。この場合、例えば、ステップS1512の処理では、RAM55の所定領域に設けられた判定テーブルポインタなどに、ROM54における第1特図表示結果判定テーブル130Aの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図9(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bを選択してセットする。この場合、例えば、ステップS1512の処理では、RAM55の所定領域に設けられた判定テーブルポインタなどに、ROM54における第2特図表示結果判定テーブル130Bの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。
次いで、CPU56は、ステップS1512でセットした第1特図表示結果判定テーブル130Aまたは第2特図表示結果判定テーブル130Bを参照することにより、ステップS1508にて読み出した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS1513)。なお、この場合、CPU56は、確変フラグがオン状態であるか否かを確認し、確変フラグがオン状態であれば、図9に示す確変フラグオンに対応する大当り判定値データと合致するか否かを判定する。また、確変フラグがオフ状態であれば、図9に示す確変フラグオフに対応する大当り判定値データと合致するか否かを判定する。そのようにすることによって、遊技状態が確変状態である場合には、通常状態や時短状態である場合と比較して高い割合で大当りとすることに決定する。
乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS1513のY)、CPU56は、大当りと決定したことを示す大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1514)。次いで、CPU56は、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10に示す大当り種別判定テーブル131を選択してセットする(ステップS1515)。そして、CPU56は、ステップS1508で読み出した大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データにもとづき、ステップS1515にてセットした大当り種別判定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」、「第2確変大当り」、「第3確変大当り」、「第4確変大当り」、「突確大当り」という複数種類のいずれかに決定する(ステップS1516)。なお、この場合、CPU56は、特別図柄ポインタの値が「1」である場合には、図10に示す特別図柄ポインタ「1」に対応する大当り種別バッファ値にもとづいて、大当りの種別を決定する。また、特別図柄ポインタの値が「2」である場合には、図10に示す特別図柄ポインタ「2」に対応する大当り種別バッファ値にもとづいて、大当りの種別を決定する。
また、この実施の形態では、ステップS1516で「第2通常大当り」または「第3確変大当り」に決定された場合には、大当り遊技中に確変昇格演出が実行される。従って、この実施の形態では、ステップS1516における大当り種別判定用の乱数値MR2−1を用いた判定処理において、大当りの種別を通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれとするかが決定されるとともに、大当り遊技中に確変昇格演出を実行するか否かが決定される。
なお、この実施の形態では、通常大当りのうち第2通常大当りのときにのみ確変昇格演出を実行する場合を示しているが、通常大当りと決定した場合には必ず確変昇格演出を実行するように構成してもよい。また、通常大当りや確変大当りと決定した場合に限らず、例えば、突然確変大当りや小当りと決定したときにも確変昇格演出を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り種別とともに確変昇格演出の有無を決定する場合を示しているが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの種別を決定するのみで、確変昇格演出を実行するか否かについては決定しないようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、例えば、変動開始コマンドや変動パターンコマンドなど変動開始時の演出制御コマンドを受信したことにもとづいて、確変昇格演出を実行するか否かを判定するようにしてもよい。そのようにすれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側の処理負担を軽減する
ことができる。
なお、ステップS1507の処理を実行し特別図柄ポインタ値を「2」に設定した場合には、図10に示すように、大当り種別判定テーブル131にて「突確大当り」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確大当り」に決定されることはない。そのように構成することによって、突然確変大当り後に確変状態に移行されているときにさらに突然確変大当りまたは小当りとなることを防止することができる。そのため、遊技者が損をしたと感じることを防止することができ、遊技に対する興趣が低下する事態を防止することができる。例えば、突然確変大当り後に確変状態に移行されているときに突然確変大当りが発生すると、遊技者が1回の大当りを逃してしまったかのように感じ損をしたと感じるおそれがあるが、そのような事態を防止することができる。
そして、CPU56は、ステップS1517にて決定した大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値を、「00」〜「05」のいずれかに設定する(ステップS1517)。
乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS1513のN)、ステップS1508にて読み出した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、小当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS1518)。なお、この場合、CPU56は、確変フラグがオン状態であるか否かを確認し、確変フラグがオン状態であれば、図9に示す確変フラグオンに対応する小当り判定値データと合致するか否かを判定する。また、確変フラグがオフ状態であれば、図9に示す確変フラグオフに対応する小当り判定値データと合致するか否かを判定する。
なお、ステップS1507の処理を実行し特別図柄ポインタ値を「2」に設定した場合には、図9に示すように、第2特図表示結果判定テーブル130Bにて小当り判定値データが割り当てられてないことから、小当りと決定されることはない。従って、この実施の形態では、ステップS1507の処理を実行し特別図柄ポインタ値を「1」に設定した場合のみ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ)、小当りと決定される場合がある。
特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致すれば(ステップS1518のY)、CPU56は、小当りと決定したことを示す小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1519)。そして、ステップS1520に移行する。特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データとも合致しなければ(ステップS1518のN)、ステップS1521に移行する。
次いで、CPU56は、大入賞口開放回数最大値を設定する(ステップS1520)。この場合、CPU56は、例えば、大当り種別が「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」〜「第4確変大当り」のいずれかであれば、大入賞口開放回数最大値を15回開放遊技に対応した「15」に設定する。また、CPU56は、大当り種別が「突確大当り」である場合や、小当り種別が「小当り」である場合には、大入賞口開放回数最大値を2回開放遊技に対応した「2」に設定する。なお、CPU56は、大入賞口開放回数最大値の設定を、大当り遊技の開始前(例えば、特別図柄停止処理や大入賞口開放前処理)に行うようにしてもよい。
次いで、CPU56は、可変表示結果の判定や大当り種別の決定を行った結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS1521)。一例として、ステップS1518で乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データとも合致しなかった場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS1518で乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致した場合には、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定結果に対応して、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、ステップS1513で乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には、ステップS1516における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」〜「第4確変大当り」のいずれかとする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確大当り」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
次いで、CPU56は、遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1522)。この場合、CPU56は、確変フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、高確率状態背景指定コマンド(図7に示すコマンド9501(H))を送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされていなければ、通常状態背景指定コマンド(図7に示すコマンド9500(H))を送信する制御を行う。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態であれば高確率状態背景指定コマンドが送信され、確変状態以外の遊技状態(通常状態または時短状態)であれば通常状態背景指定コマンドが送信される。なお、遊技状態が通常状態である場合にのみ通常状態背景指定コマンドを送信するようにし、遊技状態が時短状態であれば(例えば、時短状態であることを示す時短フラグがセットされていれば)、時短状態背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS1523)。
図19は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理では、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS321)。大当りフラグがオンであれば(ステップS321のY)、CPU56は、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるかにもとづき(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているかにもとづき)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS322)。そして、ステップS331に移行する。
大当りフラグがオフである場合には(ステップS321のN)、CPU56は、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS323)。小当りフラグがオンであれば(ステップS323のY)、CPU56は、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるかにもとづき(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているかにもとづき)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS324)。そして、ステップS331に移行する。
小当りフラグがオフである場合には(ステップS323のN)、すなわち、はずれである場合には、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるかにもとづき(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているかにもとづき)、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、リーチ判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS325)。
次いで、CPU56は、例えば、合計保留記憶数カウンタのカウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS326)。次いで、CPU56は、特定した合計保留記憶数およびリーチ判定用の乱数値MR2−2にもとづき、ステップS325でセットしたリーチ判定テーブルのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を判定する(ステップS327)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されているリーチ判定用の乱数値MR2−2を読み出して、読み出したリーチ判定用の乱数値MR2−2にもとづいてリーチ状態の有無を判定する。
リーチ状態ありとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS328のY)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS329)。リーチ状態なしとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS328のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS330)。そして、ステップS331に移行する。
次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづき、ステップS322,S324,S329,S330のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS331)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている変動パターン種別判定用の乱数値MR3を読み出して、読み出した変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて変動パターン種別を決定する。
ステップS331の処理では、第1始動条件が成立したことにもとづき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことにもとづき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS331の処理では、ステップS327におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS331の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
次いで、CPU56は、変動パターン種別の決定結果にもとづき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、当り変動パターン判定テーブルやハズレ変動パターン判定テーブルといった複数種類の変動パターン判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS332)。次いで、CPU56は、変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづき、ステップS332でセットした変動パターン判定テーブルを参照することにより、ステップS331で決定した変動パターン種別に含まれる複数種類の変動パターンのうちのいずれかを決定する(ステップS333)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている変動パターン判定用の乱数値MR4を読み出して、読み出した変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて変動パターンを決定する。
ステップS333の処理では、第1始動条件が成立したことにもとづき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことにもとづき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、ステップS331で決定した変動パターン種別に含まれる複数種類の変動パターンのうちのいずれかを決定する。また、ステップS333の処理では、ステップS327におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS333の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄の変動を開始する(ステップS334)。例えば、ステップS35の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。なお、開始フラグや終了フラグを用いずに、ステップS35の特別図柄表示制御処理において、特別図柄プロセスフラグの値のみにもとづいて特別図柄の変動を制御する場合には、ステップS334において、CPU56は、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動であるかを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、CPU56は、ステップS333の変動パターンの判定結果に応じて、特図変動時間を変動時間タイマに設定する(ステップS335)。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS336)。例えば、特別図柄ポインタ値が1である場合、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果コマンドを順次に送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタ値が2である場合、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果コマンドを順次に送信する制御を行う。なお、コマンドの送信は、具体的には、ステップS336における設定に従って、CPU56によって演出図柄コマンド制御処理(ステップS29参照)が実行されることによってなされる。
ステップS336の処理を実行することによって、CPU56は、同一のタイマ割込内で変動開始コマンドおよび変動パターン指定コマンドを送信する。そして、CPU56は、変動開始コマンドおよび変動パターン指定コマンドを送信した後に、表示結果コマンドおよび保留記憶数通知コマンドの順に、2msecごと(または4msecごとでもよい)に送信する。そのようにすれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、少なくとも演出表示装置9における液晶表示に関するコマンドを確実に受信することができる。
また、この実施の形態では、CPU56がステップS336の処理を行い、ステップS336の設定に従って演出図柄コマンド制御処理(ステップS29参照)を実行することによって、少なくとも特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させるか否かと可変表示パターン(変動パターン)とを特定可能なコマンドを送信するコマンド送信手段が実現される。なお、コマンド送信手段は、この実施の形態に示すように、変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドと表示結果を特定可能な表示結果コマンドとを別々のコマンドとして送信するようにしてもよいし、1つのコマンド(例えば、変動パターンと表示結果との両方を特定可能な変動パターンコマンド)のみを送信するようにしてもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS337)。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞時に、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、および変動パターン判定用の乱数値MR4の全てを抽出して第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納するようにする場合を示したが、変動パターン種別判定用の乱数値MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4を、始動入賞時ではなく第1特別図柄または第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。
例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動開始時に乱数値MR3,MR4を抽出するようにする場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理において、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aのオンを検出したときに(ステップS211,S221参照)、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、およびリーチ判定用の乱数値MR2−2のみを抽出して第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する(ステップS215,S225参照)。また、CPU56は、変動パターン設定処理のステップS331において、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を抽出し、抽出した変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、変動パターン設定処理のステップS333において、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、変動パターン判定用の乱数値MR4を抽出し、抽出した変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて変動パターンを決定する。
例えば、変動パターン種別判定用の乱数値MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4を含む全ての乱数値を、始動入賞時に抽出して第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納するようにすると、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに偶然同時に遊技球が入賞したような場合には、第1保留記憶バッファの保存領域と第2保留記憶バッファの保存領域とに同じ乱数値が格納されてしまう可能性がある。そうすると、その後に実行される第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで、ともに同じ変動パターンに従って変動表示が実行される事態が生じてしまう。これに対して、上記に示したように、変動パターン種別判定用の乱数値MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4を変動開始時に抽出するようにすれば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに偶然同時に遊技球が入賞したような場合であっても、その後に実行される第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで変動パターンを異ならせることができる。
また、この実施の形態では、リーチ判定用の乱数値MR2−2や、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4を、例えば、リフレッシュレジスタを用いてランダムに更新することができる。そのようにすることによって、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に用いる変動パターンをよりランダムに決定するようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、まず、CPU56は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認し(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認し)、タイムアップしていなければ(ステップS352のN)、そのまま特別図柄変動処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS353)。
図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動停止処理において、CPU56は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS1301)。例えば、CPU56は、ステップS35の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う。また、CPU56は、演出表示装置9における飾り図柄の変動の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンド(8F00(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1302)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1303)。
大当りフラグがセットされていれば(ステップS1303のY)、CPU56は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(大当り表示時間(例えば、3秒))をセットする(ステップS1304)。そして、CPU56は、当り開始指定コマンド(ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1305)。
次いで、CPU56は、大当りフラグをリセットする(ステップS1306)とともに、セットされていれば、確変フラグや時短フラグ、時短回数カウンタをリセットする(ステップS1307)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する(ステップS1308)。
ステップS1303で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1309)。セットされていなければ、そのままステップS1313に移行する。セットされていれば、CPU56は、時短回数カウンタの値を1減算する(ステップS1310)とともに、時短回数カウンタの減算後の値が0であるか否かを確認する(ステップS1311)。なお、時短回数カウンタとは、時短状態に移行してからの特別図柄および飾り図柄の変動表示の実行回数をカウントするためのカウンタである。
時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、そのままステップS1313に移行する。時短回数カウンタの値が0であれば、CPU56は、時短フラグをリセットする(ステップS1312)。すなわち、大当り終了後に時短状態に移行した後に、特別図柄および飾り図柄の変動表示を所定回数(例えば100回)終了した場合であるので、時短フラグをリセットし、通常状態に移行する。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1313)。小当りフラグがセットされていれば(ステップS1313のY)、CPU56は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、小当り図柄を停止表示した後に小当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(小当り表示時間(例えば、3秒))をセットする(ステップS1314)。そして、CPU56は、当り開始指定コマンド(ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1315)。
次いで、CPU56は、小当りフラグをリセットする(ステップS1316)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に応じた値に更新する(ステップS1317)。
ステップS1313で小当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS1318)。
図22は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS461)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS462)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS462のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0であれば(ステップS462のY)、CPU56は、ステップS1516で決定した大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS463)。次いで、CPU56は、読み出した大当り種別バッファ値が「通常大当り」の大当り種別に対応した「00」または「01」であるか否かを判定する(ステップS464)。この場合、CPU56は、大当り種別バッファ値が「00」または「01」であれば(ステップS464のY)、時短状態への制御を開始するために、時短フラグをセットする(ステップS465)とともに、時短回数カウンタに所定値(例えば「100」)をセットする(ステップS466)。そして、ステップS470に移行する。
ステップS464で大当り種別バッファ値が「00」および「01」以外である場合には(ステップS313のN)、確変状態への制御を開始するために、確変フラグをセットする(ステップS467)とともに、時短フラグをセットする(ステップS468)。また、時短回数カウンタに所定値(例えば「100」)をセットする(ステップS469)。そして、ステップS470に移行する。なお、ステップS469で時短回数カウンタに所定値をセットせずに、次の大当りが発生するまで時短状態を継続するようにしてもよい。
そして、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS470)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図23は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、33ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
次いで、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行し(ステップS702)、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。次に、演出制御用CPU101は、後述する図35で示すステップS1110〜ステップS1118の処理を実行する(ステップS707)。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をステップS702の処理に戻す。
図24および図25は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS705)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS1611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS1612)。
受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:81XX(H))であれば(ステップS1613)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS1614)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1615)。
受信した演出制御コマンドが、表示結果指定の演出制御コマンド(表示結果コマンド:8CXX(H))であれば(ステップS1616)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける表示結果コマンド格納領域に格納し(ステップS1617)、表示結果受信フラグをセットする(ステップS1618)。
また、受信した演出制御コマンドが、ファンファーレ指定の演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A0XX(H))であれば(ステップS1619)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(ステップS1620)、ファンファーレコマンドを受信したことを示すファンファーレフラグをセットする(ステップS1621)。
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド:A3XX(H))であれば(ステップS1622)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS1623)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS1624)。
また、受信した演出制御コマンドが、高確率状態背景指定コマンド(コマンド9501(H))であれば(ステップS1625)、演出制御用CPU101は、確変状態であることを報知していない確変状態時(潜伏確変状態時)であること(潜伏確変中であること)を示す潜伏確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1626)。潜伏確変フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に背景色として赤色の背景を表示する制御を行う(ステップS1627)。潜伏確変フラグがセットされていれば、ステップS1629に移行する。
また、受信した演出制御コマンドが、通常状態背景指定コマンド(コマンド9500(H))であれば(ステップS1628)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に背景色として緑色の背景を表示する制御を行う(ステップS1629)。また、ステップS1625で潜伏確変フラグがセットされていた場合にも、演出制御用CPU101は、ステップS1629に移行して演出表示装置9に背景色として緑色の背景を表示する制御を行う。
ステップS1625〜S1629の処理が実行されることによって、確変大当りと決定された後に大当りが実行された後であって確変となることが既に報知されている場合には、演出表示装置9において赤色の背景が表示され、確変状態であることを認識可能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出が行われる。また、通常大当りと決定された後に大当りが実行された後や、確変大当りと決定された後に大当りが実行された後であっても潜伏確変中である場合には、演出表示装置9において緑色の背景が表示され、確変状態であるか否かが認識不能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出が行われる。なお、この確変状態であるか否かが認識不能な演出は、飾り図柄の変動表示中も継続される。また、この実施の形態では、確変大当りと決定された場合であっても直ちに確変大当りであることが報知されず確変昇格演出が実行される場合もあるので、確変大当りと決定された後に大当りが実行された後であっても確変昇格演出において確変への昇格操作に失敗し確変となることが報知されていない場合にも、ステップS1629に移行して確変状態であるか否かが認識不能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出が行われる。
なお、通常状態背景指定コマンドを受信した場合には、遊技状態が通常状態であることを示す背景色(例えば、青色)で演出表示装置9に背景を表示するようにしてもよい。そして、この場合に、潜伏確変中である場合や、確変大当りと決定されている場合であっても確変昇格演出において確変への昇格操作に失敗し確変となることが報知されていない場合には、遊技状態が通常状態である場合と同様の背景色(例えば、青色)で演出表示装置9に背景を表示するようにしてもよい。そのようにしても、通常大当りと決定されている場合や、確変大当りと決定されている場合であっても、潜伏確変中である場合や、確変昇格演出において確変への昇格操作に失敗し確変となることが報知されていない場合には、確変状態であるか否かが認識不能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出を行うことができる。
また、例えば、遊技状態が時短状態である場合に時短状態背景指定コマンドを送信するように構成されている場合には、演出表示装置9は、時短状態背景指定コマンドを受信した場合に、さらに異なる背景色(例えば、黄色)で演出表示装置9に背景を表示するようにしてもよい。また、確変となることが既に報知されている場合に常に赤色の背景を表示するのではなく、高確率状態のみに移行されている場合と、高確率状態に移行されるとともに時短状態にも移行されている場合とで、異なる背景色の背景を演出表示装置9に表示するようにしてもよい。なお、この場合、遊技球が始動入賞しやすい高ベース状態である場合には時短状態の場合と同じ背景色(例えば、黄色)を表示するようにし、遊技球が始動入賞しにくい低ベース状態である場合には通常状態の場合と同じ背景色(例えば、青色)を表示するようにしてもよい。
また、受信した演出制御コマンドが、第1変動開始指定コマンド(コマンド8001(H))であれば(ステップS1630)、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の変動表示に同期して飾り図柄の変動表示を開始することを示す第1変動開始フラグをセットする(ステップS1631)。
また、受信した演出制御コマンドが、第2変動開始指定コマンド(コマンド8002(H))であれば(ステップS1632)、演出制御用CPU101は、第2特別図柄の変動表示に同期して飾り図柄の変動表示を開始することを示す第2変動開始フラグをセットする(ステップS1633)。
また、受信した演出制御コマンドが、飾り図柄停止指定コマンド(コマンド8F00(H))であれば(ステップS1634)、演出制御用CPU101は、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことを示す飾り図柄停止指定受信フラグをセットする(ステップS1635)。
ステップS1612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用CPU101は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS1636)。
図26は、図23に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれを受信したかを確認する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる第1変動開始コマンド受信フラグや、第2変動開始コマンド受信フラグ、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否を確認する。第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかと変動パターンコマンドとを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドにもとづいてラウンド数の表示制御等を行う。また、確変昇格演出を実行することに決定されている場合には、確変昇格演出を実行する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドにもとづいてインターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図27は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図27に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図28および図29は、図26に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、表示結果コマンド格納領域から表示結果コマンド、または表示結果コマンドを示すデータを読み出す(ステップS820)。そして、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS821)。可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS821のY)、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンド、または変動パターンコマンドを示すデータを読み出す(ステップS822)。そして、演出制御用CPU101は、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS823)。
非リーチ変動パターンであると判定した場合には(ステップS823のY)、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS824)。
「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定した場合には(ステップS824のY)、演出制御用CPU101は、発展チャンス目のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS825)。
「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンではないと判定した場合には(ステップS824のN)、演出制御用CPU101は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する非リーチ図柄決定処理を実行する(ステップS826)。
非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS823のN)、演出制御用CPU101は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定するリーチ図柄決定処理を実行する(ステップS827)。
可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS821のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「小当り」であること、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確大当り」であることのうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS828)。可変表示結果が「小当り」である場合、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確大当り」である場合には(ステップS828のY)、演出制御用CPU101は、ステップS822で読み出した変動パターンが可変表示態様を「非リーチ」とすることを指定しているか否かを判定する(ステップS829)。「非リーチ」とすることを指定していると判定した場合には、ステップS824に移行する。
可変表示態様を「非リーチ」とすることを指定していないと判定した場合には(ステップS829のN)、演出制御用CPU101は、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定しているか否かを判定する(ステップS830)。「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定していると判定した場合には(ステップS830のY)、演出制御用CPU101は、ステップS827の処理に進み、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。
飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定していないと判定した場合には(ステップS830のN)、演出制御用CPU101は、突確チャンス目のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS831)。
可変表示結果が「小当り」ではなく、大当り種別が「突確大当り」でもない場合には(ステップS828のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第1通常大当り」と「第2通常大当り」のうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS832)。大当り種別が「第1通常大当り」である場合、もしくは、大当り種別が「第2通常大当り」である場合には(ステップS832のY)、演出制御用CPU101は、第1通常大当りや第2通常大当りにおける大当り図柄を決定するための第1最終停止図柄決定テーブルを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS833)。この場合、演出制御用CPU101は、第1最終停止図柄決定テーブルを参照することにより、非確変図柄である偶数図柄となる左中右最終停止図柄の組合せを、確定飾り図柄として決定する。そして、ステップS837に移行する。
大当り種別が「第1通常大当り」でも「第2通常大当り」でもない場合には(ステップS832のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第3確変大当り」または「第4確変大当り」であるか否かを判定する(ステップS834)。大当り種別が「第3確変大当り」または「第4確変大当り」である場合には(ステップS834のY)、演出制御用CPU101は、第3確変大当りや第4確変大当りにおける大当り図柄を決定するための第2最終停止図柄決定テーブルを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS835)。この場合、演出制御用CPU101は、第2最終停止図柄決定テーブルを参照することにより、非確変図柄である偶数図柄となる左中右最終停止図柄の組合せ、確定飾り図柄として決定する。そして、ステップS837に移行する。
大当り種別が「第3確変大当り」および「第4確変大当り」でもない場合には(ステップS834のN)、演出制御用CPU101は、大当り種別が「第1確変大当り」と「第2確変大当り」のいずれかであることに対応して、第1確変大当りや第2確変大当りにおける大当り図柄を決定するための第3最終停止図柄決定テーブルを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS834)。この場合、演出制御用CPU101は、第3最終停止図柄決定テーブルを参照することにより、確変図柄である奇数図柄または非確変図柄である偶数図柄のいずれかとなる左中右最終停止図柄の組合せを、確定飾り図柄として決定する。そして、ステップS837に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出設定処理を実行する(ステップS837)。図30は、ステップS837で実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。特定演出設定処理では、演出制御用CPU101は、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出を含む変動パターンであるか否かを判定する(ステップS3501)。特定演出を含まない変動パターンであれば(ステップS3501のN)、そのまま特定演出設定処理を終了する。
特定演出を含む変動パターンと判定した場合には(ステップS3501のY)、その特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS3502)。「滑り」、「擬似連」、「イントロ」の特定演出のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、その特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS3503)。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS3504)。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出が「イントロ」であるか否かを判定し(ステップS3505)、「イントロ」の特定演出である場合には(ステップS3505のY)、ステップS3504で決定したイントロの特定演出パターンに応じて、特定演出パターン判定テーブルにおける前回演出バッファ更新設定値によって、前回演出バッファ値を更新する(ステップS3506)。
ステップS3502で特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」以外であると判定した場合や、ステップS3505で特定演出が「イントロ」以外であると判定した場合、ステップS3506の処理を実行した後には、演出制御用CPU101は、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS3507)。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」以外の特定演出であれば(ステップS3507のN)、特定演出設定処理を終了する。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」の特定演出のいずれかであれば(ステップS3507のY)、特定演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定する(ステップS3508)。その後、演出制御用CPU101は、特定演出設定処理を終了して、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
特定演出設定処理を実行した後には、演出制御用CPU101は、予告演出設定処理を実行する(ステップS838A)。
そして、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS839)。そして、選択したプロセスデータにおける演出実行データ1に対応したプロセスタイマをスタートさせる(ステップS840)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27L,27R)の制御を実行する(ステップS841)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプの点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27L,27Rからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS842)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS843)。
図31は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、飾り図柄停止指定受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1831)。なお、飾り図柄停止指定受信フラグは、コマンド解析処理において、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる(ステップS1635参照)。飾り図柄停止指定受信フラグがセットされていれば、ステップS1839に移行する。セットされていなければ、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS1832)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、ステップS1839に移行する。そして、ステップS1839では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する。
なお、この実施の形態では、飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かを判断するとともに(ステップS1831参照)、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断して(ステップS1832参照)、飾り図柄変動停止処理に移行する場合を示すが、飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かのみを判断して飾り図柄変動停止処理に移行するようにしてもよい。この場合、CPU56は、ステップS1831で飾り図柄停止指定受信フラグがセットされていなければ、ステップS1832を実行することなく、そのままステップS1833に移行するようにすればよい。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS1833)、変動時間タイマを1減算する(ステップS1834)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、各種ランプ、スピーカ27L,27R)の制御を実行する(ステップS1835)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1836)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1837)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1838)。
図32は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS877に移行する。この実施の形態では、後述するように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄又は小当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS878で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS870で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S873の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄または小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。そして、ステップS872で大当り図柄または小当り図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)には、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(例えば、飾り図柄停止指定受信フラグ)をリセットし(ステップS874)、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS875)。
ステップS872で大当り図柄または小当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS877)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS877のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878)、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS879)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS880A)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS882)。
図33は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS907)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS908)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS911)。
図34は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。なお、演出期間計測タイマは、例えば、大当り遊技中の最後のラウンド(例えば、通常大当りや確変大当りのときは第15ラウンド、突然確変大当りのときは第2ラウンド)を終了するときに、ラウンド中処理(ステップS805参照)やラウンド後処理(ステップS806参照)において、大当り遊技終了時に実行されるエンディング演出の演出期間に応じた値がセットされる。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(例えば、確変昇格演出の実行中であることを示すフラグ)をリセットし(ステップS978A)演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS979)。
図35は、本実施の形態における遊技システム1000でのミッションの達成に関する処理の流れを示すフローチャートである。図35を参照して、これらの処理のうち、パチンコ遊技機1で行なわれるステップS1110〜ステップS1118の処理は、図23のステップS707で実行される処理である。つまり、このステップS1110〜ステップS1118の処理は、パチンコ遊技機1の演出制御基板80でタイマ割込が掛かるごとに実行される。
パチンコ遊技機1において、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101は、ステップS1110で、後述する図36で説明するミッション達成判定処理を実行する。
図36は、本実施の形態における遊技システムに含まれるパチンコ遊技機1の演出制御用マイクロコンピュータ100で実行されるミッション達成判定処理の流れを示すフローチャートである。図36を参照して、まず、ステップS1121で、演出制御用CPU101は、クリアしたミッションなどの遊技履歴を取得するモードであることを示す履歴取得フラグがオン状態であるか否かを判断する。
履歴取得フラグがオフ状態であると判断した場合(ステップS1121でNOと判断した場合)、ステップS1143で、演出制御用CPU101は、遊技履歴の取得を開始する履歴取得開始操作が遊技者から受付けられたか否かを判断する。
履歴取得開始操作があったと判断した場合(ステップS1143でYESと判断した場合)、ステップS1144で、演出制御用CPU101は、履歴取得フラグをオン状態にする。
履歴取得開始操作がないと判断した場合(ステップS1143でNOと判断した場合)、および、ステップS1144の後、演出制御用CPU101は、実行する処理を、この処理の呼出元の図35のステップS1110に戻す。
履歴取得フラグがオン状態であると判断した場合(ステップS1121でYESと判断した場合)、演出制御用CPU101は、ステップS1122以降の処理を実行する。これにより、履歴取得開始操作が行なわれている場合のみ、ステップS1122以降の処理が実行されることとなる。
ステップS1122からステップS1136の処理は、ミッションごとに実行される。図37は、本実施の形態におけるミッションの内容の一例を示す表である。図37を参照して、本実施の形態におけるミッションの一例には、ミッション番号が第1番から第9番のミッションが含まれる。
第1番のミッションは、ミッション内容が「遊技機のガイダンスを見た」であり、達成条件が、ガイダンスを閲覧をしたとの条件であり、仮フラグをオン状態にするタイミングが、閲覧後の変動開始時であり、ミッションクリアの表示タイミングが、変動終了時である。
第2番のミッションは、ミッション内容が「1回の遊技で総回転数が500回転を突破」であり、達成条件が、履歴取得開始操作が行なわれた後500回転目の変動が行なわれたとの条件であり、仮フラグをオン状態にするタイミングが、変動開始時であり、ミッションクリアの表示タイミングが、変動終了時である。
第3番のミッションは、ミッション内容が「2回連続リーチ」であり、達成条件が、リーチ変動が2回連続で行なわれたとの条件であり、仮フラグをオン状態にするタイミングが、2回目の右図柄停止時であり、ミッションクリアの表示タイミングが、変動終了時である。
第4番のミッションは、ミッション内容が「2回連続スーパーリーチ」であり、達成条件が、スーパーリーチ変動が2回連続で行なわれたとの条件であり、仮フラグをオン状態にするタイミングが、2回目のリーチで発展したときであり、ミッションクリアの表示タイミングが、変動終了時である。
第5番のミッションは、ミッション内容が「履歴取得開始後50回転以内で大当り」であり、達成条件が、履歴取得開始操作が行なわれた後50回転以内で大当りが発生したとの条件であり、仮フラグをオン状態にするタイミングが、大当り終了演出時であり、ミッションクリアの表示タイミングが、大当り終了演出時である。
第6番のミッションは、ミッション内容が「所定の予告演出を見た」であり、達成条件が、当該予告演出が実行されたときとの条件であり、仮フラグをオン状態にするタイミングが、予告演出の開始時であり、ミッションクリアの表示タイミングが、変動終了時である。
第7番のミッションは、ミッション内容が「スーパーリーチAを見た」であり、達成条件が、スーパーリーチAが実行されたときとの条件であり、仮フラグをオン状態にするタイミングが、スーパーリーチAの実行時であり、ミッションクリアの表示タイミングが、変動終了時である。
第8番のミッションは、ミッション内容が「復活演出を見た」であり、達成条件が、復活演出が実行されたときとの条件であり、仮フラグをオン状態にするタイミングが、復活演出の開始時であり、ミッションクリアの表示タイミングが、変動終了時である。
第9番のミッションは、ミッション内容が「所定の演出で大当り」であり、達成条件が、所定の演出で大当りが発生したとの条件であり、仮フラグをオン状態にするタイミングが、大当り終了演出時であり、ミッションクリアの表示タイミングが、大当り終了演出時である。
なお、ミッション番号が第1番〜第4番,第6番,第7番のミッションのように、ミッション達成の表示タイミングが、変動終了時であるミッションについては、表示タイミングは、飾り図柄の変動表示で再変動が行なわれない場合は、原則どおり、変動終了時とするが、再変動が行なわれる場合は、例外的に、仮停止の時とする。
ただし、ミッション番号が第8番の「復活演出を見た」のミッションのように、再変動時の演出等に関するミッションについては、再変動が行なわれる場合であるが、仮停止時に「復活演出を見た」とのミッションを達成した旨の表示が行なわれると、復活演出が実行されることが遊技者に察知されてしまうため、表示タイミングは、原則どおり、変動終了時とする。
図36に戻って、ステップS1122では、演出制御用CPU101は、まず、図37で示すようなミッションのうち第1番のミッションについて以下の処理を実行するよう設定する。
ステップS1123では、演出制御用CPU101は、当該ミッションが、高信頼度の大当り等の予告演出が実行されたとの達成条件のようなミッションであるか否かを判断する。たとえば、図37の第6番〜第9番のミッションであるか否かが判断される。
高信頼度の大当り等の予告演出が実行されたとの達成条件のようなミッションであると判断した場合(ステップS1123でYESと判断した場合)、ステップS1124で、演出制御用CPU101は、当該ミッションが、誤判別を制限可能なミッションであるか否かを判断する。
誤判別を制限可能なミッションとは、ミッションの達成条件の成否の判断基準が2つ以上あるようなミッションである。たとえば、変動パターン指定コマンドで所定の演出で大当りとなる変動パターンが指定されているか否かが達成条件の成否の判断基準となっている図37の第9番のミッションの場合、表示結果コマンドで大当りが指定されているか否か、および、当り開始指定コマンドで大当りが指定されているか否かが、他の判断基準として考えられる。
誤判別を制限可能なミッションであると判断した場合(ステップS1124でYESと判断した場合)、ステップS1125で、演出制御用CPU101は、当該ミッションが、両コマンドの不整合で判別可能なミッションであるか否かを判断する。
両コマンドの不整合で制限可能なミッションとは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100への2種類のコマンドの不整合で、ミッションの達成条件の成否の誤判別を制限可能なミッションである。
たとえば、図37の第9番のミッションは、変動パターン指定コマンドおよび表示結果コマンド(または当り開始指定コマンド)の不整合で、ミッションの達成条件の成否の誤判別を制限可能なミッションである。
両コマンドの不整合で判別可能なミッションであると判断した場合(ステップS1125でYESと判断した場合)、ステップS1126で、演出制御用CPU101は、両コマンドを、受信すべきタイミングで受信したか否かを判断する。
両コマンドを受信すべきタイミングで受信したと判断した場合(ステップS1126でYESと判断した場合)、ステップS1127で、演出制御用CPU101は、両コマンドの内容が不整合であるか否かを判断する。
両コマンドを受信すべきタイミングで受信していないと判断した場合(ステップS1126でNOと判断した場合)、および、両コマンドの内容が不整合であると判断した場合(ステップS1127でYESと判断した場合)、ステップS1128で、演出制御用CPU101は、コマンドに基づく当該ミッションの内容の実行を禁止する。その後、実行する処理をステップS1135の処理に進める。
たとえば、図37の第7番の「スーパーリーチAを見た」のミッションの場合、変動パターンのプロセステーブルをスーパーリーチAに対応したものから別のスーパーリーチBに対応したものに変更するようにする。これにより、結果的に、当該ミッションの内容であるスーパーリーチAの演出の実行が禁止される。
両コマンドの内容が不整合でないと判断した場合(ステップS1127でNOと判断した場合)、ステップS1131で、演出制御用CPU101は、コマンドが、ミッションの達成条件を満たす内容のコマンドであるか否かを判断する。
ミッションの達成条件を満たす内容のコマンドであると判断した場合(ステップS1131でYESと判断した場合)、ステップS1132で、演出制御用CPU101は、当該ミッションの達成条件を満たした旨の仮フラグをオン状態にする。
ミッションの達成条件を満たす内容のコマンドでないと判断した場合(ステップS1131でNOと判断した場合)、および、ステップS1132の後、演出制御用CPU101は、実行する処理をステップS1135の処理に進める。
一方、高信頼度の大当り等の予告演出が実行されたとの達成条件のようなミッションでないと判断した場合(ステップS1123でNOと判断した場合)、誤判別を制限可能なミッションでないと判断した場合(ステップS1124でNOと判断した場合)、および、両コマンドの不整合で判別可能なミッションでないと判断した場合(ステップS1125でNOと判断した場合)は、演出制御用CPU101は、実行する処理をステップS1133の処理に進める。
ステップS1133では、演出制御用CPU101は、当該ミッションの達成条件を満たすか否かを判断する。達成条件を満たすと判断した場合(ステップS1133でYESと判断した場合)、ステップS1134で、演出制御用CPU101は、当該ミッションの達成条件を満たした旨の仮フラグをオン状態にする。
当該ミッションの達成条件を満たさないと判断した場合(ステップS1133でNOと判断した場合)、ステップS1134の後、演出制御用CPU101は、実行する処理をステップS1135の処理に進める。
ステップS1135では、演出制御用CPU101は、次の判別対象のミッションがあるか否かを判断する。たとえば、図37に示すように判別対象のミッションが9つある場合、8つ目までについてステップS1123〜ステップS1134の処理を実行した場合は、次の判別対象の第9番のミッションがあると判断される。。しかし、9つ目までについてステップS1123〜ステップS1134の処理を実行した場合は、次の判別対象のミッションがないと判断される。
次の判別対象のミッションがあると判断した場合(ステップS1135でYESと判断した場合)、ステップS1136で、演出制御用CPU101は、図37で示すようなミッションのうち次のミッションについて以下の処理を実行するよう設定する。以降、次のミッションに対して、ステップS1123〜ステップS1134の処理を実行する。
次の判別対象のミッションがないと判断した場合(ステップS1135でNOと判断した場合)、ステップS1141で、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドを正常に受信し、変動に関する他のコマンド(たとえば、表示結果コマンド)も正常に受信したか否かを判断する。
いずれのコマンドも正常に受信したと判断した場合(ステップS1141でYESと判断した場合)、ステップS1142で、演出制御用CPU101は、履歴取得開始後の回転数を1加算する。この回転数は、たとえば、図37の第2番および第5番のミッションの判定で用いられる。その後、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
いずれかのコマンドが正常に受信されていないと判断した場合(ステップS1141でNOと判断した場合)、演出制御用CPU101は、回転数を1加算せずに、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図35に戻って、ステップS1111で、演出制御用CPU101は、仮フラグがオン状態のミッションの報知タイミングであるか否かを判断する。報知タイミングについては、ミッションごとに図37で示すように予め定められる。報知タイミングでないと判断した場合(ステップS1111でNOと判断した場合)、演出制御用CPU101は、実行する処理をステップS1114以降の処理に進める。
仮フラグがオン状態のミッションの報知タイミングであると判断した場合(ステップS1111でYESと判断した場合)、ステップS1112で、演出制御用CPU101は、ミッション達成が誤判別であるか否かを判断する。
たとえば、図37の第9番の「所定の演出で大当り」のミッションを達成したと判断したが、その後に、大当りの当り開始指定コマンドが送信されてこない場合に、ミッション達成が誤判別であったと判断される。
ミッション達成が誤判別であったと判断した場合(ステップS1112でYESと判断した場合)、ステップS1115で、演出制御用CPU101は、当該ミッションを達成した旨の仮フラグをオフ状態に変更する。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をステップS1114以降の処理に進める。
ミッション達成が誤判別でないと判断した場合(ステップS1112でNOと判断した場合)、ステップS1113で、演出制御用CPU101は、当該ミッションの達成を報知する。
次に、ステップS1114で、演出制御用CPU101は、当該ミッションを達成した旨の本フラグをオン状態にする。
これにより、仮フラグがオン状態のミッションの報知タイミングに、ミッション達成が誤判別でなければ、当該ミッションの達成が報知され、その旨の本フラグがオン状態とされる。
ステップS1116では、演出制御用CPU101は、2次元コードの出力指示の入力が遊技者から受付けられたか否かを判断する。出力指示が受付けられていないと判断した場合(ステップS1116でNOと判断した場合)、演出制御用CPU101は、実行する処理をステップS1118以降の処理、つまり、図23のステップS707以降の処理に進める。
一方、2次元コードの出力指示の入力が受付けられたと判断した場合(ステップS1116でYESと判断した場合)、演出制御用CPU101は、ステップS1117で、本フラグがオン状態であるミッションを特定可能な2次元コードを作成し、ステップS1118で、作成した2次元コードを演出表示装置9に表示させる。なお、この2次元コードでは、管理サーバ300の遊技者の遊技履歴を管理するサイトのURLも特定可能とされる。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をステップS1118以降の処理、つまり、図23のステップS707以降の処理に進める。
遊技者は、所持する携帯端末200の2次元コード読取機能を用いて、パチンコ遊技機1の演出表示装置9に表示された2次元コードを読取る。
ステップS2111では、携帯端末200の制御部210は、撮影指示が入力されたか否かを判断する。2次元コードが認識されると自動的に撮影指示が入力されたと判断するようにしてもよい。撮影指示が入力されたと判断した場合(ステップS2111でYESと判断した場合)、ステップS2112で、制御部210は、撮影された2次元コードで示されるURLに、携帯端末200の記憶部220に予め記憶されている当該携帯端末200の端末IDおよび2次元コードで示される達成ミッションを特定可能な情報を送信するよう無線通信部260を制御する。
管理サーバ300においては、ステップS3111で、管理サーバ300の制御部310は、当該管理サーバの遊技履歴を管理するサイトのURLにアクセスがあって、携帯端末200から達成ミッションおよび端末ID等を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合(ステップS3111でYESと判断した場合)、ステップS3112で、制御部310は、受信した端末IDに対応付けて達成ミッションを特定可能に、記憶部320に記憶させる。
これにより、パチンコ遊技機1から出力された2次元コードで示される達成ミッションが遊技者ごとに管理される。
次に、ステップS2113で、携帯端末200の制御部210は、達成ミッションの閲覧をする指示の入力が遊技者から受付けられたか否かを判断する。閲覧指示の入力が受付けられたと判断した場合(ステップS2113でYESと判断した場合)、ステップS2114で、制御部210は、端末IDを含む達成ミッションの閲覧要求を、管理サーバ300に送信する。具体的には、管理サーバ300の達成ミッションの閲覧サイトのURLにアクセスされて、端末IDが管理サーバ300に送信される。
管理サーバ300では、ステップS3113で、管理サーバ300の制御部310は、閲覧要求を受信したか否かを判断する。閲覧要求を受信したと判断した場合(ステップS3113でYESと判断した場合)、ステップS3114で、制御部310は、受信した端末IDに対応して記憶部320に記憶されている達成ミッションのリストを閲覧可能なウェブページを、携帯端末200に送信する。
携帯端末200では、ステップS2115で、制御部210は、管理サーバ300から達成ミッションリストのウェブページを受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合(ステップS2115でYESと判断した場合)、ステップS2116で、制御部210は、達成ミッションリストを表示部240に表示するよう制御する。
図38は、本実施の形態におけるミッションクリアと誤って判別することを制限する一例を示す画面遷移図である。図38を参照して、演出制御用マイクロコンピュータ100において、変動パターン指定コマンドおよび表示結果コマンドが送信されてくると、図23のステップS705のコマンド解析処理(図24および図25)が実行されることによって、コマンドの受信が認識される。
ここで、変動パターン指定コマンドで、スーパーリーチAの演出を実行することが指定されていると、図23のステップS707で実行される図35のステップS1110のミッション達成判定処理(図36)のステップS1123〜ステップS1125で、図37の第7番の「スーパーリーチAを見た」のミッションの場合、YESと判断される。
そして、ステップS1126で、変動パターン指定コマンドおよび表示結果コマンドの両方が受信されている場合はYESと判断され、両コマンドでいずれもはずれが指定されていれば、ステップS1127で、コマンド内容が不整合でないと判断され、ステップS1131で、スーパーリーチAの演出を実行することが指定されている変動パターン指定コマンドであるので、図37の第7番のミッションの達成条件を満たすコマンドであると判断され、当該ミッションの達成条件を満たした旨の仮フラグがオン状態とされる。
そして、図23のステップS706の演出制御プロセス処理(図26)のステップS801の飾り図柄変動開始処理(図28および図29)が実行され、図38(A)で示すように、飾り図柄の変動表示が開始される。
そして、演出制御プロセス処理のS802の飾り図柄変動中処理(図31)のステップS1837で示されるように、プロセスデータが切替えられることによって、変動パターン指定コマンドでリーチまたは大当りとすることが指定されている場合は、図38(B)で示すように、左および右の飾り図柄表示エリア9a,9cにおいて、リーチ図柄の組合せが表示される。
その段階で、変動パターン指定コマンドでスーパーリーチAの演出を実行することが指定されている場合は、プロセスデータに従って、図38(C)で示すように、スーパーリーチAの演出が実行される。
その後、飾り図柄変動中処理のステップS1832で変動時間タイマがタイムアウトしたと判断される直前に、図38(D)で示すように、飾り図柄の変動表示の表示結果が表示される。
図37の第7番のミッションで、再変動が行なわれない場合は、ミッション達成の報知タイミングが変動終了時である。このため、この時点で、図35のステップS1111で、当該ミッションの達成の報知タイミングであると判断される。ここでは、はずれとする場合であるので、当り開始指定コマンドが受信されていない場合は、ステップS1112でミッション達成が誤判別でないと判断される。
そして、図35のステップS1113の処理が実行されることで、図38(D)で示すように「MISSION CLEAR」「リーチAを見た」と演出表示装置9に表示されることによって、ミッション達成が報知される。
その後、図26のステップS803の飾り図柄変動停止処理(図32)のステップS872が実行されることで、図38(E)で示すように、飾り図柄の変動表示の表示結果が確定される。
ところが、スーパーリーチAを指定する変動パターン指定コマンドを受信したが、コマンドの送受信が正常に行なわれなかったことに起因して、変動パターン指定コマンドで大当りが指定されている一方、表示結果コマンドではずれが指定されている場合、または、変動パターン指定コマンドではずれが指定されている一方、表示結果コマンドで大当りが指定されている場合、このような2つの場合は、以下のように演出表示装置9での表示画面が遷移される。
変動パターン指定コマンドで、スーパーリーチAの演出を実行することが指定されているので、図23のステップS707で実行される図35のステップS1110のミッション達成判定処理(図36)のステップS1123〜ステップS1125で、図37の第7番の「スーパーリーチAを見た」のミッションの場合であり、YESと判断される。
そして、ステップS1126で、変動パターン指定コマンドおよび表示結果コマンドの両方が受信されているのでYESと判断されるが、両コマンドの一方では、大当りが指定されており、他方では、はずれが指定されているので、ステップS1127で、コマンド内容が不整合であると判断され、ステップS1128で、スーパーリーチAの演出を実行することが指定されている変動パターン指定コマンドであるが、図37の第7番の達成条件の成立を制限するために、プロセステーブルをスーパーリーチBの演出を実行するものに変更する。
したがって、この場合は、前述した場合と異なり、図37の第7番の「スーパーリーチAを見た」のミッションの達成条件を満たした旨の仮フラグはオン状態とされない。
そして、図23のステップS706の演出制御プロセス処理(図26)のステップS801の飾り図柄変動開始処理(図28および図29)が実行され、図38(A)で示すように、スーパーリーチBの演出を実行するプロセステーブルにしたがって、飾り図柄の変動表示が開始される。
そして、演出制御プロセス処理のS802の飾り図柄変動中処理(図31)のステップS1837で示されるように、プロセスデータが切替えられることによって、変動パターン指定コマンドでリーチとすることが指定されている場合は、図38(B)で示すように、左および右の飾り図柄表示エリア9a,9cにおいて、リーチ図柄の組合せが表示される。
その段階で、変動パターン指定コマンドで指定されているスーパーリーチAの演出に替えてスーパーリーチBの演出を実行することに変更されているので、スーパーリーチBの演出を実行するプロセスデータに従って、図38(F)で示すように、スーパーリーチBの演出が実行される。
その後、飾り図柄変動中処理のステップS1832で変動時間タイマがタイムアウトしたと判断される直前に、図38(G)で示すように、飾り図柄の変動表示の表示結果が表示される。
この場合は、図37の第7番のミッションの仮フラグはオン状態とされていないので、当該ミッション達成の報知タイミングである変動終了時には、ミッション達成の報知が行なわれない。
その後、図26のステップS803の飾り図柄変動停止処理(図32)のステップS872が実行されることで、図38(H)で示すように、飾り図柄の変動表示の表示結果が確定される。
このように、コマンドに従った演出の実行状況に基づいて遊技に関するミッションの達成条件の成否が判別され、コマンドが正常に受信されない場合には、特定の演出が実行されるというミッションの達成条件の場合には、当該特定の演出の実行が禁止されることによって、ミッションの達成条件の成立と判別することが制限される。
図39は、本実施の形態におけるミッションの達成条件の成立の報知のタイミングによって飾り図柄の再変動が開始されることが遊技者に察知されないようにする一例を示す画面遷移図である。図39を参照して、図39(A)〜図39(C)までの説明は、図38(A)〜図38(C)までの説明と同様であるので、重複する説明は繰返さない。ただし、図38の場合と異なり、図39の場合は、変動パターン指定コマンドで再変動が指定されていることとする。
図39(C)で示すようにスーパーリーチAの演出が実行された後、仮停止のタイミングで、図38(D)で示すように、飾り図柄の変動表示の仮表示結果が表示される。
図37の第7番のミッションは、原則、変動終了時に、ミッションの達成が報知される。しかし、再変動が行なわれる場合には、ミッションの達成の報知タイミングが仮停止のときとされる。このため、この仮停止の時点で、図35のステップS1111で、当該ミッションの達成の報知タイミングであると判断される。ここでは、はずれとする場合であるので、当り開始指定コマンドが受信されていない場合は、ステップS1112でミッション達成が誤判別でないと判断される。
そして、図35のステップS1113の処理が実行されることで、図39(D)で示すように「MISSION CLEAR」「リーチAを見た」と演出表示装置9に表示されることによって、ミッション達成が報知される。
その後、図39(E)で示すように、一瞬だけ仮表示結果の揺れ表示が止められ確定されたかのように表示された後、図39(F)で示すように、復活演出が実行され、飾り図柄の再変動が開始される。
図37の第8番の「復活演出を見た」のミッションは、この復活演出の開始時に、達成条件の成立が判別されるので、ステップS1133で、復活演出の実行により、当該ミッションの達成条件を満たすと判断され、ステップS1134で、当該ミッションの達成条件を満たした旨の仮フラグがオン状態とされる。
そして、変動パターン指定コマンドでリーチまたは大当りとすることが指定されている場合は、図39(G)で示すように、左および右の飾り図柄表示エリア9a,9cにおいて、リーチ図柄の組合せが表示される。
その後、飾り図柄変動中処理のステップS1832で変動時間タイマがタイムアウトしたと判断される直前に、図39(H)で示すように、飾り図柄の変動表示の表示結果が表示される。
図37の第8番のミッションの達成の報知タイミングは、再変動が行なわれる場合であっても、変動終了時である。このため、この時点で、図35のステップS1111で、当該ミッションの達成の報知タイミングであると判断される。この場合は、ステップS1112ではミッション達成の誤判別は特に行なわれない。
そして、図35のステップS1113の処理が実行されることで、図39(H)で示すように「MISSION CLEAR」「復活演出を見た」と演出表示装置9に表示されることによって、ミッション達成が報知される。
その後、図26のステップS803の飾り図柄変動停止処理(図32)のステップS872が実行されることで、図39(I)で示すように、飾り図柄の変動表示の表示結果が確定される。
ここでは、大当り図柄の組合せが表示されて、大当りとなり、図32の飾り図柄変動停止処理のステップS879でファンファーレ演出等に応じたプロセスデータが選択されることで、図39(J)で示すように、大当りが発生した旨の演出が実行される。
このように、ミッションの達成条件の成立が変動終了時に報知されるミッションであって、再変動時の演出等に関するミッションでない場合、再変動を行なわない飾り図柄の変動表示の際には表示結果が表示されたときにミッションの達成条件の成立が報知される一方、再変動を行なう飾り図柄の変動表示の際には仮表示結果が表示されたときにミッションの達成条件の成立が報知される。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、図36のステップS1128で示したように、達成条件には、特定の演出が実行されるという特定演出実行達成条件が含まれ、特定の演出の実行を禁止することによって、当該特定演出実行達成条件の成立と判別することを制限するようにした。
第2の実施の形態においては、特定の演出が実行されても、特定演出実行達成条件の成立と判別しないことによって、当該特定演出実行達成条件の成立と判別することを制限するようにする。
具体的には、図36のステップS1128において、コマンドに基づく当該ミッションの内容の実行を禁止せずに、当該ミッションのクリアとは判別しないようにする。たとえば、図37の第7番の「スーパーリーチAを見た」のミッションの場合、スーパーリーチAの演出の実行は禁止せずに、当該ミッションのクリアとは判別しない、つまり、ミッションの達成条件を満たした旨の仮フラグや本フラグをオン状態にしないようにする。これによっても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
図40は、第2の実施の形態におけるミッションクリアと誤って判別することを制限する一例を示す画面遷移図である。図40を参照して、図40(A)〜図40(E)までの説明は、図38(A)〜図38(E)までの説明と同様であるので、重複する説明は繰返さない。
スーパーリーチAを指定する変動パターン指定コマンドを受信したが、コマンドの送受信が正常に行なわれなかったことに起因して、変動パターン指定コマンドで大当りが指定されている一方、表示結果コマンドではずれが指定されている場合、または、変動パターン指定コマンドではずれが指定されている一方、表示結果コマンドで大当りが指定されている場合、このような2つの場合は、以下のように演出表示装置9での表示画面が遷移される。
変動パターン指定コマンドで、スーパーリーチAの演出を実行することが指定されているので、図23のステップS707で実行される図35のステップS1110のミッション達成判定処理(図36)のステップS1123〜ステップS1125で、図37の第7番の「スーパーリーチAを見た」のミッションの場合であり、YESと判断される。
そして、ステップS1126で、変動パターン指定コマンドおよび表示結果コマンドの両方が受信されているのでYESと判断されるが、両コマンドの一方では、大当りが指定されており、他方では、はずれが指定されているので、ステップS1127で、コマンド内容が不整合であると判断され、ステップS1128を変更した処理において、スーパーリーチAの演出を実行することが指定されている変動パターン指定コマンドであるが、図37の第7番の達成条件の成立を制限するために、スーパーリーチAの演出の実行は禁止せずに、当該ミッションのクリアとは判別しない、つまり、ミッションの達成条件を満たした旨の仮フラグをオン状態にしないようにする。
その後、飾り図柄変動中処理のステップS1832で変動時間タイマがタイムアウトしたと判断される直前に、図40(F)で示すように、飾り図柄の変動表示の表示結果が表示される。
この場合は、図37の第7番のミッションの仮フラグはオン状態とされていないので、当該ミッション達成の報知タイミングである変動終了時には、ミッション達成の報知が行なわれない。
その後、図26のステップS803の飾り図柄変動停止処理(図32)のステップS872が実行されることで、図40(G)で示すように、飾り図柄の変動表示の表示結果が確定される。
このように、コマンドに従った演出の実行状況に基づいて遊技に関するミッションの達成条件の成否が判別され、コマンドが正常に受信されない場合には、特定の演出が実行されるというミッションの達成条件の場合には、当該達成条件の成立と判別しないことによって、ミッションの達成条件の成立と判別することが制限される。
[実施の形態のまとめ]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 従来、遊技や演出が進められたときに、ミッションとして予め定められた達成条件(たとえば、大当りが確定したことを報知する演出を見たという条件)が成立したと判別されることで、ミッションクリアとされ、これらを履歴として確認できるシステムがあった(たとえば、特開2011−224392号公報(以下「特許文献A」という))。
特許文献Aのようなシステムが用いられるようになる前は、遊技制御用マイクロコンピュータが、大当りが確定したことを報知するための演出と異なる演出を実行させるためのコマンドを、演出制御用マイクロコンピュータに送信したにも関わらず、コマンドが正常に到達せず、演出制御用マイクロコンピュータが、大当りが確定したことを報知するための演出を実行してしまった場合であっても、遊技者は履歴を確認できないため、トラブルは発生し難かった。
しかし、特許文献1のようなシステムにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータと演出制御用マイクロコンピュータとの間のコマンドなどの誤受信によって生じた誤った状況に対して、ミッションクリアとしてしまうと、後で確認できる履歴として、本来の遊技進行と異なる状況(たとえば、大当りではないのに大当り確定の演出が実行されるような状況)が記憶される。このため、遊技者は、そのミッションクリアの履歴に基づいて、大当りが実行されなかった旨の苦情を遊技店に訴えることができてしまうので、本来は大当りではないのに、遊技者と遊技店との間で不要なトラブルが発生しまうといった問題があった。このような問題を解決するために、次のような手段が考えられる。
(1−1) 所定の遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)と、前記遊技の履歴を管理する管理装置(たとえば、管理サーバ300)とを含む遊技システム(たとえば、遊技システム1000)であって、
前記遊技機は、
遊技の進行を制御するとともに、遊技の演出(たとえば、演出表示装置9での表示演出)を実行させるためのコマンド(たとえば、変動パターンコマンド)を送信する遊技制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
前記コマンドを受信して、当該コマンドに従って演出の制御を行なう演出制御手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記コマンドに従った演出の実行状況に基づいて遊技に関する達成条件(たとえば、ミッション)の成否(たとえば、クリアしたかクリアしていないか)を判別する判別手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図35のステップS1110、図36のステップS1131,ステップS1133)と、
前記判別手段によって成立と判別された前記達成条件を特定可能な達成条件特定情報(たとえば、2次元コード)を出力する出力手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図35のステップS1117,ステップS1118)と、
前記コマンドを正常に受信できない場合に、前記判別手段が前記達成条件の成立と誤って判別することを制限する制限手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図36のステップS1126〜ステップS1128)とを含み、
前記管理装置は、
前記出力手段によって出力された前記達成条件特定情報で示される前記達成条件(たとえば、遊技者の携帯端末200で読取られた2次元コードに基づいて管理サーバ300にアクセスされ伝達された、クリアされたミッション)を遊技者ごとに管理する管理手段(たとえば、管理サーバ300の制御部310、図35のステップS3112)と、
前記管理手段によって管理されている前記達成条件を遊技者に提示(たとえば、遊技者の携帯端末のウェブブラウザによって表示されるウェブページで表示)する提示手段(たとえば、管理サーバ300の制御部310、図35のステップS3114)とを備える。
このような構成によれば、遊技システムに含まれる遊技機の演出制御手段によって、遊技制御手段からのコマンドに従った演出の実行状況に基づいて遊技に関する達成条件の成否が判別され、成立と判別された達成条件を特定可能な達成条件特定情報が出力され、コマンドが正常に受信されない場合に、達成条件の成立と誤って判別することが制限される。また、遊技システムに含まれる管理装置によって、遊技機から出力された達成条件特定情報で示される達成条件が遊技者ごとに管理され、管理されている達成条件が遊技者に提示される。
このため、達成条件の成立と誤って判別される達成条件は遊技者には提示されないようにすることができる。その結果、現実の遊技状況と異なる達成条件の成立に起因した、遊技者と遊技を提供する側との間のトラブルの発生を抑止することが可能な遊技システムを提供することができる。
(1−2) 上記(1−1)の遊技システムにおいて、
前記達成条件は、前記演出制御手段によって特定の演出が実行されるという特定演出実行達成条件(たとえば、図37のミッション番号の第6番「所定の予告演出を見た」、第7番「スーパーリーチAを見た」、第8番「復活演出を見た」、第9番「所定の演出で大当り」)を含み、
前記制限手段は、前記演出制御手段による前記特定の演出の実行を禁止する(たとえば、「スーパーリーチAを見た」のミッションの場合、スーパーリーチAのプロセステーブルを、ミッションクリアの達成条件となっていないスーパーリーチBのものに書換える)ことによって、前記判別手段が前記特定演出実行達成条件の成立と判別することを制限する(たとえば、ステップS1128)。
このような構成によれば、達成条件は、演出制御手段によって特定の演出が実行されるという特定演出実行達成条件を含む。遊技機の演出制御手段によって、演出制御手段による特定の演出の実行が禁止されることによって、特定演出実行達成条件の成立と判別することが制限される。このため、現実の遊技状況と異なる達成条件の成立に起因した、遊技者と遊技を提供する側との間のトラブルの発生をさらに抑止することができる。
(1−3) 上記(1−1)の遊技システムにおいて、
前記達成条件は、前記演出制御手段によって特定の演出が実行されるという特定演出実行達成条件を含み、
前記制限手段は、前記演出制御手段によって前記特定の演出が実行されても、前記特定演出実行達成条件の成立と判別しないことによって、前記判別手段が前記特定演出実行達成条件の成立と判別することを制限する(たとえば、スーパーリーチAの演出が実行されても、「スーパーリーチAを見た」のミッションをクリアとしない)。
このような構成によれば、達成条件は、演出制御手段によって特定の演出が実行されるという特定演出実行達成条件を含む。遊技機の演出制御手段によって、演出制御手段によって特定の演出が実行されても、特定演出実行達成条件の成立と判別しないことによって、特定演出実行達成条件の成立と判別することが制限される。このため、現実の遊技状況と異なる達成条件の成立に起因した、遊技者と遊技を提供する側との間のトラブルの発生をさらに抑止することができる。
(1−4) 上記(1−1)または(1−2)の遊技システムにおいて、
前記遊技制御手段は、遊技状態を遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態等の特定遊技状態、時短状態、確変状態および小当り遊技状態、ならびに、ビッグボーナス状態、レギュラーボーナス状態、リプレイタイム、アシストタイムおよびアシストリプレイタイムなど)に制御可能であり(たとえば、図14のステップS304〜ステップS310)、
前記判別手段は、前記有利状態に関連する第1達成条件(図37のミッション番号の第6番「所定の予告演出を見た」、第7番「スーパーリーチAを見た」、第8番「復活演出を見た」、第9番「所定の演出で大当り」)と、前記有利状態に関連しない第2達成条件(図37のミッション番号の第1番〜第5番のミッション)とを含む複数種類の達成条件の各々についての成否を判別可能であり(たとえば、ミッション番号の第1番〜第5番については、図36のステップS1133で判別、第6番〜第9番については、図36のステップS1131で判別)、
前記制限手段は、前記第1達成条件を前記判別手段による誤判別の制限対象とし、前記第2達成条件については前記判別手段による誤判別の制限対象としない(たとえば、第6番〜第9番のミッションについては、図36のステップS1128で誤判別の制限をするが、第1番〜第5番については、図36のステップS1128を実行しない)。
このような構成によれば、遊技機の遊技制御手段によって、遊技状態が遊技者にとって有利な有利状態に制御可能である。演出制御手段によって、有利状態に関連する第1達成条件と、有利状態に関連しない第2達成条件とを含む複数種類の達成条件の各々についての成否が判別可能である。第1達成条件が誤判別の制限対象とされ、第2達成条件については誤判別の制限対象とされない。このため、遊技の興趣を極力妨げないようにすることができる。
(1−5) 上記(1−1)から(1−4)のいずれかの遊技システムにおいて、
前記判別手段は、所定条件が複数回、成立することによって成立する複数回遊技達成条件(たとえば、図37のミッション番号の第2番「1回の遊技で総回転数が500回転を突破」)の成否を判別可能であり、
前記制限手段は、前記複数回の所定条件の各々に対応して受信されるべき全てのコマンドを1つでも正常に受信できないときに前記判別手段に対して前記複数回遊技達成条件の成立と判別させないように制限する(図36のステップS1141,ステップS1142)。
このような構成によれば、遊技機の演出制御手段によって、所定条件が複数回、成立することによって成立する複数回遊技達成条件の成否が判別可能であり、複数回の所定条件の各々に対応して受信されるべき全てのコマンドが1つでも正常に受信されないときに複数回遊技達成条件の成立と判別されないように制限される。このため、複数回の所定条件の成立で成立する達成条件であっても、現実の遊技状況と異なる達成条件の成立に起因した、遊技者と遊技を提供する側との間のトラブルの発生を抑止することができる。
(1−6) 上記(1−1)から(1−5)のいずれかの遊技システムにおいて、
前記演出制御手段は、さらに、
前記判別手段の判別結果を記憶する記憶手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM85、ミッションの達成条件を満たした旨の仮フラグおよび本フラグ)を含み、
前記制限手段は、前記判別手段が前記達成条件の成立と誤って判別した可能性があるとき(たとえば、図37の第9番の「所定の演出で大当り」の仮フラグをオンにしたが、当り開始指定コマンドが受信されない場合に、図35のステップS1112でミッション達成が誤判別と判定されたとき)に当該判別結果の記憶を変更する(たとえば、ステップS1115で仮フラグをオフに変更)。
このような構成によれば、演出制御手段によって、達成条件の成立と誤って判別した可能性があるときに当該判別結果の記憶が変更される。このため、現実の遊技状況と異なる達成条件の成立に起因した、遊技者と遊技を提供する側との間のトラブルの発生をさらに抑止することができる。
(1−7) 所定の遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)であって、
遊技の進行を制御するとともに、遊技の演出(たとえば、演出表示装置9での表示演出)を実行させるためのコマンド(たとえば、変動パターンコマンド)を送信する遊技制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
前記コマンドを受信して、当該コマンドに従って演出の制御を行なう演出制御手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記コマンドに従った演出の実行状況に基づいて遊技に関する達成条件(たとえば、ミッション)の成否(たとえば、クリアしたかクリアしていないか)を判別する判別手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図35のステップS1110、図36のステップS1131,ステップS1133)と、
前記判別手段によって成立と判別された前記達成条件を特定可能な達成条件特定情報(たとえば、2次元コード)を、当該達成条件特定情報で示される前記達成条件(たとえば、遊技者の携帯端末200で読取られた2次元コードに基づいて管理サーバ300にアクセスされ伝達された、クリアされたミッション)を前記遊技の履歴を管理する管理装置(たとえば、管理サーバ300)によって遊技者ごとに管理させ当該遊技者に提示(たとえば、遊技者の携帯端末200のウェブブラウザによって表示されるウェブページで表示)させるために、出力する出力手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図35のステップS1117,ステップS1118)と、
前記コマンドを正常に受信できない場合に、前記判別手段が前記達成条件の成立と誤って判別することを制限する制限手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図36のステップS1126〜ステップS1128)とを含む。
このような構成によれば、現実の遊技状況と異なる達成条件の成立に起因した、遊技者と遊技を提供する側との間のトラブルの発生を抑止することが可能な遊技機を提供することができる。
(2) 従来、ミッションとして予め定められた達成条件(たとえば、ポイント数の加算)が成立したことを報知する遊技機があった(たとえば、特開2012−509号公報(たとえば、段落[0222]参照)(以下「特許文献B」という))。このような遊技機においては、ミッション達成の報知を、たとえば、変動表示装置での識別情報の変動表示の表示結果が表示されたときに行なうことがある。
また、変動表示装置での識別情報の変動表示がリーチとなった後、はずれの仮表示結果を表示した後、識別情報の変動表示を再開させて表示結果を表示させる遊技機があった(たとえば、特開2010−167095号公報(たとえば、段落[0094]参照)(以下「特許文献C」という))。
しかし、特許文献Cの遊技機において、所定のリーチ演出が実行されることがミッションの達成条件である場合、所定のリーチ演出が実行され、はずれの仮表示結果が表示されたときに、ミッション達成の報知が行なわれず、識別情報の変動表示の表示結果が表示されたときに、ミッション達成の報知を行なわれるようにすると、仮表示結果が表示されたときに、識別情報の変動表示が再開されることが遊技者に察知されてしまうといった問題が生じる。このような問題を解決するために、次のような手段が考えられる。
(2−1) 所定の遊技を行なうことが可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、演出図柄、飾り図柄)を変動表示可能な変動表示装置(たとえば、演出表示装置9)を有し、該変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(たとえば、大当り図柄の組合せ)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御される遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)であって、
前記識別情報の変動表示の表示結果が表示される前に、当該表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図18のステップS1513)と、
前記識別情報の変動表示を開始させた後、前記事前決定手段によって決定された前記表示結果を表示する変動表示制御手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図23のステップS706、図26のステップS801〜ステップS803)と、
遊技に関する達成条件(たとえば、ミッション)の成否(たとえば、クリアしたかクリアしていないか)を判別する判別手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図35のステップS1110、図36のステップS1131,ステップS1133)と、
前記判別手段の判別に基づいて達成条件の成立を報知する報知手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図35のステップS1113)とを備え、
前記変動表示制御手段は、
前記識別情報の変動表示を開始させた後、所定の導出態様で前記事前決定手段によって決定された前記表示結果を表示させる通常変動制御と、
前記識別情報の変動表示を開始させた後、前記所定の導出態様と同一のまたは類似した導出態様で仮表示結果を表示(たとえば、仮停止)した後、前記識別情報の変動表示を再開させて前記事前決定手段によって決定された前記表示結果を表示(たとえば、導出表示)させる再変動制御と、を行ない、
前記報知手段は、前記通常変動制御の実行の際には前記表示結果が表示されたとき(たとえば、図35のステップS1111で表示結果の変動終了時が報知タイミングであると判定されたとき)に前記達成条件の成立を報知する一方、前記再変動制御の実行の際には前記仮表示結果が表示されたとき(たとえば、図35のステップS1111で仮表示結果の表示時が報知タイミングであると判定されたとき)に前記達成条件の成立を報知する。
このような構成によれば、遊技機によって、識別情報の変動表示の表示結果が表示される前に、当該表示結果が決定され、識別情報の変動表示が開始された後、決定された表示結果が表示され、遊技に関する達成条件の成否が判別され、判別に基づいて達成条件の成立が報知される。また、識別情報の変動制御として、識別情報の変動表示を開始させた後、所定の導出態様で、決定された表示結果を表示させる通常変動制御と、識別情報の変動表示を開始させた後、所定の導出態様と同一のまたは類似した導出態様で仮表示結果を表示させた後、識別情報の変動表示を再開させて、決定された表示結果を表示させる再変動制御と、が行なわれる。そして、遊技機によって、通常変動制御の実行の際には表示結果が表示されたときに達成条件の成立が報知される一方、再変動制御の実行の際には仮表示結果が表示されたときに達成条件の成立が報知される。
達成条件が成立したことを遊技者が認識している状況において、仮表示結果が表示されるときに、達成条件の成立の報知が行なわれないと、変動表示が再開されることが遊技者に察知されてしまう。しかし、再変動制御が行なわれる場合に、達成条件の成立の報知が、表示結果が表示されるときではなく、仮表示結果が表示されるときに行なわれる。その結果、識別情報の変動表示が再開されることを遊技者に察知されないようにすることが可能な遊技機を提供することができる。
(2−2) 上記(2−1)の遊技機において、
前記達成条件は、前記仮表示結果が表示された後に前記識別情報の変動表示が再開されることを条件に成立する再変動達成条件(たとえば、図37のミッション番号の第8番「復活演出を見た」のミッション)を含み、
前記報知手段は、前記判別手段によって前記再変動達成条件の成立と判別されたときに、前記識別情報の変動表示の再開以降の所定タイミング(たとえば、復活演出終了時)で当該再変動達成条件の成立を報知する。
このような構成によれば、達成条件は、仮表示結果が表示された後に識別情報の変動表示が再開されることを条件に成立する再変動達成条件を含み、遊技機によって、再変動達成条件の成立と判別されたときに、識別情報の変動表示の再開以降の所定タイミングで当該再変動達成条件の成立が報知される。
このため、識別情報の変動表示の再開の達成条件の成立が、識別情報の変動表示の再開以降に報知される。その結果、識別情報の変動表示の再開の達成条件の成立を、識別情報の変動表示の再開より前に、遊技者に察知されないようにすることができる。
(2−3) 上記(2−2)の遊技機において、
前記所定タイミングは、前記識別情報の変動表示が再開されて前記事前決定手段によって決定された前記表示結果が表示された後(たとえば、復活演出終了時)である。
このような構成によれば、所定タイミングは、識別情報の変動表示が再開されて、決定された表示結果が表示された後である。このため、識別情報の変動表示の再開の達成条件の成立が、識別情報の変動表示の再開されて表示結果が表示された以降に報知される。その結果、識別情報の変動表示の再開の達成条件の成立を、識別情報の変動表示の再開より前に、遊技者にさらに察知されないようにすることができる。
(2−4) 上記(2−1)から(2−3)のいずれかの遊技機において、
前記遊技機は、さらに、
前記判別手段の判別結果を記憶する記憶手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM85、ミッションの達成条件を満たした旨の仮フラグおよび本フラグ)と、
前記記憶手段の記憶を更新する更新手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図35のステップS1114,ステップS1115)とを備え、
前記更新手段は、前記報知手段により前記達成条件の成立が報知されたとき(図35のステップS1113でミッション達成が報知されたとき)に、成立した当該達成条件に基づいて前記記憶手段の記憶を更新する(たとえば、図35のステップS1114で、当該ミッションを達成した旨の仮フラグに替えて、本フラグをオンにする)。
このような構成によれば、遊技機によって、達成条件の成否の判別結果が記憶され、当該記憶が更新される。この更新において、達成条件の成立が報知されたときに、成立した当該達成条件に基づいて当該記憶が更新される。このため、達成条件の成立の報知に基づく遊技者の認識と、記憶されている達成条件の成否の判別結果の更新とを整合させることができる。
(2−5) 上記(2−1)から(2−4)のいずれかの遊技機において、
遊技の進行を制御するとともに、遊技の演出(たとえば、演出表示装置9での表示演出)を実行させるためのコマンド(たとえば、変動パターンコマンド)を送信する遊技制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
前記コマンドを受信して、当該コマンドに従って演出の制御を行なう演出制御手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とをさらに備え、
前記演出制御手段は、前記判別手段を含み、
前記判別手段は、前記コマンドに従った演出の実行状況に基づいて前記達成条件の成否を判別し、
前記演出制御手段は、さらに、
前記判別手段によって成立と判別された前記達成条件を特定可能な達成条件特定情報(たとえば、2次元コード)を、当該達成条件特定情報で示される前記達成条件(たとえば、遊技者の携帯端末200で読取られた2次元コードに基づいて管理サーバ300にアクセスされ伝達された、クリアされたミッション)を前記遊技の履歴を管理する管理装置(たとえば、管理サーバ300)によって遊技者ごとに管理させ当該遊技者に提示(たとえば、遊技者の携帯端末200のウェブブラウザによって表示されるウェブページで表示)させるために、出力する出力手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図35のステップS1117,ステップS1118)と、
前記コマンドを正常に受信できない場合に、前記判別手段が前記達成条件の成立と誤って判別することを制限する制限手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図36のステップS1126〜ステップS1128)とを含む。
このような構成によれば、遊技機の演出制御手段によって、遊技制御手段からのコマンドに従った演出の実行状況に基づいて達成条件の成否が判別され、成立と判別された達成条件を特定可能な達成条件特定情報が、当該達成条件特定情報で示される前記達成条件を遊技の履歴を管理する管理装置によって遊技者ごとに管理させ当該遊技者に提示させるために、出力され、コマンドが正常に受信されない場合に、達成条件の成立と誤って判別することが制限される。
このため、達成条件の成立と誤って判別される達成条件は遊技者には提示されないようにすることができる。その結果、現実の遊技状況と異なる達成条件の成立に起因した、遊技者と遊技を提供する側との間のトラブルの発生を抑止することができる。
[実施の形態の変形例]
次に、以上説明した実施の形態の変形例について説明する。
(1) 前述した実施の形態においては上述の(1−1)で示したように、遊技機と管理装置とを備えるシステムにおいて、達成条件の成立を管理する管理手段、および、管理手段によって管理されている達成条件を遊技者に提示する提示手段の構成は、管理装置に備えられることとした。
しかし、これに限定されず、管理手段および提示手段の構成が、遊技機に備えられるようにしてもよい。具体的には、そのような遊技機の構成は、以下のような構成としてもよい。
所定の遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)であって、
遊技の進行を制御するとともに、遊技の演出(たとえば、演出表示装置9での表示演出)を実行させるためのコマンド(たとえば、変動パターンコマンド)を送信する遊技制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
前記コマンドを受信して、当該コマンドに従って演出の制御を行なう演出制御手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記コマンドに従った演出の実行状況に基づいて遊技に関する達成条件(たとえば、ミッション)の成否(たとえば、クリアしたかクリアしていないか)を判別する判別手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図35のステップS1110、図36のステップS1131,ステップS1133)と、
前記コマンドを正常に受信できない場合に、前記判別手段が前記達成条件の成立と誤って判別することを制限する制限手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図36のステップS1126〜ステップS1128)と、
前記判別手段によって成立と判別された前記達成条件(たとえば、遊技者の携帯端末200で読取られた2次元コードに基づいて管理サーバ300にアクセスされ伝達された、クリアされたミッション)を管理する管理手段と、
前記管理手段によって管理されている前記達成条件を遊技者に提示(たとえば、遊技者の携帯端末200のウェブブラウザによって表示されるウェブページで表示)する提示手段とを含む。
このような構成によれば、現実の遊技状況と異なる達成条件の成立に起因した、遊技者と遊技を提供する側との間のトラブルの発生を抑止することが可能な遊技機を提供することができる。
(2) また、(2−1)から(2−4)のいずれかの遊技機を、上記の(1)の管理手段と提示手段の構成を備える遊技機に適用してもよい。具体的には、そのような遊技機の構成は、以下のような構成としてもよい。
上記(2−1)から(2−4)のいずれかの遊技機において、
遊技の進行を制御するとともに、遊技の演出(たとえば、演出表示装置9での表示演出)を実行させるためのコマンド(たとえば、変動パターンコマンド)を送信する遊技制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
前記コマンドを受信して、当該コマンドに従って演出の制御を行なう演出制御手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とをさらに備え、
前記演出制御手段は、前記判別手段を含み、
前記判別手段は、前記コマンドに従った演出の実行状況に基づいて前記達成条件の成否を判別し、
前記演出制御手段は、さらに、
前記コマンドを正常に受信できない場合に、前記判別手段が前記達成条件の成立と誤って判別することを制限する制限手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図36のステップS1126〜ステップS1128)と、
前記判別手段によって成立と判別された前記達成条件(たとえば、遊技者の携帯端末200で読取られた2次元コードに基づいて管理サーバ300にアクセスされ伝達された、クリアされたミッション)を管理する管理手段と、
前記管理手段によって管理されている前記達成条件を遊技者に提示(たとえば、遊技者の携帯端末200のウェブブラウザによって表示されるウェブページで表示)する提示手段とを含む。
このような構成によれば、遊技機の演出制御手段によって、遊技制御手段からのコマンドに従った演出の実行状況に基づいて遊技に関する達成条件の成否が判別され、コマンドが正常に受信されない場合に、達成条件の成立と誤って判別することが制限され、成立と判別された達成条件が管理され、管理されている達成条件が遊技者に提示される。
このため、達成条件の成立と誤って判別される達成条件は遊技者には提示されないようにすることができる。その結果、現実の遊技状況と異なる達成条件の成立に起因した、遊技者と遊技を提供する側との間のトラブルの発生を抑止することができる。
(3) 前述した実施の形態においては、飾り図柄の変動表示の表示結果の最終的な表示は、3つの飾り図柄表示エリアにおいて、左、右、中の順で飾り図柄を停止させる導出態様で行なうものが含まれる。前述した実施の形態において、ミッションクリアが報知される飾り図柄の変動表示の仮表示結果の表示は、この導出態様と同一または類似の導出態様で行なわれることが望ましい。
同一または類似の導出態様とは、遊技者が視覚的に区別が付けられないまたは付け難い導出態様である。たとえば、表示の仕方が同じ(たとえば、左、右、中の順で、左停止と右停止との間および右停止と中停止との間がそれぞれ同じ時間間隔)で、表示のタイミングがほぼ同じ(たとえば、一方は29.5秒で仮表示結果を表示する変動パターン、他方は30秒で表示結果を表示する変動パターン)であってもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、飾り図柄の変動表示のおいて、1回、仮停止が行なわれる場合において、仮停止時にミッションクリアを報知する場合ついて説明した。しかし、これに限定されず、擬似連など複数回の仮停止が行なわれる場合において、最終の仮停止以外でミッションクリアを報知するようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態においては、図36のステップS1123で示したように、高信頼度の大当り等の予告演出が実行されたとの達成条件のようなミッションであると判断されたことを条件に、ステップS1128で、ミッションの達成条件の成立と誤って判別することを制限するか否かを判断するようにした。
ここで、信頼度があまり高くない場合は、ミッションの達成条件の成立と誤って判別したとしても、遊技者と遊技を提供する側とであまりトラブルとなることがないと考えられる。このため、ステップS1123の信頼度については、トラブルとなるか否かを基準として、定められることが望ましい。
(6) 前述した実施の形態においては、ミッションの達成条件が成立した旨の仮フラグをオン状態にするタイミングと、当該ミッションの達成条件の成立の報知のタイミングとが必ずしも一致していないものとした。しかし、これに限定されず、必ず同じタイミングとしてもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、2次元コードによって達成したミッションを特定可能な情報を、遊技機から管理サーバ300に伝達するようにした。しかし、これに限定されず、達成したミッションを特定可能なパスワードによって伝達されるようにしてもよい。また、達成したミッションを特定可能な情報が、遊技機から、直接的に、または、カードユニット等を介して間接的に、赤外線通信など無線通信またはUSBケーブルなどの有線通信によって、携帯端末200に伝達されるようにしてもよい。また、遊技機から携帯端末200を介さず、直接、管理サーバ300に、達成したミッションを特定可能な情報が伝達されるようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、図38(D)、図39(D)および図40(D)で示したように、飾り図柄が停止したが揺れている状態で、ミッションのクリアを報知するようにした。しかし、これに限定されず、図38(E)、図39(D)および図40(E)で示すように、飾り図柄が完全に停止した状態において、ミッションのクリアを報知するようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、ミッションの達成条件が成立した旨の仮フラグをオン状態にした後に、本フラグをオン状態にするようにした。しかし、これに限定されず、仮フラグを用いずに、上述の本フラグをオン状態にするタイミングで、本フラグをオン状態にするようにしてもよい。
また、上述の仮フラグをオン状態にするタイミングで、本フラグをオン状態にするようにしてもよい。ただし、この場合、途中で電源断が発生して、ミッションクリアの報知が行なわれなかった場合であっても、ミッションクリアとなってしまう場合があり、問題がある。このため、上述した実施の形態のように、ミッションクリアの報知時に、本フラグをオン状態にすることが好ましい。
(10) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。