JP2018202230A - 遊技機 - Google Patents

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卓人 市原
Takuto Ichihara
卓人 市原
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Abstract

【課題】識別情報の変動表示に対して遊技者の興味を惹きつけ、遊技興趣を向上させる。【解決手段】変動時間が短縮される高確高ベース状態において図柄先読みゾーンを発生させ、当該ゾーンでは、演出保留9bの表示態様を通じて、確変大当りの可能性がある第1停止図柄の図柄種、または、非確変大当りの可能性がある第1停止図柄の図柄種を事前に報知する。これにより、遊技者にとっては、特図保留の消化に係る第1停止図柄(左演出図柄8L)が確変図柄であるか否かが事前に判るようになることから、当該保留消化に伴う変動表示が開始されるまで、当該変動表示に対する興味を惹きつけるとともに、当該変動表示の開始の瞬間に、第2停止図柄の停止表示によるリーチ成立またはリーチ未成立への期待感を高揚させることが可能となる。【選択図】図45

Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機等に適用することができる。
従来、始動口への遊技球の入球に基づいて図柄(例えば特別図柄や演出図柄等)の変動表示を行い、該図柄が所定の大当り態様(特定態様)で停止表示されると、遊技者に大当り遊技等の所定の利益を付与する遊技機が広く知られている。この種の遊技機において、停止表示された大当り態様の種類に応じて、遊技者に付与する利益の内容を異ならせたものが存在する。例えば、図柄の種類として確変図柄と通常図柄を設け、停止表示された大当り態様が確変図柄によるものである場合(確変大当り)、大当り遊技が行われるとともに該大当り遊技後の遊技状態が高確高ベース状態(確変状態)となり、停止表示された大当り態様が通常図柄によるものである場合(通常大当り)、大当り遊技が行われるとともに該大当り遊技後の遊技状態が低確高ベース状態(時短状態)となる、といったものである。このような遊技機では、図柄の変動表示中に、当該変動表示の結果(停止表示態様)が大当り態様になるか否かを示す演出や、確変大当りになるか否かを示す演出等(例えばリーチ演出や再抽選演出等)、遊技者の期待感を高めるための演出を行うことがあり、このような演出により、遊技興趣の向上を図っている(例えば特許文献1を参照)。
特開2002−292045号公報
前述した遊技者の期待感を高めるための演出に関し、その演出の実行有無や実行する場合の演出態様は、図柄(識別情報)の変動表示の実行に際して決定される変動パターンに基づくのが一般的である。このため、変動パターンによっては、その種の演出が行われなかったり、行われるとしても演出態様が単調になったりすることもあり、このような場合には、演出効果が十分に得られず、遊技興趣が低下してしまう虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、識別情報の変動表示に対して遊技者の興味を惹きつけ、遊技興趣を向上させることにある。
前述の課題を解決するために、本発明は以下の手段を採ることとした。
すなわち、手段1の遊技機は、
遊技球検知に基づいて取得される取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記識別情報の変動表示の表示結果として特定表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の利益を付与する利益付与手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている取得情報に対応する識別情報の変動表示の結果に係る所定の情報を事前に報知可能な事前報知手段と、を備え、
前記識別情報として複数の図柄を有し、
前記識別情報の変動表示の表示結果は、前記複数の図柄が変動表示した後に停止表示することにより導出され、
前記複数の図柄は、停止表示する際、所定の停止順序によって停止するものであり、
前記事前報知手段は、前記所定の情報として、前記複数の図柄のうち所定順番目に停止する図柄を示す情報を報知可能である
ことを要旨とする。
手段2の遊技機は、前述した手段1の遊技機において、
前記事前報知手段は、前記所定の情報として、前記複数の図柄のうち最初に停止する図柄を示す情報を報知可能である
ことを要旨とする。
手段3の遊技機は、前述した手段1または手段2の遊技機において、
前記所定の利益として第1利益と第2利益とを有し、
前記第1利益は前記第2利益よりも遊技者にとって有利とされており、
前記図柄には複数の図柄種があり、
前記複数の図柄が特定表示結果を構成する態様で停止表示されたときの当該特定表示結果を構成する図柄の図柄種が特定図柄種である場合に、前記第1利益及び前記第2利益のうち前記第1利益が付与され、
前記事前報知手段は、前記複数の図柄種のうち停止表示予定の図柄種を報知可能である
ことを要旨とする。
また、本発明に関連する他の遊技機は、
遊技球検知に基づいて取得される取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記識別情報の変動表示の表示結果として特定表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の利益を付与する利益付与手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている取得情報に対応する識別情報の変動表示に係る所定の情報を、当該変動表示の実行前に報知可能な事前報知手段と、を備え、
前記特定表示結果として、第1特定表示結果と第2特定表示結果とを有し、
前記利益付与手段は、前記第1特定表示結果が導出された場合に所定の第1利益を付与し、前記第2特定表示結果が導出された場合に所定の第2利益を付与するもので、
前記第1利益は前記第2利益よりも遊技者にとって有利とされており、
前記識別情報として複数の図柄を有し、
前記識別情報の変動表示の表示結果は、前記複数の図柄が変動表示した後に停止表示することにより導出され、
前記複数の図柄が停止表示した際の表示態様として、前記第1特定表示結果に対応する第1表示態様と、前記第2特定表示結果に対応する第2表示態様と、を有し、
前記複数の図柄は、停止表示する際、所定の停止順序によって停止するものであり、
前記事前報知手段は、前記所定の情報として、前記第1表示態様を構成し得る図柄であって停止順序が最初の図柄を示す第1報知情報と、前記第2表示態様を構成し得る図柄であって停止順序が最初の図柄を示す第2報知情報と、を報知可能である
ことを要旨とする。
他の遊技機では、取得情報記憶手段に記憶されている取得情報に対応する識別情報の変動表示に係る情報として、識別情報としての複数の図柄のうち、第1特定表示結果に対応する第1表示態様を構成し得る図柄であって停止順序が最初の図柄を示す第1報知情報と、第2特定表示結果に対応する第2表示態様を構成し得る図柄であって停止順序が最初の図柄を示す第2報知情報を、報知することが可能となっている。このため、遊技者にしてみれば、取得情報記憶手段に取得情報が記憶されている状況で第1報知情報や第2報知情報が報知されると、当該報知の契機となった取得情報(取得情報記憶手段に記憶されている取得情報)に基づく識別情報の変動表示の実行前(開始前)から、当該変動表示が第1特定表示結果になり得る変動であることや、当該変動表示が第1特定表示結果よりも有利度の低い第2特定表示結果になり得る変動であることを、知ることが可能となる。これにより、実行前の識別情報の変動表示に対して遊技者の興味を惹きつけ、遊技興趣を向上させることが可能となる。また、このように、停止順序が最初の図柄を示す情報により報知を行うことで、当該報知の対象となった取得情報に基づく複数の図柄(識別情報)の変動表示における最初の図柄停止後の展開に対して、遊技者の興味を強く惹きつけることが可能となる。
以上の本発明によれば、識別情報の変動表示に対して遊技者の興味を惹きつけ、遊技興趣を向上させることが可能となる。
本発明の実施例に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機の裏面図である。 本発明の実施例に係る遊技盤の構成を示す正面図である。 図3に示す主表示器の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の電気的な構成を示すブロック図である。 大当りの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当り判定(当否判定)テーブルであり、(B)は大当り種別判定テーブルであり、(C)は普通図柄当り判定テーブルであり、(D)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターンテーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検知処理のフローチャートである。 始動入球時処理のフローチャートである。 普図動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当否判定処理のフローチャートである。 普通図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特図動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2乱数シフト処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理(大当り遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 演出保留表示処理のフローチャートである。 変動開始時演出処理のフローチャートである。 図柄先読みゾーン制御処理のフローチャートである。 演出モードC(通常ゾーン、図柄先読みゾーン)での演出表示画面の一例を示す図である。 実施例2の変動演出パターン設定処理のフローチャートである。 図柄先読みゾーン中の演出表示の他の態様を示す図である。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。以下では、遊技に用いる遊技媒体が遊技球とされ、当該遊技球を遊技盤面に向けて発射することで遊技を進行させることが可能なパチンコ遊技機(弾球遊技機)に、本発明を適用した例を説明する。尚、以下では、始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動表示を行い、当該特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば、賞球)が付与され得る大当り遊技(特別遊技)が実行可能となる所謂「1種タイプ」のパチンコ遊技機を例に説明する。
図1乃至図3に示すように、実施例1のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されており、前面枠51、本体枠52及び外枠53は、一側端側で軸支され夫々開閉可能に構成されている。
また、前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留し貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」ともいう)が設けられており、この他、装飾用の枠ランプ66及びスピーカ67等も設けられている。
演出ボタン63は、遊技者による入力が可能な入力手段として機能するもので、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。例えば、遊技演出の実行中に第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bを操作すると、当該操作に基づいて所定の操作対応演出が行われる。尚、演出ボタン63の構成は本実施例の態様に限らず、遊技者が入力を行うことができるものであれば足り、例えば、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力手段(光電式等)であってもよい。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されており、レール部材4の先端には、球戻り防止片6が設けられている。球戻り防止片6は、一旦遊技領域へ誘導された遊技球を発射装置側へ戻るのを防止するためのものである。また、遊技盤2には、装飾用の盤面ランプ5(図5を参照)も設けられている。
遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置からなる画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L、8C、8R(単に「演出図柄8」ともいう)が表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう)が設けられており、当該演出図柄8L,8C,8Rは、後述の第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。演出図柄表示領域7bは、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなり、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。
本実施例の演出図柄8L,8C,8Rは、それぞれ「1」〜「9」までの数字を表した複数の図柄(識別情報)からなる。演出図柄表示領域7bに停止表示される左、中、右の演出図柄によって、後述の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう)に表示される第1特別図柄の変動表示の表示結果や、第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう)に表示される第2特別図柄の変動表示の表示結果、つまり、特別図柄当否判定(単に「当否判定」ともいう)の結果を、遊技者が認識し易いように表示する。本実施例では、変動表示している演出図柄8L,8C,8Rの停止順序を、原則、「左→右→中」としている。但し、変動演出パターンの種類や変動短縮の有無によって、演出図柄8L,8C,8Rの停止順序が異なったり、演出図柄8L,8C,8Rのうち左演出図柄8Lおよび右演出図柄8Rが略同時に停止して中演出図柄8cが最後に停止したりすることもある。尚、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄のいずれかを指して単に「図柄」や「識別情報」ということがある。また、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」「第2特図」ということがある。
例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りとなり、その大当りの種別が16R大当りや6R大当り等になった場合には、「777」などの3桁同一のゾロ目(特定態様、特定表示結果)で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示することが可能である。また、特別図柄当否判定の結果が大当りとなり、その大当りの種別が2R大当りとなった場合には、「135」などの予め設定したチャンス図柄(特定態様、特定表示結果)や「3★3」などの専用図柄(特定態様、特定表示結果)で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示することが可能である。また、外れとなった場合には「637」や「373」など、3つの演出図柄8L,8C,8Rのうち少なくとも1つが他と異なるバラケ目図柄(非特定態様、非特定表示結果)で演出図柄を停止表示することが可能である。これにより、遊技者は停止表示した演出図柄を見ることで、遊技の進行状況を容易に把握することが可能となる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7bに表示される演出図柄を見て把握する。尚、左・中・右の図柄表示エリアの位置は夫々区別して設ける必要はなく、左・中・右の演出図柄の表示エリアをそれぞれ図柄表示エリア(演出図柄表示領域7b)の全体としてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様がある。さらに、本実施例では演出図柄8L,8C,8Rを、それぞれ「1」〜「9」を表す図柄(数字図柄)としているが、この他にも、例えば、漢数字やアルファベット、各種記号等を表す図柄としたり、キャラクタや絵柄等を表す図柄としたりしてもよい。また、それらを組み合わせた図柄(例えば、「1」と「キャラクタA」との組み合わせ)としてもよい。
画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出)を表示するほか、大当り遊技に伴って実行される大当り遊技演出(特別遊技演出)や、客待ち用のデモ演出などが表示される。演出図柄遊技演出や大当り遊技演出やデモ演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。また、画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とが設けられている。第1演出保留や第2演出保留の表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43aにて表示される第1特図保留の記憶数や第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
尚、第1演出保留9a、第2演出保留9bのことを「記憶表示」ともいい、第1演出保留表示領域9cや第2演出保留表示領域9d、さらには演出保留表示領域が設けられた表示画面7aを有する画像表示装置7のことを「記憶表示手段」ともいう。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、演出図柄表示領域7bを取り囲むように、センター装飾体10が設けられている。センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。また、センター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらに、センター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の上部であって、装飾部材13の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14(可動役物)が設けられている。図3では、可動装飾部材14の一部分のみが視認可能となっているが、例えば、大当りの可能性が比較的高い遊技演出の実行に伴って、可動装飾部材14が下方に落下し、当該可動装飾部材14が表示画面7aの前面を覆い、その大部分が視認可能となる。これにより、遊技者は大当りへの期待感を高めることとなる。遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
第1始動口20の下方には、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口21を備える可変入賞装置22(「可変式始動口」ともいう)が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に第2特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
可変入賞装置22は、可動部材23を備え、可動部材23の動作によって第2始動口21を開閉するものである。この開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)から当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)へと変化可能である。つまり、可動部材23は、所定の動作(開閉動作)を行うことで、第2始動口21への遊技球の入球可能性を変化させるものである。この可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5参照)により駆動される。本実施例では、第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。尚、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口30(「第1可変入球口」ともいう)を備えた第1大入賞装置31が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第1大入賞装置31は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方であってセンター装飾体10の右下部には、第2大入賞口35(「第2可変入球口」ともいう)を備えた第2大入賞装置36が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材(羽根部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第2大入賞装置36は、開閉部材37の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域には、遊技球が通過可能なゲート28(遊技球通過口)が設けられている。ゲート28への遊技球の通過に基づいて、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると、第2始動口21を開状態とするか否かを判定する普通図柄当否判定が実行されると共に普通図柄が変動表示され、普通図柄当否判定の結果に基づいて停止表示される。当り普通図柄が停止表示すると、第2始動口21は開状態となる。さらに、遊技領域3の下部には、複数の一般入賞口27が設けられている。本実施例では、一般入賞口27を4個設けてあり、そのうちの3個を第1始動口20の左方に設けられた左一般入賞口とし、1個を第1大入賞口30の右方に設けられた右一般入賞口としている。第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35および一般入賞口27は、それぞれ賞球の払い出し契機となる入球口であり、各入球口に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(賞球)が払い出される。具体的には、第1始動口20の賞球数は「5」、第2始動口21の賞球数は「3」、第1大入賞口20および第2大入賞口35の賞球数は「15」、一般入賞口27の賞球数は「10」としている。
このように複数の入球口(第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、一般入賞口27及びゲート28)等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2領域)3Bと、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を「左打ち」といい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を「右打ち」という。ここで、複数の入球口のうち、第1始動口20および3個の左一般入賞口27は、遊技領域3のうち左遊技領域3Aを流下する遊技球が入球可能となるように設けてあり、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、右一般入賞口27およびゲート28は、遊技領域3のうち右遊技領域3Bを流下する遊技球が入球可能となるように設けてある。このため、本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際には、原則、左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定において大当りとなり遊技状態が変化した際には、原則、右打ちにてゲート28、第2始動口21、第1大入賞口30および第2大入賞口35への入球を狙うこととなる。
また、図3および図4に示すように、遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示および停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)と、第2特別図柄を変動表示および停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)と、普通図柄を変動表示および停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)と、が含まれている。また、主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43aと、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bと、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44と、が含まれている。さらに、主表示器40には、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48と、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の結果が大当りになった場合に実行される大当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45と、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46と、遊技球の発射方向、すなわち右打ちを行うべき状態か左打ちを行うべき状態かを示す発射方向表示器47と、が含まれている。主表示器40に含まれるこれらの各種表示器は、後述の主制御部によって表示制御される。
第1特別図柄の変動表示は、第1始動口20への遊技球の入球に基づいて行われる。第2特別図柄の変動表示は、第2始動口21への遊技球の入球に基づいて行われる。尚、以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部43ということがある。
特別図柄表示部41では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後に停止表示し、停止表示された特別図柄(停止図柄)によって第1始動口20または第2始動口21への入球に基づく抽選(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定識別情報)である場合、すなわち、特別図柄の停止表示の態様(特別図柄の変動表示の表示結果)が大当りを示す特定態様(特定表示結果)である場合には、停止表示された大当り図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30または第2大入賞口35を開放させる大当り遊技(特別遊技)が行われる。尚、大当り遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
図4に示すとおり、第1特別図柄表示器41aは、「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。本実施例では、第1特別図柄当否判定の結果として「16R第1大当り」、「6R第2大当り」、「6R第3大当り」、「6R第4大当り」および「6R第5大当り」の5種類の大当りが設けられており(図8を参照)、第1特別図柄表示器41aのLEDは、それら5種類の大当りの各々に応じた表示態様(特定態様、特定表示結果)を採ることが可能となっている。具体的には、第1特別図柄当否判定の結果が16R第1大当りとなった場合には「ijn」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(16R第1大当り図柄)、6R第2大当りとなった場合には「ino」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(6R第2大当り図柄)、6R第3大当りとなった場合には「inp」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(6R第3大当り図柄)、6R第4大当りとなった場合には「ijo」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(6R第4大当り図柄)、6R第5大当りとなった場合には「jno」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(6R第5大当り図柄)。また、外れとなった場合には、「lo」の2個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(外れ図柄)。
また、第2特別図柄表示器41bは、「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。本実施例では、第2特別図柄当否判定の結果として「16R第6大当り」、「16第7大当り」、「12R第8大当り」、「6R第9大当り」、「2R第10大当り」、「16R第11大当り」および「2R第12大当り」の7種類の大当りが設けられており(図8を参照)、第2特別図柄表示器41bのLEDは、それら2種類の大当りの各々に応じた表示態様(特定態様、特定表示結果)を採ることが可能となっている。具体的には、第2特別図柄当否判定の結果が16R第6大当りとなった場合には「abd」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(16R第6大当り図柄)、16R第7大当りとなった場合には「abg」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(16R第7大当り図柄)、12R第8大当りとなった場合には「abc」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(12R第8大当り図柄)、6R第9大当りとなった場合には「afg」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(6R第9大当り図柄)、2R第10大当りとなった場合には「abde」の4個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(2R第10大当り図柄)、16R第11大当りとなった場合には「abe」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(16R第11大当り図柄)、2R第12大当りとなった場合には「abdh」の4個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(2R第12大当り図柄)。また、外れとなった場合には、「eh」の2個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(外れ図柄)。
尚、特別図柄の停止表示態様(停止図柄)は、これらに限定されるものではなく、任意に設定することができる。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば、予め定められた順序で光が左から右へ繰り返し流れるように各LEDを点灯させる態様とすることができる。
ここで、16R第1大当り、6R第2大当り、16R第6大当り、16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当りおよび2R第10大当りは、後述するように確変大当りに該当するものであり、当該確変大当りに対応する特別図柄の停止表示態様のことを「第1特定表示結果」ともいう。また、6R第3〜第5大当り、16R第11大当りおよび2R第12大当りは、後述するように非確変大当りに該当するものであり、当該非確変大当りに対応する特別図柄の停止表示態様のことを「第2特定表示結果」ともいう。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は、主制御部のRAMに形成される特図保留記憶部(図示せず)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部(図示せず)に記憶され、第2始動口21への入球であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部(図示せず)に記憶される。各々の特図保留記憶部に記憶可能な特図保留(取得情報)の数は所定数までとされており、本実施例におけるその上限値はそれぞれ「4」となっている。これら第1特図保留記憶部および第2特図保留記憶部を、夫々「第1取得情報記憶手段」および「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち特別図柄の変動表示の実行中や特別遊技の実行中である場合であっても、所定数を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保することが可能となっている。
特図保留記憶部に記憶された特図保留の数は、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bに表示される。具体的には、第1特図保留表示器43aは「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものとなっている。例えば、保留数が「0」の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「u□v●」というように「u」のLEDを消灯し「v」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「2」の場合は「u●v□」というように「u」のLEDを赤色で点灯させ「v」のLEDを消灯する表示態様とし、保留数が「3」の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「4(上限数)」の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。
また、第2特図保留表示器43bは「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数「1」〜「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後、停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。尚、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には、図4に示す通り、普通図柄表示器42は「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また判定結果が外れである場合には、「s□t■」というように「t」のLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。尚、外れ普通図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行されるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は主制御部のRAMに形成される普図保留記憶部(図示せず)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部に記憶可能な普図保留の数は所定数までとされており、本実施例におけるその上限値は「4」となっている。普図保留記憶部に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示がその通過時にすぐ実行できない場合、すなわち普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保することが可能となっている。
普図保留記憶部に記憶された普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には、普図保留表示器44は「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「q□r●」というように「q」のLEDを消灯し「r」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数「2」〜「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
次に図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行など、遊技進行や遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」ともいい「遊技制御部」ともいう)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板90(「サブ制御部」ともいい「演出制御部」ともいう)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置7や演出表示器102、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2特図保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板100(画像制御部)等を備えている。
また、図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上にはサブ制御基板90を収納したサブ制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、前述した特図保留記憶部(第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部)と普図保留記憶部とが設けられている。また、主制御基板80(遊技制御用マイコン81)のRAM(主制御RAM)の所定アドレスには、各種フラグや各種計数カウンタに用いるための記憶領域が確保されている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的には、センサ類として、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35aおよび一般入賞口センサ27aが接続されている。これら各種センサを「遊技球検知手段」ともいう。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。一般入賞口センサ27aは、各一般入賞口27内にそれぞれ設けられて一般入賞口27に入球した遊技球を検知するものである。
また、ソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33および第2大入賞口ソレノイド38が接続されている。これら各種ソレノイドを「駆動手段」ともいう。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのものである。
さらに、主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47および当り表示器48が接続されている。すなわち、これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また、主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及びカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1を参照)が含まれる。
払出制御基板110は、所定のプログラムに従って遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン116(「払出制御用マイコン」ともいう)が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号やパチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。遊技者による発射装置112の発射ハンドル60の操作があった場合には、タッチスイッチ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御されることとなる。尚、本実施例では、発射モータ113の駆動により発射装置112が連続して発射可能な遊技球の数は1分間で約100個となっている。
また、主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、所定のプログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン91(「演出制御用マイコン」)が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。尚、入出力回路95は演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよく、ROMは外付けであってもよい。また、サブ制御基板90(演出制御用マイコン91)のRAM(演出制御RAM)の所定アドレスには、各種フラグや各種計数カウンタに用いるための記憶領域が確保されている。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。尚、サブ制御基板90(サブ制御部)や画像制御基板100(画像制御部)、音声制御基板106(音声制御部)、ランプ制御基板107(ランプ制御部)は、遊技の状況に応じて表示演出や音演出、ランプ演出等の各種演出を実行する演出実行手段として機能するものである。
サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」)のCPUに、画像表示装置7、演出表示器102、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、演出図柄8の変動表示および停止表示に合わせて変動表示および停止表示を行い、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、演出図柄8の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2保留表示器103bも同様に2個のLEDからなる。そして、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、演出第1特図保留表示器103aは第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数および第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。また、演出第2特図保留表示器103bは第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数および第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。これは、キャラクタ図柄を表示画面7a(演出図柄表示部)の略全体に表示したり、可動装飾部材14を動作させて表示画面7aの演出図柄表示領域7b(演出図柄表示部)の略全体を被覆したりすることで、演出図柄8や第1演出保留9a、第2演出保留9b等、表示画面7aに表示される各種画像の一部または全部が視認できない状態になることがあるため、この様な表示器が設けられている。尚、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて、または加えて、VDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROMに格納されている。尚、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御用マイコン101に音声制御を実行させてもよい。この場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
さらに、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。前述したように、可動装飾部材14は、センター装飾体10(装飾部材13の後方)に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14を所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう)を、サブ制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。尚、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
また、サブ制御基板90には、第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63b(図1を参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。従って、第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチからの信号がサブ制御基板90に入力される。尚、第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dを総称して単に「演出ボタン検知スイッチ」ともいう。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1における当否判定に係る制御(取得情報判定手段)について説明する。本実施例では、特別図柄当否判定の結果として「大当り」と「外れ」がある。「大当り」のときには特別図柄表示部41に「大当り図柄」が停止表示され、「外れ」のときには特別図柄表示部41に「外れ図柄」が停止表示される。特別図柄当否判定で大当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類(大当り種別)に応じた開放パターンにて大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)を開放する「特別遊技」が実行される。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」という。
本実施例の大当りには複数の種別がある。具体的には、図6に示すように、大当りとして「16R(ラウンド)第1大当り」、「6R第2〜第5大当り」、「16R第6大当り」、「16R第7大当り」、「12R第8大当り」、「6R第9大当り」、「2R第10大当り」、「16R第11大当り」および「2R第12大当り」の計12種類を設けている。これらの大当りのうち、第1特別図柄に係る大当りである「16R第1大当り」および「6R第2〜第5大当り」と、第2特別図柄に係る大当りである「16R第6大当り」および「16R第11大当り」は、何れも、第1大入賞口30(下アタッカー)を用いた大当り遊技に係る大当りである。具体的には、「16R第1大当り」、「16R第6大当り」および「16R第11大当り」は、何れも、第1大入賞口30の開放回数(ラウンド数)が16回で、開放時間が1回の開放(1ラウンド)につき25秒の大当りである。また、「6R第2〜第5大当り」は、何れも、第1大入賞口30の開放回数(ラウンド数)が6回で、開放時間が1回の開放(1ラウンド)につき25秒の大当りである。尚、ラウンドを、単に「R」ともいい、「ラウンド遊技」ともいう。
一方、第2特別図柄に係る大当りである「16R第7大当り」、「12R第8大当り」、「6R第9大当り」、「2R第10大当り」および「2R第12大当り」は、第2大入賞口35(上アタッカー)を用いた大当り遊技に係る大当りである。具体的には、「16R第7大当り」、「12R第8大当り」および「6R第9大当り」は、第2大入賞口35の開放回数(ラウンド数)が夫々16回、12回、6回で、開放時間が何れも1回の開放(1ラウンド)につき25秒の大当りである。また、「2R第10大当り」および「2R第12大当り」は、何れも、第2大入賞口35の開放回数(ラウンド数)が2回、開放時間が何れも1回の開放(1ラウンド)につき0.1秒の大当りである。特別図柄表示部41は、これらの大当り種別に応じた大当り図柄が停止表示される。
尚、16R第1大当り、16R第6大当り、16R第7大当りおよび16R第11大当りのことを総じて「16R大当り」ともいい、6R第2〜第5大当りおよび6R第9大当りのことを総じて「6R大当り」ともいい、2R第10大当りおよび2R第12大当りのことを総じて「2R大当り」ともいう。また、12R第8大当りのことを単に「12R大当り」ともいう。
本実施例のパチンコ遊技機1では、発生(当選)した大当りの種別に応じて、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態や時短状態、高ベース状態等に移行させる。すなわち、特別図柄当否判定の結果が大当りで、その大当りの種別が前述の16R第1大当り、6R第2大当り、16R第6大当り、16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当りおよび2R第10大当りの何れかとなった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態を後述の「高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」とする。これに対して、特別図柄当否判定の結果が大当りで、その大当りの種別が前述の6R第3〜第5大当り、16R第11大当りおよび2R第12大当りの何れかとなった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態を後述の「低確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」とする。このことから、16R第1大当り、6R第2大当り、16R第6大当り、16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当りおよび2R第10大当りは「確変大当り」として捉えることができ、6R第3〜第5大当り、16R第11大当りおよび2R第12大当りは「非確変大当り」(通常大当り、時短大当り)として捉えることができる。また、2R大当り(2R第10大当り、2R第12大当り)は、前述したように第2大入賞口35を1ラウンドにつき0.1秒で開放(一瞬開閉)させる大当りであり、このように極短時間で開放する第2大入賞口35に遊技球が入球する可能性は低く、したがって、第2大入賞口35への入球の基づく賞球を獲得できる可能性も低い。このような2R大当りは、所謂「出球なし大当り」ともいい、そのうち2R第10大当りのことを「出球なし確変大当り」ともいい、2R第12大当りのことを「出球なし通常(時短)大当り」ともいう。
また、本実施例では、第2大入賞口35(上アタッカー)を開放させる大当りのうち、16R第7大当り、12R第8大当りおよび6R第9大当りについては、大当りの発生や大当り遊技の開始の際、何れのラウンド数の大当り遊技が行われるのかを、遊技者にとって分かり難いものとしている。すなわち、これらの大当りについては、画像表示装置7(表示画面7a)に表示される演出図柄8の停止表示態様やその他の演出を通じて、これから行われる大当り遊技の正確なラウンド数を把握(判別)し難くしている。このため、これらの大当りは、ラウンドがどこまで続く分からない状況下でラウンドを消化しつつ、6ラウンドや12ラウンドの終了を迎えるタイミング(ラウンド分岐)で、ラウンドがさらに続くか否かに注目するといった遊技性となっている。このような大当りは、所謂「ランプアップボーナス」と呼ばれるもので、以下、この大当りのことを「RUB」と表記することもある。
第1特別図柄(特図1)の当否判定にて大当りとなった場合における各大当りへの振分確率は、16R第1大当りが5%、6R第2大当りが55%、6R第3大当りが5%、6R第4大当りが15%、6R第5大当りが20%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りとなった場合における各大当りへの振分確率は、16R第6大当りが35%、16R第7大当り、12R第8大当りおよび6R第9大当りがそれぞれ8%(つまり、RUBが24%)、2R第10大当りが1%、16R第11大当りが20%、2R第12大当りが20%となっている。すなわち、後述の開放延長機能の作動(高ベース状態の発生)により入球容易となった第2始動口21への入球に基づく当否判定(特図2当否判定)により大当りとなった場合には、第1始動口20への入球に基づく当否判定(特図1当否判定)により大当りとなった場合に比べ、16R大当りの出現率(振分確率)が高くなっている。このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる当否判定(特図1当否判定)において大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(特図2当否判定)において大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されている。このため、遊技者は、第2始動口21への入球を期待して遊技を行う。特に第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能の作動中においては顕著である。
ここで、本パチンコ遊技機1では、大当りか外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」、「図柄決定用情報」ともいう)」に基づいて行われる。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は「0〜629」までの範囲で値をとり、大当り種別決定用乱数は「0〜99」までの範囲で値をとる。また、第1始動口20や第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数および大当り種別決定用乱数の他に「変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう)」がある。
変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数であり、「0〜198」までの範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄抽選)のための乱数であり、「0〜240」までの範囲で値をとる。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄および普通図柄に対する確率変動機能、変動時間短縮機能および開放延長機能の各機能が作動状態または非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」や「確変状態」といい、作動していない状態を「低確率状態」や「通常状態」という。高確率状態では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が通常状態よりも高くなっている。すなわち、通常状態では通常状態用の大当り判定テーブルを用いて当否判定を行うものの、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が多い高確率状態用の大当り判定テーブルを用いて、当否判定を行う(図8(A)を参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。
また、特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9を参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄の時短状態において作動し、非時短状態において作動しないものとなっている。このため、時短状態では、普通図柄当否判定における当り確率が非時短状態よりも高くなる。具体的に、時短状態では、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(C)を参照)。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本実施例では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図8(D)を参照)。さらに時短状態では、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放時間延長機能が作動し、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。加えて時短状態では、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動し、補助遊技における第2始動口21の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。具体的には、非時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22(第2始動口21)の可動部材23が0.2秒の開放動作を1回行い、時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22(第2始動口21)の可動部材23が2.0秒の開放動作を3回行うものとなっている。
普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能および開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、第2始動口21が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる(「高頻度状態」ともいう)。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球(持ち球)を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
高ベース状態(高頻度状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能および開放回数増加機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも第2始動口21が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生する機能を「高ベース発生機能」ということもできる。
本実施例のパチンコ遊技機1では、前述したように、16R第1大当り、6R第2大当り、16R第6大当り、16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当りおよび2R第10大当りの何れかになった場合、すなわち確変大当りになった場合の大当り遊技後(特別遊技後)の遊技状態は、特別図柄の高確率状態かつ特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態を特に「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。この高確高ベース状態は、高確率状態であることが遊技者にとって明らかな状態であり、遊技者にとってはいわゆる「確変状態」となる。
また、6R第3〜第5大当り、16R第11大当りおよび2R第12大当りの何れかになった場合、すなわち非確変大当りとなった場合の大当り遊技後(特別遊技後)の遊技状態は、特別図柄の通常状態(低確率状態)になるとともに、特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態を特に「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、大当りに当選してその大当り遊技が実行されることにより終了する。
尚、本実施例のパチンコ遊技機1では、遊技状態として「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、「高確高ベース状態」の3つの遊技状態を設定可能としているが、これに加え、特別図柄の高確率状態かつ特別図柄の非時短状態かつ低ベース状態、すなわち「高確低ベース状態」を設定可能としてもよい。
ここで、遊技状態を高確高ベース状態とする契機となる確変大当りのことを「第1利益」ともいう、遊技状態を低確高ベース状態とする契機となる非確変大当り(通常大当り、時短大当り)のことを「第2利益」ともいう。また、これらの大当り発生に伴う大当り遊技や当該大当り遊技後の遊技状態の設定などの遊技利益に関する制御を行う主制御部80(遊技制御用マイコン81)のことを「利益付与手段」ともいう。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっているからである。このため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。これにより、左打ちを行う場合に比べ、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域3Bを狙って遊技球を発射すべきことを報知する(右打ち指示報知)。
これに対して、低ベース状態(例えば低確低ベース状態)では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。低ベース状態では、高ベース状態と比べて第2始動口21が開放されにくくなっており、第2始動口21への入球よりも第1始動口20への入球の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入球させるべく左打ちを行う。これにより、右打ちを行う場合に比べ、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域3Aを狙って遊技球を発射すべきことを報知する(左打ち指示報知)。
ここで、発射方向表示器47は「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
[主制御メイン処理]
次に、図10〜図36に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部80による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図10に示す主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、初期設定を行う(S101)。初期設定では、例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。尚、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4ms周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。尚、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、割り込み処理(S105)について説明する。図11に示すように、割り込み処理(S105)では、まず、出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が挙げられる。尚、コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a等(図5を参照))が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検知する下皿満杯検知センサ(図示せず)からの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAMの出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、始動入球時処理(S205)、普図動作処理(S206)、特図動作処理(S207)、保留球数処理(S208)および電源断監視処理(S209)を実行する。その後、本発明に深く関連しないその他の処理(S210)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10を参照)、割り込みパルスが入力されると(約4ms後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]
図12に示すように、始動口センサ検知処理(S204)では、まず、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。遊技球がゲート28を通過していなければ(S301でNO)、S305の処理に移行し、ゲート28を遊技球が通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4未満であるか否か判定する(S302)。
普通図柄保留球数が4未満でなければ(S302でNO)、S305の処理に移行する。一方、普通図柄保留球数が4未満であれば(S302でYES)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行う。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H、図7(B))を取得し、その取得乱数値(取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。第2始動口21に遊技球が入球していない場合(S305でNO)には、S309の処理に移行し、第2始動口21に遊技球が入球した場合には(S305でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否か判定する(S306)。そして、特図2保留球数が4未満でない場合(S306でNO)には、S309の処理に移行し、特図2保留球数が4未満である場合には(S306でYES)、特図2保留球数に1を加算する(S307)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S308)を行う。特図2関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数の値を取得し)、それら取得乱数値(取得情報)を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
続いて第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。第1始動口20に遊技球が入球していない場合(S309でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入球した場合には(S309でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否か判定する(S310)。そして、特図1保留球数が4未満でない場合(S310でNO)には、処理を終えるが、特図1保留球数が4未満である場合には(S310でYES)、特図1保留球数に「1」を加算する(S311)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S312)を行う。特図1関係乱数取得処理(S312)では、特図2関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)および変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部のうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[始動入球時処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検知処理(S204)に次いで始動入球時処理(S205)を行う。図13に示すように、始動入球時処理(S205)では、まず、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S315)。そして、特図2保留球数が「1」増加したと判定した場合(S315でYES)、S316の処理に移行する。これは、第2始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS307で特図2保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、特図2保留球数が増加していないと判定した場合(S315でNO)、S319の処理に移行する。
S316では、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出す(S316)。次いで、読み出した第2特別図柄に係る取得乱数値を判定する(S317)。S317では、読み出した取得乱数値のうち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(特別図柄当否判定用乱数値)については、現在の遊技状態(低確率状態か高確率状態か)に応じて大当りか外れかを判定し、当該判定の結果が大当りである場合には、さらに大当りの種別を判定する。このS317による判定は、特図2保留についての当否判定(大当りか否かの判定)を、後述の特図2当否判定処理(S1202)における当否判定(S1303,S1304)に先立って行う事前判定(所謂「保留先読み」)に相当するものである。
尚、大当りか否かの事前判定は、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)、すなわち、高確率状態であれば高確率状態用の大当り判定テーブル、通常状態(低確率状態)であれば通常状態用の大当り判定テーブルに基づいて、大当り判定値と一致するか否かを判定することが可能である。また、他の事前判定態様として、変動パターン情報を判定可能な変動パターン情報判定テーブルとして、通常状態用(低確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、高確率状態用(高確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、を有するものとする。そして、事前判定においては、取得乱数値(特別図柄当否判定用乱数カウンタの値等)と、遊技状態に応じた変動パターン情報判定テーブルと、に基づいて、所定の変動パターン情報を選択するものとすることが可能である。そして、この選択した変動パターン情報から、大当りかどうかや大当り種別、大当り信頼度の高い遊技演出が実行されるかどうか等を識別可能とすることができる。
次いでS318では、S317による判定の結果に係る遊技情報(事前判定情報)、具体的には、特別図柄当否判定用乱数値が大当り判定値と一致するか否かを示す情報(当否情報)や、大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)を示す情報、変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報等を含むコマンドデータを、特図2始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S318)。尚、特図2始動入球コマンドとして、S316で読み出した特図2取得乱数の値の一部または全部を、そのままサブ制御基板に送信するようにしてもよいし、特図2取得乱数の値はそのまま送信せず、特図2取得乱数の値に基づいて取得した遊技情報(例えば、前述の変動パターン情報等)を送信するようにしてもよい。
また、主制御部80から送信した特図2始動入球コマンドをサブ制御部90で解析することで、大当りに係る情報であるかどうか、大当り種別は何れであるか等を、サブ制御部90が識別できるものとされている。また、本実施例では、これに加えて、特図2始動入球コマンドを解析することで、取得した特図2取得乱数が高確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、及び低確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、を特定可能とされている。これにより、サブ制御部90は、受信した特図2始動入球コマンドを保留(演出保留情報)として記憶し、特定のタイミングで当該演出保留情報を事前判定し、低確率状態で当否判定した場合に大当りと判定される演出保留情報が記憶されているかどうかを判定することが可能となる。
尚、不正防止の観点から、S316で読み出した取得乱数値のうち特別図柄当否判定用乱数値を、そのままサブ制御部に送信することはせず、その他の大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)と変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報と、事前判定の結果を示す情報とを含むコマンドデータを特図2始動入球コマンドとして生成し、これをセットすることが可能である。
次いでS319では、前述の特図2に係る処理と同様に、特図1保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S319)。そして、特図1保留球数が「1」増加したと判定した場合(S319でYES)、S320の処理に移行する。これは、第1始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS311で特図1保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、S319で、特図1保留球数が増加していないと判定した場合(S319でNO)、そのまま処理を終える。
S320では、時短フラグがONであるか否かを判定し(S320)、時短フラグがONである、すなわち高ベース状態であると判定した場合(S320でYES)、そのまま処理を終える。一方、S320で時短フラグがOFFである、すなわち低ベース状態であると判定した場合(S320でNO)、S321以降の事前判定に係る処理に進む。ここで、時短フラグがONである場合、すなわち現在の遊技状態が高ベース状態である場合、第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能が作動しており、特図2の当否判定(図8(B)を参照)が行われやすい状態となっている。また、本実施例では、後述するように特図2保留の消化(第2特別図柄の変動表示)を特図1保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行するもの(所謂「特図2優先変動機」)としている。このような構成において、例えば、特図1の事前判定を行い、その結果を予告等の演出により遊技者に報知し、その事前判定の結果が大当りであることが明示された場合、遊技者は、特図2保留消化の優先を利用して、任意のタイミングで特図2保留を意図的に無くして(「0」にして)、事前判定の結果が示された特図1に係る大当りを意図的に発生させるといった技術介入が可能となる。このように大当りの発生タイミングを遊技者が調整できることは、遊技の公平性の観点から好ましくない。このため、現在の遊技状態が低ベース状態でなく高ベース状態である場合には(S320でYES)、S321以降の特図1の事前判定に係る処理を行わず、本処理を終えることとしている。
S321〜S323の処理は、前述したS316〜S318と同様の処理を特図1について行うものである。すなわち、始動口センサ検知処理(S204)における特図1関係乱数取得処理(S312)で取得して第1特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S321)、読み出した取得乱数値について事前判定を行う(S322)。そして、この事前判定に係る遊技情報を含むコマンドデータを特図1始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S323)。尚、S322の事前判定(保留先読み)は、後述の特図1当否判定処理(S1207)における当否判定(S1603,S1604)に先立って行うものである。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動入球時処理(S205)に次いで、図14に示す普図動作処理(S206)を行う。普図動作処理(S206)では、普通図柄表示器42及び可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401、S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401、S403、S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚、普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
図15に示すように、普通図柄待機処理(S402)では、まず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、「0」であれば(S501でYES)、この処理を終える。一方「0」でなければ(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行い(S502)、次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。普通図柄変動パターン選択処理(S503)を終えたら、後述の普通図柄乱数シフト処理(S504)を行い、次いで、普通図柄変動開始処理(S505)を行い、処理を終える。普通図柄変動開始処理では、S503で選択した普通図柄変動パターンに基づいて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また、普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
図16に示すように、普通図柄当否判定処理(S502)では、まず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、時短フラグがONであるか否か(すなわち遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S602)。S602で、時短フラグがONである、すなわち時短状態であると判定した場合(S602でYES)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」〜「239」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。一方、S602で、時短フラグがONでない、すなわち、非時短状態であると判定した場合(S602でNO)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」、「1」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。そして、S605で、普図当否判定(S603、S604)の結果が、当り(普図当り)か否かを判定し(S605)、外れと判定された場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定された場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
図17に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S504)では、まず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
図18に示すように、普通図柄変動中処理(S404)では、まず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していなければ(S801でNO)、処理を終える。一方、経過していれば(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットする(S802)とともに、普図動作ステータスを「3」にセットする(S803)。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行って(S804)、この処理を終える。
[普通図柄確定処理]
図19に示すように、普通図柄確定処理(S406)では、まず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでなければ(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、この処理を終える。一方、普図当りフラグがONであれば(S901でYES)、続いて時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中か否かを判定する(S902)。そして、時短状態中であれば(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S903)。時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、非時短状態中であれば(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットする(S906)。非時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、0.2秒の開放を1回行う開放パターンである。従って、第2始動口開放カウンタに「1」をセットする。そして、開放パターンのセット(S903、S906)に続いて、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]
図20に示すように、普通電動役物処理(S407)では、まず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当り終了フラグがONでなければ(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口21を開放させる時期(タイミング)に至ったか否かを判定し(S1003)、至っていなければ(S1003でNO)、処理を終え、至っていれば(S1003でYES)、第2始動口21を開放させ(S1004)、処理を終える。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時期(タイミング)に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1005)、至っていなければ(S1005でNO)処理を終え、至っていれば(S1005でYES)、第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする(S1006)。
そして、第2始動口21の閉鎖処理(S1006)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1007)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。「0」でなければ(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方「0」であれば(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行う(S1009)とともに、普図当り終了フラグをセットして(S1010)処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、時短状態中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、非時短状態中であれば第2始動口21の開放が1回なされると「0」になる。
これに対して、S1001において普図当り終了フラグがONであれば(S1001でYES)、S903またはS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFにするとともに(S1011)、普図当りフラグをOFFにし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S1013)処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(図13)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S206)に次いで特図動作処理(S207)を行う。特図動作処理(S207)では、図21に示すように、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「特図動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄待機処理(S1102)を行い、「特図動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄変動中処理(S1104)を行い、「特図動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄確定処理(S1106)を行い、「特図動作ステータス」が「4」である場合には(S1101,S1103,S1105の全てがNO)、大当り遊技としての特別電動役物処理(S1107)を行う。尚、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]
図22に示すように、特別図柄待機処理(S1102)では、まず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図2保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1206でYES)、即ち、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶もない場合には、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1211)、待機画面とする処理中であれば(S1211でYES)、処理を終え、待機画面とする処理中でなければ(S1211でNO)、待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
S1201において特図2保留球数が「0」でない場合(S1201でNO)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図2当否判定処理(S1202)、特図2変動パターン選択処理(S1203)、特図2乱数シフト処理(S1204)、特図2変動開始処理(S1205)をこの順に行う。また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)、即ち、第2始動口21に係る乱数カウンタ値の記憶はないが、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。このように本実施例では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1201でYES)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化(第2特別図柄の変動表示)は、第1特図保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行される。そして本実施例では、第2特図保留に基づく当否判定の方が、第1特図保留に基づく当否判定よりも、遊技者にとって利益の大きい大当りになりやすくなっている(図8(B))。
[特図2当否判定処理]
図23に示すように、特図2当否判定処理(S1202)では、まず、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1301)。次いで、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1302)。そして、高確率状態でなければ(S1302でNO)、すなわち通常状態であれば、大当り判定テーブル(図8(A))のうち通常状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「3」及び「397」)に基づいて当否判定を行う(S1303)。一方、高確率状態であれば(S1302でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1304)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値は、「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
大当り判定(S1303,S1304)の結果が「大当り」と判定した場合(S1305でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1307)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1308)、大当りフラグをONにして(S1309)、処理を終える。一方、大当り判定(S1303、S1304)の結果が「大当り」でないと判定した場合(S1305でNO)、外れ図柄を決定し(S1306)、処理を終える。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。ここで、大当り判定(特別図柄当否判定)や大当り種別決定判定を、夫々「判定」といってもよいし、大当り判定を行い何れの大当り図柄となるかを含めて「判定」といってもよい。また、これらの結果を「判定結果」ということもある。
ここで、ラウンド表示器45は、2R用ランプ、6R用ランプ、12R用ランプ及び16R用ランプの4個のLEDで構成されている(図4を参照)。そして、例えば2R大当りになると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、2R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R▲6△12△16R△」(例えば、▲:点灯、△:消灯とする)の様な表示態様となる。また、6R大当りになると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、6R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R△6▲12△16R△」の様な表示態様となる。また、12R大当りになると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、12R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R△6△12▲16R△」の様な表示態様となる。また、16R大当りになると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、16R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R△6△12△16R▲」の様な表示態様となる。
[特図2変動パターン選択処理]
特別図柄待機処理(図22)では、特図2当否判定処理(S1202)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1203)。図24及び図25に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1203)では、まず、遊技状態が時短状態であるか否か(時短フラグがONであるか否か)を判定する(S1401)。S1401で、時短状態でないと判定した場合(S1401でNO)、すなわち非時短状態であれば、次いで、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S1402)。S1402で、大当りフラグがONであると判定した場合(S1402でYES)、非時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1403)。本実施例では、変動パターンP1乃至P3の何れかが選択される。尚、本実施例では、変動パターンが決まれば変動時間も決まるものとされている。次いで、S1404の処理に移行する。
一方、S1402で、大当りフラグがONでないと判定した場合(S1402でNO)、次いで第2特別図柄の保留数が「1」又は「2」であるか否かを判定する(S1405)。ここでいう保留数とは、本処理により変動パターンを決定している情報も含めた記憶数であるので、保留記憶の数は「1」〜「4」の何れかの値とされる。そして、S1405で、保留数が「1」又は「2」であると判定した場合(S1405でYES)、第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「1,2」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1406)。本実施例では、変動パターンP4乃至P7の何れかが選択される。一方、S1405で、保留数が「1」又は「2」でない、すなわち「3」又は「4」であると判定した場合(S1405でNO)、第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「3,4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1407)。本実施例では、変動パターンP8乃至P11の何れかが選択される。また、第1保留数外れ用テーブルは、第2保留数外れ用テーブルよりも、比較的長時間の変動時間の変動パターンを選択する可能性が高く設定されている。また、選択可能な最も短時間の変動時間(12000ms)も、第2保留数外れ用テーブルのもの(4000ms)よりも長い時間とされている。
また、S1401で、時短状態であると判定した場合(S1401でYES)、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S1408)。S1408で、大当りフラグがONであると判定した場合(S1408でYES)、時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1409)。本実施例では、変動パターンP12乃至P14の何れかが選択される。
一方、S1408で、大当りフラグがONでないと判定した場合(S1408でNO)、次いで保留数が「1」であるか否かを判定する(S1410)。ここでいう保留数も前述と同様であり、保留数は「1」〜「4」の何れかの値とされている。S1410で、保留数が「1」であると判定した場合(S1410でYES)、第3保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「1」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。本実施例では、変動パターンP15乃至P18の何れかが選択される。また、S1410で、保留数が「1」でない、すなわち、保留数が「2」〜「4」の何れかであると判定した場合(S1410でNO)、第4保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「2〜4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。本実施例では、変動パターンP19乃至P22の何れかが選択される。ここで、時短状態でかつ外れの場合に選択される変動パターンは、非時短状態でかつ外れの場合に選択される変動パターンと比較して、短い変動パターンが選択される可能性が高くされている。これは、時短状態において変動時間の短い変動パターンがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早める(時短中の遊技を迅速に進行させる)ためである。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図24に示すその他の処理を行い(S1404)、処理を終える。その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする等の処理を行う。また、この処理でセットされた変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御部90に送信される。
[特図2乱数シフト処理]
図26に示すように、特図2乱数シフト処理(S1204)では、まず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2特図保留記憶部85bがアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部85bの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。
特図2乱数シフト処理(S1204)を実行した後は、図22に示す特図2変動開始処理(S1205)を実行する。特図2変動開始処理(S1205)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
図22の特別図柄待機処理(S1102)において、特図2保留球数が「0」であり、かつ、特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)には、特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。
[特図1当否判定処理]
図27に示すように、特図1当否判定処理(S1207)では、図23に示した特図2当否判定処理(S1202)と同様の流れで処理(S1601〜S1609)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。但し、本処理は特図1に関する処理であるので、S1601では、RAMの第1特図保留記憶部85aの最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出して処理を行う。
[特図1変動パターン選択処理]
図28及び図29に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1208)では、図24及び図25に示した特図2変動パターン選択処理(S1403)と同様の流れで処理(S1701〜S1712)を行う。従って本処理の詳細な説明は省略する。
[特図1乱数シフト処理]
図30に示すように、特図1乱数シフト処理(S1209)では、まず、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部における各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S2002)。そして、第1特図保留記憶部の最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第1特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。
特図1乱数シフト処理(S1209)を実行した後は、図22に示す特図1変動開始処理(S1210)を実行する。特図1変動開始処理(S1210)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄変動中処理]
図31に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)では、まず、特別図柄の変動時間(図22のS1203又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9を参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、変動停止コマンドをセットする(S1902)。そして、確変フラグがONであるか否か判定し(S1903)、ONであれば(S1903でYES)、確変カウンタを1減算し(S1904)、確変カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1905)。S1905で確変カウンタが「0」であると判定した場合、確変フラグをOFFし、S1907の処理に移行する。一方、確変フラグがONでないと判定した場合と(S1903でNO)、確変カウンタが「0」でないと判定した場合には(S1905でNO)、S1907の処理に移行する。
そしてS1907では、時短フラグがONであるか否かを判定し(S1907)、時短フラグがONであると判定した場合(S1907でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示回数をカウントする時短カウンタの値を1減算し(S1908)、時短カウンタの値が「0」か否かを判定し(S1909)、「0」であれば(S1909でYES)、時短フラグをOFFにし(S1910)、S1911の処理に進む。また、時短フラグがONでないと判定した場合と(S1907でNO)時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合には(S1909でNO)、S1911の処理に移行する。
S1911では、特図動作ステータスを「3」にセットする(S1911)。そして、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い(S1912)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]
図32に示すように、特別図柄確定処理(S1106)では、まず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、次いで確定した大当りの種別が16R大当りであるか否かを判定し、16R大当りであると判定した場合(S2002でYES)、大当り遊技中に実行するラウンドの回数をカウントするラウンドカウンタの値に「16」をセットし(S2003)、S2009の処理に移行する。一方、S2002で、大当りの種別が16R大当りでないと判定した場合(S2002でNO)、確定した大当りの種別が12R大当りであるか否かを判定し(S2004)、12R大当りであると判定した場合(S2004でYES)、ラウンドカウンタの値に「12」をセットし(S2005)、S2009の処理に移行する。一方、S2004で、大当り種別が12R大当りでないと判定した場合(S2004でNO)、確定した大当りの種別が6R大当りであるか否かを判定し(S2006)、6R大当りであると判定した場合(S2006でYES)、ラウンドカウンタの値に「6」をセットし(S2007)、S2009の処理に移行する。一方、S2006で、大当りの種別が6R大当りでないと判定した場合(S2006でNO)、確定した大当りの種別は2R大当りであるため、ラウンドカウンタの値に「2」をセットし(S2008)、S2009の処理に移行する。
S2009では、確定した大当りの種別(種類)に応じた大入賞口開放パターンをセットし(S2009)、S2010の処理に移行する。ここで、前述したように、大入賞口の開放パターンは、大当りの種別に応じて定められているので、今回確定した大当りに対応する大入賞口開放パターンをセットする(図6を参照)。そして、夫々の大当り遊技において、S2009でセットした大入賞口開放パターンに基づく大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放動作が実行される。
S2010では、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットする(S2010)。本実施例では、オープニングコマンドとして、16R第1大当りに対応する第1オープニングコマンド、6R第2〜第5大当りに対応する第2オープニングコマンド、16R第6大当りに対応する第3オープニングコマンド、RUB(16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当り)に対応する第4オープニングコマンド、2R大当り(2R第10大当り、2R第12大当り)に対応する第5オープニングコマンドおよび16R第11大当りに対応する第6オープニングコマンドの計6種類が設けられている。S2010では、今回確定した大当り(開始する大当り)の種別に応じたオープニングコマンドがセットされる。そして、主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、セットしたオープニングコマンドを、出力処理(S201)により、所定のタイミングでサブ制御部90に対して送信し、当該オープニングコマンドを受信したサブ制御部90は、当該オープニングコマンドに基づいて所定の遊技演出の実行処理を行う。
オープニングコマンドをセットしたら、大当り遊技のオープニング期間を開始し(S2011)、特図動作ステータスを「4」にセットする(S2012)。また、S2001において大当りフラグがONでないと判定した場合(S2001でNO)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2013)、処理を終える。尚、オープニング期間は、大当り遊技における大入賞口の最初の開放動作を開始する前であって、特別図柄(演出図柄)の変動表示を実行不能とした後に設定される期間であり、「開始期間」ともいう。また、この「開始期間」において実行する演出を「開始演出(オープニング演出)」ともいう。本実施例では、確定した大当りの種別と、その大当りが確定したとき(つまり、大当り図柄が停止表示されたとき)の遊技状態とによって、オープニング期間(オープニング時間)が決まるものとなっており、前述のオープニングコマンドによってオープニング期間が特定可能となっている。よって、オープニングコマンドを受信したサブ制御部90は、当該オープニングコマンドにより特定される大当り種別およびオープニング期間に基づいて、オープニング演出を行うことが可能となっている。
[特別電動役物処理(大当り遊技)]
図33に示すように、特別電動役物処理(S1107)ではまず、確変フラグがONであるか否かを判定し(S2101)、確変フラグがONであると判定した場合(S2101でYES)、確変フラグをOFFにし(S2102)、次いで、時短フラグがONであるか否かを判定する(S2103)。S2103で、時短フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、時短フラグをOFFにし(S2104)、S2105の処理に移行する。尚、S2101で確変フラグがONでないと判定した場合(S2101でNO)、S2102の処理を行うことなくS2103の処理に移行し、S2103で時短フラグがONでないと判定した場合(S2103でNO)、S2104の処理を行うことなくS2105の処理に移行する。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態かつ非時短状態に制御される。本実施例では、非時短状態中は常に低ベース状態であるので、大当り遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
次に、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)の開放処理が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。大当り終了フラグがONでなければ(S2105でNO)、次いでラウンドの開始時期であるか否かを判定する(S2106)。これは、前述した大当り種別毎に設定した大入賞口開放パターンに基づいて判定する。例えば、1ラウンド目の開始前であれば、オープニング期間が終了して1ラウンド目の最初の開放処理を実行するタイミングであるか否かによって判定する。また、既に1ラウンド目を開始した後であれば、前のラウンドが終了し、かつ、所定のインターバル期間が終了している否かによって判定する。
S2106で、ラウンド開始時期であると判定した場合(S2106でYES)、対応するラウンドのラウンド開始コマンドをセットし(S2107)、大入賞口開放処理を行う(S2108)。これにより、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)が開放状態となり所定のラウンドが開始することとなる。尚、S2107では、1ラウンド目の開始であれば「1R開始コマンド」、2ラウンド目の開始であれば「2R開始コマンド」のように、開始するラウンドを特定可能なラウンド開始コマンドがセットされる。セットされたラウンド開始コマンドは、S201の出力処理により、サブ制御部90に送信される。S2108の大入賞口開放処理では、実行される大当りの種別に応じて定められた大入賞口開放パターン、すなわち、前述のS2009でセットした大入賞口開放パターンに基づいて大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させるべく、開閉部材を動作(開動作)させる。
一方、S2106で、ラウンド開始時期でないと判定した場合(S2106でNO)、S2112の処理に移行する。ここで、ラウンド開始時期でないと判定する場合として、例えば、1ラウンド開始前のオープニング期間中やラウンド遊技中、ラウンド遊技終了後のインターバル期間中(大入賞口閉鎖処理中)等を挙げることができる。
S2112では、大入賞口開放動作の実行中であるか否か、すなわち、S2108の処理によって開放された大入賞口が未だ開放中(ラウンド遊技中)であるか否かを判定する(S2112)。その結果、大入賞口開放動作の実行中(ラウンド遊技中)でないと判定した場合(S2112でNO)、S2116の処理に移行し、大入賞口開放動作の実行中(ラウンド遊技中)であると判定した場合(S2112でYES)、実行中のラウンド遊技の終了条件(ラウンド終了条件)が成立したか否かを判定する(S2113)。
ここで、本実施例のラウンド終了条件として、(1)実行中のラウンド遊技において定められた大入賞口の開放時間(例えば、25s)、つまりラウンド遊技の実行時間が経過したこと、(2)実行中のラウンド遊技において大入賞口に予め定められた規定数(例えば、10球)の遊技球が入球したこと、の2つの条件が定められている。そして、何れか一方の条件が成立すると、当該先に成立した条件に基づいてラウンド終了条件が成立したこととなる。S2113で、ラウンド終了条件が成立していないと判定した場合(S2113でNO)、処理を終える。
一方、S2113で、ラウンド終了条件が成立したと判定した場合(S2113でYES)、対応するラウンドのラウンド終了コマンドをセットし(S2114)、S2115の処理に移行する。S2114では、1ラウンド目の終了であれば「1R終了コマンド」、2ラウンド目の終了であれば「2R終了コマンド」のように、終了するラウンドを特定可能なラウンド終了コマンドがセットされる。セットされたラウンド終了コマンドは、S201の出力処理により、サブ制御部90に送信される。
S2115では、大入賞口閉鎖処理を行い(S2115)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開閉部材を動作(閉動作)させて、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖状態とする。また、大入賞口閉鎖処理では、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖状態に保つ閉鎖時間、すなわちインターバル時間をセットする。次いで、S2116でインターバル時間が経過したか否かを判定し(S2116)、経過していない(インターバル期間中である)と判定した場合(S2116でNO)、処理を終える。一方、S2116でインターバル時間が経過したと判定した場合(S2116でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2117)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2118)。S2118で、ラウンドカウンタの値が「0」でないと判定した場合(S2118でNO)、処理を終える。一方、ラウンドカウンタの値が「0」であると判定した場合(S2118でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットすると共に(S2119)、大当りのエンディング期間を開始し(S2120)、大当り終了フラグをONにし(S2121)、処理を終える。尚、ラウンドカウンタの値は、実行する大当り遊技における全てのラウンド遊技を終了すると「0」になる。
S2119では、予め定められた複数のエンディングコマンドの中から、今回の大当り発生時の遊技状態や今回の大当りの種別、大当り遊技後の遊技状態等に応じたエンディングコマンドが選択され、当該選択されたコマンドがセットされる。こうしてセットされるエンディングコマンドの種類によって、実行される(設定される)エンディング期間(エンディング時間)が決まるものとなっている。エンディング期間は、大当り遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の全ての開放動作を終了した後であって、特別図柄(演出図柄)の変動表示を実行可能とする前に設定される期間であり、「終了期間」ともいう。エンディング期間(終了期間)では、第1大入賞口30および第2大入賞口35は閉鎖状態とされている。この「終了期間」に実行する演出を「終了演出(エンディング演出)」ともいう。
そして、主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、S2119でセットしたエンディングコマンドを、出力処理(S201)により、所定のタイミングでサブ制御部90に対して送信し、当該エンディングコマンドを受信したサブ制御部90は、当該エンディングコマンドに基づいて所定のエンディング演出の実行処理を行う。
また、S2105において、大当り終了フラグがONであると判定した場合(S2105でYES)、大当り遊技における最終ラウンドが終了しているので、大当りのエンディング時間が経過したか否か、すなわち、前述のS2120の処理で開始したエンディング期間の終了タイミングか否かを判定し(S2122)、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2122でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2122でYES)、大当り終了フラグをOFFにし(S2123)、後述する遊技状態設定処理(S2124)を行う。次いで、大当りフラグをOFFにし(S2125)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2126)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図21)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。尚、以上の特別電動役物処理(S1108)を実行する遊技制御用マイコン81は、「特別遊技実行手段」として機能するものといえる。
[遊技状態設定処理]
図34に示すように、遊技状態設定処理(S2124)ではまず、今回終了した大当り遊技が確変大当りに係るものであるか否かを判定する(S2201)。本実施例では、前述したように、16R第1大当り、6R第2大当り、16R第6大当り、16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当りおよび2R第10大当りの7種類を確変大当りとしていることから、S2201では、それら7種類のうちの何れかに該当するか否かを判定する。そして、今回終了したのが確変大当りであると判定した場合(S2201でYES)、確変フラグをONにするとともに(S2202)、確変カウンタに「10,000」をセットし(S2203)、さらに時短フラグをONにするとともに(S2204)、時短カウンタに「10,000」をセットして(S2205)、処理を終える。
ここで、確変カウンタにセットする値は、高確率における特別図柄当否判定を実行可能な回数である。本実施例においてセットする「10,000」という値(10,000回)は、高確率状態における大当り確率や遊技店の1日の営業時間、当該営業時間内に実行可能な特図当否判定の回数等を考慮すると、実質的には次回の大当りが発生するまで又は営業時間が終了するまで、高確率状態を保証しているのと同じことである。従って、遊技状態が高確率状態に設定された場合には、次回の大当りが発生するまで高確率状態が保証されるといってもよい(実質的に同義である)。また、確変フラグがONの場合には、時短カウンタにも同様に「10,000」がセットされるため、この高確率状態が設定されている間、時短状態(開放延長状態)も共に設定されるといってよい。尚、本実施例の様に、確変カウンタおよび時短カウンタに「10,000」の値を設定して、実質的に次回大当りまで高確高ベース状態を設定するようにしてもよいし、確変フラグおよび時短フラグがONの場合には、カウンタに値をセットすることなく、次回大当りが発生するまで高確高ベース状態を設定する様な制御を採用してもよい。
一方、S2201で、確変大当りでないと判定した場合(S2201でNO)、すなわち、今回終了したのが非確変大当り(通常大当り)に係る大当り遊技である場合、確変フラグをONにすることなく、時短フラグをONにするとともに(S2206)、時短カウンタに「100」をセットして(S2207)、処理を終える。本実施例では、前述したように、6R第3〜第5大当り、16R第11大当りおよび2R第12大当りの5種類を非確変大当りとしているので、これら5種類のうちの何れかに係る大当り遊技が終了すると、遊技状態が、低確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)となる。この低確高ベース状態は、特別図柄の変動表示が100回行われること(特別図柄当否判定が100回行われること)、及び次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。尚、時短カウンタおよび確変カウンタは、第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数とを合算した回数を計数するものである。
[保留球数処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図動作処理(S207)に次いで、保留球数処理(S208)を行う。図35に示すように、保留球数処理(S208)では、まず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数および普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数のデータ(その保留球数情報をサブ制御基板90等に送信するための保留球数コマンド)を、RAMの出力バッファにセットする(S2502)。この保留球数に係るデータ(保留球数コマンド)は、次回の割り込み処理(S105)での出力処理(S201)によって出力され、割り込み処理毎に、保留球数に係るデータ(保留球数コマンド)の出力バッファへのセット(S2502)と、出力処理(S201)とが順次行われる。尚、特図保留球数が加算された際の特図保留球数のデータ、すなわち始動入球(始動入賞)の発生に伴う特図保留球数のデータについては、前述の始動入球コマンドに含めるか、加算後(始動入球後)の特図保留球数を示す保留球数コマンドを始動入球コマンドとともに出力バッファにセットするものとしてもよい。また、特図保留球数が減算された際の保留球数のデータ、すなわち特別図柄の変動開始(特図保留の消化)に伴う特図保留球数のデータについては、前述の変動開始コマンドに含めるか、減算後(特図保留消化後)の特図保留球数を示す保留球数コマンドを変動開始コマンドとともに出力バッファにセットするものとしてもよい。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(S208)に次いで電源断監視処理(S209)を行う。図36に示すように、電源断監視処理(S209)では、まず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がなければ(S2601でNO)、処理を終了する。一方、電源断信号の入力があれば(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変か否か、当り遊技中か否か、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶するとともに(S2602)、電源断フラグをONにし(S2603)、その後は割り込み処理(図11)に戻ることなくループ処理をする。
[サブ制御メイン処理]
次に、図37〜図42に基づいて、演出制御用マイコン91の動作(サブ制御部90による制御処理)について説明する。尚、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、サブ制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、サブ制御基板90のROMから図37に示すサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まず、CPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
続いて、S4002で、電源断信号がONでかつサブ制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そして、この判定結果がNOであれば(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMの初期化をし(S4003)、S4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、サブ制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMを初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。尚、このS4001〜S4003は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また、本実施例1では、演出制御用マイコン91においても、図11に示す遊技制御用マイコン81による電源断監視処理(S209)と同様の処理を行うこととしており、停電などで電源断信号がONになると、そのときの演出制御に係るデータがサブ制御基板90のRAMに記憶されるものとなっている。つまり、停電などの電源断発生時における演出制御に係るデータがバックアップされるものとなっている。このため、停電等の電源断から復帰した後の電源投入時(電断復帰時)に、サブ制御基板90のRAMの初期化(S4003)が行われない限り、演出制御用マイコン91による演出制御の状態は電源断発生前の状態に復帰する。
S4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値は、サブ制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。演出決定用乱数には、実行する演出図柄遊技演出の態様(変動演出パターン)を決定する変動演出決定用乱数や、予告演出を決定する予告演出決定用乱数、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。尚、乱数の更新に際して、乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するときなどとすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、サブ制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM内の出力バッファ(「サブ出力バッファ」ともいう)に格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106およびランプ制御基板107のうち、対応するコマンド送信先となる制御基板に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置7、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出や、大当り遊技に係る特別遊技演出等)を実行する。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、S4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)、及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。これらの制御処理を実行することで、画像表示装置7の表示画面7a(演出図柄表示領域7b)上で実行される演出図柄等の表示制御や、各種ランプの点灯制御や、可動装飾部材の動作制御や、スピーカからの音声出力制御等を行うことが可能となる。
[受信割り込み処理]
受信割り込み処理(S4008)では、図38に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。一方、S4101で、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをサブ制御基板90のRAMに格納し(S4102)、処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
2msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図39に示すように、2msタイマ割り込み処理(S4009)では、まず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。次いで、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプを発光させるためのランプデータを出力するランプデータ出力処理(S4202)と、可動装飾部材14(電気的駆動源)を駆動するための駆動データを出力する駆動データ出力処理(S4203)とを行う。尚、ランプデータおよび駆動データは、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図40に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)では、まず、後述する受信コマンド解析処理(S4302)を行う。次いで、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてサブ制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行い(S4303)、当該スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4305)。
[受信コマンド解析処理]
図42に示すように、受信コマンド解析処理(S4302)では、まず、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4395)、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4395でYES)、後述する演出保留表示処理(S4400)を行って、S4401の処理に移行し、始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4395でNO)、S4400の処理を行うことなく、S4401の処理に移行する。S4401では、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、後述する変動演出開始処理(S4402)を行って、S4403の処理に移行し、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、変動演出開始処理を行うことなく、S4403の処理に移行する。S4403では、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S4403)、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4403でYES)、演出図柄を停止表示して変動演出を終了させる変動演出終了処理を行う(S4404)。変動演出終了処理(S4404)では、演出図柄8を停止表示して変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをサブ出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7a上で変動表示していた演出図柄8を停止表示して、変動演出(演出図柄遊技演出)を終了させる。一方、S4403で、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4403でNO)、変動演出終了処理を行うことなく、S4405の処理に移行する。尚、変動演出とは、演出図柄8の変動表示やリーチ演出など、特別図柄の変動表示に合わせて行われる種々の演出を指す。
次いで、S4405では、主制御基板80から大当り遊技関連コマンドを受信したか否かを判定する(S4408)。ここで、大当り遊技関連コマンドとは、大当り遊技の実行にあたり主制御基板80から送信されるコマンドのことであり、具体的には、大当り遊技の開始(大当りの発生)に際して送信されるオープニングコマンド(S2010を参照)、ラウンドの開始に際して送信されるラウンド開始コマンド(S2107を参照)、ラウンドの終了に際して送信されるラウンド終了コマンド(S2114を参照)、大当り遊技の終了に際して送信されるエンディングコマンド(S2119を参照)等が該当する。S4405では、それら大当り遊技関連コマンドの何れかを受信したか否かを判定し、受信していなければ(S4405でNO)、S4407の処理に移行し、受信していれば(S4405でYES)、当該受信したコマンドの種類に応じた演出(大当り遊技関連演出)の実行に係る処理を行う(S4406)。例えば、受信したコマンドがオープニングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたオープニング演出を指定するオープニング演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、ラウンド開始コマンドであれば、当該コマンドに基づき特定されるラウンドに応じたラウンド演出を指定するラウンド演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、エンディングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたエンディング演出を指定するエンディング演出コマンドをサブ出力バッファにセットする。これらのセットした大当りに係る各種の演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、大当り遊技の進行状況に合わせて、オープニング演出やラウンド演出等の大当り遊技に関連する演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
最後にS4407の処理を行い、本処理を終える。S4407では、その他の処理として、前述した各種コマンドを除いた他の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行う(S4407)。
[演出保留表示処理]
次に、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される演出保留表示処理(S4400)について説明する。図42に示すように、演出保留表示処理(S4400)では、まず、新たに受信した始動入球コマンド(S4395)に含まれる遊技情報を演出保留情報として記憶する(S4451)。前述したように、主制御基板80から送られてくる始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド、特図2始動入球コマンド)には、始動入球に基づき事前判定が行われた場合の当該事前判定の結果に関する情報(保留先読み情報)、具体的には、特別図柄当否判定に係る当否情報や、大当り種別決定用乱数値を示す情報、変動パターン乱数値を示す情報等が含まれているので(図13を参照)、これらの情報を演出保留情報として記憶する(S4451)。
演出保留情報は、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、シフトメモリ形式でサブ制御基板90のRAMの所定の演出保留情報記憶領域に記憶される。例えば、受信した始動入球コマンドが特図1保留球数「4」に対応する特図1始動入球コマンドである場合、その特図1始動入球コマンドに含まれる事前判定結果や当り種別等の情報を、特図1演出保留情報記憶領域のうち保留数「4」に対応する領域に、特図1演出保留情報として記憶される。こうして記憶される演出保留情報は、後述する変動演出や予告演出、演出モード等の各種演出の実行に用いられる。尚、サブ制御基板90における演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)のうち、少なくとも、事前判定結果や大当り種別決定用乱数値、変動パターン乱数値等に係る情報は、前述の主制御基板(主制御部)80における特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致するものである。このことから、サブ制御基板90の演出保留情報記憶領域も「取得情報記憶手段」といえる。
次いで、S4452では、ゾーンフラグがONであるか否かを判定する(S4452)。ここで、ゾーンフラグは、図柄先読みゾーンの実行中(図柄先読みゾーン中)であるか否かを示すフラグであり、後述する図柄先読みゾーン制御処理(S4508)の中で図柄先読みゾーンの開始に際してONとされるものである。また、図柄先読みゾーンとは、特図保留記憶部に記憶されている特図保留の消化(特別図柄の変動表示)に伴って行われる演出図柄8の変動表示に関し、当該変動表示にて最初に停止表示する演出図柄(本例では左演出図柄8L)の出目(図柄種)を、当該特図保留の消化前に報知する予告演出(停止図柄予告)が行われる期間のことである。最初に停止表示する演出図柄(「第1停止図柄」ともいう)は、特図保留の事前判定結果(保留先読み結果)に基づいて特定可能である。つまり、停止図柄予告は、保留先読み演出の一種である。尚、図柄先読みゾーン(停止図柄予告実行期間)のことを「特定期間」ともいう。
詳細は後述するが、本実施例では、遊技状態が高確高ベース状態にあるときに図柄先読みゾーンを実行可能としている。前述のように、高確高ベース状態では、第2始動口21(普通電動役物)の開放延長機能が作動し、第2始動口21への遊技球の入球頻度が高くなることから、第2特別図柄(特図2)の変動表示が遊技の主体となる。また、前述のように、高ベース状態では、第1特別図柄に係る事前判定は行われず、第2特別図柄に係る事前判定が行われるものとなっている(始動入球時処理)。よって、本実施例の図柄先読みゾーンでは、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄8の変動表示(変動演出)に係る第1停止図柄の予告が行われるものとなっている。
S4452にてゾーンフラグがONであると判定した場合(S4452でYES)、先のS4451で記憶した演出保留情報を参照して、当該演出保留情報に対応する特図保留の消化(特別図柄の変動表示)に伴う演出図柄8の変動表示に係る第1停止図柄を決定する(S4453)。前述のように、演出保留情報記憶領域に記憶される演出保留情報には、特別図柄当否判定の結果に係る情報(当否情報)や大当り種別決定用乱数値に係る情報等が含まれていることから、演出保留情報を参照することで、新たに記憶した特図保留が大当りであるか否かの特定や、大当りであるの場合の当該大当り種別(16R第6大当り、RUB、16R第11大当り等)の特定が可能である。S4453では、そのような演出保留情報の参照結果を基に第1停止図柄を決定するのである。
具体的には、例えば、S4395で受信したと判定した始動入球コマンドが特図2保留球数「3」に対応する特図2始動入球コマンドであって、該コマンドに含まれる情報が、特図2演出保留情報記憶領域の保留数「3」に対応する領域に特図2演出保留情報として記憶されたとする(S4451)。この特図2演出保留情報により特定される第2特図保留の事前判定の結果が「16R第6大当り」(確変大当り)である場合、第1停止図柄を「7」に決定する。また、第2特図保留の事前判定の結果が「16R第11大当り」(通常大当り)である場合、第1停止図柄を偶数(「2」、「4」、「6」、「8」の何れか)に決定する。さらに、第2特図保留の事前判定の結果が「RUB」である場合、第1停止図柄を「7」以外の奇数(「1」、「3」、「5」、「9」の何れか)に決定する。一方、第2特図保留の事前判定の結果が外れである場合または「2R大当り」である場合、第1停止図柄を「1」〜「9」の何れかに決定する。このように第1停止図柄を決定するのは、後述するように、演出図柄8の停止表示態様が、特別図柄当否判定の結果および大当りの場合の大当り種別判定の結果に応じて予め定められており、これに準じた図柄を第1停止図柄とするためだからである。
尚、16R第6大当り以外については、判定結果に準じた第1停止図柄を複数の図柄種(「1」〜「9」の何れか)の中から選択して決定する。この選択は、例えば、演出図柄決定用乱数の一種である第1停止図柄決定用乱数と、第1停止図柄決定テーブルとに基づく乱数抽選により行うことが可能である。第1停止図柄決定テーブルは、特別図柄当否判定および大当り種別の判定結果に応じた複数の図柄種に対して第1停止図柄決定用乱数の値(乱数範囲)を割り当てることで各図柄種の選択率を規定したデータ構造とされるものである。尚、第1停止図柄決定テーブルの設計にあたり、第1停止図柄決定用乱数値の割り当て数(乱数範囲)を調整することによって、図柄種の選択率を任意に定めることが可能となる。
こうして第1停止図柄を決定したら(S4453)、その決定した第1停止図柄を示す情報(第1停止図柄情報)を、サブ制御基板90のRAMに設けられた第1停止図柄情報記憶領域(図示せず)に記憶する(S4454)。ここで、第1停止図柄情報記憶領域は、演出保留情報記憶領域と同様、特図保留球数に応じてシフトメモリ形式で記憶することが可能となっている。例えば、第1停止図柄の決定に際して参照した演出保留情報(第2演出保留情報)が特図2保留球数「3」に対応するものであれば、第1停止図柄情報記憶領域のうち保留数「3」に対応する領域に第1停止図柄情報が記憶される。尚、演出保留情報記憶領域と第1停止図柄情報記憶領域とを別個に設けるのではなく、演出保留情報記憶領域の中に第1停止図柄情報を記憶する領域を設けてもよい。この場合、第1停止図柄の決定に際して参照した演出保留情報(第2演出保留情報)に第1停止図柄情報を関連付けて記憶(追加記憶)する形となる。
次いで、S4455では、S4453の処理で決定してS4454の処理で記憶した第1停止図柄を示す予告(第1停止図柄予告)に対応する演出保留表示コマンドをサブ出力バッファにセットし(S4455)、処理を終える。このセットされた第1停止図柄予告用の演出保留表示コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、受信した演出保留表示コマンドに基づき特定される演出保留の表示態様(表示パターン)に対応する演出保留用画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる演出保留表示を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。本実施例では、画像表示装置7に表示される演出保留(本例では第2演出保留9b)を用いて第1停止図柄予告を行うこととしている。具体的には、図柄先読みゾーン中に新たに発生した第2特図保留に対応する第2演出保留9bの表示態様を演出図柄8のデザインと同様とし、表示画面7a上の演出保留表示領域(本例では第2演出保留表示領域9d)に、第1停止図柄を直接的に示すものとしている。図柄先読みゾーンでの第1停止図柄予告についての詳細は後述する。
これに対して、S4452でゾーンフラグがONでないと判定した場合(S4452でNO)、すなわち、図柄先読みゾーン中でない場合、前述の事前判定結果(つまり、演出保留情報)に基づいて保留変化予告を行うか否かを判定する(S4456)。保留変化予告を行うか否かの判定は、例えば、始動入球コマンドの受信に基づいて取得される所定の保留予告決定用乱数(演出決定用乱数の一種)と、図示しない所定の保留予告抽選テーブルを用いた乱数抽選により行うことが可能である。そして、保留変化予告を実行する場合には(S4456でYES)、当該保留変化予告の実行パターン(保留変化予告パターン)を決定し(S4457)、当該決定した保留変化予告に対応する演出保留表示コマンドをサブ出力バッファにセットし(S4458)、処理を終える。このセットされた保留変化予告用の演出保留表示コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、受信した演出保留表示コマンドに基づき特定される演出保留の表示態様(表示パターン)に対応する演出保留用画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる演出保留表示を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
ここで、保留変化予告とは、画像表示装置7の表示画面7a上の演出保留表示領域(第1演出保留表示領域9c、第2演出保留表示領域9d)に表示される演出保留(第1演出保留9a、第2演出保留9b)の表示態様を、通常とは異なる表示態様(予告表示態様)に変化させる予告演出のことであり、保留先読み演出の一種である。本実施例では、図柄先読みゾーン中でないときに保留変化予告を実行可能としている。保留変化予告としては、例えば、演出保留の表示色を通常色(例えば白色)から予告色(例えば青色や緑色や赤色など)に変化させたり、演出保留のデザイン(形状)を通常デザイン(例えば所定のマークを模した保留図柄)から特殊デザイン(例えば所定のキャラクタを模した保留図柄)に変化させたりするものが例示できる。この保留変化予告における演出保留の表示態様と大当り信頼度とを関連付けておくことで、保留変化予告に対する遊技者の関心や期待感を高めることが可能となる。
一方、S4456で保留変化予告を行わないと判定した場合(S4456でNO)、第1停止図柄予告や保留変化予告に該当しない通常の演出保留表示に対応する演出保留表示コマンドをサブ出力バッファにセットし(S4459)、処理を終える。このセットされた演出保留表示コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、受信した演出保留表示コマンドに基づき特定される演出保留の表示態様(表示パターン)に対応する演出保留用画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる演出保留表示を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
尚、本実施例では、第1演出保留表示領域9cに表示される第1演出保留9aおよび第2演出保留表示領域dに表示される第2演出保留9bの夫々について(図3を参照)、演出保留表示領域の左端から順に特図保留球数「1」、特図保留球数「2」、特図保留球数「3」、特図保留球数「4」に対応するものとなっている。このため、特図保留の発生に伴い、対応する演出保留が演出保留表示領域の左から右に向かって順次表示される。一方、特図保留の消化に伴い、これに対応する特図に係る演出保留(左端の演出保留)が演出保留表示領域から消去されるとともに、残りの特図保留が存在する場合、これに対応する演出保留が左側に一つシフトされる。
[変動演出開始処理]
次に、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される変動演出開始処理(S4402)について説明する。図43に示すように、変動演出開始処理(S4402)では、まず、変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数処理(S4501)を行う。本実施例では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングでS4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値(取得情報)に基づいて、実行する演出図柄遊技演出(変動演出)の態様や予告演出の態様、停止表示する演出図柄等を決定する。
次いで、S4502では、受信した変動開始コマンドを解析する(S4502)。変動開始コマンドには、第1特別図柄または第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定する情報)が含まれている。そして、変動パターンを指定する情報には、図9に示す変動パターン情報(P1乃至P22)や、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の判定結果や、大当り種別を指定する図柄情報等が含まれている(図8を参照)。また、変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄に対応するものと第2特別図柄に対応するものとが存在することから、変動パターン指定コマンドを解析することで、今回開始する演出図柄遊技演出(演出図柄の変動表示)が特図1に係るものなのか特図2に係るものなのかを判別することが可能となる。尚、変動パターン情報や遊技状態情報や図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
次いで、S4503では、演出制御用マイコン91が現在のモードステータスを参照する(S4503)。モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」〜「5」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA〜Eに対して割り当てられている。具体的には、モードステータス「1」が演出モードAに対応し、モードステータス「2」が演出モードBに対応し、モードステータス「3」が演出モードCに対応し、モードステータス「4」が演出モードDに対応し、モードステータス「5」が演出モードEに対応する。現在のモードステータスを参照することで、現在の演出モードを特定することが可能である。つまり、本実施例では、A〜Eの5つの演出モードを設けているのである。
ここで、演出モードとは、画像表示装置7における演出の態様であり、演出モードが異なると、予告演出やリーチ演出等の遊技演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、演出図柄8の表示態様(例えば、図柄デザイン、数字デザインなど)が異なったり、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なったりする等、画像表示装置7に表示される画像が演出モードによって異なるものとされる。また、演出図柄遊技演出も演出モードに応じた態様で実行されるものとすることができ、複数の遊技演出(予告演出やリーチ演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能とすることができる。本実施例では、演出モードAは低確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードBは低確高ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードCは高確高ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードD,Eは低確高ベース状態および高確高ベース状態の何れかに制御されているときに実行される。従って、演出モードがA〜Cの何れかである場合、遊技者は演出モードを確認することで、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるのか高確高ベース状態(確変遊技状態)であるのかを把握することができる。一方、演出モードがDまたはEである場合、遊技者は演出モードを確認しても、現在の遊技状態が低確高ベース状態(時短状態)であるのか高確高ベース状態(確変遊技状態)であるのかを把握することは困難である。その意味において演出モードD,Eは、確率非報知モードといえる。尚、本実施例では、16R第1大当り、16R第6大当りおよびRUBの何れかに係る大当り遊技の終了後は演出モードCとなり、6R第2〜第5大当りの何れかに係る大当り遊技の終了後は演出モードDとなり、16R第11大当りに係る大当り遊技の終了後は演出モードBとなり、2R大当りに係る大当り遊技の終了後は演出モードEとなる。
次いで、S4504では、画像表示装置7、盤面ランプ5、可動装飾部材14等を用いて行う変動演出のパターン(変動演出パターン)を決めるための図示しない変動演出パターン決定テーブルをセットする(S4504)。具体的には、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)と主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、使用する変動演出パターン決定テーブルをセットする。例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターンP1)」(図9を参照)であった場合、変動演出パターン決定テーブルとして、現在の演出モードに対応した大当り時変動演出パターン決定テーブルがセットされる。変動演出パターン決定テーブルは、主に、演出図柄遊技演出の実行態様(演出図柄の変動態様等)を決定するためのもので、演出モード(モードステータス)に対応する複数の変動演出パターン決定テーブル(図示せず)がサブ制御基板90のROMに予め格納されている。S4504では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。
次いで、S4505では、S4501において取得した変動演出決定用乱数およびS4504においてセットした変動演出パターン決定テーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合した変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4505)。変動演出パターンとしては、演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄8の変動態様(演出図柄遊技演出の実行態様)が設定される。これにより、演出図柄遊技演出(変動演出)において、リーチ演出を実行する場合(リーチ有演出図柄遊技演出)や、特定のキャラクタを用いて行うキャラクタ演出を実行する場合(キャラクタ演出図柄遊技演出)、リーチ演出やキャラクタ演出を実行しない場合(リーチ無演出図柄遊技演出)等が決定される。尚、リーチ演出とは、例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りであることを示す場合の演出図柄8の表示態様として、3個の演出図柄8L,8C,8Rがすべて同一(ゾロ目)となる態様(大当り態様、特定態様)を設けている場合において、3個の演出図柄8L,8C,8Rのうちの2個が大当り態様を構成する図柄で先に停止表示(仮停止)され、残り1個が変動表示を続けている状態で、残り1個の演出図柄が大当り態様を完成させる図柄で停止表示されるか否かを示す演出のことをいう。このようなリーチ演出のことを「特定演出」ともいう。
本実施例のパチンコ遊技機1には、演出図柄8の変動態様(変動演出パターン)として、リーチA、リーチB、リーチC、スーパーリーチ(「SPリーチ」ともいう)A、スーパーリーチB、スーパーリーチC、キャラクタ演出等が設定されており、S4505で、変動演出パターン決定テーブルに基づいて、これらのうち何れの演出を行うか、又はこれらの演出を行わない(これを「ノーマル変動」ともいう)かが決定される。そして、リーチ有演出図柄遊技演出が実行される場合には、変動パターン指定コマンド及び変動演出パターン決定テーブルに基づいて、何れかのリーチ演出が設定される。ここで、演出図柄遊技演出として、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出が実行される場合と比較して、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、スーパーリーチ演出はリーチ(ノーマルリーチ)演出と比較して大当り信頼度(大当りとなる可能性)の高い遊技演出であるといえる。尚、リーチ演出は、主として、変動時間が30000ms以上の変動パターン(図9を参照)を指定する変動パターン指定コマンドを受信した場合に設定(実行)され得る。
また、S4505では、変動演出パターンに加え、停止表示する演出図柄8(「停止演出図柄」ともいう)を選択し、これを設定する。停止演出図柄の選択(決定)に関し、本実施例では、先に決定した今回の変動演出パターン(大当り変動、リーチ有外れ変動、リーチ無外れ変動)に即した停止演出図柄を、S4501で取得した演出図柄決定用乱数および図示しない停止図柄決定テーブルを用いて決定する。但し、前述した演出保留表示処理(S4400)のS4453で決定した第1停止図柄に係る第1停止図柄情報が、今回の演出図柄8の変動表示に対応する情報として第1停止図柄情報記憶領域に記憶されている場合、すなわち、これから開始する演出図柄8の変動表示に関し第1停止図柄予告を行っている場合には、当該決定済(予告済)の第1停止図柄を停止演出図柄に含める。このため、第1停止図柄予告の対象となった演出図柄8の変動表示に係る停止演出図柄を決定する場合、左演出図柄8Lは、S4453で決定した第1停止図柄となる。そして、この場合の残り2つ演出図柄8C,8Rについて、2R大当り以外の大当りであれば、2つ演出図柄8C,8Rは左演出図柄8Lと同一(同じ数字)の図柄となり、リーチ有外れであれば、停止順序が2番目の右演出図柄8R(第2停止図柄)が左演出図柄8Lと同一の図柄となって停止順序が3番目(最後)の中演出図柄8C(第3停止図柄)が左演出図柄8Lと異なる図柄となり、2R大当りまたはリーチ無外れであれば、2つ演出図柄8C,8Rはともに左演出図柄8Lと異なる図柄であって、かつ、互いに異なる図柄となる。
つまり、リーチ有り外れの場合は「787」や「212」等の、3個の演出図柄8L,8C,8Rのうち第3停止図柄(中演出図柄8C)が他の演出図柄8L,8Rと異なるバラケ目となり、リーチ無し外れの場合は「635」や「665」等の、3個の演出図柄8L,8C,8Rのうち少なくとも第2停止図柄(右演出図柄8R)が第1停止図柄(左演出図柄8L)と異なるバラケ目となる。一方、第1特別図柄当否判定の結果が大当りであって、16R第1大当りの場合は「7」のゾロ目(「777」)とされ、6R第2〜第5大当りの場合は「7」以外の奇数または偶数のゾロ目(「333」、「666」等)とされる。また、第2特別図柄当否判定の結果が大当りであって、16R第6大当りの場合は「7」のゾロ目(「777」)とされ、RUBに相当する大当り(16R第7大当り、12R第8大当り及び6R第9大当りの何れか)の場合は「7」以外の奇数のゾロ目(「111」、「333」等)とされ、16R第11大当りの場合は偶数のゾロ目(「222」、「444」等)とされる。さらに、第2特別図柄当否判定の結果が大当りであって2R大当りの場合は、外れのときと同じ態様(バラケ目)で3個の演出図柄8L,8C,8Rを停止表示するものとしている。但し、2R大当りについては、「135」等の予め定めたチャンス目を停止表示してもよい。尚、これらの演出図柄8の停止表示態様(出目)は一例であり、大当りとなったときに停止演出図柄として何を停止表示するかは適宜変更可能である。
ここで、16R第6大当りに対応する演出図柄8の停止表示態様(本例では「7」のゾロ目)や、RUBに相当する大当りに対応する演出図柄8の停止表示態様(本例では「7」以外の奇数のゾロ目)のことを「第1特定表示結果」または「第1表示態様」ともいい、16R第11大当りに対応する演出図柄8の停止表示態様(本例では偶数のゾロ目)のことを「第2特定表示結果」または「第2表示態様」ともいう。
次いで、S4506では、演出図柄8の変動表示中に実行可能な予行演出の設定に係る予告演出設定処理を行う(S4506)。本実施例では、事前判定結果に基づく予告演出(保留先読み予告)や、現在の特図変動表示(変動演出)に係る予告演出(当該変動予告)など種々の予告演出を、演出図柄8の変動表示中に実行可能となっている。このため、S4506では、各予告演出について、実行するか否か(実行有無)を含めた予告演出の実行パターン(予告演出パターン)を設定する。具体的には、S4501において取得した予告演出決定用乱数と、サブ制御基板90のROMに記憶された図示しない予告決定テーブルとに基づいて、予告演出パターンを、予告演出の実行有無を含めて決定し、この決定結果に基づいて予告演出パターンを設定する。
尚、S4502での変動開始コマンドの解析結果に基づき特定される特別図柄当否判定の結果(つまり、今回の特図変動表示に係る当否判定の結果)や、同じく変動開始コマンドの解析結果に基づき特定される特別図柄の変動パターン情報(つまり、今回の特図変動表示に係る変動パターン)によって、S4506で設定する予告演出パターン、すなわち、実行する予告演出の種類(予告種)や態様、予告演出の有無等は異なるものとなる。また、予告演出を実行する場合、複数の予告演出のうち、一の予告演出(一種類の予告演出)を行うこともあれば、二以上の予告演出(複数種の予告演出)を複合して行うこと、すなわち、一の変動表示中(変動演出中)に複数種の予告演出を各々の実行タイミングで行うこともある。
次いで、S4507では、S4505で設定した変動演出パターンおよびS4506で設定した予告演出パターンに基づく演出図柄遊技演出(演出図柄8の変動表示、予告演出等)を開始するための変動演出開始コマンドをサブ出力バッファにセットする(S4507)。このセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドに基づき特定される変動演出パターン、すなわちS4505で設定された変動演出パターンに対応する所定の変動演出用画像データと、変動演出開始コマンドに基づき特定される予告演出パターン、すなわちS4506で設定された予告演出パターンに対応する所定の予告演出用画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる変動演出表示や予告演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。また、演出表示器102での2個のLEDによる変動表示(点滅表示)も実行する。
次いで、S4508にて図柄先読みゾーン制御処理を行い、変動演出開始処理(S4402)を終える。図柄先読みゾーンは、前述したように、特図保留の消化(特別図柄の変動表示)に伴って行われる演出図柄8の変動表示に係る第1停止図柄を事前に報知(予告)する期間のことであり、図柄先読みゾーン制御処理は、その図柄先読みゾーンの実行制御に係る処理である。以下、図柄先読みゾーン制御処理について説明する。
[図柄先読みゾーン制御処理]
図44に示すように、図柄先読みゾーン制御処理(S4508)では、まず、現在の演出モードが「C」であるか否かを判定する(S4551)。本実施例では、前述のようにA〜Eの5つの演出モードを設けており、演出制御用マイコン91によるモードステータスの設定によって、演出モードの実行制御が行われる。そして、演出モードAは低確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードBは低確高ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードCは高確高ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードD,Eは低確高ベース状態および高確高ベース状態の何れかに制御されているときに実行されるものとなっている。このことから、S4551の判定は、現在の遊技状態が高確高ベース状態であるか否かの判定ともいえる。
S4551にて演出モードCでないと判定した場合(S4551でNO)、処理を終える。本実施例では、現在の遊技状態が高確高ベース状態であることを遊技者が把握できる状態にあるとき、つまり、演出モードCのときに図柄先読みゾーン(停止図柄予告実行期間)が発生し得るものとしている。このため、S4551にて演出モードCでないと判定した場合、そのまま処理を終える。一方、S4551にて演出モードCであると判定した場合(S4551でYES)、禁止フラグがOFFであるか否かを判定する(S4552)。禁止フラグは、図柄先読みゾーンの終了に際して後述のS4562でONとされるもので、図柄先読みゾーンが終了した後の所定期間は、新たな図柄先読みゾーンの発生を不能とする(禁止する)ためのフラグである。これにより、図柄先読みゾーンが立て続けに発生するのを防いでいる。S4552にて禁止フラグがOFFでないと判定した場合(S4552でNO)、すなわち、禁止フラグがONである場合、処理を終え、禁止フラグがOFFであると判定した場合(S4552でYES)、今度は、ゾーンフラグがOFFであるか否かを判定する(S4553)。ゾーンフラグは、後述のS4558でONとされるもので、図柄先読みゾーン中であるか否かを示すものである。
S4553にてゾーンフラグがOFFであると判定した場合(S4553でYES)、現在、図柄先読みゾーン中でないということになるから、S4554以降の図柄先読みゾーンの開始に係る処理を行う。一方、ゾーンフラグがOFFでないと判定した場合(S4553でNO)、すなわち、ゾーンフラグがONである場合、現在、図柄先読みゾーン中であるということになるから、S4360以降の図柄先読みゾーン中に係る処理を行う。以下、S4554以降の図柄先読みゾーンの開始に係る処理について先に説明した後、S4560以降の図柄先読みゾーン中に係る処理について説明する。
S4554では、図柄先読みゾーンを開始(発生)させるか否かを決定するための抽選(図柄先読みゾーン開始抽選)を行う(S4554)。図柄先読みゾーン開始抽選は、演出決定用乱数の一つとして設けられるゾーン開始決定用乱数と、図示しないゾーン開始決定テーブルを用いて行われるもので、ゾーン開始決定用乱数は、前述のS4501(図43を参照)で取得される。図柄先読みゾーン開始抽選に当選すると、図柄先読みゾーンが開始されることとなり、本実施例では、その当選確率を約1/10としている。このように当選確率を比較的高めに設定しているのは、演出モードCにおける演出図柄8の変動時間(変動演出時間)、すなわち、高ベース状態における特別図柄の平均変動時間は低ベース状態よりも短くなり、このような短時間の変動による演出(変動演出)は単調になりやすく、興趣の低下を招きやすいからである。尚、図柄先読みゾーン開始抽選の当選確率は本実施例に限定されるものではなく、高ベース状態での遊技性やスペック等を考慮して任意に定めることが可能である。
そして、図柄先読みゾーン開始抽選(S4554)の結果、当選しなかった場合には(S4556でNO)、処理を終え、当選した場合には(S4556でYES)、ゾーンカウンタに所定値をセット(設定)する(S4557)。本実施例では、特別図柄の変動表示回数(変動回数)により図柄先読みゾーンの実行期間を定める構成としており、ゾーンカウンタは、その実行期間を定めるためのものである。ゾーンカウンタにセットした値は、その後の図柄先読みゾーンにて特別図柄の変動表示が行われる毎に1減算され、減算後の値が「0」になると、図柄先読みゾーンは終了する。つまり、ゾーンカウンタにセットされる値に相当する回数分の特別図柄の変動表示が行われるまで、図柄先読みゾーンとなる。本実施例では、ゾーンカウンタにセットする値を「20」としており、図柄先読みゾーン開始後、20回の特別図柄の変動表示が行われると、図柄先読みゾーンが終了するものとなっている。尚、ゾーンカウンタにセットする値は本実施例に限定されるものではなく、その値は任意に定めることが可能である。また、ゾーンカウンタにセット可能な値として複数の所定値(例えば「10」、「20」、「30」)を設けておき、その中からセットする値をランダムに選択するようにしてもよい。この場合、図柄先読みゾーンの期間が変動し得るので、更なる興趣向上を図れる。
次いで、S4558にてゾーンフラグをONにして(S4558)、図柄先読みゾーン開始コマンドをサブ出力バッファにセットする(S4559)。このセットされた図柄先読みゾーン開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、図柄先読みゾーンである旨を示す所定の画像データ(図柄先読みゾーン報知画像)を画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる図柄先読みゾーン表示を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。本実施例では、この図柄先読みゾーン表示を、図柄先読みゾーンが終了するまで継続して行うこととしている。尚、図柄先読みゾーン開始コマンドは、当該図柄先読みゾーン制御処理が行われる変動演出開始処理(S4402)のS4507でセットされる変動演出開始コマンドとともに、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信される。このため、図柄先読みゾーンは、演出図柄8の変動表示(つまり、特別図柄の変動表示)の開始に伴って開始される。
一方、S4553にてゾーンフラグがOFFでないと判定した場合(S4553でNO)、図柄先読みゾーン中の処理として、まず、ゾーンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(S4560)、「0」でなければ(S4560でNO)、未だ図柄先読みゾーンの終了タイミングが到来していないことから、処理を終える。これに対し、ゾーンカウンタの値が「0」である場合(S4560でYES)、図柄先読みゾーンの終了タイミングが到来していることから、ゾーンフラグをOFFにするとともに(S4561)、禁止フラグをONにして(S4562)、図柄先読みゾーン終了コマンドをサブ出力バッファにセットする(S4563)。このセットされた図柄先読みゾーン開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7aに表示している図柄先読みゾーン報知画像を消去して、図柄先読みゾーン表示を終了する。これにより、図柄先読みゾーンでの特別図柄(演出図柄8)の変動表示が20回行われた後の次の変動表示の開始に伴って、図柄先読みゾーンが終了することとなる。
尚、S4562でONにした禁止フラグは、その後、所定の解除条件が成立することでOFFとなる。本実施例では、その解除条件を、図柄先読みゾーン終了後、特別図柄の変動表示が10回行われることとしている。このため、図柄先読みゾーン終了後、少なくとも10回の特別図柄の変動表示が行われる間は、再度、図柄先読みゾーンが開始されることはなくなる。これにより、図柄先読みゾーンの終了後、直ぐに次の図柄先読みゾーンが開始されるといった図柄先読みゾーンの連続発生を抑制して、確変遊技状態(演出モードC)での遊技にメリハリを持たせることが可能となる。尚、禁止フラグの解除条件は本実施例に限定されるものではなく、種々の条件を採ることが可能である。例えば、図柄先読みゾーンが終了してからの経過時間を計測するタイマを設け、該タイマによる計測時間が所定時間(例えば3分)になると、禁止フラグをOFFとするようにしてもよい。
[図柄先読みゾーン(第1停止図柄予告)]
次に、本実施例の図柄先読みゾーンにおける第1停止図柄予告の態様について、図45を用いて詳しく説明する。図45は、遊技状態が高確高ベース状態であって演出モードがCであるときに画像表示装置7の表示画面7a上で演出図柄8の変動表示(変動演出)が行われている様子を示したものである。尚、高確高ベース状態では、右打ちによる第2始動口21への入球に基づく第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となり、また、第2特別図柄の優先変動(第2特図保留の優先消化)も行われることから、第1特図保留が発生したり第1特別図柄の変動表示が行われたりする可能性は、第2特図保留や第2特別図柄に比べて低い。これに鑑み、図45では、第1特別図柄に対応する第1演出保留9aおよび第1演出保留表示領域9cを示していない。実際には、高確高ベース状態であっても、第1特図保留が存在する場合には、表示画面7a上(第1演出保留表示領域9c)に第1演出保留9aが表示される。但し、高確高ベース状態にて第1演出保留9aを表示画面7a上に表示する場合、第2演出保留9bに比べて小さく表示したり、第2演出保留9bと離して表示したりする等、比較的目立たない態様で表示する。
図45に示すように、演出モードCでは、画像表示装置7の表示画面7aの左上に「確変モード」の文字が表示されるものとなっており、これにより、遊技者は、現在の遊技状態が高確高ベース状態(確変遊技状態)であることを把握することが可能となっている。そして、図柄先読みゾーンが発生していないとき(「通常ゾーン」ともいう)には(ゾーンフラグOFF)、図45(a)に示すように、第2演出保留9bが通常の表示態様で表示される。
そして、図柄先読みゾーンが開始されると、図45(b)に示すように、図柄先読みゾーン中(停止図柄予告実行期間中)である旨を示す図柄先読みゾーン表示(図柄先読みゾーン報知画像)が表示画面7aの下部に表示される。また、図45(b)に示すように、図柄先読みゾーン中は、当該ゾーンにて新たに発生した特図保留(ここでは第2特図保留)に対応する第2演出保留9bの表示態様が、第1停止図柄を示す態様(「停止図柄予告態様」ともいう)となる。この第1停止図柄を示す予告表示態様は、前述の演出保留表示処理(S4400)のS4453で決定(設定)される第1停止図柄に基づくもので、本実施例では、演出図柄8と同様のデザインであって演出図柄8を小さくした態様としている。図45(b)では、図柄先読みゾーンにて4つの第2特図保留が新たに発生し(記憶され)、これに対応する第2演出保留9bが停止図柄予告態様で表示された様子を示している。具体的には、特図2保留球数「1」に対応する第1停止図柄が「4」、特図2保留球数「2」に対応する第1停止図柄が「7」、特図2保留球数「3」に対応する第1停止図柄が「6」、特図2保留球数「4」に対応する第1停止図柄が「7」であることを、それぞれ第2演出保留9bの表示(記憶表示)によって示している。この場合、各特図保留の消化に伴う演出図柄8の変動表示において、最初に停止表示する左演出図柄8L(第1停止図柄)が、対応する第2演出保留9bによって示された図柄種(数字)で停止表示される。その一例を図45(c)に示す。
図45(c)は、図45(b)に示す特図2保留球数「1」(第1停止図柄「4」)対応する第2特図保留と、特図2保留球数「2」(第1停止図柄「7」)に対応する第2特図保留の2つが順に消化され、そのうち、2つ目の保留消化に伴う演出図柄8の変動表示において、左演出図柄8L(第1停止図柄)が、予告された図柄種である「7」で停止表示された様子を示している。このとき、図45(b)における特図2保留球数「3」、「4」に対応する2つの第2演出保留9bは、それぞれ特図2保留球数「1」、「2」に対応する位置にシフトして表示される。尚、図45(c)では、新たに2つの第2特図保留(特図2保留球数「3」、「4」)が記憶されて、特図2保留球数「3」に対応する第1停止図柄が「3」、特図2保留球数「4」に対応する第1停止図柄が「2」である状況を示している。
ここで、第2演出保留9bの停止図柄予告態様によって示される図柄種が「7」である場合、当該図柄種は、16R第6大当り(確変大当り)に対応する演出図柄8の停止表示態様(「777」)を構成し得るが、高確高ベース状態での16R第6大当りの発生は、当該大当り後の高確高ベース状態の継続(いわゆる「連荘」)が確定することから、遊技者には、16R第6大当りの発生に対する期待感や、16R第6大当りの発生に繋がる変動演出の実行に対する期待感を抱かせることが可能となる。この場合、遊技者は、第2演出保留9bの表示態様を通じて、当該保留消化に係る第1停止図柄(左演出図柄8L)が「7」(確変図柄)であることが事前に判っていることから、当該保留消化に伴う演出図柄8の変動表示が開始されたときには、その瞬間に、少なくとも第2停止図柄(右演出図柄8R)も「7」(予告された図柄種)で停止表示すること(つまり、リーチ成立)への期待感を高めることが可能となる。このような瞬間的な期待感の高揚は、時短状態(高ベース状態)の遊技興趣を向上させるのに効果的である。
また、第2演出保留9bの停止図柄予告態様によって示される図柄種が「7」以外の奇数(「1」、「3」、「5」、「9」の何れか)である場合、当該図柄種は、RUB(確変大当り)に対応する演出図柄8の停止表示態様(「111」、「333」等)を構成し得るが、高確高ベース状態でのRUBの発生も、16R第6大当りの場合と同様、連荘が確定することから、遊技者には、RUBの発生に対する期待感や、RUBの発生に繋がる変動演出の実行に対する期待感を抱かせることが可能となる。この場合も、遊技者は、第2演出保留9bの表示態様を通じて、当該保留消化に係る第1停止図柄(左演出図柄8L)が「1」、「3」、「5」、「9」の何れか(確変図柄)であることが事前に判っていることから、当該保留消化に伴う演出図柄8の変動表示が開始されたときには、その瞬間に、少なくとも第2停止図柄(右演出図柄8R)も予告された図柄種で停止表示すること(つまり、リーチ成立)への期待感を高めることが可能となる。
また、第2演出保留9bの停止図柄予告態様によって示される図柄種が偶数(「2」、「4」、「6」、「8」の何れか)である場合、当該図柄種は、16R第11大当り(非確変大当り)に対応する演出図柄8の停止表示態様(「222」、「444」等)を構成し得るが、高確高ベース状態での16R第11大当りの発生は、当該大当り後に低確高ベース状態となって高確率状態(確変遊技状態)が終了してしまうことから、遊技者には、16R第11大当りの発生に対する危機感を抱かせることが可能となる。この場合、遊技者は、第2演出保留9bの表示態様を通じて、当該保留消化に係る第1停止図柄(左演出図柄8L)が偶数図柄(非確変図柄)であることが事前に判っていることから、当該保留消化に伴う演出図柄8の変動表示が開始されたときには、その瞬間に、少なくとも第2停止図柄(右演出図柄8R)が予告された図柄種と異なる図柄で停止表示すること(つまり、リーチ未成立)への期待感を高めることが可能となる。
尚、第2演出保留9bの停止図柄予告態様が何れの場合であっても、当該演出保留に対応する第2特図保留が外れであれば、当該保留消化に係る演出図柄8の変動表示の表示結果(停止表示態様)は外れの態様(バラケ目)となる。したがって、図柄先読みゾーンで第1停止図柄予告が行われたとしても、そのことが大当り確定を意味する訳ではない。
ここで、第1停止図柄予告により予告される図柄(図柄種)のことを「報知情報」ともいい、第1停止図柄予告により予告される図柄種のうち、16R第6大当り(確変大当り)に対応する演出図柄8の停止表示態様を構成し得る図柄種や、RUB(確変大当り)に対応する演出図柄8の停止表示態様を構成し得る図柄種のことを「第1報知情報」ともいい、16R第11大当り(非確変大当り)に対応する演出図柄8の停止表示態様を構成し得る図柄種のことを「第2報知情報」ともいう。また、16R第6大当り(確変大当り)に対応する演出図柄8の停止表示態様を構成し得る図柄種を示す第2演出保留9bの表示態様や、RUB(確変大当り)に対応する演出図柄8の停止表示態様を構成し得る図柄種を示す第2演出保留9bの表示態様のことを「第1記憶表示態様」ともいい、16R第11大当り(非確変大当り)に対応する演出図柄8の停止表示態様を構成し得る図柄種を示す第2演出保留9bの表示態様のことを「第2記憶表示態様」ともいう。さらに、第2演出保留9bによる第1停止図柄予告の実行に係る制御(演出保留表示処理)を行うサブ制御部90(演出制御用マイコン91)のことを「事前報知手段」ともいい、図柄先読みモードの実行に係る制御(図柄先読みゾーン制御処理)を行うサブ制御部90(演出制御用マイコン91)のことを「特定期間制御手段」ともいう。
[実施例1の作用効果]
以上の実施例1のパチンコ遊技機1では、特図保留(本例では第2特図保留)に対応する特別図柄の変動表示に伴う演出図柄8の変動表示に係る情報として、確変大当りの可能性がある第1停止図柄の図柄種(第1報知情報)や、非確変大当り(通常大当り)の可能性がある第1停止図柄の図柄種(第2報知情報)を、第1停止図柄予告として報知することが可能となっている。このため、遊技者にしてみれば、特図保留が記憶されている状況で、確変大当りの可能性がある第1停止図柄の図柄種(本例では奇数図柄)や、非確変大当りの可能性がある第1停止図柄の図柄種(本例では偶数図柄)が報知されると、当該報知の契機となった特図保留に基づく特別図柄(演出図柄8)の変動表示の実行前(開始前)から、当該変動表示が確変大当りになり得る変動であることや、当該変動表示が確変大当りよりも有利度の低い非確変大当りになり得る変動であることを、知ることが可能となる。これにより、実行前の特別図柄(演出図柄8)の変動表示に対して遊技者の興味を惹きつけ、遊技興趣を向上させることが可能となる。
また、実施例1のパチンコ遊技機1では、第2演出保留9bの表示態様を通じて、確変大当りの可能性がある第1停止図柄の図柄種(第1報知情報)や、非確変大当りの可能性がある第1停止図柄の図柄種(第2報知情報)を事前に報知するものとなっている。つまり、第2演出保留9bの表示態様により第1停止図柄予告を行うものとなっている。これにより、特図保留(本例では第2特図保留)が記憶されている状況で第1報知情報や第2報知情報を報知する場合、どの第2特図保留が、第1報知情報または第2報知情報の報知対象なのかを、遊技者に分かり易く示すことが可能となる。
また、実施例1のパチンコ遊技機1では、16R第6大当りやRUBに対応する演出図柄8の停止表示態様(第1表示態様)を構成し得る図柄や、16R第11大当りに演出図柄8の停止表示態様(第2表示態様)を構成し得る図柄を直接的に示す態様で、第1停止図柄予告を行っている。これにより、第1停止図柄予告により示された図柄種が、確変大当りの可能性があるもの(確変図柄)なのか、非確変大当りの可能性があるもの(非確変図柄)なのかを、遊技者にとって判別し易いものとすることが可能となる。
また、実施例1のパチンコ遊技機1では、第1停止図柄予告として表示される第2演出保留9bの表示態様を、演出図柄8と同様のデザインであって演出図柄8をそのまま小さくした態様としている。これにより、画像表示装置7(表示画面7a)の第2演出保留表示領域9dに表示される第2演出保留9bに対しても、遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。
また、実施例1のパチンコ遊技機1では、変動表示する3つの演出図柄8L,8C,8Rが「左→右→中」の順で停止表示するものとなっており、それら図柄のうち、停止順序が最初の左演出図柄8L(第1停止図柄)に関し、停止表示される図柄種(第1報知情報、第2報知情報)を予告(報知)するものとなっている。このように、停止順序が最初の左演出図柄8Lの停止図柄を示す予告(第1停止図柄予告)を行うことで、当該予告の対象となった保留消化に伴う演出図柄8の変動表示における最初の図柄停止後の展開に対して、遊技者の興味を強く惹きつけることが可能となる。つまり、遊技者にとっては、第1停止図柄予告の対象となった特図保留に係る左演出図柄8Lの停止図柄が「確変図柄」なのか「非確変図柄」なのかが事前に判っていることから、当該保留消化に伴う演出図柄8の変動表示の展開(例えば、リーチになるか否か、リーチを望む展開、リーチを望まない展開など)に対して、遊技者の興味を強く惹きつけることが可能となる。
また、実施例1のパチンコ遊技機1では、演出モードC(高確高ベース状態)のときに図柄先読みゾーンが発生し得るものとなっており、この図柄先読みゾーン中に第1停止図柄予告を行うものとなっている。これにより、演出モードC(高確高ベース状態)における遊技の進行過程において、第1停止図柄予告が行われる状況(図柄先読みゾーン)と、第1停止図柄予告が行われない状況とを設けることが可能となり、遊技にメリハリをつけることが可能となる。
また、実施例1のパチンコ遊技機1では、図柄先読みゾーンの終了に際して禁止フラグをONにして、当該フラグがONとなっている間は図柄先読みゾーンの開始(発生)を不能としている。このように、図柄先読みゾーン終了後、次の図柄先読みゾーンが連続的に発生しないようにすることによっても、演出モードC(高確高ベース状態)での遊技にメリハリをつけることが可能となる。
また、実施例1のパチンコ遊技機1では、演出モードC(高確高ベース状態)にて図柄先読みゾーンが発生し得るものとしているが、高確高ベース状態は、特別図柄の平均変動時間が低ベース状態に比べ短く、これに伴って演出図柄8の変動時間(変動演出時間)も短くなる(時短状態)。このような状態での短時間変動による演出(変動演出)は単調になりやすく、興趣の低下を招きやすい。この点、実施例1では、時短状態(高確高ベース状態)にて図柄先読みゾーンを発生させて第1停止図柄予告を行うものとしているので、時短状態(高確高ベース状態)においても、演出図柄8の変動表示に対して遊技者の興味を効果的に惹きつけることが可能となる。
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例2は、大当りの場合の演出図柄8の変動態様(変動演出パターン)として「昇格演出」を備えている点で、実施例1と異なるものである。以下、実施例1と異なる部分について詳しく説明し、実施例1と共通する構成や作用効果等についての説明は省略する。
昇格演出は、特別図柄当否判定の結果が大当りの場合の変動演出において、3つの演出図柄8L,8C,8Rを非確変大当り(通常大当り)に対応する停止表示態様で一旦停止表示(仮停止表示)した後、3つの演出図柄8L,8C,8Rを再度変動表示して、確変大当りに対応する停止表示態様になるか否かを示す演出である。つまり、非確変大当りが確変大当りに昇格する(成り上がる)か否かを示す演出である。本実施例では、大当りの種別が16R第6大当り(確変大当り)の場合と16R第11大当り(非確変大当り)の場合に、昇格演出が実行され得るものとなっている。尚、昇格演出は、演出図柄8の停止表示態様として確変大当りに対応する表示態様(第1特定表示結果)が導出される場合、通常大当りに対応する表示態様(第2特定表示結果)を一旦導出した後に、確変大当りに対応する表示態様を導出するものであることから、昇格演出のことを「再導出演出」ともいう。
本実施例では、前述の実施例1と同様に、16R第6大当りの場合の演出図柄8の最終的な停止表示態様(確定停止表示態様)は「7」のゾロ目(「777」)となっており、16R第11大当りの場合の演出図柄8の確定停止表示態様は偶数のゾロ目(「222」、「444」等)となっている。このため、昇格演出を行う場合、判定結果が16R第6大当りと16R第11大当りの何れにおいても、仮停止表示する演出図柄8の表示態様(仮停止表示態様)は、偶数のゾロ目となる。その後、昇格演出を経て、実際の判定結果に対応する確定停止表示態様で演出図柄8が停止表示(確定表示)される。
このような昇格演出を実行可能としている本実施例では、第1停止図柄予告を行う場合の第1停止図柄の決定(S4453)と、昇格演出の実行有無を含めた変動演出パターンの設定の仕方が、実施例1と異なる。以下、本実施例に係る第1停止図柄の決定および変動演出パターンの設定について、順に説明する。
まず、本実施例の第1停止図柄予告を行う場合の第1停止図柄の決定は、基本的には、前述の実施例1と同様、図42に示した演出保留表示処理(S4400)により行う。但し、実施例1では昇格演出を備えていないことから、第2特図保留の事前判定の結果が16R第6大当りである場合にS4453で決定する第1停止図柄は、必ず「7」になるものとしていた。これに対し、本実施例では、昇格演出を備えていることから、16R第6大当りの場合、第1停止図柄を「7」だけでなく「2」、「4」、「6」、「8」の偶数も決定し得るものとしている。ここで、本実施例において、第2特図保留の事前判定の結果が16R第6大当り又は16R第11大当りであって、当該保留消化に伴う変動演出で昇格演出が行われる場合、S4453で決定した第1停止図柄(左演出図柄8L)が仮停止表示態様を構成するものとしている。これは、本実施例では、昇格演出を含む変動演出パターンに基づく演出図柄8の変動表示での第1停止図柄(左演出図柄8L)が、昇格演出前の大当り態様(仮停止表示態様)を構成するものとしており、この第1停止図柄と、第1停止図柄予告の予告内容とを整合させるためである。
このような16R第6大当りの場合における第1停止図柄の決定(S4453)に関し、本実施例では、前述した実施例1の「16R第6大当り以外について第1停止図柄を決定する場合」と同様、第1停止図柄決定用乱数および第1停止図柄決定テーブルに基づいて、第1停止図柄を「7」または偶数(「2」、「4」、「6」、「8」の何れか)に決定する。そして、本実施例では、第1停止図柄として「7」を選択する確率(「7」の選択率)を90%とし、偶数を選択する確率(偶数の選択率)を10%としている。
次に、本実施例の変動演出パターンの設定について説明する。前述の実施例1では、図43に示した変動演出開始処理(S4402)において、S4501で取得した変動演出決定用乱数およびS4504でセットした変動演出パターン決定テーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合した変動演出パターンを選択してこれを設定する(S4505)ものとなっていた。また、S4505では、S4501で取得した演出図柄決定用乱数および停止図柄決定テーブルに基づいて停止演出図柄を選択・決定(設定)し、第1停止図柄予告の実行対象となった第2特図保留の消化に係る変動演出については、演出保留表示処理(S4400)のS4453で決定した第1停止図柄を停止演出図柄に含めるものとしていた。このような実施例1におけるS4504およびS4505の変動演出パターン設定(停止演出図柄を含む)に係る処理に換え、本実施例では、図46に示す変動演出パターン設定処理(S4600)を行う。つまり、図43のS4503に次いで図46の変動演出パターン設定処理(S4600)を行い、これに次いで図43のS4506以降の処理を行う。
図46に示すように、変動演出パターン設定処理(S4600)では、まず、前述のS4453にて第1停止図柄を決定済であるか否かを判定する(S4601)。この判定は、サブ制御基板90のRAMに設けられる第1停止図柄情報記憶領域を参照して行われるもので、S4453で決定した第1停止図柄に係る第1停止図柄情報が記憶されていれば(S4454を参照)、今回の演出図柄8の変動表示(変動演出)に係る第1停止図柄を決定済であるということになる(S4601でYES)。つまり、今回設定する変動演出パターンが、図柄先読ゾーンにて発生した第2特図保留の消化に係る演出図柄8の変動表示に対応するパターンということになる。一方、第1停止図柄情報が記憶されていなければ、第1停止図柄を決定していない(S4601でNO)ということになる。尚、第1停止図柄を決定済と判定するのは(S4601でYES)、図柄先読みゾーン中に当該図柄先読みゾーンにて発生した第2特図保留(第1停止図柄予告対象保留)が消化される場合と、図柄先読みゾーン終了後に当該図柄先読みゾーンにて発生した第2特図保留(第1停止図柄予告対象保留)が消化される場合である。また、第1停止図柄を決定してない(未決定)と判定するのは(S4601でNO)、図柄先読みゾーンでないとき(通常ゾーン)にて発生した特図保留が消化される場合である。
第1停止図柄を未決定の場合(S4601でNO)、第1変動演出パターン決定テーブルをセットし(S4602)、当該テーブルとS4501で取得した変動演出決定用乱数とに基づいて変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4603)。S4602およびS4603は、実施例1の変動演出開始処理(S4402)におけるS4504およびS4505(図43を参照)と同様の処理である。但し、本実施例の第1変動演出パターン決定テーブルは、「昇格演出あり変動演出パターン」と「昇格演出なし変動演出パターン」とを含めた全ての変動演出パターンを選択対象としており、大当りの場合、S4603で昇格演出の有無(実行有無)を併せて決定することとなる。
第1停止図柄を未決定の場合(S4601でNO)にセットする第1変動演出パターン決定テーブルは、図柄先読みゾーンでないときに用いるものとして設けられた通常ゾーン用のテーブルである。当該通常ゾーン用の第1変動演出パターン決定テーブルでは、16R第6大当り(確変大当り)または16R第11大当り(非確変大当り)の場合における「昇格演出あり変動演出パターン」の選択率と「昇格演出なし変動演出パターン」の選択率をそれぞれ50%(1/2)としている。つまり、16R第6大当り(確変大当り)または16R第11大当り(非確変大当り)の場合、50%の確率で昇格演出が実行され得るものとなっている。
また、第1停止図柄を決定済の場合(S4601でYES)であって、今回の変動表示が16R第6大当りでない場合(S4604でNO)、すなわち、第1停止図柄予告対象保留である第2特図保留の消化に係る今回の変動表示が16R第6大当りでない場合にも、第1変動演出パターン決定テーブルをセットし(S4602)、当該テーブルとS4501で取得した変動演出決定用乱数とに基づいて変動演出パターンを選択して設定する(S4603)。この場合、すなわち、図柄先読みゾーン中に第1停止図柄予告対象保留(第2特図保留)が消化される場合または図柄先読みゾーン終了後に当該図柄先読みゾーンで発生した第1停止図柄予告対象保留(第2特図保留)が消化される場合に、S4602でセットする第1変動演出パターン決定テーブルは、図柄先読みゾーン用(第1停止図柄予告用)のテーブルである。当該図柄先読みゾーン用の第1変動演出パターン決定テーブルでは、16R第6大当り(確変大当り)または16R第11大当り(非確変大当り)の場合における「昇格演出あり変動演出パターン」の選択率を10%とし、「昇格演出なし変動演出パターン」の選択率を90%としている。このように、本実施例では、昇格演出あり・なしの何れもが選択され得る第1変動演出パターン決定テーブルとして「通常ゾーン用」と「図柄先読みゾーン用」の2種類が存在するものとなっている。
これに対し、第1停止図柄を決定済の場合(S4601でYES)であって、今回の変動表示が16R第6大当りである場合(S4604でYES)、決定済の第1停止図柄が「7」の図柄であるか否かを判定し(S4605)、「7」の図柄であれば(S4605でYES)、第2変動演出パターン決定テーブルをセットし(S4606)、「7」の図柄でなければ(S4605でNO)、第3変動演出パターン決定テーブルをセットする(S4607)。第2変動演出パターン決定テーブルは、「昇格演出なし」の変動演出パターンのみを選択対象とした16R第6大当り専用のテーブルであり、第3変動演出パターン決定テーブルは、「昇格演出あり」の変動演出パターンのみを選択対象とした16R第6大当り専用のテーブルである。
ここで、図柄先読みゾーンにて新たに記憶された16R第6大当りの第2特図保留について、前述のS4453で第1停止図柄を「7」に決定した場合、当該保留消化に伴う演出図柄8の変動表示では第1停止図柄が「7」となり、昇格演出を行う必要がない。よって、この場合には第2変動演出パターン決定テーブルをセットする(S4606)。一方、図柄先読みゾーンにて新たに記憶された16R第6大当りの第2特図保留について、前述のS4453で第1停止図柄を「7」以外の偶数に決定した場合、当該保留消化に伴う演出図柄8の変動表示では第1停止図柄が偶数となり、昇格演出を行う必要がある。よって、この場合には第3変動演出パターン決定テーブルをセットする(S4606)。このことから、図柄先読みゾーンにて新たに記憶された16R第6大当りの第2特図保留について第1停止図柄を決定する処理(S4453)は、昇格演出の実行有無(あり:10%、なし:90%)も併せて決定する処理であるともいえる。
そして、第2変動演出パターン決定テーブルまたは第3変動演出パターン決定テーブルをセットしたら(S4606またはS4607)、当該セットしたテーブルとS4501で取得した変動演出決定用乱数とに基づいて変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4603)。セットしたテーブルが第2変動演出パターン決定テーブルであれば(S4606)、S4603でセットする変動演出パターンは16R第6大当りに係る「昇格演出なし」の大当り変動演出パターンとなり、セットしたテーブルが第3変動演出パターン決定テーブルであれば(S4607)、S4603でセットする変動演出パターンは16R第6大当りに係る「昇格演出あり」の大当り変動演出パターンとなる。
以上のようにして変動演出パターンを設定するS4603では、変動演出パターンの設定に加え、停止演出図柄を選択して設定する。S4603で設定する変動演出パターン(当該変動表示に係る変動演出パターン)が「昇格演出なし」の場合、前述した実施例1と同じ要領で停止演出図柄を選択する。一方、変動演出パターンが「昇格演出あり」の場合、停止演出図柄として、昇格演出前の仮停止表示態様を構成する停止演出図柄(仮停止演出図柄)と、昇格演出後の確定停止表示態様を構成する停止演出図柄(確定停止演出図柄)とを決定する。具体的に、16R第6大当り(確変大当り)の場合には、仮停止演出図柄を偶数のゾロ目に決定するとともに確定停止演出図柄を「7」のゾロ目に決定し、16R第11大当り(非確変大当り)の場合には、仮停止演出図柄と確定停止演出図柄の双方を偶数のゾロ目に決定する。
尚、変動演出パターンが「昇格演出あり」であって第1停止図柄を未決定の場合(S4601でNO)、偶数のゾロ目を構成する停止演出図柄(仮停止演出図柄、確定停止演出図柄)については、演出図柄決定用乱数および停止図柄決定テーブルを用いて決定する。また、変動演出パターンが「昇格演出あり」であって第1停止図柄を決定済の場合(S4601でYES)、当該決定済(予告済)の第1停止図柄を仮停止演出図柄に含める。つまり、先のS4453で決定した第1停止図柄を仮停止演出図柄とする。具体的に、左演出図柄8LがS4453で決定した第1停止図柄となり、残り2つ演出図柄8C,8Rが左演出図柄8Lと同一の図柄(つまり、第1停止図柄と同じ図柄)となる。
このように、「昇格演出あり」の演出図柄8の変動表示に関し、S4453で第1停止図柄を決定済である場合、すなわち、決定した第1停止図柄の予告を行っている場合に、当該予告した第1停止図柄(つまり、S4453で決定した第1停止図柄)を、仮停止演出図柄を構成する左演出図柄8Lとして決定(設定)するのは、当該予告の対象となった演出図柄8の変動表示での第1停止図柄(左演出図柄8L)が、昇格演出前の大当り態様(仮停止表示態様)を構成する図柄となるからであり、第1停止図柄予告の内容と、「昇格演出あり」の演出図柄8の変動表示における第1停止図柄(左演出図柄8L)と、を整合させるためである。尚、16R第11大当り(非確変大当り)で昇格演出を行う場合、昇格演出前の仮停止表示態様(偶数のゾロ目)と昇格演出後の確定停止表示態様(偶数のゾロ目)とで、演出図柄8の種類(出目)が異なるものであっても同じになるものであっても、どちらでもよい。
以上の実施例2のパチンコ遊技機1では、実施例1と同様の作用効果を奏することに加え、昇格演出を備える場合の第1停止図柄予告(図柄先読みゾーン)による演出効果が損なわれないようにすることが可能となる。すなわち、大当り(本例では16R第6大当り又は16R第11大当り)に係る変動演出の興趣向上を図るべく昇格演出を出現し易くすると、第1停止図柄予告の内容(報知情報)が、非確変大当りに対応する演出図柄8の停止表示態様(第2特定表示結果)を構成し得る偶数図柄(第2報知情報)となる場合が増えてしまう虞がある。ここで、遊技者にしてみれば、第1停止図柄予告が行われた場合、確変大当り(本例では16R第6大当り)に対応する演出図柄8の停止表示態様(第1特定表示結果)を構成し得る「7」の図柄(第1報知情報)が当該予告で示されるのを望むのが通常である。後の遊技が有利に展開していくこと(つまり、確変遊技状態への移行)に対する期待を抱けるようになるからである。にもかかわらず、第1停止図柄予告にて偶数図柄が示されることが多いと、有利な遊技展開に対する期待を抱き難くなってしまい、却って遊技興趣の低下を招いてしまう虞がある。
この点、実施例2のパチンコ遊技機1では、演出モードC(高確高ベース状態)において、記憶される特図保留(本例では第2特図保留)が第1停止図柄予告の実行対象とはならず、第1停止図柄予告が行われないとき、つまり、図柄先読みゾーンでないとき(通常ゾーンであるとき)に、昇格演出が実行され得る大当り(本例では16R第6大当り又は16R第11大当り)となった場合、当該大当りに係る変動演出パターンの選択に際し、「昇格演出あり」と「昇格演出なし」が夫々50%の確率でが選択され得るものとなっている。これに対し、記憶される特図保留(本例では第2特図保留)が第1停止図柄予告の実行対象となって、第1停止図柄予告が行われることとなる図柄先読みゾーンにあるときに、昇格演出が実行され得る大当り(本例では16R第6大当り又は16R第11大当り)となった場合、当該大当りに係る変動演出パターンの選択に際し、10%の確率で「昇格演出あり」が選択され、90%の確率で「昇格演出なし」が選択され得るものとなっている。つまり、図柄先読みゾーンでは、図柄先読みゾーンでないときに比べ、昇格演出の実行可能性(選択可能性)が低くなっている。このため、昇格演出を備えているとしても、図柄先読みゾーン中の第1停止図柄予告で偶数図柄(第2報知情報)が示される頻度を抑制することが可能となる。これにより、昇格演出による興趣を保ちつつ、図柄先読みゾーン(第1停止図柄予告)による演出効果を得ることが可能となる。
以上、本発明の実施形態として実施例1,2を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することが可能である。
例えば、前述の実施例1,2では、図柄先読みゾーンにて第1停止図柄予告対象保留(第2特図保留)が消化されると、当該保留に対応する第2演出保留9bが表示画面7a上(第2演出保留表示領域9d)から消去され、その後、当該消去された第2演出保留9bによって示されていた図柄種(予告図柄)で、左演出図柄8L(第1停止図柄)が停止表示(第1停止)されるものとなっていた。このような第1停止図柄予告対象保留の消化から第1停止図柄の停止表示(仮停止)までの演出表示の態様について、前述した実施例1,2と異なる態様を採ることも可能である。この異なる態様(他の態様)の一例を図47に示す。
図47に示すように、他の態様では、第2演出保留表示領域9dの左側に、消化した特図保留(つまり、変動表示を開始した特別図柄に係る当該変動保留)に対応する演出保留を表示する消化保留表示領域9eを設ける。そして、図柄先読みゾーンにて第1停止図柄予告を行っている状況で(図47(a)を参照)、消化順が最先(保留球数「1」)の第1停止図柄予告対象保留(第2特図保留)の消化に際して、当該保留に対応する第2演出保留9bが第2演出保留表示領域9dから消化保留表示領域9eへ移動する演出表示を行い、その移動した第2演出保留9bを消化保留表示領域9eに表示する(図47(b)を参照)。このとき、消化保留表示領域9eに表示される第2演出保留9bの表示態様は、停止図柄予告態様のままである。その後、当該保留に係る演出図柄8の変動表示にて第1停止図柄(左演出図柄8L)が停止表示するタイミングに合わせて、消化保留表示領域9eに表示される第2演出保留9b(停止図柄予告態様)が、左演出図柄8Lの表示領域(演出図柄表示領域7b)に移動して停止図柄として表示される演出表示を行い、左演出図柄8Lの停止表示(第1停止)を行う(図47(c)を参照)。
このような演出表示の態様では、第2演出保留9bによる第1停止図柄予告と、当該予告の対象となった第2特図保留(第1停止図柄予告対象保留)の消化に伴う演出図柄8の変動表示での第1停止とが連携(リンク)したものとなる。これにより、図柄先読みゾーン中の第1停止図柄予告を活かした変動演出態様を実現して、図柄先読みゾーン中の演出効果をより高めることが可能となる。
また、前述の実施例1,2では、図柄先読みゾーンにて第1停止図柄予告を行う場合の第2演出保留9bの表示態様を、演出図柄8と同様のデザインであって演出図柄8をそのまま小さくした態様としていたが、第1停止図柄の種類(図柄種)を認識可能(識別可能)な態様であれば、その態様は特に問わない。例えば、「1」〜「9」の演出図柄の各々について特定の文字や記号、キャラクタ等を対応付けて、それらの文字や記号、キャラクタ等を示す態様を、第1停止図柄予告を行う場合の第2演出保留9bの表示態様としてもよい。
また、前述の実施例1,2では、図柄先読みゾーンでの停止図柄予告として、3つの演出図柄8L,8C,8Rのうち最初に停止表示する第1停止図柄を予告する第1停止図柄予告を行うものとしていたが、停止順が2番目の第2停止図柄を予告したり、停止順が3番目(最終)の第3停止図柄(最終停止図柄)を予告したりするようにしてもよい。また、図柄先読みゾーンでの停止図柄予告の対象となる停止図柄の種類を、所定の変更条件の成立(例えば、変更抽選に当選、所定回数の特図変動など)に基づいて、第1停止図柄から第2停止図柄に変更したり、第2停止図柄から第3停止図柄に変更したりする等、変更可能としてもよい。
また、前述の実施例1,2では、図柄先読みゾーン中、一の第2演出保留9bによって一の停止図柄(第1停止図柄)を示す(予告する)ものとしていたが、複数の停止図柄を予告するものとしてもよい。例えば、一の第2演出保留9bの表示態様を、第1停止図柄および第2停止図柄を示す態様としたり、第1停止図柄および第3停止図柄を示す態様としたりするなど、一の第2演出保留9bによって複数の停止図柄を示す(予告する)ものとしてもよい。さらに、停止図柄を予告する第2演出保留9bに対応する特図保留が大当りの場合、3つの停止図柄をすべて示す(予告する)こともあり得るように構成してもよい。尚、このような3つの停止図柄予告は、所謂プレミア演出の位置付けで行うのが望ましい。
また、前述の実施例1,2では、図柄先読みゾーン中、演出保留(第2演出保留9b)の表示態様によって停止図柄予告を用いて行うものとしていたが、演出保留の表示態様以外で停止図柄予告を行うようにしてもよい。例えば、画像表示装置7の表示画面7a上(例えば画面右上)に停止図柄予告を行う予告領域を設け、当該予告領域に停止図柄を示す(予告する)画像を保留消化順に表示したり、演出保留表示領域の近傍(例えば真上や真下)に前述の予告領域を設け、当該予告領域に停止図柄を示す(予告する)画像を演出保留と関連付けて表示したりする構成を採ることが可能である。
また、前述の実施例1,2では、図柄先読みゾーン中の第1停止図柄予告によって、当該予告の実行対象となった特図保留の消化に伴う演出図柄8の変動表示が、確変大当りの可能性のある変動なのか非確変大当り(通常大当り)の可能性のある変動なのかを示すものとしていたが、変動表示に係る情報として確変大当りと非確変大当りの区別が可能な情報であれば、第1停止図柄以外の情報によって予告を行うようにしてもよい。例えば、演出図柄の変動表示中に行われる予告演出やリーチ演出として、確変大当りの場合に出現し易い(確変大当りの期待度が高い)演出や、非確変大当りの場合に出現し易い(確変大当りの信頼度が低い)演出が存在する場合、それら演出で用いる演出画像(キャラクタなど)を示す予告を特図保留に対応付けて行うようにしてもよい。あるいは、確変大当りの「確」の文字や、通常大当りの「通」の文字などを、特図保留(演出保留)と関連付けて予告として表示するようにしてもよい。つまり、予告の実行対象となった特図保留の消化に伴う変動表示が、確変大当りの可能性がある変動(確変大当りの期待が持てる変動)なのか、非確変大当りの可能性がある変動(確変大当りの期待が然程持てない変動)なのかを、遊技者に事前に知らせることが可能な情報であれば、その情報の種類(予告の内容)は特に問わない。
また、前述の実施例1,2では、遊技者に付与される利益のうち「確変大当り」と「非確変大当り(通常大当り、時短大当り)」を対象として、これら大当りの変動表示に係る情報(第1停止図柄)を予告するものとしていたが、予告によって示す基準(対象)となる利益内容は、確変大当りや非確変大当りに限られない。例えば、大当り遊技でのラウンド数が相対的に多い大当り(例えば16R大当り)と、ラウンド数が相対的に少ない大当り(例えば6R大当り)を対象として、これら大当りの変動表示に係る情報を予告するものとしたり、「時短大当り」と「非時短大当り(時短なし大当り)」を対象として、これら大当りの変動表示に係る情報を予告するものとしたりしてもよい。
また、前述の実施例1,2では、遊技状態が高確高ベース状態(演出モードC)に制御されているときに図柄先読みゾーン(特定期間)が発生し得るものとし、当該ゾーン中(特定期間中)に第1停止図柄予告を行うものとしていたが、高確高ベース状態でないとき、例えば、低確高ベース状態や低確低ベース状態に制御されているときにおいても、図柄先読みゾーンを発生させて停止図柄予告を実行可能としてもよい。また、図柄先読みゾーンを設けることなく、例えば、保留変化予告の一態様として第1停止図柄予告を実行可能としてもよい。
また、前述の実施例1,2では、第2特図保留(第2特別図柄)について第1停止図柄予告を行うものとしていたが、第1特図保留(第1特別図柄)についても第1停止図柄予告を行うものとしてもよい。この場合、例えば、第2特図保留の優先消化を行う機種であれば、低ベース状態では、第1特図保留と第2特図保留の双方について第1停止図柄予告を実行可能とし、高ベース状態では、前述の実施例と同様、第2特図保留(第2特別図柄)について第1停止図柄予告を実行可能とする構成が考えられる。
また、前述の実施例1,2では、図柄先読みゾーンの開始条件を、図柄先読みゾーン開始抽選に当選することとし、図柄先読みゾーンの終了条件を、図柄先読ゾーンでの特別図柄の変動表示が所定回数行われることとしていたが、図柄先読みゾーンの開始条件や終了条件は実施例に限定されるものではない。例えば、特別図柄の変動表示が特定の変動パターンに基づいて行われたことを契機に図柄先読みゾーンを開始または終了させたり、演出図柄8の変動表示が特定の変動演出パターンに基づいて行われたことを契機に図柄先読みゾーンを開始または終了させたりすることも可能である。また、図柄先読みゾーン終了抽選を設け、当該終了抽選に当選することを図柄先読みゾーンの終了条件としてもよい。
また、前述の実施例1,2では、図柄先読みゾーンの開始後、当該ゾーン中に新たに発生した(記憶された)特図保留について第1停止図柄予告を行うものとしていた。このため、例えば、図柄先読みゾーンの開始(発生)タイミングで存在する特図保留については、第1停止図柄の予告対象にならないものとなっていた。これに対し、図柄先読みゾーンの開始(発生)タイミングで存在する特図保留についても、第1停止図柄の予告対象になるものとしてもよい。この場合、例えば、図柄先読みゾーンの開始時に、その開始契機となった特図保留に加え、そのとき存在する(先に記憶されている)特図保留に対応する演出保留情報を参照し、その参照結果に基づいて第1停止図柄を決定してこれを予告するようにしてもよい(図42のS4453〜S4455を参照)。
また、前述の実施例1,2では、図柄先読みゾーンの終了後、次の図柄先読みゾーンが連続的に発生しないようにすべく、図柄先読みゾーンの終了に際して禁止フラグをONにするものとしていたが、禁止フラグを設けなくても、本発明の目的(課題)を達成することは可能である。
また、前述の実施例1,2では、第2特図保留を第1特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図2優先消化の制御処理としたが、これに限らず、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図1優先消化の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留と第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処理、所謂入球順(記憶順)消化の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とを並行して実行可能な制御処理としてもよい。
また、前述の実施例1,2では、大当り図柄の種類に基づいて確率変動機能を作動させるか否かを決定する1種タイプのパチンコ遊技機に本発明を適用したものを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、大入賞口(Vアタッカー)に確変作動口としての特定領域(V領域)を備え、大当り遊技中に遊技球が特定領域を通過(V通過)したか否かに基づいて確率変動機能を作動させるか否かを決定する1種タイプのパチンコ遊技機(所謂「V確機」)にも本発明を適用することが可能である。あるいは、特別図柄当否判定の結果が小当りとなることで入球可能となる大入賞口に特定領域(V領域)を備え、小当り遊技の際にその大入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過(V通過)すると大当りとなり、当該V通過に基づき大当り遊技が実行される1種2種タイプのパチンコ遊技機にも本発明を適用することも可能である。
[参考発明]
(1)また、前述の課題を解決するための参考発明1に係る遊技機は、
遊技球検知に基づいて取得される取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記識別情報の変動表示の表示結果として特定表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の利益を付与する利益付与手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている取得情報に対応する識別情報の変動表示に係る所定の情報を、当該変動表示の実行前に報知可能な事前報知手段と、を備え、
前記特定表示結果として、少なくとも第1特定表示結果と第2特定表示結果とを有し、
前記利益付与手段は、前記第1特定表示結果が導出された場合に所定の第1利益を付与し、前記第2特定表示結果が導出された場合に所定の第2利益を付与するもので、
前記第1利益は前記第2利益よりも遊技者にとって有利とされており、
前記事前報知手段は、前記所定の情報として、前記第1特定表示結果の導出可能性がある識別情報の変動表示に係る第1報知情報と、前記第2特定表示結果の導出可能性がある識別情報の変動表示に係る第2報知情報と、を報知可能である
ことを特徴とするものである。
参考発明1の遊技機では、取得情報記憶手段に記憶されている取得情報に対応する識別情報の変動表示に係る情報として、第1特定表示結果の導出可能性がある識別情報の変動表示に係る情報(第1報知情報)や、第2特定表示結果の導出可能性がある識別情報の変動表示に係る情報(第2報知情報)を、報知することが可能となっている。このため、遊技者にしてみれば、取得情報記憶手段に取得情報が記憶されている状況で第1報知情報や第2報知情報が報知されると、当該報知の契機となった取得情報(取得情報記憶手段に記憶されている取得情報)に基づく識別情報の変動表示の実行前(開始前)から、当該変動表示が第1特定表示結果になり得る変動であることや、当該変動表示が第1特定表示結果よりも有利度の低い第2特定表示結果になり得る変動であることを、知ることが可能となる。これにより、実行前の識別情報の変動表示に対して遊技者の興味を惹きつけ、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(2)参考発明2の遊技機は、前述した参考発明1の遊技機において、
前記取得情報記憶手段に取得情報が記憶されていることを示す記憶表示を表示可能な記憶表示手段を備え、
前記記憶表示の表示態様として、少なくとも、前記第1報知情報に対応する第1記憶表示態様と、前記第2報知情報に対応する第2記憶表示態様と、を有し、
前記事前報知手段は、
前記第1報知情報を報知する場合、当該報知対象の取得情報に対応する記憶表示の表示態様を前記第1記憶表示態様とし、
前記第2報知情報を報知する場合、当該報知対象の取得情報に対応する記憶表示の表示態様を前記第2記憶表示態様とする
ことを特徴とするものである。
参考発明2の遊技機では、記憶表示手段における記憶表示の表示態様を通じて、第1報知情報の報知(第1記憶表示態様)や第2報知情報の報知(第2記憶表示態様)を行うものとなっている。これにより、取得情報記憶手段に取得情報が記憶されている状況で第1報知情報や第2報知情報を報知する場合、どの取得情報が、第1報知情報または第2報知情報の報知対象なのかを、遊技者に分かり易く示すことが可能となる。
(3)参考発明3の遊技機は、前述した参考発明1または参考発明2の遊技機において、
前記識別情報として複数の図柄を有し、
前記識別情報の変動表示の表示結果は、前記複数の図柄が変動表示した後に停止表示することにより導出され、
前記複数の図柄が停止表示した際の表示態様として、少なくとも、前記第1特定表示結果に対応する第1表示態様と、前記第2特定表示結果に対応する第2表示態様と、を有し、
前記第1報知情報は、前記第1表示態様を構成し得る図柄を示す情報であり、
前記第2報知情報は、前記第2表示態様を構成し得る図柄を示す情報である
ことを特徴とするものである。
参考発明3の遊技機では、識別情報としての複数の図柄のうち、第1特定表示結果に対応する第1表示態様を構成し得る図柄を第1報知情報として示し、第2特定表示結果に対応する第2表示態様を構成し得る図柄を第2報知情報として示すものとなっている。このように識別情報としての図柄を示す情報により報知を行うことで、当該報知の内容が第1報知情報であるのか第2報知情報であるのかを、遊技者にとって判別し易いものとすることが可能となる。また、前述の参考発明2の遊技機に本参考発明3を適用する場合、第1報知情報の報知に相当する第1記憶表示態様を、第1表示態様を構成し得る図柄を示す態様としたり、第2報知情報の報知に相当する第2記憶表示態様を、第2表示態様を構成し得る図柄を示す態様としたりすることが可能である。この場合、記憶表示手段における記憶表示に対しても遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。
(4)参考発明4の遊技機は、前述した参考発明3の遊技機において、
前記複数の図柄は、停止表示する際、所定の停止順序によって停止するもので、
前記第1報知情報は、前記第1表示態様を構成し得る停止順序が最初の図柄であり、
前記第2報知情報は、前記第2表示態様を構成し得る停止順序が最初の図柄である
ことを特徴とするものである。
参考発明4の遊技機では、複数の図柄が所定の停止順序によって停止するものとなっており、それら図柄のうち、第1表示態様(つまり、第1特定表示結果)を構成し得る図柄であって停止順序が最初の図柄を第1報知情報として示し、第2表示態様(つまり、第2特定表示結果)を構成し得る図柄であって停止順序が最初の図柄を第2報知情報として示すものとなっている。このように、停止順序が最初の図柄を示す情報により報知を行うことで、当該報知の対象となった取得情報に基づく複数の図柄(識別情報)の変動表示における最初の図柄停止後の展開に対して、遊技者の興味を強く惹きつけることが可能となる。
(5)参考発明5の遊技機は、前述した参考発明1ないし参考発明4の何れか一つの遊技機において、
所定の開始条件の成立に基づいて特定期間を開始し、所定の終了条件の成立に基づいて特定期間を終了する特定期間制御手段を備え、
前記事前報知手段は、前記特定期間中に前記第1報知情報と前記第2報知情報を報知可能である
ことを特徴とするものである。
参考発明5の遊技機では、第1報知情報や第2報知情報の報知を特定期間中に行うものとなっており、特定期間でないとき(非特定期間中)は、その報知を行わないものとなっている。これにより、遊技進行過程において、第1報知情報や第2報知情報の報知が行われる状態(特定期間)と、行われない状態(非特定期間)とを設けることが可能となり、この結果、遊技にメリハリをつけることが可能となる。また、第1報知情報や第2報知情報の報知が行われる期間(特定期間)とそうでない期間(非特定期間)を設けることで、第1報知情報や第2報知情報を報知することの意義(価値)を高めることも可能となる。
(6)参考発明6の遊技機は、前述した参考発明5の遊技機において、
前記識別情報の変動表示の表示結果として前記第1特定表示結果が導出される場合、前記第2特定表示結果を一旦導出した後に前記第1特定表示結果を導出する再導出演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記特定期間中は、前記特定期間中でないときに比べ、前記再導出演出の実行可能性が低い
ことを特徴とするものである。
参考発明6の遊技機では、第1特定表示結果の導出前に敢えて第2特定表示結果を導出し、これに続いて第1特定表示結果を導出する再導出演出が実行可能となっている。この再導出演出により第1特定表示結果を導出する場合、識別情報の変動表示の表示結果として第2特定表示結果が導出されたことを遊技者に一旦は認識させる。このような再導出演出による第1特定表示結果の導出を前提とした第2特定表示結果の導出を考慮して事前報知手段による報知を行おうとすると、その報知の内容(報知情報)は第2報知情報となる可能性が高くなってしまう。ここで、第1報知情報は、第1利益の付与に繋がる第1特定表示結果の導出可能性がある識別情報の変動表示に係る情報であり、第2報知情報は、第2利益の付与に繋がる第2特定表示結果の導出可能性がある識別情報の変動表示に係る情報であるが、第1利益は第2利益よりも遊技にとって有利とされていることから、遊技者にしてみれば、第1報知情報が報知されることを望むのが通常である。にもかかわらず、第2報知情報の報知の可能性が高くなってしまうことは、却って遊技興趣の低下を招いてしまう虞がある。この点、参考発明6の遊技機では、第1報知情報や第2報知情報の報知が行われる特定期間中は、それらの報知が行われない期間(非特定期間)に比べ、再導出演出の実行可能性が低くなる。これにより、遊技興趣の低下の抑制を図ることが可能となる。
(7)参考発明7の遊技機は、前述した参考発明5または参考発明6の遊技機において、
前記識別情報の平均変動時間が通常よりも短縮される短縮状態に制御可能な状態制御手段を備え、
前記特定期間は、前記短縮状態にて発生し得る
ことを特徴とするものである。
参考発明7の遊技機では、第1報知情報や第2報知情報の報知を行う特定期間が、遊技状態が短縮状態にあるときに発生し得るものとなっている。短縮状態では、識別情報の平均変動時間が通常よりも短縮されることから識別情報の変動表示が単調になりがちで、そのような変動表示に遊技者の興味を惹きつけるのは難しい。このような短縮状態において特定期間を発生させることで、第1報知情報や第2報知情報の報知が行われるようになり、これにより、識別情報の変動表示に対して遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。
1 パチンコ遊技機、7 画像表示装置、7a 表示画面、8 演出図柄、9a 第1演出保留、9b 第2演出保留、9c 第1演出保留表示領域、9d 第2演出保留表示領域、20 第1始動口、21 第2始動口、30 第1大入賞口、35 第2大入賞口、41a 第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示部)、41b 第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示部)、80 主制御基板(主制御部)、81 遊技制御用マイコン、90 サブ制御基板(サブ制御部)、91 演出制御用マイコン、100 画像制御基板(画像制御部)、101 画像制御用マイコン。

Claims (3)

  1. 遊技球検知に基づいて取得される取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
    前記取得情報に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
    前記識別情報の変動表示の表示結果として特定表示結果が導出された場合に、遊技者に所定の利益を付与する利益付与手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶されている取得情報に対応する識別情報の変動表示の結果に係る所定の情報を事前に報知可能な事前報知手段と、を備え、
    前記識別情報として複数の図柄を有し、
    前記識別情報の変動表示の表示結果は、前記複数の図柄が変動表示した後に停止表示することにより導出され、
    前記複数の図柄は、停止表示する際、所定の停止順序によって停止するものであり、
    前記事前報知手段は、前記所定の情報として、前記複数の図柄のうち所定順番目に停止する図柄を示す情報を報知可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記事前報知手段は、前記所定の情報として、前記複数の図柄のうち最初に停止する図柄を示す情報を報知可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記所定の利益として第1利益と第2利益とを有し、
    前記第1利益は前記第2利益よりも遊技者にとって有利とされており、
    前記図柄には複数の図柄種があり、
    前記複数の図柄が特定表示結果を構成する態様で停止表示されたときの当該特定表示結果を構成する図柄の図柄種が特定図柄種である場合に、前記第1利益及び前記第2利益のうち前記第1利益が付与され、
    前記事前報知手段は、前記複数の図柄種のうち停止表示予定の図柄種を報知可能である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
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