実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、本発明による遊技用システムの全体の構成について説明する。図1は、本発明による遊技用システムの全体の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、遊技用システムは、遊技店に設置されるパチンコ遊技機1と、遊技者に対して所定の特典を付与する処理を行う特典付与サーバ300とを含む。なお、図1に示すように、遊技用システムは、複数のパチンコ遊技機1を含んでいてもよい。また、これら複数のパチンコ遊技機1は、同じ遊技店に設置されているものでもよいし、異なる遊技店に設置されているものであってもよい。
図2は、遊技用システムの全体の処理例を示す流れ図である。この実施の形態では、パチンコ遊技機1は、3回連続確変大当りの発生や、5回連続確変大当りの発生、10回連続確変大当りの発生など所定条件の成立にもとづいて、後述する演出表示装置9の表示画面(液晶画面)上に2次元コード(QRコード)を表示する(ステップS101)。
次いで、そのパチンコ遊技機1で遊技を行っていた遊技者は、所持している携帯端末200(本例では、携帯電話機)を用いて、パチンコ遊技機1の液晶画面に表示されたQRコードの撮影操作を行う。すると、携帯端末200は、遊技者の操作に従って、パチンコ遊技機1の液晶画面に表示されたQRコードを撮影する(ステップS102)。そして、携帯端末200は、撮影したQRコードを端末IDなどとともに、インターネットなどの通信ネットワーク400を介して特典付与サーバ300に送信する(ステップS103)。
次いで、特典付与サーバ300は、QRコードを受信すると、受信したQRコードにもとづいて、遊技者に対して特典として付与する画像コンテンツを決定する(ステップS104)。なお、この実施の形態では、特典として画像コンテンツを付与する場合を示しているが、画像コンテンツにかぎらず、例えば、着信メロディなどの音楽コンテンツや、クーポン情報などを特典として付与してもよい。そして、特典付与サーバ300は、決定した画像コンテンツを、通信ネットワーク400を介して携帯端末200に送信する(ステップS105)。
以下、遊技用システムの構成要素であるパチンコ遊技機1や特典付与サーバ300の構成および動作や、携帯端末200の構成および動作について個別に説明を行う。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図3はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
なお、演出表示装置9とは別に、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、第1特別図柄に対応した第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器と、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、第2特別図柄に対応した第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器とを備えるようにしてもよい。この場合、第1飾り図柄表示器および第2飾り図柄表示器は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御され、例えば、2つのLEDや7セグメントのLEDによって構成される。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって制御され、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって制御され、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
なお、特別図柄表示器が1つの表示器として構成され、そのうちの一部の表示領域が第1特別図柄の可変表示を行う第1可変表示部を形成し、他の一部の表示領域が第2特別図柄の可変表示を行う第2可変表示部を形成していてもよい。この場合、例えば、特別図柄表示器が4つの7セグメントLEDを含む1つの表示器として構成され、そのうちの2つの7セグメントLEDが第1可変表示部を形成し、他の2つの7セグメントLEDが第2可変表示部を形成していてもよい。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうち第2始動入賞口14への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させる。すなわち、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の可変表示を続けて実行する。なお、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合計保留記憶数)を表示する領域(以下、合計保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合計保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合計保留記憶表示部18cが設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
なお、この実施の形態では、図3に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図3に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。また、この実施の形態では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、または、開放回数が増加される。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
この実施の形態では、打球供給皿(上皿)3に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120が遊技者によって押されると、電極が接触することによりオン状態になって、オン信号(検出信号)が基板上に搭載されているマイクロコンピュータ(この実施の形態では演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100:図5参照)に出力される。なお、図3に示す例では、操作ボタン120は打球供給皿(上皿)3に設けられているが、他の箇所(例えば打球操作ハンドル5の真上)に設けられていてもよい。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図4は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、この実施の形態では、ROM54には、そのパチンコ遊技機1が遊技店内の何番台であるかを識別可能な固有のID(以下、台IDという)が記憶されているものとする。なお、台IDは、例えば、遊技店への設置の際に、遊技店員などが操作ボタン120を操作することによって入力され、ROM54に記憶される。なお、台IDは、例えば、4桁や5桁など所定桁数の数字で構成された番号であってもよいし、文字や記号、数字を組み合わせたものであってもよい。この実施の形態では、台IDとして4桁の数字で構成された番号(例えば、「0001」)が用いられるものとする。
また、この実施の形態では、ROM54には、パチンコ遊技機1が設置された遊技店を識別可能な固有のID(以下、ホールIDという)が記憶されているものとする。なお、ホールIDは、例えば、遊技店への設置の際に、遊技店員などが操作ボタン120を操作することによって入力され、ROM54に記憶される。なお、ホールIDは、例えば、4桁や5桁など所定桁数の数字で構成された番号であってもよいし、文字や記号、数字を組み合わせたものであってもよい。この実施の形態では、ホールIDとして文字「H」と4桁の数字で構成されたID(例えば、「H0001」)が用いられるものとする。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、ランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合計保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図5は、中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。図5に示すように、この実施の形態では、遊技機1は、演出表示装置9の表示制御を行うための演出制御基板80と、音出力装置27の音出力制御を行うための音声出力基板70と、各LED25,28a,28b,28cの表示制御を行うためのランプドライバ基板35とを含む。なお、この実施の形態では、複数の制御基板(演出制御基板80、音声出力基板70、ランプドライバ基板35)を用いて、演出表示装置9の表示制御や、音出力装置27の音出力制御、各LED25,28a,28b,28cの表示制御を行う場合を説明するが、1つの制御基板(例えば、1つの演出制御基板)を用いて行ってもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、ROM84、RAM85およびI/Oポート87を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAM85は外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM84に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図5には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号ごとに設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランプドライバ基板35に搭載されたランプドライバ352に対してランプ(LED)を駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して装飾LED25や天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c、球切れLED51、賞球LED52などの各ランプに供給する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、音声出力基板70に搭載された音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプ(LED)を駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM89から必要なデータを読み出す。キャラクタROM89は、演出表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROM89から読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて演出表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAM83をマッピングする。VRAM83は、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM83内の画像データを演出表示装置9に出力する。
また、この実施の形態では、ランプドライバ基板35には、現在時刻を出力するリアルタイムクロック(RTC)353が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現在の日付(年、月、日、曜日)を示す日付信号や現在の時刻(時、分、秒)を示す時刻信号を入力し、現在の日時にもとづいて各種処理を実行する。リアルタイムクロック353は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源によって動作し、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355(例えば、バッテリ)から供給される電源によって動作する。従って、リアルタイムクロック353は、遊技機の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、リアルタイムクロック353は、遊技機に電源が供給されているときであってもバックアップ電源回路355から供給される電源によって動作するようにしてもよい。
また、バックアップ電源回路355の電源は、ランプドライバ基板35に搭載されているバックアップRAM356にも供給される。すなわち、バックアップRAM356は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源が供給され、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355から電源が供給される。なお、バックアップRAM356は、遊技機に電源が供給されているときであってもバックアップ電源回路355から電源が供給されてもよい。
なお、リアルタイムクロック353をランプドライバ基板35ではなく、演出制御基板80や音声出力基板70に搭載してもよい。また、リアルタイムクロック353を主基板31に搭載するようにしてもよい。また、リアルタイムクロック353を設けずに、バックアップRAM356に設けたカウンタをカウントアップする(例えば、遊技機の電源をオンしてからの始動入賞回数をカウントアップする)ことによって計時してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356に設けたカウンタのカウント値にもとづいて各種処理を実行してもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて、デモ画面(デモンストレーション画面)の表示中に大当りの発生を期待させる演出図柄(その演出図柄に対応つけられているキャラクタ)を表示する制御を行う。なお、操作ボタン120からの操作信号ではなく、ランプドライバ基板35に設けられた設定スイッチ354からのオン/オフ信号にもとづいて、大当りの発生を期待させる演出図柄(その演出図柄に対応つけられているキャラクタ)を表示する制御を行うようにしてもよい。また、設定スイッチ354を演出制御基板80または音声出力基板70に設けてもよい。また、設定スイッチ354は、ディップスイッチやプッシュロックスイッチ、ロータリスイッチのようにスイッチ側でオン/オフを固定できるものであってもよい。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示は、第1始動入賞口13に進入した遊技球が第1始動口スイッチ13aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特別図柄の可変表示や大当り遊技状態、小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことにもとづいて、開始される。第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示は、第2始動入賞口14に進入した遊技球が第2始動口スイッチ14aによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特別図柄の可変表示や大当り遊技状態、小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことにもとづいて、開始される。
第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示では、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特別図柄の可変表示での可変表示結果が「大当り」になった後には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特別図柄の可変表示での可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示器8aによる特別図柄の可変表示における大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示における各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特別図柄の可変表示において共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特別図柄の可変表示における確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第1特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置20の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1回数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第2特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示された場合には、通常大当りと確変大当りとのいずれかの大当りとなる。15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづいて通常大当りとなり、15ラウンド大当り状態が終了した後には、通常状態に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態、後述する確変状態および小当り遊技状態以外の遊技状態のことであり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。この実施の形態では、通常大当りによる大当り遊技終了後に、時短状態は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。
15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづいて確変大当りとなり、15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづく2ラウンド大当り状態が終了した後には、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率遊技状態)に制御される。この確変状態では、各特別図柄の可変表示や飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。この実施の形態では、確変状態は、確変状態となった後に、所定回数(例えば100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、確変状態は、特別図柄の可変表示の実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。また、確変状態において所定回数の特別図柄の可変表示が実行されたり可変表示結果が「大当り」となる以前であっても、特別図柄の可変表示が開始されるときに、所定の割合で確変状態が終了することがあるようにしてもよい。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として小当り図柄が停止表示された後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置20が備える開閉板により大入賞口を第2期間にわたり開放状態とする動作が、第2回数に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、大入賞口を開放状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。可変入賞動作により大入賞口を開放状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器10による普通図柄の可変表示における普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普通図柄の可変表示で普通図柄の可変表示結果が「普通図柄当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普通図柄当り」となったことにもとづく可変入賞球装置15における可動翼片の傾動時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口14に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。従って、この実施の形態では、確変状態および時短状態以外の通常状態においては、第2始動入賞口14と比較して第1始動入賞口13の方が始動入賞しやすいのであるが、確変状態または時短状態においては、第1始動入賞口13と比較して第2始動入賞口14の方が始動入賞しやすい。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。確変状態と時短状態とでは、行われる制御が異なるようにしてもよいし、行われる制御の組合せ(同一の制御を含んでも含まなくてもよい)が異なるようにしてもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア(「左」の飾り図柄表示エリア9a:演出表示装置9の表示領域において左図柄の可変表示が行われる領域、「中」の飾り図柄表示エリア9b:演出表示装置9の表示領域において中図柄の可変表示が行われる領域、「右」の飾り図柄表示エリア9c:演出表示装置9の表示領域において右図柄の可変表示が行われる領域)における確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア9bなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、演出表示装置9の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能に設定されている。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリアなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば1つまたは2つ)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア9aと「右」の飾り図柄表示エリア9cのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の特定演出では、特別図柄の可変表示の第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことにもとづき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行う。一例として、「擬似連」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにて、擬似連のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア9aに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア9bに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア9cに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えばリーチ演出にて行われる演出表示の導入部分(イントロ部分)といった、所定の演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一例として、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにて、発展チャンス目のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。そのため、発展チャンス目のいずれかが仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。一例として、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目のいずれかが、確定飾り図柄として停止表示される。
さらに、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示することなどといった、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。この実施の形態では、「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「メール表示」といった予告演出が実行可能に設定されている。
「キャラクタ表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリアなど)にて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域における所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ画像」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われることがある。なお、「ステップアップ画像」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。
「メール表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、遊技者により操作ボタン120が操作されたことに応じて、例えば演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示を変更させる(メール受信待ち状態からメール着信状態に変更させる)といった、演出動作が変化する演出表示が行われる。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄、あるいは、特殊組合せのうち発展チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され通常大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。なお、この実施の形態では、通常大当りには、第1通常大当りと第2通常大当りとの2つがある。第1通常大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示されるのみで、確変昇格演出(確変に昇格するか否かを報知する演出)は実行されない。第2通常大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示された後、大当り遊技演出において確変昇格演出が実行される。そして、特別図柄の可変表示における確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常表示態様」の可変表示態様(通常大当りの可変表示態様ともいう)と称される。
なお、この実施の形態では、所定の有効ラインとして、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて1つのライン上に飾り図柄が表示される場合を示しているが、演出表示装置9上に1ラインの有効ラインが表示される場合に限らず、複数ライン(例えば5ライン)の有効ラインが表示されるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、確変大当りには、第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当りおよび第4確変大当りの4つがある。この実施の形態では、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され確変大当りとなる場合には、第1確変表示態様(第1確変大当りの場合)、第2確変表示態様(第2確変大当りの場合)および第3確変表示態様(第3確変大当りまたは第4確変大当りの場合)の3つの表示態様のうちのいずれかの表示態様で、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が行われる。なお、第1確変表示態様とは、飾り図柄の可変表示中に「通常表示態様」である場合と同様のリーチ演出(例えば、ノーマルリーチ)を実行し、又はリーチ演出を実行せずに、飾り図柄の停止図柄として確変大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄を高い確率で停止表示する表示態様である(低い確率で、通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄(非確変図柄)が停止表示される)。また、第2確変表示態様とは、飾り図柄の可変表示中に「通常表示態様」である場合とは異なるリーチ演出(例えば、スーパーリーチ)を実行し、飾り図柄の停止図柄として確変大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄を高い確率で停止表示する表示態様である。また、第3確変表示態様とは、飾り図柄の可変表示中に「通常表示態様」である場合と同様のリーチ演出(例えば、ノーマルリーチ)を実行し、又はリーチ演出を実行せずに、確変大当りであるにもかかわらず、飾り図柄の停止図柄として通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄(非確変図柄)を停止表示する表示態様である。また、第3確変大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示された後、大当り遊技演出において確変昇格演出が実行され、第4確変大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示された後、大当り遊技演出においても確変昇格演出が実行されない。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され第1確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常表示態様」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の確変大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄が高い確率で停止表示されることがある。ここで、確変大当りを想起させる大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され第2確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、可変表示態様が「通常表示態様」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当りを想起させる大当り組合せとなる確定飾り図柄(確変図柄)が高い確率で停止表示される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され第3確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常表示態様」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当りを想起させる大当り組合せの確定飾り図柄(非確変図柄)が停止表示される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、発展チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、突確チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。なお、突確チャンス目は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。また、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特別図柄の可変表示における確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確表示態様」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」の表示態様ともいう)の可変表示態様と称される。こうして「突確表示態様」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示態様が「突確表示態様」である場合と同様にして飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、発展チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特別図柄の可変表示における確定特別図柄が小当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「小当り表示態様」の可変表示態様と称される。ここで、突確チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄は、飾り図柄の可変表示態様が「突確表示態様」となる場合に限り停止表示され、可変表示態様が「小当り表示態様」となる場合などには確定飾り図柄として停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示にて突確チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示された場合には、「突確表示態様」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となることが確定する。なお、突確チャンス目を、突然確変大当りの場合と小当りの場合とで共通に用いるようにしてもよい。そのようにすれば、突然確変大当りであるか小当りであるか(すなわち、遊技状態が確変状態に移行されるか否か)を分かりにくくすることによって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御され、その小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。なお、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、確変状態や時短状態を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に通常状態へと制御するようにしてもよく、小当りとなる変動表示の終了時に通常状態へと制御するようにしてもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される制御コマンドについて説明する。中継基板15を介して主基板31から演出制御基板80に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置9における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ27L,27Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図6(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図6(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図6(A)に示す例において、コマンド8001(H)は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示における変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示における変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XX(H)は不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXX(H)は、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する表示結果コマンドである。表示結果コマンドでは、例えば図6(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前判定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合に「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」、「第2確変大当り」、「第3確変大当り」、「第4確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれとなるかの大当り種別判定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。
具体的には、コマンド8C00(H)は、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の判定結果を示す第1表示結果コマンドである。コマンド8C01(H)は、可変表示結果が「第1通常大当り」となる旨の判定結果を示す第2表示結果コマンドである。コマンド8C02(H)は、可変表示結果が「第2通常大当り」となる旨の判定結果を示す第3表示結果コマンドである。なお、第3表示結果コマンドは、第2通常大当りを指定するとともに、確変昇格演出の実行も指定するコマンドである。コマンド8C03(H)は、可変表示結果が「第1確変大当り」となる旨の判定結果を示す第4表示結果コマンドである。コマンド8C04(H)は、可変表示結果が「第2確変大当り」となる旨の判定結果を示す第5表示結果コマンドである。コマンド8C05(H)は、可変表示結果が「第3確変大当り」となる旨の判定結果を示す第6表示結果コマンドである。なお、第6表示結果コマンドは、第3確変大当りを指定するとともに、確変昇格演出の実行も指定するコマンドである。コマンド8C06(H)は、可変表示結果が「第4確変大当り」となる旨の判定結果を示す第7表示結果コマンドである。なお、第7表示結果コマンドは、第4確変大当りを指定するとともに、確変大当り演出を実行しないこと(潜伏確変)も指定するコマンドである。コマンド8C07(H)は、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「突確表示態様」となる旨の判定結果を示す、すなわち突然確変大当りであることを指定する第8表示結果コマンドである。コマンド8C08(H)は、可変表示結果が「小当り」となる旨の判定結果を示す第9表示結果コマンドである。
コマンド8F00(H)は、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンドである。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示に同期して飾り図柄の可変表示を行う場合と、第2特別図柄の可変表示に同期して飾り図柄の可変表示を行う場合とで、共通の飾り図柄停止指定コマンドを用いる。
コマンド9500(H)は、遊技状態が通常状態であるときに送信される演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)であり、コマンド9501(H)は、遊技状態が高確率状態であるときに送信される演出制御コマンド(高確率状態背景指定コマンド)である。以下、コマンド9500(H),9501(H)の演出制御コマンドを背景指定コマンドという。演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した背景指定コマンドに応じて、演出表示装置9に表示する背景の種類(例えば色)を選択する。なお、この実施の形態では、遊技状態が高確率状態を伴わない時短状態に制御されている場合にも、通常状態背景指定コマンド(コマンド9500(H))が送信される。
A0XX(H)は、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば表示結果コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前判定結果および大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、表示結果コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。例えば、図6(B)に示すように、表示結果コマンドでは、大当りの種類が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り〜第4確変大当り、突然確変大当りのいずれであるか、または小当りであるかに応じてEXTデータとして「01」〜「08」のデータが設定されるのであるが、大当りの種類や小当りであるかにかかわらず、当り開始指定コマンドではEXTデータとして同じデータ(例えば、「01」)が設定されるようにしてもよい。
コマンドA1XX(H)は、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XX(H)は、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA3XX(H)は、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば表示結果コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前判定結果および大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、表示結果コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。例えば、図6(B)に示すように、表示結果コマンドでは、大当りの種類が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り〜第4確変大当り、突然確変大当りのいずれであるか、または小当りであるかに応じてEXTデータとして「01」〜「08」のデータが設定されるのであるが、大当りの種類や小当りであるかにかかわらず、当り終了指定コマンドではEXTデータとして同じデータ(例えば、「01」)が設定されるようにしてもよい。
コマンドA4XX(H)は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確大当り」であることにもとづく2ラウンド大当り状態や、可変表示結果が「小当り」であることにもとづく小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作で大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA5XX(H)は、2ラウンド大当り状態や小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作の終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば2ラウンド大当り状態におけるラウンドや小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数(例えば「1」または「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
なお、この実施の形態では、可変表示結果が「小当り」である場合にも、大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドを送信する場合を示すが、可変表示結果が「小当り」である場合には、大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
コマンドB001(H)は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことにもとづき、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002(H)は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことにもとづき、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、演出表示装置9の表示領域に設けられた合計保留記憶表示部18cなどにて合計保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板31から演出制御基板80に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば、後述する合計保留記憶数カウンタの値(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板80の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板31から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、合計保留記憶数を特定することができる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560における遊技制御処理において用いられる各乱数について説明する。主基板31では、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路503などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図7は、主基板31の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、主基板31の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路503は、これらの乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。
なお、CPU56は、乱数回路503とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路503によりCPU56とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4を示す数値データは、CPU56がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。乱数回路503は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特別図柄の可変表示における特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。
大当り種別判定用の乱数値MR2−1は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」、「第2確変大当り」、「第3確変大当り」、「第4確変大当り」および「突然確変大当り」の大当り種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ判定用の乱数値MR2−2は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「239」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン判定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR3は、リーチ状態とする場合にどの種類のリーチの変動パターン種別とするか(例えば、スーパーリーチとするか)に分類したり、リーチ状態としない場合に特定の演出(例えば「滑り」演出)のある変動パターン種別とするか否かに分類するための乱数値である。そして、分類したあとに、乱数値MR4を用いて、分類した変動パターン種別中のどの変動パターンとするか(例えば、分類したスーパーリーチの変動パターン種別のうちのどのスーパーリーチを含む変動パターンとするか)が決定される。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM54には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、例えば図8(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aと、図8(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bとが含まれている。第1特図表示結果判定テーブル130Aは、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。第1特図表示結果判定テーブル130は、後述する確変フラグがオフであるかオンであるか(遊技状態が確変状態であるか否か)に応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データや小当り判定値データ、ハズレ判定値データに対応付ける(割り当てる)設定データ(決定用データ)などから構成されている。第2特図表示結果判定テーブル130Bは、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果判定テーブル130Bは、確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データやハズレ判定値データに割り当てる決定用データなどから構成されている。
なお、図8に示す例では、第2特図表示結果判定テーブル130Bが大当り判定値データとハズレ判定値データのみを含む場合を示すが、第2特図表示結果判定テーブル130Bは、さらに小当り判定値データを含んでいてもよい。そして、第2特図表示結果判定テーブル130Bを用いて、第2特別図柄の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かが決定されるとともに、第2特別図柄の可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かが決定されるようにしてもよい。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図9に示す大当り種別判定テーブル131が含まれている。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2−1にもとづき、「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」、「第2確変大当り」、「第3確変大当り」、「第4確変大当り」、「突然確変大当り」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131は、後述する特別図柄ポインタの値(特別図柄ポインタ値)が1であるか2であるか(第1特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか、第2特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか)に応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を、「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」〜「第4確変大当り」、「突確大当り」の大当り種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。また、大当り種別判定テーブル131は、後述する大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別判定用の乱数値MR2−1にもとづいて決定された大当り種別に対応した「00」〜「06」のいずれかに設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。なお、「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」〜「第3確変大当り」の割合を、後述する特別図柄ポインタの値(特別図柄ポインタ値)が1であるか2であるか(第1特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか、第2特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか)に応じて異ならせていてもよい。
この実施の形態では、図9に示す大当り種別判定テーブル131の設定では、特別図柄ポインタ値が1であるか2であるかに応じて、「突確大当り」の大当り種別に対する大当り種別判定用の乱数値MR2−1の割当てが異なっている。すなわち、特別図柄ポインタ値が1である場合には、大当り種別判定用の乱数値MR2−1のうち「93」〜「100」の範囲の値が「突確大当り」の大当り種別に割り当てられる一方で、特別図柄ポインタ値が2である場合には、「突確大当り」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示を開始するための第1開始条件が成立したことにもとづいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示を開始するための第2開始条件が成立したことにもとづいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確大当り」に決定する割合を、異ならせることができる。
次に遊技機の動作について説明する。図10および図11は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。ステップS4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(ステップS5)。遊技機に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、ステップS5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することによりCPU56は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、CPU56は、所定期間(例えば、0.1秒)の遅延時間の後に(ステップS80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、電源断信号がオフ状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、その内容に従って停電復旧中であることを報知することを指定する停電復旧指定コマンドをサブ基板(演出制御基板)に送信する処理を実行する(ステップS94)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
次いで、CPU56は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する乱数回路の状態を確認する乱数回路確認処理を実行する(ステップS95)。乱数回路確認処理では、CPU56は、乱数回路が遊技機1に内蔵されている場合には、乱数回路の設定(例えば、乱数回路の動作を開始させる)を行う。また、CPU56は、乱数回路が出力する乱数確認信号を所定時間監視する。乱数確認信号は、乱数回路が内蔵するクロック信号発生回路が内部クロック信号を正常に出力している場合にはオン状態であり、そうでなければ(例えば、内部クロック信号のレベルが低下した場合には)オフ状態になる。CPU56は、所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する乱数回路に異常が発生したと判定し、主基板31の乱数回路エラーを報知することを指定する主基板エラー指定コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する。所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出しなければ、CPU56は、乱数回路が正常に動作していると判定して、そのままステップS15に移行する。
なお、ハードウェア乱数を生成する乱数回路503は、遊技機1に内蔵してもよいし、遊技機1に外付けで備えてもよい。この実施の形態では、図4に示したように、乱数回路503は、ROM54およびRAM55とともに1チップ内(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560)に内蔵されている。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、表示図柄乱数更新処理(ステップS17)および初期値決定用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。CPU56は、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS16)、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。
なお、表示図柄乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示図柄乱数として、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4などが用いられる。この実施の形態では、これらの乱数値は、例えば、リフレッシュレジスタを用いて、更新する対象や更新時の加算値を異ならせることによってランダムに更新することができる。そのようにすることによって、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に用いる変動パターンをよりランダムに決定するようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、表示図柄乱数更新処理とは、表示図柄乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、初期値決定用乱数更新処理とは、初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値決定用乱数とは、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当り判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。また、例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、および変動パターン判定用の乱数値MR4のうちソフトウェアによって更新する乱数がある場合には、その乱数を発生するためのカウンタのカウント値の初期値を決定するための乱数も初期値決定用乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS25,S26でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示図柄乱数や初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチをオン状態してクリア信号が出力される状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチをオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
次に、遊技制御処理について説明する。図12は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次いで、CPU56は、第1特別図柄表示器8aや、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、状態表示灯などの各種表示器へのDG信号の出力やクリアを行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞を検出したことを報知する異常入賞報知処理を実行する(ステップS23)。具体的には、後述する特別図柄プロセス処理において大入賞口を開放する前である(具体的には、後述するステップS300〜S303の処理の段階である)にもかかわらず、カウントスイッチ23のオンを検出した場合に、大入賞口への異常入賞を検出したと判定し報知する制御を行う。
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(乱数更新処理:ステップS24)。また、CPU56は、初期値決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値決定用乱数更新処理:ステップS25)。さらに、CPU56は、表示図柄乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示図柄乱数更新処理:ステップS26)。
乱数更新処理、初期値決定用乱数更新処理および表示図柄乱数更新処理を行うと、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、第1特別図柄および第2特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS29)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数コマンド等の払出指令コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数コマンドの受信に応じて球払出装置97を駆動する。
また、CPU56は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS33:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS34)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄および第2特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理で開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。なお、開始フラグおよび終了フラグを用いずに、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて表示制御データの値を更新するようにしてもよい。例えば、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン設定処理に対応した値(この実施の形態では1)となると、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値(この実施の形態では3)となるまで、0.2秒が経過する毎に表示制御データの値を+1するようにしてもよい。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。そして、CPU56は、終了フラグがセットされ、または特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値となると、特別図柄プロセス処理で決定されている特別図柄の停止図柄を第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bに導出表示する。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。
さらに、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS37)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)である場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯1の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。また、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。
なお、遊技機への電源投入時以外の時に状態表示灯表示処理を実行する場合には、遊技状態が時短状態である場合にのみ、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行なうようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態が確変状態であることが内部的に決定されている場合であっても、遊技者に確変状態であることを認識できないようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことにもとづいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、ステップS21〜S37の処理(ステップS30およびS32を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
その後、CPU56は、割込許可状態に設定し(ステップS38)、処理を終了する。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(ステップS27)を説明する。図13は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56)が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理において、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
なお、ステップS311では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば、入力ポートから入力した入力データのうち、第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aに対応するビットがオン状態であるか否かを確認してもよい。また、例えば、スイッチ処理(ステップS21参照)において、第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aが2回連続してオン状態となったことにもとづいてフラグをセットするようにし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS311において、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにしてもよい。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン種別判定用の乱数MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンドすなわち可変表示パターンコマンド)を送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(この例では2)に更新する。
なお、この実施の形態では、各乱数値を始動入賞発生時に抽出する場合を示すが、変動パターン種別判定用の乱数MR3や変動パターン判定用の乱数値MR4など変動パターンを決定するための乱数値については、特別図柄の変動開始時に(すなわち、変動パターン決定のタイミングで(ステップS331,S333参照))抽出するようにしてもよい。そのようにすれば、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14に偶然同じタイミングで遊技球が入賞してしまった場合であっても、変動開始のタイミングで変動パターンを決定するための乱数値を読み出すことによって、読み出す乱数値を異ならせることができ、異なる変動パターンで変動表示を行なうことができる。従って、特別図柄の可変表示の演出バリエーションを増加させることができる。
特別図柄変動処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすなわち特別図柄プロセスタイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値(この例では3)に移行するように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる。そして、特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(この例では5)に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を閉状態にして大入賞口を閉成する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放後処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値(この例では6)に更新する。
大入賞口開放後処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態の残りラウンドがあるか否かを確認する処理等を行う。まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308:特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理はラウンドごとに実行されるが、ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に応じた値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態を終了するための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
図14は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図15(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図15(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図15(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図15(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうちいずれか多い方に対応する特別図柄の変動表示を優先して実行し、第1保留記憶数と第2保留記憶数とが同数である場合には保留記憶特定情報記憶領域にセットされている入賞順が早い方の特別図柄の変動表示を実行するのであるが、常に第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうちいずれか多い方に対応する特別図柄の変動表示を優先して実行する場合には、保留記憶特定情報記憶領域はなくてもよい。また、遊技状態が確変状態であるかや時短状態であるかに応じていずれかの特別図柄の変動表示を優先して実行する場合や、あらかじめ定められたいずれか一方の特別図柄の変動表示を常に優先して実行する場合には、保留記憶特定情報記憶領域はなくてもよい。そのようにすれば、RAM55の必要容量を削減することができる。
図15(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図15(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、各乱数値(特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。
次いで、CPU56は、第1始動口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合計保留記憶数を示す保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS218)。なお、保留記憶数通知コマンドを、第1始動口入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、各乱数値(特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。
次いで、CPU56は、第2始動口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226)。また、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS227)。そして、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS228)。なお、保留記憶数通知コマンドを、第2始動口入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
図16および図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、まず、合計保留記憶数の値を確認する(ステップS1501)。具体的には、合計保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。特別図柄通常処理では、CPU56は、まず、合計保留記憶数カウント値などにもとづき、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS1501)。
合計保留記憶数が「0」であれば、CPU56は、客待ちデモンストレーションの演出を行うためのデモ表示設定処理を実行する(ステップS1502)。具体的には、CPU56は、客待ちデモンストレーションの演出が実行されていることを示すデモ表示フラグがセットされているか否かを確認する。セットされていれば、そのまま特別図柄通常処理を終了する。セットされていなければ、CPU56は、デモ表示フラグをセットし、客待ちデモンストレーションの表示を指定するデモ表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
合計保留記憶数が「0」でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が第1保留記憶数より多いか否かを確認する(ステップS1503)。具体的には、CPU56は、まず、第1保留記憶数カウンタの値および第2保留記憶数カウンタの値がともに1以上であるか否かを確認し、ともに1以上であれば、第2保留記憶数カウンタの値が第1保留記憶数カウンタの値よりも多いか否かを確認する。第2保留記憶数が第1保留記憶数より多ければ、CPU56は、ステップS1507に移行する。第2保留記憶数が第1保留記憶数より多くなければ、CPU56は、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多いか否かを確認する(ステップS1504)。具体的には、CPU56は、まず、第1保留記憶数カウンタの値および第2保留記憶数カウンタの値がともに1以上であるか否かを確認し、ともに1以上であれば、第1保留記憶数カウンタの値が第2保留記憶数カウンタの値よりも多いか否かを確認する。第1保留記憶数が第2保留記憶数よりも多ければ、CPU56は、ステップS1506に移行する。
なお、ステップS1503,S1504において、第1保留記憶数または第2保留記憶数のいずれか一方が0である場合には、CPU56は、0でない方の保留記憶数に対応する特別図柄の変動表示を実行するように制御する。例えば、第1保留記憶数が1以上であるとともに第2保留記憶数が0であれば、CPU56は、第1特別図柄の変動表示を実行するように制御する。また、第2保留記憶数が1以上であるとともに第1保留記憶数が0であれば、CPU56は、第2特別図柄の変動表示を実行するように制御する。
第1保留記憶数が第2保留記憶数よりも多くなければ(すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数とが等しければ)、CPU56は、保留特定領域(図15(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS1505)。
第1保留記憶数が第2保留記憶数より多い場合(ステップS1504のY)、または保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS1505のY)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS1506)。
第2保留記憶数が第1保留記憶数より多い場合(ステップS1503のY)、または保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS1505のN)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS1507)。
以上のように、ステップS1503〜S1507の処理が実行されることによって、CPU56は、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多い場合には、第2特別図柄の変動表示に優先して第1特別図柄の変動表示を実行するように制御する。また、CPU56は、第2保留記憶数が第1保留記憶数より多い場合には、第1特別図柄の変動表示に優先して第2特別図柄の変動表示を実行するように制御する。そのように、保留記憶数が多い方の特別図柄の変動表示を優先して実行するように制御することによって、無効な始動入賞が発生する事態を低減している。
なお、例えば、遊技状態が通常状態である場合に第1始動入賞口13が始動入賞しやすく、遊技状態が確変状態や時短状態であるときに第2始動入賞口14が始動入賞しやすく構成されている場合には、合計保留記憶数が0でないと判定したときに、確変状態であることを示す確変フラグや時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認するようにしてもよい。そして、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、第2保留記憶数が0でないことを条件にステップS1507に移行し、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する用にしてもよい。また、確変フラグや時短フラグがセットされていなければ、第1保留記憶数が0でないことを条件にステップS1506に移行し、第1特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態に応じて保留記憶が溜まりやすい方の特別図柄の変動表示を優先して実行することができ、無効な始動入賞が発生する事態を低減することができる。
また、例えば、第2保留記憶数が0でないことを条件に常に第2特別図柄の変動表示を実行するようにしてもよいし、第1保留記憶数が0でないことを条件に常に第1特別図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS1508)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(具体的には、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データ)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(具体的には、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データ)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS1509)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。また、この際、CPU56は、保留特定領域に設定されているデータのうち、特別図柄ポインタが示す方の最も古いデータを削除し、かつ、各保留特定領域の内容をシフトする。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、保留特定領域に設定されている最も古い「第1」のデータを削除し、かつ、各保留特定領域の内容をシフトする。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、保留特定領域に設定されている最も古い「第2」のデータを削除し、かつ、各保留特定領域の内容をシフトする。
次いで、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値を1減算し(ステップS1510)、減算後の合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS1511)。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特図表示結果判定テーブルをセットする(ステップS1512)。具体的には、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図8(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aを選択してセットする。この場合、例えば、ステップS1512の処理では、RAM55の所定領域に設けられた判定テーブルポインタなどに、ROM54における第1特図表示結果判定テーブル130Aの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図8(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bを選択してセットする。この場合、例えば、ステップS1512の処理では、RAM55の所定領域に設けられた判定テーブルポインタなどに、ROM54における第2特図表示結果判定テーブル130Bの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。
次いで、CPU56は、ステップS1512でセットした第1特図表示結果判定テーブル130Aまたは第2特図表示結果判定テーブル130Bを参照することにより、ステップS1508にて読み出した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS1513)。なお、この場合、CPU56は、確変フラグがオン状態であるか否かを確認し、確変フラグがオン状態であれば、図8に示す確変フラグオンに対応する大当り判定値データと合致するか否かを判定する。また、確変フラグがオフ状態であれば、図8に示す確変フラグオフに対応する大当り判定値データと合致するか否かを判定する。そのようにすることによって、遊技状態が確変状態である場合には、通常状態や時短状態である場合と比較して高い割合で大当りとすることに決定する。
乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS1513のY)、CPU56は、大当りと決定したことを示す大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1514)。次いで、CPU56は、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図9に示す大当り種別判定テーブル131を選択してセットする(ステップS1515)。そして、CPU56は、ステップS1508で読み出した大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データにもとづき、ステップS1515にてセットした大当り種別判定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」、「第2確変大当り」、「第3確変大当り」、「第4確変大当り」、「突確大当り」という複数種類のいずれかに決定する(ステップS1516)。なお、この場合、CPU56は、特別図柄ポインタの値が「1」である場合には、図9に示す特別図柄ポインタ「1」に対応する大当り種別バッファ値にもとづいて、大当りの種別を決定する。また、特別図柄ポインタの値が「2」である場合には、図9に示す特別図柄ポインタ「2」に対応する大当り種別バッファ値にもとづいて、大当りの種別を決定する。
また、この実施の形態では、ステップS1516で「第2通常大当り」または「第3確変大当り」に決定された場合には、大当り遊技中に確変昇格演出が実行される。従って、この実施の形態では、ステップS1516における大当り種別判定用の乱数値MR2−1を用いた判定処理において、大当りの種別を通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれとするかが決定されるとともに、大当り遊技中に確変昇格演出を実行するか否かが決定される。
なお、この実施の形態では、通常大当りのうち第2通常大当りのときにのみ確変昇格演出を実行する場合を示しているが、通常大当りと決定した場合には必ず確変昇格演出を実行するように構成してもよい。また、通常大当りや確変大当りと決定した場合に限らず、例えば、突然確変大当りや小当りと決定したときにも確変昇格演出を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り種別とともに確変昇格演出の有無を決定する場合を示しているが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの種別を決定するのみで、確変昇格演出を実行するか否かについては決定しないようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、例えば、変動開始コマンドや変動パターンコマンドなど変動開始時の演出制御コマンドを受信したことにもとづいて、確変昇格演出を実行するか否かを判定するようにしてもよい。そのようにすれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側の処理負担を軽減することができる。
なお、ステップS1507の処理を実行し特別図柄ポインタ値を「2」に設定した場合には、図9に示すように、大当り種別判定テーブル131にて「突確大当り」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確大当り」に決定されることはない。そのように構成することによって、突然確変大当り後に確変状態に移行されているときにさらに突然確変大当りまたは小当りとなることを防止することができる。そのため、遊技者が損をしたと感じることを防止することができ、遊技に対する興趣が低下する事態を防止することができる。例えば、突然確変大当り後に確変状態に移行されているときに突然確変大当りが発生すると、遊技者が1回の大当りを逃してしまったかのように感じ損をしたと感じるおそれがあるが、そのような事態を防止することができる。
そして、CPU56は、ステップS1517にて決定した大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値を、「00」〜「05」のいずれかに設定する(ステップS1517)。
乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS1513のN)、ステップS1508にて読み出した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、小当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS1518)。なお、この場合、CPU56は、確変フラグがオン状態であるか否かを確認し、確変フラグがオン状態であれば、図8に示す確変フラグオンに対応する小当り判定値データと合致するか否かを判定する。また、確変フラグがオフ状態であれば、図8に示す確変フラグオフに対応する小当り判定値データと合致するか否かを判定する。
なお、ステップS1507の処理を実行し特別図柄ポインタ値を「2」に設定した場合には、図8に示すように、第2特図表示結果判定テーブル130Bにて小当り判定値データが割り当てられてないことから、小当りと決定されることはない。従って、この実施の形態では、ステップS1507の処理を実行し特別図柄ポインタ値を「1」に設定した場合のみ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ)、小当りと決定される場合がある。
特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致すれば(ステップS1518のY)、CPU56は、小当りと決定したことを示す小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1519)。そして、ステップS1520に移行する。特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データとも合致しなければ(ステップS1518のN)、ステップS1521に移行する。
次いで、CPU56は、大入賞口開放回数最大値を設定する(ステップS1520)。この場合、CPU56は、例えば、大当り種別が「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」〜「第4確変大当り」のいずれかであれば、大入賞口開放回数最大値を15回開放遊技に対応した「15」に設定する。また、CPU56は、大当り種別が「突確大当り」である場合や、小当り種別が「小当り」である場合には、大入賞口開放回数最大値を2回開放遊技に対応した「2」に設定する。なお、CPU56は、大入賞口開放回数最大値の設定を、大当り遊技の開始前(例えば、特別図柄停止処理や大入賞口開放前処理)に行うようにしてもよい。
次いで、CPU56は、可変表示結果の判定や大当り種別の決定を行った結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS1521)。一例として、ステップS1518で乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データとも合致しなかった場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS1518で乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致した場合には、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定結果に対応して、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、ステップS1513で乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には、ステップS1516における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「第1通常大当り」、「第2通常大当り」、「第1確変大当り」〜「第4確変大当り」のいずれかとする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確大当り」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
次いで、CPU56は、遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1522)。この場合、CPU56は、確変フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、高確率状態背景指定コマンド(図6に示すコマンド9501(H))を送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされていなければ、通常状態背景指定コマンド(図6に示すコマンド9500(H))を送信する制御を行う。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態であれば高確率状態背景指定コマンドが送信され、確変状態以外の遊技状態(通常状態または時短状態)であれば通常状態背景指定コマンドが送信される。なお、遊技状態が通常状態である場合にのみ通常状態背景指定コマンドを送信するようにし、遊技状態が時短状態であれば(例えば、時短状態であることを示す時短フラグがセットされていれば)、時短状態背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS1523)。
図18は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理では、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS321)。大当りフラグがオンであれば(ステップS321のY)、CPU56は、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるかにもとづき(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているかにもとづき)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS322)。そして、ステップS331に移行する。
大当りフラグがオフである場合には(ステップS321のN)、CPU56は、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS323)。小当りフラグがオンであれば(ステップS323のY)、CPU56は、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるかにもとづき(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているかにもとづき)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS324)。そして、ステップS331に移行する。
小当りフラグがオフである場合には(ステップS323のN)、すなわち、はずれである場合には、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるかにもとづき(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているかにもとづき)、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、リーチ判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS325)。
次いで、CPU56は、例えば、合計保留記憶数カウンタのカウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS326)。次いで、CPU56は、特定した合計保留記憶数およびリーチ判定用の乱数値MR2−2にもとづき、ステップS325でセットしたリーチ判定テーブルのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を判定する(ステップS327)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されているリーチ判定用の乱数値MR2−2を読み出して、読み出したリーチ判定用の乱数値MR2−2にもとづいてリーチ状態の有無を判定する。
リーチ状態ありとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS328のY)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS329)。リーチ状態なしとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS328のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS330)。そして、ステップS331に移行する。
次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづき、ステップS322,S324,S329,S330のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS331)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている変動パターン種別判定用の乱数値MR3を読み出して、読み出した変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて変動パターン種別を決定する。
ステップS331の処理では、第1始動条件が成立したことにもとづき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことにもとづき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS331の処理では、ステップS327におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS331の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
次いで、CPU56は、変動パターン種別の決定結果にもとづき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、当り変動パターン判定テーブルやハズレ変動パターン判定テーブルといった複数種類の変動パターン判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS332)。次いで、CPU56は、変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづき、ステップS332でセットした変動パターン判定テーブルを参照することにより、ステップS331で決定した変動パターン種別に含まれる複数種類の変動パターンのうちのいずれかを決定する(ステップS333)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている変動パターン判定用の乱数値MR4を読み出して、読み出した変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて変動パターンを決定する。
ステップS333の処理では、第1始動条件が成立したことにもとづき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことにもとづき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、ステップS331で決定した変動パターン種別に含まれる複数種類の変動パターンのうちのいずれかを決定する。また、ステップS333の処理では、ステップS327におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS333の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄の変動を開始する(ステップS334)。例えば、ステップS35の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。なお、開始フラグや終了フラグを用いずに、ステップS35の特別図柄表示制御処理において、特別図柄プロセスフラグの値のみにもとづいて特別図柄の変動を制御する場合には、ステップS334において、CPU56は、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動であるかを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、CPU56は、ステップS333の変動パターンの判定結果に応じて、特図変動時間を変動時間タイマに設定する(ステップS335)。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS336)。例えば、特別図柄ポインタ値が1である場合、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果コマンドを順次に送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタ値が2である場合、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果コマンドを順次に送信する制御を行う。なお、コマンドの送信は、具体的には、ステップS336における設定に従って、CPU56によって演出図柄コマンド制御処理(ステップS29参照)が実行されることによってなされる。
ステップS336の処理を実行することによって、CPU56は、同一のタイマ割込内で変動開始コマンドおよび変動パターン指定コマンドを送信する。そして、CPU56は、変動開始コマンドおよび変動パターン指定コマンドを送信した後に、表示結果コマンドおよび保留記憶数通知コマンドの順に、2msecごと(または4msecごとでもよい)に送信する。そのようにすれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、少なくとも演出表示装置9における液晶表示に関するコマンドを確実に受信することができる。
また、この実施の形態では、CPU56がステップS336の処理を行い、ステップS336の設定に従って演出図柄コマンド制御処理(ステップS29参照)を実行することによって、少なくとも特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させるか否かと可変表示パターン(変動パターン)とを特定可能なコマンドを送信するコマンド送信手段が実現される。なお、コマンド送信手段は、この実施の形態に示すように、変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドと表示結果を特定可能な表示結果コマンドとを別々のコマンドとして送信するようにしてもよいし、1つのコマンド(例えば、変動パターンと表示結果との両方を特定可能な変動パターンコマンド)のみを送信するようにしてもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS337)。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞時に、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、および変動パターン判定用の乱数値MR4の全てを抽出して第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納するようにする場合を示したが、変動パターン種別判定用の乱数値MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4を、始動入賞時ではなく第1特別図柄または第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。
例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動開始時に乱数値MR3,MR4を抽出するようにする場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理において、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aのオンを検出したときに(ステップS211,S221参照)、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、およびリーチ判定用の乱数値MR2−2のみを抽出して第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する(ステップS215,S225参照)。また、CPU56は、変動パターン設定処理のステップS331において、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を抽出し、抽出した変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、変動パターン設定処理のステップS333において、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、変動パターン判定用の乱数値MR4を抽出し、抽出した変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて変動パターンを決定する。
例えば、変動パターン種別判定用の乱数値MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4を含む全ての乱数値を、始動入賞時に抽出して第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納するようにすると、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに偶然同時に遊技球が入賞したような場合には、第1保留記憶バッファの保存領域と第2保留記憶バッファの保存領域とに同じ乱数値が格納されてしまう可能性がある。そうすると、その後に実行される第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで、ともに同じ変動パターンに従って変動表示が実行される事態が生じてしまう。これに対して、上記に示したように、変動パターン種別判定用の乱数値MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4を変動開始時に抽出するようにすれば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに偶然同時に遊技球が入賞したような場合であっても、その後に実行される第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで変動パターンを異ならせることができる。
また、この実施の形態では、リーチ判定用の乱数値MR2−2や、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4を、例えば、リフレッシュレジスタを用いてランダムに更新することができる。そのようにすることによって、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に用いる変動パターンをよりランダムに決定するようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、まず、CPU56は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認し(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認し)、タイムアップしていなければ(ステップS352のN)、そのまま特別図柄変動処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS353)。
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動停止処理において、CPU56は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS1301)。例えば、CPU56は、ステップS35の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う。また、CPU56は、演出表示装置9における飾り図柄の変動の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンド(8F00(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1302)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1303)。
大当りフラグがセットされていれば(ステップS1303のY)、CPU56は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(大当り表示時間(例えば、3秒))をセットする(ステップS1304)。そして、CPU56は、当り開始指定コマンド(ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1305)。
次いで、CPU56は、大当りフラグをリセットする(ステップS1306)とともに、セットされていれば、確変フラグや時短フラグ、時短回数カウンタをリセットする(ステップS1307)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する(ステップS1308)。
ステップS1303で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1309)。セットされていなければ、そのままステップS1313に移行する。セットされていれば、CPU56は、時短回数カウンタの値を1減算する(ステップS1310)とともに、時短回数カウンタの減算後の値が0であるか否かを確認する(ステップS1311)。なお、時短回数カウンタとは、時短状態に移行してからの特別図柄および飾り図柄の変動表示の実行回数をカウントするためのカウンタである。
時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、そのままステップS1313に移行する。時短回数カウンタの値が0であれば、CPU56は、時短フラグをリセットする(ステップS1312)。すなわち、大当り終了後に時短状態に移行した後に、特別図柄および飾り図柄の変動表示を所定回数(例えば100回)終了した場合であるので、時短フラグをリセットし、通常状態に移行する。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1313)。小当りフラグがセットされていれば(ステップS1313のY)、CPU56は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、小当り図柄を停止表示した後に小当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(小当り表示時間(例えば、3秒))をセットする(ステップS1314)。そして、CPU56は、当り開始指定コマンド(ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1315)。
次いで、CPU56は、小当りフラグをリセットする(ステップS1316)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に応じた値に更新する(ステップS1317)。
ステップS1313で小当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS1318)。
図21は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS461)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS462)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS462のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0であれば(ステップS462のY)、CPU56は、ステップS1516で決定した大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS463)。次いで、CPU56は、読み出した大当り種別バッファ値が「通常大当り」の大当り種別に対応した「00」または「01」であるか否かを判定する(ステップS464)。この場合、CPU56は、大当り種別バッファ値が「00」または「01」であれば(ステップS464のY)、時短状態への制御を開始するために、時短フラグをセットする(ステップS465)とともに、時短回数カウンタに所定値(例えば「100」)をセットする(ステップS466)。そして、ステップS470に移行する。
ステップS464で大当り種別バッファ値が「00」および「01」以外である場合には(ステップS313のN)、確変状態への制御を開始するために、確変フラグをセットする(ステップS467)とともに、時短フラグをセットする(ステップS468)。また、時短回数カウンタに所定値(例えば「100」)をセットする(ステップS469)。そして、ステップS470に移行する。なお、ステップS469で時短回数カウンタに所定値をセットせずに、次の大当りが発生するまで時短状態を継続するようにしてもよい。
そして、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS470)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図22は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、33ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
次いで、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行し(ステップS702)、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
また、演出制御用CPU101は、コード表示開始フラグがセットされている場合に(ステップS707のY)、操作ボタン120からのオン信号を検出したか否かを確認する(ステップS708)。操作ボタン120からのオン信号を検出した場合(すなわち、遊技者によって操作ボタン120が操作された場合)には、コード表示開始フラグをリセットし、演出表示装置9に表示されている2次元コードを消去する(ステップS709)。その後、ステップS702に移行する。操作ボタン120からのオン信号を検出しなかった場合(すなわち、遊技者によって操作ボタン120が操作されなかった場合)には、演出表示装置9に2次元コードの表示を継続させる(ステップS710)。その後、ステップS702に移行する。ここで、ステップS707〜S710の処理は、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理に組み込まれているので、2次元コードを常に表示させることができる。なお、ステップS707〜S710の処理は、当該メイン処理に組み込まれずに、常に演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)に判断される他の位置に組み込まれていてもよい。なお、コード表示開始フラグは、演出表示装置9に2次元コード表示されたときにセットされるフラグである。
図23および図24は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS705)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS1611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS1612)。
受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:81XX(H))であれば(ステップS1613)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS1614)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1615)。
受信した演出制御コマンドが、表示結果指定の演出制御コマンド(表示結果コマンド:8CXX(H))であれば(ステップS1616)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける表示結果コマンド格納領域に格納し(ステップS1617)、表示結果受信フラグをセットする(ステップS1618)。
また、受信した演出制御コマンドが、ファンファーレ指定の演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A0XX(H))であれば(ステップS1619)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(ステップS1620)、ファンファーレコマンドを受信したことを示すファンファーレフラグをセットする(ステップS1621)。
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド:A3XX(H))であれば(ステップS1622)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS1623)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS1624)。
また、受信した演出制御コマンドが、高確率状態背景指定コマンド(コマンド9501(H))であれば(ステップS1625)、演出制御用CPU101は、確変状態であることを報知していない確変状態時(潜伏確変状態時)であること(潜伏確変中であること)を示す潜伏確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1626)。潜伏確変フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に背景色として赤色の背景を表示する制御を行う(ステップS1627)。潜伏確変フラグがセットされていれば、ステップS1629に移行する。
また、受信した演出制御コマンドが、通常状態背景指定コマンド(コマンド9500(H))であれば(ステップS1628)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に背景色として緑色の背景を表示する制御を行う(ステップS1629)。また、ステップS1625で潜伏確変フラグがセットされていた場合にも、演出制御用CPU101は、ステップS1629に移行して演出表示装置9に背景色として緑色の背景を表示する制御を行う。
ステップS1625〜S1629の処理が実行されることによって、確変大当りと決定された後に大当りが実行された後であって確変となることが既に報知されている場合には、演出表示装置9において赤色の背景が表示され、確変状態であることを認識可能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出が行われる。また、通常大当りと決定された後に大当りが実行された後や、確変大当りと決定された後に大当りが実行された後であっても潜伏確変中である場合には、演出表示装置9において緑色の背景が表示され、確変状態であるか否かが認識不能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出が行われる。なお、この確変状態であるか否かが認識不能な演出は、飾り図柄の変動表示中も継続される。また、この実施の形態では、確変大当りと決定された場合であっても直ちに確変大当りであることが報知されず確変昇格演出が実行される場合もあるので、確変大当りと決定された後に大当りが実行された後であっても確変昇格演出において確変への昇格操作に失敗し確変となることが報知されていない場合にも、ステップS1629に移行して確変状態であるか否かが認識不能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出が行われる。
なお、通常状態背景指定コマンドを受信した場合には、遊技状態が通常状態であることを示す背景色(例えば、青色)で演出表示装置9に背景を表示するようにしてもよい。そして、この場合に、潜伏確変中である場合や、確変大当りと決定されている場合であっても確変昇格演出において確変への昇格操作に失敗し確変となることが報知されていない場合には、遊技状態が通常状態である場合と同様の背景色(例えば、青色)で演出表示装置9に背景を表示するようにしてもよい。そのようにしても、通常大当りと決定されている場合や、確変大当りと決定されている場合であっても、潜伏確変中である場合や、確変昇格演出において確変への昇格操作に失敗し確変となることが報知されていない場合には、確変状態であるか否かが認識不能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出を行うことができる。
また、例えば、遊技状態が時短状態である場合に時短状態背景指定コマンドを送信するように構成されている場合には、演出表示装置9は、時短状態背景指定コマンドを受信した場合に、さらに異なる背景色(例えば、黄色)で演出表示装置9に背景を表示するようにしてもよい。また、確変となることが既に報知されている場合に常に赤色の背景を表示するのではなく、高確率状態のみに移行されている場合と、高確率状態に移行されるとともに時短状態にも移行されている場合とで、異なる背景色の背景を演出表示装置9に表示するようにしてもよい。なお、この場合、遊技球が始動入賞しやすい高ベース状態である場合には時短状態の場合と同じ背景色(例えば、黄色)を表示するようにし、遊技球が始動入賞しにくい低ベース状態である場合には通常状態の場合と同じ背景色(例えば、青色)を表示するようにしてもよい。
また、受信した演出制御コマンドが、第1変動開始指定コマンド(コマンド8001(H))であれば(ステップS1630)、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の変動表示に同期して飾り図柄の変動表示を開始することを示す第1変動開始フラグをセットする(ステップS1631)。
また、受信した演出制御コマンドが、第2変動開始指定コマンド(コマンド8002(H))であれば(ステップS1632)、演出制御用CPU101は、第2特別図柄の変動表示に同期して飾り図柄の変動表示を開始することを示す第2変動開始フラグをセットする(ステップS1633)。
また、受信した演出制御コマンドが、飾り図柄停止指定コマンド(コマンド8F00(H))であれば(ステップS1634)、演出制御用CPU101は、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことを示す飾り図柄停止指定受信フラグをセットする(ステップS1635)。
ステップS1612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用CPU101は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS1636)。
図25は、図22に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれを受信したかを確認する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる第1変動開始コマンド受信フラグや、第2変動開始コマンド受信フラグ、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否を確認する。第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかと変動パターンコマンドとを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドにもとづいてラウンド数の表示制御等を行う。また、確変昇格演出を実行することに決定されている場合には、確変昇格演出を実行する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドにもとづいてインターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図26は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図26に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図27および図28は、図25に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、表示結果コマンド格納領域から表示結果コマンド、または表示結果コマンドを示すデータを読み出す(ステップS820)。そして、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS821)。可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS821のY)、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンド、または変動パターンコマンドを示すデータを読み出す(ステップS822)。そして、演出制御用CPU101は、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS823)。
非リーチ変動パターンであると判定した場合には(ステップS823のY)、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS824)。
「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定した場合には(ステップS824のY)、演出制御用CPU101は、発展チャンス目のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS825)。
「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンではないと判定した場合には(ステップS824のN)、演出制御用CPU101は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する非リーチ図柄決定処理を実行する(ステップS826)。
非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS823のN)、演出制御用CPU101は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定するリーチ図柄決定処理を実行する(ステップS827)。
可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS821のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「小当り」であること、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確大当り」であることのうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS828)。可変表示結果が「小当り」である場合、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確大当り」である場合には(ステップS828のY)、演出制御用CPU101は、ステップS822で読み出した変動パターンが可変表示態様を「非リーチ」とすることを指定しているか否かを判定する(ステップS829)。「非リーチ」とすることを指定していると判定した場合には、ステップS824に移行する。
可変表示態様を「非リーチ」とすることを指定していないと判定した場合には(ステップS829のN)、演出制御用CPU101は、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定しているか否かを判定する(ステップS830)。「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定していると判定した場合には(ステップS830のY)、演出制御用CPU101は、ステップS827の処理に進み、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。
飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定していないと判定した場合には(ステップS830のN)、演出制御用CPU101は、突確チャンス目のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS831)。
可変表示結果が「小当り」ではなく、大当り種別が「突確大当り」でもない場合には(ステップS828のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第1通常大当り」と「第2通常大当り」のうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS832)。大当り種別が「第1通常大当り」である場合、もしくは、大当り種別が「第2通常大当り」である場合には(ステップS832のY)、演出制御用CPU101は、第1通常大当りや第2通常大当りにおける大当り図柄を決定するための第1最終停止図柄決定テーブルを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS833)。この場合、演出制御用CPU101は、第1最終停止図柄決定テーブルを参照することにより、非確変図柄である偶数図柄となる左中右最終停止図柄の組合せを、確定飾り図柄として決定する。そして、ステップS837に移行する。
大当り種別が「第1通常大当り」でも「第2通常大当り」でもない場合には(ステップS832のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第3確変大当り」または「第4確変大当り」であるか否かを判定する(ステップS834)。大当り種別が「第3確変大当り」または「第4確変大当り」である場合には(ステップS834のY)、演出制御用CPU101は、第3確変大当りや第4確変大当りにおける大当り図柄を決定するための第2最終停止図柄決定テーブルを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS835)。この場合、演出制御用CPU101は、第2最終停止図柄決定テーブルを参照することにより、非確変図柄である偶数図柄となる左中右最終停止図柄の組合せ、確定飾り図柄として決定する。そして、ステップS837に移行する。
大当り種別が「第3確変大当り」および「第4確変大当り」でもない場合には(ステップS834のN)、演出制御用CPU101は、大当り種別が「第1確変大当り」と「第2確変大当り」のいずれかであることに対応して、第1確変大当りや第2確変大当りにおける大当り図柄を決定するための第3最終停止図柄決定テーブルを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS834)。この場合、演出制御用CPU101は、第3最終停止図柄決定テーブルを参照することにより、確変図柄である奇数図柄または非確変図柄である偶数図柄のいずれかとなる左中右最終停止図柄の組合せを、確定飾り図柄として決定する。そして、ステップS837に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出設定処理を実行する(ステップS837)。図29は、ステップS837で実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。特定演出設定処理では、演出制御用CPU101は、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出を含む変動パターンであるか否かを判定する(ステップS3501)。特定演出を含まない変動パターンであれば(ステップS3501のN)、そのまま特定演出設定処理を終了する。
特定演出を含む変動パターンと判定した場合には(ステップS3501のY)、その特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS3502)。「滑り」、「擬似連」、「イントロ」の特定演出のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、その特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS3503)。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS3504)。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出が「イントロ」であるか否かを判定し(ステップS3505)、「イントロ」の特定演出である場合には(ステップS3505のY)、ステップS3504で決定したイントロの特定演出パターンに応じて、特定演出パターン判定テーブルにおける前回演出バッファ更新設定値によって、前回演出バッファ値を更新する(ステップS3506)。
ステップS3502で特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」以外であると判定した場合や、ステップS3505で特定演出が「イントロ」以外であると判定した場合、ステップS3506の処理を実行した後には、演出制御用CPU101は、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS3507)。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」以外の特定演出であれば(ステップS3507のN)、特定演出設定処理を終了する。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」の特定演出のいずれかであれば(ステップS3507のY)、特定演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定する(ステップS3508)。
そして、演出制御用CPU101は、潜伏確変フラグがセットされているか否か確認し(ステップS3509)、潜伏確変フラグがセットされている場合に(ステップS3509のY)、第1確変2次元コードを演出表示装置9に表示させ(ステップS3510)、潜伏確変フラグがセットされていない場合に(ステップS3509のN)、第2確変2次元コードを演出表示装置9に表示させる(ステップS3511)。そしてコード表示開始フラグをセットし(ステップS3512)、特定演出設定処理を終了する。
なお、潜伏確変フラグは、確変状態であることを報知していない確変状態時(潜伏確変状態時)にセットされるフラグである。つまり、潜伏確変フラグがセットされているときは、遊技者に確変状態であることは報知されていないが、確変状態である。そして、潜伏確変フラグがセットされているときは、ステップS3510の処理で、確変状態であることの確率(例えば、100%)を示す情報を提供するウェブサイトのURLが2次元コード化された第1確変2次元コードが演出表示装置9に表示される。また、潜伏確変フラグがセットされていないときは、ステップS3511の処理で、確変状態であることの確率(例えば、0%)を示す情報を提供するウェブサイトのURLが2次元コード化された第2確変2次元コードが演出表示装置9に表示される。従って、当該ウェブサイトから情報を入手しようとする遊技意欲の高い遊技者に、確変状態であることの確率を認識させ、遊技興趣を向上させ、より深く遊技機を理解させることができる。
特定演出設定処理を実行した後には、演出制御用CPU101は、予告演出設定処理を実行する(ステップS838A)。
また、演出制御用CPU101は、ステップS822で読み出した変動パターンコマンド、または変動パターンコマンドを示すデータにもとづいて、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とする場合に対応したリーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS838B)。リーチ変動パターンであると判定した場合には(ステップS828BのY)、リーチ演出が特定のリーチ演出(例えば、いわゆるプレミアムリーチと呼ばれるリーチやスーパーリーチ)であるか否か判定する(ステップS838C)。
そして、演出制御用CPU101は、リーチ演出が特定のリーチ演出(例えば、プレミアムリーチやスーパーリーチ)であると判定した場合に(ステップS838CのY)、演出表示装置9に第1大当り2次元コードを表示させ(ステップS838D)、リーチ演出が特定のリーチ演出(例えば、プレミアムリーチやスーパーリーチ)でないと判定した場合に(ステップS838CのN)、演出表示装置9に第2大当り2次元コードを表示させ(ステップS838E)、コード表示開始フラグをセットする(ステップS838F)。
そして、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS839)。そして、選択したプロセスデータにおける演出実行データ1に対応したプロセスタイマをスタートさせる(ステップS840)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27L,27R)の制御を実行する(ステップS841)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプの点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27L,27Rからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS842)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS843)。
図30は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、飾り図柄停止指定受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1831)。なお、飾り図柄停止指定受信フラグは、コマンド解析処理において、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる(ステップS1635参照)。飾り図柄停止指定受信フラグがセットされていれば、ステップS1839に移行する。セットされていなければ、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS1832)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、ステップS1839に移行する。そして、ステップS1839では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する。
なお、この実施の形態では、飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かを判断するとともに(ステップS1831参照)、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断して(ステップS1832参照)、飾り図柄変動停止処理に移行する場合を示すが、飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かのみを判断して飾り図柄変動停止処理に移行するようにしてもよい。この場合、CPU56は、ステップS1831で飾り図柄停止指定受信フラグがセットされていなければ、ステップS1832を実行することなく、そのままステップS1833に移行するようにすればよい。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS1833)、変動時間タイマを1減算する(ステップS1834)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、各種ランプ、スピーカ27L,27R)の制御を実行する(ステップS1835)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1836)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1837)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1838)。
図31〜図33は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS877に移行する。この実施の形態では、後述するように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄又は小当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS878で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS870で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S873の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄または小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。そして、ステップS872で大当り図柄または小当り図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)には、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(例えば、飾り図柄停止指定受信フラグ)をリセットし(ステップS874)、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS875)。
ステップS872で大当り図柄または小当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS877)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS877のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878)、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS879)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS880A)。
そして、演出制御用CPU101は、第1確変大当り〜第4確変大当りのいずれかであるか否かを確認する(ステップS880B)。なお、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果コマンド(ステップS1617参照)が第4表示結果コマンド〜第7表示結果コマンド(図6(B)参照)のいずれかであるかを判定することによって、第1確変大当り〜第4確変大当りのいずれかであるか否かを確認できる。第1確変大当り〜第4確変大当りのいずれでもない場合には(ステップS880BのN)、ステップS881Aの処理に移行する。第1確変大当り〜第4確変大当りのいずれかである場合には(ステップS880BのY)、演出制御用CPU101は、第4確変大当りであるのか否かを確認する(ステップS880C)。なお、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果コマンドが第7表示結果コマンド(図6(B)参照)であるかを判定することによって、第4確変大当りであるか否かを確認できる。
演出制御用CPU101は、第4確変大当りであると判断した場合に(ステップS880CのY)、潜伏確変フラグをセットし(ステップS880D)、第4確変大当りでないと判断した場合に(ステップS880CのN)、セットされていれば潜伏確変フラグをリセットする(ステップS880E)。そして、演出制御用CPU101は、確変フラグがセットされているか否か確認し(ステップS880F)、確変フラグがセットされていない場合に(ステップS880FのN)、確変状態フラグをセットするとともに(ステップS880O)、確変大当り(この実施の形態では、第1確変大当り〜第4確変大当り)が連続して発生した回数をカウントするための確変カウンタに1をセットする(ステップS880P)。そして、ステップS882の処理に移行する。なお、この実施の形態では、確変カウンタを用いて第1確変大当り〜第4確変大当りの発生回数をカウントし、突然確変大当りをカウント対象から除外しているが、突然確変大当りも含めた確変大当りの発生回数を確変カウンタを用いてカウントするようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされている場合に(ステップS880FのY)、確変カウンタの値を1加算する(ステップS880G)。
次いで、演出制御用CPU101は、確変カウンタの値が10以上であるか否かを確認する(ステップS880H)。確変カウンタの値が10以上であれば(すなわち、確変大当りが連続して10回以上発生していれば)、演出制御用CPU101は、Sランクに応じた2次元コードを演出表示装置9に表示させる(ステップS880I)。確変カウンタの値が10未満であれば、演出制御用CPU101は、確変カウンタの値が5となっているか否かを確認する(ステップS880J)。確変カウンタの値が5となっていれば(すなわち、確変大当りが連続して5回発生していれば)、演出制御用CPU101は、Aランクに応じた2次元コードを演出表示装置9に表示させる(ステップS880K)。確変カウンタの値が5でなければ、演出制御用CPU101は、確変カウンタの値が3となっているか否かを確認する(ステップS880L)。確変カウンタの値が3となっていれば(すなわち、確変大当りが連続して3回発生していれば)、演出制御用CPU101は、Bランクに応じた2次元コードを演出表示装置9に表示させる(ステップS880M)。そして、演出制御用CPU101は、コード表示開始フラグをセットする(ステップS880N)。そして、ステップS882の処理に移行する。
なお、ステップS880Iで表示されるSランクに応じた2次元コードや、ステップS880Kで表示されるAランクに応じた2次元コード、ステップS880Mで表示されるBランクに応じた2次元コードは、例えば、特定のキャラクタの画像データ(例えば、待ち受け画像などの画像コンテンツ)をダウンロード可能なウェブサイトのURLが2次元コード化された画像であり、具体的には、QRコード化された画像である。図2で説明したように、この実施の形態では、ステップS880I,S880K,S880Mで表示されたQRコードを、遊技者が携帯端末200を用いて撮影し、特典付与サーバ300に送信することによって、特典として画像コンテンツを取得することができる。そのような構成により、確変大当りを連続させることへの意欲を高め、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、確変大当り(第1確変大当り〜第4確変大当り)が連続しているときに表示される2次元コード(QRコード)には、Sランク、AランクおよびBランクの3種類のランクに応じたものがある。Bランクに応じた2次元コードは確変大当りが3回連続して発生したことを条件として表示されるのに対して、Aランクに応じた2次元コードは確変大当りが5回連続して発生したことを条件として表示され、Aランクに応じた2次元コードが表示される条件は、Bランクに応じた2次元コードが表示される条件と比較して難易度が高く、出現率が低い(言い換えると、レア度が高い)といえる。さらに、Sランクに応じた2次元コードは確変大当りが10回以上連続して発生したことを条件として表示され、Sランクに応じた2次元コードが表示される条件は、AランクやBランクに応じた2次元コードが表示される条件と比較してさらに難易度が高く、出現率が低いといえる。
ステップS880Iでは、具体的には、演出制御用CPU101は、ROM54から台IDおよびホールIDを抽出するとともに、リアルタイムクロック353から現在の日時情報(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出し、抽出した台ID、ホールID、日時情報およびSランクであることを特定可能なランク情報(以下、Sランク情報ともいう)とを含む2次元コード(QRコード)を生成する。そして、演出制御用CPU101は、生成した2次元コード(QRコード)を演出表示装置9に表示させる。
なお、Sランク情報として1種類のランク情報のみを用いるようにすると、10回以上連続した確変大当りが最初に発生したときに取得した1個の2次元コード(QRコード)を用いて、携帯端末200から複数回にわたって重複してアクセスしても、特典付与サーバ300では、10回以上連続した確変大当りが本当に複数回発生してアクセスしてきているのか、それともパチンコ遊技機1に1回しか表示されていない2次元コード(QRコード)を用いて不正に重複してアクセスしてきているのか判別できない。そこで、Sランク情報として複数種類のランク情報を用いるようにすることが望ましい。この場合、例えば、10回以上連続した確変大当りが最初に発生したときには、パチンコ遊技機1は、Sランク情報「S01」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにし、次に10回以上連続した確変大当りが発生したときには、パチンコ遊技機1は、次のSランク情報「S02」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにすればよい。そのように構成すれば、特典付与サーバ300は、受信した2次元コード(QRコード)を解析して、全く同じ種類のSランク情報(例えば、「S01」)が含まれていれば、1回しか2次元コード(QRコード)を取得していないにもかかわらず不正に重複してアクセスしていることを判断することができ、重複して特典を得ようとする不正行為を防止することができる。
ステップS880Kでは、具体的には、演出制御用CPU101は、ROM54から台IDおよびホールIDを抽出するとともに、リアルタイムクロック353から現在の日時情報(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出し、抽出した台ID、ホールID、日時情報およびAランクであることを特定可能なランク情報(以下、Aランク情報ともいう)とを含む2次元コード(QRコード)を生成する。そして、演出制御用CPU101は、生成した2次元コード(QRコード)を演出表示装置9に表示させる。
なお、Aランク情報として1種類のランク情報のみを用いるようにすると、5回連続した確変大当りが最初に発生したときに取得した1個の2次元コード(QRコード)を用いて、携帯端末200から複数回にわたって重複してアクセスしても、特典付与サーバ300では、5回連続した確変大当りが本当に複数回発生してアクセスしてきているのか、それともパチンコ遊技機1に1回しか表示されていない2次元コード(QRコード)を用いて不正に重複してアクセスしてきているのか判別できない。そこで、Aランク情報として複数種類のランク情報を用いるようにすることが望ましい。この場合、例えば、5回連続した確変大当りが最初に発生したときには、パチンコ遊技機1は、Aランク情報「A01」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにし、次に5回連続した確変大当りが発生したときには、パチンコ遊技機1は、次のAランク情報「A02」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにすればよい。そのように構成すれば、特典付与サーバ300は、受信した2次元コード(QRコード)を解析して、全く同じ種類のAランク情報(例えば、「A01」)が含まれていれば、1回しか2次元コード(QRコード)を取得していないにもかかわらず不正に重複してアクセスしていることを判断することができ、重複して特典を得ようとする不正行為を防止することができる。
ステップS880Mでは、具体的には、演出制御用CPU101は、ROM54から台IDおよびホールIDを抽出するとともに、リアルタイムクロック353から現在の日時情報(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出し、抽出した台ID、ホールID、日時情報およびBランクであることを特定可能なランク情報(以下、Bランク情報ともいう)とを含む2次元コード(QRコード)を生成する。そして、演出制御用CPU101は、生成した2次元コード(QRコード)を演出表示装置9に表示させる。
なお、Bランク情報として1種類のランク情報のみを用いるようにすると、3回連続した確変大当りが最初に発生したときに取得した1個の2次元コード(QRコード)を用いて、携帯端末200から複数回にわたって重複してアクセスしても、特典付与サーバ300では、3回連続した確変大当りが本当に複数回発生してアクセスしてきているのか、それともパチンコ遊技機1に1回しか表示されていない2次元コード(QRコード)を用いて不正に重複してアクセスしてきているのか判別できない。そこで、Bランク情報として複数種類のランク情報を用いるようにすることが望ましい。この場合、例えば、3回連続した確変大当りが最初に発生したときには、パチンコ遊技機1は、Bランク情報「B01」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにし、次に3回連続した確変大当りが発生したときには、パチンコ遊技機1は、次のBランク情報「B02」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにすればよい。そのように構成すれば、特典付与サーバ300は、受信した2次元コード(QRコード)を解析して、全く同じ種類のBランク情報(例えば、「B01」)が含まれていれば、1回しか2次元コード(QRコード)を取得していないにもかかわらず不正に重複してアクセスしていることを判断することができ、重複して特典を得ようとする不正行為を防止することができる。
なお、この実施の形態では、10回以上連続した確変大当りや5回連続した大当り、3回連続した大当りが発生したことを条件として2次元コード(QRコード)を表示する場合を示しているが、2次元コード(QRコード)を表示する条件は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、遊技状態が非確変状態(通常状態や時短状態)であるときに最初に確変大当りが発生(いわゆる初当りが発生)したことを条件として2次元コード(QRコード)を表示してもよく、確変大当りが4回連続したことや7回連続したことを条件として2次元コード(QRコード)を表示してもよい。
また、この実施の形態では、確変大当りの連続回数が10回を超えると毎回Sランクに応じた2次元コード(QRコード)を表示する(すなわち、確変状態が継続しているかぎり、連続11回目の確変大当りや連続12回目の確変の大当りの発生時もSランクに応じた2次元コード(QRコード)を毎回表示する)場合を示しているが、確変大当りの連続回数が10回となったときのみSランクに応じた2次元コード(QRコード)を表示し、それ以降は、確変状態が継続していても確変大当り発生時にSランクに応じた2次元コード(QRコード)を表示しなくてもよい。
また、この実施の形態では、確変大当りの連続回数が5回となったときのみAランクに応じた2次元コード(QRコード)を表示する場合を示しているが、確変大当りの連続回数が5回を超えると連続回数が9回となるまで(すなわち、次のSランクの成立条件である確変大当りの連続回数10回となる直前の回数まで)毎回Aランクに応じた2次元コード(QRコード)を表示するようにしてもよい。また、この実施の形態では、確変大当りの連続回数が3回となったときのみBランクに応じた2次元コード(QRコード)を表示する場合を示しているが、確変大当りの連続回数が3回を超えると連続回数が4回となるまで(すなわち、次のAランクの成立条件である確変大当りの連続回数5回となる直前の回数まで)毎回Bランクに応じた2次元コード(QRコード)を表示するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、確変大当りが連続しているときにSランク、AランクおよびBランクの3種類のランクに分類された2次元コード(QRコード)を表示する場合を示したが、確変大当りが連続しているときの2次元コード(QRコード)のランクは3種類にかぎられない。例えば、2種類のランクに分類された2次元コード(QRコード)を表示してもよいし、4種類以上のランクに分類された2次元コード(QRコード)を表示してもよい。
ステップS881Aでは、演出制御用CPU101は、第1通常大当りまたは第2通常大当りのいずれかであるか否かを確認する。なお、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果コマンド(ステップS1617参照)が第2表示結果コマンドまたは第3表示結果コマンド(図6(B)参照)のいずれかであるかを判定することによって、第1通常大当りまたは第2通常大当りのいずれかであるか否かを確認できる。第1通常大当りおよび第2通常大当りのいずれでもない場合には(ステップS881A)、すなわち、突然確変大当りまたは小当りであれば、ステップS882の処理に移行する。
第1通常大当りまたは第2通常大当りであれば、演出制御用CPU101は、確変カウンタの値が9となっているか否かを確認する(ステップS881B)。確変カウンタの値が9となっていれば(すなわち、確変大当りが9回連続したものの10回目で通常大当りとなって確変状態が終了する場合)、演出制御用CPU101は、S’ランクに応じた2次元コードを演出表示装置9に表示させる(ステップS881C)。確変カウンタの値が9でなければ、演出制御用CPU101は、確変カウンタの値が4となっているか否かを確認する(ステップS881D)。確変カウンタの値が4となっていれば(すなわち、確変大当りが4回連続したものの5回目で通常大当りとなって確変状態が終了する場合)、演出制御用CPU101は、A’ランクに応じた2次元コードを演出表示装置9に表示させる(ステップS881E)。確変カウンタの値が4でなければ、演出制御用CPU101は、確変カウンタの値が2となっているか否かを確認する(ステップS881F)。確変カウンタの値が2となっていれば(すなわち、確変大当りが2回連続したものの3回目で通常大当りとなって確変状態が終了する場合)、演出制御用CPU101は、B’ランクに応じた2次元コードを演出表示装置9に表示させる(ステップS881G)。そして、演出制御用CPU101は、コード表示開始フラグをセットする(ステップS881H)。
なお、ステップS881Cで表示されるS’ランクに応じた2次元コードや、ステップS881Eで表示されるA’ランクに応じた2次元コード、ステップS881Gで表示されるB’ランクに応じた2次元コードは、例えば、特定のキャラクタの画像データ(例えば、待ち受け画像などの画像コンテンツ)をダウンロード可能なウェブサイトのURLが2次元コード化された画像であり、具体的には、QRコード化された画像である。SランクやAランク、Bランクに応じた2次元コード(QRコード)と同様に、この実施の形態では、ステップS881C,S881E,S881Gで表示されたQRコードを、遊技者が携帯端末200を用いて撮影し、特典付与サーバ300に送信することによって、特典として画像コンテンツを取得することができる。なお、後述するように、この実施の形態では、S’ランクしか取得できない画像コンテンツ「S5」や、A’ランクしか取得できない画像コンテンツ「A5」、B’ランクしか取得できない画像コンテンツ「B5」が設けられていることによって、あと1回で10回連続確変大当り、5回連続確変大当りまたは3回連続確変大当りの筈であったにもかかわらず通常大当りとなって達成できなかった場合にのみ特典として取得可能な画像コンテンツが設けられている。そのような構成により、確変状態中に通常大当りの発生という不利な条件が成立したことにより遊技に対する興趣が低下してしまうことを特典で補填することによって防止することができる。
また、この実施の形態では、確変状態中に通常大当り(第1通常大当りまたは第2通常大当り)が発生して確変状態が終了するときに表示される2次元コード(QRコード)には、S’ランク、A’ランクおよびB’ランクの3種類のランクに応じたものがある。B’ランクに応じた2次元コードは確変大当りが2回連続した後に通常大当りが発生したことを条件として表示されるのに対して、A’ランクに応じた2次元コードは確変大当りが4回連続した後に通常大当りが発生したことを条件として表示され、A’ランクに応じた2次元コードが表示される条件は、B’ランクに応じた2次元コードが表示される条件と比較して難易度が高く、出現率が低いといえる。さらに、S’ランクに応じた2次元コードは確変大当りが9回連続した後に通常大当りが発生したことを条件として表示され、S’ランクに応じた2次元コードが表示される条件は、A’ランクやB’ランクに応じた2次元コードが表示される条件と比較してさらに難易度が高く、出現率が低いといえる。
ステップS881Cでは、具体的には、演出制御用CPU101は、ROM54から台IDおよびホールIDを抽出するとともに、リアルタイムクロック353から現在の日時情報(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出し、抽出した台ID、ホールID、日時情報およびS’ランクであることを特定可能なランク情報(以下、S’ランク情報ともいう)とを含む2次元コード(QRコード)を生成する。そして、演出制御用CPU101は、生成した2次元コード(QRコード)を演出表示装置9に表示させる。
なお、S’ランク情報として1種類のランク情報のみを用いるようにすると、9回連続した確変大当りの後に通常大当りが最初に発生したときに取得した1個の2次元コード(QRコード)を用いて、携帯端末200から複数回にわたって重複してアクセスしても、特典付与サーバ300では、9回連続した確変大当りの後の通常大当りが本当に複数回発生してアクセスしてきているのか、それともパチンコ遊技機1に1回しか表示されていない2次元コード(QRコード)を用いて不正に重複してアクセスしてきているのか判別できない。そこで、S’ランク情報として複数種類のランク情報を用いるようにすることが望ましい。この場合、例えば、9回連続した確変大当りの後に通常大当りが最初に発生したときには、パチンコ遊技機1は、S’ランク情報「S’01」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにし、次に9回連続した確変大当りの後に通常大当りが発生したときには、パチンコ遊技機1は、次のS’ランク情報「S’02」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにすればよい。そのように構成すれば、特典付与サーバ300は、受信した2次元コード(QRコード)を解析して、全く同じ種類のS’ランク情報(例えば、「S’01」)が含まれていれば、1回しか2次元コード(QRコード)を取得していないにもかかわらず不正に重複してアクセスしていることを判断することができ、重複して特典を得ようとする不正行為を防止することができる。
ステップS881Eでは、具体的には、演出制御用CPU101は、ROM54から台IDおよびホールIDを抽出するとともに、リアルタイムクロック353から現在の日時情報(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出し、抽出した台ID、ホールID、日時情報およびA’ランクであることを特定可能なランク情報(以下、A’ランク情報ともいう)とを含む2次元コード(QRコード)を生成する。そして、演出制御用CPU101は、生成した2次元コード(QRコード)を演出表示装置9に表示させる。
なお、A’ランク情報として1種類のランク情報のみを用いるようにすると、4回連続した確変大当りの後に通常大当りが最初に発生したときに取得した1個の2次元コード(QRコード)を用いて、携帯端末200から複数回にわたって重複してアクセスしても、特典付与サーバ300では、4回連続した確変大当りの後の通常大当りが本当に複数回発生してアクセスしてきているのか、それともパチンコ遊技機1に1回しか表示されていない2次元コード(QRコード)を用いて不正に重複してアクセスしてきているのか判別できない。そこで、A’ランク情報として複数種類のランク情報を用いるようにすることが望ましい。この場合、例えば、4回連続した確変大当りの後に通常大当りが最初に発生したときには、パチンコ遊技機1は、A’ランク情報「A’01」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにし、次に4回連続した確変大当りの後に通常大当りが発生したときには、パチンコ遊技機1は、次のA’ランク情報「A’02」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにすればよい。そのように構成すれば、特典付与サーバ300は、受信した2次元コード(QRコード)を解析して、全く同じ種類のA’ランク情報(例えば、「A’01」)が含まれていれば、1回しか2次元コード(QRコード)を取得していないにもかかわらず不正に重複してアクセスしていることを判断することができ、重複して特典を得ようとする不正行為を防止することができる。
ステップS881Gでは、具体的には、演出制御用CPU101は、ROM54から台IDおよびホールIDを抽出するとともに、リアルタイムクロック353から現在の日時情報(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出し、抽出した台ID、ホールID、日時情報およびB’ランクであることを特定可能なランク情報(以下、B’ランク情報ともいう)とを含む2次元コード(QRコード)を生成する。そして、演出制御用CPU101は、生成した2次元コード(QRコード)を演出表示装置9に表示させる。
なお、B’ランク情報として1種類のランク情報のみを用いるようにすると、2回連続した確変大当りの後に通常大当りが最初に発生したときに取得した1個の2次元コード(QRコード)を用いて、携帯端末200から複数回にわたって重複してアクセスしても、特典付与サーバ300では、2回連続した確変大当りの後の通常大当りが本当に複数回発生してアクセスしてきているのか、それともパチンコ遊技機1に1回しか表示されていない2次元コード(QRコード)を用いて不正に重複してアクセスしてきているのか判別できない。そこで、B’ランク情報として複数種類のランク情報を用いるようにすることが望ましい。この場合、例えば、2回連続した確変大当りの後に通常大当りが最初に発生したときには、パチンコ遊技機1は、B’ランク情報「B’01」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにし、次に2回連続した確変大当りの後に通常大当りが発生したときには、パチンコ遊技機1は、次のB’ランク情報「B’02」を用いて生成した2次元コード(QRコード)を表示するようにすればよい。そのように構成すれば、特典付与サーバ300は、受信した2次元コード(QRコード)を解析して、全く同じ種類のB’ランク情報(例えば、「B’01」)が含まれていれば、1回しか2次元コード(QRコード)を取得していないにもかかわらず不正に重複してアクセスしていることを判断することができ、重複して特典を得ようとする不正行為を防止することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、セットされていれば、確変状態フラグ、潜伏確変フラグ、および確変カウンタの値をリセットし(ステップS881I)、ステップS882の処理に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS882)。
図34は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS907)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS908)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS911)。
図35は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。なお、演出期間計測タイマは、例えば、大当り遊技中の最後のラウンド(例えば、通常大当りや確変大当りのときは第15ラウンド、突然確変大当りのときは第2ラウンド)を終了するときに、ラウンド中処理(ステップS805参照)やラウンド後処理(ステップS806参照)において、大当り遊技終了時に実行されるエンディング演出の演出期間に応じた値がセットされる。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(例えば、確変昇格演出の実行中であることを示すフラグ)をリセットし(ステップS978A)、大当り終了に応じた2次元コードを演出表示装置9に表示させ(ステップS978B)、コード表示開始フラグをセットし(ステップS978C)、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS979)。なお、大当り終了に応じた2次元コードとは、例えば、所定のキャラクタの画像データをダウンロード可能なウェブサイトのURLが2次元コード化された画像である。よって、大当りへの意欲を高め、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
次に、演出表示装置9に表示される2次元コードの画像の具体的な生成方法を説明する。図36は、演出表示装置9に表示される2次元コードの画像の生成例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、ROM54から台IDおよびホールIDを抽出する。また、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353から現在の日時(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出し、演出制御基板80に搭載されているRAM85から、表示すべき2次元コードの画像に応じたRレジスタの値と、遊技履歴(通常大当りの回数/確変大当りの回数/小当りの回数/大当りと大当りとの間に行われた飾り図柄の可変表示回数/飾り図柄の総可変表示回数/賞球数)とを抽出する。
そして、演出制御用CPU101は、抽出した日時、Rレジスタの値、遊技履歴、および連続確変大当り発生時や確変状態中の通常大当り発生時にはSランク、S’ランク、Aランク、A’ランク、BランクまたはB’ランクのランク情報に台IDおよびホールIDを付加して、共通鍵で暗号化する。具体的には、例えば、台ID/ホールID/西暦/年/月/日/時/分/秒/Rレジスタの値/通常大当りの回数/確変大当りの回数/小当りの回数/大当りと大当りとの間に行われた飾り図柄の可変表示回数/飾り図柄の総可変表示回数/賞球数/ランク情報を、共通鍵で暗号化する。
さらに、演出制御用CPU101は、暗号化した文字列をパラメータとして特典付与サーバのURLに付加し、2次元コードに変換する。
なお、2次元コード(QRコード)に含む情報は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、日時情報として曜日も含む2次元コードを生成するようにしてもよい。また、例えば、確変状態や時短状態、大当り遊技状態など現在の遊技状態を特定可能な情報を含む2次元コードを生成するようにしてもよい。また、この実施の形態では、台IDおよびホールIDを含む2次元コードを生成する場合を示したが、例えば、これらに加えて遊技機の機種IDを含む2次元コードを生成してもよい。
図37は、本実施の形態で演出表示装置9に表示される画面の例を示す説明図である。図37に示すように、大当り遊技が開始されると、図37(a)に示す画面が演出表示装置9に表示される。そして、大当り遊技における所定のラウンド遊技(例えば15ラウンド目のラウンド遊技)が終了した場合に(図37(b))、大当り終了に応じた2次元コードが演出表示装置9に表示される(図37(c):ステップS978B)。当該2次元コードは、例えば、大当り終了した遊技者に対して付与する特典画像データをダウンロード可能なウェブサイトのURLがエンコードされた2次元コードである。そして、表示された2次元コードは、操作ボタン120が押下された場合に消去される(図37(d):ステップS708のY,S709)。
本実施の形態によれば、遊技の進行(例えば、通常遊技状態における識別情報の可変表示や、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の進行、客待ちデモンストレーションの表示状態における画面表示の進行)を妨げることなく、遊技者によって所定の操作がなされるまで(操作ボタン120が押下されるまで)2次元コードの表示を継続し、遊技者は確実に2次元コードを撮影等することができる。
なお、図37に示す例では、大当り遊技終了時の2次元コードを表示する場合が示されているが、連続確変大当りや確変状態中に通常大当りが発生したときに2次元コードを表示する場合(ステップS880I,S880K,S880M,S881C,S881E,S881G参照)や、特定演出実行時に2次元コードを表示する場合(ステップS3510,S3511参照)、特定のリーチ発生時に2次元コードを表示する場合(ステップS838D,S833E参照)も、図37(c),(d)と同様の態様で2次元コード(QRコード)が表示され、遊技者によって所定の操作がなされるまで(操作ボタン120が押下されるまで)2次元コードの表示が継続される。
次に、携帯端末200の機能構成について説明する。携帯端末200は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯電話機などの端末によって実現される。なお、撮影機能や通信ネットワーク400への接続機能を備えたものであれば、携帯端末200は、携帯電話機にかぎらず、例えば、PDAなどの端末であってもよい。図38は、携帯端末200の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図38に示すように、携帯端末200は、QRコード撮影手段201、QRコード解析手段202、QRコード送信手段203、画像コンテンツ受信手段204、および画像コンテンツ蓄積手段205を含む。
QRコード撮影手段201は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末200のCPUおよび携帯端末200が搭載するカメラによって実現される。QRコード撮影手段201は、遊技者の操作に従って、パチンコ遊技機1の演出表示装置9に表示されている2次元コード(QRコード)の画像を撮影する機能を備える。
QRコード解析手段202は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末200のCPUによって実現される。QRコード解析手段202は、QRコード撮影手段201が撮影した撮影画像に含まれる2次元コード(QRコード)を解析する機能を備える。例えば、QRコード解析手段202は、2次元コード(QRコード)をデコードして、2次元コード(QRコード)に含まれる特典付与サーバ300のURLを抽出する。
QRコード送信手段203は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末200のCPUおよび通信部によって実現される。QRコード送信手段203は、QRコード解析手段202が抽出したURLに従って特典付与サーバ300にアクセスし、QRコード撮影手段201が撮影した撮影画像に含まれる2次元コード(QRコード)を、通信ネットワーク400を介して特典付与サーバ300に送信する機能を備える。なお、この場合、QRコード送信手段203は、2次元コード(QRコード)とともに、携帯端末200を特定可能なID情報(例えば、携帯端末200の電話番号や端末ID)も特典付与サーバ300に送信する。
画像コンテンツ受信手段204は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末200のCPUおよび通信部によって実現される。画像コンテンツ受信手段204は、特典付与サーバ300から、通信ネットワーク400を介して、特典として付与される画像コンテンツを受信する機能を備える。
画像コンテンツ蓄積手段205は、具体的には、携帯端末200が備えるメモリなどの記憶装置によって実現される。画像コンテンツ蓄積手段205は、画像コンテンツ受信手段204が受信した画像コンテンツを蓄積する。なお、携帯端末200は、画像コンテンツ蓄積手段205に蓄積された画像コンテンツにもとづいて、携帯端末200が備える液晶表示部などに画像を表示(例えば、待ち受け画面を表示)することが可能である。
次に、特典付与サーバ300の機能構成について説明する。特典付与サーバ300は、例えば、遊技機メーカなどの事業者によって運営され、具体的には、プログラムに従って動作するパーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって実現される。なお、特典付与サーバ300は、1台の情報処理装置によって実現されてもよいし、複数台の情報処理装置によって実現されてもよい。図39は、特典付与サーバ300の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図39に示すように、特典付与サーバ300は、イベント設定手段301、QRコード受信手段302、使用期限判定手段303、画像コンテンツ選択手段304、画像コンテンツ送信手段305、遊技者データベース管理手段306、遊技者データベース307、画像コンテンツデータベース308、イベント管理用データベース309、およびエリアデータベース310を含む。
イベント設定手段301は、具体的には、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUによって実現される。イベント設定手段301は、エリアごとに、あらかじめ定められたイベント期間中にイベント状態に設定する機能を備える。なお、この実施の形態では、イベント状態に設定されているエリアに設置されているパチンコ遊技機1に表示された2次元コード(QRコード)を撮影した携帯端末200から、その2次元コード(QRコード)を受信した場合には(ただし、後述する残数カウンタが0となった以降を除く)、イベント状態以外の平常時と比較して、出現率が低く難易度の高い画像コンテンツを特典として取得することができる(すなわち、イベント中はレア度が高く難易度の高い特典が取得可能である)。
QRコード受信手段302は、具体的には、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUおよびネットワークインタフェース部によって実現される。QRコード受信手段302は、携帯端末200から、通信ネットワーク400を介して、2次元コード(QRコード)を受信する機能を備える。
使用期限判定手段303は、具体的には、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUによって実現される。使用期限判定手段303は、QRコード受信手段302が受信した2次元コード(QRコード)が既に使用期限を経過しているか否かを判定する機能を備える。例えば、使用期限判定手段303は、2次元コード(QRコード)をデコードして、2次元コード(QRコード)に含まれる日時情報を抽出する。そして、使用期限判定手段303は、抽出した日時情報に示される日時が所定の使用期限を経過しているか否かを判定する。なお、この実施の形態では、2次元コード(QRコード)が既に使用期限を経過していると判定した場合には、特典付与サーバ300は、携帯端末200に対して、通信ネットワーク400を介して、2次元コード(QRコード)の使用期限切れである旨を示すエラー情報を送信する。
画像コンテンツ選択手段304は、具体的には、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUによって実現される。画像コンテンツ選択手段304は、使用期限判定手段303によって2次元コード(QRコード)が使用期限を経過していないと判定されたことを条件に、QRコード受信手段302が受信した2次元コード(QRコード)にもとづいて、画像コンテンツデータベース308から、特典として付与する画像コンテンツを選択して抽出する機能を備える。なお、この実施の形態では、イベント状態に設定されているときには、画像コンテンツ選択手段304は、遊技者データベース307が記憶する遊技者管理情報にもとづいて、遊技者が既に過去に取得している画像コンテンツと重複しない画像コンテンツを選択して抽出する制御を行う。
画像コンテンツ送信手段305は、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUおよびネットワークインタフェース部によって実現される。画像コンテンツ送信手段305は、画像コンテンツ選択手段304が選択して抽出した画像コンテンツを、通信ネットワーク400を介して携帯端末200に送信する機能を備える。
遊技者データベース管理手段306は、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUによって実現される。遊技者データベース管理手段306は、遊技者ごとの画像コンテンツの取得状況を管理する機能を備える。具体的には、遊技者データベース管理手段306は、画像コンテンツ選択手段304の画像コンテンツの選択結果にもとづいて、遊技者ごとの画像コンテンツの取得状況を示す新たな遊技者管理情報を遊技者データベース307に記憶させたり、遊技者データベース307が記憶する遊技者管理情報を更新したりすることによって、遊技者ごとの画像コンテンツの取得状況を管理する。
遊技者データベース307は、具体的には、磁気ディスク装置や光ディスク装置などのデータベース装置によって実現される。遊技者データベース307は、各画像コンテンツの取得の有無を示す情報を遊技者に対応付けて(例えば、携帯端末200を特定可能なID情報(例えば、端末ID)に対応付けて)、遊技者管理情報として蓄積する。
画像コンテンツデータベース308は、具体的には、磁気ディスク装置や光ディスク装置などのデータベース装置によって実現される。画像コンテンツデータベース308は、特典として付与可能な各種画像コンテンツ(例えば、待ち受け画面の画像コンテンツ)を蓄積する。
イベント管理用データベース309は、具体的には、磁気ディスク装置や光ディスク装置などのデータベース装置によって実現される。イベント管理用データベース309は、イベント状態に設定されているか否かを示すイベント中情報を、エリアに対応付けて記憶する。この実施の形態では、イベント設定手段301は、イベント管理用データベース309が記憶するイベント中情報を更新することによって、エリアごとにイベント状態に設定したりイベント状態を解除したりする処理を実行する。
エリアデータベース310は、具体的には、磁気ディスク装置や光ディスク装置などのデータベース装置によって実現される。エリアデータベース310は、ホールIDとエリアとを対応付けて記憶する(後述する図48参照)。従って、この実施の形態では、特典付与サーバ300は、エリアデータベース310を参照することによって、ホールIDとエリアとの対応関係を認識することができる。
なお、この実施の形態では、特典付与サーバ300側でホールIDとエリアとを対応付けて管理する場合を示しているが、例えば、これらに加えて、遊技店の系列情報も対応付けて管理するようにしてもよい。この場合、例えば、ホールIDとエリアと系列情報とを対応付けてエリアデータベース310に記憶させるように構成すればよい。そのように構成すれば、遊技店を系列単位でイベント状態に設定したり解除したりするようにすることができる。
なお、これらホールIDやエリアの情報は、例えば、あらかじめ特典付与サービスの提供契約を締結している遊技店によって登録され、エリアデータベース310に記憶されているものとする。
次に、特典付与サーバ300の動作について説明する。図40は、特典付与サーバ300が実行する処理の一例を示すフローチャートである。特典付与サーバ300は、まず、エリアごとに、イベント状態に設定するか否かを判定して、その判定結果にもとづいてイベント状態に設定するイベント設定処理を実行する(ステップS501)。
次いで、特典付与サーバ300は、いずれかの携帯端末200から新たに2次元コード(QRコード)を受信したか否かを確認する(ステップS502)。新たに2次元コードを受信していなければ、特典付与サーバ300は、ステップS501の処理に戻り、新たに2次元コードを受信するまでステップS501のイベント設定処理を繰り返し実行する。
新たに2次元コードを受信していれば、特典付与サーバ300は、受信した2次元コード(QRコード)をデコードするとともに共通鍵を用いて復号し、日時情報を抽出する(ステップS503)。次いで、特典付与サーバ300は、2次元コードから抽出した日時情報に示される日時が所定の使用期限を経過しているか否かを判定する(ステップS504)。
なお、この実施の形態では、パチンコ遊技機1に2次元コードが表示されると、その2次元コードは、パチンコ遊技機1に表示された日の当日にかぎり有効であるものとする。従って、ステップS504では、特典付与サーバ300は、日時情報に示される日時が前日以前の日時を示している場合には、既に2次元コードの使用期限を経過しているものと判定し、日時情報に示される日時が当日の日時に合致する場合には、使用期限以内であり2次元コードが有効であると判定する。
また、この実施の形態では、後述するように、エリアごとにあらかじめ定めた特定の日をイベント状態に設定し、その特定の日の所定の時間帯にイベント状態が継続するように制御する(すなわち、日単位でイベント状態の設定を行う。例えば、毎週火曜日をイベント日としたり、毎月1日をイベント日としたりする。なお、後述するように、エリアによってイベントとする曜日を異ならせるだけで、エリアにかかわらず当日の10時から21時までイベント状態とし、エリアによってイベント時間を異ならせたり、複数日にわたってイベント状態としたりはしない。)ものとする。従って、この実施の形態では、2次元コードの有効期限も日単位で管理するので、イベント日よりも前の日に取得した2次元コードを用いて、イベント日となるまで待ってから特典付与サーバ300にアクセスして画像コンテンツを取得しようとする行為を防止することができる。すなわち、2次元コードの使用を故意に遅らせて出現率が低い難易度の高い画像コンテンツを不正に取得しようとする行為を排除することができる。
なお、この実施の形態では、イベント状態に設定する日時や2次元コードの使用期限を日単位で管理する場合を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、数日単位でイベントや使用期限を設定したり、週単位や月単位、曜日単位でイベントや使用期限を設定したりしてもよく、逆に細分化して時間単位でイベントや使用期限を設定したりしてもよい。ただし、そのように構成する場合であっても、上記に示したように、イベント状態以外の平常時に取得した2次元コードの使用を故意に遅らせてイベント状態で使用することができないように構成されていることが望ましい。
2次元コードが使用期限を経過していれば、特典付与サーバ300は、携帯端末200に対して、通信ネットワーク400を介して、2次元コード(QRコード)の使用期限切れである旨を示すエラー情報を送信する(ステップS508)。そして、ステップS501の処理に戻る。
2次元コード(QRコード)が使用期限を経過していなければ、特典付与サーバ300は、特典として付与する画像コンテンツを画像コンテンツデータベース308から選択して抽出する画像コンテンツ選択処理を実行する(ステップS505)。次いで、特典付与サーバ300は、選択して抽出した画像コンテンツを、通信ネットワーク400を介して携帯端末200に送信する(ステップS506)。なお、特典付与サーバ300は、ステップS502で2次元コードとともに受信したID情報(例えば、携帯端末200の電話番号や端末ID)にもとづいて、通信相手の携帯端末200を特定し、特定した携帯端末200に対して画像コンテンツを送信する。
次いで、特典付与サーバ300は、ステップS505における画像コンテンツの選択結果を遊技者データベース307に記憶させる(ステップS507)。この場合、特典付与サーバ300は、ステップS502で2次元コードとともに受信したID情報(例えば、携帯端末200の電話番号や端末ID)に対応付けて、画像コンテンツの選択結果を遊技者管理情報として記憶させる。そして、ステップS501の処理に戻る。
以上のように、特典付与サーバ300は、ステップS501〜S508の処理を繰り返し実行する。
図41および図42は、イベント設定処理(ステップS501)の処理例を示すフローチャートである。特典付与サーバ300は、イベント設定処理において、まず、特典付与サーバ300が備えるタイマなどから現在の日時情報(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出する(ステップS5101)とともに、ポインタに1をセットする(ステップS5102)。次いで、特典付与サーバ300は、イベント管理用データベース309から、ポインタの値に対応するイベント管理情報を抽出する(ステップS5103)。
図43は、イベント管理用データベース309が記憶するイベント管理情報の具体例を説明するための説明図である。図43に示すように、イベント管理用データベース309は、イベント管理情報として、エリアと、イベント中情報と、イベント日時とを対応付けて記憶する。この実施の形態では、図43に示すように、「東京都」、「神奈川県」、「千葉県」、「埼玉県」、「群馬県」、「栃木県」、「茨城県」および「山梨県」の8つのエリアのイベント状態を管理する場合を説明する。なお、この実施の形態では、エリアとして県単位にイベント状態を管理する場合を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、より細分化して、市町村単位や区単位で管理してもよく、遊技店を系列単位でエリア分けしてイベント状態を管理してもよい。
イベント中情報は、イベント状態に設定されているか否かを示す情報であり、図43において、イベント中情報の値が「1」に設定されていれば、現在そのエリアがイベント状態に設定されていることを示し、イベント中情報の値が「0」に設定されていれば、現在そのエリアがイベント状態でないことを示している。
また、図43に示すように、この実施の形態では、エリアによってイベントとする曜日を異ならせるだけで、エリアにかかわらず当日の10時から21時までイベント状態とし(すなわち、イベント状態とする時間帯はエリアにかかわらず共通とする)、エリアによってイベント時間を異ならせたり、複数日にわたってイベント状態としたりはしないようにすることによって、イベント状態を日単位で管理するものとする。図43に示すように、この実施の形態では、月曜日は「神奈川県」および「栃木県」の2つのエリアでイベント状態となり、火曜日は「千葉県」の1エリアのみでイベント状態となり、水曜日は「群馬県」の1エリアのみでイベント状態となり、木曜日は「東京都」、「埼玉県」および「茨城県」の3つのエリアでイベント状態となり、金曜日は「山梨県」の1エリアのみでイベント状態となるものとする。従って、この実施の形態では、最大で同時に3つのエリアでイベント状態となる場合がある。なお、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、同時に4以上のエリアでイベント状態が発生するように構成してもよい。
図43に示す例では、イベント設定処理において、最初にステップS5103の処理を実行した場合には、ポインタに1がセットされていることにもとづいて、イベント管理用データベース309の1つ目の格納領域に格納されているイベント管理情報(エリア「東京都」、イベント中情報「1」、イベント日時「木曜日10時〜21時」)を抽出する。
次いで、特典付与サーバ300は、ステップS5103で抽出したイベント管理情報にもとづいて、そのエリアが現在イベント中であるか否かを確認する(ステップS5104)。具体的には、特典付与サーバ300は、ステップS5104で抽出したイベント中情報の値が「1」となっているか否かを確認する。そして、イベント中情報の値が「1」であればイベント中であると判定し、イベント中情報の値が「0」であればイベント中でないと判定する。
イベント中でなければ、特典付与サーバ300は、ステップS5101で抽出した日時情報に示される日時がイベント日時となっているか否かを確認する(ステップS5105)。例えば、ステップS5103でイベント管理用データベース309から1つ目のイベント管理情報を抽出した場合には、特典付与サーバ300は、ステップS5101で抽出した日時情報に示される日時が、抽出したイベント管理情報中のイベント日時(木曜日10時〜21時)に合致しているか否かを判定する。イベント日時となっていれば、特典付与サーバ300は、そのエリアに対応するイベント管理情報中のイベント中情報をイベント状態であることを示す値に更新し(ステップS5106)、イベント状態に設定する。例えば、ステップS5103でイベント管理用データベース309から1つ目のイベント管理情報を抽出した場合には、特典付与サーバ300は、イベント管理用データベース309が記憶する1つ目のイベント中情報の値を「1」に更新する。また、特典付与サーバ300は、イベントを開始したことを示すイベント開始フラグをセットする(ステップS5107)。なお、同じ日時に複数のエリアでイベント状態に設定される場合などに既にイベント開始フラグがセットされている場合には、重ねてステップS5107の処理を実行しなくてもよい。そして、ステップS5111に移行する。
現在イベント中であれば、特典付与サーバ300は、ステップS5101で抽出した日時情報に示される日時が既にイベント日時を過ぎているか否かを確認する(ステップS5108)。例えば、ステップS5103でイベント管理用データベース309から1つ目のイベント管理情報を抽出した場合には、特典付与サーバ300は、ステップS5101で抽出した日時情報に示される日時が、抽出したイベント管理情報中のイベント日時(木曜日10時〜21時)を既に経過しているか否かを判定する。イベント日時を過ぎていれば、特典付与サーバ300は、そのエリアに対応するイベント管理情報中のイベント中情報をイベント状態でないことを示す値に更新し(ステップS5109)、イベント状態を終了する。例えば、ステップS5103でイベント管理用データベース309から1つ目のイベント管理情報を抽出した場合には、特典付与サーバ300は、イベント管理用データベース309が記憶する1つ目のイベント中情報の値を「0」に更新する。また、特典付与サーバ300は、イベント中に付与可能なランクアップした画像コンテンツの残数をカウントするための残数カウンタをクリアする(ステップS5110)。なお、残数カウンタの値が既に0となっている場合には、ステップS5110の処理は行わなくてもよい。そして、ステップS5111に移行する。
次いで、特典付与サーバ300は、現在のポインタの値がエリアの総数となっているか否かを確認する(ステップS5111)。この実施の形態では、図43に示すように、8つのエリアのイベント状態を管理しているので、ステップS5111では、現在のポインタの値が8となっているか否かを確認する。ポインタの値が8未満であれば(すなわち、イベント管理用データベース309の中にまだ未処理のイベント管理情報が残っている場合)、特典付与サーバ300は、ポインタの値を1加算し(ステップS5112)、ステップS5103に移行する。そして、ポインタの値が8となるまで(すなわち、イベント管理用データベース309が記憶する全てのイベント管理情報について処理を終了するまで)、ステップS5103〜S5110の処理を繰り返し実行する。
以上の処理が実行されることによって、この実施の形態では、図43に示す「東京都」、「神奈川県」、「千葉県」、「埼玉県」、「群馬県」、「栃木県」、「茨城県」および「山梨県」の8つのエリアについて、エリアごとにイベント状態に設定したりイベント状態を解除したりする処理が随時実行される。
ステップS5111で現在のポインタの値がエリアの総数(本例では、8)となっていれば、特典付与サーバ300は、イベント開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5113)。セットされていれば、特典付与サーバ300は、イベント開始フラグをリセットする(ステップS5114)とともに、イベント管理用データベース309が記憶する各イベント管理情報を抽出する(ステップS5115)。
次いで、特典付与サーバ300は、抽出した各イベント管理情報にもとづいて、イベント状態に設定されたエリアの数をカウントする(ステップS5116)。具体的には、特典付与サーバ300は、抽出した各イベント管理情報中のイベント中情報のうち値が「1」に設定されているものの数をカウントする。そして、特典付与サーバ300は、イベント状態に設定されたエリアのカウント数に応じた値を残数カウンタにセットする(ステップS5117)。
図44は、残数カウンタに設定される設定値を説明するための説明図である。この実施の形態では、図43に示すように、同時に3つのエリアでイベント状態に設定される場合(本例では、木曜日)と、同時に2つのエリアでイベント状態に設定される場合(本例では、月曜日)と、1つのエリアのみイベント状態に設定される場合(本例では、火曜日、水曜日、金曜日)とがある。図44に示すように、この実施の形態では、特典付与サーバ300は、イベント状態に設定されたエリアのカウント数が1である場合(1つのエリアのみイベント状態に設定される場合)には、残数カウンタに100をセットする。また、特典付与サーバ300は、イベント状態に設定されたエリアのカウント数が2である場合(同時に2つのエリアでイベント状態に設定される場合)には、残数カウンタに200をセットする。また、特典付与サーバ300は、イベント状態に設定されたエリアのカウント数が3である場合(同時に3つのエリアでイベント状態に設定される場合)には、残数カウンタに300をセットする。
なお、特典付与サーバ300は、例えば、図44に示すようなカウント値と残数カウンタの設定値とを対応付けたテーブルを備え、カウントした値に対応する残数カウンタの設定値をテーブルから抽出することによって、残数カウンタに設定する値を求めてもよい。また、例えば、特典付与サーバ300は、カウントした値に所定数(例えば、100)を乗算するなど演算処理を行うことによって、残数カウンタに設定する値を求めてもよく、イベント状態に設定されたエリア数に応じた残数カウンタの設定値の算出方法として様々な方法が考えられる。
図45〜図47は、画像コンテンツ選択処理(ステップS505)の処理例を示すフローチャートである。特典付与サーバ300は、画像コンテンツ選択処理において、まず、ステップS502で受信した2次元コード(QRコード)をデコードするとともに共通鍵を用いて復号した情報から、台ID、ホールIDおよびランク情報を抽出する(ステップS521A)。次いで、特典付与サーバ300は、抽出した台IDの値が「0001」であるか否かを確認する(ステップS521B)。台IDの値が「0001」であれば(すなわち、その遊技店の1番台のパチンコ遊技機を示していれば)、特典付与サーバ300は、ステップS535に移行する。
台IDの値が「0001」でなければ、特典付与サーバ300は、エリアデータベース310から、ステップS521Aで抽出したホールIDに対応するエリアを抽出する(ステップS522A)。図48は、エリアデータベース310が記憶する情報の具体例を説明するための説明図である。図48に示すように、エリアデータベース310は、ホールIDとエリアとを対応付けて記憶する。例えば、ステップS521Aで抽出したホールIDが「H0001」または「H0002」であった場合には、特典付与サーバ300は、図48に示すエリアデータベース310から、対応するエリア「東京都」を抽出する。また、例えば、ステップS521Aで抽出したホールIDが「H0003」であった場合には、特典付与サーバ300は、図48に示すエリアデータベース310から、対応するエリア「群馬県」を抽出する。
次いで、特典付与サーバ300は、イベント管理用データベース309から、ステップS522Aで抽出したエリアに対応するイベント管理情報を抽出する(ステップS522B)。次いで、特典付与サーバ300は、そのエリアが現在イベント中であるか否かを確認する(ステップS522C)。具体的には、特典付与サーバ300は、ステップS522Bで抽出したイベント管理情報中のイベント中情報の値が「1」となっているか否かを確認する。そして、イベント中情報の値が「1」であればイベント中であると判定し、イベント中情報の値が「0」であればイベント中でないと判定する。イベント中でなければ、ステップS523に移行する。
イベント中であれば、特典付与サーバ300は、残数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS522D)。残数カウンタの値が0となっていれば(すなわち、イベント中であっても、付与可能なランクアップした画像コンテンツの残数が既になくなっていれば)、ステップS523に移行する。残数カウンタの値が0となっていなければ(すなわち、付与可能なランクアップした画像コンテンツの残数がまだあれば)、特典付与サーバ300は、残数カウンタの値を1減算し(ステップS522E)、ステップS535に移行する。
ステップS523では、特典付与サーバ300は、ステップS521Aで抽出したランク情報がSランクを示すものであるか否かを確認する(ステップS523)。Sランクであれば、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、Sランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS524)。
Sランクでなければ、特典付与サーバ300は、ステップS521Aで抽出したランク情報がAランクを示すものであるか否かを確認する(ステップS525)。Aランクであれば、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、Aランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS526)。
Aランクでなければ、特典付与サーバ300は、ステップS521Aで抽出したランク情報がBランクを示すものであるか否かを確認する(ステップS527)。Bランクであれば、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、Bランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS528)。
Bランクでなければ、特典付与サーバ300は、ステップS521Aで抽出したランク情報がS’ランクを示すものであるか否かを確認する(ステップS529)。S’ランクであれば、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、S’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS530)。
S’ランクでなければ、特典付与サーバ300は、ステップS521Aで抽出したランク情報がA’ランクを示すものであるか否かを確認する(ステップS531)。A’ランクであれば、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、A’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS532)。
A’ランクでもなければ(すなわち、B’ランクであれば)、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、B’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS533)。
そして、特典付与サーバ300は、ステップS524,S526,S528,S530,S532,S533で選択した画像コンテンツ選択用テーブルを用いて、乱数を用いた抽選処理を実行し、特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS534)。また、特典付与サーバ300は、選択した画像コンテンツを画像コンテンツデータベース308から抽出する。
図49および図50は、画像コンテンツ選択用テーブルの具体例を示す説明図である。例えば、確変大当りが10回以上連続して発生しSランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS524において図49(b)に示すSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される。図49(b)に示すように、Sランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択された場合には、「S1」〜「S4」の4種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択される。なお、図49(b)に示す例では、「S1」〜「S4」の4種類の画像コンテンツの選択割合が同じ(本例では、25%)である場合を示しているが、画像コンテンツの種類に応じて選択割合を異ならせてもよい。
また、例えば、確変大当りが5回連続して発生しAランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS526において図49(c)に示すAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される。図49(c)に示すように、Aランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択された場合には、「A1」〜「A4」の4種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択される。なお、図49(c)に示す例では、「A1」〜「A4」の4種類の画像コンテンツの選択割合が同じ(本例では、25%)である場合を示しているが、画像コンテンツの種類に応じて選択割合を異ならせてもよい。
また、例えば、確変大当りが3回連続して発生しBランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS528において図49(d)に示すBランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される。図49(d)に示すように、Bランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択された場合には、「B1」〜「B4」の4種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択される。なお、図49(d)に示す例では、「B1」〜「B4」の4種類の画像コンテンツの選択割合が同じ(本例では、25%)である場合を示しているが、画像コンテンツの種類に応じて選択割合を異ならせてもよい。
また、例えば、確変大当りが9回連続して発生したものの10回目で通常大当りとなってS’ランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS530において図50(b)に示すS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される。図50(b)に示すように、S’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択された場合には、Sランクの場合と同様に「S1」〜「S4」の4種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択可能であるとともに、Sランクの場合には含まれない「S5」の画像コンテンツも選択可能である。なお、図50(b)に示す例では、「S1」〜「S5」の5種類の画像コンテンツの選択割合が同じ(本例では、20%)である場合を示しているが、画像コンテンツの種類に応じて選択割合を異ならせてもよい。
また、例えば、確変大当りが4回連続して発生したものの5回目で通常大当りとなってA’ランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS532において図50(c)に示すA’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される。図50(c)に示すように、A’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択された場合には、Aランクの場合と同様に「A1」〜「A4」の4種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択可能であるとともに、Aランクの場合には含まれない「A5」の画像コンテンツも選択可能である。なお、図50(c)に示す例では、「A1」〜「A5」の5種類の画像コンテンツの選択割合が同じ(本例では、20%)である場合を示しているが、画像コンテンツの種類に応じて選択割合を異ならせてもよい。
また、例えば、確変大当りが2回連続して発生したものの3回目で通常大当りとなってB’ランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS533において図50(d)に示すB’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される。図50(d)に示すように、B’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択された場合には、Bランクの場合と同様に「B1」〜「B4」の4種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択可能であるとともに、Bランクの場合には含まれない「B5」の画像コンテンツも選択可能である。なお、図50(d)に示す例では、「B1」〜「B5」の5種類の画像コンテンツの選択割合が同じ(本例では、20%)である場合を示しているが、画像コンテンツの種類に応じて選択割合を異ならせてもよい。
ステップS535では、特典付与サーバ300は、遊技者データベース307から遊技者管理情報(遊技者の過去の画像コンテンツ選択結果)を抽出する(ステップS535)。この場合、特典付与サーバ300は、例えば、ステップS502で2次元コードとともに受信したID情報(例えば、端末ID)に対応する過去の画像コンテンツ選択結果を全て抽出する。
次いで、特典付与サーバ300は、ステップS521Aで抽出したランク情報がSランクを示すものであるか否かを確認する(ステップS536)。Sランクであれば、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、SSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS537)。すなわち、イベント中でない平常時には、SランクであればSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS524参照)のに対して、イベント中であれば、イベント中のみ選択可能なSSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する。ただし、この実施の形態では、イベント中であっても、残数カウンタの値が既に0となっている場合には、ランクアップされずステップS524の処理が実行されてSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS522DのY参照)。また、この実施の形態では、イベント中でなくても、その遊技店の1番台のパチンコ遊技機で得られた2次元コードにもとづきアクセスされた場合であれば、ランクアップされてSSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS521BのY参照)。
Sランクでなければ、特典付与サーバ300は、ステップS521Aで抽出したランク情報がAランクを示すものであるか否かを確認する(ステップS538)。Aランクであれば、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、Sランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS539)。すなわち、イベント中でない平常時には、AランクであればAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS526参照)のに対して、イベント中であれば、1ランクアップしてSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する。ただし、この実施の形態では、イベント中であっても、残数カウンタの値が既に0となっている場合には、ランクアップされずステップS526の処理が実行されてAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS522DのY参照)。また、この実施の形態では、イベント中でなくても、その遊技店の1番台のパチンコ遊技機で得られた2次元コードにもとづきアクセスされた場合であれば、ランクアップされてSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS521BのY参照)。
Aランクでなければ、特典付与サーバ300は、ステップS521Aで抽出したランク情報がBランクを示すものであるか否かを確認する(ステップS540)。Bランクであれば、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、Aランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS541)。すなわち、イベント中でない平常時には、BランクであればBランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS528参照)のに対して、イベント中であれば、1ランクアップしてAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する。ただし、この実施の形態では、イベント中であっても、残数カウンタの値が既に0となっている場合には、ランクアップされずステップS528の処理が実行されてBランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS522DのY参照)。また、この実施の形態では、イベント中でなくても、その遊技店の1番台のパチンコ遊技機で得られた2次元コードにもとづきアクセスされた場合であれば、ランクアップされてAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS521BのY参照)。
Bランクでなければ、特典付与サーバ300は、ステップS521Aで抽出したランク情報がS’ランクを示すものであるか否かを確認する(ステップS542)。S’ランクであれば、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、SS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS543)。すなわち、イベント中でない平常時には、S’ランクであればS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS530参照)のに対して、イベント中であれば、イベント中のみ選択可能なSS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する。ただし、この実施の形態では、イベント中であっても、残数カウンタの値が既に0となっている場合には、ランクアップされずステップS530の処理が実行されてS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS522DのY参照)。また、この実施の形態では、イベント中でなくても、その遊技店の1番台のパチンコ遊技機で得られた2次元コードにもとづきアクセスされた場合であれば、ランクアップされてSS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS521BのY参照)。
S’ランクでなければ、特典付与サーバ300は、ステップS521Aで抽出したランク情報がA’ランクを示すものであるか否かを確認する(ステップS544)。A’ランクであれば、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、S’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS545)。すなわち、イベント中でない平常時には、A’ランクであればA’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS532参照)のに対して、イベント中であれば、1ランクアップしてS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する。ただし、この実施の形態では、イベント中であっても、残数カウンタの値が既に0となっている場合には、ランクアップされずステップS532の処理が実行されてA’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS522DのY参照)。また、この実施の形態では、イベント中でなくても、その遊技店の1番台のパチンコ遊技機で得られた2次元コードにもとづきアクセスされた場合であれば、ランクアップされてS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS521BのY参照)。
A’ランクでもなければ(すなわち、B’ランクであれば)、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択するためのテーブルとして、A’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS546)。すなわち、イベント中でない平常時には、B’ランクであればB’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する(ステップS533参照)のに対して、イベント中であれば、1ランクアップしてA’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する。ただし、この実施の形態では、イベント中であっても、残数カウンタの値が既に0となっている場合には、ランクアップされずステップS533の処理が実行されてB’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS522DのY参照)。また、この実施の形態では、イベント中でなくても、その遊技店の1番台のパチンコ遊技機で得られた2次元コードにもとづきアクセスされた場合であれば、ランクアップされてA’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される(ステップS521BのY参照)。
そして、特典付与サーバ300は、ステップS537,S539,S541,S543,S545,S546で選択した画像コンテンツ選択用テーブルを用いて、乱数を用いた抽選処理を実行し、特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS547)。
例えば、確変大当りが10回以上連続して発生しSランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS537において、イベント中専用の図49(a)に示すSSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される。図49(a)に示すように、SSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択された場合には、イベント中のみ取得可能な「SS1」〜「SS4」の4種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択される。なお、図49(a)に示す例では、「SS1」〜「SS4」の4種類の画像コンテンツの選択割合が同じ(本例では、25%)である場合を示しているが、画像コンテンツの種類に応じて選択割合を異ならせてもよい。
また、例えば、確変大当りが5回連続して発生しAランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS539において、1ランクアップした図49(b)に示すSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択され、「S1」〜「S4」の4種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択される。
また、例えば、確変大当りが3回連続して発生しBランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS541において、1ランクアップした図49(c)に示すAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択され、「A1」〜「A4」の4種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択される。
また、例えば、確変大当りが9回連続して発生したものの10回目で通常大当りとなってS’ランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS543において、イベント中専用の図50(a)に示すSS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択される。図50(a)に示すように、SS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択された場合には、SSランクの場合と同様に「SS1」〜「SS4」の4種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択可能であるとともに、SSランクの場合には含まれない「SS5」の画像コンテンツも選択可能である。なお、図50(a)に示す例では、「SS1」〜「SS5」の5種類の画像コンテンツの選択割合が同じ(本例では、20%)である場合を示しているが、画像コンテンツの種類に応じて選択割合を異ならせてもよい。
また、例えば、確変大当りが4回連続して発生したものの5回目で通常大当りとなってA’ランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS545において、1ランクアップした図50(b)に示すS’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択され、「S1」〜「S5」の5種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択される。
また、例えば、確変大当りが2回連続して発生したものの3回目で通常大当りとなってB’ランクに応じた2次元コードを受信した場合には、ステップS546において、1ランクアップした図50(c)に示すA’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルが選択され、「A1」〜「A5」の5種類の画像コンテンツのうちいずれかの画像コンテンツが選択される。
なお、図49および図50に示す画像コンテンツ選択用テーブル間で共通に存在する画像コンテンツが存在するようにしてもよい。例えば、「S1」の画像コンテンツが図49(b)に示すSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルに存在するとともに、図49(c)に示すAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルにも存在するようにしてもよい。この場合、例えば、図49(b)に示すSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルでは「S1」の画像コンテンツを高い割合で選択するように振り分けを行う一方で、図49(c)に示すAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルでは「S1」の画像コンテンツを低い割合で選択するように振り分けを行うことによって、「S1」の画像コンテンツの出現率が低く難易度が高くなるようにしてもよい。
次いで、特典付与サーバ300は、ステップS535で抽出した過去の画像コンテンツ選択結果にもとづいて、ステップS547で選択した画像コンテンツが、遊技者が既に過去に取得した画像コンテンツと重複するか否かを確認する(ステップS548)。遊技者が既に過去に取得した画像コンテンツと重複する場合には、特典付与サーバ300は、ステップS547の処理に戻り、ステップS547の処理を再度実行して画像コンテンツを選択しなおす。ステップS548の判定処理が行われることによって、イベント中である場合には、遊技者が既に過去に取得している画像コンテンツが重複して選択されないように制御している。また、特典付与サーバ300は、最終的に選択した画像コンテンツを画像コンテンツデータベース308から抽出する。
図51は、遊技者データベース307が記憶する遊技者管理情報の具体例を説明するための説明図である。図51に示すように、遊技者データベース307は、ステップS534,S547で選択可能な全ての画像コンテンツ(「SS1」、「SS2」...「B5」)について既に取得済みであるか否かを示す情報(過去の画像コンテンツ選択結果)を、携帯端末200を特定可能なID情報に対応付けて記憶している。なお、図51に示す例では、「○」で示されている画像コンテンツが既に取得済みであることを示している。また、図51に示す例では、ID情報として端末IDに対応付けて過去の画像コンテンツの選択結果を記憶する場合を示しているが、例えば、携帯端末200の電話番号など他のID情報に対応付けて記憶してもよい。
例えば、特典付与サーバ300は、ステップS502で2次元コード(QRコード)とともに端末ID「X01」を受信したとすると、ステップS534,S547で新たに「SS1」の画像コンテンツを選択した場合には、ステップS507の処理で、図51に示す端末ID「X01」のレコードの画像コンテンツ「SS1」のフィールドを取得済みである旨を示す情報(図51に示す例では「○」)に更新する。そのような処理を実行することによって、特典付与サーバ300は、画像コンテンツを選択して携帯端末200に特典として送信するごとに、遊技者データベース307を随時更新して、遊技者ごとにいずれの画像コンテンツを取得済みであるかを管理している。
また、例えば、図51に示す過去の画像コンテンツの選択結果の記憶状況において、ステップS502で2次元コード(QRコード)とともに端末ID「X01」を受信したときに、イベント中にステップS547で「S1」の画像コンテンツを選択した場合には、図51に示すように、端末ID「X01」に対応する画像コンテンツ「S1」の取得状況は取得済み(図51では「○」)となっているので、特典付与サーバ300は、ステップS548で遊技者が既に過去に取得した画像コンテンツと重複すると判定して、再びステップS547の処理に戻り、画像コンテンツの選択をしなおす。
なお、この実施の形態では、遊技者が既に過去に取得した画像コンテンツと重複しない画像コンテンツを選択するまで、ステップS547の選択処理を繰り返し実行する場合を示したが、遊技者が過去に取得した画像コンテンツとの重複選択を防止する制御方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、特典付与サーバ300は、遊技者が過去に取得した画像コンテンツと重複する画像コンテンツを選択してしまった場合には、重複しない画像コンテンツに強制的に変更する処理を行ってもよい。
また、例えば、同じランク用の画像コンテンツ選択用テーブルであっても、そのランクに属する画像コンテンツの組み合わせを異ならせた複数の画像コンテンツ選択用テーブルを備えるように構成してもよい。この場合、例えば、Sランクに応じた2次元コードを受信した場合であって、Sランクの画像コンテンツのうち既に「S1」の画像コンテンツを取得済みである場合には、Sランク用の画像コンテンツ選択用テーブルのうち、「S1」を除いた「S2」〜「S4」の画像コンテンツのみが割り振られた画像コンテンツ選択用テーブルを用いることによって、遊技者が過去に取得した画像コンテンツとの重複選択を防止するようにしてもよい。
また、例えば、Aランクに応じた2次元コードを受信した場合に、既にAランクの画像データ「A1」〜「A4」の全てを取得済みであるような場合には、1ランク下のランクBの画像コンテンツ選択用テーブルを選択して画像コンテンツを選択したり、1ランク上のランクSの画像コンテンツ選択用テーブルを選択して画像コンテンツを選択したりすることによって、遊技者が過去に取得した画像コンテンツとの重複選択を防止するようにしてもよい。また、例えば、Aランクに応じた2次元コードを受信した場合に、既にAランクの画像データ「A1」〜「A4」の全てを取得済みであるような場合には、画像コンテンツの重複取得を許容して画像データ「A1」〜「A4」のいずれかを選択するようにしても構わない。
次に、この実施の形態における画像コンテンツの選択処理の概要を説明する。図52は、画像コンテンツの選択処理の概要を説明するための説明図である。この実施の形態では、図52に示すように、パチンコ遊技機1において、10回以上連続した確変大当りや、5回連続した確変大当り、3回連続した確変大当りが発生したときに2次元コード(QRコード)が表示される(ステップS880I,S880K,S880M参照)。そして、遊技者によって携帯端末200を用いてパチンコ遊技機1に表示された2次元コードが撮影され、特典付与サーバ300に送信される。
特典付与サーバ300は、携帯端末200から受信した2次元コードにもとづいてSランク、AランクまたはBランクのいずれであるかを特定し、特定したランクに応じた画像コンテンツ選択用テーブルを選択して、特典として付与する画像コンテンツを選択する。この場合、イベント中以外の平常時であれば、図52に示すように、Sランクであると特定したときは、Sランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS524,S534参照)。また、Aランクであると特定したときは、Aランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS526,S534参照)。また、Bランクであると特定したときは、Bランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS528,S534参照)。
ただし、イベント中であっても、残数カウンタの値が既に0となっている場合には(ステップS522DのY参照)、平常時と同様に、Sランクであると特定したときは、Sランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS524,S534参照)。また、Aランクであると特定したときは、Aランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS526,S534参照)。また、Bランクであると特定したときは、Bランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS528,S534参照)。
一方、イベント中であれば(残数カウンタの値が既に0となっている場合を除いて)、図52に示すように、Sランクであると特定したときは、1ランクアップしてSSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS537,S547参照)。また、Aランクであると特定したときは、1ランクアップしてSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS539,S547参照)。また、Bランクであると特定したときは、1ランクアップしてAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS541,S547参照)。
なお、イベント中でなくても、その遊技店の1番台のパチンコ遊技機で得られた2次元コードにもとづきアクセスされた場合であれば(ステップS521BのY参照)、Sランクであると特定したときは、1ランクアップしてSSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS537,S547参照)。また、Aランクであると特定したときは、1ランクアップしてSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS539,S547参照)。また、Bランクであると特定したときは、1ランクアップしてAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択し、選択したテーブルを用いて特典として付与する画像コンテンツを選択する(ステップS541,S547参照)。
図52に示すように、イベント中である場合には(残数カウンタの値が既に0となっている場合を除いて)、平常時と比較して1ランクアップした画像コンテンツ選択用テーブルを選択して画像コンテンツを選択することにより、平常時と比較して出現率が低く難易度が高い画像コンテンツが特典として付与される。また、イベント中でなくても、その遊技店の1番台のパチンコ遊技機で得られた2次元コードにもとづきアクセスされた場合であれば、平常時と比較して1ランクアップした画像コンテンツ選択用テーブルを選択して画像コンテンツを選択することにより、平常時と比較して出現率が低く難易度が高い画像コンテンツが特典として付与される。
なお、図52では、確変大当りが連続して発生している場合の画像コンテンツの選択処理の概要を示しているが、確変状態中の途中の所定回数目(10回目や5回目、3回目)で通常大当りとなって確変状態が終了する場合にパチンコ遊技機1が2次元コードを表示する場合の画像コンテンツの選択処理の概要も同様であり、イベント中である場合には(残数カウンタの値が既に0となっている場合を除いて)、平常時と比較して出現率が低く難易度が高い画像コンテンツが特典として付与される(ステップS530,S532,S533,S534,S543,S545,S546,S547参照)。また、イベント中でなくても、その遊技店の1番台のパチンコ遊技機で得られた2次元コードにもとづきアクセスされた場合であれば、平常時と比較して出現率が低く難易度が高い画像コンテンツが特典として付与される(ステップS530,S532,S533,S534,S543,S545,S546,S547参照)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、パチンコ遊技機1は、エリアを特定可能な固有の識別情報(本例では、ホールID)を含む2次元コード(QRコード)を表示する。また、特典付与サーバ300は、携帯端末200から受信した2次元コード(QRコード)に含まれる固有の識別情報で特定されるエリアがイベント中のエリアであるか否かを判定し、イベント中のエリアであると判定されたことにもとづいて、遊技者に対して付与する所定の特典として、出現率が低い特典情報(本例では、画像コンテンツ)を選択する。そのため、エリアに応じて出現率が異なる特典情報を取得することが可能となり、エリアに応じて取得可能な特典に差を設けて、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、一般に、エリアや曜日によって遊技店への来客数に差が生じることがある。そこで、この実施の形態で示した構成を適用し、例えば、あるエリアで特定の曜日に来客数が少ない傾向がある場合には、特にそのエリアでその曜日にイベント状態を設定して、出現率が低く価値が高い特典情報(本例では、画像コンテンツ)を取得しやすくすれば、そのエリアにおける遊技者の来店意欲を高めることができ、そのエリアにおける集客力を高めて稼働率を向上させることが期待できる。
なお、この実施の形態では、特典付与サーバ300がホールIDとエリアとを対応付けたエリアデータベース310を備え、受信した2次元コード(QRコード)に含まれるホールIDにもとづいてエリアを特定して、画像コンテンツを特典として付与する場合を示したが、特典付与サーバ300がエリアを特定する処理方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、個々のパチンコ遊技機にユニークに割り当てられた固有のID(以下、遊技機IDという)を含む2次元コード(QRコード)を生成するようにし、その遊技機IDにもとづいてエリアを特定して、画像コンテンツを特典として付与してもよい。この場合、例えば、特典付与サーバ300は、エリアデータベース310において、遊技機IDとエリアとを対応付けて記憶するようにし、受信した2次元コード(QRコード)に含まれる遊技機IDにもとづいてエリアを特定して、特定したエリアがイベント中であるか否かを判断して、画像コンテンツを選択するようにすればよい。
また、例えば、遊技店内を複数のエリアに分割し、特典付与サーバ300は、受信した2次元コード(QRコード)に含まれる台IDにもとづいて遊技店内のエリアを特定して、画像コンテンツを特典として付与してもよい。この場合、例えば、特典付与サーバ300は、受信した2次元コード(QRコード)に含まれる台IDがいずれの番号グループに属するかを判定し(例えば、奇数グループまたは偶数グループを特定したり、「0001」〜「0010」の範囲に属するか否かを特定したりし)、その判定結果にもとづいて遊技店内におけるいずれのエリアであるかを特定する。そして、特定したエリアがイベント中であるか否かを判断して、画像コンテンツを選択するようにすればよい。
また、この実施の形態では、エリアとして県単位にイベント状態を管理する場合を示しているが、エリアの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、より細分化して、市町村単位や区単位で管理してもよく、遊技店を系列単位でエリア分けしてイベント状態を管理してもよい。また、例えば、上記のように、遊技店内を複数のエリアに分割して、その遊技店内のエリアごとにイベント状態を管理してもよい。
また、この実施の形態では、図43に示すように、イベント管理用データベース309であらかじめ設定された日時にエリアごとにイベント状態に設定する場合を示したが、イベント状態への設定の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、エリアごとに乱数を用いた抽選処理を行うことによってイベント状態に設定するか否かを決定し、その決定結果にもとづいてエリアごとに自動的にイベント状態に設定するように構成してもよい。なお、この場合、前日にイベント状態に設定されていたエリアについては、イベント状態への当選確率が低くなる(または強制的にイベント状態としないように決定する)ようにし、複数日連続してイベント状態に設定されにくく(または禁止)することが望ましい。
また、例えば、特典付与サーバ300を管理するシステム管理者が、毎日手動でエリアごとにイベント状態とするか否かを設定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、いずれの遊技店であるかを区別することなく、共通の特典情報(本例では、画像コンテンツ)を付与する場合を示したが、例えば、いずれの遊技店であるかに応じて、異なる特典情報を付与可能に構成してもよい。この場合、例えば、特典付与サーバ300は、ある遊技者に対して、A遊技店用の特典情報、B遊技店用の特典情報、およびC遊技店用の特典情報の全てを付与した場合には、さらに別に用意された特典情報を、通信ネットワーク400を介して、遊技者の携帯端末200に直接送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、特典付与サーバ300は、特典情報を付与可能な上限数を設定する(本例では、残数カウンタを設定して残数管理を行う)。そのため、特典情報の上限数を設けることによって、早めに特典情報を取得すべく遊技者に遊技店への来店を促すことができ、遊技店の稼働率の向上を期待することができる。例えば、取得可能な特典情報に上限数があることから、特典情報を早く取得すべく、休憩を惜しんで遊技を行うように促すことができ、遊技店の稼働率の向上が期待できる。
また、この実施の形態によれば、特典付与サーバ300は、イベント状態とするエリアを設定するとともに、同時に複数のエリアをイベント状態に設定可能である。そして、特典付与サーバ300は、イベント状態に設定したエリアの数に応じて異なる上限数を設定する(本例では、残数カウンタに「100」、「200」または「300」と異なる値を設定する)。そのため、出現率が低い特典情報を取得可能なエリアの数と特典情報の付与可能数との不均衡が生じることを防止することができ、遊技者に不利益を与えないようにすることができる。
例えば、この実施の形態では、同時に1つのエリアのみがイベント状態となるとはかぎらず、同時に2つまたは3つのエリアがイベント状態となる場合がある。同時に2つまたは3つのエリアがイベント状態に設定されているにもかかわらず、1つのエリアのみがイベント状態に設定される場合と同じ上限数(例えば、100)をセットしてしまったのでは、2つまたは3つのエリアがイベント状態に設定されている場合には、却って出現率が低い特典情報を取得しにくくなることが予想され不均衡が生じてしまう。そこで、この実施の形態では、同時にイベント状態に設定されるエリア数が2つおよび3つと増加するに従って、上限数を「200」および「300」と増加させていくことによって、そのような不均衡が生じすることを防止し、遊技者に不利益を与えないようにしている。
なお、この実施の形態では、イベント中のエリア数が1つ、2つおよび3つと増加するに従って、上限数を「100」、「200」および「300」と比例して増加させる場合を示したが、そのような増加のさせ方にかぎらず、例えば、「100」、「150」および「250」のように増加させてもよい。また、例えば、エリア数が1つ〜2つまでは上限数を同じ「100」に設定し、エリア数が3つの場合のみ上限数を「300」に増加させるなど様々な上限数の設定の仕方が考えられる。
また、この実施の形態によれば、特典付与サーバ300は、イベント中でなくても、固有の識別情報として特定の識別情報(本例では、台IDがその遊技店の1番台のパチンコ遊技機であることを示す値「0001」である場合)を含む2次元コード(QRコード)を受信した場合にも、遊技者に対して付与する所定の特典として、出現率が低い特典情報を選択する。そのため、イベント中のエリア以外の領域であっても、出現率が低い特典情報を取得できる場合を設けることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、台IDがその遊技店の1番台のパチンコ遊技機であることを示す値「0001」である場合に出現率が低い特典情報を付与する場合を示したが、このような場合にかぎられない。例えば、台IDがその遊技店の7番台であることを示す値である場合など他の値である場合に出現率が低い特典情報を付与するように構成してもよく、台IDが1桁の台番号を示す値(例えば、「0001」〜「0009」)である場合に出現率が低い特典情報を付与するように構成してもよい。また、例えば、ホールIDにもとづいてエリアを特定し、特定のエリアであれば、イベント中であるか否かにかかわらず、出現率が低い特典情報を付与する(例えば、ランクアップした画像コンテンツ選択用テーブルを用いて画像コンテンツを選択する)ように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、特典付与サーバ300は、所定のイベント発生条件の成立にもとづいてイベント状態に設定する。また、特典付与サーバ300は、出現率が異なる複数種類の特典を示す特典情報(本例では、画像コンテンツ)をグループ化した複数の特典グループデータ(本例では、画像コンテンツ選択用テーブル)の中から1つの特典グループデータを選択し、選択した特典グループデータに含まれる特典情報の中から1つの特典情報を選択する。また、特典付与サーバ300は、イベント状態に設定されていないときには、携帯端末200から受信した2次元コード(QRコード)に対応した特典グループデータを選択し、イベント状態に設定されているときには、携帯端末200から受信した2次元コード(QRコード)に対応した特典グループデータと比較して、出現率が低い特典情報を多く含む特典グループデータを選択する。そのため、イベント状態に設定されているときには、出現率が低い特典情報(本例では、画像コンテンツ)を取得できる期待が高まるので、取得可能な特典に意外性をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、一般に、遊技店に来店する遊技者数は週末が最も多く、平日は週末と比較すると来店者数が少ない。そこで、この実施の形態で示した構成を適用し、例えば、平日にイベント状態を設定して、出現率が低く価値が高い特典情報(本例では、画像コンテンツ)を取得しやすくすれば、平日の遊技者の来店意欲を高めることができ、来店者数が少ない日や時間帯の集客力を高めることが期待できる。
なお、この実施の形態では、特典情報として画像コンテンツを選択する場合を示したが、画像コンテンツにかぎらず、特典付与サーバ300は、例えば、着信メロディなどの音楽コンテンツや、ポイント情報、クーポン情報などを特典情報として選択してもよい。
また、この実施の形態では、演出表示装置9に2次元コード(QRコード)を表示する場合を示したが、パチンコ遊技機1が所定情報を出力する方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、パチンコ遊技機1は、SランクやAランク、Bランクを特定可能なランク情報を含む所定情報を、電波や赤外線を用いた無線通信を行うことによって携帯端末200に送信することにより出力してもよい。
また、この実施の形態では、2次元コードとしてQRコードを表示する場合を示したが、QRコードにかぎらず、例えば、CPコードなど他の2次元コードを用いてもよく、バーコードなどの1次元のコード表示を行うように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、パチンコ遊技機1は、第1の所定条件の成立にもとづいて第1所定情報を出力し、第2の所定条件の成立にもとづいて第2所定情報を出力する。例えば、パチンコ遊技機1は、3回連続確変大当りの発生にもとづいてBランクに応じた2次元コードを表示し、5回連続確変大当りの発生にもとづいてAランクに応じた2次元コードを表示する。また、例えば、さらに、パチンコ遊技機は、10回連続確変大当りの発生にもとづいてSランクに応じた2次元コードを表示する。そして、特典付与サーバ300は、イベント状態に設定されていないときには、パチンコ遊技機1によって第1所定情報が出力された場合には、第1所定情報に対応した特典グループデータを選択し、パチンコ遊技機1によって第2所定情報が出力された場合には、第1所定情報に対応した特典グループデータと比較して、出現率が低い特典情報を多く含む第2所定情報に対応した特典グループデータを選択する。例えば、特典付与サーバ300は、Aランクに応じた2次元コードが表示された場合には、Bランク用の画像コンテンツ選択用テーブルと比較して、画像コンテンツの出現率が低いAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する。また、例えば、特典付与サーバ300は、Sランクに応じた2次元コードが表示された場合には、Aランク用の画像コンテンツ選択用テーブルと比較して、画像コンテンツの出現率が低いSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する。そして、特典付与サーバ300は、イベント状態に設定されているときには、パチンコ遊技機1によって第1所定情報が出力された場合でも、第2所定情報に対応した特典グループデータを選択する。例えば、イベント中であれば、特典付与サーバ300は、Bランクに応じた2次元コードが表示された場合であっても、1ランクアップしたAランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する。また、例えば、イベント中であれば、特典付与サーバ300は、Aランクに応じた2次元コードが表示された場合であっても、1ランクアップしたSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択する。そのため、イベント状態に設定されているときには、第1所定情報が表示された場合であるにもかかわらず、ランクアップした第2所定情報に対応した出現率が低い特典情報を取得できるので、遊技者にお得感を感じさせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、特典付与サーバ300は、所定情報(本例では、2次元コード(QRコード))に対応して選択される第1特典グループデータと、第1特典グループデータと比較して、出現率が低い特典情報を多く含む第2特典グループデータとを含み、イベント状態に設定されているときにのみ、第2特典グループデータを選択可能である。例えば、特典付与サーバ300は、イベント中である場合にのみ、SSランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択可能である。そのため、イベント状態に設定されているときにのみ取得可能な特典情報を設けることによって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、パチンコ遊技機1は、遊技者にとって有利な遊技状態(本例では、確変状態)であるときに遊技者にとって不利な条件が成立(本例では、確変状態中の通常大当りの発生)した場合にのみ、特定所定情報を出力する(本例は、S’ランクやA’ランク、B’ランクに応じた2次元コードを表示する)。そして、特典付与サーバ300は、パチンコ遊技機1によって特定所定情報が出力された場合には、特定所定情報以外の所定情報が出力された場合に選択される特典グループデータと比較して、出現率が低い特典情報を多く含む特定所定情報に対応した特典グループデータを選択する。例えば、特典付与サーバ300は、図50に示すように、SS’ランクやS’ランク、A’ランク、B’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択した場合にのみ、「SS5」や「S5」、「A5」、「B5」の画像コンテンツを選択可能である。そのため、不利な条件が成立したことにより遊技に対する興趣が低下してしまうことを特典で填補することによって防止することができる。
なお、この実施の形態では、確変状態中に通常大当りが発生して確変状態が終了する場合にのみ、出現率が低い「SS5」や「S5」、「A5」、「B5」の画像コンテンツを取得可能に構成する場合を示したが、確変状態中に通常大当りが発生して確変状態が終了する場合でなくても、イベント中であれば、平常時と同様の2次元コード(QRコード)を用いたアクセスにより「SS5」や「S5」、「A5」、「B5」の画像コンテンツを取得可能に構成するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、確変状態中に通常大当りが発生して確変状態が終了する場合を説明したが、遊技者にとって有利な遊技状態であるときに遊技者にとって不利な条件が成立する場合は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、確変状態中(高確率状態中)に突然確変大当りなどの2ラウンドの大当りが発生した場合や小当りが発生した場合に不利な条件が成立したものとして、出現率が低い「SS5」や「S5」、「A5」、「B5」の画像コンテンツを取得可能に構成してもよい。また、例えば、確変大当りの連続発生回数が固定的に定められているいわゆる確変ワンセット方式のパチンコ遊技機において、最後の回数目の確変大当り時に不利な条件が成立したものとして、出現率が低い「SS5」や「S5」、「A5」、「B5」の画像コンテンツを取得可能に構成してもよく、様々な構成が考えられる。
また、この実施の形態では、SS’ランクやS’ランク、A’ランク、B’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルにしか含まれない画像コンテンツ(本例では、「SS5」、「S5」、「A5」および「B5」)を設けることによって、特定所定情報に対応した特典グループデータが出現率が低い特典情報を多く含むように構成する場合を説明したが、この実施の形態で示した構成にかぎられない。例えば、SSランクやSランク、Aランク、Bランク用の画像コンテンツ選択用テーブルにも「SS5」や「S5」、「A5」、「B5」の画像コンテンツを割り振るものの、SS’ランクやS’ランク、A’ランク、B’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルでは、これら「SS5」や「S5」、「A5」、「B5」の画像コンテンツの選択割合が高くなるように割り振りを行い、SSランクやSランク、Aランク、Bランク用の画像コンテンツ選択用テーブルでは、これら「SS5」や「S5」、「A5」、「B5」の画像コンテンツの選択割合が低くなるように割り振りを行ってもよい。
また、この実施の形態では、有利な遊技状態中に不利な条件が成立したときに、SS’ランクやS’ランク、A’ランク、B’ランク用の画像コンテンツ選択用テーブルを選択して、出現率が低い「SS5」や「S5」、「A5」、「B5」の画像コンテンツを選択する場合を示したが、このような制御方法にかぎられない。例えば、有利な遊技状態中に不利な条件が成立したときに抽選処理を経ることなく出現率が低い「SS5」や「S5」、「A5」、「B5」の画像コンテンツに強制的に決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、特典付与サーバ300は、選択された特典情報の履歴情報(本例では、遊技者ごとの過去の画像コンテンツの選択結果)を記憶する遊技者データベース307を含み、イベント状態に設定されているときには、遊技者データベース307が記憶する履歴情報にもとづいて、未選択の特典情報を優先して選択する。そのため、出現率が低い特典情報を重複して取得してしまうことにより却って遊技者に不利益を与えてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、パチンコ遊技機1は、日時を特定可能な日時情報を含む所定情報を出力する。そして、特典付与サーバ300は、所定情報に含まれる日時情報にもとづいて、所定情報の有効期限(本例では、2次元コードの使用期限)を経過したか否かを判定し、所定情報の有効期限を経過したと判定した場合には特典情報を選択する処理の実行を禁止する。そのため、所定情報の使用を故意に遅らせて出現率が低い特典情報を不正に取得しようとする行為を排除することができる。なお、2次元コードの使用期限を経過した場合には、2次元コードを用いたアクセスそのものを禁止して受け付けないように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、所定回数(本例では、10回以上や5回、3回)連続して確変大当りが発生した場合や、確変状態中に通常大当りが発生して確変状態が終了する場合に2次元コードが表示され、特典情報として画像コンテンツが付与される場合を示しているが、例えば、この実施の形態では、大当り遊技終了時や、特定演出実行時、特定のリーチ(例えば、プレミアムリーチやスーパーリーチ)発生時にも2次元コードが表示されることから、これら大当り遊技終了時や、特定演出実行時、特定のリーチ発生時に表示された2次元コードにもとづいて、特典付与サーバ300がこの実施の形態で示した処理と同様の処理を実行し、画像コンテンツなどの特典情報を選択して付与可能に構成してもよい。
また、例えば、遊技状態が非確変状態(通常状態や時短状態)であるときに最初に確変大当りが発生(いわゆる初当りが発生)したことや、突然確変大当りなどの2ラウンドの大当りが発生したことにもとづいて所定条件が成立したものとして2次元コードを表示し、画像コンテンツなどの特典情報を付与可能に構成してもよい。
また、例えば、パチンコ遊技機1への電力供給が停止した後、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されて停電復旧したことにもとづいて所定条件が成立したものとして2次元コードを表示し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から停電復旧コマンドを受信したことにもとづいて2次元コード(QRコード)を表示し)、停電復旧した場合にのみ取得可能な特典情報(例えば、画像コンテンツ)を付与可能に構成してもよい。そのように構成すれば、特典情報としてプレミアムデータが付与されることにより、電断が発生したことによる遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
以上のように、様々な条件成立を契機として2次元コードを表示して特典を付与可能に構成することができる。
また、この実施の形態において、パチンコ遊技機1は、演出表示装置9に表示した2次元コード(QRコード)の履歴情報を記憶する履歴データベースを備えるように構成してもよい。そして、例えば、デモンストレーション表示中に遊技者による操作ボタン120の操作を検出したことを契機として、履歴データベースに記憶されている履歴情報にもとづいて、過去に表示した2次元コードを一括表示可能に構成してもよい。そのように構成すれば、パチンコ遊技機1に表示された2次元コードを遊技者が撮影しそこねてしまった場合であっても、後から2次元コードを再表示させて画像コンテンツを取得することができ、特典の取りこぼしの不利益が生じることを低減することができる。
なお、上記の場合、例えば、パチンコ遊技機1は、履歴データベース用の記憶領域の増大を防止するため、過去に表示された所定回数分(例えば、2〜3回分)の2次元コードを履歴情報として記憶しておくのが望ましい。また、パチンコ遊技機1は、2次元コードの再表示を開始した後、所定時間経過後に2次元コードの再表示を消去するとともに、再表示した2次元コードの履歴情報を履歴データベースから削除することが望ましい。例えば、デモンストレーション表示とともに2次元コードの再表示を開始した場合に、デモンストレーション表示を開始してから10分経過後に2次元コードの再表示を自動消去するようにしてもよい。
また、この実施の形態で示した構成を、大当り確率が異なるように構成された複数種類のパチンコ遊技機を用いる場合に適用してもよい。例えば、遊技用システムが、大当り確率が最も高いいわゆる甘デジタイプと呼ばれるパチンコ遊技機と、大当り確率が中程度であるいわゆるミドルタイプと呼ばれるパチンコ遊技機とを含むように構成し、甘デジタイプのパチンコ遊技機で取得可能な特典とミドルタイプのパチンコ遊技機で取得可能な特典とを1セットで構成して、特典付与サーバ300が一括して管理するように構成してもよい。この場合、例えば、甘デジタイプのパチンコ遊技機のみ表示可能な2次元コードや取得可能な画像コンテンツ、ミドルタイプのパチンコ遊技機のみ表示可能な2次元コード、取得可能な画像コンテンツが存在するとともに、甘デジタイプとミドルタイプのパチンコ遊技機で共通の2次元コードや画像コンテンツが存在するように構成して、1台の特典付与サーバ300を用いて一括管理するようにしてもよい。また、同様に、例えば、異なる機種のパチンコ遊技機間で取得可能な特典を1セットで構成して、特典付与サーバ300が一括して管理するように構成しても構わない。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、連続確変大当りや確変状態中に通常大当りが発生した場合、大当り遊技終了時、特定演出実行時、特定のリーチ発生時に2次元コードを表示する場合を示したが、これらにかぎらず、例えば、予告演出の実行時にも2次元コードを表示するようにしてもよい。以下、パチンコ遊技機1が予告演出の実行時にも2次元コードを表示する第2の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図53は、第2の実施の形態の予告演出設定処理を示すフローチャートである。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、予告演出設定処理において、予告パターン種別を決定するための予告パターン種別判定テーブルを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS3701)。次いで、演出制御用CPU101は、予告パターン種別判定用の乱数値を抽出する(ステップS3702)。そして、ステップS3702で抽出した乱数値にもとづき、予告パターン種別判定テーブルを参照することにより、変動パターンに応じて、予告なし、あるいは、いずれかの予告パターン種別を決定する(ステップS3703)。この場合、演出制御用CPU101は、予告なしと決定した場合には(ステップS3704のN)、予告演出設定処理を終了する。
いずれかの予告パターン種別を決定した場合には(ステップS3704のY)、演出制御用CPU101は、決定した予告パターン種別に応じて、予告パターンを決定するための予告パターン判定テーブルのうち、いずれかを使用テーブルとして選択してセットする(ステップS3705)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS3705でセットした予告パターン判定テーブルを用いて、予告パターン判定用の乱数値を用いた抽選処理を行うことにより、いずれかの予告パターンを決定する(ステップS3706)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS3706の処理で予告パターンが決定されると、決定された予告パターンの予告パターン種別に応じた予告信頼度2次元コードを演出表示装置9に表示させ(ステップS3707)、コード表示開始フラグをセットする(ステップS3708)。
なお、ステップS3707で表示された2次元コードが遊技者によって携帯端末200を用いて撮影され、特典付与サーバ300に送信された場合には、特典付与サーバ300は、例えば、受信した2次元コード(QRコード)で特定される予告演出に応じた予告の信頼度を表示するための画像情報や画像コンテンツを選択し、携帯端末200に対して送信するようにすればよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、ウェブサイトから情報を入手しようとする遊技意欲の高い遊技者に、予告の信頼度を認識させ、遊技興趣を向上させ、より深く遊技機を理解させることができる。
実施の形態3.
第1の実施の形態では、2次元コードの表示を開始した後、遊技者による操作を検出するまで2次元コードの表示を継続する場合を示したが、2次元コードの表示を開始してから所定期間2次元コードの表示を継続するようにしてもよい。以下、2次元コードの表示を開始してから所定期間2次元コードの表示を継続する第3の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図54は、第3の実施の形態において、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。
図54に示すように、ステップS701〜ステップS706までの処理は、第1の実施の形態における処理と同様な処理が実行される。そして、ステップS707Aにおいて、演出制御用CPU101は、コード表示中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS707A)。演出制御用CPU101は、コード表示中フラグがセットされていない場合に(ステップS707AのN)、コード表示開始フラグがセットされているか否か確認し(ステップS707B)、コード表示開始フラグがセットされている場合に(ステップS707BのY)、2次元コード表示タイマの値に所定の値をセットする(ステップS707C)。2次元コード表示タイマは、2次元コードの表示時間を計測するためのタイマである。そして、2次元コード表示タイマの値にセットする所定の値とは、2次元コードの表示時間(例えば、60秒)に応じた値である。
そして、ステップS707Dにおいて、演出制御用CPU101は、コード表示開始フラグをリセットし、コード表示中フラグをセットする(ステップS707D)。その後、ステップS702に移行する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS707Aの処理で、コード表示中フラグがセットされていると判断した場合に(ステップS707AのY)、操作ボタン120からのオン信号を検出したか否かを確認する(ステップS707E)。操作ボタン120からのオン信号を検出した場合(すなわち、遊技者によって操作ボタン120が操作された場合)には、2次元コード表示タイマの値に予め決められた値をセットする(ステップS707F)。その後、ステップS702に移行する。なお、2次元コード表示タイマの値にセットする予め決められた値とは、2次元コードの表示を延長する時間(例えば、60秒)に応じた値であって、ステップS707Cでセットする所定の値と同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
ステップS707Eの処理で、操作ボタン120からのオン信号を検出しなかった場合(すなわち、遊技者によって操作ボタン120が操作されなかった場合)には、2次元コード表示タイマの値を1減算し(ステップS707G)、減算後の2次元コード表示タイマの値に応じた時間に2次元コードの表示時間(残り時間)を更新する(ステップS707H)。そして、2次元コード表示タイマがタイムアウトした場合に(ステップS707IのY)、演出表示装置9に表示されている2次元コードを消去し(ステップS707J)、2次元コード表示タイマがタイムアウトしていない場合に(ステップS707IのN)、演出表示装置9に2次元コードの表示を継続させる(ステップS707K)。その後、ステップS702に移行する。
図55は、本実施の形態で演出表示装置9に表示される画面の例を示す説明図である。図55に示すように、大当り遊技が開始され(図55(a))、所定のラウンド遊技が終了した場合に(図55(b))、大当り終了に応じた2次元コードが演出表示装置9に表示される(図55(c):ステップS978B)。表示された2次元コードは、操作ボタン120が押下された場合に(ステップS707EのY)、表示時間が延長され(図55(d):ステップS707F)、2次元コード表示時間が経過した場合(2次元コード表示タイマがタイムアウトした場合)に消去される(図55(d):ステップS707IのY,S707J)。
なお、図55に示す例では、大当り遊技終了時の2次元コードを表示する場合が示されているが、連続確変大当りや確変状態中に通常大当りが発生したときに2次元コードを表示する場合(ステップS880I,S880K,S880M,S881C,S881E,S881G参照)や、特定演出実行時に2次元コードを表示する場合(ステップS3510,S3511参照)、特定のリーチ発生時に2次元コードを表示する場合(ステップS838D,S833E参照)も、図55(c),(d)と同様の態様で2次元コード(QRコード)が表示され、2次元コード表示時間が経過するまで2次元コードの表示が継続される。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者の操作に応じて2次元コード表示時間を延長するので、遊技者に確実に2次元コードの撮影等を行わせることができる。
なお、2次元コードを表示させるタイミングは、各実施の形態で上述したタイミングに限定されない。例えば、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353から入力された日時等に、当該日時等に応じて、所定のウェブサイトのURLを2次元コード化した画像を演出表示装置9に表示させてもよい。
また、以上に述べた各実施の形態では、ウェブサイトのURLを2次元コード化した画像を演出表示装置9に表示させるように構成されているが、2次元コード化した画像に代えて、所定のウェブサイトから情報を入手するためのパスワードや、遊技機に入力すると後の遊技に反映されるパスワード、ウェブサイトのURL等の文字情報等を表示させるように構成されていてもよい。また、赤外線通信ポートを設け、2次元コード化した画像等を表示させる代わりに、当該赤外線通信ポートから情報を送信するように構成されていてもよい。
また、上記の各実施の形態では、各演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28c)を制御するための基板のうち、演出制御基板80にのみ演出制御用マイクロコンピュータ100が搭載される場合を示したが、各演出装置を制御する複数の基板にマイクロコンピュータが搭載されるようにしてもよい。
例えば、遊技機1は、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28cを制御する音/ランプ制御基板と、演出表示装置9を制御する図柄制御基板とを備え、音/ランプ制御基板に音/ランプ制御用マイクロコンピュータが搭載され、図柄制御基板に図柄制御用マイクロコンピュータが搭載されるようにしてもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始コマンドや変動パターンコマンド、表示結果コマンドを、まず、音/ランプ制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから図柄制御用マイクロコンピュータにこれらのコマンドが転送(または加工した上で送信)されるようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、演出表示装置9において飾り図柄の変動表示を行なうようにしてもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄停止指定コマンドを、まず、音/ランプ制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから図柄制御用マイクロコンピュータに飾り図柄停止指定コマンドが転送(または加工した上で送信)されるようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)した飾り図柄停止指定コマンドにもとづいて、演出表示装置9における飾り図柄の変動表示を停止して、飾り図柄の停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータは、予告演出の有無や予告演出の種類、飾り図柄の停止図柄などを決定するようにし、それらの決定内容をコマンドに付加して図柄制御用マイクロコンピュータに転送するようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、予告演出を実行したり、飾り図柄の停止図柄を導出表示するようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始コマンドや変動パターンコマンド、表示結果コマンド、飾り図柄停止指定コマンドなどのコマンドを、まず、図柄制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、図柄制御用マイクロコンピュータから音/ランプ制御用マイクロコンピュータにこれらのコマンドが転送(または加工した上で送信)されるようにしてもよい。そして、音/ランプ制御用マイクロコンピュータは、図柄制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28cを制御するようにしてもよい。
また、例えば、遊技機1は、スピーカ27L,27Rを制御する音制御用基板と、ランプ28a,28b,28cおよび演出表示装置9を制御するランプ/図柄制御基板とを備えるものであってもよい。さらに、遊技機は、スピーカ27L,27Rおよび演出表示装置9を制御する音/図柄制御用基板と、ランプ28a,28b,28cを制御するランプ制御基板とを備えるものであってもよい。