実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、本発明による遊技用システムの全体の構成について説明する。図1は、本発明による遊技用システムの全体の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、遊技用システムは、遊技店に設置されるパチンコ遊技機1と、遊技者に対して所定の特典を付与する処理を行う特典付与サーバ300とを含む。なお、図1に示すように、遊技用システムは、複数のパチンコ遊技機1を含んでいてもよい。また、これら複数のパチンコ遊技機1は、同じ遊技店に設置されているものでもよいし、異なる遊技店に設置されているものであってもよい。
図2は、遊技用システムの全体の処理例を示す流れ図である。この実施の形態では、パチンコ遊技機1は、遊技者による遊技の終了を検出したことにもとづいて、後述する演出表示装置9の表示画面(液晶画面)上に遊技結果に応じた2次元コードを表示する(ステップS101)。
なお、この実施の形態において、「遊技の終了」とは、遊技を終了する意思を示す遊技者による何らかの行為がなされることである。この実施の形態では、後述するように、演出表示装置9に表示された遊技終了ボタン900を選択操作し遊技終了操作を行うことによって遊技の終了を検出する場合を説明する。なお、「遊技の終了」は、この実施の形態で示したものにかぎらず、遊技者による遊技の終了の意思を認識できるものであれば、例えば、操作ハンドル(操作ノブ)5から手を離したことを検出したり、打球供給皿(上皿)3から遊技球を回収したことを検出したりしたことにもとづいて、遊技の終了と判定するようにしてもよい。
次いで、そのパチンコ遊技機1で遊技を行っていた遊技者は、所持している携帯端末200(本例では、携帯電話機)を用いて、パチンコ遊技機1の液晶画面に表示された2次元コードの撮影操作を行う。すると、携帯端末200は、遊技者の操作に従って、パチンコ遊技機1の液晶画面に表示された2次元コードを撮影する(ステップS102)。そして、携帯端末200は、撮影した2次元コードを解析し、その2次元コードを電子化したコード解析情報を端末IDなどとともに、インターネットなどの通信ネットワーク400を介して特典付与サーバ300に送信する(ステップS103)。
次いで、特典付与サーバ300は、コード解析情報を受信すると、受信したコード解析情報をデータベース(後述するコード解析情報データベース302)に蓄積していく。そして、特典付与サーバ300は、所定時刻になると(例えば、深夜0時)、データベースに蓄積したコード解析情報にもとづいて、遊技者に対してポイントを付与する(ステップS104)。この実施の形態では、後述するように、例えば、遊技において確変大当りや通常大当りを獲得していたことを特定したことにもとづいて所定数のポイントを付与する。また、例えば、遊技状態が確変状態に制御されていたにもかかわらず閉店により遊技を終了せざるをえなかったことを特定したことにもとづいて所定数のポイントを付与する。
次いで、遊技者は、ポイントを特典と交換したい場合には、携帯端末200を操作して、特典として画像コンテンツを要求するためのコンテンツ要求の送信操作を行う。すると、携帯端末200は、遊技者の操作に従って、コンテンツ要求を端末IDなどとともに、通信ネットワーク400を介して特典付与サーバ300に送信する(ステップS105)。
次いで、特典付与サーバ300は、コンテンツ要求を受信すると、その遊技者が獲得しているポイントにもとづいて、遊技者に対して特典として付与する画像コンテンツを決定する(ステップS106)。この実施の形態では、後述するように、例えば、500ポイントを獲得するごとに画像コンテンツを1つ取得可能となるものとする。そして、特典付与サーバ300は、決定した画像コンテンツを、通信ネットワーク400を介して携帯端末200に送信する(ステップS107)。
以下、遊技用システムの構成要素であるパチンコ遊技機1や特典付与サーバ300の構成および動作や、携帯端末200の構成および動作について個別に説明を行う。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図3はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図5を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図5を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図5を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図5を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図5を参照)が設けられていればよい。図3に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。具体的には、この実施の形態では、演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図3に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。また、演出表示装置9には、演出図柄を変動表示可能な左、中および右の3つの変動表示領域が設けられている。そして、例えば、左、中および右の全ての変動表示領域が同じ図柄で揃った状態で停止されると、大当り図柄が停止表示された状態となる。
また、図3に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図4は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図5は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図5に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図5には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号ごとに設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図4に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、入出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、入出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
また、この実施の形態では、ランプドライバ基板35には、現在時刻を出力するリアルタイムクロック(RTC)353が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現在の日付(年、月、日、曜日)を示す日付信号や現在の時刻(時、分、秒)を示す時刻信号を入力し、現在の日時にもとづいて各種処理を実行する。リアルタイムクロック353は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源によって動作し、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355(例えば、バッテリ)から供給される電源によって動作する。従って、リアルタイムクロック353は、遊技機の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、リアルタイムクロック353は、遊技機に電源が供給されているときであってもバックアップ電源回路355から供給される電源によって動作するようにしてもよい。
また、バックアップ電源回路355の電源は、ランプドライバ基板35に搭載されているバックアップRAM356にも供給される。すなわち、バックアップRAM356は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源が供給され、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355から電源が供給される。なお、バックアップRAM356は、遊技機に電源が供給されているときであってもバックアップ電源回路355から電源が供給されてもよい。
なお、リアルタイムクロック353をランプドライバ基板35ではなく、演出制御基板80や音声出力基板70に搭載してもよい。また、リアルタイムクロック353を主基板31に搭載するようにしてもよい。また、リアルタイムクロック353を設けずに、バックアップRAM356に設けたカウンタをカウントアップする(例えば、遊技機の電源をオンしてからの始動入賞回数をカウントアップする)ことによって計時してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356に設けたカウンタのカウント値にもとづいて各種処理を実行してもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者が遊技を開始するときに、プッシュボタン120やスティックコントローラ122からの操作検出信号にもとづいて、ユーザIDやパスワードを入力して認証処理を行い、遊技開始の受付を行う。また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者が遊技を終了するときに、プッシュボタン120やスティックコントローラ122からの操作検出信号にもとづいて、遊技終了の指示操作があったことを検出し、2次元コードを含む遊技終了画面を表示する。なお、この実施の形態では、後述するように、ユーザIDやパスワードを入力しなくても遊技自体を行うことは可能であるが、ユーザIDやパスワードを入力せず遊技開始の受付を行っていない場合には、遊技終了の指示操作が検出されず、2次元コードを含む遊技終了画面が表示されない。
次に、遊技機の動作について説明する。図6は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図10参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄をリーチ状態(本例では、左右の図柄のみ同じ図柄で停止した状態で中図柄のみ変動を継続させた状態)としたり、所定のキャラクタを用いた演出(例えば、味方と敵のキャラクタがバトルを行うような態様の演出)を行ったりするなど様々な態様の演出により実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図7に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、演出図柄表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、リーチを伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、擬似連を実行可能に構成する場合には、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、擬似連に加えて滑り演出などの特定演出を実行可能に構成する場合には、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
図7に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図9(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図9(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図9(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図9(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図9(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図9(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図9(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図9(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図9(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図9(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。
この実施の形態では、図9(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS134参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するステップS167参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するステップS142〜S145参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS134参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、この実施の形態では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS170,S171参照。ただし、突然確変大当りであるか小当りであるかをより認識しにくくするために、確変状態中に突然確変大当りになった場合にのみ確変状態(高確率状態)に移行するとともに時短状態(高ベース状態)にも移行するようにし、通常状態中に突然確変大当りとなった場合には高確率状態に移行するのみで時短状態(高ベース状態)には移行しないようにしてもよい。)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS134参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するステップS147〜S151参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図10および図11は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10および図11に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図10および図11に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図10および図11に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図12は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aおよび第2始動口スイッチ14aのいずれもオンしていなければ、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)に移行することなく、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図22参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンドごとに実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放ごとに実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての大入賞口の開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図13は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオンしている場合であるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていなければ、ステップS217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図14参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図14は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図14に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216)。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしている場合であるか否かを確認する(ステップS217)。第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図14参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
図15および図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図9(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図9(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図9(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図17は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS81)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS82)。そして、ステップS90に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS83)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS84)。そして、ステップS90に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS85)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS85のY)、CPU56は、ステップS89に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS85のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS86)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS86のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS87)。そして、ステップS90に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS86のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS88)。そして、ステップS90に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS85のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS89)。そして、ステップS90に移行する。
この実施の形態では、ステップS85〜S89の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。また、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)には、時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。この場合、後述するステップS90の処理で短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別が決定され、ステップS92の処理で短縮変動の変動パターンが決定される場合がある。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS82,S84,S87,S88またはS89の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS90)。
次いで、CPU56は、ステップS90の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブルまたははずれ変動パターン判定テーブルのうちのいずれかを選択する(ステップS91)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS91の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS92)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS93)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS94)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS95)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS96)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS85〜S89,S90の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図18は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図10参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグや、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認し、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、その確変フラグや時短フラグをリセットする(ステップS134)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
また、ステップS133で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS140)。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当りとなったことにもとづいて時短状態に制御する場合にのみ時短回数カウンタの値がセットされるのであるから、ステップS140,S141の処理に代えて、時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、時短回数カウンタの値が0でない場合に、通常大当りとなったことにもとづいて時短状態に制御されている場合であると判断して、ステップS142の処理に移行するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図21は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS170)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS171)。そして、ステップS173に移行する。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りである場合に無条件に確変状態および時短状態の両方に制御する場合を示しているが、突然確変大当りである場合には確変状態のみに制御して時短状態(高ベース状態)には制御しない(すなわち、高確率/低ベース状態)に制御するようにしてもよい。また、例えば、突然確変大当りである場合に、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であるか否かを確認するようにし、現在の遊技状態が時短状態(高ベース様態)であれば、確変状態に制御するとともに時短状態を継続し(すなわち、高確率/高ベース状態に制御し)、現在の遊技状態が時短状態でなければ(低ベース状態であれば)、高確率/低ベース状態に制御するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、例えば、突然確変大当りが発生した後と小当りが発生した後とで共通態様の演出を実行する(例えば、以降の変動表示を同じ色の背景色(例えば、黄色)で実行する)ようにし(すなわち、いわゆる潜伏演出を実行し)、確変状態に制御されているか否かを認識不能であるように制御するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
図22は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図23は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS700)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS701)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS702)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS703)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS704)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS705)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。
次いで、演出制御用CPU101は、遊技の開始時および終了時の制御を行う遊技開始/終了時処理を実行する(ステップS707)。
また、演出制御用CPU101は、コード表示開始フラグがセットされている場合に(ステップS708のY)、プッシュボタン120からの操作検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS709)。操作ボタン120からの押圧検出信号を入力した場合(すなわち、遊技者によって操作ボタン120の押圧操作がなされた場合)には、コード表示開始フラグをリセットし、演出表示装置9に表示されている2次元コードを含む遊技終了画面を消去する(ステップS710)。なお、遊技終了画面は、遊技を終了する際に後述するステップS3517の処理で表示される。また、演出制御用CPU101は、演出表示装置9においてデモンストレーション表示を開始させる(ステップS711)。そして、ステップS701に移行する。プッシュボタン120からの操作検出信号を入力しなかった場合(すなわち、遊技者によってプッシュボタン120の押圧操作がなされなかった場合)には、演出表示装置9に2次元コードを含む遊技終了画面の表示を継続させる(ステップS712)。そして、ステップS701に移行する。
なお、プッシュボタン120からの操作検出信号を入力しなかった場合であっても、遊技終了画面の表示を開始してから所定時間(例えば、3分)経過している場合には、遊技終了画面を消去してデモンストレーション表示に切り換えるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS708〜S712の処理(2次元コードの継続表示や表示終了の制御処理)が、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理に組み込まれている場合を示しているが、当該メイン処理に組み込まれずに、常に演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)に判断される他の位置に組み込まれていてもよい。なお、コード表示開始フラグは、演出表示装置9に2次元コード表示されたときにセットされるフラグである。
図24は、メイン処理における遊技開始/終了時処理(ステップS707)を示すフローチャートである。遊技開始/終了時処理では、演出制御用CPU101は、まず、演出制御プロセスフラグの値が0となっているか否かを確認する(ステップS3500)。演出制御プロセスフラグの値が0でなければ(すなわち、演出図柄の変動表示中や、大当り遊技中であれば)、そのまま処理を終了する。演出制御プロセスフラグの値が0であれば(すなわち、演出図柄の変動表示中でなく、大当り遊技中などでもなければ)、演出制御用CPU101は、遊技開始の受付を行ったことを示す遊技開始受付フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3501)。なお、遊技開始受付フラグは、後述するステップS3503〜S3507の遊技開始受付の処理において、ユーザ認証に成功したことにもとづいてセットされる。
なお、この実施の形態では、演出制御プロセスフラグの値が0であることを条件に、遊技開始時の処理や遊技終了時の処理を実行可能とする場合を示しているが、この実施の形態で示した処理方法にかぎられない。例えば、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が0であるとともに、さらに保留記憶数が0であることを条件に、遊技開始時の処理や遊技終了時の処理を実行可能としてもよい。また、例えば、演出制御用CPU101は、後述するコマンド解析処理のステップS663〜S664の処理において、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、受信後の経過時間を計測し、受信後の経過時間が所定時間(例えば、1分)に達しても保留記憶数が0のままであったことにもとづいて客待ちデモンストレーション表示を開始するとともに、遊技開始時の操作を可能とする操作有効期間に設定(例えば、操作有効フラグをセット)するようにし、操作有効期間に設定されたことにもとづいてステップS3502以降の処理を実行可能に構成してもよい。
遊技開始受付フラグがセットされていなければ(ステップS3501のN)、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120やスティックコントローラ122からの操作検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS3502)。操作検出信号を入力していれば、演出制御用CPU101は、遊技開始の受付要求操作を行うための遊技開始操作入力画面を演出表示装置9に表示させる(ステップS3503)。
次いで、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120やスティックコントローラ122による操作に従って、ユーザIDおよびパスワードを入力する(ステップS3504)。そして、演出制御用CPU101は、入力したユーザIDおよびパスワードにもとづいてユーザ認証を行う(ステップS3505)。なお、ユーザIDやパスワードは、例えば、あらかじめ携帯端末200を用いてWebサーバ(例えば、特典付与サーバ300)にアクセスし、Webサーバに発行してもらうことにより取得できる。
なお、この実施の形態では、ユーザIDおよびパスワードの入力にもとづいてユーザ認証を行う場合を示しているが、ユーザ認証の方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、必ずしもユーザIDおよびパスワードの両方を入力する必要はなく、遊技者の操作に従ってパスワードのみを入力するようにし、入力したパスワードにもとづいてユーザ認証を行うように構成してもよい。この場合、例えば、ユーザIDも含めた形式のパスワードを発行するようにし、そのユーザID付きのパスワードを入力してユーザ認証を行うようにしてもよい。
ユーザ認証に成功すれば(ステップS3506のY)、演出制御用CPU101は、遊技開始受付フラグをセットし(ステップS3507)、遊技開始を受け付ける。また、演出制御用CPU101は、遊技開始の受付を行った後の演出図柄の変動表示回数をカウントするための変動回数カウンタ、遊技開始の受付を行った後の確変大当りの発生回数をカウントするための確変大当り回数カウンタ、および遊技開始の受付を行った後の通常大当りの発生回数をカウントするための通常大当り回数カウンタをクリアする(ステップS3508,S3509,S3510)。そして、演出制御用CPU101は、遊技開始を受け付けたことを示す遊技開始画面を演出表示装置9に表示させる(ステップS3511)。
なお、この実施の形態では、変動回数カウンタ、確変大当り回数カウンタおよび通常大当り回数カウンタを遊技開始時にクリアする場合を示しているが、遊技の終了時に(例えば、少なくとも後述するステップS3516を実行して2次元コードを生成した後に)クリアするようにしてもよい。
遊技開始受付フラグがセットされていれば(ステップS3501のY)、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120やスティックコントローラ122からの操作検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS3512)。操作検出信号を入力していれば、演出制御用CPU101は、その操作検出信号の入力が遊技終了の指示操作を示すものであるか否かを確認する(ステップS3513)。遊技終了の指示操作が行われた場合には、演出制御用CPU101は、遊技開始受付フラグをリセットする(ステップS3514)。
次いで、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かを確認する。そして、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かに応じて、遊技終了時に確変状態に制御されていたか否かを示す確変状態情報を生成する(ステップS3515)。具体的には、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、確変状態情報として、遊技終了時に確変状態に制御されていたことを示す情報(例えば、値「01」)を生成する。一方、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ)、確変状態情報として、遊技終了時に確変状態に制御されていなかったことを示す情報(例えば、値「02」)を生成する。
次いで、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353から現在の日時情報(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出し、演出図柄の総変動回数(具体的には、変動回数カウンタの値)、確変大当りとなった回数(具体的には、確変大当り回数カウンタの値)および通常大当りとなった回数(具体的には、通常大当り回数カウンタの値)を含む各種遊技履歴の情報を抽出する。そして、演出制御用CPU101は、抽出した日時情報および各種遊技履歴の情報と、ステップS3515で生成した確変状態情報とを含む2次元コードを生成する(ステップS3516)。
次いで、演出制御用CPU101は、生成した2次元コードを含む遊技終了画面(遊技を終了したことを示す画面)を演出表示装置9に表示させる(ステップS3517)。そして、演出制御用CPU101は、コード表示開始フラグをセットする(ステップS3518)。
なお、この実施の形態では、遊技開始操作入力画面からユーザIDやパスワードを入力して遊技開始の受付要求の操作を行わず、ステップS3502〜S3511の遊技開始の受付の処理が行われなくても、遊技自体を行うことは可能である。ただし、この場合、遊技開始受付フラグがセットされていないのであるから、遊技を終了するときにステップS3512〜S3518の処理が実行されることはなく2次元コードを含む遊技終了画面が表示されることはない。従って、この実施の形態では、遊技を行ったことに伴って画像コンテンツなどの特典を取得したいのであれば、ユーザIDやパスワードを入力するなど遊技開始の受付要求の操作を行わなければならない。
また、例えば、遊技開始の受付を行った場合には遊技中に演出表示装置9の表示画面の一部に所定のキャラクタを登場させるのに対して、遊技開始の受付を行わずに遊技を開始した場合には遊技中に演出表示装置9の表示画面にキャラクタを表示させないなど、遊技開始の受付を行った場合と行っていない場合とで演出態様を異ならせてもよい。
図25は、遊技開始の受付時の演出表示装置9の表示画面の具体例を示す説明図である。なお、図25において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。前回の遊技を終了した後、次の遊技を開始する前までの間には、図25(1)に示すように、演出表示装置9においてデモンストレーション表示を行っている(ステップS711参照)。なお、この場合、デモンストレーション表示として、例えば、遊技演出に登場するキャラクタやシーンの表示が行われる。この状態で、新たな遊技者が遊技を開始するため、図25(1)に示すようにプッシュボタン120やスティックコントローラ122を操作すると、図25(2)に示すように、遊技開始操作入力画面が表示される(ステップS3502,S3503参照)。
次いで、図25(2)に示す遊技開始操作入力画面において、スティックコントローラ122を傾倒操作させてユーザIDやパスワードの数字列を選択し、決定操作(例えば、プッシュボタン120の押圧操作)を行うと、ユーザ認証を行う。そして、ユーザ認証に成功すると、遊技開始を受け付け、図25(3)に示すように、「遊技を開始しました」などの文字列を含む遊技開始画面を演出表示装置9に表示させる(ステップS3511参照)。
その後、遊技者の操作に従って遊技を開始し、最初の変動パターンコマンドを受信すると、図25(4)に示すように、演出図柄の変動表示を開始する。
図26は、遊技終了時の演出表示装置9の表示画面の具体例を示す説明図である。なお、図26において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。この実施の形態では、遊技開始の受付後に演出図柄の変動表示や大当り遊技中などでない場合には、遊技終了の操作が可能である(ステップS3500参照)。例えば、図26(1)に示すように、演出図柄の変動表示や大当り遊技中などでなく、演出表示装置9に演出図柄の停止図柄が停止表示されている状態である場合には遊技終了ボタン900などが表示され、遊技終了の操作が可能となっている。この状態において、図26(1)に示すように、スティックコントローラ122を傾倒操作させて遊技終了ボタン900を選択し、決定操作(例えば、プッシュボタン120の押圧操作)を行うと(ステップS3513のY参照)、図26(2)に示すように、2次元コードとともに「遊技を終了しました」などの文字列を含む遊技終了画面を表示する(ステップS3517参照)。
その後、遊技者が携帯端末200を用いて遊技終了画面上の2次元コードを撮影し、図26(2)に示すようにプッシュボタン120の押圧操作を行うと、図26(3)に示すように、2次元コードを含む遊技終了画面を消去し、デモンストレーション表示に切り換える(ステップS710,S711参照)。
なお、この実施の形態では、プッシュボタン120による押圧操作およびスティックコントローラ122による傾倒操作によって遊技開始の受付の操作や遊技終了の操作を行う場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、トリガボタン121による押圧操作や、遊技機がジョグダイヤルを備えている場合にジョグダイヤルによる回転操作によって、遊技開始の受付の操作や遊技終了の操作を行うように構成してもよい。
次に、演出表示装置9に表示される2次元コードの画像の具体的な生成方法を説明する。図27は、演出表示装置9に表示される2次元コードの画像の生成例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353から現在の日時(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出するとともに、演出制御基板80に搭載されているRAM85から、遊技履歴(確変大当りの回数(確変大当り回数カウンタの値)/通常大当りの回数(通常大当り回数カウンタの値)/演出図柄の総変動回数(変動回数カウンタの値)を抽出する。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かに応じた確変状態情報を生成する。
そして、演出制御用CPU101は、抽出した日時および遊技履歴に生成した確変状態情報を付加して、共通鍵で暗号化する。具体的には、例えば、西暦/年/月/日/時/分/秒/確変大当りの回数/通常大当りの回数/演出図柄の総変動回数/確変状態情報を、共通鍵で暗号化する。
さらに、演出制御用CPU101は、暗号化した文字列をパラメータとして特典付与サーバ300のURLに付加し、2次元コードに変換する。
なお、2次元コードに含む情報は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、日時情報として曜日も含む2次元コードを生成するようにしてもよい。また、例えば、突然確変大当りの回数や小当りの回数、大当りと大当りとの間に行われた演出図柄の変動回数、賞球数を特定可能な情報を含む2次元コードを生成するようにしてもよい。また、この実施の形態では、遊技終了時の遊技状態が確変状態であったか否かを特定可能な確変状態情報を含む2次元コードを生成する場合を示しているが、確変状態にかぎらず、例えば、遊技終了時に時短状態であったか否かや、大当り遊技状態であったか否かを特定可能な情報を含む2次元コードを生成するようにしてもよい。
また、例えば、遊技中に行われた演出の履歴を示す情報を含む2次元コードを生成してもよい。この場合、例えば、遊技中に発生したリーチ履歴(リーチの発生回数や、発生したリーチの種類など)や予告履歴(予告演出の発生回数や、発生した予告演出の種類など)を含む2次元コードを生成してもよい。
また、例えば、遊技中に発生したミッションに関するミッション情報を含む2次元コードを生成してもよい。この場合、例えば、遊技機側でミッションをクリアしたか否かを判定するようにして、ミッション情報として、ミッションをクリアしたか否かを示す情報を含む2次元コードを生成してもよい。また、例えば、ミッション情報として、ミッションをクリアするための条件のみを示す情報を含む2次元コードを生成し、特典付与サーバ300側でコード解析情報に含まれる情報にもとづいてミッションをクリアしたか否かを判定するようにしてもよい。また、例えば、ミッション情報として、ミッションをクリアしたか否かを示す情報と、ミッションをクリアするための条件を示す情報との両方を含む2次元コードを生成するようにし、遊技機側と特典付与サーバ300側との両方でミッションをクリアしたか否かを判定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、日時情報、演出図柄の総変動回数、確変大当りの回数、通常大当りの回数および確変状態情報を含む2次元コードを生成する場合を示しているが、後述するように、演出図柄の総変動回数については遊技履歴として記録するのみでポイントの付与には用いていないことから、2次元コードに演出図柄の総変動回数を含んでいなくてもよく、この場合、変動回数カウンタは不要となる。また、この実施の形態では、後述するように、単に確変大当りの発生の有無や通常大当りの発生の有無にもとづいてポイントを付与していることから、確変大当りの回数や通常大当りの回数に代えて、単に確変大当りや通常大当りが発生したか否かのみを示す情報(回数までは特定できない)を含む2次元コードを生成するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、2次元コードに演出図柄の総変動回数、確変大当りの回数および通常大当りの回数を含む場合を示しているが、これら全てを含む必要はなく、演出図柄の総変動回数、確変大当りの回数または通常大当りの回数のうちのいずれか1つまたは2つを含む2次元コードを生成するようにしてもよい。この場合、2次元コードに演出図柄の総変動回数を含まない場合にはステップS3508の処理は不要となり、2次元コードに確変大当りの回数を含まない場合にはステップS3509の処理は不要となり、2次元コードに通常大当りの回数を含まない場合にはステップS3510の処理は不要となる。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、遊技店を特定可能な遊技店IDや、パチンコ遊技機を特定可能な台ID、パチンコ遊技機の機種を特定可能な機種ID、パチンコ遊技機を製造した遊技機メーカを特定可能なメーカIDをバックアップ電源でバックアップされた記憶手段に記憶しておくようにし、これら遊技店IDや台ID、機種ID、メーカIDを含む2次元コードを生成するようにしてもよい。
図28は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図10および図11参照)であるのか解析する。
図29〜図32は、コマンド解析処理(ステップS703)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS658)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS659)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS660)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS661)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS663A)。次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS670)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS671)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS673)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS674)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS675)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS676)。そして、ステップS611に移行する。
図33は、図23に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS704)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図34は、図33に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図34に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図35は、図33に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止ごとの仮停止図柄としてチャンス目図柄(本例では、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。
図36は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図36に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」の演出図柄の組合せを決定する。なお、突然確変大当りの場合に、リーチを伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信している場合には、停止図柄「135」を決定するとともにリーチ図柄も決定する。
また、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせ(リーチ図柄)を決定する。
また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」などの停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、ステップS8002において、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。そして、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8003)。なお、予告演出を実行する場合には、その予告演出に応じたプロセステーブルを選択するようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、ステップS8003で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8004)。
図37は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図37に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。なお、予告演出を実行可能に構成する場合において、予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されているプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(ステップS8005)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8006)。
次いで、演出制御用CPU101は、遊技開始受付フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8007)。遊技開始受付フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値を1加算する(ステップS8008)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8009)。
図38は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8106)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8107)。
図39は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS877に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS878で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS871で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS872〜S873の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、または小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
そして、ステップS872で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)には、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS874)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図34のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS875)。
ステップS872で大当り図柄または小当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS877)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS877のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS878)。
次いで、演出制御用CPU101は、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS879)、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS880)。
次いで、演出制御用CPU101は、遊技開始受付フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS881)。遊技開始受付フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、確変大当りが発生した場合であるか否かを確認する(ステップS882)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドであるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りが発生した場合であれば、演出制御用CPU101は、確変大当り回数カウンタの値を1加算する(ステップS883)。
確変大当りが発生した場合でなければ、演出制御用CPU101は、通常大当りが発生した場合であるか否かを確認する(ステップS884)。なお、通常大当りであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドであるか否かを確認することによって判定できる。通常大当りが発生した場合であれば、演出制御用CPU101は、通常大当り回数カウンタの値を1加算する(ステップS885)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS886)。ただし、小当りである場合には、大当りではないのであるから、大当り表示処理(ステップS804)〜大当り終了演出処理(ステップS807)の大当り中の演出を実行するのではなく、ステップS879でセットしたプロセスデータに従って所定の演出期間にわたって小当り遊技に応じた演出を実行し、ステップS800の変動パターンコマンド受信待ち処理に戻るようにすることが好ましい。
図40は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS902)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS907)、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS908)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS909)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS910)。
図41は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップS971)。なお、演出期間計測タイマは、例えば、ラウンド中演出(ステップS805参照)またはラウンド後処理(ステップS806参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS979)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS979)。
次に、携帯端末200の機能構成について説明する。携帯端末200は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯電話機などの端末によって実現される。なお、撮影機能や通信ネットワーク400への接続機能を備えたものであれば、携帯端末200は、携帯電話機にかぎらず、例えば、PDAなどの端末であってもよい。図42は、携帯端末200の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図42に示すように、携帯端末200は、2次元コード撮影手段201、2次元コード解析手段202、コード解析情報送信手段203、コンテンツ要求手段204、画像コンテンツ受信手段205、および画像コンテンツ蓄積手段206を含む。
2次元コード撮影手段201は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末200のCPUおよび携帯端末200が搭載するカメラによって実現される。2次元コード撮影手段201は、遊技者の操作に従って、パチンコ遊技機1の演出表示装置9に表示されている2次元コードの画像を撮影する機能を備える。
2次元コード解析手段202は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末200のCPUによって実現される。2次元コード解析手段202は、2次元コード撮影手段201が撮影した撮影画像に含まれる2次元コードをデコードして共通鍵で復号し、2次元コードに含まれる特典付与サーバ300のURLを抽出する機能を備える。また、2次元コード解析手段202は、撮影画像に含まれる2次元コードを電子化したコード解析情報を生成する機能を備える。
コード解析情報送信手段203は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末200のCPUおよび通信部によって実現される。コード解析情報送信手段203は、2次元コード解析手段202が抽出したURLに従って特典付与サーバ300にアクセスし、2次元コード解析手段202が生成したコード解析情報を、通信ネットワーク400を介して特典付与サーバ300に送信する機能を備える。なお、この場合、コード解析情報送信手段203は、コード解析情報とともに、携帯端末200を特定可能なID情報(例えば、携帯端末200の電話番号や端末ID)も特典付与サーバ300に送信する。なお、この実施の形態では、コード解析情報送信手段203は、コード解析情報とともに端末IDを送信するものとする。
コンテンツ要求手段204は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末200のCPUおよび通信部によって実現される。コンテンツ要求手段204は、遊技者の操作に従って、特典として画像コンテンツを要求するためのコンテンツ要求を、通信ネットワーク400を介して特典付与サーバ300に送信する機能を備える。
画像コンテンツ受信手段205は、具体的には、プログラムに従って動作する携帯端末200のCPUおよび通信部によって実現される。画像コンテンツ受信手段205は、特典付与サーバ300から、通信ネットワーク400を介して、特典として付与される画像コンテンツを受信する機能を備える。
画像コンテンツ蓄積手段206は、具体的には、携帯端末200が備えるメモリなどの記憶装置によって実現される。画像コンテンツ蓄積手段206は、画像コンテンツ受信手段205が受信した画像コンテンツを蓄積する。なお、携帯端末200は、画像コンテンツ蓄積手段206に蓄積された画像コンテンツにもとづいて、携帯端末200が備える液晶表示部などに画像を表示(例えば、待ち受け画面を表示)することが可能である。
次に、特典付与サーバ300の機能構成について説明する。特典付与サーバ300は、例えば、遊技機メーカなどの事業者によって運営され、具体的には、プログラムに従って動作するパーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって実現される。なお、特典付与サーバ300は、1台の情報処理装置によって実現されてもよいし、複数台の情報処理装置によって実現されてもよい。また、この実施の形態では、ある一の遊技機メーカが1つの特典付与サーバ300を運営している場合を示しているが、複数の遊技機メーカで1つの特典付与サーバ300を共用で運営してもよい。
図43は、特典付与サーバ300の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図43に示すように、特典付与サーバ300は、コード解析情報受信手段301、コード解析情報データベース302、ポイント付与手段303、ポイントデータベース304、コンテンツ要求受信手段305、画像コンテンツ選択手段306、画像コンテンツデータベース307、および画像コンテンツ送信手段308を含む。
コード解析情報受信手段301は、具体的には、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUおよびネットワークインタフェース部によって実現される。コード解析情報受信手段301は、携帯端末200から、通信ネットワーク400を介して、コード解析情報を受信する機能を備える。また、コード解析情報受信手段301は、受信したコード解析情報を、コード解析情報とともに受信した端末IDに対応付けてコード解析情報データベース302に記憶させる機能を備える。
コード解析情報データベース302は、具体的には、磁気ディスク装置や光ディスク装置などのデータベース装置によって実現される。コード解析情報データベース302は、コード解析情報受信手段301が受信したコード解析情報を、端末IDに対応付けて所定期間(本例では、1日)蓄積する。なお、この実施の形態では、所定期間内に同じ携帯端末200から複数のコード解析情報を受信した場合には、コード解析情報データベース302は、端末IDに対応付けて、それら複数のコード解析情報を順次蓄積していく。
ポイント付与手段303は、具体的には、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUによって実現される。ポイント付与手段300は、所定のポイント付与処理実行時刻(本例では、深夜0時)となったときに、コード解析情報データベース302が蓄積するコード解析情報にもとづいて、遊技者に対してポイントを付与する機能を備える。また、ポイント付与手段300は、遊技者に対して付与したポイントを、端末IDに対応付けてポイントデータベース304に記憶させる機能を備える。
なお、この実施の形態では、「ポイント」とは、遊技者が所定の特典を獲得するために必要となる得点のことであり、遊技者は所定ポイント(本例では、500ポイント)と引き替えに特典を獲得することができる。この実施の形態では、遊技者は、500ポイントを獲得するごとに特典として画像コンテンツ(例えば、携帯端末200の待ち受け画像)をダウンロードすることができる。なお、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定ポイントと引き替えに特典として音楽コンテンツ(例えば、携帯端末200の着信メロディ)をダウンロード可能としてもよい。また、コンテンツの配信にかぎらず、例えば、所定ポイントと引き替えに所定の権利(例えば、遊技機の演出をカスタマイズする権利)を獲得可能としてもよく、賞球など遊技に直接関連する利益を与えるものでなければ、ポイントと引き替えにどのような特典を付与するものであってもよい。
ポイントデータベース304は、具体的には、磁気ディスク装置や光ディスク装置などのデータベース装置によって実現される。ポイントデータベース304は、ポイント付与手段303が付与したポイントを、端末IDに対応付けて蓄積する。
コンテンツ要求受信手段305は、具体的には、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUおよびネットワークインタフェース部によって実現される。コンテンツ要求受信手段305は、携帯端末200から、通信ネットワーク400を介して、コンテンツ要求を受信する機能を備える。
画像コンテンツ選択手段306は、具体的には、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUによって実現される。画像コンテンツ選択手段306は、コンテンツ要求受信手段305がコンテンツ要求を受信すると、ポイントデータベース304が蓄積するポイントにもとづいて、画像コンテンツデータベース307から、特典として付与する画像コンテンツを選択して抽出する機能を備える。
画像コンテンツデータベース307は、具体的には、磁気ディスク装置や光ディスク装置などのデータベース装置によって実現される。画像コンテンツデータベース307は、特典として付与可能な各種画像コンテンツ(例えば、待ち受け画面の画像コンテンツ)を蓄積する。
画像コンテンツ送信手段308は、具体的には、プログラムに従って動作する情報処理装置のCPUおよびネットワークインタフェース部によって実現される。画像コンテンツ送信手段308は、画像コンテンツ選択手段306が選択して抽出した画像コンテンツを、通信ネットワーク400を介して携帯端末200に送信する機能を備える。
次に、特典付与サーバ300の動作について説明する。図44は、特典付与サーバ300が実行する処理の一例を示すフローチャートである。特典付与サーバ300は、まず、例えば、特典付与サーバ300の起動時に、遊技店の閉店時間帯を設定する閉店時間帯設定処理(ステップS501)を実行することが可能である。この実施の形態では、特典付与サーバ300は、例えば、閉店時間帯設定処理(ステップS501)において、特典付与サーバ300のシステム管理者などの操作に従って、遊技店の閉店時間帯として一律に22:40〜23:00と設定しているものとする。
なお、この実施の形態では、いずれの遊技店やエリアであるかを区別することなく、一律に閉店時間帯を22:40〜23:00に設定する場合を示しているが、遊技店やエリアごとに個別に閉店時間帯を設定できるようにしてもよい。この場合、例えば、特典付与サーバ300は、閉店時間帯の設定値を遊技店に対応付けて記憶するデータベースを備えるようにし、遊技店やエリアごとに設定した閉店時間帯を遊技店に対応付けてデータベースに記憶させるようにすればよい。
なお、この実施の形態において、「閉店時間帯」とは、遊技店の閉店時刻を含む所定の時間幅をもつ期間である。例えば、この実施の形態では、遊技店の閉店時刻を一律に23:00であるものとし、その閉店時刻よりも所定時間(本例では、20分)早いタイミングから閉店時刻までの期間(本例では、22:40〜23:00)を閉店時間帯としている。なお、閉店時間帯の設定の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、開店時刻からその開店時刻よりも所定時間(例えば、20分)遅いタイミングまでの期間(例えば、23:00〜23:20)を閉店時間帯として設定するようにしてもよく、閉店時刻の前後所定時間(例えば、閉店時刻が23:00である場合に、22:40〜23:20)を閉店時間帯として設定するようにしてもよい。
また、例えば、ステップS501において、閉店時間帯を設定するのではなく、遊技店の閉店時刻(所定の時間幅をもつ期間ではなく、特定の時刻。例えば、23:00)を設定するようにしてもよい。この場合、例えば、後述するポイント付与処理のステップS528において、ステップS501で設定された閉店時刻にもとづいて、閉店時間帯(例えば、22:40〜23:00)を特定し、その特定した閉店時間帯であるか否かを判定するようにすればよい。また、このように特定の時刻(本例では、23:00)よりも所定時間前(本例では、20分前)からその特定の時刻までの時間帯(本例では、22:40〜23:00)を閉店時間帯と判定する場合にかぎらず、特定の時刻からその特定の時刻よりも所定時間後(例えば、20分後)までの時間帯(例えば、23:00〜23:20)を閉店時間帯と判定するようにしてもよい。さらに例えば、特定の時刻の前後所定時間の時間帯(例えば、22:20〜23:20)を閉店時間帯と判定するようにしてもよく、閉店時間帯の判定の仕方は様々なものが考えられる。
次いで、特典付与サーバ300は、いずれかの携帯端末200から新たにコード解析情報を受信したか否かを確認する(ステップS502)。新たにコード解析情報を受信していれば、特典付与サーバ300は、受信したコード解析情報を共通鍵を用いて復号し、復号したコード解析情報を、コード解析情報とともに受信した端末IDに対応付けて、コード解析情報データベース302に記憶させる(ステップS503)。
図45は、コード解析情報データベース302が記憶する情報の具体例を示す説明図である。図45に示すように、コード解析情報データベース302は、受信したコード解析情報を、端末IDに対応付けて所定期間(本例では、1日)蓄積している。また、図45に示すように、所定期間内に同じ携帯端末200から複数のコード解析情報を受信した場合には、コード解析情報データベース302は、端末IDに対応付けて、それら複数のコード解析情報を順次蓄積している。
なお、この実施の形態では、1日に1回だけ所定のポイント付与処理実行時刻(本例では、深夜0時)となったときにポイント付与処理が実行されると(ステップS504,S505参照)、後述するように、コード解析情報データベース302の記憶内容はクリアされる(ステップS531参照)。
次いで、特典付与サーバ300は、所定のポイント付与処理実行時刻(本例では、深夜0時)となったか否かを確認する(ステップS504)。なお、具体的には、特典付与サーバ300は、特典付与サーバ300が搭載するタイマからの時刻信号が深夜0時を示しているか否かを確認すればよい。所定のポイント付与処理実行時刻となってれば、特典付与サーバ300は、遊技者に対してポイントを付与するポイント付与処理を実行する(ステップS505)。
次いで、特典付与サーバ300は、いずれかの携帯端末200からコンテンツ要求を受信したか否かを確認する(ステップS506)。コンテンツ要求を受信していれば、特典付与サーバ300は、ポイントデータベース304が蓄積するポイントにもとづいて、特典として付与する画像コンテンツを画像コンテンツデータベース307から選択して抽出する画像コンテンツ選択処理を実行する(ステップS507)。次いで、特典付与サーバ300は、選択して抽出した画像コンテンツを、通信ネットワーク400を介して、コンテンツ要求を受信した携帯端末200に対して送信する(ステップS508)。
以上のように、特典付与サーバ300は、ステップS502〜S508の処理を繰り返し実行する。
図46は、ポイント付与処理(ステップS505)の処理例を示すフローチャートである。特典付与サーバ300は、ポイント付与処理において、まず、コード解析情報データベース302が1つ目の端末IDに対応付けて蓄積するコード解析情報のうち、最後に受信したコード解析情報を抽出する(ステップS521)。また、特典付与サーバ300は、その1つ目の端末IDを現在の処理対象の端末IDとして特定する。
次いで、特典付与サーバ300は、抽出したコード解析情報から、日時情報、確変大当りの回数、通常大当りの回数、および確変状態情報を抽出する(ステップS522)。また、特典付与サーバ300は、現在の処理対象の端末IDに対応する現在のポイントをポイントデータベース304から抽出する(ステップS523)。
図47は、ポイントデータベース304が記憶する情報の具体例を示す説明図である。図47に示すように、ポイントデータベース304は、ポイントを端末IDに対応付けて蓄積している。
次いで、特典付与サーバ300は、ステップS522で抽出した確変大当り回数が1以上であるか否かを確認する(ステップS524)。確変大当り回数が1以上であれば、特典付与サーバ300は、ステップS523で抽出したポイントに100を加算し(ステップS525)、加算後のポイントを現在の処理対象の端末IDに対応付けて上書きで格納し、ポイントデータベース304を更新する。
次いで、特典付与サーバ300は、ステップS522で抽出した通常大当り回数が1以上であるか否かを確認する(ステップS526)。通常大当り回数が1以上であれば、特典付与サーバ300は、ステップS523で抽出したポイントに50を加算し(ステップS527)、加算後のポイントを現在の処理対象の端末IDに対応付けて上書きで格納し、ポイントデータベース304を更新する。ただし、ステップS525の加算処理が行われている場合には、特典付与サーバ300は、ステップS527において、ステップS525で加算後のポイントにさらに50を加算する処理を行う。
次いで、特典付与サーバ300は、抽出したコード解析情報の受信時刻(言い換えれば、遊技者が遊技終了の操作を行ったタイミング)が閉店時間帯であったか否かを確認する(ステップS528)。具体的には、特典付与サーバ300は、ステップS522で抽出した日時情報で示される時刻が閉店時間帯設定処理(ステップS501)で設定した閉店時間帯(本例では、22:40〜23:00)に含まれるか否かを確認する。コード解析情報の受信時刻が閉店時間帯であれば、特典付与サーバ300は、遊技者の遊技の終了時(言い換えれば、2次元コードの出力時)にその遊技機が確変状態に制御されていたか否かを確認する(ステップS529)。具体的には、特典付与サーバ300は、ステップS522で抽出した確変状態情報で遊技終了時に確変状態であったことが示されているか否かを確認する。遊技者の遊技の終了時に確変状態であれば、特典付与サーバ300は、ステップS523で抽出したポイントに100を加算し(ステップS530)、加算後のポイントを現在の処理対象の端末IDに対応付けて上書きで格納し、ポイントデータベース304を更新する。ただし、ステップS525やステップS527の加算処理が行われている場合には、特典付与サーバ300は、ステップS530において、ステップS525やステップS527で加算後のポイントにさらに100を加算する処理を行う。
次いで、特典付与サーバ300は、全ての端末IDについて処理を終了したか否かを確認する(ステップS531)。未処理の端末IDが残っている場合には、特典付与サーバ300は、ステップS521に戻り、コード解析情報データベース302が次の端末IDに対応付けて蓄積するコード解析情報のうち、最後に受信したコード解析情報を抽出するとともに、その次の端末IDを現在の処理対象の端末IDとして特定する。そして、ステップS522以降の処理を繰り返し実行する。そのような処理によって、全ての端末IDについて処理を終了するまでステップS521〜S531の処理が繰り返し実行される。
ステップS531で全ての端末IDについて処理を終了していれば、特典付与サーバ300は、コード解析情報データベース320が蓄積する情報を全てクリアし(ステップS532)、ポイント付与処理を終了する。
以上のように、ステップS521〜S532の処理が実行されることによって、端末IDごとに(すなわち、遊技者ごとに)、遊技において確変大当りを獲得していたことを特定したことにもとづいて所定数のポイント(本例では、100ポイント)が付与される。また、遊技において通常大当りを獲得していたことを特定したことにもとづいて所定数のポイント(本例では、50ポイント)が付与される。さらに、遊技状態が確変状態に制御されていたにもかかわらず閉店により遊技を終了せざるをえなかったことを特定したことにもとづいて所定数のポイント(本例では、100ポイント)が付与される。
なお、ポイントの付与の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、コード解析情報から演出図柄の総変動回数を抽出し、演出図柄の総変動回数に応じてポイントを付与するように構成してもよい。この場合、例えば、遊技状態に関係なく1変動ごとに1ポイントずつ付与するように構成してもよいし、演出図柄の変動表示が行われていたときの遊技状態を特定可能な情報もコード解析情報に含めるようにし、遊技状態が通常状態であれば1変動ごとに1ポイントずつ付与するのに対して、確変状態や時短状態であれば1変動ごとに2ポイントずつ付与するように構成してもよい。
また、例えば、コード解析情報にリーチ履歴も含まれる場合には、遊技中にはずれの変動で発生したリーチの種類(リーチの信頼度)に応じてポイントを付与するようにしてもよい。例えば、リーチAが発生してはずれ変動となった場合には10ポイント付与するのに対して、リーチBが発生してはずれ変動となった場合には20ポイント付与するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS524,S525の処理において、遊技中に1回でも確変大当りが発生していれば一律に100ポイントを付与する場合を示しているが、遊技中に発生した確変大当りの回数に応じて異なるポイント数を付与するようにしてもよい。例えば、遊技中に発生した確変大当りが1回のみであれば80ポイント付与するようにし、遊技中に発生した確変大当りが2回〜4回であれば100ポイント付与するようにし、遊技中に発生した確変大当りが5回以上であれば120ポイント付与するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS526,S527の処理において、遊技中に1回でも通常大当りが発生していれば一律に50ポイントを付与する場合を示しているが、遊技中に発生した通常大当りの回数に応じて異なるポイント数を付与するようにしてもよい。例えば、遊技中に発生した通常大当りが1回のみであれば40ポイント付与するようにし、遊技中に発生した通常大当りが2回〜4回であれば50ポイント付与するようにし、遊技中に発生した通常大当りが5回以上であれば60ポイント付与するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、パチンコ遊技機1側では、確変大当りや通常大当りとなったことを特定可能な情報(本例では、確変大当りの回数、通常大当りの回数)を含む2次元コードを出力し、特典付与サーバ300側で、確変大当りや通常大当りとなったか否かを判定してポイントを付与する場合を示しているが、パチンコ遊技機1側で確変大当りや通常大当りが発生したときにポイントを付与して、付与されたポイントを特定可能な2次元コードを出力するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS521の処理によって、同じ端末IDの携帯端末200(すなわち、同じ遊技者)から複数のコード解析情報を受信して蓄積している場合には、最後に受信して蓄積したコード解析情報のみを抽出してポイント付与の処理に用いる場合を示しているが、この実施の形態で示した処理態様にかぎられない。例えば、特典付与サーバ300は、最初に受信して蓄積したコード解析情報のみを抽出してポイント付与の処理に用いてもよい。また、例えば、特典付与サーバ300は、同じ携帯端末200から受信した全てのコード解析情報を統合して1つのコード解析情報とし、その統合したコード解析情報を用いてポイント付与の処理を実行してもよい。すなわち、同じ携帯端末200から受信した全てのコード解析情報をトータルで判断して、1回でも確変大当りや通常大当りがあればポイントを付与するなどの処理を実行するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、特典付与サーバ300が行う処理のうち、携帯端末200から受信したコード解析情報にもとづいてポイントを付与する処理、および特典として画像コンテンツを付与する処理を中心に説明しているが、特典付与サーバ300は、携帯端末200から受信したコード解析情報にもとづいて遊技者の遊技履歴の蓄積も行う。具体的には、特典付与サーバ300は、遊技履歴を蓄積するための遊技履歴データベースを備え、携帯端末200からコード解析情報を受信したときに、受信したコード解析情報から演出図柄の総変動回数や、確変大当りの回数、通常大当りの回数など遊技履歴の情報を抽出する(なお、所定の処理時刻に、コード解析情報データベース302が蓄積する各コード解析情報から、これら遊技履歴の情報を抽出してもよい)。そして、特典付与サーバ300は、抽出したこれら遊技履歴の情報を端末IDに対応付けて遊技履歴データベースに随時蓄積していくようにすればよい。なお、コード解析情報に遊技履歴として突然確変大当りの回数や小当りの回数、大当りと大当りとの間に行われた演出図柄の変動回数、賞球数を特定可能な情報も含まれる場合には、特典付与サーバ300は、これらの情報も遊技履歴として遊技履歴データベースに蓄積していく。また、コード解析情報に遊技履歴としてリーチ履歴や予告履歴、ミッション情報も含まれる場合には、特典付与サーバ300は、これらの情報も遊技履歴として遊技履歴データベースに蓄積していく。
図48は、画像コンテンツ選択処理(ステップS507)の処理例を示すフローチャートである。特典付与サーバ300は、画像コンテンツ選択処理において、まず、ステップS506でコンテンツ要求とともに受信した端末IDに対応するポイントをポイントデータベース304から抽出する(ステップS541)。
次いで、特典付与サーバ300は、抽出したポイントが500以上であるか否かを確認する(ステップS542)。ポイントが500以上であれば、特典付与サーバ300は、特典として付与する画像コンテンツを選択するための乱数を用いた抽選処理を行い、特典として付与する画像コンテンツを、複数の画像コンテンツの中から選択する処理を行う(ステップS543)。なお、特典として付与する画像コンテンツを遊技者が指定できるようにしてもよい。例えば、携帯端末200は、特典として希望する画像コンテンツの指定情報を含むコンテンツ要求を送信するようにし、特典付与サーバ300は、コンテンツ要求に含まれる指定情報で指定されている画像コンテンツを選択するようにしてもよい。
そして、特典付与サーバ300は、ステップS541で抽出したポイントから500を減算し(ステップS544)、減算後のポイントを端末IDに対応付けて上書きで格納し、ポイントデータベース304を更新する。
一方、ポイントが500以上でなかった場合には(ステップS542のN)、特典付与サーバ300は、ポイント不足である旨を通知するためのポイント不足通知を、通信ネットワーク400を介して、端末IDで特定される携帯端末200に対して送信する(ステップS545)。
なお、ステップS543で画像コンテンツが選択された場合には、その後、ステップS508の処理において、特典付与サーバ300は、選択した画像コンテンツを、通信ネットワーク400を介して、端末IDで特定される携帯端末200に対して送信することになる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技用システムは、遊技結果に応じた2次元コードを出力可能なパチンコ遊技機1と、2次元コードにもとづいて遊技履歴を管理する特典付与サーバ300とを備える。また、パチンコ遊技機1は、遊技者の操作に応じて2次元コードを出力し、通常状態と比較して遊技者にとって有利な有利状態(本例では、確変状態)に制御可能である。また、携帯端末200は、パチンコ遊技機1によって出力された2次元コードを入力し、コード解析情報を、通信ネットワーク400を介して特典付与サーバ300に送信する。また、特典付与サーバ300は、コード解析情報にもとづいて、遊技者に対してポイントを付与し、そのポイントにもとづいて、遊技者に対して特典(本例では、画像コンテンツ)を付与する。また、この実施の形態では、パチンコ遊技機1は、2次元コードに、その2次元コードを出力するときに有利状態に制御されていたか否かを特定可能な有利状態特定情報(本例では、確変状態情報)を付加して出力する。そして、特典付与サーバ300は、コード解析情報に付加された有利状態特定情報によって有利状態に制御されていたことが特定されたことにもとづいて、遊技者に対してポイントを付与する。そのため、2次元コードを出力するときに有利状態に制御されていた場合にはポイントを付与することによって、遊技機の稼働率が低下してしまうことを防止することができる。
例えば、遊技状態が確変状態に制御され有利状態であるにもかかわらず、遊技店の閉店などにより遊技を終了しなければならない場合、そのような状態で遊技を終えることにより多くのポイントを失ってしまうことになり、遊技者にポイントに対する損失感を与えてしまうことになる。そのため、遊技者にポイントを付与可能に構成したパチンコ遊技機において、遊技に対する興趣を却って低下させてしまい、パチンコ遊技機の稼働率を低下させてしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、2次元コードを出力するときに有利状態に制御されていた場合には一律にポイントを付与することによって、そのような損失感を低減し、遊技機の稼働率が低下してしまうことを防止している。
なお、この実施の形態では、遊技の終了時が閉店時間帯であったときに有利状態であったことにもとづいてポイントを付与する場合を示しているが、閉店時間帯以外の状況で有利状態であったことにもとづいてポイントを付与するように構成してもよい。例えば、有利状態であるにもかかわらず急用で遊技を終了しなければならなかった場合や、有利状態であるにもかかわらず資金不足で遊技を終了しなければならなかった場合にポイントを付与するように構成してもよい。この場合、例えば、遊技可能時間をあらかじめ遊技者が設定可能に構成し、遊技の終了時が遊技可能時間の終了の時間帯であったときに有利状態であったことにもとづいてポイントを付与するようにしてもよい。また、例えば、1日に1回しか遊技をしていないのに有利状態で遊技を終了していることを検出した場合に、急用や資金不足で遊技を終了したと判断してポイントを付与するようにしてもよい。
なお、この実施の形態において、「有利状態」とは、確変状態や時短状態など遊技に関して遊技者にとって有利な状態であることに加えて、通常状態であるときに比べてポイントが付与される期待度が高まっている状態でもある。例えば、遊技状態が確変状態に制御されている場合には、大当りとなる確率が高まっているのであるから、結果的に大当り発生の遊技履歴にもとづきポイントが付与される確率も高まり、ポイントが付与される期待度が高まっている状態であるといえる。また、例えば、遊技状態が時短状態に制御されている場合には、変動表示の稼働率が高まるとともに、変動回数が多くなる分大当りとなる頻度も高まるのであるから、結果的に変動回数や大当り発生の遊技履歴にもとづきポイントが付与される確率も高まり、ポイントが付与される期待度が高まっている状態であるといえる。
なお、有利状態として、確変状態や時短状態など遊技に関するものにかぎらず、単にポイントが付与される期待度が高くなる状態(有利モード)に移行するように構成してもよい。例えば、時短状態を終了した直後や、変動回数が1000回以上超えても大当りが発生しないハマリ状態となった場合に有利モードに移行し、通常状態では1始動入賞ごとに1ポイントずつ付与するのに対して、有利モード中に始動入賞した場合には2ポイントずつ付与するように構成したり、有利モード中に大当りが発生した場合には2倍のポイントが付与されるように構成したりしてもよい。
また、例えば、有利状態に制御されている期間に応じて付与されるポイント数を異ならせてもよい。例えば、確変大当りが連続して複数回発生している場合には、確変大当りの連続回数が多くなるに従って多くのポイントを付与するように構成してもよい。また、逆に、確変状態に移行してから間もない期間に大当りが発生した場合には、確変大当りが多くの回数連続して発生している場合よりも、多くのポイントを付与するように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、特典付与サーバ300は、あらかじめ遊技店の閉店時間(本例では、遊技店の閉店時間帯)を設定し、そのあらかじめ設定した閉店時間帯にもとづいて、遊技者の操作のタイミングが遊技店の閉店時間帯であるか否かを判定する。そして、特典付与サーバ300は、遊技者の操作のタイミングが遊技店の閉店時間帯であると判定したことにもとづいて、遊技者に対してポイントを付与する。そのため、閉店という遊技を終了せざるをえない状況において有利状態に制御されていた場合にはポイントを付与することによって、閉店時間帯の遊技機の稼働率の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、特典付与サーバ300は、パチンコ遊技機1が備えるリアルタイムクロック353が出力する日時情報と、あらかじめ設定した閉店時間帯とにもとづいて、遊技者の操作のタイミングが遊技店の閉店時間帯であるか否かを判定する。そのため、パチンコ遊技機1が備えるリアルタイムクロック353が出力する日時情報にもとづいて、閉店時間帯であるか否かを正確に判定することができる。
また、この実施の形態によれば、特典付与サーバ300は、最後に受信したコード解析情報にもとづいて、遊技店の閉店時刻(本例では、23:00)よりも遅いタイミングで(本例では、深夜0時)、遊技者に対してポイントを付与する。そのため、有利状態に1回しか制御されていないのに何回もポイントを得ようとする不正行為を防止することができる。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、特典付与サーバ300側で遊技店の閉店時間帯を設定し、コード解析情報の受信時刻が閉店時間帯であるか否かを判定する場合を示したが、パチンコ遊技機1側で遊技店の閉店時間帯を設定し、閉店時間帯である場合にのみ確変状態情報を含む2次元コードを出力するように構成してもよい。以下、パチンコ遊技機1側で遊技店の閉店時間帯を設定し、閉店時間帯である場合にのみ確変状態情報を含む2次元コードを出力する第2の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図49は、第2の実施の形態における演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。図49に示すメイン処理において、ステップS700の処理は、第1の実施の形態で示した処理と同様である。
初期化処理を行うと、演出制御用CPU101は、遊技店の閉店時間帯を設定する閉店時間帯設定処理(ステップS700A)を実行する。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、例えば、閉店時間帯設定処理(ステップS700A)において、遊技店の店員などの操作に従って、遊技店の閉店時間帯として22:40〜23:00と設定しているものとする。
ステップS700Aにおいて閉店時間帯を設定する場合、例えば、遊技店の店員などは、パチンコ遊技機1の裏面に設けられている所定の操作ボタンやスイッチを操作することによって閉店時間帯の設定操作を可能とした後、パチンコ遊技機1の正面側からスティックコントローラ122やプッシュボタン120を操作することによって、閉店時間帯を設定可能に構成するようにすればよい。また、例えば、パチンコ遊技機1の正面側からスティックコントローラ122やプッシュボタン120を操作して管理者用のパスワードを入力することによって設定画面が表示された後、スティックコントローラ122やプッシュボタン120を操作することによって、閉店時間帯を設定可能に構成してもよい。
なお、第1の実施の形態と同様、閉店時間帯の設定の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、閉店時刻の前後所定時間(例えば、閉店時刻が23:00である場合に、22:40〜23:20)を閉店時間帯として設定するようにしてもよい。
また、例えば、ステップS700Aにおいて、閉店時間帯を設定するのではなく、遊技店の閉店時刻(所定の時間幅をもつ期間ではなく、特定の時刻。例えば、23:00)を設定するようにしてもよい。この場合、例えば、後述する遊技開始/終了時処理のステップS3514Aにおいて、ステップS700Aで設定された閉店時刻にもとづいて、閉店時間帯(例えば、22:40〜23:00)を特定し、その特定した閉店時間帯であるか否かを判定するようにすればよい。また、このように特定の時刻(本例では、23:00)よりも所定時間前(本例では、20分前)からその特定の時刻までの時間帯(本例では、22:40〜23:00)を閉店時間帯と判定する場合にかぎらず、特定の時刻からその特定の時刻よりも所定時間後(例えば、20分後)までの時間帯(例えば、23:00〜23:20)を閉店時間帯と判定するようにしてもよい。さらに例えば、特定の時刻の前後所定時間の時間帯(例えば、22:20〜23:20)を閉店時間帯と判定するようにしてもよく、閉店時間帯の判定の仕方は様々なものが考えられる。
なお、ステップS701〜S712の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図50は、第2の実施の形態における遊技開始/終了時処理(ステップS707)を示すフローチャートである。図50に示す遊技開始/終了時処理において、ステップS3500〜S3514の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS3514で遊技開始受付フラグをリセットすると、演出制御用CPU101は、現在時刻(言い換えれば、遊技者が遊技終了の操作を行うタイミング)が閉店時間帯であるか否かを確認する(ステップS3514A)。具体的には、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353から日時情報を抽出し、抽出した日時情報で示される時刻が閉店時間帯設定処理(ステップS700A)で設定した閉店時間帯(本例では、22:40〜23:00)に含まれるか否かを確認する。
現在時刻が閉店時間帯であれば、演出制御用CPU101は、ステップS3515,S3516の処理を実行し、第1の実施の形態と同様の処理に従って、日時情報、各種遊技履歴および確変状態情報を含む2次元コードを生成する。
一方、現在時刻が閉店時間帯でなければ、演出制御用CPU101は、確変状態情報を含まない(すなわち、日時情報および各種遊技履歴のみを含む)2次元コードを生成する(ステップS3516A)。
次いで、演出制御用CPU101は、生成した2次元コードを含む遊技終了画面(遊技を終了したことを示す画面)を演出表示装置9に表示させる(ステップS3517)。そして、演出制御用CPU101は、コード表示開始フラグをセットする(ステップS3518)。
なお、この実施の形態では、特典付与サーバ300側において、ステップS501の閉店時間帯設定処理、およびポイント付与処理におけるステップS528の処理が不要となる。そして、この実施の形態では、閉店時間帯に遊技を終了した場合にのみコード解析情報に確変状態情報が含まれているのであるから、特典付与サーバ300は、ポイント付与処理において、コード解析情報に確変状態情報が含まれていないと判定すれば、ステップS529の処理においてステップS530を実行することなく、そのままステップS531に移行するようにすればよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、パチンコ遊技機1側で、あらかじめ遊技店の閉店時間(本例では、遊技店の閉店時間帯)を設定し、そのあらかじめ設定した閉店時間帯にもとづいて、遊技者の操作のタイミングが遊技店の閉店時間帯であるか否かを判定する。そして、特典付与サーバ300は、パチンコ遊技機1側で遊技者の操作のタイミングが遊技店の閉店時間帯であると判定したことにもとづいて、遊技者に対してポイントを付与する。そのため、第1の実施の形態と同様に、閉店という遊技を終了せざるをえない状況において有利状態に制御されていた場合にはポイントを付与することによって、閉店時間帯の遊技機の稼働率の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技店側で閉店時間帯を設定できるので、遊技店の営業形態にあわせてポイントを付与することを可能とすることができる。
実施の形態3.
第1の実施の形態では、2次元コードを出力するときに有利状態として確変状態に制御されていたことにもとづいてポイントを付与する場合を示したが、有利状態として確変状態に加えて時短状態に制御されていたことにもとづいてポイントを付与するように構成してもよい。以下、有利状態として確変状態または時短状態に制御されていたことにもとづいてポイントを付与する第3の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図51は、第3の実施の形態における遊技開始/終了時処理(ステップS707)を示すフローチャートである。図51に示す遊技開始/終了時処理において、ステップS3500〜S3515の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS3515で確変状態情報を生成すると、演出制御用CPU101は、時短状態フラグがセットされているか否かを確認する。そして、演出制御用CPU101は、時短状態フラグがセットされているか否かに応じて、遊技終了時に時短状態に制御されていたか否かを示す時短状態情報を生成する(ステップS3515B)。具体的には、演出制御用CPU101は、時短状態フラグがセットされていれば(すなわち、時短状態であれば)、時短状態情報として、遊技終了時に時短状態に制御されていたことを示す情報(例えば、値「01」)を生成する。一方、演出制御用CPU101は、時短状態フラグがセットされていなければ(すなわち、時短状態でなければ)、時短状態情報として、遊技終了時に時短状態に制御されていなかったことを示す情報(例えば、値「02」)を生成する。
次いで、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353から現在の日時情報(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出し、演出図柄の総変動回数(具体的には、変動回数カウンタの値)、確変大当りとなった回数(具体的には、確変大当り回数カウンタの値)および通常大当りとなった回数(具体的には、通常大当り回数カウンタの値)を含む各種遊技履歴の情報を抽出する。そして、演出制御用CPU101は、抽出した日時情報および各種遊技履歴の情報と、ステップS3515で生成した確変状態情報およびステップS3515Bで生成した時短状態情報とを含む2次元コードを生成する(ステップS3516B)。
なお、ステップS3517〜S3518の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図52は、第3の実施の形態におけるポイント付与処理(ステップS505)の処理例を示すフローチャートである。図52に示すポイント付与処理において、ステップS521の処理は、第1の実施の形態で示した処理と同様である。
ステップS521でコード解析情報を抽出すると、特典付与サーバ300は、抽出したコード解析情報から、日時情報、確変大当りの回数、通常大当りの回数、確変状態情報、および時短状態情報を抽出する(ステップS522B)。
なお、ステップS523〜S530の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS529で遊技者の遊技の終了時に確変状態でなかった場合には、特典付与サーバ300は、遊技者の遊技の終了時(言い換えれば、2次元コードの出力時)にその遊技機が時短状態に制御されていたか否かを確認する(ステップS529B)。具体的には、特典付与サーバ300は、ステップS522Bで抽出した時短状態情報で遊技終了時に時短状態であったことが示されているか否かを確認する。遊技者の遊技の終了時に時短状態であれば、特典付与サーバ300は、ステップS523で抽出したポイントに50を加算し(ステップS530B)、加算後のポイントを現在の処理対象の端末IDに対応付けて上書きで格納し、ポイントデータベース304を更新する。
なお、ステップS531〜S532の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、パチンコ遊技機1は、有利状態として、第1有利状態(本例では、時短状態)と、第1有利状態と比較して遊技者にとってさらに有利な第2有利状態(本例では、確変状態)とに制御可能である。そして、特典付与サーバ300は、第1有利状態に制御されているときと第2有利状態に制御されているときとで異なるポイントを付与する。具体的には、この実施の形態では、2次元コードの出力時に時短状態に制御されていた場合には50ポイントを付与するのに対して、確変状態に制御されていた場合には100ポイントを付与する。そのため、有利状態の種類に応じたポイントを付与することによって、遊技に対する興趣を高めることができる。
なお、この実施の形態では、確変状態(高確率状態)では必ず時短状態(高ベース状態)にも制御しており、遊技状態として、通常状態(低確率/低ベース状態)、確変状態(高確率/高ベース状態)、および時短状態(低確率/高ベース状態)の3つがある。従って、この実施の形態では、言い換えれば、第1有利状態として低確率/高ベース状態に制御されていた場合には50ポイントを付与し、第2有利状態として高確率/高ベース状態に制御されていた場合には100ポイントを付与しているといえる。
なお、さらに、確変状態のみに制御される状態(すなわち、高確率/低ベース状態)にも制御可能に構成してもよい。そして、この場合、図52に示すポイント付与処理のステップS530の後にステップS529Bに移行するように構成してもよい。そのように構成すれば、有利状態として、高確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態、および低確率/高ベース状態の3つがあるようにし、それぞれ異なるポイントを付与するように構成することができる。すなわち、高確率/高ベース状態に制御されていた場合にはステップS530およびステップS503Bの両方の加算処理が行われて150ポイント付与し、高確率/低ベース状態に制御されていた場合にはステップS530の加算処理のみ行われて100ポイント付与し、低確率/高ベース状態に制御されていた場合にはステップS530Bの加算処理のみ行われて50ポイント付与するようにすることができる。
実施の形態4.
第1の実施の形態で示した構成に加えて、遊技開始時に有利状態に制御されていたか否かを示す情報を含む2次元コードを出力するようにし、遊技開始時に有利状態に制御されていた場合には、2次元コードの出力時に確変状態に制御されていた場合であってもポイントを付与しないように構成してもよい。以下、遊技開始時に有利状態に制御されていたか否かを示す情報を含む2次元コードを出力する第4の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図53および図54は、第4の実施の形態における遊技開始/終了時処理(ステップS707)を示すフローチャートである。図53および図54に示す遊技開始/終了時処理において、ステップS3500〜S3510の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS3510で通常大当り回数カウンタをクリアすると、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3510C)。確変状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、遊技開始時に既に確変状態に制御されていたことを示す開始時確変フラグをセットする(ステップS3510D)。
なお、ステップS3511〜S3515の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS3515で確変状態情報を生成すると、演出制御用CPU101は、開始時確変フラグがセットされているか否かを確認する。そして、演出制御用CPU101は、開始時確変フラグがセットされているか否かに応じて、遊技開始時に既に確変状態に制御されていたか否かを示す開始時確変情報を生成する(ステップS3515C)。具体的には、演出制御用CPU101は、開始時確変フラグがセットされていれば(すなわち、遊技開始時に既に確変状態に制御されていた場合には)、開始時確変情報として、遊技開始時に既に確変状態に制御されていたことを示す情報(例えば、値「01」)を生成する。一方、演出制御用CPU101は、開始時確変フラグがセットされていなければ(すなわち、遊技開始時に確変状態に制御されていなかった場合には)、開始時確変情報として、遊技開始時に確変状態に制御されていなかったことを示す情報(例えば、値「02」)を生成する。また、演出制御用CPU101は、開始時確変フラグがセットされていた場合には、その開始時確変フラグをリセットする(ステップS3515D)。
次いで、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353から現在の日時情報(西暦/年/月/日/時/分/秒)を抽出し、演出図柄の総変動回数(具体的には、変動回数カウンタの値)、確変大当りとなった回数(具体的には、確変大当り回数カウンタの値)および通常大当りとなった回数(具体的には、通常大当り回数カウンタの値)を含む各種遊技履歴の情報を抽出する。そして、演出制御用CPU101は、抽出した日時情報および各種遊技履歴の情報と、ステップS3515で生成した確変状態情報およびステップS3515Cで生成した開始時確変情報とを含む2次元コードを生成する(ステップS3516C)。
なお、ステップS3517〜S3518の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図55は、第4の実施の形態におけるポイント付与処理(ステップS505)の処理例を示すフローチャートである。図55に示すポイント付与処理において、ステップS521の処理は、第1の実施の形態で示した処理と同様である。
ステップS521でコード解析情報を抽出すると、特典付与サーバ300は、抽出したコード解析情報から、日時情報、確変大当りの回数、通常大当りの回数、確変状態情報、および開始時確変情報を抽出する(ステップS522C)。
なお、ステップS523〜S528の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS528でコード解析情報の受信時刻が閉店時間帯であった場合には、特典付与サーバ300は、遊技者の遊技の開始時にその遊技機が既に確変状態に制御されていたか否かを確認する(ステップS528C)。具体的には、特典付与サーバ300は、ステップS522で抽出した開始時確変情報で遊技開始時に既に確変状態であったことが示されているか否かを確認する。遊技の開始時に確変状態に制御されていなければ、ステップS529に移行する。一方、遊技の開始時に既に確変状態に制御されていれば、ステップS531に移行する。すなわち、遊技の開始時に既に確変状態であった場合には、ステップS529,S530の処理を実行せずポイントの付与を行わないように制御する。
なお、ステップS529〜S532の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、パチンコ遊技機1は、2次元コードに、遊技開始時に有利状態(本例では、確変状態)に制御されていたか否かを特定可能な情報(本例では、開始時確変情報)を付加して出力する。そして、特典付与サーバ300は、コード解析情報に付加された開始時確変情報にもとづいて、遊技開始時に有利状態に制御されていたことを特定した場合には、遊技者に対してポイントを付与しないように制御する。具体的には、図55に示すポイント付与処理において、遊技開始時に確変状態であったか否かにかかわらず、確変大当りを獲得していれば100ポイントを付与するステップS525の処理と、通常大当りを獲得していれば50ポイントを付与するステップS527の処理とは実行するものの、遊技開始時に既に確変状態であった場合には、遊技終了時に確変状態であってもステップS530の100ポイントを付与する処理を行わないように制御している(ステップS528C〜S530参照)。そのため、有利状態に1回しか制御されていないのに何回もポイントを得ようとする不正行為を防止することができる。なお、遊技開始時に有利状態(本例では、確変状態)であった場合には、ステップS525,S527,S530の全ての処理を実行しないように制御して、ポイントを全く付与しないように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、遊技開始時に有利状態として確変状態に制御されていたことを特定した場合にポイントを付与しないように制御する場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、遊技開始時に有利状態として時短状態に制御されていたことを特定した場合にポイントを付与しないように制御するように構成してもよい。
なお、上記の第1の実施の形態〜第4の実施の形態で示した構成を様々に組み合わせて遊技用システムを構成することが可能である。図56は、遊技用システムにおける構成の組み合わせパターンを説明するための説明図である。
図56に示すように、第1の実施の形態で示した遊技用システムは、(1)遊技機は、2次元コードを出力、(2)2次元コードに時刻情報(本例では、日時情報)を含む、(4)サーバは、2次元コードの出力時刻が閉店時間帯であるか否かを判定する、(5)サーバは、遊技の終了時に有利状態であったか否か判定する、(6)サーバは、遊技結果に応じてポイントを付与するポイント付与手段を備える、(7)ポイント付与手段は、閉店時間帯の判定結果と有利状態の判定結果とにもとづいてポイントを付与する、という6つの構成要素を備える。
また、図56に示すように、第2の実施の形態で示した遊技用システムは、第1の実施の形態で示した遊技用システムが備える構成要素のうち、(4)の構成要素に代えて、(3)遊技機は、2次元コードの出力時刻が閉店時間帯であるか否かを判定する、という構成要素を備える。
また、図56に示すように、第3の実施の形態で示した遊技用システムは、第1の実施の形態で示した遊技用システムが備える構成要素に加えて、(8)ポイント付与手段は、遊技の終了時に確変状態であったときと時短状態であったときとで異なるポイントを付与する、という構成要素を備える。
また、図56に示すように、第4の実施の形態で示した遊技用システムは、第1の実施の形態で示した遊技用システムが備える構成要素に加えて、(9)ポイント付与手段は、遊技の開始時に有利状態であったときには、ポイントを付与しない、という構成要素を備える。
そして、図56に示した(1)〜(9)の構成要素の組み合わせパターンは、第1の実施の形態〜第4の実施の形態で示したもの以外に、図56に示す変形例1〜変形例4が考えられる。例えば、変形例1に示す遊技用システムは、(1)〜(9)の構成要素のうち、(1)〜(3)、(5)〜(8)の7つの構成要素を備える。また、変形例2に示す遊技用システムは、(1)〜(9)の構成要素のうち、(1)〜(3)、(5)〜(7)、(9)の7つの構成要素を備える。また、変形例3に示す遊技用システムは、(1)〜(9)の構成要素のうち、(1)〜(2)、(4)〜(9)の8つの構成要素を備える。さらに、変形例4に示す遊技用システムは、(1)〜(9)の構成要素のうち、(1)〜(3)、(5)〜(9)の8つの構成要素を備える。
なお、図56に示すように、この実施の形態では、第1の実施の形態〜第4の実施の形態、および変形例1〜変形例4において、一律に(2)の構成要素を備える場合を示しているが、第2の実施の形態、変形例1、変形例2および変形例4に示すように、(3)の構成要素を備えることによって遊技機側で閉店時間帯であるか否かを判断するように構成する場合には、必ずしも2次元コードに時刻情報(本例では、日時情報)を含む必要はない。そのため、図56に示す第2の実施の形態、変形例1、変形例2および変形例4において、(2)の構成要素を含まないように構成してもよい。
また、上記の各実施の形態で示した遊技用システムの各構成要素は、少なくとも2次元コードを出力する構成がパチンコ遊技機1側で備えるべき構成であることを除いて、パチンコ遊技機1側と特典付与サーバ300側とのいずれに備えていてもよい。図57は、パチンコ遊技機1側と特典付与サーバ300側とで備える各構成要素の組み合わせのパターンを説明するための説明図である。
図57に示すように、例えば、構成1のパターンでは、パチンコ遊技機1は、(A)2次元コードを出力、という構成要素のみを備え、特典付与サーバ300は、(B)時刻情報を出力、(C)2次元コードの出力時刻が閉店時間帯であるか否か判定、(D)遊技の終了時に有利状態であったか否か判定、(E)遊技結果に応じて、ポイントを付与するポイント付与手段、(F)ポイント付与手段は、閉店時間帯の判定結果と有利状態の判定結果とにもとづいてポイントを付与する、という構成要素を備える。なお、このように、特典付与サーバ300側で時刻情報を出力して2次元コードの出力時刻が閉店時間帯であるか否か判定する場合には、特典付与サーバ300は、例えば、特典付与サーバ300が備えるタイマからの時刻情報にもとづいて、コード解析情報の受信時刻が閉店時間帯であるか否かを判定するようにすればよい。
また、例えば、構成2のパターンでは、パチンコ遊技機1は、(A)〜(B)の構成要素を備え、特典付与サーバ300は、(C)〜(F)の構成要素を備える。また、例えば、構成3のパターンでは、パチンコ遊技機1は、(A)〜(C)の構成要素を備え、特典付与サーバ300は、(D)〜(F)の構成要素を備える。
また、例えば、構成4のパターンでは、パチンコ遊技機1は、(A),(D)の構成要素を備え、特典付与サーバ300は、(B)〜(C),(E)〜(F)の構成要素を備える。なお、このように、パチンコ遊技機1側で遊技の終了時に有利状態であったか否かを判定する場合には、パチンコ遊技機1は、遊技の終了時に有利状態であったか否かを特定可能な情報を含む2次元コードを出力するようにすればよい。
また、例えば、構成5のパターンでは、パチンコ遊技機1は、(A)〜(B),(D)の構成要素を備え、特典付与サーバ300は、(C),(E)〜(F)の構成要素を備える。また、例えば、構成6のパターンでは、パチンコ遊技機1は、(A)〜(D)の構成要素を備え、特典付与サーバ300は、(E)〜(F)の構成要素を備える。
さらに、例えば、構成7のパターンでは、パチンコ遊技機1が、(A)〜(F)の全ての構成要素を備える。なお、構成7のパターンでは、パチンコ遊技機1は、例えば、付与したポイントを含む2次元コードを出力し、特典付与サーバ300は、受信したコード解析情報に含まれるポイントにもとづいて、画像コンテンツなどの特典を付与する処理のみを行うことになる。
また、上記に示した構成1〜構成7以外に、(C)の構成要素をパチンコ遊技機1側と特典付与サーバ300側との両方に備えるように構成してもよい。例えば、図57に示す構成8のパターンでは、パチンコ遊技機1は、(A)〜(D)の構成要素を備え、特典付与サーバ300は、(C),(E)〜(F)の構成要素を備える。このようにパチンコ遊技機1側と特典付与サーバ300側との両方で閉店時間帯であるか否かを判定するように構成すれば、2次元コードの出力時(遊技者の操作タイミング)が閉店時間帯であったか否かをより正確に判定した上でポイントを付与することができる。
なお、構成8のパターンのように、(C)の構成要素をパチンコ遊技機1側と特典付与サーバ300側との両方に備える場合、特典付与サーバ300は、コード解析情報に含まれる時刻情報(日時情報)にもとづいて閉店時間帯であるか否かを判定してもよいし、特典付与サーバ300が備えるタイマが出力する時刻情報にもとづいて閉店時間帯であるか否かを判定してもよい。また、構成8のパターンでは、(D)の構成要素をパチンコ遊技機1側に備える場合を示しているが、(C)の構成要素をパチンコ遊技機1側と特典付与サーバ300側との両方に備える場合、(D)の構成要素を特典付与サーバ300側に備えるように構成してもよい。
また、上記の各実施の形態では、特典として画像コンテンツを付与する場合を示したが、画像コンテンツにかぎらず、特典付与サーバ300は、例えば、着信メロディなどの音楽コンテンツや、クーポン情報などを特典として付与してもよい。また、画像コンテンツなどの特典を携帯端末200に送信する場合にかぎらず、例えば、遊技者の自宅のパーソナルコンピュータなどの情報処理端末に配信して、自宅の情報処理端末において画像コンテンツを表示したり音楽コンテンツを再生したりするようにしてもよい。また、例えば、画像コンテンツなどの具体的なコンテンツを特典として付与する場合にかぎらず、遊技を行える権利など特定の権利を付与するようにしてもよい。また、例えば、特定の権利などにもとづいて、物理的な景品などを取得できるようにしてもよい。
また、特典付与サーバ300は、特典として遊技機の演出をカスタマイズする権利を付与するようにしてもよい。この場合、例えば、遊技者が次回以降に遊技を行うときに、特典付与サーバ300は、遊技者のポイント数に応じて、遊技中の演出画像や効果音、ランプ/LEDの点灯/点滅パターン、可動部材の動作パターンを変更するようにすればよい。
また、上記の各実施の形態では、演出表示装置9に2次元コードを表示する場合を示したが、パチンコ遊技機1が所定情報を出力する方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、パチンコ遊技機1は、日時情報や確変大当りの回数、通常大当りの回数、確変状態情報を含む所定情報を、電波や赤外線を用いた無線通信を行うことによって携帯端末200に送信することにより出力してもよい。また、例えば、ブルートゥースや無線IDタグを用いた通信を行うことにより所定情報を出力するなど、様々な情報の出力形態が考えられる。
また、上記の各実施の形態では、パチンコ遊技機1が2次元コードを表示する場合を示したが、上記の各実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、バーコードなどの1次元のコード表示を行うように構成してもよい。
また、上記の各実施の形態では、各演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28c)を制御するための基板のうち、演出制御基板80にのみ演出制御用マイクロコンピュータ100が搭載される場合を示したが、各演出装置を制御する複数の基板にマイクロコンピュータが搭載されるようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1は、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28cを制御する音/ランプ制御基板と、演出表示装置9を制御する図柄制御基板とを備え、音/ランプ制御基板に音/ランプ制御用マイクロコンピュータが搭載され、図柄制御基板に図柄制御用マイクロコンピュータが搭載されるようにしてもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始コマンドや変動パターンコマンド、表示結果コマンドを、まず、音/ランプ制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから図柄制御用マイクロコンピュータにこれらのコマンドが転送(または加工した上で送信)されるようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を行なうようにしてもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出図柄停止指定コマンドを、まず、音/ランプ制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから図柄制御用マイクロコンピュータに演出図柄停止指定コマンドが転送(または加工した上で送信)されるようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)した演出図柄停止指定コマンドにもとづいて、演出表示装置9における演出図柄の変動表示を停止して、演出図柄の停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータは、予告演出の有無や予告演出の種類、演出図柄の停止図柄などを決定するようにし、それらの決定内容をコマンドに付加して図柄制御用マイクロコンピュータに転送するようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、予告演出を実行したり、演出図柄の停止図柄を導出表示するようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始コマンドや変動パターンコマンド、表示結果コマンド、演出図柄停止指定コマンドなどのコマンドを、まず、図柄制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、図柄制御用マイクロコンピュータから音/ランプ制御用マイクロコンピュータにこれらのコマンドが転送(または加工した上で送信)されるようにしてもよい。そして、音/ランプ制御用マイクロコンピュータは、図柄制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28cを制御するようにしてもよい。
また、例えば、パチンコ遊技機1は、スピーカ27L,27Rを制御する音制御用基板と、ランプ28a,28b,28cおよび演出表示装置9を制御するランプ/図柄制御基板とを備えるものであってもよい。さらに、パチンコ遊技機1は、スピーカ27L,27Rおよび演出表示装置9を制御する音/図柄制御用基板と、ランプ28a,28b,28cを制御するランプ制御基板とを備えるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態で示した遊技履歴に応じてポイントを付与し、ポイント数に応じて特典を付与する構成は、パチンコ遊技機にかぎらず、様々な形態の遊技機に適用することができる。例えば、上記の各実施の形態で示したポイント付与および特典付与を行う構成をスロット機に適用するようにしてもよい。
図58は、スロット機を正面からみた正面図である。スロット機601は、前面が開口する筐体と、この筐体の側端に回動自在に枢支された前面扉とを備える。
スロット機601の筐体の内部には、外周に複数種の図柄が配列された左リール602L、中リール602C、右リール602Rが水平方向に並設されており、図58に示すように、これら左リール602L、中リール602C、右リール602Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓603から見えるように配置されている。
左リール602L、中リール602C、右リール602Rの外周部には、例えば、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。左リール602L、中リール602C、右リール602Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉のリールパネル601c略中央に設けられた透視窓603において各々上中下三段に表示される。
各左リール602L、中リール602C、右リール602Rは、各々対応して設けられリールモータによって回転させることで、各左リール602L、中リール602C、右リール602Rの図柄が透視窓603に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各左リール602L、中リール602C、右リール602Rの回転を停止させることで、透視窓603に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
左リール602L、中リール602C、右リール602Rの内側には、左リール602L、中リール602C、右リール602Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサと、左リール602L、中リール602C、右リール602Rを背面から照射するリールLEDとが設けられている。また、リールLEDは、左リール602L、中リール602C、右リール602Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉における各左リール602L,中リール602C,右リール602Rに対応する位置には、左リール602L、中リール602C、右リール602Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓603が設けられており、該透視窓603を介して遊技者側から各左リール602L、中リール602C、右リール602Rが視認できるようになっている。
また、前面扉の上方には、各種演出表示を行うための液晶表示器651が設けられている。また、前面扉の下方には、各種効果音を出力するためのスピーカ653,654が設けられている。
前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部604、メダルが払い出されるメダル払出口609、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(例えば、「3」)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ606、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ610、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ607、左リール602L、中リール602C、右リール602Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ608L、608C、608R、演出に用いるための演出用スイッチ656が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器611、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器612、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED614、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED615、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED616、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED617、スタートスイッチ607の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED618、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED619、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED620が設けられた遊技用表示部613が設けられている。
また、前面扉におけるストップスイッチ608L、608C、608Rの下方には、スロット機601のタイトルや配当表などが印刷された下部パネル601dが設けられている。
スロット機601においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部604から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ606を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図58参照)が有効となり、スタートスイッチ607の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ607を操作すると、各左リール602L、中リール602C、右リール602Rが回転し、各左リール602L、中リール602C、右リール602Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ608L、608C、608Rを操作すると、対応する左リール602L、中リール602C、右リール602Rの回転が停止し、透視窓603に表示結果が導出表示される。
そして全ての左リール602L、中リール602C、右リール602Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLNに予め定められた図柄の組み合わせ(役と呼ばれる)が各左リール602L、中リール602C、右リール602Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出口609(図58参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLNに、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各左リール602L、中リール602C、右リール602Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図58に示すスロット機601では、例えば、遊技者は、遊技を開始するときに、演出用スイッチ656を操作して遊技開始受付の操作を行う。すると、スロット機601は、ゲーム数や入賞結果などの遊技履歴の記録を開始する。また、遊技者は、遊技を終了するときに、演出用スイッチ656を操作して遊技終了の操作を行う。すると、スロット機601は、上記の各実施の形態と同様の処理に従って、日時情報や各種遊技履歴を含む2次元コードを液晶表示器651に表示する。この場合、スロット機1は、遊技終了時(遊技者の操作時)の遊技状態がアシストタイム(AT)や、リプレイタイム(RT)、アシストリプレイタイム(ART)、天井状態などの有利状態に制御されていたか否かを特定可能な情報を含む2次元コードを表示する。次いで、遊技者は、上記の各実施の形態と同様に、携帯端末200を用いて2次元コードを撮影し、特典付与サーバ300へのアクセス操作を行う。すると、携帯端末200は、遊技者の操作に従って、撮影した2次元コードを電子化したコード解析情報を、インターネットなどの通信ネットワーク400を介して特典付与サーバ300に送信する。そして、特典付与サーバ300は、上記の各実施の形態と同様の処理に従って、受信したコード解析情報にもとづいてポイントを付与する処理を行うとともに、ポイント数に従って特典を付与する処理を行う。
また、例えば、遊技店内にパチンコ遊技機とスロット機とが混在して設置されているような場合に、それら複数のパチンコ遊技機とスロット機とで日時情報や遊技履歴、有利状態であるか否かを特定可能な情報を含む2次元コードを表示するように構成し、その2次元コードを携帯端末200を用いて撮影して特典付与サーバ300にアクセスすることによって、遊技履歴に応じてポイントを付与し、ポイント数に応じて特典を付与するように構成してもよい。
また、例えば、上記の各実施の形態で示した遊技履歴に応じてポイントを付与し、ポイント数に応じて特典を付与する構成を封入循環式のパチンコ機に適用するようにしてもよい。封入循環式のパチンコ機は、そのパチンコ機で用いられる所定数(例えば、50個)の遊技玉が封入領域内(例えば、パチンコ機内)に封入されており、このパチンコ機に設けられた遊技領域に遊技球を発射させ、遊技領域を経由した遊技球を回収部(例えば、各入賞口、アウト口、ファール玉戻り口)を介して回収し、回収した遊技玉を再び遊技領域に発射させるために封入領域内において循環させる。また、そのような封入循環式のパチンコ機では、各入賞口への入賞があった場合に、賞球に代えて、カードユニットに挿入されたカードに賞球数に相当するポイントなどを加算する処理が行われる。そのような封入循環式のパチンコ機において、上記に示した各実施の形態と同様の処理を行い、日時情報や遊技履歴、有利状態であるか否かを特定可能な情報を含む2次元コードを表示するように構成してもよい。そして、特典付与サーバ300は、上記の各実施の形態と同様の処理に従って、遊技履歴に応じてポイントを付与し、ポイント数に応じて特典を付与するようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態においては、遊技用システムとして本発明を説明したが、これにかぎらず、本発明は、遊技用システムに含まれる管理サーバ(特典付与サーバ300)や携帯端末200などの装置の発明として捉えることもできるし、スロット機やパチンコ遊技機などの遊技機の発明として捉えることもできる。さらに、それぞれの装置や遊技機で行われる方法の発明として捉えることもできるし、それぞれの装置や遊技機で処理を実行するためのプログラムの発明として捉えることもできる。