JP5777055B2 - 柱梁鉄骨構造 - Google Patents
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したがって、ボルトを締める作業が困難な環境であっても、クレーンの操作のみで接合作業を行うことができることから、鉄骨部材の接合箇所に人が入らずに済み、無人で柱や梁などの鉄骨部材を建て込むことができる。
また、本発明では、接合部材と梁とがそれぞれの嵌合凸部と嵌合凹部とを上下方向に嵌合させることで、接合部材と梁との水平方向への相対移動が規制された状態で、柱と梁とを接合部材を介して接合することができる。
そして、本発明では、梁連結部の張り出し長さ寸法を短くすることができ、部材コストを低減できる利点がある。
図1に示すように、本第1の実施の形態による柱梁鉄骨構造1は、柱2と梁3からなり、例えば既設建物Pの周囲を囲うようにして設置されるものであり、地面Gに設置される移動式等のクレーンKを使用して無人で組み立てられる構造となっている。
ここで、既設建物Pは、平面視で四角形状をなし、複数階建て(例えば4〜5階建て)の建物を対象としている。
ここで、柱2は、図1において、手前に見える柱を符号2Aとし、左側の柱を符号2Bとし、右側の柱を符号2Cとし、図1で奥寄りに見える柱を符号2Dとする。
また、梁3において、下から順に1段目、2段目、…とする。
図3に示すように、柱2は、接合部T(T1、T2)を介して上下方向に連結可能となっている。接合部Tとしては、柱2、2同士のみを接合する第1接合部T1と、柱2、2同士及び梁3を接合させるための接合部材10を使用した第2接合部T2と、の2タイプが設けられている。なお、図3(a)は図1の符号2A、2Bの柱を示しており、図3(b)は図1の符号2C、2Dの柱を示している。
前記柱2の接合構造は、上端及び下端から柱材軸方向Yの外側に突出する第1嵌合突出部23(嵌合凸部、第1接合端部)と、第1嵌合突出部23を嵌合可能な第1嵌合中空部24(嵌合凹部)と、のいずれか一方を備えたものである。
第1嵌合突出部23は、4本の主軸材21に対して水平方向の内側に配置された状態でそれら主軸材21に固定された断面視で四角形状の突出本体25と、その突出本体25の先端に設けられた差し込み端部26とからなる。突出本体25は、主軸材21に固定される基端から突出端(差し込み端部26)へ向かうにしたがって漸次先細りとなる第1テーパ面25a(凸部側テーパ面)が形成されている。差し込み端部26は、突出本体25の断面視で四隅から下方に向けて突出しており、それぞれ突出する方向(下方)に向かうにしたがって漸次、柱2の中心軸線O側に向けて傾斜するとともに、先端が尖った形状となっている。
具体的に接合部材10は、図9乃至図12に示すように、柱2と同軸に接合される本体部11と、本体部11より梁3の梁材軸方向Xへ向けて水平方向に張り出した上下一対の梁連結部12A、12B(第4接合端部)とを備えている。本実施の形態では、1箇所の接合部材10に対して2本の梁3、3が接続されるため、本接合部材10には一対の梁連結部12A、12Bからなるものが2セット設けられ、各セットが梁3に対応する位置に配置されている。
これにより、図13及び図14に示すように、第2嵌合中空部13に柱2の第1嵌合突出部23が差し込まれると、互いのテーパ面13a、25a同士が隙間無く接触することとなり、ガタツキが抑えられ、双方間で応力の伝達がより確実になる。
凸状部15A、15Bには、基端となる張出し部14の上面から先端部15a側へ向かうにしたがって漸次断面が小さくなる第5テーパ面15b(凸部側テーパ面)が形成されている。
これにより、図15及び図16に示すように、接合部材10の凸状部15A、15Bに梁3の接合端部33の開口穴34A、34Bを嵌合させると、互いのテーパ面15b、34a同士が隙間無く接触することとなり、ガタツキが抑えられ、双方間で応力の伝達がより確実になる。
ここで、膜材押さえ梁8は、梁3と同様に断面視で四角形であり、その四隅のそれぞれにH形鋼からなる主軸材81、81、…が梁材軸方向Xに沿って平行に配され、その膜材押さえ梁8の側面に相当する部分には角形鋼管からなるラチス材82が配置されたラチス構造となっている(図1参照)。
図20及び図21に示すように、火打ち梁35は、上下に平行に配置される一対の軸材35a、35aと、これら一対の軸材35a、35a同士の間に配置されるラチス材35bと、上下一対の軸材35aのそれぞれの材軸方向の両端の下面から下方に向けて突出する突起部35cとを備えている。この突起部35cは、後述する連結ブラケット36の係合穴36bに対応する係合部35dと、係合部35dから下方に向けて漸次、先細りとなる傾斜面35eとが形成されている。
柱支持部材5は、地面Gから長尺部材によって柱2や梁3を支持する構成であり、柱支持部材5を介して柱2を立設させることで、柱2の立設状態を安定させることができる。
先ず、図22(a)に示すように、クレーンKを使用して既設建物Pの角部付近に柱支持部材5によって支持させた状態で4本の柱2Aを所定の高さまで設置する。ここでは、1段目と2段目の梁3A、3B(図1参照)に対応する接合部材10を設ける高さまで柱2を設置する。例えば図3(b)に示す柱2の場合には、地面Gに接合部材10を配置し、その接合部材10の上側の図12に示す第2嵌合中空部13に柱2の下側の第1嵌合突出部23を嵌合させ、さらにその柱2の上端2aに下から2段目の接合部材10を接合する。
ここで、接合部材10と梁3との接合方法は、図4に示すように、接合部材10の梁連結部12A、12Bに梁3の接合端部33を係合させることによる。具体的には、図15及び図16に示すように、クレーンKで吊った梁3を移動させつつ、接合端部33の上部プレート33Aと下部プレート33Bとの開口穴34A、34Bを、それぞれ接合部材10の梁連結部12A、12Bの凸状部15A、15Bに差し込み嵌合させることで、両者が接合される。
さらに、図25(a)に示すように、膜材7の上端7aを3段目の梁3Cに固定するとともに、膜材7を膜材押さえ梁8と梁3との間に配し、下端7bは地面Gに適宜な固定手段により固定することで設置する。
そして、接合された柱2と柱2同士、或いは柱2と梁3同士は、互いに水平方向への相対移動が規制され、さらに上側の部材の自重により上下方向への移動も規制されることから、構造性能も十分に発揮することができる利点がある。
図26及び図27に示すように、第2の実施の形態による柱梁鉄骨構造は、接合部材10と梁3との接合構造を代えた構成である。すなわち、接合部材10Aは、下側の梁連結部12Bの張出し長さを上側の梁連結部12Aよりも長い構成であり、下側の凸状部15Bが上側の凸状部15Aよりも本体部11から離れた位置となるように梁3の梁材軸方向Xに沿ってずらした構成となっている。つまり、下側の凸状部15Bの上方には、上側の梁連結部12Aが重なって位置していない。
そして、梁3は、接合端部33における上部プレート33Aと下部プレート33Bの開口穴34A、34Bの位置を接合部材10Aの凸状部15A、15Bの位置に合わせて梁材軸方向Xにずらした位置に設けられている。つまり、上部プレート33Aは、下部プレート33Bよりも梁材軸方向Xで外側に張り出しており、その上側の開口穴34の下方に下部プレート33Bが位置しないようになっている。
例えば、本実施の形態では柱2側(接合部材10、10A側)に嵌合凸部を設け、梁3側に嵌合凹部を設けた構成としているが、柱2側を嵌合凹部とし、梁3側を嵌合凸部としても良い。例えば、図28及び図29に示すように、柱2の上下の所定位置に開口部27A、27B(嵌合凹部)を設け、梁3の上部フランジ33Aと下部フランジ33Bのそれぞれの下面には一対の開口部27A、27Bに対応する突起部37A、37B(嵌合凸部)を下方に向けて突出させた構成とすることができる。
さらに、本実施の形態では嵌合凹部と嵌合凸部との嵌合面にテーパを付けた傾斜面(第1テーパ面25a、第2テーパ面24a、第3テーパ面13a、第4テーパ面34a、第5テーパ面15b)とする構成としているが、このような傾斜面を設けない構成であってもかまわない。
また、本実施の形態では屋根材4、パネル材6、膜材7、膜材押さえ梁8を設けているが、これらは他の部材、構成に変更することも可能であり、また省略してもよい。
2、2A〜2D 柱
3、3A〜3D 梁
4 屋根材
5 柱支持部材
6 パネル材
7 膜材
8 膜材押さえ梁
10、10A 接合部材
11 本体部
12、12A、12B 梁連結部(第4接合端部)
13 第2嵌合中空部(嵌合凹部)
13a 第3テーパ面(凹部側テーパ面)
14 張出し部
15、15A、15B 凸状部(嵌合凸部)
15b 第5テーパ面(凸部側テーパ面)
16、16A、16B 支持材
23 第1嵌合突出部(嵌合凸部、第1接合端部)
24 第1嵌合中空部(嵌合凹部)
24a 第2テーパ面(凹部側テーパ面)
25 突出本体
25a 第1テーパ面(凸部側テーパ面)
26 差し込み端部
27 開口部(嵌合凹部)
33 接合端部(第3接合端部)
34A、34B 開口穴(嵌合凹部)
34a 第4テーパ面(凹部側テーパ面)
35 火打ち梁
53 第2嵌合突出部(嵌合凸部)
K クレーン
P 既設建物
T、T1、T2 接合部
Claims (5)
- 柱と梁を備えた鉄骨部材のうち一方の第1部材に上下方向に向けて突出する嵌合凸部が設けられ、
前記第1部材に接合する他方の第2部材に前記嵌合凸部を嵌合させる嵌合凹部が設けられ、
前記嵌合凸部と前記嵌合凹部とが嵌合した状態で、前記第1部材と前記第2部材との水平方向への相対移動が規制され、
前記柱同士を上下方向に連結する接合部材が設けられ、
前記柱の材軸方向の両端には、それぞれ前記嵌合凸部又は前記嵌合凹部が設けられた第1接合端部を有し、
前記接合部材の上下方向の両端には、それぞれ前記第1接合端部に対応して嵌合する前記嵌合凸部又は前記嵌合凹部が設けられた第2接合端部を有し、
前記梁の材軸方向の両端には、それぞれ前記嵌合凸部又は前記嵌合凹部が設けられた第3接合端部を有し、
前記接合部材には、前記第3接合端部に対応して嵌合する前記嵌合凸部又は前記嵌合凹部が設けられた第4接合端部を有し、
前記第4接合端部は、前記柱と同径の本体部における複数箇所から水平方向に張り出した梁連結部を有し、該梁連結部のそれぞれに前記嵌合凸部又は前記嵌合凹部が設けられた構成をなし、
これら梁連結部が前記梁の端部と接合することを特徴とする柱梁鉄骨構造。 - 前記嵌合凸部には、上下方向で突出基端側から突出先端側に向かうにしたがって漸次先細りとなる凸部側テーパ面が設けられ、
前記嵌合凹部には、前記嵌合凸部と嵌合した状態で前記凸部側テーパ面と一致する凹部側テーパ面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の柱梁鉄骨構造。 - 前記嵌合凸部の突出先端には、上下方向で突出基端側から突出先端側に向かうにしたがって漸次、断面視で柱の中心線側に向けて傾斜する差し込み端部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の柱梁鉄骨構造。
- 前記複数の梁連結部は、上下方向に配置され、それぞれの前記嵌合凸部又は前記嵌合凹部の位置が平面視で重なる位置であることを特徴とする請求項1に記載の柱梁鉄骨構造。
- 前記複数の梁連結部は、上下方向に配置され、それぞれの前記嵌合凸部又は前記嵌合凹部の位置が平面視で梁軸方向にずれた位置であり、下側の前記梁連結部が上側の前記梁連結部よりも前記本体部から離れた位置にあることを特徴とする請求項1に記載の柱梁鉄骨構造。
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